以下、図面を参照して本発明の用紙設置方法提示装置およびプログラムの第1の実施形態を用いたプリンタシステムについて詳細に説明する。本実施形態のプリンタシステムは、封筒用の印刷用紙に印刷処理を施した後、その印刷処理済の封筒用印刷用紙を用いて封筒を作成し、その封筒内に手紙などの封入物を封入して封書を作成するものである。図1は、本実施形態のプリンタシステム1の全体概略構成を示すブロック図である。
本実施形態のプリンタシステム1は、図1に示すように、コンピュータ10と、コンピュータ10に有線または無線LANなどのネットワークを介して接続された印刷装置20と、印刷装置20において印刷処理の施された封筒用印刷用紙を用いて封筒を作成するとともに、その封筒内に封入物を封入して封書を作成する封書作成装置30とを備えている。また、コンピュータ10には、ユーザによる所定の設定入力を受け付ける入力装置40と、所定の設定入力画面を表示するモニタ50が接続されている。
コンピュータ10は、中央処理装置(CPU)および半導体メモリやハードディスクやSSD(Solid State Drive)等のストレージデバイスなどを備えている。
画像データ生成部11は、ハードディスクにメモ帳やWord(登録商標)などのような画像データを編集可能なプログラムがインストールされて構成されたものである。
また、プリンタドライバ12もハードディスクにインストールされて構成されたものでる。そして、本実施形態のプリンタドライバ12は、モニタ50に印刷条件設定画面を表示させるものであり、この印刷条件設定画面において、片面印刷か両面印刷かを指示する印刷面指示情報や、印刷用紙の給紙位置を指定する給紙位置指定情報や、封書作成装置30において封書作成を行うことを指示する封書作成指示情報などといった種々の指示情報を受け付けるものである。
プリンタドライバ12によって受け付けられる給紙位置指定情報としては、後述する印刷装置20における給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26のいずれかをユーザがマニュアルで指定する情報と、給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台のいずれかを予め設定された優先順位に基づいて印刷装置20が自動で選択する自動給紙位置選択情報とがある。
また、この印刷条件設定画面においては、後述する封筒用印刷用紙の設置方法の表示を行うか否かを指示する設置方法表示指示情報の設定入力も可能である。印刷条件設定画面における種々の指示情報の設定入力は、ユーザによって入力装置40を用いて行われる。
なお、本実施形態においては、プリンタドライバ12によって表示される印刷条件設定画面において設置方法表示指示情報の設定入力を行うようにしたが、これに限らず、たとえばプリンタシステム1の管理者の種々の設定入力を受け付けて保存する管理者設定部を印刷装置20に設け、この管理者設定部よって表示された管理者設定画面において設置方法表示指示情報の設定入力を行うようにしてもよい。
そして、プリンタドライバ12は、画像データ生成部11から出力された画像データと、印刷条件設定画面において受け付けられた印刷面指示情報、給紙位置指定情報、封書作成指示情報および設置方法表示指定情報などに基づいて、印刷装置20において認識可能なPDL(Page Description Language)データからなる印刷ジョブデータを生成して印刷装置20に出力するものである。
印刷装置20は、印刷ジョブデータ受付部21と、封書作成ジョブ判別部22と、設置方法提示部23と、印刷処理部24と、制御部25とを備えている。
印刷装置20にも、中央処理装置(CPU)や半導体メモリやハードディスクなどが設けられており、これらによって印刷ジョブデータ受付部21、封書作成ジョブ判別部22、設置方法提示部23および制御部25が構成されている。印刷ジョブデータ受付部21、封書作成ジョブ判別部22および設置方法提示部23は、本実施形態の用紙設置方法提示プログラムがハードディスクにインストールされることによって構成されたものであり、制御部25によって本実施形態の用紙設置方法提示プログラムが起動されることによって、上記各部が動作する。
具体的には、印刷ジョブデータ受付部21は、コンピュータ10のプリンタドライバ12から出力された印刷ジョブデータを受け付けるものである。
また、封書作成ジョブ判別部22は、印刷ジョブデータ受付部21によって受け付けられた印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれているか否かを判別するものである。
設置方法提示部23は、封書作成ジョブ判別部22において印刷ジョブデータに封書作成指示が含まれていると判別された場合に、その印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報および印刷面指示情報に基づいて、その給紙位置指定情報によって指定された給紙位置における封筒用印刷用紙の設置方法を、後述するタッチパネル23aに表示するものである。なお、封筒用印刷用紙の設置方法の表示内容については、後で詳述する。
印刷処理部24は、コンピュータ10のプリンタドライバ12から出力された印刷ジョブデータに基づいて、封筒用印刷用紙と封入物用印刷用紙とに印刷処理を施すものである。印刷処理部24としては、たとえば、孔版印刷処理やインクジェットプリント処理やレーザープリント処理などを行うものを用いることができる。
制御部25は、印刷装置20全体の動作の制御を行うものである。
図2は、印刷装置20の外観構成を示す図である。印刷装置20は、図3に示すように、封筒用印刷用紙と封入物用印刷とが設置される3つの給紙トレイ1〜給紙トレイ3を備えるとともに、この給紙トレイ1〜給紙トレイ3よりも大きいサイズの印刷用紙が設置可能なストレート給紙台26を備えている。
また、印刷装置20には、タッチパネル23aが設けられており、このタッチパネル23aにおいて、上述した設置方法提示部23によって封筒用印刷用紙の設置方法が表示される。また、このタッチパネル23aは、ユーザによる所定の指示入力も受け付け可能なものである。
封書作成装置30は、印刷装置20から排出された印刷済みの封筒用印刷用紙を用いて封筒を作成するとともに、その封筒内に印刷済みの封入物用印刷用紙を3つ折りや4つ折りなどして封入することによって封書を作成するものである。具体的には、本実施形態の封書作成装置30は、たとえば図3に示すような「のり面」が設けられた封筒用印刷用紙を受け入れ、これを3つ折りして「のり面」で接着することによって封筒を作成するものである。そして、封書作成装置30は、上述した封筒に対して、図3に示す矢印方向から封入物を挿入することによって封書を作成するものである。なお、封書作成装置30において封書を作成する方法としては、上記のように封筒用印刷用紙を封筒の形状にした後に、3つ折り等に折られた封入物印刷用紙を封入する方法だけでなく、3つ折り等に折られた封入物用印刷用紙を、封筒用印刷用紙で外側からくるんだ後に「のり面」で接着するようにしてもよい。
次に、本実施形態のプリンタシステム1の作用について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態のプリンタシステム1は、封筒用印刷用紙の設置方法の表示に特徴を有するものであるため、以下、その点を中心に説明する。
まず、ユーザによって画像データ生成部11が起動され、封筒用印刷用紙に印刷される画像データと封入物用印刷用紙に印刷される画像データとが編集される。そして、ユーザによって印刷指示が入力されると、プリンタドライバ12が起動し、上述した印刷条件設定画面がモニタ50に表示され、この印刷条件設定画面において、印刷面指示情報、給紙位置指示情報、封書作成指示情報および設置方法表示指定情報などがユーザによって設定入力される。
そして、印刷条件設定画面上において設定入力が終了すると、プリンタドライバ12は、画像データ生成部11において生成された画像データと、印刷条件設定画面において設定入力された種々の指示情報とに基づいて、印刷ジョブデータを生成して印刷装置20に出力する。
コンピュータ10のプリンタドライバ12から出力された印刷ジョブデータは印刷ジョブデータ受付部21によって受け付けられ、その受け付けられた印刷ジョブデータは、封書作成ジョブ判別部22に入力される(S10)。
そして、封書作成ジョブ判別部22は、入力された印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれているか否かを判別する(S12)。
設置方法提示部23は、封書作成ジョブ判別部22において印刷ジョブデータに封書作成指示が含まれていると判別した場合には、次に、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれているか否かを判別する(S14)。そして、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれていた場合には(S14,YES)、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報および印刷面指示情報に基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙の設置方法が誤っていないかを確認させる(S16)。すなわち、上述したように、封筒用印刷用紙の設置方法は、給紙トレイ1〜給紙トレイ3に設置した場合とストレート給紙台26に設置した場合とで異なるものであり、また、片面印刷を行う場合と両面印刷を行う場合とでも異なるものであるため、ユーザが封筒用印刷用紙を誤った設置方法で設置しないように、予めタッチパネル23aに封筒用印刷用紙の設置方法を表示して確認を促すようにする。
具体的には、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報がストレート給紙台を指定する情報であり、印刷面指示情報が片面印刷を指示する情報である場合には、図5(a)に示すような封筒用印刷用紙の設置方法を確認画面内に表示する。また、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報がストレート給紙台を指定する情報であり、印刷面指示情報が両面印刷を指示する情報である場合には、図5(b)に示すような封筒用印刷用紙の設置方法を確認画面内に表示する。
また、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が給紙トレイ1〜給紙トレイ3のいずれかを指定する情報であり、印刷面指示情報が片面印刷を指示する情報である場合には、図6(a)に示すような封筒用印刷用紙の設置方法を確認画面内に表示し、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が給紙トレイ1〜給紙トレイ3のいずれかを指定する情報であり、印刷面指示情報が両面印刷を指示する情報である場合には、図6(b)に示すような封筒用印刷用紙の設置方法を確認画面内に表示する。
また、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報であり、印刷面指示情報が片面印刷を指示する情報である場合には、図7(a)に示すように、ストレート給紙台26における片面印刷の場合の設置方法と給紙トレイ1〜給紙トレイ3における片面印刷の場合の設置方法との両方、すなわち全ての給紙位置における片面印刷の場合の設置方法を確認画面内に表示する。また、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報であり、印刷面指示情報が両面印刷を指示する情報である場合には、図7(b)に示すように、ストレート給紙台26における両面印刷の場合の設置方法と給紙トレイ1〜給紙トレイ3における両面印刷の場合の設置方法との両方、すなわち全ての給紙位置における両面印刷の場合の設置方法を確認画面内に表示する。
そして、上述したようにしてタッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法が確認画面内に表示されると、ユーザのよって封筒用印刷用紙が正しく設置されているか否かが確認され、正しく設置されているとユーザが判断した場合には、ユーザによって確認画面における「実行」ボタンが押されることによって印刷開始指示が入力される(S18)。
ユーザによって印刷開始指示が入力されると、印刷装置20において、指定された給紙位置から封筒用印刷用紙および封入物用印刷用紙の給紙が開始され(S20)、印刷処理部24において印刷処理が開始される(S22)。
そして、印刷装置20において印刷処理の施された封筒用印刷用紙と封入物用印刷用紙とが封書作成装置30に順次排出され、封書作成装置30は、受け入れた封筒用印刷用紙を用いて封筒を作成するとともに、その封筒内に封入物用印刷用紙を3つ折りや4つ折りなどして封入して封書を作成する。
なお、印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれていない場合には(S12,NO)、上述したような封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行われることなく、印刷ジョブデータの内容に応じた給紙処理および印刷処理が行われる。また、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれていない場合には(S14,NO)、上述したような封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行われることなく、上述した給紙処理、印刷処理および封書作成処理が行われる。
上記第1の実施形態のプリンタシステム1によれば、印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれるか否かを判別し、印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれていると判別された場合には、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報および印刷面指示情報に基づいて、給紙位置における封筒用の印刷用紙の設置方法を提示するようにしたので、封書作成になれていないユーザであっても給紙トレイなどの給紙位置に適切に封筒用印刷用紙を設置することができる。
また、封筒用印刷用紙の設置方法の提示を行うか否かの選択を設置方法表示指示情報として受け付け、設置方法表示指示情報が設定されていない場合には、封筒用印刷用紙の設置方法の提示を行わないようにしたので、封書作成に慣れたユーザにとって無駄に封筒用印刷用紙の設置方法を提示して作業を中断することを回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
なお、上記第1の実施形態のプリンタシステム1においては、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報と印刷面指示情報との両方に基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示するようにしたが、これに限らず、たとえば印刷装置20が、封筒用印刷用紙の設置方法が同じである給紙トレイ1〜給紙トレイ3のみを備え、給紙トレイ1〜給紙トレイ3と封筒用印刷用紙の設置方法が異なる給紙位置を備えていない場合には、印刷面指示情報のみに基づいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示するようにしてもよい。また、逆に、たとえば印刷装置20が、片面印刷のみを行うものであり、両面印刷を行わないものである場合には、給紙位置指定情報のみに基づいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示するようにしてもよい。
ここで、上記実施形態の説明では、印刷処理の開始前において封筒用印刷用紙の設置方法を表示する場合について説明したが、たとえば印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報である場合(「オート」ともいう)には、印刷処理の開始後において、使用中の給紙位置に設置された封筒用印刷用紙が無くなって自動的に給紙位置が切り替わる場合がある。このような場合、切り替え先の給紙位置に封筒用印刷用紙が正しく設置されているとは限らないため、やはり封筒用印刷用紙の設置方法を表示した方が好ましい。
そこで、上記実施形態のプリンタシステム1においては、上述したように封筒用印刷用紙が無くなった場合にも封筒用印刷用紙の設置方法を表示する。その場合の作用について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、印刷処理の開始後に、使用中の給紙位置に設置された封筒用印刷用紙が無くなった場合には、その検出信号が設置方法提示部23によって取得される(S30,YES)。なお、本実施形態のプリンタシステム1は、各給紙位置における用紙無しを検出する検出部を備えているが、その詳細については公知であるので説明を省略する。
そして、設置方法提示部23は、用紙無し検出信号が入力されると、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報であるか否かを判別する(S32)。
設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報(「オート」)であると判別した場合には(S32,YES)、次に、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれているか否かを判別する(S34)。そして、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれていた場合には(S34,YES)、切り替え後の給紙位置情報を取得し、その取得した給紙位置情報と印刷ジョブデータに含まれる印刷面指示情報とに基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙の設置方法が誤っていないかを確認させる(S36)。具体的には、切り替え後の給紙位置情報と印刷面指示情報とに応じて、図5(a)、図5(b)、図6(a)および図6(b)のいずれかの確認画面がタッチパネル23aに表示される。
そして、上述したようにしてタッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法が表示されると、ユーザのよって封筒用印刷用紙が、切り替え後の給紙位置に正しく設置されているか否かが確認され、正しく設置されているとユーザが判断した場合には、ユーザによって確認画面における「実行」ボタンが押されることによって印刷処理が再開される(S40)。
なお、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報(「オート」)ではないと判別された場合には(S32,NO)、上述したような封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行われることなく、ユーザによって現在使用中の給紙位置に封筒用印刷用紙が補充され(S42)、その後、印刷処理が再開される(S40)。また、印刷ジョブデータに設置方法表示指示情報が含まれていない場合には(S34,NO)、上述したような封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行われることなく、現在使用中の給紙位置から別の給紙位置に切り替えられた後、印刷処理が再開される(S40)。
上述したように印刷処理の開始後であって、使用中の給紙位置に設置された封筒用の印刷用紙が無くなって給紙位置を自動的に切り替える場合においても、その切り替え先の給紙位置における封筒用の印刷用紙の設置方法を提示するようにした場合には、給紙位置が自動的に切り替わる際にも、その切り替え先の給紙位置に封筒用印刷用紙を適切に設置することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、印刷処理の開始前に封筒用印刷用紙の設置方法の表示を行うか否かを指示する設置方法表示指示情報と、印刷処理の開始後であって、使用中の給紙位置の封筒用印刷用紙が用紙無しになった場合に封筒用印刷用紙の設置方法の表示を行うか否かを指示する設置方法表示指示情報とを同じものとしたが、別個に設定入力可能としてもよい。
また、上記第1の実施形態のプリンタシステム1においては、1つの印刷ジョブデータ内に片面印刷の印刷面指示情報と両面印刷の印刷面指示情報との両方を混在させるようにしてもよい。すなわち、印刷ジョブデータに含まれる複数の封書の通毎にそれぞれ異なる印刷面指示情報を設定するようにしてもよい。
このように1つの印刷ジョブデータ内に片面印刷と両面印刷の両方の印刷面指示情報が混在する場合であって、印刷ジョブデータに含まれる通毎の給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報の場合には、設置方法提示部23は、全ての給紙位置について、片面印刷の場合の封筒用印刷用紙の設置方法と両面印刷の場合の封筒用印刷用紙の設置方法との両方を表示する。すなわち、図7(a)に示される設置方法と図7(b)に示される設置方法との両方を表示する。
一方、印刷ジョブデータに含まれる通毎の給紙位置指定情報が、給紙トレイ1〜給紙トレイ3および給紙台26のいずれかを指定する情報の場合には、設置方法提示部23は、その通毎の給紙位置指定情報と印刷面指示情報に応じた封筒用印刷用紙の設置方法を表示する。
上述したように1つの印刷ジョブデータ内に片面印刷の印刷面指示情報と両面印刷の印刷面指示情報との両方が混在する場合でも、これらに応じた封筒用印刷用紙の設置方法を表示することによって、ユーザが封筒用印刷用紙の設置方法を間違えるのを確実に防止することができる。
次に、本発明の用紙設置方法提示装置およびプログラムの第2の実施形態を用いたプリンタシステムについて説明する。第1の実施形態のプリンタシステム1においては、ユーザが封筒用印刷用紙の設置方法を知っているか否かとは無関係に、印刷処理の開始前や、使用中の給紙位置に封筒用印刷用紙がなくなった場合に、封筒用印刷用紙の設置方法を表示するようにしたが、第2の実施形態のプリンタシステム2は、ユーザが封筒用印刷用紙の設置方法を知っており、正しく給紙位置に封筒用印刷用紙が設置されている場合には、封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行わずに、自動的にその給紙位置を選択して封筒用印刷用紙の給紙を行うように構成されたものである。
一方、第2の実施形態のプリンタシステム2は、ユーザが封筒用印刷用紙の設置方法を知らなかったり、所定の給紙位置に間違えた設置方法で封筒用印刷用紙を設置したり、もしくはユーザが封筒用印刷用紙を所定の給紙位置に設置した後に、他のユーザがその給紙位置における封筒用印刷用紙の設置方法を変更してしまった場合などには、上記第1の実施形態と同様に、封筒用印刷用紙の設置方法を表示するよう構成されたものである。
具体的には、第2の実施形態のプリンタシステム2は、図9に示すように、第1の実施形態のプリンタシステム1の印刷装置20に対して、さらに給紙位置情報設定部27を備えている。
そして、給紙位置情報設定部27は、図10(a)に示すような給紙位置情報設定画面をタッチパネル23aに表示させ、給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26の各給紙位置について、その各給紙位置に設置された印刷用紙の「用紙サイズ」、「用紙種類」および「両面設定」の設定を受け付けるものである。
ここで、上記「両面設定」とは、給紙位置に設置された印刷用紙が、片面印刷に適した設置方法で設置されているか、両面印刷に適した設置方法で設置されているかの設定を行う項目である。そして、ユーザが片面印刷に適した設置方法や両面印刷に適した設置方法を知っている場合には、この項目には「片面」もしくは「両面」が設定され、ユーザが片面印刷に適した設置方法や両面印刷に適した設置方法を知らない場合には、「指定しない」が設定される。なお、封筒用印刷用紙ではない普通の両面印刷対応のA4用紙など、特にその用紙に適した設置方法を設定する必要がない用紙の場合も「指定しない」に設定される。
給紙位置情報設定部27は、たとえば図10(a)に示す「給紙トレイ1」の「両面設定」の項目が選択された場合には、図10(b)に示すような「両面設定」の設定画面を表示させ、「指定しない」、「片面」および「両面」のいずれかのユーザによる選択を受け付けるものである。なお、各給紙位置のその他の項目についても、「両面設定」と同様にして設定画面が表示され、その設定画面上においてユーザによって設定が行われる。
次に、上述したようにして給紙位置情報設定部27において設定された各給紙位置情報を用いた第2の実施形態のプリンタシステム2の作用について、図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26のうちの2つの給紙位置に封筒用印刷用紙と封入物用印刷用紙とがそれぞれ設置される。そして、印刷装置20のタッチパネル23aに表示された給紙位置情報設定画面において、封筒用印刷用紙と封入物用印刷用紙が設置された給紙位置の情報がユーザによって設定される(S50)。
具体的には、たとえば給紙トレイ1に、封筒Aのサイズの普通紙の封筒用印刷用紙を、片面印刷に適した設置方法で設置した場合には、図10(a)の給紙トレイ1の欄のような設定が行われる。また、給紙トレイ2に、封筒Aのサイズの普通紙の封筒用印刷用紙を、両面印刷に適した設置方法で設置した場合には、図10(a)の給紙トレイ2の欄のような設定が行われる。また、給紙トレイ3に、A4サイズのIJマット紙の封入物用印刷用紙を、そのマット面が印刷面となるような設置方法で設置した場合には、図10(a)の給紙トレイ3の欄のような設定が行われる。
次に、上記第1の実施形態と同様に、ユーザによって印刷指示が入力されると、コンピュータ10の画像データ生成部11において生成された画像データがプリンタドライバ12に入力され、プリンタドライバ12によって印刷条件設定画面がモニタ50に表示される。
そして、この印刷条件設定画面において、上記第1の実施形態と同様に、印刷面指示情報、給紙位置指示情報および封書作成指示情報などがユーザによって設定入力されるが、このとき「A4」や「封筒A」などの用紙サイズの情報や、「普通紙」や「IJマット用紙」などの用紙種類の情報も設定入力される。なお、印刷面指示情報、給紙位置指示情報、用紙サイズ情報および用紙種類情報は、封筒用印刷用紙と封入物用印刷用紙とのそれぞれについて設定されるものとする。
そして、印刷条件設定画面上において設定入力が終了すると、プリンタドライバ12は、画像データ生成部11において生成された画像データと、印刷条件設定画面において設定入力された種々の情報とに基づいて、印刷ジョブデータを生成して印刷装置20に出力する。
コンピュータ10のプリンタドライバ12から出力された印刷ジョブデータは印刷ジョブデータ受付部21によって受け付けられ、その受け付けられた印刷ジョブデータは、封書作成ジョブ判別部22に入力される(S52)。
そして、封書作成ジョブ判別部22は、入力された印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれているか否かを判別する(S54)。
設置方法提示部23は、封書作成ジョブ判別部22において印刷ジョブデータに封書作成指示が含まれていると判別した場合には、次に、印刷ジョブデータに含まれている封筒用印刷用紙の給紙位置指定情報が、自動給紙位置選択情報(「オート」)であるか否かを判別する(S56)。
次に、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれている封筒用印刷用紙の給紙位置情報が自動給紙位置選択情報である場合には(S56,YES)、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の用紙サイズの情報、用紙種類の情報、および片面印刷か両面印刷であるかを示す印刷面指示情報を確認するとともに、給紙位置情報設定部27に設定されている各給紙位置(給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26)の設定情報を確認し、印刷ジョブデータに含まれている封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在するか否かを判定する(S58)。
具体的には、たとえば印刷ジョブデータに含まれている用紙サイズの情報が「封筒A」であり、用紙種類の情報が「普通紙」であり、印刷面指示情報が「両面」である場合には、これらの情報が設定されている給紙位置が存在するか否かを判定する。すなわち、これから印刷しようとしている封筒用印刷用紙が、正しく設置されている給紙位置が存在するか否かを判定する。なお、本実施形態においては、印刷ジョブデータに含まれている用紙サイズの情報、用紙種類の情報および印刷面指示情報と一致する設定情報の給紙位置が存在するか否かを判定するようにしたが、用紙の種類情報については特に考慮せず、印刷ジョブデータに含まれる用紙サイズの情報および印刷面指示情報と一致する設定情報の給紙位置が存在するか否かを判定するようにしてもよい。
そして、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在しない場合には(S58,YES)、すなわち、たとえばユーザが一旦「封筒A」を設定して封筒用印刷用紙を設置したにも関わらず、その後、他のユーザによって他の用紙サイズに変更されることによって「封筒A」が設定された給紙位置が存在しない場合や、「封筒A」が設定された給紙位置が存在するが、その給紙位置にユーザが両面印刷と片面印刷とを間違えて封筒用印刷用紙を設置し、その給紙位置の「両面設定」の情報をユーザが間違えて設定してしまったことによって、その給紙位置の設定情報と印刷ジョブデータに含まれる片面印刷の情報または両面印刷の情報とが一致しない場合には、印刷ジョブデータに含まれる印刷面指示情報に基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す(S60)。このとき給紙位置情報が自動給紙位置選択情報であるので、図7(a)または図7(b)に示すような設置方法が表示される。
なお、給紙位置に設定された「両面設定」の情報と、印刷ジョブデータに含まれる片面印刷の情報または両面印刷の情報とが一致しない場合としては、給紙位置の「両面設定」の項目が「指定しない」に設定されている場合も含まれる。すなわち、ユーザが封筒用印刷用紙の設置方法を知らないために、「両面設定」の項目を「指定しない」に設定した場合も含まれる。
そして、上述したようにしてタッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法が表示されると、ユーザは、表示された封筒用印刷用紙の設置方法に基づいて、所定の給紙位置に封筒用印刷用紙を正しく設置するとともに、その給紙位置の設定情報を印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致するように変更する(S62)。
次いで、ユーザによって確認画面における「実行」ボタンが押されることによって印刷開始指示が入力される(S64)。
ユーザによって印刷開始指示が入力されると、設置方法提示部23が、再び印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置を検索し、その検索した給紙位置の情報、すなわちユーザによって封筒用印刷用紙が正しく設置された給紙位置の情報を取得し、その取得した給紙位置の情報を制御部25に出力する。
そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し(S66)、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する(S68)。
一方、S58において、設置方法提示部23が、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在すると判定した場合には(S58,NO)、その給紙位置の情報が制御部25に出力される。そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し(S66)、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する(S68)。
このように印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在する場合には、封筒用の印刷用紙の設置方法を提示することなく、その給紙位置から自動的に給紙を行うようにすることによって、封筒用の印刷用紙の設置方法を知っているユーザにとって無駄に設置方法を表示させて作業を一時中断することを回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
なお、上記説明では、封筒用印刷用紙の設置方法の表示および給紙位置の自動選択について説明したが、封入物用印刷用紙についても同類の処理を行うようにしてもよい。すなわち、印刷ジョブデータに含まれる封入物用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在する場合には、その給紙位置の情報に基づいて制御部25が封入物用印刷用紙の給紙を行い、印刷ジョブデータに含まれる封入物用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在しない場合には、封入物用印刷用紙が正しく設定されていないことをエラーメッセージなどで表示するようにしてもよい。
そして、ユーザが、エラーメッセージに基づいて、所定の給紙位置に封入物用印刷用紙を正しく設置するとともに、その給紙位置の設定情報を印刷ジョブデータに含まれる封入物用印刷用紙の情報と一致するように変更し、制御部25が、その変更後の給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封入物用印刷用紙の給紙を開始するとともに、印刷処理部24における封入物用印刷用紙への印刷処理を開始するようにしてもよい。
次に、S56において、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の給紙位置指定情報が、自動給紙位置選択情報(「オート」)でない場合、すなわち給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26のいずれか1つを指定する情報である場合について説明する。
印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の給紙位置指定情報が、給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26のいずれか1つを指定する情報である場合には(S56,NO)、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の用紙サイズの情報、用紙種類の情報、および片面印刷か両面印刷であるかを示す印刷面指示情報を確認するとともに、給紙位置情報設定部27に設定されている指定された給紙位置の設定情報を確認し、その指定された給紙位置の設定情報と印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報とが一致するか否かを判定する(S70)。なお、このとき上述したように用紙の種類情報については特に考慮せず、印刷ジョブデータに含まれる用紙サイズの情報および印刷面指示情報と、指定された給紙位置の設定情報とが一致するか否かを判定するようにしてもよい。
そして、設置方法提示部23は、指定された給紙位置の設定情報と印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報とが一致しない場合には(S70,YES)、すなわち、たとえば指定された給紙位置の用紙サイズの情報が、「A3」や「A4」などといった封筒の用紙サイズの情報でない場合や、封筒の用紙サイズが設定されているが、その封筒の用紙サイズが異なるサイズである場合や、指定された給紙位置の「両面設定」の情報が、印刷ジョブデータに含まれる片面印刷の情報または両面印刷の情報とは一致しない場合には、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報と印刷面指示情報に基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す(S60)。なお、このとき図5(a)、図5(b)、図6(a)および図6(b)のうちのいずれかの設置方法が表示される。
そして、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法が表示されると、ユーザは、表示された封筒用印刷用紙の設置方法に基づいて、指定された給紙位置に封筒用印刷用紙を正しく設置するとともに、その指定された給紙位置の設定情報を印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致するように変更する(S62)。
次いで、ユーザによって確認画面における「実行」ボタンが押されることによって印刷開始指示が入力される(S64)。
ユーザによって印刷開始指示が入力されると、設置方法提示部23から制御部25に指定された給紙位置の情報が出力され、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し(S66)、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する(S68)。
なお、上記説明では、指定された給紙位置の設定情報を、ユーザが手動によって変更するようにしたが、これに限らず、印刷開始指示が入力された時点などをトリガとして、設置方法提示部23が、指定された給紙位置の設定情報を印刷ジョブデータに含まれる情報に自動的に変更するようにしてもよい。これにより給紙位置の設定情報とその給紙位置に実際に設置された封筒用印刷用紙の情報とを自動的に一致させることができる。
一方、S70において、指定された給紙位置の設定情報と印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報とが一致すると判定された場合には(S70,NO)その指定された給紙位置の情報が制御部25に出力される。そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し(S66)、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する(S68)。
このように印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と指定された給紙位置の設定情報とが一致する場合には、封筒用の印刷用紙の設置方法を提示することなく、その給紙位置から自動的に給紙を行うようにすることによって、封筒用の印刷用紙の設置方法を知っているユーザにとって無駄に設置方法を表示させて作業を一時中断することを回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
なお、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が給紙トレイ1〜給紙トレイ3およびストレート給紙台26のいずれか1つを指定する情報である場合においても、封入物用印刷用紙について同様の処理を行うようにしてもよい。すなわち、印刷ジョブデータに含まれる封入物用印刷用紙の情報と指定された給紙位置の設定情報とが一致する場合には、その指定された給紙位置の情報に基づいて制御部25が封入物用印刷用紙の給紙を行い、印刷ジョブデータに含まれる封入物用印刷用紙の情報と指定された給紙位置の設定情報とが一致しない場合には、封入物用印刷用紙が正しく設定されていないことをエラーメッセージなどで表示するようにしてもよい。
そして、ユーザが、エラーメッセージに基づいて、指定された給紙位置に封入物用印刷用紙を正しく設置し、制御部25が、指定された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封入物用印刷用紙の給紙を開始するとともに、印刷処理部24における封入物用印刷用紙への印刷処理を開始するようにしてもよい。
なお、印刷ジョブデータに封書作成指示情報が含まれていない場合には(S54,NO)、上述したような封筒用印刷用紙の設置方法の表示は行われることなく、印刷ジョブデータの内容に応じた給紙処理および印刷処理が行われる。
また、上記第2の実施形態のプリンタシステム2の説明においては、印刷処理の開始前における封筒用印刷用紙の設置方法の表示について説明したが、第1の実施形態のプリンタシステム1と同様に、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の給紙位置情報が自動給紙位置選択情報である場合において、使用中の給紙位置に設置された封筒用印刷用紙が無くなって自動的に給紙位置が切り替わる際にも、上記説明と同様の処理を行うようにしてもよい。
すなわち、使用中の給紙位置に設置された封筒用印刷用紙がなくなった際には、再び、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在するか否かを判定する。
そして、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在しない場合には、印刷ジョブデータに含まれる印刷面指示情報に基づいて、タッチパネル23aにおいて封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す。
そして、ユーザによって封筒用印刷用紙が正しく設置され、その設置された給紙位置の設定情報が変更された後、印刷開始指示が入力された際には、設置方法提示部23が、その封筒用印刷用紙が正しく設置された給紙位置の情報を取得し、その取得した給紙位置の情報を制御部25に出力する。
そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。
一方、使用中の給紙位置に設置された封筒用印刷用紙がなくなった際、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置がその他に存在した場合には、その給紙位置の情報が制御部25に出力される。そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。
また、上記第2の実施形態のプリンタシステム2においても、上記第1の実施形態と同様に、1つの印刷ジョブデータ内において、片面印刷の印刷面指示情報と両面印刷の印刷面指示情報との両方を混在させるようにしてもよい。すなわち、印刷ジョブデータに含まれる複数の封書の通ごとにそれぞれ異なる印刷面指示情報を設定するようにしてもよい。
このように1つの印刷ジョブデータ内に片面印刷と両面印刷の両方の印刷面指示情報が混在する場合であって、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報の場合には、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる封筒用印刷用紙の情報と一致する設定情報の給紙位置が存在するか否かを判定するが、このとき、印刷ジョブデータに含まれる印刷面指示情報については、片面印刷に設定された給紙位置が存在するか否かを判定するとともに、両面印刷に設定された給紙位置が存在するか否かを判定する。
そして、片面印刷に設定された給紙位置と両面印刷に設定された給紙位置との両方が存在しない場合には、設置方法提示部23は、全ての給紙位置について、片面印刷の場合の封筒用印刷用紙の設置方法と両面印刷の場合の封筒用印刷用紙の設置方法との両方を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す。すなわち、図7(a)に示される設置方法と図7(b)に示される設置方法との両方が表示される。
また、片面印刷に設定された給紙位置と両面印刷に設定された給紙位置のいずれか一方が存在しない場合には、設置方法提示部23は、全ての給紙位置について、その存在しない方の印刷面の場合の封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す。すなわち、図7(a)または図7(b)に示されるような設置方法が表示される。
そして、ユーザによって封筒用印刷用紙が正しく設置され、その設置された給紙位置の設定情報が変更された後、印刷開始指示が入力された際には、設置方法提示部23は、封筒用印刷用紙が正しく設置された給紙位置の情報を取得し、その取得した給紙位置の情報を制御部25に出力する。
そして、制御部25は、入力された給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。
一方、片面印刷に設定された給紙位置と両面印刷に設定された給紙位置との両方が存在する場合には、設置方法提示部23は、その給紙位置の情報を制御部25に出力する。そして、制御部25は、入力された通毎の給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。このとき1つの印刷ジョブデータの処理の途中で給紙位置が切り替わることになるが、封筒用印刷用紙の設置方法の提示は行わないので、封筒用の印刷用紙の設置方法を知っているユーザにとって無駄に設置方法を表示させて作業を一時中断することを回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
また、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる給紙位置指定情報が自動給紙位置選択情報ではなく、給紙トレイ1〜給紙トレイ3および給紙台26のいずれかを指定する情報である場合には、すなわち、片面印刷に設定された通と両面印刷に設定された通とでそれぞれ給紙位置が指定されている場合には、その指定された給紙位置の印刷面設定情報が印刷ジョブデータに含まれる通毎の印刷面指示情報と一致しているか否かを判定する。
そして、印刷ジョブデータに含まれる通毎の印刷面指示情報とその通毎に指定された給紙位置の印刷面設定情報とが一致していない場合には、設置方法提示部23は、その一致していない給紙位置について、片面印刷または両面印刷の封筒用印刷用紙の設置方法を表示し、ユーザに封筒用印刷用紙を正しく設置するように促す。すなわち、図5(a)、図5(b)、図6(a)および図6(b)のいずれかの設置方法が表示される。
そして、ユーザによって封筒用印刷用紙が正しく設置され、その設置された給紙位置の設定情報が変更された後、印刷開始指示が入力された際には、設置方法提示部23から制御部25に対して通毎に指定された給紙位置の情報が出力され、制御部25は、入力された通毎の給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。
一方、印刷ジョブデータに含まれる通毎の印刷面指示情報とその通毎に指定された給紙位置の印刷面設定情報とが一致している場合には、設置方法提示部23は、印刷ジョブデータに含まれる通毎の給紙位置の情報を制御部25に出力する。そして、制御部25は、入力された通毎の給紙位置の情報に基づいて給紙機構を制御することによって封筒用印刷用紙の給紙を開始し、印刷処理部24における封筒用印刷用紙への印刷処理を開始する。このときも、上述したとおり1つの印刷ジョブデータの処理の途中で給紙位置が切り替わることになるが、封筒用印刷用紙の設置方法の提示は行わないので、上記と同様に、封筒用の印刷用紙の設置方法を知っているユーザにとって無駄に設置方法を表示させて作業を一時中断することを回避することができ、生産性の向上を図ることができる。
また、上記実施形態のプリンタシステム1,2おいて、たとえばサイズ(A4やレターサイズ)や折り方(3つ折りや4つ折り)やのり面の位置などが異なる複数種類の封筒用印刷用紙を使用する場合には、封筒用印刷用紙の設置方法をユーザに提示する際、その封筒用印刷用紙の種類に応じて、表示する封筒用印刷用紙の画像を変更するようにしてもよい。