JP6115960B2

JP6115960B2 - フード装置および作業機械

Info

Publication number: JP6115960B2
Application number: JP2013260365A
Authority: JP
Inventors: 和昌松村; 辻　正典; 正典辻; 慶太郎横川
Original assignee: Caterpillar SARL
Current assignee: Caterpillar SARL
Priority date: 2013-12-17
Filing date: 2013-12-17
Publication date: 2017-04-19
Anticipated expiration: 2033-12-17
Also published as: EP3084083A1; KR20160097240A; US20160326719A1; CN105829613A; WO2015091501A1; CN105829613B; JP2015117492A; US10087602B2

Description

本発明は、複数のフード部材を備えた分割型のフード装置およびこのフード装置を備えた作業機械に関する。

建設機械の機械室には、エンジンが設置されているとともに、このエンジンに隣接してクーリングパッケージが設置されている。エンジンから排出された排ガス規制の強化（冷却能力の増加）に対応させるためにクーリングパッケージが大きくなり、それに伴ない機械室の上側開口を開閉可能に覆う上方に膨出して下面を開口したエンジンフードも大きくなり、このため、エンジンフードが重くなり、エンジンの保守作業などをする作業者がエンジンフードを開閉する際の労力も大きくなる。

これに対処するために、エンジンフードを左右に２分割して、２つのフード部材が左右外方に回動して開くようにそれぞれの左右外側の下縁部をヒンジにより機械室の上側開口縁に取り付けた分割型のエンジンフードが知られている（例えば、特許文献１参照）。

この分割型のエンジンフードは、各フード部材が小型軽量化するため、各フード部材を開閉する際の作業者の労力を軽減することができる。

特開平８−２５４２９９号公報

上記分割型のエンジンフードは、左右のフード部材を閉じるときに、それぞれの切欠状縁部が対向して接するが、これらの切欠状縁部どうしを固定する手段がないため、建設機械に強い振動が発生した場合は、各フード部材が振動する問題がある。

すなわち、各フード部材の閉塞時においてフード前側下縁部に設けられたラッチなどのロック部材により、このフード前側下縁部を機械室の上側開口縁に固定することはできるが、フード後側下縁部は、機械室の後部に位置するカウンタウエイトが障害となってロック部材により機械室の上側開口縁に固定することができないため、切欠状縁部とフード後側下縁部とが固定されていないフード部材には振動が発生しやすい。

また、各フード部材を確実に固定し振動を抑制するため、各フード部材の先端部を下側で受けることができる梁部材をエンジンの上側に架設し、この梁部材にボルトによりフード部材を固定する試みもあるが、このような梁部材はエンジンの保守作業などをしにくい問題がある。

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数のフード部材をエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室の上側に確実に固定できるフード装置およびこのフード装置を備えた作業機械を提供することを目的とする。

請求項１に記載された発明は、機械室の上側開口の一部分に開閉自在に設けられ閉じ状態で機械室の上側開口縁に固定される上方に膨出して下面を開口した一方のフード部材と、一方のフード部材に隣接する一部が重なり合って機械室の上側開口の他の部分に開閉自在に設けられ閉じ状態で機械室の上側開口縁に固定される上方に膨出して下面を開口した他方のフード部材とを備え、一方のフード部材は、一部側面を開口して形成し他方のフード部材の上側に重なる一方の切欠状縁部と、一方の切欠状縁部に沿って設けられた下方へ突出する押圧部と、一方の切欠状縁部を挟んで位置する２つの下縁部の一方を機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支する一方の軸支部と、一方の切欠状縁部を挟んで位置する２つの下縁部の他方を機械室の上側開口縁に固定する一方の固定部とを備え、他方のフード部材は、一方の切欠状縁部の下側に位置する一部側面を開口して形成した他方の切欠状縁部と、他方の切欠状縁部に沿って一方のフード部材の押圧部と対応する箇所に設けられた上方に向けて凹状断面の被押圧溝部と、他方の切欠状縁部に対し反対側に位置する下縁部を機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支して一方の軸支部に対して交差する方向に沿って配置された他方の軸支部と、他方の切欠状縁部と他方の軸支部が設けられた下縁部との間に位置する下縁部を機械室の上側開口縁に固定する他方の固定部とを備えたフード装置である。

請求項２に記載された発明は、請求項１記載のフード装置における一方のフード部材が、一方の切欠状縁部に沿って設けられた凹形断面形状の補強変形部を備えたフード装置である。

請求項３に記載された発明は、請求項２記載のフード装置における一方のフード部材が、補強変形部に沿って帯状補強板を一体化することで形成した管状補強構造体を備えたフード装置である。

請求項４に記載された発明は、請求項１乃至３のいずれか記載のフード装置における一方のフード部材の押圧部を、弾力性を有するシール部材としたフード装置である。

請求項５に記載された発明は、機体と、この機体に搭載された作業装置とを備えた作業機械において、機体に設けられた機械室と、この機械室内に設置されたエンジンと、このエンジンに隣接して機械室内に設置された冷却ユニットと、機械室の上側開口に開閉自在に設けられた請求項１乃至４のいずれか記載のフード装置とを具備し、このフード装置の一方のフード部材を、エンジンの上側を覆うフード部材とし、他方のフード部材を、冷却ユニットの上側を覆うフード部材とした作業機械である。

請求項１記載の発明によれば、機械室の上側開口に複数のフード部材をそれぞれ開閉自在に設けて各フード部材の小型軽量化を図ったので、フード開閉時の労力を軽減できるとともに、一方のフード部材の切欠状縁部に沿って設けられた下方へ突出する押圧部により、他方のフード部材の切欠状縁部に沿って設けられた上方に向けて凹状断面の被押圧溝部を押さえ込む構造としたことにより、一方のフード部材と他方のフード部材とが重なり合う切欠状縁部に強度を確保できるとともに、フード部材の振動などによるズレや振動を抑制でき、一方のフード部材と他方のフード部材とをエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室の上側に確実に固定できる。また、一方のフード部材は、一方の切欠状縁部を挟んで位置する２つの下縁部の一方を一方の軸支部により機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支するとともに、２つの下縁部の他方を一方の固定部により機械室の上側開口縁に固定し、他方のフード部材は、他方の切欠状縁部に対し反対側に位置する下縁部を他方の軸支部により機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支するとともに、他方の切欠状縁部と他方の軸支部が設けられた下縁部との間に位置する下縁部を他方の固定部により機械室の上側開口縁に固定するようにしたので、一方のフード部材および他方のフード部材を閉じたときに、それらのそれぞれの３方を機械室の上側開口縁に固定して振動を抑制でき、一方のフード部材と他方のフード部材とをエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室の上側に確実に固定でき、エンジンの保守作業などの作業性を向上できる。

請求項２記載の発明によれば、一方のフード部材の切欠状縁部に沿って設けられた凹形断面形状の補強変形部により、一方のフード部材が他方のフード部材を押さえ込む切欠状縁部の強度を高めることができる。

請求項３記載の発明によれば、一方のフード部材の補強変形部に沿って帯状補強板を一体化することで形成した管状補強構造体により、一方のフード部材が他方のフード部材を押さえ込む切欠状縁部の曲げおよび捩りに対する強度を高めることができ、他方のフード部材の振動を効果的に抑制できる。

請求項４記載の発明によれば、一方のフード部材の押圧部は、弾力性を有するシール部材であるため、このシール部材により振動を吸収しつつ他方のフード部材の被押圧溝部を全体にわたって均一に押圧でき、一方のフード部材の切欠状縁部に対する他方のフード部材の切欠状縁部のずれを確実に防止できる。

請求項５記載の発明によれば、フード装置の一方のフード部材を、作業機械の機体に設けられた機械室内に設置されたエンジンの上側を覆うフード部材とし、他方のフード部材を、エンジンに隣接して機械室内に設置された冷却ユニットの上側を覆うフード部材としたので、排ガス規制に対応して冷却ユニットが大型化することに伴ない冷却ユニットの上側を覆うフード部材が大型化することに容易に対処でき、フード装置の開閉に要する労力を軽減できるとともに、作業機械の振動に耐えうる強度を確保でき、複数のフード部材をエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室の上側に確実に固定できる。

本発明に係るフード装置の一実施の形態を示す斜視図である。同上フード装置の上面図である。同上フード装置の斜視図であり、（ａ）は２つのフード部材が閉じた状態を示し、（ｂ）は一方のフード部材が開いた状態を示す。同上フード装置の一方のフード部材の下面図である。同上フード装置の一方のフード部材の正面図である。同上フード装置の一方のフード部材の端部を拡大した正面図である。同上フード装置の２つのフード部材が重なり合う直前の状態を示す断面図および斜視図である。同上フード装置の２つのフード部材が重なり合った状態を示す断面図である。同上フード装置を備えた作業機械の側面図である。

以下、本発明を、図１乃至図９に示された一実施の形態に基いて詳細に説明する。

図９は、作業機械（油圧ショベル）11を示し、その機体12は、下部走行体12aとこの下部走行体12aに対し旋回可能に設けられた上部旋回体12bとからなり、この上部旋回体12bに作業装置13およびオペレータの運転室を形成するキャブ14が搭載され、作業装置13およびキャブ14の後側に機械室15が設けられ、この機械室15の後側にカウンタウエイト16が脱着可能に装着されている。

機械室15内にはエンジン17が設置され、このエンジン17に隣接して機械室15内に冷却ユニットとしてのクーリングパッケージ18が設置されている。このクーリングパッケージ18は、エンジン冷却用のラジエータ、作動油冷却用のオイルクーラ、過給機冷却用のインタクーラなどを集合させたものであり、エンジン17またはモータにより駆動される冷却ファン（図示せず）により機体側面の換気口19より吸引される冷風の流路中に配置されている。機械室15の上側開口にはフード装置20が開閉自在に設けられている。

図１および図２に示されるように、このフード装置20は、機械室15の上側開口のうちエンジン17および排ガス浄化装置17aの上側を覆う部分に開閉自在に設けられた一方のフード部材21と、この一方のフード部材21に隣接して機械室15の上側開口のうちクーリングパッケージ18の上側を覆う部分に開閉自在に設けられた他方のフード部材22とを備えている。

これらのフード部材21，22は、図１に示されるように上方に膨出して下面を開口した成形品であり、後述するように閉じ状態で一方のフード部材21の一部がこのフード部材21に隣接する他方のフード部材22の一部と重なり合って機械室15の上側開口縁23に固定される。

図２に示されるように、一方のフード部材21は、他方のフード部材22と隣接する一部側面を開口して他方のフード部材22の上側に重なる一方の切欠状縁部24を形成し、この切欠状縁部24を挟んで位置する２つの下縁部25，26の一方（下縁部25）を一方の軸支部27により機械室15の上側開口縁23に開閉自在に軸支し、２つの下縁部25，26の他方（下縁部26）を一方の固定部28により機械室15の上側開口縁23に固定する。

他方のフード部材22は、一方の切欠状縁部24の下側に位置する一部側面を開口して他方の切欠状縁部31を形成し、この他方の切欠状縁部31に対し反対側に位置する下縁部32を他方の軸支部33により機械室15の上側開口縁23に開閉自在に軸支し、他方の切欠状縁部31と他方の軸支部33が設けられた下縁部32との間に位置する前側の下縁部34を他方の固定部35によって機械室15の上側開口縁23に固定する。

一方の軸支部27および他方の軸支部33は、それぞれが１対のヒンジであり、また、一方の固定部28および他方の固定部35は、機体フレーム側に取り付けられた係合部に対してフード側に係脱自在の金具を取り付け、この金具をカム機能を有するレバーにより緊張または弛緩させる緊締具である。

一方のフード部材21には、排気管を外部へ引き出すための穴36と、機械室15内の冷却ファンの風を外部へ排出するための排風口37，38が設けられ、他方のフード部材22にも、機械室15内の冷却ファンの風を外部へ排出するための排風口39が設けられている。

図３（ａ）に示されるように、一方のフード部材21の前側面には一方の取手40が設けられ、また、他方のフード部材22において一方のフード部材21と隣接する切欠状縁部31に連続する側面には他方の取手41が設けられている。

図３（ｂ）に示されるように、機械室15の内部にはトーションスプリング42が設置され、このトーションスプリング42の先端部に回転自在に軸支された溝付きローラ43が、一方のフード部材21の天井面に取り付けられたレール部材44に移動自在に係合されており、トーションスプリング42の復元力により一方のフード部材21を押し上げるように付勢することで、一方のフード部材21の自重を軽減する。このため、取手40を持って一方のフード部材21を開閉する際の操作力が小さくてすむ。

図１に示されるように、一方のフード部材21および他方のフード部材22には、これらを所定の開き角度に保持するための係止ロッド45，46が、それぞれ係脱自在に設けられている。

図１乃至図５に示されるように、一方のフード部材21には、その前側面から天板面を経て後側面にわたり連続的にあるいは間欠的に、上方に向けて凸状断面の複数列の補強変形部47，48，49が形成され、他方のフード部材22にも、その前側面から天板面を経て後側面にわたり連続的に、上方に向けて凸状断面の複数列の補強変形部51，52が形成されている。

図５および図６に示されるように、一方のフード部材21は、既存のフード部材（図示せず）の一部を切り欠くとともに他方のフード部材22と隣接する部分の上側に位置する一方の切欠状縁部24に沿って連続的に上方に向けて凸状断面の補強変形部49を追加して設けた形状のフード基材21aに対し、図７および図８に示された加工を施すことで形成する。上記補強変形部49は、他の補強変形部47，48より高く上方へ突出する断面形状である。

一方のフード部材21の切欠状縁部24は、他方のフード部材22の隣接する切欠状縁部31の上側に重なり合う縁部であり、この一方の切欠状縁部24に沿って上記補強変形部49は連続的に設けられ、この補強変形部49に沿って一方の切欠状縁部24に下方へ突出する押圧部53が連続的に設けられ、また、補強変形部49に沿ってその下側に帯状補強板54を溶接などにより一体化することで、曲げや捩りに対して強度を有する中空の管状補強構造体55が形成されている。

押圧部53は、一方のフード部材21の切欠状縁部24を下方へ突出するように加工して形成してもよいが、一方のフード部材21と他方のフード部材22とが直接接触することを防止して雨水の侵入や騒音の発生などを防止するためには、弾力性を有するシール部材が好ましい。この押圧部53としてのシール部材は、一方のフード部材21の切欠状縁部24に嵌着する嵌着部56と、他方のフード部材22と密着するチューブ状部57とが一体成形されている。

他方のフード部材22は、一方の切欠状縁部24の下側に位置する他方の切欠状縁部31に沿って一方のフード部材21の押圧部53と対応する箇所に連続的に設けられた上方に向けて凹状断面の被押圧溝部58を備えている。

次に、図示された実施の形態の作用効果を説明する。

エンジン17やクーリングパッケージ18の保守作業などをするときは、図１に示されるように、一方の固定部28や他方の固定部35を外して、一方のフード部材21や他方のフード部材22を跳ね上げるようにして開き、係止ロッド45，46により係止する。

保守作業などを終了したときは、図３（ｂ）に示されるように他方のフード部材22を先に閉じて他方の固定部35でロックした後、図３（ａ）に示されるように一方のフード部材21を閉じて一方の固定部28でロックする。このとき、図８に示されるように一方のフード部材21の切欠状縁部24に設けられた押圧部（シール部材）53が他方のフード部材22の被押圧溝部58を押圧して、他方のフード部材22の周縁部を機械室15の上側開口縁23に押え付け、他方のフード部材22の振動を抑制する。

機械室15の上側開口に複数のフード部材21，22をそれぞれ開閉自在に設けて各フード部材21，22の小型軽量化を図ったので、フード開閉時の労力を軽減できるとともに、一方のフード部材21の切欠状縁部24に沿って設けられた下方へ突出する押圧部53により、他方のフード部材22の切欠状縁部31に沿って設けられた上方に向けて凹状断面の被押圧溝部58を押さえ込む構造としたことにより、一方のフード部材21と他方のフード部材22とが重なり合う切欠状縁部24，31に強度を確保できるとともに、フード部材22の振動によるズレやバタツキを抑制でき、一方のフード部材21と他方のフード部材22とをエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室15の上側に確実に固定できる。

一方のフード部材21の切欠状縁部24に沿って連続的に設けられた凹形断面形状の補強変形部49により、一方のフード部材21が他方のフード部材22を押さえ込む切欠状縁部24の強度を高めることができる。

一方のフード部材21は、補強変形部49に沿ってその下側に帯状補強板54を一体化することで管状補強構造体55を形成したので、この管状補強構造体55により、一方のフード部材21が他方のフード部材22を押さえ込む切欠状縁部24の曲げおよび捩りに対する強度を高めることができ、他方のフード部材22の振動を効果的に抑制できる。

一方のフード部材21は、一方の切欠状縁部24を挟んで位置する２つの下縁部25，26の一方を一方の軸支部27により機械室15の上側開口縁23に開閉自在に軸支するとともに、２つの下縁部25，26の他方を一方の固定部28により機械室15の上側開口縁23に固定し、他方のフード部材22は、他方の切欠状縁部31に対し反対側に位置する下縁部32を他方の軸支部33により機械室15の上側開口縁23に開閉自在に軸支するとともに、他方の切欠状縁部31と他方の軸支部33が設けられた下縁部32との間に位置する下縁部34を他方の固定部35により機械室15の上側開口縁23に固定するようにしたので、一方のフード部材21および他方のフード部材22を閉じたときに、それらのそれぞれの３方を機械室15の上側開口縁23に固定して振動を抑制でき、一方のフード部材21と他方のフード部材22とをエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室15の上側に確実に固定でき、エンジン17の保守作業などの作業性を向上できる。

一方のフード部材21の押圧部53は、弾力性を有するシール部材であるため、このシール部材により振動を吸収しつつ他方のフード部材22の被押圧溝部58を全体にわたって均一に押圧でき、一方のフード部材21の切欠状縁部24により他方のフード部材22の切欠状縁部31のずれを確実に防止できる。

フード装置20の一方のフード部材21を、作業機械11の機体12に設けられた機械室15内に設置されたエンジン17の上側を覆うフード部材とし、他方のフード部材22を、エンジン17に隣接して機械室15内に設置されたクーリングパッケージ18の上側を覆うフード部材としたので、排ガス規制に対応してクーリングパッケージ18が大型化することに伴ないクーリングパッケージ18の上側を覆うフード部材22が大型化することに容易に対処でき、フード装置20の開閉に要する労力を軽減できるとともに、作業機械11の振動に耐えうる強度を確保でき、複数のフード部材21，22をエンジン上側の梁部材を用いることなく機械室15の上側に確実に固定できる。

本発明は、フード装置または作業機械の製造、販売などに携る事業者にとって産業上の利用可能性がある。

11 作業機械
12 機体
13 作業装置
15 機械室
17 エンジン
18 冷却ユニットとしてのクーリングパッケージ
20 フード装置
21 一方のフード部材
22 他方のフード部材
23 上側開口縁
24 一方の切欠状縁部
25 下縁部
26 下縁部
27 一方の軸支部
28 一方の固定部
31 他方の切欠状縁部
32 下縁部
33 他方の軸支部
34 下縁部
35 他方の固定部
49 補強変形部
53 押圧部（シール部材）
54 帯状補強板
55 管状補強構造体
58 被押圧溝部

Claims

機械室の上側開口の一部分に開閉自在に設けられ閉じ状態で機械室の上側開口縁に固定される上方に膨出して下面を開口した一方のフード部材と、
一方のフード部材に隣接する一部が重なり合って機械室の上側開口の他の部分に開閉自在に設けられ閉じ状態で機械室の上側開口縁に固定される上方に膨出して下面を開口した他方のフード部材とを備え、
一方のフード部材は、
一部側面を開口して形成し他方のフード部材の上側に重なる一方の切欠状縁部と、
一方の切欠状縁部に沿って設けられた下方へ突出する押圧部と、
一方の切欠状縁部を挟んで位置する２つの下縁部の一方を機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支する一方の軸支部と、
一方の切欠状縁部を挟んで位置する２つの下縁部の他方を機械室の上側開口縁に固定する一方の固定部とを備え、
他方のフード部材は、
一方の切欠状縁部の下側に位置する一部側面を開口して形成した他方の切欠状縁部と、
他方の切欠状縁部に沿って一方のフード部材の押圧部と対応する箇所に設けられた上方に向けて凹状断面の被押圧溝部と、
他方の切欠状縁部に対し反対側に位置する下縁部を機械室の上側開口縁に開閉自在に軸支して一方の軸支部に対して交差する方向に沿って配置された他方の軸支部と、
他方の切欠状縁部と他方の軸支部が設けられた下縁部との間に位置する下縁部を機械室の上側開口縁に固定する他方の固定部とを備えた
ことを特徴とするフード装置。
一方のフード部材は、
一方の切欠状縁部に沿って設けられた凹形断面形状の補強変形部を備えた
ことを特徴とする請求項１記載のフード装置。
一方のフード部材は、補強変形部に沿って帯状補強板を一体化することで形成した管状補強構造体を備えた
ことを特徴とする請求項２記載のフード装置。
一方のフード部材の押圧部は、弾力性を有するシール部材である
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか記載のフード装置。
機体と、
この機体に搭載された作業装置とを備えた作業機械において、
機体に設けられた機械室と、
この機械室内に設置されたエンジンと、
このエンジンに隣接して機械室内に設置された冷却ユニットと、
機械室の上側開口に開閉自在に設けられた請求項１乃至４のいずれか記載のフード装置とを具備し、
このフード装置の一方のフード部材を、エンジンの上側を覆うフード部材とし、
他方のフード部材を、冷却ユニットの上側を覆うフード部材とした
ことを特徴とする作業機械。