JP6057579B2 - 免震装置支持構造及び免震装置支持構造の施工方法 - Google Patents

免震装置支持構造及び免震装置支持構造の施工方法 Download PDF

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本発明は、免震装置支持構造及び免震装置支持構造の施工方法に関するものである。
免震装置は、例えば、ゴムと鉄板を交互に積み重ねた積層ゴムであり、一般建築物、プラント設備等の構造物において、基礎版等の下部構造体と、建屋側の上部構造体との間に設置される。
免震装置は、例えば特許文献1に示すように、複数本のアンカーボルトによって上部構造体や下部構造体に固定される。特許文献2及び3には、免震装置を用いていないが、基礎構造にアンカーボルトを使用している例が開示されている。
特開2011−231574号公報 特開2005−9902号公報 特開平1−304220号公報
アンカーボルトを使用して免震装置を固定する場合、アンカーボルトが基礎コンクリート(ペデスタル)内部に配筋される鉄筋と干渉しないような位置調整が必要となる。アンカーボルトは、免震装置の固定のために、複数本設置されることから、位置調整を複数回行わなければならない。また、基礎コンクリートの水平面は不陸が生じるため、基礎コンクリートの上面と免震装置の下面との間にグラウトを注入して、基礎コンクリートと免震装置の接触面を水平にしたり、免震装置のレベルを調整したりする必要がある。そのため、アンカーボルトを用いた免震装置の固定方法は、施工期間が長期化し、コストが上昇する要因となっていた。
さらに、原子炉建屋等の多数の免震装置を設置する必要がある構造物では、反力を確保するため、十分な基礎コンクリートの平面スペースが必要となる。免震装置は、一つの基礎コンクリートに1個ごと固定されており、基礎コンクリートの必要断面積が大きくなると、構造物の構造が成立困難となる可能性もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、設置時の位置調整やレベル調整を簡略化することが可能な免震装置支持構造及び免震装置支持構造の施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の免震装置支持構造及び免震装置支持構造の施工方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る免震装置支持構造は、構造物の下部構造体と上部構造体との間に設置され、積層ゴムと前記積層ゴムの上部及び下部にそれぞれ設置される板状のフランジ部とを有する免震装置を支持する免震装置支持構造であって、前記下部構造体又は前記上部構造体に設けられたコンクリート製の支持部と、筒形状の本体部が前記支持部に固定され、前記本体部の軸線方向に対して垂直である前記本体部の軸線方向端部が前記免震装置の前記フランジ部と接続されており、前記支持部に対して引き抜き抵抗力を有するアンカー部とを備える。
この発明によれば、免震装置がアンカー部の本体部の軸線方向端部に接続され、本体部は、構造物の下部構造体又は上部構造体に設けられたコンクリート製の支持部に固定されることから、免震装置は、アンカー部及び支持部を介して構造物に支持される。アンカー部の本体部は筒形状を有しているため、アンカー部は、免震装置の周形状に沿って配置される複数本のアンカーボルトと同様の役割を果たすことができる。また、1個のアンカー部を設置すればよいため、複数本のアンカーボルトを設置する場合に比べて、免震装置の位置調整が容易になる。さらに、免震装置は、筒形状の本体部の軸線方向端部に直接接続することができるため、支持部と免震装置の間のグラウト注入が不要になり、免震装置のレベル調整が容易になる。
上記発明において、前記アンカー部の前記本体部は、前記支持部の内部に設置されてもよい。
この発明によれば、構造物の下部構造体又は上部構造体に設けられたコンクリート製の支持部の内部にアンカー部の本体部が設置され、本体部の径を必要最小径とすることで、支持部の断面積を抑制できる。
上記発明において、前記アンカー部の前記本体部は、前記支持部の外周に設置されてもよい。
この発明によれば、構造物の下部構造体又は上部構造体に設けられたコンクリート製の支持部の外周にアンカー部の本体部が設置される。アンカー部の本体部の内部にコンクリートを打設することによって支持部を形成することで、免震装置支持構造を作製できることから、コンクリート打設のための型枠が不要になり、施工期間を短縮化できる。
上記発明において、前記アンカー部の前記本体部は、外表面又は内表面に棒状のスタッドが設置されてもよい。
この発明によれば、コンクリートとアンカー部の接触表面積が増えて定着力が増し、アンカー部の支持部に対する引き抜き抵抗力を増加させることができる。
また、本発明に係る免震装置支持構造の施工方法は、構造物の下部構造体と上部構造体との間に設置され、積層ゴムと前記積層ゴムの上部及び下部にそれぞれ設置される板状のフランジ部とを有する免震装置を支持する免震装置支持構造の施工方法であって、前記下部構造体又は前記上部構造体において、支持部が設けられる位置に予め筒形状の本体部を有するアンカー部を設置するステップと、前記アンカー部が前記支持部に対して引き抜き抵抗力を有するように、前記アンカー部が設置された前記下部構造体又は前記上部構造体にコンクリート製の前記支持部を作製するステップと、前記本体部の軸線方向に対して垂直である前記アンカー部の軸線方向端部に前記免震装置の前記フランジ部を接続するステップとを含む。
この発明によれば、アンカー部の本体部は筒形状を有しており、免震装置の周形状に沿って配置される複数本のアンカーボルトと同様の役割を果たすことができる。アンカー部を下部構造体又は上部構造体に設置する際に、1個のアンカー部を設置すればよいため、複数本のアンカーボルトを設置する場合に比べて、免震装置の位置調整が容易になる。また、免震装置は、筒形状の本体部の軸線方向端部に直接接続することができるため、免震装置のレベル調整が容易になる。
本発明によれば、アンカー部が筒形状の本体部を有し、本体部がコンクリート製の支持部に固定されることから、設置時の位置調整やレベル調整を簡略化することができる。
本発明の第1実施形態に係る免震装置支持構造を示す縦断面図である。 図1のII−II線で切断した免震装置支持構造を示す横断面図である。 図1のIII−III線で切断した免震装置支持構造を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る免震装置支持構造の筒型アンカーを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る免震装置支持構造を示す縦断面図である。 図5のVI−VI線で切断した免震装置支持構造を示す横断面図である。 図5のVII−VII線で切断した免震装置支持構造を示す横断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る免震装置支持構造1について、図1〜図4を用いて説明する。
免震装置支持構造1によって支持される免震装置10は、積層ゴム11を備えており、積層ゴム11は、ゴムと鉄板が交互に重ねられている。免震装置10は、積層ゴム11を挟むようにして、上部と下部に板状のフランジ部12が設置される。上部と下部のフランジ部12は、互いに平行である。フランジ部12の径は、積層ゴム11よりも大きく、フランジ部12のうち積層ゴム11から突出した部分には、ボルト13用の貫通孔が形成される。ボルト13は、筒型アンカー3に形成された貫通孔7(図4参照)にも通過して、ナットによって締め付けられることにより、免震装置10と筒型アンカー3とが接続される。なお、図1では、ボルト13に対して後からナットを締結する例を示しているが、筒型アンカー3の貫通孔7の片側に予め袋ナットを設置しておき、そこにボルト13を締結するようにしてもよい。
免震装置支持構造1は、構造物の下部構造体21又は上部構造体22に設けられ、免震装置10を支持する。ここで、構造物は、ビル等の一般建築物や、発電設備等のプラントなどである。下部構造体21は、地盤上に設けられた基礎版であり、上部構造体22は、下部構造体21の上部に設置される建屋等の床、柱、梁、壁などである。
免震装置支持構造1は、下部構造体21又は上部構造体22に形成されるコンクリート製のペデスタル2と、筒形状の鋼製の筒型アンカー3などからなる。なお、図1では、免震装置支持構造1が下部構造体21と上部構造体22の両方に設けられる場合について示しているが、本発明はこの例に限定されず、いずれか一方のみに設けられるとしてもよい。
ペデスタル2は、支持部の一例であり、例えば直方体形状であって、下部構造体21又は上部構造体22の水平面部分に対して垂直方向に立設されている。
筒型アンカー3は、筒形状の本体部4と、本体部4の軸線方向一端部に設けられた板状のフランジ部5と、本体部4の表面に設けられた複数本の棒状のスタッド6等を有する。
本体部4は、ペデスタル2の内部に設置され、コンクリートが筒型アンカー3の表面に定着することによってペデスタル2、そして下部構造体21又は上部構造体22に対して固定される。本体部4は、例えば鋼製であるが、要求される強度に耐えられる材質であればよく、鋼製以外の材料でもよい。
本体部4は、軸線方向が水平面に対して垂直になるようにペデスタル2の内部に埋設される。下部構造体21のペデスタル2に筒型アンカー3が設けられる場合、フランジ部5側の本体部4の端部が、ペデスタル2の上面から露出するように設けられる。上部構造体22のペデスタル2に筒型アンカー3が設けられる場合、フランジ部5側の本体部4の端部が、ペデスタル2の下面から露出するように設けられる。なお、上部構造体22のペデスタル2に筒型アンカー3が設けられる場合について説明すると、筒型アンカー3の貫通孔7の片側に袋ナットを設置している場合、本体部4の端部がペデスタル2の下面から露出していなくてもよい。すなわち、フランジ部5のうち袋ナットが設置されている面がペデスタル2に接触又は埋設され、フランジ部5のうち本体部4とは反対側の面がペデスタル2の下面から露出していればよい。
本体部4は、例えば断面が円形の円筒形状であり、径や肉厚は、引き抜き抵抗力等の条件によって決定される。例えば、従来設置されていた複数本のアンカーボルトによる引き抜き抵抗と同等以上の引き抜き抵抗力となるようなコンクリート破壊面が得られるように本体部4の径が決定される。例えば、従来のアンカーボルトの配置と同じ位置に本体部4の円筒部分が配置される。
本体部4は、軸線方向一端部において、例えば溶接よってフランジ部5と接合される。そして、本体部4は、フランジ部5を介して免震装置10と接続される。すなわち、フランジ部5の一面側に本体部4が溶接によって接続され、フランジ部5の他面側に免震装置10が接続されることから、本体部4の径は、免震装置10の積層ゴム11に影響されずに決定することができる。例えば、本体部4の径は、免震装置10よりも小さい径とすることができる。
従来、免震装置10の積層ゴム11に干渉しないように、免震装置10のフランジ部12において積層ゴム11の外周面よりも外側にアンカーボルトが貫通して、免震装置10がペデスタル2に固定されていた。一方、本実施形態では、引き抜き抵抗力等の条件を考慮して、本体部4の径を従来のアンカーボルトの配置と同じ位置よりも内側、ひいては免震装置10の径よりも小さくすることができ、これらの場合、ペデスタル2の断面積を従来に比べて小さくできる。
フランジ部5が接合される本体部4の軸線方向一端部は、本体部4の軸線方向に対して垂直であり、フランジ部5も本体部4の軸線方向に対して垂直となる。フランジ部5には、免震装置10のフランジ部12が例えばボルト接合によって接続される。これにより、筒型アンカー3と免震装置10が一体化される。
スタッド6は、棒状体の一端部が、本体部4の外表面又は内表面に接続される。スタッド6と本体部4は、例えば溶接によって接続される。なお、スタッド6と本体部4は、本体部4に設けられた貫通孔(図示せず。)にスタッド6を通過させてボルト結合によって接続されてもよい。スタッド6は、軸線方向が例えば本体部4の外表面又は内表面の法線方向に一致するように設けられる。スタッド6は、棒鋼又は鉄筋などであり、スタッド6の表面は、滑らかな表面でもよいし、凹凸が形成されてもよい。スタッド6は、本体部4に複数本設置される。本体部4の表面におけるスタッド6の配置や、スタッド6の数は、設計条件などに応じて決定される。
本体部4の形状は、円筒形に限られず、断面が四角形などの多角形筒でもよい。また、本体部4の外表面又は内表面には、棒状のスタッド6の代わりに、本体部4の表面の軸線方向が繰り返し凹凸になるように、複数のリング状の部材(図示せず。)を本体部4の外表面又は内表面に互いに平行に設けてもよい。また、例えば、本体部4の内部にも、スタッド6を設けてもよいし、板状部材を井桁状に組み合わせて設置してもよい。その他、本体部4の定着を向上させる形状であれば、他の形状の部材を本体部4の外表面や内表面に設けてもよい。
次に、免震装置支持構造1の設置方法について説明する。
まず、予め、筒型アンカー3が工場等で作製される。筒型アンカー3は、例えば、筒状の本体部4の軸線方向一端部に板状のフランジ部5を溶接し、本体部4の表面に複数本のスタッド6を溶接することによって作製される。フランジ部5には、免震装置10と接続するためのボルト13用の貫通孔7が形成される。なお、筒型アンカー3の貫通孔7の片側に予め袋ナットを設置しておき、そこにボルト13を締結するようにしてもよい。そして、作製された筒型アンカー3は、免震装置10が設置される構造物の建設現場に搬入される。
免震装置10の設置現場では、下部構造体21又は上部構造体22の水平面上にペデスタル2を形成するための鉄筋が組まれる。このとき、ペデスタル2の内部に筒型アンカー3の本体部4が配置されるように、筒型アンカー3が鉄筋と共に設置される。下部構造体21に形成するペデスタル2の場合、フランジ部5をペデスタル2の上面側に露出させ、上部構造体22に形成するペデスタル2の場合、フランジ部5をペデスタル2の下面側に露出させるように筒型アンカー3が配置される。
次に、組み上げられた鉄筋の周囲に型枠が形成され、型枠内部にコンクリートが打設される。そして、打設されたコンクリートが硬化したところで、型枠が取り外される。これにより、筒型アンカー3がペデスタル2と一体化した免震装置支持構造1が構築される。なお、免震装置10は、ペデスタル2に設置された筒型アンカー3に載置される。免震装置10は、型枠形成後かつコンクリート打設前に、フランジ部5上に載置されてもよいし、コンクリート打設後に、フランジ部5に載置されてもよい。
本実施形態によれば、筒型アンカー3に免震装置10が載置されることから、コンクリート打設後にグラウト注入が不要であり、コンクリートの打設によって、免震装置支持構造1の設置が完了する。したがって、施工期間の短縮化を図ったり、設置にかかる手間を低減したりすることができる。なお、本実施形態の免震装置支持構造1を適用した場合、グラウトを全く注入しないということではなく、本実施形態でも、フランジ部5とペデスタル2の間にグラウトを注入してもよい。
以上、本実施形態によれば、従来のように免震装置10を複数のアンカーボルトで固定するのではなく、一つの筒型アンカー3で固定するため、免震装置支持構造1の設置現場で扱う部材が少なくなり、施工が容易になる。例えば、アンカーボルトの場合、1本ずつ位置決めしたり、鉄筋との干渉を調整したりする必要があるが、筒型アンカー3の場合、位置決めや鉄筋との干渉調整にかかる手間を大幅に削減できる。その結果、施工期間が短くなり、コストも低減する。
筒型アンカー3の場合、水平に形成された筒型アンカー3の軸線方向端部で免震装置10を接続できることから、免震装置10の圧縮軸力を筒型アンカー3へ伝達できる。したがって、従来、免震装置10の下面又は上面とペデスタルとの間に注入されていたグラウトを不要とすることができる。その結果、工数を削減することができ施工が容易になり、コストも低減できる。
また、ペデスタル2の作製時においてコンクリートの強度発現を待たないで免震装置10を配置できるため、ペデスタル2の作製と、免震装置10の配置を並行して実施できる。その結果、施工期間が短くなり、コストも低減する。さらに、筒型アンカー3の本体部4の径を必要最小径とすることによって、個々のペデスタル2の断面積を抑制できる。その結果、原子炉建屋等の多数の免震装置10を設置する必要がある構造物において、基礎コンクリートの必要断面積が大きくなる場合でも、構造物の構造を成立させることができる。
上記実施形態では、筒型アンカー3がフランジ部5を備えて、フランジ部5を介して免震装置10と接続される場合について説明したが、フランジ部5を必ずしも備える必要はない。例えば、フランジ部5を設けず、筒型アンカー3の筒状の本体部4の軸線方向端部に、免震装置10のフランジ部12を直接接続してもよい。この場合、筒型アンカー3と免震装置10とを工場等で組み立てて一体化し、これを免震装置10の設置現場に搬入する。そして、ペデスタル2を形成するための鉄筋に筒型アンカー3と免震装置10とが一体化した部材を設置する。したがって、免震装置10の設置現場では、筒型アンカー3と免震装置10を接続する作業が不要になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図5〜図7を用いて説明する。
上述した第1実施形態では、筒型アンカー3をペデスタル2の内部に設置する場合について説明したが、本発明はこの例に限定されない。第2実施形態では、図5に示すように、ペデスタル2のコンクリート部分の外側を囲むように鋼製の筒型アンカー3が配置される。
筒型アンカー3は、筒形状の本体部4と、本体部4の軸線方向一端部に設けられた端面部8と、本体部4の表面に設けられた棒状のスタッド6等を有する。本体部4は、円筒形状でもよいし、断面が四角形等の角筒形状でもよい。本体部4は、一部分が下部構造体21又は上部構造体22に埋設されて、下部構造体21又は上部構造体22に対して固定される。下部構造体21に設置される筒型アンカー3の端面部8には、図6に示すように、内部にコンクリートを打設するための開口部9が形成される。
本実施形態に係る免震装置支持構造1の設置方法について説明する。
まず、予め、筒型アンカー3が工場等で作製される。筒型アンカー3は、例えば、筒状の本体部4の軸線方向一端部に板状の端面部8を溶接し、本体部4の表面に複数本のスタッド6を溶接することによって作製される。端面部8には、免震装置10と接続するためのボルト用貫通孔(図示せず。)が形成されてもよい。また、工場等で予め免震装置10を筒型アンカー3に接続してもよい。そして、作製された筒型アンカー3は、免震装置10が設置される構造物の建設現場に搬入される。
次に、免震装置10の設置現場において、下部構造体21又は上部構造体22を形成するために組まれた鉄筋上に、筒型アンカー3が設置される。このとき、下部構造体21又は上部構造体22の鉄筋部分の内部に筒型アンカー3の本体部4の一部が配置され、残りの部分が下部構造体21又は上部構造体22の鉄筋部分から垂直方向に露出した状態となる。
次に、下部構造体21又は上部構造体22にコンクリートを打設する。このとき、筒型アンカー3の内部にもコンクリートを打設する。筒型アンカー3の内部にコンクリートが充填されることによって、ペデスタル2の圧縮耐力が向上する。コンクリートが硬化することよって、筒型アンカー3が下部構造体21又は上部構造体22と一体化した免震装置支持構造1が構築される。
本実施形態によれば、第1実施形態と異なり、免震装置支持構造1の設置時において、型枠が不要になる。したがって、型枠の設置作業やコンクリート硬化後の型枠の取り外し作業を省略できるため、施工期間が短くなる。
1 免震装置支持構造
2 ペデスタル(支持部)
3 筒型アンカー(アンカー部)
4 本体部
5 フランジ部
6 スタッド
8 端面部
10 免震装置
11 積層ゴム
12 フランジ部
21 下部構造体
22 上部構造体

Claims (5)

  1. 構造物の下部構造体と上部構造体との間に設置され、積層ゴムと前記積層ゴムの上部及び下部にそれぞれ設置される板状のフランジ部とを有する免震装置を支持する免震装置支持構造であって、
    前記下部構造体又は前記上部構造体に設けられたコンクリート製の支持部と、
    筒形状の本体部が前記支持部に固定され、前記本体部の軸線方向に対して垂直である前記本体部の軸線方向端部が前記免震装置の前記フランジ部と接続されており、前記支持部に対して引き抜き抵抗力を有するアンカー部と、
    を備える免震装置支持構造。
  2. 前記アンカー部の前記本体部は、前記支持部の内部に設置される請求項1に記載の免震装置支持構造。
  3. 前記アンカー部の前記本体部は、前記支持部の外周に設置される請求項1に記載の免震装置支持構造。
  4. 前記アンカー部の前記本体部は、外表面又は内表面に棒状のスタッドが設置されている請求項1から3のいずれか1項に記載の免震装置支持構造。
  5. 構造物の下部構造体と上部構造体との間に設置され、積層ゴムと前記積層ゴムの上部及び下部にそれぞれ設置される板状のフランジ部とを有する免震装置を支持する免震装置支持構造の施工方法であって、
    前記下部構造体又は前記上部構造体において、支持部が設けられる位置に予め筒形状の本体部を有するアンカー部を設置するステップと、
    前記アンカー部が前記支持部に対して引き抜き抵抗力を有するように、前記アンカー部が設置された前記下部構造体又は前記上部構造体にコンクリート製の前記支持部を作製するステップと、
    前記本体部の軸線方向に対して垂直である前記アンカー部の軸線方向端部に前記免震装置の前記フランジ部を接続するステップと、
    を含む免震装置支持構造の施工方法。
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