JP6120435B2 - 曲線整正のための修正量算出システム及び修正量算出用コンピュータプログラム - Google Patents

曲線整正のための修正量算出システム及び修正量算出用コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出する修正量算出システム及び修正量算出用コンピュータプログラムに関する。
鉄道の軌道は、列車荷重を繰り返し受けて変形するので、鉄道の保守において、軌道の変形を把握して軌道を補修する必要がある。軌道の変形には、通り変位と呼ばれる平面線形上の軌道変位がある。特に曲線区間の軌道は、列車から遠心力を受けるので、通り変位が発生し易い。曲線区間の線形は、円曲線と緩和曲線とを有する。円曲線は、円弧である。緩和曲線は、直線と円曲線との間の遷移区間の曲線である。曲線整正は、通り変位が発生した曲線区間の軌道を整備して正しい曲線にすることである。
曲線整正には、古くから糸張式曲線整正における交差法が用いられている(非特許文献1参照)。糸張式曲線整正では、2点間に張った糸から成る弦から曲線上の点までの距離である矢に基づいて曲線が整正される。弦中央における矢を正矢という。円距法の応用である交差法では、隣接測点間に糸を張ったときの正矢の測定が、糸長の1/2送りで全測点で行われる。交差法によれば、整正した後の正しい曲線の正矢である設計正矢と、現場曲線で測定された正矢である測定正矢から、両曲線の間隔が算出され、その間隔を修正量として正しい曲線に合致するように現場曲線が移動される。修正量は、移動量とも呼ばれる。
しかし、測定正矢に基づいて整正後の正しい曲線や設計正矢を求めることは容易ではない。このため、交差法において、曲線整正計算器を用い、曲線を整正するための修正量が算出される(非特許文献2参照)。曲線整正計算器として、機械式の曲線整正器の動作をマイクロコンピュータによる処理に置き換えたものが知られている(特許文献1参照)。保線の技術者は、整正対象の曲線における全測点の測定正矢を曲線整正計算器に入力する。測定正矢は、正矢図として曲線整正計算器に図示される。曲線整正計算器に図示される正矢図では、横軸が各測点、縦軸が各測点における正矢の値である。技術者は、正矢図の形状を修正するために、1つの測点における修正量を曲線計算器に入力する。この修正量で修正された正矢図は、曲線整正計算器によって計算されて図示される。技術者は、曲線計算器に図示される正矢図が好ましい形状になるまで、いろいろな測点における修正量を入力する。入力した修正量の累計が各測点における修正量となる。
図20及び図21は、10m弦で測定された正矢に基づいて5人の技術者が同じ曲線について曲線整正計算器を用いて修正量を算出した結果を示す。図20は、曲線整正前後の曲線の正矢図であり、図21は、この曲線整正を行うための各測点の修正量である。これらの図に示されるように、各技術者が好ましいと判断した正矢を得るための修正量は、修正量を算出した技術者の個人差が大きく、算出結果がいか様にもなるというのが現実である。このため、不必要に大きな修正量が算出されることがあり、算出結果の信頼性が高いとはいえない。
実開昭55−126306号公報
神谷進著「鉄道曲線」交友社 1961年 金子慶尚著「正矢と曲線の整正」カネコ計測工業株式会社 1971年
本発明は、上記問題を解決するものであり、曲線整正のための修正量の算出において、算出結果の信頼性を高めることを目的とする。
本発明の修正量算出システムは、鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出するものであって、データの入力を受ける入力部と、前記入力部から入力されたデータを処理する処理部と、前記処理部が処理したデータを出力する出力部とを備え、前記入力部は、データとして、曲線を含んだ測定区間の各測点で測定された正矢である測定正矢と、その曲線について定められた曲線長及び緩和曲線長とが入力され、前記処理部は、前記入力部に入力された測定正矢、曲線長及び緩和曲線長に基づいて整正後の曲線における各測点の正矢である設計正矢を算出する設計正矢算出部と、前記設計正矢及び測定正矢から各測点の修正量を算出する修正量算出部とを有し、前記設計正矢算出部は、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しく、かつ、モーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように設計正矢を算出し、前記測定区間における測点の数をn、I番目(1≦I≦n)の測点である測点Iにおける前記測定正矢をMV(I)、前記設計正矢をDV(I)、修正量をID(I)とし、DV(I)、MV(I)及びID(I)を要素とする列ベクトルを、それぞれ[DV]、[MV]及び[ID]とすると、前記修正量算出部は、対角要素が1、対角要素に隣接する要素が−1/2、それ以外の要素が0であるn次正方行列[TR]を生成し、その逆行列[TR] −1 を算出し、[ID]=[TR] −1 ([DV]−[MV])により各測点Iにおける修正量ID(I)を算出することを特徴とする。
この修正量算出システムにおいて、前記設計正矢算出部は、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しい設計正矢を生成し、生成された設計正矢を前記測定区間におけるモーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように調整することによって設計正矢を算出することが好ましい。
この修正量算出システムにおいて、前記設計正矢は、正矢形状が台形であり、前記台形の上底の長さが前記曲線長、脚を下底に投影した長さが前記緩和曲線長にそれぞれ対応し、前記曲線長及び緩和曲線長は、前記測定区間の曲線について規定されている値であることが好ましい。
この修正量算出システムにおいて、前記処理部は、前記修正量に含まれる測定正矢の誤差の影響を低減するための誤差低減部をさらに備え、前記誤差低減部は、前記修正量算出部によって算出された修正量から前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分を除去することが好ましい。
この修正量算出システムにおいて、前記誤差低減部は、前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分を除去するハイパスフィルタを有し、前記修正量算出部によって算出された修正量の波形に基づいた連続波形を合成し、合成した連続波形を前記ハイパスフィルタに入力し、前記ハイパスフィルタから出力された連続波形から前記測定区間の修正量を取り出すことが好ましい。
本発明の修正量算出用コンピュータプログラムは、鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出するものであって、曲線を含んだ測定区間の各測点で測定された正矢である測定正矢と、その曲線について定められた曲線長及び緩和曲線長とに基づいて整正後の曲線における各測点の正矢である設計正矢を算出する設計正矢算出ステップと、前記設計正矢及び測定正矢から各測点の修正量を算出する修正量算出ステップとをコンピュータに実行させ、前記設計正矢算出ステップにおいて、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しく、かつ、モーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように設計正矢が算出され、前記測定区間における測点の数をn、I番目(1≦I≦n)の測点である測点Iにおける前記測定正矢をMV(I)、前記設計正矢をDV(I)、修正量をID(I)とし、DV(I)、MV(I)及びID(I)を要素とする列ベクトルを、それぞれ[DV]、[MV]及び[ID]とすると、前記修正量算出ステップにおいて、対角要素が1、対角要素に隣接する要素が−1/2、それ以外の要素が0であるn次正方行列[TR]を生成し、その逆行列[TR] −1 を算出し、[ID]=[TR] −1 ([DV]−[MV])により各測点Iにおける修正量ID(I)が算出されることを特徴とする。
この修正量算出用コンピュータプログラムにおいて、前記修正量に含まれる測定正矢の誤差の影響を低減するための誤差低減ステップをコンピュータにさらに実行させ、前記誤差低減ステップにおいて、前記修正量算出ステップで算出された修正量から前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分が除去されることが好ましい。
本発明の修正量算出システムによれば、設計正矢算出部が測定正矢、曲線長及び緩和曲線長に基づいて設計正矢を算出するので、設計正矢の曲線長及び緩和曲線長を入力した値にすることができる。さらに、修正量算出部が設計正矢及び測定正矢から逆行列を用いて修正量を算出するので、このような設計正矢を有する曲線に整正するための修正量を唯一解として得ることができる。このため、曲線整正のための修正量の算出において、算出結果の信頼性が高くなる。
本発明の一実施形態に係る修正量算出システムのブロック構成図。 同システムにおける測定正矢を示す正矢図。 同システムにおける測定正矢の片持ち梁によるモデルを示す図。 同システムにおける設計正矢の片持ち梁によるモデルを示す図。 同システムにおける設計正矢算出のフローチャート。 同システムにおける測定正矢の面積を示す正矢図。 同システムにおける設計正矢の初期値を示す図。 同システムにおける設計正矢及び測定正矢の重心を示す正矢図。 同システムにおける設計正矢の調整を示す正矢図。 同システムにおける設計正矢の調整のための正矢図の分割を示す図。 同システムにおける設計正矢の台形部分の調整を示す正矢図。 同システムにおける最終の設計正矢を示す正矢図。 同システムで算出した設計正矢の実例を示す正矢図。 交差法の原理に基づく修正量の正矢への影響を示す図。 上記システムにおける疑似修正量の標準偏差を示す図。 同システムにおける誤差低減前の修正量及びハイパスフィルタで除去される成分を示す図。 曲線における正矢量の例を示す正矢図。 上記曲線を直線にする修正量を示す図。 上記曲線における誤差低減後の修正量及び誤差が無い場合の修正量を示す図。 従来の曲線整正計算器を用いた場合の曲線整正前後の曲線の正矢図。 同曲線整正における修正量の算出結果を示す図。
本発明の一実施形態に係る修正量算出システムを図1乃至図19を参照して説明する。修正量算出システム1は、鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出するものであり、図1に示されるように、入力部2と、処理部3と、出力部4とを備える。入力部2は、データの入力を受ける。処理部3は、入力部2から入力されたデータを処理する。出力部4は、処理部3が処理したデータを出力する。
修正量算出システム1は、ハードウェアとしてのコンピュータと、ソフトウェアとしての修正量算出用コンピュータプログラムとを有する。本実施形態では、コンピュータとしてノート型パーソナルコンピュータ(ノートPC)を用いている。入力部2は、コンピュータの入力装置であり、例えば、キーボード及びマウスである。処理部3は、コンピュータの処理装置であり、コンピュータプログラムを実行するCPUと、コンピュータプログラムやデータを記憶するメモリ等とを有する。本実施形態では、出力部4としてノートPCのディスプレイ及びプリンタを用いている。
図2に示されるように、入力部2は、データとして、測定正矢MV、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2が入力される。測定正矢MVは、曲線を含んだ測定区間の各測点Iで測定された正矢である。曲線長CLは、曲線における円曲線の長さである。緩和曲線長TCL1、TCL2は、円曲線の始終端に接続される緩和曲線の長さである。測定区間の区間延長TLは、曲線長CL、緩和曲線長TCL1、TCL2、及び直線区間の長さL1、L2の合計である。直線の正矢は0であるが、図2は、直線区間が僅かな正矢量を持っている場合を示している。
処理部3は、設計正矢算出部31と、修正量算出部32と、誤差低減部33とを有する(図1参照)。設計正矢算出部31は、処理部3が修正量算出用コンピュータプログラムの設計正矢算出ステップを実行することによって実現される機能部分である。修正量算出部32は、処理部3が修正量算出用コンピュータプログラムの修正量算出ステップを実行することによって実現される機能部分である。設計正矢算出部31は、入力部2に入力された測定正矢MV、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2に基づいて設計正矢DVを算出する。設計正矢DVは、整正後の曲線における各測点Iの正矢である。修正量算出部32は、設計正矢DV及び測定正矢MVから逆行列を用いて各測点の修正量を算出する。
出力部4は、処理部3が算出した修正量を出力する。本実施形態では、出力部4としてのディスプレイに、各測点の修正量とともに、測定正矢MV及び設計正矢DVが表示される。
処理部3における処理についてさらに詳述する。ここで、測定区間における測点の数をn、I番目(1≦I≦n)の測点である測点Iにおける測定正矢をMV(I)、設計正矢をDV(I)とする(図2参照)。正矢図における所定の点から測点Iまでの距離をL(I)とする。所定の点は、例えば1番目の測点である。測点の間隔は均等であるので、正矢図における距離をL(I)=Iとしてもよい。
設計正矢算出部31は、入力部2に入力された曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2を具有するとともに、数式1で表されるように、測定区間(測点1〜測点n)における設計正矢DV(I)の総和が、測定正矢MV(I)の総和と等しく、かつ、数式2で表されるように、設計正矢のモーメントDV(I)×L(I)の総和が、測定正矢のモーメントMV(I)×L(I)の総和と等しくなるように設計正矢DV(I)を算出する。モーメントは、正矢図における幾何学的なモーメントである。
Figure 0006120435
Figure 0006120435
数式1で表される条件は、曲線の始終接線のなす角が整正前後の両曲線とも同じ、すなわち、曲線が両端で折れないことを意味する(非特許文献1参照)。数式2で示される条件は、整正後の曲線の両端が整正前の曲線の始終両接線上にあること、すなわち、整正前後で曲線が食い違わないことを意味する(非特許文献1参照)。
数式1及び数式2で表される条件は、図3及び図4に示されるように、片持ち梁としてモデル化される。図3では、片持ち梁5は、支持点から距離L(I)離れた点に荷重MV(I)が加えられる。荷重MV(I)によって片持ち梁5に加わるモーメントは、MV(I)×L(I)である。図4では、片持ち梁5は、支持点から距離L(I)離れた点に荷重DV(I)が加えられる。荷重DV(I)によって片持ち梁5に加わるモーメントは、DV(I)×L(I)である。
ここで、MV(I)を要素に有する列ベクトルを[MV]、DV(I)を要素に有する列ベクトルを[DV]とする。このモデルでは、片持ち梁5上において、[MV]及び[DV]を分布荷重として扱い、[MV]による支点反力及び支持点モーメントと、[DV]による支点反力及び支持点モーメントが等価となる条件から[DV]が算出される。支持点反力は、片持ち梁5に加わる荷重の総和である。支持点モーメントは、片持ち梁5に加わるモーメントの総和である。
設計正矢DVは、正矢形状(正矢図の形状)が台形であり、その台形の上底の長さが曲線長CL、脚を下底に投影した長さが緩和曲線長TCL1、TCL2にそれぞれ対応する。この曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2は、測定区間の曲線について管理上規定されている値、すなわち規定値(管理値)である。曲線半径(円曲線の半径)が与えられた場合、曲線長CLの規定値は、交角から定まり、緩和曲線長TCL1、TCL2の規定値は、規程から定まる。なお、交角は、円曲線(円弧)の中心角と同じ大きさである。
測定正矢MVの正矢形状は、通り狂いによる凹凸がある。移動平均法や単純なフィルタ演算等でその凹凸を除去することによって、測定正矢MVのみから設計正矢DVを算出すると、設計正矢DVの正矢形状が、規定値を具有するする正矢形状から顕著に変わってしまうことがある。
また、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2の規定値のみから設計正矢DVを算出すると、算出された設計正矢DVが現場曲線に合わない可能性がある。例えば、在来線の複線区間における上下線の曲線半径は、管理上、線路中心線の曲線半径を用いて同一値としている場合がほとんどである。しかし、正確には、上下線の実際の曲線半径は異なる。さらに、曲線の前後の直線区間が、僅かな正矢量(曲線半径に換算して3000m〜10000m程度)を持つ場合も多い。
本実施形態の修正量算出システム1は、測定正矢MV、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2に基づいて設計正矢DVを算出する。修正量算出システム1における設計正矢DVの算出について詳述する。図5に示されるように、入力部2から、曲線長CLと、緩和曲線長TCL1、TCL2が入力される(ステップS101)。
次に、入力部2から測定正矢MVが入力される(ステップS102)。
次に、処理部3の設計正矢算出部31は、設計正矢DVの初期値を生成する(ステップS103)。設計正矢DVの初期値は、入力された曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2を具有するとともに、測定区間におけるDVの総和が測定正矢MVの総和と等しい。
設計正矢算出部31における演算処理を正矢図を用いて説明する。図6に示されるように、測定区間における測定正矢MVの正矢図の面積(斜線を付した部分)を算出する。この面積は、測点Iの測定正矢MV(I)の全ての測点(I=1〜n)についての総計ΣMV(I)に測点の間隔を掛けた値である。測点の間隔は一定であるので、測点の間隔を1として面積の計算を簡略化することができる。正矢図の面積は、片持ち梁モデルにおける支持点反力の大きさである。図7に示されるように、正矢図の面積が測定正矢MVの正矢図の面積と等しい設計正矢DVを生成する。この設計正矢DVは、台形であり、台形の上底の長さが曲線長CLに対応し、台形の脚を下底に投影した長さが緩和曲線長TCL1、TCL2に対応する。台形の高さhは、次式によって算出される。Σは、全ての測点(I=1〜n)の総和を表す。
h=ΣMV(I)/{(TCL1+TCL2)/2+CL}
次に、生成された設計正矢DVを測定区間におけるDVのモーメントの総和が測定正矢MVのモーメント総和と等しくなるように調整する。モーメントの総和は、片持ち梁モデルにおける支持点モーメントである。図8に示されるように、正矢図における横方向(X方向)の重心位置Gが一致するように測定正矢MVに設計正矢DVを重ねる(図5のステップS104)。測定正矢MVの重心位置Gは、次式により算出される。
G=(ΣMV(I)×L(I))/(ΣMV(I))
設計正矢DVの重心位置Gは、台形の幾何学的な重心として算出される。
各測点Iにおける設計正矢DV(I)は、測点Iにおける台形の縦方向(Y方向)の大きさである。重心位置Gを合わせることによって、次式で表されるように、この設計正矢DVのモーメントの総和は、測定正矢MVのモーメントの総和と等しくなる。
ΣDV(I)×L(I)=ΣMV(I)×L(I)
但し、測定区間の端の測点において測定正矢MVが0でない場合、その測点において、この設計正矢DVと測定正矢MVが一致しない。この場合、設計正矢DVの正矢図(台形)の上底と下底を上下方向に動かして、正矢図の面積を変えずに、始端と終端の測点の設計正矢DVを測定正矢MVと合わせる(図5のステップS105)。数学的に厳密な精度は要求されず、軌道の保守における十分な精度で合わせればよい。
図9に示されるように、台形の下底をYsだけY方向に移動し、測定区間における全ての設計正矢に一定の値Ysを加えると、Ysによる正矢図の面積S1は、次式で表される。
S1=(L1+TCL1+CL+TCL2+L2)×Ys
設計正矢DVの面積が変わらないように台形の上底をY方向にΔhだけ移動する。そのときの台形の面積をS2とすると、面積S2は、次式で表される。
S2={(TCL1+TCL2)/2+CL}×(h−Ys−Δh)
設計正矢DVの面積(S1+S2)がΣMV(I)に等しくなるようにΔhが算出される。
次に、測定区間の始端の測点における設計正矢DVであるYsを変化させ、設計正矢DVのモーメントの総和と測定正矢MVのモーメントの総和との差が極小となるときの設計正矢DVを算出する。設計正矢DVのモーメントの総和と測定正矢MVのモーメントの総和との差は、次式で表される。
|ΣDV(I)×L(I)−ΣMV(I)×L(I)|
設計正矢DVのモーメントの総和と測定正矢MVのモーメントの総和との差が極小となるときの設計正矢をDVSとする。設計正矢DVSは、Ysを0から変化させたことによって、測定正矢MVとは重心位置がずれることになる。このため、設計正矢DVSは、次のように再調整される。
図10に示されるように、設計正矢DVSをベース部分DVSbと、台形部分DVSdに分割し、測定正矢MV及び設計正矢DVSをY方向に−Ysだけ移動する。ベース部分DVSbは、測定区間において高さが一定値Ysの長方形である。この移動によって、測定正矢の正矢図は、MV−Ysとなり、台形部分DVSdの底辺は、X軸に接する。
次に、図11に示されるように、台形部分DVSdを左又は右方向(X方向)に移動し、台形部分DVSdの重心位置と、測定正矢MV−Ysの重心位置とを合わせる。ベース部分DVSbは、移動しない。台形部分DVSdの移動によって、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2は、変化しない。直線区間の長さL1、L2は、変化するが、直線区間の長さの合計L1+L2は変化しない。最後に、ベース部分DVSbと台形部分DVSdをY方向に+Ysだけ移動する。なお、上述したような図形の移動は、設計正矢算出部31における演算処理を図を用いて説明したものであり、演算処理において作図は不要である。
上記のようにして、設計正矢算出部31によって設計正矢DVが調整され、図12に示されるような最終の設計正矢DV(DVS)が算出される。最終の設計正矢DVは、出力部4及び修正量算出部32に出力される(ステップS106)。
実際の曲線について、測定正矢MV、従来の曲線整正計算器で算出した設計正矢DV(30m移動平均法)、及び本実施形態の修正量算出システム1で算出した設計正矢DV(片持梁演算法)を図13に示す。曲線における一方の緩和曲線長TCL1は30m、他方の緩和曲線長TCL2は25mである。従来の30m移動平均法では、曲線の基本線形、特に緩和曲線の維持が難しい。これに対して、修正量算出システム1では、設計正矢DVの曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2を入力した値にすることができ、円曲線内の設計正矢DVを一定にすることができることが確認された。
次に、修正量の算出について詳述する。先ず、交差法の原理に基づく修正量の正矢への影響を説明する。測点Iにおける測定正矢をMV(I)、修正量をID(I)とする。図14に示されるように、測点Iに修正量Sを与えると、測点Iにおける正矢は、Sだけ増加してMV(I)+Sとなり、隣接する測点I−1、I+1における正矢は、S/2だけ減少してM(I−1)−S/2、M(I+1)−S/2となる。このように、各測点Iにおける修正量ID(I)は、その測点の正矢及び隣接する測点の正矢を変化させる。
本実施形態では、各測点I(I=1〜n)に修正量ID(I)を与えて、測定正矢MV(I)が所定の設計値である設計正矢DV(I)となるようにする。行列を用いると、このような設計正矢DV(I)は、上述した交差法の原理に基づき、次式によって表される。
Figure 0006120435
数式3の右辺にあるn次正方行列を[TR]、[TR]のI行I列の要素をTR(I,J)とする。行列[TR]において、対角要素TR(I,I)は1、対角要素に隣接する要素TR(I,I−1)及びTR(I,I+1)は−1/2、それ以外の要素は0である。行列[TR]は、実対称行列である。なお、正矢の測定に10m弦を用いる場合には、行列[TR]を[TR10]と表すことがある。
設計正矢DV(I)、測定正矢MV(I)及び修正量ID(I)を要素とする列ベクトルを、それぞれ[DV]、[MV]及び[ID]とすると、数式3は、次式で表される。
(数式4)
[DV]=[MV]+[TR][ID]
行列[TR]は、行列式det[TR]≠0であることから、逆行列[TR]−1が存在する。したがって、修正量[ID]は、次式により算出される。
(数式5)
[ID]=[TR]−1([DV]−[MV])
修正量算出部32は、対角要素TR(I,I)が1、対角要素に隣接する要素TR(I,I−1)及びTR(I,I+1)が−1/2、それ以外の要素が0であるn次正方行列[TR]を生成し、その逆行列[TR]−1を算出する。修正量算出部32は、[ID]=[TR]−1([DV]−[MV])により各測点Iにおける修正量ID(I)を算出する。修正量の算出に行列や逆行列を用いることは、本願の発明者が考え出した。
例えば、10m弦を用い、測点の数が5の場合、[TR10]は、5次正方行列であり、行列式det[TR10]=3/16≠0である。逆行列[TR10]−1は、Gauss−Jordan法により、次のように求められる。
Figure 0006120435
このように、本実施形態の修正量算出システム1によれば、設計正矢算出部31が測定正矢MV、曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2に基づいて設計正矢DVを算出するので、設計正矢DVの曲線長CL及び緩和曲線長TCL1、TCL2を入力した値にすることができる。入力する値は、曲線について規定された値である。また、円曲線内の設計正矢DVを一定にすることができる。さらに、修正量算出部32が設計正矢DV及び測定正矢MVから逆行列[TR]−1を用いて修正量IDを算出するので、このような設計正矢DVを有する曲線に整正するための修正量IDを唯一解として得ることができる。このため、曲線整正のための修正量IDの算出において、算出結果の信頼性が高くなる。
ところで、算出された修正量IDには、測定正矢MVの誤差の影響が含まれている。測定正矢[MV]の誤差は、測定時に前後の数値や線形条件等とは全く関係なく発生する白色誤差であると仮定すると、次式で表されるように、測定正矢[MV]は、測定正矢の真値部分[MVr]と、測定正矢の誤差部分[MVe]との重ね合わせであると考えられる。
(数式7)
[MV]=[MVr]+[MVe]
この[MV]を数式5に代入すると、修正量[ID]は、次式により算出される。
(数式8)
[ID]=[TR]−1([DV]−[MVr]−[MVe])
修正量[ID]のうち、測定正矢の誤差[MVe]の影響の大きさ[IDe]は、次式で表される。この[IDe]を疑似修正量という。
(数式9)
[IDe]=−[TR]−1[MVe]
測定正矢の誤差[MVe]を平均値=0、標準偏差σのランダム発生値とする。σは、測定手段の精度によって異なる。西日本旅客鉄道株式会社における軌道検測車(10m弦正矢ベース)では、標準偏差σは、0.3mm〜0.5mm程度である。10m弦正矢の手測定(糸ばり)では、標準偏差σは、0.8mm〜1.5mm程度である。
疑似修正量[IDe]、測定正矢の誤差[MVe]のスカラ要素を、それぞれide(I)、mve(I)とすると、分散の加法定理によって、疑似修正量の分散σ {ide(I)}は、次式のように表される。
Figure 0006120435
ここで、σ{mve(i)}=εとすると(ε≒0.3mm〜0.5mm)、疑似修正量の標準偏差σ{ide(I)}は、次式のように表される。
Figure 0006120435
数式11により、[IDe]各項のσは、[MVe]の各項のσよりも増幅される。また、疑似修正量の標準偏差σ{ide(I)}は、測点数nの増加に伴って増幅が助長される。
従来から、交差法は、理論的には実線路形状を計算できる手法であるが、一定の延長以上になれば使えなくなると考察されている。疑似修正量の標準偏差σ{ide(I)}が測点数nの増加に伴って増幅が助長されることは、このような過去の考察に行き着く。
測定正矢[MV]内の誤差列[MVe]の各項が有する標準偏差をεとした場合、発生する疑似修正量[IDe]のi行要素ide(i)が有する標準偏差α(i)は、数式9より、次式で表される。
Figure 0006120435
ここで、mve(1)=mve(i)=mve(n)
数式11より、標準偏差α(i)は、次式で表される。
Figure 0006120435
一方、[TR10]−1は、n×nの行列である。その要素は、点対称となっており、次式を満たす。
Figure 0006120435
したがって、次式が導かれる。
Figure 0006120435
ide(i)が有する標準偏差α(i)と、ide(n+1−i)が有する標準偏差α(n+1−i)は、次式で表される関係を有する。
(数式16)
α(i)=α(n+1−i)
図15に示されるように、縦軸を標準偏差α(i)、横軸を[IDe]の各要素の番号とすれば、数式16の関係により、標準偏差α(i)は左右対称に出現する。α(i)は、測定区間の区間延長TL、すなわち[IDe]の行数に伴い増加し、[IDe]が50行の場合の中央部ide(25)においては、σ{ide(25)}≒9.7mmにも達する。標準偏差α(i)は、測定区間の区間延長TLを半波長とした形状で、一定の発生確率で出現すると考えられる。このため、測定誤差を含んだ測定正矢MVに基づいて算出された修正量IDから、区間延長TLの2倍(2TL)以上の波長成分をハイパスフィルタ(HPF)で除去することにより、修正量IDへの測定誤差の影響が減少する。
本実施形態の修正量算出システム1において、処理部3は、修正量IDに含まれる測定正矢MVの誤差の影響を低減するための誤差低減部33を備える(図1参照)。誤差低減部33は、処理部3が修正量算出用コンピュータプログラムの誤差低減ステップを実行することによって実現される機能部分である。誤差低減部33は、修正量算出部32によって算出された修正量IDから測定区間の区間延長TLの2倍以上の波長成分を除去する。
誤差の低減について、さらに詳述する。誤差低減部33は、測定区間の区間延長TLの2倍以上の波長成分を除去するハイパスフィルタ(HPF)331を有する。ハイパスフィルタ331は、処理部3のデジタル処理によって実現されるデジタルフィルタである。図16に示されるように、修正量算出部32が算出する修正量IDは、区間延長TLの測定区間について得られる。誤差低減部33は、算出された修正量IDの波形の前後に、上下反転した同じ波形を接続する。修正量IDの波形を上下反転して接続することを繰り返すことによって、修正量IDの波形に基づいた連続波形が合成される。誤差低減部33は、合成した連続波形をハイパスフィルタ331に入力し、ハイパスフィルタ331から出力された連続波形から測定区間の修正量を取り出す。これにより、修正量算出部32によって算出された修正量IDから測定区間の区間延長TLの2倍以上の波長成分が除去される。
上記のような誤差の低減の妥当性について、データに基づいて確認する。数式5において、[DV]=[0](零ベクトル)とすると、次式が得られる。
(数式17)
[ID]=−[TR]−1[MV]
数式17で算出される修正量[ID]は、正矢量[MV]を有する曲線を、直線([DV]=[0])にするための修正量であり、符号を反転すると、測定した曲線の実線形となる。
例えば、図17に示される正矢量を数式17の[MV]に代入すると、図18に示される修正量[ID]が得られる。この修正量[ID]が正解であることは、修正量[ID]の符号を反転すると曲線の線形と一致することによって確認される。これは、測定正矢に誤差が無い場合の修正量である。
図16の中央部に示される修正量[ID]は、図17に示される正矢量[MV]に白色誤差(平均m=0、標準偏差σ=0.5mm)を重ね合わせた測定正矢を数式17に代入して得られたものである。この修正量[ID]から測定区間の区間延長TLの2倍以上の波長成分を除去した修正量(HPF除去後修正量)を図19に示す。この図には、HPF除去後修正量とともに、測定正矢に誤差が無い場合の修正量(正解修正量)を示している。HPF除去後修正量は、測定正矢に誤差が無い場合の修正量(正解修正量)とは完全には一致していないが、実用上問題の無い数値が得られることが確認された。
このように、本実施形態の修正量算出システム1によれば、誤差低減部33が修正量算出部32によって算出された修正量IDから測定区間の区間延長TLの2倍以上の波長成分を除去することにより、測定正矢MVの測定誤差の影響を低減することができる。測定区間の区間延長TLが長く、測点数が多い曲線においても誤差の少ない修正量を算出することができ、算出結果の信頼性が確保される。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、正矢の測定における弦は10mに限定されず、例えば、20m又は40mであってもよい。
1 修正量算出システム
2 入力部
3 処理部
31 設計正矢算出部
32 修正量算出部
33 誤差低減部
331 ハイパスフィルタ
4 出力部
CL 曲線長
DV 設計正矢
ID 修正量
TL 測定区間の区間延長
MV 測定正矢
TCL1、TCL2 緩和曲線長

Claims (7)

  1. 鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出する修正量算出システムであって、
    データの入力を受ける入力部と、
    前記入力部から入力されたデータを処理する処理部と、
    前記処理部が処理したデータを出力する出力部とを備え、
    前記入力部は、データとして、曲線を含んだ測定区間の各測点で測定された正矢である測定正矢と、その曲線について定められた曲線長及び緩和曲線長とが入力され、
    前記処理部は、前記入力部に入力された測定正矢、曲線長及び緩和曲線長に基づいて整正後の曲線における各測点の正矢である設計正矢を算出する設計正矢算出部と、前記設計正矢及び測定正矢から各測点の修正量を算出する修正量算出部とを有し、
    前記設計正矢算出部は、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しく、かつ、モーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように設計正矢を算出し、
    前記測定区間における測点の数をn、I番目(1≦I≦n)の測点である測点Iにおける前記測定正矢をMV(I)、前記設計正矢をDV(I)、修正量をID(I)とし、
    DV(I)、MV(I)及びID(I)を要素とする列ベクトルを、それぞれ[DV]、[MV]及び[ID]とすると、
    前記修正量算出部は、対角要素が1、対角要素に隣接する要素が−1/2、それ以外の要素が0であるn次正方行列[TR]を生成し、その逆行列[TR] −1 を算出し、[ID]=[TR] −1 ([DV]−[MV])により各測点Iにおける修正量ID(I)を算出することを特徴とする修正量算出システム。
  2. 前記設計正矢算出部は、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しい設計正矢を生成し、生成された設計正矢を前記測定区間におけるモーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように調整することによって設計正矢を算出することを特徴とする請求項1に記載の修正量算出システム。
  3. 前記設計正矢は、正矢形状が台形であり、前記台形の上底の長さが前記曲線長、脚を下底に投影した長さが前記緩和曲線長にそれぞれ対応し、
    前記曲線長及び緩和曲線長は、前記測定区間の曲線について規定されている値であることを特徴とする請求項2に記載の修正量算出システム。
  4. 前記処理部は、前記修正量に含まれる測定正矢の誤差の影響を低減するための誤差低減部をさらに備え、
    前記誤差低減部は、前記修正量算出部によって算出された修正量から前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分を除去することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の修正量算出システム。
  5. 前記誤差低減部は、前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分を除去するハイパスフィルタを有し、前記修正量算出部によって算出された修正量の波形に基づいた連続波形を合成し、合成した連続波形を前記ハイパスフィルタに入力し、前記ハイパスフィルタから出力された連続波形から前記測定区間の修正量を取り出すことを特徴とする請求項に記載の修正量算出システム。
  6. 鉄道の軌道における曲線整正のための修正量を算出する修正量算出用コンピュータプログラムであって、
    曲線を含んだ測定区間の各測点で測定された正矢である測定正矢と、その曲線について定められた曲線長及び緩和曲線長とに基づいて整正後の曲線における各測点の正矢である設計正矢を算出する設計正矢算出ステップと、
    前記設計正矢及び測定正矢から各測点の修正量を算出する修正量算出ステップとをコンピュータに実行させ、
    前記設計正矢算出ステップにおいて、前記曲線長及び緩和曲線長を具有するとともに前記測定区間における総和が測定正矢の総和と等しく、かつ、モーメントの総和が測定正矢のモーメントの総和と等しくなるように設計正矢が算出され、
    前記測定区間における測点の数をn、I番目(1≦I≦n)の測点である測点Iにおける前記測定正矢をMV(I)、前記設計正矢をDV(I)、修正量をID(I)とし、DV(I)、MV(I)及びID(I)を要素とする列ベクトルを、それぞれ[DV]、[MV]及び[ID]とすると、
    前記修正量算出ステップにおいて、対角要素が1、対角要素に隣接する要素が−1/2、それ以外の要素が0であるn次正方行列[TR]を生成し、その逆行列[TR] −1 を算出し、[ID]=[TR] −1 ([DV]−[MV])により各測点Iにおける修正量ID(I)が算出されることを特徴とする修正量算出用コンピュータプログラム。
  7. 前記修正量に含まれる測定正矢の誤差の影響を低減するための誤差低減ステップをコンピュータにさらに実行させ、
    前記誤差低減ステップにおいて、前記修正量算出ステップで算出された修正量から前記測定区間の区間延長の2倍以上の波長成分が除去されることを特徴とする請求項に記載の修正量算出用コンピュータプログラム。
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