JP5992110B2 - ミクロ構造の非対称性を測定する方法および装置、位置測定方法、位置測定装置、リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

ミクロ構造の非対称性を測定する方法および装置、位置測定方法、位置測定装置、リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
[0001] 本願は、2012年11月5日に出願した米国仮出願第61/722,671号の優先権を主張し、その全体を本願に参考として組み込む。
[0002] 本発明は、構造の特性または位置を測定するように改良された装置および方法に関する。本発明は、他の態様において、リソグラフィ装置、デバイス製造方法および光学素子を提供する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。公知のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるスキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
[0004] デバイスフィーチャを基板上に正確に配置するようにリソグラフィプロセスを制御するために、1つ以上のアライメントマークが、通常、例えば基板上に設けられ、リソグラフィ装置は、マークの位置を正確に測定することができる1つ以上のアライメントセンサを含む。アライメントセンサは、事実上位置測定装置であってよい。様々な年代および様々な製造業者による様々な種類のマークおよび様々な種類のアライメントセンサが知られている。リソグラフィ装置のためのセンサとして知られているある種のセンサは、その全容が参照することにより本書に援用される米国特許第6,961,116号に記載されるように、自己参照干渉計に基づいている。通常、マークはX位置およびY位置を得るために別々に測定される。XおよびY測定の組み合わせは、その全容が参照することにより本書に援用される米国特許出願公開第2009/0195768号に記載された1つ以上の技術を用いて行うことができる。
[0005] アライメントセンサを用いる高度なアライメント技術については、Jeroen Huijbregtseらによる「Overlay Performance with Advanced ATHENATM Alignment Strategies」Metrology, Inspection, and Process Control for Microlithography XVII,Daniel J.Herr編集,Proceedings of SPIE,第5038号(2003)に記載されている。これらの戦略は、上記した米国特許第6,961,116号および米国特許出願公開第2009/0195768号に記載された種類のセンサにまで広げかつ適用することができる。センサの特徴としては、(1つ以上の)同じターゲット格子上でいくつかの波長(例えば色)および放射偏光(例えば光)を用いて位置を測定することができることである。全ての状況に対して1つの色で測定することは非現実的であるため、システムは、最も信頼性のある位置情報を提供する信号を多数の信号から選択する。
[0006] 特にプロダクトフィーチャが小さくなるにつれてオーバーレイエラーを制御するために、より正確な位置測定を提供することが引き続き必要である。アライメントのエラーの原因は、マークを形成するフィーチャにおける非対称性によるものである可能性があり、例えば1つ以上の連続するプロダクト層を適用する処理によってもたらされ得る。非対称性およびマイクロ構造の1つ以上の他のパラメータを測定できるスキャトロメータなどのメトロロジツールが存在する。そのようなツールは、原理上非対称性または他のパラメータを測定および補正するために適用することができる。しかしながら、実際には、そのようなツールは、大量のリソグラフィ生産に対して、アライメントタスクで望まれる高いスループットで動作することはできない可能性がある。そのようなツールは、追加としてまたは代替的に、容積、質量または電力消費の観点からアライメント環境に不適合となり得る。
[0007] 広い側面において、本発明の目的は、マイクロ構造における非対称性(またはより一般的には、1つ以上の非対称性依存パラメータ)の測定のための代替の方法および装置を提供することである。
[0008] さらなる態様においては、本発明の目的は、改良された位置測定装置、例えば位置測定に対するマーク非対称性の影響を修正できるリソグラフィ装置におけるアライメントセンサを提供することである。その関連で、ある実施形態では、アライメントシステムのスループットを極度に減らすことなくアライメントマークにおける非対称性を測定すると同時にそのマークからの位置の測定に適用できる非対称性を測定する方法が提供される。さらに、ある実施形態では、位置測定タスクの一部として既に捉えられた信号を用いる方法が提供される。
[0009]ある態様によると、例えば基板上の構造の特性、例えば非対称性関連パラメータを測定する方法が提供される。この方法は、
(a)放射によって構造を照明し、かつ1つ以上の検出器を用いて構造によって回折された放射を検出することと、
(b)構造の位置に関連する複数の結果を得るために回折された放射を表す信号を処理することであって、各結果は同じ形態を有するが特性における変化によって異なる形で影響される、処理することと、
(c)複数の結果の中から観測される1つ以上の差に少なくとも部分的に基づく構造の特性の測定値を計算することとを含む。
[0010] ある実施形態によると、複数の結果は、1つの検出器によって受け取られる位置依存信号内の異なる波長、異なる偏光および/または異なる空間周波数の放射の照明および検出に基づいた結果を含む。計算するステップ(c)で使用された結果と結果との差を、単純な引き算などの特定の形で表す必要はない。結果と結果との差はあらゆる適した形で表してよい。
[0011] ある実施形態では、ステップ(c)で計算した測定値は、1つ以上のさらなる結果、例えば、構造によって回折された放射を用いて得られるが構造の位置に関連しない1つ以上の他の結果を含む。他の結果は、例えば、ステップ(b)の検出と同時に構造によって回折される放射の異なる部分を処理する別の検出器を用いて得ることができる。他の結果は、代替的にまたは追加として、構造の位置に関連する結果と同じ信号から得られる結果を含む。
[0012] ある態様によると、例えば基板上の周期構造の位置を測定する方法が提供される。この方法は、上記した方法を用いて構造の特性を測定することを含み、方法は、さらに、(d)ステップ(b)で得られかつステップ(c)で得られた特性の測定値に基づいて補正された結果のうちの1つ以上を用いて構造の位置の測定値を計算することを含む。
[0013] ある態様によると、リソグラフィプロセスを用いてデバイスパターンが基板に適用されるデバイスを製造する方法が提供される。この方法は、適用されたパターンを、基板上に形成された1つ以上の周期構造の測定位置を基準にして位置決めすることを含み、測定位置は本明細書中に記載の方法によって得られる。
[0014] ある態様によると、
‐ パターンを基板に転写するためのパターニングサブシステムと、
‐ パターニングサブシステムに関連する基板の位置を測定するための測定サブシステムとを備えるリソグラフィ装置が提供される。パターニングサブシステムは、測定サブシステムによって測定された位置を用いてパターンを基板上に所望の位置に適用するように配置され、測定サブシステムは、基板上に設けられた1つ以上の周期構造を用いて基板の位置を測定しかつ本明細書中に記載の方法を用いて構造の位置を測定するように配置される。
[0015] ある態様によると、例えば基板上の構造の位置を測定する装置が提供される。この装置は、
‐ 放射によって構造を照明するための照明構成と、
‐ 1つ以上の検出器を用いて構造によって回折された放射を検出するための検出構成と、
‐ 構造の位置に関連する複数の結果を得るために回折された放射を表す信号を処理するための処理構成であって、各結果は同じ形態を有するが構造の特性における変化によって異なる形で影響される、処理構成と、
‐ 処理構成によって得られた結果のうちの1つ以上を用いて構造の位置を計算するための計算構成とを備える。
[0016] 計算構成は、構造の特性の測定値に基づいて計算位置に補正を含むように構成され、計算構成は、複数の結果の中から観測される差に少なくとも部分的に基づく構造の特性の測定値を計算するように構成される。
[0017] 本発明の実施形態により、通常センサによって捉えられるが通常利用されない情報を用いて、非対称性などの特性の測定値を取得または微調整(refine)することができる。複数の結果は、例えば、異なる波長、異なる偏光、異なる空間周波数(回折次数)またはこれらの1つ以上の組み合わせに基づく結果を含むことができる。方法は、他の手段によって行われるさらなる特性の測定値と組み合わせて用いることができる。
[0018] 本発明のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。
図1は、本発明のある実施形態による、測定装置としてアライメントセンサを含む例示的なリソグラフィ装置を示す。 図2(a)および図2(b)は、例えば図1の装置における基板内または基板上に設けられ得るアライメントマークの様々な形態を示す。 図3は、図1の装置におけるアライメントマークをスキャンするアライメントセンサの概略ブロック図である。 図4は、本発明のある実施形態での使用に適したアライメントセンサであって、図1の装置におけるアライメントセンサとして使用可能であり、オフアクシス照明および任意の非対称性測定構成を含むアライメントセンサのより詳細な概略図である。 図5は、図4の位置測定装置の一使用における単一の波長の放射に対する(a)オンアクシス照明プロファイル、(b)結果の回折信号および(c)結果の自己参照干渉計出力を示す。 図6は、図4の位置測定装置の一使用における(a)オフアクシス照明プロファイル、(b)結果の回折信号および(c)結果の自己参照干渉計出力を示す。 図7は、図4の位置測定装置の一使用における多波長の放射に対する(a)オンアクシス照明プロファイル、(b)結果の回折信号および(c)結果の自己参照干渉計出力を示す。 図8は、図4の位置測定装置の一使用における多波長の放射に対する(a)オフアクシス照明プロファイル、(b)結果の回折信号および(c)結果の自己参照干渉計出力を示す。 図9は、便宜上図4から省かれた多波長および偏光のフィーチャを示す、図4の装置さらなる詳細の概略図である。 図10は、本発明のある実施形態による、非対称性および位置を測定する方法のフローチャートである。 図11は、図4および図9の装置において位置測定信号を用いて非対称性を測定することに関してさらなる詳細を示す図10の方法の一部のより詳細なフローチャートである。 図12は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図13は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図14は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図15は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図16は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図17は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図18は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を含む、実施形態の数学的な説明に使用される座標系および表記を定義する。 図19は、ある実施形態で使用され得るモデルターゲット構造のパラメータを定義する。
[0019] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示している。このリソグラフィ装置は、
- 放射ビームB(例えば紫外線またはEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、
- パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、
- 基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTaまたはWTbと、
- パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSとを備える。
[0020] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。
[0021] サポート構造は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
[0022] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することになる。
[0023] パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
[0024] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射にとって、あるいは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の投影システムを包含していると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
[0025] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、透過型のもの(例えば、透過型マスクを採用しているもの)である。また、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、上述のプログラマブルミラーアレイを採用しているもの、または反射型マスクを採用しているもの)であってもよい。
[0026] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。この状態を図1の例における2つの基板テーブルWTaおよびWTbが示している。本明細書中に開示する発明は独立して使うことができるが、具体的には、追加の機能を単一またはマルチステージ型の装置の露光前の測定ステージに提供することもができる。
[0027] また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、比較的高屈折率を有する液体(例えば水)によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、リソグラフィ装置内の別の空間(例えば、マスクと投影システムとの間)に液浸液を加えてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させることで当技術分野において周知である。本明細書において使用される「液浸」という用語は、基板のような構造物を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
[0028] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受ける。例えば、放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が水銀ランプである場合、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
[0029] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
[0030] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTa/WTbを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサ(図1aには明示的に示されていない)を使い、例えば、マスクライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、パターニングデバイスMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、サポート構造MTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTa/WTbの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、サポート構造MTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、パターニングデバイスアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
[0031] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、サポート構造MTおよび基板テーブルWTa/WTbを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTa/WTbは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードにおいては、サポート構造MTおよび基板テーブルWTa/WTbを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造MTに対する基板テーブルWTa/WTbの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTa/WTbを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTa/WTbの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0032] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
[0033]リソグラフィ装置LAは、2つのテーブルWTaおよびWTb並びに2つのステーションの露光ステーションおよび測定ステーションを有するいわゆるデュアルステージ型である。この2つのステーションの間でテーブルを交換することができる。例えば、一方の基板テーブル上の1つの基板を露光ステーションで露光している間、別の基板を測定ステーションにおけるもう一方の基板テーブル上にロードすることができ、それによって様々な準備工程を実施することができる。ある実施形態では、一方のテーブルは基板テーブルであって別のテーブルは1つ以上のセンサを含む測定テーブルである。準備工程は、レベルセンサLSを用いて基板の表面をマッピングすること、および/または、アライメントセンサASを用いて例えば基板上の1つ以上のアライメントマーカの位置を測定することなどによって測定ステーションで行うことができる。このような準備工程によって装置のスループットに大幅な増加をもたらす。テーブルが測定ステーションおよび露光ステーションにあるときにその位置を位置センサIFによって測定することができない場合、テーブルの位置を両方のステーションで追跡できるように第2位置センサを設けることができる。
[0034] 装置は、記載する様々なアクチュエータおよびセンサの動きおよび測定を制御するリソグラフィ装置制御ユニットLACUをさらに含む。制御ユニットLACUは、装置の動作に関する所望の計算を実施するために信号処理およびデータ処理能力も含む。実際には、制御ユニットLACUは多数のサブユニットのシステムとして実現される。各サブユニットは、装置内のサブシステムまたはコンポーネントのリアルタイムデータ取得、処理および制御を扱う。例えば、1つの処理サブシステムは、ポジショナPWのサーボ制御専用のものであってもよい。個々のユニットが粗および微細アクチュエータまたは異なる軸さえも扱うこともできる。別のユニットは位置センサIFの読み出し専用であることもできる。装置の全体的な制御を、これらのサブシステム処理ユニット、オペレータおよびリソグラフィ製造プロセスに関わる他の装置と通信する中央処理装置によって制御することができる。
[0035] 図2(a)は、X位置およびY位置の測定のために基板W上に設けられたアライメントマーク202,204のそれぞれの例を示している。この例における各マークは、プロダクト層または例えば基板に適用またはエッチングされた別の層に形成される一連の棒を含む。棒は、一定の間隔で配置され、格子線として機能する。それによって、マークは、周知の空間的周期(ピッチ)を有する回折格子としてみなすことができる。X方向マーク202上の棒はY軸に実質的に平行でX方向の周期性を提供する一方、Y方向マーク204の棒はX軸に実質的に平行でY方向の周期性を提供する。マークは一方向のみあるいは同時に2つ以上の方向で周期的であってもよい。ラインエッジの粗さなどの欠陥は実際のあらゆる構造に存在するので、当業者は実際のマークは完全に周期的とならない場合があることを理解できる。アライメントセンサAS(図1に示す)は、正弦波などの周期的に変化する信号を得るために各マークを放射スポット206(X方向),208(Y方向)で光学的にスキャンする。この信号の位相を解析してアライメントセンサに対するマークの位置、したがって例えば基板Wの位置を測定する。このアライメントセンサは、装置の基準フレームRFに対して固定される。スキャン動作を幅広い矢印によって概略的に示しており、スポット206または208の進行位置を点状の輪郭線で示している。アライメントパターン内の棒(格子線)のピッチは、一般的に、基板上に形成されるプロダクトフィーチャのピッチよりかなり大きく、アライメントセンサASは、パターンを基板に適用するために使用される露光放射よりかなり長い放射の波長(または通常複数の波長)を使用するが、多数の棒が反復信号の位相の正確な測定を可能にするため、微細位置情報を得ることができる。
[0036] アライメントセンサが周期信号の異なる周期を区別するとともに周期内の正確な位置(位相)を識別できるように粗いマークや微細なマークを設けることができる。異なるピッチのマークもこの目的のために使用することができる。これらの技術もまた当業者に知られており、本明細書中に詳細に記載されていない。そのようなセンサの設計および動作は当該技術分野では周知であり、各リソグラフィ装置は、独自の設計のセンサを有することができる。本説明のために、アライメントセンサASは、通常、米国特許第6,961,116号に記載された型であると想定する。図2(b)は、X位置およびY位置を照明スポット206または208によって単一の光スキャンを介して得ることができる、同様のアライメントシステムで使用する変形されたマークを示している。マーク210は、X軸およびY軸の両方に対して実質的に45°で配置された棒を有する。このXおよびY測定の組み合わせは、米国特許出願公開第2009/0195768号に記載された技術を用いて行うことができる。
[0037] 図3は、アライメントセンサASの概略ブロック図である。照明源220は、1つ以上の波長の放射ビーム222を提供する。このビーム222は、スポットミラー223によって方向転換されて対物レンズ224を通って基板W上に配置されたマーク202などのマーク上に提供される。図2に概略的に示すように、上記した米国特許第6,961,116号に基づく本アライメントセンサの例では、マーク202が照らされる照明スポット206は、マーク自体の幅より僅かに小さい幅(例えば、直径)を有し得る。
[0038] マーク202によって散乱した放射は、対物レンズ224によって取り上げられて情報保有ビーム226にコリメートされる。上記した米国特許第6,961,116号に開示された型の自己参照干渉計228は、ビーム226を処理して(各波長に対する)個別のビームをセンサアレイ230に出力する。スポットミラー223がこの場所で好都合にゼロ次ストップとしての機能を果たすことにより、情報保有ビーム226はマーク202からの高次回折放射のみを含む(これは測定に必要不可欠ではないが、信号対雑音比を向上する。)。センサグリッド230内の1つ以上の個別センサからの強度信号232が処理ユニットPUに提供される。ブロック228内の光学処理およびユニットPU内の計算処理の組み合わせにより、基準フレームRFに対する基板のXおよびY位置の値が出力される。設計の都合および便宜上、処理ユニットPUは図1に示す制御ユニットLACUとは別個であってよく、またはそれらは同じ処理ハードウェアを共有することもできる。ユニットPUが別個である場合、信号処理の一部をユニットPUで行うことができ、別の部分をユニットLACUで行うことができる。
[0039] 既に述べたように、図示したタイプの単一測定は、マークの位置をマークの一ピッチに対応する特定の領域内で固定する。より粗い測定技術をこれと併用して正弦波のどの周期がマーク位置を含むかを特定する。粗レベルおよび/または微細レベルにおける同じ処理が、精度上昇のために、そしてマークが構成される材料およびマークが中、上および/または下に位置する材料に関係なくマークのロバストな検出のために異なる波長で繰り返すことができる。波長は、同時に処理されるように光学的に多重化および逆多重化することができ、および/または時分割または周波数分割によって多重化することもできる。本開示における例は、いくつかの波長での測定を利用してマーク非対称性に対して低い感度を有する実用的およびロバストな測定装置(アライメントセンサ)を提供する。
[0040] 測定処理をより詳細に参照すると、図3でvと表示された矢印は、スポット206がマーク202の長さLを横断するスキャン速度を示している。この例では、実際にはアライメントセンサASおよびスポット206が実質的に静止したままである一方、速度vで移動するのはマーク202である。したがって、アライメントセンサは基準フレームRF(図1)に強固かつ正確に取り付けられる一方、マーク202をマーク202の動作方向と反対の方向に効果的にスキャンすることができる。この例でのマーク202は、この動作において基板テーブルWTおよび基板位置決めシステムPW上に取り付けられた基板W上の配置によって制御される。図示する全ての動きはX軸と実質的に平行である。Y方向におけるスポット208によるマーク204のスキャンにも同様の動作が適用される。これについてはこれ以上記載しない。
[0041] その全容が参照することにより本書に援用される米国特許出願公開第2012−0212749号で述べたように、リソグラフィ装置の高い生産性要件とは、基板上の多数の位置におけるアライメントマークの測定ができる限り早く行われることを意味する。これは、スキャン速度vが速く、各マーク位置の取得に利用できる時間TACQはそれに応じて短いことを含意する。単純化すると、TACQ=L/vの式が適用される。米国特許出願公開第2012−0212749号では、取得時間を延ばすためにスポットの反対スキャン動作を与える技術を記載している。同じスキャンスポット技術を、必要に応じて、本明細書に新しく開示された型のセンサおよび方法に適用することができる。
[0042] より小さい格子ピッチでマークの位置合わせを行うことに関心が集まっている。実際の製造で測定されるオーバーレイは、制御された試験状況下より通常かなり大きい場合がある。これは、製品基板上のアライメントマークがプロセス中に変化する度合いに対して非対称になることに起因し得る。アライメントマークのピッチを縮小することは、測定アライメント位置上のある種の非対称性の影響を減少させる。
[0043] アライメント格子のピッチを縮小させるためのいくつかの選択肢としては以下が挙げられる。(i)使用する放射の波長を短縮すること、(ii)アライメントセンサ光学系の開口数(NA)を増大させること、および/または(iii)オフアクシス照明を使用すること。アライメント格子は多くの場合吸収フィルム(例えば、非晶質炭素ハードマスク)の下に配置されるので、より短い波長が常に可能であるわけではない。NAを増大させることは通常可能であるが、好ましくない場合がある。なぜなら、基板からの安全な距離を有するコンパクトな対象が望ましいからである。したがって、オフアクシス照明の使用が魅力的である。
オフアクシス照明を用いた位置測定
[0044] 図4は、上記した米国特許第6,961,116号および米国特許出願公開第2009/0195768号に記載されたものの改良型であるアライメントセンサの光学システム400を示している。これは、特により高い精度のためにより縮小したピッチのアライメントマークを可能にするオフアクシス照明モードの選択を取り入れる。光学システムは、スキャトロメトリ型測定が別のスキャトロメータ器具ではなくアライメントセンサによって行われることも可能にする。図4では、便宜上、多波長および偏光の詳細は省いている。光学システムのこれらの態様についてのさらなる詳細は、図9を参照して説明する。
[0045] いくつかの分岐を有する光軸Oを、光学システム400を通り抜ける破線で示している。図3の概略図と比較しやすくするために、光学システム400の一部は図3で使用されたものと同様の参照符号で表示されるが、「2」の代わりに接頭部「4」を用いている。したがって、光源420、照明ビーム422、対物レンズ424、情報保有ビーム426、自己参照干渉計428および検出器430がある。実際には、多数の検出器を設けてもよく、これは図9を参照して以下に少し詳細に説明する。検出器からの信号は処理ユニットPUによって処理され、以下に説明する特徴を実施して各マークに対する(改良された)位置測定POSを出力するように修正される。
[0046] このより詳細な概略図で示した追加の構成要素は以下のとおりである。照明サブシステム440では、放射源420からの放射は、光ファイバ442を介して照明プロファイリング光学系に供給される。これによって入力ビーム422を、ビームスプリッタ454を介して瞳面Pを有する対物レンズ424に供給する。対物レンズ424は、アライメントマーク202/204/210上にスポット406を形成する。マークによって回折された情報保有ビーム426は、ビームスプリッタ454を通過して干渉計428に到達する。干渉計428は、直交偏光によって放射フィールドを二等分に分割し、この部分を互いに光軸に対して180°回転させて出射ビーム482へと結合させる。レンズ484は、フィールド全体の焦点を検出器430に合わせ、これは図3のアライメントセンサと類似する構成である。この例およびアライメントセンサにおける検出器430は、効果的には単一のフォトダイオードであって既に説明したスキャン動作以外によって空間情報を提供しない。アライメントセンサハードウェアを用いて角度分解スキャトロメトリ法を行うことを可能にするために共役瞳面において空間分解能を有する検出器を追加してもよい。
[0047] 本実施形態には、非対称測定構成460が含まれる。構成460は、干渉計428より前に位置決めされた第2ビームスプリッタ462を介して情報保有ビーム426の一部464を受け取る。本開示では、検出器430を介して得た位置情報を用いて非対称性を測定するための新しい技術を記載している。原理上、専用の非対称測定構成460を除外することができる。しかしながら、本明細書中に記載した特定の実施形態では、技術を用いて専用の非対称測定構成460の結果と組み合わせることができる非対称性についての追加情報を得る。これによって装置のユーザは利用可能な非対称性の情報の正確性をさらに向上させることができ、それによってより正確および/またはより多くの位置測定を可能にする。
[0048] 照明プロファイリング光学系446は様々な形態を有することができる。そのうちのいくつかは、2012年4月12日に出願したその全容が参照することにより本書に援用される米国特許出願第61/623,391号により詳細に開示されている。本明細書中に開示した実施形態では、検出器側に空間分解能を必要とすることなく縮小した格子ピッチの利用を可能にし得るアライメントセンサ(より一般的には、位置測定装置)が示されている。1つ以上の新しい照明モードの使用により、装置は、現在の検出器の設計を変更することなく広範囲の異なるピッチ(例えば1μm未満から約20ミクロンまで)を有するマークの位置を測定することができる。上記した米国特許出願第61/623,391号に記載した例と共通する特定の特徴は、限られた範囲の入射角(瞳面内の限定された半径範囲)でオフアクシス照明を使用するといった選択肢である。オフアクシス照明とは、放射源領域が瞳の周辺部に限定され、すなわち、光軸から少し離れていることを意味する。照明を瞳の最周辺部に限定することは、アライメントマークの最小限のピッチを実質的にλ/NAから実質的にλ/2NAに縮小する。ここで、λは使用される放射の波長であり、NAは器具(例えば、アライメントセンサまたはより一般的には位置測定装置)の対物レンズの開口数である。米国特許出願第61/623,391号に記載した例では、装置のビームスプリッタにおいてスポットミラーの特定の分配も使用している。これは、所望の照明を提供しかつゼロ次回折放射のためのフィールドストップとして機能することもできる。「ユニバーサル」照明プロファイルは、照明モードを変更することなくX、YおよびXYマークのいずれかに位置合わせできるように設計されるが、これは必然的に性能を損ない、および/または装置において一部の複雑性をもたらす。あるいは、異なるマークの種類との使用のために選択可能となるように専用モードを設計することもできる。異なる照明の偏光を選択することもできる。
[0049] 照明プロファイリング光学系446の主要な機能は、対物レンズ424の瞳内の第1放射源領域および第2放射源領域からコヒーレント放射を供給することである。第1領域および第2領域は、瞳の周辺部に限定される(少なくとも光軸から離れているという意味では)。領域のそれぞれは角度範囲が限定され、光軸に対して互いに実質的に対角線上反対側に位置決めされている。米国特許出願第61/623,391号に記載の実施形態から分かるように、放射源領域は、非常に小さいスポットの形態またはより拡大した形態を有していてもよい。さらなる放射源領域、特に第3放射源領域および第4放射源領域が、第1領域および第2領域から約90°回転して設けられてもよい。照明プロファイリング光学系446の特定の実施形態は、干渉計428と同じ一般形態を有する自己参照干渉計を含む。装置は全体として、これらの特定のオフアクシス照明プロファイルを提供することに限定される必要はない。装置は、様々なプロファイルの使用を好む、周知のまたはまだ開発されてない他の使用モードを有してもよい。以下の考察に含まれる特定の代替のプロファイルは、単一のオンアクシス領域を有するものである。
[0050] 図4に示す例では実際に干渉計の周りで使用されるいくつかの偏光素子を省いていることに留意されたい。これはこの考案の説明を簡略化するためだけに行っている。実際の実施ではそれらを含む必要がある場合もある。さらに、マークの種類によって異なる偏光を用いて測定を行うことおよび/または各マークに対して1つより多い偏光を用いて測定を行うことがある。所望の偏光を達成するためのフィーチャは、当業者によって容易に想定することができる。さらなる詳細については、図9を参照して以下に説明する。
[0051] 図5および図6を参照すると、図2(a)および図2(b)に示す異なるマークの種類に対するオンおよびオフアクシス照明モードの選択結果を示している。以下の実施形態で適用される例は、既存のマークおよび測定方法との適合性のためにオンアクシス照明プロファイルである。図3のセンサで使用されるようにまずオンアクシスモードの例を参照すると、図5(a)で分かるように、マークに対して垂直の照明が、暗い瞳452内の中心に明るいスポットを有するオンアクシス照明プロファイル448(O)によって提供される。このプロファイルは、装置の照明ビーム422内の任意の設定である。この例では、光軸に沿って戻るゼロ次ビームが干渉計428に入る前に遮断されることが望ましいが、非対称測定構成460(提供された場合)へと移動されることも望ましい。干渉計の前にゼロ次を遮断することは必須ではないが、位置信号の信号対雑音比を向上させる。したがって、この実施形態では、スポットミラー470が第2ビームスプリッタ462に含まれる。第1スプリッタ454は銀メッキされておらず、当業者は中心スポットの強度のおよそ50%のみがマークに移動され得ると理解する。構成460が省かれる別の実施形態では、このプロファイルは、照明プロファイラ446によって直接生成され、第1ビームスプリッタ454内のスポットミラーによって対物系424に十分な強度で送ることができる。所望のプロファイルを得るために様々な代替手段を想定することができる。
[0052] 図5〜図8における水平の点線は、読み取られるマーク(この場合、X方向のマーク)の周期性の方向を表す。図5(b)から分かるように、方向Xに生じる−1および+1次の回折スポットは、格子ピッチがλ/NA以下である限り、光学システムの瞳内に問題なく入る。YおよびXYマーク(図示せず)の場合も同様である。通常、整数nはゼロより上のあらゆる回折次数を表すことができる。アライメント信号は、+n次が−n次と重なる場合に抽出することができる。これは、入射放射フィールドの+90°および−90°回転の複写を混合する自己参照干渉計428を用いて行われ、よって図5(c)に示すプロファイル482(O)を与える。
[0053] 図4にも示すように、オフアクシス照明が使用された場合、コヒーレント放射の明るいスポットを周辺位置で生成することができる。プロファイル448内のスポットは2つの対になっており、各対は180°対称である。対は互いに90°であってX軸およびY軸に対して22.5°に配置されている。スポットは瞳面において限られた半径範囲および限られた角度範囲を有する。そのようなスポットパターンを提供することにより、3つの格子方向全てが単一の照明モードまたはハードウェアで容易に選択可能であるモードによってサポートされる。米国特許出願第61/623,391号は、スポットミラーによってかつ干渉計428と同じ形態の自己参照干渉計を用いることを含む、そのようなプロファイルを生成する様々な方法を開示する。オンアクシス照明の文脈において既に記述したように、これらのスポットはビームスプリッタ454内のスポットミラーによって適合されて放射を無駄にすることなく対物レンズ424の瞳面Pにおいて所望の照明プロファイル448を形成することができる。しかしながら、この実施形態では、図示するようにスポットミラー474が代わりにスプリッタ462に配置されることによって、ゼロ次回折ビームを非対称測定構成460に送ることができる。
[0054] スポットおよびスポットミラーは実際には、ここで概略的に示す大きいスポットよりかなり小さい可能性が高い。例えば、数センチの瞳の直径に対して、スポットサイズは1ミリメートル未満であってもよい。図示した光学システムは、本発明の実施形態の考察のためのみに示されており、実際の実施ではさらなる構成要素を追加することができる。一例として、1つ以上のさらなるビームスプリッタを情報保有ビーム426の経路に設けて他の目的のために放射の一部を収集することができる。例えば、部分的に銀メッキされたスポットミラーを有する別のスプリッタを、スプリッタ454とスプリッタ462との間に配置して強度の測定のために一部の放射を収集することができる。代替的にまたは加えて、同様の目的のために放射の一部を構成460内で収集することができる。
[0055] 図6は、利用可能な照明スポットのうちの適切なスポットの対が照明されるように選択される、図5で使用されたマークのピッチのほぼ半分のピッチを有するX方向のマークに対する(a)オフアクシス照明プロファイル448、(b)情報保有ビーム426における回折パターンおよび(c)干渉計出力482を示している。この場合、縮小したピッチおよび結果として生じるより大きい角度にかかわらず、マーク位置の認識に十分な+1および−1の次数が瞳内に入り、実質的にλ/2NA、すなわち既知の器具で適用されたものの半分である格子ピッチに対しての下限を表す。各図における円はまた、光学システムの瞳を表す一方、マークにおける周期性の方向は円を横切る点線で表されている。図6(a)では、2つの照明スポットが互いに対角線上反対側に位置決めされ、光軸(O、図示せず)に対して180°の対称性を照明プロファイルに与える。(当業者は、これらのスポットは瞳面に存在すると理解し、マーク自体の上またはマークのイメージ内のスポットと混同しないようにしたい。他方、瞳面における180°は結像面における180°回転とも等しい。)スポットはX軸(点線)上に位置決めされておらず、X軸から小角度、この例では22.5°離れている。結果的に、スポットはX軸を横断する方向、すなわち、格子の周期性の方向を横断する方向で互いから離れている。図6(b)では、アライメントマーク202の格子によって結果として生じる回折パターンが示されている。一方のスポットに対して、回折次数+1が瞳内に入る。他方のスポットに対して、回折次数−1が、次数+1から180°回転した位置で瞳内に入る。各スポットのゼロ次回折(鏡面反射)は、他方のスポットの位置と正確に一致する。
[0056] 格子のピッチが大きくなった場合、さらなる次数−2および+2等が瞳内に入り得る。既に述べたオフセットにより、各スポットの回折次数は、格子のピッチに関係なく他方のスポットの次数とは別のままである。オフセットが存在しない装置を想定することもでき、照明スポットはX、Yおよび/またはXY軸上に正確に位置する。しかしながら、そのような構成は、当業者が回折次数間で望ましくない重なりを回避しかつ望ましい回折次数がブロックされることを回避したい場合、使用することができるマークピッチおよび放射波長の組み合わせに制約を加え得る。広帯域または多色照明が使用される実施形態では、ここで示されるように高次回折信号は単一のスポットとならず、一次スペクトル、二次スペクトルへと広がる。よって、次数と次数との間の望ましくない重なりの可能性がより高くなる。便宜上、ここでは次数をスポットとして表している。
[0057] 図6(c)は、マークイメージの+90°および−90°回転の複写を混合する干渉計428を通過した図6(b)の回折信号の結果を示している。ゼロ次スポットが干渉計より前のある時点でフィールドストップによってブロックされることが想定される。そのようなフィールドストップの単純な実施は、スポットミラー472が提供される場合はそのスポットミラーとなる。各高次数に対する正および負の信号は重ね合わされ、+1/−1,+2/−2等で示すように混合される。元の照明スポットは互いにコヒーレントであるならば、単一の照明スポットの正および負の次数の混合と同じ効果である。したがって、位置測定装置の干渉計、検出光学系および検出電子機器は図3の装置と同じであってよい。位置測定を得るための検出信号の処理も実質的に同じであってよい。
[0058] 回折放射フィールドで見られる高次スポットの方向は、図4に示すようにプロファイル448および448(O)上の白い点線によってX、YおよびXYマークに対して示される。各モードにおける照明プロファイル448は、以下の特性を有する:(i)各スポットの半径および角度範囲は限定されているおよび(ii)各スポットの対においては、スポットは、X、YまたはXYマークの周期性の任意の方向を横断する方向において互いから離れている。したがって、これらの回折次数に沿って存在する高次スポットは、少なくともフィールドの真ん中部分では互いに干渉しない。調整可能なフィールドストップ490は、特に粗いマークが測定されるところでの重なりのリスクを減らすために設けることができる。これについてのさらなる詳細は、上記した米国特許出願第61/623,391号に含まれている。
[0059] 先願は、Y方向マーク(図2(a)の204)およびXYマーク(図2(b)の210)のために設計された照明モードに対する回折パターンおよび干渉計出力をさらに示している。図5および図6の(a)、(b)および(c)部分に対して述べられたこと全ては、これらの部分にも同様に当てはまる。XYマークは異なる向きの格子線(それぞれX軸およびY軸に対して45°)を備える部分を有するため、二対のスポットが照明プロファイルに提供される。XおよびYの場合のように、各対のスポットは、互いに対角線上反対側に位置決めされ、格子の周期性の方向に対して横方向に互いに僅かにずれている。XYマークをスキャンする時に二対のスポットは同時に存在する必要はないことに留意されたい。各対は、対応する周期性の方向を有するマークの一部をスキャンするためにスイッチをオンにすることができる。XYマークをスキャンしている間、両方の対のスポットが常に照らされている場合、基板から対物系によって受け取られる回折次数は、適切に小さいピッチでスキャンされるマークと特定の部分における周期性の方向に対応するもののみである。
[0060] 干渉計428が所望の信号を生成するために対向するセグメントがコヒーレントであるべきことを念頭に置いた上で照明プロファイルは実用的な器具を形成するために多数の方法で生成することができる。特に、広帯域光源が関与する場合、放射源からの放射のコヒーレンス長さ/時間は短くなる。米国特許第6,961,116号は、単色レーザ源でも、例えば望ましくない多数の反射から干渉を取り除くために短いコヒーレンス時間が望ましいことを教示する。結果的に、放射源からセグメントまでの光路長はほぼ一致するべきである。所望のプロファイルに直接対応するアパーチャは広がった平行ビームに置くことができるが、これは比較的大きい放射損失という結果となる。上記の米国特許出願第61/623,391号では、放射の損失を回避するために代替の解決策が提案されている。
[0061] 照明源442から出る照明は単色の場合もあるが、本質的には通常広帯域、例えば白色光または多色である。ビームの波長の多様性は、測定のロバスト性を上げる。センサは、例えば、緑、赤、近赤外および遠赤外といった4つの波長のセットを用いることができる。本発明の実施形態を実施するセンサでは、同じ4つの波長を使用することができるか、あるいは異なる4つまたは4つ以上または以下の波長を使用することができる。
[0062] マークは、例えば2つの異なる偏光を用いて位置を測定することが望ましい場合、二回以上スキャンする必要があり得る。さらに、照明モードは、XYマークのスキャンの途中で切り替わってもよいが、他の実施形態では、2つの測定を同時に行うことができるように光信号の多重化が使用される。同様に、照明モードを切り替えることなくXYマークの異なる部分をスキャンおよび測定できるように多重化を適用することもできる。そのような多重化を行うための簡単な方法は周波数分割多重化である。この技術では、各対のスポットからの放射および/または偏光は、位置情報を保有する時変信号の周波数より高い周波数が選択される特性周波数で変調される。検出器430に到達する回折および処理された光信号は2つの信号の混合となるが、放射源からの放射のそれぞれの周波数に調整された1つ以上のフィルタを用いで電子的に離されてもよい。時分割多重化を用いることもできるが、これは放射源と検出器との間での正確な同期を伴う。各周波数における変調は、例えば単純な正弦波または方形波であってもよい。
[0063] 位置感知または別の型の測定のために円形偏光によってマークを照明することが望ましい場合、ビームスプリッタ454と対物系424との間に1/4波長板(図示せず)を挿入することができる。これは線形偏光を円形偏光に変える(かつマークによる回折の後にまた元に戻す)という効果を有する。スポット位置は、マーク方向に従って前述同様に選択される。円形偏光の方向(時計回り/反時計回り)は、照明源420、ファイバ422または照明プロファイリング光学系446において異なる線形偏光を選択することによって変更することができる。
[0064] 図7および図8を簡単に参照すると、これらは、図5および図6で示したものと同じ照明プロファイル(a)に対する(b)回折パターンおよび(c)干渉計出力を示している。図7および図8では、照明は多数の異なる波長を含んでいると想定されることが違いである。既に述べたように、アライメントセンサは、例えば、緑、赤、近赤外および遠赤外といった4つの波長のセットを使用してもよい。これらは、異なる材料、異なる材料特性および/または異なる厚さの重なり合った層を介して読み取る必要があり得る種々のマークからロバストな位置読み出しを提供する。単色光に対する一次信号は、図5および図6では単一のスポットとして現れる一方、図7および図8は、アライメントセンサの照明に存在する異なる波長がどのようにスペクトルに広がるかを示している。照明がいくつかの離散的な波長を含む場合かつ実際のスポットがここで図示されるものよりかなり小さい場合、異なる色に対する回折スポットは、図7および図8に示すように互いに重なり合うとは限らない。このスポットは、共役瞳面にイメージセンサを設けることによってまたはスキャトロメータなどのように異なる色を連続的に測定することによって離すことができる。しかしながら、イメージセンサは雑音を起こしやすく、各スポットは1ピクセルまたはそれ以下だけしか覆わないことがあり、イメージセンサは、アライメント感知環境において可能な場合に回避されるべき雑音および熱放散をもたらし得る。図8で用いられるより粗いピッチマークでは、回折次数は中心ではゼロ次スポットにかなり近いことに留意されたい。より微細なピッチのマークを有するオフアクシス照明モードでは、異なる色に対する一次はより広がってゼロ次から離れている。
[0065] 本明細書中に記載した実施形態はゼロ次および±一次回折信号に重点を置いているが、開示内容はより高い次数、例えば±二次、より一般的には±n次のキャプチャおよび解析にまで及ぶことを理解されたい。実施形態では、便宜性のため、一次についてのみが示されて考察されている。
[0066] 図9は、多波長の放射を用いた測定および偏光効果の管理について図4の装置のより詳細な態様を示している。図4に示す構成要素に用いられた参照番号と同じ参照番号が用いられる一方、ここで詳細に示す一部の構成要素は図4に示されていない。照明サブシステム440では、放射源420は、例えば、緑(Gと示す)、赤(R)、近赤外(N)および遠赤外(F)と示された4つ波長を有する放射を提供する4つの個別の放射源を含む。以下の考察の便宜上、この4つの異なる波長の放射を4色の光と呼び、これは電磁スペクトルの可視部または非可視部にあるか否かは本目的には関係ない。全ての放射源は直線偏光され、GおよびN放射は互いに同じ方向を向いており、RおよびF放射はGおよびN偏光に対して直交的に偏光される。
[0067] 4つの色は偏光維持ファイバによってマルチプレクサ502に運ばれ、ここで単一の4色ビームへと組み合わされる。マルチプレクサは、矢印504に示すように線形偏光を維持する。矢印504および図中の同様の矢印は、緑および赤の成分の偏光を示すためにGおよびRと表示される。N成分およびF成分は、それぞれ、G成分およびR成分と同じように配置される。
[0068] この組み合わされたビームは、適切なデリバリ光学系506を介してビームスプリッタ454へと入る。既に述べたように、ビームは次いで、ビームスプリッタの中にある部分的または完全に反射する表面(例えば、直径0.5mmのスポットミラー)から反射する。対物レンズ424は、ビームの焦点を狭ビームに合わせ、これは基板上のアライメントマーク202によって形成される格子によって反射および回折される。放射は例えば開口数NA=0.6の対物系によって集光される。このNA値は、各色に対して少なくとも十次回折が16μmピッチを有する格子から収集できるようにする。
[0069] 情報保有ビーム426を形成する反射および回折放射は、その後、自己参照干渉計428に運ばれる。この実施形態では、既に述べたように、ビームは分割462されて情報保有ビームの一部464を非対称測定構成460(提供された場合)に供給する。非対称測定情報を運ぶ信号466は、構成460から処理ユニットPUに渡される。干渉計の直前に、偏光は半波長板510によって45°回転される。ここから先、偏光矢印は、明確にするために一色のみで示されている。既に上記しかつ米国特許第6,961,116号に述べるように、干渉計は偏光ビームスプリッタを含み、各色の半分は透過され、各色の半分は反射される。その後、各半分は干渉計の中で3回反射されて放射フィールドを+90°および−90°を回転させて180°の相対回転を与える。2つのフィールドは次いで互いの上に重ね合わされて干渉が可能である。−90°および90°画像の経路の差を補償するために位相補償器512が存在する。次いで偏光は、別の半波長板514(その主軸はXまたはY軸に対して22.5°に設定される)によって45°回転される。半波長板510,514は、4つの波長全ての偏光が45°回転されるように実質的に感度の低い波長である。
[0070] さらなるビームスプリッタ516(図4に図示せず)は、光信号をAおよびBで示された2つの経路に分割する。一方の経路は2つの回転フィールドの合計を含み、他方はその差を含む。初期の偏光方向によって、合計は経路Aまたは経路Bに終わる。この例では、GおよびNに対する和信号は一方の経路に終わり、RおよびFは他方に終わる。各色に対して、対応する差信号は他方の経路に終わる。
[0071] この構成は、各色の照明に対して1つの偏光を用いるように選択することに留意されたい。読取り値間の偏光を変化させることによって(または読取り値内の時分割多重化によって)、各色に対して2つの偏光を用いる測定を行うこともできる。しがしながら、色および偏光の多様性から利益を得る一方で高いスループットを維持するために、単一ではあるが異なる偏光を有する異なる色のセットが多様性と測定スループットとの間で良い妥協を表す。スループットに影響を与えることなく多様性を増加させるために、当業者は、本明細書中に示す4色スキームに類似するが混合偏光を有するより多くの色(例えば、8または16)を用いる実施形態を想定することができる。
[0072] 各経路AおよびBに対する放射は、それぞれのコレクタレンズアセンブリ484Aおよび484Bによって集光される。その後放射は、基板上のスポットの外側からの放射のほとんどを取り除くアパーチャ518Aおよび518Bを通り抜ける。マルチモードファイバ520Aおよび520Bは、各経路の集光された放射をデマルチプレクサ522Aおよび522Bのそれぞれに運ぶ。デマルチプレクサは、各経路をオリジナルの4つの色に分割し、それによって合計8つの光信号は検出器430Aおよび430Bに供給される。実際的な1つの実施形態では、ファイバはデマルチプレクサから検出器回路基板上の8つの検出器要素となる。装置がマーク202をスキャンしている間、検出器は空間分解能を与えないが、各色に対して時変強度信号IおよびIを供給する。信号は実際には位置依存信号であるが、装置とマークとの間の物理的スキャン動作と同期した時変信号(波形)として受け取られる(図3を再度参照)。
[0073] 処理ユニットPUは、8つの検出器から強度波形を受け取ってそれを処理して位置測定POSを提供する。異なる波長および入射偏光に基づいて8つの信号から選択することができるため、装置は幅広い状況で利用できる測定を得ることができる。この点に関して、マーク202が多数の異なる材料および構造の層の下に埋めることができることも覚えておく必要がある。一部の波長は他と比べて異なる材料および構造を通る。処理ユニットPUは、従来、波形を処理して最も強い位置信号を与えている方に基づいて位置測定を提供する。残りの波形は無視してよい。単純な実施形態では、各測定タスクに対する「レシピ」は、ターゲット構造の高度な知識および実験的な調査に基づいてどの信号を使用するかを特定することができる。より高度なシステムにおいては、例えば上記したHuijbregtseらによる論文に記載のように、予備知識なしに1つ以上の最良の信号を識別するために「カラーダイナミック」または「スムースカラーダイナミック」アルゴリズムを用いて自動選択を行うことができる。
[0074] 「廃棄された」波形は、セットとして考えた場合、構造および材料についての有用な情報を含み得る。特に、構造の非対称性についての情報を含むことができ、これは以下に詳細に説明するように代替のまたは追加の非対称測定技術を提供するために利用される。さらに、信号のセットは、「スタック」、すわなち、マークの上およびその下にもあり得る一連の層についての他の情報を含み得る。当然のことながら、これらの既存の信号に存在する情報をより多く用いることによって、提案した技術を基板によって反射および回折された光子の総量をより活用する。
[0075] Huijbregtseらによる論文には、複合ターゲットにおける多数の格子の使用についての記載もある。各格子は異なるプロファイルを有し、例えばより高い回折次数(3次、5次、7次)を高める。位置測定は、これらの格子の異なるものおよび個別の格子上の異なる色信号から導き出すことができる。本開示では、単純な棒のパターンを有する単一の格子があることが想定される。当業者は、異なるパターンを用いる多数の格子を有する実施形態を想定するように開示内容を容易に拡大することができる。
非対称性測定−序論
[0076] ここまでで説明したように、位置測定装置は、例えば、図1に示すようなリソグラフィ装置のアライメント位置を得るために使用される。アライメントマークが非対称の場合、エラーが生じ得る。非対称アライメントマークによって生じるアライメントエラーは、リソグラフィ装置の動作中の測定を用いて発生したデバイスにおけるオーバーレイエラーに寄与することができる。非対称性検出機能を位置測定装置に追加することによって、マークの非対称性は、位置測定と同じハードウェアを用いて、かつ必要に応じて位置測定と同時に測定することができる。この測定は、リソグラフィ装置のアライメント中に非対称性によって生じたアライメントエラーを補正する可能性を上げる。以下に本発明の実施形態と組み合わせて行うことができるいくつかの技術を示す。
[0077] メトロロジツールは非対称性を測定するために市販されているが、これらはアライメントセンサと統合されないか、またはリソグラフィプロセスのスループットに損害を与えずアライメントセンサと作動するには十分な速さではないことがある。そのような装置としては、回折スペクトルの強度非対称性を測定するために共役瞳面においてCCDアレイを用いる角度分解スキャトロメータがある。スキャトロメータは、多数の色に対して連続的に非対称性を測定する。アライメントセンサでは、異なる色からの位置信号は、速度に対して平行に測定することができる。さらに、速度、雑音および電力(熱)消散は、非対称性測定構成がアライメントセンサに組み込まれる場合はその非対称性測定構成に課題を示し得る。
[0078] 位置測定装置に非対称性測定機能を追加するためにはいくつかの異なる方法が可能である。既に述べたように、非対称性測定構成460は装置に含まれてもよく、これはビームスプリッタ462によって迂回された情報保有ビーム426の一部464を処理する。非対称性測定装置460の形態は異なってもよい。
[0079] 上記した米国特許出願第61/623,391号では、回折放射の瞳面イメージを捉えるためにカメラを含む非対称性測定構成について述べられている。これらのイメージは角度分解スキャトロメトリのために用いることができる。正および負の回折次数に対応するイメージ部分の強度を比較することによって非対称性を測定することができる。そのような瞳イメージカメラを非対称性測定構成としてアライメントセンサに追加する選択肢は米国特許出願第61/623,391号に述べられている。米国特許出願第61/623,391号は、干渉計および検出器390を介して非対称性を測定する別の技術について述べている。これは、オフアクシス照明が一度に片側のみから提供される照明プロファイルを使用し、装置が+1次および−1次の強度を互いに別々に測定できるようにする。
[0080] 2012年8月16日に出願したその全容が参照することにより本書に援用される米国特許出願第61/684,006号には、さらなる形態の非対称性測定構成460が提案されている。この構成の形態では、基板上の照明スポットが検出器上に結像される。特殊の光学素子が結像の前に光学路に含まれ、これは、異なる回折次数の放射が分離されてスポットを別々の検出器に結像するために使用できるように正および負の回折次数を偏向させる。
[0081] 先ほど述べた任意の構成を用いて本装置において非対称性測定構成460を実施することができる。以下の説明は、既存の位置測定ハードウェアを用いて非対称性を測定するさらなる技術に関する。この技術は、上記した先願に記載されたいずれの(または両方の)形態あるいは全く別の形態を有し得る構成460の代わりにまたはそれと組み合わせて用いることができる。
位置信号による非対称性測定
[0082] 図10は、位置情報に基づいて非対称性を測定する方法を含む、マークの位置を測定する方法を示している。本開示の範囲内で代替の方法が可能である。特に、この方法のステップは組み合わせ形態で実施することができ、ここに示すように別々にかつ順番に行われる必要はない。
[0083] ステップS1では、上記したようにマークはスキャンされ、光学システムにおいてアクセス可能である異なる色、偏光等に従って多数の波形が記録される。図9の実施形態を参照すると、1つのマークごとに8つの波形が得られ、これは4つの色/偏光の組み合わせおよび1色ごとの2つの相補的な波形(分岐AおよびBからの合計および差信号)に対応する。異なる実施は異なる波形を生み出すことができる。ステップS2では、多数の位置測定値を、この実施形態上、従来の方式であり得る方法で1つ以上の波形から取得する。各色の波形においては、異なる周期成分(高調波次数)に基づいて多数の位置信号もあり、それによって多数(数十個)の異なる候補位置測定値が実際に可能である。この時点では、どの位置信号が最も強い位置依存変化および/または最良の信号対雑音比を含むかを判定することによって単一の位置測定値を得ることができる。本明細書中に記載した実施形態では、単一の位置測定値の選択または計算は、全ての候補測定値の非対称性が補正されるまで延ばされる(ステップS6を参照)。
[0084] ステップS3では、非対称性情報が非対称性測定構成460(略して非対称性センサ)から得られる。非対称性情報は、代替的にまたは追加として位置測定装置の外部にある放射源から得ることができる。
[0085] ステップS4では、ステップS1で捉えた波形から得られた多数の位置信号からの追加情報を廃棄することより、多数の信号からの情報を用いて微調整された非対称性の測定値または非対称性依存パラメータを得る。これを行う方法は様々であってよく、その例を以下に詳細に説明する。使用する測定情報を増やすことは、測定されたアライメント位置とターゲット格子パラメータの様々なパラメータとの間の未知の相互関係を「絶つ」ために好都合となり得る。これは、使用する光子の合計数を増加させることができ、それによって信号対雑音比を上げることもできる。
[0086] ステップS5では、ステップS4で得た微調整された非対称性測定値は、ステップS2で測定されたそれぞれの位置に補正を加えるために使用される。ステップS6では、「最良の」測定位置は、多数の補正された位置測定値からの結果を選択および/または組み合わせることによって計算される。低下した非対称性感度によって上昇した精度を有するこの測定値は、リソグラフィプロセスでの使用またはより一般的にメトロロジ結果として出力S7される。
[0087] 図11は、非対称性測定値が位置感知装置によって収集された多数の波形から得られるステップS4についてさらなる詳細を説明する。ステップS4内のステップをS41等と番号付けている。既に述べたように、一部の処理はステップS2およびS3に対する処理と共に行うことができ、別々に行う必要も連続的に行う必要もない。同様に、サブステップS41に対する処理は、フローチャートによって示唆された方法で別々にまたは連続的に行う必要はない。フローチャートは、1つの例示的実施形態の方法全体の説明の補助として示しているだけである。
[0088] ステップS41では、検出器430A,430Bの8つの要素(この例では)からの波形(位置依存強度信号)が受け取られる。ステップS42では、各波形は個別の成分に分解される。例えば、離散フーリエ変換(DFT)を用いて波形を、本質的にマーク202を形成する格子の周期の高周波であるコンポーネント波形のセットに分解することができる。波形が純粋に周期P/2を有する正弦波であった場合、一次成分のみが何らかの大きさを有することになる。しかしながら、実際のターゲットおよび実際の器具では、いくつかの奇数および偶数の高調波が異なる位相および振幅で存在し得る。上記したHuijbregtseらによる論文に記載したように、異なるターゲット格子を、強い高次信号を取り入れるように具体的に設計することもできる。これらの多数の次数は、ターゲット(覆われているスタック層を含む)の構造についてより理解するために活用される。したがって、ステップS42の結果は異なる次数を有するが異なる色/偏光の組み合わせも有する多数の成分のセットである。これらの成分の各々は、原理上、位置測定値を生み出すことができる。したがって、例えば、8つの波形の各々に対する5つの次数は、40個の異なる位置測定値を生み出すことできる。
[0089] ステップS43では、位置測定値は多数の成分(色/偏光および次数)の各々から計算され、これは実際にはステップS2(図10)で既に計算した結果を共有することである。ステップS44では、分散(雑音推定値)を、格子の形状および観測信号の理解に基づいて各位置測定値に対して計算する。位置情報に加えて、波形から得たコンポーネント信号は、ターゲット構造のモデルを微調整するために使用することができる他の情報を含み得る。本明細書中に記載した実施形態では、ステップS43は、位置を計算するために波形成分の位相特性に依拠する。それに反して、ステップS45では、プロセッサは、ターゲットモデルを微調整するために使用することができる追加情報を得るために異なる成分の強度情報を解析する。ステップS46では、プロセッサは強度情報の分散を計算する。
[0090] ステップS47では、多数の異なる位置測定値をターゲット構造(マーク202)のモデルと組み合わせてそのモデルの最良のフィッティングパラメータを識別する。特に、非対称性測定の目的のために、非対称性依存パラメータがモデルの中に含まれる。ステップS44で計算される分散は、ステップS43で得られた対応する位置測定値の質の尺度として使用される。同様に、ステップS46で計算される分散は、ステップS45で得られた対応する強度ベースの尺度の質の尺度として使用される。これら全ての結果は、単一の「最良の」非対称性の測定値を得るために非対称性センサから得られた色/偏光および次数ごとの非対称性測定値に対して重みづけされ、その後ステップS48で出力される。
例示的な実施
[0091] ここで上記の方法ステップの特定の実施を数学的な詳細で図示する。上記の方法ステップは本発明の実施形態による非対称性測定および位置測定を実施する唯一の方法ではないと理解されたい。さらに、以下の数学的詳細は実際に上記の方法ステップを実施する唯一の方法でもない。
[0092] 非対称性測定技術の説明および実施を容易にするために、アライメントセンサモデルを定義して一例として本文書中で使用する。便宜上、同じ座標系を位置測定装置および関連の非対称性測定構成460の基本操作のために使用する。第一に、ターゲット(基板)レベルの空間座標系および瞳レベルの偏光座標レベルを定義する。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
は瞳空間デカルト座標系単位ベクトルを示すとする。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
はターゲット空間デカルト座標系単位ベクトルを示すとする。
強度検出器430A,430Bはターゲット面と共役な面に配置されることに留意したい。非対称性測定構成460の設計によっては、強度検出器は瞳面またはターゲット面に存在することもある。
[0093] 図12は、座標系の幾何学的配置のある表記を示している。デカルトおよび球面座標系の両方は、モデルおよび計算における様々な点で有用となることができ、座標系と座標系との間でデータを変換するための適切な変換が定義される。表記
Figure 0005992110
は球面座標系上の座標(すなわち、単位半球上の座標)を示す。代替の表記(θ,φ)も後ほど明らかになる理由のために使用されることに留意されたい。表記(f,g)は極座標系上の座標(すなわち、単位円板上の座標)を示す。
Figure 0005992110
軸は後でより詳細に特定するように上向きまたは下向きであることに留意されたい。
[0094] 図13は、
Figure 0005992110
(すなわち、負の空間座標z単位ベクトル)の方向からみたときの瞳座標系における表記を示している。図14は、
Figure 0005992110
(すなわち、正の空間座標z単位ベクトル)の方向からみたときのターゲット座標系における表記を示している。当業者が理解するように、空間座標系に加えて偏光座標系が存在する。本明細書を分かりやすくするために、ターゲット格子(アライメントマーク202)が一次元周期格子であって
Figure 0005992110
方向のみの周期(ピッチ)Pで周期的であることが想定される(本願の標準的なピッチ値は500nm≦P≦20000nmである。)。幾何学的配置および計算は、YマークおよびXYマーク206,210を測定するために当業者によって適合させることができる。
[0095] 図12〜図18で導入される表記を参照すると、以下の項が定義される。
Figure 0005992110
は格子ベクトルを示す。格子ベクトル
Figure 0005992110
の長さは単位[サイン角度](格子方程式の直接の結果である)で定義されることに留意されたい。本説明の目的のために格子ベクトルは常に
Figure 0005992110
の方向を向いていることに留意されたい。
Figure 0005992110
はターゲット空間デカルト座標系(単位[サイン角度])における入射線(すなわち、平面波)瞳座標を示す。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
は、それぞれ、ターゲット空間デカルト座標系(単位[サイン角度])における反射(ゼロ次)およびマイナス一次回折光線(すなわち、平面波)瞳座標を示す。
Figure 0005992110
はターゲット空間球面座標系における入射光線の位置を示す。
Figure 0005992110
はターゲット空間球面座標系における反射/回折光線の位置を示す。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
はターゲット偏光座標系の「垂直(senkrecht)」および並列単位ベクトルを示す。
[0096] Tの代わりに下付き文字Pを用いる類似の表記が図13に示す瞳座標系に適用される。上記で提案したターゲット偏光座標系の定義は原点では一貫しないことに留意されたい。
[0097] 実際の実施においては、装置座標系に対する傾斜およびZ軸を周る回転に対して許容差の決定が必要となることがある。図15が
Figure 0005992110
軸に対する傾斜に対する表記を示す一方、図16は
Figure 0005992110
軸に対する傾斜に対する表記を示す。図15では、
Figure 0005992110
はラジアン単位で
Figure 0005992110
軸に対するターゲット傾斜を示している。図からは、以下の関係
Figure 0005992110
を導き出すことができる。
[0098] 図16では、
Figure 0005992110
はラジアン単位で
Figure 0005992110
軸に対するターゲット傾斜を示している。図からは、以下の関係
Figure 0005992110
を導き出すことができる。
[0099] 図17は、偏光座標系上のターゲット傾斜の影響を示している。図からは、以下の関係を導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00100] 図18では、
Figure 0005992110
はラジカル単位でターゲット回転を示している。
Figure 0005992110
のアライメントターゲット回転は一般的であることに留意されたい。ターゲット偏光座標系
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
は(
Figure 0005992110
軸に対する)回転の下で不変であることに留意されたい。
[00101] 瞳空間極座標系からターゲット空間球面座標系へ、またその逆の座標系変換を導き出すことができる。導出の詳細については述べずに、マッピング
Figure 0005992110
(空間瞳からターゲットへ)を以下のとおり示すことができる。
Figure 0005992110
[00102] マッピング
Figure 0005992110
(空間ターゲットから瞳へ)を以下のとおり示すことができる。
Figure 0005992110
(ここで示す下付き文字「P」は瞳面を示し、ターゲット格子の周期である変数Pと混同しないように留意されたい。)
[00103] さらに、ターゲット球面座標系における入射光線からターゲット球面座標系における反射/回折光線への座標系変換を導き出すことができる。未知のマッピング
Figure 0005992110
(空間入射から反射/回折へ)を以下のとおり導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00104] この変換では、v∈{−N,N}は回折次数を示し(注記:v=0は反射次数を指し、v≠0は回折(高)次数を指す)、P>0は再びターゲット格子ピッチを示し、λ>0は真空中の入射平面波波長を示す(本願の標準的な値は400nm≦λ≦1100nmである。)。
[00105] 動径座標
Figure 0005992110
は1つにクリッピングされることに留意されたい。
[00106] 瞳偏光座標系からターゲット偏光座標系へ、およびその逆の座標系変換を導き出すことができる。まず、反時計回りの回転マトリックスを以下のとおり定義する。
Figure 0005992110
[00107] 未知のマッピング
Figure 0005992110
(偏光瞳からターゲットへ)を以下のとおり導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00108] マッピング
Figure 0005992110
(偏光ターゲットから瞳へ)を以下のとおり導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00109] マッピング
Figure 0005992110
(偏光瞳並列垂直からXYへ)を以下のとおり導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00110] マッピング
Figure 0005992110
(偏光瞳XYから並列垂直へ)を以下のとおり導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00111] 座標系および変換を上記で定義したので、(複素)瞳面電界振幅が既知/与えられたと想定される。これらの(複素)瞳面電界振幅はあらゆる適切な方法を用いて算出することができる。本実施では、ジョーンズ計算法モデルを用いてこれらのフィールド、照明フィールド(波長、角度および偏光に関して)およびターゲット構造(アライメントマーク、基板および重なるスタック)の反射および回折の所定の係数を計算する。これらの係数は、ターゲットおよび周辺の材料のモデルに対するマクスウェル方程式を解くことによって算出することができる。式は、例えば周知技術RCWA(厳密結合波解析)によって解くことができる。この(複素)瞳面電界振幅は、
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
偏光座標系において、以下の式によって示すことができる。
Figure 0005992110
[00112] 繰り返しとなるが、v∈{−N,N}は回折次数を示し、v=0は反射次数を指し、v≠0は回折次数を指す。アライメントセンサにおける検出器430A,430Bによって分かる強度のどのように計算するかについて以下に述べる。既に述べたように、オフアクシス照明の場合を考える。オンアクシス照明は特別な場合として導き出してよい。オフアクシス照明アライメントセンサでは、両方の照明光線(瞳面内のスポット)は相互にコヒーレントであって同相であることに留意されたい。したがって、以下に要約されるように、正および負の回折次数の(複素)電界振幅は異なる入射平面波から生じることがある。ここではターゲット傾斜はゼロであることが想定されることに留意されたい。
[00113] (複素)瞳面電界振幅は、(ステージ)スキャン位置の関数として、以下と等しい。
Figure 0005992110
ここでxstageは、例えば基板テーブルWTのスキャンx位置を示す。ここではスキャン動作は
Figure 0005992110
方向の(すなわち、平行する)方向に向いている(すなわち、平行である)ことが想定されることに留意されたい。繰り返しとなるが、P>0はターゲット格子ピッチを示す。
[00114] 上記で導入した位相項
Figure 0005992110
は、アライメントターゲットのフーリエ光学処理(すなわち、フーリエ級数展開)から導き出すことができることに留意されたい。反時計回りの回転マトリックスを、
Figure 0005992110
と等しくなるように再度定義する。半波長板510、自己参照干渉計428および位相補償器512の順番で通過した後の(複素)電界振幅は以下のとおりである。
Figure 0005992110
[00115] 指数vおよび−vは自己参照干渉計を通過した後ではもはや適用されず、よってUおよびLに置き換えられたことに留意されたい。図5〜図8を再び参照すると、v=1の場合、U成分およびL成分を+1/−1と−1/+1とを組み合わせた成分とみなし、全てのv∈{−N,N}も同様であるとしたい。
[00116] 線形xおよびy偏光照明放射がターゲットに供給されていると上記で想定されることに留意されたい。その後45°回転が干渉計428の入力側の半波長板510によって行われる(両方とも図9に示す)。別の実施形態において線形22.5°の偏光照明放射が用いられた場合、半波長板の向きは、自己参照干渉計に入る放射が±45°で直線偏光されることを確実とするように変更される(この状況はこれらの実施形態で用いられる特定の干渉計において望ましく、それによって自己参照干渉計内の両方の内部「チャネル」が均等に励起される。)。
[00117] 任意の偏光回転が半波長板510によって適用されるように上記の式を一般化すると以下のとおりとなる。
Figure 0005992110
ここで、γは自己参照干渉計の前に配置された(反時計回りの)半波長板510(速軸)を示す。以下の簡単なマトリクス
Figure 0005992110
を取り入れて、検出器レベルの振幅に対する式を以下のように書き換えることもできる。
Figure 0005992110
さらに、スキャン位置の関数としての複素瞳面電場振幅に対する上記で定義された式を適用し、かつ電場に対して以下の簡単な表記を採用することにより
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
以下の式を導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00118] 図9から分かったように、各色に対して和信号および差信号が分岐Aおよび分岐Bによって別々に運ばれる。どの分岐がどの信号を運ぶかについては、入力偏光によって各色に対して設定される。検出器430A/430Bにおける和および差(複素)電場振幅は、(自己参照干渉計の後に)半波長板514、偏光ビームスプリッタ516そしてコレクタレンズアセンブリ484A/484Bといった順番を通ってファイバ入口へと電場 U,v(xstage)および L,v(xstage)を伝搬することによって算出することができる。結果は以下のとおりである。
Figure 0005992110
[00119] ここで、和および差(アライメント)検出器強度は、以下の式で示すように異なる回折次数からの寄与を合計することによって算出することができる。
Figure 0005992110
上記は以下のとおり展開することができる。
Figure 0005992110
[00120] どの形式の式を用いても、スポット202がターゲットをスキャンしている時に記録される位置変化波形に対応するこれらの強度値の各々が、回折次数vに対応するNの異なる次数の総和であることが分かる。各次数v内には、DCコンポーネントを表す2つの定数項および空間周波数4πv・Pを有する周期項がある。和信号と差信号とを比較すると、それらの周期成分が逆位相であること以外は2つの信号は同一であることが分かる。ゼロ回折次数(すなわち、v=0を用いる反射次数)は、既に述べたように、対物系424から干渉計までの経路に沿うどこかで遮断されると想定されることに留意されたい。検出器表面はターゲット格子のピッチに対して大きいことも想定される。これは、検出器表面に入射する2つの平面波の対から結果的に生じる検出器表面における電場振幅は全て、検出器表面積によって画定される間隔で直交することを意味する。したがって、異なる次数の対により、検出器表面におけるこれらの電場振幅は、既に行われているようにインコヒーレントに合計され得る。
[00121] 図10のステップS2と処理を付随的に共有することができる、図11における方法のステップS42〜S43を参照して、(1つ以上の)アライメントセンサ検出器強度信号ID,sum(xstage)および/またはID,diff(xstage)からの(相対的な)アライメント位置の推定についてここで述べる。上記の結果から、(複素)電場振幅 P,vおよび P,-vが同等である対称格子に対しては、アライメントセンサ検出器強度和信号ID,sum(xstage)の最大値はxstage=0に配置されることが分かる。アライメントセンサ検出器強度差信号ID,diff(xstage)に対しては、最小値はxstage=0に配置される。アライメント位置推定はこの特性に基づいている。明らかにこの目的に対するゼロ(基準)位置はマークのある指定の部分の中心に配置され、それ自体は、例えば基板全体の座標系に対して特定の位置を有する。基準位置が本出願に合うように柔軟に定められ、かつマーク自体が変形しその基準位置が簡単に定められないという事実を許容するための微調整について後に述べる。
[00122] 例えばアライメントセンサ検出器から受け取った位置依存和強度信号ID,sum(xstage)を仮定すると、例えば投影またはフィット法を用いて下記項
Figure 0005992110
の(相対)位相を推定することができる。この投影またはフィット法を用いて、(各色に対する)アライメントセンサ検出器強度信号は、以下のように例えばフーリエ変換を用いて処理ユニットPUによって分解される。
Figure 0005992110
[00123] この式では、uがゼロ次(DC)係数である一方、uは通常v次フーリエ係数である。各次数に対して、コサイン係数uv,cosおよびサイン係数uv,sinが存在する。これら2つの間の関係は、その次数の周期成分の位相に対応する。物理の用語では、ターゲット格子の回折スペクトルの回折次数に対応するvの各値は、位置依存検出器波形I(x)における対応する次数(調和成分)を直接生じさせる。上記の分解(ステップS42)に基づいて、以下の式
Figure 0005992110
を用いて各次数に対する位相
Figure 0005992110
が算出され、その結果(ステップS43)(相対的な)アライメント位置xalign,vが算出される。
[00124] したがって、当業者は各波形から多数の(相対的な)アライメント位置を算出する(または少なくとも算出することができる)ことが分かる。各正の値v(すなわち、v∈{1,…,N})ごとに1つのアライメント位置が算出される。(厳密なフーリエ光学系モデルとは対照的に)アライメントマークの厳密なモデリングの場合、(相対的な)アライメント位置を偶数の次数(すなわち、v∈{2,4,...})に対して推定することができる。なぜなら、これらの偶数の次数に対して(複素)電場振幅 P,vおよび P,-vは(通常)ゼロではないからである。さらに、アライメントマークで非対称性が生じる場合、複素電場振幅は(通常)これらの偶数の次数に対してゼロではなく、偶数の次数は非対称性についての特定の情報を保有している場合もある。当業者が周期成分の前のマイナスの記号を考慮に入れることを仮定して、当業者は和信号ID,sum(xstage)または差信号ID,diff(xstage)を用いて位相、よってアライメント位置も同様に導き出すができることに留意されたい。当業者は和信号および差信号の両方を組み合わせて使用することもできる。両方の信号は異なるセットの光子を使用し、したがってそれらの雑音成分(または、少なくとも、例えば、光子ショット雑音および検出器雑音によるもの)は無相関であるので、その両方の信号の使用は信号対雑音比を向上させることができる。
[00125] ステップS44を参照して、アライメントセンサ検出器430A,430Bのレベルにおける光子ポアソン雑音の推定アライメント位置に対する影響についてここで述べる。この雑音推定は、位置測定値を計算するために使用される最良の信号が選択されるようにする。所定の色、次数等に対する推定アライメント位置の雑音感度を算出するために、以下の導関数が算出される。
Figure 0005992110
[00126] ポアソン分布(検出器に到達する光子の数を説明する)が正規(すなわち、ガウス)分布によって上手く近似されるように、検出器積分時間間隔内の検出器レベルの光子の総数は(非常に)大きいことが想定される。雑音が白色雑音であることも想定される。離散フーリエ変換が白色雑音信号で行われた場合、全てのスペクトル成分はゼロと等しい期待値を有し、同一の分散を有することに留意されたい。周期成分
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
はスキャン軌跡間隔に相互に直交するので、cov(uv,cos,uv,sin)=0とすることができる。したがって、以下の結果を導き出すことができる。
Figure 0005992110
[00127]
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
の計算を簡略化するために、ターゲットの非対称性は十分に小さいことが想定されるので、無視してもよい。さらに、アライメントターゲットはxstage=0に対して対称的であるように位置決めされると想定される。この具体的な例では、以下の恒等は A,v A,-vおよび B,v B,vに当てはまる。
[00128] 先に述べた微分から、和アライメント検出器強度を以下のとおり導き出すことができる(簡略前提に従って簡略化される)。
Figure 0005992110
[00129] 当業者は異なる検出器強度信号でも同様に開始できることに留意されたい。分散
Figure 0005992110
に関する結果は影響を受けないことになるので、例のような和検出器のみがここで考えられる。
[00130] 検出器ゲインスケーリング定数Gを以下のとおり定義することができる。
Figure 0005992110
ここで、Nは光子−電子の数を示し、これは検出器内の信号を発生させるように電子に変換される光子の比率を意味する。光子−電子の到達はポワソン処理であるので、検出器信号の瞬間分散は検出器における瞬間光電子の数と等しい。この特性はID,sum(xstage)の分散
Figure 0005992110
の計算を以下のとおりにすることができる。
Figure 0005992110
[00131] 以下の式
Figure 0005992110
に戻り、上記を以下の式
Figure 0005992110
と組み合わせると、下記の2つの恒等式が(通常)成り立つことが分かる。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
[00132] したがって、uおよび
Figure 0005992110
は、実際に信号を測定するときに強度に対する推定量として用いることができる。上記の2つの恒等式が上記した特定の例(すなわち、成り立っている例)に対して簡略化された場合、以下が生み出される。
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
[00133] 後の利用のために、和検出器強度信号における光子電子の最大数に対する便利で簡単な表記を以下に導入する。
Figure 0005992110
[00134]ここで、エネルギー保存を考慮に入れて、アライメント信号の1つの全周期にわたるアライメント検出器信号の瞬間分散を合計することによって分散
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
を算出することができる。計算は以下のとおりとなる。
Figure 0005992110
[00135] 上記2つの積分は、数値モンテカルロ計算によって間接的に評価して一般的な場合に分散
Figure 0005992110
を直接算出することができる。そのような計算の原理および行為は当業者には周知である。概して、当業者はアライメント信号ID,sum(xstage)のコピーを作成して各コピーに雑音を追加する。次に、雑音の多い各アライメント信号に対して、アライメント位置を算出して最後にアライメント位置の分散を算出することができる。
[00136] 数値解法の代替手段として、光子の数と推定した相対的なアライメント位置の分散との関係を表す解析的「経験則」を有することが有用となり得る。この経験則を得るために、アライメント信号は一次回折情報のみからなることも想定される。この特定な例の場合、上記の積分を以下のとおり簡約することができる。
Figure 0005992110
Figure 0005992110
[00137] 結論として、アライメント信号が一次回折情報のみから形成されかつアライメントマークがステージ位置のゼロ値に対して対称である特定の例の場合に対して、推定アライメント位置の最終的な分散をここで述べることができる。推定された相対的なアライメント位置の分散は以下と等しい。
Figure 0005992110
上記したように、この最後の結果は、和検出器と差検出器との両方からの強度アライメント信号に当てはまる。
[00138]
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
がスキャン軌跡間隔で相互に直交するので、v∈{1,...,N}およびv′∈{1,...,N}そしてv≠vに対してcov(uv,cos,uv′,cos)=0、cov(uv,sin,uv′,sin)=0およびcov(uv,cos,uv',sin)=0という結果とすることができることに留意されたい。したがって、多数のアライメント位置推定値の共分散行列
Figure 0005992110
は対角行列となる。したがって、対角行列
Figure 0005992110
は、
Figure 0005992110
を適切な対応する(対角の)配置に置くことによって組み合わせることができる。分散に対する上記の式は、使用される環境の体系および規則に従って様々な形態で表すことができる。ある実施形態では、例えば、それらを以下の形態に書き換えることができる。
Figure 0005992110
これに対して、以下の恒等式を利用することができる。
Figure 0005992110
上記はγ=22.5°であって純粋にx偏光またはy偏光であった場合に有効である。この結果は、「経験則」計算が完全な数値解法と適合することを確認するために数値的に検証することができる。
[00139] なお、非対称性測定構成460およびアライメントセンサの両方が並行して働き同じイルミネータを共有する場合、同じ検出器積分時間(すなわち、効果的なスキャン長)が適用される。多数の計算および導出結果は様々な構成で共通し得る。非対称性センサおよびアライメントセンサが同じスケーリング定数を有するとすることもできる。既知の場合、他の雑音源を考慮に入れることもできる。例えば、センサ電子雑音および/または機械振動を考慮に入れてもよい。
[00140] 上記のとおり、多数の異なるアライメント位置測定値が実際検出器430A,430Bによって捉えられた位置変化強度信号から得られる。色(λ)、偏光( )および分解した次数(v)の各組み合わせに対して異なる測定値xalign(λ ,v)を得ることができる。「最良」の波形および次数を単に選択すること以外、これらの多数の測定値から単一の位置測定値xalignを導き出すための他の方法がある。「最良」のもの以外の全てを廃棄する代わりに、当業者は測定値の平均を単独の結果として用いることができる。様々な異なる平均を使用することができ、これを「配置推定量」と呼ぶこともできる。これには、平均、中央値、重み付き平均または重み付き中央値が含まれる。外れ値を廃棄してもよい。ホッジス・レーマン推定量などのランクベースの推定量を用いてもよい。異なる測定値xalign(λ ,v)の相対的な品質を識別することができる場合、平均を何らかの方法で重み付けすることができる。上記で算出されたのは、そのような重み付けで使用することができるこれらの測定値
Figure 0005992110
の付随の分散である。測定値は無相関(と想定される)であることを思い出したい。本装置では、非対称性補正は、「最良」の単一の位置測定値が計算される前に多数の位置測定値の修正版を得るために適用される。先ほど述べた概念は、原則として、「最良」のもの以外全てを廃棄する代わりに「全て」の測定値を使用することである一方、「最悪」と判断されたいくらかの測定値を廃棄した後に多数の測定値を計算に使用する混合方法も可能である。これは、例えば処理効果を減らすために行われてもよい。さらに、平均結果が計算される前に、トリミング(外れ値を廃棄)または「ウィンソライジング(Winsorizing)」(所定のパーセンタイルに入るように外れ値を調整)などの1つ以上の統計技術を適用してもよい。
[00141] ステップS45およびS46を参照すると、本実施形態は、アライメントターゲット非対称性を再構築するために使用する情報を補うために追加の情報を検出器和および/または差波形から得る。特に、様々な次数の周期成分の(推定)強度
Figure 0005992110
の任意の使用を開示している。これを、検出器430A,430Bのいずれかによって見られるような強度と混乱するべきではない。上記からの以下の結果
Figure 0005992110
により、装置によって測定される各周期成分の強度を計算することができる。これをモデリングした強度と比較してモデルを微調整することができる。ステップS45およびS46は任意であり、その実施についてのさらなる考察は本明細書の後の方に述べている。
微調整された非対称性測定値の計算
[00142] 図19は、X方向の周期性を有するアライメント格子に対する単純なターゲットモデルを示している。このモデルでは、多数Mの個別の層L(m)が定義されており、ターゲットの上の事実上の空き領域である「スーパーストレート(superstrate)」SUP層(層1)から例えばターゲットの下の基板Wの大半である基板SUB(層M)にまで及ぶ。パラメータnは各個別の層における材料の複素屈折率を示す一方、hは各個別の層の高さを示す。パラメータnは、ターゲット格子を形成する材料の複素屈折率を示す。単一格子線の形状は、4つの頂点(x,z),v∈{1,2,3,4}で表される。この形状は、図の左および右へと空間周期Pで繰り返されることを理解したい。より複雑な格子プロファイルはより多くの頂点を含んでv∈{1,...V}となることを理解されたい。(入力)層と格子との間に部分的な重なりがあった場合、追加の層を用いて頂点から頂点までのz間隔に対する格子(ステアケース法を用いる)を離散化するために使用することができ、1層または2層の余分な層を用いて層の重なり合っていない部分をモデリングする。
[00143] 材料のパラメータ、層の形状およびアライメントターゲットを形成する格子構造の全てを組み合わせて、測定されたアライメント位置およびターゲット構造の1つ以上の特性を計算する基準であるモデルを構築する。モデルのパラメータを固定値に設定することができる一方、その他は再構築の目的のために「フロート(float)」することができる。パラメータは、他のパラメータの組み合わせから導き出すことができる。クリティカルディメンション、側壁角度等は全て、頂点位置(x,z)から導き出すことができるパラメータである。特定の導き出されたパラメータを非対称性と呼び、本書に合うように様々な方法で定義することができる。どの1つ以上のパラメータを用いた場合であっても、1つ以上のフローティング(未知)パラメータをと示す列ベクトルでまとめることができる。
[00144] ここで図11のステップS47を参照すると、検出器430A,430Bから導き出された位置信号を用いて、非対称性測定値がどのようにステップS4で微調整されるかについて記載されている。既に述べたように、この技術は、異なるコンポーネント信号で測定されたアライメント位置情報を用いてパラメータ化されたモデルを微調整することによってアライメントターゲット非対称性を推定/再構築することに基づいている。この追加情報の活用は、専用の非対称性センサ(構成460)を用いて直接非対称性測定が既に行われていても、2つの理由によって効果的となり得る。第一に、余分な異なる情報を活用してアライメント位置測定が基づくターゲットモデルにおける(未知、フローティング)パラメータ相関関係を減らすことができる。第二に、検出器430A,430Bからの全てのアライメント位置信号を利用することは、使用される光子の総数を増大させ、したがって光子ポワソン雑音の影響を減らす。
[00145] 非対称性推定/再構築問題は、非対称性測定構成460によってステップS3で行われた測定値の残存関数を定義することによって示すことができる。非対称性測定構成460(略して「非対称性センサ」と呼ぶ)は、あらゆる種類であってよく、例えば上記の米国特許出願第61/684,006号に記載した種類または角度分解スキャトロメトリのための瞳イメージを形成する型のものであってもよい。非対称性センサについては詳細な理解は、この主題を理解するのに必要ない。
[00146] 残留関数を以下のように定義することができる。
Figure 0005992110
ここで、列ベクトル D,asymm,measは非対称性センサにおける検出器からの全ての測定された強度を示し、列ベクトル D,asymm,model)は同じ検出器の全てのモデリングされた強度を示し、列ベクトルはアライメントターゲットモデルの未知の(フローティング)パラメータを示し、(対角)行列
Figure 0005992110
は全ての測定された非対称性センサ強度の共分散行列を示し、列ベクトルΔ align,measは(ステップS2から)測定されたアライメント位置の全ての一対差を示し、列ベクトルΔ align,model)はモデリングされたアライメント位置の全ての一対差を示し、行列
Figure 0005992110
は測定されたアライメント位置の全ての一対差の共分散行列を示す。行列
Figure 0005992110
は必ずしも対角行列ではないことに留意されたい。上記で定義した残留)自体は単位行列と等しい共分散行列を有することに留意されたい。非対称性測定構成460を有さない実施形態では、残留関数は第2共分散行列
Figure 0005992110
のみを含み、よって関数は検出器430A,430Bを介するアライメント位置の測定値だけに基づく。本実施形態では、異なる色/偏光の組み合わせおよび異なる次数に対する波形から計算されたアライメント位置およびモデリングされたアライメント位置は、非対称性測定値を微調整するためにステップS4への入力としても使用される。より一般的に言うと、ステップS2で与えられた位置測定値の形で既に示されているかまたは何らかの別の形であるにかかわらず、多数の波形からの様々な次数の情報が用いられる。この例では、一対差はモデリングされた位置の単純な引き算によって計算される一方、本発明はこの特定の差の解釈に限定されないことにも留意されたい。位置と位置との差(または位置関連情報)は、本発明の範囲から逸脱することなく他の形で表すこともできる。例えば、測定値と測定値との差は比率によって表すことができる。
[00147] 測定されたアライメント位置の列ベクトル一対差Δxalign,v,measを以下のとおり定義し、
Figure 0005992110
あらゆる2つのコンポーネント信号間の測定されたアライメント位置の差Δxalign,v,measを以下のとおり定義する。
Figure 0005992110
ここで、λ0,jは測定値jに対する照明波長を示し、
Figure 0005992110

Figure 0005992110
Figure 0005992110
偏光座標系における測定値jに対する放射源レベルの電場を示す。当業者は異なる回折次数v≠v間のアライメント位置の全ての一対差を算出することもできることに留意されたい。これは差の総数を増大させるが、実施者はこの情報のほとんどが相互に関連し、よってある点より上の差の数を大きくすることはあまり役に立たないことがあると認識されたい。
[00148] 測定位置に加えて、当業者はモデルから得られた測定位置の予測を考慮に入れる。共分散行列
Figure 0005992110

Figure 0005992110
から以下のように
Figure 0005992110
算出することができる。ここで、
Figure 0005992110
はモデリングされたアライメント位置の一対差のアライメント位置に対する導関数のヤコビ行列を示す。一般的に、この行列は、一行のみに対して一つの1および一つの−1項目を有する疎行列である。したがって、一部のモデリングされたアライメント位置の一対差を相互に関連付けることができるので、
Figure 0005992110
は必ずしも対角行列ではない。したがって、実施者は、モデリングされたアライメント位置の全ての考えられる一対差の使用を、以下に述べる非対称性推定/再構築の実施案に必要とされるコレスキー分解
Figure 0005992110
を算出することの難しさと交換することができる。これに対する一解決法は
Figure 0005992110
の全ての考えられる組み合わせを含む一方、対角線のみで行列
Figure 0005992110
を近似することによって計算の複雑性を減少させる。あるいは、当業者は、無相関な差Δxalign,v,measのみを含むこともできる。
[00149] ステップS47を行うために、非対称性推定/再構築問題を以下の項で提起することができる。
Figure 0005992110
つまり、計算した共分散行列を重み行列として使用して残留関数)を最小化し、よってターゲットモデル(アライメントマーク202等を形成する周期構造のモデル)のパラメータセットの最良の推定値である結果 asymm,estimatedを得ることが目的である。モデルが1つ以上の非対称性関連パラメータを含むように定義された場合、ベクトル asymm,estimatedは非対称性の推定値を含む。この非線形最小化問題は、例えばニュートン最小化手法などの当業者に知られているアルゴリズムを用いて効率的に解決することができる。結果的に生じるパラメータのセットは、望ましい式の形態において、微調整された非対称性測定値を1つのパラメータとして含む。言うまでもないが、他のあらゆる未知のパラメータも、残差の最小化が行われる間にモデルでフロートさせることによって測定することができる。例えば、ターゲット傾斜
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
は、モデルにおいてフロートすることができるパラメータの一例であって上記のように測定することができる。
[00150] ステップS45およびS46を再び参照すると、アライメントターゲット非対称性推定に対する追加情報を与えるために強度
Figure 0005992110
を利用することが望ましい場合、S47で使用される残留関数を修正して以下のとおりとすることができる。
Figure 0005992110
ここで、
Figure 0005992110
は列ベクトル
Figure 0005992110
の共分散行列を示す。この行列は、
Figure 0005992110
が相互に相関するので対角行列ではないことに留意されたい。共分散行列を算出するための費用のかかる複雑な計算を回避するために、当業者はその対角線によって近似させることができる。その場合、
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
のみが算出される。
Figure 0005992110
の計算については位置分散を計算する(ステップS44)文脈において既に上記で述べている。
[00151]
Figure 0005992110
をステップS46で以下のように算出するためには、下記の導関数を算出する。
Figure 0005992110
[00152] ステップS44と同じ論法に続いて、推定強度
Figure 0005992110
の分散に対する以下の結果
Figure 0005992110
を導き出すことができる。ここで、分散
Figure 0005992110
および
Figure 0005992110
は既に述べたように算出される。アライメントマークがゼロ位置に対して対称的であってアライメント信号が一次回折のみから成る場合、上記したのと同じ論理の道筋を用いて各(推定)強度
Figure 0005992110
の分散に対する式を
Figure 0005992110
に簡略化することができる。
[00153] 次いで図11のステップS48を参照すると、最小化プロセスは、ターゲット格子の非対称性の改良された測定値を含むパラメータを用いるモデルとなる。
補正された位置測定値の計算
[00154] 図10を再び参照すると、微調整された非対称性測定値は次いでステップS2/S43で得られた多数の位置測定値の補正にステップS5で適用される。その後ステップS6においてこれらを選択または組み合わせて単一の「最良」位置測定値を得る。そのステップを以下に述べる。
[00155] 全ての測定されたアライメント位置 align,measおよび全てのモデリングされたアライメント位置 align,meas)を前提として、非対称性を補正したアライメント位置 align,correctedを以下のとおり算出することができる。
Figure 0005992110
[00156] この式では、Q∈{1,2,3,4,...}はアライメント位置測定値の総数(すなわち、照明色および偏光の全ての組み合わせおよび全てのフーリエ成分に対して)を示し、xalign,model,reference(x,z)はアライメント基準点x位置を示す。このアライメント基準点(xalign,model,reference,zalign,model,reference)を、モデルにおける光子頂点(x,z)(図19)の関数として定義することができる。したがって、点(xalign,model,reference,zalign,model,reference)はアライメント基準点を示す。当業者は、その位置がリソグラフィプロセスにおいて位置合わせしたい実際のデバイスパターンに対して最も適切であるように選択することができる。これは、格子が単にある理想的なプロファイルの変形バージョンであることを当業者が理解したときに特に容易であり、したがって、当業者が選択し得るあらゆる基準位置(例えば、マークの中心)は正確に定義されることはない。項( align,model)−xalign,model,reference(x,z)は、モデリングしたアライメント位置とアライメント基準点との間のモデリングした(すなわち、アライメント格子非対称性を考慮に入れて)アライメント位置シフトを示すことに留意されたい。
[00157] ここでステップS6では、補正されたアライメント位置 align,correctedのセットを前提として、当業者は、候補測定値の選択または平均化に対する適切な統計技術を用いて単一の効率的かつロバストなアライメント位置推定値を算出することができる。これに対して、ステップS44およびS46で計算した分散を用いて最も高い信頼性を有する測定値に対してより高い重み付けまたはランクを割り当てることができる。様々な異なる平均を使用することができ、これを「配置推定量」と呼ぶこともできる。これには、平均、中央値、重み付き平均または重み付き中央値が含まれる。外れ値も廃棄してもよい。ホッジス・レーマン推定量などのランクベースの推定量を用いてもよい。この機能性は「色彩管理(Color Dynamics)」機能性に相当することに留意されたい。さらなる微調整として、重み付きホッジス・レーマン配置推定量は、全ての情報が使用されているが(すなわち、全ての光子が使用されているが)外れ値に対してはロバストであるアライメント位置推定値の推定という結果となる。
[00158] この説明の終わりとして、本明細書中の方法によって得られた位置測定値の向上した質の尺度としてのアライメント位置測定分散
Figure 0005992110
の計算について述べる。まず、既に上記した以下の式を再びここで示す。
Figure 0005992110
また、以下の簡単な表記が使用されている。
Figure 0005992110
[00159] 上記のステップS44で述べたように、全てのアライメント位置測定値 align,measは相互に相関しない(少なくとも不確かな光子ポワソン雑音成分に対して)。 align,measおよび( align,model)−xalign,model,reference(x,z))は相関されないことも想定される。このことは、非対称性測定値が主に非対称性センサ(構成460)から得られ、よって位置測定値とは異なる光子を利用する上記の実施形態においては合理的な想定である。したがって、 align,correctedの分散は
Figure 0005992110
を用いて算出することができ、
Figure 0005992110

Figure 0005992110
の分散を示す。つまり、補正の後の測定位置の分散は補正前より大きい。結果的に補正した測定値が補正していない測定値より劣るように見えるが、分散は測定値の再現性のみに関連し、ターゲット格子の非対称性についての情報不足または不正確な情報によってもたらされる位置測定値の系統誤差を消去または少なくとも減少させることがより大きな目的であることを覚えておきたい。したがって、分散の増加が系統的な精度の向上より低ければ、総合的な利益が得られる。
[00160] 分散の増加を数値化するために、いくつかの計算およびシミュレーションが異なるスタックに対して行われる。これは、最良の再現性(すなわち、最も低い標準偏差
Figure 0005992110
)を既に有する(1つまたは複数の)色に対しては、偏差の増加
Figure 0005992110
は比率
Figure 0005992110
にある。したがって、最終測定値の再現性における低下は少量であって、この不利点は系統誤差の減少を容易に上回ることができる。非対称性部分の光透過とアライメント部分の光透過は同等であると想定されることに留意されたい。16波長がターゲット非対称性を推定するために使用される一方、1波長(特定のターゲットに対して最良の信号品質を有する波長)のみがアライメントターゲット位置を推定するために使用されると想定されることにも留意されたい。
[00161] 補正された測定値の使用を決定する前に、系統的な精度の向上と偏差の増加を計算および比較できることに留意されたい。つまり、分散の増加が系統的な精度の向上より大きい状況では、補正を廃棄してよい。補正を廃棄するという決断は、事前に(すなわち、特定のターゲットに対する方策を定めるとき)またはリアルタイムで(すなわち、測定中に観測されるデータに応答して)決定できることである。
結論
[00162] 上記の開示内容では、アライメントセンサに存在する位置依存信号から導き出すことができる多数の異なる結果全てを比較することによって非対称性などの特性の測定値をどのように導き出すことができるかについて述べた。これらのいくつかの信号は、マークの位置に関連する結果であって、例えば、アライメントセンサで検出される位置依存光信号の異なる色、偏光および/または異なる空間周波数成分を用いて生み出される位置測定値であってもよい。構造特性についてさらなる情報を得るために、例えば位置に関連する信号の強度値などの他の結果を考慮に入れてもよい。これらの結果からの情報は、例えば、アライメントセンサと同じ照明構成で動作する別の測定機器によって得られる他の特性測定値と組み合わせることができる。
[00163] 当然のことながら、アライメントセンサを制御し、アライメントセンサによって検出される信号を処理し、かつこれらの信号からリソグラフィパターニングプロセスの制御における使用に適した位置測定値を計算する処理ユニットPUは、通常、詳細には説明しないが何らかのコンピュータアセンブリを含む。コンピュータアセンブリは装置の外部の専用のコンピュータであるか、アライメントセンサ専用の(1つまたは複数の)処理ユニットおよび/またはリソグラフィ装置全体を制御する中央制御装置LACUであってもよい。コンピュータアセンブリは、コンピュータ実行可能コードを含むコンピュータプログラム製品をロードするように配置されてよい。これによって、コンピュータアセンブリは、コンピュータプログラム製品がダウンロードされたとき、アライメントセンサASとのリソグラフィ装置の上記の使用を制御することができる。
[00164] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
[00165] 光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
[00166] 本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長、またはおよそこれらの値の波長を有する)、および極端紫外線(EUV)(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)、ならびにイオンビームや電子ビームなどの微粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。
[00167] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
[00168] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明は、上記に開示した方法を表す1つ以上の機械読取可能命令のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形態、またはこのようなコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)の形態であってもよい。
[00169] 上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。

Claims (15)

  1. 構造の非対称性関連パラメータを表す特性を測定する方法であって、前記方法は、
    放射によって前記構造を照明し、かつ干渉計を介して検出器を用いて前記構造によって回折された放射を検出することと、
    前記干渉計の前に設けられたスプリッタを介して、測定構成を用いて前記放射の一部を検出することと、
    前記構造の位置に関連する複数の結果を得るために前記回折された放射を表す信号及び前記放射の一部に基づく信号を処理することであって、各結果は同じ形態を有するが前記特性における変化によって異なる形で影響される、処理することと、
    前記複数の結果の中から観測される差に少なくとも部分的に基づく前記構造の前記特性の測定値を計算することと
    を含む、方法。
  2. 前記複数の結果は、異なる波長の放射の照明および検出に基づいた結果を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数の結果は、異なる偏光の放射の照明および検出に基づいた結果を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記複数の結果は、前記検出器によって受け取られる位置依存信号内の異なる空間周波数に基づいた結果を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記構造は1つ以上の方向で実質的に周期的である形態を有し、前記異なる空間周波数は周期構造による異なる回折次数に対応する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記特性の前記測定値を計算することは、前記構造によって回折された放射を用いて得られるが前記構造の前記位置に関連しない別の結果との組み合わせにおける差を使用する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 他の結果は、前記検出器を用いて前記構造によって回折された前記放射を検出すると同時に、前記構造によって回折された前記放射の異なる部分を処理する別の検出器を用いて得られる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記他の結果は、前記構造の前記位置に関連する結果と同じ信号から得られる結果を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記測定構成は、ゼロ次の放射を入力する、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 周期構造の位置を測定する方法であって、前記方法は請求項1〜9のいずれかに記載の方法を用いて前記構造の特性を測定することを含み、前記方法は、
    前記特性の前記測定値に基づいて補正された前記複数の結果のうちの1つ以上を用いて前記構造の前記位置の測定値を計算することをさらに含む、方法。
  11. リソグラフィ装置であって、
    パターンを基板に転写するパターニングサブシステムと、
    前記パターニングサブシステムに関連する前記基板の位置を測定する測定サブシステムとを備え、
    前記パターニングサブシステムは前記測定サブシステムによって測定された前記位置を用いて前記パターンを前記基板上に所望の位置に適用し、前記測定サブシステムは前記基板上の周期構造を用いて前記基板の前記位置を測定しかつ請求項10に記載の方法を用いて前記構造の前記位置を測定する、リソグラフィ装置。
  12. 構造の位置を測定する装置であって、前記装置は、
    干渉計を介して、検出器を用いて前記構造によって回折された放射を検出する検出構成と、
    前記干渉計の前に設けられたスプリッタを介して、前記放射の一部を検出する測定構成と、
    前記構造の位置に関連する複数の結果を得るために前記回折された放射を表す信号及び前記放射の一部に基づく信号を処理する処理構成であって、各結果は同じ形態を有するが前記構造の非対称性関連パラメータを表す特性における変化によって異なる形で影響される、処理構成と、
    前記処理構成によって得られた前記結果のうちの1つ以上を用いて前記構造の位置を計算する計算構成とを備え、
    前記計算構成は前記構造の前記特性の測定値に基づいて計算位置における補正を含み、前記複数の結果の中から観測される差に少なくとも部分的に基づく前記構造の前記特性の前記測定値を計算する、装置。
  13. 複数の波長の放射によって前記構造を照明する照明構成をさらに備え、前記検出構成は前記複数の波長の前記放射を別々に検出し、前記処理構成によって得られる前記複数の結果は異なる波長の放射を用いて得られる複数の結果を含む、請求項12に記載の装置。
  14. 前記処理構成によって得られる前記複数の結果は、前記回折された放射の異なる回折次数に対応する複数の結果を含む、請求項12または13に記載の装置。
  15. 前記放射によって前記構造をスキャンする請求項14に記載の装置であって、前記検出構成は、前記構造が前記放射によってスキャンされるにつれて変化する位置依存信号を生成する干渉計を含み、前記異なる回折次数に対応する前記複数の結果は、異なる空間周波数成分を前記位置依存信号から抽出することによって得られる、装置。
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