JP5991164B2 - 記録装置、記録装置のメンテナンス方法及び記録方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、記録ヘッドの機能を保つ(記録ヘッドの噴射の回復を行う)ための保護部材として、ワイパー(ワイパーブレード)と該ワイパーに付着したインクを除去するワイパー保守手段とを備える記録装置が開示されている。
このように、従来の記録装置は、メンテナンスを行う際の媒体支持トレイの位置を制御しておらず、記録ヘッドの保護部材のメンテナンスを行う際にメンテナンス作業の効率が低下する場合があった。
そこで、本発明の目的は、記録ヘッドの保護部材のメンテナンスを行う際にメンテナンス作業の効率が低下することを抑制することである。
なお、「メンテナンスの対象領域」とは、ユーザーがメンテナンス作業を行う際に前記記録ヘッドが存在していると邪魔になる領域を含む意味であり、メンテナンス対象となる保護部材の近傍を含む意味である。
なお、前記被記録媒体が支持されていないと判断した場合には、記録可能領域の外に前記媒体支持トレイを退避させるよう前記制御部が前記移動機構を制御する構成が好ましい。
また、「記録指示」とは、前記記録装置への記録データの入力を意味する。
なお、前記記録指示が無いと判断した場合は、媒体支持トレイを前記セット位置等に移動させてもよいし移動させなくてもよい。
また、前記被記録媒体が支持されていないと判断した場合には、前記セット位置から前記記録ヘッドの記録可能領域の外に前記媒体支持トレイを退避させる。このため、記録ヘッド或いは保護部材のメンテナンスの際に、媒体支持トレイが前記記録ヘッドの記録可能領域の外に移動しているので、媒体支持トレイと記録ヘッドとの接触等を抑制でき、メンテナンス作業の効率が低下することを抑制することができる。
なお、前記記録指示が無いと判断した場合は、媒体支持トレイを前記セット位置等に移動させてもよいし移動させなくてもよい。
以下に、本発明の一実施例に係る記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
最初に、本発明の一実施例に係る記録装置について説明する。
図1は本発明の一実施例に係る記録装置1の概略斜視図、図2は概略正面図、図3は概略平面図、図4は概略側面図であり、図1〜図4は何れも媒体支持トレイが被記録媒体をセットするセット位置にある状態を表している。
なお、本実施例の記録装置1においては、ワイパー10の交換やキャップ11のクリーニングの実際の作業は、メンテナンスシーケンスの一連の中で、ユーザーが本体カバー12を開けて専用のメンテナンスキットを用いてマニュアルで行う。
図5は本実施例の記録装置1の媒体支持トレイが被記録媒体のセット位置から退避した状態を表す概略斜視図であり、図6は本実施例の記録装置1の媒体支持トレイが被記録媒体のセット位置から退避した状態を表す概略側面図である。
図6は、制御部14が媒体支持トレイ2に被記録媒体が支持されていないと判断し、媒体支持トレイを被記録媒体のセット位置から記録ヘッド6の記録可能領域Tの外に退避させた状態を表す概略側面図である。
一方、図7は、制御部14が媒体支持トレイ2に被記録媒体が支持されていると判断し、被記録媒体のセット位置から記録開始位置まで退避した状態を表す概略側面図である。
このような制御を制御部14によって行っているのは、媒体支持トレイ2に被記録媒体が支持されている場合は記録開始までの時間短縮を優先し、被記録媒体が支持されていない場合は記録ヘッド6と媒体支持トレイ2との接触等の低減を優先させているためである。
図8は、本実施例の記録装置1において本体カバー12を開けた状態を表す概略斜視図である。
本実施例の記録装置1において記録ヘッド移動機構は、その構成部材として、記録ヘッド6を搭載したキャリッジ7を有する。また、キャリッジ7が取り付けられ、キャリッジ7を介して記録ヘッド6を搬送方向Aとは交差する交差方向Bに往復走査させるためのベルト15を有する。さらに、ベルト15と係合し、ベルト15を介してキャリッジ7を移動させるためのキャリッジモーター16(図11参照)を有する。
図9は本実施例の記録装置1において記録ヘッド6がホームポジションにある状態を表す概略斜視図であり、図10は本実施例の記録装置1において記録ヘッド6がホームポジションから移動した状態を表す概略斜視図である。
本実施例の記録装置1における保護部材は、ワイパー10とキャップ11とを有している。
図11は、本実施例の記録装置1のブロック図である。
制御部14には、記録装置1の全体の制御を司るCPU17が設けられている。CPU17は、システムバス18を介して、CPU17が実行する各種制御プログラムやメンテナンスシーケンス等を格納したROM19と、データを一時的に格納可能なRAM20と接続されている。また、CPU17は、システムバス18を介して、記録ヘッド6を駆動するためのヘッド駆動部21と接続されている。また、キャリッジ7を移動させるためのキャリッジモーター16及び被記録媒体を搬送するための搬送モーター22を駆動させるためのモーター駆動部23と接続されている。さらに、記録データ等をPC等の外部装置から入力する等のためのインターフェース24、モニター8及びコントロールパネル9とデータ及び信号の送受信を行うための入出力部25と接続されている。
なお、制御部14はタイマー26を備えており、キャップクリーニングシーケンスを実行してからの時間を計測し、この計測時間が所定時間を超えるとモニター8にキャップクリーニングシーケンスの実行を促す表示がされる構成となっている。
なお、本実施例の記録装置1は、制御部14が記録指示は無いと判断した場合は、媒体支持トレイ2を移動させない。
次に、本発明のメンテナンス方法及び記録方法の一実施例について説明する。
図12は、本発明のメンテナンス方法及び記録方法の一実施例に係るフローチャートである。
なお、本実施例のメンテナンス方法及び記録方法は、上記の記録装置1を用いて行った実施例であり、メンテナンスシーケンスとしてキャップクリーニングシーケンスを行う際のメンテナンス方法及び記録方法の一実施例である。
本実施例のメンテナンス方法及び記録方法では、最初に、ステップS110において、制御部14は前回のクリーニングから予め定められた閾値としての所定時間を経過したかどうかを判断する。
所定時間を経過している場合は、ステップS120において、キャップ11のクリーニングを行うようユーザーに促すための表示をモニター8においてした後にステップS130に進む。
一方、所定時間を経過していない場合は、そのままステップS130に進む。
制御部14がメンテナンス開始指示を受付け、クリーニングを実行すると判断した場合はステップS140に進む。
一方、制御部14がメンテナンス開始指示を受付けておらず、クリーニングを実行しないと判断した場合は、本実施例のメンテナンス方法及び記録方法を終了する。
制御部14が媒体支持トレイ2に被記録媒体が支持されていると判断した場合は、ステップS150に進み、制御部14の制御により、図1から図4で表される被記録媒体のセット位置から図7で表される記録開始位置まで媒体支持トレイ2を退避させる。
一方、制御部14が媒体支持トレイ2に被記録媒体が支持されていないと判断した場合は、ステップS160に進み、制御部14の制御により、被記録媒体のセット位置から図6で表される位置(記録可能領域の外)まで媒体支持トレイ2を退避させる。
こうして、制御部14は本体カバー12が閉じられたと判断することによって、ステップS180においてクリーニング作業が終了したと判断する。別の表現をすると、制御部14は本体カバー12が閉じられたと判断することによって、メンテナンス終了指示を受付ける。なお、キャップクリーニング作業の終了後に、ユーザーがコントロールパネル9を介してクリーニング終了を示すシグナルを送信し、これを制御部14が受付けることも可能である。
制御部14がステップS180でクリーニング作業が終了したと判断すると、ステップS190に進み、制御部14の制御により、記録ヘッド6をホームポジションまで移動させる。
ステップS200で、制御部14が、記録指示が有ると判断した場合、ステップS210に進む。そして、ステップS210で、被記録媒体の支持の有無を判断する。なお、ステップS210での具体的な被記録媒体の支持の有無の判断方法はステップS140と同様である。ステップS210で、被記録媒体が支持されていないという判断であった場合は、ステップS220に進み媒体支持トレイ2を被記録媒体のセット位置に移動し、その後ステップS210に戻り被記録媒体の支持の有無を再度判断する。また、ステップS210で、被記録媒体が支持されているという判断であった場合は、ステップS230で制御部14が記録装置1を制御して記録を開始し、記録の終了に伴って本実施例のメンテナンス方法及び記録方法を終了する。
一方、ステップS200で、制御部14が、記録指示がないと判断した場合、そのまま、本実施例のメンテナンス方法及び記録方法を終了する。
5 回転レバー、6 記録ヘッド、7 キャリッジ、8 モニター、
9 コントロールパネル、10 ワイパー(保護部材)、11 キャップ(保護部材)、
12 本体カバー、13 カバー、14 制御部(受付け部)、15 ベルト、
16 キャリッジモーター、17 CPU、18 システムバス、19 ROM、
20 RAM、21 ヘッド駆動部、22 搬送モーター、23 モーター駆動部、
24 インターフェース、25 入出力部、26 タイマー、27 開閉センサー、
T 記録可能領域
Claims (11)
- 被記録媒体を支持可能な媒体支持トレイと、
前記媒体支持トレイの移動機構と、
前記移動機構による前記媒体支持トレイの移動によって搬送される前記被記録媒体に記録可能な記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの機能を保つための保護部材と、
前記保護部材のメンテナンス開始指示を受付けるメンテナンス開始指示の受付け部と、
前記メンテナンス開始指示の受付け部が前記メンテナンス開始指示を受付けるのに対応して、前記被記録媒体を前記媒体支持トレイへセットする際のセット位置から前記媒体支持トレイを退避させるよう前記移動機構を制御する制御部と、を備えることを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記媒体支持トレイを前記記録ヘッドの記録可能領域の外に移動させるよう前記移動機構を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項1又は2に記載の記録装置において、
前記記録ヘッドを前記移動機構による前記媒体支持トレイの移動方向とは交差する交差方向に往復移動可能な記録ヘッド移動機構を備え、
前記制御部は、前記移動機構による前記媒体支持トレイの退避に際して前記記録ヘッドを前記メンテナンスの対象領域から移動させるよう前記記録ヘッド移動機構を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項3に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記移動機構による前記媒体支持トレイの退避に続いて前記記録ヘッドを前記メンテナンスの対象領域から移動させるよう前記記録ヘッド移動機構を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記制御部は、
前記媒体支持トレイにおける前記被記録媒体の支持の有無を判断し、
前記被記録媒体が支持されていると判断した場合には、前記セット位置から記録開始位置まで前記媒体支持トレイを退避させるよう前記移動機構を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記保護部材のメンテナンス終了指示を受付けるメンテナンス終了指示の受付け部を備え、
前記制御部は、
前記メンテナンス終了指示の受付け部が前記メンテナンス終了指示を受付けるのに対応して、記録指示の有無と前記媒体支持トレイにおける前記被記録媒体の支持の有無とを判断し、
前記記録指示が有ると判断し、前記被記録媒体が支持されていると判断した場合には、記録を開始するよう該記録装置を制御し、
前記記録指示が有ると判断し、前記被記録媒体が支持されていないと判断した場合には、前記媒体支持トレイを前記セット位置まで移動させるよう前記移動機構を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記移動機構は、前記媒体支持トレイの移動に連動するカバーを有することを特徴とする記録装置。 - 被記録媒体を支持可能な媒体支持トレイと、前記媒体支持トレイの移動機構と、前記移動機構による前記媒体支持トレイの移動によって搬送される前記被記録媒体に記録可能な記録ヘッドと、前記記録ヘッドの機能を保つための保護部材と、を備える記録装置のメンテナンス方法であって、
前記保護部材のメンテナンス開始指示を受付けるメンテナンス開始指示の受付け工程と、
前記被記録媒体を前記媒体支持トレイへセットする際のセット位置から前記媒体支持トレイを退避させるよう前記移動機構を制御する制御工程と、を有することを特徴とするメンテナンス方法。 - 請求項8に記載のメンテナンス方法において、
前記記録装置は、前記記録ヘッドを前記移動機構による前記媒体支持トレイの移動方向とは交差する交差方向に往復移動可能な記録ヘッド移動機構を備え、
前記制御工程は、前記移動機構による前記媒体支持トレイの退避に続いて前記記録ヘッドを前記メンテナンスの対象領域から移動させるよう前記記録ヘッド移動機構を制御することを特徴とするメンテナンス方法。 - 請求項8又は9に記載のメンテナンス方法において、
前記メンテナンス開始指示の受付け工程後に、前記媒体支持トレイにおける前記被記録媒体の支持の有無を判断する判断工程を有し、
前記制御工程は、
前記被記録媒体が支持されていると判断された場合には、前記セット位置から記録開始位置まで前記媒体支持トレイを退避させるよう前記移動機構を制御し、
前記被記録媒体が支持されていないと判断された場合には、前記セット位置から前記記録ヘッドの記録可能領域の外に前記媒体支持トレイを退避させるよう前記移動機構を制御することを特徴とするメンテナンス方法。 - 被記録媒体を支持可能な媒体支持トレイと、前記媒体支持トレイの移動機構と、前記移動機構による前記媒体支持トレイの移動によって搬送される前記被記録媒体に記録可能な記録ヘッドと、前記記録ヘッドの機能を保つための保護部材と、を備える記録装置の記録方法であって、
前記保護部材のメンテナンス開始指示を受付けるメンテナンス開始指示の受付け工程と、
前記被記録媒体を前記媒体支持トレイへセットする際のセット位置から前記媒体支持トレイを退避させる退避工程と、
前記保護部材のメンテナンス終了指示を受付けるメンテナンス終了指示の受付け工程と、
記録指示の有無と前記媒体支持トレイにおける前記被記録媒体の支持の有無とを判断する判断工程と、
前記記録指示が有ると判断され前記被記録媒体が支持されていると判断された場合には、記録を開始するよう該記録装置を制御し、前記記録指示が有ると判断され前記被記録媒体が支持されていないと判断された場合には、前記媒体支持トレイを前記セット位置まで移動させるよう前記移動機構を制御する制御工程と、を有することを特徴とする記録方法。
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