JP6061370B2 - レーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ及びそのレーザー発振可否制御方法 - Google Patents
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ここで、前記フォトニック結晶膜の反射波長バンド内に前記フォトクロミック特性により吸光率が変化する波長バンド及びレーザー発振波長が入ってよい。
また、前記層はフォトクロミック材料と発光物質とを含んでよい。
また、前記層は、前記フォトクロミック物質と前記発光物質とをその中に分散させたポリマーを含んでよい。
また、前記フォトニック結晶膜はコロイド結晶膜であってよい。
本発明の他の側面によれば、前記スイッチング可能フォトニック結晶レーザーに所定の波長の光を照射してフォトクロミック反応を起こすことにより、前記層の吸光度を増大させてレーザーキャビティのレーザー発振を抑止し、前記スイッチング可能フォトニック結晶レーザーに前記所定の波長の光とは異なる他の所定の波長の光を照射してフォトクロミック反応を起こすことにより、前記層の吸光度を減少させてレーザーキャビティのレーザー発振を促進する、スイッチング可能フォトニック結晶レーザーキャビティのスイッチング方法が与えられる。
ここで、前記所定の波長の光の照射と前記所定の波長の光とは異なる他の所定の波長の光の照射の少なくとも一方は前記スイッチング可能フォトニック結晶レーザーキャビティの発光面に局所的に光の照射を行うことにより、前記発光面のレーザー発振を所望のパターンで抑止しまたは促進してよい。
最初に、高い配列構造を示すCC膜を作製するために、水中でミセル集合体を形成できるドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate、SDS)の存在下で、スチレンモノマーのエマルジョン重合を行うことによって、単分散ポリスチレン(PS)微小粒子を合成した。合成されたPS微小粒子の直径は、SDSの化学量論的濃度によって精密に制御した。SDS濃度が3.47mMで重合を行ったとき、合成されたPS微小粒子は、図2(A)の差込図に示すように、走査電子顕微鏡レベルでほとんど真球形状で、直径はほぼ210nmであった。
もちろん、CC膜は他の材料を使用して作製することができる。また、単分散微細粒子として、物質ではなく、単分散の空孔を使用することもできるが、本願では空孔も粒子の一つの形態として取り扱う。
1,2−ビス[2−メチルベンソ[b]チオフェン−3−yl]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ−1−シクロペンテン(1,2-bis[2-methylbenzo[b]thiophen-3-yl]-3,3,4,4,5,5-hexafluoro-1-cyclopenene、BDTH)(フォトクロミック特性を有するジアリールエテン化合物として)、
1,3,5,7,8−ペンタメチル−2,6−ジエチルピロメテン−ジフルオロボレート錯体(1,3,5,7,8-pentamethyl-2,6,-diethylpyrromethene-difluoroborate complex、PM)(発光化合物として)、
エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(ethoxylated trimethylolpropane triacrylate、ETT)(流体ホストオリゴマーとして)、及び
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(bis(2,4,6-trimethylbenzoyl)phenylphosphine oxide、BPO)(光重合開始剤として)。
当然のことであるが、上に挙げた物質は説明用の一つの例であって、他にも多様な物質を使用できる。
例えば、BDTHはジアリールエテンと呼称される代表的なフォトクロミック物質であるが、これ以外にも、アゾベンゼン、スピロピラン、フルギド、ビオロゲン、スピロピリミジン、インジゴ、クマリン、スチルベンという多様なフォトクロミック物質が知られており、これらのうちで所要の特性を満たすものから任意に選択して使用してよい。
また、発光物質としては、これに限定されるものではないが、発光性有機色素を使用する場合には、ローダミン640(エキシトン)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン、クマリン、フラン、フロオレセイン、パイロメタン、ピリジン、オキサジン、キトンレッド等の多くの色素を使用することができ、またこれらの色素の多くは広く市販されている。もちろん、発光物質としては有機色素以外のものでもよい。
なお、上の例では微小パターンレーザー発振のために所要パターンを有するフォトマスクを介してCC−Lキャビティに必要な波長の光を照射したが、当然ながら、発光パターンを本発明のCC−Lに「書き込む」手段、方法はこれに限定されるものではない。例えばレーザービームで描画を行うなど、多様なやり方で、固定形状のマスクを使用せずにCC−Lキャビティに任意のパターンで光を照射することができる。本願発明はそのような多様なやり方を全て包含することに注意すべきである。
また、二種類の波長の光の照射の両方をパターン化された光照射としてもよいが、そうではなくどちらか一方でパターン書き込みを行い、他方は全面に一様な光照射を行うことでパターンを消去してもよい。あるいはパターン消去は、パターン書き込みを行った波長と同じ波長で全面に一様な照射を行うことによって実現してもよい。
ここで本願実施例の細部を説明する。
吸収スペクトルはフォトダイオードアレイ分光計(Agilent Technologiesの8453)で測定した。波長313nmの光照射は、0.1NのNaOH中にK2CrO4を溶解した溶液フィルター及びバンドパスフィルター(東芝のUV-D35)を介して150W Hg−Xeランプ(三永電機製作所のUV SUPERCURE 203S)によって行った。波長530nmの光照射については、小型のXeランプ(朝日分光のMAX-302-vis)を530±10nmのバンドパスフィルターと組み合わせて使用した。313nm及び530nmの光の強度は、それぞれ約5mW/cm2及び約10mW/cm2に調節した。蛍光スペクトルはスペクトル蛍光光度計(島津製作所のRE-5300PC)を使用して測定した。蛍光量子収率は光マルチチャネルアナライザー(浜松ホトニクスのC10027-01)を備えた絶対光蛍光量子収率測定システム(浜松ホトニクスのC9920-02G)で記録した。蛍光スペクトルと蛍光量子収率の測定の両方について、励起波長を470nmに設定した。走査電子顕微鏡(SEM)像は、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子のJSM-6500F)によって得られた。屈折率はアッベ屈折計(アタゴのNAR-2T-HI)によって得られた。
図1に示す微小パターン化されたレーザー動作の可逆的、動的光スイッチングのための新たなタイプのCC−Lキャビティを作製した。このCC−Lキャビティは、PS/PDMSの一対のCCフィルムの間にBDTH/PMのフォトクロミックな発光平面欠陥を設けている。作成手順は非特許文献39としてすでに報告したものと同様である。
図5に示す光学顕微鏡システムを構成して、CC−Lキャビティの局所反射及び発光スペクトルの測定だけではなく、キャビティの反射及び発光の顕微鏡像のその場観察ができるようにした。局所反射スペクトルは、光学顕微鏡(オリンパスのBX-RLA2)用の100Wハロゲンランプ付き落射投光管により測定した。CC−Lキャビティの顕微鏡レベルの領域からの発光スペクトルはQスイッチされるNd:YAGレーザービーム(ContnuumのSurelite I-10 & OPO Plus)からの波長355nmの三次高調波(THG)によって励起された光パラメトリック発信器(OPO)からのパルス化された470nmの光を使用して測定した。そのパルス幅は約6nS、繰り返し周波数は10Hzであった。励起パルスエネルギーは、λ/2プレート、Gran-Laser prism、及び減光フィルター(NDフィルター)によって制御した。励起ビームをCC−Lキャビティに垂直な面に沿って伝播させ、20倍及び5倍の顕微鏡対物レンズを使用してCC−Lキャビティに収束することで、CC−Lキャビティ上に直径がそれぞれ約36μm及び約145μmの円形スポットを得た。CC−Lキャビティからの共線伝達発光スペクトル(collinear transmitted emission spectra)は電荷結合素子(CCD)検出器(Andor TechnologyのSR-303i及びiDus DU420A)を備えた分光計で記録した。同時に、顕微鏡反射及び発光カラー像をCMOSカメラ(島津製作所のMoticam2000)によって撮影した。
Claims (7)
- 2つのフォトニック結晶膜の間に、発光特性と所定の波長の光と前記所定の波長とは異なる他の所定の波長の光の交互照射により吸光率が夫々増大及び減少するフォトクロミック特性との両者を有する層を配置して前記層の吸光度を変化させることにより、光励起によるレーザー発振可否を制御可能とした、レーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ。
- 前記フォトニック結晶膜の反射波長バンド内に前記フォトクロミック特性により吸光率が変化する波長バンド及びレーザー発振波長が入る、請求項1に記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ。
- 前記層はフォトクロミック材料と発光物質とを含む、請求項1または2に記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ。
- 前記層は、前記フォトクロミック物質と前記発光物質とをその中に分散させたポリマーを含む、請求項3に記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ。
- 前記フォトニック結晶膜はコロイド結晶膜である、請求項1から4の何れかに記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティ。
- 請求項1から5の何れかに記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーに前記所定の波長の光を照射してフォトクロミック反応を起こすことにより、前記層の吸光度を増大させてレーザーキャビティのレーザー発振を抑止し、
前記レーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーに前記所定の波長の光とは異なる他の所定の波長の光を照射してフォトクロミック反応を起こすことにより、前記層の吸光度を減少させてレーザーキャビティのレーザー発振を促進する、レーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティのレーザー発振可否制御方法。 - 前記所定の波長の光の照射と前記所定の波長の光とは異なる他の所定の波長の光の照射の少なくとも一方は前記レーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティの発光面の任意の領域に局所的に光の照射を行うことにより、前記発光面のレーザー発振を前記任意の領域内で抑止しまたは促進する、請求項6に記載のレーザー発振可否制御可能フォトニック結晶レーザーキャビティのレーザー発振可否制御方法。
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