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プロジェクタおよび台形歪み補正方法

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辻 成和
成和 辻
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2017-04-12
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本発明は、自動的な台形歪み補正機能を有するプロジェクタおよび台形歪み補正方法に関する。
従来、映像を投射するプロジェクタにおいて、自動台形歪み補正機能(オートキーストン機能)を有するものが普及している。この種のプロジェクタでは、スクリーンに投射された映像が上下方向の台形歪みを生じていることを検知して、映像の形状をプロジェクタの設置角度に応じて自動的に補正するようになっている。こうした自動台形歪み補正機能は、例えばユーザによる操作ボタンの操作により実行される。
この種のプロジェクタは、例えば、投射部と、重力加速度センサと、台形補正部とを備えている。そして、重力加速度センサによりプロジェクタの設置角度(傾き角)を検出して、台形補正部により映像の台形歪みを補正し、投射部により台形歪み補正後の映像をスクリーンに投射するようになっている。
ところで、投影焦点距離が短い、特に超短焦点のプロジェクタは、設置角度の傾きが投影映像に与える影響が大きい。例えば、スクリーンから400mmの距離で80インチ投影可能な超短焦点のプロジェクタの場合、0.3度傾いた状態で投影した映像は、上辺長が約1794.5mm、下辺長が1771.1mmである。このため、投影映像には、これら両辺間の差分約23.4mmの台形歪みが生じる。
ここで、自動台形歪み補正機能の補正能力は、プロジェクタに搭載する重力加速度センサの分解能性能に依存する。例えば、比較的安価な重力加速度センサの分解能は、0.1度レベルである。
ところが、上述のような超短焦点のプロジェクタにおいては、より高い検出角度の分解能(最小限の検出角度)が必要であり、前述のように0.3度傾いた状態でスクリーンに収まるように投影するには、より細かい分解能、例えば0.1度レベルよりも細かい単位での補正が望ましい。
そこで、自動台形歪み補正で補正しきれない細かな補正を行いたい場合には、ユーザにより手動で台形歪みを補正する手動台形歪み補正を併せて実行することが考えられる。前述の例において、例えば0〜0.3度の間に補正したい場合には、手動台形歪み補正の補正ステップを0.01度等にして、自動台形歪み補正で補正しきれない設置角度に対し細かに対応することができる。
この場合、自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正までわざわざ行っているため、手動台形歪み補正後の補正状態を維持しておくことが望ましい。一方で、プロジェクタが移動された場合には、焦点距離や設置角度等が変位して投影映像の台形歪みに影響を与える可能性があることから、再度、自動台形歪み補正を行うことが望ましい。
近年、こうした自動台形歪み補正の再設定に関して、操作ボタンの操作なしにプロジェクタが移動される度に、それまで適用されていた自動台形歪み補正を解除し、再度、自動台形歪み補正を自動的に行うプロジェクタが開発されている(例えば、特許文献1参照)。このプロジェクタによれば、プロジェクタが移動される度にユーザが操作ボタンを操作する必要がなく、つまりユーザが何も操作しなくても台形歪みが補正されるため、ユーザの利便性が向上する。
しかしながら、上述の特許文献1に記載のプロジェクタにあっては、自動台形歪み補正の解除条件に関してなんら考慮されていない。すなわち、このプロジェクタでは、第1の閾値を超える角速度が角速度センサにより検出されると、一律にプロジェクタの移動がなされたと判断し、自動台形歪み補正を解除する。このため、投影映像の台形歪みに影響を与えないような、例えば机の微小な揺れ等があった場合に、これをプロジェクタの移動と検出し、自動台形歪み補正を解除し、再度自動台形歪み補正を行ってしまうおそれがあった。
上述のように自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正を行っている場合には、わざわざユーザにより手動により細かく台形歪み補正を行っているにも関わらず、不要に台形歪み補正が再度行われることとなる。この場合、ユーザは再度、手動台形歪み補正のための操作を行わなければならず、かえってユーザの利便性が低下してしまう。
したがって、特に自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正を行っている場合には、投影映像の台形歪みに影響を与えるようなプロジェクタの移動があった場合にのみ、台形歪み補正を再度行うのが望ましい。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正を行う場合に、本来必要とされる場合にのみ台形歪み補正を再度行うことができるプロジェクタおよび台形歪み補正方法を提供することを目的とする。
本発明に係るプロジェクタは、上記目的を達成するため、略鉛直なスクリーンに映像を投射して表示する投射部と、前記投射部の揺動を検出する重力加速度センサと、前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき、前記スクリーンに表示された前記映像の台形歪み補正を自動的に行う自動台形歪み補正部と、を備えるプロジェクタにおいて、ユーザの手動操作により前記映像の台形歪み補正を行う手動台形歪み補正部を備え、前記自動台形歪み補正部は、前記台形歪み補正を自動的に行った後に前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正が行われた場合において、予め定められた所定時間以上の間、前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して所定の閾値以上の角度変位があったか否かを判定し、前記所定の閾値以上の角度変位があった場合にのみ、再度、前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき前記台形歪み補正を自動的に行う構成を有する。
本発明によれば、自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正を行う場合に、本来必要とされる場合にのみ台形歪み補正を再度行うことができるプロジェクタおよび台形歪み補正方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るプロジェクタの全体を示す概略のブロック図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタにおいて、液晶ライトバルブの画像形成部に形成される画像とスクリーンに表示された画像との関係を示す説明図であり、(a)は画像形成部に長方形の画像が形成された場合、(b)はスクリーンに台形の画像が表示された場合、(c)は画像形成部に補正後の画像が形成された場合、(b)はスクリーンに補正後の画像が表示された場合を示す。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの設置角度検出の原理を示す説明図であり、(a)はプロジェクタを水平に設置した場合、(b)はプロジェクタを傾斜角Xで設置した場合を示す。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタにおける処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの最低角αと投射距離L0との関係を示す説明図であり、(a)はスクリーンに表示された画像の正面図、(b)はスクリーンに表示された画像の側面図を示す。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るプロジェクタ1の構成について説明する。
ここでは、プロジェクタの構成として、液晶ライトバルブを用いた液晶表示方式のものを採用している。しかしながら、プロジェクタとしては、液晶表示方式に限られるものではなく、例えば、DMD(Digital Micro mirror Device)を用いた投射方式、すなわち、DLP(Digital Light Processing)方式のものを採用してもよいのは勿論である。
図1に示すように、プロジェクタ1は、投射部80と、画像入力部40と、自動台形歪み補正部50と、操作部60と、角度検出部70とを備えている。
投射部80は、光源部10と、液晶ライトバルブ20と、投射光学系30とを備えている。
光源部10は、図示しない光源ランプと、光源ランプから射出された光を直線偏光光に変換する図示しない偏光素子とを備えている。光源ランプとしては、例えばハロゲンランプを適用している。ただし、光源ランプとしてはハロゲンランプには限られず、例えばメタルハライドランプや高圧水銀ランプ、あるいはレーザやLEDなどの固体光源を適用してもよい。
液晶ライトバルブ20は、画像形成部21を備えている。液晶ライトバルブ20は、自動台形歪み補正部50から出力された情報に基づき、画像形成部21に画像22を形成するようになっている。液晶ライトバルブ20では、自動台形歪み補正部50による補正がなければ、画像入力部40から入力された画像がそのままの状態で画像形成部21に形成されるようになっている。
投射光学系30は、レンズ系31と、スクリーン2に表示された映像3のフォーカスを調整するフォーカス調整部32と、映像3の拡大縮小を行うズーム調整部33とを備えている。
光源部10から射出された照射光は、液晶ライトバルブ20の画像形成部21を透過し、画像形成部21に形成された画像22を照射する。照射された画像22は投射光学系30から外部に向けて投射され、スクリーン2に映像3として表示される。すなわち、投射部80は、略鉛直なスクリーン2に映像3を投射して表示するようになっている。
画像入力部40は、PC4などの画像出力装置から出力された画像を入力するようになっている。画像出力装置としては、PC4の他に、例えば、DVDプレーヤや、ビデオデッキや、テレビなどを適用することができる。また、画像入力部40には、ネットワークにより配信される画像を入力するようにしてもよい。
自動台形歪み補正部50は、制御ユニットにより構成されている。制御ユニットは、CPU(Central processing unit)と、処理プログラムなどを記憶するROM(Read only memory)と、一時的にデータを記憶するRAM(Random access memory)と、バックアップメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えている。
ROMには、自動台形歪み補正部50により台形歪み補正を実行するためのプログラムが記憶されている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業領域として実行することにより、角度検出部70から入力した角度情報あるいは操作部60からの補正指示に基づいて補正量を調整し、画像入力部40から入力した画像に対して台形歪み補正を施すようになっている。
自動台形歪み補正部50は、重力加速度センサ71により検出された投射部80の上下方向の傾斜角Xに基づき、スクリーン2に表示された映像3の台形歪み補正を自動的に行うようになっている。
図2(a)に示すように、液晶ライトバルブ20の画像形成部21に長方形の画像22を形成した場合、この画像22をスクリーン2にあおり投射すると、図2(b)に示すように、台形状に歪んだ画像3となる。このような台形歪みを補正するため、自動台形歪み補正部50は、プロジェクタ1の設置角度に応じて、図2(c)に示すように、液晶ライトバルブ20の画像形成部21での画像22の周囲部(図中のハッチング部分)22aを黒色に設定する。この画像22をスクリーン2にあおり投射すると、図2(d)に示すように、画像3の周囲部3aが長方形の画像3の周囲の余分な部分を占めるようになり、歪みのない長方形の画像3を表示することができるようになる。
自動台形歪み補正部50では、補正を行うべき最小傾斜角度を最小角αとして予め設定しておく。そして、プロジェクタ1が最小角αよりも大きく傾斜した場合に、自動台形歪み補正部50は、原則としては映像3を補正するようになっている。最小角αを何度に設定するかは、投射距離L0によって異なる。
図5(a)および図5(b)に示すように、自動台形歪み補正部50で補正可能な最小角αは、以下の関係式に基づいて、自動台形歪み補正部50により算出されるようになっている。ここで、図5(a)中、符号Vは鉛直線を示す。また、図5(b)中、符号Hは水平線を示す。
tanβ=(Wt−Wb)/(L0×(tan(θ+α)−tanα))
但し、α:最小角、β:映像歪み角、Wt:映像3の上辺長の1/2、Wb:映像3の下辺長の1/2、θ:映像投影角、L0:投射距離
例えば、上辺長2Wtと下辺長2Wbの比率(Wt/Wb)が1%発生した場合に台形補正を1段行う必要があると仮定すると、その時の映像歪み角βは0.5度になる。投射距離L0=400mmの場合、β=0.5度における最小角αは約0.3度と算出される。また、投射距離L0=1200mmの場合、β=0.5度における最小角αは約0.7度と算出される。
図1に示すように、操作部60は、プロジェクタ1の上面部に形成された電源スイッチおよび各種の調整ボタン61を備えている。調整ボタン61としては、例えば、映像3のズームボタン、映像3の歪み補正ボタン、映像3のフォーカスボタンなどがある。画像の台形歪み補正は、自動台形歪み補正部50により自動的に行われるだけでなく、ユーザによる手動操作によっても行われ得るようになっている。例えば、映像3が自動台形歪み補正部50により自動的に補正された後、ユーザは映像3に対して微調整を施すことが可能となる。
つまり、ユーザの手動操作に基づく操作部60の操作情報は、自動台形歪み補正部50に出力され、自動台形歪み補正部50では操作部60からの入力情報に基づき、映像3に対して台形歪みの微調整が施される。ここで、本実施の形態では、0.01度単位で手動による台形歪み補正を行うことができるようになっている。したがって、例えば傾斜角Xが0.35度である場合には、0.3度までは自動台形歪み補正部50により自動的に台形歪み補正を行い、残りの0.05度分は操作部60を介して手動で5ステップ分の台形歪み補正を行うことで、細かな台形歪み補正を行うことができる。本実施の形態における操作部60および自動台形歪み補正部50は、本発明に係る手動台形歪み補正部を構成する。
なお、操作部60は、プロジェクタ1の上面部のみならず、図示しないリモートコントローラにも設けられるようにしてもよい。
角度検出部70は、重力加速度センサ71を備えている。重力加速度センサ71は、プロジェクタ1の設置角度を検出するようになっている。角度検出部70により検出された角度情報は、自動台形歪み補正部50に出力される。また、重力加速度センサ71の分解能性能は、自動台形歪み補正部50で設定される最小角αの最低値より小さい角度、例えば0.1度としている。
重力加速度センサ71は、例えば出力形態がアナログ電圧出力で検出軸数が1軸のものを採用している。ただし、重力加速度センサ71としては、1軸アナログ電圧出力型に限られないのは勿論であり、例えば出力形態はデューティ出力としたり、検出軸数は2〜3軸型としてもよい。
図3(a)および図3(b)に示すように、重力加速度センサ71は、プロジェクタ1の内部に実装されている。重力加速度センサ71は、プロジェクタ1の前後軸1aに沿って作用する加速度を検出するようになっている。
図3(a)に示すように、プロジェクタ1を設置する机5の上面が水平である場合は、重力加速度センサ71への重力加速度は鉛直下向き方向に作用する。このため、プロジェクタ1の前後方向に加速度は生じないため、重力加速度センサ71の出力は0になる。
図3(b)に示すように、机5が水平線Hに対して傾斜した場合は、プロジェクタ1はあおり投射を行うようになる。このときの傾斜角度をXとすると、プロジェクタ1の後方への加速度成分は、g・sinXとなる。重力加速度センサ71は、この加速度成分の大きさに応じた電圧を出力する。角度検出部70は、重力加速度センサ71から出力された電圧値に基づいて、プロジェクタ1の設置角度を検出するようになっている。
このように構成されたプロジェクタ1において、自動台形歪み補正部50は、次の機能を有する。なお、以下においては、自動台形歪み補正部50により自動的に行われる台形歪み補正を自動台形歪み補正といい、操作部60を介して手動で行われる台形歪み補正を手動台形歪み補正といい、両者を区別して説明する。
自動台形歪み補正部50は、自動台形歪み補正を行った後に操作部60を介して手動台形歪み補正が行われた場合において、予め定められた所定時間(例えば、0.1秒もしくは1秒)以上の間、その手動台形歪み補正後の傾斜角に対して所定の閾値(例えば、1度)以上の角度変位があったか否かを判定するようになっている。例えば、0.1秒もしくは1秒以上の間、手動台形歪み補正後の傾斜角に対して1度以上の角度変位があった場合には、プロジェクタ1に対して設置場所を変えるような移動がなされたものと判断することができる。なお、上述の所定時間は、0.1秒もしくは1秒に限らず、任意の時間に設定可能である。また、上述の所定の閾値は、1度に限らず、任意の角度に設定可能である。
そして、自動台形歪み補正部50は、上述した判定により所定の閾値以上の角度変位があったと判定した場合にのみ、再度、投射部80の上下方向の傾斜角Xの検出を行い、再度検出した傾斜角Xに基づき自動台形歪み補正を行うようになっている。これにより、プロジェクタ1に対して設置場所を変えるような移動がなされた場合にのみ、再度、自動台形歪み補正が行われ、それ以外の場合、例えば机の微小な揺れ等があっても実質的に映像3の台形歪みに影響を与えないような場合には手動台形歪み補正による補正内容が維持される。
次に、本実施の形態のプロジェクタ1における台形歪み補正方法の処理を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
図4に示すように、自動台形歪み補正部50は、まず閾値時間・角度設定を行う(ステップS1)。ここでいう閾値時間は、上述した所定時間であり、例えば0.1秒もしくは1秒に設定する。また、閾値角度は、上述した所定の閾値であり、例えば1度に設定する。
次いで、自動台形歪み補正部50は、重力加速度センサ71によりプロジェクタ1の傾斜角Xを検出する(ステップS2)。
そして、自動台形歪み補正部50は、重力加速度センサ71により検出された投射部80の上下方向の傾斜角Xに基づき、スクリーン2に表示された映像3に対して自動台形歪み補正を行う(ステップS3)。このとき、例えばステップS2で検出された傾斜角Xが0.35度である場合には、0.3度分の自動台形歪み補正を行う。本実施の形態におけるステップS3は、本発明に係る第1のステップを構成する。
次に、自動台形歪み補正部50は、操作部60を介してユーザにより手動で入力された入力情報に基づき、手動台形歪み補正を行う(ステップS4)。例えば、上述したようにステップS3で0.3度分の自動台形歪み補正が行われ、残りの0.05度分の調整がユーザにより手動でなされた場合には、手動で調整した0.05度分の台形歪み補正を行う。本実施の形態におけるステップS4は、本発明に係る第2のステップを構成する。
次いで、自動台形歪み補正部50は、後述するステップS7で判定される所定時間を計測するためのタイマをリセットして再スタートする(ステップS5)。
続いて、自動台形歪み補正部50は、手動台形歪み補正後の傾斜角をRAMに記憶する(ステップS6)。例えば、上述したように0.3度分の自動台形歪み補正を行った後に、ユーザにより0.05度分の手動台形歪み補正が行われた場合には、0.35度が手動台形歪み補正後の傾斜角としてRAMに記憶される。この場合、記憶される傾斜角は、重力加速度センサ71により検出された傾斜角Xと同値となる。なお、記憶される傾斜角は力加速度センサ71により検出された傾斜角Xと同値とならなくてもよい。例えば、傾斜角Xが0.35度で自動台形歪み補正により0.3度分補正され、手動台形歪み補正により0.04度分補正された場合には、0.34度を手動台形歪み補正後の傾斜角として記憶する。
次いで、自動台形歪み補正部50は、所定時間(例えば、0.1秒もしくは1秒)を計測するためのタイマを参照し、タイマが再スタートされてから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS7)。所定時間が経過していない場合には、所定時間が経過するまでステップS7が繰り返し実行される。
自動台形歪み補正部50は、タイマが再スタートされてから所定時間が経過したと判断した場合には、手動台形歪み補正後の傾斜角に対して所定の閾値(例えば、1度)以上の角度変位があったか否かを判定する(ステップS8)。本実施の形態におけるステップS7およびステップS8は、本発明に係る第3のステップを構成する。
自動台形歪み補正部50は、手動台形歪み補正後の傾斜角に対して所定の閾値(例えば、1度)以上の角度変位がないと判定した場合には、プロジェクタ1に対して設置場所を変えるような移動がないものと判断してステップS5に戻り、再度ステップS5〜ステップS8の処理を繰り返す。したがって、このような場合には、自動台形歪み補正に加えて行われた手動台形歪み補正により微調整が施された状態が維持される。
一方、自動台形歪み補正部50は、手動台形歪み補正後の傾斜角に対して所定の閾値(例えば、1度)以上の角度変位があると判定した場合には、プロジェクタ1に対して設置場所を変えるような移動がなされたものと判断して、再度、投射部80の上下方向の傾斜角Xの検出を行い(ステップS9)、再度検出した傾斜角Xに基づき自動台形歪み補正を行う(ステップS10)。本実施の形態におけるステップS9からステップS10は、本発明に係る第4のステップを構成する。
なお、台形歪み補正の方法としては、液晶ライトバルブ20の画像形成部21での画像22を自動台形歪み補正部50により補正するための公知の手法を適用することができる。
以上のように、本実施の形態に係るプロジェクタ1は、自動台形歪み補正後に手動台形歪み補正が行われた場合において、所定時間(例えば、0.1秒もしくは1秒)以上の間、手動台形歪み補正後の傾斜角に対して所定の閾値(例えば、1度)以上の角度変位があったか否かを判定し、所定の閾値以上の角度変位があった場合にのみ、再度、投射部80の上下方向の傾斜角Xの検出を行い、再度検出した傾斜角Xに基づき自動台形歪み補正を行うようにした。これにより、プロジェクタ1に対して設置場所を変えるような移動がなされた場合にのみ、再度、自動台形歪み補正を行うことができる。つまり、自動台形歪み補正に加えて手動台形歪み補正を行う場合に、本来必要とされる場合にのみ台形歪み補正を再度行うことができる。したがって、例えばスクリーン2の映像3の台形歪みに影響を与えるようなプロジェクタ1の移動がなされていない場合には、手動台形歪み補正による微調整後の最適な映像3を保持することができる。
また、投射距離L0=0〜800mmの超短焦点プロジェクタおよび投射距離L0=800〜1200mmの短焦点プロジェクタであるほど、台形歪み補正に求められる分解能性能は、高くなる。すなわち、より小さい値での補正が必要となる。こうしたことから、本実施の形態に係るプロジェクタ1を超短焦点プロジェクタおよび短焦点プロジェクタに適用した場合には、上述したような効果がより顕著である。もっとも、通常焦点距離のプロジェクタに適用した場合であっても上述したような効果を得ることができることはもちろんである。
また、本実施の形態では、プロジェクタ1の投射方式として液晶ライトバルブ20を用いた液晶表示方式を採用した。しかしながら、本発明のプロジェクタにおいては、液晶表示方式に限られるものではなく、他の方式を採用してもよい。例えば、DMDを用いた投射方式、すなわち、DLP方式としてもよい。このDLP方式は白色に光るランプの光をレンズで集光してDMDに当て、DMDの個々のミラーがオン状態に傾いているときの光を他のレンズで拡大し、スクリーンに投影する方式であり、本発明はこのような方式のプロジェクタにも適用することができる。
1 プロジェクタ
2 スクリーン
3 映像
10 光源部
20 液晶ライトバルブ
30 投射光学系
40 画像入力部
50 自動台形歪み補正部(手動台形歪み補正部)
60 操作部(手動台形歪み補正部)
70 角度検出部
71 重力加速度センサ
80 投射部
X 傾斜角
α 最小角
特許第4831219号公報

Claims (6)
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  1. 略鉛直なスクリーンに映像を投射して表示する投射部と、
    前記投射部の揺動を検出する重力加速度センサと、
    前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき、前記スクリーンに表示された前記映像の台形歪み補正を自動的に行う自動台形歪み補正部と、を備えるプロジェクタにおいて、
    ユーザの手動操作により前記映像の台形歪み補正を行う手動台形歪み補正部を備え、
    前記自動台形歪み補正部は、前記台形歪み補正を自動的に行った後に前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正が行われた場合において、予め定められた所定時間以上の間、前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して所定の閾値以上の角度変位があったか否かを判定し、前記所定の閾値以上の角度変位があった場合にのみ、再度、前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき前記台形歪み補正を自動的に行うことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 前記自動台形歪み補正部は、前記台形歪み補正を自動的に行った後に前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正が行われた場合において、少なくとも1秒以上の間、前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して1度以上の角度変位があったか否かを判定し、1度以上の角度変位があった場合にのみ、再度、前記台形歪み補正を自動的に行うことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記自動台形歪み補正部は、前記台形歪み補正を自動的に行った後に前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正が行われた場合において、少なくとも0.1秒以上の間、前記手動台形歪み補正部による前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して1度以上の角度変位があったか否かを判定し、1度以上の角度変位があった場合にのみ、再度、前記台形歪み補正を自動的に行うことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
  4. 略鉛直なスクリーンに映像を投射して表示する投射部と、前記投射部の揺動を検出する重力加速度センサと、前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき、前記スクリーンに表示された前記映像の台形歪み補正を自動的に行う自動台形歪み補正部と、ユーザの手動操作により前記映像の台形歪み補正を行う手動台形歪み補正部とを備えるプロジェクタにおける台形歪み補正方法であって、
    前記自動台形歪み補正部により前記台形歪み補正を自動的に行う第1のステップと、
    前記第1のステップ後に、前記手動台形歪み補正部により前記台形歪み補正を行う第2のステップと、
    前記自動台形歪み補正部が、前記第2のステップにより前記台形歪み補正が行われた場合において、予め定められた所定時間以上の間、前記第2のステップによる前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して所定の閾値以上の角度変位があったか否かを判定する第3のステップと、
    前記自動台形歪み補正部が、前記第3のステップにより前記所定の閾値以上の角度変位があったと判定された場合にのみ、再度、前記重力加速度センサにより検出された前記投射部の上下方向の傾斜角に基づき前記台形歪み補正を自動的に行う第4のステップとを含むことを特徴とする台形歪み補正方法。
  5. 前記第3のステップにおいて、前記自動台形歪み補正部は、前記第2のステップにより前記台形歪み補正が行われた場合において、少なくとも1秒以上の間、前記第2のステップによる前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して1度以上の角度変位があったか否かを判定し、
    前記第4のステップにおいて、前記自動台形歪み補正部は、前記第3のステップにより1度以上の角度変位があったと判定された場合にのみ、再度、前記台形歪み補正を自動的に行うことを特徴とする請求項4に記載の台形歪み補正方法。
  6. 前記第3のステップにおいて、前記自動台形歪み補正部は、前記第2のステップにより前記台形歪み補正が行われた場合において、少なくとも0.1秒以上の間、前記第2のステップによる前記台形歪み補正後の前記傾斜角に対して1度以上の角度変位があったか否かを判定し、
    前記第4のステップにおいて、前記自動台形歪み補正部は、前記第3のステップにより1度以上の角度変位があったと判定された場合にのみ、再度、前記台形歪み補正を自動的に行うことを特徴とする請求項4に記載の台形歪み補正方法。