JP6033193B2 - ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、アームロボット又はアームを備えているロボットに関する。
アーム先端部のエンドエフェクタの目標位置軌道に基づいてアームを構成する関節機構の角度及び角速度指令値が決定され、当該指令値にしたがってアームの動作を制御する技術が提案されている(特許文献1及び2参照)。
特開昭64−066715号公報 特許第3465253号公報
しかし、エンドエフェクタの実位置軌道を当該目標位置軌道から逸脱させるような外力がアームに作用した場合、アームの動作が硬くなり、当該外力に応じて適応的にアームを作動させることが困難である。
そこで、本発明は、外力に応じてアームの姿勢を適応的に制御することが可能なロボットを提供することを解決課題とする。
本発明は、基体と、前記基体から延設され、複数のリンク及び当該複数のリンクを連結する複数の関節機構を有するアームと、前記アームの動作を制御するように構成されている制御装置とを備えているロボットに関する。
本発明は、前記制御装置が、前記複数の関節機構のそれぞれの角度軌道に基づき、前記アームの動力学モデルにしたがって第1トルク指令値を設定し、制御点に作用する外力にゲイン係数を乗じることにより前記制御点において前記アームに発生させる力指令値を定めた上で、当該力指令値にヤコビ行列を乗じることにより前記制御点よりも前記基体に対して近い側にある指定関節機構に対する第2トルク指令値を設定し、かつ、前記第1トルク指令値と前記第2トルク指令値との合成結果を前記複数の関節機構のそれぞれに対するトルク指令値として出力することにより、前記アームの動作を制御するように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットによれば、アームの各関節機構の角度軌道に基づき、動力学モデルにしたがって第1トルク指令値が設定され、当該第1トルク指令値を含むトルク指令値にしたがってアームの動作が制御される。このため、制御点とは異なる箇所においてアームに作用する外力(第1外力)に応じてアームの姿勢を柔軟に変化させることができる。
制御点においてアームに作用する外力(第2外力)に対してゲイン係数が乗じられることにより力指令値が設定され、当該力指令値に応じて第2トルク指令値が設定され、当該第2トルク指令値を含むトルク指令値にしたがってアームの動作が制御される。
具体的には、ゲイン係数が「負値」に設定されている場合、制御点において該当第2外力成分に対して逆方向にアームが力(抵抗力)を発生するようにアームの動作が制御される。また、ゲイン係数が「正値」に設定されている場合、制御点において該当第2外力成分に対して順方向にアームが力(補助力)を発生するようにアームの動作が制御される。さらに、ゲイン係数が「0」に設定されている場合、制御点において該当第2外力成分に応じた力をアームが発生しないようにアームの動作が制御される。
このため、制御点における第2外力の各成分に対してゲイン係数の値の組み合わせがさまざまに変更されることにより、当該第2外力に応じて制御点がさまざまな形態で変位しうるようにアームの姿勢が適応的に制御されうる。
本発明のロボットにおいて、前記制御装置が、前記ゲイン係数の値として−1を前記制御点に作用する外力の鉛直方向成分に乗じることにより前記力指令値の鉛直方向成分を設定するように構成されていることが好ましい。
当該構成のロボットによれば、アームに対して鉛直方向に作用する第2外力に対して逆方向に同じ大きさの力をアームが発生するように、アームの動作が制御される。このため、制御点に物体の荷重がかかる又は重力が作用するような形態でアームに当該物体を支持させながら、アームに対して第1外力を作用させることにより、制御点及び物体を所望の形態で変位させることができる。
本発明のロボットにおいて、前記制御装置が、前記複数のリンクのそれぞれに作用する重力を補償する重力補償トルクが含まれるように前記トルク指令値を設定するように構成されていることが好ましい。
当該構成のロボットによれば、アームに対して第2外力が作用していない状態で、当該アームの姿勢が自重により変化することなくそのままに維持されるようにアームの動作が制御されうる。
本発明のロボットにおいて、前記制御装置が、前記第1トルク指令値と前記第2トルク指令値との干渉を解消するための零空間への射影行列を前記第1トルク指令値に対して乗じた結果と、前記第2トルク指令値との和を前記複数の関節機構のそれぞれに対するトルク指令値として設定するように構成されていることが好ましい。
当該構成のロボットによれば、指定関節機構の第2トルク指令値に対する、第1外力に応じた指定関節機構の受動的な動作の影響が解消され、その結果として力指令値に応じた力をアームに確実に発生させることができる。
本発明のロボットにおいて記基体を並進移動させる機能を有する移動機構をさらに備え、前記制御装置が、前記アームの基準点の変位にしたがって前記基体を並進移動させるように前記移動機構の動作を制御するように構成されていることが好ましい。
当該構成のロボットによれば、グローバル座標系における基準点の変位に応じて基体が変位しうるので、制御点、又は制御点に荷重がかかるような形態でアームにより支持されている物体がさまざまな形態で変位しうるようにアームの姿勢が適応的に制御されうる。
本発明のロボットの構成説明図。 ロボットの制御装置の構成説明図。 本発明の一実施形態としてのロボットの構成説明図。 ロボットの動作検証に関する説明図。 本発明のロボットの他の実施形態に関する説明図。 本発明のロボットの他の実施形態に関する説明図。 本発明のロボットの他の実施形態に関する説明図。
(ロボットの構成)
図1に示されているロボット1は、基体B1と、基体B1を支持するとともに基体B1を並進移動させるように構成されている移動機構B2と、基体B1から延設されているアームAと、ロボットの駆動源であるアクチュエータ(図示略)の動作を制御する制御装置2とを備えている。アームAは、複数の関節機構Ji(i=1〜N)と、当該複数の関節機構Jiを介して連結されている複数のリンクLiとを備えている。関節機構の数及び各関節機構の自由度(1〜3)は任意に設計されうる。
アームAを構成するアクチュエータの動作に応じて、各関節機構Jiの回転自由度に応じた軸回りの関節角度qiが制御されることにより、第i−1リンクLi-1に対する第iリンクLiの相対的な姿勢が調節される。ロボット1は各関節角度qiに応じた信号を出力する関節角度センサ(図示略)をさらに備え、制御装置2は各関節角度センサからの出力信号に基づいて各関節角度qiを測定する。
第N関節機構JNには、エンドエフェクタとしての第NリンクLN上にある制御点PCに作用する外力(第2外力)Fに応じた信号を出力する6軸力センサが外力検知器SNとして設けられている。外力Fは、fx(x方向の並進力)、fy(y方向の並進力)、fz(z方向の並進力)、Mx(x軸回りの回転力)、My(y軸回りの回転力)及びMz(z軸回りの回転力)を成分とする6次元ベクトルにより表わされる。
第Nリンク座標系(ローカル座標系)における外力検知器SNによる外力Fの測定値は、第Nリンクの姿勢行列T(N)=Πk=1~NT(k)(「Π」は積を表わす。)を用いてグローバル座標系の測定値に座標変換される。
関節機構J1〜JNのうち一部又は全部の関節機構Jiに外力検出器Siが設けられていてもよい。外力検出器Siが設けられた一又は各関節機構Jiにより駆動される一又は各リンクLi上に制御点PCが定義される。
移動機構B2を構成するアクチュエータの動作が制御されることにより、基体B1のグローバル座標系における位置PB1が制御される。制御装置2は、電子制御ユニット(CPU,ROM,RAM,I/O回路等により構成されている。)又はコンピュータにより構成されている。
(制御装置の構成)
図2に示されている制御装置2は、第1トルク指令要素21と、第2トルク指令要素22と、基体運動指令要素23と、アーム制御要素24と、基体制御要素25とを備えている。制御装置2の各構成要素は、メモリと、当該メモリから必要なデータ及びプログラムを読み出した上で、後述する担当演算処理を実行する演算処理装置(CPU)とにより構成されている。
第1トルク指令要素21は、各関節機構Jkの角度q等に基づき、アームAの動力学モデルにしたがって、各関節機構Jkの第1トルク指令値trq1_cmd(k)を設定するように構成されている。第2トルク指令要素22は、制御点PCにおいてアームAに作用する外力測定値Factをフィルタ(ローパスフィルタ)10に通した結果としての外力(第2外力)Fにゲイン行列Mgainを乗じることによりアームAに発生させる力指令値Fcmdを設定する要素221と、力指令値Fcmdに基体B1を基準として定義されるヤコビ行列Jを用いた演算処理を施すことにより各関節機構Jkの第2トルク指令値trq2_cmd(k)を設定する要素222とを備えている。
アーム制御要素24は、第1トルク指令値trq1_cmd(k)と第2トルク指令値trq2_cmd(k)との和又は合成結果であるトルク指令値trq_cmd(k)に基づき、各関節機構Jkのトルクを制御することによりアームAの動作を制御する。
ロボット1が関節角度指令値qcmdによりアームAの各関節機構Jkの関節角度qiが制御される関節駆動型のロボットである場合、制御装置2はトルク変換器を備えている(米国特許公報US7,986,118B2参照)。各関節機構Jkのトルク指令値trq_cmd(k)が、当該トルク変換器により関節角度指令値qcmd(k)又は関節角速度指令値dqcmd(k)/dtに変換される。これにより、ロボット1が擬似的にトルク指令型のロボットとして制御されうる。
基体運動指令要素23は、力指令値Fcmdにコンプライアンスゲイン行列Mcmp_gainを乗じることにより基体B1の位置指令値PB1_cmd及び姿勢指令値θB1_cmdを設定する。基体制御要素25は、位置指令値PB1_cmd及び姿勢指令値θB1_cmdにしたがって基体B1の位置及び姿勢を制御する。
(ロボットの制御方法)
前記構成の制御装置2により実行されるロボット1の動作制御方法について説明する。
(関節空間におけるトルク指令)
第1トルク指令要素21により、アームAの動力学モデルを表わす関係式(21)にしたがって、第1トルク指令値(関節空間におけるトルク指令値)trq_joint_cmd≡trq1_cmd=[trq1_cmd(1), ..trq1_cmd(i), ..trq1_cmd(N)]が設定される。
A(q)(d2q/dt2)+B(q,(dq/dt))+g(q)=trq1_cmd ..(21)。
各関節機構の角度q=[q(1),‥q(i),‥q(N)]、関節角速度(dq/dt)、関節角加速度(d2q/dt2)、慣性行列A(q)、遠心力・コリオリ力B(q,(dq/dt))及び重力補償トルクg(q)のそれぞれは、当該角度qの時系列的な変化態様を定める角度軌道に基づいて定められる。
関係式(21)によれば、関節角度指令値qcmdが出力されない場合、制御点PC以外の箇所においてアームAに作用する外力(第1外力)に応じて、当該アームAを受動的に作動させるような第1トルク指令値trq1_cmdが出力される。
関係式(21)左辺における重力補償項g(q)により、ロボット1の姿勢にかかわらず各リンクLiに作用する重力が補償される。したがって、各リンクLiに作用する外力Fに応じて、ロボット1が各リンクLiに作用する重力による影響を補償しながら受動的に操作されうる。ロボット1は外力Fが0になった場合、各リンクLiの位置及び姿勢、ひいてはアームAの位置及び姿勢をそのまま変化させずに維持することができる。
(操作空間におけるトルク指令)
第2トルク指令要素22により、外力検知器SNを通じて測定された外力(第2外力)Fと、ゲイン行列Mgainとに基づいて関係式(221)にしたがって力指令値Fcmdが算出される。「Diag」は対角行列を表わす。
Fcmd=MgainF, Mgain=Diag(Kfx, Kfy, Kfz, KMx, KMy, KMz) ..(221)。
ゲイン行列Mgainの対角要素(ゲイン係数)Ks(s=fx,fy,fz,Mx,My,Mz)が正値に設定されている場合、力成分Fsに対して順方向の力又は支援力が作用するような力指令値Fcmdが設定される。一方、ゲイン係数Ksが負値に設定されている場合、力成分Fsに対して逆方向の力又は抵抗力が作用するような力指令値Fcmdが設定される。例えば、ゲイン係数Kfzが「−1」に設定されることにより、アームAに作用するz方向の外力Ffzが完全に補償(キャンセル)されるような力指令値Fcmdが設定される。
当該制御点PCにおいてアームAに発生させる力Fcmdと操作空間に射影された慣性行列ΛCに基づいて関係式(222)にしたがって、操作空間において発生させる力Fcmd*として変換される。
Fcmd*CFcmd ..(222)。
操作空間における力指令値Fcmd*は、関係式(223)にしたがって各関節機構Jkの第2トルク指令値(操作空間におけるトルク指令値)trq_task_cmd≡trq2_cmd=[trq2_cmd(1), ..trq2_cmd(i), ..trq2_cmd(N)]として分配される。
trq2_cmd=JcTFcmd* ..(223)。
制御点PCがエンドエフェクタとしての第NリンクLNに定義されている場合、基体B1の座標系を基準として定義されているヤコビ行列JCは関係式(224)にしたがって定義されている。これは一般的なヤコビ行列である。
Jc=(J1, ..Ji, ..Jn), Ji=(Ji1, Ji2, Ji3, Ji4, Ji5, Ji6)T..(224)。
一方、制御点PCが第iリンクLi(i<N)上の任意の位置にある場合のヤコビ行列JCは関係式(225)にしたがって定義される。
Jc=(J1, ..Ji, 0, ..0) ..(225)。
制御点PCが定義される第iリンクL(i)の駆動用の第i関節機構J(i)のグローバル座標系における位置を表わすベクトルPJ(i)及び姿勢を表わす行列ΘJ(i)が算出される。第iリンクL(i)に対して位置及び姿勢が固定されているリンク座標系(ローカル座標系)における制御点PCの第i関節機構J(i)に対するオフセットを表わすベクトルPc_offsetにより定義される。これにより、グローバル座標系における制御点PC=PJ1(i)+ΘJ1(i)Pc_offsetが定義される。
これにより、第iリンクLi上の制御点PCで発生する力Fcmdが、第i関節機構Jiとこれよりも基体B1に近い側に関節機構J1〜Ji-1のそれぞれの第2トルク指令値trq2_cmd(k)(k=1〜i)に変換される。
(関節空間及び操作空間におけるトルク指令値の合成)
関係式(241)により表わされるゼロ空間への射影行列NC Tが用いられて、関係式(242)にしたがって最終的なトルク指令値trq_cmdが設定される。これにより、制御点PCにおいてアームAに力を発生させるための第2トルク指令値trq2_cmdと、当該制御点PCよりも基体B1に対して近い側の関節機構Jkの第1トルク指令値trq1_cmd(k)とが相互に干渉することが回避されうる。
NcT=I-JcTJc*T, Jc*T=ΛcJcA-1, Λc-1=JcA-1JcT ..(241)。
trq_cmd=NcTtrq1_cmd+trq2_cmd,
trq1_cmd=(trq1_cmd(1), ..trq1_cmd(i), trq1_cmd(i+1), ..trq1_cmd(N)),
trq2_cmd=(trq2_cmd(1), ..trq2_cmd(i), 0, ..0) ..(242)。
したがって、制御点PCにおいてアームAに作用する外力Fは、第iリンクLi及び第iリンクLiよりも基体B1に対して近い側にある関節機構J1〜Ji-1のトルク指令値trq_cmd(1)〜trq_cmd(i)に反映される。その一方、当該力Fは、第iリンクLiよりも基体B1に対して遠い側にある関節機構Ji+1〜JNのトルク指令値trq_cmd(i+1)〜trq_cmd(N)には反映されない。
(基体の並進制御)
基体B1の代表点(例えば重心)PB1と、アームAに定義される基準点PAとの水平方向(グローバル座標系のx方向及びy方向)の間隔uが一定範囲内に収まるように、基体B1を並進移動させるように移動機構B2の動作が制御される。当該間隔u及びその時間変化率du/dtに基づき、仮想的な弾性力KD(K:バネ定数)及び減衰力D(du/dt)(D:ダンパ係数)が基体B1に作用するというモデルにしたがって、グローバル座標系における代表点PB1が変位するように移動機構B2の動作が制御される。
移動機構B2が並進移動することにより代表点PB1が動かされてもよく、移動機構B2が並進移動することなく、基体B1との相対的な姿勢が変更されることにより代表点PB1が動かされてもよい。
(動作検証)
動作検証対象として、図3に示されているように脚式移動ロボット1が用いられた。ロボット1は、人間と同様に、基体B1と、基体B1の上方に配置された頭部B0と、基体B1の上部に上部両側から延設された左右のアームAと、基体B1の下部から下方に延設された左右の脚体(移動機構)B2とを備えている(再表03/090978号公報及び再表03/090979号公報等参照)。
基体B1はヨー軸回りに相対的に回動しうるように上下に連結された上部および下部により構成されている。頭部B0は基体B1に対してヨー軸回りに回動する等、動くことができる。
アームAは第1リンクL1と、第2リンクL2とを備えている。左右のアームAのそれぞれの先端にはハンド(第3リンク)L3が設けられている。基体B1と第1リンクL1とは第1関節機構(肩関節機構)J1を介して連結され、第1リンクL1と第2リンクL2とは第2関節機構(肘関節機構)J2を介して連結され、第2リンクL2とハンドL3とは第3関節機構(手首関節機構)J3を介して連結されている。第1関節機構J1はロール、ピッチおよびヨー軸回りの回動自由度を有し、第2関節機構J2はピッチ軸回りの回動自由度を有し、第3関節機構J3はロール、ピッチ、ヨー軸回りの回動自由度を有している。
脚体B2は第1脚体リンクBL1と、第2脚体リンクBL2と、足平部BL3とを備えている。基体B1と第1脚体リンクBL1とは股関節機構(第1脚関節機構)BJ1を介して連結され、第1脚体リンクBL1と第2脚体リンクBL2とは膝関節機構(第2脚関節機構)BJ2を介して連結され、第2脚体リンクBL2と足平部BL3とは足関節機構(第3脚関節機構)BJ3を介して連結されている。
股関節機構BJ1はロール、ピッチおよびロール軸回りの回動自由度を有し、膝関節機構BJ2はピッチ軸回りの回動自由度を有し、足関節機構BJ3はロールおよびピッチ軸回りの回動自由度を有している。股関節機構BJ1、膝関節機構BJ2および足関節機構BJ3は「脚関節機構群」を構成する。なお、脚関節機構群に含まれる各関節機構の並進および回転自由度は適宜変更されてもよい。また、股関節機構BJ1、膝関節機構BJ2および足関節機構BJ3のうち任意の1つの関節機構が省略された上で、残りの2つの関節機構の組み合わせにより脚関節機構群が構成されていてもよい。さらに、脚体B2が膝関節とは別の第2脚関節機構を有する場合、当該第2脚関節機構が含まれるように脚関節機構群が構成されてもよい。足部BL3の底には着地時の衝撃緩和のため弾性素材が設けられている(特開2001−129774号公報参照)。
ロボット1の脚体B2の動作は、特許第3132156号公報等に記載されている姿勢安定化の手法にしたがって制御される。アームAの動作は、本発明の重力トルクのみが補償されている受動的な関節駆動モードにしたがって制御される。
第3関節機構J3の箇所(手首部分のみに、エンドエフェクタとしてのハンドL3に作用する外力Fに応じた信号を出力するように構成されている外力検知器Sが設けられている。
(検証結果その1)
ゲイン行列Mgainとして対角行列−I=Diag(−1,−1,−1,−1,−1,−1)が採用された。ハンドL3上に制御点PCが定義されている。
図4(a)に示されているように、オペレータが、ハンドL3よりも基体B1側にある第1リンクL1又は第2リンクL2をつかんで外力Fを作用させた(白矢印参照)。この場合、アームAの姿勢が柔軟に変化させることができた。
図4(b)に示されているように、ハンドL3上の制御点PCにおいて物体の荷重がかかるような形態でアームA(右側アームA(R))に当該物体を支持させた。この場合、ハンドL3上の制御点PCにおいて物体に作用する重力に対して逆方向に同じ大きさの力が生じるようにアームAの動作が制御されることにより、ハンドL3の位置は動かなかった。
図4(c)に示されているように、右側アームA(R)に物体を支持させた状態で、オペレータがハンドL3をつかんで外力Fを作用させた(白矢印参照)。この場合、当該外力Fに対して逆方向に同じ大きさの力が生じるようにアームAの動作が制御されることにより、ハンドL3及び物体の位置は動かなかった。一方、この状態で、オペレータが第1リンクL1又は第2リンクL2をつかんで外力Fを作用させた場合、アームAの姿勢が柔軟に変化するように制御されることにより、ハンドL3(制御点PC)及び物体の位置を容易に変化させることができた(図4(a)参照)。
(検証結果その2)
ゲイン行列Mgainとして対角行列Diag(1,1,−1,1,1,1)が採用された。右側アームA(R)に物体を支持させた場合、ハンドL3上の制御点PCにおいて物体に作用する重力に対して逆方向に同じ大きさの力が生じるようにアームAの動作が制御されることにより、ハンドL3の位置は動かなかった(図4(b)参照)。また、オペレータが、ハンドL3をつかんで鉛直方向に外力fを作用させた場合も、ハンドL3の位置は動かなかった。
さらに、ハンドL3により物体が支持されている状態で、オペレータがハンドL3をつかんで外力F(x方向又はy方向)を作用させた場合、実施例1とは異なり、当該外力Fに対して順方向に同じ大きさの力が生じるようにアームAの動作が制御されることによりハンドL3及び物体の位置が動かされた(図4(c)参照)。
オペレータが、ハンドL3よりも基体B1側にある第1リンクL1又は第2リンクL2をつかんで外力Fを作用させた場合、実施例1と同様に、アームAの姿勢が柔軟に変化するように制御されることにより、ハンドL3及び物体の位置を容易に変化させることができた。ハンドL3ではなく、第1リンクL1又は第2リンクL2に物体の荷重がかかるような形態でアームに当該物体を支持させた場合、当該荷重により第1リンクL1又は第2リンクL2が下降するようにアームAの姿勢が変化した。
(本発明の他の実施形態)
図5に示されているように、図3に示されているロボット1のハンドL3に人間が荷重Fact(右方向矢印参照)をかけることにより、当該荷重Factに応じた補助力Fcmd(左方向矢印参照)が人間に対して作用するように、アームAの動作が制御されてもよい。ロボット1の第3関節機構J3(図3参照)にはハンドL3に作用する当該荷重Factを測定するための6軸又は3軸力センサS1が設けられ、基体B1にはジャイロセンサS2が設けられている。
ロボット1はアームAが伸びきらないように基体B1を並進移動させるため、脚体B2を動かして歩行する。その結果、人間がロボット1により後ろから押されることにより、その歩行のための負荷が軽減されうる。
図6(a)(b)に示されている倒立振子型車両の上部フレームにより基体B1が構成され、上部フレームを支持する下部フレームに格納されている車輪により移動機構B2が構成されていてもよい(特開2011−063180号公報等参照)。アームAは3つのアームリンクL1〜L3を有している。第1アームリンクL1は第1関節機構J1を介して上部フレームB1に対して接続されている。第2アームリンクL2は第2関節機構J2を介して第1アームリンクL1に対して連結されている。ハンド又はエンドエフェクタL3は第3関節機構J3を介して第2アームリンクL2に対して連結されている。
図6(a)には、ロボット1が静止し、かつ、物体が持ち手を介してハンドL3にぶら下げられている状態が示されている。この状態では、6軸力センサS1により当該物体の質量mに由来する下方向(−Z方向)の荷重mgが測定される。対角行列であるゲイン行列Mgain(関係式(221)参照)の対角成分Msのうち少なくともMfzが「−1」に設定されている場合、上方向(+Z方向)に大きさが同じ力Fcmdが作用するようにアームAを含むロボット1の動作が制御される。その結果、荷重mgと力Fcmdとが釣り合い、アームAの姿勢がそのままに維持された状態でロボット1が静止することができる。
図6(b)には、図6(a)に示されている静止状態(破線参照)から、車輪B2の動作によりロボット1が前方(+X方向)に進んだ状態が示されている。この状態では、6軸力センサS1により荷重mgに加えて、後方(−X方向)への慣性力Faccが測定される。対角行列であるゲイン行列Mgainの対角成分Msのうち少なくともMfx及びMfzが「−1」に設定されている場合、上方向(+Z方向)及び前方(+X方向)のそれぞれに大きさが同じ力の合力Fcmdが作用するようにアームAを含むロボット1の動作が制御される。その結果、アームAの姿勢がそのままに維持された状態でロボット1が移動することができる。
図7(a)には、エンドエフェクタL3が第3関節機構J3から左右に分岐して延伸された略U字状に形成され、一対の当該延伸部分が人間をその左右の脇下で支えるように構成されているロボット1が示されている。対角行列であるゲイン行列Mgainの対角成分Mfzが「−1」に設定されることにより、脚の運動機能が低下した人間であってもロボット1の補助により起立状態を維持することができる。対角行列であるゲイン行列Mgainの対角成分MsのうちMfx及びMfyが正値に設定されている場合、人間はエンドエフェクタL3に対して体重を預けることで、ロボット1とともに移動することができる。
図7(b)には、エンドエフェクタL3が椅子状に形成されているロボット1が示されている。対角行列であるゲイン行列Mgainの対角成分MsのうちMfx及びMfyが正値に設定されている場合、人間は床面を蹴ることで、ロボット1とともに移動することができる。
図7(c)には、図6(a)(b)に示されているロボット1が中間に人間が入り込むことができる程度の間隔をおいて左右に配置された上で背もたれ様の部材により一体化されているロボット1が示されている。対角行列であるゲイン行列Mgainの対角成分Mfzが「−1」に設定されることにより、左右のエンドエフェクタL3により物体を支持した状態でもアームAの姿勢が変更されることはない。その一方、人間がアームAのエンドエフェクタL3以外の任意の箇所(例えば第2アームリンクL2)をつかんで力を入れることで、アームAが受動的に動かされ、その姿勢が任意に変更される。さらに、人間はアームAの姿勢を任意に変更することで、ロボット1とともに移動することができる。
1‥ロボット、2‥制御装置、A‥アーム、Ji‥関節機構、Li‥リンク。

Claims (5)

  1. 基体と、前記基体から延設され、複数のリンク及び当該複数のリンクを連結する複数の関節機構を有するアームと、前記アームの動作を制御するように構成されている制御装置とを備えているロボットであって、
    前記制御装置が、前記複数の関節機構のそれぞれの角度軌道に基づき、前記アームの動力学モデルにしたがって第1トルク指令値を設定し、制御点に作用する外力にゲイン係数を乗じることにより前記制御点において前記アームに発生させる力指令値を定めた上で、当該力指令値にヤコビ行列を乗じることにより前記制御点よりも前記基体に対して近い側にある指定関節機構に対する第2トルク指令値を設定し、かつ、前記第1トルク指令値と前記第2トルク指令値との合成結果を前記複数の関節機構のそれぞれに対するトルク指令値として出力することにより、前記アームの動作を制御するように構成されていることを特徴とするロボット。
  2. 請求項1記載のロボットにおいて、
    前記制御装置が、前記ゲイン係数の値として−1を前記制御点に作用する外力の鉛直方向成分に乗じることにより前記力指令値の鉛直方向成分を設定するように構成されていることを特徴とするロボット。
  3. 請求項1又は2記載のロボットにおいて、
    前記制御装置が、前記複数のリンクのそれぞれに作用する重力を補償する重力補償トルクが含まれるように前記トルク指令値を設定するように構成されていることを特徴とするロボット。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のロボットにおいて、
    前記制御装置が、前記第1トルク指令値と前記第2トルク指令値との干渉を解消するための零空間への射影行列を前記第1トルク指令値に対して乗じた結果と、前記第2トルク指令値との和を前記複数の関節機構のそれぞれに対するトルク指令値として設定するように構成されていることを特徴とするロボット。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載のロボットにおいて、
    前記基体を並進移動させる機能を有する移動機構をさらに備え、
    前記制御装置が、前記アームの基準点の変位にしたがって前記基体を並進移動させるように前記移動機構の動作を制御するように構成されていることを特徴とするロボット。
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