JP6098080B2 - ポリマーの連続的製造方法及びその連続的製造装置、並びに繊維の製造方法及びフィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、前記製造方法によりポリマーを製造すると、高温で溶融重合するため、多大なエネルギーを消費するだけでなく、重合時に金属触媒を用いているため、この金属触媒が生成物であるポリマー中に残留する。残留した金属触媒は、ポリマーの耐熱性及び安全性を低下させるため、用途によっては、ポリマーを酸による洗浄や脱金属処理を行って金属触媒を除去する必要がある。
例えば、重合系中の残存ラクチド量が15質量%〜3質量%となるまで重合反応を進行させプレポリマーを製造する第一工程、及びプレポリマーを溶融状態で減圧下におきラクチドを低減させる第二工程を含む製造方法が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この提案の製造方法における残存ラクチドの除去工程は、前記金属触媒の除去の操作と同様に、工程数及びエネルギー消費の増加、又はポリマー収率低下の要因となる。
しかし、この提案の方法では、超臨界二酸化炭素を分散媒として重合させた生分解性ポリエステルが、超臨界二酸化炭素に不溶性であるため、長い反応時間がかかると共に、数平均分子量の小さいポリマーしか得られない。また、前記重合方法は、HFC−23等のフロンガスとスズ触媒とを組み合わせ用いているので、生成したポリマーを酸による洗浄及び脱金属してフロンガス及び金属触媒を除去する処理が必要となる。
前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る重合工程と、
前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する有機触媒除去工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明のポリマーの連続的製造方法は、供給工程と、重合工程と、有機触媒除去工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のポリマーの連続的製造装置は、供給手段と、重合手段と、有機触媒除去手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記ポリマーの連続的製造方法及び連続的製造装置とは、バッチ毎にポリマーを製造するバッチ式のポリマーの製造方法及び製造装置に対する概念であり、ポリマーを連続的に効率よく製造することができる方法及び装置である。
前記供給工程は、反応容器内に、開環重合性モノマーと、圧縮性流体とを連続的に供給する工程であり、供給手段により行われる。
前記供給手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、計量フィーダー、計量ポンプ、などが挙げられる。
前記開環重合性モノマーは、使用する開環重合性モノマーと圧縮性流体との組み合わせにもよるが、エステル結合、カーボネート結合等のカルボニル構造を環内に有するものが好ましい。前記カルボニル構造は、電気陰性度の高い酸素が炭素とπ結合してなり、π結合電子がひきつけられることにより酸素が負に分極し、炭素が正に分極しているため、反応性が高くなる。また、圧縮性流体が二酸化炭素の場合、カルボニル構造が二酸化炭素の構造と似ていることから、二酸化炭素と生成したポリマーとの親和性が高くなると推測される。これらの作用により、圧縮性流体による生成したポリマーの可塑化の効果が高くなる。
前記開環重合性モノマーとしては、例えば、環状エステル、環状カーボネート、などが挙げられる。
前記環状エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(1)で表される化合物のL体及びD体の少なくともいずれかを脱水縮合して得られる環状二量体、などが好適である。
R−C*−H(−OH)(−COOH) ・・・ 一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。また、前記一般式(1)において、「C*」は、不斉炭素を表す。
前記環状カーボネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記圧縮性流体としては、圧力を付与した状態で流体となるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、超臨界流体、亜臨界流体、液化流体、などが挙げられる。
前記圧縮性流体としては、例えば、超臨界二酸化炭素、液化二酸化炭素、メタンガス、超臨界メタン、エタンガス、超臨界エタン、超臨界プロパン、液化プロパン、プロパンガス、超臨界ブタン、液化ブタン、ブタンガス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、二酸化炭素を含むもの、例えば、超臨界二酸化炭素、亜臨界二酸化炭素、液化二酸化炭素、などが特に好ましい。
前記超臨界流体とは、気体と液体の中間的な性質を持ち、物質移動や熱移動が早く、粘度が低いなどの性質を有すると共に、温度、圧力を変化させることによって、その密度、誘電率、溶解度パラメータ、自由体積などを連続的に大きく変化させることができる流体を意味する。前記超臨界流体は、有機溶媒と比べて極めて界面張力が小さいため、微少な起伏(表面)であっても追随し、超臨界流体で濡らすことができる。
前記液化流体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液化二酸化炭素、液化メタン、液化エタン、液化プロパン、液化ブタン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、臨界圧力が約7.4MPa、臨界温度が約31℃であって、容易に超臨界状態を作り出せること、不燃性で取扱いが容易であることなどの点から、二酸化炭素が特に好ましい。
しかし、本発明者らは、従来の知見を覆し、超臨界二酸化炭素中でも、塩基性、求核性を有する有機触媒が安定的に開環性モノマーに配位し、これを開環させることで、短時間で定量的に重合反応が進行し、結果的に重合反応がリビング的に進行することを見出した。ここでいうリビング的とは、移動反応や停止反応などの副反応を伴わず、定量的に反応が進行し、得られたポリマーの分子量分布が比較的狭く単分散であることを意味する。
前記「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、(3)のいずれかの領域に存在するときの状態を意味する。
前記重合工程は、前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る工程であり、重合手段により行われる。
前記連続的な開環重合方法とは、バッチ毎に開環重合する方法に対する概念であり、ポリマーが連続的に得られるように開環重合性モノマーを開環重合することを意味する。即ち、開環重合させたポリマーが連続的に得られる限り、各材料などは、断続的、或いは間欠的に供給されてもよい。
前記開環重合においては、前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、重合開始剤、必要に応じてその他の成分を混合し、開環重合させる。
前記有機触媒は、生成物であるポリマーの安全性及び安定性を考慮して金属原子を含まない。
前記有機触媒は、開環重合性モノマーの開環反応に寄与し、開環重合性モノマーとの活性中間体を形成した後、アルコールとの反応で脱離し、再生するものが好ましい。
このような化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、環状モノアミン、環状ジアミン(アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物)、グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物、窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物、N−ヘテロサイクリックカルベン、などが挙げられる。なお、カチオン系の有機触媒は、前記開環重合反応に用いられるが、この場合、ポリマー主鎖から水素を引き抜く(バック−バイティング)ため、分子量分布が広くなり高分子量の生成物を得にくい。
前記環状ジアミンとしては、例えば、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン、などが挙げられる。
前記アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)、ジアザビシクロノネン、などが挙げられる。
前記グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物としては、例えば、1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エン(TBD)、ジフェニルグアニジン(DPG)、などが挙げられる。
前記窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物としては、例えば、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、4−ピロリジノピリジン(PPY)、ピロコリン、イミダゾール、ピリミジン、プリン、などが挙げられる。
前記N−ヘテロサイクリックカルベンとしては、例えば、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)、などが挙げられる。
これらの中でも、立体障害による影響が少なく求核性が高いという理由から、DABCO、DBU、DPG、TBD、DMAP、PPY、ITBUが特に好ましい。
ここで、前記有機触媒が水溶性であることは、例えば、25℃の水100gに3g以上溶解するか否かを測定することで確認できる。
前記水溶性の有機触媒としては、例えば、DABCO、DBU、DMAP、TBD、などが挙げられる。
前記重合開始剤としては、得られるポリマーの分子量を制御するために、開環重合開始剤が好適に用いられる。
前記開環重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル、アルコール、などが挙げられる。
前記モノアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、などが挙げられる。
前記ジアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン、などが挙げられる。
前記アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記開環重合に際しては、必要に応じてその他の成分を添加してもよい。前記その他の成分としては、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、着色剤(顔料、染料)、無機粒子、各種フィラー、離型剤、可塑剤、その他類似のもの、などが挙げられる。更に必要に応じて重合反応後に重合停止剤(例えば、安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。
前記界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、などが挙げられる。
前記重合反応温度の下限は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。前記重合反応温度が、40℃未満であると、開環重合性モノマー種によっては、圧縮性流体による溶解に長い時間がかかったり、溶解が不十分であったり、有機触媒の活性が低くなったりする。これにより、重合時には反応速度が低下しやすくなり、定量的に重合反応を進めることができなくなることがある。
前記重合反応温度の上限は、90℃以下、及び開環重合性モノマーの融点のいずれか高い温度であることがより好ましい。
前記重合反応温度の上限は、80℃以下、及び開環重合性モノマーの融点より20℃低い温度のいずれか高い温度であることが更に好ましい。
前記重合反応温度が、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度を超えると、開環重合の逆反応である解重合反応も平衡して起こりやすく、定量的に重合反応が進みにくくなる。室温で液状である場合など、融点が低い開環性モノマーを使用する場合においては、有機触媒の活性を高めるため、前記重合反応温度を融点より30℃高い温度超えてもよい。この場合でも、反応温度を100℃以下とすることが好ましい。なお、重合反応温度は、反応容器等の外部からの加熱等によりコントロールされ、開環重合性モノマー等の反応物の温度により決定される。
前記有機触媒除去工程は、前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する工程であり、有機触媒除去手段により行われる。
前記有機触媒除去工程としては、重合工程によって連続的に得られたポリマーに対し流体を連続的に接触させることにより行われることが好ましい。
前記流体は、反応容器から吐出されたポリマー(ストランド)と接触することにより、前記ストランドを冷却固化すると共に、前記ストランドから有機触媒を除去する役割を果す。
前記流体の温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20℃〜60℃が好ましい。前記温度が、20℃未満であると、有機触媒の流体への溶解が不十分なためポリマーに有機触媒が残留することがあり、60℃を超えると、ポリマーの品質に悪影響を与えることがある。
前記接触の態様としては、反応容器から吐出されたポリマー(ストランド)と連続的に接触させることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベルトコンベアでストランドを搬送する途中でストランドに向かって流体を噴霧する方法、ストランドを吐出後にストランドを流体浴に通す方法(浸漬)、などがある。
前記ストランドを流体浴中で浸漬する場合には、流体は循環させることが好ましく、ストランドに向かって循環させることが、有機溶媒の除去促進の点からより好ましい。
前記浸漬時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30分間〜60分間が好ましい。前記浸漬時間が30分間未満であると、有機触媒の流体への溶解が不十分なためポリマーに有機触媒が残留することがあり、60分間を超えると、ポリマーの品質に悪影響を与えることがある。
前記ストランドと前記流体との接触後、エアー吹き付け装置でストランドから付着水を除去してもよい。
本発明のポリマーの連続的製造方法に用いられる重合反応装置について図面を参照して説明する。
図3は、本発明のポリマーの連続的製造方法の一例を示す図である。なお、本発明においては、圧縮性流体と開環重合性モノマーとを混合して溶解又は可塑化させる装置を「溶融混合装置」と呼ぶことがある。
溶融混合装置9の攪拌手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸のスクリュウ、互いに噛み合う二軸又は多軸のスクリュウ、互いに噛み合う又は重なり合う多数の攪拌素子をもつ二軸の混合機、互いに噛み合うらせん形の攪拌素子を有するニーダー、スタティックミキサー、などが挙げられる。これらの中でも、攪拌手段及び反応容器への反応物の付着が少なく、セルフクリーニング作用がある点から、互いに噛み合う二軸又は多軸のスクリュウが特に好ましい。
重合反応装置100において、計量フィーダー2は、攪拌手段を備えた溶融混合装置9に、タンク1の中のラクチドを連続的に供給する。
計量フィーダー4又は計量ポンプ6は、同様に、タンク3,5の中の重合開始剤や添加剤を所定の比率で溶融混合装置9に連続的に供給する。また、計量ポンプ8は、別途、タンク7の中の圧縮性流体を溶融混合装置9に連続的に供給する。これにより、ラクチド、重合開始剤、及び添加剤は圧縮性流体に溶解する。
前記有機触媒除去手段としては、例えば、ベルトコンベアでストランドを搬送する途中でストランドに向かって水を噴霧する方法、吐出後にストランドを水浴に通す(浸漬する)方法などがある。水の温度は20℃〜60℃であることが好ましい。また、ストランドと水の接触後、エアー吹き付け装置でストランドから付着水を除去してもよい。
ストランドカッター16は、反応容器の先端の押付口金から吐出されたストランドを適当な間隔で切断し、ペレット化するための部材である。前記ストランドカッターとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ポリマー転化率とは、加えた開環重合性モノマーに対し、未反応物を差し引いたものであり、ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。
前記ポリマー転化率は、例えば、ポリ乳酸の場合には、未反応の開環重合性モノマー量(モル%)を、重クロロホルム中、日本電子株式会社社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積比(5.10ppm〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積比(4.98ppm〜5.05ppm)として算出し、これを100倍することにより求める。そして、100モル%−未反応の開環重合性モノマー量(モル%)から、ポリマー転化率を求めることができる。
(1)溶融重合法と比較して、低温で反応が進む。
(2)低温で反応が進むので、副反応もほとんど起こらず、加えた開環重合性モノマーに対して高収率でポリマーが得られる(即ち、未反応の開環重合性モノマーが少ない)。
これにより、成形加工性、熱安定性に優れたポリマーを得るための未反応の開環重合性モノマーの除去等の精製工程を簡略化又は省略できる。
(3)ポリマーに金属触媒を含有しないので、その除去工程が不要である。
(4)廃液等も発生せず、乾燥したポリマーが1段階の工程で得られることから、乾燥工程も簡略化又は省略できる。
(5)圧縮性流体を用いるため、有機溶媒を用いずに開環重合反応を行うことができる。
なお、前記有機溶媒とは、開環重合性モノマーを溶かすために用いる液体の有機化合物を意味する。
(6)圧縮性流体中に開環重合性モノマーを溶解させた後に、有機触媒を加えて開環重合させるため、均一に反応が進む。このため、光学異性体や他のモノマー種との共重合体を得る場合に、好適に用いられる。
(7)ポリマーの連続的な重合だけでなく連続的な有機触媒の除去も行うため、有機触媒の残存量の極めて少ないポリマーが得られる。
本発明のポリマーの連続的製造方法により得られるポリマーの数平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、12,000以上が好ましく、12,000〜200,000がより好ましい。前記数平均分子量が、200,000を超えると、粘性の上昇に伴う生産性の悪化により経済的ではないことがあり、12,000未満であると、ポリマーとしての強度が不十分となることがある。
前記ポリマーの重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した値Mw/Mnは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0〜2.5が好ましく、1.0〜2.0がより好ましい。前記Mw/Mnが、2.5を超えると、重合反応が不均一に行われている可能性が高く、ポリマー物性をコントロールすることが困難となることがある。
前記ポリマーの重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、GPC(Gel Permeation Chromatography)により、測定することができる。
前記有機触媒の残存量は、例えば、ポリ乳酸の場合には、重クロロホルム中、日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積(5.10ppm〜5.20ppm)に対する有機触媒に由来するピークの面積の比として算出し、これを100倍することにより求めることができる。
前記金属触媒とは、開環重合に用いられる触媒であって金属を含むものである。また、実質的に金属原子を含まないとは、金属触媒由来の金属原子を含まないことを意味する。具体的には、ICP発光分析法、原子吸光分析法、比色法などの分析手法で、ポリマー中における金属触媒由来の金属原子の検出を試みた場合に、検出限界以下であるときに金属触媒由来の金属原子を含まないと言える。
前記金属触媒由来の金属原子としては、例えば、スズ、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン、などが挙げられる。
測定対象となるポリマー1質量部に2−プロパノール2質量部を加え、超音波で30分間分散させた後、冷蔵庫(5℃)にて1日以上保存し、ポリマー中の有機溶媒を抽出する。上澄み液をガスクロマトグラフィ(GC−14A、株式会社島津製作所製)で分析し、ポリマー中の有機溶媒及び残留モノマーを定量することにより有機溶媒の含有量を測定する。かかる分析時の測定条件は、以下の通りである。
・装置 :島津GC−14A
・カラム :CBP20−M 50−0.25
・検出器 :FID
・注入量 :1μL〜5μL
・キャリアガス :He 2.5kg/cm2
・水素流量 :0.6kg/cm2
・空気流量 :0.5kg/cm2
・チャートスピード:5mm/min
・感度 :Range101×Atten20
・カラム温度 :40℃
・Injection Temp:150℃
本発明の繊維の製造方法は、前記ポリマーを連続的に製造する工程と、前記ポリマーを繊維に紡糸する工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明の繊維の製造方法によると、有機溶媒及び金属触媒が含まれず、開環重合性モノマーの残存量及び有機触媒の残存量も極めて少ないため、安全性及び安定性に優れた繊維を効率よく製造することができる。
また、不織布とする場合は、従来公知の方法により溶融紡糸、冷却、延伸、開繊、堆積、熱処理する手法が挙げられる。
なお、前記ポリマーには酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、結着樹脂等の添加剤が含有されていてもよい。添加物を混合する工程は、重合反応時でもよいし、重合反応後の後工程や、重合生成物を取り出した後に溶融混錬しながら添加してもよい。
本発明のフィルムの製造方法は、前記ポリマーの連続的製造工程と、前記ポリマーをフィルムに成形する成形工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のフィルムの製造方法によると、有機溶媒及び金属触媒が含まれず、開環重合性モノマーの残存量及び有機触媒の残存量も極めて少ないため、安全性及び安定性に優れたフィルムを効率よく製造することができる。
フィルム成形は、通常150℃〜280℃の温度範囲で行われる。また延伸は、得られたフィルムにロール法、テンター法、チューブラー法等により一軸又は二軸延伸を施す。延伸温度は、通常30℃〜110℃、好ましくは50℃〜100℃の範囲で、延伸倍率は縦、横方向、それぞれ通常0.6倍〜10倍の範囲で行われる。また、延伸後、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法、ヒートロール上に接触させる等の熱処理を施してもよい。
なお、成形された延伸フィルムには化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、各種二次加工を施すことも可能である。前記二次加工としては、例えば、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)、などが挙げられる。
図3に示す連続重合装置100を用いて、開環重合性モノマーとしてのL−ラクチド及びD−ラクチド混合物(L−ラクチド/D−ラクチド(質量比率)=90/10、非晶質)の開環重合を行った。
まず、溶融混合装置9は、互いに噛み合うスクリュウを取り付けた二軸攪拌手段を有するシリンダー内径(d)が30mmのもので、2つの回転軸は、同方向に回転可能で、回転速度はそれぞれ30rpmであった。
次に、計量フィーダー2は、タンク1内の溶融状態のラクチドを溶融混合装置9に定量供給した。
次に、計量フィーダー4は、タンク3内の開始剤としてのラウリルアルコールをラクチドに対して0.5mol%となるように溶融混合装置9に定量供給した。
溶融混合装置9のシリンダーの設定温度は100℃であった。
計量ポンプ8は、超臨界二酸化炭素を収容するタンク7より超臨界二酸化炭素を系内の圧力(シリンダー内圧)が15MPaとなるように溶融混合装置9に供給した。
反応容器13としては、二軸混練機(東芝株式会社製、TME−18)を用い、2つの回転軸を同方向に速度60rpmでそれぞれ回転させた。なお、二軸混練機のシリンダー内径は40mmであった。
計量ポンプ12は、タンク11内の有機触媒としての1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)をラクチドに対して0.1質量%となるように二軸混練機の原材料供給孔へ供給した(供給工程)。
反応容器13のシリンダー設定温度は、原材料供給部付近100℃、先端部80℃とし、反応容器13内の反応物の平均滞留時間は1,200秒間とした(重合工程)。
反応容器13の先端に、計量ポンプ14及び押付口金を取り付けた。計量ポンプ14のポリマー送り速度は200g/分間であった。
押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として25℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら30分間通した(有機触媒除去工程)。
次に、得られたストランドをストランドカッター16で切断して、ペレット化し、実施例1のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、以下のようにして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、以下のようにして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表1に示した。
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%の試料を1mL注入し、上記の条件で測定したポリマーの分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリマーの数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値Mw/Mnである。
ポリ乳酸の場合、未反応の開環重合性モノマー量(モル%)は、重クロロホルム中、日本電子株式会社社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積比(5.10ppm〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積比(4.98ppm〜5.05ppm)として算出し、これを100倍したものである。100モル%−未反応の開環重合性モノマー量(モル%)から、開環重合性モノマーのポリマー転化率(モル%)を求めた。
図3に示す連続重合装置100を用いて、8時間連続運転を行った後、溶融混合装置9を分解し、スクリュウ及び単管部分にゲル化物が付着しているかどうかを目視観察し、下記基準で連続運転性を評価した。
[評価基準]
○:ゲル化物の付着が無く、連続運転性が良好である
×:ゲル化物の付着があり、連続運転性が劣る
ポリ乳酸の場合、有機触媒の残存量(質量%)は、重クロロホルム中、日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積(5.10ppm〜5.20ppm)に対する有機触媒に由来するピークの面積の比として算出し、これを100倍したものである。
有機触媒が1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)の場合にはアミジン骨格に隣接する2つ分のプロトンに起因するピーク(2.38ppm)を、有機触媒が1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン(DABCO)の場合にはアルキル基のプロトンに起因するピーク(2.786ppm)を、有機触媒がN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)の場合にはメチル基のプロトンに起因するピーク(2.963ppm)を有機触媒に由来するピークとした。有機触媒が1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エン(TBD)の場合にはアルキル基のプロトンに起因するピーク(3ppm付近)を有機触媒に由来するピークとした。有機触媒が4−ピロリジノピリジン(PPY)の場合にはアルキル基のプロトンに起因するピーク(3.273ppm)を有機触媒に由来するピークとした。
25℃の蒸留水100gに対して、有機触媒が何g溶解するかを測定し、以下の基準で水溶性を評価した。なお、有機触媒が溶解したか否かは、目視観察により、固形分がなくなり、透明であることで判定した。
○:有機触媒が3g以上溶解し、水溶性である
×:有機触媒が3g未満溶解し、非水溶性である
実施例1において、反応容器13のシリンダー設定温度を、原材料供給部付近60℃、先端部40℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表1に示した。
実施例1において、反応容器13のシリンダー設定温度を、原材料供給部付近80℃、先端部60℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表1に示した。
実施例1において、反応容器13のシリンダー設定温度を、原材料供給部付近120℃、先端部100℃とした以外は、実施例1と同様にして、実施例4のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表1に示した。
実施例1において、系内の圧力(シリンダー内圧)が10MPaとなるように炭酸ガスを供給した以外は、実施例1と同様にして、実施例5のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1において、系内の圧力(シリンダー内圧)が20MPaとなるように炭酸ガスを供給した以外は、実施例1と同様にして、実施例6のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1において、系内の圧力(シリンダー内圧)が30MPaとなるように炭酸ガスを供給した以外は、実施例1と同様にして、実施例7のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1において、反応物の平均滞留時間を600秒間とし、ポリマー送り速度を400g/分間とした以外は、実施例1と同様にして、実施例8のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表3に示した。
実施例1において、反応物の平均滞留時間を800秒間とし、ポリマー送り速度を300g/分間とした以外は、実施例1と同様にして、実施例9のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表3に示した。
実施例1において、反応物の平均滞留時間を2,400秒間とし、ポリマー送り速度を100g/分間とした以外は、実施例1と同様にして、実施例10のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表3に示した。
実施例1において、開始剤としてのラウリルアルコールの量をラクチドに対して1.0mol%にした以外は、実施例1と同様にして、実施例11のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表4に示した。
実施例1において、開始剤としてのラウリルアルコールの量をラクチドに対して0.2mol%にした以外は、実施例1と同様にして、実施例12のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表4に示した。
実施例1において、開始剤としてのラウリルアルコールの量をラクチドに対して0.1mol%にした以外は、実施例1と同様にして、実施例13のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表4に示した。
実施例1において、触媒をDBUから1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン(DABCO)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例14のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表5に示した。
実施例1において、触媒をDBUからN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例15のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表5に示した。
実施例1において、触媒をDBUから4−ピロリジノピリジン(PPY)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例16のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表5に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として60℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら30分間通した以外は、実施例1と同様にして、実施例17のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表6に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として10℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら30分間通した以外は、実施例1と同様にして、実施例18のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表6に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として70℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら30分間通した以外は、実施例1と同様にして、実施例19のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表6に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として25℃の水が入ったトレイ中で水を循環させないで30分間浸漬した以外は、実施例1と同様にして、実施例20のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表6に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として25℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら10分間通した以外は、実施例1と同様にして、実施例21のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表7に示した。
実施例1において、有機触媒除去工程として、押付口金から吐出されたストランドを、有機触媒除去手段15として25℃の水が入ったトレイ中に浸漬し、水を循環させながら60分間通した以外は、実施例1と同様にして、実施例22のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表7に示した。
実施例1において、モノマー種をラクチドからε−カプロラクトン(融点−1℃)に代え、有機触媒をDBUからTBDに代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例23のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表8に示した。
実施例1において、モノマー種をラクチドからエチレンカーボネート(融点34℃〜37℃)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例24のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表8に示した。
実施例1において、吐出口から吐出したストランドを有機触媒除去手段15に通さず(有機触媒除去工程を行わない)、吐出口から吐出したストランドを直接ストランドカッター16に搬送し、切断してポリマーをペレット化し、比較例1のポリマーを作製した。
得られたポリマーについて、実施例1と同様にして、ポリマーの諸物性(数平均分子量Mn、分子量分布Mw/Mn、ポリマー転化率)、有機触媒の残存量を測定した。また、実施例1と同様にして、連続運転性、及び有機触媒の水溶性を評価した。結果を表9に示した。
−紡糸−
実施例1で作製したポリマーを用い、簡易型溶融紡糸機(東洋精機株式会社製、キャピログラフ1D PMD−C)にて紡糸し、温風式延伸機で延伸して、モノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントについて、以下のようにして、残留有機溶媒量を測定したところ、検出限界以下であった。
前記モノフィラメントを1質量部に2−プロパノール2質量部を加え、超音波で30分間分散させた後、冷蔵庫(5℃)にて1日間以上保存し、前記モノフィラメントの溶媒を抽出した。上澄み液をガスクロマトグラフィ(GC−14A、株式会社島津製作所製)で分析し、前記モノフィラメント中の溶媒を定量することにより溶媒濃度を測定した。前記分析時の測定条件は、以下の通りである。
・装置 :島津GC−14A
・カラム :CBP20−M 50−0.25
・検出器 :FID
・注入量 :1μL〜5μL
・キャリアガス :He 2.5kg/cm2
・水素流量 :0.6kg/cm2
・空気流量 :0.5kg/cm2
・チャートスピード:5mm/min
・感度 :Range101×Atten20
・カラム温度 :40℃
・Injection Temp :150℃
また、得られたモノフィラメントについて、ICP発光分析法により、金属触媒由来の金属原子の検出を試みたところ、検出限界以下であった。
−フィルム成形−
実施例1で作製したポリマーを用い、インフレ成形機(エンプラ産業株式会社製、形式E30SP)にて、成形温度200℃で、厚みが100μmのフィルムを作製した。
得られたフィルムについて、実施例25と同様にして、残留有機溶媒量を測定したところ、検出限界以下であった。
また、得られたフィルムについて、ICP発光分析法により、金属触媒由来の金属原子の検出を試みたところ、検出限界以下であった。
得られたフィルムは、金属触媒及び有機溶媒が含まれず、残存開環重合性モノマー量も極めて少なく、有機触媒の残存量も少なく、安全性及び安定性に優れたものであった。
<1> 反応容器内に、開環重合性モノマーと、圧縮性流体とを連続的に供給する供給工程と、
前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る重合工程と、
前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する有機触媒除去工程と、
を含むことを特徴とするポリマーの連続的製造方法である。
<2> 前記有機触媒除去工程が、前記重合工程によって連続的に得られたポリマーに対し流体を連続的に接触させることにより行われる前記<1>に記載のポリマーの連続的製造方法である。
<3> 前記流体が、20℃〜60℃の水である前記<2>に記載のポリマーの連続的製造方法である。
<4> 前記有機触媒が、塩基性を有する求核性の窒素化合物である前記<1>から<3>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<5> 前記有機触媒が、水溶性である前記<1>から<4>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<6> 前記重合工程において開環重合させる際の反応温度の下限が40℃以上であって、前記反応温度の上限が100℃以下、及び前記開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度以下のいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<7> 前記開環重合性モノマーのポリマー転化率が、98モル%以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<8> 前記圧縮性流体が、二酸化炭素を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<9> 前記開環重合性モノマーが、カルボニル構造を環内に有するモノマーである前記<1>から<8>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法である。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のポリマーの連続製造方法により製造され、数平均分子量が、12,000以上であることを特徴とするポリマーである。
<11> 前記ポリマーの有機触媒の残存量が1.2質量%未満である前記<10>に記載のポリマーである。
<12> 反応容器内に、開環重合性モノマーと、圧縮性流体とを連続的に供給する供給手段と、
供給された前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る重合手段と、
前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する有機触媒除去手段と、
を有することを特徴とするポリマーの連続的製造装置である。
<13> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法により、ポリマーを製造するポリマー製造工程と、
前記ポリマーを繊維に紡糸する紡糸工程と、
を含むことを特徴とする繊維の製造方法である。
<14> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法により、ポリマーを製造するポリマー製造工程と、
前記ポリマーをフィルムに成形する成形工程と、
を含むことを特徴とするフィルムの製造方法である。
2 計量フィーダー
3 タンク
4 計量フィーダー
5 タンク
6 計量ポンプ
7 タンク
8 計量ポンプ
9 溶融混合装置
10 送液ポンプ
11 タンク
12 計量ポンプ
13 反応容器
14 計量ポンプ
15 有機触媒除去手段
16 ストランドカッター
17 ポリマー
100 重合反応装置
Claims (12)
- 反応容器内に、開環重合性モノマーと、圧縮性流体とを連続的に供給する供給工程と、
前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る重合工程と、
前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する有機触媒除去工程と、を含み、
前記有機触媒除去工程が、前記重合工程によって連続的に得られたポリマーを10℃〜70℃の水に10分間〜60分間浸漬させることにより行われ、
前記有機触媒が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、及び1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エンから選択される少なくとも1種であることを特徴とするポリマーの連続的製造方法。 - 前記水に浸漬させる時間が、30分間〜60分間である請求項1に記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記水の温度が、20℃〜60℃である請求項1から2のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記浸漬が、水を循環させることにより行われる請求項1から3のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記有機触媒が、水溶性である請求項1から4のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記重合工程において開環重合させる際の反応温度の下限が40℃以上であって、前記反応温度の上限が100℃以下、及び前記開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度以下のいずれかである請求項1から5のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記開環重合性モノマーのポリマー転化率が、98モル%以上である請求項1から6のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記圧縮性流体が、二酸化炭素を含有する請求項1から7のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 前記開環重合性モノマーが、カルボニル構造を環内に有するモノマーである請求項1から8のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法。
- 反応容器内に、開環重合性モノマーと、圧縮性流体とを連続的に供給する供給手段と、
供給された前記開環重合性モノマーと、前記圧縮性流体とを混合して、金属原子を含まない有機触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合させ連続的にポリマーを得る重合手段と、
前記ポリマー中の有機触媒を連続的に除去する有機触媒除去手段と、を有し、
前記有機触媒除去手段が、前記重合手段によって連続的に得られたポリマーを10℃〜70℃の水に浸漬させることにより行われ、
前記有機触媒が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、及び1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エンから選択される少なくとも1種であることを特徴とするポリマーの連続的製造装置。 - 請求項1から9のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法により、ポリマーを製造するポリマー製造工程と、
前記ポリマーを繊維に紡糸する紡糸工程と、
を含むことを特徴とする繊維の製造方法。 - 請求項1から9のいずれかに記載のポリマーの連続的製造方法により、ポリマーを製造するポリマー製造工程と、
前記ポリマーをフィルムに成形する成形工程と、
を含むことを特徴とするフィルムの製造方法。
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