JP6054237B2 - マーク付き伝動ベルト、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
加硫成形後、加硫スリーブを成形ドラムと共にジャケットの内側から抜き出して加硫スリーブを冷却した後、加硫スリーブの外周面を把持固定した状態で成形ドラムを引き抜いて脱型する場合、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材は、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムに接触する場合がある。また、加硫スリーブを内周側から冷却した場合、成形ドラムの脱型時に加硫スリーブの外周部の冷却が不十分で印字用熱可塑性樹脂フィルムが十分に固化していない場合があるが、印字用熱可塑性樹脂フィルムの外周面は、加硫成形時に溶融しない外カバー用熱可塑性樹脂フィルムで覆われているため、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムはほとんど損傷することがなく、印字用熱可塑性樹脂フィルムとマークを保護できる。
また、マークは、印字用熱可塑性樹脂フィルムと外カバー用熱可塑性樹脂フィルムで二重に覆われて保護されているため、ベルト使用時に、ベルト背面とプーリとの摺動によってマークが摩耗して消失するのを防止できる。
さらに、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは融点が高いため、高温環境でベルトを使用する場合であっても熱劣化しにくく、その結果、マークが劣化により不鮮明になって消失するのを防止できる。
また、本発明では、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを剥離しないため、剥離忘れによる問題や廃棄物が増えるという問題が生じない。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの融点が115〜140℃の範囲にあるため、融点が115℃よりも低い場合に比べて、加硫成形終了後、加圧を解除したときの印字用熱可塑性樹脂フィルムの粘度が高くなるため、加圧解除後に印字用熱可塑性樹脂フィルムが流れ出るのを防止でき、マークを維持できる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの融点が115℃よりも低い場合に比べて、成形ドラムの脱型時に、印字用熱可塑性樹脂フィルムの固化が進んでいるため、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが印字用熱可塑性樹脂フィルムに対してずれるのを抑制でき、マークを維持できる。
また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点が200〜300℃の範囲にあるため、融点が300℃よりも高い場合に比べて、加熱加圧時の熱応答性(熱成形性、熱変形性)が高まるため、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムへの印字用熱可塑性樹脂フィルムの融着が容易になる。
また、加硫成形工程によって印字用熱可塑性フィルムをベルト背面部材に強固に融着することができる。
また、成形ドラムの脱型時に、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが印字用熱可塑性樹脂フィルムに対してずれるのを防止でき、マークを維持できる。
本発明のベルトを、成形ドラムとゴム製のジャケットとを用いて、正成形の加硫成形で製造する場合、加硫成形温度よりも低い融点をもつ印字用熱可塑性樹脂フィルムとジャケットとの間に、加硫成形温度よりも高い融点をもつ外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが介在するため、加硫処理により溶融した印字用熱可塑性樹脂フィルムがジャケットに付着するのを防止できる。
また、正成形で加硫成形後、加硫成形により得られた加硫スリーブを成形ドラムと共にジャケットの内側から抜き出して加硫スリーブを冷却した後、加硫スリーブの外周面を把持固定した状態で成形ドラムを引き抜いて脱型する場合、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材は、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムに接触する場合がある。また、加硫スリーブを内周側から冷却した場合、成形ドラムの脱型時に加硫スリーブの外周部の冷却が不十分で印字用熱可塑性樹脂フィルムが十分に固化していない場合があるが、印字用熱可塑性樹脂フィルムの外周面は、加硫成形時に溶融しない外カバー用熱可塑性樹脂フィルムで覆われているため、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムはほとんど損傷することがなく、印字用熱可塑性樹脂フィルムとマークを保護できる。
また、マークは、印字用熱可塑性樹脂フィルムと外カバー用熱可塑性樹脂フィルムで二重に覆われて保護されているため、ベルト使用時に、ベルト背面とプーリとの摺動によってマークが摩耗して消失するのを防止できる。
さらに、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは融点が高いため、高温環境でベルトを使用する場合であっても熱劣化しにくく、その結果、マークが劣化により不鮮明になって消失するのを防止できる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの融点が115〜140℃の範囲にあるため、融点が115℃よりも低い場合に比べて、加硫成形終了後、加圧を解除したときの印字用熱可塑性樹脂フィルムの粘度が高くなるため、加圧解除後に印字用熱可塑性樹脂フィルムが流れ出るのを防止でき、マークを維持できる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルムの融点が115℃よりも低い場合に比べて、成形ドラムの脱型時に、印字用熱可塑性樹脂フィルムの固化が進んでいるため、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが印字用熱可塑性樹脂フィルムに対してずれるのを抑制でき、マークを維持できる。
また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点が200〜300℃の範囲にあるため、融点が300℃よりも高い場合に比べて、加熱加圧時の熱応答性(熱成形性、熱変形性)が高まるため、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムへの印字用熱可塑性樹脂フィルムの融着が容易になる。
また、加硫処理によって印字用熱可塑性フィルムをベルト背面部材に強固に融着することができる。
また、加硫処理によって印字用熱可塑性フィルムを外カバー用熱可塑性樹脂フィルムに強固に融着することができる。
また、成形ドラムの脱型時に、加硫スリーブの外周面を把持固定する部材と加硫スリーブとの間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルムが印字用熱可塑性樹脂フィルムに対してずれるのを防止でき、マークを維持できる。
図1に示すように、本実施形態のマーク付き伝動ベルト1は、本体ゴム部材2と、本体ゴム部材2の外周面に積層されたベルト背面積層体3とから構成されており、ベルト1の背面(外周面)には、商品名、ロット番号、製造年月日を表示するマーク33が付与されている。
本体ゴム部材2は、背面側から順に、伸張ゴム層21、心線23が埋設された接着ゴム層22、複数のコグ部24aが設けられた圧縮ゴム層24、ベルト表面部材25を積層した構成となっている。圧縮ゴム層24のコグ部24aは、ベルト1の幅方向に沿って延びるように形成されており、ベルト表面部材25は、コグ部24aに沿うように圧縮ゴム層24に固着されている。
ベルト背面積層体3は、ベルト背面部材31と、印字用熱可塑性樹脂フィルム32と、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34とで構成されている。ベルト背面部材31は、本体ゴム部材2の背面(伸張ゴム層21の背面)全体を覆っている。印字用熱可塑性樹脂フィルム32は、ベルト背面部材31の背面の周方向一部分を覆っている。外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34は、印字用熱可塑性樹脂フィルム32とほぼ同じ大きさであって、印字用熱可塑性樹脂フィルム32の背面全体を覆っている。
次に、マーク付き伝動ベルト1の製造方法について、図2〜図7を参照しつつ説明する。図2は、マーク付き伝動ベルト1の製造工程を表したフローチャートである。
まず、生産管理用コンピュータ11によって、ベルト1に付与するマーク33の形状、色彩、配置位置等のレイアウトを行なうことでマークデータを作成する。なお、スキャン等によりマークデータを取得して、生産管理用コンピュータ11にて管理してもよい。
次に、生産管理用コンピュータ11で作成または管理されたマークデータを、サーマルプリンタ12(出力手段)に出力し、このサーマルプリンタ12によって、図4(a)に示すように印字用熱可塑性樹脂フィルム32にマーク33を裏文字状態で印字する。具体的には、図3に示すように、リール13に巻回された印字用熱可塑性樹脂フィルム32を一対の送りローラ15によって送り出して、印字台14上の印字用熱可塑性樹脂フィルム32に対してサーマルプリンタ12によってマーク33を印字する。印字用熱可塑性樹脂フィルム32の幅Wは、後述するベルト本体積層工程で用いられるベルト背面部材31の幅とほぼ同じである。また、リール13に巻回された印字用熱可塑性樹脂フィルム32のマーク33が印字される面には、予めコロナ処理による表面処理が施されている。
次に、図5に示すように、外周面に複数の凸部41aが周方向に並んで形成された金属製の成形ドラム41を用意して、この成形ドラム41の外周面に、ベルト表面部材25、圧縮ゴム層24、接着ゴム層22を順に積層し、その上に心線23をスパイラル状に巻回してから、伸張ゴム層21、ベルト背面部材31を順に積層する。
次に、図4(b)に示すように、成形ドラム41上のベルト背面部材31の外周面の周方向一部分に、マーク33が印字された印字用熱可塑性樹脂フィルム32を、印字面が内周側(ベルト背面部材31側)となるように積層する。続いて、図4(c)及び図5に示すように、印字用熱可塑性樹脂フィルム32の上に、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34を積層する。外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34の長さ及び幅は、印字用熱可塑性樹脂フィルム32とほぼ同じである。なお、図5及び後述する図6ではマーク33を省略して表示している。
次に、図4(d)に示すように、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34の融点以上の温度に加熱したプレス工具43を用いて、印字用熱可塑性樹脂フィルム32におけるマーク33の周囲の位置で、ベルト背面積層体3を熱圧着する。外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34が、厚さ10〜50μmの6,6−ナイロン製のフィルムで、印字用熱可塑性樹脂フィルム32が厚さ20〜30μmの中密度ポリエチレンの場合、例えば、プレス温度260℃、面圧0.2〜0.4MPaで、3〜20秒プレスする。プレス工具43は、幅1〜数mm程度の連続した線状またはミシン目状にプレスできるように構成されている。また、熱圧着する面積はできるだけ小さいことが好ましい。これは、ベルト背面部材31に含浸されるゴム組成物の熱損傷やベルト背面部材31の変形等の外観品質の低下を抑えると共に、熱圧着時の昇温・放熱・冷却の応答性を高めるためである。
次に、図6に示すように、成形ドラム41の外周面に積層された積層体の外周側に、ゴム製のジャケット42を嵌挿する。ジャケット42は、例えば、ブチルゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム等を用いた単体もしくはブレンドのゴム組成物で形成されており、特に、高温下での使用頻度が多くても硬度上昇が抑えられ耐久性に優れたブチルゴム、シリコンゴムが好適である。そして、成形ドラム41の内部及びジャケット42の外周側から高温高圧蒸気を作用させることで、積層体を成形ドラム41とジャケット42との間で加熱加圧して加硫成形し、加硫スリーブ10を作製する。加硫成形工程は、例えば、加熱温度140〜180℃、面圧0.1〜3MPaで、20〜40分行う。
所定の加硫時間経過後、ジャケット42による加圧を解除して、ジャケット42の内側から、加硫スリーブ10を成形ドラム41と共に取り出す。そして、成形ドラム41の内部に冷却水を循環させて、成形ドラム41を介して加硫スリーブ10を冷却する。その後、図7に示す脱型装置50を用いて、加硫スリーブ10を成形ドラム41から取り外す。以下、加硫スリーブ10を成形ドラム41から脱型する工程について具体的に説明する。
また、加硫スリーブ10は内周側から冷却されるため、成形ドラム41の脱型時に加硫スリーブ10の外周部の冷却が不十分で印字用熱可塑性樹脂フィルム32が十分に固化していない場合があるが、印字用熱可塑性樹脂フィルムの外周面は、加硫成形時に溶融しない外カバー用熱可塑性樹脂フィルムで覆われているため、加硫スリーブ10の外周面を把持固定する把持部材51と加硫スリーブ10との間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34はほとんど損傷することがなく、印字用熱可塑性樹脂フィルム32とマーク33を保護できる。
また、印字用熱可塑性樹脂フィルム32の融点が115℃よりも低い場合に比べて、成形ドラム41の脱型時に、印字用熱可塑性樹脂フィルム32の固化が進んでいるため、加硫スリーブ10の外周面を把持固定する把持部材51と加硫スリーブ10との間でスリップが生じても、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34が印字用熱可塑性樹脂フィルム32に対してずれるのを抑制でき、マーク33を維持できる。
また、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34の融点が200〜300℃の範囲にあるため、融点が300℃よりも高い場合に比べて、加熱加圧時の熱応答性(熱成形性、熱変形性)が高まるため、外カバー用熱可塑性樹脂フィルム34への印字用熱可塑性樹脂フィルム32の融着が容易になる。
2 本体ゴム部材
3 ベルト背面積層体
31 ベルト背面部材
32 印字用熱可塑性樹脂フィルム
33 マーク
34 外カバー用熱可塑性樹脂フィルム
41 成形ドラム
42 ジャケット
Claims (10)
- 成形ドラムの外周面に、本体ゴム部材を構成する部材を積層して、その上にベルト背面部材を積層するベルト本体積層工程と、
前記成形ドラムの外周面に積層された積層体の外周側に、ゴム製のジャケットを嵌挿して、前記積層体を前記成形ドラムと前記ジャケットとの間で加熱加圧して加硫成形する加硫成形工程とを有し、
前記ベルトの背面にマークを付与するマーク付き伝動ベルトの製造方法において、
前記ベルト本体積層工程の前または後で、且つ、前記加硫成形工程の前に、
加硫成形温度よりも低い融点をもつ印字用熱可塑性樹脂フィルムに、出力手段によりインクでマークを裏文字状態で印字する印字工程と、
前記ベルト背面部材の背面の少なくとも一部分に、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムを、印字面が前記ベルト背面部材側となるように積層すると共に、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面に、加硫成形温度よりも高い融点をもつ外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを積層して、ベルト背面積層体を形成するベルト背面積層工程と、
前記ベルト背面積層体を予備圧着する予備圧着工程とを設けて、
前記加硫成形工程の後、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを前記印字用熱可塑性樹脂フィルムから剥離せず、表面に前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを有する前記マーク付き伝動ベルトを製造することを特徴とする、マーク付き伝動ベルトの製造方法。 - 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムは、透明で、融点が115〜140℃の範囲にある熱可塑性樹脂フィルムであり、
前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明で、融点が200〜300℃の範囲にある熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項1に記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。 - 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリブタジエンゴムのうちの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
- 前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、融点が215〜225℃の範囲にある6−ナイロン、融点が255〜265℃の範囲にある6,6−ナイロン、及び融点が290〜300℃の範囲にある4,6−ナイロンのうちの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
- 前記予備圧着工程において、前記ベルト背面積層体を、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける前記マークの周囲の少なくとも一部の位置で、熱圧着することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
- 前記予備圧着工程において、熱圧着温度を、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度とし、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの一部を前記ベルト背面部材に融着させることを特徴とする、請求項5に記載のマーク付き伝動ベルトの製造方法。
- 本体ゴム部材と、ベルト背面積層体とを備えたマーク付き伝動ベルトであって、
前記ベルト背面積層体は、
前記本体ゴム部材の外周面に積層されたベルト背面部材と、
前記ベルト背面部材の背面の少なくとも一部に積層されていると共に、前記ベルト背面部材側の面にインクでマークが裏文字状態で印字されており、前記本体ゴム部材の加硫温度よりも低い融点をもつ印字用熱可塑性樹脂フィルムと、
前記印字用熱可塑性樹脂フィルムにおける印字面とは反対側の面に積層されており、前記本体ゴム部材の加硫温度よりも高い融点をもつ外カバー用熱可塑性樹脂フィルムと、を有しており、
加硫処理を経て、前記印字用熱可塑性樹脂フィルムが溶融・固化することにより、前記ベルト背面積層体が一体化して、前記マークが鮮明な状態に維持されていることを特徴とする、マーク付き伝動ベルト。 - 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムは、透明で、融点が115〜140℃の範囲にある熱可塑性樹脂フィルムであり、
前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、透明で、融点が200〜300℃の範囲にある熱可塑性樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項7に記載のマーク付き伝動ベルト。 - 前記印字用熱可塑性樹脂フィルムは、融点が120〜130℃の範囲にある中密度ポリエチレンで形成されており、
前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムは、融点が215〜225℃の範囲にある6−ナイロン、融点が255〜265℃の範囲にある6,6−ナイロン、及び融点が290〜300℃の範囲にある4,6−ナイロンのうちの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする、請求項7または8に記載のマーク付き伝動ベルト。 - 前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの一部が、前記ベルト背面部材に融着されていることを特徴とする、請求項7乃至9のいずれかに記載のマーク付き伝動ベルト。
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