図1は、本発明の一実施例の遊技機1の概観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の正面には、液晶表示装置131が設けられている。また、液晶表示装置131の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
液晶表示装置131の下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、後述のメダルセンサ10Sによって検出され、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。
メダル投入口10の左側には、遊技に関する情報を表示する各種の表示部16,18,19が設けられている。各種の表示部16,18,19は、それぞれ7セグメントLEDにより構成される。ボーナス情報表示部16は、後に説明するボーナスが作動したときに、ボーナスが終了するまでに払出されるメダルの残り枚数を示す数値を表示する。払出表示部18は、後に説明する内部当籤役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示された際に、その内部当籤役に対応するメダルの払出枚数を表示する。クレジット表示部19は、クレジットされたメダルの枚数を表示する。
各種の表示部16,18,19の左側には、押下操作により、クレジットされたメダルを賭ける(BETする)ための1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされたメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
遊技機1には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、停止した図柄に基づいて、所定の役に対応する図柄組合せであるか否かを判定する基準となる表示ラインが設けられている。例えば、所定の役(例えば、後述のBB1)に対応する図柄組合せを構成する図柄(例えば、後述の“赤7(図柄191)”)がいずれかの有効ライン8a〜8eに対応する位置に沿って並んで停止表示されることにより、所定の役(例えば、後述のBB1)に対応する図柄組合せであると判定されることとなる。
表示ラインとしては、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。前述のメダル投入口10にメダルを投入すること、又は、BETスイッチ11,13を押下操作することにより、これら5本の表示ラインの全てが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」という)。有効ライン8a〜8eは、入賞の成否に関わる。ここで、BETスイッチ11,13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
また、BETスイッチ11,13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、液晶表示装置131の表示部2に遊技履歴等の情報を表示するために操作される。
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。
メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音等を出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により3つのリール3L,3C,3Rを回転させ、リール3L,3C,3Rに外周面上に描かれた複数の図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、1回のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
次に、図2を参照して、液晶表示装置131の表示部2について説明する。
表示部2は、図4で後述する非透過性フィルム211によって、第1演出領域251、第2演出領域252、第3演出領域253、状態報知領域254、ナビポイント報知領域255、及び非演出領域271の6つの領域に区分けされる。この表示部2は、例えば、20インチ程度の大きさで構成される。
第1演出領域251はリール3L,3C,3Rの上方に位置し、第3演出領域253はリール3L,3C,3Rの下方に位置する。また、第2演出領域252はリール3L,3C,3Rの前面に位置し、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22Rを含んで構成される。
第1演出領域251、第2演出領域252、及び第3演出領域253には、それぞれゲームの興趣を増大するための種々の演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報等が表示される。これらの演出や情報の表示は、第1演出領域251、第2演出領域252、又は第3演出領域253の単独で行われるものに限らず、第1演出領域251、第2演出領域252、又は第3演出領域253のうち複数の演出領域を用いて行われるものを含む。
状態報知領域254は、リール3L,3C,3Rの右方に位置し、後述する遊技状態を報知する。また、ナビポイント報知領域255は、状態報知領域254の下方に位置し、現在のナビポイントを報知する。「ナビポイント」とは、遊技者にとって不利な状態に移行することを回避するための情報を報知する回数をいう。非演出領域271は非透過性の領域であり、演出等が表示されない領域である。
したがって、表示部2は、演出等が表示される領域として第1演出領域251、第2演出領域252、第3演出領域253、状態報知領域254、及びナビポイント報知領域255を設け、演出等が表示されない領域として非演出領域を設ける。
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、基本的に、リール3L,3C,3Rの外周面上に配置された図柄の一部を視認可能とさせるための表示窓としての機能を有する。また、領域内に表示された図柄上で種々の演出表示等を行う。図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び、対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、それぞれ縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、基本的に、図柄を表示する表示窓の窓枠を表示する。
次に、図3及び図4を参照して、透過型の液晶表示装置131について説明する。図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。図4は、液晶表示装置131の一部の構成の展開図である。
液晶表示装置131は、保護ガラス132、リールパネル133、フレーム212、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(すなわち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
保護ガラス132及びリールパネル133は、透光性(透過性)部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として設けられている。リールパネル133の領域の裏側には、非透過性フィルム211が貼られている。
フレーム212は、略矩形上の枠体であり、非透過性部材で構成されている。このフレーム212は、リールパネル133と液晶パネル134との間に配置されており、正面側から見た際に、リールパネル133の裏側に配置された非透過性フィルム211と組合せて、表示部2(図2参照)を6つの領域に区分けするように配置されている。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(すなわち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。すなわち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透光性(透過性)部材(すなわち導光機能を有する部材)で構成されている。
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(すなわち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。尚、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、前述の図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139c,139dにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
図5は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後に説明するメインROM32(図6)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄191)”、“青7(図柄192)”、“白7(図柄193)”、“BAR(図柄194)”、“チェリー(図柄195)”、“赤ベル(図柄196)”、“青ベル(図柄197)”、“スイカ(図柄198)”、“SPスイカ(図柄199)”、及び“リプレイ(図柄200)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図5の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図6〜図32を参照し、遊技機1に設けられた主制御回路71の回路構成、この主制御回路71に格納されるテーブル群、及び主制御回路71による遊技処理動作について説明する。
図6は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムにしたがって制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33を含む。
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
メインROM32は、メインCPU31が実行するプログラム(後述の図20〜図32)や固定的なデータ(後述の図7〜図17)を記憶する。なお、副制御回路72から主制御回路71にコマンドや情報等が送信されることはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
メインRAM33は、メインCPU31がプログラムを実行する際に一時的にデータを記憶するために使用される。例えば、メインRAM33には、後述の図18及び図19に示す各種格納領域が設けられている。
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、及びBETランプ17a,17b,17cを駆動制御するランプ駆動回路45がメインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれメインCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51、リセットスイッチ26、及び設定用鍵型スイッチ27がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
リセットスイッチ26は、選択された設定値を示す信号を発生する。設定用鍵型スイッチ27は、設定値の変更処理が開始したことや終了したことを示す信号を発生する。ここで、設定値は、当籤確率の調整やそれに伴うペイアウト率(遊技者に払出されるメダルの総数(総払出数)と遊技機に投入されたメダルの総数(総BET数)とから算出される値)の調整等に関わり、遊技者と遊技場側の利益に関わる重要な要素である。設定値には、当籤役に当籤する確率やそれに伴うペイアウト率等が対応して定められている。当籤確率やペイアウト率が高いほど、より多くのメダルを獲得することができる可能性が生じるので、遊技者にとっては有利となる。設定した設定値によって、当籤役に当籤する確率やペイアウト率を調整し、遊技者にとっての有利さの度合いを調整することとしている。本実施例では、設定1、設定4、設定6の間でのペイアウト率の平均値が100%になるように設定されている。これにより、特定の遊技機や複数の遊技機について機械割を一定期間や一定時間ごとに変更しながら遊技を行なうときに、機械割の管理を容易化することができる。なお、実施例では、3段階の設定値としているがこれに限られず、複数段階の設定値とすることができる。
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブル等に基づいて内部当籤役等が決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、あるいは表示役等を介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はメインRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブルが格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞等)となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞(成立)を表わす入賞判定コード(成立判定コード)とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理により内部当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がメインCPU31に入力される。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルと、後述の図柄組合せテーブルとに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
図8を参照して、メインCPU31が、後述の内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を規定している。実施例では、遊技状態として、一般遊技状態とRB遊技状態とSB遊技状態とが設けられている。
遊技状態は、内部抽籤処理(後述の図24〜図25)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数(最大滑り駒数)、及びボーナスゲームの作動が行われているか否か等により区別される状態である。
滑り駒数は、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作後に、この押圧操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するまでに、リール3L,3C,3Rが回転する量(言い換えるならば、図柄が変動する量)を図柄の数で示したものである。なお、実施例では、各遊技状態における最大滑り駒数は、5コマである。
抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値(いわゆる判定用乱数値)から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。
図8を参照すると、遊技状態が一般遊技状態である場合、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、このときの抽籤回数は、「26」である。ただし、後述する持越役格納領域(図19の(4)を参照)の値が「0」でない場合(1である場合)、抽籤回数は「26」から「22」に変更される(図24のステップS64)。また、遊技状態がRB遊技状態である場合、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、遊技状態がSB遊技状態である場合、SB遊技状態用内部抽籤テーブルが参照される。
ここで、図9を参照しながら、実施例での各種の遊技状態について説明する。
一般遊技状態は、RT1作動状態(低リプ)、RT2作動状態、RT3作動状態(持越状態)、及びRT非作動状態(高リプ)で構成される。RT非作動状態は、後述するリプレイが内部当籤役として決定される確率が、最も高い状態であり、RT1作動状態は、後述するリプレイが内部当籤役として決定される確率が最も低いリプレイタイム(RT)が作動している状態である。また、RT2作動状態は、RT非作動状態へ移行するための契機となる状態である。すなわち、RT非作動状態へは、RT2作動状態を経由して移行する。RT3作動状態は、持越役を有する状態である。持越役は、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容(内部当籤役に応じて許容)される役であり、具体的には、後述するBB1、BB2、又はBB3をいう。なお、BB1、BB2、又はBB3を以下「ボーナス」と総称する。したがって、ボーナスが内部当籤役として決定され、持越役を有する状態になると、RT3作動状態になる。
なお、RT非作動状態であるか否かは、RT作動中フラグにより判別される。具体的には、RT1作動中フラグがオンである場合にはRT1作動状態であり、RT2作動中フラグがオンである場合にはRT2作動状態であり、RT3作動中フラグがオンである場合にはRT3作動中フラグである。他方、RT1作動中フラグ〜RT3作動中フラグのいずれもオフである場合にはRT非作動状態である。
ここで、RT非作動状態は、後述するリプレイが内部当籤役として決定される確率が最も高いことから、リプレイ当籤確率高確率状態(高リプ)として位置づけられる。また、RT1作動状態は、後述するリプレイが内部当籤役として決定される確率が最も低いことから、リプレイ当籤確率低確率状態(低リプ)として位置づけられる。また、RT2作動状態は、リプレイ当籤確率高確率状態に移行するための契機となる状態であることから、チャンスゾーン(CZ)として位置づけられる。そして、RT3作動状態は、ボーナスに内部当籤し、その内部当籤した役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことを一又は複数のゲームにわたって許容していることから、持越状態として位置づけられる。なお、持越状態において持越役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶと、メインCPU31は、ボーナスが入賞したものと判別し、RT3作動中フラグをオフに更新し、RT3作動状態を終了する。
ボーナスに入賞すると、BB作動中フラグをオンに更新し、ビッグボーナス(BB)を作動する。そして、このBBの作動に応じてRB作動中フラグをオンに更新し、遊技状態をRT3作動状態からRB遊技状態に移行する。
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動するゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に8回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。RB遊技状態は、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するために設けられたRB作動中フラグのオン又はオフにより識別でき、このRB作動中フラグがオンである場合には、遊技状態がRB遊技状態であり、オフである場合には、遊技状態がRB遊技状態とは別の遊技状態である。
RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであること(後述の図22のステップS31でYESと判別されること)である。この場合、RB作動時処理が行われ(後述の図22のステップS33)、遊技可能回数カウンタには、「8」がセットされ、入賞可能回数カウンタには、「8」がセットされる。遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において行うことが可能な残りのゲームの回数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。
RB作動中フラグがオフに更新される条件は、基本的に、RB作動中フラグがオンに更新されてから8回の単位遊技が行われ、「8」にセットされた遊技可能回数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS142でYESと判別されること)、又はRB作動中フラグがオンに更新されてから8回の単位遊技で入賞に係る図柄の組合せが表示され、「8」にセットされた入賞可能回数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS140でYESと判別されること)である。また、BB作動中フラグがオフに更新された場合にもオフに更新される。
BB作動中フラグは、ビッグボーナス(BB)が作動しているか否かを識別するための情報である。実施例では、BB作動中フラグとして、BB1作動中フラグ、BB2作動中フラグ、及びBB3作動中フラグを設けている。BB1作動中フラグがオンである場合は作動しているBBはBB1であり、BB2作動中フラグがオンである場合は、作動しているBBはBB2であり、BB3作動中フラグがオンである場合は作動しているBBはBB3である。BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。ビッグボーナスが作動する状態では、遊技を行うために用いた単位遊技価値(一のゲームに投入したメダルの枚数)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値が全ての遊技状態の中で最も高い。
BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されること(後述の図31のステップS161でYESと判別されること)である。この場合、BB作動時処理が行われる(後述の図31のステップS162)。BB作動時処理では、作動したBBがBB1である場合には、ボーナス終了枚数カウンタに「465」がセットされ、作動したBBがBB2である場合には、ボーナス終了枚数カウンタに「330」がセットされ、作動したBBがBB3である場合には、ボーナス終了枚数カウンタに「140」がセットされる。ボーナス終了枚数カウンタは、遊技者に対してボーナスの作動中に払い出したメダルの枚数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。
BB作動中フラグがオフに更新される条件は、セットされたボーナス終了枚数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS134でYESと判別されること)である。なお、BB作動中フラグがオフに更新されると、RT2作動中フラグがオンに更新され、RT2作動状態(チャンスゾーン)に移行する。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。ボーナスに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示された場合に、そのボーナスに対応するBB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタが「0」になるか、又は入賞可能回数カウンタが「0」になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。
一方で、後述するSBに入賞すると、SB作動中フラグをオンに更新し、遊技状態をSB遊技状態に移行する。SB遊技状態は、普通役物が作動するゲームにより構成される遊技状態である。「普通役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動し1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了することとされているものをいう。
図9を参照して、ボーナスが終了すると、RT2作動状態(チャンスゾーン)に移行する。このチャンスゾーンにおいて、後述する低リプ出目又はSBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、RT1作動状態(リプレイ当籤確率低確率状態)に移行するが、低リプ出目又はSBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されずに30ゲーム消化すると、RT非作動状態(リプレイ当籤確率高確率状態)に移行する。なお、リプレイ当籤確率低確率状態において、1200ゲーム消化した場合であっても、リプレイ当籤確率高確率状態に移行する(いわゆる、天井機能)。また、リプレイ当籤確率高確率状態において、後述する低リプ出目又はSBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、RT1作動状態(リプレイ当籤確率低確率状態)に移行する。これらのリプレイ当籤確率高確率状態、チャンスゾーン、又はリプレイ当籤確率低確率状態において、ボーナスに内部当籤すると、RT3作動状態(持越状態)に移行し、ボーナスに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されると、RB遊技状態(ボーナス)に移行する。そして、ボーナスが終了すると、チャンスゾーンに移行する。
低リプ出目とは、後述する赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定された場合に、内部当籤役として決定された赤ベル又は青ベルに対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示できない場合に表示される表示出目である。なお、赤ベル又は青ベルは、遊技者が表示役として同時に狙うことのできない役である。そこで、図示は省略するが、前述した天井機能によってリプレイ当籤確率低確率状態からリプレイ当籤確率高確率状態に移行したにも関わらず、低リプ出目に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されることで再びリプレイ当籤確率低確率状態に移行する(転落する)ことを回避するため、天井機能によってリプレイ当籤確率低確率状態からリプレイ当籤確率高確率状態に移行しているときに内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定された場合には、決定された内部当籤役を遊技者に報知するアシストタイム(AT)を設けている。遊技者は、この報知によって内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されたことを把握でき、その結果、リプレイ当籤確率低確率状態に転落することを容易に回避できる。
なお、SBが表示役として成立された場合にも、リプレイ当籤確率低確率状態に移行するため、SBが表示役として成立することを回避する必要がある。この点について、実施例では、SBが内部当籤役として決定されると、常にその旨を報知するため(後述の図119のステップS459)、リプレイ当籤確率低確率状態に転落することを容易に回避できる。
図10〜図13を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。この内部抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けられたデータポインタをメインCPU31が決定するときに用いられる。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応して、抽籤値の情報とデータポインタの情報とを規定している。「当籤番号」とは、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値に基づいて抽籤を行ったときの結果をメインCPU31が識別するための番号をいう。「抽籤値」とは、抽出した乱数値から減算する値をいい、各抽籤値をとり得る乱数値の数(実施例では「65536」)で除することにより、各当籤番号に当籤する確率(いわゆる当籤確率)を算出できる。
実施例では、乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する数値を当籤番号として決定する。例えば、遊技状態が一般遊技状態であり、この遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(図10)を参照する場合において、メインCPU31が乱数発生器36から抽出した乱数値が“45122”である場合、初めに、この“45122”から当籤番号「1」に対応する抽籤値“42122”を減算する。減算した値は、“3000”である(正の値である)。次に、この“3000”から当籤番号「2」に対応する抽籤値“5461”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、この抽籤値に対応する「2」が当籤番号として決定される。
「データポインタ」とは、当籤番号に対応する役がどの役であるかをメインCPU31が識別するための番号をいう。実施例では、予め定められた複数種類の役が、入賞に係る役及び再遊技に係る役とボーナスゲームに係る役とに区分され、それぞれの区分に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
実施例の役には、BB1、BB2、BB3、SB、赤ベル、青ベル、特殊、チェリー、スイカ、SPスイカ、RB中増加役1、RB中増加役2、及びリプレイが設けられている。
また、実施例では、内部抽籤テーブルとして、図10に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブル、図11に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブル、図12の(1)に示すRT1作動中用内部抽籤テーブル、図12の(2)に示すRT2作動中用内部抽籤テーブル、図12の(3)に示すRT3作動中用内部抽籤テーブル、及び図13に示すSB遊技状態用内部抽籤テーブルを設けている。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態のRT非作動中(リプレイ当籤確率高確率状態)で参照され、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態で参照され、RT1作動中用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態のRT1作動中(リプレイ当籤確率低確率状態)で参照され、RT2作動中用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態のRT2作動中(チャンスゾーン)で参照され、RT3作動中用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態のRT3作動中(持越状態)で参照され、SB遊技状態用内部抽籤テーブルは、SB遊技状態で参照される。
内部抽籤テーブルについてより詳細に検討する。リプレイ当籤確率高確率状態で参照する内部抽籤テーブル(図10)と、リプレイ当籤確率低確率状態で参照する内部抽籤テーブル(図12の(1))と、チャンスゾーンで参照する内部抽籤テーブル(図12の(2))と、持越状態で参照する内部抽籤テーブル(図12の(3))とを比較すると、リプレイ当籤確率高確率状態で参照する内部抽籤テーブルを使用するときは、当籤番号「1」に対応する抽籤値が最も大きい。当籤番号「1」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「1」であり、後述の図14を参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、リプレイに対応する。
詳しくは後述するが、リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、今回の単位遊技で投入したにメダルと同数のメダルが自動投入される。そのため、リプレイ当籤確率高確率状態は、他の状態に比べリプレイに内部当籤する確率が高く、結果として、遊技者は、メダルを投入することなく単位遊技を進められるという利益を得ることができる。
ここで、小役・リプレイ用データポインタ「9」に着目する。図10を参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「9」に対応する当籤番号は「21」と「22」とである。そして、当籤番号「21」と「22」とに対応するボーナス用データポインタは「1」と「2」とである。なお、後述の図15を参照すると、ボーナス用データポインタ「1」は、BB1に対応し、ボーナス用データポインタ「2」は、BB2に対応する。そのため、小役・リプレイ用データポインタが「9」である場合(当籤番号「21」又は「22」である場合)には、BB1又はBB2のいずれかが必ず同時に内部当籤役として決定されていることになる。実施例では、小役・リプレイ用データポインタが「9」である場合(当籤番号「21」又は「22」である場合)には、停止スイッチ7LS,7CS,7RSの入力を所定期間(約13秒)受け付けない制御を行うことで、遊技の実行を停止する(後述の図20のステップS16)。
なお、図10は設定「1」に対応するテーブルであるが、設定「4」、「6」に対応するテーブルもある。それらは、1又は複数の当籤番号に係る抽籤値が異なる。例えば、当籤番号「23」〜「25」に対応するBB1〜BB3の抽籤値や当籤番号「4」に対応する赤ベル+青ベルの抽籤値は、設定「1」に対応するテーブルでの値に比べ設定「4」に対応するテーブルでの値の方が大きく、設定「6」に対応するテーブルでの値はさらに大きい。このようにすることで、設定「6」を最も有利な状態とし、設定「4」をそれに次ぐ有利な状態とし、設定「1」を最も不利な状態とすることができる。
図14及び図15を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。この内部当籤役決定テーブルは、図10〜図13に示した内部抽籤テーブルを参照して決定した当籤番号に対応するデータポインタに基づいて、メインCPU31が内部当籤役を決定するときに用いられる。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに対応して、内部当籤役に応じた当たり要求フラグの情報を規定している。「当たり要求フラグ」とは、各ビットに固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータをいう。実施例では、内部当籤役決定テーブルとして、図14の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルと、図15のボーナス用内部当籤役決定テーブルとが設けられている。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに基づいて入賞に係る役又は再遊技に係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタに基づいてボーナスゲームに係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。
例えば、前述した一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図10)を参照して決定した当籤番号が「5」である場合、この当籤番号「5」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「4」であり、ボーナス用データポインタは「1」である。図14に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「4」に対応する当たり要求フラグは「00000110」(データ1)、「00000000」(データ2)であり、その内容は、赤ベル+青ベルである。また、図15に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照すると、ボーナス用データポインタ「1」に対応する当たり要求フラグは「00000100」(データ2)であり、その内容は、BB1である。したがって、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図10)を参照して決定した当籤番号が「5」である場合、赤ベル+青ベル+BB1が内部当籤役として決定される。
ここで、図14の小役・リプレイ用データポインタ2を参照すると、その内容は、赤ベル(+低リプ出目1〜4)となっている。この低リプ出目は、内部当籤役として赤ベルが決定されたにも関わらず、赤ベルに対応する図柄組合せが表示されるタイミングとは異なるタイミングで停止操作が行われた場合にメインCPU31の制御により表示される出目である。そのため、厳密にいうと、低リプ出目は内部当籤役ではない。
図16を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄組合せに対応する表示役のデータ(情報)と、表示役のデータに対応する払出枚数の情報とを備えている。
例えば、有効ラインに沿って「チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、図柄組合せテーブルを参照し、格納領域データとして「1」、表示役のデータとして「00001000」が決定される。このデータに対応する表示役は、チェリーである。また、表示役のデータ「00001000」に対応する払出枚数は、「2」である。なお、「ANY」は、任意の図柄を示す。
このように、予め定められた図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、基本的に、メダルが払出される。ただし、BBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、BB作動中フラグがオンになることにより遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態となる。
同様に、SBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、SB作動中フラグがオンになることにより遊技状態が一般遊技状態からSB遊技状態となる。また、リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、今回の単位遊技に賭けたメダルと同数のメダルの自動投入が行われる。
以上のことから、図柄組合せテーブルには、基本的に、遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し、ボーナスゲームの作動の開始、メダルの自動投入)に対応付けられた情報が規定されている。
ここで、低リプ出目1〜4に対応する図柄の組合せについて説明する。有効ラインに沿って「青7−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると表示役は低リプ出目1となり、有効ラインに沿って「赤7−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると表示役は低リプ出目2となる。また、有効ラインに沿って「白7−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると表示役は低リプ出目3となり、有効ラインに沿って「BAR−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると表示役は低リプ出目4となる。すなわち、低リプ出目1〜4に対応する図柄の組合せのいずれも全ての図柄が異なるいわゆるバラケ目ではなく、規則に沿った図柄の組合せとなっている。そのため、遊技者は低リプ出目が表示役として成立したことを容易に把握できる。
図17を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。このボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る各種カウンタ等をメインCPU31がセットするときに用いられる。
ボーナス作動時テーブルは、作動している遊技状態をメインCPU31が識別するために設けられた作動中フラグ格納領域に格納される作動中フラグの情報と、ボーナス終了枚数カウンタに格納される値の情報と、遊技可能回数カウンタに格納される値の情報と、入賞可能回数カウンタに格納される値の情報とを規定している。
作動中フラグは、作動しているボーナスゲームをメインCPU31が識別するために設けられた情報である。言い換えるならば、メインCPU31は、複数種類のボーナスゲームのうちいずれのボーナスゲームが作動しているか否かを作動中フラグに基づいて識別することができる。ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するカウンタである。
遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において行うことが可能な残りのゲームの回数(すなわち、遊技可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数(すなわち、入賞可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
図18参照して、メインRAM33のワークエリアについて説明する。
ワークエリアは、メインCPU31の制御処理に用いられるデータが格納される複数の格納領域を備えており、各格納領域には999番地までのアドレスが割り当てられている。例えば、各格納領域のうち100番地の格納領域には設定値が格納されている。また、201番地、202番地、203番地、及び204番地の格納領域には、BB作動時処理又はRB作動時処理でセットされている作動中フラグの状態(後述の図19の(5))、払出可能回数(ボーナス終了枚数)、遊技可能回数、及び入賞可能回数が格納され、205番地の格納領域にはセットされた持越役の種別(後述の図19の(4))、206番地の格納領域にはRT遊技数が格納される。
なお、当該ワークエリアに格納される情報は、遊技に関する複数種類の情報といえるが、これら複数種類の情報は、基本的に、設定用鍵型スイッチ27の操作によって設定値が変更されたことに応じて消去される。ただし、少なくとも201番地〜206番地に格納されている情報は、設定用鍵型スイッチ27の操作によって設定値が変更された場合であっても消去されない。
図19を参照して、メインRAM33に設けた各種の格納領域について説明する。
図19の(1)及び(2)は、内部当籤役格納領域を示す。内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1と、内部当籤役2格納領域とにより構成され、内部当籤役1格納領域には、小役及びリプレイに対応するデータが格納され、内部当籤役2格納領域には、ボーナスに対応するデータが格納される。
図19の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。内部当籤役1格納領域のビット0は、リプレイに対応する格納領域である。ビット1は、赤ベルに対応する格納領域である。ビット2は、青ベルに対応する格納領域である。ビット3は、チェリーに対応する格納領域である。ビット4は、スイカに対応する格納領域である。ビット5は、SPスイカに対応する格納領域である。ビット6は、特殊に対応する格納領域である。ビット7は、未使用の格納領域である。
図19の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。内部当籤役2格納領域のビット0は、RB中増加役1に対応する格納領域である。ビット1は、RB中増加役2に対応する格納領域である。ビット2は、BB1に対応する格納領域である。ビット3は、BB2に対応する格納領域である。ビット4は、BB3に対応する格納領域である。ビット5は、SBに対応する格納領域である。ビット6〜ビット7は、未使用の格納領域である。
なお、図示は省略するが、メインRAM33には表示役格納領域も設けられている。表示役格納領域は、表示役1格納領域と、表示役2格納領域と、表示役3格納領域により構成され、表示役1格納領域は、内部当籤役1格納領域と同様の構造を有し、表示役2格納領域は、内部当籤役2格納領域と同様の構造を有する。
図19の(3)は、表示役3格納領域を示す。表示役3格納領域のビット0は、低リプ出目1に対応する格納領域である。ビット1は、低リプ出目2に対応する格納領域である。ビット2は、低リプ出目3に対応する格納領域である。ビット3は、低リプ出目4に対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図19の(4)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。ビット2は、BB1に対応する格納領域である。ビット3は、BB2に対応する格納領域である。ビット4は、BB3に対応する格納領域である。ビット0、ビット1、ビット5〜ビット7は、未使用の格納領域である。実施例では、持越役がある場合には、その持越役に対応する格納領域に「1」が格納される。例えば、持越役がBB1である場合、持越役格納領域のビット2に「1」が格納される。
図19の(5)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、BB3作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、SB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5は、RT1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット6は、RT2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット7は、RT3作動中フラグに対応する格納領域である。
図20〜図32に示すフローチャートを参照して、主制御回路71の動作について説明する。
図20を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
電源が投入されると、メインCPU31は、設定変更が行われたか否かを判別する(ステップS1)。この判別がYESのときは、ステップS2に移り、NOのときは、ステップS4に移る。ステップS2では、設定変更時用指定格納領域をクリアし、ステップS3に移る。設定変更時用指定格納領域とは、メインRAM33のワークエリアのうち、少なくとも201番地〜206番地を除いた他の番地に係る格納領域のことをいう。そして、ステップS2の処理では、当該201番地〜206番地を除いた他の番地に係る格納領域の記憶を消去し、100番地において設定値の情報を更新する処理を行う。これにより、当該201番地〜206番地を除いた他の番地に係る格納領域については記憶内容が更新される一方で、201番地〜206番地に係る格納領域については、元のままの情報が記憶される。
ステップS3では、設定変更コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS4に移る。設定変更コマンドには、ステップS2の処理で更新された設定値の情報やメインRAM33のワークエリアにおける201番地〜206番地に格納された情報等が含まれる。
ステップS4では、遊技終了時初期化用指定領域のクリアを行い、ステップS5に移る。具体的には、メインCPU31は、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去・移動、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。ステップS5では、後に図22を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS6に移る。この処理では、メインCPU31は、BB作動中フラグに基づいてRB作動時処理を行う。
ステップ6では、メインロック制御フラグがオンであるか否かを判別する。メインロック制御フラグは、遊技の実行を行うか否かを判別するための情報である。この判別がYESのときは、ステップS7に移り、NOのときは、ステップS8に移る。ステップS7では、メインロック制御タイマに23270をセットし、ステップS8に移る。メインロック制御タイマは、遊技の実行を行わない期間を計時するタイマであり、後述する割込処理(後述の図32)において、減算(カウント)される。
ここで、メインロック制御フラグがオンに更新されるのは、内部抽籤処理において当籤番号「21」、「22」のいずれかが決定された場合(後述の図25のステップS74)、又はRTゲーム数カウンタの0になることによりRT2作動中フラグがオフにセットされた場合(後述の図30のステップS159)であるが、ステップS6でYESと判別される場合は、後者のRTゲーム数カウンタの0になることによりRT2作動中フラグがオフにセットされた場合である。なお、RTゲーム数カウンタの0になることによりRT2作動中フラグがオフにセットされた場合とは、チャンスゾーンであるRT作動状態を低リプ出目及びSBが表示されずに30ゲーム行われ、リプレイ当籤確率高確率状態であるRT非作動中に移行した場合である。
そのため、チャンスゾーンからリプレイ当籤確率高確率状態に移行した場合には、次の遊技において、スタートスイッチ6Sの入力を所定期間(約26秒)受け付けない状態になり(後述の図23のステップS53)、結果として、遊技の実行が行われないこととなる。これにより、遊技者は、有利なリプレイ当籤確率高確率状態に移行したことを把握できる。
ステップS8では、後に図23を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行い、ステップS9に移る。この処理では、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新等の処理を行う。また、メインCPU31は、更新したBET数に基づいて開始操作が可能であるか否かを判別する処理を行う。
ステップS9では、乱数値を抽出し、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS10に移る。このステップS9の処理で抽出された乱数値は、内部抽籤処理(後述の図24〜図25)において使用される。ステップS10では、後に図24〜図25を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS11に移る。
ステップS11では、メインロック制御フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、この判別がYESとなる場合は、内部抽籤処理において当籤番号「21」、「22」のいずれかが決定された場合(後述の図25のステップS74)である。この判別がYESのときは、ステップS12に移り、NOのときは、ステップS13に移る。ステップS12では、メインロック制御タイマに11635をセットし、ステップS13に移る。これにより、内部抽籤処理において当籤番号「21」、「22」のいずれかが決定された場合には、停止スイッチ7LS,7CS,7RSの入力を所定期間(約13秒)受け付けない状態となり(後述の図21のステップS16)、結果として、遊技の実行が行われないこととなる。これにより、遊技者は、内部当籤役としてBB1又はBB2が決定されたことを把握できる(図10参照)。
ステップS13では、スタートコマンドを副制御回路72に送信し、ステップS14に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役等の情報を含む。ステップS14では、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求し、ステップS15に移る。ステップS15では、リールの回転が定速になったか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS16に移り、NOのときは、ステップS15の処理を繰り返す。
ステップS16では、メインロック制御フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16の処理を繰り返し、NOのときは、ステップS17に移る。ステップS17では、ストップボタンを有効化し、ステップS18に移る。
ステップS18では、後に図27を参照して説明するリール停止制御処理を行い、ステップS19に移る。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転の停止に係る命令を実行する。ステップS19では、後に図28を参照して説明する表示役等決定時処理を行い、ステップS20に移る。
ステップS20では、表示コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS21に移る。表示コマンドは、ステップS19で決定された表示役のデータを含む。ステップS21では、メダル払出処理を行い、ステップS22に移る。この処理では、メインCPU31は、ステップS19の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
ステップS22では、ステップS19の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS23に移る。この処理では、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する処理を行う。ステップS23では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS24に移り、NOのときはステップS25に移る。
ステップS24では、後に図29を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS26に移る。ステップS25では、後に図30を参照して説明するRT制御処理を行い、ステップS26に移る。ステップS26では、後に図31を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS4に移る。
図22を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図20のステップS6に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS6に移り、NOのときは、ステップS33に移る。ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図17)に基づいてRB作動時処理を行い、図20のステップS6に移る。
図23を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。この処理では、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かがメインCPU31によって判別される。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS41)。「自動投入カウンタ」は、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。この判別がYESのときは、ステップS42に移り、NOのときは、ステップS43に移る。
ステップS42では、メダル通過許可の処理を行い、ステップS44に移る。ステップS43では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写し、その後、自動投入カウンタをクリアする処理を行い、ステップS44に移る。「投入枚数カウンタ」は、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
ステップS44では、メダルの通過が検出されたか否かを判別する。この処理では、例えば、メダルセンサ10Sからの入力のチェックを行い、メダルセンサ10Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、ステップS50に移る。
ステップS45では、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS49に移り、NOのときは、ステップS46に移る。なお、投入最大値は、遊技状態に関わらず「3」である。ステップS46では、投入枚数カウンタの値に「1」を加算し、ステップS47に移る。ステップS47では、有効ラインカウンタに「5」を格納し、ステップS48に移る。
ステップS48では、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS50に移る。ステップS49では、クレジットカウンタの値に「1」を加算し、ステップS50に移る。
ステップS50では、メダルの通過途中であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS52に移り、NOのときは、ステップS51に移る。ステップS51では、ベットスイッチのチェックを行い、ステップS52に移る。ステップS52では、投入枚数カウンタが投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS53に移り、NOのときは、ステップS44に移る。
ステップS53では、メインロック制御フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS53の処理を繰り返し、NOのときは、ステップS54に移る。この処理が行われることで、最大投入枚数に対応する枚数のメダル(3枚)が投入された場合、スタートレバー6等を操作してもリール3L,3C,3Rが回転しない。これにより、遊技者は、RT2作動状態(チャンスゾーン)からRT非作動状態(高リプ)に移行したことを、触覚的に把握することができる。なお、この処理は、前述した図20のステップS6、ステップS7に対応する。
ステップS54では、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS55に移り、NOのときは、ステップS44に移る。ステップS55では、メダル通過禁止の処理を行い、図20のステップS9に移る。
図24〜図25を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定し(ステップS61)、ステップS62に移る。ステップS62では、後に図26を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行い、ステップS63に移る。
ステップS63では、持越役格納領域の値が「0」であるか否か、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS64に移る。ステップS64では、抽籤回数を「22」に変更し、ステップS65に移る。
ステップS65では、乱数値格納領域に格納された乱数値を判定用乱数値としてレジスタにセットし、当籤番号の初期値として「1」をセットし、ステップS66に移る。ステップS66では、複数種類設けられた内部抽籤テーブル(図10〜図13)のうち、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得し、ステップS67に移る。
ステップS67では、桁かりが行われたか否かを判別する。この処理では、メインCPU31は、レジスタにセットされた判定用乱数値から抽籤値を減算し、その結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときは、ステップS68に移る。
ステップS68では、ステップS67の処理で減算した値を新たな判定用乱数値としてレジスタにセットし、ステップS69に移る。ステップS69では、当籤番号を「1」加算し、抽籤回数を「1」減算し、ステップS70に移る。ステップS70では、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ステップS71では、小役・リプレイ用データポインタとして「0」をセットし、ボーナス用データポインタとして「0」をセットし図25のステップS77に移る。ステップS62では、参照している内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得し、図25のステップS73に移る。
図25のステップS73では、当籤番号が「21」又は「22」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS74に移り、NOのときは、ステップS75に移る。ステップS74では、メインロック制御フラグをオンにセットし、ステップS75に移る。なお、ここでの処理は、前述した図20のステップS11、ステップS12の処理に対応する。
ステップS75では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図14)を参照し、図24のステップS72の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、ステップS76に移る。ステップS76では、ステップS75の処理で取得した当たり要求フラグを、対応する内部当籤役格納領域、すなわち、内部当籤役1格納領域又は内部当籤役2格納領域に格納し、ステップS77に移る。
ステップS77では、持越役格納領域の値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS78に移り、NOのときは、ステップS81に移る。ステップS78では、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図15)を参照し、図24のステップS72の処理で取得したボーナス用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、この取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納し、ステップS79に移る。
ステップS79では、持越役格納領域の値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS80に移り、NOのときは、ステップS81に移る。ステップS80では、RT3作動中フラグをオンにセットし、ステップS81に移る。なお、この処理では、RT1作動中フラグ又はRT2作動中フラグがオンである場合には、オンであるRT作動中フラグをオフにセットする処理も併せて行う。ステップS81では、持越役格納領域に格納されている値と内部当籤役格納領域2に格納されている値との論理和を内部当籤役格納領域2に格納し、図20のステップS11に移る。この処理により、いったんボーナスが内部当籤役として決定されると、決定した役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されるまでの間、その決定した役が常に内部当籤役として持ち越される。
図26を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS93に移る。ステップS92では、RT1作動中用内部抽籤テーブルに変更し、図24のステップS63に移る。
ステップS93では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS95に移る。ステップS94では、RT2作動中用内部抽籤テーブルに変更し、図24のステップS63に移る。
ステップS95では、RT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS96に移り、NOのときは、図24のステップS63に移る。ステップS96では、RT3作動中用内部抽籤テーブルに変更し、図24のステップS63に移る。
図27を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7R、言い換えると、無効化されていない停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS102に移り、NOのときはステップS101を繰り返す。ステップS102では、メインRAM33の有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定し、ステップS103に移る。
ステップS103では、ストップボタン未作動カウンタを1減算し、ステップS104に移る。ストップボタン未作動カウンタは、押圧可能なストップボタンを計数するカウンタである。ステップS104では、チェック回数として「5」をセットし、ステップS105に移る。ステップS105では、作動ストップボタン及び内部当籤役に基づいて停止テーブル群から1の停止テーブルを選択し、ステップS106に移る。
ステップS106では、選択した停止テーブルを参照して、「停止開始位置」、すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが押された場合に、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄の位置に基づいて滑り駒数を仮決定し、ステップS107に移る。ステップS107では、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索し、ステップS108に移る。「図柄カウンタ」は、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタであり、図柄カウンタの値は、図柄表示領域21L,21C,21Rの中段の図柄停止位置に位置している図柄のコードナンバーに対応している。
最も優先順位の高い図柄位置の検索は、次のようにして行う。まず、チェック回数として「5」がセットされている場合、図柄カウンタの値+0に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+1に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+2に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+3に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+4に対応する図柄位置の5通りの図柄位置について、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置であるか否かを検索する。そして、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が1つである場合、この停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が複数である場合、順位付けは次のようにして行う。リプレイに対して最も高い優先順位、ボーナスに対して次に高い優先順位、他の役に対して最も低い優先順位が規定されている。このように優先順位が規定されているのは、遊技者の射幸心をあおらないようにしつつ、ボーナスに対応する図柄組合せを構成する図柄を優先して停止させるためである。そこで、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な複数の図柄位置のうち、最も順位が高い役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
また、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置がない場合、いずれの役に対応する図柄組合せも有効ラインに沿って表示されない図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
ステップS108では、ステップS106の処理で仮決定した滑り駒数と、ステップS107の処理で検索した図柄位置とを比較し、ステップS109に移る。ステップS109では、比較結果に基づいて滑り駒数を本決定し、ステップS110に移る。
このステップS109の処理では、次のようにして滑り駒数を本決定する。ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数の結果と、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果とが同じである場合、予め仮決定した滑り駒数を実際の滑り駒数として本決定する。
一方、ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数の結果と、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果とが異なるである場合、最も優先順位の高い図柄位置の検索結果に基づいて滑り駒数を決定しなおし、その滑り駒数を実際の滑り駒数として本決定する。例えば、ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数が「0」であり、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果が、滑り駒数「2」に対応する結果である場合、最も優先順位の高い図柄位置の検索結果に基づく滑り駒数「2」を実際の滑り駒数として本決定する。
ここで、第1停止操作として左の停止ボタン7Lが押されたときの停止開始位置が「03」であった場合を例にして、実際に滑り駒数を決定する処理を、前述の図5を参照しながら説明する。
例えば、内部当籤役がBB1であり、このBB1に対応する停止テーブルでは、停止開始位置「03」に対応する滑り駒数が「0」と規定されている場合、ステップS106の処理では、BB1に対応する停止テーブルを参照して滑り駒数を「0」として仮決定する。その後、ステップS107の処理において、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索する。実施例では、最大滑り駒数を「4」としているので、図柄カウンタに対応する図柄位置「03」から移動できる図柄位置は、「03」〜「07」の間である。図5を参照すると、図柄位置が「03」〜「05」であれば、BB1に対応する図柄組合せを構成する図柄である“青7”を有効ラインに沿って表示させることができるが、ステップS107の処理では、滑り駒数「0」に対応する図柄位置「03」を最も優先順位の高い図柄位置として決定したとする。すると、ステップS109において、ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数の結果と、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果とが同じであるため、予め仮決定した滑り駒数「0」を実際の滑り駒数として本決定することになる。
また、内部当籤役がスイカであり、このスイカに対応する停止テーブルでは、停止開始位置「03」に対応する滑り駒数が「0」と規定されている場合、ステップS106の処理では、スイカに対応する停止テーブルを参照して滑り駒数を「0」として仮決定する。その後、ステップS107の処理において、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索する。実施例では、最大滑り駒数を「4」としているので、図柄カウンタに対応する図柄位置「03」から移動できる図柄位置は、「03」〜「07」の間である。図5を参照すると、スイカに対応する図柄組合せを構成する図柄である“スイカ”を有効ラインに沿って表示させることができるのは、図柄位置が「07」である場合に限られるので、ステップS107の処理では、滑り駒数「4」に対応する図柄位置「07」を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。すると、ステップS109において、ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数の結果と、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果とが異なるため、最も優先順位の高い図柄位置の検索結果に基づいて滑り駒数を「4」と決定しなおし、その滑り駒数「4」を実際の滑り駒数として本決定する。
また、例えば、内部当籤役がリプレイであり、このリプレイに対応する停止テーブルでは、停止開始位置「03」に対応する滑り駒数が「0」と規定されている場合、ステップS106の処理では、リプレイに対応する停止テーブルを参照して滑り駒数を「0」として仮決定する。その後、ステップS107の処理において、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索する。実施例では、最大滑り駒数を「4」としているので、図柄カウンタに対応する図柄位置「03」から移動できる図柄位置は、「03」〜「07」の間である。図5を参照すると、図柄位置が「04」〜「06」であれば、リプレイに対応する図柄組合せを構成する図柄である“リプレイ”を有効ラインに沿って表示させることができるが、実施例では、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する図柄を有効ラインに沿って表示させることのできる図柄位置が複数ある場合、停止開始位置から近い図柄位置、すなわち滑り駒数が最も小さくなるような図柄停止位置である「04」を最も優先順位の高い図柄位置として決定することにしている。そのため、ステップS109において、ステップS106の処理において仮決定した滑り駒数の結果(ここでは滑り駒数「0」)と、ステップS107の処理において検索した、最も優先順位の高い図柄位置の結果(ここでは滑り駒数「1」に対応する図柄位置「4」)とが異なるため、最も優先順位の高い図柄位置の検索結果に基づいて滑り駒数を「1」と決定しなおし、その滑り駒数「1」を実際の滑り駒数として本決定する。
ステップS110では、図柄の停止待ちを行い、ステップS111に移る。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの図柄位置がステップS109の処理で本決定した滑り駒数分移動した図柄位置になるまでリール3L,3C,3Rの停止を待ち、その後、リール3L,3C,3Rの図柄位置がステップS77の処理で決定した滑り駒数分移動した図柄位置になったときにリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理を行う。
例えば、前述の内部当籤役がBB1であるときの例では、滑り駒数「0」を実際の滑り駒数として本決定しているので、図柄位置「03」に対応する図柄が左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置になるように左リール3Lの回転を停止させる。
また、前述の内部当籤役がスイカであるときの例では、滑り駒数「4」を実際の滑り駒数として本決定しているので、左リール3Lの図柄位置がステップS109の処理で本決定した「4」駒分移動した図柄位置になるまで左リール3Lの停止を待ち、その後、図柄位置「07」に対応する図柄が左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置になるように左リール3Lの回転を停止させる。
また、前述の内部当籤役がリプレイであるときの例では、滑り駒数「1」を実際の滑り駒数として本決定しているので、左リール3Lの図柄位置がステップS109の処理で本決定した「1」駒分移動した図柄位置になるまで左リール3Lの停止を待ち、その後、図柄位置「04」に対応する図柄が左の図柄表示領域21Lの中段の図柄停止位置になるように左リール3Lの回転を停止させる。
ステップS111では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS112に移る。このリール停止コマンドは、停止したリールの種別、停止した図柄の位置等の情報を含む。ステップS112では、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS101に移り、NOのときは、図21のステップS19に移る。
図28を参照して、表示役等決定時処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がいずれかの低リプ出目又はSBであるか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、図21のステップS20に移る。ステップS122では、RT1作動中フラグ又はRT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS20に移り、NOのときは、ステップS123に移る。ステップS123では、RT1作動中フラグをオンにセットし、RTゲーム数カウンタに1200をセットする。RTゲーム数カウンタは、RT作動中のゲーム数を計数するためのカウンタであり、単位遊技ごとに1減算(カウント)される(後述の図30のステップS152又はステップS156)。
ここで、ステップS123の処理が行われるのは、RT非作動状態(リプレイ当籤確率高確率状態)又はRT2作動状態(チャンスゾーン)において(ステップS122でNO)、表示役が低リプ出目又はSBである場合である(ステップS121でYES)。したがって、リプレイ当籤確率高確率状態又はチャンスゾーンにおいて低リプ出目又はSBが表示役となると、RT1作動状態(リプレイ当籤確率低確率状態)へ移行する。
図29を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RB作動中フラグ又はSB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS131)。この判別がYESのときは、ステップS133に移り、NOのときは、ステップS132に移る。ステップS132では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS135に移り、NOのときは、ステップS133に移る。
ステップS133では、入賞が成立した、すなわち内部当籤役に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS134に移り、NOのときは、ステップS141に移る。ステップS134では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときはステップS135に移り、NOのときは、ステップS139に移る。
ステップS135では、BB終了時処理を行い、ステップS136に移る。BB終了時処理では、まず、メインCPU31は、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグをオフにセットする処理を行う。また、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタを「0」にセットする処理を行う。ステップS136では、RT2作動中フラグをオンにセットし、ステップS137に移る。ステップS137では、RTゲーム数カウンタの値に30をセットし、ステップS138に移る。ステップS138では、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS26に移る。
ステップS139では、入賞可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS140に移る。ステップS139では、入賞可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS143に移り、NOのときは、ステップS141に移る。
ステップS141では、遊技可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS142に移る。ステップS142では、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS143に移り、NOのときは、図21のステップS26に移る。ステップS143では、RB・SB終了時処理を行い、図21のステップS25に移る。この処理では、メインCPU31は、RB作動中フラグ又はSB作動中フラグをオフにセットする処理等を行う。
図30を参照して、RT制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS151)。この判別がYESのときは、ステップS152に移り、NOのときは、ステップS155に移る。ステップS152では、RTゲーム数カウンタの値から「1」減算し、ステップS153に移る。
ステップS153では、RTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS154に移り、NOのときは、図21のステップS26に移る。ステップS154では、RT1作動中フラグをオフにセットし、図21のステップS26に移る。
ステップS155では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS156に移り、NOのときは、図21のステップS26に移る。ステップS156では、RTゲーム数カウンタの値から「1」減算し、ステップS157に移る。
ステップS157では、RTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS158に移り、NOのときは、図21のステップS26に移る。ステップS158では、RT2作動中フラグをオフにセットし、ステップS159に移る。ステップS159では、メインロック制御フラグをオンにセットし、図21のステップS26に移る。なお、ここでの処理は、前述した図20のステップS6、ステップS7、図23のステップS53の処理に対応する。
図31を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がBBであるか否かを判別する(ステップS161)。この判別がYESのときは、ステップS162に移り、NOのときは、ステップS166に移る。ステップS162では、ボーナス作動時テーブル(図17)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS165に移る。
ステップS163では、持越役格納領域をクリアし、ステップS164に移る。ステップS164では、RT作動中フラグをオフにセットし、ステップS165に移る。ステップS165では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図20のステップS4に移る。
ステップS166では、表示役がSBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS167に移り、NOのときは、ステップS168に移る。ステップS167では、ボーナス作動時テーブル(図17)に基づいてSB作動時処理を行い、図20のステップS4に移る。
ステップS168では、表示役がリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS169に移り、NOのときは、図20のステップS4に移る。ステップS169では、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタの値に複写し、図20のステップS4に移る。
図32を参照して、主制御回路71のメインCPU31の制御による定期割込処理について説明する。定期割込処理は、1.1173msごとに行われる。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行い(ステップS171)、ステップS172に移る。ステップS172では、入力ポートチェック処理を行い、ステップS173に移る。
ステップS173では、メインロック制御タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS174に移り、NOのときは、ステップS177に移る。ステップS174ではメインロック制御タイマを1減算し、ステップS175に移る。ステップS175では、メインロック制御タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS176に移り、NOのときは、ステップS177に移る。ステップS176では、メインロック制御フラグをオフにセットし、ステップS177に移る。
ステップS177では、リール制御処理を行い、ステップS178に移る。この処理により、メインCPU31は、図20のステップS14で行われた全リール3L,3C,3Rの回転開始の要求に応じてリール3L,3C,3Rの回転が開始する制御を行う。また、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に応じて、押圧操作した停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rを停止する制御を行う。
ステップS178では、ランプ・7SEG駆動処理を行い、ステップS179に移る。ステップS179では、レジスタを復帰し、定期割込処理を終了する。
以上、遊技機1に設けられた主制御回路71の回路構成、この主制御回路71に格納されるテーブル群、及び主制御回路71による遊技処理動作を図6〜図32に示したような構成とした。このようにすることで得られる作用効果について、図33を参照しながら説明する。
図33は、第1停止操作として左の停止ボタン7Lが操作され、第2停止操作として中の停止ボタン7Cが操作され、第3停止操作として右の停止ボタン7Rが操作された場合(いわゆる、順押しの場合)の図柄表示領域21L,21C,21Rの表示例である。図33の(1)及び(2)は、共に全てのリールで停止開始位置が「14」である場合の表示例である。なお、「停止開始位置」とは、停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作された場合に、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄の位置をいう。
図33の(1)は、内部当籤役として「赤ベル(小役・リプレイ用データポインタ「2」)」が決定された場合の表示例である。図33の(1)によると、クロスアップライン8aに沿って「赤ベル−赤ベル−赤ベル」が表示されている。すなわち、内部当籤役として決定された「赤ベル」に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されている。
図33の(2)は、内部当籤役として「青ベル(小役・リプレイ用データポインタ「3」)」が決定された場合の表示例である。図33の(2)によると、クロスダウンライン8eに沿って「赤7−赤ベル−赤ベル」が表示されている。すなわち、内部当籤役として決定された「赤ベル」に対応する図柄組合せではなく、「低リプ出目2」に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されている。
実施例では、内部当籤役として「赤ベル(小役・リプレイ用データポインタ「2」)」又は、「青ベル(小役・リプレイ用データポインタ「3」)」が決定された場合には、適切なタイミングで停止操作が行われないと、内部当籤役に対応する図柄組合せではなく、いずれかの低リプ出目1〜4に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示される。そして、RT非作動状態(リプレイ当籤確率高確率状態)又はRT2作動状態(チャンスゾーン)において、低リプ出目1〜4のいずれかが表示役である場合には、RT1作動状態(リプレイ当籤確率低確率状態)に移行する。
このようにすることで、RT2作動状態(チャンスゾーン)では、低リプ出目に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されることにより、リプレイ当籤確率高確率状態に比べて遊技者にとって不利なリプレイ当籤確率低確率状態に切り換えられないことを願いながら遊技を進めることができる。また、RT2作動状態(チャンスゾーン)での単位遊技の回数が増えるにつれて、リプレイ当籤確率高確率状態に移行することへの期待度を段々と高めることが可能となる。したがって、遊技者にとって有利なリプレイ当籤確率高確率状態に移行する期待度を複数のゲームに亘って段々と高めていくことが可能となり、結果として遊技の興趣を向上させることの可能な遊技機を提供することができる。
また、リプレイ当籤確率高確率状態では、メダルの自動投入が行われる確率が最も高い点で有利となる。したがって、RT2作動状態(チャンスゾーン)に移行してから、低リプ出目に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されるまでの間に30回の単位遊技が行われ、遊技者にとって有利なRT作動状態に移行された場合であっても、メダルの払出枚数が急激に増加することによる遊技者の射幸心の高まりを抑えつつ、遊技の興趣を高めることができる。
また、図示は省略するが、前述した天井機能によってリプレイ当籤確率低確率状態からリプレイ当籤確率高確率状態に移行したにも関わらず、低リプ出目に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示されることで再びリプレイ当籤確率低確率状態に移行する(転落する)ことを回避するため、天井機能によってリプレイ当籤確率低確率状態からリプレイ当籤確率高確率状態に移行しているときに内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定された場合には、決定された内部当籤役を遊技者に報知するアシストタイム(AT)を設けている。遊技者は、この報知によって内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されたことを把握でき、その結果、リプレイ当籤確率低確率状態に転落することを容易に回避できる。
また、詳細は後述するが、ここでのアシストタイム(AT)は、RT2作動状態(チャンスゾーン)やRT非作動状態(高リプ)が作動している間にも所定回数行われる場合がある。このようにすることで、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されたことを把握でき、その結果、RT2作動状態(チャンスゾーン)やRT非作動状態(高リプ)からRT1作動状態(低リプ)に転落することを回避できる場合がある。
図34〜図143を参照し、遊技機1に設けられた副制御回路72の回路構成、この副制御回路72に格納されるテーブル群、並びに副制御回路72による液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102の処理動作について説明する。
図34は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、あるいはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御等一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネス等により電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンド等)に基づいて、演出内容の決定や実行等の各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラム等にしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、後述の図106〜図142に示すサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスク等が含まれている。
データ記憶領域には、各種テーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等が記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6等の操作音といった音データ等が記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターン等が記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域等によって構成される。
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。なお、サブRAM83には、メインRAM33に設けたワークエリア及び格納領域と同様のワークエリア及び格納領域が設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグを判別できる。また、図示は省略するが、RTゲーム数格納領域も設けられ、副制御回路72でも残りのRTゲーム数を判別できる。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいてサウンドデータ(後述の映像サウンドデータ及び後述の操作サウンドデータを含む、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのデータ)を決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9R等から出力させる。
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴等の情報が表示されるようになっている。
図35を参照して、実施例での演出ステージについて説明する。
実施例では、遊技状態ごとに異なる演出ステージに滞在する。例えば、RT1作動状態(リプレイ当籤確率低確率状態)では、ミニスロステージ(後述の図36参照)に滞在し、RT2作動状態(チャンスゾーン)では、スゴロクステージA(後述の図37)に滞在し、RT非作動状態(リプレイ当籤確率高確率状態)では、スゴロクステージB(後述の図38)に滞在する。
これらのミニスロステージ、スゴロクステージA、又はスゴロクステージBではそれぞれ異なる演出が行われる。例えば、ミニスロステージでは、ミニスロット演出(後述の図45〜図51)、モンスター合体演出(後述の図44及び図52)、及びドラゴンバトル演出(後述の図78〜図85)が行われる。また、スゴロクステージAでは、スゴロク演出(後述の図53〜図77)が行われる。そして、スゴロクステージBでは、スゴロク演出、ドラゴンバトル演出、及びモンスターパニック演出(後述の図86〜図105)が行われる。なお、詳細は記載しないが、ミニスロステージ、スゴロクステージA、又はスゴロクステージBでは、上述した演出以外の様々な演出も行われる。
なお、RT3作動状態(持越状態)では、持越状態に移行する前の状態に応じた演出ステージに滞在し、係る演出ステージに対応する演出が行われる。また、RB遊技状態中では、ボーナスゲーム用の演出が行われる。
図36を参照して、ミニスロステージの表示例について説明する。
ミニスロステージでは、第1演出領域251において、リール3L,3C,3Rとは異なるミニリール303L,303C,303Rによりスロットゲーム(ミニスロット演出)が行われる。また、ミニスロット演出の結果、すなわち、ミニリール303L,303C,303Rの表示結果によっては、その後、後述するモンスター合体演出、ドラゴンバトル演出が行われる。
図37を参照して、スゴロクステージAの表示例について説明する。
スゴロクステージAでは、第3演出領域253においてスゴロク演出が行われる。具体的には、6面のサイコロにおいて表示された目に基づいて、キャラクタ501がマス511、マス512、マス513、マス514、マス515、及びマス516を進むことによりスゴロク演出が行われる。なお、このスゴロク演出では、キャラクタ501は、マス511からマス516の方向に向けて前進するだけであり、マス516からマス511の方向に向けて後進することはない(すなわち、キャラクタ501の進行方向は1方向である)。また、スゴロクステージAでは、状態報知領域254に「CZ」と表示され、ナビポイント報知領域255に「2」と表示される。遊技者は、状態報知領域254の表示から現在の遊技状態を把握でき、また、ナビポイント報知領域255の表示から現在のナビポイントを把握できる。
ここで、前述したように赤ベル又は青ベル(小役・リプレイ用データポインタ「2」又は「3」)が内部当籤役として決定された場合に、内部当籤役として決定された赤ベル又は青ベルに対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示できないときは低リプ出目が表示される。そして、チャンスゾーン又はリプレイ当籤確率高確率状態において、低リプ出目が表示されると、相対的に不利なリプレイ当籤確率低確率状態に移行する。そのため、遊技者は、低リプ出目が表示役として成立しないように停止操作を行う必要があるところ、実施例では、内部当籤役として決定された赤ベル又は青ベル(すなわち、低リプ出目を回避するための情報)を報知することがある(アシストタイム)。「ナビポイント」とは、この報知を行う回数を示す情報である。
なお、SBが表示役として成立された場合にも、リプレイ当籤確率低確率状態に移行するが、SBが内部当籤役として決定されたことの報知は、ナビポイントにかかわらず常に行われる。
チャンスゾーン又はリプレイ当籤確率高確率状態では、基本的にはこのナビポイントの分だけ低リプ出目を回避するための報知を受けることができるが、リプレイ当籤確率低確率状態に移行後リプレイ当籤確率低確率状態で1200ゲーム消化後移行したリプレイ当籤確率高確率状態ではナビポイントに関わらず低リプ出目を回避するための報知を受けることができる。なお、このようなリプレイ当籤確率低確率状態に移行後リプレイ当籤確率低確率状態で1200ゲーム消化後移行したリプレイ当籤確率高確率状態を以下では「天井遊技状態」とする。
したがって、天井遊技状態では、遊技者はリプレイ当籤確率高確率状態からリプレイ当籤確率低確率状態へ移行することを容易に回避でき、その結果、高確率でリプレイが内部当籤役として決定される。そのため、遊技者は、ボーナスが内部当籤役として決定されるまでメダルを減らすことなく遊技を行うことができる。
スゴロク演出では、キャラクタ501が停止したマスに画像(すなわち、マスの種類)に基づいて様々な演出が行われる。図37においては、マス513において宝箱521が表示され、マス515において落とし穴522が表示されている。例えば、宝箱521が表示されるマス513に停止した場合には、宝箱から「BONUS」の文字が現れる等の演出が行われる。なお、マス511は、キャラクタ501が停止しているマス(すなわち、前回のゲームでキャラクタ501が停止したマス)であり、マス512,513,514,515は、それぞれマス511の1マス先、2マス先、3マス先、4マス先、5マス先のマスである。したがって、スゴロク演出では、サイコロの最大目である「6」マス先のマスは表示されないことになるが、その理由は後に説明する。
なお、スゴロクステージAにおけるスゴロク演出は、地上画像530を背景に行われることになる。
図38を参照して、スゴロクステージBの表示例について説明する。
スゴロクステージBでは、第1演出領域251において「E」文字画像311、「X」文字画像312、「T」文字画像313、「R」文字画像314、及び「A」文字画像315が表示される。すなわち、第1演出領域には「EXTRA」と表示される。ここで、「E」文字画像311、及び「X」文字画像312は、点滅して表示され、「T」文字画像313、「R」文字画像314、及び「A」文字画像315は、消灯して(「E」文字画像311、及び「X」文字画像312よりも明るさを抑えて)表示される。
また、第3演出領域253においてスゴロク演出が行われ、状態報知領域254に「RT」と表示され、ナビポイント報知領域255に「2」と表示される。ここで、スゴロクステージBはRT非作動状態で行われるが、状態報知領域254に「RT」と表示することとしている。これは、「RT」は遊技者にとってリプレイが内部当籤役として決定されやすい状態であるところ、このようにリプレイが内部当籤役として決定されやすい状態は、実施例ではRT非作動状態だからである。
なお、図38において第1演出領域251に消灯して表示される「T」文字画像313、「R」文字画像314、及び「A」文字画像315は、所定の条件が満たされることにより、順次点滅して表示される。言い換えると、「E」文字画像311及び「X」文字画像312は、所定の条件が満たされたことにより点滅して表示されている。実施例では、初めに所定の条件が満たされると「E」文字画像311が点滅し、次に所定の条件が満たされると「X」文字画像312が点滅し、次に所定の条件が満たされると「T」文字画像313が点滅し、次に所定の条件が満たされると「R」文字画像314が点滅し、次に所定の条件が満たされると「A」文字画像315が点滅する。その結果、5回所定の条件が満たされると第1演出領域251には「EXTRA」が点滅して表示される。なお、「EXTRA」が点滅して表示された場合には、遊技者にとって有利な状態になるが、このことについては、後に図42及び図43を参照して説明する。
スゴロクステージBにおいて行われるスゴロク演出は基本的にはスゴロクステージAのスゴロク演出と同じである。しかしながら、スゴロクステージBにおけるスゴロク演出は、空画像532を背景に行われる点でスゴロクステージAと異なる。
前述のように、スゴロクステージAはチャンスゾーン(RT2作動状態)において滞在し、スゴロクステージBはリプレイ当籤確率高確率状態(RT非作動状態)において滞在する。そして、リプレイ当籤確率高確率状態はチャンスゾーンで30ゲーム消化されることにより移行する状態である(なお、チャンスゾーンにおける30ゲーム目に低リプ出目又はSBが表示された場合は移行しない)。ここで、チャンスゾーンを30ゲーム消化した場合にはスゴロク演出においてゴールに到達し、その後、キャラクタ501が上空に昇っていきスゴロクステージBでスゴロク演出が行われることになる。そして、演出ステージがスゴロクステージA(地上)からスゴロクステージB(空)に移行する。なお、これらのスゴロクステージA及びスゴロクステージBでは、スゴロク演出が行われる。すなわち、チャンスゾーンとリプレイ当籤確率高確率状態とでは、第3演出領域253において関連した演出であるスゴロク演出が行われることになる。
図39を参照して、AT抽籤状態移行抽籤テーブルについて説明する。
RB遊技状態が終了する(ボーナスが終了すると)とリプレイ当籤確率高確率状態に移行可能なチャンスゾーンに移行するところ、チャンスゾーンで低リプ出目が表示されると、リプレイ当籤確率高確率状態に移行することが困難なリプレイ当籤確率低確率状態に移行してしまう。そのため実施例では、RB遊技状態中に低リプ出目を回避するための報知を受ける回数を示すナビポイントを付与することとしている。「AT抽籤状態」とは、ナビポイントを付与する条件が規定された状態であり、表示役としてボーナスが成立した際に決定される(後述の図142参照)。このAT抽籤状態として、「低確率」、「高確率」、「CZ中」、「高リプ中」、「天井中」及び「BB3」を設けている。AT抽籤状態移行抽籤テーブルは、これらのAT抽籤状態のうち、「低確率」と「高確率」との間での移行抽籤を行うために用いられるテーブルである。
AT抽籤状態移行抽籤テーブルは、単位遊技ごとに参照され、現在のAT抽籤状態(移行元)が低確率である場合には、図39の(1)が参照され、現在のAT抽籤状態(移行元)が高確率である場合には、図39の(2)が参照される。AT抽籤状態移行抽籤テーブルは、内部当籤役ごとに、移行先のAT抽籤状態に対応する抽籤値の情報を備えている。
AT抽籤状態は、内部当籤役がリプレイ又はSBである場合にのみ低確率から高確率に移行する場合があり、内部当籤役がリプレイである場合にのみ高確率から低確率に移行する場合がある。
図40を参照して、BB中状態別抽籤テーブルについて説明する。
BB中状態識別テーブルは、RB遊技状態中に参照される。BB中状態識別テーブルは、AT抽籤状態ごとに内部当籤役に対応するナビポイントについての抽籤値を備えている。
図40の(1)は、AT抽籤状態が「低確率」、「CZ中」、「高リプ中」、又は「天井中」である場合に参照され、図40の(2)は、AT抽籤状態が「高確率」である場合に参照され、図40の(3)は、AT抽籤状態が「BB3」である場合に参照される。ここで、表示役として成立したボーナスがBB3である場合には、AT抽籤状態が「BB3」となる。また、表示役として成立したボーナスがBB3でない場合は、BB1又はBB2が内部当籤役として決定された際の遊技状態が低リプ中(RT1作動状態)であるときには、AT抽籤状態が高確率である場合には「高確率」となり、AT抽籤状態が低確率である場合には「低確率」となる。他方、BB1又はBB2が内部当籤役として決定された際の遊技状態がリプレイ当籤確率低確率状態以外である場合には、BB1又はBB2が内部当籤役として決定された際の遊技状態に応じたAT抽籤状態となる。すなわち、BB1又はBB2が内部当籤役として決定された際の遊技状態が、チャンスゾーン(RT2作動状態)である場合にはAT抽籤状態が「CZ中」となり、高リプ中(RT非作動状態)である場合にはAT抽籤状態が「高リプ中」となり、天井遊技状態である場合にはAT抽籤状態が「天井中」となる。
図40についてより詳細に検討する。図40の(1)と図40の(2)とを対比すると、図40の(2)の方が図40の(1)よりもナビポイントを獲得しやすい。すなわち、AT抽籤状態「高確率」は、AT抽籤状態「低確率」、「CZ中」、「高リプ中」、又は「天井中」よりもナビポイントを獲得しやすい状態であるといえる。なお、図40の(3)は、図40の(1)、(2)に比べ獲得できるナビポイントに幅が出やすいテーブルであるといえる。
図41を参照して、RT2終了時AT抽籤テーブルについて説明する。
RT2終了時AT抽籤テーブルは、チャンスゾーン(RT2作動状態)を30ゲーム消化した場合に参照される。RT2終了時AT抽籤テーブルは、ナビポイントごとに抽籤値の情報を備えている。RT2終了時AT抽籤テーブルによると、チャンスゾーンを30ゲーム消化した場合には、必ず「10」以上のナビポイントが決定される。
このように、チャンスゾーンからリプレイ当籤確率高確率状態に移行した場合には、必ずナビポイントが付与される。そのため、遊技者は低リプ出目を回避するための報知をリプレイ当籤確率高確率状態において、少なくとも10回は受けることができ、リプレイ当籤確率高確率状態に移行した後、すぐにリプレイ当籤確率低確率状態に移行してしまうことを防止することができる。その結果、リプレイ当籤確率高確率状態がすぐに終了してしまうことによる不満を遊技者に抱かせることがなく、遊技者が安心して遊技を行うことができる。
図42を参照して、EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブルについて説明する。
EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブルは、チャンスゾーンを30ゲーム消化したときに次回EXTRA時獲得ナビポイントがセットされていない場合(後述の図140のステップS740参照)、又はEXTRA時獲得ナビポイントが付与された場合(後述の図120のステップS478参照)に参照される。
「EXTRA時獲得ナビポイント」とは、リプレイ当籤確率高確率状態においてEXTRAカウンタが5になることにより付与されるナビポイントである。EXTRAカウンタは、リプレイ当籤確率高確率状態において内部当籤役に基づく抽籤に当籤した回数を計数するカウンタである。なお、この抽籤については、図43において後述する。
EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブルは、EXTRA時獲得ナビポイントごとに抽籤値の情報を備えている。EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブルによる抽籤により決定されたEXTRA時獲得ナビポイントは、サブRAM83の所定の格納領域に格納され、EXTRAカウンタが5になることにより、付与される(後述の図120のステップS478参照)。このように実施例では、EXTRAカウンタが5になることにより将来的に付与されるEXTRA時獲得ナビポイントを予め決定しておくようにしている。EXTRA時獲得ナビポイントは、リプレイ当籤確率低確率状態(RT1作動状態)に移行した場合(後述の図140のステップS735参照)にクリアされる。また、EXTRA時獲得ナビポイントが付与された場合にもクリアされる(なお、この場合は新たなEXTRA時獲得ナビポイントが決定され、格納される(図120のステップS478参照))。
なお、予め決定されたEXTRA時獲得ナビポイントは、QRコードを用いて遊技者に報知される。そのため、遊技者は、携帯電話等を用いてQRコードを読み込むことで、予め決定されたEXTRA時獲得ナビポイントを把握できる。そして、予め決定されていたEXTRA時獲得ナビポイントが多い場合には、その後の遊技について期待を持って行うことになり、遊技の興趣が向上する。
図43を参照して、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブルについて説明する。
内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブルは、天井遊技状態を除くリプレイ当籤確率高確率状態において参照され(後述の図120のステップS473参照)、内部当籤役ごとに抽籤結果についての抽籤値の情報を備えている。抽籤結果には、「当たり(当籤)」及び「ハズレ」がある。抽籤結果が「当たり」となった場合には、EXTRAカウンタが1加算される(図120のステップS475参照)。EXTRAカウンタが5になった場合には、EXTRA時獲得ナビポイントが付与される。なお、加算されたEXTRAカウンタがクリアされるのは、リプレイ当籤確率低確率状態に移行した場合(後述の図140のステップS735参照)である。
内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブルによると、内部当籤役がSPスイカである場合には、抽籤結果は必ず「当たり」となる。また、内部当籤役が両ベル(赤ベル+青ベル)、特ベル(赤ベル+青ベル+特殊)、チェリー、スイカ、又はSBである場合には、抽籤結果はそれぞれ所定の確率で「当たり」となる。ここで、EXTRAカウンタが5になった場合には、EXTRA時獲得ナビポイントが付与、すなわち、ナビポイントが上乗せされる。
このように、内部当籤役が両ベル(赤ベル+青ベル)、特ベル(赤ベル+青ベル+特殊)、チェリー、スイカ、又はSBである場合の抽籤に当籤した回数及びSPスイカが内部当籤役として決定された回数が、所定の回数(5回)に達したときに、ナビポイントの上乗せが行われる。したがって、ナビポイントの上乗せに関して、複数のゲームに亘って興趣を向上させ、遊技機全体の興趣の向上を図ることができる。
なお、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブルは、リプレイ当籤確率高確率状態において参照される。すなわち、EXTRAカウンタが加算されるのはリプレイ当籤確率高確率状態だけである。そのため、EXTRA時獲得ナビポイントが付与されるのもリプレイ当籤確率高確率状態だけとなる。したがって、リプレイ当籤確率高確率状態では、リプレイに内部当籤する確率を高くするという利益だけでなく、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することを回避するための報知を受ける回数を加算することが可能になるという利益も併せて受けることができる。
ここで、EXTRAカウンタの値と、スゴロクステージB(リプレイ当籤確率高確率状態)における第1演出領域251に表示される「EXTRA」と(図36参照)の関係について説明する。第1演出領域251に表示される「EXTRA」は、スゴロク演出において宝箱マスに停止し、宝箱の中から「E」「X」「T」「R」「A」の文字が出現(後述の図53参照)することにより対応する文字画像311〜315が点滅する。したがって、文字画像311〜315が点滅するための所定の条件は、スゴロク演出において宝箱マスに停止し、宝箱の中から「E」「X」「T」「R」「A」の文字が出現することである。なお、宝箱マスに停止し、このように宝箱の中から「E」「X」「T」「R」「A」の文字が出現するのはEXTRAカウンタが加算された場合である。そのため、EXTRAカウンタの値と、スゴロクステージBにおける第1演出領域251に表示される「EXTRA」のうち点滅して表示される部分とは基本的には一致する。しかしながら、EXTRAカウンタが加算されたにも関わらず、スゴロク演出において宝箱マスに停止しない場合もあり、この場合はEXTRAカウンタの値と、スゴロクステージBにおける第1演出領域251に表示される「EXTRA」のうち点滅して表示される部分とが一致しない。なお、このように両者が一致しない場合にも、スゴロク演出において宝箱マスに停止しやすくなる。
したがって、第1演出領域251に表示される「EXTRA」は、EXTRAカウンタの値を報知しているといえる。なお、この報知はEXTRAカウンタが加算されたゲームに必ず行われるわけではない。そのため、例えば、内部当籤役が両ベル(赤ベル+青ベル)、特ベル(赤ベル+青ベル+特殊)、チェリー、スイカ、又はSBのように抽籤に当籤した場合にEXTRAカウンタが加算される役である場合には、当該ゲームにおいて、「EXTRA」の表示が変化しなかったとしても、遊技者はEXTRAカウンタが加算されたことについて期待を持つことができる。
また、EXTRAカウンタは、リプレイ当籤確率低確率状態に移行された場合にのみクリアされるため、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することなく、ボーナス(BB1〜BB3)が内部当籤役として決定された場合には、EXTRAカウンタの値が保持される。そのため、EXTRAカウンタの値がクリアされる場合に対して、EXTRAカウンタに5計数させることが容易になり、結果として、ナビポイントの上乗せを受けやすくなる。
[ミニスロット演出]
図44〜図52を参照して、ミニスロステージにおけるミニスロット演出及びミニスロステージで行われるモンスター合体演出について説明する。
ミニスロット演出では、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様を内部当籤役等に基づいて決定する。ここで、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様を決定する際には、まず、モンスター合体演出を行うか否かを決定する。
図44を参照して、モンスター合体演出を行うか否かを決定するためのモンスター合体演出抽籤テーブルについて説明する。
モンスター合体演出抽籤テーブルは、リプレイ当籤確率低確率状態において参照され、内部当籤役に対応する合体演出を行うか否かについての抽籤値の情報を備えている。図44の(1)は、非ボーナス時用のモンスター合体演出抽籤テーブルであり、内部当籤役にボーナス(BB1〜BB3)が含まれない場合に参照される。図44の(2)は、ボーナス時用のモンスター合体演出抽籤テーブルであり、内部当籤役にボーナスが含まれる場合に参照される。
モンスター合体演出抽籤テーブルを参照すると、(2)ボーナス時用の方が(1)非ボーナス時用よりも合体演出1、合体演出2、又は合体演出3が決定される確率が高い。より具体的には、リプレイ、片ベル、両ベル又は特ベルは、(1)非ボーナス時用では合体演出1、合体演出2、又は合体演出3が決定されることがないのに対し、(2)ボーナス時用では合体演出1、合体演出2、又は合体演出3が決定されることがある。
なお、詳しくは後述するが(後述の図50、図52参照)、合体演出1、合体演出2、又は合体演出3が決定されると、リプレイ当籤確率低確率状態(ミニスロステージ)で行われるミニスロット演出でミニリール303L,303C,303Rの全てでモンスターが表示され、モンスター合体演出が行われる。
ここで、ミニリール303L,303C,303Rに表示される図柄の配列は、図45に示す通りになっている。例えば、ミニリール303L,303C,303Rの全てに「7」が表示された場合には、内部当籤役としてボーナスが決定されていることを意味する。なお、ミニリール303L,303C,303Rは、基本的には遊技者の停止操作に基づいて停止する。ここで、ミニリール303L,303C,303Rの停止順序は、常にミニリール303L,303R,303Cの順(左、右、中の順)で行われる。
ミニスロット演出では、モンスター合体演出を行うか否かを決定した後、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様について決定する。
図46〜図50を参照して、ミニスロ状態別グループ抽籤テーブルについて説明する。このミニスロ状態別グループ抽籤テーブルは、AT抽籤状態、演出状態、及びボーナスの有無の情報ごとに設けられている。「演出状態」は、連続演出の最終ゲームである否か、又はモンスター合体演出を行うと決定されているか否かに基づいて判別される。例えば、演出状態が「通常」とは、連続演出の最終ゲームではなく、かつ、モンスター合体演出を行うと決定されていない場合である。
ミニスロ状態別グループ抽籤テーブルは、内部当籤役に対応する選択グループパターン(ms_ptn_No.)についての抽籤値の情報を備えている。選択グループパターンはパターンごとに図51に示すような内容の情報を備えている。例えば、「ms_ptn_1」である場合には、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様は「バラケ目(全て異なる)」となる。また、「ms_ptn_2」である場合には、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様は「その他揃い(「7」、「Do」、「BAR」、「モンスター」以外)」となる。
なお、「BB確定」とは、内部当籤役としてボーナスが決定されていることが確定するものであり、その後、ボーナス確定画面に移行するものをいう。また、「リーチ目」とは、内部当籤役としてボーナスが決定されていることが確定するものであるが、その後、ボーナス確定画面に移行しないものをいう。また、「チャンス目」とは、内部当籤役としてボーナスが決定されていることについて「バラケ目」よりも期待を持つことができるものをいう。
ここで、図51に示すミニリール303L,303C,303Rの表示態様の例はあくまで一例であり、これに限られるものではない。例えば、全て異なるバラケ目であっても、「リーチ目」とすることも可能である。このように、バラケ目であって内部当籤役としてボーナスが決定されている場合以外は表示されないものを設けることにより、遊技者の興趣を向上させることが可能となる。
図46及び図47を参照する。図46は、AT抽籤状態が低確率、演出状態が通常、ボーナスが内部当籤役として決定されていない場合に参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。図47は、AT抽籤状態が高確率、演出状態が通常、ボーナスが内部当籤役として決定されていない場合に参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。すなわち、図46と図47とでは、AT抽籤状態が「低確率」であるか「高確率」であるかで相違する。
図46及び図47において、内部当籤役が「ハズレ」である場合の「ms_ptn_6」に着目する。ここで、「ms_ptn_6」の内容は「テンパイ外れ」である。すなわち、最後に停止するミニリール303Cの表示のみが他のミニリール303L,303Rの表示と異なるものである。
AT抽籤状態が「高確率」である場合(図47)は、AT抽籤状態が「低確率」である場合(図46)よりも、「ms_ptn_6」が決定される確率が高い。より具体的には、内部当籤役が「ハズレ」でありAT抽籤確率が「高確率」である場合には、「24000/32768」という高確率で「ms_ptn_6」が決定される。これに対して、内部当籤役が「ハズレ」でありAT抽籤確率が「低確率」である場合には、「ms_ptn_6」が決定されるのは「2000/32768」という低確率である。すなわち、AT抽籤状態が「高確率」である場合には、ミニスロット演出において、テンパイ外れが頻出し、AT抽籤状態が「低確率」である場合には、ミニスロット演出において、テンパイ外れはそれほど出現しない。
そして、現在のAT抽籤状態が「高確率」であるか「低確率」であるかの報知は、非透過性フィルム211をリールパネル133に貼付することによって物理的に区切られた複数の演出領域251〜253の中の第1演出領域251で行うようにしている。これにより、1つ液晶表示装置131であっても、あたかも複数の液晶画面が存在するように見せることができるとともに、その複数の液晶画面の中の1つの液晶画面で報知が行われているように見せることができる。したがって、従来にはない新たな態様でモードの報知を行うとともに、その報知の把握のしやすさに関して遊技者の個人差を少なくすることを可能にした遊技機を提供することができる。
また、このような新たな報知態様を提供するにあたり、非透過性フィルム211を液晶表示装置131に貼付するだけでよいため、例えば、一端には電磁石を嵌め込み、他端には永久磁石を嵌め込んだバネを停止ボタン7L,7C,7Rとストッパとの間に設けた場合に必要な主制御回路71の回路基板そのものの交換を要しない。したがって、新たな報知態様を提供するにあたって、遊技店で使用されていた遊技機を可能な限り再利用することができる。
また、プログラムを作成する開発者にとってみれば、液晶表示に関するサブルーティンの一部を変更すれば、当該新たな報知態様を提供することができるので、プログラムの作成にかかる負担を小さくすることができる。
以上から、遊技に関する情報を従来にはない新たな態様で報知するにあたって、その報知の把握のしやすさに関して遊技者の個人差を少なくするとともに、部材の交換を最小限にとどめ、かつプログラムを作成する開発者の負担を小さくすることで製造コストを少なくすることの可能な遊技機を提供することができる。
図48を参照する。図48は、演出状態が連続演出最終ゲームであり、ボーナスが内部当籤役として決定されていない場合にAT抽籤状態に関係なく参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。
このミニスロ状態別グループ抽籤テーブルによると、演出状態が連続演出最終ゲームであり、ボーナスが内部当籤役として決定されていない場合には、必ず「ms_ptn_7」又は「ms_ptn_8」が決定される。すなわち、「7テンパイ外れ」又は「ボーナステンパイ外れ」が決定される。
ここで、前述したように、ミニリール303L,303C,303Rは、基本的には、遊技者の停止操作に基づいて停止する。すなわち、第1停止操作に基づいてミニリール303Lが停止し、第2停止操作に基づいてミニリール303Rが停止し、第3停止操作に基づいてミニリール303Cが停止する。しかしながら、連続演出中(ドラゴンバトル演出中)は最後に停止するミニリール303Cは、第3停止操作ではなく、演出の終了に伴い停止する。すなわち、ドラゴンバトル演出中(継続している間)は、ミニリール303Cは、第3停止操作ではなく、各ゲームの演出の終了に伴い停止する。そして、連続演出最終ゲームでは、ミニリール303Cが演出の終了に伴い停止するだけでなく、必ず「7テンパイ外れ」又は「ボーナステンパイ外れ」の形で停止する。
このように、連続演出中は、連続演出の結果が表示される前にミニスロット演出の結果が表示されることがなく、遊技者は連続演出及びミニスロット演出について最後まで期待を持って遊技を行うことができる。
なお、実施例では、演出状態が連続演出最終ゲームであり、ボーナスが内部当籤役として決定されている場合についてのミニスロ状態別グループ抽籤テーブルを省略しているが、この場合は、必ず「ms_ptn_3」が決定される。すなわち、「BB確定」が決定される。なお、この場合においても、最後に停止するミニリール303Cは、第3停止操作ではなく、演出の終了に伴い停止する。このように、連続演出最終ゲームでは、ボーナスが内部当籤役として決定されているか否かにかかわらず、ミニスロット演出では必ず「7」、「Do」、「BAR」といったのボーナスに対応する図柄がテンパイする形となる。そして、このテンパイした形が最終的に成立するか外れるかは、連続演出の終了に伴い判別する。そのため、遊技者はボーナスが内部当籤役として決定されている場合であっても決定されていない場合であっても、連続演出及びミニスロット演出について最後まで期待を持って遊技を行うことができる。
図49を参照する。図49は、演出状態が通常であり、ボーナスが内部当籤役として決定されている場合にAT抽籤状態に関係なく参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。このミニスロ状態別グループ抽籤テーブルによると、演出状態が通常であり、ボーナスが内部当籤役として決定されている場合には、「ms_ptn_3」又は「ms_ptn_5」、すなわち、「BB確定」又は「リーチ目」が決定される場合がある。その結果、遊技者は、ミニリール303L,303C,303Rの表示態様からボーナスが内部当籤役として決定されていることを把握できる。
図50を参照する。図50は、演出状態がモンスター合体である場合にAT抽籤状態及びボーナスの有無に関係なく参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。言い換えると、前述の図44においてモンスター合体演出を行うと決定された場合に参照されるミニスロ状態別グループ抽籤テーブルである。このミニスロ状態別グループ抽籤テーブルによると、必ず「ms_ptn_4」、すなわち、「モンスター」が決定される。その結果、ミニリール303L,303C,303Rの全てにモンスターが表示され、その後、モンスター合体演出が行われる。
このモンスター合体演出について図52を参照して説明する。
第1演出領域251で行われるミニスロット演出において、ミニリール303L,303C,303Rの全てにモンスターが表示されると(図52の(2))、表示されたモンスターが第2演出領域252に移動する(図52の(3))。すなわち、非演出領域271により区分けされた演出領域251,252をミニリール303L,303C,303Rに表示されたモンスターが移動する。
そして、モンスターが第2演出領域252に移動すると、それらのモンスターが合体してGモンスター531に変身する(図52の(4))。すると、変身したGモンスター531は卵535を口から第3演出領域253に吐き出す(図52の(5)、(6))。第3演出領域253に吐き出されると、卵535は割れて中から「ドラゴンバトル!!」という文字画像539が出現する。すなわち、非演出領域271により区分けされた演出領域252,253を卵535が移動する。このように、卵535から「ドラゴンバトル!!」という文字画像539が出現すると、その後、ドラゴンバトル演出が行われることになる。なお、この表示例のように発展先としてドラゴンバトル演出が決定されるのは、図44で決定された演出が「合体演出3」である場合であり、他の合体演出(合体演出1又は2)である場合には別の発展先が表示される。言い換えると、卵535から出現する文字画像に表示される文字は、図44で決定された演出により異なり、図44で決定された演出が「合体演出3」の場合には、「ドラゴンバトル!!」という文字画像539が出現し、他の合体演出1又は合体演出2の場合には、別の文字画像が出現する。そして、別の文字画像が出現した場合には、その後、出現した文字画像に応じた演出が行われることになる。
したがって、モンスター合体演出では、時間的に連続し、それぞれが関連する演出が、非演出領域271により区分けされた第1演出領域251,第2演出領域252,第3演出領域253を跨って行われる。
また、実施例では、液晶表示装置131に対して、正面から見て複数の演出領域251〜253に分割する非透過性の分割部材を設け、この分割部材によって分けられた演出領域251〜253でモンスター合体演出を行うようにしている。これにより、1つ液晶表示装置であっても、あたかも複数の液晶画面が存在するように見せることができるとともに、これら複数の液晶画面に跨って演出が行われているように見せることができる。
また、実施例では、図柄表示領域21L,21C,21Rを有しない演出領域と、図柄表示領域21L,21C,21Rを有する演出領域とを交互に配置するようにしているので、リール3L,3C,3Rが回転してから停止するまでの間は図柄表示領域21L,21C,21Rを有しない演出領域で演出を行い、リール3L,3C,3Rが停止した後、図柄表示領域21L,21C,21Rを有しない演出領域から図柄表示領域21L,21C,21Rを有する演出領域に跨った演出を行うことが可能となる。このように、演出を行うにあたって、リール3L,3C,3Rが回転してから停止するまでの間は全く演出ができないという制約がなくなるから、その制約があった場合に比べ、多様な演出を提供することが可能となる。
[スゴロク演出]
図53〜図77を参照して、スゴロクステージA又はスゴロクステージBにおけるスゴロク演出について説明する。
スゴロク演出は、大別して、マスの種別の説明、スゴロクにより停止するマス(停止マス)の決定、及び停止するために前進した分、新たに作成するマス(作成マス)の決定、により行われる。図53〜図55を用いてマスの種別の説明を行い、図56〜図65を用いて停止マスの決定について説明し、図66〜図77を用いて作成マスの決定について説明する。
[マスの種別の説明]
図53は、マス種別(sg_mas_No.)対応表である。「sg_mas_No.」は、マスの種別を特定するために用いられる。例えば、「sg_mas_1」は「穴」である。低リプ出目やSBが表示される可能性がある場合には優先的に停止するように決定され、低リプ出目やSBが表示されることにより、キャラクタが落下する。なお、「穴」に停止した場合であっても、低リプ出目ではなく、赤ベル又は青ベルを表示できた場合には、キャラクタが落下しない。また、「sg_mas_7」は「宝箱」である。EXTRAカウンタが加算された場合や、EXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致しない場合に優先的に停止するように決定され、宝箱のなかから「E」、「X」、「T」、「R」、「A」が出現する。なお、内部当籤役としてボーナスが決定されている場合には、宝箱の中から「BONUS」が出現する場合もある。
また、「sg_mas_4」は「発展」である。ボーナスが内部当籤役として決定された場合に停止すると決定されやすく、その後、ドラゴンバトル演出やモンスターパニック演出といった連続演出に発展する。ドラゴンバトル演出、モンスターパニック演出のいずれに発展するかは、図54の発展演出抽籤テーブルにより決定される。
発展演出抽籤テーブルは、「発展」に停止すると決定された際に参照され(図124のステップS532)、ボーナスの有無に対応する発展先についての抽籤値の情報を備えている。この発展演出抽籤テーブルに基づく抽籤により発展先の連続演出が決定される。
図53を参照して、「sg_mas_6」は「QRコード」である。リプレイ当籤確率高確率状態でEXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致する場合に停止すると決定される場合があり、液晶表示装置131にQRコードが表示される。遊技者はこのQRコードを所有する携帯電話等により読み込むことで決定されているEXTRA時獲得ナビポイントを把握できる。
なお、液晶表示装置131に表示されるQRコードは、図55に示すように決定されているEXTRA時獲得ナビポイントに基づいて異なる。
このように、予め決定されたEXTRA時獲得ナビポイントは、QRコードを用いて遊技者に報知される。そのため、遊技者は、携帯電話等を用いてQRコードを読み込むことで、予め決定されたEXTRA時獲得ナビポイントを把握できる。そして、予め決定されていたEXTRA時獲得ナビポイントが多い場合には、その後の遊技について期待を持って行うことになり、遊技の興趣が向上する。
[停止マスの決定]
図56〜図65を参照して、停止マスの決定について説明する。
停止マスは、状態及び内部当籤役に基づいて大まかに決定される。具体的には、状態及びボーナスの有無に基づいて停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)を決定し、この「sg_game_st_No.」に基づいて、検索順序テーブル(sg_stop_No.)を決定する。そして、この「sg_stop_No.」により、停止マスが大まかに決定される。
ここで、停止マス決定に用いる「状態」には、「チャンスゾーン中(CZ中)」、「チャンスゾーン30ゲーム目(CZ30ゲーム目)」、「リプレイ当籤確率高確率状態でEXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致する状態(高リプEXTRA変化無し)」、及び「リプレイ当籤確率高確率状態でEXTRAカウンタが加算された状態又はEXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致しない状態(高リプEXTRA変化有りor不一致)」の4つの状態がある。なお、「チャンスゾーン30ゲーム目」は「チャンスゾーン中」でもあるが、この場合「チャンスゾーン30ゲーム目」となる。
また、「停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)」は、「検索順序テーブル(sg_stop_No.)」を決定するために用いられる情報であって、「停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)」ごとに図57〜図61のような「検索順序テーブル(sg_stop_No.)」を決定するための検索順序テーブル抽籤テーブルが設けられている。「検索順序テーブル(sg_stop_No.)」は、停止マスを大まかに決定するための情報である(図62参照)。
図56は、停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)決定テーブルである。この停止マス用状態種別決定テーブルは、ナビポイントの有無ごとに設けられ、チャンスゾーン(RT2作動状態)及びリプレイ当籤確率高確率状態(RT非作動状態)において参照される。停止マス用状態種別決定テーブルは、停止マス決定に用いる「状態」及びボーナスの有無の情報に対応する停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)の情報を備えている。
例えば、チャンスゾーン中において、ナビポイントが無く内部当籤役としてボーナスが決定されていない場合は、停止マス用状態種別として、「sg_game_st_1」が決定される。
図57〜61を参照して、検索順序テーブル抽籤テーブルについて説明する。検索順序テーブル抽籤テーブルは、「sg_game_st_No.」ごとに設けられ、チャンスゾーン及びリプレイ当籤確率高確率状態において参照される。検索順序テーブル抽籤テーブルは、内部当籤役に対応する検索順序テーブル(sg_stop_No.)についての抽籤値の情報を備えている。この検索順序テーブル抽籤テーブルに基づく抽籤により、「sg_stop_No.」が決定され、停止マスが大まかに決定される。
ここで、検索順序テーブル「sg_stop_No.」は、図62に示すように停止マスとして決定すべきマス種別についての優先順位の情報及びこの優先順位に対応するマス種別が存在しない場合に決定される停止マスの情報を備えている。
例えば、「sg_stop_2」である場合には、優先順位「1」として「sg_mas_3(小役)」が決定され、優先順位「2」として「sg_mas_2(ブランク)」が決定される。ところで、スゴロク演出において表示されているマスに優先順位「1」の「sg_mas_3」、及び優先順位「2」の「sg_mas_2」が存在しない場合がある。このような場合、6マス先に「sg_mas_2」を作成し、停止するように決定される。
ここで、詳しくは後述するがスゴロク演出では停止マスを決定するとともに、前進した分のマス(作成マス)を作成し、表示する。すなわち、次のゲームにおける進行先のマスが今回のゲームにおいて決定される。ところで、停止マスが内部当籤役等に基づいて決定されるところ、次のゲームにおける進行先のマスが既に決定されていた場合、停止マスと内部当籤役等との関係で矛盾を生じてしまうおそれがある。
この点について、スゴロク演出では、サイコロの最大目である「6」マス先のマスを表示せず、検索順序テーブル「sg_stop_No.」ごとに設けられた優先順位に対応するマスが存在しない場合は6マス先に優先順位「1」〜「3」のいずれかに対応するマスを作成し、停止マスと決定するようにしている。これにより、キャラクタを一方向にのみ移動可能としつつも、内部当籤役等と矛盾したマスに停止することを防止できる。そのため、内部当籤役等と停止マスとのつじつまを合わせるために遊技者に不信感を抱かせるような制御(例えば、逆方向に進行する等)を行うことがなく、遊技者に不信感を感じさせない遊技機を提供できる。
なお、停止マスが決定されると、決定された停止マスに基づいてサイコロの目が決定される。例えば、決定された停止マスが2マス先にあった場合には、サイコロの目として「2」が決定される。また、優先順位に対応するマスが存在しない場合には、サイコロの目として「6」が決定される。
停止マスについて検討する。図62を参照すると、「sg_mas_4(発展)」は、「sg_stop_3」〜「sg_stop_7」又は「sg_stop_11」で停止マスとして決定される場合がある。そして、図57〜図61を参照すると、「sg_stop_3」〜「sg_stop_7」又は「sg_stop_11」は、特に、「sg_game_st_4」で決定される場合がある(なお、「sg_game_st_9」でも決定される場合がある)。そして、「sg_game_st_4」は、図56を参照するとリプレイ当籤確率高確率状態でボーナス有りの場合に決定される。そのため、「sg_mas_4(発展)」は、リプレイ当籤確率高確率状態でボーナス有りの場合に停止マスとして決定されやすいといえる。このように、マスの中には、状態や内部当籤役等によって決定されやすいマスが設けられている。
図63を参照して、スゴロク停止位置検索開始位置抽籤テーブルについて説明する。スゴロク停止位置検索位置抽籤テーブルは、スゴロク演出における停止マスを決定する際に参照され(図123のステップS515)、検索パターン(sg_search_ptn_No.)に対応する抽籤値の情報を備えている。
検索パターン(sg_search_ptn_No.)は、図64に示すように検索マスについての優先順位の情報を備えている。例えば、「sg_search_ptn_1」である場合には、1マス先を初めに検索し、2マス先を次に検索し、3マス先を次に検索し、4マス先を次に検索、5マス先を最後に検索する。このような検索パターンを複数設けることにより、キャラクタが停止する箇所にバリエーションを持たせることができる。すなわち、検索順序テーブルが「sg_stop_1(ブランク優先)」である場合にブランク(sg_mas_2)が1マス先と4マス先とに表示されていた場合であっても、検索パターン(sg_search_ptn_No.)に応じて停止マスを1マス先にも、4マス先にもできる。
図65を参照して、スゴロク演出の停止マス決定例について説明する。
ここでは、検索順序テーブルとして「sg_stop_18」が決定され、「検索パターン」として「sg_search_ptn_3」が決定された場合を例にとって説明する。なお、「sg_stop_18」は、優先順位1「sg_mas_6(QRコード)」、優先順位2「sg_mas_2(ブランク)」であり、優先順位1及び優先順位2に対応するマスがない場合は、「6マス先にsg_mas_6(QRコード)」を作成し、停止する。また、「sg_search_ptn_3」は、優先順位1(3マス先)、優先順位2(4マス先)、優先順位3(5マス先)、優先順位4(1マス先)、優先順位5(2マス先)である。
図65の(1)は、停止マス決定例1であり、表示されているマスは、1マス先「sg_mas_2」、2マス先「sg_mas_6」、3マス先「sg_mas_3」、4マス先「sg_mas_2」、5マス先「sg_mas_2」である場合である。
停止マス決定例1では、優先順位1の「sg_mas_6」が2マス先にあるため、2マス先の「sg_mas_6」が停止マスとして決定される。なお、この際、サイコロの目は2となる。
図65の(2)は、停止マス決定例2であり、表示されているマスは、1マス先「sg_mas_2」、2マス先「sg_mas_3」、3マス先「sg_mas_3」、4マス先「sg_mas_2」、5マス先「sg_mas_3」である場合である。
停止マス決定例2では、優先順位1の「sg_mas_6」が存在しないため、優先順位2の「sg_mas_2」が停止マスとして決定される。なお、「sg_mas_2」は、2マス先及び4マス先にあるが、検索マスの優先順位は4マス先の方が高い。そのため、4マス先の「sg_mas_2」が停止マスとして決定される。なお、この際、サイコロの目は4となる。
図65の(3)は、停止マス決定例3であり、表示されているマスは、1マス先「sg_mas_3」、2マス先「sg_mas_3」、3マス先「sg_mas_3」、4マス先「sg_mas_3」、5マス先「sg_mas_3」である場合である。
停止マス決定例3では、優先順位1の「sg_mas_6」及び優先順位2の「sg_mas_2」が存在しないため、6マス先に「sg_mas_6」を作成し、停止する。すなわち、6マス先に新しく作られる「sg_mas_6」を停止マスとして決定する。なお、この際、サイコロの目は6となる。
[作成マスの決定]
図66〜図77を参照して、作成マスの決定について説明する。
スゴロク演出では停止マスを決定するとともに、前進した分のマス(作成マス)を次のゲーム用として作成し、表示する。ところで、スゴロク演出は、チャンスゾーン又はリプレイ当籤確率高確率状態で行われるところ、チャンスゾーン又はリプレイ当籤確率高確率状態は、リプレイ当籤確率低確率状態(RT1作動状態)に移行する可能性がある。そして、リプレイ当籤確率低確率状態に移行する場合には、基本的には「sg_mas_1(穴)」に停止し、キャラクタが落下する。そして、次のゲームでの内部当籤役はまだ決定していないため、SBや赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定される場合に備えて、スゴロク演出ではキャラクタの進行方向に表示されるマスに「sg_mas_1(穴)」が表示されていると望ましい。
すなわち、遊技者にとってみれば、キャラクタの進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されていることで、リプレイ当籤確率低確率状態に移行する可能性があることを把握でき、適度の緊張感を持って遊技を行うことになり、遊技の興趣を向上できるためである。
そのため、実施例ではキャラクタの進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されているか否かを判別するための落とし穴フラグを設けている。図66は、この落とし穴フラグの設定例である。落とし穴フラグがオンである場合は、キャラクタの進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されていることを示し、落とし穴フラグがオフである場合は、キャラクタの進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されていないことを示す。なお、落とし穴フラグがオフの場合には基本的に作成マスとして「sg_mas_1(穴)」が作成されやすくなっている。
図66の(1)を参照して、キャラクタの進行方向に表示されているマスが、1マス先「sg_mas_2」、2マス先「sg_mas_2」、3マス先「sg_mas_3」、4マス先「sg_mas_1(穴)」、5マス先「sg_mas_2」である場合について説明する。この場合、サイコロの目が「1」〜「3」である場合には、キャラクタの進行方向には「sg_mas_1(穴)」が存在する。したがって、落とし穴フラグは、オンに設定される。これに対し、サイコロの目が「4」〜「6」である場合には、移動した後のキャラクタの進行方向(次のゲームのキャラクタの進行方向)には「sg_mas_1(穴)」が存在しない。したがって、落とし穴フラグは、オフに設定される。
図66の(2)を参照して、キャラクタの進行方向に表示されているマスが、1マス先「sg_mas_1(穴)」、2マス先「sg_mas_2」、3マス先「sg_mas_3」、4マス先「sg_mas_2」、5マス先「sg_mas_2」である場合について説明する。この場合、サイコロの目に関わらず、移動した後のキャラクタの進行方向(次のゲームのキャラクタの進行方向)には「sg_mas_1(穴)」が存在しない。したがって、サイコロの目に関わらず、落とし穴フラグは、オフに設定される。
ここで、作成マスは、状態、内部当籤役、及び落とし穴フラグに基づいて大まかに決定される。具体的には、状態及びボーナスの有無に基づいて作成マス用状態種別(sg_game_make_No.)を決定し、この「sg_game_make_No.」及び落とし穴フラグの有無に基づいて、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)を決定する。そして、この「sg_edit_gpr_No.」により、作成マスが大まかに決定される。
なお、作成マス決定に用いるの「状態」には、「チャンスゾーン中(CZ中)」、「チャンスゾーン28ゲーム目(CZ28ゲーム目)」、「チャンスゾーン29ゲーム目(CZ29ゲーム目)」、「チャンスゾーン30ゲーム目(CZ30ゲーム目)」、「リプレイ当籤確率高確率状態でEXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致する状態(高リプEXTRA変化無し)」、「リプレイ当籤確率高確率状態でEXTRAカウンタが加算された状態や、EXTRAカウンタの値と第1演出領域251に表示される「EXTRA」の点滅の態様が一致しない状態(高リプEXTRA変化有りor不一致)」、及び「リプレイ当籤確率高確率状態で停止マスが発展マスである状態」の5つの状態がある。なお、「チャンスゾーン28ゲーム目」は「チャンスゾーン中」でもあるが、この場合「チャンスゾーン28ゲーム目」となる。「チャンスゾーン29ゲーム目」、及び「チャンスゾーン30ゲーム目」についても同様である。
「作成マス用状態種別(sg_game_make_No.)」は、「スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)」を決定するために用いられる情報であって、「作成マス用状態種別(sg_game_make_No.)」ごとに図68〜図70のような「スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)」を決定するためのスゴロクマス作成グループ抽籤テーブルが設けられている。「スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)」は、作成マスを大まかに決定するための情報である(図71参照)。
図67は、作成マス用状態種別(sg_game_make_No.)決定テーブルである。この作成マス用状態種別決定テーブルは、ナビポイントの有無ごとに設けられ、チャンスゾーン(RT2作動状態)及びリプレイ当籤確率高確率状態(RT非作動状態)において参照される。作成マス用状態種別決定テーブルは、作成マス決定に用いる「状態」及びボーナスの有無の情報に対応する作成マス用状態種別(sg_game_make_No.)の情報を備えている。
例えば、チャンスゾーン29ゲーム目においてナビポイントが無く内部当籤役としてボーナスが決定されていない場合は、作成マス用状態種別として、「sg_game_make_3」が決定される。
図68〜図70を参照して、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)抽籤テーブルについて説明する。スゴロクマス作成グループ抽籤テーブルは、「sg_game_make_No.」ごとに設けられ、チャンスゾーン及びリプレイ当籤確率高確率状態において参照される。スゴロクマス作成グループ抽籤テーブルは、落とし穴フラグに対応するスゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)についての抽籤値の情報を備えている。このスゴロクマス作成グループ抽籤テーブルに基づく抽籤により、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)が決定され、作成マスが大まかに決定される。
すなわち、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)は、図71に示すように優先して作成するマスについての情報を備えている。
そして、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)に基づいて、作成マスを具体的に決定するスゴロク作成パターン(sg_edit_ptn_No.)が決定され、作成マスが作成される。
図72〜図77は、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)から、スゴロク作成パターン(sg_edit_ptn_No.)を決定するためのスゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)抽籤テーブルである。
このスゴロクマス作成パターン抽籤テーブルは、予定されるサイコロの目に対応するスゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)についての抽籤値の情報を備えている。スゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)は、作成するマスの数ごとに具体的な作成マスの情報を備えている。なお、作成するマスの数は、基本的にサイコロの目と同じ数であるが、サイコロの目が「6」である場合は「5」となる。これは、キャラクタの進行方向には5マス先のマスしか表示されないためである。
なお、スゴロクマス作成グループ抽籤テーブル(図68〜図70)は、落とし穴フラグに対応する抽籤値の情報を備えているため、キャラクタの進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されない場合には優先して「sg_mas_1(穴)」を作成するようにすることができる。言い換えると、進行方向に「sg_mas_1(穴)」が表示されない場合(落とし穴フラグがオフ)には、優先して「sg_mas_1(穴)」を作成するスゴロク作成パターン(sg_edit_ptn_No.)を決定するスゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)が決定される。
具体的には、図68の(1)を参照して、落とし穴フラグがオフである場合には、スゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)として、(sg_edit_gpr_1)が決定される。そして、(sg_edit_gpr_1)では、図72の(1)に示すように、「sg_mas_1(穴)」を優先して作成するスゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)が決定される。
他方、落とし穴フラグがオンである場合には、(sg_edit_gpr_2)又は(sg_edit_gpr_11)が決定される。そして、この場合は、「sg_mas_1(穴)」を作成するスゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)があまり決定されない(図72の(2)、図77の(11)参照)。
なお、実施例では、スゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)として、134種類設けている((sg_edit_ptn_1)〜(sg_edit_ptn_134))。これらのスゴロクマス作成パターン(sg_edit_ptn_No.)は、1のスゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)でしか決定されないものもあれば、複数のスゴロクマス作成グループ(sg_edit_gpr_No.)で決定されるものもある。
このように、スゴロク演出では、停止マスが決定されることに応じて(サイコロの目が決定されることに応じて)、前進した分、新たにマスが作成される。そのため、遊技者は、次のゲームにおけるスゴロクの状況を把握でき、継続してスゴロクを行っている感覚を覚えることができる。
[ドラゴンバトル演出]
図78〜図85を参照して、ドラゴンバトル演出について説明する。
ドラゴンバトル演出は、第3演出領域253において、キャラクタ501とドラゴン505とが対決する演出である(図78参照)。ドラゴンバトル演出は、最大4ゲーム継続して行われるが、4ゲーム継続しないで終了する場合もある。ドラゴンバトル演出では、キャラクタ501とドラゴン505との間にカード551,552,553,554,555aが表示される。このカード551,552,553,554,555aは、回転表示され、1のカードが選択される。ドラゴンバトル演出は、選択された1のカードにより演出が行われることになる(後述の図84参照)。なお、ドラゴンバトル演出において、キャラクタ501がドラゴン505に勝利するとボーナスが内部当籤役として決定されていることが確定する。すなわち、ドラゴンバトル演出は、4ゲームに亘り継続して行われ、ボーナスを報知する演出であるといえる。なお、ドラゴンバトル演出が4ゲーム継続して行われた場合には必ずキャラクタ501が勝利するようになっている。
ここで、キャラクタ501とドラゴン505との間に表示されるカードの配列には、3パターンの種類が設けられている。図79は、3パターンのうちから、1のパターンを決定するためのドラゴンバトルカード配列抽籤テーブルである。
ドラゴンバトルカード配列抽籤テーブルは、ドラゴンバトル演出フラグがオンである場合に参照され、ボーナスの有無についての情報に対応する配列パターンについての抽籤値の情報を備えている。ドラゴンバトル演出フラグは、ドラゴンバトル演出を行うか否かを判別するフラグである。
実施例では、配列パターンとしてパターン1,パターン2、パターン3を設けている。これらの配列パターンでは、5枚目のカードがそれぞれ異なる。具体的には、パターン1では、5枚目のカードとして「パチンコ」が表示され、パターン2では、5枚目のカードとして「サンダー」が表示され、パターン3では、5枚目のカードとして「リンゴ」が表示される。
図79を検討すると、ボーナス有り(内部当籤役としてボーナスが決定されている場合)には、ボーナス無し(内部当籤役としてボーナスが決定されていない場合)よりもパターン3(リンゴ)が選択されやすい。そのため、配列パターンとしてパターン3が決定された時点で遊技者はボーナスが内部当籤役として決定されていることについて一定の期待を持つことができる。
図80〜図83を参照して、ドラゴンバトル演出における具体的な演出の内容を決定するためのドラゴンバトル演出抽籤テーブルについて説明する。ドラゴンバトル演出抽籤テーブルは、配列パターン及びボーナスの有無ごとに設けられ、内部当籤役に対応した「演出No.」についての抽籤値の情報を備えている。例えば、図81は、配列パターンがパターン1(パチンコ)、ボーナス有りである場合のドラゴンバトル演出抽籤テーブルであり、(1)はドラゴンバトル演出の1ゲーム目に参照され、(2)はドラゴンバトル演出の2ゲーム目に参照され、(3)はドラゴンバトル演出の3ゲーム目に参照され、(4)はドラゴンバトル演出の4ゲーム目に参照される。ここで、ドラゴンバトル演出が4ゲーム継続して行われた場合には、必ずキャラクタ501が勝利するため、4ゲーム目に参照されるドラゴンバトル演出抽籤テーブルは、ボーナス無しの場合には設けられていない。
テーブル中「状態」とは、ドラゴンバトル演出が継続するか否かを判別するための情報であり、「演出No.」に予め規定されている。「状態」が「×」の場合、ドラゴンバトル演出においてキャラクタ501が負けることにより終了する。「状態」が「△」の場合、ドラゴンバトル演出においてキャラクタ501とドラゴン505との勝負がつかず、ドラゴンバトル演出が継続する。「状態」が「○」の場合、ドラゴンバトル演出においてキャラクタ501が勝利することにより終了する。
ここで、状態「○」は、キャラクタ501がドラゴン505に攻撃を仕掛けた場合に対応しており、ドラゴン505がキャラクタ501に攻撃を仕掛けた場合には対応していない。すなわち、ドラゴン505がキャラクタ501に攻撃を仕掛けた場合に、状態「○」となることはない。また、状態「×」は、ドラゴン505がキャラクタ501に攻撃を仕掛けた場合に対応しており、キャラクタ501がドラゴン505に攻撃を仕掛けた場合には対応していない。すなわち、キャラクタ501がドラゴン505に攻撃を仕掛けた場合に、状態「×」となることはない。また、状態「△」は、キャラクタ501がドラゴン505に攻撃を仕掛けた場合にも、ドラゴン505がキャラクタ501に攻撃を仕掛けた場合にも対応している。すなわち、いずれの場合であっても、状態「△」となる場合はある。また、カードで「?」が決定された場合には図84で示すように様々な演出パターンが決定される。
なお、ドラゴンバトル演出の1ゲーム目及び2ゲーム目においては、内部当籤役がハズレ、又はSB以外である場合には(図中その他である場合には)、状態として必ず「△」が決定される。そのため、内部当籤役がハズレ又はSB以外である場合には、ドラゴンバトル演出が1ゲーム目及び2ゲーム目では終了せず、次のゲームにおいてもドラゴンバトル演出が継続する。その結果、ボーナスが内部当籤役として決定されていることについて次のゲームにまで期待を維持させることができる。
ここで、ドラゴンバトル演出抽籤テーブル3〜6(図82及び図83)において「演出No.1〜24」までを省略しているが、ドラゴンバトル演出抽籤テーブル3〜6においても「演出No.1〜24」は所定の確率で抽籤されている。
図84を参照して、「演出No.」の内容について説明する。「演出No.」は、第1停止操作時の演出内容、第3停止操作時の演出内容、表示時(表示コマンド受信時)の演出内容、状態、及び演出タイマの情報を備える。ここで、第1停止操作時とは、第1停止操作に伴い停止スイッチがオンになり停止コマンドが送信された時であり、第3停止操作時とは、第3停止操作に伴い停止スイッチがオンになり停止コマンドが送信された時であり、表示時とは、第3停止操作に伴う停止スイッチがオフになった後、表示役が決定され表示コマンドが送信された時である。
第1停止操作時には、ドラゴンバトル演出で使用されるカードが決定される。そして、第3停止操作時又は表示時には、決定されたカードに応じた演出が行われる。なお、カード552「?」が決定された場合は、表示時に演出が行われ、カード552「?」以外が決定された場合には、第3停止操作時に演出が行われる。
演出タイマは、第3停止操作時又は表示時に行われる演出が終了するまでの時間を計時するタイマである。演出タイマは2msecごとにカウントされるため、演出が終了するまでの時間は、演出タイマの値×2(msec)となる。この演出タイマは、第3停止操作時又は表示時に行われる演出が開始してから計時を開始する(後述の図131のステップS625、後述の図136のステップS692)。
ここで、ドラゴンバトル演出は、リプレイ当籤確率低確率状態及びリプレイ当籤確率高確率状態で行われる演出である。前述したようにリプレイ当籤確率低確率状態で行われるミニスロット演出では、演出状態が連続演出である場合には、最後に停止するミニリール303Cは、第3停止操作ではなく、演出の終了に伴い停止する。演出タイマは、このようにミニスロット演出とドラゴンバトル演出との終了についての同期をとるために用いられる。なお、実施例では、この同期を連続演出中の各ゲームにおいてとることとしている。
ここで、「演出No.25〜29」について着目する。「演出No.25,26」はドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「パチンコ」が決定される(第1停止操作時の演出内容)。そのため、配列パターンとしてパターン1が決定(図79参照)された場合しか決定される場合はない(図80、図81)。「演出No.27.28」はドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「サンダー」が決定される。そのため、配列パターンとしてパターン2が決定された場合しか決定される場合はない(図82)。「演出No.29」はドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「リンゴ」が決定される。そのため、配列パターンとしてパターン3が決定された場合しか決定される場合はない(図83)。
図85を参照して、ドラゴンバトル演出の表示例2について説明する。この表示例は、リプレイ当籤確率低確率状態において行われたドラゴンバトル演出の最終ゲームにおける表示例である。
ドラゴンバトル演出において、スタートスイッチがオンにされると、第3演出領域253においてカードの配列パターンが決定されるとともに、決定されたカードが回転して表示される(図85の(1))。なお、この際、「演出No.」も同時に決定されている。すなわち、ドラゴンバトル演出の結果(状態)についても既に決定されている。しかしながら、この時点では、キャラクタ501及びドラゴン505の表示を変化させないため、遊技者には今後どのような展開になるのか把握できない。
そのため、ドラゴンバトル演出で使用されるカードを選択している間は、キャラクタ501及びドラゴン505のどちらが攻撃を仕掛けるか把握できず、キャラクタ501が攻撃を仕掛けること、すなわちボーナスに内部当籤していることについて期待を持って遊技を進めることができる。
その後、第1停止操作が行われると決定された「演出No.」に伴い、ドラゴンバトル演出で使用されるカードが決定される。図85の(2)は、「演出No.28」が決定された場合の表示例であり、ドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「サンダー」が決定される。図85の(3)は、「演出No.22」が決定された場合の表示例であり、ドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「?」が決定される。なお、第1停止操作にともない、第1演出領域251におけるミニスロット演出ではミニリール303Lが停止する。
このときにおいても、キャラクタ501及びドラゴン505のどちらが攻撃を仕掛けるかは把握できないため、キャラクタ501が攻撃を仕掛けること、すなわちボーナスに内部当籤していることについて期待を持って遊技を進めることができる。その一方で、ドラゴンバトル演出で使用されるカードについても内部当籤役に基づいて決定されているので、複数のキャラクタが実際に対決する演出を行う前であっても、表示されたカードの種類から、実際の内部当籤役を予測する機会はある。これにより、一の単位遊技において、いずれかの役に内部当籤しているのではないか、という期待感をできる限り長く維持させつつ、内部当籤役を予測しながら遊技を進めるという遊技性は残すことができる。
その後、第3停止操作が行われると又は表示時には、決定された「演出No.」に伴う演出が行われる。ここで、図85の(2)ではドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「?」以外が決定されているため(すなわち、「サンダー」が決定)、図85の(4)では第3停止操作時に演出が行われる。一方、図85の(3)ではドラゴンバトル演出で使用されるカードとして「?」が決定されているため、図85の(5)では表示時に演出が行われる。なお、第3停止操作時及び表示時ではともに第3停止操作が行われているが、ドラゴンバトル演出中であるため、第1演出領域251におけるミニスロット演出ではミニリール303Cが依然として変動している。そして、この状態では、前述の通りミニスロット演出ではボーナスが内部当籤役として決定されていない場合であっても必ず「7テンパイ外れ」、「ボーナステンパイ外れ」が選択され、いずれかのボーナス図柄がテンパイした形で表示され続けるため、ミニスロット演出終了まで遊技者の期待感を持続させることが可能となる。なお、図85の(2)では、キャラクタ501がドラゴン505に雷を落とす攻撃を行う様子が示されており、図85の(3)では、キャラクタ501及びドラゴン505に鉄塊が落下する様子が示されている。
その後、演出タイマに規定された時間が経過すると、第3演出領域253におけるドラゴンバトル演出の結果表示が行われるのと同時に、第1演出領域251ミニスロット演出が終了する。図85の(6)はボーナス有りのときの表示例であり、図85の(7)はボーナス無しのときの表示例である。図85の(6)を参照すると、ボーナス有りのときは、ドラゴンバトル演出で最終的にキャラクタ501が勝利すると同時に、ミニスロット演出で「7」が揃う(図51の(ms_ptn_3))。一方、ボーナス無しのときは、ドラゴンバトル演出で最終的にキャラクタ501が負けると同時に、ミニスロット演出で「7」のテンパイが外れる(図51の(ms_ptn_7))。このように、ドラゴンバトル演出とミニスロット演出とが同期して終了するため、ドラゴンバトル演出及びミニスロット演出の興趣を損ねることなく遊技を行うことができる。
ここで、演出タイマに規定された時間の計時が開始されるのは、第3停止操作時又は表示時の演出が開始したときである。そのため、遊技者の停止操作にかかわらず、ドラゴンバトル演出の終了とミニスロット演出の終了とについて同期を図ることができる。したがって、停止操作の検出に対応してドラゴンバトル演出の終了とミニスロット演出の終了とを制御する必要がなく、副制御回路72の制御負荷を軽減することができる。
[モンスターパニック演出]
図86〜図105を参照して、モンスターパニック演出について説明する。
モンスターパニック演出は、第3演出領域253において、穴601,602,603,604,605から出現する複数種類のモンスターを叩いて退治する演出である(図86)。モンスターパニック演出は、常に3ゲーム継続して行われる演出(3ゲーム固定の演出)である。モンスターパニック演出では、退治したモンスターの種類ごとにポイントが規定されており(後述の図87参照)、モンスターを退治することにより対応するポイントを獲得する。そして、獲得したポイントが3ゲーム合計で5ポイントを超えた場合、ボーナスが内部当籤役として決定されていることが確定する。すなわち、モンスターパニック演出は、3ゲーム継続して行われ、ボーナスを報知する演出であるといえる。なお、モンスターパニック演出では、停止操作(第1停止操作〜第3停止操作)に伴い穴601,602,603,604,605から出現したモンスターを退治する。
モンスターの種類ごとに規定されているポイントは、図87のように規定されている。すなわち、退治したモンスターがモンスター番号(mp_mon_1)である場合には、獲得ポイントは「1」である。ここで、(mp_mon_3)又は(mp_mon_4)である場合は、獲得ポイントが「5」である。前述したように、獲得したポイントが3ゲーム合計で5ポイントを超えた場合、ボーナスが内部当籤役として決定されていることが確定する。したがって、(mp_mon_3)又は(mp_mon_4)を退治した場合は、ボーナスが内部当籤役として決定されていることが確定する。
図88〜図103を参照して、モンスターパニック演出における演出の内容の決定について説明する。
モンスターパニック演出は3ゲーム固定の演出であり、その演出のシナリオ(シナリオ番号(mp_snr_No.))を予め決定する。「シナリオ番号(mp_snr_No.)」には、3ゲーム合計で獲得するポイント及び各ゲーム(1ゲーム目、2ゲーム目、3ゲーム目)の演出内容を大まかに決定するための抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)が規定されている(後述の図88参照)。
そのため、シナリオ番号(mp_snr_No.)に基づいて各ゲームの抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)が決定される。「抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)」には、各ゲームにおいて獲得するポイント(後述の図89参照)及び各ゲームの演出内容を具体的に決定するための複数のゲームデータ番号(mp_g_data_No.)が規定されている(後述の図90〜図99参照)。
そして、「抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)」に基づいて決定されたゲームデータ番号(mp_g_data_No.)により、演出内容、すなわち、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)及び獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)が具体的に決定される(後述の図100参照)。
なお、モンスターパニック演出の1ゲーム目のスタートレバー操作時には、シナリオ番号(1ゲーム目〜3ゲーム目までの抽籤グループ番号を含む)及び1ゲーム目のゲームデータ番号(モンスター出現パターン番号及び獲得ポイントパターン番号を含む)が決定され、2ゲーム目のスタートレバー操作時には、2ゲーム目のゲームデータ番号(モンスター出現パターン番号及び獲得ポイントパターン番号を含む)が決定され、2ゲーム目のスタートレバー操作時には、3ゲーム目のゲームデータ番号(モンスター出現パターン番号及び獲得ポイントパターン番号を含む)が決定される。
図88を参照して、シナリオ番号(mp_snr_No.)抽籤テーブルについて説明する。シナリオ番号抽籤テーブルは、ボーナスの有無ごとにシナリオ番号(mp_snr_No.)についての抽籤値の情報を備えている。内部当籤役としてボーナスが決定されていない場合は、(mp_snr_1〜14)が決定され、内部当籤役としてボーナスが決定されている場合は、(mp_snr_15〜38)が決定される。なお、シナリオ番号(mp_snr_No.)には、各ゲームの抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)及び合計獲得ポイントの情報が規定されている。
ここで、図89は、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)に規定される内容を示す抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)対応表である。図89に示すように、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)には、使用されるゲーム数の情報及び獲得ポイントの情報が規定されている。例えば、(mp_tyuusen_grp_11)は、3ゲーム目に使用される可能性があり、獲得ポイントは「0」である。
このように、シナリオ番号(mp_snr_No.)が決定されると、演出内容が大まかに決定される。すなわち、例えば、(mp_snr_7)が決定されると、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)として、1ゲーム目(mp_tyuusen_grp_1)、2ゲーム目(mp_tyuusen_grp_4)、3ゲーム目(mp_tyuusen_grp_10)と決定され、合計獲得ポイントが「4」となる。具体的には、1ゲーム目に「0」ポイント獲得し(mp_tyuusen_grp_2)、2ゲーム目に「3」ポイント獲得し(mp_tyuusen_grp_4)、3ゲーム目に「1(1以下)」ポイント獲得する(mp_tyuusen_grp_10)。
図90〜図99は、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)別ゲームデータ番号(mp_g_data_No.)抽籤テーブルである。抽籤グループ番号別ゲームデータ番号抽籤テーブルは、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)ごとに設けられ、ゲームデータ番号(mp_g_data_No.)についての抽籤値の情報を備えている。抽籤グループ番号別ゲームデータ番号抽籤テーブルは、モンスターパニック演出のゲームごとに参照される。
ここで、図100は、ゲームデータ番号(mp_g_data_No.)に規定される内容を示すゲームデータ番号(mp_g_data_No.)対応表である。図100に示すように、ゲームデータ番号(mp_g_data_No.)には、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)及び獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)が規定されている。
モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)には、図101に示すように穴番号ごとに出現するモンスターの情報を備えている。ここで、穴番号「1」とは第3演出領域253に表示される穴601に対応し、穴番号「2」とは第3演出領域253に表示される穴602に対応し、穴番号「3」とは第3演出領域253に表示される穴603に対応し、穴番号「4」とは第3演出領域253に表示される穴604に対応し、穴番号「5」とは第3演出領域253に表示される穴605に対応する。
また、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)には、図102に示すように停止ボタンごとに叩くモンスター番号の情報と、合計ポイントの情報と、が規定されている。なお、モンスター番号にはそれぞれ獲得ポイントが規定されている(図87参照)そのため、獲得ポイントパターン番号は、停止ボタンごとに獲得するポイントの情報についても規定されているといえる。
例えば、ゲームデータ番号(mp_g_data_242)が決定された場合は、モンスター出現パターン番号として(mp_mon_appear_20)、モンスター出現パターン番号として(mp_get_point_2)が決定される(図100参照)。すると、穴4にモンスター番号(mp_mon_4)が出現し(図101参照)、第3停止操作に伴い穴4のモンスターを叩いて退治する(すなわち、第3停止操作に伴い、5ポイント獲得する)。その結果、5ポイント獲得する(図102参照)。
このように、モンスターパニック演出では、1ゲーム目のスタートレバーの操作により、3ゲームの合計獲得ポイント(シナリオ番号)、及び各ゲームでの獲得ポイント(抽籤グループ番号)を決定する。そして、各ゲームでの獲得ポイントから、各ゲームにおいてどのタイミング(第1停止操作〜第3停止操作)でポイントを獲得可能となるか(すなわち、どのタイミングでモンスターを叩くことになるか)を決定する。そのため、3ゲーム継続する演出であっても矛盾を生じさせない演出を行うことが可能になり、興趣に富んだ遊技機を提供することができる。また、ポイントの獲得について、遊技者自身による停止ボタン7L,7C,7Rの操作を介在させることができるので、演出そのものへの興趣をよりいっそう高めることの可能な遊技機を提供することができる。
ここで、実施例では、抽籤グループ番号が異なっていても、同じゲームデータ番号が決定される場合がある。例えば、(mp_g_data_13)等は、(mp_tyuusen_grp_8)、(mp_tyuusen_grp_9)等で決定される(図92の(8)及び(9)参照)。
これは、データの圧縮を図るとともに、演出内容のパターンについて複雑化を図るためである。すなわち、実施例では、シナリオ番号(mp_snr_No.)として「38」通り、抽籤グループ番号(mp_tyuusen_grp_No.)として「20」通り、ゲームデータ番号(mp_g_data_No.)として「242」通り設けるだけで、モンスターパニック演出の演出パターンとして数百万通りの演出パターンを持つことを可能としている。
図103は、モンスターパニック検索順位決定テーブルである。このモンスターパニック検索順位決定テーブルは、停止操作ごとに参照され、検索順序パターン(mp_search_No.)についての抽籤値の情報を備えている。
前述したように、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)により、どの穴からどの種類のモンスターが出現するか決定され、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)により、どのタイミング(第1停止操作〜第3停止操作)でどの種類のモンスターが叩かれるか決定される。ここで、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)により叩かれると決定されているモンスターが複数の穴から出現すると決定されていた場合等にどの穴を叩くか決定する必要がある。検索順序パターン(mp_search_No.)は、このように複数個所の穴を叩くことが可能な場合にどの穴を叩くことになるか決定するために設けられている。
例えば、ゲームデータ番号として(mp_g_data_1)が決定された場合、穴2、穴3、及び穴4にモンスターが出現し、穴1及び穴5にはモンスターが出現しない。そして、第1停止操作では、なにもモンスターを叩かない。この場合、第1停止操作では、穴1又は穴5を叩かなければいけないところ、検索順序パターンが(mp_search_1)である場合には、穴1の方が穴5よりも優先順位が高い。そのため、検索順序パターンが(mp_search_1)である場合には、穴1を叩くことになる。他方、検索順序パターンが(mp_search_4)である場合には、穴5の方が穴1よりも優先順位が高い。そのため、検索順序パターンが(mp_search_4)である場合には、穴5を叩くことになる。
このように、検索順序パターン(mp_search_No.)を設けることで、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)により叩くと決定(又は叩かないと決定)されている穴が複数個所ある場合に適切な穴を叩くことが可能となる。また、叩くことが可能な穴が複数ある場合に、叩く穴を選択するパターンにバリエーションを持たせることが可能になる。
図104及び図105を参照して、モンスターパニック演出の動作例について説明する。図104は、モンスターパニック演出の演出内容の決定を説明するためのものであり、図105は、図104において決定された演出内容によって実際に第3演出領域253で表示されるモンスターパニック演出の表示例である。
モンスターパニック演出では、1ゲーム目のスタートレバーが操作されると、3ゲーム分のシナリオ番号として(mp_snr_9)を決定する(後述の図122のステップS493)。この(mp_snr_9)により、1ゲーム目の抽籤グループとして(mp_tyuusen_grp_3)、2ゲーム目の抽籤グループとして(mp_tyuusenn_grp_2)、3ゲーム目の抽籤グループとして(mp_tyuusen_grp_10)が決定される(図88参照)。
そして、1ゲーム目の抽籤グループである(mp_tyuusen_grp_3)に基づいて、ゲームデータ番号として(mp_g_data_49)が抽籤により決定される(後述の図122のステップS495、図90の(3)参照)。また、このゲームデータ番号(mp_g_data_49)に基づいて、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_1)、及び獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)が決定される(後述の図122のステップS499、図100参照)。
以上の内容が、1ゲーム目のスタートレバーが操作されると決定される。
次に、第1停止操作が行われると、抽籤により第1停止操作時の検索順序パターンとして(mp_search_5)が決定され、優先順位1(穴2)、優先順位2(穴3)、優先順位3(穴1)、優先順位4(穴5)、優先順位5(穴4)の順に検索を行うことが決定される(後述の図132のステップS632、図103参照)。
次に、第2停止操作が行われると、第1停止操作の時と同様に、第2停止操作時の検索順序パターンとして(mp_search_3)が決定され、優先順位1(穴4)、優先順位2(穴2)、優先順位3(穴3)、優先順位4(穴1)、優先順位5(穴5)の順に検索を行うことが決定される(後述の図132のステップS635、図103参照)。
次に、第3停止操作が行われると、第1停止操作の時と同様に、第3停止操作時の検索順序パターンとして(mp_search_2)が決定され、優先順位1(穴1)、優先順位2(穴4)、優先順位3(穴2)、優先順位4(穴5)、優先順位5(穴3)の順に検索を行うことが決定される(後述の図132のステップS637、図103参照)。
そして、その後、2ゲーム目のスタートレバーの操作により、2ゲーム目の抽籤グループから、2ゲーム目のゲームデータ番号(mp_g_data_No.)が抽籤により決定され、2ゲーム目のゲームデータ番号(mp_g_data_No.)に基づいて、2ゲーム目のモンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)、及び獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)が決定される。また、2ゲーム目の第1停止操作が行われると、2ゲーム目の第1停止操作時の検索順序パターンが決定され、2ゲーム目の第2停止操作が行われると、2ゲーム目の第2停止操作時の検索順序パターンが決定され、2ゲーム目の第3停止操作が行われると、2ゲーム目の第3停止操作時の検索順序パターンが決定される。
そして、3ゲーム目でも同様に、3ゲーム目のスタートレバーの操作により、3ゲーム目の抽籤グループから、3ゲーム目のゲームデータ番号(mp_g_data_No.)が抽籤により決定され、3ゲーム目のゲームデータ番号(mp_g_data_No.)に基づいて、3ゲーム目のモンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)、及び獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)が決定される。また、3ゲーム目の第1停止操作が行われると、3ゲーム目の第1停止操作時の検索順序パターンが決定され、3ゲーム目の第2停止操作が行われると、3ゲーム目の第2停止操作時の検索順序パターンが決定され、3ゲーム目の第3停止操作が行われると、2ゲーム目の第3停止操作時の検索順序パターンが決定される。
図105を参照して、図104のように決定された演出内容に基づいて行われるモンスターパニック演出の表示例について説明する。なお、図105では、モンスターパニック演出の1ゲーム目のみを例にとって説明している。
図105の(1)は、スタートレバー操作時の表示例である。第3演出領域253には、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_1)に基づいて、穴602,603,604からモンスター611(mp_mon_1)が出現する。
図105の(2)は、第1停止操作時の表示例である。第3演出領域253には、穴601をハンマー621で叩く様子が表示される。これは、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)に基づいて第1停止操作時にはモンスター611を叩かないと決定されているためである。なお、モンスター611が出現していない穴は、穴601,605であるが、第1停止操作時の検索順序パターンとして決定されている(mp_search_5)では、穴601の優先順位が高いため、穴601を叩いている。
より詳細には、第1停止操作時の検索順序パターンとして決定されている(mp_search_5)の優先順位1の穴602(穴2)にはモンスター611が出現しており、これは、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)から叩くことができない。また、優先順位2の穴603(穴3)にもモンスター611が出現しており、これも、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)から叩くことができない。そして、優先順位3の穴601(穴1)にはモンスター611が出現しておらず、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)と矛盾しないため、穴601を叩くことができる。そのため、穴601をハンマー621が叩く様子が表示される(後述の図133参照)。
図105の(3)は、第2停止操作時の表示例である。第3演出領域253には、穴604から出現しているモンスター611をハンマー621で叩く様子が表示される。これは、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)に基づいて第2停止操作時にはモンスター611(mp_mon_1)を叩くと決定されているためである。なお、モンスター611が出現している穴は、穴602,603,604であるが、第2停止操作時の検索順序パターンとして決定されている(mp_search_3)では、穴604の優先順位が高いため、穴604を叩いている。
図105の(4)は、第3停止操作時の表示例である。第3演出領域253には、穴602から出現しているモンスター611をハンマー621で叩く様子が表示される。これは、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_11)に基づいて第3停止操作時にはモンスター611(mp_mon_1)を叩くと決定されているためである。なお、モンスター611が出現している穴は、穴602,603であるが、第3停止操作時の検索順序パターンとして決定されている(mp_search_2)では、穴602の優先順位が高いため、穴602を叩いている。なお、穴604には第2停止操作時までモンスター611が出現していたが、第2停止操作時に叩かれたため第3停止操作時にはモンスター611が出現していない。
このようにモンスターパニック演出では、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)、及び検索順序パターン(mp_search_No.)に基づいて、ハンマー621によりモンスターを叩くことにより退治する演出が行われる。
図106〜図142に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の動作について説明する。
図106を参照して、電源投入時の副制御回路72の動作について説明する。
初めに、サブCPU81は、初期化処理を行い(ステップS301)、ステップS302に移る。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、サウンド制御タスク、及びVSYNC(Vertical Synchronization)割込同期のタスクグループであるマザータスクを含んで構成される。
ステップS302では、ランプ制御タスクを起動し、ステップS303に移る。ランプ制御タスクについては、後に図107を参照して説明するが、サブCPU81に対して2msごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、リール3L,3C,3Rのリールバックランプの点灯状態を制御する処理を行う。また、ランプ制御タスクでは、演出タイマの減算処理を行うことで、ミニスロット演出とドラゴンバトル演出との終了についての同期を図っている。
ステップS303では、サウンド制御タスクを起動し、ステップS304に移る。サウンド制御タスクについては、後に図108を参照して説明するが、サブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態を制御する処理を行う。
ステップS304では、マザータスクを起動し、処理を打ち切る。マザータスクは、VSYNC(垂直同期信号)割込同期のタスクグループであり、液晶表示装置131で1フレームの映像が表示されたときに液晶表示装置131から送られる垂直同期信号(VSYNC割込信号)を用いる。
図107を参照して、ランプ制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を行い(ステップS311)、ステップS312に移る。ステップS312では、2msイベント待ちを行い、ステップS313に移る。この処理では、サブCPU81が2msごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、図示は省略するが、電源割込同期のタスクグループや、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループが挙げられる。
ステップS313では、演出タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS317に移り、NOのときは、ステップS314に移る。ステップS314では、演出タイマを1減算し、ステップS315に移る。ステップS315では、演出タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS316に移り、NOのときは、ステップS317に移る。ステップS316では、ドラゴンバトル演出中フラグをオフにセットし、ステップS317に移る。ドラゴンバトル演出中フラグは、ミニスロット演出とドラゴンバトル演出との終了についての同期をとるための情報である。ステップS313〜ステップS317のような処理を行うことにより、ミニスロット演出とドラゴンバトル演出との終了についての同期をとることができる(図138のステップS711、ステップS712参照)。なお、このように演出タイマは2msごとに減算される。
ステップS317では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行し、ステップS318に移る。実施例では、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS317では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行し、ステップS318に移る。なお、ステップS317では、後述の図108を参照して説明するサウンド制御タスクのうち、ステップS333〜ステップS335の処理が行われる。
ステップS318では、ランプデータをランプ格納領域から取り出し、ステップS319に移る。ステップS319では、ランプデータの解析処理を行い、ステップS320に移る。ステップS320では、ランプ点灯制御処理を行い、ステップS321に移る。
図108を参照して、サウンド制御タスクについて説明する。
初めにサブCPU81は、スピーカ9L,9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を行い(ステップS331)、ステップS332に移る。ステップS332では、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわちランプ制御タスクを実行し、ステップS333に移る。このステップS332では、演出リール制御タスクのうち、ステップS318〜ステップS320の処理が行われる。
ステップS333では、サウンドデータをサウンド格納領域から取り出し、ステップS334に移る。ステップS334では、サウンドデータの解析処理を行い、ステップS335に移る。ステップS335では、音出力制御処理を行い、ステップS332へ移る。
図109を参照して、マザータスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、描画タスクの起動を行い(ステップS341)、ステップS342に移る。描画タスクについては、後に図110を参照して説明するが、サブCPU81は、フレームの切り換え等を行う。
ステップS342では、主基板通信タスクの起動を行い、ステップS343に移る。主基板通信タスクについては、後に図112を参照して説明するが、主制御回路71に設けられたメインCPU31からサブCPU81に対して送信される各種のコマンドをサブCPU81が受け取るのを待ち、これら各種のコマンドをサブCPU81が受け取ったことに応じて、サブCPU81は、受け取ったコマンドに応じた処理を行う。
ステップS343では、アニメ制御タスクを起動し、ステップS344に移る。アニメ制御タスクについて、後に図111を参照して説明するが、サブCPU81は、液晶表示装置131の表示状態を制御する処理を行う。ステップS344では、同一グループの次のタスクを実行する。すなわち、VSYNC割込同期のタスクグループである描画タスクとアニメ制御タスクとを実行する。
図110を参照して、描画タスクについて説明する。
初めにサブCPU81は、描画関連データの初期化処理を行い(ステップS351)、ステップS352に移る。この処理では、メッセージキューの初期化、イベントメッセージの登録、シーン再生の初期化処理等が行われる。ステップS352では、描画タスクと同一グループであるVSYNC割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわちアニメ制御タスクを実行し、ステップS353に移る。このステップS352では、アニメ制御タスクのうち、ステップS363〜ステップS368の処理が行われる。
ステップS353では、VSYNCイベント待ちを行い、ステップS354に移る。この処理では、VSYNCメッセージが取得されるまで、サブCPU81は、他のタスクを実行する。ステップS354では、VSYNCカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS355に移り、NOのときは、ステップS352に移る。ステップS355では、VSYNCカウンタを0にセットし、ステップS352に移る。なお、本実施例ではVSYNCイベントは、1000/60msごとに行われる。すなわち、1秒間に30フレーム切り替えが行われる。なお、1秒間に切り換えるフレーム数については適宜変更可能である。例えば、イベント時間を変更して1秒間あたりのフレーム数を15フレームや60フレームにすることができる。
図111を参照して、アニメ制御タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、アニメ関連データの初期化処理を行い(ステップS361)、ステップS362に移る。ステップS362では、アニメ制御タスクと同一グループであるVSYNC割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち描画タスクを実行し、ステップS363に移る。このステップS362では、描画タスクのうち、ステップS353〜ステップS355の処理が行われる。
ステップS363では、メッセージキューから遊技情報を取り出し、ステップS364に移る。ステップS364では、描画データ格納領域に遊技情報を複写し、ステップS365に移る。ステップS365では、遊技情報から自WORKを作成し、ステップS366に移る。ステップS366では、アニメーションデータの決定処理を行い、ステップS367に移る。ステップS367では、映像サウンドデータの決定処理を行い、ステップS368に移る。ステップS368では、アニメーション処理を行い、ステップS362に移る。
図112を参照して、主基板通信タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、コマンド受信のチェックを行い(ステップS371)、ステップS372に移る。ステップS372では、コマンドの種別を抽出し、ステップS373に移る。ステップS373では、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS374に移り、NOのときは、ステップS372に移る。ステップS374では、受信したコマンドをメッセージキューに格納し、ステップS371に移る。
図113を参照して、演出登録タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出し(ステップS381)、ステップS382に移る。ステップS382では、メッセージがあるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS383に移り、NOのときは、ステップS385に移る。ステップS383では、取り出したメッセージから遊技情報を複写し、ステップS384に移る。ステップS384では、後に図114を参照して説明する演出内容決定処理を行い、ステップS385に移る。
ステップS385では、アニメーションデータの登録を行い、ステップS386に移る。この処理では、演出内容決定処理での決定結果に基づき、液晶表示装置131でのアニメーションの表示態様を制御するためのアニメーションデータをアニメーションデータ格納領域に格納する処理を行う。ステップS386では、サウンド演出リクエストを行い、ステップS387に移る。この処理では、スタートレバー6や停止ボタン7L,7C,7R等の操作に基づいて出音するためのサウンドデータをサウンドデータ格納領域に格納する処理を行う。ステップS387では、LEDデータの登録を行い、ステップS381に移る。この処理では、演出内容決定処理での決定結果に基づき、LED類101、ランプ類102の点灯状態を制御するためのランプデータをランプデータ格納領域に格納する処理を行う。
図114を参照して、演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、メインCPU31から設定変更コマンドを受信した時であるか否かを判別する(ステップS391)。この判別がYESのときは、ステップS392に移り、NOのときは、ステップS393に移る。ステップS392では、後に図115を参照して説明する設定変更コマンド受信時処理を行い、ステップS403に移る。
ステップS393では、メインCPU31からスタートコマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS394に移り、NOのときは、ステップS395に移る。ステップS394では、後に図116を参照して説明する演出抽籤処理を行い、ステップS403に移る。
ステップS395では、メインCPU31からリール停止コマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS396に移り、NOのときは、ステップS397に移る。ステップS396では、後に図130を参照して説明する停止コマンド受信時処理を行い、ステップS403に移る。
ステップS397では、メインCPU31から表示コマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS398に移り、NOのときは、ステップS399に移る。ステップS398では、後に図135を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行い、ステップS403に移る。
ステップS399では、メインCPU31からボーナス開始コマンドを受信した時か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS400に移り、NOのときは、ステップS401に移る。ステップS400では、後に図142を参照して説明するボーナス開始コマンド受信時処理を行い、ステップS403に移る。
ステップS401では、メインCPU31からボーナス終了コマンドを受信した時か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS402に移り、NOのときは、ステップS403に移る。ステップS402では、ボーナスゲーム終了時用の演出データをセットし、BB遊技状態(サブ)をクリアし、RT2遊技状態(サブ)をセットし、ステップS403に移る。
ステップS403では、受信したコマンドに基づいて演出データをセットし、図113のステップS385に移る。
図115を参照して、設定変更コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、設定変更コマンドが有する情報に基づいて、設定変更時用指定格納領域をクリアする処理を行い(ステップS411)、ステップS412に移る。この処理によって、メインRAM33のワークエリアに格納されるデータと、サブRAM83のワークエリアに格納されるデータとがそれぞれ同一の内容となる。ステップS412では、持越役があるか否かを判別する。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83の図示しない持越役格納領域に基づいて持越役の有無を判別する。この判別がYESのときは、ステップS413に移り、NOのときは、図114のステップS403に移る。ステップS413では、ボーナス確定画面(後述の図143)に対応する画像データをセットし、図114のステップS403に移る。
実施例では、このような設定変更コマンド受信時処理を行うため、電源をオフにした場合であっても、メインRAM33及びサブRAM83の格納領域のうち少なくとも201番地〜206番地に対応する情報についてはクリアされない。
図116を参照して、演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB作動中(サブ)であるか否かを判別する(ステップS421)。この判別がYESのときは、ステップS422に移り、NOのときは、ステップS423に移る。ステップS422では、後に図129を参照して説明するBB遊技状態中AT抽籤処理を行い、ステップS426に移る。ステップS423では、RT1作動状態(サブ)であるか否かを判別する(すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態であるか否かを判別する)。この判別がYESのときは、ステップS424に移り、NOのときは、ステップS425に移る。ステップS424では、後に図127を参照して説明するRT1遊技状態中演出抽籤処理を行い、ステップS426に移る。ステップS425では、後で図117を参照して説明するRT2・一般遊技状態中演出抽籤処理を行い、ステップS426に移る。
ステップS426では、演出内容が決定されているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS428に移り、NOのときは、ステップS427に移る。ステップS427では、選択された演出テーブルに基づいて演出内容を決定し、ステップS428に移る。ステップS428では、演出内容に対応する演出データをセットし、図114のステップS403に移る。
図117を参照して、RT2・一般遊技状態中演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス確定画面であるか否かを判別する(ステップS430)。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS431に移る。ステップS431では、持越役があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS432に移り、NOのときは、ステップS433に移る。
ステップS432では、後に図118を参照して説明するボーナスナビ演出セット処理を行い、ステップS434に移る。この処理では、内部当籤役として決定されているボーナスの種類(BB1〜BB3)を遊技者に報知するか否かを決定する。ステップS433では、後に図119を参照して説明する小役ナビ演出セット処理を行い、ステップS434に移る。この処理では、ナビポイントの有無等に基づいて、赤ベル又は青ベルを報知するか否かを決定する。
ステップS434では、後に図120を参照して説明するAT上乗せ抽籤処理を行い、ステップS435に移る。この処理では、EXTRAカウンタの更新等の処理を行う。ステップS435では、ドラゴンバトル演出フラグがオンであるか否かを判別する。ドラゴンバトル演出フラグは、ドラゴンバトル演出を行うか否かを判別するための情報であり、ドラゴンバトル演出を行うと決定された場合にオンにセットされる(後述の図141のステップS754)。ステップS436では、後に図121を参照して説明するドラゴンバトル初期設定処理を行い、図116のステップS426に移る。この処理では、ドラゴンバトル演出に用いるカードの配列パターンを決定する処理を行う。
ステップS437では、モンスターパニック演出フラグがオンであるか否かを判別する。モンスターパニック演出フラグは、モンスターパニック演出を行うか否かを判別するための情報であり、モンスターパニック演出を行うと決定された場合にオンにセットされる(後述の図141のステップS752)。ステップS438では、後に図122を参照して説明するモンスターパニック初期設定処理を行い、図116のステップS426に移る。この処理では、シナリオ番号等を決定する処理を行う。
ステップS439では、後に図123を参照して説明するスゴロク演出処理を行い、図116のステップS426に移る。
図118を参照して、ボーナスナビ演出セット処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス色ナビ演出抽籤を行い(ステップS441)、ステップS442に移る。この処理では、所定の確率(2048/32768)でボーナス色ナビ演出を行うか否かを決定する。ステップS422では、ボーナス色ナビ演出抽籤に当籤したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS443に移り、NOのときは、図117のステップS434に移る。ステップS443では、当籤しているボーナスに対応する色ナビ演出をセットし、図117のステップS434に移る。なお、色ナビ演出とは、窓枠表示領域22L,22C,22RをBB1〜BB3に対応する色に点灯する演出をいい、内部当籤役がBB1である場合は、窓枠表示領域22L,22C,22Rを青色に点灯し、内部当籤役がBB2である場合は、窓枠表示領域22L,22C,22Rを赤色に点灯する。また、内部当籤役がBB3である場合は、窓枠表示領域22L,22C,22Rを黒色に点灯する。
図119を参照して、小役ナビ演出セット処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、遊技状態が天井遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS451)。ここで、一般遊技状態(サブ)であっても、RT1作動状態(サブ)で1200回の単位遊技が連続して行われた後に移行した一般遊技状態(サブ)である場合には、天井遊技状態(サブ)であると判別する。この判別がYESのときは、ステップS452に移り、NOのときは、ステップ454に移る。ステップS452では、内部当籤役が赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS453に移り、NOのときは、ステップS459に移る。ステップS453では、当籤しているベルに対応する色ナビ演出をセットし、図117のステップS434に移る。例えば、赤ベルが内部当籤役である場合には、左の窓枠表示領域22Lを赤色で点灯し(後述の図144参照)、青ベルが内部当籤役である場合には、左の窓枠表示領域22Lを青色で点灯する。その結果、左の窓枠表示領域22Lの点灯により、遊技者は、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されていることを把握できる。このように、天井遊技状態では、ナビポイントカウンタの値にかかわらず、リプレイ当籤確率低確率状態に移行するのを回避するための報知が行われるとともに、報知を行った後のナビポイントカウンタの減算も行わない。
ステップS454では、内部当籤役が赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS455に移り、NOのときは、ステップS459に移る。ステップS455では、ナビポイントカウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS456に移り、NOのときは、ステップS457に移る。ステップS456では、ナビなし時色ナビ演出をセットし、図117のステップS434に移る。例えば、左の窓枠表示領域22Lを白色で点灯する。これにより、遊技者は、赤ベル又は青ベルのいずれかが内部当籤役として決定されていることを把握できるため、リプレイ当籤確率低確率状態に移行する可能性があることを把握できる。
ステップS457では、当籤しているベルに対応する色ナビ演出をセットし、ステップS458に移る。ステップS458では、ナビポイントカウンタを1減算し、図117のステップS434に移る。ステップS459では、内部当籤役がSBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS460に移り、NOのときは、図117のステップS434に移る。ステップS460では、SB時色ナビ演出をセットし、図117のステップS434に移る。例えば、窓枠表示領域22L,22C,22Rを赤色で点滅させる。その結果、遊技者は、内部当籤役としてSBが決定されていることを把握でき、リプレイ当籤確率低確率状態に移行するのを回避するように停止操作を行うことができる。
図120を参照して、AT上乗せ抽籤処理について説明する。この処理は、ナビポイントをナビポイントカウンタにさらに上乗せして加算するか否かを決定するために行われる。
初めに、サブCPU81は、遊技状態が天井遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS471)。この判別がYESのときは、図117のステップS435に移り、NOのときは、ステップS472に移る。すなわち、遊技状態が天井遊技状態(サブ)である場合、ナビポイントがナビポイントカウンタに上乗せして加算されることはない。一方、遊技状態が天井遊技状態(サブ)でない場合、ナビポイントがナビポイントカウンタに上乗せして加算される可能性がある。
ステップS472では、遊技状態が一般遊技状態(サブ)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS473に移り、NOのときは、図117のステップS435に移る。
ステップS473では、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブル(図43)に基づいてEXTRAポイント獲得抽籤を行い、ステップS474に移る。ステップS474では、当籤したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS475に移り、NOのときは、図117のステップS435に移る。
ステップS475では、EXTRAカウンタを1加算し、ステップS476に移る。なお、EXTRAカウンタに1加算されたとしても直ちにその旨が報知されるわけではなく、スゴロク演出において宝箱マスに停止することにより、EXTRAカウンタが加算されたことが実際に報知される。ステップS476では、EXTRAカウンタが5であるか否かを判別し、ステップS477に移る。
ステップS477では、セットされているEXTRA時獲得ナビポイントをナビポイントカウンタに加算し、ステップS478に移る。このように、EXTRAカウンタが5になると、予めセットされていたEXTRA時獲得ナビポイントが付与される。なお、EXTRA時獲得ナビポイントは、後述の図140のステップS740又はステップS478の処理でセットされる。また、セットされたEXTRA時獲得ナビポイントは、EXTRA時獲得ナビポイントが付与された場合又はリプレイ当籤確率低確率状態に移行した場合にクリアされる(ステップS478又は図140のステップS735)。
ステップS478では、EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブル(図42)に基づいて抽籤を行い、決定したEXTRA時獲得ナビポイントを次回EXTRA時獲得ナビポイントとしてセットし、EXTRAカウンタの値をクリアし、図117のステップS435に移る。
図121を参照して、ドラゴンバトル初期設定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ドラゴンバトルカード配列抽籤テーブル(図79)に基づいて配列パターンを決定し(ステップS481)、ステップS482に移る。ステップS482では、内部当籤役(ボーナスの有無)、決定された配列パターン、及びドラゴンバトルゲーム数カウンタの値に対応するドラゴンバトル演出抽籤テーブル(図80〜図83)に基づいて、「演出No.」を決定し、ステップS483に移る。ドラゴンバトルゲーム数カウンタとは、ドラゴンバトル演出のゲーム数を管理するカウンタである。ステップS482の処理では、例えば、ボーナスが内部当籤役として決定されておらず、配列パターン1(パチンコ)であり、ドラゴンバトルゲーム数カウンタ「2」である場合は、図80の(2)のドラゴンバトル演出抽籤テーブルが参照され、「演出NO.」を決定する。ステップS483では、カードルーレット変動開始演出をセットし、図116のステップS426に移る。ステップS483の処理により、ドラゴンバトル演出においてカードが回転する。すなわち、ドラゴンバトル演出では、スタートレバーの操作に伴い、カードの配列パターンが決定するとともに、決定されたカードが回転を開始する。
図122を参照して、モンスターパニック初期設定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、残りゲーム数カウンタが3であるか否かを判別する(ステップS491)。残りゲーム数カウンタとは、モンスターパニック演出のゲーム数を管理するカウンタであり、残りゲーム数カウンタが3とは、モンスターパニック演出の1ゲーム目である。この判別がYESのときは、ステップS492に移り、NOのときは、ステップS496に移る。
ステップS492では、持越役があるか否かを判別する(すなわち、ボーナスが内部当籤役として決定されているか否かを判別する)。この判別がYESのときは、ステップS493に移り、NOのときは、ステップS494に移る。ステップS493では、シナリオ番号抽籤テーブル(図88)のシナリオ番号「mp_snr_1〜14」から抽籤し、シナリオ番号を取得し、ステップS495に移る。ステップS484では、シナリオ番号抽籤テーブル(図88)のシナリオ番号「mp_snr_15〜38」から抽籤し、シナリオ番号を取得し、ステップS495に移る。ここで、ステップS493又はステップS494の処理でシナリオ番号が決定されると、このシナリオ番号に基づいて1ゲーム目〜3ゲーム目までの抽籤グループ番号「mp_tyuusen_grp_No.」も決定される。そのため、ステップS493又はステップS494の処理では、シナリオ番号に併せて抽籤グループ番号も取得される。
ステップS495では、抽籤グループ番号別ゲームデータ番号抽籤テーブル(図90〜図99)に基づいて、1ゲーム目のゲームデータ番号「mp_g_data_No.」を抽籤し、取得し、ステップS499に移る。
ステップS496では、残りゲーム数カウンタが2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは(すなわち、モンスターパニック演出の2ゲーム目のときは)、ステップS497に移り、NOのときは(すなわち、モンスターパニック演出の3ゲーム目のときは)、ステップS498に移る。ステップS497では、抽籤グループ番号別ゲームデータ番号抽籤テーブル(図90〜図99)に基づいて、2ゲーム目のゲームデータ番号「mp_g_data_No.」を抽籤し、取得し、ステップS499に移る。ステップS498では、抽籤グループ番号別ゲームデータ番号抽籤テーブル(図90〜図99)に基づいて、3ゲーム目のゲームデータ番号「mp_g_data_No.」を抽籤し、取得し、ステップS499に移る。
ステップS499では、決定されたゲームデータ番号「mp_g_data_No.」に基づいて、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)を取得し、ステップS500に移る。ステップS500では、決定されたモンスター出現パターン番号に基づいて演出をセットし、図116のステップS426に移る。
図123及び図124を参照して、スゴロク演出処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス確定画面であるか否かを判別する(ステップS511)。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS512に移る。ステップS512では、連続演出中であるか否かを判別する。この処理では、ドラゴンバトル演出フラグ又はモンスターパニック演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS513に移る。
ステップS513では、遊技状態(実施例では、減算前のナビポイントの有無、内部当籤役として決定されているボーナスの有無、状態(RT作動状態、そのゲーム数、EXTRAカウンタとその表示状態))に基づいて停止マス用状態種別(sg_game_st_No.)を取得し(図56参照)、ステップS514に移る。ステップS514では、検索順序テーブル抽籤テーブル(図57〜図61)に基づいて検索順序テーブル(sg_stop_No.)を決定し、ステップS515に移る。ステップS515では、スゴロク停止位置検索開始位置抽籤テーブル(図63)に基づいて、検索パターン(sg_search_ptn_No.)を決定し、ステップS516に移る。
ステップS516では、後に図125を参照して説明する停止位置検索処理を行い、ステップS517に移る。ステップS517では、ステップS516で決定された停止位置に応じたサイコロの目をセットし、ステップS518に移る。
ステップS518では、予定停止位置(すなわち、ステップS516の処理で決定された停止位置)より前方に穴マス(sg_mas_2)があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS519に移り、NOのときは、ステップS520に移る。ステップS519では、落とし穴フラグをオンにセットし、図124のステップS531に移る。ステップS520では、落とし穴フラグをオフにセットし、図124のステップS531に移る。
図124のステップS531では、停止予定マスが発展マス(sg_mas_4)であるか否かを判別する。ここで、「停止予定マス」とは、ステップS516で決定された停止位置のマス種別をいう。この判別がYESのときは、ステップS532に移り、NOのときは、ステップS534に移る。ステップS532では、発展演出抽籤テーブル(図54)に基づいて発展演出抽籤を行い、ステップS533に移る。ステップS533では、発展演出当籤フラグをオンにセットし、ステップS538に移る。発展演出当籤フラグは、次のゲームにおいて、連続演出(ドラゴンバトル演出又はモンスターパニック演出)を行うか否かを判別するための情報であって、発展演出当籤フラグがオンである場合には次のゲームにおいて連続演出を開始し、発展演出当籤フラグがオフである場合には次のゲームにおいて連続演出を開始させない。
ステップS534では、停止予定マスが宝箱マス(sg_mas_7)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS535に移り、NOのときは、ステップS536に移る。ステップS535では、出現シンボルをセットし、ステップS538に移る。この処理では、EXTRAカウンタの値等に応じて次に点滅して表示させる文字画像311〜315に対応する出現シンボルをセットする。すなわち、「E」文字画像311が点滅している場合には、「X」文字画像312に対応する「X」のシンボルを出現させる(これにより、「X」文字画像312が点滅して表示される)。なお、内部当籤役がボーナスである場合には、ボーナスのシンボルを出現させる。
ステップS536では、停止予定マスがQRコードマス(sg_mas_6)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS537に移り、NOのときは、ステップS538に移る。ステップS537では、EXTRA時獲得ナビポイントに応じたQRコードをセットし(図55参照)、ステップS538に移る。これにより、液晶表示装置131上には、所定のQRコードが表示される。
ステップS538では、遊技状態(実施例では、減算後のナビポイントの有無、内部当籤役として決定されているボーナスの有無、状態(RT作動状態、そのゲーム数、EXTRAカウンタとその表示状態))に基づいて作成マス用状態種別を取得し(図67参照)、ステップS539に移る。ステップS539では、スゴロクマス作成グループ抽籤テーブル(図68〜図70)に基づいてスゴロクマス作成グループ(sg_edit_grp_no.)を決定し、ステップS540に移る。ステップS540では、スゴロクマス作成パターン抽籤テーブル(図72〜図77)に基づいてスゴロク作成パターン(sg_edit_ptn_no.)を決定し、ステップS541に移る。
ステップS541では、ステップS540で決定されたスゴロク作成パターンに規定される作成マスデータを取得し(図72〜図77参照)、ステップS542に移る。ステップS542では、後に図126を参照して説明するマス作成処理を行い、ステップS543に移る。ステップS543では、演出をセットし、図116のステップS426に移る。この処理では、例えば、内部当籤役に応じてスゴロク演出で表示されているマスを所定の色に点滅させたり(例えば、スイカの場合には緑で点滅させる)、ボーナスが内部当籤役として決定されていることについての期待度に応じて、サイコロの種類(例えば、サイコロの大きさ)を変化させたりする演出をセットする。
図125を参照して、停止位置検索処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、現在のマスデータ1〜5を取得し(ステップS551)、ステップS552に移る。すなわち、キャラクタの前方に表示されている5つのマスのマス種別(sg_mas_No.)及びそのマスの表示されている位置(何マス先であるか)を取得する。ステップS552では、図123のステップS514で決定された検索順序テーブル(sg_stop_No.)の優先順位1のマス種別をセットし、ステップS553に移る。例えば、検索順序テーブルとして(sg_stop_3)が決定されている場合には、(sg_mas_4)をセットする(図62参照)。
ステップS553では、図123のステップS515で決定された検索パターン(sg_search_No.)の優先順位1の検索マスをセットし、検索マスのマス種別を取得し、ステップS554に移る。例えば、検索パターンが(sg_search_2)である場合には、2マス先のマス種別を取得する(図64参照)。
ステップS554では、ステップS552で取得したマス種別とステップS553で取得したマス種別とが一致するか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS561に移り、NOのときは、ステップS555に移る。ステップS555では、検索パターンの優先順位が5であるか否かを判別する。この判別がYESである場合には、ステップS557に移り、NOのときは、ステップS556に移る。ステップS556では、決定された検索パターンの優先順位に1を加え、この優先順位の検索マスをセットし、そのマス種別を取得し、ステップS554に移る。例えば、検索パターン(sg_search_2)の優先順位1に1加え優先順位2になった場合には、優先順位2に対応する3マス先のマス種別を取得する(図64参照)このように、ステップS553〜ステップS556の処理を繰り返すことにより、検索パターン(sg_search_No.)の優先順位1〜5までの検索が行われる。
ステップS557では、検索順序テーブルの優先順位に1加算し、ステップS558に移る。ステップS558では、ステップS557で加算された優先順位に対応するマス種別があるか否かを判別する。例えば、検索順序テーブルが(sg_stop_2)である場合は、優先順位2に対応するマス種別は「有り」と判別されるが、優先順位3に対応するマス種別は「無し」と判別される(図62参照)。この判別がYESのときは、ステップS559に移り、NOのときは、ステップS560に移る。ステップS559では、ステップS557で加算された優先順位に対応するマス種別を取得し、ステップS553に移る。このように、ステップS552〜ステップS559の処理を繰り返すことにより、検索順序テーブル(sg_stop_No.)の優先順位1〜3までの検索が行われる。
ステップS560では、停止位置を6マス先に決定し、対応するマスを6マス目として作成し、図123のステップS517に移る。例えば、検索順序テーブルが(sg_stop_2)である場合には、6マス目に小役(sg_mas_3)を作成する(図62参照)。
ステップS561では、一致したと判別された際の検索パターンの検索マスの値を停止位置に決定し、図123のステップS517に移る。このように、スゴロク演出では、検索順序テーブルの優先順位に対応するマスが5マス先までに存在する場合は、そのマスの位置が停止位置として決定される。この際、検索順序テーブルの複数の優先順位に対応するマスが存在していた場合には、優先順位の高いマスの位置が停止位置として決定され、また、検索順序テーブルの同一の優先順位に対応するマスが複数存在していた場合には、検索パターンの優先順位の高いマスが停止位置として決定される。
また、検索順序テーブルの優先順位に対応するマスが存在しない場合には、6マス先が停止位置として決定される。なお、スゴロク演出では6マス先のマスは作成されていないため、6マス先が停止位置として決定された場合には、6マス目を作成するようにしている。他方、1〜5マス先のマスは作成されているため、1〜5マス先が停止位置として決定された場合には、停止位置のマスを作成しない。
このようなステップS551〜ステップS561の処理により、停止位置(予定停止位置)及び停止するマスの種別が決定される。
図126を参照して、マス作成処理について説明する。
初めに、サイコロの予定出目が5又は6であるか否かを判別する(ステップS571)。この判別がYESのときは、ステップS572に移り、NOのときは、ステップS573に移る。ステップS572では、図124のステップS541で取得した作成マスデータ1〜5のマスを作成マスとしてセットし、図124のステップS543に移る。例えば、スゴロク作成パターン(図124のステップS540で決定)が(sg_edit_ptn_1)である場合には、1マス先に穴マス(sg_mas_1)、2マス先〜5マス先にブランクマス(sg_mas_2)を作成する(図72の(1)参照)。
ステップS573では、作成マスデータ1〜5のうち、サイコロの予定出目数と同じ数のマスを作成マスとしてセットし、図124のステップS543に移る。例えば、スゴロク作成パターン(図124のステップS540で決定)が(sg_edit_ptn_1)でありサイコロの予定出目数が「3」である場合には、1マス先に穴マス(sg_mas_1)、2マス先及び3マス先にブランクマス(sg_mas_2)を作成する(図72の(1)参照)。
図127を参照して、RT1遊技状態中演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス確定画面であるか否かを判別する(ステップS581)。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS582に移る。ステップS582では、図118のボーナスナビ演出セット処理を行い、ステップS584に移る。ステップS584では、AT状態移行抽籤テーブル(図39)に基づいてAT状態移行抽籤処理を行い、ステップS585に移る。この処理では、内部当籤役に基づいてAT状態を低確率から高確率へ又は高確率から低確率へ移行するか否かを決定する。
ステップS585では、ドラゴンバトル演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS586に移り、NOのときは、ステップS587に移る。ステップS586では、ドラゴンバトル初期設定処理(図121)を行い、図116のステップS426に移る。
ステップS587では、モンスター合体演出テーブル(図44)に基づいて抽籤を行い、ステップS588に移る。この処理では、内部当籤役に基づいて合体演出を行うか否かを抽籤する。ステップS588では、ステップS587の抽籤に当籤したか否かを判別する。例えば、図44の「ハズレ」以外が決定された場合には当籤したと判別される。この判別がYESのときは、ステップS589に移り、NOのときは、ステップS590に移る。
ステップS589では、モンスター合体演出フラグ及び発展演出当籤フラグをオンにセットし、ステップS590に移る。モンスター合体演出フラグは、モンスター合体演出を行うか否かを判別するための情報である。ステップS590では、後に図128を参照して説明するミニスロ演出抽籤処理を行い、図116のステップS426に移る。
図128を参照して、ミニスロ演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、モンスター合体演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS591)。この判別がYESのときは、ステップS592に移り、NOのときは、ステップS593に移る。ステップS592では、選択グループパターンをモンスター(ms_ptn_4)に決定し、表示出目をモンスター揃いに決定し、ステップS595に移る。ここで、モンスター合体演出フラグがオンである場合には、ミニスロ状態別グループ抽籤テーブル(図50の(5))が参照されるため、選択グループパターンは必ず(ms_ptn_4)となる。
ステップS593では、ミニスロ状態別グループ抽籤テーブル(図46〜図50)に基づいて選択グループパターン(ms_ptn_No.)を決定し、ステップS594に移る。この処理では、AT抽籤状態、演出状態、及びボーナスの有無に基づいてミニスロ状態別グループ抽籤テーブル(図46〜図50)を決定し、決定したミニスロ状態別グループ抽籤テーブルを参照して選択グループパターンを決定する。なお、ミニスロ状態別グループ抽籤テーブルにおける「演出状態」には、連続演出最終ゲームが設けられているが、連続演出最終ゲームであるか否かは、ドラゴンバトル初期設定処理(図121)のステップS482で決定された「演出No.」に基づいて決定される。すなわち、「演出No.」の規定する状態(図84参照)が「○」又は「×」である場合には、連続演出最終ゲームであると判別される。なお、「演出状態」が連続演出最終ゲームであり、内部当籤役がボーナスではない場合は、ミニスロ状態別グループ抽籤テーブル(3)が参照され(図48)、選択グループパターン(ms_ptn_No.)が決定される。
ステップS594では、決定された選択グループパターン(ms_ptn_No.)に基づいて表示出目を抽籤し、決定し、ステップS595に移る。例えば、決定された選択グループパターンが(ms_ptn_3)である場合には、「7・7・7」、「Do・Do・DO」、「BAR・BAR・BAR」等を抽籤により決定する(図51参照)。ステップS595では、変動開始演出をセットし、図116のステップS426に移る。この処理により、ミニリール303L,303C,303Rの変動表示が開始する。
図129を参照して、BB遊技状態中AT抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB1遊技状態中(サブ)かつBB1遊技ゲーム数は39を超えるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS602に移る。ステップS602では、BB2遊技状態中(サブ)かつBB2遊技ゲーム数は28を超えるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS603に移る。この処理により、ボーナス中に意図的に内部当籤役を表示役として成立させずに(内部当籤役を取りこぼすことにより)抽籤機会を増やすことを防止し、全ての遊技者に公平な抽籤を行うことが可能となる。
ステップS603では、BB3遊技状態中(サブ)かつBB3遊技状態ゲーム数は12を超えるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図116のステップS426に移り、NOのときは、ステップS604に移る。ステップS604では、セットされているAT抽籤状態に基づいてBB中状態別抽籤テーブル(図40)を選択し、抽籤し、ステップS605に移る。なお、AT抽籤状態は、後述するボーナス開始コマンド受信時においてセットされる(後述の図142参照)。
ステップS605では、当籤であるか否かを判別する。ここで、獲得ポイントが「0」である場合には、ステップS605の処理においてNOと判別され、獲得ポイントが「1」又は「5」である場合には、ステップS605の処理においてYESと判別される。この判別がYESである場合には、ステップS606に移り、NOのときは、図116のステップS426に移る。ステップS606では、当籤したポイント数をナビポイントカウンタに加算し、図116のステップS426に移る。
図130を参照して、停止コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ドラゴンバトル演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS611)。この判別がYESのときは、ステップS612に移り、NOのときは、ステップS613に移る。ステップS612では、後に図131を参照して説明する停止時ドラゴンバトル演出実行抽籤処理を行い、ステップS615に移る。
ステップS613では、モンスターパニック演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS614に移り、NOのときは、ステップS615に移る。ステップS614では、後に図132で後述する停止時モンスターパニック演出実行処理を行い、図114のステップS403に移る。
ステップS615では、遊技状態がRT1遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態であるか否かを判別する)。この判別がYESのときは、ステップS616に移り、NOのときは、図114のステップS403に移る。ステップS616では、後に図134を参照して説明する停止時ミニスロ演出実行処理を行い、図114のステップS403に移る。
図131を参照して、停止時ドラゴンバトル演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、未作動ストップボタン数が2(すなわち、第1停止操作時)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS622に移り、NOのときは、ステップS623に移る。ステップS622では、「演出No.」に対応する演出のうち第1停止操作時の演出をセットし(図84参照)、図130のステップS614に移る。
ステップS623では、未作動ストップボタン数が0(すなわち、第3停止操作時)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS624に移り、NOのときは、図130のステップS614に移る。ステップS624では、「演出No.」が「9」〜「24」であるか否か(すなわち、カードが「?」であるか否か)を判別する。この判別がYESのときは(カードが「?」であるときは)、図130のステップS615に移り、NOのときは(カードが「?」以外であるときは)、ステップS625に移る。
ステップS625では、「演出No.」に基づいて第3停止時行動演出をセットし、演出終了までの時間を演出タイマにセットし、ドラゴン演出中フラグをオンにセットし、図130のステップS614に移る。このドラゴン演出中フラグは、ランプ制御タスクにおいて演出タイマが減算され、演出タイマが0になることによりオフにセットされる(図110のステップS343〜ステップS346)。
図132を参照して、停止時モンスターパニック演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、未作動ストップボタン数が2(すなわち、第1停止操作時)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS632に移り、NOのときは、ステップS634に移る。ステップS632では、モンスターパニック検索順序決定テーブル(図103)に基づいて第1停止操作時の検索順序パターン番号(mp_search_No.)を決定し、取得し、ステップS633に移る。ステップS633では、後に図133を参照して説明する叩く穴決定処理を行い、ステップS639に移る。
ステップS634では、未作動ストップボタン数が1(すなわち、第2停止操作時)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS635に移り、NOのときは、ステップS637に移る。ステップS635では、モンスターパニック検索順序決定テーブルに基づいて第2停止操作時の検索順序パターン番号(mp_search_No.)を決定し、取得し、ステップS636に移る。ステップS636では、後に図133を参照して説明する叩く穴決定処理を行い、ステップS639に移る。
ステップS637では、モンスターパニック検索順序決定テーブルに基づいて第3停止操作時の検索順序パターン番号(mp_search_No.)を決定し、取得し、ステップS638に移る。ステップS638では、後に図133を参照して説明する叩く穴決定処理を行い、ステップS639に移る。
ステップS639では、ステップS638において決定した穴にモンスターがセットされているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS640に移り、NOのときは、ステップS641に移る。ステップS640では、モンスターの種類毎のポイント(図87参照)をモンスターパニックポイントカウンタに加算し、モンスターを叩く演出をセットし、図114のステップS403に移る。ステップS841では、空振り演出をセットし、図114のステップS403に移る。モンスターパニックポイントカウンタは、モンスターパニック演出での獲得ポイントを計数するカウンタである。
図133を参照して、叩く穴決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、残りゲーム数に応じた決定済みのゲームデータ番号(mp_g_data_No.)から該当ゲームの獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)、モンスター出現パターン番号(mp_mon_appear_No.)を取得し(図100参照)、ステップS652に移る。なお、残りゲーム数に応じたゲームデータ番号は、モンスターパニック初期設定処理(図122)において決定されている。
ステップS652では、獲得ポイントパターン番号(mp_get_point_No.)における各停止操作時の獲得ポイントを取得し、ステップS653に移る。ステップS653では、取得済みの各停止操作時の検索順序パターン番号(mp_mon_appear_No.)の優先順位1の穴番号をセットし、対応する穴のモンスター番号(mp_mon_No.)を取得し、ステップS654に移る。なお、検索順序パターン番号は、停止時モンスターパニック演出実行処理(図132)のステップS632,ステップS635,ステップS637において取得されている。
ステップS654では、各停止操作時の獲得ポイントとモンスター番号に対応する獲得ポイントと(図87参照)を比較し、ステップS655に移る。ステップS655では、ステップS654の比較が一致するか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS657に移り、NOのときは、ステップS656に移る。ステップS656では、検索順序パターン番号の優先順位に1を加算し、演算された優先順位の穴番号をセットし、対応する穴のモンスター番号を取得し、ステップS654に移る。
ステップS657では、一致した穴番号を叩く穴としてセットし、図132のステップS639に移る。このように、モンスターパニック演出では、獲得パターン番号に規定された各停止操作時の獲得ポイント(すなわち、どのモンスター番号に対応するモンスターを叩くかという情報)と、穴から出現するモンスターについてのモンスター番号に対応する獲得ポイントと、穴ごとに比較して、その結果、一致すると判別された穴を叩く穴として決定する。この際、穴毎の比較は、検索順序パターン番号の規定する順番(優先順位)にしたがい行う。
図134を参照して、停止時ミニスロ演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、未作動ボタン数が2(すなわち、第1停止操作時)であるか否かを判別する(ステップS661)。この判別がYESのときは、ステップS662に移り、NOのときは、ステップS663に移る。ステップS662では、決定されている左表示出目を停止する演出をセットし、図114のステップS403に移る。この処理では、ミニスロ演出抽籤処理(図128)のステップS592又はステップS594において決定された表示出目に基づいて、左表示出目を停止する。例えば、停止出目として「7」・「7」・「BAR」(チャンス目)が決定されている場合は、左表示出目として「7」を停止する。
ステップS663では、未作動ボタン数が1(すなわち、第2停止操作時)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS664に移り、NOのときは、図114のステップS403に移る。ステップS664では、決定されている右表示出目を停止する演出をセットし、図114のステップS403に移る。この処理も、ステップS662の処理と同様にミニスロ演出抽籤処理(図128)のステップS592又はステップS594において決定された表示出目に基づいて、右表示出目を停止する。
図135を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ドラゴンバトル演出フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS671)。この判別がYESのときは、ステップS672に移り、NOのときは、ステップS673に移る。ステップS672では、後に図136を参照して説明する表示時ドラゴンバトル演出実行処理を行い、ステップS675に移る。
ステップS673では、モンスターパニック演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、後に図137を参照して説明する表示時モンスターパニック演出実行処理を行い、ステップS680に移る。また、この判別がNOのときは、ステップS675に移る。
ステップS675では、遊技状態がRT1遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態であるか否かを判別する)。この判別がYESのときは、ステップS676に移り、NOのときは、ステップS678に移る。ステップS676では、後に図138を参照して説明する表示時ミニスロ演出実行処理を行い、ステップS677に移る。ステップS677では、後に図139を参照して説明する天井遊技状態決定処理を行い、ステップS678に移る。
ステップS678では、遊技状態がRT2遊技状態(サブ)又は一般遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(すなわち、チャンスゾーン又はリプレイ当籤確率高確率状態であるか否かを判別する)。この判別がYESのときは、ステップS679に移り、NOのときは、ステップS680に移る。ステップS679では、後に図140を参照して説明する表示時スゴロク演出実行処理を行い、ステップS680に移る。
ステップS680では、発展演出当籤フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS681に移り、NOのときは、図114のステップS403に移る。ステップS681では、後に図141を参照して説明する発展演出セット処理を行い、図114のステップS403に移る。
図136を参照して、表示時ドラゴンバトル演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、「演出No.」が「9」〜「24」であるか否か(すなわち、カードが「?」であるか否か)を判別する(ステップS691)。この判別がYESのときは(カードが「?」であるときは)、ステップS692に移り、NOのときは(カードが「?」以外であるときは)、ステップS693に移る。ステップS692では、「演出No.」に基づいて表示時行動演出をセットし、演出終了までの時間を演出タイマにセットし、ドラゴン演出中フラグをオンにセットし、ステップS693に移る。
ステップS693では、演出終了か否かを判別する。すなわち、「演出No.」に対応する「状態」が「○」又は「×」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは(「状態」が「○」又は「×」であるときは)、ステップS694に移り、NOのときは(「状態」が「△」であるときは)、ステップS695に移る。
ステップS694では、ドラゴンバトルゲーム数カウンタをクリアし、ドラゴンバトル演出フラグをオフにし、図135のステップS675に移る。ステップS695では、ドラゴンバトルゲーム数カウンタを1減算し、図135のステップS675に移る。
図137を参照して、表示時モンスターパニック演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、残りゲーム数カウンタを1減算し(ステップS701)、ステップS702に移る。ステップS702では残りゲーム数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS703に移り、NOのときは、図135のステップS680に移る。
ステップS703では、モンスターパニックポイントカウンタは5以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS704に移り、NOのときは、ステップS705に移る。ステップS704では、勝利演出をセットし、モンスターパニック演出フラグをオフにし、図135のステップS680に移る。ステップS705では、敗北演出をセットし、モンスターパニック演出フラグをオフにし、図135のステップS680に移る。このように、モンスターパニック演出では、獲得ポイントが5以上となった場合に勝利する。なお、モンスターパニック演出で勝利する場合とは、内部当籤役としてボーナスが決定されている場合である。
図138を参照して、表示時ミニスロ演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ドラゴンバトル演出中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS711)。ここで、ドラゴンバトル演出中には、ドラゴンバトル演出中フラグがオンにセットされているところ、このドラゴンバトル演出中フラグは、演出タイマが0になることによりオフにセットされる。そのため、ドラゴンバトル演出中には、演出タイマが0になるまで、この判別はYESとなる。なお、この表示時ミニスロ演出実行処理は、主制御回路71から表示コマンド以外のコマンドが送信され、メッセージキューに格納されるまでは繰り返し行われる(図112のステップS373、ステップS374、図113参照)。そのため、演出タイマが0になりドラゴンバトル演出中フラグがオフになった場合であっても、この表示時ミニスロ演出実行処理が行われ、その場合にはこの判別がNOとなる。そして、この判別がYESのときは、図135のステップS677に移り、NOのときは、ステップS712に移る。なお、他のコマンド(例えば、メダル投入に基づき送信されるメダル投入コマンドや次のゲームのスタートコマンド)が送信された場合には、ミニスロット演出は演出結果を導出せずに終了、すなわち、キャンセルされる(なお、ドラゴンバトル演出についても併せてキャンセルされる)。また、このようにキャンセルされた場合には、ドラゴンバトル演出中フラグもオフにセットされる。
ステップS712では、決定されている中表示出目停止演出をセットし、ステップS713に移る。この処理では、図134のステップS662の処理と同様にミニスロ演出抽籤処理(図128)のステップS592又はステップS594において決定された表示出目に基づいて、中表示出目を停止する。
ステップ713では、モンスター合体演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS714に移り、NOのときは、図135のステップS677に移る。ステップS714では、モンスター合体演出をセットし、モンスター合体フラグをオフにし、図135のステップS677に移る。この処理により、図52のようなモンスター合体演出を行うことができる。
図139を参照して、天井遊技状態決定処理について説明する。
初めに、RT1遊技数が1200であるか否か(すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態において1200ゲーム行われたか否か)を判別する(ステップS721)。この判別がYESのときは、ステップS722に移り、NOのときは、図135のステップS678に移る。ステップS722では、RT1遊技状態(サブ)をクリアして、遊技状態を天井遊技状態(サブ)にセットし、図135のステップS678に移る。
図140を参照して、表示時スゴロク演出実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役が払出のある役であるか否かを判別する(ステップS731)。この判別がYESのときは、ステップS732に移り、NOのときは、ステップS733に移る。ステップS732では、マスコインエフェクト演出をセットし、図135のステップS680に移る。このように、スゴロク演出では、表示役が払出のある役である場合には、コインのエフェクトが出る演出が行われる。
ステップS733では、表示役が低リプ出目1〜4のいずれか又はSBであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS734に移り、NOのときは、ステップS736に移る。ステップS734では、マス穴エフェクト演出及びスゴロク終了演出をセットし、ステップS735に移る。このように、低リプ出目又はSBが表示されるとスゴロク演出においてキャラクタが落下し、スゴロク演出が終了する。
ステップS735では、ナビポイント、EXTRAカウンタ、及び次回EXTRA時獲得ナビポイントをクリアし、RT1遊技状態(サブ)をセットし、図135のステップS680に移る。したがって、低リプ出目又はSBが表示されると、遊技状態がリプレイ当籤確率低確率状態に移行する。なお、この際、ナビポイントカウンタに格納されたナビポイント、EXTRAカウンタ、及び次回EXTRA時獲得ナビポイントがクリアされる。ここで、EXTRAカウンタ及び次回EXTRA時獲得ナビポイントがクリアされるのは、低リプ出目又はSBが表示された場合だけである。すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することなくRB遊技状態(ボーナス)に移行した場合には、ナビポイント、EXTRAカウンタ、及び次回EXTRA時獲得ナビポイントはRB遊技状態終了後のチャンスゾーン及びその後のリプレイ当籤確率高確率状態に持ち越す。このような制御を行うことによってナビポイントが残っている状態でボーナスが内部当籤役として決定されてもナビポイントはクリアされないので、その後のチャンスゾーンを極めて高い確率で突破することができる。その結果、ナビポイントが続く限りボーナス、チャンスゾーン、リプレイ当籤確率高確率状態が連続して起り得る遊技興趣の高い遊技機とすることができる。
ステップS736では、遊技状態がRT2遊技状態(サブ)であり、RT2遊技次数が30であるか否かを判別する。すなわち、チャンスゾーンの30ゲーム目であるか否かを判別する。なお、ステップS736は、表示役が低リプ出目又はSBでない場合に行われるため、ステップS736の処理でYESと判別されるのは、チャンスゾーンの30ゲーム目に表示役として低リプ出目又はSBが成立しない場合である。この判別がYESのときは、ステップS737に移り、NOのときは、図135のステップS680に移る。
ステップS737では、RT2終了時AT抽籤テーブル(図41)に基づいてナビポイントの抽籤をし、獲得したナビポイントをナビポイントカウンタに加算し、ステップS738に移る。これにより、チャンスゾーンからリプレイ当籤確率高確率状態に移行したには、ナビポイントを付与することができる。なお、前述したように、RT2終了時AT抽籤テーブルでは、必ず「10」以上のナビポイントが決定される。遊技者は低リプ出目を回避するための報知をリプレイ当籤確率高確率状態において、少なくとも10回は受けることができ、リプレイ当籤確率高確率状態に移行した後、すぐにリプレイ当籤確率低確率状態に移行してしまうことを防止することができる。その結果、リプレイ当籤確率高確率状態がすぐに終了してしまうことによる不満を遊技者に抱かせることがなく、遊技者が安心して遊技を行うことができる。
ステップS738では、RT2遊技状態終了演出をセットし、遊技状態を一般遊技状態(サブ)にセットし、ステップS739に移る。すなわち、チャンスゾーンを低リプ出目又はSBを表示させることなく30ゲーム行った場合には、リプレイ当籤確率高確率状態に移行する。なお、この際、スゴロク演出においてキャラクタが上空に上っていく演出(RT2遊技状態終了演出)が行われる。ここで、チャンスゾーンを低リプ出目又はSBを表示させることなく30ゲーム行った場合には、メインロック制御フラグがオンに更新され(図30のステップS159)、遊技の実行がロックされる。このRT2遊技状態終了演出は、このロックの時間と合うような演出が行われる。
ステップS739では、次回EXTRA時獲得ナビポイントがセットされているか否かを判別する。この判別がYESのときは、図135のステップS680に移り、NOのときは、ステップS740に移る。ステップS740では、EXTRA時ナビポイント数抽籤テーブル(図42)に基づいて抽籤を行い、決定したEXTRA時獲得ナビポイントを次回EXTRA時獲得ナビポイントとしてセットし、図135のステップS680に移る。なお、ステップS739の判別がYESとなるのは、次回EXTRA時獲得ナビポイントがクリアされず(ステップS735の処理を行わずに)にチャンスゾーンを突破した場合である(すなわち、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することなくチャンスゾーンを突破した場合である)。
図141を参照して、発展演出セット処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、モンスターパニック演出に当籤したか否かを判別する(ステップS751)。この判別がYESのときは、ステップS752に移り、NOのときは、ステップS753に移る。ステップS752では、モンスターパニック演出フラグをオンにセットし、残りゲーム数カウンタに3をセットし、ステップS756に移る。
ステップS753では、ドラゴンバトル演出に当籤したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS754に移り、NOのときは、ステップS755に移る。ステップS754では、ドラゴンバトル演出フラグをオンにセットして、ドラゴンバトルゲーム数カウンタに4をセットし、ステップS756に移る。
ステップS755では、その他の演出フラグをオンにセットし、ステップS756に移る。ステップS756では、発展演出当籤フラグをオフにセットし、図114のステップS403に移る。なお、その他の演出としては、例えば、前述の合体演出1や合体演出2で決定される演出などが該当する。
図142を参照して、ボーナス開始コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、開始BBがBB3であるか否かを判別する(ステップS761)。この判別がYESのときは、ステップS762に移り、NOのときは、ステップS763に移る。ステップS762では、AT抽籤状態をBB3に決定し、ステップS772に移る。
ステップS763では、BB当籤時の状態が天井遊技状態(サブ)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS764に移り、NOのときは、ステップS765に移る。ステップS764では、AT抽籤状態を天井中に決定し、ステップS772に移る。
ステップS765では、BB当籤時の状態が一般遊技状態(サブ)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS766に移り、NOのときは、ステップS767に移る。ステップS766では、AT抽籤状態を高リプ中に決定し、ステップS772に移る。
ステップS767では、BB当籤時の状態がRT2遊技状態(サブ)であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS768に移り、NOのときは、ステップS769に移る。ステップS768では、AT抽籤状態をCZ中に決定し、ステップS772に移る。
ステップS768では、AT抽籤状態が高確率状態であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS770に移り、NOのときは、ステップS771に移る。ステップS770では、AT抽籤状態を高確率に決定し、ステップS772に移る。ステップS771では、AT抽籤状態を低確率に決定し、ステップS772に移る。ステップS772では、現在の遊技状態をクリアし、開始BBに対応するBB遊技状態(サブ)をセットし、図114のステップS403に移る。
図143を参照して、液晶表示装置131に表示される設定変更時のボーナス確定画面について説明する。
持越状態で設定値を変更した場合、設定変更時のボーナス確定画面が表示され、持越状態であったことを把握できるようにしている。この設定変更時のボーナス確定画面では、第1演出領域251では流れ星が流れる演出画像300aが表示され、第3演出領域253では、「ボーナス確定!」という文字画像300bが表示される。
通常、設定値の変更を行うのは、遊技店の閉店後から翌日の開店までの間であるが、このような表示により、遊技店の閉店後から翌日の開店までの間に設定値の変更を行っても、遊技に関する複数種類の情報のうち、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているか否かの情報については、引き続き維持されるから、設定値の変更以外の要因で遊技店が不利益を被ることを防止でき、その結果、安心して設定値を変更することの可能な遊技機を提供することができる。
そして、液晶表示装置131では、設定値の変更が行われることに応じて、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているか否かの情報に基づく演出を行うので、遊技店の管理者は、当該情報を、時間をかけずに把握することができる。
特に、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているか否かの情報を、メダルの総投入枚数と総払出枚数とから算出される値、いわゆるペイアウト率の大きさという、遊技店の利益が決まる重要な値を設定するときに把握できるようにしている。このようにすることで、該ペイアウト率の大きさを、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているという、遊技店にとって不利な情報である遊技機については「メダルの総払出枚数」よりも「メダルの総投入枚数」の方が大きくなるように設定する一方で、ボーナスが内部当籤役として持ち越されていないという、遊技店にとって有利な情報である遊技機については「メダルの総投入枚数」よりも「メダルの総払出枚数」の方が大きくなるように設定することができる。これにより、遊技店が管理する遊技機全体としてのペイアウト率の大きさは一定に保ち、遊技店に来客する遊技者に対しては「メダルの総投入枚数」よりも「メダルの総払出枚数」の方が大きくなることへの期待感を与えつつ、該ペイアウト率の大きさをランダムに設定する場合に比べ、遊技店側が効率よく利益を得ることの可能な遊技機を提供することができる。
また、一部の遊技機については、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているという、遊技店にとって不利な情報であっても、あえて「メダルの総投入枚数」よりも「メダルの総払出枚数」の方が大きくなるように設定することで、メダルが連続して付与される状態を遊技店の開店時からつくりだすことができ得る。これにより、遊技者に対して「メダルの総投入枚数」よりも「メダルの総払出枚数」の方が大きくなることへの期待感を高まることで、集客力が高まる結果、遊技店側がさらに効率よく利益を得ることの可能な遊技機を提供でき得る。
図144を参照して、液晶表示装置131に表示される小役ナビ演出について説明する。図144においては、内部当籤役として赤ベルが決定された場合を例にとって説明する。図144の(1)は、ナビポイントが1以上ある場合の表示例1であり、図144の(2)は、ナビポイントが0である場合の表示例2である。
図144の(1)を参照して、ナビポイントが1以上あり、内部当籤役が赤ベルである場合には、第2演出領域252において、左の窓枠表示領域22Lが赤色で点灯する。その結果、遊技者は、左のリール3Lでは、赤色の図柄を狙って停止操作を行えばよいことを把握できる。ここで、図7を参照すると、図柄位置「13」〜「16」には、赤色の図柄が集中して配置される(図柄位置「13」には赤ベル、図柄位置「15」には赤7、図柄位置「16」には赤ベル)。そのため、遊技者にとってみれば、左の窓枠表示領域22Lが赤色で点灯することにより、この赤色で固まって見える図柄位置「13」〜「16」を狙って停止操作を行うえばよいことが把握できる。また、図16を参照すると、表示役「赤ベル」を構成する図柄組合せは、「赤ベル−赤ベル−赤ベル」である。そのため、小役ナビ演出にしたがって、停止操作を行うことで、内部当籤役として決定されている赤ベルを表示役として成立させることができる。なお、実施例では、赤ベルが表示役として成立するためには、図柄位置「8」〜「17」が図柄表示領域21Lの中段に位置するタイミングで停止操作を行えば足りる。
なお、実施例では、内部当籤役として決定されている赤ベルを表示役として成立できない場合には、低リプ出目が表示されることとしている。そして、低リプ出目が表示された場合には、リプレイ当籤確率低確率状態(RT1作動状態)に移行することとしている。そのため、左の窓枠表示領域22Lが赤色で点灯するという小役ナビ演出が行われることで、遊技者はリプレイ当籤確率低確率状態へ移行することを回避できる。なお、実施例では、青ベルが表示役として成立するためには、赤ベルを表示役として成立可能な図柄位置「8」〜「17」以外の図柄位置が図柄表示領域21Lの中段に位置するタイミングで停止操作を行えば足りる。
ここで、内部当籤役が赤ベルである場合を例にとって説明したが、内部当籤役が青ベルである場合には、左の窓枠表示領域22Lが青色で点灯する。遊技者は、左のリール3Lでは、青色の図柄(図柄位置「2」〜「6」)を狙って停止操作を行えばよいことを把握でき、そのように停止操作を行うことで、内部当籤役として決定されている青ベルを表示役として成立できる。
次に図144の(2)を参照して、ナビポイントが0である場合について説明する。ナビポイントが0であり、内部当籤役が赤ベルである場合には、第2演出領域252において、左の窓枠表示領域22Lが白色で点灯する。なお、ナビポイントが0であり、内部当籤役が青ベルである場合も同様に、第2演出領域252において、左の窓枠表示領域22Lが白色で点灯する。すなわち、左の窓枠表示領域22Lが白色で点灯した場合には、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されていることを把握できる。その結果、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することを回避するために、遊技者には、赤ベルを表示役として成立させるよう停止操作を行うか、又は青ベルを表示役として成立させるよう停止操作を行うか選択させられることになる。その結果、赤ベル又は青ベルを表示役として成立できた場合には、リプレイ当籤確率低確率状態に移行することを回避でき、他方、赤ベル又は青ベルを表示役として成立できない場合には(低リプ出目が表示された場合には)、リプレイ当籤確率低確率状態に移行してしまう。
なお、小役ナビ演出では、次のような作用効果も得られる。
前述したように、RT2終了時用AT抽籤テーブルでは、必ず10以上のナビポイントを付与できるように構成した。その結果、有利な遊技状態に移行した後において、窓枠表示領域22Lによる報知を必ず10回は受けることが可能となり、有利な遊技状態に移行したにも関わらず、すぐに有利な状態を維持することができなくなることがない。したがって、遊技者は、有利な状態においてある一定回数の遊技を確実に行うことができ、すぐに有利な状態が終了してしまうことに対する不満を感じることを防止可能な遊技機を提供できる。
また、内部当籤役として決定された赤ベル又は青ベルに対応する図柄組合せを有効ラインに沿って表示できない場合に有効ラインに沿って表示される低リプ出目に対応する図柄組合せを、予め定めた特別な図柄としている。そのため、有効ラインに沿って表示された図柄組合せを把握するだけで、遊技者にとって不利な遊技状態に移行したか否かを容易に把握できる。したがって、有効ラインに沿って特別な図柄で停止していないことを確認するだけで、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する期待度を複数のゲームに亘って段々と高めていくことが可能となり、結果として、よりいっそう遊技の興趣を向上させることの可能な遊技機を提供できる。同様に、遊技者にとって有利な遊技状態においても、有効ラインに沿って特別な図柄が表示されているか否かを確認するだけで、有利な遊技状態が維持されていることを把握できる。
さらに、実施例では、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブル(図43)を設け、このテーブルを参照して内部当籤役に基づいて抽籤を行い、この抽籤で当たりと判定された場合には、その判定された回数をEXTRAポイントとして加算し、このEXTRAポイントが「5」になったときにはナビポイントをさらに加算するようにした。これにより、有利な遊技状態に移行した後であっても、ナビポイントがさらに加算されることへの期待感を高めることができるので、結果として、遊技全体の興趣の向上に資することの可能な遊技機を提供することができる。
そして、このさらに加算されたナビポイントの回数は、内部当籤役の報知を行う回数として新たに付与された回数を示すデータを符号化したQRコードの映像を表示させることで報知することにした。このようにすることで、液晶表示装置131で表示されたQRコードの映像を携帯端末機で撮影することにより、適切なタイミングで停止操作を行うことによって内部当籤役に対応する図柄を有効ラインに沿って停止表示させるという遊技に直接関係のある情報を携帯端末機の表示部で見ることができる。したがって、QRコードの表示に対する興趣の向上に資することの可能な遊技機を提供することができる。
また、低リプ出目に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って表示され、参照する内部抽籤テーブルがRT1作動中用内部抽籤テーブルに切り換えられてしまった場合であっても、切り換えられてから1200回のゲームが行われることで、参照する内部抽籤テーブルが一般有利状態用内部抽籤テーブルに切り換わる。すなわち、遊技者にとって不利な遊技状態に移行した場合であっても、この遊技状態で1200回のゲームが行われると、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する。そして、このようにして移行した有利な遊技状態では、内部当籤役としてボーナスが決定されるまでは、内部当籤役として決定された赤ベル又は青ベルを必ず窓枠表示領域22Lにおいて報知する。
そのため、窓枠表示領域22Lによる報知にしたがい停止操作を行うだけで、遊技者にとって不利な遊技状態に移行することを回避しつつ、ボーナスが内部当籤役として決定されるまで遊技を行うことが可能になるという、いわゆる天井機能を持たせることができる。すなわち、遊技者にとって不利な遊技状態で1200回のゲームが行われた場合には、その後、ボーナスが内部当籤役として決定されるまでメダルを減らすことなくゲームを行うことを可能とすることで、遊技者が安心してゲームを行うことができる遊技機を提供できる。
また、いったん付与されたナビポイントは、例えばボーナス等に移行した場合であっても、遊技者にとって不利なRT1作動状態に移行されない限りは、取り消されることがないので、結果として、遊技全体の興趣の向上に資することの可能な遊技機を提供することができる。
さらに、ナビポイントが付与されれば、その後すぐに内部当籤役の報知を行うようにしているので、ナビポイントが付与されたにも関わらず内部当籤役の報知が行われないという事態が回避される。したがって、遊技者が安心してゲームを行うことができる遊技機を提供できる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、モンスターパニック演出が継続している状態(例えば、モンスターパニック演出2ゲーム目や3ゲーム目)で、ボーナスが内部当籤役として決定された場合であっても、モンスターパニック演出の1ゲーム目でボーナスが内部当籤役として決定されていない場合には、最終的には、5ポイント以上を獲得できず、結果としてボーナスを報知することがないものとしているが、これに限られるものではない。すなわち、モンスターパニック演出が継続している状態でボーナスが内部当籤役として決定された場合には、演出内容の書き換えを行うようにし、結果としてボーナスを報知することとしてもよい。具体的には、例えば、モンスターパニック演出の3ゲーム目でボーナスが内部当籤役として決定された場合には、シナリオ番号「mp_snr_No.」に基づいて決定されていた抽籤グループ番号「mp_tyuusen_grp_No.」を、抽籤グループ番号「mp_tyuusen_grp_12又は20」に書き換えるようにしてもよい。図89を参照すると、「mp_tyuusen_grp_12又は20」では、「5」以上のポイントを獲得できるため、結果としてボーナスの報知が行われることとなる。このようにすることにより、連続演出であるモンスターパニック演出が継続している状態でボーナスが内部当籤役として決定された場合であっても、モンスターパニック演出の結果表示とボーナスの有無とについて整合性を図ることができ、遊技者の不満を解消した遊技機を提供できる。
また、実施例では、EXTRAポイントを付与するか否かを抽籤するにあたって、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブル(図43)を設け、全ての内部当籤役について抽籤を行うようにしているが、これに限られるものではない。例えば、図145に示すように、内部当籤役別EXTRA獲得抽籤テーブルの構成を、内部当籤役が両ベル(赤ベル+青ベル)、特ベル(赤ベル+青ベル+特殊)、チェリー、スイカ、又はSBである場合についてのみのものとし、内部当籤役がハズレ、リプレイ、片ベルである場合は、図145に示すテーブルを参照することなく抽籤結果をハズレと決定し、内部当籤役が両ベル、特ベル、チェリー、スイカ、又はSBである場合は、図145に示すテーブルを参照した抽籤を行い、内部当籤役がSBである場合は、図145に示すテーブルを参照することなく抽籤結果を当たりと決定するようにしてもよい。
また、実施例では、内部当籤役の報知を行う回数として新たに付与された回数を示すデータをサブROM82に格納し、このデータを符号化したQRコードの映像をEXTRAポイントが「5」になったときに表示させるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、図147に示すように、遊技機1、サーバ装置(Webサーバ)700、携帯端末機704を備えたEXTRA時獲得ナビポイント報知システムを構成、内部当籤役の報知を行う回数として新たに付与された回数を示すデータをサーバ装置(Webサーバ)700に格納するようにしてもよい。
ここで、EXTRA時獲得ナビポイント報知システムについて詳しく説明する。サーバ装置700と携帯端末機704はインターネット703及び携帯電話交換網706を介して接続され、相互にアクセスが可能な構成となっている。また、サーバ装置700は、データ管理装置701と、EXTRA時獲得ナビポイントの各々について第1データ707、第2データ708、第3データ709等を格納するEXTRA時獲得ナビポイントデータベース702とを備えている。
EXTRA時獲得ナビポイント報知システムでは、前述のスゴロク演出処理(図123)において、停止予定マスがQRコードマスであると判別されたことを条件として、第1データ707等の複数のデータのうち、EXTRA時ナビポイントに応じたURL情報をコード化した画像であるQRコードをセットし(図123のステップS537)、該QRコードに対応したQRコードパターン705を遊技機1で表示する。
QRコードパターン705は、撮像装置を備えた携帯端末機704により撮像される。携帯端末機704はQRコードパターン705に基づいて上記URL情報を生成する。
さらに、携帯端末機704は、インターネット703及び携帯電話交換網706を介して、EXTRA時ナビポイントに対応して設けた複数のデータ707〜709のうち、生成した上記URL情報に対応するデータのダウンロードをサーバ装置700に要求することができる。この要求を受けると、サーバ装置700では、データ管理装置701がEXTRA時獲得ナビポイントデータベース702から上記URL情報に対応するデータを読み出し、インターネット703及び携帯電話交換網706を介して、携帯端末機704へ向けて当該物語データを送信(開示)するようになっている。遊技者は、携帯端末機704でデータを受信し、当該データに対応するWebページを閲覧することが可能となる。
このようにすることで、EXTRA時ナビポイントの情報を、キャラクタや音、又はその両方を用いた報知等、文字だけではない多様な形態で報知することができる。そして、この報知を行うためのデータは、遊技機本体の内部に設けた記憶装置ではなく、サーバ装置の内部に設けた記憶装置に格納すればよいので、遊技機本体の内部に設けた記憶装置に記憶させる容量を軽減できる。さらに、遊技機本体は数多く設置する必要があるのに対し、サーバ装置は1台設置すればよいので、サーバ装置の内部に設ける記憶装置の容量は、遊技機本体の内部に設ける記憶装置の容量に比べて大容量にすることが容易であり、その結果、EXTRA時ナビポイントの情報を、多様な形態で報知することが可能となる。
実施例では、設定値を変更したことに応じて、ボーナスが内部当籤役として持ち越されているか否かの情報を液晶表示装置131で表示するようにしているが、これに限られるものではない。液晶表示装置131で表示する情報は、設定変更用指定格納領域をクリアする処理(図20のステップS2、図115のステップS411の処理)で消去しない情報であれば、どのような情報であってもよい。例えば、サブRAM83のワークエリアの201番地に格納されている、作動中フラグに関する情報に基づいて、リプレイ当籤確率高確率状態が作動しているか否かの情報を液晶表示装置131で表示するようにしてもよい。
さらに、作動しているRTの状態とともに、そのRTに係る残りゲーム数を表示するようにしてもよい。例えば、図146に示すように「現在RT1です!残りゲーム数は500です!」というような表示を行う。これを実現するには、前述の図115のステップS412とステップS413との処理でRTゲーム数格納領域と作動中フラグ格納領域から情報を取得し、その取得した情報を液晶表示装置131で表示するようにすればよい。
また、例えば、液晶表示装置131で表示する情報は、1種類に限られるものではなく、設定変更用指定格納領域をクリアする処理(図20のステップS2、図115のステップS411の処理)で消去しない情報であれば、複数種類表示するようにしてもよい。
さらに、本実施例のような遊技機1の他、パチロット等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。