JP6004229B2 - マガジンボックス - Google Patents

マガジンボックス Download PDF

Info

Publication number
JP6004229B2
JP6004229B2 JP2013106306A JP2013106306A JP6004229B2 JP 6004229 B2 JP6004229 B2 JP 6004229B2 JP 2013106306 A JP2013106306 A JP 2013106306A JP 2013106306 A JP2013106306 A JP 2013106306A JP 6004229 B2 JP6004229 B2 JP 6004229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magazine
tray
box
case
magazine box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013106306A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014096195A (ja
Inventor
眞一 前田
眞一 前田
卓人 山崎
卓人 山崎
高橋 宏
高橋  宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2013106306A priority Critical patent/JP6004229B2/ja
Publication of JP2014096195A publication Critical patent/JP2014096195A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6004229B2 publication Critical patent/JP6004229B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/22Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records
    • G11B17/228Control systems for magazines
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/22Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records
    • G11B17/221Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records with movable magazine
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/22Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records
    • G11B17/225Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records wherein the disks are transferred from a fixed magazine to a fixed playing unit using a moving carriage
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/03Containers for flat record carriers
    • G11B23/032Containers for flat record carriers for rigid discs
    • G11B23/0323Containers for flat record carriers for rigid discs for disc-packs

Landscapes

  • Automatic Disk Changers (AREA)

Description

本開示は、複数のディスク収納用マガジンを取り出し可能に格納するマガジンボックスに関する。また、本開示は、特に、複数のディスクドライブのそれぞれにディスク(CDやDVDなどのディスク状の情報記憶媒体)を供給するディスク装置において用いられるマガジンボックスに関する。
従来、複数のディスクドライブのそれぞれにディスク(CDやDVDなどのディスク状の情報記憶媒体)を供給するディスク装置として、例えば、特許文献1(特開2011−204311号公報)に記載された装置が知られている。この特許文献1のディスク装置は、1枚のディスクを収納するトレイを複数収納するカートリッジ(マガジン)と、複数のディスクドライブとを備えている。特許文献1のディスク装置は、マガジンから任意のトレイを引き出し、当該引き出されたトレイに収納された1枚のディスクを吸着パッドにより吸着保持し、任意のディスクドライブのトレイに載置するように構成されている。
特許文献1のディスク装置では、1つのトレイに1枚のディスクを収納するように構成されているので、マガジンに収納されるディスクの枚数が少ない。マガジンに収納されるディスクの枚数を増加させるには、複数枚のディスクを、トレイを介すことなく直接積層して、トレイの数を減らすことが有効であると考えられる。
しかしながら、この場合、互いに隣接するディスク同士が密着して、それらを容易に分離することができなくなる。この課題を解決する技術として、特許文献2(特開2000−117553号公報)に開示された技術がある。特許文献2には、互いに隣接する2枚のディスクの間に爪部を挿入することで、当該2枚のディスクを互いに分離し、当該分離したディスクを吸着パッドに吸着保持させる技術が開示されている。
特開2011−204311号公報 特開2000−117553号公報
前記ディスク装置においては、ディスク収納枚数の更なる増加が求められている。ディスク収納枚数を増加させるにはマガジンの数を増加させることが有効であり、このため、複数のディスク収納用マガジンを取り出し可能に格納するマガジンボックスを設けることが考えられる。また、かかるマガジンボックスを複数個数並べて収容するストッカーを設けることが、更に好ましい。
ところで、かかるディスク装置において、ディスクを収納したマガジンをマガジンボックスから選択的に抜脱して使用に供する場合、ユーザが手動にてマガジンを取り扱い操作したのでは、不慮の落下事故などによりディスクの損傷を招くおそれがある。従って、ユーザによる取り扱いを確実に防止する必要がある。しかしながら、そのために、ディスク装置の自動取り出し装置によるスムースな取り出し操作を阻害することがあってはならない。
また、マガジンボックスをディスク装置のストッカーから取り外し、データセンターの保管庫などにおいて、例えば棚上に載置し比較的長期間に亘って保管する場合、マガジンボックス内の各マガジンに収納されている複数のディスクが上下に積層された状態で保管することが考えられるが、このような状態で長期間に亘って保管すると、積層されたディスクの自重のために上下のディスクが互いに気密に重なり合って固着することなどにより、ディスクに記録された情報あるいはディスク自体の保存性が損なわれ、当該情報の再生に支障を来すおそれがある。
本開示は、以上のような技術課題に鑑みてなされたもので、ディスク装置内でトレイの自動取り出しが行われる際のスムースな取り出し動作を阻害することなく、ユーザの手動によるマガジンの取り出しを確実に防止することができる、マガジンボックスを提供することを目的とする。また、本開示は、長期間に亘って保管した場合でも、ディスクに記録された情報あるいはディスク自体の保存性が損なわれることを抑制できるようにすることを、他の目的としてなされたものである。
このため、本開示におけるマガジンボックスは、複数のディスクドライブのそれぞれにディスクを供給するディスク装置に用いられる複数のディスク収納用マガジンを取り出し可能に格納するマガジンボックスであって、
前記マガジンは、ディスクを収納するトレイと該トレイを取り出し可能に格納するケースとを有すると共に、前記トレイを前記ケースに対して解除可能にロックする第1ロック機構を備え、
該第1ロック機構は、前記トレイが前記ケース内で格納状態に維持されるべき通常時は前記トレイを前記ケースに対してロックする一方、前記ディスク装置内で前記ケースからの前記トレイの自動取り出しが行われる際には、当該トレイの自動取り出しに伴ってロック状態が解除されるように構成されており、
前記マガジンボックスは、前記複数のマガジンのケースを当該マガジンボックスに対してそれぞれ解除可能にロックする第2ロック機構を備え、該第2ロック機構は、少なくとも前記ディスク装置内で前記トレイの自動取り出しが行われる際にはロック状態を維持する、
ことを特徴としたものである。
また、この場合において、
使用時に、各マガジン内の複数のディスクが略水平に維持されるように、前記複数のマガジンを上下に積層して格納した状態でマガジンを支持するボックス底面と、
保管時に、各マガジン内の複数のディスクが略鉛直に維持されるように、前記複数のマガジンを縦置きに並べて格納した状態でマガジンを支持するボックス側面と、
前記複数のマガジンのケースをそれぞれ解除可能にロックするロック機構を備え、該ロック機構は、前記ボックス底面に配設され、少なくとも前記使用時にはロック状態を維持する、ようにしてもよい。
本開示におけるマガジンボックスによれば、前記第1ロック機構を備えたことにより、ディスク装置内でトレイの自動取り出しが行われる際のスムースな取り出し動作を阻害することなく、トレイがケース内で格納状態に維持されるべき通常時は前記トレイを前記ケースに対しロックして、ユーザの手動によるケースからのトレイ取り出しを確実に防止することができる。また、前記第2ロック機構を備えたことにより、少なくとも前記ディスク装置内でトレイの自動取り出しが行われる際には、マガジンのケースを確実にマガジンボックスにロックして、トレイのみを自動で取り出すことができる。
また、この場合において、保管時には、ボックス側面で当該マガジンボックスを支持することにより、各マガジン内の複数のディスクが略鉛直に維持されるように、複数のマガジンを縦置きに並べて格納した状態でマガジンを支持することができる。従って、各マガジン内の複数のディスク間に空気層が形成されることが期待でき、従来のように、積層されたディスクの自重のために上下のディスクが互いに気密に重なり合って固着することを防止でき、長期間に亘って保管した場合でも、ディスクに記録された情報あるいはディスク自体の保存性が損なわれることを抑制できる。このとき、ロック機構を配設したボックス底面は略鉛直に維持されることになるので、ロック機構は容易に操作でき、良好な操作性が確保されている。
本開示の実施形態1に係るディスク装置の概略構成を示す斜視図; 図1のディスク装置が備えるマガジンの斜視図; 図2Aのマガジンの分解斜視図; 図2Bのマガジンを更に詳しく示すマガジン分解斜視図; ロック機構(A)によるマガジントレイの非ロック状態およびロック状態におけるマガジン内部を部分的に示す底面図; ロック機構(B)を装着した状態を示すマガジントレイ内部の平面図および側面図; 図1のディスク装置が備えるピッカーの斜視図; 図3のピッカーが備える昇降台の駆動系の構成を示す平面図; 図3のピッカーを斜め下方から見た斜視図; 図3のピッカーが、複数のマガジンから選択されたマガジンの前方に移動した状態を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出す際の様子を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出す際の様子を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出す際の様子を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出す際の様子を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出す際の様子を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを引き出した状態を示す平面図; 図3のピッカーがマガジンからマガジントレイを複数のディスクドライブの近傍に搬送した状態を示す平面図; 図1のディスク装置が備えるマガジンストッカーの概略構成を示す斜視図; 図14Aのマガジンストッカーの一部にマガジンボックスを装着した状態を示す斜視図; 前記マガジンストッカー内に装備されるマガジンボックスの全体構成を示す斜視図; 図15のマガジンボックスの全体構成を示す分解斜視図; 樹脂バネの作用を説明するためのマガジンボックスの横断面図; マガジン装着直前の図17Aのマガジンボックスの横断面図; マガジン装着後の図17Aのマガジンボックスの横断面図; マガジントレイ取り出し後の図17Aのマガジンボックスの横断面図; ロック機構(C)の動作を説明するためのマガジンボックスの横断面図およびこのときの操作レバーの状態を示すマガジンボックスの底面図; マガジン装着直前の図18Aのマガジンボックスの横断面図; マガジン装着後の図18Aのマガジンボックスの横断面図; ロック機構(C)のロック解除状態における図18Aのマガジンボックスの横断面図およびこのときの操作レバーの状態を示すマガジンボックスの底面図; 本開示の実施の形態2に係るマガジンストッカーの分解斜視図; 図19のマガジンストッカーの非セット状態における平面図; 図19のマガジンストッカーのセット状態における平面図; 本開示の実施の形態2に係るマガジンボックスの分解斜視図; 図22のマガジンボックスの操作レバーを示す底面図; ロック機構(A)及び(D)のロック状態を示すマガジン及びマガジンボックスの横断面図; ロック機構(A)のみがロック解除しロック機構(D)はロックしている状態を示すマガジン及びマガジンボックスの横断面図; ロック機構(A)及び(D)が共にロック解除している状態を示すマガジン及びマガジンボックスの横断面図; マガジンストッカーから取り外して保管状態にあるマガジンボックスの斜視図である。 クラウド・コンピューティング・システムを利用してディスク装置の制御を行う場合のシステム構成の一例を模式的に示す構成図である。
本開示におけるマガジンボックスは、上述の構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記第2ロック機構は、マガジンボックス内に格納された前記複数のマガジンの各ケースにそれぞれ係合可能な複数のロック部材を備え、前記マガジンボックスは、前記複数のロック部材を同時にロック解除方向へ操作する操作手段を備える、ようにしてもよい。
この構成によれば、複数のマガジンをマガジンボックス内に格納した場合について、全てのマガジンについて、第2ロック機構によるケースのマガジンボックスに対するロック状態を同時に解除することができ、利便性が向上する。
この場合において、前記マガジンボックスは、少なくとも前記ディスク装置内でトレイの自動取り出しが行われる際には、複数のマガジンを上下に積層して格納した状態でボックス底面を下にして定置されており、前記第2ロック機構の前記操作手段は前記ボックス底面に配設するようにしてもよい。
この構成によれば、少なくとも前記ディスク装置内でトレイの自動取り出しが行われる際には、第2ロック機構の前記操作手段はボックス底面に位置しているので、トレイの自動取り出しが行われる際に前記操作手段が操作されることを、確実に防止することができる。
また、以上の場合において、前記マガジンは、当該マガジンがマガジンボックス内に格納されていない状態では前記トレイを前記ケースに対して取り出し不能にロックする一方、前記マガジンが前記マガジンボックス内に正常に格納されると前記トレイのケースに対するロック状態を解除する、第3ロック機構を備えることができる。
この構成によれば、マガジンがマガジンボックス内に格納されていない場合について、トレイをケースに対しより確実にロックし、ユーザの手動によるケースからのトレイ取り出しをより確実に防止することができる。
この場合において、前記マガジンボックスは、前記マガジンが当該マガジンボックス内に正常に格納されると、前記第3ロック機構のロック部材をロック解除方向へ付勢する付勢手段を備えることができる。
かかる付勢手段を備えることにより、マガジンをマガジンボックス内に正常に格納するだけで、比較的簡単な構成で確実に、第3ロック機構によるトレイのケースに対するロック状態を解除することができる。
また、この場合において、前記付勢手段は、マガジンボックス内に格納された複数のマガジンの各第3ロック機構のロック部材を同時にロック解除方向へ付勢するようにしてもよい。
この構成によれば、複数のマガジンをマガジンボックス内に格納した場合について、全てのマガジンについて、第3ロック機構によるトレイのケースに対するロック状態を同時に解除することができ、利便性が向上する。
以上の場合において、前記ディスク装置は、前記マガジンボックスを当該ディスク装置の所定位置に位置決めする位置決め部材を備え、前記マガジンボックスは、当該マガジンボックスが前記所定位置に位置決めされていない状態では前記トレイを前記ケースに対して取り出し不能にロックする一方、前記マガジンボックスが前記所定位置に位置決めされると前記トレイのケースに対するロック状態を解除する、第4ロック機構を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、マガジンボックスがディスク装置の所定位置に位置決めされていない場合について、トレイをケースに対してより一層確実にロックし、ユーザの手動によるケースからのトレイ取り出しをより一層確実に防止することができる。
また、以上の場合において、前記トレイは、内部に収納される複数のディスクの各々の中心孔に挿通する軸部を備えているようにしてもよい。
この構成によれば、各ディスクが不規則にばらけた状態で積層されることを防止でき、また、各ディスクの面方向の移動を規制してディスクの傷付きが防止される。特に、本開示における他のマガジンボックスでは、保管時に、各マガジン内の複数のディスクが略鉛直に維持されるようにマガジンボックスを支持した場合でも、各ディスクが不規則にばらけた状態で並ぶことが防止され、また、各ディスクの面方向の移動を規制してディスクの傷付きが防止される。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
<実施の形態1>
以下、図1〜図18を用いて実施の形態1を説明する。なお、以下の全ての図において、同一若しくは相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施の形態1に係るマガジンボックス50を備えたディスク装置Daの概略構成を示す斜視図である。なお、本開示においては、図1の左下側を「装置前方」といい、図1の右上側を「装置後方」という。
まず、図1を用いて、前記ディスク装置Daの全体構成について説明する。
本実施の形態に係るディスク装置Daは、2つのマガジンストッカー1,1を備えている。2つのマガジンストッカー1,1は、底シャーシ11上において、装置幅方向Yに互いに対向するように設けられている。なお、図1では、一方(手前側)のマガジンストッカー1の図示を省略している。
各マガジンストッカー1は、複数のディスク収納用マガジン2を取り出し可能に格納するマガジンボックス50を複数個数(本実施形態では、例えば5個)備えている。これら5個のマガジンボックス50は、底シャーシ11上において、装置奥行き方向Xに沿って並んでいる。各マガジンボックス50は、マガジンストッカー1内で、複数の(本実施形態では、例えば9個の)マガジン2を略水平姿勢で上下に並べた状態で格納することができる。
各マガジン2は、後で詳しく説明するように、複数枚(例えば、12枚)のディスクを収納するマガジントレイ21(図2参照)を有している。2つのマガジンストッカー1,1の間には、複数のマガジン2の中から選択された1つのマガジン2からマガジントレイ21を引き出し、当該マガジントレイ21を保持するピッカー3が設けられている。
ピッカー3は、当該保持したマガジントレイ21を、装置後方に配置された複数のディスクドライブ4の近傍まで搬送するように構成されている。ピッカー3には、マガジントレイ21から複数枚のディスクを押し出すリフター5が一体的に設けられている。
ディスクドライブ4は、ディスクに対して情報の記録又は再生を行う装置である。また、ディスクドライブ4は、トレイを用いてディスクをローディングするトレイ方式のディスクドライブである。複数のディスクドライブ4は、装置高さ方向Zに積層され、装置後方において各マガジンストッカー1,1に隣接して配置されている。一方のマガジンストッカー1に隣接して積層配置された複数のディスクドライブ4と、他方のマガジンストッカー1に隣接して積層配置された複数のディスクドライブ4との間には、キャリア6が設けられている。
キャリア6は、リフター5により押し出された複数枚のディスクを積層状態で保持し、任意のディスクドライブ4から排出されたトレイ(不図示)の上方で、前記保持した複数枚のディスクから1枚のディスクを分離し、当該分離したディスクを前記トレイに載置するように構成されている。
キャリア6及び複数のディスクドライブ4より更に装置後方には、電気回路及び電源などを内包した制御ユニット7が設けられている。制御ユニット7には、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6などの各装置の動作(モータ等)を制御する制御部9が設けられている。当該制御部9は、例えば、データを管理するホストコンピュータに接続されている。ホストコンピュータは、オペレータの指示に基づき、指定のマガジン2へのデータの書き込み又は読み出し等の動作を行うように制御部9に指令を送る。制御部9は、当該指令に従い、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6などの各装置の動作を制御する。
次に、前述した各装置及び各部品の構成についてより詳しく説明する。
マガジンストッカー1は、ピッカー3を摺動自在にガイドするガイドレール12に沿って設けられている。ガイドレール12は、装置奥行き方向X(マガジンストッカー1の長手方向)に延在するように設けられている。マガジンストッカー1の装置前方側の側面には、把手13が設けられている。把手13を引くことにより、マガジンストッカー1を装置前方に移動させることができる。各マガジンストッカー1は、装置幅方向Yに延設された仕切部(図示せず)を備えている。当該仕切部に囲まれたそれぞれの空間にマガジンボックス50が収納されている。これらマガジンボックス50及びマガジンストッカー1の構造等については、後で更に詳しく説明する。
マガジン2は、図2Aに示すように、マガジントレイ21と、マガジントレイ21を収納する略直方体形状のケース22とを備えている。ケース22の前面(一側面)には、図2Bに示すように、マガジントレイ21を挿抜可能な開口部22aが設けられている。
マガジントレイ21は、外形が平面視において略矩形状に形成されている。マガジントレイ21は、複数枚のディスク100を互いに密着して積層した状態で収納する。マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の背面側に位置する両コーナ部分には、カット部21a,21aが形成されている。また、マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の背面側に位置する側面21bは、カット部21a,21aを含む全体が円弧状に形成されている。
マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の前面側に位置する両コーナ部分には、切欠部21c,21cが形成されている。マガジントレイ21の幅方向において、切欠部21c,21cの内側には、後述する一対のフック35,35が係合する係合凹部21d,21dが形成されている。
マガジントレイ21には、複数枚のディスク100のそれぞれに設けられた中心穴100aに挿入され、各ディスク100の面方向の移動を規制する芯棒23が設けられている。この芯棒23により、各ディスク100の面方向の移動による各ディスク100の傷付きが防止される。
芯棒23の近傍には、リフター5の昇降ピン(不図示)が挿入される孔21eが少なくとも1つ以上設けられている。本実施形態では、3つの孔21eが120度間隔で設けられている。また、3つの孔21eは、ディスク100が芯棒23に挿入されたとき、当該ディスク100の内周部の非記録再生領域と対向する位置に設けられている。
図2Cは、前記図2Bのマガジン2を更に詳しく示すマガジン分解斜視図である。この図に示すように、ケース22は、上ケース体22Jと下ケース体22Kの2分割構造であり、マガジントレイ21をケース22に対してロック・アンロックする一対のロックレバー41(以下、ロックレバー(A)と称する)と、これらロックレバー(A)41,41をそれぞれ付勢する付勢バネ42,42(以下、付勢バネ(A)と称する)等を下ケース体22Kの一対のコーナ部に組み込んだ上で、上ケース体22Jと下ケース体22Kとを、図2Cにおける上下方向に組み付けて相互に固定することによって構成されている。
前記ロックレバー(A)41,41及び付勢バネ(A)42,42は何れも、マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の背面側に位置する両コーナ部分に装着されており、後述するように、マガジン2がマガジンボックス50内に格納されていない状態ではマガジントレイ21をケース22に対して取り出し不能にロックする一方、マガジン2がマガジンボックス50内に正常に格納されると前記マガジントレイ21のケース22に対するロック状態を解除するものである。
各ロックレバー(A)41には、当該ロックレバー(A)41をロック方向に付勢するために、前記付勢バネ(A)42が付設されている。この付勢バネ(A)42は、本実施の形態では例えば弦巻バネで構成されている。これらロックレバー(A)41,41と付勢バネ(A)42,42と後述する樹脂バネ62,62とで、ロック機構(以下、ロック機構(A)と称する)の主要部が構成されている。このロック機構(A)が、本開示における「第3ロック機構」に相当している。
図2Dは、ロック機構(A)によるマガジントレイ21の非ロック状態(a)及びロック状態(b)におけるマガジン2の内部を部分的に示す底面図である。特に図2D(a)から良く分かるように、ロックレバー(A)41は、一端側(図2Dにおける上側)にロック爪41aを有し、他端側(図2Dにおける下側)には、ロック解除時に外部からの解除力を受ける受け部41bが設けられており、両者41a,41bの中間部分が、下ケース22Kの背面付近に立設された弓形の縦壁22fに設けた枢支ピン22pを中心にして回動可能に支持されている。
付勢バネ(A)42は、下ケース22Kに突設したバネ支点22bに取り付けられ、ロックレバー(A)41の前記受け部41bの背面側を付勢している。この付勢バネ(A)42により、ロックレバー(A)41は、ロック方向(図2Dの右側のロックレバー(A)41における反時計回り方向)の付勢力を受け、ロックレバー(A)41は、下ケース22Kの側壁22gと略平行なロック姿勢に維持される。この状態では、ロックレバー(A)41の他端側(図2Dにおける下側)が側壁22gに当接している。
図2D(a)の非ロック状態(ケース22内へのマガジントレイ21の装着前)から、マガジントレイ21がケース22内へ挿入されて装着される際には、マガジントレイ21の爪係合部21nの近傍に設けた傾斜状の曲面部21mがロックレバー(A)41のロック爪41aを外側へ押圧しながら、マガジントレイ21が挿入される。これにより、ロックレバー(A)41は、付勢バネ(A)42の付勢力に抗しながら回動し、ロック爪41aが前記曲面部21mの表面で案内されながら爪係合部21nに嵌り込むようになっている。これにより、図2D(b)に示されるように、マガジントレイ21はケース22内に格納状態でロックされる。
また、マガジントレイ21は、図2Cで示すようにケース22内に収納された際にケース22の前面側に位置する前壁21fにライトプロテクト24が取り付けられている。このライトプロテクト24は、従来公知のもので、窓の開閉状態によって内部のディスク100への書き込みの可否を表示する。好ましくは、マガジントレイ21をケース22内から引き出すピッカー3には、ライトプロテクタ24の窓の開閉状態を検出するセンサ(不図示)が備えられており、当該マガジントレイ21について、内部のディスク100への書き込みの可否を検出するようになっている。また、マガジントレイ21は、ケース22内に収納された際にケース22の前面側に位置する部分の上方を覆う前部カバー21jを備えている。
更に、マガジントレイ21は、今一つのロックレバー43(以下、ロックレバー(B)と称する)と該レバーを付勢する付勢バネ44(以下、付勢バネ(B)と称する)とを主要部として構成される今一つのロック機構(以下、ロック機構(B)と称する)を備えている。このロック機構(B)は、後述するように、マガジントレイ21のケース22内での格納状態が維持される「通常時」は当該マガジントレイ21をケース22に対してロックする一方、マガジン2がマガジンボックス50内に格納された状態で、ディスク装置Daのトレイ自動取り出し装置(つまり、ピッカー3)によって、ケース22からのマガジントレイ21の自動取り出しが行われる際には、ピッカー3に備えられたロック解除手段(後述する一対のフック35:図3,5,8及び9参照)によってロック状態が解除されるように構成されている。尚、前記「通常時」とは、マガジン2がマガジンボックス50内に格納されているか否かに拘わらず、「マガジントレイ21のケース22内での格納状態が維持される」場合を言うものである。
ロックレバー(B)43は、一端側に回動動作の支点となる回動支点部43aを有し、他端側には、ピッカー3のフック35がマガジントレイ21の係合凹部21dに係合することにより、付勢バネ(B)44の付勢力に抗してフック35の係合方向に移動する係合端部43bと、これら両端部43a,43bの間に位置して外方へ所定量だけ突出した突出部43cと、付勢バネ(B)44を取り付けるバネ支点43dとを備えている。
この突出部43cは、マガジントレイ21がケース22内に正常に格納されている状態で、マガジントレイ21の側壁21gに形成した開口部21hに対応する箇所に位置し、この開口部21hから若干量だけ突出して、ケース22の下ケース22Kの対応する側壁22gの内面の係合部22cに係合するように構成されている。
図2Eは、ロック機構(B)を装着した状態を示すマガジントレイ21の内部を示す平面図(a)及び側面図(b)である。ロック機構(B)をマガジントレイ21内に装着した状態では、ロックレバー(B)43は、付勢バネ(B)44の付勢力によって側壁21gの内面に押し付けられており、突出部43cは側壁21gの開口部21hに嵌り込んでいる。
この状態において、ピッカー3のフック35がマガジントレイ21の係合凹部21dに係合すると、図2E(a)において矢印F2で示される係合力が係合凹部21dに加わり、これに伴って、ロックレバー(B)43の係合端部43bも、付勢バネ(B)44の付勢力に抗して矢印F2方向(フック35の係合方向)に移動する。従って、ロックレバー(B)43は回動支点部43aを中心にして、同図における時計回り方向(つまり、側壁21gの内面から離間する方向)へ回動する。この結果、突出部43cは側壁21gの開口部21hから抜け出し、ケース22の側壁22gの内面との係合が外れ、ロック機構(B)によるロック状態が解除されるようになっている。
マガジントレイ21の係合凹部21dは、ピッカー3のフック35には容易かつ確実に係合するが、人の指先とは係合することがない大きさ及び形状に設定されている。例えば、ピッカー3のロック解除手段(つまり、フック35)を、例えばチタン等の強度及び剛性の高い材料を用いて製作することにより、フック35の厚さをより薄く設定することができる。従って、この場合には、マガジントレイ21の係合凹部21dをより狭く形成して、人の指先が係合することをより確実に防止できる。
従って、前記ロック機構(B)は、「通常時」はマガジントレイ21を人が取り出すことができないようにケース22に対して確実にロックする一方、ディスク装置Daのトレイ自動取り出し装置(つまり、ピッカー3)がマガジントレイ21をケース21から自動で取り出す際には、ピッカー3のロック解除手段(つまり、フック35)によってロック状態が解除されるようになっている。このロック機構(B)が、本開示における「第1ロック機構」に相当している。
マガジン2がこのようなロック機構(B)を備えているので、(マガジン2がマガジンボックス50内に格納されているか否かに拘わらず)マガジントレイ21のケース22内での格納状態が維持されるべき「通常時」には、マガジントレイ21は、人が取り出すことができないように、ケース22に対して確実にロックされる。従って、前述のロック機構(A)は、必須のものではなく、あくまでも、マガジン2がマガジンボックス50内に格納されていない場合について、マガジントレイ21をケース22に対しより確実にロックし、ユーザの手動によるケース22からのマガジントレイ21の取り出しをより確実に防止するための、二重の安全ロック手段として作用するものである。
前記ピッカー3は、走行ベース31を備えている。走行ベース31の一方のマガジンストッカー1側には、図3に示すように、ガイドレール12を摺動自在に移動する台車31aが取り付けられている。また、走行ベース31の他方のマガジンストッカー1側には、図4に示すように、ローラ31bが取り付けられている。
走行ベース31には、図3に示すように、ピッカー3を装置奥行き方向Xに移動させる駆動力を発生させるピッカーモータ31cが設けられている。このピッカーモータ31cの駆動軸に圧入されたモータギヤ31iには、減速ギヤ31dが噛み合っている。減速ギヤ31dは、ピニオンギヤ31eと噛み合っている。ピニオンギヤ31eは、ガイドレール12に隣接して装置奥行き方向Xに延在するように設けられたラック14と噛み合っている。
ピッカーモータ31cが駆動されると、ピッカーモータ31cの駆動力がモータギヤ31i、減速ギヤ31dを介してピニオンギヤ31eに伝達され、ピニオンギヤ31eが回転する。ここで、ラック14は、底シャーシ11に固定されている。一方、走行ベース31は、底シャーシ11に固定されていない。このため、ピニオンギヤ31eが回転すると、ピニオンギヤ31eがラック14に沿って移動し、ピッカー3が装置奥行き方向Xに移動する。
ピッカーモータ31cには、例えば、ステッピングモータが用いられる。当該ピッカーモータ31cに所定のパルスを与えることにより、ピッカー3を所定のマガジン2の前に移動させることができる。
板金で形成された走行ベース31には、樹脂で形成されたピッカーベース31hが取り付けられている。ピッカーベース31hには、回転台32が、装置高さ方向Zに延在する回転軸32aを略中心として回転可能に設けられている。また、ピッカーベース31hには、回転台32を回転させる駆動力を発生させる回転台モータ31fが設けられている。回転台モータ31fの駆動軸に圧入されたモータギヤ31jには、図4に示すように、減速ギヤ31gが噛み合っている。減速ギヤ31gは、回転台32の外周部に設けられた回転台ギヤ32bと噛み合っている。回転台モータ31fが駆動されると、回転台モータ31fの駆動力がモータギヤ31j、減速ギヤ31gを介して回転台ギヤ32bに伝達され、回転台32が回転する。
回転台32には、装置高さ方向Zに延在し且つ互いに対向するように一対の昇降レール33,33が設けられている。一対の昇降レール33,33の間には、昇降台34が設けられている。また、回転台32には、昇降台34を昇降させる駆動力を発生させる昇降台モータ32cが設けられている。
昇降台モータ32cの駆動軸に圧入されたモータギヤ32kには、図4に示すように、リレーギヤ32dが噛み合っている。リレーギヤ32dには、連結シャフトギヤ32eが噛み合っている。連結シャフトギヤ32eの中心部には、連結シャフト32fが貫通している。連結シャフト32fの両端部には、ウォーム32g,32gが固定されている。各ウォーム32gは、リレーギヤ32hと噛みっている。各リレーギヤ32hは、リードスクリューギヤ32iと噛み合っている。各リードスクリューギヤ32iは、リードスクリュー32jに固定されている。各リードスクリュー32jは、昇降レール33に沿って装置高さ方向Zに延在するように設けられている。各リードスクリュー32jには、図3に示すように、昇降台34に設けられたナット34aが螺合している。
昇降台モータ32cが駆動されると、昇降台モータ32cの駆動力が、モータギヤ32k、リレーギヤ32d、連結シャフトギヤ32e、連結シャフト32f、ウォーム32g、リレーギヤ32h、リードスクリューギヤ32iを介してリードスクリュー32jに伝達され、リードスクリュー32jが回転する。これにより、昇降台34が一対の昇降レール33,33に沿って装置高さ方向Zに昇降する。
昇降台34には、図8に示すように、マガジントレイ21の係合凹部21dに係合可能な一対のフック35,35と、一対のフック35,35の開閉動作を行う機構を有すると共に前後へ移動させるチャック36とが設けられている。
また、昇降台34には、図5に示すように、チャックモータ34bが設けられている。チャックモータ34bの駆動軸に圧入されたモータギヤ34fには、減速ギヤ34cが噛み合っている。減速ギヤ34cは、リードスクリューギヤ34dに噛み合っている。リードスクリューギヤ34dは、リードスクリュー34eに固定されている。リードスクリュー34eは、一対の昇降レール33,33を結ぶ直線に対して直交する方向に延在するように設けられている。リードスクリュー34eには、チャック36に固定されたナット36aが螺合している。
チャックモータ34bが駆動されると、チャックモータ34bの駆動力が、モータギヤ34f、減速キヤ34c、リードスクリューギヤ34d、リードスクリュー34eを介してナット36aに伝達され、チャック36がリードスクリュー34eに沿って移動する。
また、チャック36は、一対のフック35,35の間隔を調整可能に構成されている。チャック36が一対のフック35,35の間隔を縮めることにより、一対のフック35,35をマガジントレイ21の係合凹部21d,21dに係合させることができる。一方、チャック36が一対のフック35,35の間隔を拡げることにより、一対のフック35,35とマガジントレイ21の係合凹部21d,21dとの係合状態を解除することができる。
一対の昇降レール33は、U字状のアングル37の両側面に取り付けられている。一対のリードスクリュー32jの上端部は、アングル37の上面に回動自在に取り付けられている。
ピッカーモータ31c、回転台モータ31f、昇降台モータ32c、及びチャックモータ34bは、FFC(フレキシブルフラットケーブル)114(図1参照)を介して電気回路及び電源などを内包した制御ユニット7の制御部9と接続され、当該制御部9により駆動を制御される。
図6〜図12は、ピッカー3がマガジントレイ21をケース22から引き出す様子を示している。走行ベース31が装置奥行き方向Xに走行するとともに、昇降台34が一対の昇降レール33に沿って装置高さ方向Zに昇降することにより、図6に示すように、複数のマガジン2の中から選択された1つのマガジン2の前方までピッカー3が移動される。また、図7に示すように、チャック36が当該マガジン2の正面に向くように、回転台32が回転される。
その後、図8に示すように、チャック36が、マガジントレイ21に向けて前進し、図9に示すように、一対のフック35,35をマガジントレイ21の係合凹部21d,21dに係合させる。この状態で、チャック36がケース22から後退することで、マガジントレイ21がケース22から引き出される。
図10に示すように、チャック36が後退する(ケース22の前方に移動する)ことにより、マガジントレイ21のカット部21aがケース22の開口部22aを通過した後、回転台32が回転軸32aを略中心として時計回りに回転される。言い換えれば、図11に示すように、マガジントレイ21の側面21bの頂点21f(回転軸32aからの距離が最も離れた位置)から回転軸32aまでの距離L1が、ケース22の側面の前端部22bから回転軸32aまでの距離L2よりも小さくなったとき、回転台32が回転軸32aを略中心として時計回りに回転される。この回転台32の回転に伴い、マガジントレイ21が図11及び図12に示すように回転軸32aを略中心として回転する。その結果、図12に示すように、マガジントレイ21がケース22から完全に引き出される。
図12に示すように、ケース22から引き出されたマガジントレイ21は、ピッカー3の走行ベース31が装置後方へ走行することにより、図13に示すように、複数のディスクドライブ4の近傍に搬送される。その後、ピッカー3のチャック36が前進し、リフター5上部のマガジントレイガイド51(図1参照)上の所定の位置にマガジントレイ21が載置される。
次に、本実施形態に係るディスク装置Daに備えられたマガジンストッカー1及びマガジンボックス50の構造等の詳細について説明する。
図14Aは、図1のディスク装置Daが備えるマガジンストッカー1の概略構成を示す斜視図であり、図14Bは、図14Aのマガジンストッカー1の一部に1個のマガジンボックス50を装着した状態を示す斜視図である。
これらの図に示すように、マガジンストッカー1は、例えば鋼板製とされた、底板92,前後一対の側板93,93及び背面板94で構成されたシャーシ91(ストッカーシャーシ)を備え、該ストッカーシャーシ91は、背面板94に対向する側(つまり、ピッカー3が配置される側)と上方とが開口するように構成されている。前記底板92の上面には、該上面を5つの領域92a〜92eに仕切る4本の仕切部95が、底板92の長手方向に直交して延設されている。また、前記底板92の下面には前後一対のキャスタ96,96が取り付けられており、把手13を持って引き操作することにより、ストッカーシャーシ91をディスク装置Daの底シャーシ11(図1参照)上でスムースに前後方向へスライド移動させることができる。
前記4本の仕切部95によって仕切られた5つの領域92a〜92eのそれぞれにマガジンボックス50が配設される。これにより、図1に示されるように、複数(本実施形態では、例えば5個)のマガジンボックス50が、複数の(本実施形態では、例えば9個の)マガジン2を略水平姿勢で上下に並べた状態で、且つ、ディスク装置Daの奥行き方向Xに沿って並んだ状態で、マガジンストッカー1のシャーシ91内に格納される。また、各マガジン2のマガジントレイ21内には、複数の(本実施形態では、例えば12枚の)ディスク100が上下に積層された状態で収納されている。
マガジンストッカー1は、ディスク装置Daの幅方向Yにおいて一対に設けられているので、この場合、マガジンボックス50は合計で10個あり、マガジン2は合計で90個ある。従って、合計で1080枚のディスクが、ディスク装置Daのマガジンストッカー1,1内に装備されることになる。なお、図14Bは、領域92aのみにマガジンボックス50が装備されている状態を示している。また、この図14Bは、マガジンボックス50自体の構造を分かり易く示すために、マガジンボックス50の最上段と最下段のみにマガジン2が格納された状態を示している。
図15は、前記マガジンストッカー1,1内に装備されるマガジンボックス50の全体構成を示す斜視図である。また、図16は、このマガジンボックス50の全体構成を示す分解斜視図である。なお、図15は、マガジンボックス50の最上段と最下段のみにマガジン2が格納された状態を示している。
これらの図に示すように、マガジンボックス50は、互いに平行に配置された底板52及び天板53と、これら底板52と天板53との間を垂直に掛け渡すように配設された一対の側板54と背面板55で、背面板55に対向する側(つまり、ピッカー3が配置される側)のみが開口した略直方体のボックス状に形成されている。また、マガジンボックス50内には、格納されたマガジン2を受承する複数の棚板56が、格納すべきマガジン2の個数に応じて取り付けられている。マガジンボックス50の主要な部材は、例えば合成樹脂製である。
側板54,54の背面板55に近接した所定幅の部分は、各棚板56で仕切られた空間に対応して、複数の(この場合、9個の)樹脂製のバネ板62(樹脂バネ)を上下方向に配列して設けた機構部61(メカ機構部)を構成している。このメカ機構部61は、側板54,54それぞれの背面板55に近接した部分に形成されている。このメカ機構部61に設けた各樹脂バネ62は、マガジン2がマガジンボックス50内に正常に格納されると、マガジン2のロックレバー(A)41をロック解除方向へ付勢して、マガジントレイ21のケース22に対するロック状態を解除するものである。この樹脂バネ62の作用については、後で詳しく説明する。
一対のメカ機構部61のうち何れか一方(図16における右方)については、各樹脂バネ62の直上方に、長方形状の窓部63がそれぞれ形成されている。このメカ機構部61の外側には、各窓部63に対応した複数の爪64(以下、ロック爪(C)と称する)を上下方向に配列して一体的に設けた爪回動軸65が配置される。前記ロック爪(C)64は、複数のマガジン2のケース22をそれぞれ解除可能にマガジンボックス50にロックするものである。
爪回動軸65の両端には、円周方向に溝が切ってあり、カットワッシャ66a,66bが固定可能となっている。爪回動軸65の上端側は、天板53の孔部53hを挿通し、この孔部53hによって回動可能に支持されている。一方、爪回動軸65の下端側は、底板52の孔部52hを挿通し、この孔部52hによって回動可能に支持されており、更に、その下端部に回動ギヤ67がロック爪(C)64と一体的に構成されている。孔部53h,52hを挿通した爪回動軸65は、前記カットワッシャ66a,66bで両端が固定されている。また、回動ギヤ67の歯部67gは内方に向けられるように構成されている。
マガジンボックス50の底板52の裏面側には、側板54と平行な方向に延びる所定幅の溝部52mが設けられており、この溝部52m内には、爪回動軸65を回動操作する操作レバー68が溝部52mの延設方向へスライド可能に収容されている。操作レバー68の先端部分には、前記回動ギヤ67の歯部67gと噛み合う駆動歯部68gが形成されている。また、この操作レバー68には、当該操作レバー68をロック方向に付勢する付勢バネ69(以下、付勢バネ(C)と称する)が付設されている。この付勢バネ(C)69は、例えばコイルバネで構成されている。前記ロック爪(C)64と爪回動軸65と付勢バネ(C)69とで、ロック機構(C)の主要部が構成されている。このロック機構(C)が、本開示における「第2ロック機構」に相当している。
前記爪回動軸65を含めてメカ機構部61の外側は、好ましくは鋼板製とされた薄板状のカバー部材59で覆われている。このようにメカ機構部61の外側をカバー部材59で覆うことにより、マガジンボックス50の作動機構部分が外部に剥き出しになることを防止し、マガジンボックス50の外観性の向上を図ることができる。
また、このカバー部材59には、メカ機構部61の各樹脂バネ62に対応する部位に、板バネ59bがそれぞれ形成されている。各板バネ59bは、カバー部材59の基材に短冊形に切り込みを入れて成形することで構成される。後述するように、樹脂バネ62がロックレバー(A)41をロック解除する際には、樹脂バネ62に一定の負荷が掛かることになるが、この状態を長期間に亘って続けば、樹脂バネ62がクリープ等によって塑性変形することが考えられるので、かかる事態を防止するために、本実施形態では、カバー部材59の板バネ59bによって樹脂バネ62のバネ作用を助勢し、その保護を図るようにている。
次に、ロック機構(A)のロックレバー(A)41をロック解除方向へ付勢する付勢手段としての前記樹脂バネ62の作用について、詳しく説明する。
図17Aは、樹脂バネ62の作用を説明するためのマガジンボックス50の横断面図、図17Bは、マガジン装着直前の図17Aのマガジンボックス50の横断面図、図17Cは、マガジン装着後の図17Aのマガジンボックス50の横断面図、また、図17Dは、マガジントレイ取り出し後の図17Aのマガジンボックス50の横断面図である。
図17A及び図17Bに示すように、マガジン2が(従ってケース22が)マガジンボックス50内に装着されていない間は、樹脂バネ62は無負荷である。そして、図17Cに示すように、マガジン2がマガジンボックス50内に正常に装着されると、マガジン2のケース22に設けられたロックレバー(A)41の受け部41bが樹脂バネ62の突起部62pと干渉することにより、樹脂バネ62の先端側が外方へ撓み、その反作用として、ロックレバー(A)41の受け部41bを内方へ押圧(付勢)する。
これにより、ロックレバー(A)41は、付勢バネ(A)42の付勢力に抗して、ロック解除方向に回動し、そのロック爪41aがマガジントレイ21の爪係合部21nから外れ、マガジントレイ21のケース22に対するロックが解除される。つまり、マガジン2をマガジンボックス50内に正常に装着するだけで、ロック機構(A)によるマガジントレイ21のケース22に対するロックが解除される。
但し、この時点では、前記ロック機構(B)(ロックレバー(B)43及び付勢バネ(B)44)によるロック状態は維持されているので、オペレータが手動でマガジントレイ21をケース22から取り出すことはできない。また、この状態では、前記ロック機構(C)(ロック爪(C)64と爪回動軸65と付勢バネ(C)69)により、ケース22はマガジンボックス50にロックされているので、ケース22がマガジンボックス50から取り出されることもない。
そして、ディスク装置Daのピッカー3が当該マガジントレイ21を取り出す際には、前述のように、ロック機構(B)によるマガジントレイ21のケース22に対するロックが解除されるので、容易に自動的に取り出すことができる。この結果、図17Dに示すように、ケース22のみがマガジンボックス50内にロックされて残ることになる。
このとき、樹脂バネ62には、ロックレバー(A)41をロック解除方向に回動させるに足る一定の負荷が掛かっており、この状態が或る程度以上の期間に亘って続くことになるが、本実施形態では、前述のように、カバー部材59の板バネ59bによって樹脂バネ62のバネ作用を助勢しており、樹脂バネ62がクリープ等によって塑性変形することが防止されている。
次に、ロック機構(C)(ロック爪(C)64と爪回動軸65と付勢バネ(C)69)によるケース22のマガジンボックス50に対するロック状態を解除する場合について説明する。
図18Aは、ロック機構(C)のロック爪(C)64の動作を説明するためのマガジンボックス50の横断面図およびこのときの操作レバー68の状態を示すマガジンボックス50の底面図である。図18Bは、マガジン装着直前の図18Aのマガジンボックス50の横断面図であり、図18Cは、マガジン装着後の図18Aのマガジンボックス50の横断面図である。また、図18Dは、ロック機構(C)のロック解除状態における図18Aのマガジンボックス50の横断面図およびこのときの操作レバー68の状態を示すマガジンボックス50の底面図である。
図18A(a)及び図18Bに示すように、マガジン2が(従ってケース22が)マガジンボックス50内に装着されていない場合でも、ロック爪(C)64は、付勢バネ(C)69の作用によって、爪先端部64aが、マガジンボックス50の側板54のメカ機構部61の窓部63から内方へ突き出たロック姿勢に維持されている。この状態では、図18A(b)に示すように、操作レバー68は、マガジンボックス50の底板52に形成した溝部52m内で、最も背面側に位置している。
そして、図18Bの状態から、マガジン2がマガジンボックス50内へ挿入されて格納される際には、ケース22の背面側に設けた爪係合部22nの近傍に形成した斜面部22mが、ロック爪(C)64の爪先端部64aを外側へ押圧しながら、マガジン2が挿入される。これにより、ロック爪(C)64は、付勢バネ(C)69の付勢力に抗しながら回動し、爪先端部64aが前記斜面部22mの表面で案内されながら爪係合部22nに嵌り込むようになっている。これにより、図18Cに示されるように、マガジン2のケース22は、マガジンボックス50内に格納状態でロックされる。
当該マガジンボックス50をマガジンストッカー1から取り外して、マガジン2をケース22ごと(つまり、ケース22と一体的に)取り出す際には、図18D(b)に示すように、付勢バネ(C)69の付勢力に抗して、操作レバー68を底板52の溝部52m内で反背面方向(図18D(b)における矢印F4方向)へスライドさせる。これにより、当該操作レバー68の駆動歯部68gを介して、これと噛み合う歯部67gを有する回動ギヤ67が、ロック解除方向へ所定量回動する。これに伴って爪回動軸65及びロック爪(C)64が同方向に回動し、爪先端部64aが、マガジンボックス50の側板54の窓部63から外方へ抜け出したロック解除姿勢にされる(図18D(a)参照)。このように、付勢バネ(C)69の付勢力に抗して、操作レバー68をロック解除方向へスライドさせ、このスライド位置を保ちながら、マガジン2をケース22ごと取り出すことができる。
以上、説明したように、本実施の形態に係るマガジンボックス50によれば、ロック機構(B)を備えたことにより、ディスク装置Daのピッカー3によるスムースな取り出し操作を阻害することなく、マガジントレイ21がケース22内で格納状態に維持されるべき通常においては当該マガジントレイ21をケース22に対しロックして、ユーザの手動によるケース22からのマガジントレイ21の取り出しを確実に防止することができる。また、ロック機構(C)を備えたことにより、少なくともピッカー3の作動時には、マガジン2のケース22を確実にマガジンボックス50にロックして、マガジントレイ21のみを自動で取り出すことができる。
この場合において、前記ロック機構(C)は、マガジンボックス50内に格納された複数のマガジン2の各ケース22にそれぞれ係合可能な複数のロック爪(C)64を備え、前記マガジンボックス50は、これら複数のロック爪(C)64を同時にロック解除方向へ操作する操作レバー68を備えている。従って、複数のマガジン2をマガジンボックス50内に格納した場合について、全てのマガジン2について、ロック機構(C)によるケース22のマガジンボックス50に対するロック状態を同時に解除することができ、利便性が向上する。
また、この場合において、マガジンボックス50は、少なくとも前記ピッカー3の作動時(つまり、ディスク装置Da内での使用時)には、複数のマガジン2を上下に積層して格納した状態でボックス底面52を下にしてマガジンストッカー1の底板92上に定置されており、前記ロック機構(C)の操作レバー68をボックス底板52の底面に配設したことにより、ディスク装置Da内での使用時には、ロック機構(C)の操作レバー68が操作されることを確実に防止できる。
更に、以上の場合において、前記マガジン2は、当該マガジン2がマガジンボックス50内に格納されていない状態ではマガジントレイ21をケース22に対して取り出し不能にロックする一方、マガジン2がマガジンボックス50内に正常に格納されるとマガジントレイ21のケース22に対するロック状態を解除する、ロック機構(A)を備えたことにより、マガジン2がマガジンボックス50内に格納されていない場合について、マガジントレイ21をケース22に対しより確実にロックし、ユーザの手動によるケース22からのトレイ取り出しをより確実に防止することができる。
この場合において、マガジンボックス50は、マガジン2が当該マガジンボックス50内に正常に格納されると、前記ロック機構(A)のロックレバー(A)41をロック解除方向へ付勢する付勢バネ(A)42を備えたことにより、マガジン2をマガジンボックス50内に正常に格納するだけで、比較的簡単な構成で確実に、ロック機構(A)によるマガジントレイ21のケース22に対するロック状態を解除することができる。
また、この場合において、前記付勢バネ(A)42は、マガジンボックス50内に格納された複数のマガジン2の各ロック機構(A)のロックレバー(A)41を同時にロック解除方向へ付勢するようにしたことにより、複数のマガジン2をマガジンボックス50内に格納した場合について、全てのマガジン2について、ロック機構(A)によるマガジントレイ21のケース22に対するロック状態を同時に解除することができ、利便性が向上する。
また、以上の場合において、マガジントレイ21が、内部に収納される複数のディスク100の各々の中心孔100aに挿通する芯棒23を備えていることにより、各ディスク100が不規則にばらけた状態で積層されることを防止でき、また、各ディスク100の面方向の移動を規制してディスク100の傷付きを防止することができる。
<実施の形態2>
次に、図19〜図25を用いて本開示の実施の形態2を説明する。なお、以下においては、実施の形態1における場合と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
前述の実施の形態1においては、マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の背面側に位置する両コーナ部分のそれぞれにロック機構(A)が設けられていたが、この実施の形態2は、大略的に言えば、そのうちの一方を別の機能を備えたロック機構(D)に置き換えたものである。
図19は、実施の形態2に係るマガジンストッカー101の分解斜視図であり、装置奥行き方向Xに向かって装置幅方向における右側に位置するものを例にとって示したものである。尚、左側に位置するものも、左右が反対になる点を除いては、実質的に同様の構造をそなえている。
マガジンストッカー101は、複数のディスク収納用マガジン102を取り出し可能に格納するマガジンボックス150を複数個数(実施の形態1と同様に、例えば5個)備えている。これら5個のマガジンボックス150は、ディスク装置Daの底シャーシ11(例えば図1参照)上において、装置奥行き方向Xに沿って並んでいる。マガジンボックス150は、マガジンストッカー101内で、複数の(実施の形態1と同様に、例えば9個の)マガジン102を略水平姿勢で上下に並べた状態で格納することができる。
前記マガジンストッカー101は、図19に示されるように、全体の基本構成は、実施の形態1におけるマガジンストッカー1(例えば、図14A及び14B参照)と類似しており、例えば鋼板製とされた、底板192,前後一対の側板193,193及び背面板194で構成されたシャーシ191(ストッカーシャーシ)を備え、該ストッカーシャーシ191は、背面板194に対向する側(つまり、ピッカー3が配置される側)と上方とが開口するように構成されている。前記底板192の上面には、該上面を5つの領域192a〜192eに仕切る4本の仕切部195が、底板192の長手方向に直交して延設されている。尚、具体的には図示していないが、実施の形態1における場合と同様に、底板192の下面には前後一対のキャスタが設けられ、また、装置手前方向の側板193には引き操作用の把手が取り付けられる。
前記4本の仕切部195によって仕切られた5つの領域192a〜192eのそれぞれには、マガジンボックス150が配設される。これにより、実施の形態1における場合と同様に、複数(例えば5個)のマガジンボックス150が、ディスク装置Daの奥行き方向Xに沿って並んだ状態で、マガジンストッカー101のシャーシ191内に格納される。
前記仕切部195には、マガジンボックス150のY方向の位置決めピンが設けられており、後述するマガジンボックス150の底板152の裏面側に設けられた一対の溝(例えば、丸穴、長穴)と係合する。これにより、5つの領域192a〜192eのどこにマガジンボックス150を載せても、マガジンボックス150の底面に配置された回動ピース167のピン溝部167gは、各領域に配置された後述の第2リンク部材185のピン185pと精度良く位置決めを行うことができる。
前記マガジンストッカー101を、ディスク装置Daの底シャーシ11(例えば図1参照)上で奥行き方向Xに摺動させ、その先端側をディスクドライブ4側に当て止めることにより、当該マガジンストッカー101上に搭載されたマガジンボックス150をディスク装置Daの所定位置に位置決めすることができる。すなわち、マガジンストッカー101が、本開示における「位置決め部材」に相当している。
マガジンストッカー101の底板192の裏面には、後で詳しく説明するロック機構(D)を作動させるためのスライドバー181が、ディスク装置Daの奥行き方向Xに沿って且つ底板192の裏面に対して摺動可能に配設されている。スライドバー181の上面には、所定間隔に設定された5箇所に所定高さの突起部181pが設けられている。
図20は、前記マガジンストッカー101がディスク装置Daの所定位置に位置決めされていない非セット状態を示す平面図であり、図21は、当該マガジンストッカー101がディスク装置Daの所定位置に位置決めされたセット状態を示す平面図である。これらの図から良く分かるように、底板192の5つの領域192a〜192eのそれぞれには、前記スライドバー181の突起部181pを挿通させる長溝192gが形成されており、スライドバー181が、ディスク装置Daの奥行き方向Xに沿って摺動する際には、各突起部181pが前記長溝192g内を自在に摺動するように構成されている。
スライドバー181は、マガジンストッカー101の非セット状態では、マガジンストッカー101の底板192の先端から所定量だけ突出している。この非セット状態では、スライドバー181の突起部181pは底板192の長溝192gの前端近傍に位置している(図20参照)。そして、マガジンストッカー101が奥行き方向Xに押動され位置決めされセットされると、スライドバー181は、その先端部がディスクドライブ4側に当接して奥行き方向Xと反対向きに押圧されることにより、その押圧量だけ奥行き方向Xと反対向きにスライド移動する。これにより、スライドバー181の突起部181pは底板192の長溝192g内を奥行き方向Xと反対向きにスライド移動する(図21参照)。スライドバー181の後端(奥行き方向Xと反対側の端部)には、セット状態にあるスライドバー181を元の非セット状態に復帰させる方向に付勢するリターンスプリング182が付設されている。
5つの領域192a〜192eのそれぞれの底板192の長溝192gの近傍には、後述するロック機構(D)を作動させるためのリンク機構183が配設されている。この例では、リンク機構183は第1リンク部材184と第2リンク部材185の2つのリンク部材を備えている。前記スライドバー181の突起部181pは、底板192の長溝192gを挿通した上で、更に、第1リンク部材184の一端側に設けられた長溝184gを摺動自在に挿通している。前記第1リンク部材184は、固定ピン184fにより底板192へ回動自在に取り付けられている。また、この第1リンク部材184の他端側に設けられた係合穴184hは、第2リンク部材185に設けられた係合ピン185nと係合している。
更に、第2リンク部材185は、固定ピン185fにより底板192へ回動自在に取り付けられている。また、第2リンク部材185の他端185b側に設けられた係合ピン185pは、後述する回動ピース167のピン溝部167gに回動自在に係合している。リンク機構183は、底板192上に配設された後、その上方をリンクカバー186で覆われる。このリンクカバー186は底板192上にネジ止めされる。
図22は、実施の形態2に係るマガジンストッカー101内に装備されるマガジンボックス150の概略構成を示す分解斜視図である。このマガジンボックス150は、全体の基本構成は、前述の実施の形態1におけるマガジンボックス50(例えば、図16参照)と類似している。実施の形態1においては、マガジントレイ21がケース22内に収納された際にケース22の背面側に位置する両コーナ部分のそれぞれにロック機構(A)が設けられていたが、この実施の形態2では、そのうちの一方(装置奥行き方向X側のコーナ部分)を別の機能を備えたロック機構(D)に置き換えたものである。
図22に示すように、マガジンボックス150は、実施の形態1におけるものと実質的に同様の片側(ロック機構(A)が配置される側:装置奥行き方向Xと反対側)の側板54と背面板55と棚板56とを備えている。底板152と天板153と他側(ロック機構(D)が設けられる側:装置奥行き方向X側)の側板154とは、実施の形態1のマガジンボックス50におけるものと異なっている。
また、前記ロック機構(A)が配置される側(装置奥行き方向Xと反対側)の側板54の背面板55に近接した所定幅の部分には、実施の形態1におけるものと実質的に同様の、樹脂バネ62及び窓部63を備えたメカ機構部61が配置されている。また、このメカ機構部61の外側には、実施の形態1におけるものと実質的に同様の、複数のロック爪(C)64を上下方向に配列して一体的に設けた爪回動軸65が配置される。
この爪回動軸65は、例えば上下方向に3分割して形成されたスリーブ65sの外周部に前記複数のロック爪(C)64を一体的に設け、かかるスリーブ65sの内部に軸芯材65cを嵌挿させ両者を一体化させて構成されるものである。尚、実施の形態1においては、具体的に図示しなかったが、この爪回動軸65の構成は上記と同様である。また、天板153の孔部53h及び底板152の孔部52h、並びにカットワッシャ66a及び66bを用いた、爪回動軸65のマガジンボックス150への固定構造は、実施の形態1における場合と実質的に同様である。
爪回動軸65の底板孔部52hによる下端支持部の下側には、実施の形態1における回動ギヤ67の代わりに、リンク部材77(連結リンク)が一体的に固着されている。この連結リンク77の先端下面には、下方へ突出するピン77p(連結ピン)が一体的に設けられている。
図23はマガジンボックス150の底面図であるが、この図にも示すように、マガジンボックス150の底板152の裏面側には、爪回動軸65を回動操作する操作レバー168が配設されている。マガジンボックス150の底板152の裏面側には、全体として側板54,154と平行な方向に延びる所定幅の溝部152mが設けられており、この溝部152m内に前記操作レバー168がスライド可能に収容されている。前記連結リンク77の連結ピン77pは、この操作レバー168の先端部分に設けられた長溝168g内に、回動自在かつ摺動自在に係合している。
操作レバー168には、実施の形態1における場合と同様に、当該操作レバー168をロック方向に付勢する付勢バネ169(以下、付勢バネ(C)と称する)が付設されている。この付勢バネ(C)169は、例えばコイルバネで構成されており、操作レバー168の例えば中間部分に設けられたバネ装着部168bに装着される。この実施形態2においても、実施の形態1における場合と同様に、前記ロック爪(C)64と爪回動軸65と付勢バネ(C)169とで、ロック機構(C)の主要部が構成されており、このロック機構(C)が、本開示における「第2ロック機構」に相当している。
そして、ユーザが操作レバー168の操作用穴部168hに指を掛けて引き操作することにより、付勢バネ(C)169の付勢力に抗して、操作レバー168が所定量だけ引き出され、連結リンク77が所定方向(図23における時計回り方向)に回動する。これにより、実施の形態1における場合と同様に、爪回動軸65及びロック爪(C)64が所定方向(ロック解除方向)に回動し、爪先端部64aがロック解除姿勢にされる(図18D(a)参照)。このように、付勢バネ(C)169の付勢力に抗して、操作レバー168をロック解除方向へスライドさせ、このスライド位置を保ちながら、マガジン2をケース22ごと取り出すことができる。尚、この実施の形態2では、爪回動軸65を駆動するのに連結ピン77p付きの連結リンク77を用いているが、この代わりに、実施の形態1における回動ギヤ67を用いるようにしてもよい。
また、マガジンボックス150の底板152の裏面側には、前記操作レバー168の側方に、係止解除レバー268が配設されている。この係止解除レバー268は、操作レバー168用の溝部152mと略平行な溝部152n内にスライド可能に収容されている。更に、この係止解除レバー268には、当該レバー268を操作した際に、レバー初期位置へ復帰させる方向に付勢力を作用させるリターンスプリング269が付設されている。このリターンスプリング269は、係止解除レバー268の例えば中間部分に設けられたバネ装着部268bに装着される。
かかる係止解除レバー268及び前記操作レバー168をマガジンボックス150の底板152の裏面側に配設した後、この底板152の裏面側は底板カバー79で覆われる。この底板カバー79には、前記各レバー168,268の操作用穴部168h,268h及び前述のリンクカバー186に対応した開口部79a,79b,79cが形成されている。
図19に示されるように、ストッカーシャーシ191の底板192の各領域192a〜192eに対して、背面板194の下端部分の近傍に長溝状の係止スロット194hが形成されている。一方、前記係止解除レバー268の先端下部には、公知のテーパ構造を有する係止爪部268aが設けられている。
そして、ユーザが、マガジンボックス150をストッカーシャーシ191の底板192上で背面板194側に押し込んで位置決めする際には、係止解除レバー268の先端下部の係止爪部268aが、そのテーパに沿って背面板194の係止スロット194hに嵌り込んで係止される。これにより、ユーザは、マガジンボックス150がストッカーシャーシ191内で位置決めされたことを、係止爪部268aが係止スロット194hに嵌り込むことによって生じる節度感をもって、確実に感知することができる。
以上のようにして位置決めされたマガジンボックス150をストッカーシャーシ191から取り出す際には、ユーザが係止解除レバー268の操作用穴部268hに指を掛けて引き操作することにより、係止爪部268aがテーパ作用によって係止スロット194hから抜脱され、係止状態が解除されてマガジンボックス150を支障なく取り出せるようになる。
図22に戻って、マガジンボックス150のロック機構(A)が配置されるのと反対側(装置奥行き方向X側)には、当該マガジンボックス150がディスク装置Daの所定位置に位置決めされていない状態ではマガジントレイ21をケース122に対して取り出し不能にロックする一方、マガジンボックス150が前記所定位置に位置決めされるとマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を解除する、ロック機構(D)を備えている。
図24A,24B及び25は、ロック機構(A)及び(D)を示すマガジン102及びマガジンボックス150の横断面図であるが、これらの図に示すように、マガジン102のロック機構(A)が配置されるのと反対側のコーナ部分には、ロック機構(A)における場合と同様に、マガジントレイ21をケース122に対してロック・アンロックするロックレバー141(以下、ロックレバー(D)と称する)が配設され、このロックレバー(D)141には、当該ロックレバー(D)141をロック方向に付勢するために、ロック機構(A)における場合と同様に、例えば弦巻バネで構成された付勢バネ142(以下、付勢バネ(D)と称する)が付設されている。
ロックレバー(D)141は、一端側(図24A,24B,25における上側)にロック爪141aを有し、他端側(各図における下側)には、ロック解除時に外部からの解除力を受ける受け部141bが設けられており、両者141a,141bの中間部分が、ケース122に設けた枢支ピン122pを中心にして回動可能に支持されている。
このロックレバー(D)141の支持構造および付勢バネ(D)142の取付構造は、ロック機構(A)における場合と同様である。また、ロックレバー(D)141の回動動作に伴ってロック爪141aがマガジントレイ21をケース122に対してロック・アンロックする動作も、ロック機構(A)における場合と同様である。
ロックレバー(D)141の受け部141bの外側には、ロックレバー(D)141によるマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を解除するロック解除爪164が位置している。
図22に示されるように、マガジンボックス150のロック機構(A)が配置されるのと反対側(装置奥行き方向X側)には、複数のロック解除爪164を上下方向に配列して一体的に設けた爪回動軸165が配置される。
この爪回動軸165は、ロック機構(A)の爪回動軸65と同様に、例えば上下方向に3分割して形成されたスリーブ165sの外周部に前記複数のロック解除爪164を一体的に設け、かかるスリーブ165sの内部に軸芯材165cを嵌挿させ両者を一体化させて構成されるものである。尚、天板153の孔部153h及び底板152の孔部(不図示)、並びにカットワッシャ166a及び166bを用いた、爪回動軸165のマガジンボックス150への固定構造は、ロック機構(A)の爪回動軸65における場合と同様である。爪回動軸165の外側は、好ましくは鋼板製とされた薄板状のカバー部材159で覆われている。このようにロック解除爪164及び爪回動軸165などの作動機構部の外側をカバー部材159で覆うことにより、マガジンボックス50の外観性の向上が図られている。
爪回動軸165の下端支持部の下側には、爪回動軸165を初期状態に復帰させるリターンスプリング160が装着されている。このリターンスプリング160は、例えば弦巻バネで構成されている。また、前述のリンク機構183に連結される回動ピース167が、当該爪回動軸165に対して一体的に固定されている。
前記ロックレバー(D)141と付勢バネ(D)142とロック解除爪164と爪回動軸165とで、ロック機構(D)の主要部が構成されている。このロック機構(D)が、本開示における「第4ロック機構」に相当している。
図20及び図21に示されるように、回動ピース167の下面側に設けられたピン溝部167gは、第2リンク部材185の先端側に連結されており、スライドバー181の作動に伴うリンク機構183の動きによって係合ピン185pが移動し、回動ピース167が(従って、爪回動軸165が)回動するようになっている。
すなわち、マガジンストッカー101がディスク装置Daの所定位置に位置決めされていない非セット状態では、リンク機構183は図20に示された状態にある。このとき、爪回動軸165は回動していない初期状態にあって、ロック解除爪164は、爪先端部164aはロックレバー(D)141の受け部141bに当接するのみである。
マガジンストッカー101が、この非セット状態から、ディスク装置Daの所定位置に位置決めされてセット状態になると、前述のように、スライドバー181がスライドすることにより突起部181pが第1リンク部材184の長溝184g内で摺動し、リンク機構183は図21に示された状態になる。このリンク機構183の動きに伴って、回動ピース167のピン溝部167gが図20に示す位置から図21に示す位置に移動する。これにより、回動ピース167が(従って、爪回動軸165が)反時計回り方向に回動する。この回動方向は、図24A,24B,25においてロック解除爪164を時計回り方向に回動させる方向、つまりロックレバー(D)141の受け部141bを押圧して、ロック爪141aによるマガジントレイ21のケース122に対するロックを解除する方向である。
尚、以上の説明は、マガジンストッカー101において、装置奥行き方向Xに向かって装置幅方向の右側に位置するものを例にとって示したものである。左側に位置するものについては、マガジンストッカー101がセット状態とされた際の爪回動軸165の回動方向が上記とは逆向きになってしまう。従って、この左側に位置するものについては、ロック機構(A)とロック機構(D)の配設位置を、装置奥行き方向Xについて逆にすればよい。これにより、左右のマガジンストッカー101について同一のリンク機構183を用いることができる。
或いは、ロック機構(A)とロック機構(D)の配設位置はそのままで、リンク機構183について、例えば単一リンク式にするなど変更を加えることにより、セット状態とされた際の爪回動軸165の回動方向が、ロックレバー(D)141のロック爪141aによるマガジントレイ21のロック解除方向となるようにすることもできる。この場合には、マガジンボックス150について、マガジンストッカー101の左側用と右側用とで区別する必要はない。
以下、マガジンストッカー101のディスク装置Daに対する位置決め状態(セット/非セット状態)の変化と、ロック機構(D)によるマガジントレイ21のケース122に対するロック・アンロック状態の変化について説明する。
先ず、マガジン102がマガジンボックス150内に格納されるまでは、ロック機構(A)とロック機構(D)は共に、マガジントレイ21をケース122に対してロックしている。尚、このとき、ロック機構(B)もマガジントレイ21をケース122に対してロックしている。
次に、このマガジン102をマガジンボックス150内に格納する際、完全に格納される直前で、ロック機構(A)側に設けられている樹脂バネ62がロックレバー(A)41にロック解除方向の付勢力を及ぼす直前の状態では、ロック機構(A)はマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を維持しており、マガジントレイ21は、ロック機構(A)とロック機構(D)の両方でケース122に対してロックされている。図24Aは、このマガジン完全格納の直前の状態を示している。
この後、マガジン102がマガジンボックス150内に完全に格納されて、樹脂バネ62がロックレバー(A)41にロック解除方向の付勢力を及ぼすと、ロック機構(A)はマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を解除する。このとき、ロック機構(D)はマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を維持している。図24Bは、このマガジン完全格納状態を示している。尚、このマガジン完全格納状態では、ロック機構(C)によって、ケース122がマガジンボックス150に対してロックされる。
次に、マガジンストッカー101のストッカーシャーシ191に所要のマガジンボックス150を全て搭載し、ストッカーシャーシ191をスライドさせてディスク装置Daの所定位置に位置決めして(図21参照)、マガジンストッカー101をセット状態にする。これにより、前述のように、ロック機構(D)によるマガジントレイ21のケース122に対するロック状態が解除される(図25参照)。この状態では、マガジントレイ21をケース122に対してロックしているのは、ロック機構(B)だけである。
以上、説明したように、本実施の形態2においては、マガジンボックス150は、当該マガジンボックス150が位置決め部材(マガジンストッカー101)によりディスク装置Daの所定位置に位置決めされていない状態ではマガジントレイ21をケース122に対して取り出し不能にロックする一方、マガジンボックス150が前記所定位置に位置決めされるとマガジントレイ21のケース122に対するロック状態を解除する、ロック機構(D)を備えている。従って、マガジンボックス150がディスク装置Daの所定位置に位置決めされていない場合について、マガジントレイ21をケース122に対してより一層確実にロックし、ユーザの手動によるケース122からのマガジントレイ21の取り出しをより一層確実に防止することができるのである。
周知のように、貴重なコンテンツを記録したディスク及びそれを格納したマガジンについては、その取り扱い及び保管などに関し極めて高い安全性が求められ、ユーザ等を含めて人が手動で取り扱うことは、確実に回避されるべきである。
本開示によれば、実施の形態1及び実施の形態2の何れについても、各取り扱いステップ及び各操作ステップなどにおいて、多様なロック機構(A)〜(D)が二重もしくは三重にロック・アンロックすることにより、人が手動で取り扱うことをより一層確実に防止することができる。
また、以上のように構成されたマガジンボックス50,150は、ディスク装置Daでの使用時には、各マガジン2,102内の複数のディスク100が略水平に維持されるように、複数のマガジン2を上下に積層して格納した状態で底板52,152によって支持している。
しかし、ディスク装置Daでの使用を終えた後、マガジンボックス50,150をマガジンストッカー1,101から取り外し、例えばデータセンターの保管庫などにおいて、例えば棚上に載置し比較的長期間に亘って保管する場合には、マガジンボックス50,150内の各マガジン2,102に収納されている複数のディスク100が上下に積層された状態で長期間に亘って保管すると、積層されたディスク100の自重のために上下のディスク100が互いに気密に重なり合って固着することなどにより、ディスク100に記録された情報あるいはディスク100自体の保存性が損なわれ、当該情報の再生に支障を来すおそれがある。
そこで、本開示では、使用後の保管時には、各マガジン2,102内の複数のディスク100が略鉛直に維持されるようにしている。
次に、例えば、実施の形態1におけるマガジンボックス50を例にとって、その使用後の保管について説明する。
図26は、マガジンストッカー1から取り外して保管状態にあるマガジンボックス50の斜視図である。この図に示すように、前記マガジンボックス50を保管庫の保管棚81上に保管する際には、マガジンボックス50の何れか一方の側板54が保管棚81上に横たわるように載置するようにしている。
これにより、前記側板54が、各マガジン2内の複数のディスク100が略鉛直に維持されるように、複数のマガジン2を縦置きに並べて格納した状態で支持することになる。
このとき、マガジンボックス50の底板52は、保管棚81上で略鉛直に維持されるので、底板52の裏面に配置された第3ロック機構の操作レバー68は、保管棚81上で容易に操作でき、良好な操作性が確保されている。
このように、マガジンボックス50を保管棚81上に保管する際には、ボックス側板54で当該マガジンボックス50を支持することにより、各マガジン2内の複数のディスク100が略鉛直に維持されるように、複数のマガジン2を縦置きに並べて格納した状態でマガジン2を支持することができる。従って、各マガジン2内の複数のディスク100間に空気層が形成されることが期待でき、従来のように、積層されたディスク100の自重のために上下のディスク100が互いに気密に重なり合って固着することを防止でき、長期間に亘って保管した場合でも、ディスク100に記録された情報あるいはディスク100自体の保存性が損なわれることを抑制できる。
また、前述のように、マガジントレイ21が、内部に収納される複数のディスク100の各々の中心孔100aに挿通する芯棒23を備えていることにより、特に、保管時においては、各マガジン2内の複数のディスク100が略鉛直に維持されるようにマガジンボックス50を支持した場合でも、各ディスク100が不規則にばらけた状態で並ぶことを有効に防止でき、また、各ディスク100の面方向の移動を規制してディスク100の傷付きを有効に防止することができる。
なお、図26で示したマガジンボックスの保管態様は、必ずしもディスク装置に用いられるマガジンボックスに適用が限定されるものではない。従って、第1ロック機構および第2ロック機構を備えていない場合についても、長期間保管時のディスク保存性を高める保管態様として、有効に適用することができる。
以上の実施形態では、前述のように、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6などのディスク装置Daの各構成要素の動作(モータ等の動作)は、電気回路及び電源などを内包した制御ユニット7に設けられた制御部9によって行われる。当該制御部9は、例えば、データを管理するホストコンピュータに接続されており、ホストコンピュータは、オペレータの指示に基づき、指定のマガジン2へのデータの書き込み又は読み出し等の動作を行うように制御部9に指令を送り、制御部9は、当該指令に従い、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6などの各構成要素の動作を制御するように構成されている。
このような制御を所謂クラウド・コンピューティング・システムを利用しておこなうこともできる。図27は、クラウド・コンピューティング・システムを利用してディスク装置の制御を行う場合のシステム構成の一例を模式的に示す構成図である。
図27に示すように、クラウド・コンピューティング・システムは、ネットワークNwを介してアクセス可能なサーバSc(所謂クラウドサーバ)を備えており、ディスク装置Dbは、この場合、例えば制御ユニット307内にネットワーク通信部310を備えている。このネットワーク通信部310により、ディスク装置DbがネットワークNwを介してクラウドサーバScと通信可能に接続されている。かかるネットワーク通信部310は、ディスク装置Dbの制御ユニット307内に設けてもよく、或いは制御ユニット307とは別設としてもよい。
ディスク装置Dbを操作するユーザ端末機Pcも、ネットワークNwを介してクラウドサーバScと通信可能に接続されている。かかるユーザ端末機Pcとしては、例えば、マイクロコンピュータを主要部として構成された所謂パーソナルコンピュータで通信機能を有するものを用いることができる。
クラウドサーバScは、例えば、ユーザ端末機Pcを用いて行う所要の制御や演算を実行するためのプログラム、更には、かかる制御や演算に必要なデータ類についても、少なくともその一部を保持しており、ユーザの要求に応じて、その都度必要なプログラムやデータ類をダウンロードし利用に供することができる。
また、図27に示すように、以上のようなユーザ端末機PcをネットワークNwに複数接続するようにしてもよい。また、複数のディスク装置DbをネットワークNwに接続してそれぞれ制御することもできる。
なお、以上のディスク装置Dbは、ネットワーク通信部310を備えてクラウドサーバScを利用して制御される点を除いては、前述のディスク装置Daと同様の構成を備え同様の作動を行うものである。
かかるクラウド・コンピューティング・システムを利用することにより、ディスク装置やユーザ端末機もしくはこれらに付設した記憶装置などにプログラムやデータ類を保持させていた従来に比して、これら機器および装置の構成を簡素化することが可能になる。利用するプログラムやデータ類が肥大化せざるを得ない場合などには、特に有効である。
なお、クラウドサーバScを、上述のようなディスク装置Dbの制御用途や演算用途に代えて、或いはこれらに加えて、ディスク装置Dbのデータバックアップ用途に供するようにしてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、複数のディスク収納用マガジンを取り出し可能に格納するマガジンボックスにおいて有用であり、また、特に、複数のディスクドライブのそれぞれにディスクを供給するディスク装置に用いられるマガジンボックスにおいて有用である。
1,101 マガジンストッカー
2,102 マガジン
3 ピッカー
4 ディスクドライブ
21 マガジントレイ
22,122 ケース
23 芯棒
35 フック
41 ロックレバー(A)
42 付勢バネ(A)
43 ロックレバー(B)
44 付勢バネ(B)
50,150 マガジンボックス
52,152 底板
54,154 側板
62 樹脂バネ
64 ロック爪(C)
65 爪回動軸
68,168 操作レバー
69,169 付勢バネ(C)
81 保管棚
100 ディスク
100a 中心穴
141 ロックレバー(D)
142 付勢バネ(D)
164 ロック解除爪
165 爪回動軸
Da,Db ディスク装置

Claims (10)

  1. 複数のディスクドライブのそれぞれにディスクを供給するディスク装置に用いられる複数のディスク収納用マガジンを取り出し可能に格納するマガジンボックスであって、
    前記マガジンは、ディスクを収納するトレイと該トレイを取り出し可能に格納するケースとを有すると共に、前記トレイを前記ケースに対して解除可能にロックする第1ロック機構を備え、
    該第1ロック機構は、前記トレイが前記ケース内で格納状態に維持されるべき通常時は前記トレイを前記ケースに対してロックする一方、前記ディスク装置内で前記ケースからの前記トレイの自動取り出しが行われる際には、当該トレイの自動取り出しに伴ってロック状態が解除されるように構成されており、
    前記マガジンボックスは、前記複数のマガジンのケースを当該マガジンボックスに対してそれぞれ解除可能にロックする第2ロック機構を備え、該第2ロック機構は、少なくとも前記ディスク装置内で前記トレイの自動取り出しが行われる際にはロック状態を維持する、
    ことを特徴とするマガジンボックス。
  2. 前記第2ロック機構は、前記マガジンボックス内に格納された前記複数のマガジンの各ケースにそれぞれ係合可能な複数のロック部材を備え、前記マガジンボックスは、前記複数のロック部材を同時にロック解除方向へ操作する操作手段を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載のマガジンボックス。
  3. 前記マガジンボックスは、少なくとも前記ディスク装置内で前記トレイの自動取り出しが行われる際には、前記複数のマガジンを上下に積層して格納した状態でボックス底面を下にして定置されており、前記操作手段は前記ボックス底面に配設されている、ことを特徴とする請求項2に記載のマガジンボックス。
  4. 前記マガジンは、当該マガジンがマガジンボックス内に格納されていない状態では前記トレイを前記ケースに対して取り出し不能にロックする一方、前記マガジンが前記マガジンボックス内に正常に格納されると前記トレイのケースに対するロック状態を解除する、第3ロック機構を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載のマガジンボックス。
  5. 前記マガジンボックスは、前記マガジンが当該マガジンボックス内に正常に格納されると、前記第3ロック機構のロック部材をロック解除方向へ付勢する付勢手段を備えている、ことを特徴とする請求項4に記載のマガジンボックス。
  6. 前記付勢手段は、前記マガジンボックス内に格納された複数のマガジンの各第3ロック機構のロック部材を同時にロック解除方向へ付勢する、ことを特徴とする請求項5に記載のマガジンボックス。
  7. 前記ディスク装置は、前記マガジンボックスを当該ディスク装置の所定位置に位置決めする位置決め部材を備え、
    前記マガジンボックスは、当該マガジンボックスが前記所定位置に位置決めされていない状態では前記トレイを前記ケースに対して取り出し不能にロックする一方、前記マガジンボックスが前記所定位置に位置決めされると前記トレイのケースに対するロック状態を解除する、第4ロック機構を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載のマガジンボックス。
  8. 前記トレイは、内部に収納される複数のディスクの各々の中心孔に挿通する軸部を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載のマガジンボックス。
  9. 使用時に、各マガジン内の複数のディスクが略水平に維持されるように、前記複数のマガジンを上下に積層して格納した状態でマガジンを支持するボックス底面と、
    保管時に、各マガジン内の複数のディスクが略鉛直に維持されるように、前記複数のマガジンを縦置きに並べて格納した状態でマガジンを支持するボックス側面と、
    前記複数のマガジンのケースをそれぞれ解除可能にロックするロック機構を備え、該ロック機構は、前記ボックス底面に配設され、少なくとも前記使用時にはロック状態を維持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のマガジンボックス。
  10. 前記トレイは、内部に収納される複数のディスクの各々の中心孔に挿通する軸部を備えている、ことを特徴とする請求項9に記載のマガジンボックス。
JP2013106306A 2012-06-22 2013-05-20 マガジンボックス Active JP6004229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106306A JP6004229B2 (ja) 2012-06-22 2013-05-20 マガジンボックス

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012140991 2012-06-22
JP2012140991 2012-06-22
JP2012224596 2012-10-09
JP2012224596 2012-10-09
JP2013106306A JP6004229B2 (ja) 2012-06-22 2013-05-20 マガジンボックス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014096195A JP2014096195A (ja) 2014-05-22
JP6004229B2 true JP6004229B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=49775588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013106306A Active JP6004229B2 (ja) 2012-06-22 2013-05-20 マガジンボックス

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8904413B2 (ja)
JP (1) JP6004229B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107210053B (zh) * 2015-01-30 2020-08-21 松下知识产权经营株式会社 记录介质搬运装置
CN110024031B (zh) 2016-12-02 2021-07-20 索尼半导体解决方案公司 盘片存放装置和盘片存档装置
CN107578786B (zh) * 2017-08-15 2019-06-21 北京中科开迪软件有限公司 一种光盘存储和分盘装置
JP7153859B2 (ja) * 2017-12-07 2022-10-17 パナソニックIpマネジメント株式会社 ディスク装置
CN111798877B (zh) * 2019-04-09 2022-03-04 光宝电子(广州)有限公司 碟片库储存系统及用于此系统的片匣盒

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2563422B2 (ja) 1988-01-12 1996-12-11 松下電器産業株式会社 マルチディスクプレヤー
JP3589703B2 (ja) * 1994-06-29 2004-11-17 クラリオン株式会社 ディスクチェンジャー装置
US5576911A (en) * 1994-10-25 1996-11-19 Sony Corporation Cartridge locking mechanism and interface
EP0709840A3 (en) * 1994-10-25 1997-05-02 Sony Electronics Inc Locking a cartridge magazine in a cartridge storage device
JPH0935391A (ja) 1995-07-19 1997-02-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd カートリッジおよびトレーと媒体自動交換装置
DE19704033A1 (de) * 1997-02-04 1998-08-06 Eastman Kodak Co Vorrichtung zum Ver- und Entriegeln von in ein Wiedergabe-/Aufnahme-Gerät eingegebenen Wechsel-Magazinen
JP2000117553A (ja) 1998-10-15 2000-04-25 Ricoh Co Ltd ディスク基板の枚葉取り出し装置
US7433150B2 (en) * 2003-10-31 2008-10-07 Tandberg Data Asa Data cartridge magazine and method of operation thereof
JP4429179B2 (ja) * 2005-01-20 2010-03-10 パナソニック株式会社 カセット挿入制御方法
JP2007048372A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Mitsumi Electric Co Ltd テープカートリッジオートローダー
JP2008165895A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Hitachi Maxell Ltd 情報記憶システム
JP2008186552A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Hitachi Maxell Ltd 光ディスクとそれを収納したカートリッジ、更には、その記録再生装置及びディスクチェンジャ
JP2008262658A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Sony Corp 記録媒体チェンジャー
JP5495308B2 (ja) * 2007-09-28 2014-05-21 Necエンベデッドプロダクツ株式会社 ライブラリ装置、データカートリッジの取り出し方法及び収納方法
JP2011204311A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 薄型光ディスクカートリッジ、薄型光ディスク搬送装置、及び薄型光ディスク記録再生装置
JP5596481B2 (ja) * 2010-09-28 2014-09-24 Necエンベデッドプロダクツ株式会社 ライブラリ装置
JP5782767B2 (ja) * 2011-03-20 2015-09-24 富士通株式会社 ライブラリ装置
US8705200B2 (en) * 2012-05-29 2014-04-22 Oracle International Corporation Magazine latch for a storage library

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014096195A (ja) 2014-05-22
US8904413B2 (en) 2014-12-02
US20130347012A1 (en) 2013-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6004229B2 (ja) マガジンボックス
JP5577678B2 (ja) カートリッジドライブ装置
JP2007080439A (ja) テープカートリッジオートローダー
JP5084578B2 (ja) マガジン保持構造及びこれを備えたライブラリ装置
JP5979558B2 (ja) ディスクドライブ・ユニット及び該ユニットを備えたディスク装置
JP4816758B2 (ja) 磁気テープライブラリ装置
JP4555858B2 (ja) ライブラリ装置及び投入/排出機構
JP5510470B2 (ja) 磁気テープライブラリ装置
JP2014026691A (ja) マガジンチャック
JP3114636B2 (ja) ディスク装置
JP5732900B2 (ja) ライブラリ装置およびカートリッジ
JP5938694B2 (ja) 挿抜装置
WO2019069480A1 (ja) ディスク装置
US7283431B2 (en) Charger for optical recording media
JP2019071153A (ja) ディスク装置
JP5445055B2 (ja) ディスクカートリッジ
JP6640897B2 (ja) ライブラリ装置
JP5051207B2 (ja) ディスクカートリッジ
JP3080846B2 (ja) ディスク演奏装置
JP3711579B2 (ja) ディスク記録及び/又は再生装置及びディスクローディング装置
JP3418559B2 (ja) カートリッジチェンジャー
US20070074232A1 (en) Auto loading device for data storage cartridges
EP1437730B1 (en) Changer for optical recording media
JP5029791B1 (ja) ディスクカートリッジ
JP2001143363A (ja) カートリッジチェンジャー

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141006

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20141014

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160824

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6004229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151