JP6078604B2 - 半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびガス供給系 - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびガス供給系 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法および基板処理装置に関する。
IC、LSI等の半導体装置(デバイス)を製造する工程においては、例えば減圧CVD法(化学気相成長法)によって、縦型減圧CVD装置を用いて基板上にシリコン薄膜を形成することが行われている(例えば、特許文献1参照)。近年、LSIのCPU(セントラルプロセッシングユニット)やDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の微細化に伴い、デバイス上部にシリコン膜を成膜する要求が高まっている。
国際公開第2006/049225号パンフレット
一方で、従来、SiO等の絶縁膜上にアモルファス若しくはエピタキシャル若しくはポリシリコン状態のシリコン膜を形成するには、絶縁膜上にシリコン原子を結晶核としてシード層を形成したうえで、密度の高い結晶核を形成し、これを成長の核として成長させる必要がある。しかし、シリコン膜の原料ガスにモノシラン(SiH)などのシラン系ガスを単独で用いた場合、シリコン原子を絶縁膜にシード層を形成することが難しく、絶縁膜の上にアモルファス若しくはエピタキシャル若しくはポリシリコン状態のシリコン膜の薄膜を成膜することが困難であった。
本発明の目的は、アモルファス若しくはエピタキシャル若しくはポリシリコン状態のシリコン膜の薄膜を絶縁膜の上に成膜することを可能とする半導体装置の製造方法及び基板処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、基板を処理室に搬送する搬送工程と、前記処理室内に少なくともシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1工程と、前記処理室内に前記第1ガスと異なる種類の少なくともシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2工程と、を有し、前記第1工程と前記第2工程とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板上にアモルファス、または、エピタキシャル、または、ポリシリコン状態のシリコン膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、基板を処理する処理室と、前記処理室内に少なくともシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1ガス供給ラインと、前記処理室内に前記第1ガスとは異なる種類の少なくともシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2ガス供給ラインと、前記処理室内を加熱する加熱装置と、前記加熱装置が前記処理室内を加熱維持しつつ、前記第1ガス供給ラインが前記処理室内へ前記第1ガスを供給し、前記第2ガス供給ラインが前記処理室内へ前記第2ガスを供給し、前記第1ガスの供給と、前記第2ガスの供給とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成するように制御するコントローラとを有する基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、基板を処理室に搬送する搬送工程と、前記処理室内に少なくともシラン系の第1ガスを供給する第1工程と、前記処理室内に前記第1のガスと異なるシラン化合物系の第2ガスを供給する第2工程と、を有し、前記第1工程と前記第2工程とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板上にアモルファス、または、エピタキシャル、または、ポリシリコン状態のシリコン膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、アモルファス若しくはエピタキシャル若しくはポリシリコン状態のシリコン膜の薄膜を絶縁膜の上に成膜することができる。
本発明の一実施の形態に係るCVD装置の反応炉を示す正面断面図である。 本発明の一実施の形態に係る基板処理工程のフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る基板処理工程中の主要なガス供給タイムチャートである。 本発明の一実施の形態に係る成膜の模式図であって、(a)はSiの結晶核の成長過程、(b)はSiの混合成長過程、(c)は気相反応成長後のSiの成長過程、(d)はSiの交互成膜方式の成長過程を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。 本発明の第5の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。 本発明の第6の実施の形態に係る成膜ガス供給タイムチャートである。
以下に、本発明の一実施の形態について説明する。
[基板処理装置の構成]
本実施の形態に係る基板処理装置は、ICの製造方法にあってウエハにCVD膜を形成するバッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)として構成されている。
(処理室)
図1に示されているように、CVD装置は筐体2を備えており、筐体2には基板処理用冶具としてのボート7が待機するための待機室3が形成されている。好ましくは待機室3は大気圧未満の圧力を維持可能な気密性能を有する密閉室に構築されていることが良く、反応炉10の前段に設置された予備室を構成している。これにより待機室3では真空引きまたは、窒素パージまたは真空引きと窒素パージの実施が繰り返されることで酸素、水分などが除去され、これらの酸素、水分などが除去された待機室3を経由して基板が反応炉10内に導入されるので、酸素、水分などによる基板への影響を低減することができる。
図1に示されているように、筐体2の上には基板としてのウエハ6を処理する反応炉10が、ボート搬入搬出口8に対向するように設置されている。
反応炉10は例えば4〜5ゾーンに分かれた加熱装置としてのヒータユニット11を備えており、ヒータユニット11の内部にはプロセスチューブ12が設置されている。プロセスチューブ12は石英または炭化シリコンで構成されて、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、ヒータユニット11と同心円状に配置されている。
プロセスチューブ12の円筒中空部によって処理室13が構成されている。プロセスチューブ12の下にはマニホールド14が配置されており、プロセスチューブ12はマニホールド14を介して筐体2の上に垂直に立設されている。
昇降台33の上面にはシールキャップ43がシールリングを介されて設置されている。シールキャップ43は処理室13の炉口になる筐体2のボート搬入搬出口8をシールリングを介してシールするように構成されている。
(ボート)
ボート7は複数枚(例えば、25枚、50枚、75枚、100枚、200枚等)のウエハ6をその中心を揃えて水平に保持するように構成されている。そして、ボート7はプロセスチューブ12の処理室13に対してボートエレベータによる昇降台33の昇降に伴って搬入搬出するように構成されている。
(排気系)
マニホールド14には、排気系として処理室13内を排気するための排気ライン15の一端が接続されている。排気ライン15の他端は反応炉10内を真空排気する真空ポンプとしてのメカニカルブースタポンプ16およびドライポンプ17に接続されている。
(ガス供給系)
マニホールド14における排気ライン15の例えば接続部側とその反対側の部位には、各種のガスを処理室13内に供給する第1ノズル18と第2ノズル28が垂直に敷設されている。第1ノズル18及び第2ノズル28はそれらの下端部がマニホールド14に固定されることにより垂直に支持されている。
ウエハ6の配列方向に伸びた第1ノズル18の第1ガス供給口は、例えば処理室13の一端側となる上端部に配置されており、第1ノズル18の第1ガス供給口から吹き出したガスは処理室13の上端部から処理室13内を流下するようになっている。
ウエハ配列方向に伸びた第2ノズル28の第2ガス供給口は、ウエハ6を処理する処理室13の基板処理領域に配置されており、第2ノズル28の第2ガス供給口から吹き出したガスは処理室13の基板処理領域から処理室13内を流下するようになっている。
第1ノズル18には、反応炉10内に少なくともシリコン元素及び塩素元素含有ガス(以下、第1ガスという)を供給するシリコン及び塩素ガス供給ライン(以下、第1ガス供給ラインという)L1と、反応炉10内に例えば窒素ガスなどの不活性ガス(以下、第6ガスという)を供給する不活性ガス供給ライン(以下、第6ガス供給ラインという)L6と、がそれぞれ並列に接続されている。
第1ガス供給ラインL1の上流側端は第1のガスを供給するガス供給源(以下、第1ガス供給源という)T1に接続されており、第1ガス供給ラインL1の途中には開閉弁(以下、第1開閉弁という)V1および流量制御装置(以下、第1流量制御器という)M1が、第1ガス供給源T1側から順に介設されている。第1ガスは成膜ガスとして機能する。
第6ガス供給ラインL6の上流側端は第6のガスを供給するガス供給源(以下、第6ガス供給源という)T6に接続されており、第6ガス供給ラインL6の途中には開閉弁(以下、第6開閉弁という)V6および流量制御器(以下、第6流量制御器という)M6が、第6ガス供給源T6側から順に介設されている。第6ガス(不活性ガス)は、処理室13内や第1ガス供給ラインL1をパージするガスや、第1ガスを希釈して運搬するキャリアガスとして機能する。
第2ノズル28には、反応炉10内にシラン系ガス(以下、第21ガスという)を供給するシラン系ガス供給ライン(以下、第21ガス供給ラインという)L21と、反応炉10内に第21ガス以外のシラン系化合物ガス(以下、第22ガス)を供給するシラン系化合物ガス供給ライン(以下、第22ガス供給ライン)L22と、反応炉10内に例えば水素ガス(以下、第4ガスという)を供給する水素ガス供給ライン(以下、第4ガス供給ラインという)L4と、反応炉10内に例えば窒素ガスなどの不活性ガス(以下、第5ガスという)を供給する不活性ガス供給ライン(以下、第5ガス供給ラインという)L5と、がそれぞれ並列に接続されている。第21ガス及び第22ガス(以下、総称して第2ガスという)は、第1ガスとは異なる種類の少なくともシリコン元素を含有するガスである。なお、第21ガス供給ラインL21及び第22ガス供給ラインL22を総称して第2ガス供給ラインL2という。
第21ガス供給ラインL21の上流側端はシラン系ガス供給源T21(以下、第21ガス供給源という)に接続されており、第21ガス供給ラインL21の途中には開閉弁(以下、第21開閉弁という)V21および流量制御器(以下、第21流量制御器という)M21が、第21ガス供給源T21側から順に介設されている。第21ガス(シラン系ガス)は第2の前処理ガス若しくは成膜ガスとして機能する。
第22ガス供給ラインL22の上流側端はシラン系化合物ガス供給源T22(以下、第22ガス供給源という)に接続されており、第22ガス供給ラインL22の途中には開閉弁(以下、第22開閉弁という)V22および流量制御器(以下、第22流量制御器という)M22が、第22ガス供給源T22側から順に介設されている。第22ガス(シラン系化合物ガス)は第2の前処理ガス若しくは成膜ガスとして機能する。
第4ガス供給ラインL4の上流側端は例えば水素ガスを供給するガス供給源T4(以下、第4ガス供給源という)に接続されており、第4ガス供給ラインL4の途中には開閉弁(以下、第4開閉弁という)V4および流量制御器(以下、第4流量制御器という)M4が、第4ガス供給源T4側から順に介設されている。
第5ガス供給ラインL5の上流側端は例えば窒素ガス等の不活性ガスを供給するガス供給源T5(以下、第5ガス供給源という)に接続されており、第5ガス供給ラインL5の途中には開閉弁(第5開閉弁という)V5および流量制御器(以下、第5流量制御器という)M5が、第5ガス供給源T5側から順に介設されている。第5ガス(不活性ガス)は、処理室13内や第21ガス供給ラインL21、第22ガス供給ラインL22、第4ガス供給ラインL4をパージするガスや、第21ガス、第22ガスを希釈して運搬するキャリアガスとして機能する。
(コントローラ)
第1ガス供給ラインL1の第1開閉弁V1および第1流量制御器M1、第21ガス供給ラインL21の第21開閉弁V21および第21流量制御器M21と、第22ガス供給ラインL22の第22開閉弁V22および第22流量制御器M22、第4ガス供給ラインL4の第4開閉弁V4および第4流量制御器M4、第5ガス供給ラインL5の第5開閉弁V5および第5流量制御器M5、第6ガス供給ラインL6の第6開閉弁V6および第6流量制御器M5は、コントローラ19に電気的に接続されている。
具体的には、コントローラ19は、流量制御器M1、M21、M22、M4、M5、M6を流量制御しつつ、それぞれ開閉弁V1、V21、V22、V4、V5、V6を開閉制御することにより、処理室13内に所定のタイミングにて所定の流量のガス供給を開始し、或いはガス供給を停止するようにしている。また、コントローラ19は、温度センサにより検出された温度情報に基づきヒータユニット11への通電具合を調整し、処理室13内及びウエハ6表面が所定のタイミングにて所定の温度となるようにしている。
また、コントローラ19は、成膜処理において、処理室13内に第22ガスを供給し、この第22ガスを供給後、処理室13内に第21ガスを供給して、少なくともウエハ6上に、アモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成することもある。
また、コントローラ19は、この他にもメカニカルブースタポンプ16や、ドライポンプ17やCVD装置を構成するその他の各部に電気的に接続されており、例えばウエハを搬送する搬送手段を制御してウエハを処理室13内に搬送したり、ウエハを搬送する搬送手段を制御してウエハを処理室13内から処理室13外へ搬出したり、処理室13内を減圧したり、大気圧に復帰したりするようにしている。
他の実施の形態によっては、コントローラ19は、成膜処理前に処理室13内を加熱維持しつつ、第5ガス供給ラインL5を制御して、処理室13内に第5ガス(不活性ガス(Nガス))を供給しつつ排気して、処理室13内に付着した水分を脱離させる水脱離処理を行うこともある。なお、この第5ガスは、水脱離処理以降の処理において、常に供給し続けるようにすることもある。
[基板処理工程]
以下、本発明の一実施の形態であるIC製造方法の一工程としての基板処理工程を、前記構成に係るCVD装置を使用してウエハ上にシリコン膜を形成する場合について、図2に示されたプロセスフロー及び図3に示されたガス供給タイミングにそって説明する。
(ウエハ搬送工程)
図2に示されたウエハ搬送工程(S201)において、シールキャップ43を介して昇降台33に支持されたボート7が上昇して、プロセスチューブ12の処理室13内にボート搬入搬出口8から搬入(ボートローディング)される。ボート7が上限に達すると、シールキャップ43の上面の周辺部がシールリングを介してボート搬入搬出口8をシール状態に閉塞するため、プロセスチューブ12の処理室13は気密に閉じられた状態になる。
(温度及び減圧工程)
ウエハ搬送後、図2に示された昇温及び減圧工程(S203)において、処理室13内の温度が所定の温度となるようにヒータユニット11によって処理室13内が加熱される。また、処理室13内がメカニカルブースタポンプ16およびドライポンプ17によって排気ライン15を通じて真空排気される。これにより、処理室13内の圧力は、大気圧よりも低い圧力になるように制御される。また、ボート7が所定の回転速度で回転される。
(水脱離工程)
温度及び減圧工程の後に水脱離工程(S205)が行われると良い。このステップでは、第6開閉弁V6若しくは第5開閉弁V5が開かれる。真空排気した状態の処理室13内に、第6ガス供給源T6の第6ガス(窒素ガス)若しくは第5ガス供給源T5の第5ガス(窒素ガス)が、第6供給ラインL6、第6開閉弁V6、第6流量制御器M6、若しくは第5供給ラインL5、第5開閉弁V5、第5流量制御器M5を通じて、第1ノズル18の第1ガス供給口若しくは第2ノズル28の第2ガス供給口から供給され(図3)、排気ライン15から排気される。このようにして、処理室13内に不活性ガス(Nガス)を供給しつつ排気して、処理室13内に付着した水分を脱離させる。なお、真空排気した状態の処理室13内への窒素ガスの供給は、水脱離工程以後維持される。また、前処理として、基板表面を清浄するために、水素ガスを供給しても良い。
(成膜処理工程)
次に成膜温度及び処理圧力を安定化させた後、図2に示す成膜処理工程(S211)において、前記処理室内への第1ガスと第2ガスとの原料ガス供給が少なくとも1回以上実施される(図3)。ここで、処理室13内への第1ガスと第2ガスとの原料ガス供給が少なくとも1回以上実施される場合には、第1ガスと第2ガスとが前後して供給される場合と、第1ガスと第2ガスとが交互に供給される場合とが含まれる。なお、処理室13内に第1ガスとこの第1ガスと異なる種類の第2ガスとの同時供給が実施してもよい。
これらのガスは第1開閉弁V1、第21開閉弁V21、第22開閉弁V22及び第1流量制御器M1、第21流量制御器M21、第22流量制御器M22がコントローラ19によって制御されることにより、第1ガス供給ラインL1、第21ガス供給ラインL21、第22ガス供給ラインL22を介して第1ノズル18の第1ガス供給口、第2ノズル28の第2ガス供給口から処理室13内に適宜供給される。
なお、本実施形態に係る成膜処理工程(S211)の処理条件としては、
処理温度:室温以上450℃以下、好ましくは350℃以上450℃以下、より好ましくは上限温度が400℃以下
処理圧力:13Pa以上13330Pa以下
モノシランガス(第2ガス)供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス(第1ガス)供給流量:10sccm以上2000sccm以下
が例示される。
この成膜処理工程では、シリコン元素含有ガスに加えて、初期成膜が容易なシリコン元素及び塩素元素含有ガスを用いるので、ウエハ上に構成されている膜上、例えば、絶縁膜上にシリコン核が形成され、所定の膜厚のシード層を形成することができるので、ウエハ上の絶縁膜に大気圧未満の圧力、450℃以下の低温で、アモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を容易に形成することができる。また、この成膜処理工程の際、ボート7が回転されることにより、原料ガスがウエハ6の表面に均一に接触されるため、ウエハ6の上の絶縁膜に、アモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜が均一に形成される。アモルファスシリコン膜は主にシリコン元素含有ガス(シラン系ガス)を連続して供給することにより得られ、ポリシリコン膜やエピタキシャル膜は主にシリコン元素及び塩素元素含有ガスとシラン系ガスを交互に供給することにより得られる。なお、一般的に、例えばエピタキシャルシリコン膜は400℃〜600℃、ポリシリコン膜は400℃〜650℃、アモルファスシリコン膜は350℃〜550℃でそれぞれ得られる。なお、成膜処理工程のガス供給タイミングは、後に図5〜図10に沿って詳細に説明する。
(降温及び大気圧復帰工程)
予め設定された処理時間経過後、図2に示す降温及び大気圧復帰工程(S213)において、第1開閉弁V1、第21開閉弁V21、第22開閉弁V22が閉じられることにより、原料ガスの処理室13内への供給が停止され、サイクルパージステップが実施される。このサイクルパージステップにおいて、第5開閉弁V5、第6開閉弁V6が開かれ、処理室13内および第1ノズル18、第2ノズル28内が窒素ガスによってサイクルパージされる。続いて、処理室13内の温度を自然冷却により所定温度まで降温し、処理室13への窒素ガスの供給によって処理室13内が大気圧まで戻される。
(ウエハ搬送工程)
降温及び大気圧復帰工程後、図2に示すウエハ搬送工程(S215)において、シールキャップ43およびボート7を支持した昇降台33が下降されることにより、処理済みウエハ6を保持したボート7が待機室3に搬出(ボートアンローディング)される。
以降、前述した作用が繰り返されることにより、ウエハ6が複数枚(例えば、25枚、50枚、75枚、100枚、200枚等)ずつ、CVD装置によってバッチ処理されて行く。
以下、後に詳細に説明するとした成膜処理工程のガス供給タイミングについて、図5〜図10に例示した第1〜第6の実施の形態を用いて説明する。
(第1の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図5))
図5に示すように、第1ノズル18の第1ガス供給口から処理室13内に第1ガス(シリコン元素及び塩素元素含有ガス(塩素含有シラン系ガス))を所定時間供給し、この第1ガスを供給後、第2ノズル28のガス供給口から処理室13内に第2ガス(シリコン元素含有ガス(シラン系ガス))を前記所定時間よりも長い時間継続して供給する。図4(a)に示すように、絶縁膜上にシリコン膜を形成するには、まず、シリコン原子を結晶核として形成することで、絶縁膜上にシリコン膜を形成しやすい状態にする。次に、密度の高い結晶核を形成し、これを成長の核として成長させる。しかし、500℃以下の成膜温度では、モノシラン(SiH)などのシラン系ガスを用いた場合、Si膜を絶縁膜上に形成させるのは困難である。しかし、塩素含有シラン系ガスを先に流すことにより、図4(d)に示すように、Cl元素を含むガス種が初期成膜に寄与して、絶縁膜表面にCl元素を含むシード層が形成され、このシード層のCl元素がシラン系ガス、例えばモノシランガス(SiH)のSiで置換されるので、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜が安定して成膜する。ここで、シリコン元素及び塩素元素含有ガスは、例えば、ジクロロシラン(DCS:SiHCl)、トリクロロシラン(SiHCl)、テトラクロロシラン(SiCl)、ヘキサクロロジシラン(HCD:SiCl)などである。このシリコン元素及び塩素ガス含有ガスと異なる種類のシリコン元素含有ガスは、例えば、モノシラン(SiH)、ジシラン(Si)、トリシラン(Si)などの何れか1種である。
従って、処理室13内に第1ノズル18から塩素含有シリコン系ガスを導入し、塩素含有シリコン系ガスを導入した後、第2ノズル28からシリコン系ガスを導入して成膜すると、シリコン基板表面や、絶縁膜表面にCl元素を含むシード層が形成された後に、シラン系ガスによりCl元素がSi元素に置換され、低温で分解しない場合にも成膜することができるようになる。したがって、絶縁膜にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を低温で成膜できる。したがって、ノンプラズマで成膜を実施できるので、プラズマ発生装置などの高価な装置を設けずに済む。
なお、ガス供給条件としては、
モノシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
モノシランガス供給時間:5秒以上60分以内
が例示される。
(第2の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図6))
第2の実施の形態が、第1の実施の形態と異なる点は、図6に示すように、処理室13内へのCl元素を含むシラン系ガス種の供給とシラン系ガスの供給を交互に実施している実施している点である。具体的には、処理室13内にシラン系ガスと塩素含有シラン系ガスとを、第2ノズル28の第2ガス供給口と第1ノズル18の第1ガス供給口とから交互に供給している点である。この場合、シラン系ガスと塩素含有シラン系ガスとのガス供給の間に、N等の不活性ガスを第5ガス供給ラインL5と第6ガス供給ラインL6とから処理室13内に供給して、第2ガス供給ラインL2、第1ガス供給ラインL1、及び処理室13内に残留する原料ガスをパージすることが好ましい。Cl元素を含むガス種とシラン系ガスとを用いて、これらのガスを交互に供給すると、図4(d)に示すように、Cl元素を含むガス種により基板表面にCl元素が含むシード層が形成され、このシード層のCl元素がシラン系ガス、例えばモノシランガス(SiH)のSiで置換され、このシード層の形成、置換が交互に繰り返されることによって、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜が低温で安定して成膜する。
このとき、好ましくは、塩素含有シランガスをはじめに供給することが好ましい。これにより、塩素原子によって基板上に存在する自然酸化膜や不純物等を除去することができる。
なお、図6では、ガス供給時間は同じ時間供給しているが、これに限らず、それぞれのガスの供給時間を異なるように設定しても良く、また、ガスの供給するタイミングが重なるようにガス供給を実施しても良い。
Cl元素を含むシラン系ガス種とシラン系ガスとは、共に、2秒から10分の範囲で供給する。2種類のガスを異なるタイミングで供給する際に、流量率、時間を変化させることで、低温条件下で安定して気相成長を抑制し、薄膜シリコン膜を均一性良く得ることができる。
本実施の形態によれば、塩素含有シラン系ガスを導入後、シリコン基板上や、絶縁膜上にCl元素を含むシード層が形成され、後にシラン系ガスによりCl元素がSi元素に置換し、これを繰り返すことにより、低温で容易にガスが分解しない場合にも成膜することができるようになる。
なお、ガス供給条件としては、
モノシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
モノシランガス供給時間:2秒以上10分以下
ジクロロシランガス供給時間:2秒以上10分以下
が例示される。
(第3の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図7))
第3の実施の形態が、第2の実施の形態と異なる点は、図7に示すように、処理室13内へのCl元素を含むシラン系ガス種の供給と、シラン系ガス及びシラン系化合物ガスの供給とを実施している点である。具体的には、処理室13内にシラン系化合物ガス(ジシラン)とシラン系ガス(モノシラン)と塩素含有シラン系ガス(ジクロロシラン)とを交互に供給している点である。この場合、シラン系化合物ガス、シラン系ガス、及び塩素含有シラン系ガスの供給の間にN等の不活性ガスを処理室13内に供給して、第21ガス供給ラインL21、第22ガス供給ラインL22、処理室13内に残留する原料ガスをパージすることが好ましい。第3の実施の形態のように、Cl元素を含むガス種とシラン系ガスとシラン系化合物ガスとを用いて、これらのガスを交互に供給すると、Cl元素を含むガス種によりシード層が絶縁膜上に形成され、このシード層のCl元素がシラン系ガス、例えばモノシランガス(SiH)のSiで置換され、シード層の形成、置換が交互に繰り返されることによって、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜がより安定し、より低温で成膜する。
なお、ガス供給条件としては、
モノシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
モノシランガス供給時間:2秒以上10分以下
ジシランガス供給時間:2秒以上10分以下
ジクロロシランガス供給時間:2秒以上10分以下
が例示される。
なお、本実施の形態では、塩素含有シラン系ガス、シラン系ガス及びシラン系化合物ガスを交互に供給したが、塩素含有シラン系ガスを供給した後、シラン系ガス及びシラン系化合物ガスを同時に供給しても良い。
(第4の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図8))
上述した第1〜第3の実施の形態は、いずれも2種類の原料ガスのうちの1種に塩素含有シラン系ガスを用いたが、第4の実施の形態では、塩素含有シラン系ガスを用いず、シラン系ガス(モノシラン)とシラン系化合物ガス(ジシラン、トリシラン)との2種類のガスを用いた場合を例示する。
絶縁膜が形成されたウエハを処理室に搬送後、成膜処理を行うために、処理室13内にシラン系化合物ガスを供給し、このシラン系化合物ガスを供給後、処理室13内にシラン系ガスを供給している。ジシラン(Si)、トリシラン(Si)などのシラン系化合物ガスと、モノシラン(SiH)などのシラン系ガスとを用いて、図8に示すように、シラン系化合物ガスを先に供給し、シラン系ガスを後に供給すると、図4(c)に示すように、ジシランガス、トリシランなどは気相中で分解し、シード層が形成される。シード層形成後、シラン系ガス、例えばモノシランガス(SiH)などで積層成膜すると、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜が安定して成膜する。なお、この成膜処理工程において、成膜されるシリコン膜を導電型とするために、p型ドーパントであるホウ素含有ガスを供給するようにしてもよい。
このように第4の実施の形態によれば、原料ガスにジシランやトリシランなど金属膜と気相反応するガス種を選択したので、塩素含有シラン系ガスを用いなくても、450℃以下の成膜温度でも、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成できる。これにより、ノンプラズマで実施できるのでプラズマ発生装置などの高価な装置を設けずに済む。
モノシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
ジシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
が例示される。
(第5の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図9))
第5の実施の形態では、図9に示すように、処理室13内に第1ガスと、この第1ガス(シリコン元素及び塩素元素含有ガス)と異なる種類の第2ガスとの同時供給を実施して、少なくともウエハ6上に、アモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成する。
この点で、ジクロロシラン(DCS:SiHCl)などの塩素元素(Cl元素)を含むガス種とシラン系ガスとを用いて、これらのガスを同時に供給する。すると、図4(b)に示すように、500℃以下の成膜温度でも、Clを含むガス種が初期成膜に寄与して、Cl元素を含むシード層が形成されながら、シード層のCl元素がシラン系ガス、例えばモノシランガス(SiH)のSiで置換されるので、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜が安定して成膜する。
このように第5の実施の形態によれば、低温でも気相反応するガスとしてCl元素を含むガス種を選択することにより、500℃以下の成膜温度でも、絶縁膜上にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成できる。また、ノンプラズマで成膜できるのでプラズマ発生装置などの高価な装置を設けずに済む。
なお、ガス供給条件としては、
モノシランガス供給流量:50sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス供給流量:50sccm以上2000sccm以下
が例示される。
(第6の実施の形態の成膜処理工程のガス供給タイミング(図10))
第6の実施の形態は、シラン系ガス(シリコン元素含有ガス)と塩素含有シラン系ガス(シリコン元素及び塩素元素含有ガス)との2種類のガスを同時供給するという点では第5の実施の形態と同じであるが、第5の実施の形態と異なる点は、図10に示すように、シラン系ガスを1種ではなく、2種類用いる点である。この2種類のシラン系ガスとはシラン系化合物ガスと、この化合物ガスとは異なる種類のシランを含むシラン系ガスとである。図10の例では、シラン系化合物ガスにはジシラン(Si)、トリシラン(Si)などを、シラン系ガスにはモノシラン(SiH)などを用いている。また、塩素含有シラン系ガスにはジクロロシラン、トリクロロシランなどを用いている。この第6の実施の形態によれば、Cl元素を含むシード層を形成しながら、シード層のCl元素が2種類のシラン系ガスのSi元素で置換されるので、絶縁膜上にシリコン膜がより安定して成膜する。
なお、ガス供給条件としては、
モノシランガス供給流量:50sccm以上2000sccm以下
ジシランガス供給流量:50sccm以上2000sccm以下
ジクロロシランガス供給流量:10sccm以上2000sccm以下
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態によれば、以下に挙げる一つ又はそれ以上の効果を有する。
本発明の実施の形態によれば、シリコン膜の原料ガスにシリコン元素及び塩素含有ガスを用いたので、アモルファス若しくはエピタキシャル若しくはポリシリコン状態のシリコン膜の薄膜を、絶縁膜の上に成膜することが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、450℃以下、より好ましくは400℃以下の低温下において、シリコン膜の膜厚が均一なシリコン膜を安定して得ることができる。
本発明の実施の形態によれば、低温成長のため、ノンプラズマでシリコン膜を成膜できるのでプラズマ発生装置などの高価な装置を設けずに済む。
プロセス温度が450℃以下と低温なので、LSIのCPU(セントラルプロセッシングユニット)や、DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の導電材料部分における配線や、浅い接合における、ドーパントの拡散を防止できる。
本発明の実施の形態によれば、低温で成膜することにより、ドーパントの拡散が防止され、また、下地膜の再結晶化を防ぎ、電気特性の劣化が防止される。したがって、より高速かつ、微細なLSIを作製することができる。
本実施の形態によれば、低温でシリコン膜を形成できるので、ドーパントの拡散が防止され、下地膜の再結晶化を防ぎ、電気特性の劣化を防止できることを可能にする低温シリコン膜、すなわち、シラン系ガスによる低温アモルファスシリコン膜や、塩素含有シリコン系ガスを交互に成膜して得た低温ポリシリコン膜やエピタキシャル、アモルファスシリコン膜を成膜することができる。
半導体デバイスの微細化に伴い、High−k材や、メタル材などのデバイス上部に成膜する要求が高まっているが、450℃以下のような低温での成膜が可能なため、High−k材や、メタル材などのデバイス上部により低温でのシリコン膜を成膜することができる。したがって、High−k材や、メタル材などを用いたロジック・トランジスタやメモリキャパシタの劣化を抑えることが可能となる。
半導体デバイスの微細化、大容量化に伴い、容量膜には高誘電率(High−k)絶縁材料が、配線にはCuなどの金属が、そして電極にはメタル材が用いられるようになり、デバイスの性能向上および劣化防止のために電極接合部のプロセスの低温下が必須となっているが、本実施の形態によれば、成膜プロセスの低温下を実現できるので、そのような要請に応えることができる。
また、量産においては、そのような低温プロセスにおける成膜や膜厚の安定性を実現できるので、デバイスの生産性を向上させることができる。
また、シラン系ガスのみで成膜した場合、成膜温度が450℃を超えてしまうため、下地膜への不純物拡散や膜自体のセルフアニールが生じ、デバイスの電気特性の悪化が問題となるが、本実施の形態によれば、450℃以下での成膜が実現できるので、そのような問題は生じがたい。
また、反応性の高いシラン系ガスを単独で用いて450℃以下の低温で成膜した場合、シリコン膜の膜厚面内均一性が数十%以上ばらつくこともあるが、シリコン元素及び塩素元素含有ガスを用いた本実施の形態によれば、量産レベルで、通常2〜3%以下の面内均一性を実現することができる。したがって、バッチ内のシリコン膜の膜厚の均一性を大幅に改善ができる。
(その他)
このほかにも、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論である。
例えば、本実施の形態では、特にシリコン膜を導電化するためのドーパントについて説明しなかった、成膜処理工程において、シリコン膜の原料ガスに加えて、p型ドーパントとしてジボラン(B)などのホウ素元素含有ガスを供給するようにして、成膜されるシリコン膜を導電型とするようにしても良い。
また、本実施の形態では、反応管を単管のプロセスチューブで構成し、プロセスチューブを流れるガスが排気ライン15から排出されるようにしたが、これに限定されない。例えば、反応管をアウタチューブとインナチューブからなる二重管で構成し、アウタチューブ及びインナチューブの間に形成される筒状空間を経由させて排気ライン15からガスを排出するようにしてもよい。この場合、インナチューブの側壁に前記筒状空間に通じる排気孔を設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、第1ノズル及び第2ノズルに、それぞれ複数のガス供給ラインを共通接続するように構成したが、第1ノズル及び第2ノズルをそれぞれ複数のノズルからなる第1ノズル群、第2ノズル群とし、ノズル群を構成する各ノズルに複数のガス供給ラインを個別接続するように構成してもよい。
<付記>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
第1の態様によれば、基板を処理室に搬送する搬送工程と、前記処理室内に少なくともシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1工程と、前記処理室内に前記第1ガスと異なる種類の少なくともシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2工程と、を有し、前記第1工程と前記第2工程とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板上にアモルファス、または、エピタキシャル、または、ポリシリコン状態のシリコン膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
第2の態様によれば、基板を処理する処理室と、前記処理室内に少なくともシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1ガス供給ラインと、前記処理室内に前記第1ガスとは異なる種類の少なくともシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2ガス供給ラインと、前記処理室内を加熱する加熱装置と、前記加熱装置が前記処理室内を加熱維持しつつ、前記第1ガス供給ラインが前記処理室内へ前記第1ガスを供給し、前記第2ガス供給ラインが前記処理室内へ前記第2のガスを供給し、前記第1ガスの供給と、前記第2ガスの供給とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板にアモルファス、若しくはエピタキシャル、又はポリシリコン状態のシリコン膜を形成するように制御するコントローラとを有する基板処理装置が提供される。
第3の態様によれば、基板を処理室に搬送する搬送工程と、前記処理室内に少なくともシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1工程と、前記処理室内に前記第1のガスと異なる種類の少なくともシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2工程とを有し、前記第1工程と前記第2工程とを少なくとも1回繰り返した後、前記処理室内に少なくともシリコン元素を含有する第3ガスを供給する第3の工程を行うことで、少なくとも前記基板上にアモルファス、または、エピタキシャル、または、ポリシリコン状態のシリコン膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
第4の態様によれば、第1の実施の態様において、シリコン元素を含有し、前記第1及び第2ガスとは異なる第3ガスも同時に供給する半導体装置の製造方法が提供される。
第5の態様によれば、第4の実施の態様において、前記第2ガスは、シラン系のガスであり、前記第3ガスは、シラン化合物系のガスである半導体装置の製造方法が提供される。
第6の態様によれば、第1の態様において、
前記第1工程と前記第2工程の間に不活性ガスを供給するパージステップを更に有する半導体装置の製造方法が提供される。
第7の実施の態様によれば、第1の態様において、
前記シリコン膜の形成は、450℃以下で行われる半導体装置の製造方法が提供される。
第8の実施の態様によれば、第1の態様において、
前記第1工程は、前記第2工程の前に行われる半導体装置の製造方法が提供される。
第9の実施の態様によれば、基板を処理室に搬送する搬送工程と、前記処理室内に少なくともシラン系の第1ガスを供給する第1工程と、前記処理室内に前記第1ガスと異なるシラン化合物系の第2ガスを供給する第2工程と、を有し、前記第1工程と前記第2工程とを少なくとも1回繰り返すことにより、少なくとも前記基板上にアモルファス、または、エピタキシャル、または、ポリシリコン状態のシリコン膜を形成する半導体装置の製造方法が提供される。
1 CVD装置(半導体製造装置)
6 ウエハ(基板)
7 ボート(基板処理用治具)
8 ボート搬入搬出口
10 反応炉
11 ヒータユニット(加熱装置)
12 プロセスチューブ
13 処理室
15 排気ライン
18 第1ノズル
19 コントローラ
28 第2ノズル
L1 第1ガス供給ライン
T1 第1ガス供給源
V1 第1開閉弁
M1 第1流量制御器
L21 第21ガス供給ライン
T21 第21ガス供給源
V21 第21開閉弁
M21 第21流量制御器
L22 第22ガス供給ライン
T22 第22ガス供給源
V22 第22開閉弁
M22 第22流量制御器
L3 第3ガス供給ライン
T3 第3ガス供給源
V3 第3開閉弁
M3 第3流量制御器
L4 第4ガス供給ライン
T4 第4ガス供給源
V4 第4開閉弁
M4 第4流量制御器
L5 第5ガス供給ライン
T5 第5ガス供給源
V5 第5開閉弁
M5 第5流量制御器
L6 第6ガス供給ライン
T6 第6ガス供給源
V6 第6開閉弁
M6 第6流量制御器

Claims (8)

  1. 基板に対してシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給することで、前記基板の表面上に存在する自然酸化膜または不純物を除去する第1工程と、
    前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第1ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2工程と、
    前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第1ガスおよび前記第2ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第3ガスを供給する第3工程と、を有し、
    前記第1工程と前記第2工程とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする工程を挟んでこの順に行うと共に、前記第2工程と前記第3工程とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする工程を挟んでこの順に行うことにより、前記基板上にシリコン膜を形成する工程を有する半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1ガスは、ジクロロシランガス、トリクロロシランガス、テトラクロロシランガス、およびヘキサクロロジシランガスのいずれかであり、前記第2ガスは、ジシランガス、およびトリシランガスのいずれかであり、前記第3ガスは、モノシランガスである請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記基板の表面には絶縁膜が形成されており、前記シリコン膜は前記絶縁膜上に形成される請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記基板上にシリコン膜を形成する工程では、前記第1工程と前記第2工程と前記第3工程とをこの順に繰り返す請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記基板上にシリコン膜を形成する工程では、前記第1工程と前記第2工程とをこの順に繰り返す請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 基板に対してシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給することで、前記基板の表面上に存在する自然酸化膜または不純物を除去する第1工程と、
    前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第1ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2工程と、
    前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第1ガスおよび前記第2ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第3ガスを供給する第3工程と、を有し、
    前記第1工程と前記第2工程とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする工程を挟んでこの順に行うと共に、前記第2工程と前記第3工程とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする工程を挟んでこの順に行うことにより、前記基板上にシリコン膜を形成する基板処理方法。
  7. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室内の基板に対してシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1ガス供給系と、
    前記処理室内の基板に対して前記第1ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2ガス供給系と、
    前記処理室内の基板に対して前記第1ガスおよび前記第2ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第3ガスを供給する第3ガス供給系と、
    前記処理室内において、基板に対して前記第1ガスを供給することで、前記基板の表面上に存在する自然酸化膜または不純物を除去する第1処理と、前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第2ガスを供給する第2処理と、前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第3ガスを供給する第3処理と、を有し、前記第1処理と前記第2処理とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする処理を挟んでこの順に行うと共に、前記第2処理と前記第3処理とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする処理を挟んでこの順に行うことにより、前記基板上にシリコン膜を形成するように、前記第1ガス供給系、前記第2ガス供給系、および前記第3ガス供給系を制御するよう構成されるコントローラと、
    を有する基板処理装置。
  8. 基板に対してシリコン元素及び塩素元素を含有する第1ガスを供給する第1ガス供給系と、
    基板に対して前記第1ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第2ガスを供給する第2ガス供給系と、
    基板に対して前記第1ガスおよび前記第2ガスとは異なる種類のシリコン元素を含有する第3ガスを供給する第3ガス供給系と、を有し、
    基板に対して前記第1ガス供給系より前記第1ガスを供給することで、前記基板の表面上に存在する自然酸化膜または不純物を除去する第1処理と、前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第2ガス供給系より前記第2ガスを供給する第2処理と、前記自然酸化膜または前記不純物が除去された後の前記基板に対して前記第3ガス供給系より前記第3ガスを供給する第3処理と、を行い、前記第1処理と前記第2処理とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする処理を挟んでこの順に行うと共に、前記第2処理と前記第3処理とをそれらの間に前記基板上に残留するガスをパージする処理を挟んでこの順に行うことにより、前記基板上にシリコン膜を形成するように制御されるガス供給系。
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