JP6043000B2 - 導電膜形成用組成物、導電膜、有機薄膜トランジスタ、電子ペーパー、ディスプレイデバイスおよび配線板 - Google Patents

導電膜形成用組成物、導電膜、有機薄膜トランジスタ、電子ペーパー、ディスプレイデバイスおよび配線板 Download PDF

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Description

本発明は、導電膜形成用組成物ならびにこれを用いて形成された導電膜、有機薄膜トランジスタ、電子ペーパー、ディスプレイデバイスおよび配線板に関する。
有機薄膜トランジスタ(有機TFT)が、軽量化、低コスト化、柔軟化が可能であることから、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに用いられるFET(電界効果トランジスタ)、RFID(RFタグ)やメモリなどの論理回路を用いる装置等に利用されている。
通常、有機薄膜トランジスタは、基板とゲート絶縁膜と有機半導体層と3つの電極(ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極)とを備える。
ここで、基板や絶縁膜などに電極や配線などの導電膜を形成する方法としては、金属粒子(例えば、銀粒子)の分散体を塗布し、焼結することによって導電膜を形成する方法が知られている。上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による形成方法に比べて、簡便・省エネルギー・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
例えば、特許文献1には、導電性粉末と添加剤とを含有する導電性ペーストが開示され、回路基板の配線形成などに使用できる旨が記載されている。特に、添加剤としては、実施例において、ドデシルスルホン酸トリエタノールアミン塩などのスルホン酸および/またはその誘導体などが使用されている。
また、特許文献2においては、銅粉末と、熱硬化性樹脂と、ジメチルアルキルラウリルベタインなどの添加剤とを含む導電性ペーストが記載されている。
特開平5−230400号公報 特開平4−36903号公報
昨今、有機薄膜トランジスタの小型化や高性能化が進められるなか、有機薄膜トランジスタに対して、優れた移動度(特に、電界効果移動度)および安定性(特に、絶縁信頼性)が求められている。
このようななか、本発明者らは特許文献1および2を参考にして、それらに記載の組成物を用いて電極を形成し、有機薄膜トランジスタを作製し、移動度、および、電極間の絶縁信頼性を評価した。得られた有機薄膜トランジスタは、上記特性(移動度および絶縁信頼性)を昨今求められるレベルでは満たしておらず、さらなる改良が必要であることを知見した。
さらに、形成された電極に対しては、有機薄膜トランジスタの作製時に各種溶液に接触することがあるため、溶液に接触後も電極中の成分変化が少ないこと、いわゆる耐溶剤性に優れることも求められる。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、優れた耐溶剤性を示す電極の形成が可能で、優れた絶縁信頼性および高い移動度を示す有機薄膜トランジスタを得られる導電膜形成用組成物ならびにこれを用いて形成される導電膜、有機薄膜トランジスタ、電子ペーパー、ディスプレイデバイスおよび配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、金属粒子と特定の化合物とを含有する導電膜形成用組成物を用いて電極を形成することで、形成される電極が優れた耐溶剤性を示し、優れた絶縁信頼性および高い移動度を示す有機薄膜トランジスタが得られることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 金属粒子(A)と、
後述する一般式(I)で表される繰り返し単位、および、後述する一般式(II)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1つの繰り返し単位を有する高分子添加剤(B)と、を含有する、導電膜形成用組成物。
(2) 金属粒子(A)が、Ag、Cu、Al、NiおよびTaからなる群より選択される金属の粒子である、(1)に記載の導電膜形成用組成物。
(3) 高分子添加剤(B)の含有量が、導電膜形成用組成物全質量に対して、1.5〜7.0質量%である、(1)または(2)に記載の導電膜形成用組成物。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された導電膜。
(5) (1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された電極を備える、有機薄膜トランジスタ。
(6) (5)に記載の有機薄膜トランジスタを使用した、電子ペーパー。
(7) (5)に記載の有機薄膜トランジスタを使用した、ディスプレイデバイス。
(8) (1)〜(3)のいずれかに記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された配線を備える、配線板。
以下に示すように、本発明によれば、優れた耐溶剤性を示す電極の形成が可能で、優れた絶縁信頼性および高い移動度を示す有機薄膜トランジスタを得られる、導電膜形成用組成物ならびにこれを用いて形成される導電膜、有機薄膜トランジスタ、電子ペーパー、ディスプレイデバイスおよび配線板を提供することができる。
本発明の有機薄膜トランジスタの一態様の断面模式図である。 本発明の有機薄膜トランジスタの別の一態様の断面模式図である。
以下に、本発明の導電膜形成用組成物、および、これを用いた有機薄膜トランジスタなどについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[導電膜形成用組成物]
本発明の導電膜形成用組成物(以下、単に「組成物」とも言う)は、金属粒子(A)と、高分子添加剤(B)とを含有する。
本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
有機薄膜トランジスタの電極に電圧を印加すると、電界の作用により電極中の金属などの導電性物質がイオン化し、有機半導体層の中をイオンが移動(マイグレーション)することがある。このようなマイグレーションが生じると、ソース/ドレイン電極間の絶縁性が低下してしまう。すなわち、絶縁信頼性が低下する。
本発明の組成物を用いて電極(導電膜)を形成した場合、電極中には、金属などの導電性物質と、特定のカチオンおよびアニオンを含む高分子添加剤(B)とが含有される。そのため、上述のように電極中の金属などの導電性物質がイオン化したとしても、電極中の高分子添加剤(B)がこれをトラップし、イオンマイグレーションが防止される。すなわち、高分子添加剤(B)は優れたマイグレーション抑制剤(マイグレーション防止剤)として働く。結果として、本発明の組成物を用いて形成された電極を有する有機薄膜トランジスタは優れた絶縁信頼性を示すものと考えられる。なお、この作用は、特に、高分子添加剤(B)の有する特定のアニオンおよびカチオンが金属などの導電性物質のイオンと極めて高い親和性を有することに起因することが考えられる。
また、高分子添加剤(B)は電極中での安定性が高いため、隣接する有機半導体層などに遊離し難い。結果として、有機薄膜トランジスタの移動度への悪影響がほとんどなく、高い移動度を示すものと考えられる。なお、この作用は、特に、高分子添加剤(B)がイオンをトラップした状態であっても、高分子添加剤(B)の有する特定のカチオンやアニオンが遊離しにくい性質を有することに起因することが考えられる。
さらに、高分子添加剤(B)は溶剤への溶解性が抑制され、結果として、電極の耐溶剤性にも寄与する。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<金属粒子(A)>
本発明の組成物に含有される金属粒子(A)は、粒子状の金属物質であれば特に制限されない。
粒子状とは小さい粒状を指し、その具体例としては、球状、楕円体状などが挙げられる。完全な球や楕円体である必要は無く、一部が歪んでいてもよい。
上記金属粒子(A)は、Ag(銀)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)およびTa(タンタル)からなる群より選択される金属の粒子であることが好ましく、銀粒子または銅粒子であることがより好ましく、銀粒子であることがさらに好ましい。
上記金属粒子(A)は、金属ナノ粒子であることが好ましい。
上記金属粒子(A)が銀ナノ粒子である場合、その調製方法は特に制限されないが、例えば、硝酸銀などの銀塩の水溶液に分散剤存在下、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンなどの還元剤の水溶液を滴下し、銀塩を還元剤で還元することにより調製することができる。
金属粒子(A)の平均粒子径は特に制限されないが、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。下限も特に制限されないが、5nm以上が好ましい。
なお、本発明における平均粒子径は、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子製)を用いて測定される平均粒子径を意図する。
本発明の組成物において、金属粒子(A)の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、5.0〜80.0質量%であることが好ましく、10.0〜60.0質量%であることがより好ましい。
<高分子添加剤(B)>
本発明の組成物は、後述する一般式(I)で表される繰り返し単位、および、一般式(II)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1つの繰り返し単位を有する高分子添加剤(B)を含有する。上述したように、高分子添加剤(B)は金属のイオンマイグレーションを抑制する。
以下、各繰り返し単位について詳述する。
(一般式(I)で表される繰り返し単位)
一般式(I)中、R101は、水素原子またはアルキル基を表す。
アルキル基の種類は特に制限されず、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、炭素数1のアルキル基が好ましい。
1は、単結合、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。2価の有機基としては、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基)、アルケニレン基(例えば、エチレン基、プロペニレン基、ブテニレン基)、アリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基)、−S−、−O−、−CO−、−SO2−、−N(R0)−、または、これらの2以上の組み合わせた基である。R0は、水素原子、または、炭化水素基(例えば、アルキル基)を表す。
上記有機基には、さらに置換基が含まれていてもよい。置換基としては、後述する置換基Qなどが挙げられる。ただし、置換基には、ヒドロキシ基(−OH基)は含まれない。つまり、ヒドロキシ基を有する2価の有機基は、上記L1には含まれない。有機基中にヒドロキシ基が含まれると、所望の効果が得られない。
1 +は、一般式(X)〜(Z)からなる群より選択される基を表す。
一般式(X)中、R103〜R105は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
上記炭化水素基は特に制限されないが、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。上記脂肪族炭化水素基の炭素数は特に制限されないが、1〜12であることが好ましい。上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基の炭素数は特に制限されないが、6〜18であることが好ましい。上記芳香族炭化水素基の具体例としては、アリール基(フェニル基、トリル基、キシリル基など)、ナフチル基などが挙げられる。
上記置換基としては、例えば、後述する置換基Qなどが挙げられる。
103、R104およびR105は互いに結合して環を形成してもよい。つまり、R103、R104およびR105からなる群から選択される2つが結合して環を形成してもよい。
なお、本明細書において、互いに結合して環を形成するとは、2以上の基が任意の位置で単結合、二重結合、三重結合、または連結基(例:2価の連結基)を介して結合し、環構造を形成することを表す。上記連結基は特に制限されないが、例えば、−CO−、−NH−、−N=、−NR−(R:置換基(例えば、後述する置換基Q))、−O−、−S−、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。形成される環の具体例としては、例えば、ヘテロ原子を有してもよい脂肪族環や、ヘテロ原子を有してもよい芳香族環などが挙げられる。
103〜R105の好適態様としては、R103〜R105の全てが置換基を有してもよい炭化水素基である態様が挙げられる。
*は、結合位置(L1との結合位置)を示す。
一般式(Y)中、R106〜R109は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
106およびR107は互いに結合して環を形成してもよい。
106〜R109の好適態様としては、水素原子またはアルキル基が挙げられる。
*は、結合位置(L1との結合位置)を示す。
一般式(Z)中、RおよびR110は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
RおよびR110の好適態様としては、水素原子またはアルキル基が挙げられる。
nは、0または1〜4のいずれかの整数を表す。なかでも、0または1が好ましい。
*は、結合位置(L1との結合位置)を示す。
一般式(I)中、A1 -は、アニオン(ただし、ハロゲンイオンを除く)を表す。なお、ハロゲンイオンとは、F-、Cl-、Br-、I-などのハロゲン原子のイオンを意図する。
なかでも、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性および移動度、並びに、電極の耐溶剤性の少なくともいずれか1つがより優れる点(以後、「本発明の効果がより優れる点」とも称する)で、A1 -としては、SO4 2-、RA2SO4 -、RA3SO3 -、PO4 3-、RA4PO4 2-、(RA52PO4 -、PO3 3-、RA6PO3 2-、(RA72PO3 -、[PF6-、[BF4-、[B(CN)4-、[B(C654-、CN-、OCN-、SCN-、[RA8−COO]-、[(RA9−SO22N]-およびN(CN)2 -からなる群より選択されるアニオン(ここで、RA2〜RA9は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を有してもよい炭化水素基を表す)が好ましい。
なお、置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
(一般式(II)で表される繰り返し単位)
一般式(II)中、R102は、水素原子またはアルキル基を表す。
アルキル基の種類は特に制限されず、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、炭素数1のアルキル基が好ましい。
2は、単結合、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したL1で表される有機基と同義である。
上記有機基には、さらに置換基が含まれていてもよい。置換基としては、後述する置換基Qなどが挙げられる。ただし、置換基には、ヒドロキシ基(−OH基)は含まれない。つまり、ヒドロキシ基を有する2価の有機基は、上記L2には含まれない。有機基中にヒドロキシ基が含まれると、所望の効果が得られない。
2 -は、一般式(V)〜(W)からなる群より選択される基を表す。*は結合位置を示す。
一般式(W)中、Rは、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
2 は、下記一般式(A)〜(E)からなる群より選択されるカチオンを表す。
一般式(A)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。ただし、R1〜R4の全てが同時に水素原子であることはない。
置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
得られる有機薄膜トランジスタがより高い移動度を示す理由から、上記R1〜R4の少なくとも1つは、芳香族炭化水素基を含む基(例えば、ベンジル基)であることが好ましい。
また、上述のとおり、一般式(A)中のR1〜R4の全てが同時に水素原子であることはない。すなわち、C2 はNH4 +ではない。C2 がNH4 +である場合、遊離したアンモニアが揮発しやすいため、熱安定性が低下し、焼結などにより導電膜(電極)を形成したときに高分子添加剤(B)が分解しやすくなる。結果として、得られる有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性が低下する。
一般式(A)中、R1〜R4は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。形成される環の定義は、上述の通りである。
以下に一般式(A)で表されるカチオンの好適な態様の一つを示す。ここで、Rpは、それぞれ独立に、上述したR1〜R4で表される基(例えば、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基)を表す。複数あるRpは同一であっても異なってもよい。Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基(例えば、後述する置換基Q)を表す。
一般式(B)中、R5は、置換基を有してもよい炭化水素基、−NR1920、−N=CR2122、−CR23=NR24、または、−CRB1B2−NRB3B4を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
上記R19〜R24およびRB1〜RB4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。R19およびR20は、互いに結合して環構造を形成してもよい。
一般式(B)中、R6は、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(B)中、R7は、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、または、−NR2526を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
上記R25およびR26は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、互いに結合して環構造を形成してもよい。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(B)中、R8は、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、−NR2728、−N=CR2930、または、−CR31=NR32を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
上記R27〜R32は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。また、R27およびR28は、互いに結合して環構造を形成してもよい。
ただし、一般式(B)中のR7およびR8の両方が同時にアルコキシ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基またはメルカプト基であることはない。
また、一般式(B)中のR5、R7およびR8の全てが同時に上記−NR1920、上記−NR2526および上記−NR2728であることはない。すなわち、R5が上記−NR1920であり、同時にR7が上記−NR2526であり、同時にR8が上記−NR2728であることはない。
一般式(B)中、R5〜R8は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。すなわち、R5〜R8からなる群より選択される2以上の基は互いに結合して環構造を形成してもよい。
5〜R8からなる群より選択される2以上の基は互いに結合して環構造を形成するのが好ましい。
5が環構造を形成する場合、環構造中のR5に由来する2価の基は、下記一般式(a)〜(f)からなる群より選択される基であることが好ましい。
6が環構造を形成する場合、環構造中のR6に由来する2価の基は、下記一般式(a)〜(d)からなる群より選択される2価の基であることが好ましい。
7が環構造を形成する場合、環構造中のR7に由来する2価の基は、下記一般式(a)〜(e)、(g)および(h)からなる群より選択される2価の基であることが好ましい。
8が環構造を形成する場合、環構造中のR8に由来する2価の基は、下記一般式(a)〜(h)からなる群より選択される2価の基であることが好ましい。
ただし、「環構造中のR7に由来する2価の基」および「環構造中のR8に由来する2価の基」の両方が同時に下記一般式(g)または(h)で表される基であることはない。また、「環構造中のR5に由来する2価の基」、「環構造中のR7に由来する2価の基」および「環構造中のR8に由来する2価の基」の全てが同時に下記一般式(e)で表される基であることはない。
一般式(a)〜(f)中、R35〜R48は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基としては、例えば、後述する置換基Qなどが挙げられる。
一般式(a)〜(h)中、アスタリスク(星印)は結合位置を表し、2つのアスタリスクのうち一方のアスタリスクは一般式(B)における各基の結合位置を表し、他方のアスタリスクは環構造を形成するために互いに結合する際の結合位置を表す。例えば、一般式(B)中のR5とR6とが互いに結合して環構造を形成し、環構造中のR5に由来する2価の基が一般式(a)で表される基であり、環構造中のR6に由来する2価の基が一般式(b)で表される基である場合、一般式(a)および(b)中の一方のアスタリスクは一般式(B)中のN+との結合位置を表し、一般式(a)および(b)中の他方のアスタリスクはR5とR6とが互いに結合する際の結合位置を表す。
以下に一般式(B)で表されるカチオンの好適な態様を示す。ここで、Rpは、上述したR5またはR6で表される基を表し、Rsは、上述したR7またはR8で表される基を表し、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基(例えば、後述する置換基Q)を表す。
一般式(C)中、R9は、置換基を有してもよい炭化水素基、または、−NRC1C2を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
上記RC1およびRC2は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(C)中、R10は、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(C)中、R11は、置換基を有してもよい炭化水素、−CR33=NR34、または、−NRC3C4を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
上記R33、R34、RC3およびRC4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(C)中、R9〜R11は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。すなわち、R9〜R11からなる群より選択される2以上の基は互いに結合して環構造を形成してもよい。
以下に一般式(C)で表されるカチオンの好適な態様を示す。ここで、Rpは、上述したR9またはR10で表される基を表し、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基(例えば、後述する置換基Q)を表す。
一般式(D)中、R12〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
ただし、一般式(D)中のR12〜R15の全てが同時に水素原子であることはない。すなわち、C2 +はPH4 +ではない。C2 +がPH4 +である場合、熱安定性が低下し、焼結などにより導電膜(電極)を形成したときに高分子添加剤(B)が分解しやすくなる。結果として、得られる有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性が低下する。
一般式(D)中、R12〜R15は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。すなわち、R12〜R15からなる群より選択される2以上の基は互いに結合して環構造を形成してもよい。
一般式(E)中、R16〜R18は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。上記置換基を有してもよい炭化水素基の具体例および好適な態様は、上述した一般式(X)中のR103〜R105で表される置換基を有してもよい炭化水素基と同じである。
一般式(E)中、R16〜R18は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。すなわち、R16〜R18からなる群より選択される2以上の基は互いに結合して環構造を形成してもよい。
(好適態様)
一般式(I)で表される繰り返し単位の好適態様としては、一般式(III)で表される繰り返し単位が挙げられる。また、一般式(II)で表される繰り返し単位の好適態様としては、一般式(IV)で表される繰り返し単位が挙げられる。
一般式(III)中、R101、C1 +、A1 -の定義は、上述の通りである。
一般式(III)中、X1は、単結合、エステル基、アミド基、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよいフェニレン基を表す。
2は、単結合または置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したL1で表される2価の有機基の定義と同義である。X2としては、単結合、または、アルキレン基が好ましい。
なお、X1およびX2の両方が単結合の場合、以下に示すように、C1 +が、直接、炭素原子(R101が結合する炭素原子)に結合する。
一般式(IV)中、R102、C2 +、A2 -の定義は、上述の通りである。
一般式(IV)中、X3は、単結合、エステル基、アミド基、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよいフェニレン基を表す。
4は、単結合または置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したL1で表される2価の有機基の定義と同義である。X2としては、単結合、または、アルキレン基が好ましい。
なお、X3およびX4の両方が単結合の場合、以下に示すように、A2 -が、直接、炭素原子(R102が結合する炭素原子)に結合する。
高分子添加剤(B)中における一般式(I)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、高分子添加剤(B)中の全繰り返し単位に対して、10〜100モル%が好ましく、30〜100モル%がより好ましい。
高分子添加剤(B)中における一般式(II)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、高分子添加剤(B)中の全繰り返し単位に対して、10〜100モル%が好ましく、30〜100モル%がより好ましい。
高分子添加剤(B)には、上述した一般式(I)および(II)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位を含有してもよい。
他の繰り返し単位としては、例えば、フッ素原子を有するアルキル基またはケイ素原子含有基を含む繰り返し単位が挙げられる。なお、フッ素原子を有するアルキル基としては、パーフルオロアルキル基が好ましい。より具体的には、以下の一般式(VI)で表される繰り返し単位が挙げられる。
一般式(VI)中、R111は、水素原子またはアルキル基を表す。
3は、単結合、または、2価の有機基を表す。2価の有機基の定義は、上述したL1で表される2価の有機基の定義と同義である。
112は、フッ素原子、フッ素原子を有するアルキル基、または、ケイ素原子含有基を表す。なかでも、R112としては、パーフルオロアルキル基またはケイ素原子含有基が好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基中に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、1〜12個が好ましく、2〜8個がより好ましい。
ケイ素原子含有基とはケイ素原子を含む基であり、*−Si(RD13で表される基を含む基であることが好ましく、*−Si(OSi(RD133で表される基であることがより好ましい。RD1はアルキル基を表し、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
一般式(VI)で表される繰り返し単位が高分子添加剤(B)中に含まれる場合、高分子添加剤(B)中における一般式(VI)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、高分子添加剤(B)中の全繰り返し単位に対して、1〜50モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましい。
高分子添加剤(B)の重量平均分子量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、3000〜500000が好ましく、10000〜200000がより好ましい。
なお、重量平均分子量の測定は、下記条件で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて行う。
装置:東ソー社製 HLC−8320GPC
カラム:東ソー社製 TSK−GEL G3000PWXL
カラム温度:35℃
流速:0.5mL/min
検量線:創和科学社製 POLY SODIUM ACRYLATE STANDARD
溶離液:リン酸二水素ナトリウム12水和物/リン酸水素二ナトリウム2水和物(34.5g/46.2g)の混合物を純水にて5000gに希釈した溶液。
(置換基Q)
本明細書における置換基Qとしては、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基(アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基)、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよび複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
さらに詳しくは、置換基Qとしては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル)、さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。〕、
アルケニル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換または無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。〕、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、複素環基(好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3から30の5員または6員の芳香族の複素環基である。例えば2−フラニル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリニル)、
シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換または無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、複素環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換の複素環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換または無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換または無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、
メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、複素環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換の複素環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換または無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、
アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換または無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換または無置換の炭素原子でカルボニル基と結合している複素環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、
カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリールおよび複素環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換または無置換の複素環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)などが挙げられる。
以下に、一般式(I)で表される繰り返し単位を含む高分子添加剤(B)の具体例について、詳述する。
以下に、一般式(II)で表される繰り返し単位を含む高分子添加剤(B)の具体例について、詳述する。
なお、上記高分子添加剤(B)の合成方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、ラジカル重合)により合成することができる。
本発明の組成物において、高分子添加剤(B)の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、金属粒子(A)の含有量100質量部に対する高分子添加剤(B)の含有量の割合は、0.1〜27.0質量部であることが好ましく、1.0〜20.0質量部であることがより好ましく、5.0〜18.0質量部であることがさらに好ましい。
また、組成物全量に対する高分子添加剤(B)の含有量の割合は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、組成物全質量に対して、0.01〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10.0質量%であることがより好ましく、1.5〜7.0質量%であることがさらに好ましい。
<任意成分>
(溶媒)
本発明の組成物は、粘度調節のし易さ、および、塗布性の観点から、溶媒を含有するのが好ましい。溶媒は、金属粒子(A)の分散媒として機能する。
溶媒の種類は特に制限されないが、例えば、水や、アルコール類、エーテル類、エステル類などの有機溶媒などを使用することができる。なかでも、水が好ましい。
溶媒の含有量は特に制限されないが、粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、組成物全量に対して、20〜90質量%であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明の組成物には、上記各成分以外の成分が含有されていてもよい。例えば、本発明の組成物には、分散剤や界面活性剤などが含有されていてもよい。
なお、本発明の効果がより優れる点で、組成物には、樹脂(例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂)は実質的に含まれていないことが好ましい。実質的に含まれないとは、組成物中において、上記金属粒子(A)100質量部に対して、樹脂の含有量が3質量部以下であることを意図し、1質量部以下であることがより好ましい。
<導電膜形成用組成物の調製方法>
本発明の組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、上記溶媒中に上記金属粒子(A)および上記高分子添加剤(B)を添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により拡販するによって、組成物を得ることができる。
本発明の組成物より得られる導電膜は優れた特性を示し、特に、本発明の組成物は電界効果トランジスタ(特に有機薄膜トランジスタ)の電極を形成するための導電膜形成用組成物として有用である。電極は、ソース電極、ドレイン電極およびゲート電極のいずれであってもよいが、特に、ソース電極およびドレイン電極に有用である。
また、上述のとおり、本発明の組成物に含有される高分子添加剤(B)は優れたマイグレーション抑制剤として働き、結果として、優れた絶縁信頼性をもたらすため、配線板(例えば、プリント配線板)などの配線を形成するための導電膜形成用組成物としても有用である。
[有機薄膜トランジスタ]
本発明の有機薄膜トランジスタは、上述した本発明の組成物を用いて形成された電極(特に、ソース電極およびドレイン電極)を備える有機薄膜トランジスタである。
本発明の有機薄膜トランジスタの一態様について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の有機薄膜トランジスタの一態様の断面模式図である。
図1において、有機薄膜トランジスタ100は、基板10と、基板10上に配置されたゲート電極20と、ゲート電極20を覆うゲート絶縁膜30と、ゲート絶縁膜30のゲート電極20側とは反対側の表面に接するソース電極40およびドレイン電極42と、ソース電極40とドレイン電極42との間のゲート絶縁膜30の表面を覆う有機半導体層50と、各部材を覆う封止層60とを備える。有機薄膜トランジスタ100は、ボトムゲート−ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
なお、図1においては、ソース電極40およびドレイン電極42が、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものであるが、この態様には限定されず、ソース電極40、ドレイン電極42、ゲート電極20の少なくともいずれか一つが本発明の組成物を用いて形成されたものであることが好ましい。例えば、ゲート電極20、ソース電極40およびドレイン電極42の全部が本発明の組成物を用いて形成されていてもよいし、ソース電極40(または、ドレイン電極42)のみが本発明の組成物を用いて形成されていてもよい。
以下、基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層および封止層並びにそれぞれの形成方法について詳述する。
<基板>
基板は、後述するゲート電極、ソース電極、ドレイン電極などを支持する役割を果たす。
基板の種類は特に制限されず、例えば、プラスチック基板、ガラス基板、セラミック基板などが挙げられる。なかでも、各デバイスへの適用性およびコストの観点から、ガラス基板またはプラスチック基板であることが好ましい。
プラスチック基板の材料としては、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂(例えばPET、PEN)など)または熱可塑性樹脂(例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォンなど)が挙げられる。
セラミック基板の材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイドなどが挙げられる。
ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダガラス、カリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、アルミケイ酸ガラス、鉛ガラスなどが挙げられる。
<ゲート電極>
ゲート電極の材料としては、例えば、金(Au)、銀、アルミニウム(Al)、銅、クロム、ニッケル、コバルト、チタン、白金、タンタル、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属;InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリジアセチレン等の導電性高分子;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の半導体;フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料などが挙げられる。なかでも、金属であることが好ましく、銀、アルミニウムであることがより好ましい。
ゲート電極の厚みは特に制限されないが、20〜200nmであることが好ましい。
ゲート電極を形成する方法は特に制限されないが、例えば、基板上に、電極材料を真空蒸着またはスパッタする方法、電極形成用組成物を塗布または印刷する方法などが挙げられる。また、電極をパターニングする場合、パターニングする方法としては、例えば、フォトリソグラフィー法;インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法;マスク蒸着法などが挙げられる。
<ゲート絶縁膜>
ゲート絶縁膜の材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリベンゾキサゾール、ポリシルセスキオキサン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー;二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物;窒化珪素等の窒化物などが挙げられる。これらの材料のうち、有機半導体層との相性から、ポリマーであることが好ましい。
ゲート絶縁膜の材料としてポリマーを用いる場合、架橋剤(例えば、メラミン)を併用するのが好ましい。架橋剤を併用することで、ポリマーが架橋されて、形成されるゲート絶縁膜の耐久性が向上する。
ゲート絶縁膜の膜厚は特に制限されないが、100〜1000nmであることが好ましい。
ゲート絶縁膜を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極が形成された基板上に、ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法、ゲート絶縁膜材料を蒸着またはスパッタする方法などが挙げられる。ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(バーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ドクターブレード法)を使用することができる。
ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布してゲート絶縁膜を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
<ソース電極、ドレイン電極>
上述のとおり、ソース電極およびドレイン電極は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。
ソース電極およびドレイン電極のチャネル長は特に制限されないが、5〜100μmであることが好ましい。ソース電極およびドレイン電極のチャネル幅は特に制限されないが、50〜500μmであることが好ましい。
ソース電極およびドレイン電極を形成する方法は特に制限されないが、例えば、塗膜形成工程と焼結工程とを備える方法が挙げられる。以下に、それぞれの工程について説明する。
(塗膜形成工程)
本工程は、ゲート電極とゲート絶縁膜とが形成された基板上に、上述した本発明の組成物を塗布する工程である。
本発明の組成物を基板上に塗布して、塗膜を形成する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
塗布の方法としては、例えば、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパー、スプレーコータ、ブレードコータ、ドクターコータ、スクイズコータ、リバースロールコータ、トランスファーロールコータ、エクストロージョンコータ、カーテンコータ、ディップコーター、ダイコータ、グラビアロールによる塗工法、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などが挙げられる。
なお、基板上に本発明の組成物を塗布した後、必要に応じて、溶媒を除去するために乾燥処理を施してもよい。乾燥処理の方法としては従来公知の方法を使用することができる。
(焼結工程)
本工程は、上記塗膜形成工程で形成された塗膜に対して加熱や光照射などのエネルギー付与を行い、組成物中の金属粒子(A)を焼結し、導電膜を形成する工程である。
加熱の条件は特に制限されないが、加熱温度は100〜300℃が好ましく、加熱時間は10〜60分が好ましい。
加熱手段は特に制限されず、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。
光照射処理で使用される光源は特に制限されないが、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン(Xe)ランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯などが挙げられる。
<有機半導体層>
有機半導体層を構成する有機半導体材料としては特に制限されず、有機半導体トランジスタの有機半導体層として利用される公知の材料が利用可能である。具体的には、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPSペンタセン)、テトラメチルペンタセン、パーフルオロペンタセン等のペンタセン類、TES−ADT、diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン)等のアントラジチオフェン類、DPh−BTBT、Cn−BTBT等のベンゾチエノベンゾチオフェン類、Cn−DNTT等のジナフトチエノチオフェン類、ペリキサンテノキサンテン等のジオキサアンタントレン類、ルブレン類、C60、PCBM等のフラーレン類、銅フタロシアニン、フッ素化銅フタロシアニン等のフタロシアニン類、P3RT、PQT、P3HT、PQT等のポリチオフェン類、ポリ[2,5−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)チエノ[3,2−b]チオフェン](PBTTT)等のポリチエノチオフェン類等が例示される。
有機半導体層の厚みは特に制限されないが、10〜200nmであることが好ましい。
有機半導体層を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とソース電極とドレイン電極とが形成された基板上に、有機半導体材料を溶媒に溶解させた有機半導体用組成物を塗布する方法などが挙げられる。有機半導体用組成物を塗布する方法の具体例は、ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法と同じである。有機半導体用組成物を塗布して有機半導体層を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
<封止層>
本発明の有機薄膜トランジスタは、耐久性の観点から、最外層に封止層を備えるのが好ましい。封止層には公知の封止剤を用いることができる。
封止層の厚みは特に制限されないが、0.2〜10μmであることが好ましい。
封止層を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とソース電極とドレイン電極と有機半導体層とが形成された基板上に、封止層形成用組成物を塗布する方法などが挙げられる。封止層形成用組成物を塗布する方法の具体例は、ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法と同じである。封止層形成用組成物を塗布して有機半導体層を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
また、図2は、本発明の有機薄膜トランジスタの別の一態様の断面模式図である。
図2において、有機薄膜トランジスタ200は、基板10と、基板10上に配置されたゲート電極20と、ゲート電極20を覆うゲート絶縁膜30と、ゲート絶縁膜30上に配置された有機半導体層50と、有機半導体層50上に配置されたソース電極40およびドレイン電極42と、各部材を覆う封止層60を備える。ここで、ソース電極40およびドレイン電極42は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。有機薄膜トランジスタ200は、トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層および封止層については上述のとおりである。
上記では図1および2において、ボトムゲート−ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタ、および、ボトムゲート−トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタの態様について詳述したが、本発明の導電膜形成用組成物はトップゲート−ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタ、および、トップゲート−トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタにも適用できる。
なお、上述した有機薄膜トランジスタは、電子ペーパー、ディスプレイデバイスなどに好適に使用できる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1:高分子添加剤P−1の合成)
300mLの三口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール(36.7g)を入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへ、ジメチルアミノエチルメタクリレート(31.44g)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(1.38g)、および、1−メトキシ−2−プロパノール(36.7g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.69g)を加えた後、90℃まで加熱し、2時間攪拌した。反応終了後、50℃まで冷却し、p−トルエンスルホン酸メチル(41g)を滴下し、80℃まで加熱し、2時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−1(Mw=28,000)を68g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例2:高分子添加剤P−2の合成)
300mLの三口フラスコに、ポリ(4−スチレンスルホン酸)18wt%水溶液(Aldrich(株)製)(55.56g)を入れ、氷浴で0℃まで冷却し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド25wt%水溶液(和光純薬工業(株)製)を19.8g滴加した。50℃まで加熱し、2時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、イソプロパノールで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−2(Mw=80,000)を12.0g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例3:高分子添加剤P−3の合成)
300mLの三口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール(31.2g)を入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへジメチルアミノエチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製)(20.52g)、(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート(ダイキン化成品販売(株)製、製品名:M−1620)(6.27g)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(1.0g)、および、1−メトキシ−2−プロパノール(31.2g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.50g)を加えた後、90℃まで加熱し、2時間攪拌した。反応終了後、50℃まで冷却し、p−トルエンスルホン酸メチル(26.7g)を滴下し、80℃まで加熱し、2時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−3(Mw=31,000)を45g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例4:高分子添加剤P−4の合成)
300mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン(28.50g)を入れ、窒素気流下、70℃まで加熱した。そこへ、p−スチレンスルホン酸エチル(東ソー(株)製、製品名:ETSS)20.00g、3−トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(チッソ(株)製、製品名:サイラプレーンTM−0701)(4.43g)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)、および、メチルエチルケトン(28.50g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)を加えた後、80℃まで加熱し、4時間攪拌した。反応終了後、50℃まで冷却し、ベンジルジメチルアミン(14.0g)を滴下した。その後、メタノール(30g)を添加し、4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−4(Mw=98,000)を29.0g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例5:高分子添加剤P−5の合成)
300mLの三口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール(50g)、ポリ−4−ビニルピリジン(aldrich社製 Mw=60,000)10gを入れ溶解させた。そこへp−トルエンスルホン酸メチル(20g)を滴下し、80℃まで加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−5(Mw=16,000)を25g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例6:高分子添加剤P−6の合成)
300mLの三口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール(25g)、ポリビニルイミダゾール(丸善石油化学(株)製 Mw=10,000)5gを入れ溶解させた。そこへp−トルエンスルホン酸メチル(12g)を滴下し、80℃まで加熱し、12時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−6(Mw=28,000)を8g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例7:高分子添加剤P−7の合成)
300mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン(25g)を入れ、窒素気流下、70℃まで加熱した。そこへ、p−スチレンスルホン酸エチル(東ソー(株)製、製品名:ETSS)20.00g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)、および、メチルエチルケトン(25g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)を加えた後、80℃まで加熱し、4時間攪拌した。反応終了後、50℃まで冷却し、ピリジン(14.9g)を滴下した。その後、メタノール(30g)を添加し、4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−7(Mw=82,000)を21.0g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例8:高分子添加剤P−8の合成)
300mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン(25g)を入れ、窒素気流下、70℃まで加熱した。そこへ、p−スチレンスルホン酸エチル(東ソー(株)製、製品名:ETSS)20.00g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)、および、メチルエチルケトン(25g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)を加えた後、80℃まで加熱し、4時間攪拌した。反応終了後、50℃まで冷却し、N−メチルイミダゾール(15.5g)を滴下した。その後、メタノール(30g)を添加し、4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−8(Mw=75,000)を22.0g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
(合成例9:高分子添加剤P−9の合成)
300mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン(25g)を入れ、窒素気流下、70℃まで加熱した。そこへ、p−スチレンスルホン酸エチル(東ソー(株)製、製品名:ETSS)20.00g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)、および、メチルエチルケトン(25g)を含む溶液を2時間かけて滴下し、2時間攪拌した。さらに、2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)(和光純薬工業(株)製)(0.24g)を加えた後、80℃まで加熱し、4時間攪拌した。反応終了後、フェニルジメチルホスフィン(26.0g)を滴下した。その後、メタノール(30g)を添加し、4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、アセトンで再沈を行った後、減圧下で乾燥し、P−9(Mw=93,000)を28.0g得た。Mwは、重量平均分子量を意味し、上述した方法により測定を行った。
<銀インクA1の調製>
分散剤としてDisperbyk−190(ビックケミー社製)(不揮発物として7.36g)を水(100mL)に溶解させた(溶液a)。次に、硝酸銀50.00g(294.3mmol)を水(200mL)に溶解させた(溶液b)。溶液aと溶液bとを混合し、攪拌した。得られた混合物に、85質量%N,N−ジエチルヒドロキシルアミン水溶液(78.71g)(N,N−ジエチルヒドロキシルアミンとして750.5mmol)を室温でゆっくり滴下した。さらに、Disperbyk−190(7.36g)を水(1000mL)に溶解させた溶液を室温でゆっくり滴下した。得られた懸濁液を限外濾過ユニット(ザルトリウス・ステディム社製ビバフロー50、分画分子量:10万、ユニット数:4個)に通し、限外濾過ユニットから約5Lの滲出液がでるまで精製水を通過させて精製した。精製水の供給を止め、濃縮し、50gの銀ナノ粒子の分散液(銀インクA1)を得た。この銀インクA1中の固形分の含有量は32質量%であった。また、固形分中の銀の含有量をTG−DTAにて測定した所、97.0質量%であった。なお、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子製)を用いて銀ナノ粒子の粒径を測定した所、平均粒子径は60nmであった。
<実施例1〜15、比較例1〜2>
溶液aと溶液bとを混合するときに、溶液aおよび溶液bに加えて、表1に示す高分子添加剤(B)(マイグレーション抑制剤)を、表1に示す「高分子添加剤(B)の含有量」となるように配合した以外は、銀インクA1の調製と同様の手順に従って、銀インクA2〜A18を調製した。銀インクは、導電膜形成用組成物に該当する。
<絶縁信頼性評価(その1)>
FR4ガラエポ板にABF−GX13(味の素ファインテクノ社製)をラミネートした基板上へ銀インクA1を焼結後の膜厚が200nmになる様にSTS−200(ワイディーメカトロソリューションズ社製)を用いてスプレーコーティング法により塗布した。その後、オーブンを用いて焼結し(180℃、2時間)、基板上に銀膜を形成した。形成された銀膜をフォトリソグラフィー法によりL/S=40/40μmの櫛形にエッチングし、櫛形状の銀膜(銀配線)を形成した。この時ドライフィルムレジストにはフォテックH−7025(日立化成社製)、銀エッチング液にはアグリップ940(メルテックス社製)を用いた。さらに、銀配線上にCytop CTL107MK(AGC社製)を乾燥後の膜厚が0.5μmになる様にスピンコートし、その後オーブンで140℃、20分間乾燥させ、封止層を形成して、絶縁信頼性評価用の配線基板を作製した。
得られた配線基板について、湿度85%、温度85℃、圧力1.0atm、電圧40Vの条件で寿命試験(使用装置:エスペック社製、EHS−221MD)を行った。具体的には、上記環境下で、隣り合った銀配線に上記電圧を印加した。そして、エレクトロケミカルマイグレーションによって銀配線間が短絡するまでの時間(銀配線間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間T)を測定した。銀インクA1を用いた場合の時間TをT1(基準)とする。
次に、高分子添加剤(B)を添加した銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)を用いて、銀インクA1と同様に、絶縁信頼性評価用の配線基板を作製し、寿命測定を行った。銀インクAn(n=2〜18)を用いた場合の時間TをTnとする。
銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)について、Tn/T1を算出し、以下の基準にしたがって、絶縁信頼性を評価した。結果を表1に示す。実用上、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
「A」:Tn/T1≧5の場合
「B」:5>Tn/T1≧2の場合
「C」:2>Tn/T1>1の場合
「D」:1≧Tn/T1の場合
<移動度(電界効果移動度)の評価>
ガラス基板(イーグルXG:コーニング社製)上に、ゲート電極となるAlを蒸着した(厚み:50nm)。その上にゲート絶縁膜形成用組成物(ポリビニルフェノール/メラミン=1質量部/1質量部(w/w)のPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)溶液(固形分濃度:2質量%))をスピンコートし、その後、150℃で60分間ベークを行い、膜厚400nmのゲート絶縁膜を形成した。その上に銀インクA1をインクジェット装置DMP−2831(富士フイルムダイマティクス社製)を用いてソース電極およびドレイン電極状(チャネル長40μm、チャネル幅200μm)に描画した。その後オーブンにて180℃、30分ベークを行い、焼結して、ソース電極およびドレイン電極を形成した。その上に2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン(ALDRICH社製)のトルエン溶液をスピンコートし、140℃で15分間ベークを行い、厚み100nmの有機半導体層を形成した。その上にCytop CTL−107MK(AGC社製)をスピンコートし、140℃で20分間ベークを行い、厚み2μmの封止層(最上層)を形成して、有機薄膜トランジスタ(ボトムゲート−ボトムコンタクト型)を作製した。
得られた有機薄膜トランジスタの各電極と、半導体パラメータ・アナライザ(4155C、Agilent Technologies社製)に接続されたマニュアルプローバの各端子とを接続して、電界効果トランジスタ(FET)の評価を行った。具体的には、ドレイン電流−ゲート電圧(Id‐Vg)特性を測定することにより電界効果移動度([cm2/V・sec])を算出した。同様に計5つの有機薄膜トランジスタを作製し、電界効果移動度を算出した。ソース電極およびドレイン電極に銀インクA1を用いた5つの有機薄膜トランジスタの電界効果移動度の平均値をμ1とする。
次に、高分子添加剤(B)を添加した銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)を用いて、銀インクA1と同様に、有機薄膜トランジスタを作製し、電界効果移動度の平均値を算出した。銀インクAn(n=2〜18)を用いた場合の電界効果移動度の平均値をμnとする。
銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)について、μn/μ1を算出し、以下の基準にしたがって、電界効果移動度を評価した。結果を表1に示す。実用上、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
「A」:μn/μ1≧0.8
「B」:0.8>μn/μ1≧0.5
「C」:0.5>μn/μ1≧0.1
「D」:0.1>μn/μ1
<絶縁信頼性評価(その2)>
上記<移動度(電界効果移動度)の評価>のようにして銀インクA1を用いて得られた有機薄膜トランジスタの耐久性試験を以下の方法に従い実施した。まず、得られた有機薄膜トランジスタを温度:50℃、湿度50%の恒温恒湿槽内に設置し、Vs=−20V、Vd=0V、Vg=−20Vの電圧をかけた。その間、10分毎にトランジスタ特性の測定を行い、閾値電圧Vthが初期値に対して10V以上のシフトが観測された時間をそのトランジスタの寿命時間(T1)として算出した。
次に、添加剤(B)を添加した銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)を用いて、銀インクA1を用いた場合と同様に、有機薄膜トランジスタを作製した。そして、T1を求めた方法と同様にして、銀インクAn(n=2〜18)を用いた場合のトランジスタの寿命時間(Tn)を算出した。
算出したT1とTnからTn/T1を求め、以下の基準に従って評価した。
「A」:Tn/T1≧10
「B」:10>Tn/T1≧5
「C」:5>Tn/T1≧1.5
「D」:1.5>Tn/T1
得られた結果は、上述した<絶縁信頼性の評価(その1)>と同様の傾向を示した。より具体的には、例えば、後述する表1に示す、実施例1の<絶縁信頼性評価(その1)>の評価結果である「絶縁信頼性評価」は「B」であるが、<絶縁信頼性評価(その2)>の評価結果も「B」であった。実施例2〜15および比較例1〜2においても、同様に<絶縁信頼性評価(その1)>の評価結果と<絶縁信頼性評価(その2)>の評価結果とは同じであった。
<耐溶剤性の評価>
銀インクA2〜A18(実施例および比較例の導電膜形成用組成物)のいずれかをガラス基板(イーグルXG:コーニング社製)上にスピンコートして、200℃にて1時間オーブンにてベークを行い、膜厚500nmの銀膜を得た。この銀膜の表面を、X線光電子分光法を用いて高分子添加剤(B)に起因する成分量(スペクトル強度)を測定し、この値をX1とした。
次に、同じ基板を室温でイソプロピルアルコールに20分間浸漬し、乾燥後、同様にX線光電子分光にて高分子添加剤(B)に起因する成分量(スペクトル強度)の測定を行った。この値をXnとする。
各銀インクA2〜A18で測定を行ったX1とXnからXn/X1をそれぞれ求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。実用上、移動度の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
「A」:Xn/X1≧0.7
「B」:0.7>Xn/X1≧0.3
「C」:0.3>Xn/X1≧0.1
「D」:0.1>Xn/X1
なお、表1中の高分子添加剤(B)欄に記載のM1およびM2は以下のとおりである。
・M1:ドデシルスルホン酸トリエタノールアミン塩
・M2:ニッサンアノンBLJ(N−ジメチルアルキルラウリルベタイン:日油製)
なお、上記表1中の「高分子添加剤(B)の含有量」は、導電膜形成用組成物(インク)全量に対する高分子添加剤(B)の含有量(質量%)を意図する。なお、比較例1および2においては、上記M1およびM2の含有量(質量%)を意図する。
表1から分かるように、高分子添加剤(B)を含有する実施例1〜15の導電膜形成用組成物を用いて電極を形成した有機薄膜トランジスタはいずれも優れた高い移動度(電界効果移動度)を示し、上記絶縁信頼性評価から絶縁信頼性も優れるといえ、形成された電極も優れた耐溶剤性を示した。
実施例3〜6の対比から、組成物全量に対する高分子添加剤(B)の含有量が、1.5〜7.0質量である場合、各種性能のバランスがより優れることが確認された。
一方、所定の高分子添加剤(B)を含有しない比較例1〜2の導電膜形成用組成物を用いた場合は、所望の効果が得られなかった。
10:基板
20:ゲート電極
30:ゲート絶縁膜
40:ソース電極
42:ドレイン電極
50:有機半導体層
60:封止層
100、200:有機薄膜トランジスタ

Claims (8)

  1. 金属粒子(A)と、
    一般式(I)で表される繰り返し単位、および、一般式(II)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1つの繰り返し単位を有する高分子添加剤(B)と、を含有する、導電膜形成用組成物。

    (一般式(I)中、R101は、水素原子またはアルキル基を表す。L1は、単結合、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。C1 +は、一般式(X)〜(Z)からなる群より選択される基を表す。

    一般式(X)中、R103〜R105は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。*は結合位置を示す。R103、R104およびR105は互いに結合して環を形成してもよい。
    一般式(Y)中、R106〜R109は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。R106およびR107は互いに結合して環を形成してもよい。*は結合位置を示す。
    一般式(Z)中、RおよびR110は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。nは、0または1〜4のいずれかの整数を表す。*は結合位置を示す。
    一般式(I)中、A1 -は、アニオン(ただし、ハロゲンイオンを除く)を表す。
    一般式(II)中、R102は、水素原子またはアルキル基を表す。L2は、単結合、または、置換基(ただし、ヒドロキシ基を除く)を有してもよい2価の有機基を表す。A2 -は、一般式(V)〜(W)からなる群より選択される基を表す。*は結合位置を示す。

    一般式(W)中、Rは、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。C2 は、下記一般式(A)〜(E)からなる群より選択されるカチオンを表す。

    一般式(A)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。ただし、R1〜R4の全てが同時に水素原子であることはない。R1〜R4は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    一般式(B)中、R5は、置換基を有してもよい炭化水素基、−NR1920、−N=CR2122、−CR23=NR24、または、−CRB1B2−NRB3B4を表す。ここで、R19〜R24およびRB1〜RB4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。R19およびR20は、互いに結合して環構造を形成してもよい。
    6は、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
    7は、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、または、−NR2526を表す。ここで、R25およびR26は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、互いに結合して環構造を形成してもよい。
    8は、水素原子、置換基を有してもよい炭化水素基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、−NR2728、−N=CR2930、または、−CR31=NR32を表す。ここで、R27〜R32は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。R27およびR28は、互いに結合して環構造を形成してもよい。
    ただし、R7およびR8の両方が同時にアルコキシ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基またはメルカプト基であることはなく、R5、R7およびR8の全てが同時に−NR1920、−NR2526および−NR2728であることはない。
    5〜R8は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    一般式(C)中、R9は、置換基を有してもよい炭化水素基、または、−NRC1C2を表す。ここで、RC1およびRC2は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
    10は、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
    11は、置換基を有してもよい炭化水素、−CR33=NR34、または、−NRC3C4を表す。ここで、R33、R34、RC3およびRC4は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。
    9〜R11は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    一般式(D)中、R12〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。ただし、R12〜R15の全てが同時に水素原子であることはない。R12〜R15は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    一般式(E)中、R16〜R18は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭化水素基を表す。R16〜R18は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。)
  2. 前記金属粒子(A)が、Ag、Cu、Al、NiおよびTaからなる群より選択される金属の粒子である、請求項1に記載の導電膜形成用組成物。
  3. 前記高分子添加剤(B)の含有量が、導電膜形成用組成物全質量に対して、1.5〜7.0質量%である、請求項1または2に記載の導電膜形成用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された導電膜。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された電極を備える、有機薄膜トランジスタ。
  6. 請求項5に記載の有機薄膜トランジスタを使用した、電子ペーパー。
  7. 請求項5に記載の有機薄膜トランジスタを使用した、ディスプレイデバイス。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜形成用組成物を用いて形成された配線を備える、配線板。
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