JP6122287B2 - ロータリー式弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、弁部材の停止位置に応じて定まる複数の弁ポートの接続関係を当該弁部材の回転により切り換えるロータリー式弁装置に関する。
従来のロータリー式弁装置として、例えば、特許文献1に開示されている四路切換弁は、図6に示すように、大径円筒状の弁ケース811と、弁ケース811の上端側に一体に連接されかつ上端が塞がれた小径円筒状のモータケース812と、弁ケース811の他端側開口を密閉するように当該弁ケース811に取り付けられた平板状の弁座813と、弁座813における弁ケース811内側を向く弁座面813aに重ねて配置されたロータリー式の弁体814と、弁ケース811内の空間を図中上下方向に区画して、圧力バランス室808及び弁室809を形成する隔壁807と、弁ケース811内の圧力バランス室808に内装された遊星歯車減速機815と、ステッピングモータ820と、を有している。
弁座813には、第1切換ポートC1及び第2切換ポートC2、並びに、これら切換ポートC1、C2に可逆的に連通される第1固定ポートF1及び第2固定ポートF2が設けられている。
弁体814は、弁ケース811に収容されており、その円柱部814aが隔壁807の中央に設けられた貫通孔807aに回転可能に支持され、円柱部814aに一体に連接された袴部814bが弁座面813aに重ねて配置されている。この袴部814bには、第2固定ポートF2に常時連通する気密連通孔814cが設けられている。弁体814は、遊星歯車減速機815の出力軸815aが接続されており、出力軸815aの回転に伴って回転される。
ステッピングモータ820は、モータケース812に内装されかつ遊星歯車減速機815に接続されたモータシャフト816と、モータシャフト816に同軸に固定されたロータ817と、モータケース812の外側に嵌合されたステータコイル818と、を有している。
この四路切換弁801は、ステータコイル818にパルス信号を供給することにより、ロータ817に回転力が生じてモータシャフト816が回転され、この回転が遊星歯車減速機815を介して弁体814に伝達されて弁体814が、停止位置を切り換えるように回転される。これにより、弁体814は、一の停止位置にあるとき、気密連通孔814cによって第2固定ポートF2と第2切換ポートC2とを連通して接続し、かつ、第1固定ポートF1と第1切換ポートC1とを弁室809に露出させてこれらのポートを接続する。また、弁体814は、他の停止位置にあるとき、気密連通孔814cによって第2固定ポートF2と第1切換ポートC1とを連通して接続し、かつ、第1固定ポートF1と第2切換ポートC2とを弁室809に露出させてこれらのポートを接続する。このようにして、各ポートの接続関係が切り換えられる。
特開2001−141093号公報
上述した四路切換弁801では、ステッピングモータ820を構成するロータ817とステータコイル818との間にモータケース812が介在している。そのため、ステッピングモータ820において、ロータ817とステータコイル818との間の距離をある程度以上近づけることができないので、ステッピングモータ820のトルクを大きくすることができない。そこで、四路切換弁801は、ステッピングモータ820のトルクを補うために、ステッピングモータ820と弁体814との間に遊星歯車減速機815を設けている。
しかしながら、この四路切換弁801は、遊星歯車減速機815が弁ケース811内の圧力バランス室808内に配置されるところ、遊星歯車減速機815が圧力バランス室808内の流体に浸されてしまうので、この流体により遊星歯車減速機815内のグリス等の潤滑剤が流されて耐久性が悪化してしまうことを防ぐために、遊星歯車減速機815を密閉構造とする必要がある。そのため、遊星歯車減速機815が大型化して、四路切換弁801がさらに大きくなってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、より小型のロータリー式弁装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、弁室が内側に設けられた弁本体と、前記弁室に面した平面状の弁座面及び当該弁座面に開口する複数の弁ポートを備えた弁座部と、前記弁座面に摺動回転可能に重ねて前記弁室内に配置され、停止位置に応じて定まる前記複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換える弁部材と、前記弁部材に一端部が取り付けられかつ前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所を貫通して当該弁本体の外部に他端部が突出され、前記弁座面と直交する方向に平行な方向を軸として回転可能なように前記弁本体に支持された回転軸部と、前記弁本体の外部に配置され、前記回転軸部の他端部に接続されて前記回転軸部を回転させる回転駆動部と、を有し、前記弁本体と前記回転軸部との間を密封する1又は複数のシール部材をさらに有し、前記弁部材が、前記弁座面との間に密閉空間を形成しかつ当該密閉空間により前記弁部材の停止位置に応じて所定の組み合わせの前記複数の弁ポートを接続する1又は複数の密閉連通路を備え、さらに、前記弁部材が、前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所側に前記弁室の一部を区画した背圧室を形成するように配設され、前記弁本体又は前記弁部材が、前記密閉連通路のうちのいずれか1つと前記背圧室とを接続する均圧路を備え、前記弁部材に対し、前記密閉連通路内の流体が加える力の一部又は全部が、前記背圧室内の流体が加える力によって相殺されるように構成され、前記弁室が、内側空間を有し、前記内側空間は、前記密閉連通路によって接続されない前記弁ポートが露出するとともに、前記背圧室と連通せず区画されていることを特徴とするロータリー式弁装置である。
請求項2に記載された発明は、弁室が内側に設けられた弁本体と、前記弁室に面した平面状の弁座面及び当該弁座面に開口する複数の弁ポートを備えた弁座部と、前記弁座面に摺動回転可能に重ねて前記弁室内に配置され、停止位置に応じて定まる前記複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換える弁部材と、前記弁部材に一端部が取り付けられかつ前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所を貫通して当該弁本体の外部に他端部が突出され、前記弁座面と直交する方向に平行な方向を軸として回転可能なように前記弁本体に支持された回転軸部と、前記弁本体の外部に配置され、前記回転軸部の他端部に接続されて前記回転軸部を回転させる回転駆動部と、を有し、前記弁本体と前記回転軸部との間を密封する1又は複数のシール部材をさらに有し、前記弁部材が、前記弁座面との間に密閉空間を形成しかつ当該密閉空間により前記弁部材の停止位置に応じて所定の組み合わせの前記複数の弁ポートを接続する1又は複数の密閉連通路を備え、さらに、前記弁部材が、前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所側に前記弁室の一部を区画した背圧室を形成するように配設され、前記弁本体又は前記弁部材が、前記密閉連通路のうちのいずれか1つと前記背圧室とを接続する均圧路を備え、前記弁部材に対し、前記密閉連通路内の流体が加える力の一部又は全部が、前記背圧室内の流体が加える力によって相殺されるように構成され、前記弁座部が、前記複数の弁ポートとして第1固定ポート、第2固定ポート、第1切換ポート及び第2切換ポートを備え、前記弁部材が、1つの前記密閉連通路を備えるとともに、前記弁部材の停止位置に応じて前記密閉連通路により前記第1固定ポートと前記第1切換ポート又は第2切換ポートとを接続し、前記複数の弁ポートのうち前記密閉連通路により連通されない2つが、前記弁室のうち前記背圧室と連通せず区画された他の一部又は前記弁室のうち当該他の一部に通じる空間に露出すことを特徴とするロータリー式弁装置である。
請求項に記載された発明は、請求項に記載された発明において、前記弁部材が、円柱部と、前記円柱部の一端に連接され、当該円柱部の半径方向に張り出した袴部とを備え、前記円柱部が、前記回転軸部と軸が重なりかつ前記一端と反対の他端側に前記背圧室を形成するように前記弁室内に配置され、前記袴部が、前記弁室における前記背圧室と区画された前記他の一部内に配置され、かつ、前記円柱部と反対側に前記弁座面に重ねて配置される端面を備え、前記密閉連通路が、前記袴部の前記端面に設けられ、かつ、前記弁座面と直交する方向からの平面視において、前記円柱部の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分と、前記円柱部の外側に前記一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分と、を含んで形成されていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項に記載された発明において、前記密閉連通路が、前記弁座面と直交する方向からの平面視において、前記回転軸部の軸について点対称に形成され、又は、前記回転軸部の軸に対して直交する直線について線対称に形成されていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載された発明において、前記第1固定ポートを流れる流体の圧力が、前記第2固定ポートを流れる流体の圧力より低くなるようにされていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載された発明において、前記弁部材を前記弁座面に向けて押圧する押圧部材をさらに有していることを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、弁座部が、弁本体の内側に設けられた弁室に面した平面状の弁座面及び当該弁座面に開口する複数の弁ポートを備え、弁部材が、弁座面に摺動回転可能に重ねて弁室内に配置され、停止位置に応じて定まる複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換えるように構成されている。また、回転軸部の一端部が弁部材に取り付けられ、かつ、回転軸部の他端部が弁本体における弁座面と対向する箇所を貫通して弁本体の外部に突出されている。また、回転軸部は、弁座面と直交する方向に平行な方向を軸として回転可能なように弁本体に支持されている。そして、回転駆動部が、弁本体の外部に配置され、回転軸部の他端部に接続されて当該回転軸部を回転させる。このように構成したことから、弁本体外部に配置された回転駆動部により回転軸部を介して弁部材を回転させて、複数の弁ポートの接続関係を切り換えることができる。そのため、回転駆動部に、例えば、直流モータなどの比較的小型かつトルクの大きいモータを用いることが可能でかつ密閉構造が不要となるので、弁本体内に密閉構造の遊星歯車減速機等を設けることなく、小型の回転駆動部により大きなトルクを得ることができ、ロータリー式弁装置を小型化することができる。また、回転駆動部が弁本体の外部に配置されているので、回転駆動部のメンテナンスや交換などを容易に行うことができる。
また、弁本体と回転軸部との間を密封する1又は複数のシール部材をさらに有し、弁部材が、弁座面との間に密閉空間を形成しかつ当該密閉空間により回転に応じて所定の組み合わせの複数の弁ポートを接続する1又は複数の密閉連通路を備え、さらに、弁部材が、弁本体における弁座面と対向する箇所側に弁室の一部を密閉するように区画した背圧室を形成するように配設され、弁本体又は弁部材が、密閉連通路のうちのいずれか1つと背圧室とを接続する均圧路を備えている。このように構成したことから、弁部材によって、弁室の一部を密閉するように区画して弁本体における弁座面と対向する箇所側に背圧室が形成されるとともに、弁本体における弁座面と対向する箇所を貫通する回転軸部と弁本体との間がシール部材により封止される。これにより、背圧室は弁室の他の一部及び弁本体外部と遮断されて密閉された空間となる。また、均圧路によって1つの密閉連通路内の密閉空間の流体圧力と背圧室の流体圧力とを均一にして、流体によって弁本体における密閉連通路側(即ち、弁座面側)に加えられる力と、流体によって弁本体における背圧室側(即ち、弁座面側と反対側)に加えられる力と、を近づけることができる。そのため、弁本体に対して弁座面に直交する方向に加えられる力の一部又は全部を相殺して、弁本体に対して弁座面に直交する方向に働く力を小さくし又は無くして、弁本体を回転させるために必要な力を小さくすることができる。これにより、回転駆動部をより小型にすることができるので、ロータリー式弁装置をさらに小型化することができる。
請求項に記載された発明によれば、弁座部が、複数の弁ポートとして第1固定ポート、第2固定ポート、第1切換ポート及び第2切換ポートを備えている。そして、弁部材が、1つの密閉連通路を備えるとともに、弁部材の停止位置に応じて密閉連通路により第1固定ポートと第1切換ポート又は第2切換ポートとを接続し、かつ、第2固定ポートと第1切換ポート及び第2切換ポートのうち第1固定ポートと連通されていない一方とが弁室における背圧室と区画された他の一部又はこの他の一部に通じる空間に露出するように形成されている。このように構成したことから、第1固定ポート及び第2固定ポートに対して第1切換ポート及び第2切換ポートを排他的に切り換えて接続する四方切換弁としてのロータリー式弁装置をさらに小型化することができる。
請求項に記載された発明によれば、弁部材が、円柱部と、この円柱部の一端に連接され、円柱部の半径方向に張り出した袴部とを備えている。円柱部が、回転軸部と軸が重なりかつ袴部に連接された一端と反対の他端側に背圧室を形成するように弁室内に配置されている。袴部が、弁室における背圧室と区画された他の一部内に配置され、かつ、袴部が、円柱部と反対側に弁座面に重ねて配置される端面を備えている。密閉連通路が、袴部の前記端面に設けられている。また、密閉連通路が、弁座面と直交する方向からの平面視において、円柱部の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分と、円柱部の外側に上記一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分と、を含んで形成されている。例えば、密閉連通路が第1延在部分のみ有する構成の場合に、密閉連通路の内外に圧力の異なる流体が存在すると、第1延在部分に対して弁座面に押しつける力(密閉連通路内の流体圧力<密閉連通路外の流体圧力)又は弁座面から引きはがす力(密閉連通路内の流体圧力>密閉連通路外の流体圧力)が加えられて、弁部材の端面において弁座面との密着度合にばらつきが生じ、そのため、弁部材と弁座面との間の密閉性(弁漏れ防止性能)が低下してしまう恐れがある。そして、本発明では、密閉連通路に、第1延在部分の反対側に延在する第2延在部分を設けることで、第2延在部分について第1延在部分に加えられる力と同様の力が加えられるので、弁部材の端面における弁座面との密着度合のばらつき(不均一)を抑えて、弁部材と弁座面との間の密閉性が低下することを抑制することができる。
請求項に記載された発明によれば、密閉連通路が、弁座面と直交する方向からの平面視において、回転軸部の軸について点対称に形成され、又は、回転軸部の軸に対して直交する直線について線対称に形成されている。このように構成したことから、流体により第1延在部分と第2延在部分とに加えられる力が等しくなり、弁部材の端面における弁座面との密着度合のばらつきをより抑えて、弁部材と弁座面との間の密閉性が低下することをさらに抑制することができる。
請求項に記載された発明によれば、第1固定ポートを流れる流体の圧力が、第2固定ポートを流れる流体の圧力より低くなるようにされている。このように構成したことから、弁室の一部である背圧室の流体圧力を弁室の他の一部の流体圧力より小さくすることができるので、例えば、背圧室の流体圧力が弁室の他の一部の流体圧力より大きくされた構成に比べて、背圧室と弁本体外部(通常、大気)との圧力差を小さくすることができる。そのため、例えば、3つのシール部材を用いた3重シール構造が必要だったところを、2つのシール部材を用いた2重シール構造にすることができるなど、よりシール部材の封止性の程度を下げても回転軸部と弁本体との間を十分に封止することができ、ロータリー式弁装置をさらに小型化することができる。
請求項に記載された発明によれば、弁部材を弁座面に向けて押圧する押圧部材をさらに有している。このような構成にすることにより、例えば、流体を流動させるコンプレッサー等が停止している場合など、流体による弁部材に対して弁座面に直交する方向に働く力が生じていない場合などにおいて、弁部材を弁座面に押しつけることができ、そのため、弁部材と弁座面との間の密閉性(弁漏れ防止性能)を向上させることができる。
本発明に係るロータリー式弁装置の第1の実施形態である流路切換弁の縦断面図である。 図1のX−X線に沿う断面図であり、(a)は、弁部材が第1停止位置にある状態を示し、(b)は、弁部材が第2停止位置にある状態を示す。 本発明に係るロータリー式弁装置の第2の実施形態である流路切換弁の縦断面図である。 図3のY−Y線に沿う断面図であり、(a)は、弁部材が第1停止位置にある状態を示し、(b)は、弁部材が第2停止位置にある状態を示す。 流体により弁部材に加えられる力を模式的に示す縦断面図であって、(a)は、密閉連通路に第1延在部分のみ設けられた構成の図を示す、(b)は、密閉連通路に第1延在部分と該第1延在部分より小さい第2延在部分とが設けられた構成を示し、(c)は、密閉連通路に第1延在部分と該第1延在部分と同一の大きさの第2延在部分とが設けられた構成を示す。 従来のロータリー式弁装置の縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明のロータリー式弁装置の第1の実施形態として流路切換弁を、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本発明に係るロータリー式弁装置の第1の実施形態である流路切換弁の縦断面図である。図2は、図1のX−X線に沿う断面図であり、(a)は、弁部材が第1停止位置にある状態を示し、(b)は、弁部材が第2停止位置にある状態を示す。なお、以下の説明における「上下」の概念は、図1における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。
第1の実施形態の流路切換弁(各図中、符号1で示す)は、例えば、エアコンの室内機と室外機との間を、流体である熱交換媒体の流動方向を切り換え可能に接続するためなどに用いられる四方切換弁である。
流路切換弁1は、弁本体10と、弁座部20と、弁部材30と、回転軸部40と、回転駆動部50と、第1シールリング61、第2シールリング62と、コイルばね63と、を有している。
弁本体10は、例えば、アルミニウム合金などを材料として構成され、略円筒形状の第1部分11と、第1部分11の図中上方の一端部を塞ぐようにして当該第1部分11に固定して取り付けられた略円板状の第2部分12と、を有している。
第2部分12の中央部には、それを貫通する平面視円形の円形貫通孔13が形成されている。この円形貫通孔13は、その軸Lが後述する弁座部20の弁座面22aと直交する方向に平行になるように設けられている。円形貫通孔13内の図中上方の部分空間13aには、後述する回転軸部40を回転可能に支持する軸受け部14が挿入されて、当該軸受け部14が第2部分12に固定して設けられている。
第1部分11の内側空間11a及びそれに連通する第2部分12の円形貫通孔13内の図中下方の部分空間13bにより、弁本体10内側に弁室Aが形成されている。第1部分11と第2部分12との間は、シールリング16によって封止され、軸受け部14と第2部分12との間は、シールリング17によって封止されている。
弁座部20は、弁本体10の第1部分11の図中下方の他端部を塞ぐように当該第1部分11と一体に設けられた弁座部本体21と、弁座部本体21における弁室A側を向く平面に固定して重ねられた薄板部材22と、を有している。
また、弁座部20は、弁座部本体21及び薄板部材22を貫通して設けられた第1固定ポートF1、第2固定ポートF2、第1切換ポートC1、及び、第2切換ポートC2が設けられている。本実施形態において、弁座面22aに直交する方向からの平面視において、第1固定ポートF1は、円形貫通孔13の軸Lに重ねて配置され、第2固定ポートF2、第1切換ポートC1及び第2切換ポートC2は、軸Lを中心とする円周(略円周含む)上に配置されている。第1固定ポートF1には、本実施形態の流路切換弁1によって流路が切り換えられる熱交換媒体(流体)を流動させるコンプレッサー(図示なし)の吸入部が接続される。また、第2固定ポートF2には、当該コンプレッサーの吐出部が接続される。これにより、第1固定ポートF1における流体圧力は、第2固定ポートF2における流体圧力より低くされている。
弁座部20の薄板部材22は、例えば、ステンレスなどを材料として構成されており、弁室Aに面した平面状の弁座面22aを備えている。この弁座面22aは、弁本体10の第2部分12と間隔をあけて対向して配置されている。
弁部材30は、円柱部31と、円柱部31の図中下方の端部(即ち、円柱部31の一端)に連接された袴部33と、を一体に有しており、弁本体10の弁室A内に収容されている。
円柱部31は、その外径が、弁本体10の第2部分12に設けられた円形貫通孔13の図中下方の部分空間13bの径と略同一に形成されている。円柱部31は、その軸が円形貫通孔13の軸Lと重なるようにして当該部分空間13bに挿入して配置されている。これにより、円柱部31は、第2部分12によって円形貫通孔13の軸L方向を中心として回転可能に支持されている。円柱部31と第2部分12との間は、シールリング18によって回転可能に封止されている。
また、円柱部31は、その長さが円形貫通孔13の部分空間13bの長さより短くされている。これにより、円柱部31が当該部分空間13b内に配置されると、円柱部31の図中上方の上端面31a(即ち、円柱部31の他端)側に密閉された空間(以下、「背圧室H」という)が形成される。つまり、弁部材30は、その上端面31a側に、弁本体10の第2部分12との間に弁室Aの一部を密閉するように区画した背圧室Hを形成するように配設されている。また、弁部材30は、弁室A内に配設されることにより、弁室Aの他の一部である弁本体10の第1部分11の内側空間11aを、背圧室Hと区画する。
また、円柱部31は、後述する回転軸部40の一端部41が取り付けられる回転軸部取付孔32が、上端面31aに開口して設けられている。この回転軸部取付孔32は、小径部32aと、小径部より径の大きい大径部32bと、が上下方向に連なって形成されている。小径部32aの径は、回転軸部40の一端部41の外径より若干大きくされている。大径部32bの径は、コイルばね63の外径より若干大きくされている。
袴部33は、円柱部31の半径方向に張り出した平面視円形状に形成されており、弁本体10の内側空間11a内に配置されている。袴部33の下端面33aは平面状に形成され、弁座部20の弁座面22aに摺動回転可能に密に重ねられている。袴部33の下端面33aには、当該袴部33内側に広がる密閉連通路34及び開放連通路35が設けられている。
密閉連通路34は、弁座面22aとの間に密閉空間K1を形成するように、袴部33の下端面33aに中央部分から半径方向に延在して設けられている。本実施形態では、密閉連通路34が、軸L方向から見た平面視において、帯状(略帯状含む)に形成され、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する延在部分340を有している。また、密閉連通路34の開口面積(即ち、密閉空間K1の平面視面積)は、弁部材30の円柱部31の上端面31aの平面視面積と略同一にされている。勿論、これらの面積が異なる構成としてもよいが、これらの面積が同一又は同一に近い構成の方が好ましい。
開放連通路35は、袴部33の下端面33aに密閉連通路34を囲む略C字形状の空間K2を形成するように設けられている。袴部33には、開放連通路35と内側空間11aとを接続する接続孔33bが設けられている。これにより、開放連通路35の空間K2は、接続孔33bによって弁室Aの他の一部である内側空間11aに通じている。
袴部33によって、弁本体10の内側空間11aは、密閉連通路34内の密閉空間K11と、開放連通路35を含むそれ以外の部分空間とに互いに密閉状態で区画されている。
また、弁部材30には、円柱部31の回転軸部取付孔32と密閉連通路34とを連通する均圧路36が設けられている。この均圧路36によって、回転軸部取付孔32を通じて密閉連通路34の密閉空間K1と背圧室Hとが連通されて接続される。
弁部材30は、図2(a)に示す第1停止位置にあるとき、密閉連通路34の密閉空間K1によって第1固定ポートF1と第1切換ポートC1とを連通して接続し、かつ、開放連通路35の空間K2に第2固定ポートF2と第2切換ポートC2とを露出させてこれらポートを接続する。また、図2(a)の第1停止位置から図2(b)に示す第2停止位置まで回転させると、弁部材30は、密閉連通路34により形成される密閉空間K1によって第1固定ポートF1と第2切換ポートC2とを連通して接続し、かつ、開放連通路35の空間K2に第2固定ポートF2と第1切換ポートC1とを露出させてこれらポートを接続する。
弁本体10と弁部材30とには、弁部材30が第1停止位置及び第2停止位置を超えて回転されることを規制する図示しない一対の回転ストッパ機構が設けられている。または、弁部材30の回転角度等を検出するセンサなどからなる検出部を設けて、当該検出部によって検出された弁部材30の回転角度等に基づいて、弁部材30を第1停止位置及び第2停止位置に停止させるように、後述する回転駆動部50を制御する構成などであってもよい。これにより、弁部材30は、弁部材30は、第1停止位置から図中反時計回りに回転されて第2停止位置で停止し、第2停止位置から図中時計回りに回転されて第1停止位置で停止する。
回転軸部40は、円柱状に形成されており、一端部41が弁部材30に取り付けられ、他端部42が、弁本体10の第2部分12を貫通して外部に突出されている。また、回転軸部40の軸が円形貫通孔13の軸Lと重なるようにして、回転軸部40の中央部43が、弁本体10の第2部分12に設けられた軸受け部14によって回動可能に支持されている。
回転軸部40の一端部41は、コイルばね63の内側に挿通されると共に、弁部材30の回転軸部取付孔32に挿入して配置されている。このときコイルばね63は、回転軸部40に設けられたフランジ状のばね受け部44と回転軸部取付孔32における小径部32aと大径部32bとの間の段差部32cとの間に圧縮状態で挟まれている。これにより、弁部材30は、コイルばね63によって弁座面22aに向けて押圧される。
また、回転軸部40の一端部41には、その外周面に形成された図示しない凸部が設けられており、回転軸部取付孔32の小径部32aの内周面には、この凸部が軸Lを中心とした回転方向に係止するように形成された図示しない凹部が設けられている。これにより、回転軸部40は、弁部材30に対して軸L方向に移動可能であり、かつ、回転軸部40が軸Lを中心として回転されると、上記凸部と上記凹部とが係止して回転軸部40とともに弁部材30が回転される。
回転軸部40には、ばね受け部44の図中上方に間隔をあけて第1フランジ部45が設けられ、第1フランジ部45の図中上方に間隔をあけて第2フランジ部46が設けられている。第1フランジ部45及び第2フランジ部46の外径は、弁本体10の軸受け部14の内径と略同一にされている。ばね受け部44と第1フランジ部45との間には、第1シールリング61が配設され、第1フランジ部45と第2フランジ部46との間には、第2シールリング62が配設されて、これら第1シールリング61及び第2シールリング62によって軸受け部14と回転軸部40との間を封止している。
第1シールリング61及び第2シールリング62は、例えば、ニトリルゴムやシリコーンゴムなどの比較的軟質の弾性材料で構成されている。第1シールリング61及び第2シールリング62は、外部から力を加えられていない状態(弾性変形していない状態)で円環状(リング状)になるように形成されており、その内径が回転軸部40の中央部43の外径より若干小さく、かつ、その外径が軸受け部14の内径より若干大きくされている。
回転駆動部50は、弁本体10の第2部分12の上面12aにおける回転軸部40が突出された箇所付近に設けられている。回転駆動部50は、直流モータからなるモータ部51と、モータ部51のモータシャフト51aに固定して取り付けられた第1ギヤ52と、第1ギヤ52と噛み合うようにして回転軸部40の他端部42に固定して取り付けられた第2ギヤ53と、を有している。回転駆動部50は、モータ部51に電力が供給されると、モータシャフト51aを回転させ、この回転が第1ギヤ52及び第2ギヤ53を通じて、回転軸部40を、軸Lを中心として回転させる。本実施形態において、一対の歯車(第1ギヤ52及び第2ギヤ53)により減速機構を構成しているが、さらに多くの歯車により減速機構を構成してもよい。
次に、本実施形態の流路切換弁1における動作の一例について、図2(a)、(b)を参照して説明する。
流路切換弁1において、弁本体10の弁室A内に配置された弁部材30は、弁本体10の外部に設けられた回転駆動部50によって回転軸部40を通じて回転される。
そして、弁部材30が、図中時計回りに回転され、図2(a)に示す第1停止位置に位置づけられると、弁部材30の密閉連通路34の密閉空間K1によって第1固定ポートF1と第1切換ポートC1とが接続され、同時に、開放連通路35の空間K2によって第2固定ポートF2と第2切換ポートC2とが接続される。
また、弁部材30が、図中反時計回りに回転され、図2(b)に示す第2停止位置に位置づけられると、弁部材30の密閉連通路34の密閉空間K1によって第1固定ポートF1と第2切換ポートC2とが接続され、同時に、開放連通路35の空間K2によって第2固定ポートF2と第1切換ポートC1とが接続される。
また、弁部材30は、均圧路36によって密閉連通路34の密閉空間K1と背圧室Hとが接続されている。そのため、密閉空間K1の流体圧力と背圧室Hの流体圧力とが均一になり、また、密閉連通路34の開口面積と、弁部材30の円柱部の上端面31aの平面視面積と、が略同一に形成されているので、第1固定ポートF1を流れる流体によって弁部材30における密閉連通路34側に加えられる力と、当該流体によって弁部材30における背圧室H側に加えられる力と、が略同一にされて相殺され、弁部材30に対して軸L方向に働く力が小さくなる。
また、第1固定ポートF1を流れる流体の圧力が、第2固定ポートF2を流れる流体の圧力より小さくされている。そのため、背圧室Hの流体圧力と弁本体10の外部(大気)との圧力差が比較的低くなり、これにより、第1シールリング61及び第2シールリング62に要求される封止性を低くできる。
また、弁部材30がコイルばね63によって弁座面22aに押しつけられている。そのため、例えば、図示しないコンプレッサーが停止している場合など、流体による弁部材30に対して軸L方向に働く力が生じていない場合などにおいても、弁部材30を弁座面22aに押しつけることができる。
以上より、本実施形態の流路切換弁1によれば、弁座部20が、弁本体10の内側に設けられた弁室Aに面した平面状の弁座面22a及び当該弁座面22aに開口する複数の弁ポートを備え、弁部材30が、弁座面22aに摺動回転可能に重ねて弁室A内に配置され、停止位置に応じて定まる複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換えるように構成されている。また、回転軸部40の一端部41が弁部材30に取り付けられ、かつ、回転軸部40の他端部42が弁本体10の第2部分12を貫通して弁本体10の外部に突出されている。また、回転軸部40は、弁座面22aと直交する軸L方向に平行な方向を軸として回転可能なように弁本体10の軸受け部14に支持されている。そして、回転駆動部50が、弁本体10の外部に配置され、回転軸部40の他端部42に接続されて当該回転軸部40を回転させる。
これにより、弁本体10外部に配置された回転駆動部50により回転軸部40を介して弁部材30を回転させて、複数の弁ポートの接続関係を切り換えることができる。そのため、回転駆動部50に、例えば、直流モータなどの比較的小型かつトルクの大きいモータを用いることが可能でかつ密閉構造が不要となるので、弁本体10内に密閉構造の遊星歯車減速機等を設けることなく、小型の回転駆動部により大きなトルクを得ることができ、流路切換弁1を小型化することができる。また、回転駆動部50が弁本体10の外部に配置されているので、回転駆動部50のメンテナンスや交換などを容易に行うことができる。
また、流路切換弁1は、弁本体10の軸受け部14と回転軸部40との間を密封する第1シールリング61及び第2シールリング62をさらに有し、弁部材30が、弁座面22aとの間に密閉空間K1を形成しかつ当該密閉空間K1により回転に応じて所定の組み合わせの複数の弁ポートを接続する1つの密閉連通路34を備え、さらに、弁部材30が、弁本体10の第2部分12側に弁室Aの一部を密閉するように区画した背圧室Hを形成するように配設され、弁部材30が、密閉連通路34と背圧室Hとを接続する均圧路36を備えている。
これにより、弁部材30によって、弁室Aの一部を密閉するように区画して弁本体10の第2部分12側に背圧室Hが形成されるとともに、弁本体10の第2部分12を貫通する回転軸部40と弁本体10の軸受け部14との間が第1シールリング61及び第2シールリング62により封止される。そのため、背圧室Hは弁本体10の第1部分11の内側空間11a及び弁本体10外部と遮断されて密閉された空間となる。また、均圧路36によって1つの密閉連通路34の密閉空間K1の流体圧力と背圧室Hの流体圧力とを均一にして、第1固定ポートF1を流れる流体によって弁本体10における密閉連通路34側(即ち、弁座面22a側)に加えられる力と、流体によって弁本体10における背圧室H側(即ち、弁座面22a側と反対側)に加えられる力と、を近づけることができる。そのため、弁本体10に対して軸L方向に加えられる力の一部を相殺して、弁本体10に対して軸L方向に働く力を小さくして、弁本体10を回転させるために必要な力を小さくすることができる。これにより、回転駆動部50をより小型にすることができるので、流路切換弁1をさらに小型化することができる。
また、流路切換弁1は、弁座部20が、複数の弁ポートとして第1固定ポートF1、第2固定ポートF2、第1切換ポートC1及び第2切換ポートC2を備えている。そして、弁部材30が、1つの密閉連通路34を備えるとともに、弁部材30の停止位置に応じて密閉連通路34により第1固定ポートF1と第1切換ポートC1又は第2切換ポートC2とを接続し、かつ、第2固定ポートF2と第1切換ポートC1及び第2切換ポートC2のうち第1固定ポートF1と連通されていない一方とが開放連通路35の空間K2に露出するように形成されている。さらに、第1固定ポートF1を流れる流体の圧力が、第2固定ポートF2を流れる流体の圧力より低くなるようにされている。
これにより、弁室Aの一部である背圧室Hの流体圧力を弁室Aの他の一部である弁本体10の第1部分11の内側空間11aの流体圧力より小さくすることができるので、例えば、背圧室Hの流体圧力が上記内側空間11aの流体圧力より大きくされた構成に比べて、背圧室Hと弁本体10外部(大気)との圧力差を小さくすることができる。そのため、例えば、3つのシールリングを用いた3重シール構造が必要だったところを、2つの第1シールリング61及び第2シールリング62を用いた2重シール構造にすることができるなど、よりシールリングの封止性の程度を下げても回転軸部40と弁本体10との間を十分に封止することができ、流路切換弁1をさらに小型化することができる。
また、流路切換弁1は、弁部材30を弁座面22aに向けて押圧するコイルばね63をさらに有している。これにより、例えば、流体を流動させる図示しないコンプレッサーが停止している場合など、流体による弁部材30に対して軸L方向に働く力が生じていない場合などにおいて、弁部材30を弁座面22aに押しつけることができ、そのため、弁部材30の密閉性(弁漏れ防止性能)を向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明のロータリー式弁装置の第2の実施形態として流路切換弁を、図3〜図5を参照して説明する。
図3は、本発明に係るロータリー式弁装置の第2の実施形態である流路切換弁の縦断面図である。図4は、図3のY−Y線に沿う断面図であり、(a)は、弁部材が第1停止位置にある状態を示し、(b)は、弁部材が第2停止位置にある状態を示す。なお、以下の説明における「上下」の概念は、図3における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。
第2の実施形態の流路切換弁(各図中、符号1Aで示す)も、第1の実施形態の流路切換弁1と同様に、例えば、エアコンの室内機と室外機との間を、流体である熱交換媒体の流動方向を切り換え可能に接続するためなどに用いられる四方切換弁である。
流路切換弁1Aは、弁本体10と、弁座部20と、弁部材30Aと、回転軸部40と、回転駆動部50と、第1シールリング61、第2シールリング62と、コイルばね63と、を有している。第2の実施形態の流路切換弁1Aは、上述した第1の実施形態の流路切換弁1において、弁部材30に代えて弁部材30Aを備える以外は、第1の実施形態と同一の構成であるので、同一の構成部分には同一の符号を付して説明を省略する。
弁部材30Aは、円柱部31と、円柱部31の図中下方の端部に連接された袴部33Aと、を一体に有しており、弁本体10の弁室A内に収容されている。
円柱部31は、上述した第1の実施形態における弁部材30の円柱部31と同一に構成されている。
袴部33Aは、円柱部31の一の半径方向及びその反対の他の半径方向に張り出した平面視帯状(I字形状)に形成されており、弁本体10の内側空間11a内に配置されている。袴部33Aは、軸Lについて点対称に形成されていることが好ましく、または、軸L方向からの平面視で軸Lに直交する直線について線対称に形成されていることが好ましい。袴部33Aの下端面33aは平面状に形成され、弁座部20の弁座面22aに摺動回転可能に密に重ねられている。袴部33Aの下端面33aには、当該袴部33A内側に広がる密閉連通路34Aが設けられている。
密閉連通路34Aは、弁座面22aとの間に密閉空間K11を形成するように、袴部33Aの下端面33aに中央部分から一の半径方向及びその反対の他の半径方向に延在して設けられている。本実施形態では、密閉連通路34Aが、軸L方向からの平面視において、帯状に形成されるとともに、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分341と、円柱部31の外側に一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分342と、第1延在部分341と第2延在部分342とに挟まれた中間部分343と、を有している。
また、密閉連通路34Aは、弁座面22aと直交する方向からの平面視において、軸Lについて点対称に形成され、又は、軸Lに対して直交する直線について線対称に形成されていることが好ましい。本実施形態では、密閉連通路34Aは、弁座面22aと直交する方向からの平面視において、軸Lについて点対称に形成されているとともに、軸Lに対して直交する直線Fについて線対称に形成されている。
本実施形態において、密閉連通路34Aの開口面積(即ち、密閉空間K11の平面視面積)は、弁部材30Aの円柱部31の上端面31aの平面視面積と略同一にされている。勿論、これらの面積が異なる構成としてもよいが、これらの面積が同一又は同一に近い構成の方が好ましい。
袴部33Aによって、弁本体10の内側空間11aは、密閉連通路34A内の密閉空間K11と、それ以外の部分空間とに互いに密閉状態で区画されている。
また、弁部材30Aには、円柱部31の回転軸部取付孔32と密閉連通路34Aとを連通する均圧路36が設けられている。この均圧路36によって、回転軸部取付孔32を通じて密閉連通路34Aの密閉空間K11と背圧室Hとが連通されて接続される。
弁部材30Aは、図4(a)に示す第1停止位置にあるとき、密閉連通路34Aの密閉空間K11によって第1固定ポートF1と第1切換ポートC1とを連通して接続し、かつ、弁本体10の内側空間11aに第2固定ポートF2と第2切換ポートC2とを露出させてこれらポートを接続する。また、図4(a)の第1停止位置から図4(b)に示す第2停止位置まで図中時計回りに回転させると、弁部材30Aは、密閉連通路34Aにより形成される密閉空間K11によって第1固定ポートF1と第2切換ポートC2とを連通して接続し、かつ、弁本体10の内側空間11aに第2固定ポートF2と第1切換ポートC1とを露出させてこれらポートを接続する。
弁本体10と弁部材30Aとには、第1の実施形態と同様に、弁部材30Aが第1停止位置及び第2停止位置を超えて回転されることを規制する図示しない一対の回転ストッパ機構が設けられている。または、弁部材30Aの回転角度を検出する検出部を設けて、当該検出部によって検出された弁部材30Aの回転角度に基づいて、弁部材30Aを第1停止位置及び第2停止位置に停止させるように、後述する回転駆動部50を制御する構成であってもよい。これにより、弁部材30Aは、第1停止位置から図中時計回りに回転されて第2停止位置で停止し、第2停止位置から図中反時計回りに回転されて第1停止位置で停止する。弁部材30Aがこのように回転されることにより、弁部材30Aの回転途中で第1固定ポートF1と第2固定ポートF2とが連通されることがない。
次に、本実施形態の流路切換弁1Aにおける動作(作用)について、図5(a)〜(c)を参照して説明する。
図5は、流体により弁部材に加えられる力を模式的に示す縦断面図であって、(a)は、密閉連通路に第1延在部分のみ設けられた構成の図を示す、(b)は、密閉連通路に第1延在部分と該第1延在部分より小さい第2延在部分とが設けられた構成を示し、(c)は、密閉連通路に第1延在部分と該第1延在部分と同一の大きさの第2延在部分とが設けられた構成を示す。
図5(a)に示す弁部材30Xは、密閉連通路34Xに、軸L方向からの平面視において、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分341Xのみが設けられている。この構成において、例えば、密閉連通路34X内の流体圧力が、密閉連通路34X外の流体圧力より小さい場合、流体によって弁部材30Xの袴部33Xにおける第1延在部分341Xが設けられた箇所に弁座面22aに押しつける力(図中矢印で示し、矢印の数が多いほど力が大きいことを表す)が働くが、前述の背圧室Hと密閉連通路34X内の密閉空間とが連通しているため、第1延在部分341Xと軸Lを挟んだ反対側にはこのような力が働かない。そのため、弁部材30Xの下端面33aにおいて、第1延在部分341Xの先端近傍の箇所E1と、箇所E1から軸Lを挟んだ反対側の箇所E2との間において、弁座面22aとの密着度合にばらつき(不均一)が生じてしまう。
図5(b)に示す弁部材30Yは、密閉連通路34Yに、軸L方向からの平面視において、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分341Yが設けられ、円柱部31の外側に一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分342Yが設けられている。第2延在部分342Yの平面視長さは、第1延在部分341Yの平面視長さより短くされている。この構成において、例えば、密閉連通路34Y内の流体圧力が、密閉連通路34Y外の流体圧力より小さい場合、流体によって弁部材30Yの袴部33Yにおける第1延在部分341Yが設けられた箇所に弁座面22aに押しつける力が働き、そして、この力よりは弱くなるが、袴部33Yにおける第2延在部分342Yが設けられた箇所にも弁座面22aに押しつける力が働く。そのため、図5(a)の構成に比べて、弁部材30Yの下端面33aにおける第1延在部分341Yの先端近傍の箇所E1と、箇所E1から軸Lを挟んだ反対側の第2延在部分342Yの先端近傍の箇所E2との間において、弁座面22aとの密着度合にばらつきを改善できる。
図5(c)は、第2の実施形態の弁部材30Aの構成である。弁部材30Aは、密閉連通路34Aに、軸L方向からの平面視において、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分341が設けられ、円柱部31の外側に一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分342が設けられている。第2延在部分342の平面視長さは、第1延在部分341の平面視長さと同じにされている。この構成において、例えば、密閉連通路34A内の流体圧力が、密閉連通路34A外の流体圧力より小さい場合、流体によって弁部材30Aの袴部33Aにおける第1延在部分341が設けられた箇所に弁座面22aに押しつける力が働き、この力と同じ強さで、袴部33Aにおける第2延在部分342が設けられた箇所にも弁座面22aに押しつける力が働く。そのため、図5(a)の構成に比べて、弁部材30Aの下端面33aにおける第1延在部分341の先端近傍の箇所E1と、箇所E1から軸Lを挟んだ反対側の第2延在部分342の先端近傍の箇所E2との間において、弁座面22aとの密着度合にばらつきをさらに改善できる。
このような動作以外に、第2の実施形態の流路切換弁1Aは、上述した第1の実施形態の流路切換弁1における動作についても一例として行うものである。
以上より、本実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果に加えて、次のような効果を奏する。即ち、本実施形態では、弁部材30Aが、円柱部31と、この円柱部31の一端に連接され、円柱部31の半径方向に張り出した袴部33Aとを備えている。円柱部31が、回転軸部40と軸が重なりかつ袴部33Aに連接された一端と反対の上端面31a側に背圧室Hを形成するように弁室A内に配置されている。袴部33Aが、弁室Aにおける背圧室Hと区画された内側空間11a内に配置され、かつ、袴部33Aが、円柱部31と反対側に弁座面22aに重ねて配置される下端面33aを備えている。密閉連通路34Aが、袴部33Aの下端面33aに設けられている。また、密閉連通路34Aが、弁座面22aと直交する方向からの平面視において、帯状に形成されるとともに、円柱部31の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分341と、円柱部31の外側に上記一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分342と、を有している。例えば、密閉連通路34Aが第1延在部分341のみ有する構成の場合に、密閉連通路34Aの内外に圧力の異なる流体が存在すると、第1延在部分341に対して弁座面22aに押しつける力(密閉連通路内の流体圧力<密閉連通路外の流体圧力)又は弁座面22aから引きはがす力(密閉連通路内の流体圧力>密閉連通路外の流体圧力)が加えられて、弁部材30Aの下端面33aにおいて弁座面22aとの密着度合にばらつきが生じ、そのため、弁部材30Aと弁座面22aとの間の密閉性(弁漏れ防止性能)が低下してしまう恐れがある。そして、本発明では、密閉連通路34Aに、第1延在部分341の反対側に延在する第2延在部分342を設けることで、第2延在部分342について第1延在部分341に加えられる力と同様の力が加えられるので、弁部材30Aの下端面33aにおける弁座面22aとの密着度合のばらつき(不均一)を抑えて、弁部材30Aと弁座面22aとの間の密閉性が低下することを抑制することができる。
また、密閉連通路34Aが、弁座面22aと直交する方向からの平面視において、軸Lについて点対称に形成されるとともに、軸Lに対して直交する直線Fについて線対称に形成されている。このように構成したことから、流体により第1延在部分341と第2延在部分342とに加えられる力が等しくなり、弁部材30Aの下端面33aにおける弁座面22aとの密着度合のばらつきをより抑えて、弁部材30Aと弁座面22aとの間の密閉性が低下することをさらに抑制することができる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明のロータリー式弁装置は上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態は、4つの流路を切り換える流路切換弁(四方切換弁)であったが、これに限定されるものではなく、例えば、3つの流路を切り換える構成や、5つ以上の流路を切り換える構成の流路切換弁であってもよい。また、本発明は、2つの流路を接続及び遮断する流量制御弁に適用してもよい。
また、上記実施形態では、弁部材30に設けた均圧路36によって、密閉連通路34と背圧室Hとを接続する構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、均圧路36に代えて、弁本体10に第1固定ポートF1と背圧室Hとを接続する他の均圧路を設けて、この他の均圧路によって、密閉連通路34と背圧室Hとを接続する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、弁部材30の上端面31a側に背圧室Hを設けて、均圧路36によって密閉連通路34と接続する構成であったが、これに限定されるものではなく、背圧室H及び均圧路36を省略した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、1つの密閉連通路を有する構成であったが、これに限定されるものではなく、2つ以上の密閉連通路を有する構成としてもよい。例えば、上記実施形態において、弁部材30の接続孔33bを省略して開放連通路35を密閉連通路として構成してもよい。
また、上記実施形態では、弁部材30の袴部33に、密閉連通路34と開放連通路35とを設けた構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、袴部33に密閉連通路34のみ設け、開放連通路35を形成する箇所を削除した構成としてもよい。このような、開放連通路35を省略した構成としても、弁部材30の各停止位置において、第2固定ポートF1と第1切換ポートC1及び第2切換ポートC1のうちの第1固定ポートF1に接続されていない一方とが、弁室Aの他の一部である内側空間11aに露出されてこれらポートが接続され、弁ポートの接続関係を切り換えることができる。
また、上記実施形態では、比較的軟質の弾性材料で構成された第1シールリング61及び第2シールリング62を有するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、第1シールリング61より弁本体10の外部寄りに配置された第2シールリング62を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂等の比較的硬質の合成樹脂で構成してもよく、本発明の目的に反しない限り、第1シールリング61及び第2シールリング62の構成は任意である。また、第1シールリング61のみで封止性が十分に確保できるのであれば、第2シールリング62を省略した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、弁部材30を弁座面22aに向けて押圧するコイルばね63を有している構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、常に流体が流動しており、この流体の圧力によって弁部材30に弁座面22aに向けて押圧する力が常時生じている場合などにおいては、コイルばね63を省略して構成してもよい。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のロータリー式弁装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 流路切換弁(ロータリー式弁装置)
10 弁本体
11 第1部分
11a 第1部分の内側空間(弁室における背圧室と区画された他の一部)
12 第2部分(弁本体における弁座面に対向する箇所)
20 弁座部
22a 弁座面
30 弁部材
31 円柱部
33 袴部
34 密閉連通路
35 開放連通路
36 均圧路
40 回転軸部
41 回転軸部の一端部
42 回転軸部の他端部
50 回転駆動部
61 第1シールリング(シール部材)
62 第2シールリング(シール部材)
63 コイルばね(押圧部材)
A 弁室
C1 第1切換ポート(弁ポート)
C2 第2切換ポート(弁ポート)
F1 第1固定ポート(弁ポート)
F2 第2固定ポート(弁ポート)
H 背圧室
K1 密閉空間
K2 空間(弁室の他の一部に通じる空間)
L 円形貫通孔の軸(弁座面に直交する方向)

Claims (6)

  1. 弁室が内側に設けられた弁本体と、
    前記弁室に面した平面状の弁座面及び当該弁座面に開口する複数の弁ポートを備えた弁座部と、
    前記弁座面に摺動回転可能に重ねて前記弁室内に配置され、停止位置に応じて定まる前記複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換える弁部材と、
    前記弁部材に一端部が取り付けられかつ前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所を貫通して当該弁本体の外部に他端部が突出され、前記弁座面と直交する方向に平行な方向を軸として回転可能なように前記弁本体に支持された回転軸部と、
    前記弁本体の外部に配置され、前記回転軸部の他端部に接続されて前記回転軸部を回転させる回転駆動部と、
    を有し、
    前記弁本体と前記回転軸部との間を密封する1又は複数のシール部材をさらに有し、
    前記弁部材が、前記弁座面との間に密閉空間を形成しかつ当該密閉空間により前記弁部材の停止位置に応じて所定の組み合わせの前記複数の弁ポートを接続する1又は複数の密閉連通路を備え、さらに、前記弁部材が、前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所側に前記弁室の一部を区画した背圧室を形成するように配設され、
    前記弁本体又は前記弁部材が、前記密閉連通路のうちのいずれか1つと前記背圧室とを接続する均圧路を備え、
    前記弁部材に対し、前記密閉連通路内の流体が加える力の一部又は全部が、前記背圧室内の流体が加える力によって相殺されるように構成され、
    前記弁室が、内側空間を有し、
    前記内側空間は、前記密閉連通路によって接続されない前記弁ポートが露出するとともに、前記背圧室と連通せず区画されていることを特徴とするロータリー式弁装置。
  2. 弁室が内側に設けられた弁本体と、
    前記弁室に面した平面状の弁座面及び当該弁座面に開口する複数の弁ポートを備えた弁座部と、
    前記弁座面に摺動回転可能に重ねて前記弁室内に配置され、停止位置に応じて定まる前記複数の弁ポートの接続関係を回転により切り換える弁部材と、
    前記弁部材に一端部が取り付けられかつ前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所を貫通して当該弁本体の外部に他端部が突出され、前記弁座面と直交する方向に平行な方向を軸として回転可能なように前記弁本体に支持された回転軸部と、
    前記弁本体の外部に配置され、前記回転軸部の他端部に接続されて前記回転軸部を回転させる回転駆動部と、
    を有し、
    前記弁本体と前記回転軸部との間を密封する1又は複数のシール部材をさらに有し、
    前記弁部材が、前記弁座面との間に密閉空間を形成しかつ当該密閉空間により前記弁部材の停止位置に応じて所定の組み合わせの前記複数の弁ポートを接続する1又は複数の密閉連通路を備え、さらに、前記弁部材が、前記弁本体における前記弁座面と対向する箇所側に前記弁室の一部を区画した背圧室を形成するように配設され、
    前記弁本体又は前記弁部材が、前記密閉連通路のうちのいずれか1つと前記背圧室とを接続する均圧路を備え、
    前記弁部材に対し、前記密閉連通路内の流体が加える力の一部又は全部が、前記背圧室内の流体が加える力によって相殺されるように構成され、
    前記弁座部が、前記複数の弁ポートとして第1固定ポート、第2固定ポート、第1切換ポート及び第2切換ポートを備え、
    前記弁部材が、1つの前記密閉連通路を備えるとともに、前記弁部材の停止位置に応じて前記密閉連通路により前記第1固定ポートと前記第1切換ポート又は第2切換ポートとを接続し、
    前記複数の弁ポートのうち前記密閉連通路により連通されない2つが、前記弁室のうち前記背圧室と連通せず区画された他の一部又は前記弁室のうち当該他の一部に通じる空間に露出す
    ことを特徴とするロータリー式弁装置。
  3. 前記弁部材が、円柱部と、前記円柱部の一端に連接され、当該円柱部の半径方向に張り出した袴部とを備え、
    前記円柱部が、前記回転軸部と軸が重なりかつ前記一端と反対の他端側に前記背圧室を形成するように前記弁室内に配置され、
    前記袴部が、前記弁室における前記背圧室と区画された前記他の一部内に配置され、かつ、前記円柱部と反対側に前記弁座面に重ねて配置される端面を備え、
    前記密閉連通路が、前記袴部の前記端面に設けられ、かつ、前記弁座面と直交する方向からの平面視において、前記円柱部の外側に一方向に向けて延在する第1延在部分と、前記円柱部の外側に前記一方向と反対の他方向に向けて延在する第2延在部分と、を含んで形成されていることを特徴とする請求項2に記載のロータリー式弁装置。
  4. 前記密閉連通路が、前記弁座面と直交する方向からの平面視において、前記回転軸部の軸について点対称に形成され、又は、前記回転軸部の軸に対して直交する直線について線対称に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のロータリー式弁装置。
  5. 前記第1固定ポートを流れる流体の圧力が、前記第2固定ポートを流れる流体の圧力より低くなるようにされていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のロータリー式弁装置。
  6. 前記弁部材を前記弁座面に向けて押圧する押圧部材をさらに有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のロータリー式弁装置。
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