JP6112670B2 - 自動車のバンパービーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は、バンパービームの車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部を設けた自動車のバンパービーム構造に関する。
車幅方向に延びる曲げ担持体と、曲げ担持体の車幅方向両端部から前後方向に突出する左右一対の変形突出部とを備える自動車のバンパービーム(ショックアブソーバ)を、上下2分割したFRP製のシェルを結合して中空閉断面に構成し、左右一対の変形突出部を前後方向に延びる左右一対の前後方向担持体(サイドフレーム)の端部に接続したものが、下記特許文献1により公知である。
特許第2827105号公報
ところで上記従来のものは、前面衝突あるいは後面衝突によって曲げ担持体に衝突荷重が入力すると、左右一対の変形突出部間で曲げ担持体が曲げ変形することで衝突エネルギーを吸収するため、エネルギー吸収量を増加させるには曲げ担持体の曲げ強度を高める必要があり、そのためにバンパービームの重量が増加してFRP製としたことによる軽量化のメリットが充分に活かせなくなる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、軽量でエネルギー吸収性能に優れたバンパービームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、バンパービームの車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部を設けた自動車のバンパービーム構造であって、前記バンパービームは、前記荷重入力部を頂点として車幅方向外側に延びる左右一対の外側トラス構造要素と、前記荷重入力部を頂点として車幅方向内側に延びる左右一対の内側トラス構造要素とを備え、前記左右一対の外側トラス構造要素の車幅方向外端は前後方向に延びる左右一対の車体フレームの端部に接続され、前記左右一対の内側トラス構造要素の車幅方向内端は相互に接続され、前記バンパービームは前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、前記繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維および第2連続繊維と、前記第1、第2連続繊維に対して異なる方向に交差する第3、第4連続繊維とを含み、前記外側トラス構造要素および前記内側トラス構造要素は前記第1〜第4連続繊維により構成されることを特徴とする自動車のバンパービーム構造が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記バンパービームは、車幅方向両端部の前後方向幅が車幅方向中央部の前後方向幅よりも大きいことを特徴とする自動車のバンパービーム構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、バンパービームの車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部を設けた自動車のバンパービーム構造であって、前記バンパービームは、前記荷重入力部を頂点として車幅方向外側に延びる左右一対の外側トラス構造要素と、前記荷重入力部を頂点として車幅方向内側に延びる左右一対の内側トラス構造要素とを備え、前記左右一対の外側トラス構造要素の車幅方向外端は前後方向に延びる左右一対の車体フレームの端部に接続され、前記左右一対の内側トラス構造要素の車幅方向内端は相互に接続され、前記バンパービームは前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、前記繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維および第2連続繊維と、ランダムに配向された不連続繊維とを含み、前記外側トラス構造要素および前記内側トラス構造要素は前記第1、第2連続繊維および前記不連続繊維により構成されることを特徴とする自動車のバンパービーム構造が提案される

尚、実施の形態のリヤサイドフレーム11は本発明の車体フレームに対応する。
請求項1または請求項3の構成によれば、車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部を設けたバンパービームは、荷重入力部を頂点として車幅方向外側に延びる左右一対の外側トラス構造要素と、荷重入力部を頂点として車幅方向内側に延びる左右一対の内側トラス構造要素とを備えるので、左右一対の荷重入力部に前後方向の衝突荷重が入力したときに、外側トラス構造要素に車幅方向外向きの圧縮荷重を発生させ、内側トラス構造要素に車幅方向内向きの圧縮荷重を発生させることができる。その結果、左右一対の外側トラス構造要素が車体フレームに押し付けられて圧壊し、左右一対の内側トラス構造要素が相互に押し付け合って圧壊することで、大きなエネルギー吸収効果が発揮される。このように、バンパービームは曲げ荷重ではなく圧縮荷重で圧壊するので、バンパービームの曲げ強度を特別に高める必要がなくなり、軽量でエネルギー吸収性能の高いバンパービームを得ることができる。
特に請求項1の構成によれば、バンパービームは前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維および第2連続繊維と、第1、第2連続繊維に対して異なる方向に交差する第3、第4連続繊維とを含み、外側トラス構造要素および内側トラス構造要素は第1〜第4連続繊維により構成されるので、外側トラス構造要素および内側トラス構造要素を備えるバンパービームを繊維強化樹脂で安価に製造できる。
また請求項の構成によれば、バンパービームは、車幅方向両端部の前後方向幅が車幅方向中央部の前後方向幅よりも大きいので、外側トラス構造要素の前後方向幅を大きくしてエネルギー吸収量を増加させることができる。
特に請求項3の構成によれば、バンパービームは前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維および第2連続繊維と、ランダムに配向された不連続繊維とを含み、外側トラス構造要素および内側トラス構造要素は第1、第2連続繊維および不連続繊維により構成されるので、外側トラス構造要素および内側トラス構造要素を備えるバンパービームを繊維強化樹脂で安価に製造できるだけでなく、連続繊維に対して安価で相対的に圧縮強度が高い不連続繊維を含むことで、安価に外側トラス構造要素および内側トラス構造要素の圧縮座屈によるエネルギー吸収量を増加させることができる
リヤバンパーのバンパービームの斜視図。(第1の実施の形態) 図1の2方向矢視図。(第1の実施の形態) 図2の3A−3A線および3B−3B線断面図。(第1の実施の形態) 繊維強化樹脂の連続繊維の配向状態を示す図。(第1の実施の形態) 外側トラス構造要素および内側トラス構造要素の作用説明図。(第1の実施の形態) 図3(B)に対応する図。(第2の実施の形態) 繊維強化樹脂の連続繊維および不連続繊維の配向状態を示す図。(第2の実施の形態) リヤバンパーのバンパービームの斜視図。(第3の実施の形態) 図8の9方向矢視図。(第3の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図5に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。尚、本明細書において前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向とは、運転席に着座した乗員を基準として定義される。
図1〜図3に示すように、前後方向に延びる左右一対の金属製のリヤサイドフレーム11,11の後端に、車幅方向に延びるリヤバンパーのGFRP(ガラス繊維強化樹脂)製のバンパービーム12が接続される。図2から明らかなように、平面視においてバンパービーム12は全体として弓状に湾曲し、リヤサイドフレーム11,11の後端に接続される車幅方向両端部に対して車幅方向中間部が後方に突出しているが、車幅方向中央部が僅かに前方に凹むことで、車幅方向中央部および車幅方向両端部間に位置する左右一対の荷重入力部P,Pが最も後方に突出している。従って、後方から他車が真っ直ぐ追突するようなフラットな後面衝突時に、バンパービーム12の左右一対の荷重入力部P,Pに前向きの衝突荷重が分散して入力することになる。
バンパービーム12は基本的に前方に向けて開放するコ字状の断面を有しており、側壁12aと、側壁12aの上端から前方に延びる上壁12bと、側壁12aの下端から前方に延びる下壁12cと、上壁12bの前端を上向きに折り曲げた上部フランジ12dと、下壁12cの前端を下向きに折り曲げた下部フランジ12eとを備えており、車幅方向に離間した複数個所に側壁12a、上壁12bおよび下壁12cを接続する補強リブ12f…が形成される。また左右一対の荷重入力部P,Pに挟まれた部分で、側壁12aの下端および下壁12cの後端間が傾斜壁12gで斜めに接続されている。またバンパービーム12は、車幅方向両端部の前後方向幅Woが車幅方向中央部の前後方向幅Wiよりも大きくなっている。
リヤサイドフレーム11,11の後端に溶接された取付プレート13,13の前面に複数のウエルドナット14…が設けられており、バンパービーム12の車幅方向両端部の上部フランジ12dおよび下部フランジ12eを後方から前方に貫通する複数本のボルト15…をウエルドナット14…に螺合することで、バンパービーム12の車幅方向両端部がリヤサイドフレーム11,11に固定される。このとき、テンションプレート16およびエンドパネル17の車幅方向両端部がバンパービーム12の車幅方向両端部および取付プレート13,13間に挟まれ、ボルト15…により供締めされる。高張力鋼板よりなるテンションプレート16は後方に向かって窪んだ凹部16aを備えており、この凹部16aとエンドパネル17とによって閉断面部分24(図3(A)参照)が構成される。バンパービーム12の上壁12bおよび下壁12cには、ボルト15…の軸線に沿って前後方向に延びる凹状のビード12h…が形成される。
図4に模式的に示すようにバンパービーム12を構成するGFRPは、相互に平行に配向された第1連続繊維18…と、相互に平行に配向されて第1連続繊維18…に対して直交する第2連続繊維19…と、相互に平行に配向されて第1連続繊維18…に対して一方向に鋭角で交差する第3連続繊維20…と、相互に平行に配向されて第1連続繊維18…に対して他方向に鋭角で交差する第4連続繊維21…とを、所定数の層状に積層してマトリクス樹脂で固めたもので構成される。
図5に模式的に示すように、バンパービーム12は、荷重入力部P,Pを頂点として車幅方向外側に延びる仮想的な左右一対の外側トラス構造要素22,22と、荷重入力部P,Pを頂点として車幅方向内側に延びる仮想的な左右一対の内側トラス構造要素23,23とを備える。
外側トラス構造要素22を構成する三角形の第1辺は、バンパービーム12の側壁12aおよび上壁12b間の稜線a(図1〜図3参照)、あるいはバンパービーム12の側壁12aおよび下壁12c間の稜線a(図1〜図3参照)に概ね沿っており、その方向にGFRPの第2連続繊維19…(破線参照)が配置されている。外側トラス構造要素22を構成する三角形の第2辺は、バンパービーム12の上壁12bおよび上部フランジ12d間の稜線b(図1〜図3参照)、あるいはバンパービーム12の下壁12cおよび下部フランジ12e間の稜線b(図1〜図3参照)に概ね沿っており、その方向にGFRPの第2連続繊維19…(破線参照)が配置されている。外側トラス構造要素22を構成する三角形の第3辺は、GFRPの一方向に傾斜した第3連続繊維20…(一点鎖線参照)により構成されている。
内側トラス構造要素23を構成する三角形の第1辺は、バンパービーム12の側壁12aおよび上壁12b間の稜線c(図1〜図3参照)、あるいはバンパービーム12の側壁12aおよび下壁12c間の稜線c(図1〜図3参照)に概ね沿っており、その方向にGFRPの第2連続繊維19…(破線参照)が配置されている。内側トラス構造要素23を構成する三角形の第2辺はバンパービーム12の前後方向に配置され、第1連続繊維18…(実線参照)により構成されている。内側トラス構造要素23を構成する三角形の第3辺は、GFRPの他方向に傾斜した第4連続繊維21…(二点鎖線参照)により構成されている。
そして左右一対の外側トラス構造要素22,22の第2辺はリヤサイドフレーム11,11の後端に支持され、左右一対の内側トラス構造要素23,23の第2辺は相互に突き合わさる。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
バンパービーム12の骨格は、第1連続繊維18…、第2連続繊維19…、第3連続繊維20…、第4連続繊維21…あるいは稜線a,b,cにより三辺が構成された左右一対の外側トラス構造要素22,22および左右一対内側トラス構造要素23,23でモデル化することができる。
図5に示すように、バンパービーム12は左右一対の荷重入力部P,Pが最も後方に突出しているため、後方から追突されたような場合に荷重入力部P,Pにそれぞれ前向きの衝突荷重F,Fが入力する。衝突荷重F,Fは車幅方向外向きの荷重Fo,Foと、車幅方向内向きの荷重Fi,Fiとに分解されるが、車幅方向外向きの衝突荷重Fo,Foは強度の高い外側トラス構造要素22,22によりリヤサイドフレーム11,11に伝達されて支持されるため、外側トラス構造要素22,22が軸方向に圧壊して衝突エネルギーを吸収する。
このとき左右一対のリヤサイドフレーム11,11が車幅方向外側に開くように変形してしまうと、外側トラス構造要素22,22に充分な圧縮荷重を作用させることができないが、左右一対のリヤサイドフレーム11,11を引張強度が高い高張力鋼板よりなるテンションプレート16で車幅方向に接続したので、リヤサイドフレーム11,11が車幅方向外側に開くように変形するのを防止して外側トラス構造要素22,22の圧壊を促進することができる。
また車幅方向外向きの衝突荷重Fi,Fiは強度の高い内側トラス構造要素23,23に伝達されるが、左右一対の内側トラス構造要素23,23は相互に突き合わされているため、右向きの衝突荷重Fiと左向きの衝突荷重Fiとが対向して大きな圧縮荷重が発生し、内側トラス構造要素23,23が軸方向に圧壊して衝突エネルギーを吸収する。
以上のように、バンパービーム12に後面衝突の衝突荷重が入力したとき、バンパービーム12に大きな曲げ荷重が発生することはなく、外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23に沿う大きな圧縮荷重が発生し、強度の高い外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23の圧壊により衝突エネルギーを吸収することができる。その結果、バンパービーム12の曲げ強度を特別に高める必要がなくなり、逆に外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23から外れた部分(例えば、図5に斜線を施した部分)の肉厚を小さくして軽量化を図ることが可能となり、軽量でエネルギー吸収性能に優れたバンパービーム12を得ることが可能となる。
またGFRPの連続繊維の配向方向やバンパービーム12の稜線a,b,cを利用して外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を構成するので、特別の強度部材を付加する必要がなくなり、外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を備えるバンパービーム12を軽量かつ安価に製造できる。
またバンパービーム12は、車幅方向両端部の前後方向幅Woが車幅方向中央部の前後方向幅Wiよりも大きいので(図2参照)、外側トラス構造要素22,22の前後方向幅を大きくしてエネルギー吸収量を増加させることができる。
またバンパービーム12は側壁12a、上壁12bおよび下壁12cを有する略コ字状断面であり、側壁12a、上壁12bおよび下壁12cを接続する不連続繊維の補強リブ12f…を備えるので、補強リブ12f…により開断面のバンパービーム12が口開きするのを防止して強度を高めることができる。しかもバンパービーム12は側壁12aおよび下壁12c間を斜めに接続する傾斜壁12gを備えるので(図1および図3参照)、傾斜壁12gによりバンパービーム12の稜線の数を増やして外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を補強することができる。
またバンパービーム12をリヤサイドフレーム11,11に固定するボルト15…の軸線に沿うように、上壁12bおよび下壁12cに凹状のビード12h…を形成したので、バンパービーム12との干渉を避けてボルト15…の締結作業を容易に行えるだけでなく、凹状のビード12h…によりバンパービーム12の圧縮座屈強度を高めて衝突エネルギーの吸収量を増加させることができる。
またテンションプレート16にエンドパネル17を挟んでボルト15…で共締めすることで、テンションプレート16およびエンドパネル17間に閉断面部分24が構成されるので、大きな衝突荷重が入力して衝突エネルギーをバンパービーム12だけでは吸収しきれない場合に、曲げ強度の高い高張力鋼板製のテンションプレート16が曲げ変形して衝突エネルギーを吸収するとともに、テンションプレート16およびエンドパネル17間の閉断面部分24の部分の圧壊により衝突エネルギーを吸収することができる。
第2の実施の形態
次に、図6および図7に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態のバンパービーム12は連続繊維のみを含むGFRP製であるが、第1の実施の形態のバンパービーム12は連続繊維を含む第1層12AのGFRPと、不連続繊維を含む第2層12BのGFRPとの2層構造である。
第1層12Aは、側壁12a、上壁12bおよび下壁12cの外側部分を構成するもので、第1の実施の形態の第1連続繊維18…および第2連続繊維19…と同じ第1連続繊維18…および第2連続繊維19…を含んでいる。一方、第2層12Bは、側壁12a、上壁12bおよび下壁12cの内側部分に加えて、上部フランジ12d、下部フランジ12eおよび補強リブ12f…を構成するものであり、ランダムに配向された不連続繊維29…を含んでいる。
第2の実施の形態のバンパービーム12は、第1の実施の形態の傾斜した第3連続繊維20…および第4連続繊維21…を含まないが、ランダムに配向された不連続繊維29…のうち、第3連続繊維20…と略同方向に配向された不連続繊維29…が第3連続繊維20…の機能を分担し、第4連続繊維21…と略同方向に配向された不連続繊維29…が第4連続繊維21…の機能を分担することで、第1の実施の形態と同様に仮想的な外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を構成することができる。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができるが、バンパービーム12が圧縮強度が高い不連続繊維29…を含むことで、外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23の圧縮座屈によるエネルギー吸収量を更に増加させることができる。
第3の実施の形態
次に、図8および図9に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1、第2の実施の形態のバンパービーム12はGFRP製であるが、第3の実施の形態のバンパービーム12は金属製のパイプ材を溶接して構成される。即ち、水平面内で屈曲する上下一対の第1パイプ材25,25と、水平面内で屈曲する上下一対の第2パイプ材26,26と、前後方向に配置された上下一対の直線状の第3パイプ材27,27と、鉛直方向に配置されて第1パイプ材25,25、第2パイプ材26,26および第3パイプ材27,27を連結する8本の直線状の第4パイプ材28…とを溶接して組み立て、それを高張力鋼板よりなるテンションプレート16の車幅方向両端部に溶接することで、外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を備えるバンパービーム12が構成される。
第3の実施の形態のバンパービーム12は、仮想的でない現実的な外側トラス構造要素22,22および内側トラス構造要素23,23を備えるものであるが、その機能は第1、第2の実施の形態のバンパービーム12と同様である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではリヤバンパーのバンパービーム12を例示したが、本発明はフロントバンパーのバンパービームに対しても適用可能である。
また実施の形態では左右一対の内側トラス構造要素23,23が直接突き合わされているが、圧縮荷重を伝達可能な部材を挟んで突き合わせても良い。
またバンパービーム12を構成する繊維強化樹脂はGFRPに限定されず、CFRP(カーボン繊維強化樹脂)等の他種の繊維強化樹脂であっても良く、またオイラー座屈する前に圧壊するような材料であっても良い。
11 リヤサイドフレーム(車体フレーム)
12 バンパービー
18 第1連続繊維
19 第2連続繊維
20 第3連続繊維
21 第4連続繊維
22 外側トラス構造要素
23 内側トラス構造要
29 不連続繊維
P 荷重入力部
Wi バンパービームの車幅方向中央部の前後方向幅
Wo バンパービームの車幅方向両端部の前後方向幅

Claims (3)

  1. バンパービーム(12)の車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部(P)を設けた自動車のバンパービーム構造であって、
    前記バンパービーム(12)は、前記荷重入力部(P)を頂点として車幅方向外側に延びる左右一対の外側トラス構造要素(22)と、前記荷重入力部(P)を頂点として車幅方向内側に延びる左右一対の内側トラス構造要素(23)とを備え、前記左右一対の外側トラス構造要素(22)の車幅方向外端は前後方向に延びる左右一対の車体フレーム(11)の端部に接続され、前記左右一対の内側トラス構造要素(23)の車幅方向内端は相互に接続され、前記バンパービーム(12)は前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、前記繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維(18)および第2連続繊維(19)と、前記第1、第2連続繊維(18,19)に対して異なる方向に交差する第3、第4連続繊維(20,21)とを含み、前記外側トラス構造要素(22)および前記内側トラス構造要素(23)は前記第1〜第4連続繊維(18〜21)により構成されることを特徴とする自動車のバンパービーム構造
  2. 記バンパービーム(12)は、車幅方向両端部の前後方向幅(Wo)が車幅方向中央部の前後方向幅(Wi)よりも大きいことを特徴とする、請求項に記載の自動車のバンパービーム構造。
  3. バンパービーム(12)の車幅方向中央部と車幅方向両端部との間に前後方向外側に突出する左右一対の荷重入力部(P)を設けた自動車のバンパービーム構造であって、
    前記バンパービーム(12)は、前記荷重入力部(P)を頂点として車幅方向外側に延びる左右一対の外側トラス構造要素(22)と、前記荷重入力部(P)を頂点として車幅方向内側に延びる左右一対の内側トラス構造要素(23)とを備え、前記左右一対の外側トラス構造要素(22)の車幅方向外端は前後方向に延びる左右一対の車体フレーム(11)の端部に接続され、前記左右一対の内側トラス構造要素(23)の車幅方向内端は相互に接続され、前記バンパービーム(12)は前後方向内側に開放する開放断面の繊維強化樹脂製であり、前記繊維強化樹脂は、相互に直交する第1連続繊維(18)および第2連続繊維(19)と、ランダムに配向された不連続繊維(29)とを含み、前記外側トラス構造要素(22)および前記内側トラス構造要素(23)は前記第1、第2連続繊維(18,19)および前記不連続繊維(29)により構成されることを特徴とする自動車のバンパービーム構造
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