JP6089483B2 - ボールねじ装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、作動性が良好で、予圧調整作業が容易であるダブルナット式ボールねじ装置を提供することを目的としている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、前記予圧付与手段は、隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな寸法の長軸を有する楕円形状の収容部を形成し、前記収容部の各々に複数の前記予圧用ボールを収容している予圧用ボール保持具と、を備えている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記収容部の外周側を切り欠いて開口部を形成した。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記開口部の最小幅が、前記予圧用ボールの直径より小さな寸法に設定されている。
したがって、隣接する2つのナットの間で相対的な芯ズレ誤差や傾き誤差が生じなく、ナット内に組み込まれている転動ボールには安定した予圧荷重が負荷されるので、ボールねじの作動性が悪化することがない。
また、隣接する2つのナットの間に複数の予圧用ボールを収納したボール保持具を組み込んで、予圧の状態を確認した後で大きさが違う予圧用ボールに入れ替えることにより最適予圧に調整することが可能なため、作業工数が大幅に低減することができる。
図1のボールねじ装置10は、ダブルナット予圧方式を採用している。このボールねじ装置10は、ねじ軸1と、このねじ軸1に対して鋼球2を介して螺合する第1のナット3a及び第2のナット3bを有する。
ねじ軸1の外周面には、ボール転動溝9が螺旋状に形成されている。
そして、ねじ軸1のボール転動溝9と第1のナット3a及び第2のナット3bのボール転動溝9とによって形成された転動路に、複数の鋼球2が転動可能に介装されている。
第1のナット3a及び第2のナット3bの両端面には図示しないエンドデフレクターが嵌め込まれている。エンドデフレクターは、第1のナット3a及び第2のナット3bの両端面を結ぶ貫通穴4a,4bと挿通して、鋼球2の案内通路を形成している。
ここで、従来のダブルナット予圧方式においては、予圧を与える際には平板からなる間座をナットの間に挟んで、その厚みにより予圧量を調整している場合が多いが、本実施形態は、第1のナット3a及び第2のナット3bに挟まれる後述する複数のボール7の大きさを変えることで予圧量を調整するものである。
第1実施形態の予圧付与手段20は、図2に示すように、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の4個のボール7と、これらボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部6aを形成したボール保持具6とを備えている。
また、ボール保持具6は、真円形状の収容部6aの外周側を切り欠いて開口部6bが形成されている。この開口部6bは、収容部6aから離間して径方向外方に向かうに従い、開口幅が徐々に大きくなるように形成されており、収容部6a側の最も小さな寸法の開口幅は、ボール7の直径より小さな値に設定されている。
予圧調整に用いられるボール7は、軸受やボールねじの部品として使用されている精密級の鋼球を使用しており、基本的には調質処理がされた鋼球を用いている。但し、必要に応じてセラミックなどの材質でもよい。一般にこれら精密級のボールは、ボール径の呼び寸法を基準として細かいサイズのボールが用意されている。(たとえば、1/4inchの鋼球の場合、ボール径φ6.35mmを基準として±30μm範囲で0.5〜数μm毎にボールが用意されている)。
ここで、本発明に係る転動ボールが鋼球2に対応し、本発明に係る予圧用ボールがボール7に対応し、本発明に係る予圧用ボール保持具がボール保持具6に対応する。
本実施形態のボールねじ装置10を組み立てる際には、ねじ軸1に対して第1のナット3a及び第2のナット3bを複数の鋼球2を介して螺合した状態でハウジング(不図示)に組み込む。その際、第1のナット3a及び第2のナット3bを互いに近づけ、2分割されたボール保持具6を径方向から対向させつつ、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に挟み込む。次に、第1実施形態の予圧付与手段20を構成する4個のボール7を、ボール保持具6の外周に形成した開口部6bから収容部6aに軽圧入して収納する。
このように、ボール保持具6の収容部6aに簡単にボール7を収納することができるともに、収容部6aのボール7を確実に保持することができる。
本実施形態の予圧付与手段30は、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の12個のボール7と、3個ずつのボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部16aを形成したボール保持具16とを備えている。
また、ボール保持具16は、楕円形状の収容部16aの外周側を切り欠いて開口部16bが形成されている。この開口部16bは、収容部16aから離間して径方向外方に向かうに従い、開口幅が徐々に大きくなるように形成されており、収容部16a側の最も小さな寸法の開口幅は、1個のボール7の直径より小さな値に設定されている。
本実施形態のように、各収容部16aに3個のボール7を収容した予圧付与手段30を採用すると、大きな予圧荷重や外部荷重が負荷された場合、ボール7の一個当たりの荷重が小さくなるので、ボール7や第1のナット3a及び第2のナット3bの端面の破損を防止することができる。
そして、本実施形態の予圧付与手段30も、収容部16a側の最も小さな寸法の開口部16bの開口幅がボール7の直径より小さな値に設定されているので、予圧用ボール7は収納部16aから脱落することがなく、収容部16aのボール7を確実に保持することができる。
本実施形態の予圧付与手段40は、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の12個のボール7と、3個ずつのボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部26aを形成したボール保持具26とを備えている。
ここで、本発明に係る予圧用ボール保持具がボール保持具26に対応する。
また、長穴形状の各収容部26aの長軸方向の寸法は、3個のボール7の直径を合わせた寸法より僅かに小さな寸法で形成されており、3個のボール7を、開口部26bから収容部26aに軽圧入して収納すると、ボール保持具26は、3個のボール7を弾性的に保持するので、ボール7がナット径方向にガタつくことがなく、振動及び異音の発生源となることのないボールねじ装置の提供が可能となる。
さらに、図5は、図4で示した第3実施形態の予圧付与手段40の変形例である。
本実施形態の予圧付与手段40を構成するボール保持具26は、長穴形状の各収容部26aの底面26a1を平坦面に形成している。
本実施形態によると、底面26a1を平坦面とした長穴形状の収容部26aは製作が容易であり、ボール保持具26の製造コストの低減化を図ることができる。
また、ボール保持具26の内周面から外周面まで貫通する給脂穴27からオイル又はグリースを供給すれば、ボール保持具26をより有効に活用することができ、第1のナット3a及び第2のナット3bの中央の予圧付与手段40からボールねじ装置10のナット全体に、オイル又はグリースを確実に供給することができる。
なお、上述したダブルナット予圧方式のボールねじ装置10では、ボールねじの転動体の周知の循環構造において、転動する鋼球2の循環構造にエンドデフレクターを用いる例を説明したが、本発明がこれに限るものではなく、ボールねじ装置の構造はチューブ式、コマ式など、ナット端面が金属であれば、どのような循環方式でも実施可能である。
Claims (6)
- 外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、
前記予圧付与手段は、
隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、
前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな直径の真円形状の収容部を形成した予圧用ボール保持具と、を備えていることを特徴とするボールねじ装置。 - 外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、
前記予圧付与手段は、
隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、
前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな寸法の長軸を有する楕円形状の収容部を形成し、前記収容部の各々に複数の前記予圧用ボールを収容している予圧用ボール保持具と、を備えていることを特徴とするボールねじ装置。 - 前記4箇所以上の収容部は、前記予圧用ボール保持具の同一円周上に等配に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
- 前記収容部の外周側を切り欠いて開口部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
- 前記開口部の最小幅は、前記予圧用ボールの直径より小さな寸法に設定されていることを特徴とする請求項4記載のボールねじ装置。
- 前記予圧用ボールの直径は、転動用ボールの直径と同じ呼び寸法とされていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のボールねじ装置。
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