JP6004751B2 - 共重合ポリエステル樹脂 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂において、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸を含有し、酸成分中のテレフタル酸とイソフタル酸の合計含有量が60モル%以上であり、グリコール成分として、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとを含有し、グリコール成分中のネオペンチルグリコールの含有量が40〜70モル%であり、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールの合計含有量が30モル%以上であり、水酸基末端基量が5〜30mgKOH/gであることを特徴とする共重合ポリエステル樹脂を要旨とするものである。
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、共重合成分として、テレフタル酸(以下、TPAと略することがある)、イソフタル酸(以下、IPAと略することがある)とを含有する酸成分と、ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略することがある)、エチレングリコール(以下、EGと略することがある)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下、CHDMと略することがある)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTMGと略することがある)とを含有するグリコール成分とからなるものである。
ネオペンチルグリコールの含有量は、40〜70モル%であることが必要であり、中でも50〜65モル%であることが好ましい。ネオペンチルグリコールを含有することにより、樹脂に柔軟性と接着性を付与することができる。ネオペンチルグリコールの含有量が40モル%未満であると、このような効果を付与することができず、また、上記したように有機溶剤に固形分30〜60質量%の濃度で溶解した場合に不溶解物、固形分の再沈殿を生じやすい。
エチレングリコールは安価であること、また耐熱性に優れることから必須成分として用いるものである。シクロヘキサンジメタノールとポリテトラメチレングリコールは、主に湿熱耐久性に優れることから必須成分として用いるものである。
したがって、これらの合計含有量が30モル%未満であると、耐熱性や湿熱耐久性に劣るポリエステル樹脂となりやすい。
本発明の共重合ポリエステル樹脂は、接着剤として使用することが好ましいものであり、中でも上記したような有機溶剤に溶解させて用いることが好ましいものである。そして、共重合ポリエステル樹脂を有機溶剤に溶解させた後、接着剤として使用する直前に硬化剤を添加して用いることが好ましいものである。
共重合ポリエステル樹脂中の水酸基末端基量が上記範囲よりも少ない場合は、分子量の大きな樹脂となるため溶剤への溶解性が低下する、また、硬化剤中のイソシアネート基と反応する部位が少なくなるため、架橋密度が低く接着性の向上効果に乏しい接着剤となる。一方、水酸基末端基量が上記範囲よりも多い場合は、樹脂の分子量が小さく、凝集力が低くなるため接着性に乏しい接着剤となる。
カルボジイミド化合物は、共重合ポリエステル樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部添加することが好ましい。
カルボジイミド化合物は、ポリエステル樹脂の加水分解によって生じる酸末端とカルボジイミド基との架橋反応によって見かけ上の分子量低下を抑えるため、一分子中にカルボジイミド基を二個以上有するポリカルボジイミドであることが好ましい。
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒として、試料濃度0.5質量%、温度20℃の条件下で測定した。
(b)溶液粘度
得られた共重合ポリエステル樹脂を酢酸エチルに不揮発分40質量%となるよう溶解し、温度25℃の条件下、リオン株式会社製VT−04ビスコテスタにて測定した。
パーキンエルマー社ダイヤモンドDSCを使用し、10℃/分で昇温、降温し測定した。2ndスキャンの昇温曲線中のガラス転移温度(補外ガラス転移開始温度)をTgとした。
得られた共重合ポリエステル樹脂を重水素化ヘキサフルオロイソプロパノールと重水素化クロロホルムとの容量比1/20の混合溶媒に溶解させ、日本電子社製LA-400型NMR装置にて 1H-NMRを測定し、得られたチャートの各共重合成分のプロトンのピークの積分強度から求めた。
得られた共重合ポリエステル樹脂を過剰の無水酢酸でアセチル化後、定法に従い中和滴定により測定して求めた。
得られた共重合ポリエステル樹脂を不揮発分40質量%となるよう酢酸エチルに溶解させたときの溶解性を目視で評価した。均一に溶解したものを溶解性良好(○)と評価し、それ以外を不溶(×)と評価した。
得られた共重合ポリエステル樹脂を不揮発分40質量%となるよう酢酸エチルに溶解した溶液に対し、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートをイソシアネート基と共重合ポリエステル樹脂の末端水酸基のモル比がNCO/OH=1.2となるように添加し、接着剤とした。
基材フィルムを2枚用意し、得られた接着剤を一方の基材フィルムにバーコーターを用いて塗布し、100℃で1分間熱処理して、乾燥肉厚10μmの接着層を有するラミネート用シートを作製した。このラミネート用シートに他方の基材フィルムのコロナ面を重ね、温度80℃、圧力100kPaで30秒間プレスし、ラミネートした。得られたラミネートシートを50℃、96時間エージングを行った後、15mm幅に切り出してサンプルとした。このサンプルを用い、23℃でT型剥離試験を行い、株式会社島津製作所製AGS−100Aオートグラフにて、JIS K−6854−3に従い、剥離強度を測定した。基材構成は下記〔構成〕とし、剥離強度5.0N/15mm以上を合格とした。
〔構成〕:<基材フィルム>/接着剤/<基材フィルム>
基材フィルム=:東レ社製、商品名ルミラーX10S、厚み125μm
(g)と同様のサンプルを用意し、恒温恒湿槽(ヤマト科学株式会社製、型式IG420)を用い、温度85℃、湿度85%の条件下にサンプルを1500時間保持することにより湿熱処理を行った。湿熱処理後の剥離強度を上記(g)と同様の方法で測定し、湿熱処理前(未処理)の剥離強度に対する保持率を下記式で算出して求めた。保持率90%以上を合格とした。
保持率(%)=〔(湿熱処理後の剥離強度)/(未処理の剥離強度)〕×100
エステル化反応缶に、テレフタル酸とエチレングリコール(EG)(モル比1/1.6)のスラリーを連続的に供給し、温度250℃、圧力0.2MPaの条件で反応させ、滞留時間を8時間として、エステル化反応率95%の反応物を得た。
得られたエステル化物9.3重量部、テレフタル酸11.7重量部、イソフタル酸19.5重量部、ネオペンチルグリコール15.9重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール8.4重量部、ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)35.2重量部、イルガノックス1010 0.3重量部を反応容器に投入し、240℃で3時間エステル化反応を行った。次に、テトラ−n−ブチルチタネート0.05重量部を反応容器に添加し、60分かけて徐々に1.3hPaになるまで減圧していき、所定の分子量に到達するまで250℃で重縮合反応を行い、その後、トリメチロールプロパン0.7重量部を反応容器に投入し、250℃で1時間攪拌を行い、共重合ポリエステル樹脂を得た。
酸成分、グリコール成分として表1に示すものを用い、実施例1と同様の方法で、表1の樹脂組成になるよう原料を投入し、エステル化反応、重縮合反応を行い、共重合ポリエステル樹脂を得た。
比較例6の共重合ポリエステル樹脂は、水酸基末端基量が5mgKOH/g未満のものであったため、の範囲にないものであったため、有機溶剤への溶解性に劣るものであり、接着強度も低いものであった。比較例7の共重合ポリエステル樹脂は、水酸基末端基量が30mgKOH/gを超えるものであったため、接着性に劣り、接着強度の低いものであった。
Claims (1)
- 酸成分とグリコール成分からなるポリエステル樹脂において、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸を含有し、酸成分中のテレフタル酸とイソフタル酸の合計含有量が60モル%以上であり、グリコール成分として、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとを含有し、グリコール成分中のネオペンチルグリコールの含有量が40〜70モル%であり、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールの合計含有量が30モル%以上であり、水酸基末端基量が5〜30mgKOH/gであることを特徴とする共重合ポリエステル樹脂。
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