JP5988728B2 - 高カロリーガスの製造方法及び高カロリーガスの製造装置 - Google Patents
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Description
この高カロリーガス製造用触媒を、反応容器に収納し、この反応容器に、原料ガスとしての水素及び一酸化炭素を供給することにより、メタンを主成分とし、その他、炭素数がメタンより大きな炭化水素を含む高カロリーガスを効率的に製造することができる。
ここで、反応温度は、特許文献1にも記載されているように、300℃から400℃程度まで分布する。
しかしながら、原料ガスとともに水蒸気を反応容器に供給して、高カロリーガスを製造すると、触媒活性の低下が発生し、例えば、水蒸気を供給することなく、ドライ状態で高カロリーガスを製造する場合に比べて、高カロリーガスの製造において、必要とされる所定の条件を満足し得なくなることを発明者は見出した。ここで、所定の条件とは、製造される高カロリーガスの換算発熱量が、所望の値(例えば、45MJ/m3(0℃, 1気圧における体積、以下同様))以上であることに加え、原料ガスから高カロリーガスを得る場合の一酸化炭素の転化率(CO転化率)が、所望の値(例えば、99.8%)より大きいこと等である。
上記目的を達成するための本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、
金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとを担持した高カロリーガス製造用触媒が収納された触媒反応部に、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを供給して、前記触媒反応部で、メタンと、メタン以外に炭素数2〜4の飽和炭化水素化合物のうち少なくともいずれか一つとを含む高カロリーガスを製造する高カロリーガスの製造方法であって、その特徴構成は、
前記高カロリーガス製造用触媒として、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させて製造した鉄・ルテニウム担持触媒であって、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムが担持された前記鉄・ルテニウム担持触媒を使用するとともに、
水蒸気を含む前記原料ガスを前記触媒反応部に供給して、前記鉄・ルテニウム担持触媒による触媒反応により前記高カロリーガスを製造する点にある。
上記構成によれば、金属酸化物担体に、まず、鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させて製造した鉄・ルテニウム担持触媒を高カロリーガス製造用触媒とする。このように、鉄が金属酸化物担体に担持された状態でルテニウムを担持させると、担持されたルテニウムどうしは、鉄がそれらの間に存在することにより、互いに凝集して分散度を低下させるというような現象が起きにくく、また、凝集しようとしても、鉄によって凝集が妨げられて、ルテニウムの分散度が高く維持されて、触媒反応において高活性となり得る活性点が多く存在する高カロリーガス製造用触媒となっている。これにより、水蒸気を含む原料ガスに対しても、触媒反応が低下することを抑制することができる。
そこで、本願では、鉄の質量%をルテニウムの質量%より大きくとることで、鉄の一部が酸化されたとしても、金属状態の鉄およびルテニウムを適切なバランス状態で残存させることで、換算発熱量及びCO転化率の点で、所望の条件を満たすことができる高カロリーガスの製造を安定的に行えることを見出して、本願を完成した。
鉄の担持量が3.5質量%より少ないと、担持されている鉄が水蒸気による悪影響を受けて、炭素鎖の結合反応を促進する触媒反応の活性点が少なくなって、生成ガス中に含まれる炭素数2〜4程度の飽和炭化水素ガス含有率を充分高くすることができず、必要とされる換算発熱量を有する高カロリーガスを生成することができなくなる。一方、鉄の担持量が4.5質量%を超えると、高カロリーガス製造用触媒全体としての活性が低下する傾向が見られ、換算発熱量が低い高カロリーガスが生成されることとなる。
また、ルテニウムの担持量が、1質量%よりも少ないと、高カロリーガス製造用触媒全体として、触媒活性点が少なくなり(活性が低くなり)、反応が進行しにくくなる。そのため、前記高カロリーガス製造用触媒を用いた反応は、温度を高くせざるを得なくなり、エネルギー効率が低下するとともに、反応温度の上昇に伴って、生成ガス中のメタンガス選択性が上昇してしまう。その結果、充分高カロリーのガスが得られにくくなる傾向となる。また、3質量%よりも多いと、ルテニウム自体のメタン生成活性が優勢に過ぎ、やはり、生成ガス中のメタンガス選択性が上昇してしまい、充分高カロリーのガスが得られにくくなる傾向がある。
つまり、水蒸気を含んだ原料ガスを触媒反応部に供給して、高カロリーガス製造用触媒上における炭素析出に伴う触媒劣化を抑制しながら、CO転化率及び換算発熱量の値が、所望の値となる高カロリーガスを得ることができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係る鉄・ルテニウム担持触媒は、
金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとが担持され、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを反応させて、メタンと、メタン以外に炭素数2〜4の飽和炭化水素化合物のうち少なくともいずれか一つとを含む高カロリーガスを製造する鉄・ルテニウム担持触媒であって、
前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させる状態で、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムとが担持され、水蒸気と共に前記原料ガスに接触して前記高カロリーガスとする点にある。
また、上記目的を達成するための本発明に係る高カロリーガスの製造装置は、
金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとを担持した高カロリーガス製造用触媒が収納された触媒反応部に、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系統を備えた高カロリーガスの製造装置であって、
前記高カロリーガス製造用触媒として、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させて製造した鉄・ルテニウム担持触媒であって、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムとが担持された前記鉄・ルテニウム担持触媒が、前記触媒反応部に収納されるとともに、
前記触媒反応部に、水蒸気を含む前記原料ガスが供給される原料ガス供給系統を備えた点にある。
また、本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、上記構成において、
前記一酸化炭素に対する前記水蒸気のモル比を0.5以上2.5以下として、前記高カロリーガスを製造することが好ましい。
また、本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、上記構成において、
前記鉄・ルテニウム担持触媒を、前記触媒反応部に収納した状態で、当該鉄・ルテニウム担持触媒を水素含有ガスと接触させる水素処理工程を実行し、当該水素処理工程に引き続いて、前記触媒反応部に前記水蒸気を含む前記原料ガスを供給することが好ましい。
そして、この水素処理工程は、例えば、200〜500℃の温度域で行われるため、触媒の大幅なシンタリングの進行を抑制する状態で、鉄とルテニウムの一部が合金化される可能性もあり、これによって、高カロリーガス製造用触媒としての活性が高くなるものと発明者は考えている。
また、この水素処理工程における水素処理温度は、250℃〜450℃とすることがより好ましく、350℃〜450℃とすることが更に好ましい。これは、例えば、触媒が300℃程度の反応温度で使用される場合に、触媒使用前の水素処理温度を触媒使用温度以上として、触媒使用時に急激にシンタリングが進んで触媒性能が変化することを防止することができると考えられるためである。
ここで、高カロリーガス製造用触媒を用いて、水素および一酸化炭素を含む原料ガスを反応させると、原料ガス中の一酸化炭素は、ルテニウム触媒上で水素により還元を受けて、メタン化し、また、鉄触媒上で、炭素−炭素鎖を形成する。そのため、前記原料ガスが反応すると、これら鉄とルテニウムとの協働作用により、メタンと炭素数2〜4の飽和炭化水素を主成分とする混合物が得られるようになる。したがって、メタンに加えてエタンや、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の飽和炭化水素を主成分とする混合物を、効率良く生成させて高カロリーガスを製造することができる。
また、本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、上記構成において、
前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記鉄を前記金属酸化物担体に担持させる際に、硝酸鉄または塩化鉄を使用して製造された触媒であることが好ましい。
また、本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、上記構成において、
前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記鉄を前記金属酸化物担体に担持させる際に、前記金属酸化物担体に鉄含有化合物溶液を含浸させ、当該鉄含有化合物溶液を含浸させた金属酸化物担体を焼成して製造された触媒であることが好ましい。
また、本発明に係る高カロリーガスの製造方法は、上記構成において、
前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを含浸担持させた後、湿式還元を施して製造された触媒であることが好ましい。
そして、この高カロリーガス製造用触媒を、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスが供給される反応容器(触媒反応部に相当)に収容した後、水素処理工程を実行し、この水素処理工程の実行に引き続いて、反応容器に原料ガス供給系統から水蒸気を含む原料ガスを供給して、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の低級飽和炭化水素化合物を主成分とする高カロリーガスを製造する。ここで、水素処理工程は、高カロリーガス製造用触媒を200〜500℃の温度で水素含有ガスと接触させる工程とされている。
以下に、より具体的な高カロリーガスの製造方法の実施例について、「高カロリーガス製造用触媒の製造」、「高カロリーガス製造試験」、「高カロリーガス製造試験結果」の順に説明する。
(高カロリーガス製造用触媒の製造)
実施例1においては、(a)〜(e)の反応剤を用いる。
(a) 直径2〜4mmの球状のチタニア担体120g
(b) 34.72gの硝酸鉄(III)・9水和物(Fe(NO3)3・9H2O)を含む水溶液
(c) 0.375N水酸化ナトリウム水溶液
(d) 0.3%ヒドラジン水溶液
(e) 5.07gの塩化ルテニウム(III)(ルテニウム含有量47.3質量%)を含む水溶液
本実施例に係る高カロリーガス製造試験は、水素処理工程と触媒反応工程とから構成される。
水素処理工程では、得られた高カロリーガス製造用触媒を有効内径16mmのSUS製チューブ状の反応容器(チューブ状の反応容器中心部に外径6mmのSUS製さや管を設置し、さや管内部に熱電対を挿入して、触媒層付近の温度を熱電対にて測定して反応温度とした)に4ml充填し、水素と窒素とを混合した水素含有ガスを267cc/分の流量で流しながら、400℃の水素処理温度で1時間水素処理を施した。
なお、高カロリーガスの製造は、反応容器への原料ガス供給量(GHSV)は、4000/h、反応圧力は3MPa(ゲージ圧)の条件で行った。また、反応温度を250℃〜325℃とした。
本実施例では、高カロリーガス製造試験において、高カロリーガス製造装置の触媒反応部に供給する原料ガスに含まれる一酸化炭素に対する水蒸気のモル比(水蒸気のモル数/一酸化炭素のモル数)を1とした以外は実施例1と同様に触媒を製造し、高カロリーガス製造試験を行なった。この場合、原料ガスの組成は、CO:12.35体積%、H2:37.15体積%、H2O:12.35体積%、N238.15体積%として構成されている。
触媒の製造において、
(b)17.36gの硝酸鉄(III)・9水和物(Fe(NO3)3・9H2O)を含む水溶液
を用いること以外は実施例1と同じ方法で触媒を製造し、高カロリーガス製造用触媒を得た。この高カロリーガス製造用触媒の鉄の含有率(担持量)は2.0質量%であり、ルテニウムの含有率(担持量)は2.0質量%であった。
このようにして得た触媒を用い、実施例1と同様に高カロリーガス製造試験を行なった。
触媒の製造において、
(a)直径2〜4mmの球状のチタニア担体30g
(b)13.04gの硝酸鉄(III)・9水和物(Fe(NO3)3・9H2O)を含む水溶液
(e)1.27gの塩化ルテニウム(III)(ルテニウム含有量47.3質量%)を含む水溶液
を用いること以外は実施例1と同じ方法で触媒を製造し、高カロリーガス製造用触媒を得た。この高カロリーガス製造用触媒の鉄の含有率(担持量)は5.3質量%であり、ルテニウムの含有率(担持量)は1.9質量%であった。
このようにして得た触媒を用い、実施例1と同様に高カロリーガス製造試験を行なった。
本実施例は、硝酸鉄のかわりに、塩化鉄を用いて鉄をチタニア担体に担持した点において実施例1と異なっている。
具体的には、触媒の製造において、
(b)23.23gの塩化鉄(III)・6水和物(FeCl3・6H2O)を含む水溶液
を用いること以外は実施例1と同じ方法で触媒を製造し、高カロリーガス製造用触媒を得た。この高カロリーガス製造用触媒の鉄の含有率(担持量)は3.9質量%であり、ルテニウムの含有率(担持量)は1.9質量%であった。
このようにして得た触媒を用い、実施例1と同様に高カロリーガス製造試験を行なった。
本実施例では、高カロリーガス製造試験において、高カロリーガス製造装置の触媒反応部に供給する原料ガスに含まれる一酸化炭素に対する水蒸気のモル比(水蒸気のモル数/一酸化炭素のモル数)を1とした以外は実施例2と同様に触媒を製造し、高カロリーガス製造試験を行なった。この場合、原料ガスの組成は、CO:12.35体積%、H2:37.15体積%、H2O:12.35体積%、N238.15体積%として構成されている。
触媒の製造において、
(b)2.91gの塩化鉄(III)・6水和物(FeCl3・6H2O)を含む水溶液
を用いること以外は比較例2と同じ方法で触媒を調整し、高カロリーガス製造用触媒を得た。この高カロリーガス製造用触媒の鉄の含有率(担持量)は2.0質量%であり、ルテニウムの含有率(担持量)は1.9質量%であった。
このようにして得た触媒を用い、実施例1と同様に高カロリーガス製造試験を行なった。
触媒の製造において、
(b)8.71gの塩化鉄(III)・6水和物(FeCl3・6H2O)を含む水溶液
を用いること以外は比較例2と同じ方法で触媒を調整し、高カロリーガス製造用触媒を得た。この高カロリーガス製造用触媒の鉄の含有率(担持量)は4.9質量%であり、ルテニウムの含有率(担持量)は1.7質量%であった。
このようにして得た触媒を用い、実施例1と同様に高カロリーガス製造試験を行なった。
実施例1〜4および比較例1〜4の高カロリーガス製造試験において、高カロリーガスの成分分析を行なった結果、高カロリーガスには、反応前の原料ガスおよび反応により生成した炭化水素ガス等が含まれ、メタン(C1)、エタン(C2)、プロパン(C3)、ブタン(C4)の他に、ペンタン(C5)、ヘキサン(C6)等が含まれている事がわかった。
さらに、塩化鉄を原料に鉄を4質量%程度担持して製造した高カロリーガス製造用触媒を使用し、原料ガス中の一酸化炭素に対する水蒸気のモル比を2とした実施例3では、少なくとも反応温度250℃で、CO転化率が99.8%以上となるとともに、換算発熱量についても45MJ/m3以上となり、そのモル比を1とした実施例4では、少なくとも反応温度275℃で、CO転化率が99.8%以上となるとともに、換算発熱量についても45MJ/m3以上となることがわかった。
従って、水素処理温度400℃の範囲として水素処理を行なった実施例1〜4の高カロリーガス製造試験では、触媒反応部における反応温度を250〜275℃として、触媒反応部における反応によって原料ガスに含まれる一酸化炭素の転化率(CO転化率)を99.8%以上とするとともに、換算発熱量を45MJ/m3以上とする前記高カロリーガスを製造することができた。
また、原料ガス中の一酸化炭素に対する水蒸気のモル比を2として、塩化鉄を原料に鉄を2.0質量%担持して製造した高カロリーガス製造用触媒を使用した比較例3、及び、塩化鉄を原料に鉄を4.9質量%担持して製造した高カロリーガス製造用触媒を使用した比較例4においても、温度範囲250〜325℃における反応温度で、99.8%以上のCO転化率と、45MJ/m3以上の換算発熱量を同時に満たす結果を得ることはできなかった。
そして、チタニア担体にルテニウムを含浸担持させた後、湿式還元を施して触媒を形成すると、得られるルテニウムは微細な粒子となり、ルテニウムの分散度が高く、触媒反応において高活性となり得る活性点が多く存在する高カロリーガスの製造触媒を得ることができる。
よって、高カロリーガス製造用触媒を形成するにあたり、実施例1〜4における担持順のように、チタニア担体に鉄を担持したのち、ルテニウムを担持させることが、活性の高い高カロリーガス製造用触媒を製造する上で好ましい条件であることがわかる。
(A)上記実施形態では、含浸法においてルテニウム化合物として塩化ルテニウム、鉄化合物として硝酸鉄、塩化鉄を用いたが、一般に含浸法において、担持される活性金属の最終形態が、同等のものであれば、本発明の高カロリーガス製造触媒の製造方法においては、出発原料としてのルテニウム化合物、鉄化合物としてはいかなるものを用いてもかまわない。
Claims (8)
- 金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとを担持した高カロリーガス製造用触媒が収納された触媒反応部に、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを供給して、前記触媒反応部で、メタンと、メタン以外に炭素数2〜4の飽和炭化水素化合物のうち少なくともいずれか一つとを含む高カロリーガスを製造する高カロリーガスの製造方法であって、
前記高カロリーガス製造用触媒として、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させて製造した鉄・ルテニウム担持触媒であって、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムとが担持された前記鉄・ルテニウム担持触媒を使用するとともに、
水蒸気を含む前記原料ガスを前記触媒反応部に供給して、前記鉄・ルテニウム担持触媒による触媒反応により前記高カロリーガスを製造する高カロリーガスの製造方法。 - 前記一酸化炭素に対する前記水蒸気のモル比を0.5以上2.5以下として、前記高カロリーガスを製造する請求項1記載の高カロリーガスの製造方法。
- 前記鉄・ルテニウム担持触媒を、前記触媒反応部に収納した状態で、当該鉄・ルテニウム担持触媒を水素含有ガスと接触させる水素処理工程を実行し、当該水素処理工程に引き続いて、前記触媒反応部に前記水蒸気を含む前記原料ガスを供給して、前記鉄・ルテニウム担持触媒による触媒反応により前記高カロリーガスを製造する請求項1又は2記載の高カロリーガスの製造方法。
- 前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記鉄を前記金属酸化物担体に担持させる際に、硝酸鉄または塩化鉄を使用して製造された触媒である請求項1〜3の何れか一項記載の高カロリーガスの製造方法。
- 前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記鉄を前記金属酸化物担体に担持させる際に、前記金属酸化物担体に鉄含有化合物溶液を含浸させ、当該鉄含有化合物溶液を含浸させた金属酸化物担体を焼成して製造された触媒である請求項1〜4の何れか1項に記載の高カロリーガスの製造方法。
- 前記鉄・ルテニウム担持触媒は、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを含浸担持させた後、湿式還元を施して製造された触媒である請求項1〜5の何れか1項に記載の高カロリーガスの製造方法。
- 金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとが担持され、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを反応させて、メタンと、メタン以外に炭素数2〜4の飽和炭化水素化合物のうち少なくともいずれか一つとを含む高カロリーガスを製造する鉄・ルテニウム担持触媒であって、
前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させる状態で、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムとが担持され、水蒸気と共に前記原料ガスに接触して前記高カロリーガスとする鉄・ルテニウム担持触媒。 - 金属酸化物担体に、鉄とルテニウムとを担持した高カロリーガス製造用触媒が収納された触媒反応部に、水素及び一酸化炭素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系統を備えた高カロリーガスの製造装置であって、
前記高カロリーガス製造用触媒として、前記金属酸化物担体に、まず鉄を担持させ、その後、ルテニウムを担持させて製造した鉄・ルテニウム担持触媒であって、3.5〜4.5質量%の鉄と、1〜3質量%のルテニウムとが担持された前記鉄・ルテニウム担持触媒が、前記触媒反応部に収納されるとともに、
前記触媒反応部に、水蒸気を含む前記原料ガスが供給される原料ガス供給系統を備えた
高カロリーガスの製造装置。
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