JP6031934B2 - インク組成物および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インク組成物および画像形成方法に関する。
インクジェット記録方法は、インク滴を飛翔させ、記録媒体に付着させて記録を行う方法である。近年では、記録媒体として普通紙を用いた場合であっても、銀塩写真並の画質を実現できるインクジェット記録用のインクも開発されている。また、記録媒体(以下、「メディア」と称することがある。)としては、各種の紙の他、インク受容層などが塗工された塗工紙、プラスチックフィルム、布帛などがあり、それぞれのメディアに対してインクジェット記録を行うに適したインクの開発も行われている。
インクジェット記録に用いられる一般的なインクとしては、主成分が水であって、これに着色剤や各種添加剤を含有させた水系インクが挙げられる。例えば、特開2005−194500号公報(特許文献1)には、界面活性剤としてポリシロキサン化合物を用い、1,2−ヘキサンジオール等のアルカンジオールを添加することにより、滲みが無く、専用紙に対する光沢性に優れる水系のインク組成物が開示されている。
一方、メディアのインク吸収能力が乏しい場合には、水性の顔料インクを使用すると、インクの記録媒体への浸透性が不十分となり、画像に光沢ムラが生じる場合があり、このような場合には、例えば、特開2004−210996号公報には、光沢系のメディアに対してポリエーテル変成ポリシロキサン系化合物を界面活性剤として用いたインク組成物を用いることにより、光沢ムラを改善できる旨が開示されている。
特開2005−194500号公報 特開2004−210996号公報
ところで、インクジェット記録方法によって記録媒体に、べた画像(すき間なくインクを塗布した画像)を形成する場合には、インクの記録媒体上での濡れ拡がり性が必要となる。そして、メディアの記録面がインクを吸収しない、若しくはほとんど吸収しない場合やインクをはじきやすい性質を有する場合には、インクの濡れ拡がり性を十分に高め、はじきを抑える必要がある。
他方、インクジェット記録方法によって記録媒体上に、べた画像を形成する場合、吐出される個々のインク滴の体積を大きくすれば、付着させるインク滴の個数を少なくできるので、走査回数を削減することができたり、ヘッド解像度(ヘッドにおけるノズルの配置される密度)をそれほど高めなくてもよいことが期待できる。また、この場合、インク滴の記録媒体上での濡れ拡がり性についても、より濡れ広がるほどべた画像を形成することが容易になると期待できる。
しかしながら、従来のインクに使用される界面活性剤では、特にメディアのうち、プラスチックフィルムなどのインクを吸収しにくい(低吸収性)、あるいは吸収しない(非吸収性)メディアにおける、メディア上でのインクの濡れ拡がり性を高める作用は、必ずしも十分ではなかった。また、従来の界面活性剤では、ヘッドから吐出させるインク滴の体
積を大きくすると、メディア上でのインクのはじきなどが生じることがあった。
このように、低吸収性あるいは非吸収性のメディアに対してべた画像を形成するには、インクに密着性、乾燥性、はじき防止性、濡れ拡がり性などの広範な性能が求められる。インクにこのような性質を付与するための1つの手段としては、インクに含まれる界面活性物質の種類や配合を変化させることが挙げられ、これによりインクにおける多種類の物性を高度にバランスさせる必要がある。
本発明の幾つかの態様に係る目的の1つは、特定の化学構造を有する化合物および界面活性剤を配合することにより、非吸収性あるいは低吸収性のメディアに対して良好なべた画像を形成することのできるインク組成物を提供することであり、また、そのようなインク組成物によって、非吸収性あるいは低吸収性のメディアに対して良好なべた画像を形成する画像形成方法を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]本発明に係るインク組成物の一態様は、水と、色材と、界面活性剤と、下記一般式(I)で表される化合物Iと、を含み、標準沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含まず、非吸収性または低吸収性記録媒体に対して用いられる、インクジェット記録用のインク組成物であって、前記界面活性剤は、フッ素系界面活性剤およびシロキサン単位が5以上のシロキサン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種とするものである。
Figure 0006031934
[一般式(I)中、nは45以上230以下の整数を表し、R1はそれぞれ独立に、未変性、エーテル変性、ポリエステル変性、エポキシ変性、アミン変性、カルボキシル変性、フッ素変性、アルキルオキシ変性、メルカプト変性、(メタ)アクリル変性、フェノール変性、フェニル変性、カルビノール変性またはアラルキル変性の炭化水素基を表す。]
本適用例のインク組成物によれば、少なくとも上述の化合物Iおよび界面活性剤を含むことにより、界面活性を示す物質のバランスが図られ、非吸収性または低吸収性のメディアに対して良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例2]適用例1において、前記界面活性剤は、その1質量%水溶液において、15mN/m以上25mN/m以下の表面張力を有してもよい。
本適用例のインク組成物によれば、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2において、前記インク組成物における、前記界面活性剤の質量分率をαとし、前記化合物Iの質量分率をβとした場合に、α/βの値が、0.5以上20以下であってもよい。
本適用例のインク組成物によれば、さらに界面活性を示す物質の配合のバランスがさら
に良好で、非吸収性または低吸収性のメディアに対して良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、前記界面活性剤は、下記一般式(II)の化合物を含んでもよい。
Figure 0006031934
[一般式(II)中、kは、1以上5以下の整数を表し、nは、1以上の整数を表し、mは、0以上15以下の整数を表し、pは、1以上の整数を表し、qは、5以上30以下の整数を表し、p/(q+p)の値は、0.2以上0.8以下であり、R2は、水素原子または炭素原子の数が1ないし5のアルキル基を表す。]
本適用例のインク組成物によれば、インクのメディア上での濡れ拡がり性がさらに良好で、また、メディア上でのはじきがさらに抑制され、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例5]適用例4において、一般式(II)中、mは0であり、nは2以上30以下の整数を表し、pは5以上15以下の整数を表し、R2は、水素原子またはメチル基であってもよい。
本適用例のインク組成物によれば、インクのメディア上での濡れ拡がり性がさらに良好で、またメディア上でのはじきがさらに抑制され、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、デービス法により算出されるHLB値が4.2以上7.8以下であるグリコールエーテルをさらに含んでもよい。
本適用例のインク組成物によれば、インクのメディア上での濡れ拡がり性が極めて良好で、濃淡ムラを抑制する効果が高まり、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例7]本発明に係る画像形成方法の一態様は、上述の適用例1ないし適用例6のいずれか1例に記載のインク組成物を、記録ヘッドから吐出して非吸収性または低吸収性記録媒体に画像を記録するものである。
本適用例の画像形成方法によれば、非吸収性または低吸収性記録媒体に良好なべた画像を容易に形成することができる。
[適用例8]適用例7において、下記(1)または(2)の条件を満たすようにしてもよい。
(1)前記記録ヘッドは、シリアルヘッドであり、主走査方向に直交する方向の画像解像度が、前記主走査方向に直交する方向のヘッド解像度の4倍以下である。
(2)前記記録ヘッドは、ラインヘッドである。
本適用例の画像形成方法によれば、非吸収性または低吸収性記録媒体に良好なべた画像を、高いスループットで容易に形成することができる。
[適用例9]適用例8において、前記インク組成物は、前記記録ヘッドから、液滴状に吐出され、前記記録ヘッドから吐出される前記インク組成物の液滴1個あたりの質量は、5ng以上40ng以下であってもよい。
本適用例の画像形成方法によれば、非吸収性または低吸収性記録媒体に、さらに高速に良好なべた画像を形成することができる。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.インク組成物
本実施形態のインク組成物は、水と、色材と、界面活性剤と、下記一般式(I)で表される化合物Iと、を含む。そして、本実施形態のインク組成物は、標準沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含まず、非吸収性または低吸収性記録媒体に対して用いられる。
1.1.界面活性剤
本実施形態のインク組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤の幾つかの作用としては、インク組成物の記録媒体上での濡れ拡がり性を付与すること、インク組成物のインクジェットヘッドからの吐出安定性を付与すること、インク組成物の記録媒体上でのはじきを防止すること、などが挙げられる。界面活性剤は、単一の化合物、または複数の化合物の混合物とすることができ、前記例示した作用は、界面活性剤の組成等に依存して、単独で発生する場合と複数の作用が同時に生じる場合とがある。界面活性剤の作用が複数生じる際には、界面活性剤の種類や組成を変化させることによって目的に応じて作用効果のバランスをとることができる。
本実施形態のインク組成物に含有される界面活性剤は、フッ素系界面活性剤およびシロキサン単位が5以上のシロキサン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種である。
界面活性剤は、化合物I(後述)と一緒にインク組成物に含有されることにより、相乗的な作用を奏すると考えられ、フッ素系界面活性剤および/またはシロキサン系界面活性剤によって得られる作用、並びに化合物Iによって得られる作用を単純に加算したような作用を超える効果が得られる。
1.1.1.フッ素系界面活性剤
フッ素系界面活性剤は、WO2010/050618およびWO2011/007888に開示されているように、低吸収性、非吸収性の記録媒体に対して良好な濡れ性を奏するものとして知られている。フッ素系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばパーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオ
キサイド化合物などが挙げられる。これらの中でも、一般式(1)〜(6)で表される化合物が信頼性の観点からも特に好ましく、式(1)、(2)、(3)、(6)で表されるものが一層好ましい。
Figure 0006031934
ただし、式(1)中、mは0〜10の整数、nは0〜40の整数を表す。
Figure 0006031934
ただし、式(2)中、Rfはフッ素含有基を表し、例えば−CF3、−CF2CF3などが挙げられる。m、nおよびpは、それぞれ整数を表し、mは6〜25の整数を表し、nは1〜4の整数を表し、pは1〜4を表す。
Figure 0006031934
ただし、式(3)中、M+はLi+、Na+、K+、NH4 +のいずれかを表す。
Figure 0006031934
ただし、式(4)中、Rfは、−CF3、−C25、−C37、−C49のいずれかを表し、M+は、Li+、Na+、K+、NH4 +のいずれかを表す。
Figure 0006031934
ただし、式(5)中、Rfは、−CF3、−C25、−C37、−C49のいずれかを表し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表し、M+は、Li+、Na+、K+、NH4 +のいずれかを表す。
Figure 0006031934
ただし、式(6)中、M+は、Li+、Na+、K+、NH4 +のいずれかを表す。
フッ素系界面活性剤としては、例示した以外にも適宜合成したものを使用してもよく、また、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えばS−144、S−145(旭硝子株式会社製);FC−170C、FC−430、フロラード・FC4430(住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300
(Dupont社製);FT−250、251(株式会社ネオス製)などが挙げられる。これらの中でも、Dupont社製のFSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300が良好な印字品質、保存性を提供でき好ましい。これらのフッ素系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
1.1.2.シロキサン系界面活性剤
本願発明は、シロキサン単位が5以上のシロキサン系界面活性剤として、下記式(II)に示す化合物を含むことが好ましい。なお、従来広く使用されてきた、BYK−345、BYK−348、BYK−347(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−640(信越化学工業株式会社製)は、いずれもシロキサン単位が4以下のシロキサン系界面活性剤であり、下記式(II)及び(I)の化合物のいずれにも該当しない。
Figure 0006031934
式(II)において、
kは、1以上5以下の整数を表し、好ましくは1以上3以下の整数を表し、特に好ましくは整数3を表す。
nは、1以上の整数を表し、好ましくは2以上30以下の整数を表し、特に好ましくは4以上20以下の整数を表す。
mは、0以上15以下の整数を表し、好ましくは0以上10以下の整数を表し、特に好ましくは0を表す。
なお、mが付された括弧内の−C36−O−との表記は、−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH(CH3)−及び−CH(CH3)−CH2−O−の少なくとも一種を表している。
また、mが0でない場合には、mが付された括弧内の単位は、図示のような末端のR2側に配置される態様だけでなく、nが付された括弧内の単位の間に配置される態様、および末端のR2側にnが付された括弧内の単位が配置される態様のいずれであってもよい。
pは、1以上の整数を表し、好ましくは5以上15以下の整数である。
qは、5以上30以下の整数を表し、好ましくは5以上20以下の整数である。
ここに、p+qの値は、5以上であるので、式(II)の化合物のシロキサン単位の数は、5以上である。
p/(q+p)の値は、0.2以上0.8以下であり、好ましくは0.3以上0.6以下である。
2は、水素原子または炭素原子の数が1ないし5のアルキル基であり、好ましくは水素原子またはメチル基を表す。
本明細書では、式(II)の化合物を、ポリエーテルシロキサン系界面活性剤と称する場合がある。
ポリエーテルシロキサン系界面活性剤は、1質量%の水溶液とした場合に、その水溶液の1Hzの表面張力が15mN/m以上25mN/m以下となるように各構造パラメーターが選択されることが好ましい。表面張力は、例えば、バブルプレッシャー動的表面張力計BP2(KRUS社製)を用いて測定することができる。
フッ素系界面活性剤および/またはシロキサン系界面活性剤の合計の添加量は適宜決定されてよいが、0.03質量%〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上2質量%以下程度であり、さらに好ましくは0.2質量%以上、1.5質量%以下程度である。0.2質量%以上1.5質量%以下であると、メディア上におけるインク組成物の濡れ拡がり性が特によくなるため、インクジェット記録に適用した場合に、べた画像を形成することがさらに容易となる。
また、インク組成物における界面活性剤の含有量(質量分率)をαとし、後述の化合物Iの含有量(質量分率)をβとしたとき、α/βの値は、0.5以上20以下であることがより好ましい。α/βの値がこの範囲にあると、インク組成物における界面活性を示す物質の配合のバランスがさらに良くなり、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。同様の観点から、さらに、α/βの値は、1を超え20以下であること(すなわち、αのほうがβより多い)が好ましい。
1.2.化合物I
本実施形態のインク組成物は、下記一般式(I)で表される化合物Iを含む。
Figure 0006031934
ここで、一般式(I)中、nは45以上230以下の整数を表し、R1はそれぞれ独立に、未変性、エーテル変性、ポリエステル変性、エポキシ変性、アミン変性、カルボキシル変性、フッ素変性、アルキルオキシ変性、メルカプト変性、(メタ)アクリル変性、フェノール変性、フェニル変性、カルビノール変性またはアラルキル変性の炭化水素基を表す。
化合物Iは、上述のポリエーテルシロキサン系界面活性剤とは、シロキサン単位(nが付された括弧内の単位)の数が大きい点で相違しており、また、R1が未変性の炭化水素基であってその個数が大きいために、化合物Iの疎水性が高い点で相違している。また、化合物Iは界面活性を付与する物質として振る舞うことができるが、上述のポリエーテルシロキサン系界面活性剤と比較して、より疎水性が強い物質と考えられる。
一般式(I)の化合物は、R1が、エーテル変性またはポリエステル変性の炭化水素基であるものがより好ましい。また、シロキサン単位に存在する2つのR1が共にメチル基である、ジメチルシロキサンであることが好ましい。
化合物Iの具体例としては、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。より詳しくは、BYK−378、BYK−333、BYK−337(以上商品名、ビックケ
ミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。
化合物Iの幾つかの作用としては、界面活性剤と同様に、インク組成物の記録媒体上での濡れ拡がり性を付与すること、インク組成物のインクジェットヘッドからの吐出安定性を付与すること、インク組成物の記録媒体上でのはじきを防止すること、などが挙げられる。化合物Iは、一般式(I)で表される単一の化合物、または一般式(I)で表される化合物の複数の混合物とすることができ、また、前記例示した作用は、単独で発生する場合と複数の作用が同時に生じる場合とがある。化合物Iの作用が複数生じる際には、化合物Iの種類や組成を変化させることによって目的に応じて作用効果のバランスをとることができる。
本実施形態のインク組成物に含有される化合物Iは、上述の界面活性剤と一緒にインク組成物に含有されることにより、界面活性剤によって得られる作用、並びに化合物Iによって得られる作用を単純に加算したような作用を超える相乗的な効果が得られると考えられる。
また、インク組成物における界面活性剤の含有量(質量分率)をαとし、化合物Iの含有量(質量分率)をβとしたとき、α/βの値は、0.5以上20以下であることがより好ましい。α/βの値がこの範囲にあると、インク組成物における界面活性を示す物質の配合のバランスがさらに良くなり、非吸収性または低吸収性のメディアに対してさらに良好なべた画像を容易に形成することができる。同様の観点から、さらに、α/βの値は、1を超え20以下であること(すなわち、αのほうがβより多い)が好ましい。
1.3.アルキルポリオール
本実施形態のインク組成物は、標準沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含まない。ここで、「Xを実質的に含まない」との表現は、インク組成物を製造する際に意図的にXを添加しないという程度の意味であり、インク組成物を製造中又は保管中に不可避的に混入又は発生する微量のXを含んでいても構わない。「実質的に含まない」の具体例としては、たとえば1.0質量%以上含まない、好ましくは0.5質量%以上含まない、より好ましくは0.1質量%以上含まない、さらに好ましくは0.05質量%以上含まない、特に好ましくは0.01質量%以上含まないことである。
標準沸点が280℃以上のアルキルポリオール類としては、例えば、グリセリン(標準沸点290℃)が挙げられる。
なお、本実施形態に係るインク組成物は、標準沸点が180以上280℃未満のアルキルポリオールを含有してもよい。本実施形態に係るインク組成物は、沸点が上記範囲内にあるアルキルポリオールを含有することで、記録媒体種の影響をあまり受けずに、インク組成物のメディア上での濡れ拡がり性、浸透性、乾燥性などを制御することできる。これにより、特にインク非吸収性または低吸収性の被記録媒体に対して定着性に優れた画像を記録することができ、また記録ヘッドのノズルの目詰まりを低減させることができる。
インク組成物にアルキルポリオールを配合する場合には、標準沸点が188℃以上230℃以下のものを用いることが好ましい。アルキルポリオールの標準沸点が上記範囲内にあることで、インクの保湿性が良好となり、ノズルの目詰まりの発生を抑制しやすくなる。またアルキルポリオールの標準沸点が上記範囲内にあることで、インクの保湿性が高まりすぎないので、画像の濃淡むらの発生や、画像の定着性の低下を抑制できる。
標準沸点が180℃以上230℃以下のアルキルポリオールとしては、例えば、プロピレングリコール[188℃]、ジプロピレングリコール[230℃]、1,2−ブタンジ
オール[194℃]、1,2−ペンタンジオール[210℃]、1,2−ヘキサンジオール[224℃]、1,2−ヘプタンジオール[227℃]、3−メチル−1,3−ブタンジオール[203℃]、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール[226℃]、2−メチル−1,3−プロパンジオール[214℃]、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール[230℃]、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール[210℃]、および2−メチルペンタン−2,4−ジオール[197℃]などが挙げられる。なお、上記括弧内の数値は、標準沸点を表す。
インク組成物に標準沸点が180以上230℃以下のアルキルポリオールを配合する場合には、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。またこの場合、アルキルポリオールの含有量は、メディア上での濡れ拡がり性及び浸透性を向上させて濃淡むらを低減させる効果や、インク組成物の保存安定性及び吐出信頼性を確保する観点から、インク組成物の全質量に対して、2質量%以上20質量%以下の範囲で含まれることが好ましい。前記アルキルポリオールの含有量が上記範囲内にあることで、インクの保存安定性およびインクの保湿性が良好になって、ノズルの目詰まりの発生を低減できる場合がある。また、前記アルキルポリオールの含有量が上記範囲内にあることで、インク組成物の保湿性が高まり過ぎないため、濃淡むらの発生が少なく、定着性が良好な画像が得られる。
本実施形態に係るインクは、標準沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含有しないので、インク組成物の乾燥性を大幅に低下させることがない。その結果、インク非吸収性又は低吸収性の記録媒体において、画像の濃淡むらを生じにくく、画像の定着性も良好となる。
1.4.色材
本実施形態に係るインク組成物は、色材を含有する。色材としては、染料または顔料が挙げられ、耐水性、耐ガス性、耐光性等の観点から顔料であることが好ましい。
このような顔料としては、公知の無機顔料、有機顔料、カーボンブラックのいずれも用いることができる。これらの顔料は、インク全質量に対して0.5質量%以上20質量%以下の範囲で含まれることが好ましく、1質量%以上10質量%以下の範囲で含まれることがより好ましい。
前記顔料は、インク組成物に適用するために、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにすることが好ましい。その方法としては、水溶性樹脂および/または水分散性樹脂等の樹脂分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」ということがある。)、分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「分散剤分散顔料」ということがある。)、顔料粒子表面に親水性官能基を化学的・物理的に導入し、前記の樹脂あるいは分散剤なしで水中に分散および/または溶解可能とする方法(以下、この方法により処理された顔料を「表面処理顔料」ということがある。)等が挙げられる。本実施形態に係るインク組成物は、前記の樹脂分散顔料、分散剤分散顔料、表面処理顔料のいずれも用いることができ、必要に応じて複数種混合した形で用いることもできるが、樹脂分散顔料を含有していることが好ましい。
樹脂分散顔料に用いられる樹脂分散剤としては、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等およびこれらの塩が挙げられる。これらの中でも、疎水性官能基を有するモノマーと親水性官能基を持つモノマーとの共重合体、疎水性官能基と親水性官能基とを併せ持つモノマーからなる重合体が好ましい。共重合体の形態としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれの形態でも用いることができる。
樹脂分散剤の分子量は、重量平均分子量として1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、3,000〜10,000の範囲であることがより好ましい。分子量が前記範囲であることにより、顔料が水中で安定的に分散し、またインク組成物に適用した際の粘度制御等がしやすい。
樹脂分散剤としては、市販品を用いることもできる。具体的には、ジョンクリル67(重量平均分子量:12,500、酸価:213)、ジョンクリル678(重量平均分子量:8,500、酸価:215)、ジョンクリル586(重量平均分子量:4,600、酸価:108)、ジョンクリル611(重量平均分子量:8,100、酸価:53)、ジョンクリル680(重量平均分子量:4,900、酸価:215)、ジョンクリル682(重量平均分子量:1,700、酸価:238)、ジョンクリル683(重量平均分子量:8,000、酸価:160)、ジョンクリル690(重量平均分子量:16,500、酸価:240)(以上商品名、BASFジャパン株式会社製)等が挙げられる。
また、分散剤分散顔料に用いられる分散剤としては、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アシルメチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸塩、アルキル硫酸エステル塩、硫酸化オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、モノグリセライトリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルピリジウム塩、アルキルアミノ酸塩、アルキルジメチルベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、グリセリンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。
前記樹脂分散剤または前記界面活性剤の顔料に対する添加量は、顔料100質量部に対して好ましくは1質量部以上100質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上50質量部以下である。この範囲であることにより、顔料の水中への分散安定性が一層良好になる。
以上に述べた樹脂分散顔料、分散剤分散顔料、表面処理顔料を水中に分散させる方法としては、樹脂分散顔料については顔料と水と樹脂分散剤、分散剤分散顔料については顔料と水と分散剤、表面処理顔料については表面処理顔料と水、また各々に必要に応じて水溶性有機溶剤・中和剤等を加えて、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミル等の従来用いられている分散機にて行なうことができる。この場合、顔料の粒径としては、平均粒子径が20nm以上500nm以下になるまで、より好ましくは50nm以上180nm以下になるまで分散することが、顔料の水中での分散安定性を確保する点で好ましい。
1.5.水
本実施形態に係るインク組成物は、水を含有する。水は、インク組成物の主となる媒体
であり、乾燥により蒸散する成分である。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインク組成物を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
1.6.その他の成分
1.6.1.グリコールエーテル
本実施形態に係るインク組成物は、デービス法により算出されたHLB値が4.2以上7.8以下のグリコールエーテルを含有することができる。本実施形態に係るインク組成物は、係るHLB値範囲を満たすグリコールエーテルを含むことで、記録媒体種の影響をあまり受けずに、記録媒体上での濡れ拡がり性・記録媒体への浸透速度を制御することできる。これにより、インク非吸収性又は低吸収性の被記録媒体に対してより濃淡むらが少ない鮮明な画像を記録することができる。
ここで、本実施形態において用いられるグリコールエーテルのHLB値は、デービスらが提唱した化合物の親水性を評価する値であり、たとえば文献「J.T.Davies and E.K.Rideal,“Interface Phenomena”2nd ed.Academic Press,New York 1963」中で定義されているデービス法により求められる数値で、下記の式によって算出される値をいう。
HLB値=7+Σ[1]+Σ[2]
(上記式において、[1]は親水基の基数を表し、[2]は疎水基の基数を表す。)
下記の表に、代表的な親水基及び疎水基の基数を例示する。
Figure 0006031934
本実施形態に係るインク組成物にグリコールエーテルを含有させる場合には、デービス法により算出されるHLB値が5.4以上7.0以下のものであることがより好ましい。HLB値が上記範囲内にあることで、グリコールエーテルと水との親和性がより良好となり、インク組成物の保存安定性を良好にすることができる場合がある。また、HLB値が上記範囲内にあることで、記録媒体上での濡れ拡がり性・記録媒体への浸透性がさらに良好となり、濃淡むらの少ないさらに良好なべた画像が得られる場合がある。
グリコールエーテルの具体例としては、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル
、エチレングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
上記例示したグリコールエーテルの中でも、そのグリコールエーテル中に含まれるアルキル基が分岐構造を有することがより好ましい。アルキル基が分岐構造を有するグリコールエーテルを含有することで、特にインク非吸収性又は低吸収性の記録媒体に対して濃淡むらが少ない鮮明な画像を記録することができる。具体的には、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、エチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル等が挙げられる。
さらに、グリコールエーテル中に含まれるアルキル基の分岐構造の中でも、インク組成物の画像における発色性をさらに高める観点では、2−メチルペンチル基、2−エチルペンチル基、2−エチルヘキシル基がさらに好ましく、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。具体的には、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル等が挙げられ、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル等が特に好ましい。
インク組成物にグリコールエーテルを含有させる場合の含有量は、記録媒体上での濡れ拡がり性及び浸透性を向上させて濃淡むらを低減させる効果や、インク組成物の保存安定性及び吐出信頼性を確保する観点から、インク組成物の全質量に対して、0.05質量%以上6質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。グリコールエーテルの含有量が上記範囲内にあることで、インクの濡れ性、浸透性、乾燥性が良好となり、良好な印刷濃度(発色性)を備えた画像が得られる場合がある。また、グリコールエーテルの含有量が上記範囲内にあることで、インク組成物の粘度を適正にすることができ、ノズルの目詰まり等の発生を低減できる場合がある。
1.6.2.その他の界面活性物質
本実施形態のインク組成物は、「1.1.界面活性剤」の項で述べた界面活性剤の他に、各種の界面活性を付与する物質を含有してもよい。
ここで説明する界面活性物質は、メディア上にインク組成物を均一に濡れ拡がらせる作用を有しても良い。このような界面活性物質としては、特に限定されないが、ノニオン系界面活性剤が好ましい。ノニオン系界面活性剤としては、上述のポリエーテルシロキサン系界面活性剤、化合物I以外の界面活性剤として、例えば、下記式(7)で表される化合物などが好適である。
Figure 0006031934
ここで、上記一般式(7)中、nは、1以上5以下の整数を表し、好ましくは整数1または2を表し、mは、1以上5以下の整数を表し、好ましくは1以上3以下の整数を表し、特に好ましくは整数3を表し、kは、3以上20以下の整数を表し、好ましくは5以上15以下の整数を表し、特に好ましくは6以上10以下の整数を表し、pは、1以上6以下の整数を表し、好ましくは2以上5以下の整数を表す。
また、ノニオン系界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤を挙げることができ、本実施形態のインク組成物において、好適に用いることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、表面張力及び界面張力を適正に保つ能力に優れている。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインク組成物は、表面張力及びヘッドノズル面等のインクと接触するプリンター部材との界面張力を適正に保つことができるため、これをインクジェット記録方式に適用した場合、吐出安定性を高めることができる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、起泡を抑制する特性を有する場合があり、消泡剤としても機能する場合がある。
アセチレングリコール系界面活性剤として、たとえばサーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
1.6.3.その他の物質
本実施形態に係るインク組成物は、上記の成分の他にも、水酸化カリウムやトリエタノールアミン等のpH調整剤、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)等のキレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤などを、特に制限無く含有することができる。
1.7.インク組成物の調製方法
本実施形態に係るインク組成物は、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行なうことができる。
1.10.インク組成物の物性
本実施形態に係るインク組成物は、記録品質とインクジェット用のインク組成物としての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、本実施形態に係るインクの20℃における粘度は、2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上10mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
1.11.記録媒体
本実施形態のインク組成物は、非吸収性または低吸収性の記録媒体に対して用いられる。ここで、非吸収性または低吸収性の記録媒体とは、記録面においてインク組成物を全く吸収しない、またはほとんど吸収しない性質を有する記録媒体を指す。
定量的には、非吸収性または低吸収性の記録媒体とは、「ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である記録媒体」を指す。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
非吸収性の記録媒体としては、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
また、低吸収性の記録媒体としては、表面に油性インクを受容するための塗工層が設けられた塗工紙が挙げられ、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。さらに上記の記録媒体以外にも、金属、ガラスなどのインク非吸収性または低吸収性の記録媒体であってもよい。
また、非吸収性または低吸収性の記録媒体は、記録面の水に対する濡れ性によっても分類することができる。例えば、記録媒体の記録面に0.5μLの水滴を滴下し、接触角の低下率(着弾後0.5ミリ秒における接触角と5秒における接触角の比較)を測定することによって記録媒体を特徴付けることができる。より具体的には、記録媒体の性質としての、非吸収性とは上記の低下率が1%未満の事を指し、低吸収性とは上記の低下率が1%以上5%未満の事を指し、吸収性とは上記の低下率が5%以上のことを指す。なお、接触
角はポータブル接触角計 PCA−1(協和界面科学株式会社製)等を用いて測定することができる。
1.12.作用効果
本実施形態に係るインク組成物によれば、少なくとも上述の化合物Iおよび界面活性剤を含むことにより、界面活性を示す物質のバランスが図られ、非吸収性または低吸収性のメディアに対して良好なべた画像を容易に形成することができる。
2.画像形成方法
本実施形態に係る画像形成方法は、記録ヘッドを有するインクジェット記録装置を用いた画像形成方法であって、上述のインク組成物を記録ヘッドから吐出して非吸収性または低吸収性の記録媒体に画像を形成する方法である。まず、本実施形態に係るインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置について説明する。
2.1.インクジェット記録装置
本実施形態の画像形成方法には、シリアル型のインクジェット記録装置およびライン型のインクジェット記録装置のいずれでも使用することができる。これらの型のインクジェット記録装置であっても、記録ヘッドが搭載されており、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させながら、記録ヘッドのノズル孔からインク組成物の液滴を所定のタイミングでかつ所定の体積(質量)で吐出させ、記録媒体の記録面にインク組成物を付着させて所定の画像を形成することができる。
ここで一般に、シリアル型のインクジェット記録装置では、記録媒体の搬送方向と、記録ヘッドの往復動作の方向が交差しており、記録ヘッドの往復動作と記録媒体の搬送動作(往復動作も含む)との組み合わせによって、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させる。またこの場合、一般的には、記録ヘッドには複数のノズル孔(インク組成物を吐出する孔)が配置され、記録媒体の搬送方向に沿ってノズル孔の列(ノズル列)が形成されている。また、記録ヘッドには、インク組成物の種類数に応じて、複数のノズル列が形成される場合もある。
これに対し、一般に、ライン型のインクジェット記録装置では、記録ヘッドは往復動作等を行わず、記録媒体の搬送によって記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させて、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させる。この場合においても、一般的には、記録ヘッドには、ノズル孔が複数配置され、記録媒体の搬送方向に交差する方向に沿って該ノズル孔の列(ノズル列)が形成されている。
なお、本明細書では、シリアル型のインクジェット記録装置において、記録ヘッドの往復動作の方向を「主走査方向」と称することがあり、また、記録媒体の搬送方向を「副走査方向」と称することがある。一方、ライン型のインクジェット記録装置では、記録媒体の搬送方向を「走査方向」と称することがある。
次に、記録媒体に形成される画像の解像度と、記録ヘッドに配置されるノズル孔のノズル列の長さあたりの個数(以下、「ヘッド解像度」ということがある。)の関係について説明する。ヘッド解像度が、例えば、1インチあたり180個(すなわち180dpi(ドット/インチ))である場合には、各ノズル孔から記録媒体に対してインク組成物を吐出した場合には、記録媒体上には、ノズル列におけるノズルの配置に対応する180dpiのドットの列が形成される。記録ヘッドと記録媒体とを、ノズル列の延びる方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル孔から、インク組成物の液滴を吐出した場合であっても、記録媒体上にはノズル列の方向に沿う方向のドットは180dpiで形成されることになる。すなわち、この場合には、画像の、ノズル列の延びる方向に沿う方向(
主走査方向に直交する方向)における解像度(画像解像度)は、180dpiである。
なお、記録媒体上の記録ヘッドのノズル列の方向に垂直な方向における液滴の間隔は、ノズル孔から液滴が吐出される時間間隔に依存する。記録ヘッドと記録媒体とを、ノズル列に直交する方向に相対的に移動させる場合の、画像解像度と、ヘッド解像度との関係は、シリアル型およびライン型のインクジェット記録装置において共通している。
また、シリアル型のインクジェット記録装置においては、記録ヘッドの往復動作の方向に対して交差する方向に記録媒体を移動させることができるため、記録ヘッドの解像度が例えば180dpiであっても、記録媒体を移動させることにより記録媒体上に形成される画像における、ノズル列に沿う方向のドットの間隔を小さくすることができる。すなわち、記録媒体に対して、記録ヘッドをノズル列に直交する方向に移動させて記録を行った後、記録媒体を記録ヘッドのノズル列に沿う方向に、例えばドット間隔の1/2の距離だけ移動させ、再度、記録媒体に対して、記録ヘッドをノズル列に直交する方向に移動させて記録を行えば、記録媒体上に形成される画像の、ノズル列に沿う方向の解像度を2倍すなわち360dpi相当とすることができる。さらに、記録媒体を記録ヘッドのノズル列に沿う方向への移動距離は、ドット間隔の1/3、1/4、1/8などと設定することができるため、ヘッド解像度よりも高い解像度の画像を形成することが容易である。ただし、このような手法によって画像解像度を高める場合には、画像解像度と、画像形成に要する時間とがトレードオフの関係にあることに注意する。
本実施形態で用いられるインクジェット記録装置には、例えば、乾燥ユニット、ロールユニット、巻き取り装置、などの公知の構成を制限無く採用することができる。
2.2.べた画像の形成
次に、記録媒体に、べた画像を形成する場合について説明する。べた画像とは、記録媒体上においてインク組成物をすき間無く配置した画像のことをいう。換言すると、べた画像とは、記録媒体においてインク組成物の液滴が所定の間隔を開けて付着された場合の当該間隔部分に当該インク組成物が存在する状態の画像を指す。上述の通り、インクジェット記録においては、ヘッド解像度という概念が存在するので、べた画像を形成するためには、記録媒体上で、ノズル孔の間隔を埋めることができる程度にインク組成物が濡れ拡がるなどして付着される必要がある。
したがって、べた画像を形成するためには、シリアル型、ライン型に共通して、インク組成物の液滴の体積(質量)を大きくすること、インク組成物の記録媒体上での濡れ拡がり性を高くすること、インク組成物の記録媒体上でのはじきを抑制すること、ヘッド解像度を高めること、などが、良好なべた画像を形成するための手法として考えられる。
またシリアル型の場合には、上述の通りヘッド解像度よりも高い解像度でインク組成物を記録媒体に付着させることができるため、良好なべた画像を形成するための手法としてこれを選択することができる。ただし、シリアル型における当該手法は、上述の通り、記録ヘッドや記録媒体の動作のために要する時間が増大することになるため、画像形成速度を重視する場合には、インク組成物の改変による手法のほうがより好ましい場合がある。
なお、本実施形態に係るインク組成物は、記録ヘッドから液滴状に吐出されるが、その液滴の1個あたりの質量を、3ng以上50ng以下、好ましくは5ng以上40ng以下とすることにより、ヘッド解像度よりも高い解像度でインク組成物を記録媒体に付着させることが容易となる。また、本実施形態のインク組成物は、上述のような、インク組成物の液滴の体積(質量)を大きくすること、インク組成物の記録媒体上での濡れ拡がり性を高くすること、及びインク組成物の記録媒体上でのはじきを抑制することをバランス良
く達成することができる。
2.3.画像形成方法
本実施形態の画像形成方法は、上述のインク組成物およびインクジェット記録装置により実現され、記録媒体上にインク組成物の液滴を吐出する画像形成工程を含む。また、本実施形態に係る画像形成方法は、必要に応じて、さらに、画像形成時又は画像形成後において記録媒体上のインク組成物を乾燥させる乾燥工程を含んでもよい。以下、各工程について概略的に説明する。
2.3.1.画像形成工程
本実施形態に係る画像形成方法における画像形成工程は、インクジェット記録方式で、記録媒体上に前述したインク組成物の液滴を吐出して付着させ、所定の画像を形成する工程である。
インクジェット記録方式は、上述したようなシリアル型またはライン型のインクジェット記録装置を用いるものであるが、方式としては、インク組成物を微細なノズル孔より液滴として吐出して該液滴を記録媒体に付着させることができれば、特に制限されない。例えば、インクジェット記録方式としては、静電吸引方式、ポンプ圧力によりインク滴を噴射させる方式、圧電素子を用いる方式、インク液を微小電極で加熱発泡させインク滴を噴射させる方式、などを挙げることができる。
記録媒体としては、上述の非吸収性または低吸収性の記録媒体を用いる。本実施形態に係る画像形成方法は、上述のインク組成物を使用するため、非吸収性又は低吸収性の記録媒体を好適に用いることができる。
本実施形態の画像形成方法において、下記(1)または(2)の条件を満たすことにより、さらに高速に良好なべた画像を形成することができる。
(1)記録ヘッドは、シリアルヘッドである場合、主走査方向に直交する方向の画像解像度が、前記主走査方向に直交する方向のヘッド解像度の4倍以下である場合
(2)記録ヘッドが、ラインヘッドである場合
上記(1)の条件は、シリアル型のインクジェット記録装置において、主走査方向の記録ヘッドの動作を多くしすぎないという条件であり、画像解像度がヘッド解像度の4倍以下であれば、十分に高速に画像形成を行うことができる。もちろんこの条件において、さらに画像解像度がヘッド解像度の1倍であればより高速な画像形成が可能である。上記(2)の条件は、ライン型のインクジェット記録装置であれば、高速に画像形成を行うことができることを規定している。
このような画像形成の高速化は、本実施形態のインク組成物が、非吸収性または低吸収性の記録媒体上で、十分な濡れ拡がり性を示すこと、および、はじきが十分に抑制されること、並びに、ノズルから吐出される液滴の質量を大きくできること、という作用効果により、達成することができる。
2.3.2.乾燥工程
本実施形態に係る画像形成方法は乾燥工程を有してもよい。乾燥工程は、画像形成工程時及び画像形成工程後の少なくとも一方において、記録媒体上のインク組成物(画像)を乾燥させる工程である。乾燥工程を組み込むことにより、記録媒体上に付着させた前記インク組成物中に含有される液媒体(具体的には、水、及び、好ましく用いられるアルキルポリオール若しくはグリコールエーテル)を速やかに蒸発させることができる。これにより、インク吸収層を有しないプラスチックフィルムのようなインク非吸収性の記録媒体上
においても高画質な画像を短時間で得ることができる。
乾燥工程は、インク中に存在する液媒体の蒸発を促進させる方法であれば特に限定されない。乾燥工程に用いられる方法として、乾燥工程時及び乾燥工程後の少なくとも一方において記録媒体に熱を加える方法、画像形成工程後に記録媒体上の画像に風を吹きつける方法、さらにそれらを組み合わせる方法等が挙げられる。具体的には、これらの方法に用いられる手段としては、強制空気加熱、輻射加熱、電導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等が好ましく用いられる。
なお、本実施形態のインク組成物は、記録媒体上での濡れ拡がり性が良好であるので、記録ヘッドからの吐出量が小さくても広い範囲に付着することができる。そのため、乾燥工程を行う場合に、蒸発させる液媒体の量を減少させることもできるため、乾燥工程に要するエネルギーを低減させることができる。
3.実施例および比較例
以下に実施例を示し、本発明をさらに説明するが、本発明は以下の例によってなんら限定されるものではない。
3.1.インク組成物の調製
表2に示す材料を容器中に入れ、マグネチックスターラーにて2時間混合撹拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターにて濾過して、実施例および比較例の各インク組成物を調製した。なお、表2中の数値は、質量%を示し、イオン交換水はインク全量が100質量%となるように添加した。また、色材の含有量は、固形分換算値である。
Figure 0006031934
表2に示す各材料は、以下の通りである。
<色材>
・シアン顔料(C.I.ピグメントブルー PB15:3)
<界面活性剤>
・界面活性剤A:上述の式(II)において、k=3、n=12〜14、m=0、p=11〜12、q=7〜10、及びp/(q+p)=0.53〜0.63であって、R2が水素原子である化合物;1質量%における表面張力=22mN/m
・界面活性剤B:上述の式(II)において、k=3、n=7〜10、m=0、p=6〜8、q=10〜14、及びp/(q+p)=0.3〜0.44であって、R2が水素原子である化合物;1質量%における表面張力=20.5mN/m
・フッ素系界面活性剤:FS−300(Dupont社製);1質量%における表面張力=18mN/m
<化合物I>
・ポリエーテル変性オルガノジメチルシロキサン:BYK−333(ビックケミー・ジャパン株式会社製)
・ポリエーテル変性オルガノジメチルシロキサン:BYK−337(ビックケミー・ジャパン株式会社製)
<その他の界面活性物質>
・ポリエーテル変性オルガノシロキサン:BYK−348(ビックケミー・ジャパン株式会社製);1質量%における表面張力=25.8mN/m
<アルキルポリオール>
・1,2−ヘキサンジオール;標準沸点=224℃
・プロピレングリコール;標準沸点=188℃
・グリセリン;標準沸点=290℃
<消泡剤>
・DF110D(Air Products and Chemicals. Inc.社製)(アセチレングリコール系界面活性剤)
<グリコールエーテル>
・ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル(HLB値:5.4)
<水>
・イオン交換水。
3.2.評価試験
3.2.1.べた画像評価1
上記のようにして得られた各例のインク組成物をシリアル型のインクジェットプリンター「PX−G5100」(商品名)(セイコーエプソン株式会社製)のインクカートリッジに充填した。該プリンターのヘッド解像度は、180dpiである。記録解像度は、縦横ともに720dpiとなるように、記録ヘッドの往復動作および紙送りを制御し、並びに、記録ヘッドの吐出機構を駆動するための電圧波形を調整した。また、インク滴1個あたりの質量は、10.4ng/ドットとした。
そして、フィルム(非吸収性)、コート紙(低吸収性)、および上質紙(吸収性)の3種類の記録媒体に、それぞれ各例のインク組成物による、べた画像を印刷した。3種類の記録媒体としては、具体的には、フィルムは、ポリプロピレンフィルム「SY51M」(商品名)(UPM RAFLATA社製)、コート紙は、「NPコート」(商品名)(リンテック社製)上質紙は、「ゼロックス4024」(商品名)(富士ゼロックス株式会社製)をそれぞれ用いた。
べた画像評価1における評価基準は、
A:duty90%においてベタ埋まり良好
B:duty100%においてベタ埋まり良好
C:duty100%において、白スジ・ムラが発生
D:duty100%において、弾き・ムラによって、ベタ画像形成不可
とし、評価結果を表3に記載した。
Figure 0006031934
なお、duty(デューティ)とは、下記式で算出される値である。
duty(%)={(実印字ドット数)/(縦解像度)×(横解像度)}×100
式中、「実印字ドット数」とは、単位面積当たりのドット数、「縦解像度」および「横解像度」とは、縦横それぞれの単位長さ当たりの画像解像度である。
また、記録媒体の記録面に0.5μLの水滴を滴下し、接触角の低下率(着弾後0.5ミリ秒〜5秒)を測定し、これを表3に併記した。
3.2.2.タック性評価
上記の「べた画像評価1」に供した、フィルムのべた画像部分を、白綿布(JIS L
0803準拠)を取り付けた摩擦子により、荷重300gをかけて10往復擦った。そして、白綿布に付着したインク組成物の量を目視で観察した。
評価基準は以下のとおりとし、結果を表3に記載した。
○:べた画像の擦れ、白綿布へのインク組成物の付着、ともに認められない
×:ベタ画像の擦れまたは白綿布へのインク組成物の付着が認められる
3.2.3.吐出安定性評価
上記の「べた画像評価1」と同様にして、150枚のフィルム(A4サイズ)に対してべた画像を印刷した。そして、150枚の記録物を目視で観察し、記録ヘッドからのインク組成物の吐出安定性を評価した。
評価基準は、
○:記録開始から100枚目を超えても、ドット抜けおよび飛行曲がりが認められない
×:記録開始から100枚目以内に、ドット抜けまたは飛行曲がりが認められる
とし、評価結果を表3に記載した。
3.2.4.べた画像評価2
上述の「べた画像評価1」に加えて、インク滴1個あたりの質量を変化させた場合の評価を行った。ヘッド解像度は180dpiおよび360dpiとした。ヘッド解像度360dpiの試験は、シリアル型のインクジェットプリンター「PXH−8000」(商品名)(セイコーエプソン株式会社製)を用いて行った。また、記録媒体は、ポリプロピレンフィルム「SY51M」(商品名)(UPM RAFLATA社製)を用いた。
そして、各インク組成物のインク滴1個あたりの質量を表3に記載した通りとし、その他の条件を「べた画像評価1」で行ったと同様にして、各例のインク組成物によるべた画像を印刷した。
べた画像評価2における記録解像度(主走査方向に直交する方向の解像度)は、ヘッド解像度180dpiの場合には、1倍(180dpi)、2倍(360dpi)、4倍(720dpi)および8倍(1440dpi)とし、ヘッド解像度360dpiの場合は、1倍(360dpi)、2倍(720dpi)、および4倍(1440dpi)とした。また、いずれの解像度においても、dutyは100%とした。
べた画像評価2における評価基準は、
○:duty100%においてベタ埋まり良好
△:duty100%において、白スジ・ムラが発生
×:duty100%において、弾き・ムラによって、ベタ画像形成不可
とし、評価結果を表3に記載した。
なお、インク滴1個あたりの質量は、別途実験を行って求めた。すなわち、ノズルから液滴を10回ずつ吐出させて、そのインク質量を精密天秤で測定し、インク滴の吐出総数(ノズル毎の吐出回数とノズル数との積)で除することにより、平均のインク質量を算出した。
3.3.評価結果
各実施例のインク組成物は、べた画像評価1、2、タック性評価、吐出安定性評価において、優れた結果を示した。また、界面活性剤の質量分率αが、化合物Iの質量分率をβよりも大きい例(実施例1、3、5)においては、接触角のより大きい記録媒体において、さらに優れたべた画像を形成することができることが判明した。
これに対して、界面活性剤の代わりにその他の界面活性剤を含む比較例1、および界面活性剤を含まない比較例4では、接触角の大きい記録媒体において、白スジ、ムラ等により不十分なべた画像が形成され、また、インク滴質量の大きい場合において、はじき、ム
ラが生じた。さらに、化合物Iの代わりにその他の界面活性剤を含む比較例3、および化合物Iを含まない比較例2、5においても同様に、接触角の大きい記録媒体において、白スジ、ムラ等により不十分なべた画像が形成され、また、インク滴質量の大きい場合において、はじき、ムラが生じた。比較例5においては、吐出安定性も不十分であった。
また、界面活性剤および化合物Iを含有していても、標準沸点が290℃であるグリセリンを含有する比較例6では、べた画像は良好となるものの、タック性が不十分となることが判明した。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (8)

  1. 水と、色材と、界面活性剤と、下記一般式(I)で表される化合物Iと、を含み、
    標準沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含まず、
    非吸収性または低吸収性記録媒体に対して用いられる、インクジェット記録用のインク組成物であって、
    前記界面活性剤は、フッ素系界面活性剤およびシロキサン単位が5以上のシロキサン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種であり、
    前記インク組成物における、前記界面活性剤の質量分率をαとし、前記化合物Iの質量分率をβとした場合に、α/βの値が、1を超え20以下である、インク組成物。
    Figure 0006031934
    [一般式(I)中、nは45以上230以下の整数を表し、R1はそれぞれ独立に、未変性、エーテル変性、ポリエステル変性、エポキシ変性、アミン変性、カルボキシル変性、フッ素変性、アルキルオキシ変性、メルカプト変性、(メタ)アクリル変性、フェノール変性、フェニル変性、カルビノール変性またはアラルキル変性の炭化水素基を表す。]
  2. 請求項1において、
    前記界面活性剤は、その1質量%水溶液において、15mN/m以上25mN/m以下の表面張力を有する、インク組成物。
  3. 請求項1または請求項のいずれか1項において、
    前記界面活性剤は、下記一般式(II)の化合物を含む、インク組成物。
    Figure 0006031934
    [一般式(II)中、kは、1以上5以下の整数を表し、nは、1以上の整数を表し、mは、0以上15以下の整数を表し、pは、1以上の整数を表し、qは、5以上30以下の整数を表し、p/(q+p)の値は、0.2以上0.8以下であり、R2は、水素原子または炭素原子の数が1ないし5のアルキル基を表す。]
  4. 請求項において、
    一般式(II)中、mは0であり、nは2以上30以下の整数を表し、pは5以上15以下の整数を表し、R2は、水素原子またはメチル基である、インク組成物。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
    デービス法により算出されるHLB値が4.2以上7.8以下であるグリコールエーテルをさらに含む、インク組成物。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のインク組成物を、記録ヘッドから吐出して非吸収性または低吸収性記録媒体に画像を記録する、画像形成方法。
  7. 請求項において、
    下記(1)または(2)の条件を満たす、画像形成方法。
    (1)前記記録ヘッドは、シリアルヘッドであり、主走査方向に直交する方向の画像解像度が、前記主走査方向に直交する方向のヘッド解像度の4倍以下である。
    (2)前記記録ヘッドは、ラインヘッドである。
  8. 請求項において、
    前記インク組成物は、前記記録ヘッドから、液滴状に吐出され、
    前記記録ヘッドから吐出される前記インク組成物の液滴1個あたりの質量は、5ng以上40ng以下である、画像形成方法。
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