JP6072943B2 - 職業および環境線量測定用のワイヤレス動作および位置検知集積放射線センサ - Google Patents

職業および環境線量測定用のワイヤレス動作および位置検知集積放射線センサ Download PDF

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Description

本発明は、放射線量測定システムに関し、そして特に、放射線曝露事象に起因して吸収された当量の正確な計算に関する。
職業的な放射線の被曝事象は、ヘルスケア、オイルおよびガス産業、軍隊、ならびにその他の産業設定で起こり得る。そこでは、電離放射線を発する材料またはデバイスを使用することにより、事故または職業的に不可避的な被曝事象を生じ得る。
緊急の放射線の被曝事象は、放射能兵器(RDD)、簡易核兵器(IND)、または放射性材料の別の線源が放出され、かつ所定の地域が汚染する際に起こり得る。
職業放射線被爆事象のための放射線量測定プログラム、および非常放射線被爆事象のための緊急管理計画(Emergency manegement plan)は、放射線事象の間に放射線に被曝したかもしれない作業者または一般人をモニタリングかつ保護するために開発された。
放射線事象に続く緊急管理計画の重要な局面は、放射能兵器または核兵器から生じる放射線に被曝したかもしれない消防、警察および他の非常時対応要員(「ファースト・レスポンダー」)、医療従事者および市民の安全を確保することである。しばしば、ファースト・レスポンダーおよび医療従事者の放射線被曝は、伝統的な放射線検出デバイスを用いて少なくとも部分的にモニタリングされるが、潜在的な数万人の市民の被曝のモニタニングはより困難な問題を示す。
さらに、除去可能な汚染が取り除かれた後、個々のファースト・レスポンダーおよび医療従事者および一般人のための継続的な外部の個人線量測定のモニタリングが必要とされ得る。用地の回復は長期にわたるプロジェクトになり得、社会の混乱を最少にするためには、除染が完成する前に住民にある地域にアクセスすることを許す必要があり得る。例えば、市民が通過センター、幹線道路または建物のある地域を通過することを許可することは、政府の作業、商業、家族の一体化、日常的な医療等を容易にし得る。個人が汚染地域を通って移動するので、訪れた各々の位置の被曝の線量および時間を知ることが価値あるものとなり得る。そのような線量測定は、潜在的にまだ汚染した地域にわたる線量事象データを収集する多数の線量計から再構築された動的な線量分布の地理的マップを提供することにより、モデルに基づく線量評価への依存を低下させ得、不要な地域制限を避けることができる。ほとんど社会にコストをかけることなく公衆が排除され得る郊外の廃棄施設の除染と異なり、都市環境では、時間が重要であり、かつ相対的に低い放射線量への被曝を避ける利点よりも排除コストが大きくなり得る。除染後、個人線量測定は、個人線量が許容可能な閾値未満であり、最終的な除染が効果的であったという国民の信頼性を高め得た。
TLD線量計、OSL線量計、電子線量計、石英または炭素繊維エレクトレット、および他の固相放射線量測定デバイスを含む、いくつかの放射線測定技術が最近存在する。
熱ルミネッセンス線量計(TLD)バッジは、放射線からの蓄積エネルギーを保持する特別な材料(例えば、フッ化リチウム)を用いた個人用モニタリングデバイスである。TLDバッジは、熱を用いて読み込まれ、TLD材料を発光させる。その光はTLDリーダーにより検出され(比例電流を提供するよう較正され)る。TLDバッジの重大な不利益は、読み出しの間にデバイスのシグナルが消去されるかまたはゼロとなり、線量計は読み出しのために処理実験室に戻されなければならず、読み取りを得るのに相当の時間が必要であることである。
光励起ルミネセンス(OSL)バッジは、放射線エネルギーを保持するために、光励起ルミネセンス材料(OSLM)(例えば、酸化アルミニウム)を使用する。OSL材料中の小結晶トラップは放射線被曝からエネルギーをトラップし、そして格納する。被曝量は、結晶トラップを1色(例えば、緑)の励起光で照らし、他の色(例えば、青)の発光量を測定することにより決定される。あるいは、パルス光励起が、例えば、米国特許第5,892,234号および第5,962,857号(それらの全体において本明細書中で参考として援用される)に記載のように、励起光と発光とを区別するために使用され得る。TLDシステムと異なり、OSLシステムは、わずか数秒で読み出しを提供する。そして、被曝シグナルのほんのごく少量のみが読み出しの間に使い果たされるため、線量計は何度も読み出され得る。OSL線量計は、小さく屋外で持ち運びできるリーダーを使って屋外で読まれ得る。しかし、このリーダーは、なお個人が屋外でリアルタイムで読み取るには大きすぎ、遅く、高価である。記録線量を報告するための既存のOSL線量測定プログラムでは、線量計は、読み出しのために処理実験室に戻さなければならない。
OSL材料およびシステムに関するより多くの情報は以下を参照のこと;Millerへの米国特許第5,731,590号;Akselrodへの米国特許第6,846,434号;Schwietzerらへの米国特許第6,198,108号;Yoderらへの米国特許第6,127,685号;Akselrodらへの米国特許出願第10/768,094号;これら全ては、それらの全体において本明細書中で参考として援用される。また、以下を参照のこと:Lars Botter-Jensenら, Optically Stimulated Luminescence Dosimetry, Elesevier, 2003; Klemic, G., Bailey, P., Miller, K., Monetti, M., 「External radiation dosimetry in the aftermath of radiological terrorist event」, Rad. Prot. Dosim, 印刷中; Akslerod, M. S., Kortov, V. S., およびGorelova, E. A., 「Preparation and properties of Al2O3:C」, Radial. Prot. Dosim. 47, 159-164 (1993);ならびにAkselrod, M. S., Lucas, A. C., Polf, J. C., McKeever, S. W. S. 「Optically stimulated luminescence of Al2O3:C」, Radiation Measurements, 29, (3-4), 391-399 (1998)。これら全ては、それらの全体において本明細書中で参考として援用される。
固相センサは、半導体媒体中の電荷を収集して放射線相互作用を定量するために、半導体のような固相材料を使用する。放射線粒子が半導体媒体を通って移動するにつれて電子正孔が粒子の進路に沿って生成される。印加された電界中の電子正孔対の動きは、検出器からの基礎的な電気シグナルを生成する。固相センサの2つの主なカテゴリー、能動型と受動型とがある。能動型センサは、定常的な電力を必要とする外部電源による電界によりバイアスを受ける半導体をしばしば使用する。能動型センサは、センサに衝突する各々の放射性粒子のための電気パルスを生成する。これらのパルスは、正しい放射線量を記録するために継続的に係数されなければならない。電力のロスは、線量が測定されないことを示す。能動型固相センサは、典型的にシリコンと他の半導体から作製される。受動型固相センサは、外部電力を引くことなく電子正孔対を分離するために必要な電界を維持するデバイスで充電された媒体を使用する。受動型固相線量計は、いわゆるフローティングゲートと呼ばれるものをしばしば使用する。ここで、電気的に絶縁するために、ゲートは検出媒体に備え付けられている。フローティングゲートはチャージされ、電荷の分離のために電界を提供する。例えば、Tarrへの米国特許第6,172,368号を参照のこと。フローティングゲート上の媒体は典型的には酸化ケイ素のような絶縁体である。しかし、それはまた密閉されたガスチャンバであり得る。Kahilainenへの米国特許第5,739,541号を参照のこと。受動型固相電子検出器は、本発明と互換性のある放射線をモニタリングする手段を提供する。
電子線量計は電池により電力供給され、典型的にはデジタルディスプレイまたは他の視覚的、聴覚的または振動アラーム機能を搭載する。これらの機器はリアルタイムの線量割合情報を装着者にしばしば提供する。米国における日常的な職業上の放射線設定について、電子線量計がほとんど、厳密ではないが、アクセス制御のために使用され、線量の記録のためではない。多くの市および州が、彼らの緊急応答計画の一部としてHAZMATチームに電子線量計を支給している。現在では、例えば、本土の安全目的のために数万台の電子線量計が配置されている。しかし、電子線量計はその高コストのために、汎用的な線量計としては実用的ではない。
石英または炭素繊維のエレクトレットは、円筒形の検電器である。ここで、線量は、エレクトレットを持ち上げ光に透かし、一方の端の接眼レンズを通してスケール上の繊維の位置を見ることにより読まれる。手動充電器は線量計をゼロにするために必要とされる。石英繊維エレクトレットは多くの州の非常プランの重要な要素である。例えば、いくつかのプランは、30分毎に読み取りを記録するためのカードとともに石英繊維エレクトレット、および蓄積する線量バッジまたは財布カードを支給されるように緊急応答者に求める。それらは、原子力発電プラントの非常時に使用されるために指定されている一方、NRCは、それらがNVLAPに認定されることを必要とせず、むしろ単にそれらは定期的に較正されることを要する。
第一の広い局面によれば、本発明は、装置を提供し、この装置は、
1つまたはそれ以上のプロセッサ、および
該1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行される際に該1つまたはそれ以上のプロセッサが以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含むオペレーションを行う、指令を格納するための機械可読媒体、
を備え、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、iは該線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、照射野jについての1つまたはそれ以上の線量変換係数の期待値であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、該線量計のi番目のエレメントおよびj番目の照射野についてコンピュータ計算された線量であり、そして
ここで、σijは、該線量計のi番目の検出器エレメントおよびj番目の照射野についての格納された応答の全不確定度である)であり、そして
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
第二の広い局面によれば、本発明は、機械可読媒体を提供し、この媒体は、1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行される際に1つまたはそれ以上の電子デバイスが以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含む一式のオペレーションを行う、指令のシーケンスを格納しており、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、iは該線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、照射野jについての1つまたはそれ以上の線量変換係数の期待値であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、該線量計のi番目のエレメントおよびj番目の照射野について計算されたコンピュータ線量であり、そして
ここで、σijは、該線量計のi番目の検出器エレメントおよびj番目の照射野についての格納された応答の全不確定度である)であり、そして
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
第三の広い局面によれば、本発明は、方法を提供し、この方法は、以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含む、方法であって、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、iは該線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、照射野jについての1つまたはそれ以上の線量変換係数の期待値であり、
ここで、
Figure 0006072943
は、該線量計のi番目のエレメントおよびj番目の照射野についてコンピュータ計算された線量であり、そして
ここで、σijは、該線量計のi番目の検出器エレメントおよびj番目の照射野についての格納された応答の全不確定度である)であり、そして
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
第四の広い局面によれば、本発明は、装置を提供し、この装置は、
1つまたはそれ以上のプロセッサ、および
該1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行される際に該1つまたはそれ以上のプロセッサが以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含むオペレーションを行う、指令を格納するための機械可読媒体、
を備え、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、minは該最小化された目的関数であり、
ここで、iは線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、cv MEASは、該線量計のi番目の検出器エレメントについての正規化された測定変換値であり、そして
ここで、cv SOLUTIONは、アルゴリズム解領域についての該線量計のi番目の検出器エレメントについての応答であり、そして
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
第五の広い局面によれば、本発明は、機械可読媒体を提供し、この媒体は、1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行される際に1つまたはそれ以上の電子デバイスが以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含む一式のオペレーションを行う、指令のシーケンスを格納しており、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、minは該最小化された目的関数であり、
ここで、iは線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、cv MEASは、該線量計のi番目の検出器エレメントについての正規化された測定変換値であり、そして
ここで、cv SOLUTIONは、アルゴリズム解領域についての該線量計のi番目の検出器エレメントについての応答であり、そして
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
第六の広い局面によれば、本発明は、方法を提供し、この方法は、以下のステップ:
(a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、該応答マトリックスについての放射線量値を測定するステップ、
(b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
(c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
を含む、方法であって、
各照射野が放射線源を有し、
ステップ(b)が以下のステップ:
(i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
(ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
(iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を測定するステップ、
を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
該目的関数が
Figure 0006072943
(ここで、minは該最小化された目的関数であり、
ここで、iは線量計の検出器エレメントの数であり、
ここで、jは照射野の数であり、
ここで、cv MEASは、該線量計のi番目の検出器エレメントについての正規化された測定変換値であり、
ここで、cv SOLUTIONは、アルゴリズム解領域についての該線量計のi番目の検出器エレメントについての応答であり、
各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである。
図1は、本発明の例示の実施形態によるデバイスおよびコンピュータ計算過程を模式的に示す。 図2は、本発明の1つの実施形態による数値最適化手順のフローチャートである。
添付の図面は、本明細書に援用され、かつ本明細書の一部を構成するものであり、本発明の例示的な実施形態を説明し、そして上述の一般的な説明および以下の詳細な説明とともに本発明の特徴を説明するのに役立つものである。
(定義)
用語の定義が、一般的に使用されているその用語の意味から逸脱する場合、出願人は、特に示さない限りは以下に提供する定義を用いることを意図する。
本発明の目的のために、「上部」、「底部」、「より上の」、「より下の」、「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」、「上方」、「下方」、などの方向を示す用語は、本発明の様々な実施形態を記載するために、便宜のために単に使用される。
本発明の目的のために、値または特性が特定の値、特性に「基づく」とは、その値が、その値、特性もしくは他の要因を用いて数学的計算または論理的決定を行うことにより誘導される場合に条件もしくは他の要因を充足する。
本発明の目的のために、用語「加速度計」は、静的または動的力を含む加速力を測定するための電気機械式デバイスをいう。このような加速度は、一般にg力の観点から測定される。加速度計の単軸または多軸モデルは、適切な加速度(またはg力)の大きさおよび方向をベクトル量として検出するために利用可能であり、そして向き(なぜなら重量の方向は変化するからである)、座標系加速度(coordinate acceleration)(それがg力またはg力の変化を生じる限り)、振動、衝撃、および抵抗媒体中の落下を感知するために用いられ得る(適切な加速度が変化する場合、それはゼロから開始し、次いで増加するからである)。MEMSスケールの加速度計は、デバイスの位置を検出するか、またはゲーム入力を提供するために、携帯用電子デバイスおよびビデオゲームコントローラ中にますます存在する。空間領域にわたって広がる加速度計のペアは、それらのポイントに付随する参照のフレームの適切な加速度における相違(勾配)を検出するために使われ得る。これらのデバイスは、それらは重力場中の勾配を測定するため、重力勾配計と呼ばれる。
本発明の目的のために、用語「Bluetooth(登録商標)」は、高レベルのセキュリティを有する個人領域ネットワーク(PAN)を創造する、固定およびモバイルデバイスからの近距離(2400〜2480MHzのISM帯中の短波長ラジオ放送を使用する)にわたるデータ交換のワイヤレス技術標準をいう。テレコムベンダーのEricssonによって1994年に創作された際、それは最初RS−232データケーブルのワイヤレスの代替物として作られた。それはいくつかのデバイスを連結し、同期の問題を解消し得る。Bluetooth(登録商標)は、Bluetooth(登録商標)Special Interest Groupにより管理されており、電信、コンピューティング、ネットワーキングおよび消費者エレクトロニクスの領域において18,000社以上の会員企業を有する。Bluetooth(登録商標)は、IEEE 802.15.1として標準化されたが、その標準はもはや維持されていない。SIGは、仕様の開発を監督し、認定プログラムを管理し、そして商標を保護する。Bluetooth(登録商標)デバイスとして上市するために、SIGにより定められた基準に認定されなければならない。特許のネットワークはこの技術を実施するために必要であり、認定されたデバイスのためにのみライセンスされる。
本発明の目的のために、用語「化学センサ」は、気相、液相または固体相のいずれかの元素または分子などの所定の化学材料の存在、濃度または絶対量を測定するデバイスをいう。
本発明の目的のために、用語「コンピュータ」は、任意のタイプのコンピュータまたはソフトウエアを実行する他のデバイスを言い、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ミニコンピュータのような個々のコンピュータ等を包含する。コンピュータはまた、電子科学機器(例えば、サーバ、分光器、スマートフォン、eブックリーダ、携帯電話、テレビ、携帯用電子ゲーム機、ビデオゲーム機、圧縮オーディオまたはビデオプレーヤー(例えば、MP3プレーヤー、ブルーレイプレーヤー、DVDプレーヤー等))のような電子デバイスを言う。さらに、用語「コンピュータ」は、任意のタイプのコンピュータのネットワーク(例えば、ビジネスにおけるコンピュータのネットワーク、コンピュータバンク、クラウド、インターネット等)を言う。本発明の様々なプロセスがコンピュータを用いて実行され得る。本発明の様々な機能が1つまたはそれ以上のコンピュータによって行われ得る。
本発明の目的のために、用語「コンピュータハードウエア」は、ハードディスクのようなハードウエアデバイスに格納されるコンピュータソフトウエアとは対照的に、デジタル回路およびコンピュータシステムの物理的デバイスである。
本発明の目的のために、用語「コンピュータネットワーク」は、相互接続されたコンピュータのグループをいう。全てのネットワークは、ネットワークインターフェースカード(NIC)、ブリッジ、ハブ、スイッチおよびルータのような、ネットワークノードを相互に接続する基本的なハードウエアビルディングブロックから構成される。さらに、これらのビルディングブロックを接続するいくつかの方法は、一般的に、ガルバニケーブル、光学ケーブル(「光ファイバ」)、マイクロ波リンクまたは他の無線周波数送信(「ワイヤレス」ネットワーク通信)の形態が必要とされる。
本発明の目的のために、用語「コンピュータソフトウエア」は、コンピュータプログラム、手順およびコンピュータシステム上であるタスクを実行する文書の集合を記載するために使用される一般的な用語をいう。この用語は、使用者にとって生産的なタスクを実行するワードプロセッサのようなアプリケーションソフトウエア、ハードウエアとインタフェース接続して、アプリケーションソフトウエアに必要なサービスを提供するオペレーティングシステムのようなシステムソフトウエア、および分散システムを制御かつ連携するミドルウエアを含む。コンピュータソフトウエアは、物理的な相互接続と、ソフトウエアを格納し、実行する(または走らせる)ために必要なデバイスとを含む、コンピュータハードウエアと区別するものと言われている。最低レベルでは、ソフトウエアは、個々のプロセッサに特異的なマシン語からなる。マシン語は、その先行する状態からコンピュータの状態を変更するプロセッサ命令を示すバイナリ値のグループからなる。
本発明の目的のために、用語「コンピュータシステム」は、スーパーコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ミニコンピュータ、パーソナルコンピュータ、組込み型コンピュータまたは他の計算デバイスのようなコンピュータハードウエア上でコンピュータソフトウエアが実行する任意のタイプの計算システムをいう。さらに、コンピュータシステムは、このような計算システムの任意のタイプのネットワークをいう。
本発明の目的のために、用語「データ」は、通信、解析または処理に適したフォーマライズされた様式中の情報の再解釈可能な表現を意味する。一般的なタイプのデータの一つのタイプは、コンピュータファイルであるが、データはまたストリーミングデータ、ウェブサービスなどであり得る。用語「データ」は、1またはそれ以上の断片のデータをいうために用いられる。
本発明の目的のために、用語「データベース管理システム(DBMS)」は、様々なデータモデルに基づくデータベースを管理する目的のために設計されたコンピュータソフトウエアを表す。DBMSは、データベースにおけるデータの組織、格納、管理および検索を制御する一連のソフトウエアプログラムである。DBMSは、そのデータ構造またはタイプにしたがってカテゴライズされる。それは、データべースを格納し、更新し、検索するために使用される、一連の予め記載されたプログラムである。
本発明の目的のために、用語「データベース」または用語「データレコード」は、コンピュータシステムに格納されたレコードまたはデータの構造化した集積物をいう。構造は、データをデータベースモデルにしたがって組織化することで達成される。今日最も一般的に使用されるモデルはリレーショナルモデルである。階層型モデルおよびネットワークモデルのような他のモデルは、リレーションシップのより明確な表現を使用する(様々なデータベースモデルの説明のために下を参照のこと)。コンピュータデータベースは、データの保存を組織化するためにソフトウエアに依存する。このソフトウエアは、データベース管理システム(DBMS)として知られている。データベース管理システムは、それらがサポートするデータベースモデルにしたがってカテゴライズされる。そのモデルは、データベースにアクセスすることを可能にするクエリ言語を決定する傾向にある。しかし、DBMSの大量の内部エンジニアリングは、データモデルとは独立しており、パフォーマンス、並行処理、インテグリティ、ハードウエアの障害からのリカバリのような管理ファクターと関係している。これらの領域において、製品間に大きな違いがある。
本発明の目的のために、用語「検出器エレメント」は、特定の照射野を検出するために用いられる線量計のデバイスをいう。
本発明の目的のために、用語「線量換算係数」は、参照実験室により決定されるような、空中の吸収線量と個人線量当量との間を換算する量をいう。
本発明の目的のために、用語「線量計」は、放射線、特に、長期間にわたって、または生涯にわたって累積的な影響を与え得る放射線源に対する、個人または物体の被爆を測定するためのデバイスをいう。本発明は、電離放射線への被曝を測定する放射線量計に集約する。放射線量計は、放射線量測定および保健物理学の分野において基本的に重要である。他のタイプの線量計としては、音響線量計、紫外線計および電磁界線量計である。X線、アルファ線、ベータ線、およびガンマ線のような電離放射線は、人間の感覚では検出することができない。したがって、線量計のような測定デバイスがこれを検出し、測定しそして記録するために使用され、そしていくつかの場合には予めセットしたレベルを超えたとにき警報が鳴る。電離放射線の身体へのダメージは蓄積し、受けた全線量に関係する。そのSI単位はシーベルトである。したがって、レントゲン技師、原子力発電所の作業者、放射線療法を使う医師、放射性核種を使用する研究室の作業者およびいくつかのHAZMATチームのような放射線に被曝された作業者は、線量計を身に付ける必要がある。その結果、彼らの雇用者は、法律的に規定された限界以下であることを確かめるために彼らの被曝の記録を保持し得る。そのようなデバイスは、規制目的のために個人の線量を記録する際の使用について認証されたことを意味する「法的線量計」として認識され得る。
本発明の目的のために、用語「エネルギー補償材料」は、電離放射線センサと線源との間に配置された際に、補償材料またはフィルタ材料がなく被曝された電離放射線センサに比べ、ガンマエネルギーまたはX線エネルギーの範囲にわたって応答が変化する任意の減衰材料をいう。エネルギー補償材料の例は、プラスチック、アルミニウム、銅、スズ、タングステンなどである。
本発明の目的のために、用語「エラー条件」は、線量計算プロセスで異常があるかまたは誤動作を表示するために期待外となり追加の分析を必要とする、線量計算プロセスの結果または決定をいう。
本発明の目的のために、用語「照射野からの期待線量」は、参照照射野に対する検出計の実験的に決定された応答をいう。
本発明の目的のために、用語「ハードウエアおよび/またはソフトウエア」は、デジタルソフトウエア、デジタルハードウエア、またはデジタルソフトウエアとデジタルハードウエアとの両方の組合せにより実行され得る機能をいう。本発明の種々の特徴は、ハードウエアおよび/またはソフトウエアにより実行され得る。
本発明の目的のために、用語「電離放射線」とは、それが通過する媒体中にイオン化を引き起こすのに十分に高いエネルギーの放射をいう。それは、高エネルギー粒子(例えば、電子、光子、アルファ粒子)流または短波電磁放射線(紫外線、X線、ガンマ線)からなり得る。このタイプの放射線は、その原子もしくは分子へのエネルギーの直接転移の結果として、または放射線により放出された二次的な電子もしくは粒子の結果として、物質の分子構造に損傷を引き起こし得る。本発明は、直接電離放射線および間接電離放射線の両方の線量を決定するために使用され得る。電離放射線が原子により放射または吸収される場合、それは、原子から原子の粒子(典型的には電子、プロトン、または中性子であるが、時に核全体である)を遊離し得る。このような事象は、化学結合を変化させてイオン(通常、イオン対で)を生成し得、このようなイオンは、特に化学反応性である。これは、放射線の単位エネルギーあたりの化学的および生物学的損傷を大きく悪化させる。なぜなら、この過程で化学結合が破壊されるからである。それは、医薬、研究、建設および他の領域における多くの実際的な用途を有するが、不適切に用いられれば健康被害を呈する。電離放射線への被曝は、生存組織への損傷を引き起こし、そして変異、放射線病、癌および死を生じ得る。
本発明の目的のために、用語「電離放射線センサ」とは、電離放射線を放射するまたは生成する材料または物質の存在または活性を測定するデバイスをいう。
本発明の目的のために、用語「照射(irradiation)」とは、用語「照射」の従来の意味、すなわち、高エネルギー粒子(例えば、電子、陽子、アルファ粒子、中性子など)、または可視光よりも短波長の電磁放射線(例えば、ガンマ線、X線、紫外線など)への被曝をいう。
本発明の目的のために、用語「実験室ベースの線量測定システム」とは、線量計の解体、処理、および1つまたはそれ以上の成分の分析のために中心部の分析実験室の使用を必要とする放射線量計分析システムをいう。
本発明の目的のために、用語「低電力ワイヤレスネットワーク」とは、センサノードと中央デバイスとの間の超低電力ワイヤレスネットワークをいう。超低電力は、長期間、小バッテリからエネルギースカベンジング技術を作動させることを必要とするデバイスにより必要とされる。低電力ワイヤレスネットワークの例は、ANT、ANT+、Bluetooth Low Energy(BLE)、ZigBeeおよびWi-Fiである。
本発明の目的のために、用語「機械可読媒体」とは、機械による実行の指示を格納、コード化または保有し得、そしてその機械が本発明の方法の任意の1つまたはそれ以上を実行するようにするか、またはこのような指示により用いられるかもしくはこのような指示と関連したデータ構造を格納、コード化または保有し得る、任意の有形または非一時的媒体をいう。用語「機械可読媒体」は、固相メモリ、ならびに光学媒体および磁気媒体を包含するが、これらに限定されない。機械可読媒体の具体例としては、以下が挙げられる:不揮発性メモリ(例として、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM)およびフラッシュメモリデバイスを含む);磁気ディスク(例えば、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク);磁気光学ディスク;ならびにCD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスク。用語「機械可読媒体」とは、上記1つまたはそれ以上の指示またはデータ構造を格納する単一媒体または多重媒体(例えば、中央もしくは分散データベース、および/または関連キャッシュおよびサーバ)を包含し得る。
本発明の目的のために、用語「MEMS」とは、微小電子機械システムをいう。MEMSは、その最も一般的な形態では、微細加工技術を用いて作製される小型の機械および電子機械のエレメント(すなわち、デバイスおよび構造)として規定され得る技術をいう。MEMSデバイスの臨界物理的寸法は、寸法スペクトルの下端が1ミクロンを十分に下回るものから幅広く数ミリメートルまでさまざまであり得る。同様に、MEMSデバイスのタイプは、可動エレメントのない比較的簡素な構造から集積マイクロエレクトロニクスの制御下で複数の可動エレメントを有する極めて複雑な電子機械システムまでさまざまであり得る。MEMSの主たる基準としては、これらのエレメントが可動し得るか否かのある種の機械的機能性を有するエレメントが少なくともいくつかあることが挙げられ得る。MEMSを規定するために用いられる用語は、世界各地によって異なる。米国ではそれらは主としてMEMSと呼ばれるが、世界のいくつかの別の地域では、それらは「マイクロシステムズテクノロジー(Microsystems Technology)」または「マイクロマシンデバイス(micromachined devices)」と呼ばれる。MEMSの機能エレメントは小型の構造、センサ、アクチュエータ、およびマイクロエレクトロニクスであるが、最も顕著なエレメントは、マイクロセンサおよびマイクロアクチュエータを含み得る。マイクロセンサおよびマイクロアクチュエータは、「トランスデューサ」として適宜分類され得、これらはエネルギーをある形から別の形へ変換するデバイスとして規定される。マイクロセンサの場合、デバイスは、典型的には、測定された機械的シグナルを電気シグナルに変換する。
本発明の目的のために、用語「最適化データ適合手順」とは、既知セットの入力データについて出力応答を推定するための数学モデルのパラメータの変換をいう。この手順は、既知の入力データと推定の出力応答との間の誤差を最小化する意味において最適である。
本発明の目的のために、用語「プロセッサ」とは、コンピュータにおける基本動作を実行するデバイスをいう。マイクロプロセッサは、プロセッサの一例である。
本発明の目的のために、用語「放射線減衰材料」とは、放射線のエネルギーのいくらかまたは全部をその材料内に吸収することにより、入射放射線の強度を減弱する材料をいう。
本発明の目的のために、用語「個人線量当量」とは、特定の照射野について生物学的組織中の特定の深さでの線量をいう。本発明の1つの実施形態では、個人線量当量は、H(10mm)、H(0.07mm)、およびH(3mm)をいう。
本発明の目的のために、用語「放射線量測定」とは、用語「放射線量測定」の従来の意味、すなわち材料、物体または個体の身体に吸収される放射線量の量の測定をいう。
本発明の目的のために、用語「放射線感知材料」とは、放射線センサにおける放射線を感知するために用いる材料をいう。放射線感応性材料の例としては、OSLセンサのための光励起ルミネセンス材料、熱ルミネセンス線量測定(TLD)センサのための熱ルミネセンス材料などが挙げられる。
本発明の目的のために、用語「リアルタイム処理」とは、その状態が絶えず変化しているワークロードを処理するように設計された処理システムをいう。リアルタイム処理は、トランザクションが、トランザクションの事象が生じたときに結果が戻り、かつ作用されるのに十分な速さで処理されることを意味する。データベースの文脈では、リアルタイムデータベースは、リアルタイムで信頼性のある応答を生じ得るデータベースをいう。
本発明の目的のために、用語「線源」および用語「放射線源」は交換可能に用いられ、X線、ガンマ線、アルファ粒子、ベータ粒子および中性子のような放射線源をいう。各放射線源は、1つまたはそれ以上の関連の照射野を有する。
本発明の目的のために、用語「センサ」とは、情報および/またはデータのコレクタおよび/またはプロデューサをいう。センサは、機器または生存生物(例えば、人間)であり得る。例えば、センサは、GPSデバイス、温度計、携帯電話、レポートを書き込む個体などであり得る。センサは、現象を観測して観測値を返送し得る実体をいう。例えば、水銀温度計は測定温度を液体の伸縮に変換し、これは、目盛り付きガラス管上で読み取られ得る。熱電対は温度を出力電圧に変換し、これは電圧計によって読み取られ得る。精度のために、全てのセンサは、しばしば公知の標準に対して較正される。センサは、物理的特性を検出または測定し、そしてその物理的特性に対して記録し、表示し、または応答するデバイスを含み得る。
本発明の目的のために、用語「固相センサ」とは、全体が固相材料から構築されるセンサをいう。それにより、ガス交換または電子機械センサに反して、測定された量に応じて生じた電子または他の電荷担体が全体的に検出器の実体積にとどまる。純粋な固相センサは可動部を有さず、そしてその機械的運動が測定された量に比例して生じる電子機械トランスデューサまたはアクチュエータとは異なる。
本発明の目的のために、用語「固相エレクトロニクス」とは、全体が固体材料から構築された回路またはデバイスであって、その固体材料内に電子または他の電荷担体が全体的に閉じ込められているものをいう。この用語は、初期の真空管およびガス放電管デバイスの技術と対比するためにしばしば用いられ、そしてそれはまた従来的であり、用語固相から電子機械デバイス(リレー、スイッチ、ハードドライブ、および可動部を有する他のデバイス)を除く。固相は、結晶性、多結晶性、および非晶質の固体を含み得、そして導電体、絶縁体、および半導体をいい得るが、構築材料はほとんどの場合、結晶性半導体である。一般の固相デバイスは、トランジスタ、マイクロプロセッサチップ、およびRAMを含む。フラッシュRAMと呼ばれる特殊なタイプのRAMが、フラッシュドライブ、およびより最近では、機械的に回転する磁気ディスクハードドライブに代わる固相ドライブにおいて用いられる。より最近では、集積回路(IC)、発光ダイオード(LED)、および液晶ディスプレイ(LCD)が固相デバイスのさらなる例として進化している。固相コンポーネントでは、電流が、その切り替えおよび増幅のために特に設計された固体元素および化合物に閉じ込められる。
本発明の目的のために、用語「ストレージ媒体」または「ストレージデバイス」とは、データおよび/または指令がコンピュータシステムによる使用のために格納され得る任意の有形の1つまたは複数の媒体をいう。データストレージ媒体の例は、フロッピーディスク、CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD、DVD-R、メモリースティック、フラッシュメモリ、ハードディスク、固相ディスク、光ディスクなどが挙げられる。単一のデータストレージ媒体と同様に作用する2つまたはそれ以上のデータストレージ媒体は、本発明の目的のために「ストレージ媒体」といわれ得る。
本発明の目的のために、用語「格納された応答」とは、既知の照射野に対する検出器エレメントの格納された応答をいう。既知の照射野は、単一の純粋な放射線源および/または放射線源の混合物からであり得る。不確定度は、格納された応答と関連し得る。
本発明の目的のために、用語「時間(time)」とは、事象を配列し、事象の長さおよびそれらの間の間隔を比較し、そして物体の運動を定量するのに用いられる測定システムの構成要素をいう。時間は、数少ない基本量の1つと考えられ、速度のような量を定義するために用いられる。時間の操作的定義(ここで、(自由に揺動する振り子の通過のような)1つのまたは別の標準の循環事象の特定数の反復の観測が1つの標準単位(例えば、第二の)を構成するという)は、高度な実験および日常生活の両方の行為において高い利用価値を有する。時間的測定は科学者および技術者を惹きつけ、航行学および天文学において第一位のモチベーションであった。周期事象および周期運動は、長い間、時の単位についての標準としての役目を果たしている。例としては、空を横切る太陽の見かけ運動、月の位相、振り子の揺動、および心臓の拍動が挙げられる。現在、時間の国際単位の秒は、セシウム原子により放射された放射線に基づいて定義される。
本発明の目的のために、用語「タイムスタンプ」とは、特定の事象が生じた日および/または時間を示す文字配列をいう。通常、このデータは一貫したフォーマットで示され、2つの異なる記録の容易な比較を可能にし、そして経時的に進行を追跡する;実データと共に一貫した様式でタイムスタンプを記録する行為は、タイムスタンピングと呼ばれる。典型的には、タイムスタンプは事象の記録をとるために用いられ、この場合、ログ内の各事象にタイムスタンプが付される。ファイルシステムにおいて、タイムスタンプは、ファイルの作成または修正の格納日/時間を意味し得る。国際標準化機構(ISO)は、ISO 8601を定義し、タイムスタンプを標準化している。
本発明の目的のために、用語「視覚ディスプレイデバイス」または「視覚ディスプレイ装置」とは、CRTモニタ、LCDスクリーン、LED、プロジェクターディスプレイ、写真および/またはテキストなどの画像をプリントアウトするためのプリンタのような任意のタイプの視覚ディスプレイデバイスまたは装置をいう。視覚ディスプレイデバイスは、コンピュータモニター、テレビ、プロジェクター、電話、携帯電話、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、携帯用音楽および/またはビデオプレーヤー、個人情報端末(PDA)、携帯用ゲームプレーヤー、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、全地球測位システム(GPS)レシーバ、自動ナビゲーションシステム、ダッシュボード、腕時計、電子レンジ、電子オルガン、現金自動預け払い機(ATM)などのような別のデバイスの一部であってもよい。
本発明の目的のために、用語「加重係数」とは、各照射野の推定出力応答への寄与度をいう。
本発明の目的のために、用語「ZigBee」とは、小さな低出力デジタル無線から構築されたパーソナルエリアネットワークを作出するのに用いられる一連の高レベル通信プロトコルのための仕様をいう。ZigBeeは、IEEE 802標準に基づいている。低出力のZigBeeデバイスは、しばしば、データを中間デバイスを通過させてもっと遠方のものに到達させることにより、より長い距離にわたってデータを送信し、メッシュネットワーク:すなわち、ネットワーク化されたデバイスの全てに到達し得る集中制御または高出力トランスミッタ/レシーバのないネットワークを作出する。このようなワイヤレスアドホックネットワークの脱集中性により、それらは、中央ノードが信頼できないアプリケーションに適したものとなる。ZigBeeは、低いデータ速度、長いバッテリ寿命、および安全なネットワーキングを要するアプリケーションにおいて用いられ得る。ZigBeeは、250kbit/sの規定速度を有し、これは、センサまたは入力デバイスからの周期的もしくは断続的なデータまたは単一のシグナルの送信に最適である。アプリケーションは、ワイヤレスライトスイッチ、家庭内ディスプレイ付き電気メータ、交通管理システム、および比較的低速度でのデータの短距離ワイヤレス伝送を要する他の消費者および工業機器を含む。ZigBee仕様により規定される技術は、他のWPAN(例えば、Bluetooth(登録商標)またはWi-Fi)よりも簡素かつ低価格であると意図される。Zigbeeネットワークは、128ビット暗号化キーにより保護されている。
(説明)
既存の受動積算型放射線モニタリングデバイス(例えば、フィルム、TLDまたはOSLセンサ)においては、いかなる電力も必要とせず、センサの結晶構造内に入射放射線が蓄積および格納される。この特性は受動センサを、電源断のリスクが許容できない状況にとって理想的なものにする。一般に、複数の放射線センサが、1つまたはそれ以上のフィルタを含むホルダ内に備え付けられている。このフィルタは、センサに到達し得る放射線の量、エネルギーおよびタイプを変化させる。典型的には、これらのフィルタは、放射線が種々の入射角から線量計に入る際に正確な評価を得るように、センサを挟持する。センサを解析するために、それらは、これらのフィルタおよびホルダの間から取り外され、そして放射線への被曝後にセンサによって呈される量的特質を惹起するのに必要とされるプロセシングシステムに物理的に提示されなければならない。
光励起ルミネセンス(OSL)に基づく放射線量計は光路を用い、それにより、励起する光線がOSLセンサ(1つまたは複数)を照らし得、そして生じた放射線惹起ルミネセンスは、同じまたは代替の光路を通って光検出器(例えば、光電子増倍管)まで戻り、ルミネセンス光の量を定量する。
放射線量計を用いて測定された個人線量当量は、個人に対する放射線量の最も一般的に用いられるメトリック(metric)である。個人線量当量の正確かつ信頼性のある測定は、放射線量測定のキーとなる要素である。個人線量当量は、典型的には、広範囲のエネルギーにわたって種々の放射線源(X線、ガンマ線、アルファ粒子、ベータ粒子および中性子を含み得る)から測定される。種々の放射線源から線量を正確に見積もるために、多くの個人線量計が、その各々が異なるタイプの放射線濾過材料を有する検出器エレメントのアレイを取り込んでおり、そして各検出器エレメントからの応答の数値組合せから個人線量当量を正確に計算するために線量計算アルゴリズムを用いる。
1つの実施形態では、本発明は、小型の低コストの自己内蔵型の照射野読み取り可能な放射線量計を提供する。この線量計は、広い線量範囲、広いエネルギー範囲にわたり、そして大きな入射角にわたる個人線量当量の正確な計算を提供する。
1つの実施形態では、本発明は、検出器システムからの適切な吸収放射線量値の計算のための手順を提供する。検出器システムは、多数のセンサデバイス(例えば、2つまたはそれ以上の集積電離放射線センサ、MEMSスケールの加速度計、地理空間位置測位センサ(例えば、GPS)、サーミスタ、エネルギーハーベスタ、または化学、生物、紫外(UV)もしくは電磁周波数(EMF)センサを含み得る)からなる。
1つの実施形態では、本発明は、器具またはストレージ媒体からのセンサからの測定の読み取り、生の入力センサデータの必要な線量情報への変換、ならびに職業および環境線量測定に使用するための結果の出力の伝送および格納を含む。1つの実施形態では、本発明は、特定のアプリケーションに適合された線量計算のための正確なデータ適合最適化を用い、根底のソフトウエアプログラムに改変を与えることなく更新するのが容易であり、埋め込まれたファームウエア上でコンピュータ計算可能であり、そして2つまたはそれ以上のセンサエレメント(受動型および能動型の線量計を含み、そして照射野読み取り可能な携帯型線量計を含む)を必要とする任意の線量測定システム、ならびに実験室ベースの線量計システムと適合性である方法を提供する。
放射線減衰材料が、広範囲の放射線質に対する種々の応答を可能にするように非組織等価放射線センサの応答を修正するために用いられる。次いで、修正された応答は、組織等価線量を導くアルゴリズムにより使用され得る。ソフトウエアルゴリズムの使用と共に複数のセンサの周囲の複数の減衰材料を使用することにより、電離放射線および放射線エネルギーのタイプの間の微細識別のレベル増大を可能とする。
被爆地点での線量計の時間、動作、場所および方向を用いる複数センサ出力の記載の実施形態のさらなる利点は、被爆が生じた時間、被爆が生じた場所、および被爆事象の間に線量計が装着されていたか(および正しく装着されていたか)の決定をさらに可能にする。被爆時点で線量計が正しく装着されていたかを知ることは、被爆の性質、計算された線量の有効性、および参加者に対するリスク可能性を特徴づけるために重要である。さらに、被爆の時点を知ることは、被爆前の事象の再構築に重要であり、そして被爆期間、被爆元、および被爆性質を特徴づけることを助け得る。この情報に対する迅速なアクセスは、放射線安全性および放射線量測定プログラムの重要な要素である。方向検知は、入射角および線源方向に基づく変動のための線量計算の補正を可能にする。温度検知は、温度に基づく変動のための線量計算の補正を可能にする。
個人線量当量の正確かつ信頼性のある測定は、放射線量プログラムのキーとなる構成要素である。個人線量当量は、代表的には、広範なエネルギーにわたりかつ異なる放射線源(例えば、X線およびガンマ光子、β粒子および中性子を含む)から測定される。異なる放射線源から線量を正確に推定するために、個人線量計は、複数の検出器エレメント(各々が各種タイプの放射線濾過材料を有する)を取り込み、そして線量計算アルゴリズムを使用して、各検出器エレメントからの応答の数値的な組合せから個人線量当量を計算する。
線量を計算するための1つのアプローチは、検出器エレメント応答の単純な線形的な組合せを使用することである。このようなアプローチは直接的であり、そして実行し易いが、ノイズに対して非常に敏感であり、そしてしばしば現実的な条件下での線量の正確な推定を信頼できるものとして提供しない。別のアプローチは、経験的に決定された分岐および決断点を使用することである。本発明の例示の実施形態によれば、このアプローチは、比較的実行し易く、そしていくつかの条件下でのパフォーマンスを向上させるが、経験的な決断は特定の条件に対して特有であり、そしてしばしば系統的な偏倚を受け易い。放射線量測定に対する線形的な組合せと分岐方法との両方を適用するための技術は、例えば、N. Stanford(例えば、N. Stanford, Whole Body Dose Algorithm for the Landauer InLight Next Generation Dosimeter, Algorithm Revision: Next Gen IEC; Sept. 13, 2010およびN. Stanford, Whole Body Dose Algorithm for the Landauer InLight Next Generation Dosimeter, Algorithm Revision: Next Gen NVLAP; Sept. 27, 2010およびN. Stanford, “Linear vs. Functional-Based Dose Algorithm Designs,” Rad. Prot. Dosim.,144 (1-4), 253-256 (2011)を参照)により開発されている。
1つの実施形態では、本発明は、特定の線量計タイプ(すなわち、線量計検出器エレメント、フィルタおよび他のセンサエレメントとの特定の組合せ)のために数値上最適化される線量計算アルゴリズムを自動的に発生させるためのコンピュータ計算手順を提供する。系統的な偏倚を最小化するために、開示の実施形態のコンピュータ計算手順は、代表的なデータから加重平均を計算し、その結果、得られる線量は、所与の照射野、検出器、または検出器シグナルの比に全体的には依存しない。以下は、その線量計タイプの測定から得られたエレメント応答のマトリックスを用いる個人線量計のための数値上最適化された線量計算アルゴリズムを発生させるために使用されるコンピュータ計算手順を記載する。
例えば、複数のフィルタ付きの検出器エレメントまたはセンサからなる個人線量計を用いた場合、各検出器エレメントから検出されたシグナルはエレメント応答と呼ばれ、そして所与の線量計からのエレメント応答のアレイは、検出器のエレメント応答パターンと呼ばれる。所与の線量計のタイプについて、異なるが公知の照射にて複数の検出器エレメント応答から生じるマトリックスはエレメント「応答マトリックス」または簡単に「応答マトリックス」と呼ばれる。
応答マトリックスは、線量計を異なる角度で公知の照射に、および個々のまたは複数の線源の混合体に曝し、次いで各検出器エレメントからエレメント応答を読取ることにより作られる。次いで、未知の照射線量計からのエレメント応答パターンは、エレメント応答マトリックス内のパターンと比較され、そして線量は応答マトリックス内の各照射野について計算される。最終的な報告線量は、線源確率係数(Source Probability Factor)により加重されたすべての個々の線源線量の合計である。線源確率係数は、未知の線量計のエレメント応答パターンがどれだけ近接して公知の線源の個々のエレメント応答パターンに適合するかの尺度である。
図1は、本発明の1つの実施形態による、個人線量計のための数値上最適化された放射線量計算を生じるようにプロセス106を実行するためのプロセッサ104を含むコンピュータ102を示す。プロセス106がステップ110で開始されるとき、生データ112(測定された線量計シグナル、バックグラウンド線量情報、および応答マトリックスからなる)が線量計114から読み取られる。次いで、生データ112がストレージ媒体、すなわち、コンピュータ102のメモリ116(これは、例えば、コンピュータメモリまたはハードドライブであり得る)に保存されて、ステップ118の処理のためにフォーマットされる。あるいは、プロセス106が開始する前に、メモリ116に以前に保存しておいた生データ112は、ステップ118でのさらなる処理のためにフォーマットされてもよい。この文脈における用語「処理のためにフォーマットされる」とは、データをコンピュータメモリまたはディスクから移して、それを、線量計シグナル、バックグラウンド線量、および応答マトリックスの値を含むデータ構造に挿入することをいう。
線量計114からの生データ112の読み取りは、オフライン(外部)リーダーを介してでも、または線量計114とコンピュータ102との間でリアルタイムの有線または無線(ワイヤレス)の通信を介するものであり得る。これは、以下を含む多数の方法で実施され得る:複数の検出器エレメントの各々からの線量計シグナルを記録するように外部リーダーを用いるか、またはコンピュータ102を線量計114に電気的に接続することによる;線量計114とコンピュータ102との間でワイヤレス通信による;または、線量計114に挿入された外部ストレージデバイス(例えばメモリスティック)に生データ112を保存し、保存された生データを含むストレージデバイスをコンピュータ102に挿入することによる。光励起ルミネセンス(OSL)を用いる線量計(例えば、LANDAUERのInLight(登録商標)線量計)について、線量計エレメント応答は、InLight(登録商標)リーダーの光電子増倍管(PMT)からの係数に相当する。
メモリ116(機械可読媒体である)は、指令のシーケンスを格納している。この指令のシーケンスは、実行されるとき、プロセッサ104であり、1つまたはそれ以上の電子デバイスがプロセス106を実行するためである。プロセス106は、生データ112(例えば、線量計の読出し、バックグラウンド線量、および応答マトリックス)を処理し、そして生データ112を有用な情報に変換する。この情報はさらにメモリ116に書き込まれ得、この情報は必要とされるようにユーザーに必要とされるように表示され得る。
ステップ120で、エラー状態がコンピュータ102でチェックされ、検出されれば、エラー122がステップ120でフラグが立てられ、全てのエラーは、メモリ116上にトラック/一覧にされ得る。ステップ124でエラーがない場合、線量計114から読み取られた生データ112は、生データ112の線量計シグナルおよび応答マトリックスを正規化するようにステップ126でコンピュータ102により処理される。ステップ128で、数値最適化手順が、生データの各未知シグナルパターンを応答マトリックスの既知シグナルパターンに適合させるためにコンピュータ102により呼び出される。ステップ130で、コンピュータ102は、適切な線量換算係数を、各照射野について生データ112の線量寄与度に適用する。ステップ132で、報告可能な線量は、各照射野出力線量についての加重線量寄与度を合計することによりコンピュータ102により計算される。線質は、ステップ138において、線源エネルギーおよび粒子同定に掛け合わされたこの加重係数にわたって合計することにより評価される。
ステップ134で、エラー状態がコンピュータ102でチェックされ、検出されれば、エラー136がステップ134でフラグが立てられ、全てのエラーは、メモリ116上のメモリ上にトラック/一覧にされ得る。コンピュータ102によりエラーが検出されない場合、ステップ138で、線源加重係数および出力線量を用いて、線質が評価される。ステップ138の結果に基づいて、線質情報140がメモリ116上で保存される。ステップ142で、ネット線量144が、報告可能な線量およびバックグラウンド線量を差し引くことにより、コンピュータ102により計算される。計算されたネット線量144は、コンピュータ102によってメモリ116に保存される。ステップ146で、メモリ116上に格納されたデータがレビューされる必要があるか否かについて、コンピュータ102により決定がなされる。1つまたはそれ以上のエラー状態が生じた場合、計算された線量データはレビューされる必要があり得る。ストレージ媒体上に格納されたデータがレビューされる必要があるとステップ146でコンピュータ102により決定されれば、読み取られた生データからクエリが作成され、線質についてのデータおよび計算された線量についてのデータがメモリ上に保存され、結果が視覚表示デバイス150上でユーザーに対して表示される。データのレビューはステップ152で完了であるとコンピュータ102により決定されれば、レポートがコンピュータ102によってステップ154で作成される。レポートがステップ154で作成された後、プロセス106がステップ156で終了する。データのレビューが完了しなければ、ステップ148が新たなクエリのためにコンピュータ102で実行される。もとのエラー状態が解消され得なければデータのレビューは完了せず、この場合、線量は無効と記録される。ステップ146でデータがレビューされる必要がないと決定されれば、プロセス106は156で終了する。
簡易化のために、図1には単一のプロセッサを示しているが、本発明のプロセッサは1つまたはそれ以上のプロセッサを含み得る。
本発明の1つの実施形態において、ステップ118では、線量計エレメント応答および線量計のそのタイプについて対応する線量計応答マトリックスが入力され、次いで換算値が計算される。光励起ルミネセンス(OSL)を用いる線量計(例えば、LANDAUERのInLight(登録商標)線量計)について、線量計エレメント応答は、InLight(登録商標)リーダーの光電子増倍管(PMT)からの係数に相当する。換算値は、以下の式1に示されるようにPMT係数から計算される:
Figure 0006072943
本発明の1つの実施形態では、ステップ126の正規化プロセスは、応答マトリックスを最適化するために規定の数値手順を用いる数学アルゴリズムを適用することを包含する。これは、最適化されたデータ適合手順を用いて期待線源線量を計算することを包含し得る。入力は、換算値、センサ出力、および線源応答である。応答マトリックス加重係数は、適合度統計学的検定を用いて計算され得る。加重係数は、各照射野が最終ネット線量にどれだけ多く寄与しているかを示している。
本発明の1つの実施形態では、ステップ126は、応答マトリックス加重係数を計算するために、χ二乗最小適合度統計学的検定(chi-squared minimizer goodness-of-fit)を用いる。これは、コンピュータ計算上効率的であるが、複数の極小値がある場合、大域的最適解(globally optimum solution)に収束し得ない。大域的最適を自動的に見出すために、多数の発見的探索アルゴリズムが開発されている。これらは、模擬アニーリング(simulated annealing)、一覧化、探索、および遺伝的アルゴリズムを包含する。遺伝的アルゴリズムは、複雑な数値最適化問題点における従来の最小(minimizer)の制限の多くを克服することが示されている(以下を参照:Yuan Xu; Scott Neu; Chester J. Ornes; Janis F. Owens; Jack Sklansky; Daniel J. Valentino; Optimization of active-contour model parameters using genetic algorithms: segmentation of breast lesions in mammograms. Proc. SPIE 4684, Medical Imaging 2002: Image Processing, 1406, May 15, 2002; doi:10.1117/12.467106)。各コンピュータ計算技術は、固有の利点および制限を有する。アルゴリズムの設計は、そのアルゴリズムの性能に悪影響を与えることなく、共通に用いられる最適化技術のいずれかを含むように適合され得る。
本発明の1つの実施形態では、ステップ128において、応答マトリックス選択は、経験的に導かれた規則に基づき得る。例えば、特定の適用のために最適な性能を達成するために、応答マトリックス内の線源の範囲は、経験的に導かれたディシジョンポイントに基づいて制限され得る。
本発明の1つの実施形態(生データがLANDAUERのInLight(登録商標)線量計から読み取られる場合)では、応答マトリックスが、線源、個々のエレメント応答、H(0.07mm)または表層部線量当量(SDE)換算係数、H(10mm)または深部線量当量(DDE)換算係数、H(3mm)または水晶体線量当量(LDE)換算係数、放射線タイプ、放射線エネルギー、および応答の標準偏差を記載するエントリ(変数)を含む。本発明のこの実施形態では、ステップ130で、コンピュータ102が、線量計114により測定した各照射野の生データ112の線量寄与度に、適切な線量換算係数を適用する。本発明のこの実施形態では、適切な線量寄与度は、加重係数、期待線源線量、および個人線量当量(例えば、それぞれH(10mm)、H(0.07mm)、H(3mm))についての線量換算係数の積から計算され得る。
本発明の1つの実施形態では、ステップ132、138および142は、コンピュータ102により以下のように実行され得る。一セットの測定換算値に基づいて、各照射野についての個々の線量(G1〜G4)がステップ132で計算される。ステップ138で、これらの個々の線量の各々が、適合パラメータに基づいて加重値が与えられる。ステップ142で、個々の線量の加重値が、平均計算線量を得るために合計される。所定の照射野についてのG1〜G4の値は、この所定の照射野が線量計により見られる実際の入射場に正確に適合する場合、H(0.07mm)または表層部線量当量(SDE)がどんなものであるかを示している。このようにしてエレメント応答をG1〜G4に換算すると、応答マトリックスおよび同じスケールを有する測定換算値を生じる。このように、換算値および応答マトリックスは、数値的に比較され得る。
図2は、プロセス106のステップ128で呼び出され、コンピュータ102によって実行される数値最適化手順202のさらなる詳細を示す。プロセス106のステップ128で呼び出されるとき、数値最適化手順202はステップ212で開始し、線量計生データ112を読み込み、応答マトリックスノイズ214を初期化させる。ステップ216で、各照射野について、解ベクトル218が初期化され、格納メモリ116(これは、例えば、コンピュータメモリまたはハードドライブであり得る)に書き込まれる。ステップ220で、目的関数が初期化され、メモリ116に書き込まれる。ステップ222で、解ベクトル218が収束したか、または数値最適化手順202についての最大反復回数(maximum iteration count)に到達したかが決定される。
ステップ222で、解ベクトル218が収束せずに解ベクトルを生じるための最大反復回数に到達しなかったと決定された場合、ステップ224で、新たな解ベクトル218が生じる。次いで、ステップ226で、目的関数が再計算される。ステップ228で、コンピュータ102が、この新たな解ベクトルが目的関数を最小化するかどうかを決定する。この新たな解ベクトルが目的関数を最小化しない場合、ステップ222でコンピュータはこの新たな解ベクトルが収束したかまたは最大反復回数に到達したかを決定する。この新たな解ベクトルが目的関数を最小化する場合、解ベクトルがステップ230でメモリ116に更新され、この新たな解ベクトルが、線量寄与度を計算するために用いられる「最適解ベクトル」になる。
ステップ222で、解ベクトル218が収束したか、または解ベクトルを生じるための最大反復回数に到達したと決定された場合、ステップ232で、コンピュータ102が、ノイズ刺激が収束したか、またはサンプリングノイズについて最大反復回数に到達したかを決定する。ステップ232で、コンピュータ102が、このノイズ刺激が収束せずに最大反復回数に到達しなかったと決定された場合、ステップ234で、コンピュータ102は、ノイズをサンプリングして、応答データにノイズを適用する。次いで、ステップ216で、解ベクトルが初期化され、ステップ234でメモリに保存された修正応答データに基づいて、メモリ116に書き込まれる。
ステップ232で、コンピュータ102が、ノイズ刺激が収束したか、または最大反復回数に到達したと決定する場合、コンピュータ102は、加重係数および線量寄与度238を生じるように、ステップ236でメモリ116において解ベクトルから線量を計算する。次いで、ステップ240で、数値最適化手順202は終了し、プロセス106の残りがステップ130で再開する。
本発明の種々の実施形態によるプロセス106のステップおよび数値最適化手順202の具体的な詳細を、以下に記載する。
プロセス106において、所与の場についてのH(0.07mm)の期待値が、エレメント線量値の単純平均としてみなされ得た。しかし、これは、いくつかの入射照射野について、いくつかの検出器が高レベルの不確定度でシグナルを有し得るという事実のため、不十分であり得る。これは、密度厚さで0.1g/ccでの濾過を有する検出器に入射する低いエネルギーのベータ粒子(例えば、クリプトン−85ベータ粒子)に対する線量計応答に当てはまることとなる。濾過されたエレメントから受容された放射線誘導シグナルは、低レベルの不確定度で放射線シグナルを充分区別するには、測定ノイズレベルに対して過度に低い。
したがって、本発明の1つの実施形態では、個体、部屋、領域などについての放射線量が、良好なシグナルを有する検出器を用いてのみ計算されることを確実にするために、各検出器のシグナルを期待不確定度に反比例する係数により加重し、そしてその検出器にわたって加重平均を実行する。第一のセットは、期待不確定度を定義するためである。各応答マトリックスエントリが、係数統計が無視し得る程度(高線量)であるデータから決定されると仮定する。このエラーは、照射、読み取り、操作(handling)、および物質の変数に起因する不確定度の組合せである。この組合せエラーは、応答マトリックスを生じるために用いられるデータの標準偏差としてコンピュータ計算され、それは、σによって記号化される。
本発明の1つの実施形態では、プロセス106のステップ126において、所与の検出器についてのシグナルは、その検出器についての測定された換算値が一定レベルを下回る場合、ゼロで乗じられ得る。この実施形態では、任意のさらなる計算においてゼロに設定される検出器は用いられず、それにより、データセットの次元を減少させ、そしてコンピュータ計算効率を改善する。
本発明の1つの実施形態では、フィールドjについてのH(0.07mm)、H(10mm)、H(3mm)の期待値が、
Figure 0006072943
(以下の式2を参照のこと)により示され、図1のプロセス106のステップ103において線量換算係数として用いられる。Gijは、検出器のi番目のエレメントおよびj番目の照射野についてコンピュータ計算された線量である。i番目の検出器エレメントおよびj番目の照射野について格納された応答の総不確定度は、σijによって記号化される。
Figure 0006072943
本発明のこの実施形態では、格納された応答の不確定度が説明され、そして測定ノイズが計算された線量に対して有する影響を最小にする。これは、線量計算における不確定度を直接用いない従来の線量計算アルゴリズムに対する改善である。
線量コンピュータ計算についてのアルゴリズムにより用いられる不確定度の値は、確率分布および応答マトリックス中の格納された不確定度の値を用いて無作為にサンプリングされ得る。これはノイズサンプリングとして知られる。線量計算は、数値最適化手順202のステップ232および234に示されるように、単一の線量計について異なるノイズサンプルを用いて、数回実施され得る。それにより、線量の分布が見積もられ得、これは、報告された線量の精度をさらに改善するために用いられ得る。
本発明の1つの実施形態では、数最適化手順202に使用される目的関数は、χ決定係数の適合度統計量に類似し、そしてχ二乗最適化プロセスという。単一照射野jについてのχ二乗最適化目的関数は式3により表される。
Figure 0006072943
χ二乗最適化プロセスにおいて、一式の加重係数は最終報告可能線量に対する応答マトリックスにおける各照射野の寄与率を決定するために使用される。領域jについての加重係数は以下の式4を用いて計算される。応答マトリックスにおける各照射野と関連する加重係数のセットは、プロセス106に示す解ベクトル218のような解ベクトルである。解ベクトルの形式は以下の式5で表される。
Figure 0006072943
一旦、加重係数が応答マトリックスにおける各領域について計算されると、リポートSDE値Grepが計算される。これは、全応答マトリックスにわたる各照射野
Figure 0006072943
についての期待値の加重和をとることによって行われ得る(ステップ132を参照)。これは以下の式6で表され、ここで、和は、N領域の応答マトリックスにわたって行われる。
Figure 0006072943
測定した一式の換算値の応答パターンと応答マトリックスにおける領域との間の近似性の定量は、多くの最適化技術を用いて導き出され得る。本発明の1つの実施形態では、χ統計値に近似する関数が、式3および4に示されるように使用され得る。線源特異的統計加重係数(source specific statistical weighting factor)は、一式の測定換算値のパターンが応答マトリックスに見出されたパターンとどのように充分に適合するかの経験的な測定値である。
本発明の1つの実施形態では、解ベクトルは、目的関数を最小化する加重のセットとして定義され得る。目的関数の別の定義は以下の式7に示される。数値オプティマイザは、典型的には、初期解ベクトルが生じ、かつ目的関数が最小化されるまで繰り返し更新されるルーチンに従う。式7において、cvは正規化された換算値であり、上付き文字はi番目の検出器エレメントについての測定換算値および格納された応答を表す。
Figure 0006072943
プロセス106のステップ134において、エラー条件のチェックが行われる。このステップにおいて、共通のエラー条件がチェックされ、そして検出された場合、適切なエラー条件がセットされる。深刻なエラー条件が検出された場合、そのエラー条件は、計算された線量が妥当でなかったことを示す。深刻なエラーが生じない場合、計算された線量は妥当であると考えられる。
プロセス106のステップ148において、放射線の最も見込みのある線源が推定される。このステップにおいて、応答マトリックスにおける各照射野の考えられる寄与が計算される。アルゴリズムの現在の実施形態において、フォトンおよびβ粒子ならびにそれらの実効エネルギーの考えられる寄与が推定される。この情報は、照射野のタイプ(例えば、純粋な照射野または混ざり合った照射野)および放射線のエネルギーを評価するために用いられる。純粋な照射野は、単一の線源(例えば、単一の放射性同位体)から生じる放射線である。混ざり合った照射野は、種々の放射性同位体から生じる放射線である。
ステップ142において、最終(ネット)線量値が計算される。このステップにおいて、ネット線量は、すでに計算された線量からコントロール線量を減じることにより計算される。最小の検出可能な線量よりも大きいネット線量のみが報告される(共通の慣行は、正の線量値を報告することである。負の線量は、関係する線量(participant dose)が予測されたバックグラウンド線量よりも小さかったことを示すが、それは一般には報告されない)。
ステップ154において、ネット線量値が、例えば、メモリからストレージデバイスに出力される。このステップにおいて、ネット線量は、線量計情報データベースに格納された固有識別値を用いて特定の線量計に割り当てられる。コンピュータメモリ中の計算されたネット線量はデータベースに格納される(か、あるいは必要に応じて外部データファイルにエクスポートされる)。結果はフォーマットされ得、地域、国内または国際規制により必要とされるような記録線量カスタマー線量報告(dose-of-record customer dose reports)の生成を可能にする。
様々な実施形態において、本発明は、数値的に最適化された線量計算アルゴリズムを生じさせるコンピュータ計算手順を提供する。得られるコンピュータ計算手順線量アルゴリズムは、個人線量計についての個人線量当量(例えば、H(10mm)、H(3mm)およびH(0.07mm))の正確かつ信頼性のある測定を提供し、その一方で他の技術によって導入される系統的なエラーを回避する。開示のコンピュータ計算手順のいくつかの利点としては、数値的に最適化されたアルゴリズムを生じさせるための能力、分岐または経験的な決定点の欠如、および早い計算速度が挙げられる。開示のコンピュータ計算手順はまた、線量計の設計、規制基準、または利用者の照射環境のために容易に最適化される。したがって、開示の計算手順から生じたアルゴリズムを用いる線量計システムおよび現在開示の実施形態は、NVLAPおよびIEC 62387の要請とのコンプライアンスを達成した。
開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムは、本明細書に記載の種々のプロセスに関連する情報を格納し得る。この情報は、開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムの1つまたはそれ以上のメモリ(例えば、ハードディスク、光学ディスク、光磁気ディスク、RAMなど)に格納され得る。本発明のデバイスおよいサブシステムの1つまたはそれ以上のデータベースは、本発明の種々のプロセスを実行するために使用される情報を格納し得る。データベースは、本明細書中に列挙された1つまたはそれ以上のメモリまたはストレージデバイスに含まれるデータ構造(例えば、レコード、テーブル、アレイ、フィールド、グラフ、ツリー、リストなど)を用いて体系付けられ得る。開示された例示の実施形態に関して記載されたプロセスは、開示された例示の実施形態の1つまたはそれ以上のデータベースにおける当該実施形態のデバイスおよびサブシステムのプロセスによって収集および/または生じたデータを格納するための適切なデータ構造を含み得る。
本発明の種々の実施形態のデバイスおよびサブシステムのすべてまたは一部は、コンピュータおよびソフトウエア分野における当業者によって理解されるように、本発明の例示の実施形態の教示にしたがってプログラミングされた1つまたはそれ以上の汎用コンピュータシステム、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラなどを用いて、好都合に実行され得る。適切なソフトウエアが、ソフトウエア分野における当業者によって理解されるように、例示の実施形態の教示に基づいて通常のスキルを有するプログラマにより容易に作製され得る。さらに、開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムは、電気分野における当業者によって理解されるように、特定用途向け集積回路の作製により、または従来の構成回路の適切なネットワークを相互接続することにより実行され得る。したがって、例示の実施形態は、ハードウエア電気回路構成および/またはソフトウエアの任意の特定の組合せに限定されない。
コンピュータ可読媒体の任意の1つまたは組合せに格納する場合、本発明の例示の実施形態は、開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムを制御するため;開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムを駆動するため;開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムをユーザーである人と相互作用するため;などのソフトウエアを含み得る。このようなソフトウエアは、デバイスドライバ、ファームウエア、オペレーティングシステム、開発ツール、アプリケーションソフトウエアなどを含み得るが、これらに限定されない。このようなコンピュータ可読媒体はさらに、開示された例示の実施形態を実行する際に行われる処理の全部または一部(処理が分配される場合)を行うために、本発明の実施形態のコンピュータプログラム製品を含み得る。本発明の例示の実施形態のコンピュータコードデバイスは、任意の適切な解釈可能または実行可能なコードメカニズムを含み得、限定されないが、スクリプト、解釈可能なプログラム、ダイナミック・リンク・ライブラリー(DLL)、Javaクラスおよびアプレット、完全な実行可能プログラムなどが挙げられる。さらに、本発明の例示の実施形態の処理の一部は、より良好なパフォーマンス、信頼性、コストなどのために分配され得る。
上記のように、開示された例示の実施形態のデバイスおよびサブシステムは、本発明の教示にしたがってプログラミングされた指令を保持し、かつ本明細書中に記載されたデータ構造、テーブル、レコードおよび/または他のデータを保持するためのコンピュータ可読ストレージ媒体またはメモリを含み得る。コンピュータ可読媒体は、実行のためにプロセッサに指令を提供する際に関係する任意の適切な媒体を含み得る。このような媒体は、多くの形態を採り得、限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、通信媒体などが挙げられる。不揮発性媒体としては、例えば、光学または磁気ディスク、光磁気ディスクなどが挙げられ得る。揮発性媒体としては、ダイナミックメモリなどが挙げられる。通信媒体としては、同軸ケーブル、銅線、光ファイバなどが挙げられ得る。通信媒体はまた、音波、光波、電磁波など(例えば、電波(RF)通信、赤外(IR)データ通信などの間から発生するもの)の形態を採り得る。コンピュータ可読媒体の共通のフォーム(common form)としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の適切な磁気媒体、CD-ROM、CDRW、DVD、任意の他の適切な光学媒体、パンチカード、紙テープ、光学マークシート、孔または他の光学的に認識可能な印のパターンを有する任意の他の適切な物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意の他の適切なメモリチップまたはカートリッジ、搬送波、あるいはコンピュータが読取ることのできる任意の他の適切な媒体が挙げられ得る。
1つの実施形態では、本発明は、収集したデータが、2013年5月31日に出願されたValentinoらの「WIRELESS, MOTION AND POSITION-SENSING, INTEGRATING RADIATION SENSOR FOR OCCUPATIONAL AND ENVIRONMENTAL DOSIMETRY」というタイトルの米国特許出願第13/906,553号(その全体内容および開示は参考として本明細書に援用される)に記載されかつ示されるようなコンピュータによって処理および再分配のために中央ロケーション(central location)に送信されることが可能となることにより伝統的な独立型線量計の可能性および用途を拡張する。このような実施形態において、コンピュータによって読まれる線量計は、線量測定バッジに統合される集積センサモジュールであり得る。線量測定バッジはパッケージであり得、例えば、集積センサモジュール、バッテリおよびカバーを備える開示の電子パッケージングを含む。集積センサモジュールは、放射線データを収集し、そして遠隔ロケーション(例えば、ワイヤレス基地局)または他のワイヤレス通信デバイス(例えば、線量計からの生データを処理するためのプロセッサを備えるモバイル通信デバイス)にデータを最終的に送信する。集積センサモジュールの遠隔センサチップはデータを送信するために用いられ得る。この場合において、データはワイヤレストランスミッション通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy (BLE)、ZigBee、ANT、ANT+または他の標準Wi-Fiプロトコルなど)を介して送信され得る。
生データを処理するためのプロセッサを含むモバイル通信デバイスは、スマートフォン、タブレットまたはモバイルホットスポットであり得、または、それは専用の基地局のような非モバイルネットワークデバイスであってもよい。モバイル通信デバイスは、ワイヤレストランスミッタ、データネットワークインターフェースと汎地球測位システム(GPS)を含むように構成され得る。線量計の集積センサモジュールは、ワイヤレストランスミッタと通信するように構成されるワイヤレスシステムオンチップ(SOC)モジュールを備え得る。ワイヤレストランスミッタは、モバイル通信デバイス用の低出力ワイヤレスネットワークインターフェースであり得る。ネットワークインターフェースは、モバイル通信デバイスが収集したデータをダウンロードするために集積モジュラーワイヤレスセンサチップと通信することを可能にする。上記通信は、モバイル通信デバイスが集積センサモジュールの圏内にあるかどうかの決定を容易にする。
モバイル通信デバイスはまた、データネットワークインターフェースを含むように構成され得る。データネットワークインターフェースは、モバイル通信デバイスが、例えばデータネットワークトランスミッション通信プロトコルを介して別の広域ワイヤレスネットワークに通信することを可能にする。適切なデータネットワークトランスミッション通信プロトコルとしては、Wi-Fi、GSM/EDGE、CDMA、UTMS/HSPA+、LTEおよび他の高速ワイヤレスデータ通信ネットワークが挙げられる。本発明の1つの実施形態では、Bluetooth(登録商標)は、線量計または線量測定バッジからの生データを処理するために、線量計または線量測定バッジとモバイル通信デバイスとの間を(例えば、ワイヤレストランスミッション通信プロトコルを介して)通信するように用いられ得、そしてモバイル通信デバイスと、病院または研究所のような遠隔施設のワイヤレスネットワークとの間を(例えば、データトランスミッション通信プロトコルを介して)通信するためにLTE(Long-Term Evolution)が使用され得る。例えば、公衆データネットワークにわたって通信することにより、上記遠隔施設(例えば、病院または研究所)は、分配されたデータサーバに預けられた情報に到達し、アクセスし、および/または処理し得る。
線量計は、モバイル通信デバイスが放射線学的事象の位置を決定することを可能にするGPSを含み得る。モバイル通信デバイスのGPSラジオは、集積センサモジュールの位置を決定する代替手段を提供する。集積センサモジュールがモバイル通信デバイスと対にされる場合、モバイル通信デバイスはそれ自体の電力消費を最小にするために場所を決定するためにGPSセンサを優先的に使用し得る。
ワイヤレスネットワークは、公衆データネットワーク(例えば、インターネット)と通信するように構成され得る。線量計から生データを処理するプロセッサを備える遠隔データサーバは、公衆データネットワーク(例えば、インターネット)と通信するように構成され得る。
モバイル通信デバイスと遠隔データサーバとの間に形成される電子データトランスミッションリンクを用いて、集積センサモジュールは、測定した生データを、超低出力ワイヤレスが可能なモバイル通信デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、あるいは他のモバイルまたは非モバイルネットワークデバイス)に通信することを可能にし、モバイルデバイスに存在するデータまたはセルラーネットワークが中央ウェブサーバに収集した情報を通信するように活用する。ここで、データは数値的に最適化された放射線量の計算を生じ、かつ必要に応じてモバイル通信デバイスGPSを用いるために処理され得るか、または収集したデータが、モバイル通信デバイスCPUを用いて数値的に最適化された放射線量の計算を生じるように処理され得る。現在では、独立型センサデバイスは、バッテリ寿命を延長するためにできる限り節約されなければならない限られた低容量を有する。超低出力ワイヤレス通信は、定期的な更新のためのデバイスの電力消費を最小にする。さらに、典型的なデータまたはセルラー通信アンテナは顕著に電力を消費し得るので、外部モバイル通信デバイスの利用もまた放射線センサの複雑さを制限する。
本発明の1つの実施形態では、超低出力ワイヤレストランスミッションの能力を使用して、集積センサモジュールから、生データ(センサの読み取り値(reading))の処理のためのプロセッサを備えていてもよいワイヤレス対応モバイルデバイス(例えば、スマートフォンまたはタブレットデバイス等)への測定されたセンサの読み取り値の送信が可能となり、そしてワイヤレスデータネットワークにわたるこの情報の生データ(センサの読み取り値)の処理のためのプロセッサを備えていてもよいインターネットベースサーバへの送信が可能となる。これは、線量計自体を読出しおよび分析のための中央ロケーションに物理的に輸送する必要がなく、集積センサモジュールを用いる個々の検出器についての測定された線量の分析および報告を可能にし、コストを低減しかつデータの受領およびクリティカルな分析を行うために必要とされる時間を最小化し得る。本発明の実施形態はまた、複数のシステムが集積センサモジュールを有する多くの線量計から多くの測定された線量を受信することを可能にする。複数のシステムからのセンサデータの収集は、曝露線源および関連する人口ベースの傾向の経時的分析および可視化、および地理ベースのマッピングを可能にする。インターネットへの接続はまた、デバイスの遠隔更新およびトラブルシューティングを可能にする。
本発明の1つの実施形態では、放射線量計算アルゴリズムは、与えられた線量読み取り値から未知の照射野を最良に予測する一式のパラメータ(解ベクトル)を見出すための最適化ステップを用いる。照射野の最良の予測は、目的関数を最小化するための公知の照射野値を用いることにより決定される。最適化ステップは、必要に応じて、速度、精度または記憶容量を最適化するために選択され得、単一の最適化ステップ(例えば、χ二乗最小化アルゴリズム)(これは最短量の時間と再少量の記憶容量で受容可能な精度を達成する)、または反復最適化手順(例えば、ヒューリスティック最小化アルゴリズム)(これはより多くの時間とより大きな記憶容量の利用を犠牲にしてより良い精度を達成する)のいずれかが用いられる。
本発明の1つの実施形態では、数値最適化手順は単一ステップで実行され、ここで、目的関数は、測定されかつ格納された検出器応答の間の二乗差の形態を採用する。アルゴリズムは、以下に示されるχ二乗関数を最小化する解ベクトルを見出すことにより、測定値を最も生じたであろう照射野を予測することからなる。これは[16]に記載されており、そして本明細書にて参考として援用されている。
Figure 0006072943
数値最適化手順は、反復プロセスを用いて実行され得る。反復最適化の周知の例としては、傾斜降下[16]を用いる回帰がある。しかし、このような方法は、最適化手順を導くためのヒューリスティック規則を容易に取り込むことはできず、そしてそれは公知の制約に合致する解決に収束することを確実にすることができない。ヒューリスティック規則の使用を可能にする反復数値最適化手順の例としては、遺伝的アルゴリズム[8]がある。遺伝的アルゴリズムは、提案された線量計算アルゴリズムのための加重パラメータ(解ベクトル)の最適なセットを見出すために使用され得る。遺伝的アルゴリズムは、Active Contour Models (ACM)およびLevel Set Methods (LSM)に用いられるエネルギー関数を最小化するためのパラメータの最適なセットを見出すための自動化画像分割システムに首尾よく用いられてきた。例えば、[8]において、Xuらは、ACMアルゴリズムによって生成された輪郭が練習用のセットに密接に合致するまで、ACMエネルギー関数のパラメータを変更するための遺伝的アルゴリズムを使用した。
反復数値最適化手順の別の例としては、ハーモニーアルゴリズム[17]として公知のヒューリスティック最適化技術のクラスがある。遺伝的アルゴリズムにおける解ベクトルは、典型的には、進化的適合に基づくヒューリスティック規則を用いる2つの「親」解ベクトルを組み合わせることによって生成される(すなわち、2つの「親」解ベクトルが組み合され、「子」解ベクトルを生成する)。ハーモニーアルゴリズムは、「親」解ベクトルを潜在的解ベクトルのより大きなプール(pool)に拡張することによって遺伝的アルゴリズムに改良を加え、それにより、ハーモニーアルゴリズムは、より短時間で最適解に収束することができる。
本発明の別の実施形態では、ハーモニーアルゴリズムを、以下に示す目的関数を実行するために使用した。
Figure 0006072943
(参考文献)
以下の参考文献が上記に参照され、そして本明細書中で参考として援用される。
1.Akselrod, M. S., Lucas, A. C., Polf, J. C., McKeever, S. W. S., “Optically stimulated luminescence of Al2O3:C,” Radiation Measurements, 29, (3-4), 391-399 (1998)。
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8.Xu, Yuan; Neu, Scott; Owens, Chester J.; Owens, Janis F.; Sklansky, Jack; Valentino, Daniel J., “Optimization of active-contour model parameters using genetic algorithms: segmentation of breast lesions in mammograms. Proc. SPIE 4684, Medical Imaging 2002: Image Processing,” 1406, 2002年5月15日; doi:10.1117/12.467106。
9.Akselrodによる米国特許第6,846,434号。
10.Schwietzerらによる米国特許第6,198,108号。
11.Tarrによる米国特許第6,172,368号。
12.Yoderらによる米国特許第6,127,685号。
13.Kahilainenによる米国特許第5,739,541号。
14.Millerによる米国特許第5,731,590号。
15.Akselrodらによる米国特許出願第10/768,094号。
16.J. A. Snyman, Practical Mathematical Optimization: An introduction to Basic Optimization Theory and Classical and New Gradient-based Algorithms. Springer Publishing (2005); ISBN 0-387-24348-8。
17.X. S. Yang, “Harmony Search as a Metaheuristic Algorithm,” in: Music-Inspired Harmony Search Algorithm: Theory and Applications, Studies in Computational Intelligence, Springer Berlin, vol. 191, pp. 1-14 (2009)。
本発明が特定の実施形態に対して参考文献を用いて記載されているが、記載された実施形態に対する多数の修飾、改変、および変更が、添付の特許請求の範囲に定義されるように本発明の精神および範囲から逸脱することなく可能である。したがって、本発明は記載された実施形態に限定されないが、それは以下の特許請求の範囲の言語によって定義される全範囲およびそれらの均等物を有することが意図される。

Claims (15)

  1. 装置であって
    1つまたはそれ以上のプロセッサ、および
    該1つまたはそれ以上のプロセッサによって実行される際に該1つまたはそれ以上のプロセッサが以下のステップ:
    (a)線量計の多くの検出器エレメントから応答マトリックスにおける各照射野についての放射線量値を決定することにより、応答マトリックスについての放射線量値を決定するステップ、
    (b)該応答マトリックスにおける各照射野についての最終ネット放射線量値を決定するステップ、ならびに
    (c)ユーザーに対して、該応答マトリックスにおける各照射野についての該最終ネット放射線量値を表示するか、および/または第1のストレージ媒体に各照射野についての該最終ネット放射線量値を保存するステップ、
    を含むオペレーションを行う、指令を格納するための機械可読媒体、
    を備え、
    各照射野が放射線源を有し、
    ステップ(b)が以下のステップ:
    (i)各照射野についての初期解ベクトルを生じるステップ、
    (ii)目的関数が最小化され、それにより最適解ベクトルを生じるまで各照射野についての該初期解ベクトルを繰り返し更新するステップ、および
    (iii)該線源についての該最適解ベクトルに基づいて各照射野についての放射線量値を決定するステップ、
    を含む、数値最適化プロセスを行うステップを含み、
    該目的関数が
    Figure 0006072943
    (ここで、minは該最小化された目的関数であり、
    ここで、iは該線量計の検出器エレメントの数であり、
    ここで、cv MEASは、該線量計のi番目の検出器エレメントについての正規化された測定換算値であり、そして
    ここで、cv SOLUTIONは、アルゴリズム解領域についての該線量計のi番目の検出器エレメントについての応答である)であり、そして
    各格納された応答が、第2のストレージ媒体に格納された多くの格納された応答のうちの1つである、装置。
  2. 前記機械可読媒体、前記第1のストレージ媒体、および前記第2のストレージ媒体が同一のストレージ媒体である、請求項1に記載の装置。
  3. ステップ(b)が以下のステップ:
    (d)各最終放射線量値についてのエラー条件をチェックし、それによりエラー条件が各放射線量値について存在するかどうかを決定するステップ、ならびに
    (e)該ステップ(d)において決定された該エラー条件を前記ユーザーに表示するか、および/または該ステップ(d)において決定された該エラー条件を前記第1のストレージ媒体に保存するステップ、
    を含む、請求項1に記載の装置。
  4. ステップ(b)が前記放射線量値の線質を評価するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  5. ステップ(b)が、電離放射線量の的確な評価を最適化されたデータ適合手順を用いて決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  6. ステップ(b)が、応答マトリックス加重係数に基づいて、前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  7. ステップ(b)が、応答マトリックス加重係数、期待線源線量、および前記照射野についての線量換算係数の積に基づいて、前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  8. ステップ(b)が、各照射野についてのH(10mm)、H(0.07mm)、およびH(3mm)の個人線量当量値に基づいて、前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  9. ステップ(b)が、前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を、該照射野についてのバックグラウンド線量に基づいて決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  10. ステップ(b)が、前記線量計についての1つまたはそれ以上のノイズサンプルに基づいて、前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を決定するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  11. ステップ(c)が、線量計読出しデータ、バックグラウンド線量データ、および応答マトリックスデータを表示するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  12. ステップ(c)が、線量計読出しデータ、バックグラウンド線量データ、および応答マトリックスデータを前記第2のストレージ媒体に保存するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  13. ステップ(c)が、前記ユーザーに対して各照射野についての線量分布を表示するステップ、および/または該ユーザーに対して前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を表示するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  14. ステップ(c)が、前記第2のストレージ媒体に各照射野についての線量分布を保存するステップを含む、請求項1に記載の装置。
  15. ステップ(c)が、前記第1のストレージ媒体に前記応答マトリックスにおける各照射野についての前記最終ネット放射線量値を保存するステップを含む、請求項1に記載の装置。
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