JP6119615B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)構造と半導体圧力センサが集積化された半導体装置の製造方法に関する。
近年、自動車をはじめ、様々な分野において半導体圧力センサが使用されている。半導体圧力センサとしてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路に集積された半導体圧力センサがある。小型、低コスト、高精度化を目的としたCMOS集積化圧力センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の半導体圧力センサでは、半導体基板に、CMOS回路が形成される領域(MOS領域)と圧力センサが形成される領域(圧力センサ領域)とが規定されている。MOS領域には、nチャネル型のMOSトランジスタとpチャネル型のMOSトランジスタを含むCMOS回路が形成されている。圧力センサ領域では、容量式圧力センサが形成されている。容量式の圧力センサでは、固定電極と可動電極とが形成され、固定電極と可動電極との間に真空室が設けられている。真空室は封止膜によって封止されている。圧力は、可動電極と固定電極との間の距離の変化を、容量値の変化として検出することによって測定される。
特許第4267322号公報
従来は、圧力センサを形成する工程が、CMOS回路を形成する工程とは別の工程であった。即ち、真空室を形成するための犠牲膜を形成する工程、可動電極を形成する工程、及び真空室を封止する封止膜を形成する工程が、圧力センサを形成するための専用工程としてCMOSプロセスに追加されている。また、犠牲膜をエッチングによって除去する際には、その前にMOS領域を保護する保護膜を形成し、犠牲膜を除去した後にその保護膜を除去する必要がある。このため、プロセス工程が長く複雑になるという問題があった。
さらに、可動電極の下に配置される真空室は、MOS領域のプロセスが終了する前に形成される。従って、ウエット処理等によって可動電極が固着しないようにスティッキング対策が必要になる。このため、プロセス中のセンサ部の取り扱いに注意する必要があるという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は容易に製造することができる半導体装置の製造方法を得るものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1のウエル領域と、固定電極となる第2のウエル領域とを同時に形成する工程と、前記第1及び第2のウエル領域上にそれぞれ第1のゲート絶縁膜と固定電極保護膜を同時に形成する工程と、前記第1のゲート絶縁膜と前記固定電極保護膜上にそれぞれフローティングゲート電極と犠牲膜を同時に形成する工程と、前記フローティングゲート電極と前記犠牲膜上にそれぞれ第2のゲート絶縁膜と可動電極保護膜を同時に形成する工程と、前記第2のゲート絶縁膜と前記可動電極保護膜上にそれぞれゲート電極と可動電極を同時に形成する工程と、前記犠牲膜を除去して空隙を形成し、前記空隙を真空封止して真空室とする工程とを備えることを特徴とする。
本発明ではMOS構造の形成プロセスと圧力センサの形成プロセスを共通化することにより、容易に製造することができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る検出用圧力センサを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域を示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。 図23のB−Bに沿った断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。 図25のC−Cに沿った断面図である。 可動電極アレイ単体を並列接続した第1の例を示す平面図である。 可動電極アレイ単体を並列接続した第2の例を示す平面図である。 図28の1つの可動電極アレイ単体を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサを示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例1を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例2を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。
図1〜13は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。図1に示すように、半導体装置10のシリコン基板11は、圧力センサが形成される圧力センサ領域16と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路が形成されるMOS領域17とを有する。このシリコン基板11の表面において圧力センサ領域16にn型のウエル領域12を形成し、MOS領域17にn型のウエル領域13とp型のウエル領域14を形成する。圧力センサ領域16のウエル領域12は圧力センサの固定電極として機能する。
具体的には、p型のシリコン基板11を覆うようにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜(図示せず)を順番に形成する。次に、MOS領域のうちNMOS(Negative Channel Metal Oxide Semiconductor)が形成される領域が開口されたレジストマスク(図示せず)を形成し、このレジストマスクをエッチングマスクとしてエッチング処理を施すことにより、NMOSが形成される領域のシリコン窒化膜を除去する。このレジストマスクを注入マスクとして用いてウエル領域14を形成するためのp型不純物(例えばボロン)を注入する。その後、レジストマスクを除去する。
次に、熱酸化処理を施すことによってシリコン窒化膜が除去されたウエル領域14の表面に比較的厚いシリコン酸化膜(図示せず)を形成する。次に、シリコン窒化膜を除去する。次に、シリコン酸化膜を注入マスクとして、圧力センサ領域のウエル領域12及びMOS領域のウエル領域13を形成するためのn型の不純物(例えばリン)を注入する。
次に、所定の条件のもとでアニール処理を施すことによって、注入されたp型不純物とn型不純物とが活性化されて拡散する。その後、シリコン基板11の表面に残されたシリコン酸化膜を除去する。
次に、図2に示すように、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を用いて圧力センサ領域16とMOS領域17にフィールド酸化膜19を形成する。フィールド酸化膜19の膜厚は、0.2〜1.0μm程度である。ウエル領域12、ウエル領域13及びウエル領域14の表面に下敷酸化膜21を形成する。フィールド酸化膜19によって規定された領域内に形成されるMOSトランジスタ等の半導体素子が、フィールド酸化膜19とその直下に形成されたフィールドドーパント20によって電気的に絶縁される。
具体的には、シリコン基板11の表面に、下敷酸化膜21、ポリシリコン膜(図示せず)、及びシリコン窒化膜(図示せず)を順に形成する。次に、所定の写真製版処理を施すことにより、フィールド酸化膜19を形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとしてエッチング処理を施すことにより、フィールド酸化膜19を形成する部分においてシリコン窒化膜を除去する。その後、レジストマスクを除去する。次に、再び写真製版処理により、フィールドドーパントを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクを注入マスクとして、フィールドドーパントとなる部分にp型の不純物(例えばボロン)を注入する。その後、レジストマスクを除去する。
次に、所定の条件のもとで酸化処理を施すことにより、シリコン窒化膜が除去された部分を局所的に酸化してフィールド酸化膜19を形成する。このとき、注入されたp型の不純物が活性化されてフィールドドーパント20が形成される。その後、残されたシリコン窒化膜を除去する。
次に、図3に示すように、圧力センサ領域16における犠牲膜23bと、MOS領域17におけるEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)のフローティングゲート電極23を同じ材料により同時に形成する。具体的には、下敷酸化膜21を除去したシリコン基板11に熱酸化処理を施すことにより、MOS領域17では露出したシリコン基板11の表面に第1ゲート酸化膜22a(膜厚5〜30nm程度)、圧力センサ領域16では露出したシリコン基板11の表面に固定電極保護膜22bを同時に形成する。この固定電極保護膜22bは後述する犠牲膜をエッチング除去する際に固定電極となるウエル領域12の保護膜となり、第1ゲート酸化膜22aはMOS領域17に形成されるEPROMのゲート酸化膜となる。
次に、第1ゲート酸化膜22a及び固定電極保護膜22bを覆うように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりポリシリコン膜(図示せず)を形成する。このポリシリコン膜の形成中又は形成直後に周知の方法によってリンを導入することにより、n型のポリシリコン膜として導電性が得られるようにする。次に、写真製版処理を施すことにより、犠牲膜とフローティングゲートをパターニングするためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとして所定のエッチング処理を施すことによりポリシリコン膜をパターニングして、圧力センサ領域16では犠牲膜23bを形成し、MOS領域17ではEPROMのフローティングゲート電極23(膜厚50〜300nm程度)を形成する。後述するようにこの犠牲膜23bを除去することによって真空室を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
次に、例えば熱酸化法によりMOS領域17ではフローティングゲート電極23を覆うように第2ゲート酸化膜25a(膜厚5〜30nm程度)、圧力センサ領域16では犠牲膜23bを覆うように第1可動電極保護膜25bを同時に形成する。次に、CVD法により、MOS領域17では第2ゲート酸化膜25aを覆うように第1シリコン窒化膜27a(膜厚5〜30nm程度)、圧力センサ領域16では第2可動電極保護膜27bを同時に形成する。第1可動電極保護膜25b及び第2可動電極保護膜27bは、犠牲膜をエッチング処理によって除去する際の可動電極の保護膜となる。可動電極については後述する。
このように、固定電極となるウエル領域12を保護する固定電極保護膜22bと、第1ゲート酸化膜22aとを同時に形成する。真空室となる犠牲膜23bと、EPROMのフローティングゲート電極23とを同時に形成する。可動電極を保護する第1可動電極保護膜25bと第2ゲート酸化膜25aとを同時に形成する。可動電極を保護する第2可動電極保護膜27bと第1シリコン窒化膜27aを同時に形成する。これにより、圧力センサを形成するための専用工程が不要である。
次に、pチャネル型のMOSトランジスタが形成されるウエル領域13を露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクを注入マスクとして、pチャネル型のMOSトランジスタのしきい値電圧を制御するための所定の不純物(例えばボロン)を注入する。その後、レジストマスクを除去する。また、nチャネル型のMOSトランジスタが形成されるウエル領域14を露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクを注入マスクとして、nチャネル型のMOSトランジスタのしきい値電圧を制御するための所定の不純物(例えばボロン)を注入する。その後、レジストマスクを除去する。
次に、MOS領域17のウエル領域13とウエル領域14を露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとして第1ゲート酸化膜22a、第2ゲート酸化膜25a及び第1シリコン窒化膜27aをエッチング除去してシリコン基板11の表面を露出させる。その後、レジストマスクを除去する。
次に、図4に示すように、熱酸化処理を施すことにより、ウエル領域13の表面に第3ゲート酸化膜29b(膜厚5〜30nm程度)を形成し、ウエル領域14の表面に第3ゲート酸化膜29a(膜厚5〜30nm程度)を形成する。
次に、図5に示すように、圧力センサ領域16における可動電極30dと、MOS領域17におけるpチャネル型とnチャネル型のMOSトランジスタのゲート電極30a,30bと、EPROMのゲート電極30cとを同時に形成する。具体的には、第1シリコン窒化膜27a、第2可動電極保護膜27b、及び第3ゲート酸化膜29a,29bを覆うように導電膜30を形成する。この導電膜30は、ポリシリコン膜(膜厚50〜300nm程度)とタングステンシリサイド(WSi2)膜(膜厚50〜300nm程度)の2層構造の積層膜、いわゆるポリサイド膜である。ポリシリコン膜はCVD法によって形成し、その形成中又は形成直後にリンを導入することでn型のポリシリコン膜とする。タングステンシリサイド膜はスパッタ法又はCVD法によりポリシリコン膜を覆うように形成する。なお、導電膜30はポリシリコン膜とチタンシリサイド(TiSi)膜との積層膜でもよい。
次に、EPROMのゲート電極をパターニングするためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとしてエッチング処理を施すことによりMOS領域17におけるEPROM形成領域の導電膜30、第1シリコン窒化膜27a、第2ゲート酸化膜25a、フローティングゲート電極23をパターニングする。その後、レジストマスクを除去する。
次に、図6に示すように、EPROMのゲート電極を注入マスクとしてn型の不純物(例えばリン)を注入することにより第1ソース・ドレイン領域33を形成する。次に、pチャネル型のMOSトランジスタのゲート電極、nチャネル型のMOSトランジスタのゲート電極及び可動電極をパターニングするためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとして導電膜30にエッチング処理を施すことにより、MOS領域17ではnチャネル型のMOSトランジスタのゲート電極30aと、pチャネル型のMOSトランジスタのゲート電極30bとをパターニングする。また、圧力センサ領域16ではダイヤフラムとしての可動電極30dをパターニングする。レジストマスクを除去した後、所定の条件のもとで熱処理を施すことにより第1ソース・ドレイン領域33を活性化する。
次に、nチャネル型のMOSトランジスタを形成する部分のみを露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスク及びゲート電極30bを注入マスクとしてn型の不純物(例えばリン)を注入することにより、図7に示すように、LDD(Lightly Doped Drain)領域を形成する。その後、レジストマスクを除去する。次にゲート電極30a,30b,30c、可動電極30dを覆うように例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜(図示せず)を形成する。このTEOS膜の全面に異方性のドライエッチング処理を施すことにより、ゲート電極30a,30b,30cのそれぞれの側壁面と可動電極30dの側壁面にそれぞれサイドウォール酸化膜34を形成する。これにより、可動電極30d周辺の段差が軽減される。
次に、ウエル領域14において、nチャネル型のMOSトランジスタを形成する部分を露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスク及びゲート電極30bを注入マスクとしてn型の不純物(例えばリン)を注入することにより第2ソース・ドレイン領域37を形成する。その後、レジストマスクを除去する。次に、ウエル領域13においてpチャネル型のMOSトランジスタが形成される領域を露出し、他の領域を覆うレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクとゲート電極30aを注入マスクとしてp型の不純物を注入することにより第3ソース・ドレイン領域36を形成する。その後、レジストマスクを除去する。
次に、所定の条件のもとでアニール処理を施すことにより第2ソース・ドレイン領域37及び第3ソース・ドレイン領域36を活性化させる。次に、ゲート電極30a,30b,30cと可動電極30dを覆うように例えばCVD法によりシリコン酸化膜35を形成する。
次に、図8に示すように、シリコン酸化膜35を覆うようにTEOS系の酸化膜38を形成する。この酸化膜38を覆うように、シールド膜となる導電性のポリシリコン膜(図示せず)をCVD法により形成する。このポリシリコン膜の形成中又は形成直後に周知の方法によってリンを導入してn型のポリシリコン膜とする。
次に、写真製版処理を施すことにより露出しているポリシリコン膜を除去して可動電極30dを覆うシールド膜39を形成する。その後、レジストマスクを除去する。このとき、可動電極30d周辺の段差がサイドウォール酸化膜34によって軽減されているため、クラック又はカバレッジの不足によるシールド膜39の断線を防止でき、シールド膜の膜厚設定の自由度を上げることができる。
圧力センサ領域16では、第1可動電極保護膜25b、第2可動電極保護膜27b、可動電極30d、酸化膜35,38及びシールド膜39のそれぞれの膜厚を合計した値が、圧力センサのダイヤフラムの膜厚になり、この厚みによって外部圧力の変化に対する感度特性が決まる。
このように、圧力センサ領域16の第1可動電極保護膜25b、第2可動電極保護膜27b及び可動電極30dと、MOS領域17の第2ゲート酸化膜25a、第1シリコン窒化膜27a及びゲート電極30a,30b,30cとを同時に形成する。熱処理条件も両領域で同じ条件にする。このため、圧力センサとしては、大幅な変更には制約があるものの、MOS領域に形成されるMOSトランジスタ等の半導体素子の仕様に合わせた変更が可能である。
また、シールド膜39及び酸化膜38のそれぞれの膜厚や、形成方法を調整することによって、可動電極30dの初期の容量値(可動電極30dのそり量)に対する感度特性を制御することができる。さらに、圧力に対する感度特性も制御することができる。シールド膜39の膜厚は50〜1000nm程度である。
また、シールド膜39は酸化膜38を介して可動電極30dを覆っているため、可動電極30dが外部と直接接触するのを防止することができる。加えて、シールド膜39を接地電位に接続することによって、外界からの電荷等の影響を遮断することができ、圧力センサの特性変動を抑制することができる。なお、高い精度が要求されない圧力センサの場合にはシールド膜39を省略してもよい。この場合には圧力センサ領域の専用工程を省くことができる。
次に、図9に示すように、酸化膜38及びシールド膜39を覆うように、層間絶縁膜40を形成する。層間絶縁膜40は、TEOS膜40a、BPSG(Boron Phosphorus Silicate Glass)膜40b及びTEOS膜40cの積層構造である。なお、層間絶縁膜40としてこれらの膜に限らず他の酸化膜を適用してもよい。また、層間絶縁膜40に平坦化処理としてBPSG膜40bのエッチバック処理を行ってもよい。また、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を行ってもよい。
次に、写真製版処理により、コンタクトホールを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとして、MOS領域17に形成される半導体素子の仕様に合わせた条件のもとでエッチング処理を行う。これにより、MOS領域17では、層間絶縁膜40等を貫通して第1ソース・ドレイン領域33、第2ソース・ドレイン領域37、第3ソース・ドレイン領域36をそれぞれ露出するコンタクトホール41aを形成する。一方、圧力センサ領域16では、シールド膜39を露出するコンタクトホール41bを形成する。図示していないが圧力センサ領域16の固定電極となるウエル領域12、可動電極30dのコンタクトホールも同時に形成する。その後、レジストマスクを除去する。
エッチング処理としてウエットエッチングとドライエッチングを組み合わせてコンタクトホール41a,41bを形成してもよい。この場合、コンタクトホール41a,41bは開口部の上部において広がりを有する。また、ドライエッチングのみによりコンタクトホール41a,41bを形成してもよい。
次に、図10に示すように、金属膜を用いた第1配線43a、配線43bを形成する。具体的には、層間絶縁膜40を覆うようにバリアメタル膜とアルミニウムシリコン銅(AlSiCu)膜(いずれも図示せず)を形成する。バリアメタル膜として、例えば、チタンナイトライド(TiN)膜を用いる。このアルミニウムシリコン銅等をパターニングすることにより、MOS領域17では第1配線43aを形成し、圧力センサ領域16では配線43bを形成する。より具体的には、アルミニウムシリコン銅上にレジストマスクを形成し、そのレジストマスクをエッチングマスクとして、アルミニウムシリコン銅及びバリアメタル膜にエッチング処理を施す。その後、レジストマスクを除去することによって、第1配線43aと配線43bを形成する。第1配線43aは、第1ソース・ドレイン領域33、第2ソース・ドレイン領域37及び第3ソース・ドレイン領域36に電気的に接続される。配線43bは、シールド膜39、図示していないが圧力センサ領域16の固定電極となるウエル領域12、可動電極30dに電気的に接続される。
なお、第1配線43a、配線43bとしては、コンタクトホール41a,41bにタングステンプラグを形成し、その後、バリアメタル及びアルミニウム銅(AlCu)膜を形成してパターニングするようにしてもよい。このような構成の場合において適したバリアメタルとしてはチタンシリサイド(TiSi)、又はコバルトシリサイド(CoSi2)膜等がある。
次に、第1配線43a及び配線43bを覆うように層間絶縁膜45を形成する。層間絶縁膜45は、MOS領域17に形成される半導体素子の仕様に合わせた条件のもとで形成される。層間絶縁膜45として、例えば、LTO(Low Temperature Oxide)膜等が適している。なお、平坦化のために、SOG(Spin on Glass)膜を含む積層構造を採用してもよい。また、層間絶縁膜40の場合と同様にCMP処理を施してもよい。この層間絶縁膜45は、後工程の犠牲膜エッチング時の圧力センサ領域16、MOS領域17の表面保護膜となる。
次に、写真製版処理を施すことにより、図11に示すエッチングホール46bを形成するためにレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとして、層間絶縁膜40,45等の絶縁膜にエッチング処理を施すことによってエッチングホール46bを形成する。その後、レジストマスクを除去する。なお、フィールド酸化膜19上にエッチングホール46bを形成することで、犠牲膜エッチング時のプロセスマージンが向上する。
次に、図11に示すように、エッチングホール46bからエッチング液を導入して、ポリシリコン膜からなる犠牲膜23bをエッチング除去して空隙50を形成する。このエッチング処理の薬液として例えばウエットエッチング液のTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)を使用する。TMAHは犠牲膜23bのポリシリコンと層間絶縁膜45との選択比が5000〜10000以上と大きいため、MOS領域17内の素子や圧力センサ領域16の保護は、MOS領域17内の素子の仕様に合わせたプロセスで形成した層間絶縁膜45で行うことができる。なお、犠牲膜23bのエッチングはXeF2(二フッ化キセノン)などによるドライエッチングで実施してもよい。また、可動電極30dの対向する両端にエッチングホール46bを形成することで、犠牲膜エッチング時間を短縮することができる。
犠牲膜23bをエッチングするときのMOS領域17内の素子と圧力センサ領域16の保護には、MOS領域17内の素子の仕様に合わせたプロセスで形成した層間絶縁膜45を使用する。これにより、CMOSプロセスとの標準化が可能になり、MOS領域17への熱処理、ドライエッチングなどのプロセスダメージを防止することができる。従って、半導体装置の製造が容易になるとともに、特性劣化を防止することができる。
次に、図12に示すように、犠牲膜23bを除去して形成された空隙50を真空封止して真空室51とする。まず、例えば、プラズマCVD法により、MOS領域17に形成される半導体素子の仕様に合わせた条件(比較的低い温度条件など)のもとで、プラズマTEOS膜などの第1封止膜48bを0.5〜1.0μm程度の膜厚で形成する。このとき、真空中において成膜を行うため、空隙50が減圧されて真空室51となり、その真空室51を第1封止膜48bによって真空封止する。その後、例えば、プラズマCVD法により、MOS領域17に形成される半導体素子の仕様に合わせた条件(比較的低い温度条件など)のもとで、第1封止膜48bを覆うように、パッシベーション膜となる0.5〜1.0μm程度のシリコン窒化膜(図示せず)を形成する。
次に、圧力センサ領域16において可動電極開口部を形成する部分、MOS領域においてパッド開口部を形成する部分を露出するレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとしてエッチング処理を施すことによって、可動電極開口部とパッド開口部に対応した領域のシリコン窒化膜を除去する。これにより、MOS領域17ではパッシベーション膜52aを形成し、圧力センサ領域16では、エッチングホール46bを封止する第2封止膜52bを形成する。これにより、真空室51が第1封止膜48bと第2封止膜52bによって二重に封止されることになり、信頼性の高い真空封止が可能になる。
圧力センサ領域16の第1封止膜48b、第2封止膜52bをMOS領域17の素子の仕様に合わせたプロセスで形成することによって、CMOSプロセスとの共通化が可能になる。また、MOS領域17への熱処理、ドライエッチングなどのプロセスダメージを防止することができ、半導体装置の製造が容易になるとともに、特性劣化を防止することができる。
次に、図13に示すように、圧力センサ領域16に可動電極開口部54b、MOS領域17にパッド開口部54aを形成する。具体的には、まず圧力センサ領域16に可動電極開口部54b、MOS領域17にパッド開口部54aを形成するためのレジストマスク(図示せず)を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクとしてドライエッチング処理又はウエットエッチングとドライエッチングとを組み合わせたエッチング処理を行う。これにより、可動電極30d上において層間絶縁膜40,45をエッチングして可動電極開口部54b、パッド開口部54aを形成する。こうして、半導体圧力センサの主要部分を形成する。
導電性のポリシリコン膜からなるシールド膜39は、可動電極開口部54bを形成する際にエッチングストッパー膜として機能する。また、シールド膜39は、エッチングのダメージから可動電極30dを保護する。
また、犠牲膜23bを除去して空隙50を形成する工程及びエッチングホール46b(真空室51)を第1封止膜48bによって封止する工程は、可動電極開口部54bを形成する前に行われるため、可動電極30dの上に層間絶縁膜40及び層間絶縁膜45が積層された状態であり、可動電極30d上に十分な剛性がある。これにより、空隙50を形成する工程及び真空室51を封止する工程において、可動電極30dのスティッキングを防止することができる。即ち、可動電極30dがウエットエッチング処理の際に表面張力の影響によって固定電極(ウエル領域12)側に付着するのを防ぐことができる。
圧力センサ領域16における可動電極30dの一方側が可動電極開口部54bを介して外部空間に開放される。これにより、外部の圧力に対応して可動電極30dが変位し、固定電極(ウエル領域12)と可動電極30dとの間隔(ギャップ)が変化する。半導体圧力センサでは、この間隔の変化を容量値の変化として検出することによって圧力値を測定する。また、可動電極30dの直下に位置する真空室51の圧力を基準圧力にすることで、半導体圧力センサを絶対圧センサとして機能させることができる。
半導体圧力センサは、容量の変化を圧力値として測定する容量式の半導体圧力センサであり、容量値は、可動電極30dと固定電極(ウエル領域12)との間の間隔の変化を容量値の変化として圧力値が測定される。容量値は、固定電極(ウエル領域12)と真空室51との間に位置する固定電極保護膜22bの容量値Aと、可動電極30dと真空室51との間に位置する第1可動電極保護膜25b及び第2可動電極保護膜27bのそれぞれの容量値B,Cと、真空室51の容量値Dとを合わせた合計容量値である。このうち、外部の圧力によって容量が変化するのは真空室51の容量値Dだけであるため、圧力値をより精度よく測定するためには、容量値A〜Cのそれぞれの初期の容量値(初期値)を正確に把握する必要がある。
ところが、固定電極保護膜22bでは、この固定電極保護膜22bとなる第1ゲート酸化膜22aを形成する際の膜厚のばらつき、及び、犠牲膜23bをエッチングにより除去する際の固定電極保護膜22bの膜減り量のばらつきのために、容量値Aの初期値を把握することは難しい。また、第1可動電極保護膜25bとなる第2ゲート酸化膜25aを形成する際の膜厚のばらつき、及び、犠牲膜23bをエッチングにより除去する際の第1可動電極保護膜25bの膜減り量のばらつきのために、容量値Bの初期値を把握することも難しい。さらに、第2可動電極保護膜27bとなる第1シリコン窒化膜27aを形成する際の膜厚のばらつきのために、容量値Cの初期値を把握することも難しい。
図14は、本発明の実施の形態に係る検出用圧力センサを示す断面図である。図15は、本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサを示す断面図である。上記のような初期値のばらつきをキャンセルするために、図14に示す検出用圧力センサ16aの近くに、図15に示すように参照用圧力センサ16bを設けてもよい。検出用圧力センサ16aと参照用圧力センサ16bは、第2のウエル領域12、固定電極保護膜22b、可動電極保護膜25b,27b、可動電極30d、真空室51等により形成する。
検出用圧力センサ16aではアレイ状に配置した4個の可動電極アンカー31aが可動電極30dを支持するが、参照用圧力センサ16bでは可動電極アンカー31aの間に配置された参照電極アンカー31bでも可動電極30dを支持する。従って、参照用圧力センサ16bの方が検出用圧力センサ16aよりも外部圧力が加わっても可動電極30dが変位し難い。従って、検出用圧力センサ16aの圧力センサの容量値の変化から参照用圧力センサ16bの容量値の変化を差し引くことで、容量値の初期値ばらつきをキャンセルすることができる。これにより、外部の圧力変化による容量値の変化をより精度よく検知することができて、精度の高い圧力値を測定することができる。
図16,17は、本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例を示す断面図である。図14に示すように検出用圧力センサ16aにおいて可動電極30d上の層間絶縁膜40,45を開口するが、図16,17に示すように参照用圧力センサにおいて可動電極30d上の層間絶縁膜40,45を開口せずに残してもよい。これにより、更に圧力変化に対して変位し難い参照用圧力センサ16bを得ることができる。
図18は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域を示す平面図である。図1〜13の圧力センサ領域16の断面図は図18のA−A部分に対応する。圧力センサの犠牲膜23bは、MOS領域17のEPROMのフローティングゲート電極23(膜厚50〜300nm程度)のポリシリコン膜と同時に形成される。また、可動電極30dは、MOS領域17のゲート電極(例えば膜厚50〜300nm程度のポリシリコン膜と膜厚50〜300nm程度のタングステンシリサイド(WSi)膜)と同時に形成される。従って、圧力センサ領域16はMOS領域17の素子の特性に合わせた構造と同じ構造で形成されている。そのため、圧力センサ領域16の犠牲膜23bをエッチングして形成する空隙50の高さは低く、可動電極30dの膜厚は薄い構造となる。
従って、圧力変化に対する可動電極30dと固定電極となるウエル領域12間の容量変化が大きくなり過ぎて、圧力変化に対する容量変化の直線性が悪化したり、小さな圧力変化で可動電極30dが固定電極と接触したりする。よって、可動電極30dのサイズを小さくする必要がある。
ところが、圧力変化で検知可能な容量変化量を得るには、圧力センサの初期容量はある程度大きな値(数pF程度)が必要である。そこで、小さい可動電極30dにそれぞれ犠牲膜23bのエッチングホールや固定電極、可動電極30dの各アルミ引き出し配線との接続コンタクトホールを形成し、アルミ配線で小さな可動電極30dを並列に接続することができる。しかし、圧力センサの設置面積が大きくなり、コスト上昇の要因となり現実的には困難である。
従って、小さい可動電極30dを連結しアレイ状に配置した可動電極アレイ単体10aに対応して、エッチングホール46bや可動電極30d、固定電極となる第1ウエル12、シールド膜39にそれぞれコンタクトホールを形成し、アルミ配線で接続する方が配置面積を大幅に縮小することができる。可動電極アレイ単体10aのサイズは、犠牲膜23bをエッチングし空隙50を形成できる長さ、必要な圧力センサ初期容量値で決まる。
固定電極となるウエル領域12の犠牲膜エッチング時の保護膜は、第1ゲート酸化膜22aと同じ材料の膜からなる固定電極保護膜22bであるが、この第1ゲート酸化膜22aの膜厚は5〜30nm程度と非常に薄い。犠牲膜エッチングをTMAHで行う場合、フローティングゲート電極23と同じ材料の膜からなる犠牲膜23bと第1ゲート酸化膜22aと同じ材料の膜からなる固定電極保護膜22bの選択比を10000、固定電極保護膜22bの厚みを20nmとし、犠牲膜エッチングでの膜減り量を初期膜厚の1/2となる10nmまで許容すると、犠牲膜23bの両端にエッチングホール46bを形成できる犠牲膜23bの最大幅は200μmとなる。
可動電極30dは、フィールド酸化膜19で囲われたフィールド領域内で可動電極アンカー31aにより4点支持されている。4×4個の可動電極30dが連結されアレイ配置されている。可動電極アンカー31aは、犠牲膜23bの可動電極アンカー形成部分を開口後に可動電極30dとなる膜をデポすることで、可動電極30dと同じ材料の膜で形成する。
固定電極は、フィールド酸化膜19で囲われたフィールド領域内に形成されたウエル領域12である。ウエル領域12はMOS領域17のウエル領域13と同時に形成される。この固定電極の電位を取るため、フィールド酸化膜19で囲われたフィールド部分の固定電極コンタクトホール41dまでウエル領域12を形成する。固定電極コンタクトホール41dと接続する配線43bは、可動電極開口部54bから保護領域49bを設けた位置に配置する。
犠牲膜23bエッチング時のエッチング液導入孔であるエッチングホール46bは、フィールド酸化膜19で囲まれたフィールド領域内の第1ウエル12と可動電極30dの重なった部分の圧力センサ容量形成部分の可動電極開口部54bから封止領域49を延長したフィールド酸化膜19上の犠牲膜23b上に形成する。即ち、犠牲膜エッチングにより空隙50(真空室51)となる犠牲膜23bの両端において、犠牲膜エッチング時のエッチング液導入孔のエッチングホール46bをフィールド酸化膜19上に形成する。これにより、固定電極と可動電極30dが上下に対向し圧力センサを形成しているフィールド酸化膜19に囲われたフィールド領域内に犠牲膜エッチングが達するまでは、犠牲膜エッチングによる固定電極保護膜22bの膜減りを心配する必要が無くなる。即ち、より大面積な可動電極アレイ単体10aを形成することができる。
シールド膜39は、TEOS膜38などの絶縁膜を介して可動電極30dとウエル領域12を覆うように形成する。但し、固定電極コンタクトホール41d、可動電極コンタクトホール41c、エッチングホール46b部分は開口しておく。シールド膜39は電気的なシールド機能だけでなく、可動電極開口部54bのエッチングプロセス中に可動電極30dを保護する機能もあるため、可動電極開口部54bとシールド膜39は、写真製版の重ね合わせズレや開口エッチング時のサイドエッチング量を考慮し十分余裕を持って設計する必要がある。このシールド膜39は圧力センサ領域16だけに形成する膜であり、膜厚や形成プロセスはMOS領域17の素子の特性に影響しない範囲で自由に設定することができる。従って、可動電極30d上に積層するシールド膜39の形成方法、膜厚を調整することで圧力センサ特性を調整することができる。
可動電極30dとなる膜は、MOS領域17のゲート電極(例えばポリシリコン膜(50〜300nm程度)とタングステンシリサイド(WSi)膜(膜厚50〜300nm程度))と共通で薄い膜である。そのため、導電性ポリシリコン膜で形成するシールド膜39のわずかな変更で圧力センサ特性を調整することができる。
可動電極30d上にCMOSプロセスで標準的に使用する層間絶縁膜40(例えばTEOS、BPSG,TEOSの積層膜)を積層する。次に、MOS領域17のコンタクトホール41a、圧力センサ領域16のコンタクトホール41bを形成し、それぞれのアルミ配線となる第1配線43a、配線43bを形成し、CMOSプロセスで標準的に使用する層間膜(例えばP−TEOS膜など)で層間絶縁膜45により犠牲膜エッチング時のアルミ配線を保護する膜を積層する。その後、エッチングホール46bを開口し犠牲膜エッチングを行う。
従って、真空室51を形成する工程、即ち犠牲膜エッチングから真空封止膜デポまでの間は、MOS領域17のゲート電極と同じ材料の膜からなる薄い可動電極30d上は、層間絶縁膜40と第2層間絶縁膜(膜厚は合計1000〜200nm程度)が積層された構造となっている。従って、可動電極30d上は厚い絶縁膜で覆われており、真空室51を形成する工程中に可動電極30dが、基板側にスティクションするのを防止するのに十分な剛性を確保することができる。
真空室51の形成後に、連結しアレイ配置した可動電極30d上のシールド膜39を露出させるため、可動電極開口部54bで層間絶縁膜40,45、第1封止膜48bを除去し、パッシベーション開口55で第2封止膜52bを除去する。この時、可動電極開口部54bからエッチングホール46bまでの領域が封止領域49となり、この封止領域49の幅は真空室51を保持するのに重要なパラメータとなる。
図19は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域を示す拡大断面図である。パッシベーション膜52aと同じ材料の膜からなる(例えばP−SiN)第2封止膜52b(例えばP−TEOS)を第1封止膜48b上に積層する。
図20は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す拡大断面図である。層間絶縁膜40,45上とエッチングホール46b内に第1封止膜48bを形成する。エッチングホール46bの周囲において第1封止膜48bと層間絶縁膜40,45をエッチングして封止領域開口部54cを形成する。封止領域開口部54c内に、パッシベーション膜52aと同じ材料の膜(例えばP−SiN)からなる第2封止膜52bを形成する。これにより、エッチングホール46bを第2封止膜52bで囲むことができる。第2封止膜となるパッシベーション膜52aは、P−SiN膜で耐湿性に優れているため、真空室51の信頼性を向上させることができると同時に封止領域49の幅を小さくすることができる。この結果、チップサイズの縮小によりコスト低減と信頼性の向上が可能となる。
また、犠牲膜23bには、後工程で形成する可動電極30dで可動電極アンカー31aを形成する箇所に開口部を形成する。これにより、4本の可動電極アンカー31aで支持された可動電極30dが、フィールド酸化膜19に囲われたフィールド上にアレイ配列(4×4個)された圧力センサを形成する。
図21は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。図18では正方形の可動電極30dの各頂点に可動電極アンカー31aを4個配置したが、図21に示すように可動電極30dの各辺の中央も可動電極アンカー31aで支持した8点支持構造でもよい。8点支持構造の可動電極30dを連結しアレイ配置した場合、4点支持構造の可動電極30dを連結しアレイ配置した場合と比較して、圧力変化に対する容量変化が小さくなるため、一つの可動電極30dの面積は大きくする必要がある。ただし、圧力変化に対する容量変化の直線性が向上する。また、実際の圧力センサ構成として、検出用電極と参照電極をペアとして考えると、図15のように可動電極30d中央に参照電極アンカー31bを追加することで、より圧力変化に対して動きにくい参照電極を形成することができる。これにより、より高精度な圧力センサを形成することができる。
図22は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。可動電極30dの形状は円形である。この円形の可動電極30dを8個の可動電極アンカー31aで支持している。円形の可動電極30dをアレイ配置した場合は可動電極30dの間に空き領域ができるため、配置面積が大きくなる。しかし、可動電極30dを円形にすることで過剰な圧力が印加されたときの破壊強度が向上するため、より高信頼性の圧力センサを形成することができる。
正方形の可動電極30dの各頂点に可動電極アンカー31aを4個配置した形状例の図18に戻って説明を続ける。可動電極30dは、フィールド酸化膜19で囲われたフィールド領域に形成する。固定電極と同様に、可動電極30dの電位を取るため、フィールド酸化膜19上の可動電極コンタクトホール41cまで可動電極30dを引き伸ばして形成する。この可動電極30dは、MOS領域17内のpチャネルMOSトランジスタ、nチャネルMOSトランジスタ、EPROMのそれぞれのゲート電極30a,30b,30cと同時に形成する。
これにより、フィールド酸化膜19に囲われたフィールド領域内の固定電極となるウエル領域12と空隙50(真空室51)となる犠牲膜23bを介して可動電極30dが重なった箇所が圧力変化に対応し容量値が変化する圧力センサ部分となる。
層間絶縁膜40デポ後、電気的な接続を実施する可動電極コンタクトホール41c、固定電極コンタクトホール41d、シールドコンタクトホール41eをMOS領域17のMOSトランジスタ等の素子と同じプロセスで形成する。次にそれぞれのコンタクトホールをMOS領域17のMOSトランジスタ等の素子の第1配線43aと同じプロセスで配線43bを形成する。
次に、第1配線43a、配線43bなどの保護膜として、層間絶縁膜45をデポする。次に、犠牲膜23bをエッチングするための、エッチング液導入孔となるエッチングホール46bを犠牲膜23b上に形成する。次に犠牲膜エッチングを、例えばTMAHエッチング液で行い、犠牲膜23b部分を空隙50にする。次に、空隙50を真空室51にするため、減圧中で第1封止膜48bをデポし、エッチングホール46bを塞ぐ。これにより、空隙50は真空室51となる。次に、可動電極30d、シールド膜39上の層間絶縁膜40,45、第1封止膜48bを開口し、可動電極開口部54bを形成し、圧力センサ部を外部に開放する。
図23は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。図24は図23のB−Bに沿った断面図である。図18の平面図のように、可動電極アンカー31aの外側に犠牲膜23bが無い領域は、可動電極アンカー31aの周辺が全てアンカー構造になる。この領域の可動電極30dは、圧力に対する感度が他の領域の可動電極30dと比べて低くなる。そこで、図23では可動電極検出領域30eの外周に可動電極補償領域30fを形成する。可動電極補償領域30fにおける可動電極アンカー31aの間隔を可動電極検出領域30eにおける可動電極アンカー31aの間隔よりも狭くする。
4点支持の正方形の可動電極30dの場合、一つの可動電極30dの幅の40%程度に可動電極補償領域30fの幅を設定することで、連結しアレイ配置した可動電極30dの全ての領域で圧力変化に対する感度をほぼ同一にすることができる。また、8点支持の正方形の可動電極30dの場合、一つの可動電極30dの幅の10%程度に可動電極補償領域30fの幅を設定することで、連結しアレイ配置した可動電極30dの全ての領域で圧力変化に対する感度をほぼ同一にすることができる。これにより、連結しアレイ配置した可動電極30dの全体の圧力に対する感度を均一にすることができる。
さらに、可動電極補償領域30fは、可動電極検出領域30eの各可動電極の圧力変化に対する感度を均一にするために配置した領域である。圧力センサ容量に可動電極補償領域30fの容量値が加わらないようにした方が圧力変化に対する感度は良くなる。そのため、可動電極補償領域30fをフィールド酸化膜19上に形成し、フィールド酸化膜19で囲まれたフィールド領域の固定電極(第1ウエル12)上に可動電極検出領域30eだけを形成することが好ましい。
図25は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。図26は図25のC−Cに沿った断面図である。このように、可動電極補償領域30fの直下にはウエル領域12を形成せず、可動電極検出領域30eの下だけに第1ウエル12を形成する。これによりプロセスばらつきの影響を受けやすくなるが、感度が高くなる。
図18〜26に示したような可動電極アレイ単体10aで、必要な感度、初期容量が得られない場合は、可動電極アレイ単体10aを並列に接続すればよい。並列接続する場合は、固定電極となる第1ウエル12と可動電極30dはアルミ配線の配線43bで並列接続する。このとき空隙50も可動電極アレイ単体10aでそれぞれに真空封止して真空室51を形成した方が、複数個の可動電極アレイを並列接続して大きな容量値変化を得る場合には信頼性の面で有利であり、製造も簡単である。具体的には、一つの可動電極アレイ単体10aが故障しても動作する可能性がある。また、犠牲膜エッチング時間が短縮できるため製造時間の短縮と犠牲膜エッチング時の保護が容易になる。
図27は、可動電極アレイ単体を並列接続した第1の例を示す平面図である。複数の可動電極30dと固定電極となる複数のウエル領域12をそれぞれ配線43bで並列接続する。このとき、犠牲膜23bとエッチングホール46bを可動電極アレイ単体10a毎に形成することで、一部の可動電極30dが破損し真空室51が破壊されたとしても、その他の可動電極アレイ単体10aが複数並列接続しているため、圧力センサとして機能する。可動電極アレイ単体10aのサイズを小さくして並列接続するアレイ単体数を増やす方が信頼性は向上し、製造も容易になるが、チップ面積が大きくなりコストが上昇する。そのため、信頼性と生産性、コストの兼ね合いで最適配置方法を決定する必要がある。
図28は、可動電極アレイ単体を並列接続した第2の例を示す平面図である。図29は図28の1つの可動電極アレイ単体を示す平面図である。複数の可動電極アレイ単体10aを並列接続する際に、圧力センサ配置面積を小さくするために、可動電極30dの対向する両端に、第2のウエル領域12と可動電極30dにそれぞれ接続された引き出し配線である可動電極コンタクトホール41c、固定電極コンタクトホール41dを形成する。それらの引き出し配線の隣にそれぞれ犠牲膜23bのエッチングホール46bを形成する。エッチングホール46bとコンタクトホール41dを同じ方向に配置したので、大幅な面積縮小が可能になる。図29では2箇所にエッチングホール46bを配置しているが4箇所に配置してもよい。対角線上に配置する方が犠牲膜23bのエッチング時間は短縮することが可能となり、製造も容易になる。
図30は、本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサを示す平面図である。図29に示す正方形4点支持可動電極アレイ配置のそれぞれの可動電極30dの中央に参照電極アンカー31bを形成し、圧力が加わった場合の可動電極30dの変形量を小さくしている。参照用圧力センサには参照電極アンカー31b部分を検出用電極に対して追加しているため、この構造の違いにより、参照用圧力センサの初期容量値は検出電極の初期容量よりも大きくなる。従って、可動電極30dの中央に形成する参照電極アンカー31bの面積はできるだけ小さい方がよい。
図31は、本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例1を示す平面図である。図30の参照用圧力センサに対して、更に可動電極30d上の可動電極開口部54bを形成せずに層間絶縁膜40,45、第1封止膜48bを残すことで、圧力が加わった時の容量変化量を更に小さくしている。
図32は、本発明の実施の形態に係る参照用圧力センサの変形例2を示す平面図である。図31の参照用圧力センサに対して、各可動電極30dの中央に配置した参照電極アンカー31bを無くし、可動電極30d上の可動電極開口部54bを形成せずに、層間絶縁膜40,45、第1封止膜48bを残す。これにより、圧力が加わった時の容量変化量は大きくなるが、可動電極30dのアンカー配置は検出電極と同じであるため、精度の良い容量補正が可能である。
図33は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す断面図である。連結しアレイ配置した複数の可動電極の中央部の1箇所にエッチングホール46bを形成する。エッチングホール46bを中央だけに配置すると犠牲膜23bのエッチングは中央から同心円状に反応が進むため、犠牲膜23bの両端にエッチングホール46bを配置した場合と比較して2倍以上のエッチング時間が必要になる。但し、真空封止部分が1箇所でよいため、信頼性の向上とチップサイズの縮小が可能である。
図34は、本発明の実施の形態に係る圧力センサ領域の変形例を示す平面図である。図23の可動電極アレイ配置に対して、可動電極30dとエッチングホール46bとの間において犠牲膜23b上に、可動電極30dと同じ材料からなる犠牲膜保護膜30gを可動電極30dと同時に形成する。これにより、プロセス中の犠牲膜23bの薄膜化を防止することができる。また、犠牲膜23bのエッチング処理時のプロセス安定化を図ることができる。
以上説明したように、本実施の形態では、シリコン基板11上に第1のウエル領域14と、固定電極となる第2のウエル領域12とを同時に形成する。第1及び第2のウエル領域上にそれぞれ第1のゲート絶縁膜22aと固定電極保護膜22bを同時に形成する。第1のゲート絶縁膜22aと固定電極保護膜22b上にそれぞれフローティングゲート電極23と犠牲膜23bを同時に形成する。フローティングゲート電極23と犠牲膜23b上にそれぞれ第2のゲート絶縁膜25a,27aと可動電極保護膜25b,27bを同時に形成する。第2のゲート絶縁膜25a,27aと可動電極保護膜25b,27b上にそれぞれゲート電極30cと可動電極30dを同時に形成する。このようにMOS構造の形成プロセスと圧力センサの形成プロセスを共通化することにより、容易に製造することができる。よって、製造工程の増加を抑えて、生産コストの削減に寄与することができる。また、半導体圧力センサを形成するための製造工程を追加する必要なないため、熱処理に伴うMOS領域17へのダメージ及びドライエッチング等によるダメージを防止することができる。また、半導体圧力センサとしての特性劣化を防止することができる。
また、ゲート電極30a,30b,30cの膜を形成するための薄い膜で可動電極30dを形成することができ、EPROMのフローティングゲート電極23を形成するための薄い膜で犠牲膜23bを形成して狭い空隙50(真空室51)を形成することができる。これにより、小型、低コストで高性能のCMOSプロセスと標準化された半導体圧力センサを簡単に形成することができる。
また、MOS領域17のゲート電極30c等と圧力センサ領域16の可動電極30d等が層間絶縁膜40,45で覆われた状態で犠牲膜23bを除去する。この層間絶縁膜40,45は圧力センサ領域16とMOS領域17で同時に形成される。これにより、犠牲膜23bを除去する前に、圧力センサ領域16を保護する膜を別途形成する必要がなく、犠牲膜23bを除去した後に保護膜を別途除去する必要もなくなる。この結果、製造工程を削減し、生産コストを低減することができる。また、層間絶縁膜40,45によって、圧力センサ領域16とMOS領域17へのプロセスダメージを抑制することができる。また、可動電極30d上には十分な剛性があるため、空隙50を形成し、空隙50を真空封止して真空室51とする工程において、可動電極30dのスティッキングを防止することができる。
また、圧力センサ領域16では、シールド膜39を絶縁膜38を介して可動電極30d上に形成する。このように可動電極30dをシールド膜39で覆うことで外部と直接接触するのを防止することができる。また、シールド膜39は導電性のポリシリコン膜からなり、接地電位に接続されている。これにより、可動電極30dに対する外部からの電荷等の影響を遮断することができるため、半導体圧力センサとしての特性の変動を抑制することができる。
また、可動電極30d上において層間絶縁膜40,45をエッチングして可動電極開口部54bを形成する際に、シールド膜39はエッチングストッパーとして機能する。これにより、エッチング処理に伴うダメージから可動電極30dを保護することができる。また、シールド膜39の膜厚(導電性のポリシリコン膜の膜厚)を調整することによって、可動電極30dの応力特性及び圧力検出感度特性を制御することができる。
空隙の幅が狭いため、可動電極30dのサイズを最適化することにより、可動電極30dに過剰な圧力が加わった時に、可動電極30dの破壊を防止するストッパー機能を設けることができる。これにより、高信頼性の半導体圧力センサを形成することができる。
11 シリコン基板、12,14 ウエル領域、16a 検出用圧力センサ、16b 参照用圧力センサ、19 フィールド酸化膜、22a ゲート絶縁膜、22b 固定電極保護膜、23 フローティングゲート電極、23b 犠牲膜、25a,27a ゲート絶縁膜、25b,27b 可動電極保護膜、30c ゲート電極、30d 可動電極、30e 可動電極検出領域、30f 可動電極補償領域、30g 犠牲膜保護膜、31a 可動電極アンカー、31b 参照電極アンカー、38 絶縁膜、39 シールド膜、40,45 層間絶縁膜、46b エッチングホール、48b 第1封止膜、49 封止領域、50 空隙、51 真空室、52b 第2封止膜、54b 可動電極開口部、54c 封止領域開口部

Claims (19)

  1. 半導体基板上に第1のウエル領域と、固定電極となる第2のウエル領域とを同時に形成する工程と、
    前記第1及び第2のウエル領域上にそれぞれ第1のゲート絶縁膜と固定電極保護膜を同時に形成する工程と、
    前記第1のゲート絶縁膜と前記固定電極保護膜上にそれぞれフローティングゲート電極と犠牲膜を同時に形成する工程と、
    前記フローティングゲート電極と前記犠牲膜上にそれぞれ第2のゲート絶縁膜と可動電極保護膜を同時に形成する工程と、
    前記第2のゲート絶縁膜と前記可動電極保護膜上にそれぞれゲート電極と可動電極を同時に形成する工程と、
    前記犠牲膜を除去して空隙を形成し、前記空隙を真空封止して真空室とする工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記ゲート電極と前記可動電極を覆う層間絶縁膜を形成する工程を更に備え、
    前記ゲート電極と前記可動電極が前記層間絶縁膜で覆われた状態で前記犠牲膜を除去することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記層間絶縁膜を形成する前に、接地電位に接続されたシールド膜を絶縁膜を介して前記可動電極上に形成する工程を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記可動電極上において前記層間絶縁膜をエッチングして可動電極開口部を形成する工程を更に備え、
    前記可動電極開口部を形成する際に前記シールド膜はエッチングストッパーとして機能することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記可動電極は複数の可動電極アンカーにより支持されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記可動電極は、可動電極検出領域と、前記可動電極検出領域の外周に配置された可動電極補償領域とを有し、
    前記可動電極補償領域における前記可動電極アンカーの間隔を前記可動電極検出領域における前記可動電極アンカーの間隔よりも狭くすることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2のウエル領域の周囲にフィールド酸化膜を形成する工程と更に備え、
    前記可動電極補償領域を前記フィールド酸化膜上に形成することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記可動電極補償領域の直下には前記第2のウエル領域を形成しないことを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第2のウエル領域の周囲にフィールド酸化膜を形成する工程と、
    前記フィールド酸化膜上において前記層間絶縁膜にエッチングホールを形成する工程と、
    前記エッチングホールからエッチング液を導入して前記犠牲膜をエッチング除去する工程とを備えることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記可動電極と前記エッチングホールとの間において前記犠牲膜上に、前記可動電極と同じ材料からなる犠牲膜保護膜を前記可動電極と同時に形成する工程を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記可動電極の対向する両端に前記エッチングホールを形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記可動電極の対向する両端に、前記第2のウエル領域と前記可動電極にそれぞれ接続された引き出し配線を形成し、それらの引き出し配線の隣にそれぞれ前記エッチングホールを形成することを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 連結しアレイ配置した複数の前記可動電極の中央部の1箇所に前記エッチングホールを形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記層間絶縁膜上と前記エッチングホール内に第1封止膜を形成する工程と、
    前記エッチングホールの周囲において前記第1封止膜と前記層間絶縁膜をエッチングして封止領域開口部を形成する工程と、
    前記封止領域開口部内に第2封止膜を形成する工程とを更に備えることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記第2のウエル領域、前記固定電極保護膜、前記可動電極保護膜、前記可動電極、前記真空室により検出用圧力センサと参照用圧力センサを形成し、
    前記検出用圧力センサにおいて前記可動電極上の前記層間絶縁膜を開口することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記検出用圧力センサと前記参照用圧力センサでは前記可動電極は複数の可動電極アンカーにより支持され、
    前記参照用圧力センサでは前記複数の可動電極アンカーだけでなく、前記可動電極アンカーの間に配置された参照電極アンカーでも前記可動電極が支持されることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記参照用圧力センサにおいて前記層間絶縁膜を開口しないことを特徴とする請求項15又は16に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 複数の前記可動電極と複数の前記第2のウエル領域をそれぞれ配線で並列接続することを特徴とする請求項1〜17の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記可動電極の形状は円形であることを特徴とする請求項1〜18の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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