JP6020703B2 - 太陽光発電モジュール用接続構造体 - Google Patents
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Description
ジャンクションボックス内には、バイパスダイオード等が配置され、太陽光発電モジュールの表面に部分的な影がかかったり、電池セルが故障してモジュールの出力が低下したりする場合でも、その影響を最小限に抑える工夫がなされているが、その際、バイパスダイオードが発熱するため、ジャンクションボックス全体が耐熱性を有することが求められる。
ジャンクションボックス等の太陽光発電モジュール部品は、建物等に設置されるため、建物火災時等の更なる延焼を防止するために高い難燃性が要求される。また、ジャンクションボックス内の配線のショート等による発火による火災防止のためにも、難燃性に優れることが求められる。
ジャンクションボックスは、太陽光発電モジュールの付属部品として、屋根上等の屋外に設置されることもあるため、飛来物に対する耐衝撃性を有することが求められ、特に低温時においても耐衝撃性を有することが求められる。太陽光発電モジュール用コネクタについてもジャンクションボックスと同様に耐衝撃性が求められている。
ジャンクションボックス等の太陽光発電モジュール部品は、屋外に設けられる場合が多く、紫外線や風雨、外気温の変化に対する耐候性、耐久性が求められる。
ジャンクションボックス内の配線のショート等を防止するために耐トラッキング性(絶縁性)に優れることが求められる。
即ち、難燃剤を配合した樹脂組成物では、一般に、成形時の加熱で高温にさらされることにより、組成物中の難燃剤が熱分解して分解ガスが発生し、
・発生したガスにより金型が汚染され、この汚染が得られる成形品の品質不良の原因となる。
・発生ガス量が特に多い場合には、金型汚染で成形を継続し得なくなり、連続成形が不可能となる。
・発生ガスが成形品の残留応力の大きい部分、例えば、エッジ部等に付着することで、成形品の割れ等の欠陥の原因となる。
といった問題が生じていた。
即ち、特許文献1等で用いられているリン酸エステル系難燃剤によるガス発生の問題は、ポリフェニレンエーテル系樹脂系特有の問題であり、他の樹脂成分系ではこのようなガス発生の問題はないことが本出願人により確認されている(特願2009−146480)。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂にリン酸エステル系難燃剤を配合した場合の耐熱性の低下の問題は、本発明者により初めて見出されたものである。
まず、本発明の太陽光発電モジュール用接続構造体の成形材料である、ポリフェニレンエーテル系樹脂と特定のリン酸エステル系難燃剤を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(以下、「本発明の樹脂組成物」と称す場合がある。)について説明する。
本発明の樹脂組成物の樹脂成分としてのポリフェニレンエーテル系樹脂は、ポリフェニレンエーテル樹脂を主成分とし、必要に応じてさらにスチレン系樹脂等の他の樹脂成分を含むものである。なお、ここで、主成分とは、その成分中最も多く含有されている成分をさす。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリフェニレンエーテル樹脂は、下記一般式(2)で表される構造単位を主鎖に有する重合体であって、単独重合体又は共重合体の何れであっても良い。
スチレン系樹脂としては、スチレン系単量体の重合体、スチレン系単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体及びスチレン系グラフト共重合体等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の樹脂成分であるポリフェニレンエーテル系樹脂は、ポリフェニレンエーテル樹脂75〜100重量%と、スチレン系樹脂25〜0重量%からなることが好ましく、ポリフェニレンエーテル樹脂85〜100重量%と、スチレン系樹脂15〜0重量%からなることがより好ましい。ポリフェニレンエーテル樹脂が75重量%以上であることにより、難燃性、荷重撓み温度及び機械的強度が良好なものとなる。特に、薄肉成形品で高い難燃性が求められる場合は、ポリフェニレンエーテル樹脂が85重量%以上であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、ポリフェニレンエーテル樹脂、スチレン系樹脂以外のその他の樹脂を、樹脂成分の一部として用いてもよい。その他の樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、2種以上を組み合わせて使用することもできる。これらその他の樹脂の含有量は、ポリフェニレンエーテル系樹脂中の50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがさらに好ましく、10重量%以下であることが特に好ましい。
本発明で用いるリン酸エステル系難燃剤は、下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物である。
本発明の樹脂組成物は、主に耐衝撃性を向上させる目的で、エラストマーの1種又は2種以上を含有してもよい。
これらのエラストマーは、従来から知られている製造方法によって製造することができる。該エラストマーは、ガラス転移温度が0℃以下であるものが好ましく、−5℃以下がより好ましい。エラストマーのガラス転移温度を0℃以下とすることにより、低温時の耐衝撃性を良好とすることができる。
エラストマーとして用いられるオレフィン系重合体とは、好ましくは炭素数2〜20のオレフィン系単量体を重合して得られる単独重合体又は共重合体である。
オレフィン系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。これらの中でもより好ましくは2〜10の直鎖状のオレフィン系単量体であり、さらに好ましいのはエチレン、プロピレン、1−ブテンである。
エラストマーとして用いられるオレフィン−ビニル系共重合体とは、オレフィン単量体とビニル系単量体を重合してなる共重合体である。
オレフィン系単量体としては、例えば、上記<オレフィン系重合体>で使用されるものと同様の単量体を使用することができる。
上記のオレフィン系単量体及びビニル系単量体は、2種以上を併用してもよい。
エラストマーとして用いられるブロック共重合体とは、前記スチレン系樹脂以外のエラストマーであって、ビニル芳香族化合物重合体ブロックaと共役ジエン系化合物重合体ブロックbとのブロック共重合体である。また、ブロック共重合体の水素添加物とは、ブロック共重合体に水素添加することによりブロックbの脂肪族不飽和基が減少したブロック共重合体を意味する。ブロックa及びブロックbの配列構造は、線状構造、分岐構造等いずれの構造であってもよい。また、これらの構造のうちで、一部にビニル芳香族化合物と共役ジエン系化合物とのランダム共重合部分に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。これら構造の中では、線状構造のものが好ましく、a−b−a型のトリブロック構造のものがより好ましい。上記a−b−a型のブロック共重合体中には、a−b型のジブロック構造のものを含んでいてもよい。これらのブロック共重合体及びその水素添加物は2種以上併用してもよい。
本発明で用いるシリコーン系エラストマーとしては、ポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートとを含むシリコーン−アクリル複合ゴムに、1種以上のビニル系化合物単量体から構成されるビニル系重合体をグラフトさせたグラフト共重合体(以下、単に「グラフト共重合体」と略記する場合がある。)が好ましい。ここで、「アルキル(メタ)アクリレート」は「アルキルアクリレート」と「アルキルメタクリレート」の一方又は双方をさす。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレート、及び、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート等のアルキルメタクリレートが挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上併用して用いることができる。特に、シリコーン系エラストマーを含む樹脂組成物の耐衝撃性及び成形品外観を考慮すると、n−ブチルアクリレートが好ましい。
有機過酸化物の具体例としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシブタン、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシオクタン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール類、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等のパーオキシエステル類、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、黒色の着色を付与すると共に、耐候性を高めるための成分としてカーボンブラックを含むことが好ましい。
カーボンブラックの粒子径が上記上限以下であることにより、後述のL値が小さく黒色性が良好となり、成形性、機械的特性が良好なものとなり、耐トラッキング性の低下を抑制しやすい傾向にある。一方、粒子径が上記下限以上であることにより、耐トラッキング性が改善され、また溶融混練時の吐出性が良好となる傾向にある。
また、カーボンブラックのDBP吸油量が上記上限以下であることにより、耐トラッキング性が良好となり、上記下限以上であることにより、L値が小さく黒色性が良好となる傾向にある。
このように、適切な平均一次粒子径、DBP吸油量を有するカーボンブラックを選択することにより、得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物のL値と耐トラッキング性をバランスよく良好なものとすることができる。
本発明の樹脂組成物には、難燃性をさらに向上させるために、難燃助剤の1種又は2種以上を配合しても良い。難燃助剤としては、フッ素樹脂、特にポリフルオロエチレンが好ましく、ポリフルオロエチレンの中でもフィブリル形成能を有するもので、樹脂成分中に容易に分散し、且つ樹脂同士を結合して繊維状材料を作る傾向を示すものが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、上記の成分以外に他の各種樹脂添加剤を含有させることができる。
本発明の樹脂組成物は、離型性を向上させる目的で、離型剤を含有することが好ましい。離型剤としては、例えば、ポリオレフィン系ワックス、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸エステル、シリコーンオイル等が挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン系ワックスが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、組成物の製造及び成形工程における溶融混練時や使用時の熱安定性を向上させる目的で、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、ホスホナイト系化合物、硫黄系化合物、酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の熱安定剤を配合してもよい。
本発明においては、主に、樹脂組成物を補強し、剛性、耐熱性、寸法精度等を向上させる目的で充填材の1種又は2種以上を配合してもよい。充填材の形状等に特に制限はなく、有機充填材でも無機充填材でもよい。その具体例としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩又は硫酸塩、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ミルドファイバー、アルミナ繊維、炭素繊維、アラミド繊維、酸化チタン、酸化マグネシウム、窒化硼素、チタン酸カリウィスカー、シリカ、マイカ、タルク、ワラストナイト等が挙げられるが、これらの中でも、機械的強度の点からガラス繊維が、耐トラッキング性の点からアルカリ土類金属の炭酸塩及び/又は硫酸塩、特に、炭酸カルシウム、硫酸バリウムが好ましい例として挙げられる。
その他、本発明の樹脂組成物には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、カーボンブラック以外の耐侯性改良剤、造核剤、発泡剤、滑剤、可塑剤、流動性改良剤、分散剤、導電剤、帯電防止剤等の各種の添加剤を配合することができる。
本発明の樹脂組成物の製造は、特定の方法に限定されるものではないが、好ましくは溶融混練によるものであり、熱可塑性樹脂について一般に実用化されている混練方法が適用できる。例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂、リン酸エステル系難燃剤及び必要に応じて用いられるその他の成分等を、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミル(ブラベンダー)等で混練することができる。各成分は混練機に一括でフィードしても、順次フィードしてもよく、各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合したものを用いてもよい。また、特にカーボンブラックについては、予め、スチレン系樹脂等の樹脂成分とマスターバッチ化されたものを用いてもよい。
本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、射出圧縮成形、中空成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形、プレス成形等の各種成形法に適用可能であるが、本発明の太陽光発電モジュール用接続構造体の成形に際しては、射出成形、射出圧縮成形が行われることが好ましい。
(a)UL94規格に準拠して測定される、厚み0.8mmにおける難燃性がV−0である。
(b)ISO75規格に準拠して測定される荷重たわみ温度が120℃以上である。
ポリフェニレンエーテル樹脂:ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル(ポリキシレノールシンガポール社製「PX100L」、クロロホルム中で測定した30℃の固有粘度0.47dl/g)
リン系難燃剤−2(比較例用):レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(大八化学工業社製「CR−733S」)
リン系難燃剤−3(比較例用):トリフェニルホスフェート(大八化学工業社製「TPP」)
ブタジエン系エラストマー:ローム・アンド・ハース・ジャパン社製「パラロイドEXL2603」(ポリブタジエン(コア)/アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合物(シェル)からなるコア・シェル型エラストマー)
シリコーン系エラストマー:三菱レイヨン社製「メタブレンS−2030」(ポリアクリル酸アルキル−ポリジメチルシロキサン複合ゴム/ポリメタクリル酸アルキルグラフト共重合体)
SEBS:クラレプラスチックス社製「セプトン8006」
離型剤:三洋化成社製酸化型ポリエチレンワックス「サンワックス151P」
熱安定剤−1:ADEKA社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤「アデカスタブAO−80」
熱安定剤−2:ADEKA社製ホスファイト系酸化防止剤「アデカスタブPEP−36」
熱安定剤−3:ADEKA社製チオエーテル系酸化防止剤「アデカスタブAO−412S」
(1)難燃性
下記記載の方法で得られた樹脂組成物ペレットを80℃で2時間乾燥した後、射出成形機(日本製鋼所社製「J50EP」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で127mm×12.7mmで、厚が0.8mmの試験片を作製し、UL94規格に準拠して測定を行った。
下記記載の方法で得られた樹脂組成物ペレットを80℃で2時間乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製「EC160NII」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件でISO試験片を作製し、ISO75規格に準じて、荷重1.8MPaにおける荷重たわみ温度を測定し、耐熱性の指標とした。
下記(4)エッジクラック試験用の箱形成形品を射出成形する際の発生ガスの状態を目視観察した。発生ガスの多いものを「×」、ガス発生が殆どないものを「○」とした。
下記記載の方法で得られた樹脂組成物ペレットを、80℃で2時間乾燥後、射出成形機(東芝機械社製「EC160NII」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、射出圧力80MPaの条件で射出成形を行い、縦55mm、横35mm、深さ30mm、平均肉厚1.5mmの箱形成形品を作製した。得られた成形品を各10個、80℃の乾燥機に2時間保存した後成形品を取り出し、成形品外側のエッジ部のクラックの有無を観察した。クラックのない成形品1個を0点、クラックのある成形品1個を−1点とし、10個の合計点数で評価した。成形品のエッジ部は、残留応力が大きく、発生ガスの付着により応力腐食割れが発生しやすい部分である。従って、エッジ部での割れが多いほど、ガスが多く発生していると考えられる。
下記記載の方法で得られた樹脂組成物ペレットを、80℃で2時間乾燥後、射出成形機(日本製鋼所社製「J75ED」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で射出成形を行い、150mm×100mm×厚み2.6mmの大きさの試験片を作製し、この試験片を直径70mmの筒状サンプル台に取り付け、鍾(先端R6.35mm)に重り(重さ2kg)を2m上方より落下させた。落鍾が試験片を完全に貫通しない場合を合格「○」とし、それ以外を不合格「×」とした。
下記記載の方法で得られた樹脂組成物ペレットを80℃で2時間乾燥した後、射出成形機(東芝機械社製「EC160NII」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で、大きさが100mm×100mmで、厚みが3mmの試験片を作製し、IEC60112規格に準拠して比較トラッキング指数(CTI)を測定した。なお、印加電圧は25V単位で行った。
表1〜3に示す配合成分を、表1〜3に示す割合でタンブラーミキサーにて均一に混合し、得られた混合物を、池貝社製二軸押出機「PCM−30」にて、バレル温度280℃、回転数150rpmの条件で溶融混練し、ストランド状に押出して冷却し、切断してペレットを作製した。
評価結果を表1〜3に示す。
本発明で用いるリン酸エステル系難燃剤とは異なる難燃剤を用いた比較例1〜9は、いずれも難燃性は優れるが、それぞれ難燃剤を同程度配合した実施例と対比した場合、荷重たわみ温度が低く、ガス発生の問題があることから、エッジ部での応力腐食割れが多い。
なお、比較例1,2,4,6,8,9で用いたリン系難燃剤−2は、前掲の特許文献1の[0051]段落に好適な市販品として記載されたものであり、これらの結果から、特許文献1に記載される樹脂組成物では、耐熱性の低下、ガス発生の問題があることが分かる。
また、炭酸カルシウム又は硫酸バリウムを配合した実施例7〜10では、耐トラッキング性が向上することがわかる。
Claims (6)
- 請求項1において、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、前記ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル100重量部に対してエラストマーを1〜20重量部含有することを特徴とする太陽光発電モジュール用接続構造体。
- 請求項1又は2において、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、前記ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル100重量部に対してカーボンブラックを0.01〜5重量部含有することを特徴とする太陽光発電モジュール用接続構造体。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、前記ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル100重量部に対して難燃助剤を0.01〜3重量部含有することを特徴とする太陽光発電モジュール用接続構造体。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、前記ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル100重量部に対してアルカリ土類金属の炭酸塩及び/又は硫酸塩を0.1〜20重量部含有することを特徴とする太陽光発電モジュール用接続構造体。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、ジャンクションボックスであることを特徴とする太陽光発電モジュール用接続構造体。
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