JP6002638B2 - 樹脂成形用金型装置 - Google Patents

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Description

この発明は、樹脂成形用金型装置に関するものである。
樹脂部品の製造には、一般に射出成形装置が用いられている。この射出成形装置は、(樹脂部品を射出成形するための所要の成形空間を備えた)金型を着脱交換できるようにした樹脂成形用金型装置を有している(例えば、特許文献1参照)。
このような樹脂成形用金型装置には、金型(の成形空間)内へ溶融樹脂を注入するためのバルブゲートと、このバルブゲートの開閉を行うバルブゲートピンを駆動するためのゲート駆動装置と、上記バルブゲートに溶融樹脂を供給するための樹脂通路と、が備えられている。
そして、この樹脂通路は、バルブゲートピンが挿通配置されるピン孔に対して、途中から合流されるようになっている。
特開2000−167882号公報
しかしながら、上記樹脂成形用金型装置では、以下のような問題があった。
即ち、上記したように、バルブゲートピンが挿通配置されるピン孔と、バルブゲートに溶融樹脂を供給するための樹脂通路とが、途中から合流されるような構造となっていることから、樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を逆に通ってゲート駆動装置側へ漏れるおそれがあった。
このような溶融樹脂の漏れは、通常の成形を行っている場合には、使用する溶融樹脂の粘度が比較的高いため特に問題にはならないが、通常の溶融樹脂よりも粘度が低い溶融樹脂を使用しなければならないような場合には、上記した漏れが生じるおそれが高いため、何らかの対策が必要になる。
そこで、本発明は、ピン孔からの溶融樹脂(特に、高い流動性を有する溶融樹脂)の漏れを防止できるようにすることを、主な目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
金型内へ溶融樹脂を注入するバルブゲートと、該バルブゲートの開閉を行うバルブゲートピンを駆動するゲート駆動装置と、前記バルブゲートに溶融樹脂を供給する樹脂通路と、を備えると共に、
該樹脂通路が、前記バルブゲートピンが挿通配置されるピン孔に対して、途中から合流された樹脂成形用金型装置において、
前記ピン孔の、前記樹脂通路との合流部分から前記ゲート駆動装置までの間に、前記樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を通ってゲート駆動装置側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュと、
該シールブッシュの前記バルブゲート側の端部と、前記ピン孔との間に介在し、前記シールブッシュによる押圧によって内径が狭まるように変形可能な金属製板状の第2のシール部材と、を有し、
前記シールブッシュの外周と前記ピン孔の側面には、互いに螺合するネジ部が形成され、
該ネジ部の螺合によって、前記シールブッシュによる押圧を調整可能とすることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、溶融樹脂は、樹脂通路を通してバルブゲートへ供給される。そして、ゲート駆動装置を駆動してバルブゲートピンを軸線方向へ移動し、バルブゲートを開かせることにより、樹脂通路の溶融樹脂が、バルブゲートから金型内へ注入され、樹脂部品の成形が行われる。この際、樹脂通路は、途中からピン孔に合流されているので、溶融樹脂は、ピン孔の一部を使って金型内へ送られることになる。
そのため、溶融樹脂がピン孔を逆流してゲート駆動装置の側へ漏れるおそれが生じる。
そこで、ピン孔の、樹脂通路との合流部分からゲート駆動装置までの間に、樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を通ってゲート駆動装置側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュを設けるようにした。これにより、シールブッシュが、ピン孔とバルブゲートピンとの間に介在されて両者間の隙間を狭くすることで、ピン孔部分のシール性を向上することができる。よって、樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を通ってゲート駆動装置側へ漏れるのを効果的に防止することができる。
そして、シールブッシュのバルブゲート側の端部と、ピン孔との間に介在し、シールブッシュによる押圧によって内径が狭まるように変形可能な金属製板状の第2のシール部材を有するようにした。これにより、ピン孔とシールブッシュとの間に第2のシール部材を挟着状態で介在させて、シールブッシュによって第2のシール部材を押圧すると、第2のシール部材が圧縮変形されて内径が狭まるように変形される。よって、第2のシール部材を、より高いシール性が得られるものとすることができる。
更に、シールブッシュの外周とピン孔の側面に形成されたネジ部の螺合によって、シールブッシュによる押圧を調整することができる。
本発明の実施例にかかる樹脂成形用金型装置の全体構成図である。 本発明の実施例にかかる図1とは別の樹脂成形用金型装置の部分拡大断面図である。 図2の部分拡大断面図である。 本発明の実施例にかかる図1〜図3とは別の樹脂成形用金型装置の全体構成図である。 本発明の実施例にかかる図1〜図3とは別の樹脂成形用金型装置の部分拡大断面図である。 (a)は、本発明の実施例にかかるシールブッシュ部分の拡大断面図である。(b)は、(a)で押圧変形される第2のシール部材の平面図である。 (a)は、本発明の変形例にかかるシールブッシュ部分の拡大断面図である。(b)は、(a)で押圧変形された第2のシール部材の平面図である。 (a)は、本発明の他の変形例にかかるシールブッシュ部分の拡大断面図である。(b)は、(a)で押圧変形された第2のシール部材の平面図である。 (a)は、本発明の別の変形例にかかるシールブッシュ部分の拡大断面図である。(b)は、(a)で押圧変形される前の第2のシール部材の断面図である。
近年、自動車などの車両の車室前部に設置されるインストルメントパネルの表皮材を、射出成形によって製造できるようにする技術の開発が進められている。
このようなインストルメントパネルの表皮材は、薄いシート状の大判材であって、射出成形には適さない形状をしているため、射出成形による製造は技術的に難しいとされている。
そのため、上記したような表皮材は、これまで、シート材を真空引きしてインストルメントパネルの形に賦形したり(真空成形)、加熱した金型に樹脂粉末を溶融付着させてインストルメントパネルの形に成形したり(パウダースラッシュ成形)するなどして製造されていた。
しかし、真空成形を行う装置や、パウダースラッシュ成形を行う装置は、特殊であり、しかも、非常に高価であるため、世界中のどこの国でも表皮材を安価に製造できるようにするためには、世界に広く普及されていてしかも比較的価格の安い射出成形装置を用いる方が有利である。
そして、上記したように、薄くて大きな表皮材を射出成形によって製造するのが技術的に困難な理由の一つとして、極めて高い流動性を有する樹脂材料を使用しなければならないということが挙げられる。このように、高い流動性を有する樹脂材料を使用した場合、ほんの僅かな隙間があっても溶融樹脂がそこから容易に外へ漏れ出してしまうので、高度な漏れ対策が必要となる。
以下、本実施の形態、および、それを具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図9は、この実施の形態の実施例およびその変形例を示すものである。このうち、図1〜図5は、基本的には同様であるが、それぞれ若干異なる構造を有する各種の樹脂成形用金型装置である。また、図6〜図9は、この実施例の特徴部分およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
例えば、図1(〜図5のいずれか)に示すように、この実施例の樹脂成形用金型装置1は、金型2内へ溶融樹脂3を注入するバルブゲート4と、このバルブゲート4の開閉を行うバルブゲートピン5を駆動するゲート駆動装置6と、上記したバルブゲート4に溶融樹脂3を供給する樹脂通路7と、を備えたものとされる。
そして、この樹脂通路7が、上記したバルブゲートピン5が挿通配置されるピン孔8に対して、途中から合流されるようにする(合流部分9)。
ここで、上記についての補足説明を行う。
上記した「樹脂成形用金型装置1」は、文字通り、樹脂部品を射出成形するための金型装置のことである。この樹脂成形用金型装置1は、例えば、金型2を、バックプレート11やスペーサブロック12などを介して取付板13に交換可能に取付ける構造を備えている。
上記した「金型2」は、固定型2aと可動型2bとから成っており、この固定型2aと可動型2bとの間に、射出成形する樹脂部品の形状をした成形空間14(図2参照)が形成される。この場合、樹脂部品は、上記したように、インストルメントパネルの表皮材などとされる。この成形空間14は、薄いシート状の大判材であるインストルメントパネルの表皮材の形状となるように、間隔が極めて狭く、しかも、面積が広い空間とされる。なお、樹脂部品は、通常よりも流動性の高い溶融樹脂3を使用するものであれば、インストルメントパネルの表皮材以外であっても良い。
上記した「金型2内」は、上記した成形空間14のことである。
上記した「溶融樹脂3」は、文字通り、溶融した樹脂のことであり、樹脂部品の原料となる樹脂材料を溶融したものである。この場合、溶融樹脂3には、インストルメントパネルの表皮材となる樹脂材料を溶融したものが使われる。この、樹脂材料は、上記したように、間隔が極めて狭くしかも面積が非常に大きい成形空間14の隅々にまで過不足なくしかも良好に行き渡らせることができるようにするために、通常のものよりもかなり粘度が低く、水に近い流動性を有するもの(高流動のもの)を使用しなくてはならない。
上記した「バルブゲート4」は、金型2の、成形空間14に望む位置に設けられた弁機構であり、このバルブゲート4は、内部にピン孔8などとなる樹脂注入孔部を有するバルブボディ4aと、樹脂注入孔部内に挿通配置された上記バルブゲートピン5と、を備えている。
上記した「バルブゲートピン5」は、バルブゲート4を開閉するためのピン状の弁体であり、樹脂成形用金型装置1内を直線状に延びるものとされる。
上記した「ゲート駆動装置6」は、エアシリンダや油圧シリンダなどのシリンダ装置とされている。ゲート駆動装置6は、その本体が、例えば、樹脂成形用金型装置1の上記した取付板13などに取付けられると共に、そのロッド部分に、バルブゲートピン5が接続されている。図1の場合には、ゲート駆動装置6は、バルブゲートピン5の延長線と同心状に設置されている。
上記した「樹脂通路7」は、文字通り、樹脂成形用金型装置1内で樹脂が通る通路である。樹脂成形用金型装置1では、上記した取付板13に、外部の図示しない射出注入装置によって射出される溶融樹脂3を注入するためのスプルー21(スプルーブッシュ)が設けられており、樹脂通路7は、スプルー21から注入された溶融樹脂3を、バルブゲート4(の樹脂注入孔部)へ送るように形成されている。そのために、樹脂通路7は、樹脂成形用金型装置1内を適宜迂回しながら延びるようなものとされている。
また、樹脂通路7の途中には、必要に応じて、溶融樹脂3の温度調整を行う、または、温度を所定状態に保持する機能を備えたホットランナー装置22が設けられる。このホットランナー装置22は、例えば、上記したスペーサブロック12によってバックプレート11と取付板13との間に形成される空間23内などに設置される。このホットランナー装置22は、ホットランナーブロック24に樹脂通路7の一部(やピン孔8の一部)などとなる孔部24aを形成すると共に、ホットランナーブロック24に対して、溶融樹脂3を加熱可能なカートリッジヒーターなどの加熱装置を取付けたものなどとされる。上記した孔部24aには、樹脂通路7として使用されない部分などを塞ぐための止栓25が適宜取付けられる。この止栓25は、ピン孔8を有するもの(バルブゲートピン5が通るもの)としても(図1参照)、ピン孔8を有さないもの(バルブゲートピン5が通らないもの)としても(図2、図3参照)良い。
上記した「ピン孔8」は、バルブゲートピン5を通すために樹脂成形用金型装置1に設けられる孔部である。ピン孔8は直線状のバルブゲートピン5を案内できるように、直線状のものとされる。そして、バルブゲートピン5とピン孔8との間は、通常の粘度を有する溶融樹脂3が漏れない程度の間隔に設定されている。
この場合、上記したピン孔8の樹脂通路7と合流されていない後端側(ゲート駆動装置6側)の部分は、例えば、ホットランナー装置22のホットランナーブロック24などを貫通するように延設される。
上記した「途中から合流」は、文字通り、樹脂通路7とピン孔8とが、樹脂成形用金型装置1内で合流されることである。例えば、図1および図2(図3)の例の場合、樹脂通路7とピン孔8とは、ホットランナー装置22の内部で合流されるようになっている(合流部分9)。また、図4および図5の例の場合、樹脂通路7とピン孔8とは、バルブゲート4(のバルブボディ4a)の内部で合流されるようになっている(合流部分9)。また、図4および図5の例では、バルブゲート4(のバルブボディ4a)の内部に、ピン孔8を有する上記と同様の止栓26が取付けられている。
ここで、上記したピン孔8を有する止栓25,26は、通常の溶融樹脂3の漏れを防止することができる程度の通常のシール性を有するものであり、インストルメントパネルの表皮材に使われるような高い流動性を有する溶融樹脂3を使用することは想定されていないので、このような高い流動性を有する溶融樹脂3の漏れについては十分に防止することができないものである。
なお、図5の例のものは、ホットランナー装置22を備える代りに、バルブゲート4に、バンドヒーター4hなどの加熱装置を取付けたホットノズルが使用されている。また、図5の例のものは、ゲート駆動装置6をバルブゲートピン5に直接接続する代りに、ゲート駆動装置6が、レバー27を介してバルブゲートピン5に間接的に接続されている。これにより、ゲート駆動装置6を、バルブゲートピン5の延長線上に配置する必要がなくなるので、樹脂成形用金型装置1の(バルブゲートピン5の延設方向に対する)コンパクト化を可能としている。
そして、以上のような基本的な構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
図6に示すように(図1〜図5も併せて参照)、上記したピン孔8の、上記した樹脂通路7との合流部分9から上記したゲート駆動装置6までの間に、上記した樹脂通路7を流れる溶融樹脂3が、合流部分9からピン孔8を通ってゲート駆動装置6側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュ31を設けるようにする。
(補足説明1)
ここで、上記した「シールブッシュ31」は、ピン孔8へ挿入設置されるシール用のブッシュ(筒状体)のことである。このシールブッシュ31は、外径がピン孔8よりも大きく、内径が、ピン孔8よりも小さい(バルブゲートピン5の外径よりは大きい)ものとされる。これにより、シールブッシュ31は、通常よりも高いシール性を有する高機能シール材となる。
これに対し、ピン孔8には、シールブッシュ31を装着するためのブッシュ装着用孔部32が形成される。このブッシュ装着用孔部32は、ピン孔8の他の部分よりも径が大きなもの(シールブッシュ31の外径とほぼ等しい内径を有するもの、拡大孔部)とされる。
この場合に、ブッシュ装着用孔部32の内周部に対して、雌ネジ部33を形成する。また、シールブッシュ31の外周部に対して、雌ネジ部33に螺着する雄ネジ部34を形成する。即ち、シールブッシュ31を、ネジ込み式のシール(ネジ込シール)として、ブッシュ装着用孔部32に対してシールブッシュ31を螺着することができるようにしている。
なお、図1の例の場合、シールブッシュ31は、ホットランナーブロック24の孔部24aに取付けられた止栓25の部分に設けられている。また、図2(図3)の例の場合、シールブッシュ31は、ホットランナーブロック24に設けられている。同様に、図4の例の場合、シールブッシュ31は、ホットランナーブロック24に設けられている。そして、図5の例の場合、シールブッシュ31は、バルブゲート4内の止栓25の部分に設けられている。
(構成2)
更に、上記したシールブッシュ31の上記したバルブゲート4側の端部と、上記したピン孔8との間に、押圧によって内径が狭まるように変形可能な金属製の第2のシール部材36を介在させるようにする。
(補足説明2)
ここで、上記した「バルブゲート4側の端部」は、シールブッシュ31の樹脂通路7との合流部分9側の端部(先端部)または端面(先端面)のことである。
上記した「ピン孔8」は、この場合、ピン孔8のうちの上記したブッシュ装着用孔部32の部分のことである。上記したようにブッシュ装着用孔部32は、ピン孔8の他の部分よりも径が大きいものとされているので、金属製の第2のシール部材36は、ブッシュ装着用孔部32の内奥部に形成される段差面37と、シールブッシュ31の先端部との間に介装されると共に、シールブッシュ31を強く螺着することによって押圧状態で挟着される。なお、シールブッシュ31の先端部は、基本的に、ブッシュ装着用孔部32の段差面37に当接または圧接可能な面を有するものとされる。また、例えば、図1や図5の例のように、シールブッシュ31が止栓25の部分に設けられている場合には、第2のシール部材36は、止栓25の頭部とシールブッシュ31の先端部との間に介装される。
上記した「内径が狭まるように変形可能」は、押圧力または挟着力によって圧縮変形されることで、少なくとも、内径が狭まるように変形されることである。第2のシール部材36の内径側への変形は、上記したバルブゲートピン5の外径に合うようなものとなる。なお、第2のシール部材36は、外径が広がるようにも変形されるが、外径側への変形は、ブッシュ装着用孔部32の内周部によって適宜規制される。
上記した「金属製の第2のシール部材36」は、シールブッシュ31よりも更に高いシール性を有する超高機能シール材となるものである。金属製の第2のシール部材36には、厚さ1ミリ程度の金属薄板をリング状に形成して成るシールリングなどが用いられる。この第2のシール部材36は、展性が高い金属によって形成される。しかも、この第2のシール部材36は、バルブゲートピン5に対するカジリがなく、摩耗が少なく、滑り性の良い金属が使用される。第2のシール部材36には、例えば、銅、銅合金、アルミ、アルミ合金、マグネシウム合金などを使用することができる。
なお、シールブッシュ31と第2のシール部材36とによる二重のシール構造は、多段に設けても良い。
(構成3)
図7〜図9に示すように、上記したシールブッシュ31、または、上記した第2のシール部材36が、押圧時に上記した第2のシール部材36の内径が狭まる変形を補助する変形補助部41を有するものとされる。
(補足説明3)
ここで、上記した「変形補助部41」は、文字通り、第2のシール部材36の上記した変形を補助し促進するための部分である。変形補助部41は、シールブッシュ31(の第2のシール部材36側の面(先端面))と、第2のシール部材36との少なくとも、一方に設けることができる。
このうち、シールブッシュ31に設けられる変形補助部41は、例えば、図7(a)に示すように、少なくとも、シールブッシュ31の先端面の内周縁部に形成された変形許容部41a(変形部分収容部)などとすることができる。この変形許容部41aは、シールブッシュ31の先端面の内周縁部を所要量だけ角取りすることによって、第2のシール部材36が内方へ変形できるスペースを確保・形成するようにしたものである(角取部)。なお、上記と同様の変形許容部41bは、シールブッシュ31の先端面の外周縁部に対しても形成することができる。この構成により、図7(b)に示すように、第2のシール部材36には、内周側縁部や外周側縁部に、押圧による変形部36a,36bが形成されることとなる。
また、シールブッシュ31に設けられる変形補助部41は、例えば、図8(a)に示すように、先端面の内周側縁部近傍に形成された強制変形部41cなどとすることができる。この強制変形部41cは、第2のシール部材36の内周側部分の周辺を押圧することにより、内方への変形を促進可能な突起状のものとされる。この突起状の強制変形部41cは、内方へ向けて変形させるための楔状の傾斜面を有するものとされる。この構成により、図8(b)に示すように、第2のシール部材36には、内周側縁部およびその周辺に、押圧による変形部36cが形成されることとなる。なお、この強制変形部41cは、上記した変形許容部41aや変形許容部41bなどと適宜組み合わせることが可能である。
または、第2のシール部材36に設けられる変形補助部41は、例えば、図9(b)に示すように、第2のシール部材36を、湾曲形状部41dを周方向へリング状に延ばしたような形状のものにすることができる。これにより、押圧による湾曲形状部41dの潰れ(平坦化)によって、第2のシール部材36の内径を積極的且つ確実に狭めることが可能となる。なお、この湾曲形状部41dは、上記した変形許容部41aや変形許容部41bや強制変形部41cなどと適宜組み合わせることが可能である。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
溶融樹脂3は、樹脂通路7を通してバルブゲート4へ供給される。そして、ゲート駆動装置6を駆動してバルブゲートピン5を軸線方向へ移動し、バルブゲート4を開かせることにより、樹脂通路7の溶融樹脂3が、バルブゲート4から金型2内へ注入され、樹脂部品(この場合には、インストルメントパネルの表皮材など)の成形が行われる。この際、樹脂通路7は、途中からピン孔8に合流されているので、溶融樹脂3は、ピン孔8の一部を使って金型2内へ送られることになる。
そのため、溶融樹脂3がピン孔8を逆流してゲート駆動装置6の側へ漏れるおそれが生じる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(作用効果1)
ピン孔8の、樹脂通路7との合流部分9からゲート駆動装置6までの間に、樹脂通路7を流れる溶融樹脂3が、合流部分9からピン孔8を通ってゲート駆動装置6側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュ31を設けるようにした。これにより、シールブッシュ31が、ピン孔8とバルブゲートピン5との間に介在されて両者間の隙間を狭くすることで、ピン孔8部分のシール性を向上することができる。よって、樹脂通路7を流れる溶融樹脂3が、合流部分9からピン孔8を通ってゲート駆動装置6側へ漏れるのを効果的に防止することができる。
なお、シールブッシュ31は、内径を精密に加工したり、また、シールに必要な長さ確保したりすることが比較的容易にできるので、ピン孔8のみによってシールを行わせる場合と比べて、より有利にシール性を向上することができる。
(作用効果2)
シールブッシュ31のバルブゲート4側の端部と、ピン孔8との間に、押圧によって内径が狭まるように変形可能な第2のシール部材36を介在させるようにした。これにより、ピン孔8とシールブッシュ31との間に第2のシール部材36を挟着状態で介在させて、シールブッシュ31によって第2のシール部材36を押圧すると、第2のシール部材36が圧縮変形されて内径が狭まるように変形される。よって、第2のシール部材36を、より高いシール性が得られるものとすることができる。
そして、シールブッシュ31と第2のシール部材36とによって二重のシールが行われるので、高い流動性を有する溶融樹脂3に対しても、有効に漏れを防止することが可能となる。また、第2のシール部材36は、樹脂成形用金型装置1の構造の大きな変更などを伴うことなく、容易に装着することが可能である。
この際、特に、金属製の第2のシール部材36を、銅製シールリングなどとすることにより、銅製シールリングは、シールブッシュ31のバルブゲート4側の端部と、ピン孔8との間に圧縮変形状態で介在されることによって、内周側および外周側に丁度良い具合に潰されてシールブッシュ31とバルブゲートピン5との間の僅かな隙間をなくすように変形されるため、高い流動性を有する溶融樹脂3に対する漏れ防止効果を有効に発揮することができる。しかも、銅製シールリングは、安価で、入手がし易く、展性および耐摩耗性が良好であるため、第2のシール部材36として使用するのに最適である。即ち、第2のシール部材36によるコストアップを防止すると共に、第2のシール部材36の長寿命化を図ることができる。
(作用効果3)
シールブッシュ31、または、第2のシール部材36を、押圧時に第2のシール部材36の内径が狭まる変形を補助する変形補助部41を有するものとした。これにより、シールブッシュ31によって、ピン孔8とシールブッシュ31との間に第2のシール部材36を挟着して押圧することで、変形補助部41が機能して、第2のシール部材36の内径を確実に、より大きく狭めることができるようになる。よって、第2のシール部材36のシール性の確実に向上させることができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 樹脂成形用金型装置
2 金型
3 溶融樹脂
4 バルブゲート
5 バルブゲートピン
6 ゲート駆動装置
7 樹脂通路
8 ピン孔
9 合流部分
31 シールブッシュ
36 第2のシール部材
41 変形補助部

Claims (3)

  1. 金型内へ溶融樹脂を注入するバルブゲートと、該バルブゲートの開閉を行うバルブゲートピンを駆動するゲート駆動装置と、前記バルブゲートに溶融樹脂を供給する樹脂通路と、を備えると共に、
    該樹脂通路が、前記バルブゲートピンが挿通配置されるピン孔に対して、途中から合流された樹脂成形用金型装置において、
    前記ピン孔の、前記樹脂通路との合流部分から前記ゲート駆動装置までの間に、前記樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を通ってゲート駆動装置側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュと、
    該シールブッシュの前記バルブゲート側の端部と、前記ピン孔との間に介在し、前記シールブッシュによる押圧によって内径が狭まるように変形可能な金属製板状の第2のシール部材と、を有し、
    前記シールブッシュの外周と前記ピン孔の側面には、互いに螺合するネジ部が形成され、
    該ネジ部の螺合によって、前記シールブッシュによる押圧を調整可能とすることを特徴とする樹脂成形用金型装置。
  2. 前記第2のシール部材は、前記シールブッシュの押圧に対して反力を発生させるものであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形用金型装置。
  3. 金型内へ溶融樹脂を注入するバルブゲートと、該バルブゲートの開閉を行うバルブゲートピンを駆動するゲート駆動装置と、前記バルブゲートに溶融樹脂を供給する樹脂通路と、を備えると共に、
    該樹脂通路が、前記バルブゲートピンが挿通配置されるピン孔に対して、途中から合流された樹脂成形用金型装置において、
    前記ピン孔の、前記樹脂通路との合流部分から前記ゲート駆動装置までの間に、前記樹脂通路を流れる溶融樹脂が、合流部分からピン孔を通ってゲート駆動装置側へ漏れるのを防止するためのシールブッシュを設け、
    該シールブッシュの前記バルブゲート側の端部と、前記ピン孔との間に、押圧によって内径が狭まるように変形可能な金属製の第2のシール部材を介在させ、
    前記シールブッシュ、または、前記第2のシール部材が、押圧時に前記第2のシール部材の内径が狭まる変形を補助する変形補助部を有することを特徴とする樹脂成形用金型装置。
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