JP6023766B2 - 血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 - Google Patents
血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6023766B2 JP6023766B2 JP2014180315A JP2014180315A JP6023766B2 JP 6023766 B2 JP6023766 B2 JP 6023766B2 JP 2014180315 A JP2014180315 A JP 2014180315A JP 2014180315 A JP2014180315 A JP 2014180315A JP 6023766 B2 JP6023766 B2 JP 6023766B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethylene glycol
- plasma fractionation
- less
- monomethyl ether
- ppm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Polyethers (AREA)
Description
血漿分画とは、多量の血漿成分から治療に有用なタンパク質を精製することである。血漿タンパクは100種類以上のタンパク成分からなり、主な成分はアルブミン、グロブリン、各種血液凝固因子、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、プラスミノーゲン、プロトロンビン等である。血漿からこれらの血漿タンパク成分に分画する方法としては、コーンの低温エタノール分画法、硫安分画法、ポリエチレングリコール分画法(以下、PEG分画と略記)等が知られている。
この中のPEG分画に使用されるポリエチレングリコールは、通常、エチレングリコール、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコール等の活性水素を2個以上有する化合物に、アルカリ触媒存在下でエチレンオキサイドを付加重合することにより製造される。そして、毒性の強いアルデヒドなどの副生物を抑制する観点から、蒸留した原料を使用する方法(特許文献1)や、遠心式薄膜分子蒸留機を使用し精製する方法(特許文献2)がなされてきた。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、経時的にアルデヒドなどのカルボニル化合物の発生を抑制し、優れた製品安定性を有する血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法を提供することを目的とする。
RO−(C2H4O)n−H (1)
[式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、nはオキシエチレン基の平均付加モル数を表し、4〜500の数を表す。]
一般式(1)におけるRは、水素原子又はメチル基である。血漿分画能の観点から、水素原子であることが好ましい。本発明の一般式(1)におけるRは、水素原子又はメチル基以外の場合、経時的なカルボニル化合物の発生量が多くなり、pH低下や血漿分画において得られるタンパク質へ影響を及ぼすという問題が生じる。
本発明の血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテルは、ナトリウムイオンの含量が6.0ppmを超えると経時的なカルボニル化合物の発生量が多くなり、pH低下や血漿分画において得られるタンパク質へ影響を及ぼすという問題が生じ、また、カリウムイオンの含量が700ppmを超えると、血漿分画能が低下する。
本発明の血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテルのナトリウムイオン及び/又はカリウムイオンの含量は、アルカリ金属化合物(A)の使用量及び/又はナトリウムイオンの含量が500ppm以下である(A)を使用することにより調整することができる。例えば、ナトリウムイオン及び/又はカリウムイオンの含量を減らす場合には、アルカリ金属化合物(A)の使用量を減らす方法及び/又はナトリウムイオンの含量が好ましくは500ppm以下の(A)を使用する方法等が挙げられる。
<ICP発光分析法による血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル中のナトリウムイオン及びカリウムイオン含量の測定方法>
ICP発光分析法には、ICP発光分析装置(VARIAN社製、Varian730−ES)を用いて分析した。超純水で1000倍に希釈した試料をICP発光分析装置で定量した。測定波長は、ナトリウムが589.592nmであり、カリウムが766.491nmであった。この時、ナトリウム及びカリウムを超純水で、50、100、200、500ppbに希釈したものを検量線として用いた。
この測定法は、第16改正日本薬局方「マクロゴール4000」の平均分子量試験に準ずる。
本発明の血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテルのナトリウムイオン及び/又はカリウムイオンの含量は、アルカリ金属化合物(A)の使用量及び/又はナトリウムイオンの含量が500ppm以下である(A)を使用することにより調整することができる。例えば、ナトリウムイオン及び/又はカリウムイオンの含量を減らす場合には、アルカリ金属化合物(A)の使用量を減らす方法及び/又はナトリウムイオンの含量が好ましくは500ppm以下の(A)を使用する方法等が挙げられる。
ナトリウムイオンの含量は、前記ICP発光分析法で測定することができる。
エチレンオキサイドの添加方法は特に限定されず、一度に全量を加えてもよいし、複数回に分割して添加してもよい。通常、開環付加反応における圧力は、安全性の観点から−0.1MPaG〜0.5MPaGであることが好ましい。
これらのうち、アルカリ金属化合物(A)としては、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムが好ましい。
pH調整剤(C)は、前記の(C1)を水で希釈してもよく、10〜95重量%に希釈したものが好ましい。
pHはポリエチレングリコール5重量%水溶液を測定した。これは、日本薬局方「マクロゴール4000」の規格に準ずる。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール297g(2.8mol)、ナトリウムイオン含量が275ppmである水酸化カリウム0.04g(0.63mmol)を投入し、窒素置換後、125±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド1383g(31.4mol)を開環付加反応させた後、100±5℃に冷却し、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、ナトリウムイオン含量が275ppmである水酸化カリウム0.08g(1.4mmol)を投入し、窒素置換後、125±5℃、6.7kKPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド1120g(25.4mol)を135±5℃で開環付加反応させた後、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却した。冷却後、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のカリウムイオン含量は42ppm、ナトリウムイオン含量は0.03ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール297g(2.8mol)、ナトリウムイオン含量が382ppmである水酸化カリウム0.04g(0.63mmol)を投入し、窒素置換後、145±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド1383g(31.4mol)を開環付加反応させた後、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、ナトリウムイオン含量が382ppmである水酸化カリウム0.08g(1.4mmol)を投入し、窒素置換後、130±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。更に145℃まで昇温後、エチレンオキサイド1120g(25.4mol)を170±5℃の温度で開環付加反応させた。6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却し、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のカリウムイオン含量は42ppm、ナトリウムイオン含量は0.02ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール149g(1.4mol)、ナトリウムイオン含量が57%である水酸化ナトリウム0.01g(0.2mmol)を投入し、窒素置換後、145±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド692g(15.7mol)を開環付加反応させた後、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、ナトリウムイオン含量が376ppmである水酸化カリウム0.08g(1.4mmol)を投入し、窒素置換後、130±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。更に、エチレンオキサイド1120g(25.4mol)を135±5℃の温度で開環付加反応させた。6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却し、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のカリウムイオン含量は39ppm、ナトリウムイオン含量は1.8ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール297g(2.8mol)、ナトリウムイオン含量が299ppmである水酸化カリウム0.04g(0.63mmol)を投入し、窒素置換後、125±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド1383g(31.4mol)を開環付加反応させた後、100±5℃に冷却し、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、ナトリウムイオン含量が299ppmである水酸化カリウム0.04g(0.7mmol)を投入し、窒素置換後、125±5℃、6.7kKPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド373g(8.5mol)を135±5℃で開環付加反応させた後、6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却した。冷却後、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=22)のカリウムイオン含量は60ppm、ナトリウムイオン含量は0.1ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール149g(1.4mol)、水酸化ナトリウム0.01g(0.2mmol)を投入し、窒素置換後、125±5℃、6.7KPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド692g(15.7mol)を開環付加反応させた後、6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、水酸化ナトリウム0.05g(1.3mmol)を投入し、窒素置換後、130±5℃、6.7KPa以下で減圧脱水した。更に、エチレンオキサイド1120g(25.4mol)を135±5℃の温度で開環付加反応させた。6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却し、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のナトリウムイオン含量は25.7ppmであり、カリウムイオン含量は2ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール149g(1.4mol)、水酸化ナトリウム0.01g(0.2mmol)を投入し、窒素置換後、145±5℃、6.7KPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド692g(15.7mol)を開環付加反応させた後、6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、水酸化ナトリウム0.05g(1.3mmol)を投入し、窒素置換後、130±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。更に145℃まで昇温し、エチレンオキサイド1120g(25.4mol)を170±5℃の温度で開環付加反応させた。6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却し、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のナトリウムイオン含量は25.7ppmであり、カリウムイオン含量は2ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にジエチレングリコール149g(1.4mol)、ナトリウムイオン含量が0.22%である水酸化カリウム0.01g(0.2mmol)を投入し、窒素置換後、145±5℃、6.7KPa以下で減圧脱水した。そこにエチレンオキサイド692g(15.7mol)を開環付加反応させた後、6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、粗ポリエチレングリコールを作製した。更に撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗ポリエチレングリコール285g(0.48mol)、ナトリウムイオン含量が0.22%である水酸化カリウム0.05g(1.3mmol)を投入し、窒素置換後、130±5℃、6.7kPa以下で減圧脱水した。更に145℃まで昇温し、エチレンオキサイド1120g(25.4mol)を170±5℃の温度で開環付加反応させた。6.7kPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、6.7KPa以下で脱エチレンオキサイドを行い、80℃に冷却し、90重量%のリン酸水溶液を加え、80±5℃で60分間撹拌し中和した。取り出し、固化後、ミキサー粉砕を行い、710μmの篩で分級した。得られたポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数n=67)のナトリウムイオン含量は7.7ppmであり、カリウムイオン含量は2ppmであった。このとき、粒径500μm以下の粉体は、60重量%であった。
<血漿分画用ポリエチレングリコールの熱劣化処理方法>
実施例1〜4、比較例1〜3で作製した血漿分画用ポリエチレングリコールをスターラーチップが入ったスクリュー管に20g入れて、70℃に温調したウォーターバス中で、大気存在下で回転速度250rpm、23時間撹拌を行い熱劣化した血漿分画用ポリエチレングリコールを作製した。
カルボニル含量は以下の測定法で行った。まず、試料2gをイオン交換水2mLに溶かし、50重量%試料溶液を作製した。2−ニトロフェニルヒドラジン(2−NPH)塩酸塩0.038gを99.5重量%エタノールで10mLとし2−NPH塩酸塩溶液を作製した。チオ尿素0.2gを99.5重量%エタノールで10mLとしチオ尿素溶液を作製した。ピリジン0.7mLを99.5重量%エタノールで10mLとしピリジン溶液を作製した。カルボジイミド(DCC)0.516gを99.5重量%エタノールで10mLとし0.25M DCC溶液を作製する。更に水酸化カリウム1gにイオン交換水1mLを加え、メタノールで10mLとし、KOH溶液を作製した。
2−NPH塩酸塩溶液とチオ尿素溶液を5mLずつ混合し、NPH・チオ尿素混合溶液を作製した。上記の50重量%試料溶液60μL、NPH・チオ尿素混合溶液120μL、ピリジン溶液60μL更に0.25M DCC溶液60μLをサンプリングチューブ(MICRO TUBE製)に混合し、ボルテックスミキサーで撹拌後、振とう恒温水槽(タイテック株式会社製、TAIYO PERSONAL INCUBATOR)で37℃、1時間振とうし、反応させた。反応後、KOH溶液30μL混合し、ボルテックスミキサーで撹拌後、更に振とう恒温水槽中で60℃、15分間振とうし、反応させた。
その後、530nmの波長でプレートリーダー(BioTek製、PowerWave XS)を用い、吸光度測定を行い、カルボニル含量の定量を行った。この時、検量線には酢酸を用いた。
なお、血漿分画用ポリエチレングリコールの製造直後と熱劣化後においてカルボニル含量の差が低いほど、経時的なカルボニル化合物の発生を抑制していることを示す。
pHはポリエチレングリコール5重量%水溶液のpHを測定した。これは、日本薬局方「マクロゴール4000」の規格に準ずる。
なお、血漿分画用ポリエチレングリコールの製造直後と熱劣化後において血漿分画用ポリエチレングリコール5重量%水溶液のpHの差が低いほど、製品安定性に優れていることを示す。
アンチトロンビンIIIの活性基準比率(重量%)は以下の方法に準じて測定した。まず、希釈溶液にリン酸緩衝液(ライフテクノロジーズジャパン製、DPBS)を使用し、22重量%試料溶液を作製した。アンチトロンビンIII10μLに22重量%試料溶液を90μL加え、サンプリングチューブに混合し、5℃で2時間静置した。アンチトロンビンIIIの残存量の測定には、「ATIIIキット ベリクローム ATIII オートB」(SIEMENS製)を使用した。吸光度測定にはプレートリーダー(BioTek製、PowerWave XS)を用いた。
試料溶液およびブランク(生理食塩水)それぞれ4μLと予め37℃に加温していたトロンビン試液120μLを96ウェルプレート(BD Falcon製)に混和し、37℃で3分間反応させた。予め37℃に加温していたトシル−グリシル−プロリル−アルギニル−5−アミノ−2−ニトロ安息香酸イロプロピルアミド試薬(基質試薬)(20μL)を添加し、すばやく撹拌した後、30秒以内に37℃で407nmにおける初期吸光度を測定した。さらに60秒後、120秒後の吸光度を測定して、1分あたりの吸光度変化率ΔA/分を求め、それをアンチトロンビンIIIの残存量とした。式(2)によりアンチトロンビンIIIの活性基準比率を算出した。
アンチトロンビンIIIの活性基準比率(重量%)=2日後に測定したアンチトロンビンIII残存量/試料溶液とアンチトロンビンIII配合直後のアンチトロンビンIII残存量(2)
なお、血漿分画用ポリエチレングリコールの製造直後と熱劣化後において、アンチトロンビンIIIの活性基準比率の差が低いほど、血漿分画用ポリエチレングリコールのアンチトロンビンIIIに対する影響が低いことを示す。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテルであって、カリウムイオンの含量が10〜700ppmであり、粒径500μm以下の粉体を62重量%以下含有し、かつ、ナトリウムイオンの含量が0.01〜6.0ppmである血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル。
RO−(C2H4O)n−H (1)
[式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、nはオキシエチレン基の平均付加モル数を表し、4〜500の数を表す。] - nが20〜300の数である請求項1に記載の血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル。
- ナトリウムイオンの含量が500ppm以下であるアルカリ金属化合物(A)の存在下で、メタノール、グリコール(B)又は(B)のモノメチルエーテルにエチレンオキサイドを付加反応させる工程を含む請求項1または2に記載の血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014180315A JP6023766B2 (ja) | 2013-09-09 | 2014-09-04 | 血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013186356 | 2013-09-09 | ||
JP2013186356 | 2013-09-09 | ||
JP2014180315A JP6023766B2 (ja) | 2013-09-09 | 2014-09-04 | 血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015071752A JP2015071752A (ja) | 2015-04-16 |
JP6023766B2 true JP6023766B2 (ja) | 2016-11-09 |
Family
ID=53014352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014180315A Active JP6023766B2 (ja) | 2013-09-09 | 2014-09-04 | 血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6023766B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106750240B (zh) * | 2016-12-09 | 2019-02-22 | 湖北航天化学技术研究所 | 一种聚乙二醇单端醚系列化合物的合成方法 |
KR102508862B1 (ko) * | 2019-11-29 | 2023-03-10 | 롯데케미칼 주식회사 | 폴리(알킬렌글리콜)의 제조 방법 |
JP7169608B1 (ja) | 2022-01-28 | 2022-11-11 | 積水メディカル株式会社 | 血液採取容器、血漿の分離方法、細胞外遊離核酸の分離方法及び細胞外小胞の分離方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5592733A (en) * | 1979-01-09 | 1980-07-14 | Asahi Denka Kogyo Kk | Preparation of polyether |
JPS60181126A (ja) * | 1984-02-28 | 1985-09-14 | Yotsukaichi Gosei Kk | ポリエチレングリコ−ルの熱着色防止法 |
JPH06199980A (ja) * | 1993-01-05 | 1994-07-19 | Mitsui Toatsu Chem Inc | プレポリマーの製造方法 |
JPH06234847A (ja) * | 1993-02-10 | 1994-08-23 | Kao Corp | ポリオキシアルキレン付加物の精製法 |
JP4655349B2 (ja) * | 2000-10-18 | 2011-03-23 | 日油株式会社 | 経口医薬用ポリエチレングリコールおよびその製造方法 |
JP2006089581A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-04-06 | Sanyo Chem Ind Ltd | ポリエーテルポリオールの製造方法 |
-
2014
- 2014-09-04 JP JP2014180315A patent/JP6023766B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015071752A (ja) | 2015-04-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI359806B (en) | Polyglycerin monoether and method for producing th | |
JP6023766B2 (ja) | 血漿分画用ポリエチレングリコール又は血漿分画用ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル及びその製造方法 | |
CN106589345B (zh) | 一种降低voc含量及气味的聚醚多元醇精制方法 | |
EP2239292B1 (en) | Process for the production of polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters | |
JP6672528B2 (ja) | ソルビトールトリアセタールおよびモノアセタールを含む透明核剤組成物 | |
JP2011084479A (ja) | メルカプトカルボン酸多価アルコールエステルの製造方法 | |
JP2010248504A (ja) | ポリオキシアルキレン誘導体の製造方法 | |
CN111100178B (zh) | 一种药用级胆固醇硫酸酯钠的制备方法 | |
US10160710B2 (en) | Synthesis method of 3,4-hexanedione | |
US11247975B2 (en) | Process for purifying an alkylene oxide composition | |
US20200377436A1 (en) | Oxidation of limonene | |
US20110290998A1 (en) | Tuned synthetic dendrimer calibrants for mass spectrometry | |
WO2019034149A1 (zh) | 一种制备丙二醇苯醚的催化剂及丙二醇苯醚的合成方法 | |
JP2006199594A (ja) | レゾルシンとメチルエチルケトンの反応生成物 | |
JP2000026356A (ja) | ヒドロキシピバルアルデヒドの製造方法 | |
KR101293818B1 (ko) | C9-알데히드의 생성이 극대화된 α, β-불포화 알데히드의 제조방법 | |
JP6122050B2 (ja) | 精製ポリエチレングリコールの製造方法 | |
JP4602042B2 (ja) | 非イオン界面活性剤組成物の製造方法 | |
JP2006188611A (ja) | アルキレンオキシド付加組成物 | |
JP2010006759A (ja) | 環状カーボネートのアルキレンオキサイド付加物 | |
JP2019077666A (ja) | 環状重合l−乳酸。 | |
US9944769B2 (en) | Urea-derived products and methods for making same | |
Marine et al. | Surfactants (polysorbate and poloxamer): synthesis, characterization, and degradation | |
KR20180030587A (ko) | 디시클로펜타디엔류 변성 페놀 수지의 제조 방법 | |
KR101905257B1 (ko) | 트리에탄올아민의 착색 방지를 위한 보관 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150828 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160706 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160719 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160831 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161007 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6023766 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |