JP6131131B2 - 車両用制動システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用制動システムに関する。
特許文献1には、運転者のブレーキペダルの操作に応じて、モータでスレーブシリンダを駆動して液圧(油圧)を発生させ、これにより車両の摩擦制動力を発生させる、所謂バイ・ワイヤ・ブレーキについて開示されている。
また、特許文献1では、スレーブシリンダと連通されたVSA装置でABS(アンチロック・ブレーキ・システム)機能を発揮させる点についても開示されている。ABSは、車両において、車輪のロックにより滑走が発生するのを低減するシステムとして知られている。
特許文献1の技術のように、バイ・ワイヤ・ブレーキとABS機能とを備えた車両においては、運転者がブレーキペダルを強く踏み込んでスレーブシリンダで高い液圧を発生させた際に、ABS機能が動作した場合には、次のような制御を行っている。すなわち、スレーブシリンダのモータを、液圧を高める方向とは逆に回転して、スレーブシリンダからブレーキキャリパのホイールシリンダにかかる液圧を下げる制御である。ABS機能が動作している際に、スレーブシリンダからホイールシリンダに供給される液圧が高圧のままでは、ABS機能による車輪のロックを解除することができないためである。
特開2009−227023号公報
しかしながら、前記の場合には、スレーブシリンダ(モータシリンダ装置)のモータの逆回転によってホイールシリンダにかかる液圧が低下する際に、ABS機能によってもホイールシリンダにかかる液圧の低下が図られる。そのため、ホイールシリンダに非常に高い液圧がかかっていた状態から、急激に液圧が低下することになる。それゆえ、モータシリンダ装置のモータを逆回転しようとしても、その逆回転を戻すような反力トルクが働いてモータのロータが回転(正回転)させられてしまう。これにより、当該モータが発電機として機能して電流を発生させてしまい、当該電流が、モータの駆動装置からモータに供給している駆動電流に混在する。よって、当該モータに供給している駆動電流を検出し、その検出値に基づいてモータを制御するまでの応答性の遅れによって、モータシリンダ装置による摩擦制動力に変動が生じてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、モータシリンダ装置で高い液圧を発生させた場合に、ABS機能が動作するときであっても、モータシリンダ装置による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる車両用制動システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、車両の制動力を液圧で発生させる制動力発生装置と、ブレーキペダルの操作を検出する操作検出部と、前記操作検出部による操作の検出に応じてモータで駆動して前記制動力発生装置を液圧で動作させるモータシリンダ装置と、前記モータシリンダ装置と連通され前記制動力発生装置による車輪のアンチロック制御を行うABS装置と、前記モータへの供給電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部で検出した検出値に所定値で制限をかけた制限電流値を求める制限電流部と、前記制限電流部で求めた制限電流値に基づいて前記モータを制御する制御部と、を備えていることを特徴とする車両用制動システムである。
本発明によれば、モータシリンダ装置で高い液圧を発生させた場合に、ABS機能が動作するときであっても、電流検出部の検出値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値を求めてモータを制御するようにしているので、モータシリンダ装置による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる。
前記の場合に、前記制限電流部は、前記電流検出部で検出した検出値が前記所定値を上回ってから又は下回ってから前記所定値に再び戻るまで前記検出値に制限をかけるようにしてもよい。
本発明によれば、モータが正回転(液圧を高める方向に回転)しても、逆回転(液圧を低くする方向に回転)しても、電流検出部の検出値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値を適切に求めることができる。
前記の場合に、前記制限電流部は、前記電流検出部で検出した検出値の変化が大きい程、前記所定値も大きく又は小さくするようにしてもよい。
本発明によれば、電流検出部で検出した検出値の変化の大きさにかかわらず、制限電流値を適切に求めることができる。
前記の場合に、前記制限電流部は、前記ABS装置が車輪のアンチロック制御を行っているときに前記制限電流値を求め、前記制御部は、前記ABS装置が前記車輪のアンチロック制御を行っていないときには、前記制限電流値に代えて前記電流検出部で検出した検出値に基づいて前記モータの出力を制御するようにしてもよい。
本発明によれば、液圧の加減圧が繰り返されるABS装置の動作中に、電流検出部の検出値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値を求めてモータを制御するようにするので、モータシリンダ装置による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる。
前記の場合に、前記制御部は、前記操作検出部による操作により前記モータシリンダ装置により予め定められた値以上の液圧を発生させている際に、前記ABS装置により前記制動力発生装置を液圧で動作させて車輪のアンチロック制御を行う場合には、前記モータを前記モータシリンダ装置により液圧を高める方向とは逆方向に回転させることで、前記モータシリンダ装置により発生させる液圧を低減するようにしてもよい。
本発明によれば、モータの逆方向の回転の際に当該逆回転を戻すような反力トルクが働いてモータが発電して電流を生じても、その余剰な電流分を、電流検出部の検出値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値を求めることでカットすることができる。そして、その余剰分をカットした電流の検出値に基づいてモータを制御するようにしているので、モータシリンダ装置による制動力に変動が生じることを防止することができる。
本発明によれば、モータシリンダ装置で高い液圧を発生させた場合に、ABS機能が動作するときであっても、モータシリンダ装置による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる車両用制動システムを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る車両用制動システムの概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用制動システムの制御系の回路図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用制動システムの制御装置について説明するブロック図である。 本発明の一実施の形態である車両用制動システムの制御装置における電流値制限処理部の作用について説明するグラフである。 本発明の一実施の形態である車両用制動システムの作用について説明するグラフである。(a)は、モータを駆動するPWM信号のデューティ比や電流実効値の時間変化を示し、(b)は、(a)と関連付けてモータシリンダ装置による目標ブレーキ圧と実ブレーキ圧との変化を示している。 本発明の一実施の形態である車両用制動システムの作用について説明するグラフである。(a)は、モータを駆動するPWM信号のデューティ比や電流実効値の時間変化を示し、(b)は、(a)と関連付けてモータシリンダ装置による目標ブレーキ圧と実ブレーキ圧との変化を示している。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である車両用制動システム10の概略構成図である。この車両用制動システム10は、ガソリン車、ディーゼル車、電気自動車(燃料電池車を含む)、ハイブリッド車等の各種車両に搭載することができる摩擦制動システムである。
まず、液圧路について説明すると、図1中の連結点A1を基準として、入力装置14の接続ポート20aと連結点A1とが第1配管チューブ22aによって接続され、また、モータシリンダ装置16の出力ポート24aと連結点A1とが第2配管チューブ22bによって接続され、さらに、車両挙動安定化装置18の導入ポート26aと連結点A1とが第3配管チューブ22cによって接続されている。
図1中の他の連結点A2を基準として、入力装置14の他の接続ポート20bと連結点A2とが第4配管チューブ22dによって接続され、また、モータシリンダ装置16の他の出力ポート24bと連結点A2とが第5配管チューブ22eによって接続され、さらに、車両挙動安定化装置18の他の導入ポート26bと連結点A2とが第6配管チューブ22fによって接続されている。
ABS装置となる車両挙動安定化装置(VSA装置)18には、複数の導出ポート28a〜28dが設けられる。第1導出ポート28aは、第7配管チューブ22gによって右側前輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構30aのホイールシリンダ32FRと接続される。第2導出ポート28bは、第8配管チューブ22hによって左側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構30bのホイールシリンダ32RLと接続される。第3導出ポート28cは、第9配管チューブ22iによって右側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構30cのホイールシリンダ32RRと接続される。第4導出ポート28dは、第10配管チューブ22jによって左側前輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構30dのホイールシリンダ32FLと接続される。ディスクブレーキ機構30a〜30dは制動力発生装置となる。
この場合、各導出ポート28a〜28dに接続される配管チューブ22g〜22jによってブレーキ液(ブレーキフルード)がディスクブレーキ機構30a〜30dの各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに対して供給され、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL内の液圧が上昇することにより、各ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動し、対応する車輪(図示せず)に対して摩擦制動力が付与される。
入力装置14は、運転者によるブレーキペダル12の操作によって液圧を発生可能なタンデム式のマスタシリンダ34と、マスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36とを有する。このマスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、シリンダチューブ38の軸方向に沿って所定間隔離間する第2ピストン40a及び第1ピストン40bが摺動自在に配設される。第2ピストン40aは、ブレーキペダル12に近接して配置され、プッシュロッド42を介してブレーキペダル12と連結される。また、第1ピストン40bは、第2ピストン40aよりもブレーキペダル12から離間して配置される。
この第2ピストン40a及び第1ピストン40bの外周面には、環状段部を介して一対のカップシール44a、44bがそれぞれ装着される。一対のカップシール44a、44bの間には、それぞれ、後述するサプライポート46a、46bと連通する背室48a、48bが形成される。また、第2ピストン40aと第1ピストン40bとの間には、ばね部材50aが配設され、第1ピストン40bとシリンダチューブ38の前端部との間には、他のばね部材50bが配設される。
マスタシリンダ34のシリンダチューブ38には、2つのサプライポート46a、46bと、2つのリリーフポート52a、52bと、2つの出力ポート54a、54bが設けられる。この場合、各サプライポート46a(46b)及び各リリーフポート52a(52b)は、それぞれ合流して第1リザーバ36内の図示しないリザーバ室と通じるように設けられる。
また、マスタシリンダ34のシリンダチューブ38内には、運転者がブレーキペダル12を踏み込む踏力に対応したブレーキ液圧を発生させる第2圧力室56a及び第1圧力室56bが設けられる。第2圧力室56aは、第2液圧路58aを介して接続ポート20aと連通するように設けられ、第1圧力室56bは、第1液圧路58bを介して他の接続ポート20bと連通するように設けられる。
マスタシリンダ34と接続ポート20aとの間であって、第2液圧路58aの上流側には圧力センサPmが配設されると共に、第2液圧路58aの下流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第2遮断弁60aが設けられる。この圧力センサPmは、第2液圧路58a上において、第2遮断弁60aよりもマスタシリンダ34側の上流の液圧を検知するものである。
マスタシリンダ34と他の接続ポート20bとの間であって、第1液圧路58bの上流側には、ノーマルオープンタイプ(常開型)のソレノイドバルブからなる第1遮断弁60bが設けられると共に、第1液圧路58bの下流側には、圧力センサPpが設けられる。この圧力センサPpは、第1液圧路58b上において、第1遮断弁60bよりもホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL側の下流側の液圧を検知するものである。
この第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bにおけるノーマルオープンとは、ノーマル位置(消磁(非通電)時の弁体の位置)が開位置の状態(常時開)となるように構成されたバルブをいう。なお、図1において、第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bは励磁時の状態を示す(後記する第3遮断弁62も同様)。
マスタシリンダ34と第1遮断弁60bとの間の第1液圧路58bには、前記第1液圧路58bから分岐する分岐液圧路58cが設けられ、前記分岐液圧路58cには、ノーマルクローズタイプ(常閉型)のソレノイドバルブからなる第3遮断弁62と、ストロークシミュレータ64とが直列に接続される。この第3遮断弁62におけるノーマルクローズとは、ノーマル位置(消磁(非通電)時の弁体の位置)が閉位置の状態(常時閉)となるように構成されたバルブをいう。
このストロークシミュレータ64は、第1液圧路58b上であって、第1遮断弁60bよりもマスタシリンダ34側に配置されている。前記ストロークシミュレータ64には、分岐液圧路58cに連通する液圧室65が設けられ、前記液圧室65を介して、マスタシリンダ34の第1圧力室56bから導出されるブレーキ液が吸収可能に設けられる。
また、ストロークシミュレータ64は、互いに直列に配置されたばね定数の高い第1リターンスプリング66aとばね定数の低い第2リターンスプリング66bと、第1及び第2リターンスプリング66a、66bによって付勢されるシミュレータピストン68とを備え、ブレーキペダル12の踏み込み前期時にペダル反力の増加勾配を低く設定し、踏み込み後期時にペダル反力を高く設定してブレーキペダル12のペダルフィーリングを既存のマスタシリンダと同等となるように設けられている。
液圧路は、大別すると、マスタシリンダ34の第2圧力室56aと複数のホイールシリンダ32FR、32RLとを接続する第2液圧系統70aと、マスタシリンダ34の第1圧力室56bと複数のホイールシリンダ32RR、32FLとを接続する第1液圧系統70bとから構成される。
第2液圧系統70aは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54aと接続ポート20aとを接続する第2液圧路58aと、入力装置14の接続ポート20aとモータシリンダ装置16の出力ポート24aとを接続する配管チューブ22a、22bと、モータシリンダ装置16の出力ポート24aと車両挙動安定化装置18の導入ポート26aとを接続する配管チューブ22b、22cと、車両挙動安定化装置18の導出ポート28a、28bと各ホイールシリンダ32FR、32RLとをそれぞれ接続する配管チューブ22g、22hとによって構成される。
第1液圧系統70bは、入力装置14におけるマスタシリンダ34(シリンダチューブ38)の出力ポート54bと他の接続ポート20bとを接続する第1液圧路58bと、入力装置14の他の接続ポート20bとモータシリンダ装置16の出力ポート24bとを接続する配管チューブ22d、22eと、モータシリンダ装置16の出力ポート24bと車両挙動安定化装置18の導入ポート26bとを接続する配管チューブ22e、22fと、車両挙動安定化装置18の導出ポート28c、28dと各ホイールシリンダ32RR、32FLとをそれぞれ接続する配管チューブ22i、22jとを有する。
モータシリンダ装置16は、電動式のモータ72の駆動力によって第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bを軸方向に駆動することによりブレーキ液圧を発生する電動ブレーキ装置である。なお、モータシリンダ装置16において、ブレーキ液圧を発生させる(上昇させる)ときの第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bの移動方向(図1中矢印X1方向)を「前」とし、その反対方向(図1中矢印X2方向)を「後」とする。
モータシリンダ装置16は、軸方向に移動可能な第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bを内蔵するシリンダ部76と、第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bを駆動するためのモータ72と、モータ72の駆動力を第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bに伝達するための駆動力伝達部73とを備えている。
また、第2スレーブピストン88aは、その外周に沿って第2スレーブピストン88aの前後方向に第2円筒部材88a1が固定され、それらが一体となって形成されている。そして、シリンダ部76内部を第2円筒部材88a1が摺動することで、第2スレーブピストン88aが前後方向に駆動される。また、第1スレーブピストン88bも、その外周に沿って第1スレーブピストン88bの前方向に第1円筒部材88b1が固定され、それらが一体となって形成されている。そして、シリンダ部76内部を第1円筒部材88b1が摺動することで、第1スレーブピストン88bが前後方向に駆動される。
駆動力伝達部73は、モータ72の回転駆動力を伝達するギア機構(減速機構)78と、この回転駆動力をボールねじ軸(スクリュー)80aの直線方向駆動力に変換するボールねじ構造体80と、を含む駆動力伝達機構74を有している。
シリンダ部76は、略円筒状のシリンダ本体82と、シリンダ本体82に付設された第2リザーバ84とを有する。第2リザーバ84は、入力装置14のマスタシリンダ34に付設された第1リザーバ36と配管チューブ86で接続され、第1リザーバ36内に貯留されたブレーキ液が配管チューブ86を介して第2リザーバ84内に供給されるように設けられる。
シリンダ本体82内には、前記のように、シリンダ本体82の軸方向に沿って所定間隔離間する第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bが駆動自在に設けられている第2スレーブピストン88aは、ボールねじ構造体80側に近接して配置され、ボールねじ軸80aの前端に当接して前記ボールねじ軸80aと一体的に矢印X1又はX2方向に変位する。また、第1スレーブピストン88bは、第2スレーブピストン88aよりもボールねじ構造体80側から離間して配置される。
第2スレーブピストン88aに固定されている第2円筒部材88a1の外周面と駆動力伝達機構74との間を液密にシールする、スレーブカップシール90a(シール部材)がシリンダ部76側に設けられる。また、スレーブカップシール90aと離間して、スレーブカップシール90b(シール部材)もシリンダ部76側に設けられ、スレーブカップシール90aとスレーブカップシール90bとの間には、後記するリザーバポート92aと連通する流路口が設けられる。そして、第2スレーブピストン88aと第1スレーブピストン88bとの間には、第2リターンスプリング96aが設けられる。さらに、スレーブカップシール90aにおけるスレーブカップシール90bの反対側には、スレーブカップシール90e(シール部材)及び液溜まり91がシリンダ部76側に設けられている。スレーブカップシール90e及び液溜まり91が設けられることにより、より液密にシールすることができる。
一方、第1スレーブピストン88bに固定されている第1円筒部材88b1の外周面と後記する第1液圧室98bとの間を液密にシールする、スレーブカップシール90c(シール部材)がシリンダ部76側に配設される。また、スレーブカップシール90bとスレーブカップシール90cとにより、後記する第2液圧室98aが液密にシールされる。
また、スレーブカップシール90cと離間して、第1液圧室98bを液密にシールするスレーブカップシール90d(シール部材)がシリンダ部76側に配設される。さらに、スレーブカップシール90cとスレーブカップシール90dとの間には、後記するリザーバポート92bと連通する流路口が設けられる。そして、第1スレーブピストン88bとシリンダ本体82の開口(つまりシリンダ部76の前端に備えられる開口)を閉塞する蓋部材82cと間には、第1リターンスプリング96bが配設される。
シリンダ部76のシリンダ本体82には、2つのリザーバポート92a、92bと、2つの出力ポート24a、24bが設けられる。この場合、リザーバポート92a(92b)は、第2リザーバ84内のリザーバ室と通じるように設けられる。
また、シリンダ本体82内には、出力ポート24aからホイールシリンダ32FR、32RL側へ出力されるブレーキ液圧を発生させる第2液圧室98aと、他の出力ポート24bからホイールシリンダ32RR、32FL側へ出力されるブレーキ液圧を発生させる第1液圧室98bとが設けられる。
さらに、第1スレーブピストン88bとシリンダ部76の開口を閉塞する蓋部材82cとの間には、第1スレーブピストン88bの摺動範囲を規制する規制手段102が設けられる。これにより、第1スレーブピストン88bの第2スレーブピストン88a側へのオーバーリターンが阻止され、特にマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧で制動するバックアップ時において、一系統の失陥時に他の系統の失陥が防止される。さらに、第1スレーブピストン88bと第2スレーブピストン88aとの間にも、第1スレーブピストン88bと第2スレーブピストン88aの最大離間距離と最小離間距離とを規制する規制手段103が設けられる。
規制手段102は、シリンダ本体82と蓋部材82cとの間にフランジ部102b1を介して固定された筒状部材102bと、筒状部材102bの内部を摺動し、第1スレーブピストン88bと接続部材102a1によって接続されている第1規制ピストン102aと、により構成される。つまり、規制手段102を構成するフランジ部102b1は、シリンダ本体82(つまりシリンダ部76)と蓋部材82cとの間に、図示しないネジ止め等で挟持固定される。そして、第1規制ピストン102aが筒状部材102b内を摺動することで、第1規制ピストン102aに接続される第1スレーブピストン88bの摺動範囲が規制される。
また、規制手段103は、第1スレーブピストン88bに接続されて固定されている筒状部材103bと、筒状部材103bの内部を摺動し、第2スレーブピストン88aと接続部材103a1によって接続されている第2規制ピストン103aと、により構成される。そして、第2規制ピストン103aが筒状部材103b内を摺動することで、第2規制ピストン103aに接続される第2スレーブピストン88aの摺動範囲が規制される。
車両挙動安定化装置18は、右側前輪及び左側後輪のディスクブレーキ機構30a、30b(ホイールシリンダ32FR、ホイールシリンダ32RL)に接続された第2液圧系統70aを制御する第2ブレーキ系110aと、右側後輪及び左側前輪のディスクブレーキ機構30c、30d(ホイールシリンダ32RR、ホイールシリンダ32FL)に接続された第1液圧系統70bを制御する第1ブレーキ系110bとを有する。
なお、第2ブレーキ系110a及び第1ブレーキ系110bと、各ディスクブレーキ機構30a、30b、30c、30dとの接続の組み合わせは、前記した組み合わせに限定されず、互いに独立した2系統が担保されれば、次のような組み合わせとすることができる。つまり、図示はしないが、第2ブレーキ系110aは、左側前輪及び右側前輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、左側後輪及び右側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。さらに、第2ブレーキ系110aは、車体片側の右側前輪及び右側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、車体片側の左側前輪及び左側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。また、第2ブレーキ系110aは、右側前輪及び左側前輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統からなり、第1ブレーキ系110bは、右側後輪及び左側後輪(図示せず)に設けられたディスクブレーキ機構に接続された液圧系統であってもよい。
この第2ブレーキ系110a及び第1ブレーキ系110bは、それぞれ同一構造からなるため、第2ブレーキ系110aと第1ブレーキ系110bとで対応するものには同一の参照符号を付すと共に、第2ブレーキ系110aの説明を中心にして、第1ブレーキ系110bの説明を括弧書きで適宜付記する。
第2ブレーキ系110a(第1ブレーキ系110b)は、ホイールシリンダ32FR、32RL(32RR、32FL)に対して、共通する第1共通液圧路112及び第2共通液圧路114を有する。車両挙動安定化装置18は、導入ポート26aと第1共通液圧路112との間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなるレギュレータバルブ116と、レギュレータバルブ116と並列に配置され導入ポート26a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から導入ポート26a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第1チェックバルブ118と、第1共通液圧路112と第1導出ポート28aとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第1インバルブ120と、第1インバルブ120と並列に配置され第1導出ポート28a側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第1導出ポート28a側へのブレーキ液の流通を阻止する)第2チェックバルブ122と、第1共通液圧路112と第2導出ポート28bとの間に配置されたノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2インバルブ124と、第2インバルブ124と並列に配置され第2導出ポート28b側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2導出ポート28b側へのブレーキ液の流通を阻止する)第3チェックバルブ126と、を備える。
さらに、車両挙動安定化装置18は、第1導出ポート28aと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第1アウトバルブ128と、第2導出ポート28bと第2共通液圧路114との間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第2アウトバルブ130と、第2共通液圧路114に接続されたリザーバ132と、第1共通液圧路112と第2共通液圧路114との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へのブレーキ液の流通を許容する(第1共通液圧路112側から第2共通液圧路114側へのブレーキ液の流通を阻止する)第4チェックバルブ134と、第4チェックバルブ134と第1共通液圧路112との間に配置されて第2共通液圧路114側から第1共通液圧路112側へブレーキ液を供給するポンプ136と、ポンプ136の前後に設けられる吸入弁138及び吐出弁140と、ポンプ136を駆動するモータMと、第2共通液圧路114と導入ポート26aとの間に配置されたノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなるサクションバルブ142とを備える。
なお、第2ブレーキ系110aにおいて、導入ポート26aに近接する液圧路上には、モータシリンダ装置16の出力ポート24aから出力され、モータシリンダ装置16の第2液圧室98aで発生したブレーキ液圧を検知する圧力センサPhが設けられる。
次に、車両用制動システム10の基本動作について説明する。車両用制動システム10が正常に機能する際には、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブからなる第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bが励磁で弁閉状態となり、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブからなる第3遮断弁62が励磁で弁開状態となる。従って、第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bによって第2液圧系統70a及び第1液圧系統70bが遮断されているため、入力装置14のマスタシリンダ34で発生したブレーキ液圧がディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達されることはない。
このとき、マスタシリンダ34の第1圧力室56bで発生したブレーキ液圧は、分岐液圧路58c及び弁開状態にある第3遮断弁62を経由してストロークシミュレータ64の液圧室65に伝達される。この液圧室65に供給されたブレーキ液圧によってシミュレータピストン68がリターンスプリング66a、66bのばね力に抗して変位することにより、ブレーキペダル12のストロークが許容されると共に、擬似的なペダル反力が発生してブレーキペダル12に付与される。
このようなシステム状態において、制御装置230(図2)は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込みをブレーキペダルストロークセンサ240(図2)で検出すると、モータシリンダ装置16のモータ72を駆動させ、モータ72の駆動力を、駆動力伝達機構74を介して伝達し、第2リターンスプリング96a及び第1リターンスプリング96bのばね力に抗して第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bを図1中の矢印X1方向に向かって変位させる。この第2スレーブピストン88a及び第1スレーブピストン88bの変位によって第2液圧室98a及び第1液圧室98b内のブレーキ液がバランスするように加圧されて目的のブレーキ液圧が発生する。
このモータシリンダ装置16における第2液圧室98a及び第1液圧室98bのブレーキ液圧は、車両挙動安定化装置18の弁開状態にある第1インバルブ120、第2インバルブ124を介してディスクブレーキ機構30a〜30dのホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに伝達され、前記ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLが作動することにより各車輪(図示せず)に必要な摩擦制動力が付与される。
換言すると、車両用制動システム10では、電動ブレーキ装置として機能するモータシリンダ装置16やバイ・ワイヤ制御を行う制御装置230(図2)が作動可能な正常時において、運転者がブレーキペダル12を踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ34と各車輪を制動するディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)との接続を第2遮断弁60a及び第1遮断弁60bで遮断した状態で、モータシリンダ装置16が発生するブレーキ液圧でディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させるという、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤ方式のブレーキシステムがアクティブになる。
また、制御装置230(図2)は、車両100の走行中の横滑り等に対応するような挙動制御を行っている。すなわち、車両100の走行中に、急ハンドルで車両100の後部が横滑りする、カーブを曲がり切れずに車両100が横滑りする等の状況に対応する制御である。このような車両100が横滑りする等の状況は、制御装置230(図2)が、車両の舵角、車輪速、及び、ヨーレイト/横G等を各種サンサで検出することによって判断することができる。また、その際のブレーキペダル12の操作量等もブレーキペダルストロークセンサ240(図2)等で検出する。そして、制御装置230は、車両挙動安定化装置18の圧力センサPhで液圧を検出して、車両挙動安定化装置18のモータM等のアクチュエータ類を制御して、左右の前輪2aR、2aL、左右の後輪2bR、2bLの4つの車輪の摩擦制動力を個別に制御する。すなわち、ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)を個別に制御する。これにより、車両の走行中の横滑り等に対応するような摩擦制動力を車両挙動安定化装置18で発生させて、車両100の挙動制御を行なっている。このように、車両用制動システム10は、制御装置230(図2)でモータシリンダ装置16とは別に車両挙動安定化装置18を直接駆動制御可能である。このため、運転者のブレーキペダル12の操作とは無関係にディスクブレーキ機構30a〜30dを作動させることが可能となる。
特に、車両挙動安定化装置18は、制御装置230(図2)の制御により、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)として機能する。すなわち、各車輪に設けられた車輪速センサ260(図2)で、各車輪の車輪速を検出する。そして、車輪がロックして滑走が発生しそうになることを当該車輪速の情報をもとに制御装置230(図2)が判断し、ディスクブレーキ機構30a〜30d(ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FL)の液圧を制御して、車輪がロックして滑走が発生するのを抑制する。
図2は、車両用制動システム10の制御系の回路図である。モータシリンダ装置16のモータ72は、例えば、ブラシレスモータ等で構成される。モータ72には、直流電源であるバッテリ201から供給される直流電力を三相交流電力に変換するインバータ202が接続されている。インバータ202は、6個のスイッチング素子211〜216、及びこれらのスイッチング素子211〜216とそれぞれ逆並列に接続された還流ダイオード221〜226を備えた公知の構成の回路である。すなわち、インバータ202は、制御部となる制御装置(ブレーキECU(Electronic Control Unit))230から供給されるPWM(Pulse Width Modulation)信号Pu,Pv,Pwにより制御され、PWM信号Pu,Pv,Pwに基づいて、インバータ202が備える図示しないゲートドライブ回路がスイッチング素子211〜216を駆動して、モータ72のu相、v相、w相の各相に駆動電流iu,iv,iwを供給して、モータ72を任意の方向、速度で回転駆動する。なお、必要に応じて、バッテリ201とインバータ202との間に、バッテリ201の電圧を昇圧するコンバータを設けてもよい。
制御装置230は、モータシリンダ装置16(のモータ72)と、車両挙動安定化装置18とを制御する装置であり、ブレーキペダル12の操作量、操作速度を検出するブレーキペダルストロークセンサ240と、前記の圧力センサPpと、インバータ202からモータ72のu相、v相、w相の各相に供給する駆動電流iu,iv,iwを検出する電流検出部となる電流センサ250と、モータ72の回転角度θを検出する回転角度検出センサ255と、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ260と、車両挙動安定化装置18(の各種アクチュエータ、センサ)と、が接続されている。制御装置230は、これら各種センサで検出する各種物理量等に基づいて、モータシリンダ装置16のモータ72と、車両挙動安定化装置18(の各種アクチュエータ)とを制御する。
図3は、制御装置230について説明するブロック図である。制御装置230は、第1制御部231と、第2制御部232とを備えている。第1制御部231は、モータシリンダ装置16のモータ72(図2)を制御し、第2制御部232は、車両挙動安定化装置18のモータM(図2)等の各種アクチュエータを制御する。ちなみに、制御装置230は、車両用制動システム10を制御するECU(ESB−ECU)と、車両挙動安定化装置18を制御するECU(VSA−ECU)の機能を兼ね備えているといえる。
まず、第1制御部231について説明する。第1制御部231は入力部261を備えている。入力部261は、ブレーキ圧制御器262に、モータシリンダ装置16で発生させる目標となるブレーキ圧である目標ブレーキ圧と、モータシリンダ装置16で実際に発生させているブレーキ圧である実ブレーキ圧とを入力する。目標ブレーキ圧は、ブレーキペダル12の操作量、操作速度をブレーキペダルストロークセンサ240(図2)で検出して、この検出値に基づいた値として入力部261が求める。また、実ブレーキ圧は、圧力センサPp(図1、図2)の検出値に基づいて現在のブレーキ圧を示すものとして入力部261が求める。ブレーキ圧制御器262は、実ブレーキ圧を目標ブレーキ圧に近づけるようにフィードバック制御を行う。すなわち、目標ブレーキ圧と実ブレーキ圧との差分等に基づいて、モータ72の制御信号であるモータ駆動指示電圧を電圧絶対値制限部263に出力する。なお、目標ブレーキ圧は、ブレーキペダル12の操作量、操作速度に基づかないで設定されることもあり得る。
電圧絶対値制限部263は、モータ駆動指示電圧が最大許容駆動電圧を超えないようにモータ駆動指示電圧を制限する。この場合の最大許容駆動電圧は可変であり、最大許容駆動電圧をどのような値とするかは後述する。この最大許容駆動電圧を超えないように制限をかけられたモータ駆動指示電圧は、駆動電圧として出力される。
この駆動電圧はモータ72の出力の大きさを指示する制御信号となる。すなわち、駆動電圧が大きい程、出力が大きくなるようにモータ72は制御される。また、駆動電圧がプラスかマイナスかによりモータ72を正方向(液圧を高める方向)に回転するか、その逆方向に回転するかも指示する。この駆動電圧はモータコントローラ264に入力され、モータコントローラ264が駆動電圧に応じた前記のPWM信号Pu,Pv,Pwを生成し、インバータ202(図2)に出力する。
次に、前記の最大許容駆動電圧の算出について説明する。入力部261は、電流センサ250(図2)による駆動電流iu,iv,iwの検出値からモータ72の電流実効値であるモータ電流実効値を求めて、これを電流絶対値制限部271に出力する。
電流絶対値制限部271は、制限電流部となるもので、モータ電流実効値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値を求める。この制限電流値を求める処理について、図4を参照して説明する。図4は、電流絶対値制限部271の入力値(モータ電流実効値)及び出力値の時間変化を示すグラフである。この例では、電流絶対値制限部271への入力として振幅がプラスの所定値からマイナスの所定値の範囲にある正弦波の例を示している。そして、電流絶対値制限部271は、予め定められたプラスの値とマイナスの値を遮断値として設定している。そのため、電流絶対値制限部271は、入力値がプラスの遮断値を下回って又はマイナスの遮断値を上回っているときは、ほぼ入力値に応じた値を出力値として出力する。一方、電流絶対値制限部271は、入力値がプラスの遮断値を上回って又はマイナスの遮断値を下回っているときは、出力値は当該プラス又はマイナスの遮断値に限定される。そして、電流絶対値制限部271は、出力値はプラス又はマイナスの遮断値に限定され始めて後、入力値が再び増加し又は減少して、当該プラス又はマイナスの遮断値に再び戻るまでは、入力値を当該プラス又はマイナスの遮断値に制限した値を出力値として出力する。
具体的には、電流絶対値制限部271はフィルタ回路等を用いて構成することができる。本例では、電流絶対値制限部271は、入力値がプラス又はマイナスの遮断値の半分の値となるまでは不感帯となる。電流絶対値制限部271は、入力値がプラス又はマイナスの遮断値に達して後は当該遮断値をホールドして、入力値が当該プラス又はマイナスの遮断値に戻ってくるまで、それを維持する。本例では、出力値は遮断値の絶対値の半分の値だけ入力値よりオフセットして入力値に追従する。
また、この例では、電流絶対値制限部271への入力として振幅がプラスの所定値からマイナスの所定値の範囲である例を図示したが、この振幅が大きい程、すなわち、電流絶対値制限部271への入力値となるモータ電流実効値の変化の幅が大きい程、プラス及びマイナスの遮断値も大きくする。
ところで、制御装置230は、運転者がブレーキペダル12を強く踏み込むことにより、モータシリンダ装置16により大きな制動力が発生する場合に、車両挙動安定化装置18によりABSが動作するときには、モータシリンダ装置16のモータ72を、液圧を高める方向とは逆方向に回転して、つまり、運転者のブレーキペダル12の操作とは逆に、モータシリンダ装置16からホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLにかかる液圧を下げる制御を行う(詳細は後述)。ABS機能が動作している際に、モータシリンダ装置16からホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに供給される液圧が高圧のままでは、ABS機能による車輪のロックを解除することができないためである。
この場合には、モータシリンダ装置16のモータ72の逆回転によってホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLにかかる液圧の低下が図られる際に、ABS機能によってホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLにかかる液圧も低下する。そのため、ホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLに非常に高い液圧かかっていた状態から、急激に液圧が低下することになる。それゆえ、モータシリンダ装置16のモータ72を逆回転させようとしても、その逆回転を戻すような反力トルクが働いてモータ72のロータが回転させられてしまう。これにより、モータ72が発電機として機能して電流を発生させてしまい、当該電流が、インバータ202からモータに供給している駆動電流iu,iv,iwに混在してしまう。よって、その余剰な電流は、入力部261から電流絶対値制限部271に入力するモータ電流実効値にも反映される。
電流絶対値制限部271は、このようにモータ電流実効値に混在している前記の余剰な電流をカットするために設けられるものである。そのため、前記の遮断値は、モータ電流実効値に混在している余剰な電流分程度がカットできるような適切な値に設定する。
図3に戻り、電流絶対値制限部271の出力値である制限電流値は、制御マップ部272に入力される。制御マップ部272は、予め定められた制御マップに従い、電流絶対値制限部271から入力する制限電流値から前記の最大許容駆動電圧を求める。制限電流値の値に応じて、具体的に、どのように最大許容駆動電圧を求めるかは、様々に設定することができる。この例では、制限電流値が0から予め定められた値までの範囲にあるときは、最大許容駆動電圧として許容できる最大電圧を最大許容駆動電圧として出力している。そして、制限電流値が予め定められた値を超えたときは、制限電流値が大きくなるに従って、前記の最大電圧から漸次低減された電圧値を最大許容駆動電圧として出力している。
前記のとおり、この最大許容駆動電圧は電圧絶対値制限部263に入力される。電圧絶対値制限部263では、最大許容駆動電圧を超えないようにモータ駆動指示電圧に制限をかけて、駆動電圧として出力する。この駆動電圧は、モータコントローラ264に入力される。当該駆動電圧は、その値の大きさ及び値の正負によりモータ72の出力を指示する制御信号となる。モータコントローラ264は、駆動電圧に応じて前記のPWM信号Pu,Pv,Pwをインバータ202に出力する。
次に、第2制御部232について説明する。第2制御部232は、車両挙動安定化装置18を制御して、ABS装置として機能させる。すなわち、第2制御部232は、ABS制御器281を備え、ABS制御器281には、車輪速センサ260(図2)で検出した各車輪の車輪速が入力する。そして、ABS制御器281は、例えば、各車輪の車輪速と、予め記憶されている車両の減速パターンとを照合すること等により、車輪がロックしてしまうと判断した場合には、駆動信号をコントローラ282に出力する。この駆動信号は、車両挙動安定化装置18を駆動してABS装置として機能させることを指示する信号である。そして、この駆動信号に基づいてコントローラ282が車両挙動安定化装置18(のモータM等の各種アクチュエータ)に各種制御信号を出力して、車両挙動安定化装置18をABS装置として駆動する。
ABS制御器281から駆動信号が出力される際、すなわち車両挙動安定化装置18を駆動してABS装置として機能する際には、ABS制御器281から電圧絶対値制限部271にABS信号が出力される。ABS信号はABS機能が動作していることを通知する信号である。そして、ABS信号の通知により、車両挙動安定化装置18をABS装置として駆動する場合にのみ、電圧絶対値制限部271で前記の処理を行う。すなわち、車両挙動安定化装置18をABS装置として動作するときは、電流絶対値制限部271は、前記のとおり、制限電流値を制御マップ部272に出力する。一方、車両挙動安定化装置18をABS装置として動作していないときは、電圧絶対値制限部271は制限電流値を出力せず、入力部261から入力するモータ電流実効値を、そのまま制御マップ部272に出力する。
また、ABS制御器281から出力されるABS信号は、前記の入力部261にも入力される。ブレーキペダルストロークセンサ240の検出値に基づいて求められる目標ブレーキ圧が予め定められたブレーキ圧より高いブレーキ圧を要求するものであったときに、当該ABS信号により、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作することを検知した場合には、入力部261は、次のような処理を行う。すなわち、入力部261は、当該目標ブレーキ圧より予め定められた程度だけ低い液圧の目標ブレーキ圧に補正して、当該補正後のブレーキ圧をブレーキ圧制御器262に出力する。この場合は、モータコントローラ264は、一度予め定められた以上に高くなったブレーキ圧を緩めるように、モータ72を、液圧を高める方向とは逆方向に予め定められた回転角度だけ回転する。そして、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作している間は、その緩められたブレーキ圧を維持するように、入力部261は、目標ブレーキ圧を出力する。
次に、本実施形態に係る車両用制動システム10の具体的な作用について説明する。図5は、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作していない場合の作用について説明するグラフである。図5(a)は、モータ72を駆動するPWM信号Pu,Pv,Pwのデューティ比や電流実効値の時間変化を示している。図5(b)は、図5(a)と関連付けてモータシリンダ装置16による目標ブレーキ圧と実ブレーキ圧との時間変化を示している。図5(a)は縦軸にデューティ比(%)、電流実効値(Arms)を、横軸に時間を示している。図5(b)は縦軸にブレーキ圧(Mpa)、横軸に時間を示している(下記の図6においても同様)。
図5(b)には、図3に示す目標ブレーキ圧(符号301)と、実ブレーキ圧(符号302)とを示している。ここでは、運転者がブレーキペダル12を強く踏み込み、目標ブレーキ圧301として大きなブレーキ圧を要求している状態を示している。そのため、符号303の部分で、目標ブレーキ圧301が急上昇している。これにより、モータ電流実効値(図3)が最大許容駆動電圧(図3)で制限される領域まで目標ブレーキ圧301は上昇する。
図5(a)には、この場合の図3のモータ電流実効値(符号311)の変化を示している。目標ブレーキ圧301の急上昇に追従して、モータ電流実効値311が上昇している。しかし、図5(b)に示す実ブレーキ圧302は、モータ電流実効値311が最大許容駆動電圧(図3)で制限されても、変動はない(符号304部分)。
図5(a)に示す最大許容駆動デューティ比(%)(符号312)は、最大許容駆動電圧による駆動電圧(図3)の制限により、PWM信号Pu,Pv,Pw(図2、図3)において最大限許容されるデューティ比である。この最大許容駆動デューティ比312は、モータ電流実効値311が上昇すると、前記のとおり、制御マップ部272で最大許容駆動電圧(図3)が制限されることにより、低減される(符号314部分)。また、モータ駆動デューティ比(%)(符号313)は、PWM信号Pu,Pv,Pw(図2、図3)の実際のデューティ比である。このモータ駆動デューティ比313は最大許容駆動デューティ比312によって制限される。
この図5の例では、ABSが動作していないので、電流絶対値制限部271は制限電流値を出力せず、モータ電流実効値をそのまま出力する。しかし、本例では、前記のようにモータ72が発電機として機能して電流を生じることがないので、駆動電流iu,iv,iwに余剰な電流が混在してしまうことはない。よって、モータ電流実効値311の変動に正確に追従して、最大許容駆動電圧(図3)、ひいては最大許容駆動デューティ比312を遅れなく制限することができる。
図6は、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作している場合の作用について説明するグラフである。図6(b)には、目標ブレーキ圧301と、実ブレーキ圧302とを示している。ここでも、運転者がブレーキペダル12を強く踏み込み、目標ブレーキ圧301として大きなブレーキ圧を要求している状態を示している。そのため、符号321の部分で、目標ブレーキ圧301が急上昇している。
しかし、図6の例は、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作する場合である。そのため、図6(b)に示すように、符号321の部分で目標ブレーキ圧301が急上昇した後、前記のとおり、目標ブレーキ圧301を下げる制御を行っている。すなわち、符号322の部分で目標ブレーキ圧301を下げ、以後、目標ブレーキ圧301は幾分低い状態で継続する(ABSが機能する限りは)。このことは、図6と図5との比較において明らかである。そして、この場合には、ABSが動作している。周知のとおり、ABSの動作は、車両挙動安定化装置18がホイールシリンダ32FR、32RL、32RR、32FLの液圧を高める動作と、当該液圧を緩める動作とを交互に連続的に繰り返すものである。そのため、目標ブレーキ圧301がほぼ平坦である符号323の部分では、図5の例と比較すると、実ブレーキ圧302が乱れている。
そして、前記のとおり、目標ブレーキ圧301が急上昇した後に下げる制御を行い、しかも、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作している場合には、モータ72が発電機として機能して電流を発生させてしまい、その余剰な電流はモータ電流実効値311にも反映されている。
しかし、図6の例では、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作しているので、電流絶対値制限部271は制限電流値(図3)を出力し、この制限電流値に基づいて、最大許容駆動電圧、ひいては駆動電圧(図3)が決定する。そして、その駆動電圧に基づいて最大許容駆動デューティ比312が決められる。
図6(a)の例では、時折、モータ電流実効値311が最大許容駆動電圧(図3)で制限される近傍まで跳ね上がっている(符号325の部分)。しかし、モータ電流実効値311にも反映されている前記の余剰な電流は電流絶対値制限部271により除去されているので、当該余剰な電流の影響を受けることなく、最大許容駆動デューティ比312がモータ駆動デューティ比313を遅れなく瞬時に制限している(符号325の部分)。
このように、本実施形態の車両用制動システム10によれば、モータシリンダ装置16で高い液圧を発生させた場合に、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作するときであっても、モータシリンダ装置16による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる。
また、前記したように、図4の例では、電流絶対値制限部271の入力値がプラスの遮断値を上回って又はマイナスの遮断値を下回っているときは、電流絶対値制限部271の出力値は当該プラス又はマイナスの遮断値に限定される。そして、出力値は当該プラス又はマイナスの遮断値に限定され始めて後、入力値が当該プラス又はマイナスの遮断値に再び戻るまでは、入力値を当該プラス又はマイナスの遮断値に制限した値を出力値として出力する。
よって、モータ72が正回転、逆回転しても、電流センサ250(図2)の検出値に予め定められた値で制限をかけた制限電流値(図3)を適切に求めることができる。
さらに、図4を参照して前記したように、電流絶対値制限部271への入力値の振幅が大きい程、すなわち、電流絶対値制限部271への入力値となるモータ電流実効値(図3)の変化の幅が大きい程、前記の遮断値も大きくする。
よって、電流センサ250(図2)で検出した検出値の変化の大きさにかかわらず、制限電流値(図3)を適切に求めることができる。
その上、電流絶対値制限部271で制限電流値(図3)を求めて、制御マップ部272に出力するのは、車両挙動安定化装置18がABS装置として動作している場合である。
よって、液圧の加減圧が繰り返されるABS機能の動作中に、制限電流値を求めてモータ72を制御するようにするので、モータシリンダ装置16による制動力に変動が生じることを低減又は防止することができる。
なお、前記の例では、入力部261が電流センサ250による駆動電流iu,iv,iwの検出値からモータ72の電流実効値であるモータ電流実効値を求めて、これを電流絶対値制限部271に出力している。そして、電流絶対値制御部271がモータ電流実効値に基づいて制限電流値を求めている。
本発明は、かかる内容に限定されるものではなく、モータ電流実効値に代え、モータ72の各相の最大電流値(駆動電流iu,iv,iwの最大値)の絶対値を用いて、電流絶対値制御部271が制限電流値を求めるようにしてもよい。
10 車両用制動システム
16 モータシリンダ装置
18 車両挙動安定化装置(ABS装置)
30a〜30d ディスクブレーキ機構(制動力発生装置)
72 モータ
230 制御装置(制御部)
250 電流センサ(電流検出部)
271 電流絶対値制限部(制限電流部)

Claims (4)

  1. 車両の制動力を液圧で発生させる制動力発生装置と、
    ブレーキペダルの操作を検出する操作検出部と、
    前記操作検出部による操作の検出に応じてモータで駆動して前記制動力発生装置を液圧で動作させるモータシリンダ装置と、
    前記モータシリンダ装置と連通され前記制動力発生装置による車輪のアンチロック制御を行うABS装置と、
    前記モータへの供給電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出した検出値に所定値で制限をかけた制限電流値を求める制限電流部と、
    前記制限電流部で求めた制限電流値に基づいて前記モータを制御する制御部と、
    を備え
    前記制限電流部は、前記電流検出部で検出した検出値が前記所定値を上回ってから又は下回ってから前記所定値に再び戻るまで前記検出値に制限をかけることを特徴とする車両用制動システム。
  2. 車両の制動力を液圧で発生させる制動力発生装置と、
    ブレーキペダルの操作を検出する操作検出部と、
    前記操作検出部による操作の検出に応じてモータで駆動して前記制動力発生装置を液圧で動作させるモータシリンダ装置と、
    前記モータシリンダ装置と連通され前記制動力発生装置による車輪のアンチロック制御を行うABS装置と、
    前記モータへの供給電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出した検出値に所定値で制限をかけた制限電流値を求める制限電流部と、
    前記制限電流部で求めた制限電流値に基づいて前記モータを制御する制御部と、
    を備え
    前記制限電流部は、前記電流検出部で検出した検出値の変化が大きい程、前記所定値も大きく又は小さくすることを特徴とする車両用制動システム。
  3. 車両の制動力を液圧で発生させる制動力発生装置と、
    ブレーキペダルの操作を検出する操作検出部と、
    前記操作検出部による操作の検出に応じてモータで駆動して前記制動力発生装置を液圧で動作させるモータシリンダ装置と、
    前記モータシリンダ装置と連通され前記制動力発生装置による車輪のアンチロック制御を行うABS装置と、
    前記モータへの供給電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出した検出値に所定値で制限をかけた制限電流値を求める制限電流部と、
    前記制限電流部で求めた制限電流値に基づいて前記モータを制御する制御部と、
    を備え
    前記制御部は、前記操作検出部による操作により前記モータシリンダ装置により予め定められた値以上の液圧を発生させている際に、前記ABS装置により前記制動力発生装置を液圧で動作させて車輪のアンチロック制御を行う場合には、前記モータを前記モータシリンダ装置により液圧を高める方向とは逆方向に回転させることで、前記モータシリンダ装置により発生させる液圧を低減することを特徴とする車両用制動システム。
  4. 前記制限電流部は、前記ABS装置が車輪のアンチロック制御を行っているときに前記制限電流値を求め、
    前記制御部は、前記ABS装置が前記車輪のアンチロック制御を行っていないときには、前記制限電流値に代えて前記電流検出部で検出した検出値に基づいて前記モータの出力を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れかの一項に記載の車両用制動システム。
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