JP6067871B2 - プラグ接続具、ゴム部材、および、リング部材 - Google Patents

プラグ接続具、ゴム部材、および、リング部材 Download PDF

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Description

本発明は、点火プラグに接続されるプラグキャップなどのプラグ接続具、および、プラグ接続具のゴム部材やリング部材に関する。
内燃機関に用いられる点火プラグは、プラグキャップやプラグコードなどのプラグ接続具と接続して使用される。例えば、ゴム材料からなる中空状の絶縁部材(以下、「ゴム部材」)の先端部に点火プラグの端子電極が接続され、後端部に点火プラグに電力を供給するための高圧コードが接続され、このゴム部材の中空部に抵抗体が内設されたプラグキャップが知られている(例えば、特許文献1)。このプラグキャップでは、ゴム部材の先端部分が点火プラグの絶縁体の外周面と接触することによって、ゴム部材と点火プラグの絶縁体の外周面との間をシールしている。これによって、ゴム部材の内周面と絶縁体の外周面との間を経路とする漏電(電流のリーク)を防止している。
実開昭52−19685号公報
ところで、近年では燃費向上等を図るために、内燃機関等の高圧縮化が進んでいる。このような内燃機関等では、点火プラグを動作させる電圧が高くなる傾向にある。そのため、プラグキャップには、より高い耐漏電性能が求められている。
本発明の目的は、プラグ接続具において、ゴム部材と点火プラグの絶縁体の外周面との間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例および形態として実現することが可能である。
[形態]絶縁体および前記絶縁体の後端より後端側に突出する端子電極を備える点火プラグと前記点火プラグに電力を供給するための電力供給部材とを電気的に接続する導電体と、前記導電体を内包するゴム部材と、を備えるプラグ接続具であって、
さらに、前記ゴム部材の外周に配置され、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する少なくとも一個のリング部材と、
前記端子電極が挿入および固定され、前記ゴム部材に内包されるコネクタ金具と、前記導電体の外周に配置され、かつ、前記ゴム部材に内包され、かつ、前記リング部材とは前記ゴム部材を挟んで分離され、かつ、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する高硬度部と、の少なくとも一方と、
を備え、
前記リング部材の先端は、前記絶縁体の後端より先端側に位置し、
前記リング部材は、前記コネクタ金具と前記高硬度部との少なくとも一方と、軸線方向の位置が重なる位置に配置され、前記ゴム部材の外周面に接触する接触部を有し、
前記接触部を軸線方向と垂直に切断する断面において、
前記接触部の内周面は第1の円であり、
前記コネクタ金具の外周面は、前記第1の円より径が小さな第2の円であり、
前記第1の円の内側、かつ、前記第2の円の外側の領域の面積S1とし、前記リング部材が取り付けられていない状態における前記ゴム部材の面積をS2とするとき、
0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たすことを特徴とするプラグ接続具。
[適用例1]絶縁体および前記絶縁体の後端より後端側に突出する端子電極を備える点火プラグと前記点火プラグに電力を供給するための電力供給部材とを電気的に接続する導電体と、前記導電体を内包するゴム部材と、を備えるプラグ接続具であって、
さらに、前記ゴム部材の外周に配置され、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する少なくとも一個のリング部材を備え、
前記リング部材の先端は、前記絶縁体の後端より先端側に位置することを特徴とするプラグ接続具。
上記構成によれば、リング部材を備えることによって、ゴム部材の内周面と、点火プラグの絶縁体の外周面と、の接触圧を大きくすることができる。この結果、ゴム部材と点火プラグとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。
[適用例2]適用例1に記載のプラグ接続具であって、
前記導電体は、前記端子電極が接続されるコネクタ金具を含み、
前記リング部材の後端は、前記コネクタ金具の先端よりも後端側に位置することを特徴とするプラグ接続具。
プラグ接続具の振動は、例えば、プラグ接続具内の導電体の粉(例えば、金属粉)の発生を招き、これらの金属粉によって漏電が引き起こされ得る。上記構成によれば、ゴム部材より硬度が高いリング部材の後端がコネクタ金具の先端よりも後端側に位置するので、プラグ接続具の振動を抑制することができる。この結果、プラグ接続具の耐振動性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。
[適用例3]適用例1または2に記載のプラグ接続具であって、
さらに、前記導電体の外周に配置され、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する高硬度部を備え、
前記ゴム部材は、前記高硬度部を内包することを特徴とする、プラグ接続具。
上記構成によれば、高硬度部を備えることによって、プラグ接続具の強度を向上することができる。
[適用例4]適用例3に記載のプラグ接続具であって、
前記リング部材の後端は、前記高硬度部の先端よりも後端側に位置することを特徴とするプラグ接続具。
上記構成によれば、ゴム部材より硬度が高いリング部材が、ゴム部材より硬度が高い高硬度部の先端よりも後端側に位置するので、プラグ接続具の耐振動性をより向上することができる。したがって、プラグ接続具の耐漏電性能を向上することができる。
[適用例5]適用例1〜4のいずれか1項に記載のプラグ接続具であって、
前記ゴム部材の外周には、前記リング部材の少なくとも一部の内周面を含む内周部分の形状に対応した形状を有する凹部および凸部の少なくとも一方が形成されることを特徴とする、プラグ接続具。
上記構成によれば、リング部材が前記ゴム部材に対してずれることを抑制することができる。
[適用例6]適用例1に記載のプラグ接続具であって、
さらに、前記端子電極が接続され、前記ゴム部材に内包されるコネクタ金具と、前記導電体の外周に配置され、かつ、前記ゴム部材に内包され、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する高硬度部と、の少なくとも一方を備え、
前記リング部材は、前記コネクタ金具と前記高硬度部との少なくとも一方と、軸線方向の位置が重なる位置に配置され、前記ゴム部材の外周面に接触する接触部を有することを特徴とする、プラグ接続具。
こうすれば、比較的硬度が高いリング部材と、比較的硬度が高いコネクタ金具および高硬度部と、の軸線方向の位置が重なる部分で、リング部材がゴム部材に接触するので、プラグ接続具の耐振動性をより向上することができる。
[適用例7]適用例6に記載のプラグ接続具であって、
前記接触部を軸線方向と垂直に切断する断面において、
前記接触部の内周面は第1の円であり、
前記コネクタ金具と前記高硬度部との少なくとも一方の外周面は、前記第1の円より径が小さな第2の円であり、
前記第1の円の内側、かつ、前記第2の円の外側の領域の面積S1とし、前記リング部材が取り付けられていない状態における前記ゴム部材の面積をS2とするとき、
0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たすことを特徴とする、プラグ接続具。
こうすれば、リング部材の接触部と、ゴム部材と、が適切な圧力で接触するので、プラグ接続具の耐振動性をさらに向上することができる。
[適用例8]適用例6に記載のプラグ接続具であって、
前記接触部は、内周面において径方向内側に突出し、前記ゴム部材の外周面に接触する第1の凸部を備えることを特徴する、プラグ接続具。
こうすれば、リング部材の接触部の第1の凸部と、ゴム部材の外周面と、が接触するので、接触部とゴム部材との接触圧を安定させることができる。プラグ接続具の耐振動性をさらに向上することができる。
[適用例9]適用例6または8に記載のプラグ接続具であって、
前記ゴム部材は、外周面において径方向外側に突出し、前記接触部の内周面に接触する第2の凸部を備えることを特徴する、プラグ接続具。
こうすれば、リング部材の接触部の内周面と、ゴム部材の第2の凸部と、が接触するので、接触部とゴム部材との接触圧を安定させることができる。プラグ接続具の耐振動性をさらに向上することができる。
[適用例10]適用例6〜9のいずれか一項に記載のプラグ接続具であって、
前記接触部の軸方向の長さは、10mm以下であることを特徴とする。
こうすれば、リング部材の接触部と、ゴム部材と、がより適切な圧力で接触するので、プラグ接続具の耐振動性をさらに向上することができる。
[適用例11]絶縁体および前記絶縁体の後端より後端側に突出する端子電極を備える点火プラグと前記点火プラグに電力を供給するための電力供給部材とを電気的に接続する導電体を内包し、一端部に前記点火プラグが接続されるゴム部材であって、
前記一端部に前記点火プラグが挿入されたときに前記絶縁体と前記ゴム部材との接圧を大きくするためのリング部材の、少なくとも一部の内周面を含む内周部分の形状に対応した形状を有する凹部および凸部の少なくとも一方が、外周に形成されることを特徴とする、ゴム部材。
上記構成によれば、ゴム部材の外周に、点火プラグの絶縁体とゴム部材との圧接を大きくするためのリング部材を装着できる。そして、凹部および凸部によってゴム部材に対するリング部材のずれを抑制することができる。この結果、ゴム部材と点火プラグとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。
[適用例12]絶縁体および前記絶縁体の後端より後端側に突出する端子電極を備える点火プラグと前記点火プラグに電力を供給するための電力供給部材とを電気的に接続する導電体を内包し、一端部に前記点火プラグが接続されるゴム部材用のリング部材であって、
前記ゴム部材の外周に配置され、前記一端部に前記点火プラグが挿入されたときに、前記ゴム部材と前記絶縁体との接圧を大きくすることを特徴とする、リング部材。
上記構成によれば、リング部材によって、点火プラグの絶縁体とゴム部材との圧接を大きくするので、ゴム部材と点火プラグとの間のシール性を向上することができる。したがって、耐漏電性能を向上することができる。
[適用例13]適用例12に記載のリング部材であって、
凹部および凸部の少なくとも一方が、内周に形成されることを特徴とする、リング部材。
上記構成によれば、凹部および凸部によって、ゴム部材に対するリング部材のずれを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグ用のプラグキャップや、点火プラグ用のプラグコード、点火プラグ用の点火コイル装置等の態様で実現することができる。
プラグキャップ100を示す図である。 プラグキャップ100のリング部材80近傍の断面図である。 プラグコード200の一例を示す図である。 点火コイル一体型プラグキャップ300の一例を示す図である。 第4実施例のプラグキャップのリング部材80近傍の断面図である。 第4実施例のプラグキャップの図5のA−A断面図である。 変形例のプラグキャップの断面図である。 リング部材およびゴム部材の変形例を示す第1の図である。 リング部材およびゴム部材の変形例を示す第2の図である。 リング部材の変形例を示す図である。
A.第1実施例:
A−1. プラグキャップ100の全体構成
A−1. プラグキャップ100の全体構成
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態としてのプラグキャップ100を示す図である。図1(A)には、プラグキャップ100の断面図が示され、図1(B)には、外観図が示されている。
図1に示すように、プラグキャップ100は、樹脂部材10と、コード取付ねじ20と、金属板30と、接続バネ40と、抵抗体50と、コネクタ金具60と、ゴム部材70と、リング部材80と、を備えている。
樹脂部材10は、耐熱性に優れる熱硬化性樹脂、例えば、不飽和ポリエステル樹脂やフェノール樹脂を用いて形成されている。すなわち、樹脂部材10は、ゴム部材70の硬度より高い硬度を有する樹脂材料を用いて形成されている。このために、樹脂部材10を、高硬度部とも呼ぶ。ここで、硬度は、JIS K 6253:2012に規定された測定法(デュロメータを用いたスプリング式の測定法)を用いて測定される硬さを意味する。
樹脂部材10は、第1の軸線CL1に沿って延びる筒形状を有する第1構成部11と、第2の軸線CL2に沿って延びる筒形状を有する第2構成部12と、を備えている。ここで、筒形状は、完全な円筒ではなく、略筒形状であればよく、例えば、外径や内径が軸線方向の位置によって変化していても良い。第1の軸線CL1と平行な方向のうち、図1の下方向を第1方向D1とも呼び、図1の上方向、すなわち、第1方向D1の反対方向を第2方向D2とも呼ぶ。第2の軸線CL2と平行な方向のうち、図1の左下から右上へ向かう方向を第3方向D3とも呼び、図1の右上から左下へ向かう方向を第4方向D4とも呼ぶ。第1構成部11の第2方向D2の端と、第2構成部12の第4方向D4の端とは、接続されている。
第1の軸線CL1と、第2の軸線CL2と、が成す角度、すなわち、第1構成部11と第2構成部12とが成す角度(劣角)は、図1の例では、約100度である。第1構成部11と第2構成部12とが成す角度は、これに限らず、60度、90度、120度などの他の角度であっても良い。
第1構成部11は、第1方向D1の端が開口し、第2の方向の端が閉じている第1の孔11Aを備えている。第1の孔11Aは、第1の軸線CL1に沿って延びる円筒形状を有している。
第2構成部12は、第3方向D3の端が開口し、第4方向D4の端が閉じている第2の孔12Aを備えている。第2の孔12Aは、第2の軸線CL2に沿って延びる円筒形状を有している。
コード取付ねじ20は、導電性を有する金属(例えば、真鍮)を用いて形成されている。コード取付ねじ20は、頭部側を第4方向D4に向け、雄ねじ側を第3方向D3に向けて、配置されている。コード取付ねじ20の頭部は、樹脂部材10における第1の孔11Aと第2の孔12Aとの間の部分に埋め込まれている。コード取付ねじ20の雄ねじ部分は、第2の孔12A内に配置されている。
コード取付ねじ20は、点火プラグに電力を供給するための電力供給部材としてのプラグコード(図示省略)をプラグキャップ100に接続するために利用される。すなわち、プラグキャップ100にプラグコードを接続する際には、プラグコードの端が、第2の孔12Aに挿入され、コード取付ねじ20にねじ込まれる。これによって、プラグコード内の導線と、コード取付ねじ20と、とが、電気的に接続される。
バネ40は、導電性を有する金属(例えば、ステンレス)を用いて形成されている。バネ40は、第1の孔11A内に配置されている。第1の軸線CL1の方向に圧縮された状態で、配置されている。
金属板30は、導電性を有する金属(例えば、真鍮)を用いて形成されている。金属板30は、樹脂部材10における、第1の孔11Aの底面と第2の孔12Aの底面との間の部分に、埋め込まれている。金属板30の第2方向D2の端は、コード取付ねじ20の頭部に接触している。金属板30の第1方向D1の端は、第1の孔11Aに露出しており、バネ受け部31に接触している。バネ受け部31は、接続バネ40の第2方向D2の端が配置される凹部を有し、径方向外周側から加締められることで、接続バネ40がバネ受け部31に固定される。
抵抗体50は、円筒形状を有しており、第1の孔11A内に配置されている。抵抗体50は、接続バネ40より第1方向D1に配置されている。抵抗体50の第2方向D2の端は、接続バネ40の第1方向D1の端と接触している。抵抗体50は、導電性セラミックスを用いて形成されており、所定の抵抗値(例えば、5kΩ)を有している。抵抗体50は、電気的なノイズを抑制するために設けられている。
コネクタ金具60は、導電性を有する金属(例えば、真鍮)で形成された円筒形状を有する部材である。コネクタ金具60は、頭部61と、頭部61より第1方向D1に配置された露出部63と、を備えている。頭部61は、第1構成部11の第1の孔11Aにねじ止めされている。頭部61の第2方向D2の端は、抵抗体50の第1方向D1の端と接触している。
露出部63は、第1構成部11の第1の孔11Aの開口から露出している。すなわち、露出部63は、第1構成部11の第1方向D1の端より第1方向D1に突出している。
露出部63の内部には、プラグ挿入孔65が形成されている。プラグキャップ100の使用時において、プラグ挿入孔65には、第1方向D1側から第2方向D2に向かって点火プラグ(図示省略)の後端の端子電極が挿入される。
露出部63の外周には、環状のコネクタスプリング3が係合する溝631が形成されている。溝631には、プラグ挿入孔65と連通する切り欠き形成されている。これによって、溝631に係合されたコネクタスプリング3の一部が、切り欠きからプラグ挿入孔65に露出する。コネクタスプリング3のうち、プラグ挿入孔65に露出する部分によって、プラグ挿入孔65に挿入された点火プラグの端子電極が、プラグ挿入孔65内に固定される。
ここで、コード取付ねじ20と、金属板30と、バネ受け部31と、接続バネ40と、抵抗体50と、コネクタ金具60とは、導電体で構成されて、電気的に接続されている。これらの導電体20〜60は、コード取付ねじ20に接続されるプラグコードと、コネクタ金具60に接続される点火プラグと、を電気的に接続する導電体と、言うことができる。そして、樹脂部材10は、これらの導電体20〜60の外周に配置される樹脂製の絶縁体と、言うことができる。
ゴム部材70は、シリコンゴムなどのゴムを用いて形成されている。ゴム部材70は、樹脂部材10、および、上述した導電体20〜60の全体を内包している。ゴム部材70は、樹脂部材10の第1構成部11の外周に配置された第1本体部71と、樹脂部材10の第2構成部12の外周に配置された第2本体部72と、を備えている。ゴム部材70は、さらに、第1本体部71より第1方向D1に配置されたプラグカバー部73と、第2本体部72より第3方向D3に配置されたコードカバー部74と、を備えている。
筒状のプラグカバー部73の孔73Aを形成する内周面73Fは、プラグキャップ100のコネクタ金具60に接続される点火プラグ(図2)の外周面に密着して、内周面73Fと点火プラグSPの絶縁体(絶縁碍子)INの外周面との間を経路とする漏電を防止する。さらに、外部からプラグキャップ100の内部への水の侵入を防止し、水の侵入により漏電しやすくなることを防止する。なお、本実施例では、第1本体部71の外径と、プラグカバー部73の外径とは、同じである。筒状のコードカバー部74の孔74Aを形成する内周面は、プラグキャップ100のコード取付ねじ20に接続されるプラグコード(図示省略)の外周面に密着して漏電を防止し、外部からプラグキャップ100の内部への水の進入を防止する。
以上の説明から解るように、プラグキャップ100の使用時に、ゴム部材70は、一方の端部(第3方向D3の端)においてプラグコードの外周面と接触し、他方の端(第1方向D1の端)において点火プラグの外周面と接触する。
なお、第1本体部71の外周には、プラグキャップ100を内燃機関(図示省略)のプラグホールに固定するための固定部75が形成されている。
リング部材80は、ゴム部材70の硬度より高い硬度を有する材料で形成されている。例えば、リング部材80は、樹脂部材10と同様に、熱硬化性樹脂、例えば、不飽和ポリエステル樹脂やフェノール樹脂を用いて形成されている。
リング部材80の構成について、図2の参照してさらに説明する。図2は、プラグキャップ100のリング部材80近傍の断面図である。図2では、プラグキャップ100に点火プラグSPが接続された状態、換言すれば、ゴム部材70の一端部(具体的には、プラグカバー部73側の端部)に点火プラグSPが挿入されたときの状態、が示されている。図2に示すように点火プラグSPは、絶縁体INと、絶縁体INの後端(第2方向D2の端)より後端(第2方向D2)側に突出する端子電極TEと、を備えている。そして、コネクタ金具60のプラグ挿入孔65に端子金具TEが挿入され、プラグカバー部73内の孔73Aに、絶縁体INが配置されている。点火プラグSPの絶縁体INの外周面は、プラグカバー部73の内周面と接触している。
リング部材80は、ゴム部材70の外周(具体的には、第1本体部71とプラグカバー部73の部分の外周)に配置されている。リング部材80の第1方向D1の端81の軸線方向(軸線CL1の方向)の位置は、プラグカバー部73の第1方向D1の端の軸線方向の位置と、同じである。換言すれば、リング部材80の第1方向D1の端81の軸線方向(軸線CL1の方向)の位置は、使用時において、点火プラグSPの絶縁体INの後端(第2方向D2の端)より先端側(第1方向D1側)に位置する。
リング部材80の第2方向D2の端82の軸線方向の位置は、コネクタ金具60の第1方向D1の端の軸線方向の位置P1より第2方向D2方向側に位置している。なおかつ、リング部材80の第2方向D2の端82の軸線方向の位置は、樹脂部材10の第1構成部11の第1方向D1の端の軸線方向の位置P2より第2方向D2方向側に位置している。また、リング部材80の第2方向D2の端82の軸線方向の位置は、ゴム部材70の第2方向D2の端より第1方向D1方向側に位置している。
上述したように、点火プラグSPの絶縁体INの外周面は、プラグカバー部73の内周面と接触しており、絶縁体INの外周面からプラグカバー部73の内周面に対して圧力が付加されている。そして、リング部材80の内径は、ゴム部材70のプラグカバー部73の外径より小さい。このために、リング部材80の内周面によって、プラグカバー部73の外周面に対して圧力が付加されている。
以上説明した第1実施例によれば、リング部材80の先端(第1方向D1の端81)は、点火プラグSPの絶縁体INの後端(第2方向D2の端)より先端側(第1方向D1側)に位置している。すなわち、リング部材80の内周面の径方向内側に、ゴム部材を挟んで、点火プラグSPの絶縁体INが位置している。この結果、ゴム部材70のプラグカバー部73の内周面と、点火プラグSPの絶縁体INの外周面と、が接触する圧力(接圧)を大きくすることができる。この結果、ゴム部材70と点火プラグSPとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。すなわち、ゴム部材70の一端部に点火プラグSPが挿入されたときに、リング部材80によって、プラグカバー部73が径方向に拡大することが抑制されて、プラグカバー部73の内周面が点火プラグSPの絶縁体INの外周面に接触する圧力を高くすることができる。この結果、ゴム部材と点火プラグとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。例えば、水分などがプラグキャップ100内に進入することが抑制され、リーク電流が発生することが抑制される。
さらに、リング部材80の後端(第2方向D2の端82)は、コネクタ金具60の先端(第1方向D1の端)よりも後端側(第2方向D2側)に位置している(図2)。この結果、より耐漏電性能を向上することができる。
より詳しく説明すると、仮にリング部材80がない場合や、リング部材80の後端がコネクタ金具60の先端より先端側に位置している場合を考える。この場合には、プラグカバー部73が、比較的柔らかい(硬度が低い)ゴムで形成されていることから、コネクタ金具60の位置、すなわち、点火プラグSPの端子電極TEの位置で、振動が大きくなりがちである。このようなプラグキャップ100の振動は、例えば、プラグキャップ100内の導電体の粉(具体的には、コネクタ金具60の金属粉)の発生を招きやすい。これらの金属粉によって漏電が引き起こされ得る。上記第1実施例では、ゴム部材70より硬度が高いリング部材80の後端がコネクタ金具60の先端よりも後端側に位置するので、プラグキャップ100の振動を抑制することができる。この結果、プラグキャップ100の耐振動性を向上して、金属粉の発生を抑制することによって、耐漏電性能を向上することができる。
さらに、プラグキャップ100は、ゴム部材70の硬度より高い硬度を有する樹脂部材10(高硬度部)を備えている。この結果、プラグキャップ100の強度を向上することができる。したがって、例えば、プラグキャップ100の耐振動性がより向上するので、金属粉の発生を抑制することによって、耐漏電性能を向上することができる。
さらに、リング部材80の後端(第2方向D2の端82)は、樹脂部材10の先端(第1方向D1の端)よりも後端側(第2方向D2側)に位置している。すなわち、ゴム部材70より硬度が高いリング部材80の後端が、ゴム部材より硬度が高い樹脂部材10の先端よりも後端側に位置する。この結果、比較的硬度が高いリング部材80と樹脂部材10とが径方向に重なるように配置される。そして、コネクタ金具60の外周の全体が比較的硬度が高いリング部材80および樹脂部材10の少なくとも一方で覆われる。この結果、プラグキャップ100の耐振動性をより向上することができる。したがって、プラグキャップ100の耐漏電性能を向上することができる。
B.第2実施例:
図3は、第2実施例のプラグコード200の一例を示す図である。図3(A)には、点火プラグSPが接続されていない状態のプラグコード200が示されている。図3(B)には、点火プラグSPが接続された状態のプラグコード200が示されている。
第2実施例のプラグコード200は、コード本体CDと、コード本体CDの先端側(第1方向D1側)に配置されたゴム部材270と、ゴム部材270の内部に配置されたコネクタ金具260と、リング部材280と、を備えている。
ゴム部材270は、第1実施例のゴム部材70と同様の材料で形成されている。ゴム部材270は、第2方向D2の端から第1方向D1に向かって緩やかに拡径した円筒形状を有している。ゴム部材270の内部には、第1方向D1に開口した孔27Aが形成されている。
コネクタ金具260は、第1実施例のコネクタ金具60と同様に、点火プラグSPの端子電極TEを取り付けることができる。詳細の構造の図示および説明は省略するが、コネクタ金具260の第2方向D2の端には、コード本体CDが電気的に接続されている。すなわち、第2実施例のコネクタ金具260は、プラグコードと、点火プラグと、を電気的に接続する導電体である。第2実施例のコネクタ金具260とゴム部材270とは、第1実施例の抵抗体50や接続バネ40がないシンプルなプラグキャップを構成している、とも言うことができる。
ゴム部材270の外周面のうちの、第1方向D1の端に近い部分には、周方向の全周に亘って形成された凹部278が形成されている。図3(B)に示すように、凹部278が形成される軸線方向の位置は、プラグコード200に点火プラグSPが接続された場合に、点火プラグSPの絶縁体INが配置される軸線方向の位置である。
リング部材280は、第1実施例のリング部材80と同様の材料で形成されている。すなわち、リング部材280の硬度は、ゴム部材270の硬度より高い。リング部材280の軸線方向の長さは、凹部278の軸線方向の長さとほぼ等しい。リング部材280の内径は、凹部278の外径より僅かに小さい。すなわち、凹部278の形状は、リング部材280の内周面を含む部分の形状に対応した形状を有している。この結果、リング部材280は、図2(A)に示す位置より、第1方向D1に移動して、凹部278に嵌合することができる。
図2(B)に示すように、プラグコード200の使用時には、コネクタ金具260に点火プラグSPの端子金具TEが接続される。そして、リング部材280は、使用時には、ゴム部材270の凹部278に嵌合される。この結果、プラグコード200の使用時には、リング部材280の内周面は、ゴム部材270の凹部278の外周面に接触する。そして、リング部材280の内周面から凹部278の外周面に対して圧力が付加される。
第2実施例のプラグコード200によれば、第1実施例のプラグキャップ100と同様に、リング部材280の先端(第1方向D1の端)は、点火プラグSPの絶縁体INの後端(第2方向D2の端)より先端側(第1方向D1側)に位置している。この結果、ゴム部材270の内周面と、点火プラグSPの絶縁体INの外周面と、の接触圧を大きくすることができる。この結果、ゴム部材270と点火プラグSPとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。
さらに、ゴム部材270の外周には、リング部材280の内周面を含む部分の形状に対応した形状を有する凹部278が形成されている。この結果、使用時に、リング部材280がゴム部材270に対してずれることを抑制することができる。この結果、使用時に、リング部材280の位置がずれて、プラグコード200の耐漏電性能が低下することを防止できる。
C.第3実施例
図4は、第3実施例の点火コイル一体型プラグキャップ300の一例を示す図である。点火コイル一体型プラグキャップ300は、内燃機関(図示省略)のプラグホールに挿入されて使用される。第3実施例の点火コイル一体型プラグキャップ300は、コイルユニット310と、接続バネ340と、ゴム部材370と、リング部材380と、を備えている。コイルユニット310は、内部に格納された点火コイル(図示省略)と、点火コイルと電源(バッテリなど)とを接続するコネクタ315と、点火コイルからの出力、すなわち、点火プラグSPに供給される電力を出力する出力端子320と、を備えている。第3実施例では、出力端子320が、点火プラグSPに電力を供給するための電力供給部材である。
ゴム部材370は、例えば、第1実施例のゴム部材70と同様の材料で形成されている。ゴム部材370は、内部に貫通孔370Aが形成された円筒形状を有している。ゴム部材370の第1方向D1の端から、貫通孔370Aに点火プラグSPが挿入される。ゴム部材370の第2方向D2の端から、貫通孔370Aに、コイルユニット310の出力端子320が挿入される。ゴム部材370の外周面のうちの、第1方向D1の端に近い部分には、周方向の全周に亘って形成された凹部378が形成されている。図4に示すように、凹部378が形成される軸線方向の位置は、点火コイル一体型プラグキャップ300に点火プラグSPが接続された場合に、点火プラグSPの絶縁体INが配置される軸線方向の位置である。
接続バネ340は、ゴム部材370の貫通孔370Aに、軸線方向(第1方向D1および第2方向D2)に沿って圧縮された状態で配置されている。接続バネ340は、コイルユニット310の出力端子320と、点火プラグSPの端子電極TEと、の間に配置されている。接続バネ340の第2方向D2の端は、出力端子320に圧接され、接続バネ340の第1方向D1の端は、端子電極TEに圧接されている。第3実施例の接続バネ340は、出力端子320と、点火プラグSPと、を電気的に接続する導電体である。
リング部材380は、第1実施例のリング部材80と同様の材料で形成されている。リング部材380の軸線方向の長さは、凹部378の軸線方向の長さとほぼ等しい。リング部材380の内径は、凹部378の外径より僅かに小さい。すなわち、凹部378の形状は、リング部材380の内周面を含む部分の形状に対応した形状を有している。そして、リング部材380は、凹部378に嵌合している。
図4に示すように、点火コイル一体型プラグキャップ300の使用時には、コネクタ金具360に点火プラグSPの端子金具TEが接続される。この結果、点火コイル一体型プラグキャップ300の使用時には、リング部材380の内周面は、第2実施例と同様に、ゴム部材370の凹部378の外周面に接触し、凹部378の外周面に対して圧力が付加される。
第3実施例の点火コイル一体型プラグキャップ300によれば、第2実施例のプラグコード200と同様の作用・効果を奏する。すなわち、リング部材380の先端(第1方向D1の端)は、点火プラグSPの絶縁体INの後端(第2方向D2の端)より先端側(第1方向D1側)に位置している。この結果、ゴム部材370の内周面と、点火プラグSPの絶縁体INの外周面と、の接触圧を大きくすることができる。この結果、ゴム部材370と点火プラグSPとの間のシール性を向上して、耐漏電性能を向上することができる。
また、ゴム部材370の外周には、凹部378が形成されているので、使用時に、リング部材380の位置がずれて、点火コイル一体型プラグキャップ300の耐漏電性能が低下することを防止できる。
D.第4実施例
D−1:構成
図5は、第4実施例のプラグキャップのリング部材80近傍の断面図である。図5の第4実施例において、図2の第1実施例と異なり、ゴム部材70の内周面が、符号73Gの部分において、コネクタ金具60と接触していない。第4実施例のプラグキャップの他の構成は、第1実施例と同一である。樹脂部材10に取り付けられる前のゴム部材70の内径は、樹脂部材10(第1構成部11)の外径より小さく、かつ、コネクタ金具60の露出部63の外径より大きい。このために、ゴム部材70の内周面は、樹脂部材10(第1構成部11)の外周面にある程度の圧力で接触している。これによって、ゴム部材70が周方向内側に変形し難くなっている。
そして、リング部材80の内径は、樹脂部材10(第1構成部11)に取り付けられた状態におけるゴム部材70の外径、すなわち、図5における軸線方向の位置P2からP3までの範囲におけるゴム部材70の外径以下に設定されている。このために、リング部材80の内周面が、図5における軸線方向の位置P2からP3までの範囲において、ゴム部材70の外周面に対して、ある程度の圧力で接触することが担保されている。軸線方向の位置P2は、樹脂部材10(第1構成部11)の先端であり、軸線方向の位置P3は、リング部材80の後端である。
リング部材80のうち、ゴム部材70の外周面との接触が担保されている軸線方向の位置P2からP3までの部分を、接触部85とも呼ぶ。樹脂部材10(第1構成部11)は、導電体と(抵抗体50など)の外周に配置され、かつ、ゴム部材70に内包され、ゴム部材70の硬度より高い硬度を有する高硬度部の一例である。
接触部85は、高硬度部としての樹脂部材10と、軸線方向の位置が重なる位置に配置され、ゴム部材70の外周面に接触する部分と言うことができる。接触部85の軸線方向の長さを接触長L1と呼ぶ。図5における軸線方向の位置P2より先端側の部分では、ゴム部材70の内周面とコネクタ金具60の露出部63の内周面との間に隙間があるので、ゴム部材70の内周面とコネクタ60の露出部63との内周面との接触については、担保されていない。このために、図5における軸線方向の位置P2より先端側の部分では、リング部材80の内周面とゴム部材70の外周面との接触についても担保されていない。
このように、第4実施例のプラグキャップは、接触部85を備えることによって、比較的硬度が高い2つの部材(すなわち、樹脂部材10とリング部材80)との軸線方向の位置が重なる部分で、リング部材80がゴム部材70に接触するので、樹脂部材10とリング部材80との一体性を高めることができる。この結果、プラグキャップの耐振動性をより向上することができる。
D−2:評価試験
評価試験として、第4実施例のプラグキャップの12種類のサンプル(以下、評価サンプルとも呼ぶ)と、比較例の1種類のサンプル(以下、比較サンプルとも呼ぶ)と、を準備して、振動試験を行った。12種類のサンプルは、それぞれ、リング部材80の寸法が異なっている。
図6は、プラグキャップの図5のA−A断面図である。図6(a)は、図5のA−A断面、すなわち、接触部85を軸線方向と垂直に切断する断面を示している。図6(a)、(b)の断面では、図の煩雑を避けるために、コネクタ金具60の図示は省略されている。図6(b)は、リング部材80が取り付けられていない状態の図5のA−A断面を示している。図6(a)、(b)に示すように、これらの断面において、樹脂部材10(第1構成部11)の外周面、ゴム部材70の外周面、および、リング部材80の接触部85の内周面は、それぞれ、円である。図6(a)、(b)に示すように、樹脂部材10(第1構成部11)の外径をR1とする。図6(a)に示すように、リング部材80(接触部85)の内径をR2とする。図6(b)の断面において、非圧縮状態におけるゴム部材70の外径をR3とする。非圧縮状態は、リング部材80がゴム部材70の外周に取り付けられていない状態、すなわち、ゴム部材70がリング部材80の内周面によって径方向内側に向かって圧縮されていない状態である。
12種類の評価サンプルの共通な項目は、以下の通りである。
樹脂部材10の外径R1:12mm
非圧縮状態のゴム部材70の外径R3:16mm
ゴム部材70の材質:シリコンゴム(A60)
リング部材80の材質:フェノール樹脂
樹脂部材10の材質:フェノール樹脂
ここで、図6(A)の断面において、ゴム部材70が配置される領域の面積、すなわち、接触部85の内周面を示す円の内側、かつ、樹脂部材10の外周面を示す円の外側の領域の面積をS1とする。図6(B)の断面におけるゴム部材70の面積、すなわち、非圧縮状態におけるゴム部材70の面積をS2とする。
ここで、リング部材80の内径R2を調整することによって、上述した面積S1を調整して、(S1/S2)の値が0.97、0.98、0.99、1に設定された4種類のサンプル群を準備した。(S1/S2)が1であるサンプル群では、上述した非圧縮状態のゴム部材70の外径R3と、リング部材80の内径R2と、が等しい(R3=R2)ので、ゴム部材70の外周面とリング部材80の内周面とは接触しているが、ゴム部材70は、径方向内側に向かって圧縮されていない状態である。(S1/S2)が1未満の0.97、0.98、0.99であるサンプル群では、上述した非圧縮状態のゴム部材70の外径R3より、リング部材80の内径R2が小さい(R3<R2)ので、リング部材80の内周面によって、ゴム部材70は、径方向内側に向かって圧縮されている状態である。そして、(S1/S2)が小さいほど、ゴム部材70の圧縮される程度が大きい。
また、(S1/S2)が互いに異なる4種類のサンプル群のそれぞれは、3種類のサンプルを含んでいる。1個のサンプル群に含まれる3種類のサンプルでは、図5の接触長L1が互いに異なる値、5mm、10mm、15mmに設定されている。(S1/S2)が0.96以下である評価サンプルは、ゴム部材70の外径R3に対してリング部材80の内径R2が過度に小さいために、リング部材80をゴム部材70に取り付けることができず、作製することができなかった。
比較サンプルとしては、リング部材80を備えず、他の構成は、評価サンプルと同じ構成を有するサンプルが用いられた。
振動試験では、評価サンプルと比較サンプルとのそれぞれについて、サンプルに点火プラグSPを取り付けた状態で、点火プラグSPの先端側の部分を、振動試験機に取り付けて、点火プラグSPを軸線方向と垂直な方向に振動させた。点火プラグSPには、加速度が30Gのlogスイープ振動が与えられた。本実施例のlogスイープ振動は、対数掃引によって振動数を50Hzから500Hzまで増加させた後に、対数掃引によって振動数を500Hzから50Hzまで減少させる1回のサイクルを、20時間に亘って繰り返す振動である。1回のサイクルは、6分間かけて行われた。振動を付与した後に、サンプルのプラグキャップを点火プラグSPから取り外して、ゴム部材70の内側に、付着した金属粉の量を目視で確認した。この金属粉は、点火プラグSPの端子電極TEとコネクタ金具60とが擦れ合うことによって、コネクタ金具60が削られることによって発生する。金属粉は漏電を引き起こすので、振動によって発生する金属粉が少ないほど、サンプルの耐振動性が優れていると言うことができる。
比較サンプルでは、漏電を引き起こす可能性が極めて高い程の大量の金属粉の発生が確認された。比較サンプルにて確認された金属粉の量を基準として、評価サンプルにて確認された金属粉の量を評価した。先ず、比較サンプルの評価を「D」とし、ほとんど金属粉が確認されなかった評価サンプルの評価を「A」とした。そして、微量の金属粉が発生したものの、漏電を引き起こす程ではない評価サンプルの評価を「B」とし、比較サンプル程ではないもののある程度の金属粉が発生し、漏電を引き起こす可能性が否定できない評価サンプルの評価を「C」とした。
Figure 0006067871
評価結果は、表1に示すとおりであった。具体的には、全ての評価サンプルの評価は、「C」以上であり、評価が「D」である評価サンプルはなかった。これによって、リング部材80を備えることによって、プラグキャップの耐振動性が向上することが確認できた。
(S1/S2)が1である3個の評価サンプルの評価は、接触長L1に拘わらずに、「C」であった。これに対して、(S1/S2)が、0.99以下である9個の評価サンプルの評価は、「B」以上であった。すなわち、0.97≦(S1/S2)≦0.99の範囲の評価サンプルは、(S1/S2)=1である評価サンプルより、耐振動性に優れていた。
この理由は、以下のように考えられる。(S1/S2)を0.99以下に設定することによって、接触部85の内周面と樹脂部材10の外周面との間でゴム部材70を圧縮すると、接触部85とゴム部材70との接触圧と、樹脂部材10とゴム部材70との接触圧を、適切に確保できる。この結果、比較的硬度が高い樹脂部材10とリング部材80との一体性をより高めることができる。この結果、点火プラグSPの端子電極TEとコネクタ金具60とが擦れ合うことをより効果的に抑制できるので、プラグキャップの耐振動性をより向上することができる。
さらに、0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たす9個の評価サンプルのうち、接触長L1が5mm、および、10mmである6個の評価サンプルの評価は、「A」であった。そして、0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たす9個の評価サンプルのうち、接触長L1が15mmである3個の評価サンプルの評価は、「B」であった。すなわち、これらの評価サンプルのうち、接触長L1が10mm以下である評価サンプルは、接触長L1が10mmを超える評価サンプルより、耐振動性に優れていた。
この理由は、以下のように考えられる。接触長L1が、10mmより大きくなると、樹脂部材10とリング部材80との一体性が過大になり、点火プラグSPの振動を吸収する樹脂部材10とリング部材80とのいわゆる「遊び」が、過度に小さくなり、点火プラグSPの振動が、ダイレクトにプラグキャップに伝わってしまう。この結果、点火プラグSPの端子電極TEとコネクタ金具60との擦れ合いが、大きくなり、耐振動性が低下する。
以上のように、評価試験の結果に基づいて、第4実施例のプラグキャップにて、0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たすことがより好ましいことが解った。こうすれば、リング部材80の接触部85と、ゴム部材70と、が適切な圧力で接触するので、プラグキャップの耐振動性をさらに向上することができる。
さらに、接触長L1が10mm以下であることがより好ましいことが解った。こうすれば、樹脂部材10とリング部材80との一体性が過大になることなく、リング部材80とゴム部材70とが適切な圧力で接触するので、プラグキャップの耐振動性をさらに向上することができる。
E.変形例:
(1)上記第4実施例において、リング部材80の内周面の軸線方向と垂直な断面は、円でなくても良い。図7は、変形例のプラグキャップについて、図6のA−A断面に相当する断面を示す図である。図7では、図6と同様に、コネクタ金具の図示は省略されている。図7(a)のリング部材80Hは、内周面において、径方向内側に突出する複数個の凸部87を備えている。複数個の凸部87の径方向内側の端は、ゴム部材70の外周面に接触している。複数個の凸部87は、それぞれ、リング部材80の軸線方向の全長に亘って形成されている。複数個の凸部87は、少なくとも接触部85の軸線方向の全長に亘って形成されていることが好ましい。こうすれば、接触部85において、リング部材80とゴム部材70の外周面との接触を担保することができる。また、第4実施例では、接触部85の内周面の全体とゴム部材70の外周面とが接触し得るので、接触圧の高い部分や接触圧の低い部分が生じやすい。このために、第4実施例では、接触部85とゴム部材70との接触圧が安定しない可能性がある。本変形例では、接触部85のうち、複数個の凸部87の径方向内側の面が、ゴム部材70の外周面と接触し、接触部85の他の部分は、ゴム部材70と接触しないので、接触部85とゴム部材70との接触圧が安定する。この結果、プラグキャップの耐振動性をさらに向上することができる。
なお、4個の凸部87は、90度の間隔を空けて等間隔に配置されている。凸部87が配置される位置や、凸部87の個数は、これに限られないが、周方向に分散して配置されることが好ましい。例えば、凸部87が3個である場合には、120度の間隔を空けて配置されることが好ましく、一般的には、凸部87がN個(Nは、2以上の整数)である場合には、(360/N)度の間隔を空けて配置されることが好ましい。
(2)上記第4実施例において、ゴム部材70の外周面の軸線方向と垂直な断面は、円でなくても良い。図7(b)のゴム部材70Hは、外周面において、径方向外側に突出する複数個の凸部77を備えている。複数個の凸部77の径方向外側の端は、リング部材80(接触部85)の内周面に接触している。複数個の凸部77は、それぞれ、リング部材80が外周に配置される軸線方向の位置に、リング部材80の軸線方向の全長分に亘って形成されている。複数個の凸部77は、少なくとも接触部85が外周に配置される軸線方向の位置に、接触部85の全長分に亘って形成されていることが好ましい。こうすれば、接触部85において、リング部材80の内周面とゴム部材70との接触を担保することができる。本変形例では、ゴム部材70のうち、複数個の凸部77の径方向外側の面が、リング部材80の内周面と接触し、ゴム部材70の他の部分は、リング部材80と接触しないので、接触部85とゴム部材70との接触圧が安定する。この結果、プラグキャップの耐振動性をさらに向上することができる。
なお、4個の凸部77は、90度の間隔を空けて等間隔に配置されている。凸部77が配置される位置や、凸部77の個数は、これに限られないことは、変形例(1)の凸部87と、同様であり、複数個の凸部77は、周方向に分散して配置されることが好ましく、一般的には、凸部77がN個(Nは、2以上の整数)である場合には、(360/N)度の間隔を空けて配置されることが好ましい。
(3)なお、第4実施例のゴム部材70は、A60のシリコンゴムであるが、これに限らず、各種の絶縁性のゴム材料を用いて形成され得る。例えば、ゴム部材70の材料は、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDMゴム)であっても良い。一般的に、絶縁性のゴム材料は、内部に気泡が含まれないので、圧縮可能な程度は、ゴムの種類に拘わらずに概ね一定である。このために、ゴムの種類に係らずに、0.97≦(S1/S2)≦0.99の範囲を満たすことで、プラグキャップの良好な耐振動性を得ることができる。
(4)上記第4実施例では、ゴム部材70の内周面を樹脂部材10の外周面に接触させることで、ゴム部材70が周方向内側に変形し難くして、これによって、リング部材80の接触部85が、ゴム部材70と接触することを担保している。これに加えて、ゴム部材70の形状やコネクタ金具60の露出部63の形状を修正して、ゴム部材70の内周面をコネクタ金具60の露出部63の外周面に接触させることで、ゴム部材70が周方向内側に変形し難くしても良い。例えば、図2の第1実施例では、ゴム部材70の一部分73Hの内周面は、露出部63の後端部分の外周面と接触している。この場合には、コネクタ金具60の露出部63と接触するゴム部材70の一部分73Hの先端P4からリング部材80の後端P3までの範囲において、ゴム部材70の外周面とリング部材80の内周面との接触が担保される。すなわち、この場合には、図2に示すように、リング部材80のうち、部分73Hの先端P4からリング部材80の後端P3までの軸線方向の範囲が接触部85であり、部分73Hの先端P4からリング部材80の後端P3までの軸線方向の長さが、接触長L1である。このように、接触部85は、コネクタ金具60(露出部63)と樹脂部材10との少なくとも一方と、軸線方向の位置が重なる位置に配置され、ゴム部材70の外周面に接触していれば良い。そして、コネクタ60(露出部63)と、接触部85と、の軸線方向の位置が重なる場合には、接触部85の内周面を示す円の内側、かつ、コネクタ60(露出部63)の外周面を示す円の外側の領域の面積をS1としたときに、上述した0.97≦(S1/S2)≦0.99が満たされることが、耐振動性の観点から好ましい。
(5)上記各実施例のリング部材の形状、および、リング部材のゴム部材への固定方法は一例であり、これに限られない。例えば、図2のリング部材80およびゴム部材70の変形例を図8、図9に示す。
図8(A)のリング部材80Bは、内周面の軸線方向の中央付近に形成された凸部83Bを備えている。凸部83Bは、リング部材80Bの内周面の周方向の全周に亘って形成されている。そして、図8(A)のゴム部材のプラグカバー部73Bの外周面には、凸部83Bの形状に対応した形状を有する凹部732Bが形成されている。そして、リング部材80Bの凸部83Bが、ゴム部材の凹部732Bに嵌合することによって、リング部材80Bがゴム部材に固定される。
図8(B)のリング部材80Cは、内周面に形成された2個の凹部83C、84Cを備えている。凹部83C、84Cは、リング部材80Cの内周面の周方向の全周に亘って形成されている。そして、図8(B)のゴム部材のプラグカバー部73Cの外周面には、凹部83Cと、84Cの形状に対応した形状を有する凸部733C、734Cが形成されている。そして、リング部材80Cの凹部83C、84Cが、ゴム部材の凸部733C、734Cに嵌合することによって、リング部材80Cがゴム部材に固定される。
図8(C)のリング部材80Dの内径は、第2方向D2側から第1方向D1に向かって拡径している。図8(C)のゴム部材のプラグカバー部73Dの外径は、リング部材80Dの内径に対応して、第2方向D2側から第1方向D1に向かって拡径している。そして、リング部材80Dの拡径した内周面と、プラグカバー部73Dの拡径した外周面と、が接触することによって、リング部材80Cが、ゴム部材に固定される。具体的には、特に、リング部材80が第1方向D1に抜け落ちることが抑制できる。また、リング部材80Cの軸線方向の位置を、プラグカバー部73Dに対して第1方向D1に移動させるほど、リング部材80Cの内周面からプラグカバー部73Dの外周面に付加される圧力が大きくなる。この結果、リング部材80Cの軸線方向の位置を調整するによって、当該圧力を適正な大きさに調整することができる。
図9(A)のリング部材80Eは、図8(A)の80Bと同様に、軸線方向の中央付近に凸部83Eを備えている。そして、図9(A)のゴム部材のプラグカバー部73Eの外周面は、図8(A)のゴム部材のプラグカバー部73Bと同様に、凸部83Eの形状に対応した形状を有する凹部732Eが形成されている。さらに、図9(A)のリング部材80Eの内径は、図8(C)のリング部材80Dと同様に、第2方向D2側から第1方向D1に向かって拡径している。そして、図9(A)のゴム部材のプラグカバー部73Eの外径は、図8(C)のプラグカバー部73Dと同様に、リング部材80Eの内径に対応して、第2方向D2側から第1方向D1に向かって拡径している。
図9(A)の例では、リング部材80Eの凸部83Eが、ゴム部材の凹部734Eに嵌合するとともに、リング部材80Eの拡径した内周面と、プラグカバー部73Eの拡径した外周面と、が接触することによって、リング部材80Eがゴム部材に固定される。この結果、リング部材80Eをゴム部材に対して、より強固に固定することができる。
図9(B)のリング部材80Fは、内周面に形成された2個の凹部83F、84Fを備えている。この凹部83Fは、図8(B)の凹部83Cとは異なり、第2方向D2側の部分が、第2方向D2側から第1方向D1に向かって滑らかに拡径している。また、凹部84Fは、図8(B)の凹部84Cとは異なり、第1方向D1側の部分が、第2方向D2側から第1方向D1に向かって滑らかに縮径している。そして、図9(B)のゴム部材のプラグカバー部73Fの外周面には、凹部83Fと、84Fの形状に対応した形状を有する凸部733F、734Fが形成されている。そして、リング部材80Fの凹部83F、84Fが、ゴム部材の凸部733F、734Fに嵌合することによって、リング部材80Fがゴム部材に固定される。
図9(C)の例では、2個のリング部材80Gと、80Hと、が備えられている。この例では、リング部材80Gの径方向の内側に、コネクタ金具60や樹脂部材10が位置している。そして、リング部材80Hの径方向の内側に、点火プラグSPの絶縁体INが位置している。この結果、リング部材80Gによって、プラグキャップの振動が抑制され、リング部材80Hによって、水の進入が抑制される。この結果、プラグキャップの耐漏電性能を向上することができる。
(6)上記各実施例のリング部材80を軸線方向に沿って見た形状は、完全な円形に限らず、様々な形状を有し得る。図10は、リング部材の変形例を示す図である。図10(A)のリング部材80Iの外周面は、軸線方向に沿って見た形状が多角形、具体的には、8角形、である。図10(B)のリング部材80Jの内周面には、軸線方向に沿って延びる複数本の溝83Jが形成されている。なお、図10(B)のリング部材80Jに対応して、ゴム部材のプラグカバー部73の外周面には、溝83Jに嵌合する軸線方向に沿って延びる複数個の凸部が設けられても良いし、設けられなくても良い。図10(C)のリング部材80Kは、切り欠き83Kを有している。図10(A)〜(C)に示すように、リング部材の軸線方向に沿って見た形状は、略リング状であればよい。換言すれば、リング部材は、内周面や外周面に凹凸や直線部分が含まれても良く、また、一部に切り欠きが含まれても良く、実質的にリング状と見なせる形状であれば良い。
(7)図1のプラグキャップ100の具体的な構成は、一例であり、これに限られない。例えば、抵抗体50と接続バネ40の軸線方向の位置は、逆であっても良い。また、樹脂部材10A内の第1の孔11Aと第2の孔12Aとは、1個の曲がった孔であっても良い。この場合には、金属板30が省略されて、湾曲した接続バネによって、コード取付ねじ20と抵抗体50とが電気的に接続されても良い。
(8)また、図1のプラグキャップ100を構成する部材の材質は、上記で例示した材料に限られない。例えば、抵抗体50は、セラミックスに限らず、巻線抵抗体でも良い。また、コネクタ金具60、コード取付ねじ20、バネ40は、各種金属、導電性樹脂、導電性セラミックスなど様々な材質が用いられ得る。また、図2の樹脂部材10は、不飽和ポリエステル樹脂やフェノール樹脂など熱硬化性樹脂で形成されている。これに代えて、樹脂部材10は、例えば、ナイロンやPPS樹脂などの熱可塑性樹脂など様々な絶縁性の材質で作製されても良い。
(9)また、リング部材80を構成する材質は、上記で例示した材料に限定されない。例えば、熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル樹脂やフェノール樹脂)に限らず、ゴム部材70の硬度より高い硬度を有する材料であればよく、例えば、金属で形成されていても良い。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した本発明の実施例、変形例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
本発明は、プラグキャップなどのプラグ接続具、および、プラグ接続具のゴム部材やリング部材に好適に利用できる。
3...コネクタスプリング、10...樹脂部材、11...第1構成部、11A...第1の孔、12...第2構成部、12A...第2の孔、20...コード取付ねじ、30...金属板、40...接続バネ、50...抵抗体、60...コネクタ金具、61...頭部、63...露出部、65...プラグ挿入孔、70...ゴム部材、71...第1本体部、72...第2本体部、73...プラグカバー部、74...コードカバー部、75...固定部、80、80B〜80K...リング部材、100...プラグキャップ、200...プラグコード、300...点火コイル一体型プラグキャップ、310...コイルユニット、315...コネクタ、320...出力端子、SP...点火プラグ

Claims (6)

  1. 絶縁体および前記絶縁体の後端より後端側に突出する端子電極を備える点火プラグと前記点火プラグに電力を供給するための電力供給部材とを電気的に接続する導電体と、前記導電体を内包するゴム部材と、を備えるプラグ接続具であって、
    さらに、前記ゴム部材の外周に配置され、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する少なくとも一個のリング部材と、
    前記端子電極が挿入および固定され、前記ゴム部材に内包されるコネクタ金具と、前記導電体の外周に配置され、かつ、前記ゴム部材に内包され、かつ、前記リング部材とは前記ゴム部材を挟んで分離され、かつ、前記ゴム部材の硬度より高い硬度を有する高硬度部と、の少なくとも一方と、
    を備え、
    前記リング部材の先端は、前記絶縁体の後端より先端側に位置し、
    前記リング部材は、前記コネクタ金具と前記高硬度部との少なくとも一方と、軸線方向の位置が重なる位置に配置され、前記ゴム部材の外周面に接触する接触部を有し、
    前記接触部を軸線方向と垂直に切断する断面において、
    前記接触部の内周面は第1の円であり、
    前記コネクタ金具の外周面は、前記第1の円より径が小さな第2の円であり、
    前記第1の円の内側、かつ、前記第2の円の外側の領域の面積S1とし、前記リング部材が取り付けられていない状態における前記ゴム部材の面積をS2とするとき、
    0.97≦(S1/S2)≦0.99を満たすことを特徴とするプラグ接続具。
  2. 請求項に記載のプラグ接続具であって、
    前記ゴム部材の外周には、前記リング部材の少なくとも一部の内周面を含む内周部分の形状に対応した形状を有する凹部および凸部の少なくとも一方が形成されることを特徴とする、プラグ接続具。
  3. 請求項1または2に記載のプラグ接続具であって、
    前記接触部は、内周面において径方向内側に突出し、前記ゴム部材の外周面に接触する第1の凸部を備えることを特徴する、プラグ接続具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラグ接続具であって、
    前記ゴム部材は、外周面において径方向外側に突出し、前記接触部の内周面に接触する第2の凸部を備えることを特徴する、プラグ接続具。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラグ接続具であって、
    前記接触部の軸方向の長さは、10mm以下であることを特徴とする、プラグ接続具
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラグ接続具であって、
    前記コネクタ金具と前記高硬度部とを備え、
    前記コネクタ金具は、前記高硬度部の先端に固定されていることを特徴とする、プラグ接続具。
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