JP5988132B2 - 板状部材の製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置の製造方法 - Google Patents

板状部材の製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、板状部材を製造する製造方法、該製造方法によって製造された板状部材を共通液室形成板状部材として用いた液滴吐出ヘッドを製造する製造方法、及び該液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置を製造する方法に関するものである。
一般に、プリンタ、ファックス、複写機、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置としては、例えばインクの液滴を吐出する液体吐出ヘッドを備え、媒体を搬送しながらインク滴を用紙に付着させて画像形成を行うインクジェット記録装置がある。ここでの媒体は「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。また、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。そして、画像形成とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を吐出する)ことも意味する。また、インクとは、所謂インクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えばDNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる液体の総称として用いる。
上記液滴吐出ヘッドは、ノズル板状部材、個別液室形成板状部材、共通液室形成板状部材などの複数の板状部材を積層して構成されている。そして、これらの板状部材を積層して形成された個別液室を構成する壁部の一部に振動板を設け、この振動板を変形変位させる圧電素子を備えている。圧電素子は、共通電極、圧電体及び個別電極が積層したものからなる。この圧電素子における共通電極及び個別電極には、個別液室形成板状部材に成膜されている電極接続用の内部配線がそれぞれ電気的に接続されている。その各内部配線は、接続端子を介して外部配線と電気的に接続されている。この外部配線は、共通液室形成板状部材の一部に設けられている切欠きを通って外部に引き出されている。外部に引き出された外部配線は個別電極に印加する駆動電圧を供給する駆動電圧供給手段に電気的に接続される。
これらの板状部材を製造する方法として、基板に多数の板状部材を面付けして切削線に沿って切り出して多数の板状部材を製造する方法が一般的である。そして、一辺に切欠きを有する板状部材を基板から多数切り出すためには、基板に板状部材を多数面付けして各板状部材毎に切欠きに相当する開口部を加工する。その後板状部材の外形を切削線に沿って切削して個片に切り分ける。このような一辺に切欠きを有する板状部材の製造方法として、特許文献1に記載のものが知られている。
この特許文献1の板状部材の製造方法では、一辺に切欠きを有する複数の板状部材を基板上にマトリクス状に面付けしている。図7は特許文献1における一辺に切欠きを有する板状部材の面付けの様子を示す平面図である。図8は図7の面付けで切り出された板状部材を示す平面図である。図7及び図8を用いて上記特許文献1における板状部材の面付けについて以下に説明する。基板上に複数の板状部材をマトリクス状に面付けした後、図7の(a)に示すように板状部材301の切欠きに相当する開口形状が略長方形である開口部302を加工する枠である開口線303の一辺を図7中の破線で示す切削線304に一致させて面付けする。開口線303や切削線304は、基板や加工部材上に実際に引かれた線、や実際には引かれていない仮想線を含む。そして、切削線304に沿って各板状部材301を基板から個片に切り分けると図8の(a)に示すような一辺に切欠き305を有する板状部材301が得られる。ところが、例えば図7の(b)に示すように開口線303の一辺が切削線304から離れた位置にずれてしまうと、図8の(b)に示すように梁が残って閉じた切欠き、つまり開口部306が形成されてしまうことなる。あるいは、図7の(c)に示すように開口線303が切削線304を含む位置までずれると、図8の(c)に示すように本来必要な切欠き305が一辺に形成されるものの不要な切欠き307も他辺に形成されてしまう。上記特許文献1の板状部材の製造方法では、図9の(a)に示すように、一辺に切欠きを有する2つの板状部材301の各切欠きを形成する一辺同士を向い合わせて面付けしている。そして、各切欠きを形成する一辺が向い合っている部分には、隣接する各板状部材301の切削線304が互いに離間する位置にそれぞれ付されている。そして、各切欠きとなる開口部302を含み、かつ各切欠きとなる開口部302より大きい開口部となる開口線308が面付されている。そして、図9の(b)に示すように、大きな開口線308に沿って加工する。その後、図9の(c)、(d)に示すように、各切欠きを形成する一辺が向い合っている部分に付されている各切削線304及び各板状部材の周りに付されている切削線に沿って各板状部材301を切り出す。このようにして一辺に切欠きを有する複数の板状部材を製造している。
しかしながら、上記特許文献1の板状部材の製造方法では、各切欠きを形成する一辺が向い合っている部分に各切欠きとなる開口部より大きい開口部を加工する枠を示す開口線が付されている。そして、図9の(a)に示す2本の切削線304に沿った切削と大きな開口部の開口線308に沿った加工とを行ったとき、図9の(c)〜(d)に示すように開口部用の切削部材以外に無駄な切削部材309等が生じる。あるいは、開口部や切削部材をエッチングで溶かしたり、サンドブラストで削ったりする加工の場合においても当該加工のための無駄なスペースが生じている。これらのため、基板1枚あたりから切り出せる板状部材の個数が少なくなり、板状部材のコストが高くなるという問題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、基板から板状部材を切り出す際の無駄な部分を減らして板状部材の低コスト化を図ることができる板状部材の製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、辺に切欠きを有する四角形の板状部材を基板上に複数面付けし、該基板に面付けされた前記板状部材を前記基板から個片に切り分ける板状部材の製造方法において、前記切欠きを形成する一辺が重なるように互いに向い合わせて前記板状部材が配置され、かつ、前記基板の面上における前記切欠きを形成する一辺を向かい合わせた方向を列方向とし、該列方向に対して直交する方向を行方向としたとき、前記切欠きが形成される前記板状部材に対して前記行方向から隣り合っている前記板状部材については、前記切欠きが形成される前記板状部材の前記切欠きから前記行方向に延びた仮想線上に前記切欠きが形成されないように、前記基板への前記板状部材の面付けを行い、前記板状部材を個片に切り分ける切削線を付し、前記板状部材の前記切欠きを形成する一辺に沿って付された前記切削線の一部を含む部分に、前記切欠きを形成する開口線を付し、前記基板の前記開口線に囲まれた部分を加工して前記切欠きを形成し、前記切削線に沿って前記板状部材を前記基板から個片に切り分けることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、一辺に切欠きを有する四角形の板状部材を基板上に複数面付けし、該基板に面付けされた板状部材を基板から個片に切り分ける板状部材の製造方法において、切欠きを形成する一辺が重なるように互いに向い合わせ板状部材が配置され、かつ、基板の面上における切欠きを形成する一辺を向かい合わせた方向を列方向とし、該列方向に対して直交する方向を行方向としたとき、切欠きが形成される板状部材に対して行方向から隣り合っている板状部材については、切欠きが形成される板状部材の切欠きから行方向に延びた仮想線上に切欠きが形成されないように、基板への板状部材の面付けを行い、板状部材を個片に切り分ける切削線を付し、板状部材の切欠きを形成する一辺に沿って付された切削線の一部を含む部分に、切欠きを形成する開口線を付し、基板の開口線に囲まれた部分を加工して切欠きを形成し、切削線に沿って板状部材を基板から個片に切り分ける。それにより、切欠きが形成される板状部材の切欠きから行方向に延びた仮想線上に切欠きが形成された基板に比べて、切欠きのない基板の部分を増やせて強度が高められ、割れ難くなる。よって、板状部材のコストを下げることができる。
本発明によれば、板状部材の低コスト化を図ることができるという特有な効果が得られる。
本インクジェット記録装置の構成例を示す概略斜視図である。 本インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの積層構造を示す分解斜視図である。 本実施形態における共通液室形成板状部材の面付けと切り出した共通液室形成板状部材を示す平面図である。 本実施形態における共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法の一例を示す平面図である。 本実施形態における共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法の別の変形例を示す平面図である。 本実施形態における共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法の別の変形例を示す平面図である。 特許文献1における一辺に切欠きを有する板状部材の面付けの様子を示す平面図である。 図7の面付けで切り出された板状部材を示す平面図である。 特許文献1における一辺に切欠きを有する板状部材の別の面付けの様子と切り出された板状部材を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドを備える画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の構成例について説明する。
図1は本インクジェット記録装置の構成例を示す概略斜視図である。本インクジェット記録装置100の内部にはキャリッジ101が設けられ、キャリッジ101がガイドロッド102に沿って左右に移動可能に構成されている。キャリッジ101はベルト103と繋がっており、ベルト103はモータ104に繋がっている。モータ104が回転することによりベルト103が左右に動き、同時にキャリッジ101を左右に移動させる。キャリッジ101には図示しないノズルが多数、複数列に渡って備わっているインクジェットヘッド105が具備されており、このインクジェットヘッド105に本実施形態が適用され、小型化及び低コスト化が成されている。インクジェットヘッド105はキャリッジ101の移動と共に左右に移動する。更に、本インクジェット記録装置100には記録媒体106を支えるプラテン107と紙送りローラ108が設けられている。プラテン107で記録媒体106を支えられながら、モータ109により紙送りローラ108を動かすことで記録媒体106を搬送方向に搬送する。キャリッジ101を左に移動させながらインクジェットヘッド105からインク滴を記録媒体106に対して、図示しない制御装置から送られて来る画像データに従って吐出させる。記録媒体106を前方に所望の距離だけ移動させた後、キャリッジ101を今度は右に移動させる。そして、インクジェットヘッド105からインク滴を記録媒体106に対して、図示しない制御装置から送られて来る画像データに従って吐出される。これらの動作を繰り返すことにより記録媒体上の一面に所望の画像を形成することができる。キャリッジ101は、画像形成を行わない際にはメンテナンス装置110の上で待機している。ここではインクジェットヘッド105からインクを吸引して吐出しなくなったノズルを回復させたり、インクジェットヘッド105をキャップしてノズルを封止してインクが乾燥してノズルから吐出しなくなるのを防いだりすることが可能となっている。このように、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、後述する本実施形態の低コストなインクジェットヘッドを備えているので、安価なインクジェット記録装置を提供することができる。
図2は本インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの積層構造を示す分解斜視図である。ノズル板状部材201では、ノズル孔202が複数形成されている。個別液室形成板状部材203では、当該部材がノズル板状部材201上に積層し、かつ後述する共通液室形成板状部材204が上部に積層されることで、ノズル孔202と連通する個別液室205と、該個別液室205と連通するインク供給口206とが形成される。また、個別液室形成板状部材203には、図示しない上位装置から送られてくる印字データに従って駆動する圧電素子などの電気機械変換素子を選択する駆動IC207が実装されている。更に、駆動IC207の出力端子と電気的に接続する長手方向の一端に接続端子208が設けられている。共通液室形成板状部材204では、後述するフレーム部材210が上方から積層されることでインク供給口206と連通する共通液室209が形成される。フレーム部材210には図示しないインクタンクからインクを共通液室209に供給するインク供給口211が設けられている。ノズル板状部材201、個別液室形成板状部材203及び共通液室形成板状部材204を当該順番で積層し、更に共通液室形成板状部材204上にフレーム部材210を接合する。これにより、インク供給口211からノズル孔202までのインクの流路が形成される。
また、駆動IC207のI/O、電源、駆動電源入力などから接続端子208までの内部配線212が配されている。そして、接続端子208には、FPC(Flexible printed circuits)やFFC(Flexible flat cable)などの外部配線213と電気的に接続されて、図示しない上位装置との接続を行う。外部配線213は、接続端子208に電気的に接続してから個別液室形成板状部材203の長手方向に引き出され、緩やかに曲げられている。そして、長手方向に直交する方向に向けて延びて共通液室形成板状部材204に設けられた開口部214を通り、フレーム部材210に設けられた引き出し口215から外部へ引き出される。もしくは、外部配線213は、接続端子208から個別液室形成板状部材203の長手方向へまっすぐに引き出される。インクジェットヘッドの内部配線212は個別液室形成板状部材203の一面に平面的に配されており、接続端子208は個別液室形成板状部材203の長手方向の一端部に平面的に配置されている。個別液室形成板状部材203に共通液室形成板状部材204を積層したときに、個別液室形成板状部材203の一端部の接続端子208が隠れないように共通液室形成板状部材204の長手方向の一端には切欠き214が設けられている。そして、外部配線213から駆動IC207に駆動電源が供給され、駆動IC207から選択した電気機械変換素子へ駆動電圧を印加することで電気機械変換素子を駆動する。そして、駆動された電気機械変換素子が個別液室205の圧力変化を生み出すことで、ノズル孔202からインク滴が吐出される。個別液室形成板状部材203の材質をシリコンとし、個別液室などの構造体はドライエッチングや異方性ウェットエッチングなどの工法により加工することで、精度の高い加工を行うことが可能である。以上のような構成により、共通液室形成板状部材204の厚みが薄い等の理由により強度が弱い場合でも、共通液室形成板状部材204に設ける切欠き214は必要最低限の大きさの切欠き形状である。このため、個別液室形成板状部材203と共通液室形成板状部材204とを積層した際に、共通液室形成板状部材204によって個別液室形成板状部材203の接続端子208の強度を保つことができる。
図3は本実施形態における共通液室形成板状部材を切り取る様子を示す平面図である。隣接する共通液室形成板状部材301の間の切削線303を開口部302の中心位置と一致させて開口部302を開ける。具体的には、図3の(a)に示すように、基板上に、共通液室形成板状部材301の切欠きと、その共通液室形成板状部材と隣り合う共通液室形成板状部材301の切欠きとが向い合うように面付けされる。その後、各切欠きに相当する箇所である開口部302を基板上に加工し、図3中に破線で示す切削線303で切削して共通液室形成板状部材301をそれぞれ切り出す。このように切り出された共通液室形成板状部材301は、図3の(b)に示すように、共通液室形成板状部材の一端のみに切欠き304が形成されることになる。この際、面付けされた隣接する共通液室形成板状部材では、互いの切欠きの間にダイシングライン程度の隙間しか設けないで面付けしてあり、開口部の略中央の切削線に一回だけダイシングブレードで切削するだけでよい。ダイシングブレードを用いてダイシングを行う切削方法の替わりに、レーザやエッチングによる加工方法を採用してもよい。
次に、このような共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法として、図4に示すように複数の共通液室形成板状部材402を基板401上にマトリクス状に面付けする。面付けされた共通液室形成板状部材402の列方向で隣接する共通液室形成板状部材402の破線で示す切削線403を開口部404の中心位置と一致させて開口部404を設けている。つまり、基板401上にマトリクス状に配列された共通液室形成板状部材402の切欠きと、列方向で隣接する共通液室形成板状部材402の切欠きが向い合うように面付けする。これにより、共通液室形成板状部材402が面付けされた基板の切欠きに当たる個所へ開口部404が加工される。図4ではこれらの複数の開口部404が行方向に一列に並んでいる。このように開口部を設けた場合、開口部が列方向に並んでいる部分では基板が割れやすくなってハンドリングが大変な上、歩留まりが悪く、コスト高となってしまう。列間の共通液室形成板状部材の間を離間させて開口部が連続しないように面付けすれば割れにくくハンドリングはし易くなるが、離間させた分基板1枚当たりから切り出せる共通液室形成板状部材の個数が少なくなるため、コスト高になる。
そこで、本実施形態における共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法の別の変形例では、図5に示すように、隣接する列間において共通液室形成板状部材1つ分だけ列方向にずらして面付けされている。このようにすることにより、開口部404と隣の列の開口部404とが隣り合わないようになる。よって、図4の面付け方法に比べて、列方向での基板が割れにくくなる。基板が割れ易いセラミックやガラスでも割れにくくハンドリングがし易いため、安価な液滴吐出ヘッドを提供できる。
このような本実施形態の板状部材の製造方法を用いて共通液室形成板状部材を製造することで、高密度に面付けを行っても切欠きを向い合わせて面付けしただけの場合に比べ、共通液室形成板状部材が面付けされた基板が割れにくくハンドリングがし易い。よって、安価な液滴吐出ヘッドを提供することができる。更に、切削個所が一直線に並ぶため、円盤状のダイシングブレードを用いた切削装置などでの切削加工が一回のセッティングで容易に可能となり、工数が削減できるという効果もある。
図6は本実施形態における共通液室形成板状部材を基板上に面付けする方法の別の変形例を説明する図である。基板401上にマトリクス状に配列された共通液室形成板状部材402の切欠きと列方向で隣接する共通液室形成板状部材402の切欠きが向い合うように面付けする。そして、共通液室形成板状部材402が面付けされた基板401の切欠きに当たる個所へ開口部を形成する。共通液室形成板状部材402と、列方向で隣接する共通液室形成板状部材402とが接している反対側で隣接する共通液室形成板状部材402は、切欠きがある辺と対辺の切欠きの無い辺同士が向い合うように面付けを行う。他の共通液室形成板状部材402についても同様に面付けし、一列の面付けを行った上で隣接する列間において開口部404と開口部404との間の強度が保てる所定の距離Dだけ、列方向にずらして面付けする。つまり、開口部404と、隣の列の開口部404とが隣り合わないようにする。最後に図8中の破線の切削線403に沿ってダイシングブレードを入れて共通液室形成板状部材を個片に切り出す。このような板状部材の製造方法を用いて共通液室形成板状部材を製造することで、高密度に面付けを行っても切欠きを向い合わせて面付けしただけの場合に比べ、共通液室形成板状部材が面付けされた基板が割れにくくハンドリングがし易い。よって、安価な液滴吐出ヘッドを提供することができる。
上記実施形態では、基板に貫通孔(開口部)を加工してから切り出すことで共通液室形成板状部材の長手方向の一端に切欠きを形成する部材について説明したが、基板に凹部を加工してから切出すことで外形に窪みを形成する板状部材についても適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
一辺に切欠き305を有する四角形の板状部材301を基板上に複数面付けし、該基板に面付けされた板状部材301を基板から個片に切り分ける板状部材の製造方法において、切欠き305を形成する一辺が重なるように互いに向い合わせて板状部材301が配置され、かつ、基板の面上における切欠き305を形成する一辺を向かい合わせた方向を列方向とし、該列方向に対して直交する方向を行方向としたとき、切欠き305が形成される板状部材301に対して行方向から隣り合っている板状部材301については、切欠き305が形成される板状部材301の切欠き305から行方向に延びた仮想線上に切欠き305が形成されないように、基板への板状部材301の面付けを行い、板状部材301を個片に切り分ける切削線304を付し、板状部材301の切欠き305を形成する一辺に沿って付された切削線304の一部を含む部分に、切欠き305を形成する開口線303を付し、基板の開口線303に囲まれた部分を加工して切欠きを形成し、切削線304に沿って板状部材301を基板から個片に切り分ける。それにより、切欠きが形成される板状部材の切欠きから行方向に延びた仮想線上に切欠きが形成された基板に比べて、切欠きのない基板の部分を増やせて強度が高められ、割れ難くなる。よって、板状部材のコストを下げることができる
態様B)
(態様A)において、行方向において互いに隣り合う板状部材の切欠きが、列方向に所定量互いにずれるように基板への板状部材の面付けを行う。これによれば、上記実施形態の別の変形例について説明したように、板状部材の切欠きと、その板状部材に対し隣りの列の切欠きとを列方向に所定量離れさせることで、隣り合わないようになる。高密度に面付けを行っても切欠きを向い合わせて面付けしただけの場合に比べ、共通液室形成板状部材が面付けされた基板が割れにくくハンドリングがし易いため歩留まりを高くすることができ、製造コストが安価となる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、基板がシリコンウェハである。これによれば、上記実施形態について説明したように、個別液室形成板状部材をシリコンとすることでドライエッチングや異方性ウェットエッチングなどの工法により精度の高い加工を行うことが可能である。
(態様D)
(態様A)又は(態様B)において、基板がセラミックである。これによれば、上記実施形態について説明したように、割れ易いセラミックでも割れにくくハンドリングがし易いため、安価な液滴吐出ヘッドを提供できる。
(態様E)
(態様A)又は(態様B)において、基板がガラスである。これによれば、上記実施形態について説明したように、割れ易いガラスでも割れにくくハンドリングがし易いため、安価な液滴吐出ヘッドを提供できる。
(態様F)
切欠きが一端に設けられた板状部材を含む複数の板状部材を積層した液滴吐出ヘッドの製造方法において、(態様A)〜(態様E)のいずれかに記載の板状部材の製造方法で板状部材を製造する工程と、該工程により製造された前記板状部材を含む複数の板状部材を積層する工程とを有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、基板1枚あたりから、液滴吐出ヘッドを構成する例えば共通液室形成板状部材204としての板状部材を複数製造し、その板状部材を含む複数の板状部材を用いて液滴吐出ヘッドを製造することで液滴吐出ヘッドのコストを下げることができる。
(態様G)
(態様F)において、前記板状部材を用いて共通液室形成板状部材を形成する工程と、個別液室形成板状部材に配された内部配線と外部配線とを接続するための接続端子を前記個別液室形成板状部材に設ける工程と、前記接続端子に接続された前記外部配線を前記個別液室形成板状部材上に積層された前記共通液室形成板状部材の一端に設けられている切欠きから引き出す工程とを有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、一端に切欠きが形成されている共通液室形成板状部材204を安価に製造できるので液滴吐出ヘッドを低コストに製造することができる。
(態様H)
記録液を記録媒体上に吐出するノズルを有する液滴吐出ヘッドを搭載する画像形成装置を製造する方法において、(態様F)又は(態様G)の液滴吐出ヘッドの製造方法で前記液滴吐出ヘッドを製造する工程と、該工程により製造された前記液滴吐出ヘッドを前記画像形成装置に搭載させる工程とを有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、低コストに製造した液滴吐出ヘッドを搭載することで画像形成装置であるインクジェット記録装置を低コストに製造することができる。
100 インクジェット記録装置
101 キャリッジ
102 ガイドロッド
103 ベルト
104 モータ
105 インクジェットヘッド
106 記録媒体
107 プラテン
108 紙送りローラ
109 モータ
110 メンテナンス装置
201 ノズル板状部材
202 ノズル孔
203 個別液室形成板状部材
204 共通液室形成板状部材
205 個別液室
206 インク供給口
207 駆動IC
208 接続端子
209 共通液室
210 フレーム部材
211 インク供給口
212 内部配線
213 外部配線
214 切欠き
215 引き出し口
301 共通液室形成板状部材
302 開口部
303 開口線
304 切削線
305 切欠き
306 開口部
307 切欠き
308 開口部
309 切削部材
401 基板
402 共通液室形成板状部材
403 切削線
404 開口部
特許第3579464号公報

Claims (8)

  1. 一辺に切欠きを有する四角形の板状部材を基板上に複数面付けし、該基板に面付けされた前記板状部材を前記基板から個片に切り分ける板状部材の製造方法において、
    前記切欠きを形成する一辺が重なるように互いに向い合わせて前記板状部材が配置され、かつ、前記基板の面上における前記切欠きを形成する一辺を向かい合わせた方向を列方向とし、該列方向に対して直交する方向を行方向としたとき、前記切欠きが形成される前記板状部材に対して前記行方向から隣り合っている前記板状部材については、前記切欠きが形成される前記板状部材の前記切欠きから前記行方向に延びた仮想線上に前記切欠きが形成されないように、前記基板への前記板状部材の面付けを行い、
    前記板状部材を個片に切り分ける切削線を付し、
    前記板状部材の前記切欠きを形成する一辺に沿って付された前記切削線の一部を含む部分に、前記切欠きを形成する開口線を付し、
    前記基板の前記開口線に囲まれた部分を加工して前記切欠きを形成し、前記切削線に沿って前記板状部材を前記基板から個片に切り分けることを特徴とする板状部材の製造方法。
  2. 請求項1記載の板状部材の製造方法において、
    前記行方向において互いに隣り合う前記板状部材の前記切欠きが、前記列方向に所定量互いにずれるように前記基板への前記板状部材の面付けを行うことを特徴とする板状部材の製造方法。
  3. 求項1又は2に記載の板状部材の製造方法において、
    前記基板がシリコンウェハであることを特徴とする板状部材の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の板状部材の製造方法において、
    前記基板がセラミックであることを特徴とする板状部材の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の板状部材の製造方法において、
    前記基板がガラスであることを特徴とする板状部材の製造方法。
  6. 切欠きが一端に設けられた板状部材を含む複数の板状部材を積層した液滴吐出ヘッドの製造方法において、
    請求項1〜5のいずれかに記載の板状部材の製造方法で板状部材を製造する工程と、該工程により製造された前記板状部材を含む複数の板状部材を積層する工程とを有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法
  7. 請求項6記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、
    前記板状部材を用いて共通液室形成板状部材を形成する工程と、個別液室形成板状部材に配された内部配線と外部配線とを接続するための接続端子を前記個別液室形成板状部材に設ける工程と、前記接続端子に接続された前記外部配線を前記個別液室形成板状部材上に積層された前記共通液室形成板状部材の一端に設けられている切欠きから引き出す工程とを有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法
  8. 記録液を記録媒体上に吐出するノズルを有する液滴吐出ヘッドを搭載する画像形成装置を製造する方法において、
    請求項6又7に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法で前記液滴吐出ヘッドを製造する工程と、該工程により製造された前記液滴吐出ヘッドを前記画像形成装置に搭載させる工程とを有することを特徴とする画像形成装置の製造方法
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