JP6023683B2 - 床面の吹出し口の面積を決定する方法 - Google Patents

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本発明は、床面の吹出し口の面積を決定する方法に関し、より詳細には、サーバ室に設置されたICT装置内の熱を取り除くための冷気を供給する床面の吹出し口の面積を決定する方法に関する。
近年、企業のICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)利用の急速な増加に伴って、膨大な数のICT装置が使用されている。本明細書では、ICT装置は、サーバ、ルータなどをいう。ICT装置のCPU、電源ユニットなどの負荷を冷却するため、空調の冷房運転における電力消費量の増加の問題が深刻化しつつあり、空調による冷却効率の改善が求められている。
ICT装置は、米国EIA規格に準ずる19インチサーバラックに格納され、サーバ室に収容されるのが一般的である。また、隣り合うサーバラックの空間的な間隔は一定であり、一つのサーバラックの筐体に複数台のICT装置が設置されている。
空調機の室内機からの冷気は、ICT装置の吸気口の正面から入り、ICT装置に内蔵されたファンによってICT装置の内部へ送り込まれる。そして、ICT装置のCPUなどの負荷の発熱により冷気が暖められて、熱気がICT装置の排気口から排気される。そこで、ICT装置周辺を取り巻いている冷気を効率よく吸気してICT装置の負荷を冷却することが要求される。
従来から、サーバ室の空調機の室内機が、床下で冷気を吹出し、冷気が床下から天井に向かって吹出す空調方法が存在する。サーバラックは前面から冷気を吸込み、上面又は背面から排気するタイプが多く、各サーバラックは前面・上面・背面を同じ方向に向けて横一列に配置される。サーバ室内には吸気面・排気面を同じ方向に向けて配置されたサーバラック列が、隣接する列の吸気面と吸気面、排気面と排気面とを対向させて、複数列配置される。吸気面に挟まれた通路は二重床から冷気が供給されていることから、コールドアイルと呼ばれる。一方、排気面に挟まれた通路はサーバラックからの排気で温度が上がるため、ホットアイルと呼ばれる。コールドアイルとホットアイルとの間を遮蔽して冷暖気の混合を抑制することで、効率よくICT装置に冷気を供給することが可能になる。
しかし、室内機から供給される冷気は、ICT装置に接続されるケーブルが通る二重床の開口から漏れてしまい、サーバラックに収納されたICT装置には、冷気が適切に行き渡らない場合がある。そこで、サーバ室の床下から冷気が吹出される網目状の床パネルの配置を工夫することで、サーバラックに収納されたICT装置を効率的に冷却する方法が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
また、サーバラックの上段に収納されたICT装置には、サーバ室の床下からの冷気が届きにくい場合がある。そこで、ICT装置の吸込み口付近の気流の流速をカメラで計測し、ICT装置が設置される位置とICT装置へ供給される冷気の風量(m/s)との関係をシミュレーションしてICT装置の冷却の効率化を図ろうとする方法が提案されている(例えば、非特許文献2を参照)。
Hendrik Hamann, Madhusudan Iyengar, and Martin O’Boyle, "THE IMPACT OF AIR FLOW LEAKAGE ON SERVER INLET AIR TEMPERATURE IN A RAISED FLOOR DATA CENTER", 11th Intersociety Conf. Thermal and Thermomechanical Phenomena in Electronic Systems, 2008 Pramod Kumar, Vikneshan Sundaralingam, and Yogendra Joshi, "Effect of server load variation on rack air flow distribution in a raised floor data center", IEEE 27th Annual Symposium (SEMI-THERM), Semiconductor Thermal Measurement and Management Symposium, pp. 20-24, 2011
しかしながら、非特許文献1に開示された技術では、冷気が吹出される網目状の床の配置を工夫しても、室内機からICT装置までの距離を考慮されていなかった。したがって、室内機からの距離の長短で生じる、ICT装置の内部に吸気される冷気の風量の差を把握することができなかった。
また非特許文献2に開示された技術では、サーバラックの高さを考慮してシミュレーションしていたが、室内機からICT装置までの距離を考慮されていなかった。したがって、室内機からICT装置までの距離に応じてICT装置に吸気される冷気の風量をシミュレーションに反映させることができなかった。
図1に従来の二重床から冷気が供給されるサーバ室における、空調機の室内機からの冷気の流れを示す。サーバ室1は、室内空間2と、二重床空間3と、の2つの空間で分かれている。室内空間2と、二重床空間3とは、床パネル4で区切られており、床パネル4には、床面の吹出し口5(i=1〜n)が設けられている。
ICT装置を収納するサーバラックで構成されたサーバラック列は、ICT装置の吸気面同士が向かい合うように、コールドアイル6(i=1〜n)を挟んで向かい合っている。本明細書では、向かい合ったサーバラック列を一組として扱う。
室内空間2は、ICT装置を収納するサーバラックで構成されたサーバラック列の組と、サーバラックに収納されたICT装置の負荷を冷却するための冷気を生成して吹出す室内機7とを備える。室内空間2は、サーバラック列8およびサーバラック列8’の第1の組と、サーバラック列8およびサーバラック列8’の第2の組と、…サーバラック列8およびサーバラック列8’の第nの組とを備える。室内機7は、集めたICT装置の排気を冷却する蒸発器7aと、冷却した風を二重床空間3へ送り出す送風機7bとを備える。
冷房運転によって室内機7から吹出された冷気は、図1の矢印が示すように、二重床空間3を通って床面の吹出し口5を通り抜けて上昇し、コールドアイル6を形成する。コールドアイル6を形成する冷気は、サーバラックに収納されたICT装置のそれぞれの吸気面から吸い込まれ、ICT装置内の熱を奪って、ICT装置のそれぞれの排気面から排出される。そして、排出された暖気により、ホットアイル9(j=1〜n+1)が形成される。排出された暖気は、上昇し、室内機7の中へ吸い込まれ、再び冷気として吹出される。
サーバ室1の二重床空間3および冷気が吹出された床面上には、流体現象によりさまざまな流れが生じ、大小の渦が形成され混在している。二重床空間3のα付近では、冷気同士がぶつかって床面の吹出し口5のまわりに大小の渦が生じる。冷気が床面の吹出し口5から吹出す時に大小の渦により抵抗を受けるため、冷気の吹出し風量は低下する。
さらに二重床空間3内には、ICT装置に接続される複数のケーブルや建物の支柱などが存在し、冷気の気流は不均一に乱れ、エネルギーの損失が生じる。即ち、空調機から離れるほど、冷気の気流のエネルギーの損失が生じ、冷気の気流の風量はさらに低下する。
したがって、室内機7の吹出し口から遠い位置にある床面の吹出し口5から吹出される冷気の風量は、室内機7の吹出し口から近い位置にある床面の吹出し口5から吹出される冷気の風量と比較して少なくなっていた。
床面から吹出される冷気の風量が減少すると、ICT装置が吸い込む冷気の風量も少なくなる。ICT装置が吸い込む冷気の風量が少なくなると、充分に冷えていないコールドアイルから吸気し、ICT装置内に熱を含んだ冷気を送り込むことになる。よってICT装置内に熱が残存し、ICT装置内の温度センサによって検出された温度が上限温度を超えて、ICT装置が安定して動作できなくなる可能性がある。
ICT装置を安定して動作させるためには、室内機からの距離が長いICT装置に充分な量の冷気を送り込まなければならず、空調機の室内機から吹出す冷気の風量を増やす必要があった。したがって、空調機の室内機から吹出す冷気の風量を増やすと、室内機が消費する電力も増大するという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、室内機から二重床空間へ供給される冷気を効率よくICT装置に給気するための床面の吹出し口の面積を決定する方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、空調機の室内機の吹出し口の中心から床面の吹出し口の中心までの距離の計算や、二重床空間の容積を計算し、計算結果を記憶部に保存する。そして空調機の室内機の吹出し口の中心から床面の吹出し口の中心までの距離に応じて、床面の吹出し口の面積を決定する。室内機の中心に近いほど、床面の吹出し口の面積を小さくし、室内機の中心から遠いほど、床面の吹出し口の面積を大きくする。一例として、室内機の中心を中心点として同心円状に、室内機の中心に近いほど、床面の吹出し口の面積を小さくし、室内機の中心から遠いほど、床面の吹出し口の面積を大きくする。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、室内機の吹出し口から吹出される冷気を通気させるための空間を床下に備えたサーバ室における、該サーバ室に設置されたICT装置を冷却するための冷気を吹出す床面の吹出し口の面積を決定する方法であって、前記ICT装置が設置されるサーバ室の寸法情報と、前記ICT装置の設置された位置情報と、前記ICT装置の寸法情報と、前記室内機の吹出し口の中心と前記床面の吹出し口の中心との距離情報と、前記床面の吹出し口の面積情報とを含む第1のパラメータに基づいて、前記サーバ室をモデル化して、前記ICT装置を冷却するための室内機から吹出される冷気の温度情報と、前記室内機から吹出される前記冷気の風量情報と、前記ICT装置の負荷から生じる熱量情報と、前記ICT装置のファンの風量情報とを含む第2のパラメータに基づいて、前記ICT装置内に給気される前記冷気の流れのシミュレーションを行うステップと、前記室内機から吹出される前記冷気の風量情報を含む第3のパラメータに基づいて、前記室内機の吹出し口の中心と前記床面の吹出し口の中心との距離を変化させながら、前記床面の吹出し口の面積と、前記床面の吹出し口から吹出される冷気の風量との関係式をそれぞれ算出するステップと、前記それぞれ算出された関係式を用いて、前記床面の吹出し口から吹出される冷気の各風量が、それぞれ等しく、かつ、最大となるように、前記床面の吹出し口の面積をそれぞれ決定するステップとを備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、冷気の通り道である二重床空間の形状、冷気を吹出す床面の吹出し口の面積を変更することにより、サーバ室内の全体の冷却循環効率を向上することが可能となる。
従来の二重床から冷気が供給されるサーバ室における、空調機の室内機からの冷気の流れを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、サーバ室の構造のモデル化の一例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、二重床から冷気が供給されるモデル化されたサーバ室における、空調機の室内機からの冷気の流れを示す図である。 図3に示したモデル化されたサーバ室の二重床空間における冷気の流れを示した図である。 本発明の一実施形態にかかるモデル化されたサーバ室の平面図であって、室内機を中心として同心円状に配置された吹出し口の例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、床面の吹出し口の面積決定システムを示す構成図である。 本発明の一実施形態の変形例にかかる、二重床空間の形状を変形させたモデル化されたサーバ室における、空調機の室内機からの冷気の流れを示す図である。 本発明の一実施形態の変形例にかかる、モデル化されたサーバ室の二重床の構造を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる、床面の吹出し口の面積を決定する方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(サーバ室内のモデル化)
図2に本発明の一実施形態にかかる、サーバ室の構造のモデル化の一例を示す。図2(a)は、サーバ室をAから見た平面図を表し、図2(b)は、サーバ室を斜めから見た斜視図を表す。図2(c)は、サーバ室をC方向から見た側面図を表し、図2(d)は、サーバ室をD方向から見た側面図を表す。
サーバ室10は、ICT装置を複数収納したサーバラック列11a〜11fと、ICT装置内の負荷を冷却するための冷気を吹出す室内機12a〜12dとを備える。サーバラック列11fは、サーバラック列11f〜サーバラック列11fを含む。各ICT装置には、室内機12a〜12dからの冷気を取り入れるためのファンが内蔵されている。
サーバ室10内の熱の流れのシミュレーションにおける数値計算を実施するための前提として、サーバ室10の構造のモデルをソフトウェアにより生成する。ソフトウェアにより、サーバ室10の寸法、サーバラック列11a〜11fの寸法、室内機12a〜12dの寸法、ICT装置の寸法、ICT装置の負荷の位置、ICT装置のファンの位置、ICT装置のファンの位置、室内機の吹出し口の中心と冷気を吹出す床面の吹出し口の中心との距離、床面の吹出し口の面積、サーバ室の二重床空間の寸法、および二重床空間の容積を含む第1のパラメータに基づいて、サーバ室10内の構造のモデル化を行われる。次にサーバ室構造モデルが作成される。床面の吹出し口の面積とは、サーバ室の二重床における床パネルに設けられた冷気が供給される穴あきパネルの開口面積である。
(モデル化されたサーバ室内の熱の流れのシミュレーション)
サーバ室10内の熱の流れの数値計算には、熱流体力学方程式を使用する。サーバ室10全体の熱の流れは、所定の熱流体力学方程式に、室内機から吹出される冷気の風量および温度、ICT装置の負荷から生じる熱量、ICT装置に内蔵されたファンの風量を含む第2のパラメータを代入して得た値と、作成されたサーバ室構造モデルとに基づき、ソフトウェアでシミュレーションすることによって把握することができる。サーバ室内の熱の流れがシミュレーションされると、サーバ室内の熱の流れを表すデータが、ディスプレイなどの表示装置に表示される。第2のパラメータを所定の熱流体力学方程式に代入して得た値に基づいて、ソフトウェアによって、サーバ室の二重床空間および床面の吹出し口付近の冷気の流れがシミュレーションされるが、気流の向き、風速、風速の強さについても計算される。
(床面の吹出し口の面積の決定)
図3に本発明の一実施形態にかかる、二重床から冷気が供給されるモデル化されたサーバ室における、空調機の室内機からの冷気の流れを示す。サーバ室31は、室内空間32と、二重床空間33と、の2つの空間で分かれている。室内空間32と、二重床空間33とは、床パネル34で区切られており、床パネル34には、床面の吹出し口35(i=1〜n)が設けられている。
室内空間32は、ICT装置を収納するサーバラックで構成されたサーバラック列の組と、サーバラックに収納されたICT装置の負荷を冷却するための冷気を生成して吹出す室内機37とを備える。室内空間32は、サーバラック列38およびサーバラック列38’の第1の組と、サーバラック列38およびサーバラック列38’の第2の組と、…サーバラック列38およびサーバラック列38’の第nの組とを備える。室内機37は、ICT装置の排気を冷却する蒸発器37aと、冷却した風を二重床空間33へ送り出す送風機37bとを備える。
室内機37から吹出された冷気は、二重床空間33を通って、床面の吹出し口35から吹出される。床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Q(i=1〜n)は、床面の吹出し口35の中心と室内機37の吹出し口の中心との間の距離、二重床空間33の形状、床面の吹出し口の面積によって変化する。床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Qは、床面の吹出し口35と室内機37の吹出し口の中心との間の距離が短いほど、多くなる。また、床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量は、床面の吹出し口35の面積を広くすると、床面の吹出し口付近で発生される渦の影響を受けにくくなるため、多くなる。よって床面の吹出し口35の面積を調整することによって、床面の吹出し口から吹き出す冷気の風量を調節することが可能である。
本発明の一実施形態では、室内機37の吹出し口の中心から床面の吹出し口35の中心までの距離をL(i=1〜n)とする。距離Lと距離Lと…距離Lとの関係を次の(式1)に表す。
<L<…<L (式1)
本発明の一実施形態では、床面の吹出し口35の面積をS(i=1〜n)とする。面積Sと面積Sと…面積Sとの関係を次の(式2)に表す。
<S<…<S (式2)
本発明の一実施形態では、(式1)および(式2)より、室内機37の吹出し口の中心から、一組のサーバラック列の間の床面の吹出し口35の中心までの距離が遠ければ遠いほど、床面の吹出し口35の面積が大きくなっているのがわかる。
図4に、図3に示したモデル化されたサーバ室の二重床空間における冷気の流れを示す。図4(a)に、図1に示した従来のサーバ室1における、室内機7の吹出し口の中心から最も遠い床面の吹出し口5付近の冷気の流れを示す。また図4(b)に、図3に示した本発明の一実施形態にかかるサーバ室31における、室内機37の吹出し口の中心から最も遠い床面の吹出し口35付近の冷気の流れを示す。
図4(a)に示す従来の二重床空間において、床面の吹出し口5の面積の大きさは、均一である。床面の吹出し口5の周りに生じた大小の渦や、二重床空間における気流の障害物により、冷気の気流のエネルギーは損失する。よって、吹出す冷気の風量は、室内機7に近い床面の吹出し口5ほど多くなり、遠い床面の吹出し口5ほど少なくなる。
したがって、図4(a)に示す冷気の流れについて、床面の吹出し口5n-1から吹出す冷気の風量は、床面の吹出し口5n-2から吹出す冷気と比較して少ない。また、床面の吹出し口5から吹出す冷気の風量は、床面の吹出し口5n-1から吹出す冷気と比較して少ない。
一方、図4(b)に示す床面の吹出し口35n-2の面積は、図4(a)に示す床面の吹出し口5n-2の面積より小さい。よって(式1)および(式2)より、図4(b)に示す床面の吹出し口35n-2から吹出す冷気の風量は、図4(a)に示す床面の吹出し口5n-2から吹出す冷気の風量より減少する。
また、図4(b)に示す床面の吹出し口35の面積は、図4(a)に示す床面の吹出し口5の面積より大きい。よって(式1)および(式2)より、図4(b)に示す床面の吹出し口35から吹出す冷気の風量は、図4(a)に示す床面の吹出し口5から吹出す冷気の風量より増加する。
本発明の一実施形態では、各床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量を制御しやすくするために、各床面の吹出し口35から吹出す冷気の風量をそれぞれ等しくする。さらに、ICT装置の冷却効率を上げるため、各床面の吹出し口35から吹出す冷気の風量が最大となる各床面の吹出し口35の面積をそれぞれ求める。各床面の吹出し口35から吹出す冷気の風量が最大となる各床面の吹出し口35の面積の求め方の一例を次の図5で説明する。
図5に本発明の一実施形態にかかるモデル化されたサーバ室の平面図であって、室内機を中心として同心円状に配置された吹出し口の例を示す。室内機37の吹出し口の中心を中心点とした同心円E上に床面の吹出し口35があり、同心円F上に床面の吹出し口35があり、同心円G上に床面の吹出し口35がある。空調機の室内機37の吹出し口を中心として、同心円状に、空調機の室内機37から離れれば離れるほど、床面の吹出し口35の面積が大きくなっているのがわかる。
図5に示す本発明の一実施形態において、室内機37の吹出し口からの距離が遠い床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量は、室内機37の吹出し口からの距離が近い床面の吹出し口35n-2から吹出される冷気の風量と等しくなるように調整される。
なお、床面の吹出し口35の形状は円が好ましいが施工によっては、四角形、六角形、菱形など、他の形状でもよい。
図6に本発明の一実施形態にかかる、床面の吹出し口の面積決定システムのブロック図を示す。本発明の一実施形態にかかる床面の吹出し口の面積決定システム60は、サーバ室内をモデル化するための構造計算部61を備える。また本発明の一実施形態にかかる床面の吹出し口の面積決定システム60は、室内機37から吹出される冷気の風量などを入力して、モデル化されたサーバ室内の冷気の流れをシミュレーションするシミュレーション部62を備える。さらに本発明の一実施形態にかかる床面の吹出し口の面積決定システム60は、室内機37の吹出し口の中心から床面の吹出し口35の中心までの距離と、床面の吹出し口35の面積と、床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量と、室内機37の吹出し口から吹出される冷気の風量との関係を表した後述する所定の関係式をそれぞれ算出する算出部63を備える。また本発明の一実施形態にかかる床面の吹出し口の面積決定システム60は、所定の関係式に基づいて、床面の吹出し口から吹出される冷気の風量がそれぞれ等しく、かつ最大となる、床面の吹出し口35の面積をそれぞれ決定する決定部64を備える。本発明の一実施形態にかかる床面の吹出し口の面積決定システム60は、サーバ室構造モデル、所定の関係式などを格納する記憶部65を備える。
(床面の吹出し口の面積を決定する関係式)
室内機37の吹出し口の中心から床面の吹出し口35までの距離L(i=1〜n)、二重床空間33の寸法、二重床空間33の容積V、各床面の吹出し口35の面積S(i=1〜n)を含む第1のパラメータを入力すると、サーバ室がモデル化される。
サーバ室構造モデルを用いて、所定の熱力学方程式に室内機37から吹出される冷気の風量Qcoldを含む第2のパラメータを入力すると、冷気の流れのシミュレーションが実行され、各床面の吹出し口35からそれぞれ吹出す冷気の風量Qがそれぞれ求まる。
室内機37の吹出し口の中心から床面の吹出し口35までの距離L、および各床面の吹出し口35の面積Sを変化させることにより、各床面の吹出し口35からそれぞれ吹出す冷気の風量Qを変化させることができる。風量Qの値は、記憶部65に格納される。記憶部65に格納された風量Qの値に基づいて、算出部63は、床面の吹出し口35ごとに関係式Cを算出する。関係式Cは、簡単な例として次の(式3)で表すことができる。
=f(L)・g(S)・h(Qcold) (式3)
は、距離Lの関数を示し、gは、面積Sの関数を示し、hは、風量Qcoldの関数を示す。
そして、生成部63は、関係式Cを用いて、床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Qがそれぞれ等しく、かつ、最大となる、床面の吹出し口35の面積Sをそれぞれ決定する。
床面の吹出し口35の面積Sを決定する方法として、例えば、数理計画法を用いる。(式3)において、風量Qを最大とする条件を目的関数とし、風量Qがそれぞれ等しいとする条件を第1の制約条件とし、(式1)となる条件を第2の制約条件とし、(式2)となる条件を第3の制約条件とする。
したがって、関係式Cによって距離Lに応じて、床面の吹出し口35からそれぞれ吹出す冷気の風量Qが等しく、かつ最大となる、床面の吹出し口35の面積Sを決定することにより、冷却効率の高い空調を実現できる。
なお、室内機37の吹出し口の中心と床面の吹出し口35の中心との距離L、および床面の吹出し口35の面積Sの関係式については、距離Lを変数とした指数関数でもよい。また、二重床空間33の壁からの距離や二重床空間33内に敷設されたケーブル等が、二重床空間内の冷気の圧力分布に影響を及ぼすことを考慮して、床面の吹出し口35の面積Sを決定してもよい。
本実施形態により、サーバ室の床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Qは均一化され、無駄なくICT装置に冷気を給気することが可能となるため、省電力化が図れる。
また本実施形態により、ICT装置に供給される冷気の風量Qを均一化し、かつ最大となるように、各サーバラックおよび各ICT装置にそれぞれ工夫を施すといった手間が省け、サーバ室の空調制御におけるコスト削減にもつながる。
(二重床空間の構造)
図7に本発明の一実施形態の変形例にかかる、二重床空間の形状を変形させたモデル化されたサーバ室における、空調機の室内機37からの冷気の流れを示す。サーバ室71の二重床空間73に、二重床の深さを減少させる斜面(H)を設ける。斜面(H)は、建物設計時にサーバ室71に予め設置したり、後から取り付けたりしてもよい。図7に示すように、空調機の室内機37から離れるにしたがって、サーバ室71の二重床の下の床がせり上がっている。空調機の室内機37の吹出し口の中心と床面の吹出し口35の中心との距離に応じて、二重床の深さを変化させている。本発明の一実施形態の変形例において、床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量を、Q’(i=1〜n)とする。
図8に本発明の一実施形態の変形例にかかる、モデル化されたサーバ室の二重床の構造を示す。グレーのグラデーションの濃淡は、二重床の深さを表し、グレーが濃いところは二重床が深いところを示し、グレーが薄いところは二重床が浅いところを示す。よって、図8に示すように、室内機37の真下の二重床が最も深く、室内機37から離れるにしたがって、二重床が浅くなっているのがわかる。
図7および図8に示す構造により、室内機37の中心から離れた場合でも、床面の吹出し口35から強い冷気が吹き上げるようにすることが可能となる。即ち、室内機37の出力を上げることなく、冷気がICT装置に効率よく行き渡るようになることが可能となる。また、図7および図8に示す構造において二重床空間73の容積Vを調整することで、二重床空間73の圧力分布を小さくし、床面の吹出し口の面積の調整による、床面の吹出し口から吹出される冷気の風量の調整を容易にすることが可能となる。
本発明の一実施形態の変形例により、本発明の一実施形態よりも、サーバ室の床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Q’が容易に均一化され、無駄なくICT装置に冷気を給気することが可能となるため、さらに省電力化が図れる。
なお、二重床の深さは、線形もしくは非線形に変化させてもよい。必要に応じて、斜面(H)に突起物をおくことで、床面の吹出し口35に向かう気流成分を増やすようにしてもよい。
(床面の吹出し口の面積を決定する方法のフローチャート)
図9に本発明の一実施形態にかかる、床面の吹出し口35の面積を決定する方法のフローチャートを示す。構造計算部61は、入力されたサーバ室全体の寸法、室内機37の寸法、サーバラックの寸法、ICT装置が設置されたサーバラックの位置、ICT装置の寸法、ICT装置の負荷の位置、ICT装置のファンの位置、室内機37の吹出し口の中心と床面の吹出し口35の中心との距離L、床面の吹出し口35の面積S、二重床空間33の寸法、および二重床空間33の容積Vを含む第1のパラメータに基づいて、サーバ室構造モデルを作成する(S101)。作成されたサーバ室構造モデルは、記憶部65に格納される。
シミュレーション部62は、サーバ室構造モデルと、入力された空調の室内機37から吹出される冷気の温度および風量Qcold、ICT装置の負荷から生じる熱量、ICT装置のファンの風量を含む第2のパラメータを所定の熱流体力学方程式に代入して得た値とに基づいて、サーバ室内の熱の流れをシミュレーションし、シミュレーションデータを生成する(S102)。シミュレーションデータは、記憶部65に格納される。
算出部63は、シミュレーションデータに基づいて、室内機37から吹出される冷気の風量Qcold、室内機37の吹出し口の中心から床面の吹出し口35の中心までの距離Lと、床面の吹出し口35の面積Sと、床面の吹出し口35から吹出される冷気の風量Qとの関係を表した関係式Cを算出する(S103)。関係式Cは、室内機37から吹出される冷気の風量Qcoldを含む第3のパラメータに基づいて、距離Lを変化させながら、床面の吹出し口35からの冷気の吹出し風量Qと床面の吹出し口の面積Sとの関係を表した関数である。第3のパラメータは、二重床空間33の容積Vを含んでも良い。関係式Cにかかるデータは、記憶部65に格納される。
決定部64は、関係式Cによって、各床面の吹出し口35からの冷気の吹出し風量Qがそれぞれ等しく、かつ、最も多くなる、床面の吹出し口35の面積をそれぞれ決定する(S104)。
本実施形態によれば、冷気の通り道である二重床空間の形状、冷気を吹出す床面の吹出し口の面積を変更することにより、サーバ室内の全体の冷却循環効率を向上することが可能となる。
本発明は、電力分野、エネルギー分野、通信分野、センシング分野などに関係する産業分野に利用可能である。
1、10、31、71 サーバ室
2、32 室内空間
3、33、73 二重床空間
4、34 床パネル
、35 床面の吹出し口
、36 コールドアイル
7、37、12a、12b、12c、12d 室内機
7a、37a 蒸発器
7b、37b 送風機
、8’、8、8’、8、8’、11a、11b、11c、11d、11e、11f、38、38’、 38、38’、 38、38’ サーバラック列
、39 ホットアイル
11f、11f、11f、11f、11f、11f、11f サーバラック
60 床面の吹出し口の面積決定システム
61 構造計算部
62 シミュレーション部
63 算出部
64 決定部
65 記憶部

Claims (2)

  1. 室内機の吹出し口から吹出される冷気を通気させるための空間を床下に備えたサーバ室における、該サーバ室に設置されたICT装置を冷却するための冷気を吹出す床面の吹出し口の面積を決定する方法であって、
    前記ICT装置が設置されるサーバ室の寸法情報と、前記ICT装置の設置された位置情報と、前記ICT装置の寸法情報と、前記室内機の吹出し口の中心と前記床面の吹出し口の中心との距離情報と、前記床面の吹出し口の面積情報とを含む第1のパラメータに基づいて、前記サーバ室をモデル化して、前記ICT装置を冷却するための室内機から吹出される冷気の温度情報と、前記室内機から吹出される前記冷気の風量情報と、前記ICT装置の負荷から生じる熱量情報と、前記ICT装置のファンの風量情報とを含む第2のパラメータに基づいて、前記ICT装置内に給気される前記冷気の流れのシミュレーションを行うステップと、
    前記室内機から吹出される前記冷気の風量情報を含む第3のパラメータに基づいて、前記室内機の吹出し口の中心と前記床面の吹出し口の中心との距離を変化させながら、前記床面の吹出し口の面積と、前記床面の吹出し口から吹出される冷気の風量との関係式をそれぞれ算出するステップと、
    前記それぞれ算出された関係式を用いて、前記床面の吹出し口から吹出される冷気の各風量が、それぞれ等しく、かつ、最大となるように、前記床面の吹出し口の面積をそれぞれ決定するステップと
    を備えることを特徴とする床面の吹出し口の面積を決定する方法。
  2. 前記第1のパラメータおよび前記第3のパラメータは、前記空間の容積情報をそれぞれ含むことを特徴とする請求項1に記載の床面の吹出し口の面積を決定する方法。
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