JP6109109B2 - 融雪ヒータおよび融雪構造 - Google Patents
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Description
また、本発明は、接続コードの露出の少ない融雪ヒータと融雪構造を提供することを目的とする。
さらに本発明は、融雪効率が良く、故障を起こしにくい融雪ヒータと融雪構造を提供することも目的とする。
すなわち、線状発熱体と、その線状発熱体を収容する外枠と、その外枠に線状発熱体を押しつける押圧手段とを含んでなる融雪ヒータであって、外枠には、線状発熱体を折りたたんで所定位置に収容するための溝を形成する仕切板を設け、押圧手段として、前記溝に収容した線状発熱体を溝内に封止する蓋体と、この溝内で線状発熱体を外枠に密着させる付勢力を付与するスペーサーとを設け、外枠の短手側端部には、線状発熱体の接続コードどうしを連結した際に生じるコード接続部を内側に隠すことが可能な凹凸係合部を設けた融雪ヒータである。
外枠には、線状発熱体を折りたたんで所定位置に収容するための溝を形成する仕切板を設けてあるため、線状発熱体を所定位置で保持することができる。そのため、発熱箇所のばらつきが少なく、均一に発熱することができる。
凹凸係合部が、外枠の長手方向の伸張または収縮に対しても係合可能な遊び長を有する融雪ヒータとしたため、雪が降り積もるような低温時に外枠が収縮し、真夏の日照時
のような高温時に外枠が膨張しても、その収縮または膨張に対する寸法差を吸収することができる。したがって、端部を単に付き合わせた場合に生じる悪影響、即ち、隙間が生じたり、変形したりすることを防止できる。
また、外枠の表面に、外枠の短手方向に凹凸となって変化し長手方向にその凹凸が連続する凹凸加工が施されている融雪ヒータとすることができる。
外枠の表面に外枠の短手方向に凹凸となって変化し長手方向にその凹凸が連続する凹凸加工を施したため、融雪ヒータ上の積雪が溶かされる前に勾配に沿って滑り落ちることを防止することができる。また、降雨の際に雨が融雪ヒータに当たれば、融雪ヒータ上を流れる時の水流の勢いを減らすことができる。そのため、降った雨の勢いそのままに屋根下に雨が飛散するのを防止することができる。また、日光が融雪ヒータに当たって直接反射するのを防ぐことができる。
融雪ヒータを上記融雪ヒータとしたため、上記の融雪ヒータの有する利点を享受することができる。そして、屋根の瓦棒などの突起にこの融雪ヒータを取り付けるため、既存の屋根に後付けで融雪ヒータを設置することができる。そのため、取り外しも容易であり、メンテナンスや取り替えを簡単に行うことができる。さらに、融雪ヒータと葺き板との間に空間を設けたため、葺き板の上を流れる雪や水の流れを妨げずに融雪することができる。
瓦棒が屋根の傾斜方向に伸長する瓦棒であり、その瓦棒の伸長方向に対して略垂直に融雪ヒータの長手方向を配置する融雪構造としたため、降雪量が少ないときには屋根を通じて雪を屋根下に落としやすく、降雪量が多いときには融雪ヒータを雪止め具として屋根に積もった雪が雪崩のように屋根下に落ちるのを防止し、屋根に積雪する雪を融雪ヒータで徐々に融雪することができる。
また、本発明によれば、接続コードの露出の少ない融雪ヒータおよび融雪構造である。
さらに本発明によれば、融雪効率が良く故障を起こしにくい融雪ヒータおよび融雪構造である。
融雪ヒータ11は、アルミニウム製の躯体12、左端部カバー13、右端部カバー14、および底板15で外枠を構成した内部に、図4の底面図で示す線状発熱体16を収容している。そして、底板15を下にして屋根Rに取付けることで躯体12が上側に配置する。
蓋体17は、発熱体収容部から発熱体を離脱させずに発熱体を躯体12に密着させる機能を有し、躯体12と同じアルミニウムで形成することができるが、樹脂製であっても良い。この蓋体17にも仕切板12aに設けた爪部12cと係合させるための爪部17cを設けている。
それぞれの端部カバー13,14は、外枠の短手側側面を形成し、躯体12沿って躯体12に挿入して配置する。そして、底板15側に折り返した躯体12の折り返し部分に設けたハトメ12bに、底板15とともにビス19等で固着する。
なお、底板15は樹脂板でもアルミニウム等の金属板でも良いが、融雪ヒータ11底面側への伝熱の防止と、費用、重量、成形の容易さ等の観点から樹脂板である方が好ましい。また、不燃系断熱材20は、外枠内の隙間に合致した形状に形成して隙間なく収容することが、断熱性の観点から好ましい。
さらに別の融雪ヒータ11を接合するときも同様にして接合、固定する。なお、融雪ヒータ11から伸びる線状ヒータ16の配線は、必要によりカバー等で覆って屋根Tから下に下ろし電源に接続する。
躯体12の上側表面には、屋根Tの傾斜する向きと垂直の方向に凹凸加工が施されているため、融雪ヒータ11に乗り上げた雪の表面が溶かされても瞬時に下方に落ちることを防止することができる。併せて、留め金r1を雪止め金具としているため、雪止め金具r1が躯体12の上側表面よりもさらに上方に突き出すことで、融雪ヒータ11に乗り上げた雪をそこで止めることができる。そのため、融雪ヒータ11に乗り上げた雪を固まりのまま屋根Tの下に落とすことなく効率的に融雪することができる。
また、左右の名称は説明の便宜上のものであり、左端部カバー13と右端部カバー14はそれぞれ反対に配置することも可能である。
外枠を構成する各部材の接合はビス止め以外にも溶接や接着剤による接合に代替し、あるいはこれらの手段を組合せて利用しても良い。
12 躯体
12a 仕切板
12b ハトメ
12c 爪部
13 左端部カバー
13a 凹み部
13b 取り出し孔
14 右端部カバー
14a 凸部
14b 取り出し孔
15 底板
16 線状発熱体
16a コード接続部
17 蓋体
17c 爪部
18 スペーサー
19,21 ビス
20 不燃系断熱材
B 建造物
T 屋根
r1 瓦棒
r2 葺き板
p1 留め金
p2 渡し板
Claims (8)
- 線状発熱体と、その線状発熱体を収容する外枠と、その外枠に線状発熱体を押しつける押圧手段とを含んでなる融雪ヒータであって、
外枠には、線状発熱体を折りたたんで所定位置に収容するための溝を形成する仕切板を設け、
押圧手段として、前記溝に収容した線状発熱体を溝内に封止する蓋体と、この溝内で線状発熱体を外枠に密着させる付勢力を付与するスペーサーとを設け、
外枠の短手側端部には、線状発熱体の接続コードどうしを連結した際に生じるコード接続部を内側に隠すことが可能であり、外枠の長手方向の伸張または収縮に対しても係合可能な遊び長を有する凹凸係合部を設けた融雪ヒータ。 - 外枠内に、さらに不燃系断熱材を設けた請求項1記載の融雪ヒータ。
- 外枠の表面に、外枠の短手方向に凹凸となって変化し長手方向にその凹凸が連続する凹凸加工が施されている請求項1または請求項2記載の融雪ヒータ。
- 外枠がかまぼこ形状である請求項1〜請求項3何れか1項記載の融雪ヒータ。
- 線状発熱体を外枠の上側に密着させて固定する請求項1〜請求項4何れか1項記載の融雪ヒータ。
- 線状発熱体とその線状発熱体を収容する外枠とその外枠に線状発熱体を押しつける押圧手段とを含んでなる融雪ヒータを、屋根上に設置した屋根の融雪構造であって、
融雪ヒータが請求項1〜請求項5何れか1項記載の融雪ヒータであり、
屋根の瓦棒などの突起に融雪ヒータを取り付けて葺き板との間に空間を設ける融雪構造。 - 前記突起に融雪ヒータを金具で取り付けてあり、その金具が雪止め金具である請求項6記載の融雪構造。
- 瓦棒が屋根の傾斜方向に伸長する瓦棒であり、その瓦棒の伸長方向に対して略垂直に融雪ヒータの長手方向を配置する請求項6または請求項7記載の融雪構造。
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