JP6104773B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両の操舵装置として用いられるステアリング装置に関する。
例えば車両の操舵装置に用いられる従来のステアリング装置としては、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このステアリング装置は、ステアリングホイールの回転が伝達されるピニオン軸と、該ピニオン軸に噛合するラックバーと、該ラックバーの背面側を支持するラックリテーナと、該ラックリテーナのリテーナ本体の外周部に周方向に沿って形成された環状溝に嵌着され、かつ、ラックリテーナとハウジングのリテーナ収容部との間で圧縮された状態で組み付けられ、リテーナ本体を弾性保持する弾性部材と、ラックリテーナを介してラックバーをピニオン軸側に向けて付勢する付勢部材と、を備えている。
そして、前記ラックリテーナは、ハウジング内に設けられた円筒状のリテーナ収容部内に所定の径方向隙間をもって軸方向移動可能に収容されていると共に、ラックバーを挟んで両側に一対の突出部が突設されていて、これら一対の突出部の内周側に形成された凹状案内面がラックバーの背面側に形成された凸状摺動面と係合するようになっている。
特開2012−218512号公報
しかしながら、前記従来のステアリング装置では、前記径方向隙間が設けられていることから、ラックバーの軸方向移動時にラックリテーナが傾動してしまうこととなる。その結果、前記凹状案内面の穿設に伴って形成される前記両突出部の周方向両端部に相当するコーナー部(以下、単に「コーナー部」と略称する。)がリテーナ収容部の内周面に局部的に圧接することとなり、前記ラックリテーナの円滑な軸方向移動が阻害される問題があった。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたものであり、ラックリテーナの円滑な軸方向移動を確保し得るステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、前記リテーナ本体の前記ほぼ円形断面の中心を通り、かつ前記ラックバーの軸方向と平行な仮想軸と前記リテーナ本体の外周面との1対の交点のうち一方側を起点である0°とし、前記リテーナ本体の外周1周を360°として角度を規定したとき、前記弾性部材を、その径方向幅がその周方向において変化するように構成し、前記角度のうち45°、135°、225°及び315°の位置を含む所定角度範囲でその他の周方向範囲よりも相対的に大きくなるように構成したことを特徴としている。
また、その他の態様として、前記弾性部材の径方向幅を一定となるように設定し、前記環状溝を、その径方向幅がその周方向において変化するように構成し、前記角度のうち0°、90°、180°及び270°の位置を含む所定角度範囲でその他の周方向範囲よりも相対的に大きくなるように構成してもよい。
本発明によれば、45°、135°、225°及び315°の部分、すなわち前記凹状案内面の穿設に伴いリテーナ本体に前記各コーナー部が形成される部分について、弾性部材の径方向幅を相対的に厚肉に形成したことにより、組付状態において、当該弾性部材の各位相における圧縮率を高めることができる。これにより、リテーナ部材は前記各コーナー部の存しない位相にて傾動し易くなって、前記各コーナー部がリテーナ収容部の内周面に圧接することを回避し、リテーナ部材の円滑な軸方向移動の確保に供される。
なお、前記他の態様では、0°、90°、180°及び270°の部分での溝深さを相対的に深く設定したことで、組付状態における弾性部材の当該各位相間、すなわち前記各コーナー部の存する45°、135°、225°及び315°の位相における圧縮率を高めることができる。これにより、上記の場合と同様に、リテーナ部材が前記各コーナー部の存しない位相にて傾動し易くなって、前記各コーナー部がリテーナ収容部の内周面に圧接する不具合を回避することが可能となる。
本発明に係るステアリング装置の実施形態としてのラックピニオン式ステアリング装置を示す概略図である。 図1に示すラックピニオン機構近傍の拡大断面図である。 本発明の第1実施形態を示し、(a)は図2に示すOリングの平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 図2に示すラックリテーナ単体の斜視図である。 図4に示すラックリテーナのC方向矢視図である。 本発明の第1実施形態を示し、(a)は図4に示したラックリテーナのD方向矢視図、(b)は(a)のE−E線に沿う断面図である。 ラックリテーナの周方向位置におけるOリングの弾性力分布を表した図である。 本発明の第1実施形態の変形例を示し、(a)は図2に示すOリングの平面図、(b)は(a)に示すOリングの側面図、(c)は(a)のF−F線に沿う断面図である。 同変形例を示し、(a)は図4に示すラックリテーナのD方向矢視図、(b)は(a)のG−G線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、(a)は図2に示すOリングの平面図、(b)は(a)のH−H線に沿う断面図である。 同実施形態を示し、(a)は図4に示すラックリテーナのD方向矢視図、(b)は(a)のI−I線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態を示し、(a)は図4に示すラックリテーナのD方向矢視図、(b)は(a)のJ−J線に沿う断面図、(c)は(b)のK−K線に沿う断面図である。
以下、本発明に係るステアリング装置の実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、このステアリング装置を、従来と同様に、自動車のラックピニオン式ステアリング装置に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
図1〜図7は、本発明に係るステアリング装置の第1実施形態を示しており、そのうち図1は、当該実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置を示す概略図である。
図1に示すラックピニオン式ステアリング装置は、ステアリングホイールSWに連係された入力軸1と、該入力軸1に図示外のトーションバーを介して相対回転可能に連結され、先端側にピニオン歯2aを有するピニオン軸2と、ピニオン歯2aと噛合するラック歯3aが前面側の所定の軸方向範囲に形成されたラックバー3と、を備え、ラックバー3の両端が車両の左右の操舵輪WL,WRに連係されている。
そして、周知のように、ステアリングホイールSWを回転させることで、入力軸1が回転して前記トーションバーが捩られることとなり、このトーションバーの捩れ変形に基づいて生ずる当該トーションバーの弾性力によって、入力軸1に追従してピニオン軸2が回転する。そして、ピニオン歯2aとラック歯3aとが噛み合うことで構成されたラックピニオン機構4をもってピニオン軸2の回転運動がラックバー3の直線運動に変換され、このラックバー3がその軸方向(車両左右方向)に移動することによって両操舵輪WL,WRが操舵されることになる。
また、図1に示すラックピニオン式ステアリング装置においては、入力軸1とピニオン軸2との前記トーションバーを介した連結部にトルクセンサTSが配設され、そのトルクセンサTSによって、両軸1,2の相対回転量、すなわち前記トーションバーの捩れ量から運転者がステアリングホイールSWを操作する操舵トルクが検出されるようになっている。そして、この操舵トルクの検出結果に基づいて制御される電動モータMから減速機構5を介してピニオン軸2に操舵アシストトルクが付与されることにより、運転者の操舵がアシストされることになる。なお、本実施形態では、前記減速機構5として、ウォーム歯車機構を用いている。
図2は、ラックピニオン機構4の近傍の拡大断面図である。なお、ラックバー1とピニオン軸2との接近離間方向をY軸方向とし、ピニオン軸2に平行な方向(鉛直方向)をZ軸方向とする。
前記ラックピニオン機構を構成するピニオン軸2及びラックバー3は、ラックピニオン式ステアリング装置の下部側に配置されるハウジング6内に収容されている。そして、このハウジング6は、図2に示すように、同図の紙面に直交する方向(後述するX軸方向)に延び、ラックバー3を軸方向へ移動可能に収容するラック収容部7と、ラックバー3の前面側に臨みつつラック収容部7と交差するようにZ軸方向に沿って形成され、ピニオン軸2を回転自在に収容するほぼ円筒状のピニオン収容部8と、ラックバー3の背面に臨むようにラック収容部7からラックバー3の背面側に向かってY軸方向に沿って延設されたリテーナ収容部9とを備えている。なお、図2中の符号10は、ピニオン軸2の先端を回転可能に支持するベアリングを示している。
前記リテーナ収容部9には、ラックバー3の背面側に形成された断面ほぼ円弧状の凸状摺動面3bを支持するラックリテーナ14と、該ラックリテーナ14を介してラックバー3をピニオン軸2側に向かって付勢する付勢部材であるコイルばね11と、が収容されている。また、このリテーナ収容部9のうちラック収容部7とは反対側の開口端部には、コイルばね11の一端が着座する有底円筒状のキャップ12が螺着されている。このキャップ12は、その軸方向位置に基づきコイルばね11の付勢力を調整したうえで、ロックナット13によって固定されている。
前記ラックリテーナ14は、リテーナ収容部9内において微小な径方向隙間CL(図4参照)をもってY軸方向へ摺動自在に収容され、後述の円筒外周面15aに設けられた環状溝17に嵌着される弾性部材としてのOリング18を介して、リテーナ収容部9と同心となる径方向位置でもって弾性的に支持されている。
図3は、Oリング18を単体で示した図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のB−B線に沿う断面図である。また、図3(a)の角度表示は、リテーナ本体14の中心軸Cを通り、かつX軸方向に延びる仮想線L1と後述する円筒外周面15aとの1対の交点のうち一方側(図中の右側)を起点である0°とし、該起点から反時計回りにリテーナ本体14の外周1周を360°とした角度(位相)を規定している。
図3に示すように、前記Oリング18は、その径方向幅が周方向において変化するように構成されたものであって、具体的には、当該径方向幅のうち45°、135°、225°及び315°の位置を含む所定角度範囲の径方向幅W1が、その他の周方向範囲の径方向幅W2よりも相対的に大きくなるように構成されている。また、このOリング18の90°の位相においては、その内周部に、環状溝17に凹設される後述の係合凹部17aと係合する係合突部18aが、径方向内側に向かって突出形成されている。
図4は、ラックリテーナ14を単体で示した斜視図である。また、図5は図4に示したラックリテーナ14のC方向矢視図であり、図6(a)は図4に示したラックリテーナ14のD方向矢視図、図6(b)は図6(a)のE−E線に沿う断面図である。
図2及び図4〜図6に示すように、前記ラックリテーナ14は、リテーナ収容部9側の円筒内周面9aとの間に所定の間隙を形成する円筒外周面15aのうちラックバー3側の端部に凹状案内面15bを切欠形成してなるリテーナ本体15と、低摩擦材であるフッ素系樹脂材でもって形成され、リテーナ本体15の凹状案内面15bに貼り付けられた摩擦低減部材16と、から構成されている。なお、前記リテーナ本体15の凹状案内面15bは、円筒外周面15aに対し直交する方向、すなわちX軸方向に沿って断面円弧状に形成されている。
前記リテーナ本体15は、アルミニウム合金材または鉄系の焼結材からなり、特に図5に示すように、前記仮想線L1に対して線対称となると共に、その中心軸Cを通り、かつZ軸方向に延びる仮想線L2に対しても線対称となるように構成されている。
また、前記リテーナ本体15は、図4〜図6に示すように、反ラックバー3側に形成されるほぼ円柱状の柱状部19と、該柱状部19のうち反ラックバー3側の端面に凹設され、コイルばね11の他端が着座する円形の凹部20と、前記凹状案内面15bの形成に伴って前記柱状部19からラックバー3側へと向かって突出形成された一対の突出部21と、を有している。なお、前記凹状案内面15bの形成に伴い、前記両突出部21の周方向両端には、それぞれ前記コーナー部としての鋭利なエッジ部21aが構成されている。
前記環状溝17は、図6に示すように、その径方向幅(深さ)Dxが周方向においてほぼ均一となる、断面円形状に構成されている。そして、この環状溝17における周方向の所定位置(図6(b)中の90°の位相)には、Oリング18の係合突部18aが係合する係合凹部17aが凹設され、この係合凹部17aと前記係合突部18aとをもって、環状溝17に対するOリング18の相対回転を規制する規制手段が構成されている。
図7は、ラックリテーナ14の周方向位置(位相)におけるOリング18の弾性力(緊縛力)の分布を示す図である。以下、この図7に基づいて本実施形態に係るラックピニオン式ステアリング装置の作用効果について説明する。
すなわち、前記ラックピニオン式ステアリング装置では、リテーナ本体15の凹状案内面15bがラックバー3の凸状摺動面3bに摩擦低減部材16を介して係合し、ラックバー3の軸方向移動を案内することになるが、このとき、ラックリテーナ14がラックバー3に引き摺られることで、当該ラックリテーナ14は、Oリング18を中心としてラックバー3の軸方向(X軸方向)に傾動することになる。
そして、かかるラックリテーナ14の傾動時に、前記両突出部21の各エッジ部21aがリテーナ収容部9側の円筒内周面9aに当接してしまうと、その当接の態様がいわゆる点当たり状態となってしまうため、ラックリテーナ14の円滑な軸方向移動が阻害され、当該ラックリテーナ14とラックバー3との間の摩擦抵抗の増大によってステアリングフィールが悪化してしまうと共に、異音を発生してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、前記ラックリテーナ14を支持するOリング18の径方向幅を周方向において変化させることとし、前記45°、135°、225°及び315°の位相、すなわち前記各エッジ部21aが形成される位相の近傍における当該Oリング18の径方向幅W1(図3参照)を相対的に厚肉に形成したことによって、当該特定位相におけるOリング18の圧縮率が高められる結果、図7中に矢印で示すように、当該特定位相において生ずるOリング18の弾性力Fが高められることとなる。
これにより、前記ラックリテーナ14において前記ラックバー3の軸方向移動による引き摺りが発生すると、当該ラックリテーナ14は、図7に示す弾性力Fの高い側には傾動し難く、同図に示す弾性力Fの低い側に傾動し易くなる。すなわち、ラックリテーナ14は、前記各エッジ部21aの存する位相の方向(図中の斜め方向)には傾動し難くなり、前記各エッジ部21aの存しない位相の方向(図中の上下左右方向)へと傾動し易くなる。
このように、本実施形態の場合には、前記Oリング18における前記各エッジ部21aの存する位相近傍を相対的に厚肉に形成したことで、ラックリテーナ14に傾動が生じても、当該傾動を前記各エッジ部21aの存しない方向へと導くことが可能となり、前記各エッジ部21aがリテーナ収容部9の円筒内周面9aに圧接することを回避することができる。その結果、前記ラックリテーナ14の円滑な軸方向移動を実現でき、ステアリングフィールの向上や異音の発生抑止に供される。
以上、上記実施形態では、前記規制手段を環状溝17とOリング18の径方向間に設けたものを例に説明したが、かかる構成に限定されるものではない。換言すれば、当該規制手段については、任意の位相に配置できることは勿論、図8、図9に示すように、環状溝17とOリング18との軸方向間に設ける、すなわち環状溝17及びOリング18の各コイルばね11側の両対向面17b,18bに設けるような構成とすることも可能である。
なお、かかる構成とした場合には、Oリング18がコイルばね11の付勢力に基づくリテーナ収容部9の円筒内周面9aとの摩擦力によってコイルばね11側へと押圧されることになるため、当該押圧力をもって前記規制手段たる係合凹部17a及び係合突部18aの係合力を高めることが可能となり、より一層良好な回転規制を図ることができるメリットがある。
〔第2実施形態〕
図10及び図11は、本発明に係るステアリング装置の第2実施形態を示している。なお、本実施形態においても、ステアリング装置の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるため、前記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことで、具体的な説明については省略する。
図10は、Oリング18を単体で示した図であり、(a)はその平面図、(b)は(a)のH−H線に沿う断面図である。また、図11は、ラックリテーナ14を単体で示した図であり、(a)は図4に示したラックリテーナ14のC方向矢視図に相当する図、(b)は図12のI−I線に沿う断面図である。なお、図11(b)中の角度表示は、前記第1実施形態と同様に規定した位相を示している。
すなわち、本実施形態では、図11(b)に示すように、前記環状溝17の径方向幅が周方向において変化するように構成され、具体的には、当該径方向幅のうち0°、90°、180°及び270°の位置を含む所定角度範囲の径方向幅D1がその他の周方向範囲の径方向幅D2よりも相対的に大きくなるように構成され、図10に示すように、前記Oリング18が周方向ほぼ均一の円形断面(径方向幅Wx)を有する周知のOリングとして構成されることで、該Oリング18の組付状態での45°、135°、225°及び315°の位相における圧縮率が相対的に大きくなるように構成されている。
したがって、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様、前記Oリング18の45°、135°、225°及び315°の位相における圧縮率が相対的に大きくなることによって前記各エッジ部21aの存しない位相の方向へと傾動し易くなる結果、前記各エッジ部21aがリテーナ収容部9の円筒内周面9aへと圧接してしまう不都合を回避でき、ラックリテーナ14の円滑な軸方向移動の実現に供される。
〔第3実施形態〕
図12は、本発明に係るステアリング装置の第3実施形態を示している。なお、本実施形態においても、ステアリング装置の基本的な構成については前記第1実施形態と同様であるため、前記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付すことで、具体的な説明については省略する。
図12は、ラックリテーナ14を単体で示した図であり、(a)は図4に示したラックリテーナ14のC方向矢視図に相当する図、(b)は同図(a)のJ−J線に沿う断面図、(b)は同図(a)のK−K線に沿う断面図である。なお、図12(b)(c)の角度表示は、前記第1実施形態と同様に規定した位相を示している。
すなわち、本実施形態では、図12(a)に示すように、ラックリテーナ14について、同図(b)に示すような前記第1実施形態に係る環状溝17に加え、同図(c)に示すような第2の環状溝22が所定間隔を隔てて直列に設けられ、前記各環状溝17,22にそれぞれ周知のOリング18が嵌着されている。なお、前記環状溝17は、前記第1実施形態で説明した通り、前記各特定位相の径方向幅D1が相対的に大きくなるように形成され、前記第2の環状溝22は、その径方向幅Dxが周方向においてほぼ均一となるように形成されている。
かかる構成から、本実施形態では、前述したような環状溝17によるOリング18の特定位相における圧縮率の増大に基づき、前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられることに加え、ラックリテーナ14に前記2つのOリング18を直列配置したことをもって、該ラックリテーナ14の傾動自体を抑制することが可能となる。これにより、前記各エッジ部21aがリテーナ収容部9の円筒内周面9aに圧接してしまう不都合をより効果的に回避でき、ラックリテーナ14の一層円滑な軸方向移動の実現に供される。
以上、本発明は前記実施形態等に例示した構成に限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏し得るような形態であればあらゆる態様を採ることができ、適用するステアリング装置の仕様等に応じて自由に変更可能である。
2…ピニオン軸
2a…ピニオン歯
3…ラックバー
3a…ラック歯
3b…凸状摺動面
6…ハウジング
7…ラック収容部
8…ピニオン収容部
9…リテーナ収容部
11…コイルばね(付勢部材)
14…ラックリテーナ(リテーナ部材)
15…リテーナ本体
15a…円筒外周面
15b…凹状案内面
17…環状溝
18…Oリング(弾性部材)

Claims (3)

  1. ピニオン歯を有し、ステアリングホイールの回転が伝達されるピニオン軸と、
    前記ピニオン歯と対向する一部の周方向領域に形成され、該ピニオン歯と噛合するラック歯と、該ラック歯の反対側に形成された横断面ほぼ円弧状の凸状摺動面とを有し、前記ピニオン軸の回転に伴って軸方向移動するラックバーと、
    前記ピニオン軸に対し前記ラックバーを挟んで前記凸状摺動面側に配置され、その横断面形状がほぼ円形に形成されたリテーナ本体と、該リテーナ本体の前記ラックバーとの対向端部に設けられ、前記凸状摺動面と係合することにより前記ラックバーの軸方向移動を案内する縦断面ほぼ円弧状の凹状案内面と、前記リテーナ本体の軸方向中間部に設けられ、その周方向に沿って形成された環状溝と、を有するリテーナ部材と、
    前記ピニオン軸を収容するピニオン収容部と、前記ラックバーを収容するラック収容部と、該ラック収容部を挟んで前記ピニオン収容部の反対側に設けられるほぼ筒状のリテーナ収容部とを有するハウジングと、
    前記リテーナ収容部内に収容配置され、前記リテーナ部材を前記ラックバー側に向かって付勢する付勢部材と、
    圧縮変形可能なゴム材料又は樹脂材料によって環状に形成されて前記環状溝に嵌着され、該環状溝と前記リテーナ収容部の間で圧縮した状態で組み付けられることで前記リテーナ収容部内において前記リテーナ本体を弾性保持する弾性部材と、
    を備え、
    前記リテーナ本体の前記ほぼ円形断面の中心を通り、かつ前記ラックバーの軸方向と平行な仮想軸と前記リテーナ本体の外周面との1対の交点のうち一方側を起点である0°とし、前記リテーナ本体の外周1周を360°として角度を規定したとき、
    前記弾性部材は、その径方向幅がその周方向において変化するように構成され、前記角度のうち45°、135°、225°及び315°の位置を含む所定角度範囲でその他の周方向範囲よりも相対的に大きくなるように構成されていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記環状溝と前記弾性部材の間には、前記リテーナ本体の周方向における前記環状溝と前記弾性部材との相対回転を規制する規制手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. ピニオン歯を有し、ステアリングホイールの回転が伝達されるピニオン軸と、
    前記ピニオン歯と対向する一部の周方向領域に形成され、該ピニオン歯と噛合するラック歯と、該ラック歯の反対側に形成された横断面ほぼ円弧状の凸状摺動面とを有し、前記ピニオン軸の回転に伴って軸方向移動するラックバーと、
    前記ピニオン軸に対し前記ラックバーを挟んで前記凸状摺動面側に配置され、その横断面形状がほぼ円形に形成されたリテーナ本体と、該リテーナ本体の前記ラックバーとの対向端部に設けられ、前記凸状摺動面と係合することにより前記ラックバーの軸方向移動を案内する縦断面ほぼ円弧状の凹状案内面と、前記リテーナ本体の軸方向中間部に設けられ、その周方向に沿って形成された環状溝と、を有するリテーナ部材と、
    前記ピニオン軸を収容するピニオン収容部と、前記ラックバーを収容するラック収容部と、該ラック収容部を挟んで前記ピニオン収容部の反対側に設けられるほぼ筒状のリテーナ収容部とを有するハウジングと、
    前記リテーナ収容部内に収容配置され、前記リテーナ部材を前記ラックバー側に向かって付勢する付勢部材と、
    圧縮変形可能なゴム材料又は樹脂材料によって環状に形成されて前記環状溝に嵌着され、該環状溝と前記リテーナ収容部の間で圧縮した状態で組み付けられることで前記リテーナ収容部内において前記リテーナ本体を弾性保持する弾性部材と、
    を備え、
    前記リテーナ本体の前記ほぼ円形断面の中心を通り、かつ前記ラックバーの軸方向と平行な仮想軸と前記リテーナ本体の外周面との1対の交点のうち一方側を起点である0°とし、前記リテーナ本体の外周1周を360°として角度を規定したとき、
    前記環状溝は、その径方向幅がその周方向において変化するように構成され、前記角度のうち0°、90°、180°及び270°の位置を含む所定角度範囲でその他の周方向範囲よりも相対的に大きくなるように構成されていることを特徴とするステアリング装置。
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