以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、同一の又は対応する要素には全ての図を通じて同一の符号を付して重複する詳細な説明を省略する。
図1は、実施形態に係る角度合わせ装置が用いられる基板処理システム1の一部を示す平面図である。図1に示す基板処理システム1は、半導体ウエハ等の基板100に所要処理(例えば、熱処理、不純物導入処理、薄膜形成処理、リソグラフィ処理、洗浄処理、平坦化処理)を施す。以降の説明では、特段断らない限り基板100が円盤状の半導体ウエハであるとするが、この基板処理システム1において半導体ウエハ以外の基板に処理を施してもよい。
図1に示すように、本実施形態に係る基板処理システム1は、基板100を収納する収納部2と、基板100を角度合わせする角度合わせ装置3と、基板100に処理を施す処理装置4と、基板100を搬送する搬送ロボット5と、を備える。収納部2は、角度合わせ装置3及び搬送ロボット5を配置した搬送空間9を介し、処理装置4から離れて配置されている。
収納部2には、複数枚の基板100を収納する複数の容器2aが設置される。各容器2aは、複数枚の基板100をそれぞれ横置き状態であって上下方向に間隔をおいて並ぶ状態で収納することができる。基板100が半導体ウエハであれば、容器2aにはいわゆるフープを好適に適用することができる。基板100は、容器2aに収納された状態で基板処理システム1に搬入される。この段階で、基板100は角度合わせされておらず、また、基板100には所要処理が施されていない。容器2aが収容部2に設置されるとき、その基板出入口2bが搬送空間9に向けられる。
角度合わせ装置3は、容器2aから搬出された未角度合わせの基板100を受け容れ、当該基板100を角度合わせし、角度合わせ済の基板100の搬出を準備する。角度合わせとは、基板100の周方向における向きを合わせる(align)ことを意味し、具体的には基板の外周に形成された切欠(notch)又は直線部(orientation flat)の角度位置を合わせることを意味する。なお、角度合わせ装置3は、基板100を位置合わせしてもよい。処理装置4は、角度合わせ装置3で角度合わせされた基板100を受け容れ、当該基板100に処理を施す。処理装置4は、処理を施すための処理室4aを有し、処理室4aを形成する壁には、搬送空間9を処理室4aに連通させる基板出入口4bが設けられる。処理済の基板100は、容器2aに戻され、容器2aに収納された状態で基板処理システム1からの搬出を準備する。
搬送ロボット5は、基板100を収納部2、角度合わせ装置3及び処理装置4の間で搬送する。例えば、搬送ロボット5は、未角度合わせの基板100を角度合わせ装置3まで搬送し、角度合わせ済の基板100を処理装置4まで搬送し、処理済の基板100を容器2aまで搬送する。搬送ロボット5は、搬送空間9に設置された基台5aと、基台5aに可動に設けられた1以上のアーム5bとを有し、アーム5bの最先端部には基板100を把持するハンド6が取り付けられる。例えばハンド6は、二股に分かれた一対の先端部を有した薄板部材であり、その上面で基板100を載置又は保持することにより当該基板100を把持する。
図2は、図1に示すハンド6を示す側面図である。図2に示すように、本実施形態では、搬送ロボット5に複数(一例として5つ)のハンド6A〜Eが取り付けられ、これらハンド6A〜Eが複数枚(一例として5枚)の基板100をそれぞれ把持する。ハンド6A〜Eは、上下方向に間隔をおいて並べられ、複数枚の基板100を横置き状態であって上下方向に間隔をおいて並ぶ状態で把持することができる。搬送ロボット5は、ハンド6A〜E同士の上下間隔を変更せずにハンド6A〜Eを一括して昇降させることができる。
図3は、図1に示す基板処理システム1内で実行される基板搬送方法S0の工程の流れを示すフローチャートである。図4は、図3に示す基板搬送方法S0を実行した場合における基板処理システム1内での基板の流れを示すフローチャートである。基板搬送方法S0は、基板を収納部2、角度合わせ装置3及び処理装置4の間で搬送するための方法である。
図3に示すように、本実施形態に係る基板搬送方法S0は、第1交換工程S1、第1搬送工程S2、第2交換工程S3、第2搬送工程S4、第3交換工程S5及び第3搬送工程S6を有し、これら6工程S1〜S6がこの順番で実行される。基板処理システム1では、これら6工程S1〜S6を1サイクルとして基板が搬送される。第3搬送工程S6が終わると、第1交換工程S1に戻って、次サイクルが開始する。サイクルの第1番目の工程を第1交換工程S1としているのは説明の便宜のために過ぎず、6工程S1〜S6のうちどの工程が第1番目であってもよい。
図4に示すように、第1交換工程S1では、未角度合わせ且つ未処理の基板が角度合わせ装置3に搬入され、角度合わせ済の基板が角度合わせ装置3から搬出される。つまり、搬送ロボット5が、ハンド6A〜E(図2参照)それぞれで把持している未角度合わせの複数枚の基板を角度合わせ装置3に搬入する。この搬入の終了直後、搬送ロボット5は、角度合わせ装置3で搬出を準備している角度合わせ済の複数枚の基板をハンド6A〜Eそれぞれで把持し、当該角度合わせ済の複数枚の基板を角度合わせ装置3から搬出する。このように第1交換工程S1では、各ハンド6A〜Eが、未角度合わせ且つ未処理の基板から角度合わせ済の基板に持ち替える。
角度合わせ装置3は、複数枚の基板をそれぞれ横置き状態のままで受け容れることができ、搬入された複数枚の基板それぞれを横置き状態のまま角度合わせすることができる。角度合わせ装置3は、角度合わせ済の複数枚の基板を横置き状態で支持することができ、これら基板の搬出を準備する。本実施形態に係る角度合わせ装置3は、角度合わせ済の複数枚の基板の搬出を準備しながら、未角度合わせの複数枚の基板を受け容れることができるように構成される。このため、かかる第1交換工程S1を実現可能になる。
第1搬送工程S2では、角度合わせ済の基板を処理装置4まで搬送する。このとき、第1交換工程S1において角度合わせ装置3から搬出された角度合わせ済の複数枚の基板をそのまま角度合わせ装置3から処理装置4まで搬送してもよい。
第2交換工程S3では、角度合わせ済の基板を処理装置4に搬入し、処理済の基板を処理装置3から搬出する。つまり、ハンド6A〜Eが基板出入口4b(図1参照)を介して処理室4a(図1参照)内へと進入し、それによりハンド6A〜E(図2参照)それぞれで把持している角度合わせ済の複数枚の基板を搬送空間9(図1参照)から処理室4a内に搬入する。次いで、ハンド6A〜Eが一括して下降し、それによりハンド6A〜Eそれぞれで把持している角度合わせ済の複数枚の基板を処理室4a内の所定搬入位置に置く。この搬入の終了直後、処理室4a内の所定搬出位置で搬出を準備している処理済の複数枚の基板を空になったハンド6A〜Eそれぞれで把持する。次いで、ハンド6A〜Eが基板出入口4bを介して処理室4aから退出し、それによりハンド6A〜Eそれぞれで把持している処理済の複数枚の基板を処理室4aから搬送空間9へと搬出する。このように第2交換工程S3では、各ハンド6A〜Eが、角度合わせ済の基板から処理済の基板に持ち替える。
第2搬送工程S4では、処理済の基板を収納部2まで搬送する。このとき、第2交換工程S3において処理装置4から搬出された処理済の複数枚の基板をそのまま処理装置4から収納部2まで搬送してもよい。
第3交換工程S5では、処理済の基板を収納部2に搬入し、未角度合わせ且つ未処理の基板を収納部2から搬出する。つまり、ハンド6A〜Eが、基板出入口2b(図1参照)を介して容器2a(図1参照)内へと進入し、それによりハンド6A〜E(図2参照)それぞれで把持している処理済の複数枚の基板を搬送空間9(図1参照)から容器2a内に搬入する。次いで、ハンド6A〜Eが一括して下降し、それによりハンド6A〜Eで把持している処理済の複数枚の基板を容器2a内の所定収納位置に置く。すると、当該複数枚の基板が容器2a内で横置き状態であって上下方向に間隔をおいて並ぶ状態で収納される。この搬入の終了直後、空のハンド6A〜Eが当該容器2aの容器出入口2bを介して当該容器2aから退出する。次いで、空のハンド6A〜Eが、未角度合わせ且つ未処理の基板を収納した別の容器2aの容器出入口2bを介し、当該別の容器2a内へと進入する。次いで、ハンド6A〜Eが一括して上昇し、それにより当該別の容器2a内の所定収納位置に置かれている未角度合わせ且つ未処理の複数枚の基板をハンド6A〜Eそれぞれで把持する。次いで、ハンド6A〜Eが基板出入口2bを介して容器2aから退出し、それによりハンド6A〜Eそれぞれで把持されている未角度合わせ且つ未処理の複数枚の基板を容器2aから搬送空間9へと搬出する。このように第3交換工程S5では、各ハンド6A〜Eが、処理済の基板から未角度合わせ且つ未処理の基板に持ち替える。
第3搬送工程S6では、未角度合わせ且つ未処理の基板を角度合わせ装置3まで搬送する。このとき、第3交換工程S5において収納部2から搬出された未角度合わせ且つ未処理の複数枚の基板をそのまま収納部2から角度合わせ装置3まで搬送してもよい。
本実施形態に係る基板搬送方法S0の作用について比較例を参照しながら説明する。図5は、比較例に係る基板処理システム901内で実行される基板搬送方法S900の工程の流れを示すフローチャートであり、図6は、図5に示す基板搬送方法S900を実行した場合における基板処理システム901内での基板の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、比較例に係る基板処理システム901は、本実施形態と同様、収納部902、角度合わせ装置903、処理装置904及び搬送ロボット905を備え、当該搬送ロボット905にはハンド(図示せず)が取り付けられる。比較例に係る角度合わせ装置903は、本実施形態とは異なり、角度合わせ済の基板を搬出した後でなければ未角度合わせの基板を受け容れない。言い換えると、角度合わせ装置903は、角度合わせ済の基板の搬出を準備しながら未角度合わせの基板を受け容れるようなことはできない。
図5及び図6に示すように、比較例に係る基板搬送方法S900では、角度合わせ装置903から角度合わせ済の基板が搬出され(S901)、角度合わせ済の基板が処理装置904まで搬送され(S902)、角度合わせ済の基板が処理装置904に搬入される(S903)。次いで、ハンドが基板を把持することなく収納部902まで移動する(S904)。すなわち、第1の空搬送が行われる。
次いで、収納部902から未角度合わせ且つ未処理の基板が搬出され(S905)、未角度合わせの基板が角度合わせ装置903まで搬送され(S906)、未角度合わせの基板が角度合わせ装置903に搬入される(S907)。次いで、ハンドが基板を把持することなく処理装置904まで移動する(S908)。すなわち、第2の空搬送が行われる。
次いで、処理装置904から処理済の基板が搬出され(S909)、処理済の基板が収納部902まで搬送され(S910)、処理済の基板が収納部902に搬入される(S911)。次いで、ハンドが基板を把持することなく角度合わせ装置903まで移動する(S912)。すなわち、第3の空搬送が行われる。
基板処理システム901では、これら12工程S901〜S912を1サイクルとして基板が搬送される。当該12工程S901〜S912は、ハンドが移動する工程を6つ含み、ハンドは、1サイクルで、角度合わせ装置903から処理装置904及び収納部902を経て角度合わせ装置903に戻る循環路を2周する。第3の空搬送工程S912が終わると、角度合わせ装置903から基板を搬出する工程S901に戻って、次サイクルが開始する。
図7は、本実施形態に係る基板搬送方法S0を実行した場合におけるタイムチャートと、比較例に係る基板搬送方法S900を実行した場合におけるタイムチャートとを併記した図である。図7を参照する下記の説明において、システムを構成する要素及び方法を構成する工程には適宜図1〜6中の参照符号を付す。
図7中、上側が本実施形態のタイムチャートであり、下側が比較例のタイムチャートである。本実施形態のタイムチャートは、同一時間軸に沿ってハンドの位置変化と、基板搬送方法S0の工程進行と、角度合わせ装置3の状態変化とを併せて示す。図示の便宜のためハンドの位置を1軸上に表したので、収納部2及び角度合わせ装置3間を移動中のハンドの位置変化を表す斜線が処理装置4の位置を示す点線を跨いでいるが、前述のとおりハンド6は当該移動中に処理装置4を経由しない。比較例のタイムチャートも本実施形態のタイムチャートと同じ要領で作成されている。
説明の便宜のため、本実施形態に係る収納部2及び角度合わせ装置3間の移動時間と、角度合わせ装置3及び処理装置4間の移動時間と、処理装置4及び収納部2間の移動時間との3種の移動時間は互いに等しいものとする。本実施形態に係る収納部2での基板交換時間と、角度合わせ装置3での基板交換時間と、処理装置4での基板交換時間との3種の基板交換時間は互いに等しいものとする。対比の便宜のため、比較例に係る3種の移動時間は、本実施形態に係る3種の移動時間のうち対応するものと等しいものとする。比較例に係る3種の基板搬入時間及び3種の基板搬出時間の計6種の所要時間は互いに等しいものとする。比較例に係る1回の基板搬入時間及び1回の基板搬出時間の合算時間は、本実施形態に係る1回の基板交換時間と等しいものとする。
比較例では、搬送ロボット905が、前述の循環路を2周しなければ1サイクルが終了しない。比較例に係るハンドの位置変化を示す線のうち点線は空搬送を表しており、2周のうち1周分を空搬送に費やしている。比較例に係る基板搬送方法S900では、ある1つの要素(902,903又は904)への基板搬入と当該要素からの基板搬出とが時間的に離れたタイミングで行われる。ハンドは、当該要素への基板搬入完了から当該要素からの基板搬出開始までに、循環路を1周して当該要素に戻る。そのため、ハンドが循環路を2周しなければ1サイクルを終了できず、1周分の空搬送が発生することとなる。
一方、本実施形態に係る基板搬送方法S0では、ある1つの要素(2,3又は4)への基板搬入の直後にその場で当該要素からの基板搬出を行い、搬送ロボット5は搬入と搬出の間では当該要素の前から離れない。よって、本実施形態では、ハンド6が、角度合わせ装置3から処理装置4及び収納部2を経て角度合わせ装置3に戻る循環路を1周すると1サイクルが終了する。本実施形態では、循環路1周分の空搬送が解消されるので、タクトタイムが比較例と対比して半減する。よって、基板の搬送効率が大幅に改善される。
各タイムチャートは、角度合わせ装置3,903の状態変化として、角度合わせ装置3,903が角度合わせするのを許容される状態(以下、単に「角度合わせ許容状態」とも称する)と、角度合わせ装置3,903が角度合わせするのを許容されず待機せざるを得ない状態(以下、単に「待機状態」とも称する)の2状態の切り換わりを示している。結果、角度合わせ許容状態の継続時間(以下、「許容時間」とも称する)と、待機状態の継続時間(以下、「待機時間」とも称する)とが表されている。
比較例では、角度合わせ装置903は、角度合わせ装置903から基板を搬出する工程S901を開始してから角度合わせ装置903に未角度合わせの基板を搬入する工程S907を終了するまでの期間(工程S901〜S907の実行時間)中に待機状態となる。角度合わせ装置903は、当該搬入工程S907を終了してから次サイクルの搬出工程S901を開始するまでの期間(工程S908〜S912の実行時間)中にしか角度合わせ許容状態になることができない。すなわち、比較例の許容時間には、ハンドが前述の循環路を1周するのに要する時間(工程S908、S910及びS912の合計実行時間)と、処理装置904での基板搬出時間(工程S909の実行時間)と、収納部902での基板搬入時間(工程S911の実行時間)としか含まれない。
一方、本実施形態では、角度合わせ装置3は、第1交換工程S1の実行時間中に待機状態となるが、第1交換工程S1を終了してから次サイクルの第1交換工程S1を開始するまでの期間(工程S2〜S6の実行時間)中に角度合わせ許容状態となる。すなわち、本実施形態の許容時間には、前述の循環路を1周するのに要する時間(第1搬送工程S2、第2搬送工程S4及び第3搬送工程S6の合計実行時間)と、処理装置4での基板交換時間(第2交換工程S3の実行時間)と、収納部2での基板交換時間(第3交換工程S5の実行時間)とが含まれる。
本実施形態の待機時間は、ハンドが循環路を1周するのに要する時間と1回の基板交換時間との合算時間分だけ、比較例の待機時間よりも短い。本実施形態の許容時間は、1回の基板搬入時間及び1回の基板搬出時間の合算時間分(すなわち、1回の基板交換時間分)だけ、比較例の許容時間よりも長い。よって、角度合わせの作業効率が改善される。
このように本実施形態によれば、比較例と対比してタクトタイムを大幅に短縮することができ、角度合わせ装置3の待機時間を短くすることができる。そのうえで、角度合わせ装置3の許容時間を長くすることもできる。
本実施形態に係る基板処理システム1は比較例に対して上記顕著な作用効果を奏するところ、その一要因は、3つの要素2〜4のいずれについても当該要素への基板搬入の直後にその場で当該要素からの基板搬出を行うことにある。本実施形態に係る角度合わせ装置3は、角度合わせ済の基板の搬出を準備しながら未角度合わせの基板を受け容れることができるように構成され、それにより基板搬送方法S0の第1交換工程S1を実現可能にしている。角度合わせ装置3のこのような構成により、本実施形態は比較例に対して明確に優位となっている。以下、このような構成を含む角度合わせ装置3の実施形態について説明する。
図8は、第1実施形態に係る角度合わせ装置3の側面図である。図8に示すように、本実施形態に係る角度合わせ装置3は、搬送空間9に水平に設置される板状の基台25と、複数枚の基板100をそれぞれ保持する複数の保持部10A〜Eと、複数の第1支持部11A〜Eを含む第1昇降体21A〜Eと、複数の第2支持部12A〜Eを含む第2昇降体22とを備える。
複数の保持部10A〜Eは、複数枚の基板100をそれぞれ横置き状態で上下方向に間隔をおいて並ぶようにして保持する。そのため、複数の保持部10A〜Eが、基台25よりも上方で上下方向に間隔をおいて並べられる。また、複数の保持部10A〜Eは一体として回転するように構成されている。複数の第1支持部11A〜Eは、複数の保持部10A〜Eそれぞれに対応し、複数の第2支持部12A〜Eは、複数の保持部10A〜Eそれぞれに対応し且つ複数の第1支持部11A〜Eそれぞれに対応している。複数の第1支持部11A〜Eは、個別に、対応する保持部10A〜Eに保持される基板100の下方の第1退避位置と当該保持部10A〜Eよりも上方の第1支持位置との間で昇降する。複数の第2支持部12A〜Eは、一括して、対応する保持部10A〜Eに保持される基板100の下方の第2退避位置と対応する第1支持部11A〜Eの第1支持位置よりも上方の第2支持位置との間で昇降する。
本実施形態に係る角度合わせ装置3は、5つの保持部10A〜Eと、これに対応した5つの第1支持部11A〜E及び5つの第2支持部12A〜Eとを備え、それにより5枚1組の基板100を一括して取り扱うことができる。つまり、未角度合わせの5枚1組の基板100の一括搬入を受け容れ、角度合わせ済の5枚1組の基板100の一括搬出を準備する。角度合わせ装置3が一括して取扱い可能な基板100の枚数(すなわち、保持部10A〜Eの個数)は適宜変更可能である。
角度合わせ装置3は、5枚1組の基板100を一括して搬入させ又は搬出させるための基板出入口3a(図1にも略示する)を有する。5つの保持部10A〜Eは、基板出入口3aから基板100の搬入方向X1に離れて配置される。搬入方向X1は、上下方向と交差する方向であり、好ましくは水平である。
角度合わせ装置3に5枚の基板100を一括搬入するときには、未角度合わせの5枚の基板100を把持したハンド6が、基板出入口3aを通って角度合わせ装置3内へと搬入方向X1に進入してくる。5つの保持部10A〜Eは、このように搬入された5枚の基板100それぞれを横置き状態で受け容れ、受け容れた基板100を上下方向に間隔をおいて並ぶようにして保持することができる。本実施形態では、5つの第2支持部12A〜Eも、第2支持位置に位置し且つ基板100を支持していない場合には、搬入された5枚の基板100をそれぞれ横置き状態で受容れ可能であり、その後5つの第2支持部12A〜Eが第2退避位置まで下降することで、未角度合わせの5枚の基板100を保持部10A〜Eそれぞれに移載することができる。
角度合わせ装置3は、保持部10A〜Eを一体として回転させて1枚の基板100を角度合わせし、当該角度合わせ済の基板100を保持している保持部10A〜Eに対応する第1支持部11A〜Eを上昇させて当該基板100を当該第1支持部11A〜Eで順次持ち上げるという一連の角度合わせ動作を繰り返すように構成される。一連の角度合わせ動作は、通常、5枚全ての基板100の角度合わせを完了するまで繰り返される。
角度合わせ装置3から5枚の基板100を一括搬出するときには、ハンド6が角度合わせ装置3内で搬出を準備している角度合わせ済の5枚の基板100を把持する。本実施形態では、角度合わせ済の5枚の基板100は5つの第2支持部12A〜Eそれぞれで搬出を準備することができ、また、5つの保持部10A〜Eそれぞれでも搬出を準備することができる。上記一連の角度合わせ動作完了後、第2支持部12A〜Eを上昇させれば第2支持部12A〜Eで搬出を準備する状態となり、第1支持部11A〜Eを下降させれば保持部10A〜Eで搬出を準備する状態となる。ハンド6は、5枚の基板100を把持した後に搬入方向X1とは逆向きの搬出方向X2に退出していく。これにより、5枚の基板100がハンド6と共に基板出入口3aを通って角度合わせ装置3の外へと一括搬出される。
本実施形態に係る角度合わせ装置3によれば、角度合わせ済の5枚の基板100が5つの第2支持部12A〜Eそれぞれで搬出を準備している場合には、5つの保持部10A〜Eが未角度合わせの5枚の基板100の搬入を受け容れることができる。角度合わせ済の5枚の基板100が5つの保持部10A〜Eそれぞれで搬出を準備している場合には、5つの第2支持部12A〜Eが未角度合わせの5枚の基板100の搬入を受け容れることができる。これにより角度合わせ装置3にて、未角度合わせの5枚1組の基板100を角度合わせ済の5枚1組の基板100に交換することができ、それにより前述のとおり基板100の搬送効率と角度合わせ装置3の作業効率とを改善することができる。
以降の説明では、搬入方向X1及び搬出方向X2を区別せず纏めた一方向を表すときに「出入方向X」と称し、出入方向Xを水平とする。また、この出入方向Xに直交する水平な方向を「直交方向Y」と称する。上下方向に並ぶ5つの保持部11A〜Eを互いに区別する場合、下から順番に第1段の保持部10A、第2段の保持部10B、第3段の保持部10C、第4段の保持部10D、第5段の保持部10Eと称する。保持部10A〜Eに対応する他の要素についても同様とする。
図9は、図8に示す角度合わせ装置3の平面図である。図8及び図9に示すように、5つの保持部10A〜Eは、回転駆動部30により一体として回転駆動される。本実施形態に係る回転駆動部30は、電気モータ等の単一の回転駆動源31と、回転駆動源31により発生される駆動力を複数の保持部10A〜Eそれぞれに伝達して5つの保持部10A〜Eを一体として回転駆動する回転伝達機構32とを含む。回転伝達機構32は、減速機構33、駆動軸34及び5つのベルト伝動機構35A〜Eを含む。駆動軸34は、上下方向に延び且つ回転可能に支持され、減速機構33を介して回転駆動源31の出力軸と連結される。5つのベルト伝動機構35A〜Eは、保持部10A〜Eそれぞれに対応している。各ベルト伝動機構35A〜Eは、駆動軸34上に設けられて駆動軸34と共に回転する駆動プーリ36A〜Eと、対応する保持部10A〜Eに内蔵された従動プーリ(不図示)と、駆動プーリ36A〜E及び従動プーリに巻き掛けられたタイミングベルト37A〜Eとを含む。なお、本実施形態では、タイミングベルト37A〜Eはアイドルプーリ38A〜Eにも巻き掛けられている。
本実施形態に係る保持部10A〜Eは、その中心軸線周りに自転するターンテーブルであり、当該中心軸線は、駆動軸34と同様にして上下方向に向けられる。5つの中心軸線は、同軸に配置され、5つの保持部10A〜Eに共通の回転軸線を成す。回転駆動源31が作動すると、駆動軸34が上下方向に向いた軸線周りに回転し、5つのベルト伝動機構35A〜Eが駆動軸34の回転を対応する保持部10A〜Eに伝達する。これにより5つの保持部10A〜Eがその中心軸線(すなわち、共通の回転軸線)周りに一体として回転駆動される。
各保持部10A〜Eは、平面視で概略円形状の上面を有し、当該上面で1枚の基板100を載置することができ、このように上面で載置することで当該基板100を保持する。このとき、各基板100は、板厚方向に向いた基板100の中心線が保持部10A〜Eの回転軸線と一致するようにして、対応する保持部10A〜Eに保持される。また、保持部10A〜Eが基板100を保持しているときには、基板100の中心部分のみが保持部10A〜Eの上面で載置され、基板100の残余部分は保持部10A〜Eから水平に延在する。基板100が円盤状の半導体ウエハであれば、基板100のうち保持部10A〜Eから延在する部分が平面視でドーナツ形状を呈する。なお、前述及び後述のとおり、第2支持部12A〜Eも搬入された基板100をそれぞれ横置き状態で受容れ可能であるが、このときも、5枚の基板100は保持部10A〜Eの回転軸線に対して上記同様に位置合わせされる。
駆動軸34は、保持部10A〜Eから搬入方向X1に離れており、保持部10A〜Eを基準として基板出入口3aとは出入方向Xに関して反対側に配置される。このため、駆動軸34がハンド6の進入及び退出や基板100の搬入及び搬出を妨げることはない。減速機構33は駆動軸34の下端に連結され、回転駆動源31は駆動軸34よりも下方に配置される。このため、減速機構33及び回転駆動源31も基板100と干渉しない。回転駆動源31は、駆動軸34から直交方向Yに離れて配置される。このため、回転駆動部31が出入方向Xにコンパクトにレイアウトされ、ひいては角度合わせ装置3を出入方向Xに小型化することができる。
なお、詳細図示を省略するが、保持部10A〜Eは、基台25から立設して駆動軸34に隣接する支持台(図示せず)から搬出方向X2に延びる5つのブラケット(図示せず)それぞれの先端部に取り付けられ、対応するブラケットを介して基台25側に片持ちで回転可能に支持される。各保持部10A〜Eの上面は、対応するブラケットよりも上方に且つ対応するタイミングベルト37A〜Eよりも上方に位置する。このため、ブラケット及び回転伝達機構32A〜Eも基板100と干渉しない。
なお、保持部10A〜Eの形態変更等に応じて、回転伝達機構32には他の機構を適用してもよい。例えば保持部をピン状又は爪状に形成する場合、回転伝達機構を、単一の回転駆動源によって駆動される単一のターンテーブルと、当該ターンテーブルから上方に延びるポールとから構成し、5つの保持部を当該ポール上に上下方向に間隔をおいて配置してもよい。また、回転駆動源を複数設け、これら回転駆動源を同期作動させることで5つの保持部を一体として回転させてもよい。本実施形態のように、単一の回転駆動源31で5つの保持部10A〜Eを一体として回転させるようにすれば、角度合わせ装置3の装置要素を削減することができるので、小型軽量の角度合わせ装置3を廉価で製造することができる。
図8に示すように、第1昇降体21A〜Eは、角度合わせ装置3が一括して取扱い可能な基板100の枚数分(本実施形態では5つ)設けられており、5つの第1昇降体21A〜Eが、5つの第1支持部11A〜Eと一対一で対応付けられている。5つの第1支持部11A〜Eは、保持部10A〜Eと同様にして上下方向に間隔をおいて配置されるようにして、対応する第1昇降体21A〜Eに取り付けられている。各第1昇降体21A〜Eは、昇降駆動部70により駆動され、その残余とは別個独立して上下方向に昇降することを許容される。各第1昇降体21A〜Eが昇降すると、これに対応する第1支持部11A〜Eのみが、その残余とは別個独立して上下方向に昇降する。この昇降動作に応じて、保持部10A〜Eのうちいずれか1つに保持されている基板100のみを対応する第1支持部11A〜Eで持ち上げたり、第1支持部11A〜Eに支持されている基板100を対応する保持部10A〜Eに移載したりすることができる。
第2昇降体22は単一であり、単一の第2昇降体22が、5つの第2支持部12A〜Eを全て有している。5つの第2支持部12A〜Eは、第2昇降体22に保持部10A〜Eと同様にして上下方向に間隔をおいて配置される。第2昇降体22は、昇降駆動部70により駆動されて上下方向に昇降する。第2昇降体22が昇降すると、5つの第2支持部12A〜Eは、上下間隔を変えることなく一括して上下方向に昇降する。この昇降動作に応じて、第1支持部11A〜Eに支持されている5枚の基板100を一括して第2支持部12A〜Eそれぞれで持ち上げたり、第2支持部12A〜Eそれぞれに支持されている5枚の基板100を一括して保持部10A〜Eそれぞれに移載したりすることができる。
図10は、図8に示す角度合わせ装置3の正面図である。図8〜図10に示すように、第2昇降体22は全体として、上下両側及び出入方向X両側で開放された箱体を構成している。第2昇降体22は、一対のベース51,52と、4本のポール53〜56と、一対の側壁57,58とを有している。一対のベース51,52は、出入方向Xに離れて配置され、直交方向Yに平行に延びている。4本のポール53〜56のうち2本のポール53,54は、搬入側ベース51の一端部及び他端部それぞれから上方に立設しており、残り2本55,56は、搬出側ベース52の一端部及び他端部それぞれから上方に立設している。一対の側壁57,58は、直交方向Yに離れて平行に配置され、一方側の側壁57は、ベース51,52の一端部同士を接続すると共に、一方側に配置されたポール53,55同士を接続する。他方側の側壁54は、2つのベース51,52の他端部同士を接続すると共に、他方側に配置された2本のポール54,56同士を接続する。このようにして第2昇降体22は、前述のような箱体を構成している。
図8及び図9に示すように、5つの第1昇降体21A〜Eは、出入方向Xに並べられ、第2昇降体22の内側領域に纏まって配置される。なお、5つの第1昇降体21A〜Eは、第1段から順に搬出方向X2に並んでいるが、配列順序は適宜変更可能である。
図10にも示された第5段の第1昇降体21Eに着目すると、第1昇降体21Eは、直交方向に延びるベース61Eと、ベース61Eの一端部及び他端部それぞれから上方に立設する一対のポール62E,63Eとを有する。第1昇降体21Eは、出入方向Xに見れば第2昇降体22と同様にしてU字状に形成されるが第2昇降体22よりは小振りであり、それにより第2昇降体22の内側領域への収容を可能にしている。ベース61Eは、第2昇降体22のベース51,52よりも若干短く、第2昇降体22の一対の側壁57,58の間に配置される(特に図9を参照)。一対のポール62E,63Eは、第2昇降体22の4本のポール53〜56よりも内寄りに配置され、一対の側壁57,58の内面と対峙して上下方向に延びる(特に図9を参照)。このようにして第5段の第1昇降体21Eは、第2昇降体22に入れ子組みされる。
残余の第1昇降体21A〜Dも、第5段の第1昇降体21Eと同様に構成されて第2昇降体22に入れ子組みされる。5本のベース61A〜Eは第2昇降体22の内部領域で平行に延びる(特に図9を参照)。直交方向Y一方側では、5本のポール62A〜Eが第2昇降体22Aの内部領域で出入方向Xに並ぶように林立し(詳細図示省略)、他方側でも、5本のポール63A〜Eが第2昇降体22の内部領域で出入方向Xに並ぶように林立する(特に図8を参照)。5本のポール63A〜Eは、対応する保持部10A〜Eの高さに応じた互いに異なる高さを有しており、第1段のポール63Aの高さが最小で、第5段のポール63Eの高さが最大である(特に図8を参照)。なお、5本のポール62A〜Eは、対応するポール63A〜Eと同一の高さを有している(詳細図示省略)。
このように5つの第1昇降体21A〜Eを第2昇降体22の内部領域に纏めて配置すると、あたかも5つのべース61A〜Eが簀子状の底壁部を構成し、一方側5本のポール62A〜E及び他方側5本のポール63A〜Eが一対の棒グラフ状の側壁部を構成したかのようになる。5つの第1昇降体21A〜Eは全体として、上側及び出入方向両側で開放された籠体又は箱体を構成する。逆に、5つの第1昇降体21A〜Eは、このような箱体を出入方向Xにスライスすることで得られたものであるとも言える。このように5つの第1昇降体21A〜Eを組み合わせ且つ第2昇降体22の内部領域に配置したので、これら昇降体21A〜E,22を全体としてコンパクトに構成することができる。
基台25には、出入方向Xに延びる中央壁27が立設し、第2昇降体22はこの中央壁27よりも上方に配置され、5つの第1昇降体21A〜Eはこの第2昇降体22の内側領域に配置されている。第1昇降体21A〜E及び第2昇降体22は、案内支持機構65を介して中央壁27に昇降可能に支持される。案内支持機構65は、ベース51,52,61A〜Eに対応しており、第1昇降体21A〜Eにはそれぞれ1つずつ案内支持機構65が設けられ、第2昇降体22には一対のベース51,52それぞれに対応して2つの案内支持機構65が設けられている。
図10にも示された第2昇降体22の搬出側ベース52に着目すると、ベース52には下方に突出するガイド片68が設けられ、ガイド片68がリニアガイド69を介して中央壁27の側面に取り付けられている。リニアガイド69は、ガイド片68が中央壁27の側面に沿って上下方向にリニア移動するように、ガイド片68を案内し且つ支持する。詳細図示を省略するが、第2昇降体22の搬入側ベース51も同様にして中央壁27に支持され、各第1昇降体21A〜Eのベース61A〜Eも同様にして中央壁27に支持される。
前述のとおり、第2昇降体22は下側で開放された箱体を成す。このため、5つの第1昇降体21A〜Eは、対応するガイド片(詳細図示省略)を第2昇降体22の下側開放部位を介して第2昇降体22よりも下方に突出させることができる。これにより、5つの第1昇降体21A〜Eは、第2昇降体22に入れ子組みされながらも、第2昇降体22よりも下方に位置する中央壁27に支持されることができる。
図8及び図9に示すように、5つの第1昇降体21A〜E及び単一の第2昇降体22は、昇降駆動部70により駆動される。昇降駆動部70は、5つの第1昇降体21A〜Eそれぞれに対応し、対応する第1昇降体21A〜Eを昇降させる5つの第1昇降駆動源71A〜Eと、第2昇降体22を昇降させる第2昇降駆動源72とを含む。本実施形態では第2昇降駆動源72が単一である。合計6個の昇降駆動源71A〜E,72は、出入方向Xに並ぶ状態で基台25上に設置され、対応する昇降体21A〜E,22の下に配置される。
各第1昇降駆動源71A〜Eは、例えば上下方向に進退可能なロッドを有するシリンダである。ロッドはベース61A〜E又は案内支持機構65のガイド片に連結されている。各第1昇降駆動源71A〜Eのロッドが伸長すると、対応する第1昇降体21A〜Eが案内支持機構65により案内され、残余の第1昇降体21A〜Eとは別個独立して上昇する。この上昇に伴って、当該第1昇降体21A〜Eに含まれる第1支持部11A〜Eが、残余の第1支持部とは別個独立して上昇する。ロッドが収縮すると、これとは逆に、対応する第1昇降体及び第1支持部が残余と別個独立して下降する。無論、5つの第1昇降駆動源71A〜Eを同期作動させれば、5つの第1昇降体21A〜Eが一斉に昇降し、それにより5つの第1支持部11A〜Eを一斉に昇降させることができる。
前述のとおり、第2昇降体22は下側で開放された箱体を成している。このため、第1昇降体21A〜Eを上昇させるときに、第1昇降駆動源71A〜Eの構成要素(一例としてロッド)を第2昇降体22の下側開放部位を介して第2昇降体22の内側領域に進入させることができる。これにより、5つの第1昇降体21A〜Eを第2昇降体22に入れ子組みしながらも、5つの第1昇降駆動源71A〜Eを第2昇降体22よりも下方に配置して基台25上に簡便に設置することができるようになる。
第2昇降駆動源72も、第1昇降駆動源71A〜Eと同様にシリンダであり、ロッドは、搬入側ベース51又はこれに対応する案内支持機構65のガイド片(詳細図示省略)に連結される。第2昇降駆動源72のロッドが伸長すると、第2昇降体22が案内支持機構65により案内されて上昇する。この上昇に伴って、第2昇降体22に含まれる5つの第2支持部12A〜Eが一括して上昇する。第2昇降駆動源72が収縮すると、これとは逆に、第2昇降体22が下降して5つの第2支持部12A〜Eが一括して下降する。搬出側ベース52は案内支持機構65により中央壁27の側面に昇降可能に支持されているので、第2昇降駆動源72を単一にして搬入側ベース51にのみ昇降の駆動力を入力しても、第2昇降体22の姿勢を変えることなく上下方向に円滑に移動させることができる。
昇降駆動源71A〜E,72は、電気モータのように回転駆動力を発生するものであってもよい。この場合、昇降駆動部は、昇降駆動源により発生される回転を並進に変換する変換機構を備え、変換機構には例えばボールねじ及びこれに螺合するナットを適用することができる。
図8〜図10に示すように、第2昇降体22は、基台25よりも上方に配置され、上下両側及び出入方向両側で開放された箱体を構成する。5つの第1昇降体21A〜Eは、第2昇降体22の内部領域に纏まって配置される。第2昇降体22の下側開放部分は、第1昇降体21A〜Eを第2昇降体22への入れ子組みすることと、第1昇降体21A〜Eを基台側に支持して第1昇降駆動源71A〜Eを基台25上に設置することとの両立に貢献する。
5つの第1昇降体21A〜Eは全体として、上側及び出入方向両側で開放された箱体を構成するところ、5つの保持部10A〜Eは、これら5つの第1昇降体21A〜Eの内部領域に配置されており、各昇降体21A〜Eのベース51,52,61A〜Eは、基台25よりも上方であり第1段(最下段)の保持部10Aよりも下方で直交方向Yに延在する。
第2昇降体22を搬入方向X1に見ると、搬出側ベース52と当該ベース52から立設する2本のポール55,56とがU字を成し、5つの第1昇降体21A〜Eは、それよりも出入方向X搬入側で、同様にしてU字に形成されている(特に図10を参照)。5つの保持部10A〜Eは、それより更に出入方向X搬入側に配置され、直交方向Yにおいてポール62A〜E,63A〜E同士の中間部にて上下方向に並べられる。
第1昇降体21A〜E及び第2昇降体22は出入方向X搬出側で上記のとおり開放され、当該搬出側開放部位が、角度合わせ装置3に対して基板100を搬出又は搬入するための基板出入口3aを構成する。ハンド6は、基板出入口3aを介して第1昇降体21A〜Eの内部領域へと搬入方向X1に進入することができ、また、基板出入口3aを介して第1昇降体21A〜E及び第2昇降体22の外へと搬出方向X2に退出することができる(特に図9を参照)。
なお、保持部10A〜Eが円盤状の基板100を保持しているときには、基板100の中心部分のみが保持部10A〜Eの上面で載置され、基板100の残余部分が保持部10A〜Eから水平に延在して平面視でドーナツ形状を呈する。第1昇降体21A〜Eのベース61A〜Eは、第2昇降体22のベース51,52よりも短いが、基板100の直径よりも長い。このため、基板100を昇降体21A〜E,22と干渉させることなく、基板100を上記のとおり第1昇降体21A〜E内に搬入することができる。また、搬入された5枚の基板100を5つの保持部10A〜Eそれぞれで保持すると、保持された基板100は第1昇降体21A〜Eのポール62A〜E,63A〜Eと離間対峙する。
図9に示すように、駆動軸34は回転駆動源31と共に第2昇降体22から搬入方向X1に離れて配置され、そのため基板100の搬出又は搬入を妨げない。第1昇降体21A〜E及び第2昇降体22は出入方向X搬入側で開放された箱体を構成し、ベルト伝動機構36A〜Eは、当該搬入側開放部位を通って、第2昇降体22外から5つの第1昇降体21A〜Eの内部領域へと搬出方向X2に進入している。このように昇降体21A〜E,22が開放されることで、上下方向に延びる駆動軸34を昇降体21A〜E,22外に配置することと、かかる駆動軸34の回転を利用して昇降体21A〜E,22内の保持部10A〜Eを回転駆動するための機構36A〜Eを配置することとを実現することができる。また、昇降体21A〜E,22を搬出側でも開放して当該部位を基板出入口3aとしたことと相まって、回転駆動部30全体を基板100の搬出又は搬入を妨げないように配置することができる。
図8に示すように、各第1昇降体21A〜Eは、一対一で対応付けられた第1支持部11A〜Eを含む。各第1支持部11A〜Eは、対応する第1昇降体21A〜Eのポール62A〜E,63A〜Eに固定されている。各第1昇降体21A〜Eにおいてポール62A〜E,63A〜Eは対を成しているところ、各第1支持部11A〜Eも対を成している。
第5段の第1昇降体21Eに着目すると、図10に示すように、第5段の第1支持部11Eは直交方向Yに対を成す。一対の第1支持部11Eは、平板の爪状に形成され、対応する第1昇降体11Eの一対のポール62E,63Eそれぞれに取り付けられ、対応する保持部10Eを直交方向Yに挟むように配置される。一対の第1支持部11Eは、対応する第1昇降体21Eのベース61Eを基準にして同じ高さに配置され、対応する保持部10Eと概略同じ高さに配置される。
図9に示すように、保持部10Eで保持される基板100は、保持部10Eから水平に延在する。基板100は、直交方向Y一方側縁部にて、第1昇降体21A〜Eのポール62A〜E及び第2昇降体22のポール53,55と僅かに離間し、直交方向Y他方側縁部にて、第1昇降体21A〜Eのポール63A〜E及び第2昇降体22のポール54,56と僅かに離間する。
一対の第1支持部11Eは、対応するポール62E,63Eから直交方向Yに突出し、第1昇降体21A〜Eの内部領域に配置される。直交方向Y一方側の第1支持部11Eは、保持部10Eとは平面視で重ならない一方、保持部10Eに保持される基板100の一方側縁部と平面視で重なる。直交方向Y他方側の第1支持部11Eも、保持部10Eとは平面視で重ならない一方、保持部10Eに保持される基板100の他方側縁部と平面視で重なる。
平面視で保持部10Eの中心を通過して直交方向Yに延びる基準線LYを引くと、当該基準線LYが一対の第1支持部11Eを通過し、一対の第1支持部11Eが当該基準線LY上に設けられる。保持部10Eで基板100を適正に保持した場合、基準線LYは、基板100の中心を通過して直交方向Yに延びる基板100の中心線と一致する。このとき、一対の第1支持部11Eが基板100と重なる領域は、基板100の直交方向Y一方側の末端点と他方側の末端点とを含む。
特に本実施形態では、平面視において、一対の第1支持部11Eが、保持部10Eの中心を通過して出入方向Xに延びる基準線LXを対称軸線として線対称に配置されている。保持部10Eで基板100を適正に保持した場合、基準線LXは、基板100の中心を通過して出入方向Xに延びる基板100の中心線と一致する。また、どちらの第1支持部11Eも当該基準線LYを対称軸線として平面視で線対称である。このため、基板100に視点をおくと、一対の第1支持部11Eが基板100と重なる領域は、基準線(中心線)LXを対称軸線として線対称に且つ基準線(中心線)LYを対称軸線として線対称に形成される。
各第1支持部11Eは、平面視で直交方向Yに短尺で出入方向Xに長尺に形成される。このため、基板100に視点をおくと、一対の第1支持部11Eが基板100と重なる領域は、半径方向に関してはエッジ近傍のみに形成されるが、周方向に関しては比較的広くなる。各第1支持部11Eは、その搬出側端部を、搬出側末端の第1昇降体(本実施形態では第5段の第1昇降体21E)のポール(62E,63E)が配置された位置まで到達させ、その搬入側端部を、搬入側末端の第1昇降体(本実施形態では第1段の第1昇降体21A)のポール(62A,63A)が配置された位置まで到達させている。言い換えると、一対の第1支持部11Eは、5つの第1昇降体21A〜Eの内部領域において、その直交方向Yの一端部及び他端部それぞれに配置され且つ出入方向X全体に亘って延在している。
残余の第1支持部11A〜Dも、第5段の第1支持部11Eと同様に構成される。前述のとおり、各第1昇降体21A〜Eのポール62A〜E,63A〜Eの高さは、対応する保持部10A〜Eの上下方向の位置に応じて互いに異なる。各第1支持部11A〜Eは、対応するポール62A〜E,63A〜Eの上端部に取り付けられる。これにより、低段の保持部に対応する第1昇降体が上下方向に小型化し、角度合わせ装置3の軽量化に資する。
5つの第1支持部11A〜Eは平面視で完全に重なるように配置される。言い換えれば、第1支持部11A〜Eはいずれも、対応する第1昇降体21A〜Eが出入方向Xにおいてどこに配列されているかに関わらず、前述同様にして、5つの第1昇降体21A〜Eの内部領域においてその直交方向Yの一端部及び他端部それぞれに配置され且つ出入方向X全体に亘って延在する。よって、5枚の基板100のどれに視点をおいても、基板100が対応する第1支持部11A〜Eと平面視で重なる領域は、同じように形成される。
図9に示すように、第2昇降体22は、5つの第2支持部12A〜Eを全て含んでおり、5つの第2支持部12A〜Eは、第2昇降体22のポール53〜56に固定されて上下方向に間隔をおいて配置されている。各第2支持部12A〜Eは、対応する保持部10A〜Eと概略同じ高さに配置される。隣接する保持部10A〜E同士の上下間隔は等間隔であり、隣接する第2支持部12A〜E同士の上下間隔も等間隔である。そして、これら第2支持部12A〜Eの上下間隔は保持部10A〜E同士の上下間隔と同一である(図10中紙面右側の寸法線を参照)。
第2昇降体22は4本のポール53〜56を有するところ、各第2支持部12A〜Eは、4本のポール53〜56それぞれに同一高さで固定されて4か所に分かれて配置された合計4つの爪状支持体(第2支持部)を有する。すなわち、各第2支持部12A〜Eは、直交方向Yに分かれた2組の爪状支持体を有し、直交方向Y一方側の組が出入方向Xに対を成す2つの爪状支持体を有し、直交方向Y他方側の組が出入方向Xに対を成す2つの爪状支持体を有する。逆に言えば、各第2支持部12A〜Eは、出入方向Xに分かれた2組の爪状支持体を有し、出入方向X搬入側の組が直交方向Yに対を成す2つの爪状支持体を有し、出入方向X搬出側の組が直交方向Yに対を成す2つの爪状支持体を有する。
第5段の第2支持部12Eに着目すると、図9に示すとおり、第2支持部12Eにおける直交方向Y一方側の組は、出入方向Xに分かれた一対の第2支持部12E(爪状支持体)を含む。当該一対の第2支持部12Eは、第2昇降体22のポール53,55それぞれに固定される。これら第2支持部12Eは、対応するポール53,55から内部領域に配置されるように直交方向Yに突出している。これら第2支持部12Eは、対応する保持部10Eとも対応する第1支持部11Eとも平面視で重ならない一方、保持部10Eに保持される基板100の一方側縁部と平面視で重なる。これら第2支持部12Eは、対応する第1支持部11Eと概略同じ高さに配置され、そのうち同じ側(直交方向Y一方側)に配置された第1支持部11Eを出入方向Xに挟むように配置される。これら第2支持部12Eが基板100と重なる領域は、当該同じ側の第1支持部11Eが基板100と重なる領域よりも出入方向X搬出側及び搬入側それぞれに対を成すようにして形成される。
直交方向Y他方側の組も上記同様である。当該組に含まれる一対の第2支持部12Eは、対応する第1支持部11Eのうち同じ側(直交方向Y他方側)に配置されたものを出入方向Xに挟むように配置され、対応する保持部10Eとも対応する第1支持部11Eとも平面視で重ならない一方、保持部10Eに保持される基板100の他方側縁部と平面視で重なる。これら第2支持部12Eが基板100と重なる領域は、当該同じ側の第1支持部11Eが基板100と重なる領域を出入方向Xに挟むように形成される。結果として、基板100には、第2支持部12Eと重なる領域が4か所に分かれて形成される。
特に本実施形態では、直交方向Y一方側の組においても他方側の組においても、2つの第2支持部12Eが前述の基準線LYを対称軸線として線対称に配置されている。また、直交方向Y一方側の組を成す2つの第2支持部12Eが、前述の基準線LXを対称軸線として、直交方向Y他方側の組を成す2つの第2支持部12Eと線対称に配置されている。このため、基板100に視点をおくと、第2支持部12Eが基板100と重なる4つの領域は、基準線(中心線)LXを対称軸線として線対称に且つ基準線(中心線)LYを対称軸線として線対称に形成される。
残余の第2支持部12A〜Dも第5段の第2支持部12Eと同様に構成される。5つの第2支持部12A〜Eは平面視で完全に重なるように配置される。このため、5枚の基板100のどれに視点をおいても、基板100が対応する第1支持部11A〜Eと平面視で重なる領域は、同じように形成される。
図11は、図8〜図10に示す保持部10A、第1支持部11A及び第2支持部12Aの位置関係を出入方向Xに見て示す模式図である。図11は、第1段の保持部10Aとこれに対応する要素との位置関係を示すが、残余の保持部10B〜Eも同様である。
図11に示すように、第1支持部11Aは、対応する第1昇降体21A(図8参照)の昇降に応じて、対応する保持部10Aに保持される基板100の下方の第1退避位置と、対応する保持部10Aよりも上方の第1支持位置との間で昇降する。
基板100が保持部10Aで保持されている状態で第1支持部11Aが第1退避位置から第1支持位置まで上昇すると、保持部10Aに保持されている基板100を第1支持部11Aで持ち上げることができ、それにより当該基板100が保持部10Aの上面から第1支持部11Aの上面に移載される。第1支持部11Aは基板100と前述したとおりに平面視で重なるので、基板100に出入方向X軸線周りの回転モーメントや直交方向Y軸線周りの回転モーメントが働くのを第1支持部11Aで抑えることができ、第1支持部11Aで基板100をバランスよく支持することができる。
基板100が第1支持部11Aで支持されている状態で第1支持部11Aが第1支持位置から第1退避位置に下降すると、第1支持部11Aで支持されていた基板100が保持部10Aの上面に載置されて尚第1支持部11Aは更に下降し、それにより当該基板100が第1支持部11Aから保持部10Aに移載される。
第2支持部12Aは、対応する保持部10Aに保持される基板100よりも下方の第2退避位置と、対応する第1支持部11Aの第1支持位置よりも上方の第2支持位置との間で昇降する。
基板100が第1支持部11Aで支持されている状態で第2支持部12Aが第2退避位置から第2支持位置まで上昇すると、支持されていた基板100を第2支持部12Aで持ち上げることができ、それにより当該基板100が第2支持部12Aの上面に移載される。基板100は、第2支持部12Aにより4点支持される。また、第2支持部12Aは基板100と前述したとおりに平面視で重なる。このため、第1支持部11Aと同様、基板100を第2支持部12Aでバランスよく支持することができる。
基板100が第2支持部12Aで支持され且つ第1支持部11Aが第1退避位置に位置している状態で第2支持部12Aが第2支持位置から第2退避位置に下降すると、第2支持部12Aで支持されていた基板100が保持部10Aの上面に載置されて尚第2支持部12Aは更に下降し、それにより当該基板100が第2支持部12Aから保持部10Aに移載される。
なお一応、基板100が保持部10Aに保持されている状態で第2支持部12Aが第2退避位置から第2支持位置に上昇した場合に、保持部10Aで保持されていた基板100を第2支持部12Aで持ち上げることは可能である。また、基板100が第2支持部12Aで支持され且つ第1支持部11Aが第1支持位置に位置している状態で第2支持部11Aが第2支持位置から第2退避位置に下降した場合に、第2支持部12Aで支持されていた基板100を第1支持部11Aに移載することは可能である。ただ、後述の基板角度合わせ方法において、かかる移載は用いない。
保持部10Aと、これに対応する第1支持部11Aと、これらに対応する第2支持部12Aとは、互いに平面視で重ならないように配置される。このため、第1支持部11Aが保持部10Aの上面レベルを跨ぐようにして昇降しても、第1支持部11Aを保持部10Aと干渉させることなく、第1支持部11A及び保持部10A間で基板100を移載することができる。第2支持部12Aが保持部10Aの上面レベル及び第1支持部11Aの第1支持位置レベルを跨ぐようにして昇降しても、第2支持部12Aを保持部10Aとも第1支持部11Aとも干渉させることなく、保持部10A、第1支持部11A及び第2支持部12Aの三者間で基板100を移載することができる。
第2支持位置は、対応する保持部10Aの1段上の保持部10Bの下面よりも下方である。これにより、第2支持部12Aで基板100を持ち上げたときに当該基板が1段上の保持部10Bに衝突しない。第1退避位置及び第2退避位置は、対応する保持部10Aの上面よりも下方であればよく、当該保持部10Aの下面よりも上方であってもよい。図9では、図示の便宜のため、第2退避位置が第1退避位置よりも下方であるが、第2退避位置は、第1退避位置と上下方向に同じ位置でもよいし第1退避位置よりも上方でもよい。
図11を参照すると、保持部10Aは、対応するハンド6Aが把持している未角度合わせの基板100の搬入を受容れ可能であり、また、角度合わせ済の基板100を保持してその搬出を準備することができる。また、第2支持位置に位置する状態において、第2支持部12Aは、未角度合わせの基板100の搬入を受け容れることができ、また、角度合わせ済の基板100を支持してその搬出を準備することができる。
保持部10Aに基板100を搬入する場合、ハンド6Aは、保持部10Aの上面よりも上方の第1上側出入位置で角度合わせ装置3内へと搬入方向X1に進入し、保持部10Aの上面よりも下方の第1下側出入位置まで下降する。これにより、ハンド6Aで把持されている基板100が保持部10Aの上面に移載される。その後、ハンド6Aが角度合わせ装置3外へと搬出方向X2に退出することで、保持部10Aへの基板100の搬入が完了する。保持部10Aに保持されている基板100を搬出する場合、ハンド6Aは、第1下側出入位置で角度合わせ装置3内へと進入し、第1上側出入位置まで上昇する。これにより、保持部10Aで保持されている基板100がハンド6Aに移載される。その後、ハンド6Aが角度合わせ装置3外へと搬出方向X2に退出することで、保持部10Aからの基板100の搬出が完了する。
第2支持部12Aに基板100を搬入する場合、ハンド6Aは、第2支持位置よりも上方であって1段上の保持部10Aの下面よりも下方の第2上側出入位置で角度合わせ装置3内へと搬入方向X1に進入し、第2支持位置よりも下方の第2下側出入位置まで下降する。これにより、ハンド6Aで把持されている基板100が第2支持部12Aに移載される。その後、ハンド6Aが角度合わせ装置3外へと搬出方向X2に退出することで、保持部10Aへの基板100の搬入が完了する。第2支持部12で支持されている基板100を搬出する場合、ハンド6Aは、第2下側出入位置で角度合わせ装置3内へと進入し、第2上側出入位置まで上昇する。これにより、第2支持部12Aで支持されている基板100がハンド6Aに移載される。その後、ハンド6Aが角度合わせ装置3外へと搬出方向X2に退出することで、第2支持部12Aからの基板100の搬出が完了する。
保持部10Aは基板100の中心部分を載置するターンテーブルであり、第1支持部11Aも第2支持部12Aも当該保持部10Aを直交方向Yに挟むように配置される。前述したようにハンド6Aは二股に分かれた一対の先端部を有し、ハンド6Aは、当該一対の先端部を直交方向Yに離した状態で角度合わせ装置3に対して進退する。このため、一対の先端部が保持部10Aを直交方向に挟み、直交方向Y一方側の先端部が保持部10Aと一方側の支持部11A,12Aとの間に位置し且つ他方側の先端部が保持部10Aと他方側の支持部11A,12Aとの間に位置するようにして、ハンド6を角度合わせ装置3内に配置することができる。これにより、ハンド6Aを保持部10Aとも支持部11A,12Aとも干渉させることなく昇降させることができる。
図12は図8に示す角度合わせ装置3の構成を示すブロック図である。図12に示すように、角度合わせ装置3は、回転駆動部30及び昇降駆動部70を制御する制御器80と、制御器80の入力側に接続されたセンサ90とを備える。制御器80は、予め記憶した基板角度合わせ方法の手順を示すプログラムを実行し、センサ90からの入力に応じて回転駆動源31、5つの第1昇降駆動源71A〜E及び第2昇降駆動源72を制御する。それにより回転駆動部30及び昇降駆動部70が、角度合わせ装置3に搬入された5枚の基板100に対して角度合わせ動作を実行可能となる。また、昇降駆動部70が角度合わせ装置3に搬入された5枚の基板100に移載動作を実行可能となる。なお、センサ90には、5枚の基板100が第1昇降体21A〜E内に存在するか否かを検出する基板有無センサや、第1昇降体21A〜E内の基板100の周方向位置(角度位置)を検出する基板角度センサなどが含まれ、これらセンサの入力を基にして角度合わせ動作及び移載動作が実行される。
図13は、図8に示す角度合わせ装置3において実行される第1実施形態に係る基板角度合わせ方法S100の工程の流れを示すフローチャートである。図14は、図13に示す基板角度合わせ方法S100を実行した場合における第1支持部11A及び第2支持部12Aの位置変化及び基板100の状態変化を示す作用図であり、図14は、図13に示す工程のうち前半部(S102,S111〜S117)の工程に対応する。図14は、第1段の保持部10A、第1支持部11A及び第2支持部12Aを代表して示すが、特段説明しない限り他段でも同様に動作する。保持部10A〜Eの回転、第1支持部11A〜E及び第2支持部12A〜Eの昇降は、制御器80による回転駆動部30及び昇降駆動部70の制御を通じて行われるが、以降ではこの点省略して説明する。以降の説明では、未角度合わせの基板及び角度合わせ済の基板を特に区別するとき、参照符号に「X」及び「Z」をそれぞれ付す。
図13に示すように、説明の便宜上、本実施形態に係る基板角度合わせ方法S100では、まず、5枚の基板100Xが第2支持部12A〜Eにそれぞれ搬入されるとする(S101)。この搬入時、5つの第1支持部11A〜Eはいずれも第1支持位置に位置し、5つの第2支持部12A〜Eは一括して第2支持位置に位置する。
図13及び図14に示すように、この場合、次に、5つの第2支持部12A〜Eが一括して第2支持位置から第1退避位置に下降する(S102)。これにより5枚の基板100Xが一斉に5つの保持部10A〜Eそれぞれに移載される。5枚の基板100Xが5つの保持部10A〜Eそれぞれに保持されると、一連の角度合わせ動作(S111−S112)が順次繰り返される。
図15は、図14に示す一連の角度合わせ動作(S111−S112)を実行した場合における第1支持部11A〜Eの位置変化及び基板100の状態変化を示す作用図である。図13及び図15に示すように、角度合わせ動作では、保持部10A〜Eを一体として回転させ、5枚の基板100から選択した1枚の基板100(図示例では第1段の保持部10Aに保持されている基板100)を角度合わせする(S111)。そして、その基板100Zに対応する第1支持部(図示例では第1段の第1支持部11A)を第1退避位置から第1支持位置に個別に上昇させる(S112)。このとき、残余の第1支持部11B〜Eは停止させておく。これにより、角度合わせ済の1枚の基板100Zが当該保持部10Aから離れて当該第1支持部11Aで持ち上げられる。
5枚の基板100のうち1枚目について角度合わせ動作が終われば(S113:NO)、残った未角度合わせの基板100Xから選択した1枚(図示例では第2段の保持部10Bに保持されている基板100X)に対し、上記一連の角度合わせ動作(S111−S112)が行われる。この一連の角度合わせ動作(S111−S112)は順次基板100を選択しながら繰り返される。通常、全基板100が第1支持部11A〜Eそれぞれで持ち上げられるまで繰り返される。2枚目以降の角度合わせ動作でも、選択した1枚の基板100を角度合わせするとき、5つの保持部10A〜Eは一体として回転する。しかし、角度合わせ済の基板100Zは、対応する保持部から離れているので、角度合わせされた状態を維持することができる。なお、図15では、5枚の基板100が下から順番に1枚ずつ角度合わせされているが、角度合わせの順序は適宜変更可能である。
図15の紙面下右端部に示すように、5つの第1支持部11A〜Eが全て第1支持位置に位置するとき、5つの第1支持部11A〜E同士の上下間隔は等間隔であり、当該上下間隔が、第2支持部12A〜E同士の上下間隔とも保持部10A〜E同士の上下間隔とも等しい。本実施形態では、5つの第1支持部11A〜Eが個別に基板100Zを持ち上げるにあたり、5つの第1支持部11A〜Eを5つの第1昇降体21A〜Eと一対一で対応づけている。これにより、このようにピッチを揃えることができる。或る第1支持部は残余の第1支持部の位置とは無関係に個別に昇降することができるので、第1支持位置は、基板100Zを持ち上げるために必要最小限の高さであればよい。このため、保持部10A〜E同士の上下間隔を小さくすることができ、角度合わせ装置3を上下方向に小型化可能になる。
図13及び図14に示すように、全基板100Zが角度合わせ済になると(S113:YES)、5つの第2支持部12A〜Eが一括して第2退避位置から第2支持位置まで上昇する(S114)。これにより、5枚の基板100Zが一斉に5つの第2支持部12A〜Eそれぞれに移載される(第1移載動作)。このように第1移載動作が実行されると、下記のとおり、第2支持位置に位置する5つの第2支持部12A〜Eそれぞれで角度合わせ済の5枚の基板100Zの搬出を準備することができ、空きの保持部10A〜Eそれぞれで未角度合わせの5枚の基板100Xの搬入を受け容れることができる。
搬入の前に、5つの第1支持部11A〜Eを一斉に第1支持位置から第1退避位置まで下降させる(S115)。下降完了後、ハンド6A〜Eは角度合わせ装置3内に進入するのを許可され、未角度合わせの5枚の基板100Xを5つの保持部10A〜Eそれぞれに搬入する(S116)。このとき、ハンド6A〜Eは未角度合わせの5枚の基板100Xをそれぞれ把持し、第1上側出入位置で搬入方向X1に進入してくる(図14の3段目左側参照)。その後、ハンド6A〜Eは第1上側出入位置から第1下側出入位置に下降し、それにより未角度合わせの5枚の基板100Xが5つの保持部10A〜Eそれぞれに移載される(図14の3段目右側参照)。
第1支持部11A〜Eの一斉下降は、新たに搬入される基板100への角度合わせ動作の実行に備えるためのものである。第1支持部11A〜Eは基板100と平面視で重なるので、仮に保持部10A〜Eへの基板100の搬入を終えてから第1支持部11A〜Eを下降させれば、第1支持部11A〜Eが搬入された基板100と干渉する。本実施形態では、基板100の搬入前に第1支持部11A〜Eを下降させるので、第1支持部11A〜Eが基板100を迂回可能に構成されていなくても、第1支持部11A〜Eを単純に下方に移動させるだけで次の角度合わせ動作を準備することができる。
搬入が終わると、角度合わせ済の5枚の基板100Zを5つの第2支持部12A〜Eそれぞれから搬出する(S117)。このとき、ハンド6は、一旦角度合わせ装置3外へと退出し、角度合わせ装置3外にて第1下側出入位置から第2下側出入位置まで上昇し、第2下側出入位置で搬入方向X1に進入してくる(図14の4段目左側参照)。その後、ハンド6A〜Eは第2下側出入位置から第2上側出入位置に上昇し、それにより角度合わせ済の5枚の基板100Zが5つのハンド6A〜Eそれぞれに移載される(図14の4段目右側参照)。次いで、ハンド6は、角度合わせ装置3外へと搬出方向X2に退出していく。このようにして基板搬出方法S0(図3及び図4参照)における第1交換工程S1(図3及び図4参照)が実現される。
図16は、図13に示す基板角度合わせ方法S100を実行した場合における第1支持部11A及び第2支持部12Bの位置変化及び基板100の状態変化を示す作用図であり、図13に示す工程のうち後半部(S121〜127,S102)に対応する。
図13及び図16に示すように、基板100Xが保持部10A〜Eに搬入され、基板100Zが第2支持部12A〜Eから搬出された後には、前述同様にして一連の角度合わせ動作が繰り返される(S121−S122)。図17に示すとおり、今回の一連の角度合わせ動作では、第2支持部12A〜Eが第2支持位置に位置する点で前回の角度合わせ動作と異なるが、保持部10A〜E及び第1支持部11A〜Eの動作自体は前回の角度合わせ動作と同様である。
図13及び図16に示すように、5枚全ての基板100Xが角度合わせされて第1支持部11A〜Eそれぞれに持ち上げられると(S123:YES)、第1支持部11A〜Eを一斉に第1支持位置から第1退避位置に下降させる(S124)。これにより、5枚の基板100Zが一斉に第1支持部11A〜Eから保持部10A〜Eに移載される(第2移載動作)。第2移載動作を実行することで、保持部10A〜Eが基板100Zの搬出を準備することができ、また、第2支持部12A〜Eが第2支持位置に位置する状態で5枚の基板100Xの搬入を準備することができる。この一連の角度合わせ動作(S121−S122)の繰返し及び第2移載動作(S124)を実行している間、第2支持部12A〜Eは第2支持位置で停止し続ける。基板100は第2支持位置よりも下方で角度合わせされたり移載されたりするので、第2支持部12A〜Eは特段移動の必要はないし停止していても基板100の状態変化等に何ら影響を与えない。
第2移載動作が実行されると、第2支持位置に位置する第2支持部12A〜Eそれぞれに5枚の基板100Xを搬入し(S126)、5つの保持部10A〜Eそれぞれから5枚の基板100Zを搬出する(S127)。
図16に示すように、第2支持部12A〜Eに基板100Xを搬入するにあたっては、基板100Xを把持したハンド6A〜Eが第2上側出入位置で角度合わせ装置3に進入し、ハンド6A〜Eが一斉に第2下側出入位置まで下降し、基板100Xが第2支持部12A〜Eに移載される。これにより第2支持部12A〜Eへの基板100Xの搬入が完了する。次に、一旦ハンド6A〜Eが搬出方向X2に退出し、角度合わせ装置3外で一斉に第1下側出入位置まで下降し、第1下側出入位置で角度合わせ装置3内に進入する。次いで、ハンド6A〜Eが第1上側出入位置まで上昇し、基板100Zが保持部10A〜Eからハンド6A〜Eに移載され、ハンド6A〜Eが搬出方向X2に退出する。これにより保持部10A〜Eからの基板100Zの搬出が完了する。
このように保持部10A〜Eからの基板100Zの搬出が完了すると、第2支持部12A〜Eに搬入された基板100Xに対する角度合わせ動作に準備するため、第2支持部12A〜Eを一括して第2支持位置から第2下降位置まで下降させる(S102)。これにより第2支持部12A〜Eそれぞれに支持されている5枚の基板100Xが5つの保持部10A〜Eそれぞれに移載される。この後は、前述のように、角度合わせ動作(S111−S112)の繰返し、第1移載動作(S114)が実行される。ステップS102において第2支持部12A〜Eを第2下降位置まで下降させることで、第2支持部12A〜Eは第1移載動作を準備することができる。この下降動作は、保持部10A〜Eから基板100が搬出された後に実行される。このため、第2支持部12A〜Eが特別に基板100を迂回するように構成されていなくても、第2支持部12A〜Eは基板100と干渉することなく第2下降位置まで真っ直ぐに下降することができる。
このように本実施形態に係る基板角度合わせ方法S100によれば、角度合わせ済の基板100Zはその搬入先に戻される。そして、基板100の搬入先が保持部10A〜Eと、第2支持位置に位置する状態の第2支持部12A〜Eとで順次交互に入れ替わり、それにより基板100の搬出元もこれに応じて順次交互に入れ替わる。このようにすれば、第2支持部12A〜Eが基板100を迂回する構造を特別に備えていなくとも、角度合わせ済の基板100Zの搬出を準備しながら未角度合わせの基板100Xの搬入を受け容れることができる。よって、基板搬送方法S0の第1交換工程S1(図3及び図4参照)を実現可能になる。
図18は、第2実施形態に係る角度合わせ装置203の構成を示すブロック図である。図19は、図18に示す角度合わせ装置203を示す正面図である。本実施形態に係る角度合わせ装置203は、第2支持部212A〜Eが基板100を迂回しながら昇降可能である点で、第1実施形態と相違する。以下、この相違点を中心にして第2実施形態に係る角度合わせ装置203について説明する。
図18に示すように、角度合わせ装置203において、第2昇降体222は、5つ全ての第2支持部212A〜Eを含み、単一の第2昇降駆動源72の動作に応じて昇降し、第2昇降体222の昇降に応じて5つの第2支持部212A〜Eは一括して第2支持位置と第2退避位置との間で昇降する。5つの第2支持部212A〜Eは、保持部10A〜Eに保持される基板100を迂回しながら第2支持位置から第2位退避置まで下降可能である。そのため昇降駆動部270は、第2昇降駆動源72に付帯して、第2支持部212A〜Eを基板100の径方向に移動させる迂回駆動源275を備え、迂回駆動源275は、第2支持部212A〜Eを保持部10A〜Eに保持された基板100の外周縁よりも外側に退避させることができる。制御器280は、回転駆動部30及び昇降駆動部270を制御するにあたり、その一環として迂回駆動源275を駆動制御する。
図19に示すように、一例として、第2昇降体222は、ベース252と、直交方向Yに離れて配置されたポール255,256とを有し、5つの第2支持部212A〜Eが、ポール255,256に上下方向に間隔をおいて固定される。迂回駆動源275は、例えばポール252をベース255,256に対して直交方向Yに往復移動させるシリンダであり、ベース252に固定される。昇降駆動源72(図18参照)が動作すると、第2昇降体222が迂回駆動源275と共に全体として上下方向に移動する。迂回駆動源275が動作すると、第2支持部212A〜Eは、第2昇降体222自体が上下方向のいずれの位置にあるかとは無関係に、基板100と平面視で重なる被り位置と、基板100と平面視で重ならず水平方向に離れた離間位置との間で直交方向Yに移動する。なお、第1実施形態では、このような迂回駆動源を設けていないので、第1支持部11A〜E(図10参照)も第2支持部12A〜E(図10参照)も、常に基板100と平面視で重なる。
本実施形態でも、第1実施形態と同様にして、5つの第1昇降体21A〜Eは第2昇降体222に入れ子組みされ、第2昇降体222のポール255,256及び側壁257,258は、5つの第1昇降体21A〜Eよりも直交方向Yの外側に位置する。このため、第2昇降体222を第1昇降体21A〜Eと干渉させることなく、第2支持部212A〜Eを被り位置からその直交方向Y外側の離間位置に移動させることができる。このように第2支持部212A〜Eが基板100を迂回可能であると、下記基板角度合わせ方法を実行することができるので有益である。
図20は、図18に示す角度合わせ装置203を用いて実行される第2実施形態に係る基板角度合わせ方法S200の工程の流れを示すフローチャートである。図21は、図20に示す基板角度合わせ方法S200を実行した場合における第1支持部11A及び第2支持部212Aの位置変化及び基板100の状態変化を示す作用図である。
図20及び図21に示すように、まず、第2実施形態に係る角度合わせ方法S200によれば、保持部10A〜Eに未角度合わせ基板100Xが搬入される(S201)。次いで、第1実施形態と同様、一連の角度合わせ動作(S211−S212)が実行される。一連の角度合わせ動作は、全基板100が第1支持部11A〜Eで持ち上げられるまで繰り返される(S213の判断処理を参照)。全基板100Zが第1支持部11A〜Eそれぞれで持ち上げられると、第2支持部212A〜Eを一括して第2退避位置から第2支持位置まで上昇させる(S214)。これにより、角度合わせ済の5枚の基板100Zが、5つの第1支持部11A〜Eそれぞれから5つの第2支持部212A〜Eそれぞれへと一斉に移載される。
この動作は第1実施形態の第1移載動作(S114)に相当し、この動作後には、第1実施形態のS115〜S117と同様に工程が進行していく。すなわち、保持部10A〜Eに基板100Xが保持される前に5つの第1支持部11A〜Eを一斉に第1支持位置から第1退避位置まで下降させ(S215)、保持部10A〜Eで基板100Xの搬入を受け容れ(S216)、第2支持位置に位置する状態の第2支持部212A〜Eから角度合わせ済の5枚の基板を搬出する(S217)。このように本実施形態に係る角度合わせ装置203及び基板角度合わせ方法S200でも、基板搬送方法S0の第1交換工程S1(図3及び図4参照)を実現することができる。
次に、第2支持部212A〜Eが保持部10A〜Eに保持されている基板100Xを迂回しながら第2支持位置から第2退避位置へと下降する(S218)。すなわち、第2支持部212A〜Eを被り位置から離間位置へと移動させ、第2支持位置から第2退避位置へと移動させる。そして、S211に戻って一連の角度合わせ動作が実行される。このように本実施形態では、第2支持部212A〜Eが基板100を迂回しながら昇降可能に構成される。このため、未角度合わせの基板100Xの搬入先を保持部10A〜Eに限定し、角度合わせ済の基板100Zの搬出元を第2支持位置に位置する第2支持部212A〜Eに限定しても、第2支持部212A〜Eが基板100と干渉することなく基板角度合わせ方法S200を連続して実行することができる。このように搬入先と搬出元を限定すると、ハンド6は角度合わせ装置203において常に同じ動作を行うことになり、その動作が単純化される。このため、搬送ロボット5のティーチング作業が簡便になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記構成及び方法は一例に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更可能である。角度合わせ装置3,203を適用したシステムにおいて上記実施形態とは別の基板搬送方法を用いてもよい。