JP5988054B2 - ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法ならびにホログラフィックメモリの記録装置および再生装置 - Google Patents

ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法ならびにホログラフィックメモリの記録装置および再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法ならびにホログラフィックメモリの記録装置および再生装置に関する。
これまで、光メモリは、CDやDVD、ブルーレイディスクなどの2次元記録方式の光ディスクを中心に発展してきた。しかし、2次元記録方式の光メモリはすでに回折限界に到達しており、これ以上の大容量化は困難である。そこで、近年、3次元記録方式の光メモリの開発が活発に行われている。3次元記録方式を採用すれば2次元記録方式よりも記録容量を100〜1000倍以上に大きくできる可能性がある。理論上は100TB級の光ディスクメモリも実現可能である。
光メモリの大容量化に向けた技術としては、1)近接場光記録方式、2)2光子吸収メモリ、3)ホログラフィックメモリの3つが挙げられる。1)近接場光記録方式は、光の波長サイズ以下の光である「近接場光」を用いる記録方式である。近接場光記録方式は、基本的に2次元記録方式の技術であるが、近接場光を用いることで回折限界を超える高密度記録を実現できる可能性がある。また、2)2光子吸収メモリは、非線形効果の強度依存性を利用することで記録媒体に対して3次元的にアクセスを行うことができる3次元記録方式の光メモリである。これらの技術に対し、3)ホログラフィックメモリは、信号光と参照光との干渉により生成されるホログラムを多重記録することによって、記録媒体を多層化することなく3次元的に記録を行うことができる光メモリである。
上記1)〜3)の光メモリは、現時点においていずれも約500GB〜1TB程度の記録容量を達成している。したがって、記録容量の観点からは、上記1)〜3)の光メモリの間に優劣の大きな差はない。しかしながら、データ転送速度の観点からは、上記1)〜3)の光メモリの中でも空間的に2次元の超並列型入出力機能を有するホログラフィックメモリに大きな優位性がある。最近では、マイクロ秒を超える高速応答の空間光変調器(Spatial Light Modulator;以下「SLM」と略記することもある)も開発されている。このような高速応答のSLMをホログラフィックメモリに適用することで、100Gbpsを超える転送速度を実現できる可能性がある。
ホログラフィックメモリは、高密度記録と高データ転送レートの両方を実現することができることから、次世代の光メモリとして実用化が期待されている。現在開発されているホログラフィックメモリの記録容量は、600GB〜1TB/ディスク程度である(例えば、非特許文献1参照)。HDD(3.5インチ、記憶容量2TB)の1枚のプラッタの片面の記録容量は333GBであることから、ホログラフィックメモリは、実用化されている磁気記録媒体と比較すると記録容量の観点からは2〜3倍程度の優位性がある。また、ホログラフィックメモリは、理論的にはさらに10〜100倍まで記録容量を拡大できると考えられている。このような状況下において、ホログラフィックメモリの記録容量を増大させることを目的として、これまでの強度変調方式だけでなく、位相変調方式のホログラフィックメモリも検討されている。しかしながら、位相変調方式のホログラフィックメモリには、光検出器では位相変調信号を直接検出することができないため、何らかの方法で位相変調信号を強度信号に変換してから検出しなければならないという問題があった。
強度変調方式は最も一般的な変調方法であって、これまでに多くの事例が報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。ホログラフィを用いて情報の記録が可能であると初めて示唆した文献(非特許文献2)から、製品化を視野に入れた最近の文献(非特許文献1,3)に至るまで、ホログラフィを利用した記録方式の多くは、2値(0および1)の強度変調を用いたものである。しかしながら、強度変調は簡易な光学系でシステムを構築できるという利点がある一方で、レーザ光の照射領域の中央部と周辺部との露光強度差が大きくなり、記録媒体のダイナミックレンジを大幅に消費してしまうため、記録効率が悪いという問題を有している。この問題は、一般的なフーリエ変換ホログラムにおいて、フーリエ変換像の中央付近の強度がすべてのピクセルの振幅の和に比例するため、レーザ光の照射領域の中央付近と周辺部での露光強度差が大きくなってしまうことが原因で起こる(例えば、非特許文献4参照)。
この強度変調方式の問題を緩和するための手法としては、2値情報をブロックと呼ばれる複数のピクセルに分散してコード化し、ブロック内の一部のピクセルのみを光らせることでデータを表現する変調コードを用いる方法がある。このように変調コードを用いることで、ピクセル間クロストークによるエラーを減らすことができる。また、変調コードを用いることで、レーザ光の照射領域の中央付近と周辺部との露光強度差を小さくして多重記録数を増大することで、効率的な記録も可能となる(例えば、非特許文献5,6参照)。しかしながら、変調コードを使うと、「(1ブロックあたりの記録ビット数)/(1ブロックあたりのピクセル数)」で定義されるコードレートが1を下回ってしまう。このことは、変調コードを用いた場合のブロックあたりの記録容量が、変調コードを用いない場合の記録容量を原理的に下回ることを意味している。
ホログラフィックメモリの記録容量を拡大するためには、1つのピクセルあたりに複数の情報を記録する、すなわちコードレートが1を超える手法が必要となる。1を超えるコードレートを実現するためには、0,1の2値を超える多値信号を用いることが必要となる。多値信号は光強度を数段階に分けることによって実現でき、それによってコードレートを飛躍的に向上させることができる。しかしながら、現状の直接検波方式においては、検出系の精度および雑音のため、多値数の増大により再生光の信号対雑音比が大きく劣化してしまう(例えば、非特許文献7参照)。
強度変調方式において、レーザ光の照射領域の中央部と周辺部との露光強度差が大きくなり、記録媒体のダイナミックレンジを大幅に消費してしまうという問題は、位相変調方式によっても解決することができる。位相変調方式は、光波の位相を用いて変調を行う方式であり、近年注目を集めている。位相変調方式では、あるピクセルの光波の位相を0としたとき、別のピクセルの光波の位相をπとして情報を表現する。空間光変調器(SLM)で生成される2次元のページデータに含まれるピクセルのうち、0とπのピクセルが同数である場合、レーザ光の照射領域の中央付近と周辺部での露光強度差が生じず、記録媒体のダイナミックレンジの無駄な消費を抑えることができる。この点は、多重記録数の増大に大きく寄与する。しかしながら、CCDなどの光電変換デバイスは光の強度にのみ感度を有するため、位相情報を直接検出することはできない。したがって、位相情報を検出するためには、光検出を行う前に位相を強度に変換しなければならない。位相変調方式では、この点が大きな問題点となる。
位相変調型ホログラフィックメモリを実現するための位相検出手法はこれまでにいくつか提案されている(例えば、非特許文献4,8〜10参照)。
非特許文献4では、ホログラフィックメモリに用いる位相検出手法として、エッジ検出(Edge-Detection)法が提案されている。また、非特許文献8では、複屈折媒質を用いた位相検出法が提案されている。しかしながら、これらの手法は、ホログラフィックメモリの大容量化に不可欠な要素である多値位相変調信号の検出に適していないという問題を有している。
非特許文献9では、一光束記録方式として注目されるコリニア光学系に特化した位相変調型ホログラフィックメモリとして、光フェーズロック方式コリニア・ホログラフィ法が提案されている。この方式は、ホログラフィックメモリの再生時に、記録されたホログラムに対して通常のコリニア参照光の他に、フェーズロック光と称される位相が既知の干渉光を同時に照射することで、記録した位相情報を強度情報として読み取る方式である。この方式では、記録されたホログラム内をフェーズロック光が透過するため、フェーズロック光の位相分布が位相回折格子を有するホログラム内の伝搬による影響を受ける。このことは、検出面において位相誤差が生ずる原因となりうる。また、この方式で記録されたホログラムは、フェーズロック光を発生させる機能を有する装置で再生しなければならない。フェーズロック光のビーム径は、参照光のビーム径と異なるため、この方式の再生装置は、強度変調型ホログラムメモリの再生装置と互換性がない。
非特許文献10では、デュアルステージ方式ホログラフィ法が提案されている。この方式では、多値位相変調を含む空間直交振幅変調信号の記録を光学的に行い、再生時には光学的に記録されたホログラムを2段目のホログラムに転写してから再生する。この方式でも、2段目のホログラムを生成するために、1段目のホログラムの再生に用いる参照光とは別の参照光(1段目のホログラムの回折光と干渉する光)が必要である。しかしながら、光フェーズロック方式とは異なり、2段目のホログラムの生成に必要な参照光は、記録されたホログラム内を透過しないため、ホログラム内を伝搬することによる位相誤差の影響を受けない。一方で、光フェーズロック方式と同様に、2段目のホログラムの生成のために1段目のホログラム再生とは別の参照光が必要であるため、この方式の再生装置も、強度変調型ホログラムメモリの再生装置と互換性がない。
Ken-ichi Shimada, Toshiki Ishii, Tatsuro Ide, Steve Hughes, Alan Hoskins, Kevin Curtis, "High density recording using Monocular architecture for 500GB consumer system", Optical Data Storage (ODS) Topical Meeting, TuC2 (2009). P. J. Van Heerden, "Theory of optical information storage in solids", Appl. Opt., Vol.2, No.4, pp.393-400 (1963). Kenji Tanaka, Masaaki Hara, Kazutatsu Tokuyama, Kazuyuki Hirooka, Koji lshioka, Atsushi Fukumoto and Kenjiro Watanabe, "Improved performance in coaxial holographic data recording", Opt. Exp., Vol.15, No.24, pp.16196-16209 (2007). Joby Joseph and David A. Waldman,"Homogenized Fourier transform holographic data storage using phase spatial light modulators and methods for recovery of data from the phase image", Appl. Opt., Vol.45, pp.6374-6380 (2006). Geoffrey W. Burr, Jonathan Ashley, Hans Coufal, Robert K. Grygier, John A. Hoffnagle, C. Michael Jefferson and Brian Marcus, "Modulation coding for pixel-matched holographic data storage" Opt. Lett., Vol.22, pp.639-641 (1997). Jinyoung Kim and Jaejin Lee, "Two-Dimensiona1 5:8 Modulation Code for Holographic Data Storage", Jpn. J. of Appl. Phys., Vol.48, 03A031-1-03A031-4 (2009). Geoffrey W. Burr, Gabriele Barking, Hans Coufal, John A. Hoffnagle, C. Michael Jeffcrson and Mark A. Neifeld, "Gray-scale data pages for digital holographic data storage", Opt. Lett., Vol.23, No.15, pp.1218-1220 (1998). Pal Koppa, "Phase-to-amplitude data page conversion for holographic storage and optical encryption",Appl. Opt., Vol.46, pp.3561-3571 (2007). 井上光輝,"光フェーズロック方式コリニアホログラフィー(次世代コリニアホログラムメモリの実現を目指して)",OPTRONICS,No.12,pp.76-80 (2008). Atsushi Okamoto, Keisuke Kunori and Masanori Takabayashi, "Dual-Stage Holographic Memory based on Optical Recording and Digital Readout Technique: Proposal and 8-Phase-Level Operation", Technical Digest of MOC 2010, WP62 (2010).
以上のように、従来の強度変調型ホログラフィックメモリには、レーザ光の照射領域の中央部と周辺部との露光強度差が大きくなり、記録媒体のダイナミックレンジを大幅に消費してしまうため、多重記録の効率が悪いという問題がある。変調コードを用いる方式では、上記問題を回避することができるが、ブロックあたりのコードレートが低くなるため、記録容量が小さくなってしまうという問題がある。コードレートを高めるためには多値強度信号を用いる必要があるが、検出系の精度や雑音により、大きな多値数を有する強度変調型ホログラフィックメモリは実現していない。
位相変調型ホログラフィックメモリは、これらの問題を解決することができる。しかしながら、位相変調型ホログラフィックメモリには、位相情報を検出するために、光検出を行う前に位相を強度に変換しなければならないという問題がある。また、変換後の強度信号を検出する際には、強度変調型ホログラフィックメモリと同様に検出系の精度や雑音の問題が存在する。結果として、大きな多値数を有する位相変調型ホログラフィックメモリは実現していない。
多値の位相変調信号を扱うことができるホログラフィックメモリとしては、光フェーズロック方式ホログラフィ法およびデュアルステージ方式ホログラフィ法が提案されている。しかしながら、前述の通り、この方式で記録されたホログラムは、干渉光(フェーズロック光または第二の参照光)を発生させる機能を有する装置で再生しなければならない。このため、これらの方式の再生装置は、強度変調型ホログラムメモリの再生装置と互換性がない。
本発明の目的は、1つの参照光を用いて、多値の位相情報を精密に再生することができる、ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法ならびにホログラフィックメモリの記録装置および再生装置を提供することである。
本発明者は、ホログラフィックメモリの同一箇所に、信号光と参照光とにより生成されたホログラムAに加えて、干渉光と参照光とにより生成されたホログラムBも記録することで、上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のホログラフィックメモリの記録方法に関する。
[1]ホログラフィックメモリの特定箇所に、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を含む信号光と部分参照光Aとを照射して、前記信号光と前記部分参照光Aとにより生成されるホログラムAを記録するステップと;前記ホログラフィックメモリの前記特定箇所に、干渉光と部分参照光Bとを照射して、前記干渉光と前記部分参照光Bとにより生成されるホログラムBを記録するステップとを有する、ホログラフィックメモリの記録方法。
[2]前記部分参照光Aは、レーザ光源から出射されたレーザ光の一部であり;前記部分参照光Bは、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の残部の一部である、[1]に記載のホログラフィックメモリの記録方法。
[3]前記ホログラムAおよび前記ホログラムBは、コリニア・ホログラフィ法で前記ホログラフィックメモリに記録される、[1]または[2]に記載のホログラフィックメモリの記録方法。
また、本発明は、以下のホログラフィックメモリの再生方法に関する。
[4][1]〜[3]のいずれか一項に記載のホログラフィックメモリの記録方法により空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号が記録されたホログラフィックメモリの再生方法であって:前記ホログラフィックメモリの特定箇所に、前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを同時に照射して、前記ホログラムAの回折光と、前記ホログラムAの回折光に干渉しうる前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するステップと;前記ホログラムAの回折光および前記ホログラムBの回折光を用いて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップとを有する、ホログラフィックメモリの再生方法。
[5]前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号は、2値の位相情報を含み;前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップは、前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とから、干渉縞を生成するステップと、前記干渉縞の強度分布を検出するステップとを含む、[4]に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[6]前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号は、多値の位相情報を含み;前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップは、前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とから、ホログラムCを生成するステップと、前記ホログラムCの強度分布を検出するステップと、前記強度分布に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップとを含む、[4]に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[7]前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するステップでは、前記特定箇所に、前記部分参照光Aまたは前記部分参照光Bの位相をシフトしながら前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを複数回同時に照射することで、前記ホログラムAまたは前記ホログラムBの回折光の位相が互いに異なる前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光との複数の組み合わせを生成し、前記ホログラムCを生成するステップでは、前記複数の組み合わせから、互いに強度分布が異なる複数のホログラムCを生成し、前記ホログラムCの強度分布を検出するステップでは、前記複数のホログラムCのそれぞれの強度分布を検出し、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記複数の強度分布に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、[6]に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[8]前記干渉光は、前記信号光の1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、前記ホログラムBの回折光は、前記ホログラムAの回折光の1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、前記ホログラムCは、互いに位相の異なる複数のホログラム情報を含み、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記ホログラムCに含まれる複数のホログラム情報に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、[6]に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[9]前記信号光は、1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、前記ホログラムAの回折光は、1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、前記ホログラムCは、互いに位相の異なる複数のホログラム情報を含み、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記ホログラムCに含まれる複数のホログラム情報に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、[6]に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[10]前記部分参照光Aは、レーザ光源から出射されたレーザ光の一部であり;前記部分参照光Bは、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の残部の一部である、[4]〜[9]のいずれか一項に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
[11]前記ホログラムAおよび前記ホログラムBは、コリニア・ホログラフィ法で前記ホログラフィックメモリから再生される、[4]〜[10]のいずれか一項に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
また、本発明は、以下のホログラフィックメモリ記録装置に関する。
[12]ホログラフィックメモリの特定箇所に、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を含む信号光と部分参照光Aとを照射して、前記信号光と前記部分参照光Aとにより生成されるホログラムAを記録するホログラムA記録部と;前記ホログラフィックメモリの前記特定箇所に、干渉光と部分参照光Bとを照射して、前記干渉光と前記部分参照光Bとにより生成されるホログラムBを記録するホログラムB記録部とを有する、ホログラフィックメモリ記録装置。
また、本発明は、以下のホログラフィックメモリ再生装置に関する。
[13][12]に記載のホログラフィックメモリ記録装置により空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号が記録されたホログラフィックメモリの再生装置であって:前記ホログラフィックメモリの特定箇所に、前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを同時に照射して、前記ホログラムAの回折光と、前記ホログラムAの回折光に干渉しうる前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するホログラム回折光生成部と;前記ホログラムAの回折光および前記ホログラムBの回折光を用いて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する復調部とを有する、ホログラフィックメモリ再生装置。
本発明によれば、1つの参照光を用いて、多値の位相情報を精密に再生することができる。したがって、本発明によれば、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を記録されたホログラフィックメモリを高精度に再生することができる。
図1Aおよび図1Bは、参照光の例を示す模式図である。 図2Aおよび図2Bは、ホログラフィックメモリに位相変調信号を記録する様子を示す模式図である。 ホログラフィックメモリに記録されている位相変調信号を再生する様子を示す模式図である。 ホログラフィックメモリに記録されている位相変調信号を再生する様子を示す模式図である。 図5Aおよび図5Bは、従来方式の再生方法を示す模式図であり、図5Cは、本発明の方式の再生方法を示す模式図である。 コリニア・ホログラフィ法で記録および再生をする様子を示す模式図。 図7Aは、コリニア・ホログラフィ法で記録するときの空間光変調器のパターンを示す図であり、図7Bは、コリニア・ホログラフィ法で再生するときの空間光変調器のパターンを示す図である。 本発明の記録方法とコリニア・ホログラフィ法とを組み合わせる場合の空間光変調器のパターンを示す図である。 本発明の記録方法とコリニア・ホログラフィ法とを組み合わせてページデータを記録する様子を示す模式図である。 本発明の再生方法とコリニア・ホログラフィ法とを組み合わせてページデータを再生する様子を示す模式図である。 本発明の記録方法と2光束干渉法とを組み合わせてページデータを記録する様子を示す模式図である。 本発明の再生方法と2光束干渉法とを組み合わせてページデータを再生する様子を示す模式図である。 直接検出モードで位相変調信号を復調する様子を示す模式図である。 マルチショット・デュアルステージモードで位相変調信号を復調する様子を示す模式図である。 シングルショット・デュアルステージモードで位相変調信号を復調する様子を示す模式図である。 図16A,Bは、シングルショット・デュアルステージモードにおける信号光および干渉光の位相分布の一例を示す図である。 図17A,Bは、シングルショット・デュアルステージモードにおける信号光および干渉光の位相分布の一例を示す図である。 図18Aおよび図18Bは、参照光の分割パターンの例を示す模式図である。 実施例1で使用した16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)のダイアグラムである。 図20Aは、オリジナルのページデータの位相情報を示す図であり、図20Bは、オリジナルのページデータの振幅情報を示す図である。 図21Aは、部分参照光Aの強度パターンを示す図であり、図21Bは、部分参照光Bの強度パターンを示す図である。 図22A〜Dは、2段目のホログラム(デジタルホログラム)の信号強度分布を示す図である(マルチショット・デュアルステージモードによる再生)。 図23Aは、復調したページデータの位相情報を示す図であり、図23Bは、復調したページデータの振幅情報を示す図である(マルチショット・デュアルステージモードによる再生)。 復調したページデータの信号点分布を示すグラフである(マルチショット・デュアルステージモードによる再生)。 2段目のホログラム(デジタルホログラム)の信号強度分布を示す図である(シングルショット・デュアルステージモードによる再生)。 図26Aは、復調したページデータの位相情報を示す図であり、図26Bは、復調したページデータの振幅情報を示す図である(シングルショット・デュアルステージモードによる再生)。 復調したページデータの信号点分布を示すグラフである(シングルショット・デュアルステージモードによる再生)。 図28Aは、オリジナルのページデータ#1の位相情報を示す図であり、図28Bは、オリジナルのページデータ#2の位相情報を示す図であり、図28Cは、オリジナルのページデータ#3の位相情報を示す図である(マルチショット・デュアルステージモードによる多重記録信号の再生)。 図29Aは、復調したページデータ#1の位相情報(アナログデータ)を示す図であり、図29Bは、復調したページデータ#2の位相情報(アナログデータ)を示す図であり、図29Cは、復調したページデータ#3の位相情報(アナログデータ)を示す図である(マルチショット・デュアルステージモードによる多重記録信号の再生)。 図30Aは、復調したページデータ#1の位相情報(デジタルデータ)を示す図であり、図30Bは、復調したページデータ#2の位相情報(デジタルデータ)を示す図であり、図30Cは、復調したページデータ#3の位相情報(デジタルデータ)を示す図である(マルチショット・デュアルステージモードによる多重記録信号の再生)。 図31Aは、復調したページデータ#1の信号点分布を示すグラフであり、図31Bは、復調したページデータ#2の信号点分布を示すグラフであり、図31Cは、復調したページデータ#3の信号点分布を示すグラフである(マルチショット・デュアルステージモードによる多重記録信号の再生)。 実施例3で使用したホログラフィックメモリ記録再生装置の構成を示す模式図である。 ホログラムBを記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。 図34Aおよび図34Bは、ホログラムAを記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。 図35Aおよび図35Bは、ホログラムAおよびホログラムBを再生する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。 図36Aおよび図36Bは、検出された信号ページデータを示す画像である(直接検出モードによる再生)。 図37Aおよび図37Bは、それぞれ図36Aおよび図36Bに示される画像に閾値処理を行った結果を示す画像である(直接検出モードによる再生)。 図38Aは、オリジナルのページデータの位相情報を示す図であり、図38Bは、干渉光の強度パターンを示す図であり、図38C〜Eは、参照光の強度パターンを示す図であり、図38Fは、2段目のホログラム(デジタルホログラム)の信号強度分布を示す図である(直接検出モードによる再生)。 図39Aおよび図39Fは、オリジナルのページデータ#1の振幅情報および位相情報を示し、図39Bおよび図39Gは、オリジナルのページデータ#2の振幅情報および位相情報を示し、図39Cおよび図39Hは、オリジナルのページデータ#3の振幅情報および位相情報を示し、図39Dおよび図39Iは、オリジナルのページデータ#4の振幅情報および位相情報を示し、図39Eおよび図39Jは、オリジナルのページデータ#5の振幅情報および位相情報を示している。 図40Aは、信号ページデータ#1の位相情報であり、図40Bは、信号光に加える位相分布であり、図40Cは、信号ページデータ#1の位相情報に位相分布を加えた後の信号ページデータ#1の位相情報である。 図41Aは、干渉光の位相情報であり、図41Bは、干渉光に加える位相分布である。 図42Aおよび図42Bは、復調したページデータの信号点分布を示すグラフである。
本発明のホログラフィックメモリの記録方法(以下「本発明の記録方法」ともいう)は、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号をホログラフィックメモリに記録する方法である。また、本発明のホログラフィックメモリの再生方法(以下「本発明の再生方法」ともいう)は、本発明の記録方法によりホログラフィックメモリに記録された空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を再生する方法である。ここで、「空間位相変調信号」とは、空間位相変調(SPM)により変調された信号をいう。また、「空間直交振幅変調信号」とは、空間直交振幅変調(SQAM)により変調された信号をいう。
「位相変調(Phase Modulation;以下「PM」と略記する)」は、無線通信や光通信などの通信技術の分野で使用される、位相変調、位相シフト変調(Phase Shift Modulation;PSM)または位相シフトキーイング(Phase Shift Keying;PSK)による変調方式である。PMは、搬送波の位相を変化させることで情報を伝達する。本発明のホログラフィックメモリでは、通信技術の分野で使用されるPMと同様に、位相を変化させた信号光を記録する。しかしながら、ホログラフィックメモリでは、時間軸方向に信号を変調する通信とは異なり、2次元の空間軸方向(x,y)に信号を変調し、ページデータとしてこれを記録および再生する。そこで、本願明細書では、本発明で使用する位相変調による変調方式を、通信技術の分野で使用される「位相変調(PM)」と区別するために「空間位相変調(Spatial Phase Modulation;SPM)」と呼ぶ。SPMは、光メモリ分野において用いられる位相変調および多値位相変調の概念を含む。
「直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation;以下「QAM」と略記する)」は、無線通信や光通信などの通信技術の分野で使用される、振幅変調(Amplitude Modulation;AM)と位相変調(Phase Modulation;PM)を組み合わせた変調方式である。QAMは、振幅および位相の両方の要素を変化させることで複数の情報を一度に伝達することができる。本発明のホログラフィックメモリでは、通信技術の分野で使用されるQAMと同様に、振幅および位相の両方の要素を変化させた信号を記録する。しかしながら、ホログラフィックメモリでは、時間軸方向に信号を変調する通信とは異なり、2次元の空間軸方向(x,y)に信号を変調し、ページデータとしてこれを記録および再生する。そこで、本願明細書では、本発明で使用する振幅変調と位相変調とを組み合わせた変調方式を、通信技術の分野で使用される「直交振幅変調(QAM)」と区別するために「空間直交振幅変調(Spatial Quadrature Amplitude Modulation;SQAM)」と呼ぶ。
本発明の記録方法および再生方法は、部分参照光Aおよび部分参照光Bの2つの部分参照光を含む参照光を使用することを特徴とする。このため、本発明の記録方法および再生方法は、ダブルリファレンシャル・ホログラフィ(Double Referential Holography)とも称される。本発明の再生方法は、2つの部分参照光を使用して、信号光および干渉光を予め多重記録しておくことで、再生時に干渉光(例えば、フェーズロック光)を外部から照射することなく、空間位相変調信号および空間直交振幅変調信号を復調することができる。
図1Aに示されるように、本発明の記録方法および再生方法では、1つの参照光100を部分参照光A110および部分参照光B120の2つに分けて使用する。部分参照光A110および部分参照光B120の形状(参照光100の光軸に直交する断面における形状)は、互いに重ならなければ特に限定されない。また、部分参照光A110および部分参照光B120における光の強度分布および光の位相分布も、特に限定されない。たとえば、図1Bに示されるように、部分参照光A110および部分参照光B120は、2値のランダムな強度分布を有していてもよい。
ホログラフィックメモリ(記録媒体)に位相変調信号(空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号)を記録する場合は、図2Aに示されるように、ホログラフィックメモリ200の特定箇所に位相変調信号130(ページデータ)を含む信号光140と部分参照光A110とを照射する。これにより、ホログラフィックメモリ200の特定箇所に、信号光130と部分参照光A110との干渉により生成されるホログラムAが記録される。
また、図2Bに示されるように、ホログラフィックメモリ200の同一箇所に干渉光150と部分参照光B120とを照射する。これにより、ホログラフィックメモリ200の同一箇所に、干渉光150と部分参照光B120との干渉により生成されるホログラムBが記録される。干渉光150は、記録する情報を含んでいない。たとえば、干渉光150は、光の強度分布および位相分布が均一な光である。
ホログラムAの記録およびホログラムBの記録の順番は、特に限定されない。たとえば、ホログラムAを記録した後にホログラムBを記録してもよい。また、ホログラムBを記録した後にホログラムAを記録してもよい。
ホログラフィックメモリに記録されている位相変調信号130を再生する場合は、図3に示されるように、ホログラフィックメモリ200の同一箇所に部分参照光A110および部分参照光B120を含む参照光100を照射する。これにより、ホログラムAの回折光160(信号光140)およびホログラムBの回折光170(干渉光150)が同時に生成される。ホログラムBの回折光170は、ホログラムAの回折光160に干渉しうる光である必要がある。したがって、通常は、部分参照光A110の光源および部分参照光B120の光源は、同一のレーザ光源である。
信号光140に含まれる位相変調信号130が2値位相変調信号である場合は、ホログラムAの回折光160とホログラムBの回折光170との干渉により、位相情報(例えば、0とπ)を含むホログラムAの回折光160が、強度情報(例えば、0と1)を含む回折光180(干渉縞)に変換される(図3参照)。この場合は、光強度検出器210(CCDやCMOSなどの撮像素子)が回折光180(干渉縞)の強度分布を検出することで、位相変調信号130を復調することができる。
一方、信号光140に含まれる位相変調信号130が多値位相変調信号である場合は、図4に示されるように、ホログラムAの回折光160が新たな信号光として機能し、ホログラムBの回折光170が新たな参照光として機能することで、2段目のホログラム220(ホログラムC)が生成される。この場合は、光強度検出器が2段目のホログラム220(ホログラムC)の強度分布を検出した後に、電子的な信号処理(後述)を行うことにより、位相変調信号130を復調することができる。
ホログラムBの回折光170は、位相情報を含むホログラムAの回折光160を強度情報を含む回折光180(干渉縞)に変換する際に使用される干渉光、またはホログラムAの回折光160から2段目のホログラム220(ホログラムC)を生成する際に使用される参照光として機能する。したがって、ホログラフィックメモリ200にホログラムBを記録するときには、これらの機能を実現できる強度分布および位相分布を有する干渉光150をホログラフィックメモリ200に照射する。
図5Aに示されるように、従来のデュアルステージ方式の再生方法(非特許文献10参照)では、多値位相検出に必要な第2の参照光を外部から供給する。このように信号光と干渉させる参照光として、第2の参照光を別途外部から供給する場合、光学系が複雑になるため、振動や空気揺らぎに対して弱くなる可能性がある。
また、図5Bに示されるように、従来のフェーズロック方式の再生方法(非特許文献9参照)では、多値位相検出に必要なフェーズロック光を外部から供給し、ホログラフィックメモリ200を透過させる。このように信号光と干渉させるフェーズロック光として、ホログラフィックメモリ200を透過させた光を使用する場合、ホログラフィックメモリ200を透過することによる位相歪が発生する可能性がある。
これに対し、本発明の再生方法では、図5Cに示されるように、多値位相検出に必要な2段目のホログラム(ホログラムC)を生成するための参照光を、ホログラフィックメモリ200に記録されたホログラムBの回折光として供給する。したがって、本発明の再生方法では、2段目のホログラム(ホログラムC)を生成するための参照光を外部から供給する必要がなく、光学系も単純にすることができる。また、参照光(ホログラムBの回折光)に位相歪が発生することもないため、参照光の品質を高めることができる。
ホログラフィックメモリの再生において、従来のフェーズロック方式の再生方法(非特許文献9参照)および従来のデュアルステージ方式の再生方法(非特許文献10参照)では、参照光および干渉光(フェーズロック光または第2の参照光)の2つの光ビームが必要である。また、これらの2つのビームは、互いに干渉するものでなければならないため、同一光源から出射されたものである必要がある。このため、強度変調型ホログラフィックメモリの再生装置は、1つの参照光によってホログラムを再生できるのに対し、位相変調型ホログラフィックメモリの再生装置は、再生用の光ビームの数が増加するため、構成が複雑になり、光学系の精密な調整も必要になる。このことは、従来の強度変調型ホログラフィックメモリの再生装置では、位相変調信号が記録されたホログラフィックメモリを再生できないことを意味している。
一方、本発明の再生方法では、1段目のホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)を再生するための参照光のみが必要である。本発明の再生方法では、ホログラフィックメモリ再生装置の構成が大幅に簡略化されるともに、再生時の光源および光学系は、従来の強度変調型ホログラフィックメモリの再生装置と高い互換性を有する。
また、記録媒体が光ディスクなどの可動式媒体である場合、従来のフェーズロック方式の再生方法および従来のデュアルステージ方式の再生方法では、記録媒体の移動または回転に伴い、記録媒体からの回折光(信号光)の波面成分が時間的に変化してしまう可能性がある。このため、信号光の波面と、干渉光(フェーズロック光または第2の参照光)の波面とを常に一致させることは非常に困難である。
一方、本発明の再生方法では、信号光および部分参照光Aにより生成されるホログラムAに加えて、干渉光および部分参照光Bにより生成されるホログラムBも同一の記録媒体に記録し、これらを同時に再生することで得られる回折光同士の干渉によって位相検出を行う。したがって、本発明の再生方法では、信号光および干渉光が同一の記録媒体からの回折光として再生されるので、記録媒体が光ディスクなどの可動式媒体であっても、信号光と干渉光の相対的な位置関係は常に一定であり、安定かつ高精度な信号再生が可能になる。
本発明の記録方法および再生方法は、多値位相変調信号による記憶容量の増大だけではなく、多重記録による記憶容量の増大を実現することもできる。これまでの説明では、1つの干渉光に対して1つの信号光を記録する場合について説明してきたが、本発明の記録方法では、1つの干渉光に対して複数の信号光を多重記録することもできる。
たとえば、図1Bに示される部分参照光B120を用いて、干渉光150と部分参照光B120とにより生成されるホログラムBをホログラフィックメモリ200の特定箇所に記録する(図2B参照)。次いで、図1Bに示される第1の部分参照光A110−1を用いて、1枚目の信号ページデータ130−1をホログラフィックメモリ200の同一箇所に記録する(図2A参照)。次いで、図1Bに示される部分参照光Aのパターンを変えたものを第2の部分参照光A110−2として用いて、2枚目の信号ページデータ130−2をホログラフィックメモリ200の同一箇所に記録する(図2A参照)。次いで、図1Bに示される部分参照光Aのパターンをさらに変えたものを第3の部分参照光A110−3として用いて、3枚目の信号ページデータ130−3をホログラフィックメモリ200の同一箇所に記録する(図2A参照)。
この時点で、ホログラフィックメモリ200には、以下の4つのホログラムが記録されている。
a)干渉光150と部分参照光B120とにより生成されるホログラム(ホログラムB)
b)1枚目の信号ページデータ130−1と第1の部分参照光A110−1とにより生成されるホログラム(ホログラムA)
c)2枚目の信号ページデータ130−2と第2の部分参照光A110−2とにより生成されるホログラム(ホログラムA)
d)3枚目の信号ページデータ130−3と第3の部分参照光A110−3とにより生成されるホログラム(ホログラムA)
再生時には、第1の部分参照光A110−1および部分参照光B120を含む参照光100をホログラフィックメモリ200に照射することで、1枚目の信号ページデータ130−1が復調される。同様に、第2の部分参照光A110−2および部分参照光B120を含む参照光100をホログラフィックメモリ200に照射することで、2枚目の信号ページデータ130−2が復調される。第3の部分参照光A110−3および部分参照光B120を含む参照光100をホログラフィックメモリ200に照射することで、3枚目の信号ページデータ130−3が復調される。
ホログラフィックメモリ200の同一箇所に記録できる信号ページデータ130の数の上限は、部分参照光A110が取りうるパターンの数に依存する。部分参照光A110が取りうるパターンの数は、非常に大きな値とすることができる。このように、本発明の記録方法では、1つの干渉光に対して複数の信号ページデータ(信号光)を多重記録することが可能であり、上記a)〜d)のホログラムを1つのホログラムユニットとして扱うことが可能である。このホログラムユニットを、従来の角度多重方式や、シフト多重方式、波長多重方式などと組み合わせることで、飛躍的に記憶容量を向上させることができる。
以上の説明では、ホログラフィックメモリの記録方式および再生方式について、特に限定せずに説明した。以下の説明では、コリニア・ホログラフィと高い互換性を確保しつつ、本発明の記録方法および再生方法を実現する場合の、ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法について説明する。
ホログラムの記録方式としては、信号光と参照光とで異なる角度の光を用いる2光束干渉法が広く知られている。しかしながら、この方式は、光ディスク技術との整合性に問題がある。この問題を解消した方式としては、図6に示されるように、信号光と参照光とを同一光軸に配置して、空間光変調器(SLM)の中心部をホログラム信号光の生成に用い、外周部を参照光パターンの生成に用いるコリニア・ホログラフィ法がある(Hideyoshi Horimai, Xiaodi Tan and Jun Li, "Collinear Holography", Appl. Opt., Vol.44, pp.2575-2579.)。図6に示されるように、記録時および再生時には、レーザ光310(信号光および/または参照光)は、SLM320、ハーフミラー330および対物レンズ340を通り、記録媒体350(例えば、光ディスク)に照射される。再生時には、記録媒体350から取り出された回折光は、ハーフミラー330で反射され、撮像素子360に到達する。なお、図6には、反射型ホログラムの光学配置を示しているが、透過型ホログラムの光学配置であってもよい。
図7に、コリニア・ホログラフィ法で記録および再生をするときの空間光変調器(SLM)のパターンの一例を示す。記録時には、図7Aに示されるように、中心部と外周部に分離したページデータを用い、中心部を信号光の形成、外周部を参照光の形成に用いる。中心部から出射する光(信号光)および外周部から出射する光(参照光)を1つの対物レンズで記録媒体(例えば、光ディスク)に集光照射して、両者の干渉パターンを記録する。再生時には、図7Bに示されるように、外周部から出射する光(参照光)のみを記録媒体に集光照射して、記録媒体から記録データを回折光として取り出す。コリニア・ホログラフィ法では、光スポットの位置を空間的にわずかにずらすことで、多重記録を行うことができる(シフト多重)。
本発明の記録方法および再生方法では、図8に示されるように、コリニア・ホログラフィ法における参照光のリングを外側の領域と内側の領域に分けることで、コリニア・ホログラフィ法と高い互換性を持たせることができる。図8に示される例では、外周部外側の領域は、部分参照光A110の形成に使用され、外周部内側の領域が、部分参照光B120の形成に使用される。また、中心部の領域は、信号光140または干渉光150の形成に使用される。
記録時には、図9に示されるように、まず、中心部の領域において、記録対象のページデータの情報を有する信号光140をSLM320で生成するとともに、外周部外側の領域において、部分参照光A110をSLM320で生成する。そして、信号光140と部分参照光A110とにより生成されるホログラムAをホログラフィックメモリ200(記録媒体350)に記録する。このとき、外周部内側の領域(部分参照光B120を生成する領域)については、SLM320のピクセルをオフにすることで、レーザ光310が透過しない状態とする。
次いで、図9に示されるように、中心部の領域において、再生時に第2のホログラムを生成するために必要な参照光の情報を有する干渉光150をSLM320で生成するとともに、外周部内側の領域において、部分参照光B120をSLM320で生成する。そして、干渉光150と部分参照光B120とにより生成されるホログラムBをホログラフィックメモリ200(記録媒体350)に記録する。このとき、外周部外側の領域については、SLM320のピクセルをオフにすることで、レーザ光310が透過しない状態とする。干渉光150の位相分布および強度分布は、後述する動作形態によって異なる。たとえば、全データピクセルについて同一位相かつ同一強度としたデータをSLM320に与え、出力された光を干渉光150として使用する。
なお、図8および図9において、部分参照光A110の領域および部分参照光B120の領域には、パターンが描かれていないが、実際には、ピクセルごとに異なる位相または強度を有する参照光データをSLM320によって与える。ここで用いるSLM320は、光の位相もしくは強度またはその両方を空間的に変調できる素子である。
再生時には、図10に示されるように、部分参照光A110および部分参照光B120の両方を含む参照光100をホログラフィックメモリ200に照射する。これにより、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光が、同時に生成する。そして、ホログラムAの回折光が新たな信号光として機能し、ホログラムBの回折光が新たな参照光として機能することで、撮像素子360の面上に2段目のホログラム220が生成される。この後、電子的な信号処理によって、ページデータに含まれる位相変調信号を復調することができる。本発明の再生方法は、記録時に使用した参照光(部分参照光A110および部分参照光B120)を照射するのみでデータを再生できるため、強度変調型のコリニア・ホログラフィ法の再生装置と完全な互換性を有する。
なお、本発明の記録方法および再生方法は、コリニア・ホログラフィ法だけではなく、様々なホログラフィ法に適用することができる。たとえば、本発明の記録方法および再生方法は、2光束干渉法にも適用することができる。以下の説明では、2光束干渉法により本発明の記録方法および再生方法を実現する場合の、ホログラフィックメモリの記録方法および再生方法について説明する。
記録時には、図11に示されるように、まず、第1のSLM320(SLM1)で信号光140または干渉光150を生成するとともに、第2のSLM320(SLM2)で、部分参照光A110または部分参照光B120を生成する。そして、信号光140と部分参照光A110とにより生成されるホログラムA、および干渉光150と部分参照光B120とにより生成されるホログラムBをホログラフィックメモリ200に記録する。
なお、図11に示される例では、第2のSLM320(SLM2)を部分参照光A110の領域(左側半分)および部分参照光B120の領域(右側半分)に分けて使用している。第2のSLM320(SLM2)において、黒い領域は、光を透過させないことを示しており、それ以外の領域(模様を付されている領域)は、位相パターンまたは強度パターンを付与しつつ光を透過させていることを示している。第2のSLM320(SLM2)において、部分参照光A110の領域および部分参照光B120の領域にはパターンが描かれていないが、実際には、ピクセルごとに異なる位相または強度を有する参照光データを第2のSLM320(SLM2)によって与える。
再生時には、図12に示されるように、部分参照光A110および部分参照光B120の両方を含む参照光100をホログラフィックメモリ200に照射する。これにより、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光が、同時に生成する。そして、ホログラムAの回折光が新たな信号光として機能し、ホログラムBの回折光が新たな参照光として機能することで、撮像素子360の面上に2段目のホログラム220が生成される。この後、電子的な信号処理によって、ページデータに含まれる位相変調信号を復調することができる。
本発明の再生方法において、位相変調信号を復調する3つの態様について説明する。
1)直接検出モード(図13参照)
記録されているページデータが2値位相変調信号の場合、直接検出モードで位相変調信号を復調することができる。干渉光は、全データピクセルについて同一強度かつ同一位相とする。再生時には、ホログラムAの回折光(2値位相変調信号)とホログラムBの回折光(干渉光)とが干渉して、2値の強度情報を含む光(干渉縞)に変換される。撮像素子は、この干渉縞における強度分布を検出する。検出された強度分布(例えば、0と1)が、データページに記録された2値位相変調信号(例えば、0とπ)にそのまま対応しているため、2値位相変調信号の復調は完了する。
2)マルチショット・デュアルステージモード(図14参照)
ホログラフィックメモリの容量を増大させるためには、多値位相変調信号または空間直交振幅変調信号を記録する必要がある。
多値位相変調信号または空間直交振幅変調信号をマルチショット・デュアルステージモードで復調する場合、ホログラムBの回折光(干渉光)を新たな参照光とし、同時に生成されたホログラムAの回折光を新たな信号光として、2段目のホログラム(デジタルホログラム)を生成する(Ichirou Yamaguchi and Tong Zhang, "Phase-shifting digital holography", Optics Letters, Vol.22, No.16, pp.1268-1270 (1997))。このとき、部分参照光Aまたは部分参照光Bの位相をシフトしながら1段目のホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)を再生して、位相の異なる複数(少なくとも3つ以上)のデジタルホログラムを生成する。これにより、ホログラムAの回折光に含まれるページデータの情報を復調することができる。
図14は、部分参照光Bの位相をシフトして、4枚のデジタルホログラムを生成する場合の概念図である。復調する際の信号処理は、ホログラフィックダイバシティ干渉法および位相シフト干渉法と同じ処理である(Atsushi Okamoto, Keisuke Kunori, Masanori Takabayashi, Akihisa Tomita and Kunihiro Sato, “Holographic diversity interferometry for optical storage", Optics Express, Vol.19, No.14, pp.13436-13444 (2011);P. Hariharan, "Optical Holography", Cambridge University Press, pp.291-310 (1996))。「ホログラフィックダイバシティ干渉法」は、デュアルステージ方式ホログラフィック法(非特許文献10参照)における2段目のホログラムの生成と位相変調信号の復調に用いられる。
干渉光の位相変化をaとして、2段目のホログラム(デジタルホログラム)で検出される信号強度の分布をV(x,y)とすると、元信号の位相φ(x,y)および振幅A(x,y)は、以下のように求められる。
これにより、元信号の位相φ(x,y)および振幅A(x,y)を推定することができる。ここで、4枚のデジタルホログラムを生成する場合、n=1,2,3,4である。
3)シングルショット・デュアルステージモード(図15参照)
マルチショット・デュアルステージモードでは、多値位相変調信号を検出するために、部分参照光Bの位相をシフトしながら、再生を複数回行う必要がある。この点を改善するため、図15に示されるように、高精細なSLMを使用してデータピクセルよりも細かい位相分布を与えた干渉光をホログラフィックメモリに記録する。これにより得られるホログラムBの回折光(干渉光)を新たな参照光とし、同時に生成されたホログラムAの回折光を新たな信号光として、2段目のホログラム(デジタルホログラム)を生成する。これにより、1回の参照光の照射(シングルショット)で、位相シフトした複数のデジタルホログラム情報を検出することができる。
たとえば、図15に示されるように、信号光の1つのデータピクセルの中に干渉光のデータピクセル(サブピクセル)が4つ含まれるように変調する。干渉光の位相は、信号光の1つのデータピクセルの中で、0,π/2,π,3π/2の4つの値をとる。この場合、1回の検出で、位相シフトした4枚分のデジタルホログラム情報を検出することができる。復調のための信号処理は、マルチショットモードにおいて時系列に得られる4枚分のデジタルホログラム情報の代わりに、シングルショットモードでは同時に得られる4枚分のデジタルホログラム情報を使用すればよい(マルチショットモードと等価な処理)。
なお、シングルショット・デュアルステージモードでは、干渉光ではなく、信号光または信号光と干渉光の両方に位相分布を与えてもよい。図16は、干渉光に位相分布を与える場合の信号光および干渉光の位相分布を示す図である(図15と同じ内容)。図16Aは、信号光の1つのデータピクセルを示し、図16Bは、干渉光の4つのサブピクセルの位相分布を示す図である。この態様では、信号光の1つのデータピクセルに対し、干渉光の4つのサブピクセルが対応しており、4つのサブピクセルの位相を互いに異なるものとしている。
図17は、信号光のみ、または信号光と干渉光の両方に位相分布を与える場合の信号光および干渉光の位相分布を示す図である。図17Aは、信号光の1つのデータピクセルを示し、図17Bは、干渉光の1つのデータピクセルの位相分布を示す図である。この態様では、信号光の1つのデータピクセルが4つのサブピクセルに分割されており、信号光の4つのサブピクセルのそれぞれに干渉光の4つのサブピクセルが対応している。
図17に示される例において、信号光の4つのサブピクセルに加える位相値をそれぞれα1,α2,α3,α4とする。また、信号光の各サブピクセルに対応する干渉光のサブピクセルの位相値をβ1,β2,β3,β4とする。このとき、
β1−α1=0 …(A1)
β2−α2=π/2(または−3π/2) …(A2)
β3−α3=π(または−π) …(A3)
β4−α4=3π/2(または−π/2) …(A4)
を満たすように、α1〜α4およびβ1〜β4の値を選択することで、図15に示される態様と同様に、1回の検出で、位相シフトした4枚分のデジタルホログラム情報を検出することができる。たとえば、干渉光の位相を一定にして、信号光の1つのデータピクセルを4つのサブピクセルに分割し、信号光の位相φに0,3π/2,π,π/2を加える場合、
β1=β2=β3=β4=0
α1=0,α2=3π/2,α3=π,α4=π/2
となる。また、信号光および干渉光の両方のサブピクセルに上記式(A1)〜(A4)を満たす位相分布を加え、かつ干渉光の各サブピクセルの位相の組み合わせを、信号光のデータピクセルごとに異なる値とすることで、干渉光のスペクトルが記録媒体の特定位置に集中することを避けることができ、結果として性能の向上を期待することができる(実施例5参照)。
以上のコリニア・ホログラフィ法に関する説明では、外周部外側の参照光パターンを信号光の記録に使用し(部分参照光A)、外周部内側の参照光パターンを干渉光の記録に使用した(部分参照光B)が、参照光の分割パターンはこれに限定されない。たとえば、図18Aに示されるように、外周部外側の領域を部分参照光B120に使用し、外周部内側の領域を部分参照光A110に使用してもよい。また、図18Bに示されるように、外周部の領域を円周方向に分割してもよい。
本発明の記録方法では、信号光に加えて干渉光も記録するため、記録媒体のダイナミックレンジの消費が問題となる。しかしながら、この問題は、1つの干渉光に複数の信号光(ページデータ)を対応させることで容易に解決することができる。
たとえば、図9および図11に示されるように、n枚の信号ページデータと共に1つの干渉光を多重記録する。この場合、まず、SLM320により干渉光(phantom)および部分参照光B(ref0)を生成し、記録媒体350にホログラムBを記録する。次いで、SLMによりページデータ#1を含む信号光(sig1)および第1の部分参照光A(ref1)を生成して、記録媒体350に第1のホログラムAを記録する。次いで、SLMによりページデータ#2を含む信号光(sig2)および第2の部分参照光A(ref2)を生成して、記録媒体350に第2のホログラムAを記録する。ここで、第1の信号光(sig1)を記録する時に使用する部分参照光A(ref1)と、第2の信号光(sig2)を記録する時に使用する部分参照光A(ref2)とは、位相または強度分布の異なるパターンを用いる。これにより、第1の信号光(sig1)および第2の信号光(sig2)の多重記録を実現することができる。同様に、ページデータ#3〜#nを含む信号光(sig3〜sign)についても、部分参照光Aのパターン(ref3〜refn)を変化させて記録媒体350に多重記録することができる。
再生時には、図10および図12に示されるように、ページデータ#1を再生したい場合には、干渉光の記録に用いた部分参照光B(ref0)と、ページデータ#1を含む信号光を記録したときに用いた第1の部分参照光A(ref1)とを含む参照光100をSLM320で生成して、記録媒体350に照射する。これにより、干渉光(phantom;ホログラムBの回折光)および信号光(sig1;第1のホログラムAの回折光)が同時に生成する。同様に、ページデータ#2を再生したい場合には、部分参照光B(ref0)および第2の部分参照光A(ref2)を含む参照光をSLM320で生成して、記録媒体350に照射する。これにより、干渉光(phantom;ホログラムBの回折光)および信号光(sig2;第2のホログラムAの回折光)が同時に生成する。
このように、1つの干渉光に対して、部分参照光Aのパターンを変化させながら複数のページデータを多重記録することで、1つの干渉光によって複数のページデータを記録および再生することが可能となる。その結果、干渉光の記録および再生によるダイナミックレンジの消費の問題を大きく低減すると共に、記憶容量の大幅な増大が可能となる。
さらに、本発明の記録方法および再生方法では、1つの干渉光に対して複数の信号光(ページデータ)を対応させることで得られる複数のホログラムを1つのホログラムユニットとして扱うことが可能である。このホログラムユニットを、従来の角度多重方式やシフト多重方式、波長多重方式などの多重記録方法と組み合わせることで、飛躍的な記憶容量の向上を実現することができる。
なお、本発明の記録方法および再生方法は、ホログラフィックメモリ以外の光メモリにも適用可能である。たとえば、位相情報を含む信号光を光メモリAに記録し、干渉光を光メモリBに記録する。その後、光メモリAおよび光メモリBを同時に再生することで得られる2つの再生光を互いに干渉させる。このようにすることで、位相情報を強度情報に変換して、光メモリAに記録された位相情報を強度検出器によって復調することができる。
本発明のホログラフィックメモリの記録装置は、本発明の記録方法により、ホログラフィックメモリに空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を記録する。本発明のホログラフィックメモリの記録装置は、ホログラムA記録部およびホログラムB記録部を有する。ホログラムA記録部は、ホログラフィックメモリの特定箇所に、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を含む信号光と部分参照光Aとを照射して、信号光と部分参照光Aとにより生成されるホログラムAを記録する。ホログラムB記録部は、ホログラフィックメモリの同一箇所に、干渉光と部分参照光Bとを照射して、干渉光と部分参照光Bとにより生成されるホログラムBを記録する。後述する実施例3に示されるように、ホログラムA記録部およびホログラムB記録部は、同一の光学系により実現されていてもよい。
本発明のホログラフィックメモリの再生装置は、本発明の再生方法により、ホログラフィックメモリに記録された空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を再生する。本発明のホログラフィックメモリの再生装置は、ホログラム回折光生成部および復調部を有する。ホログラム回折光生成部は、ホログラフィックメモリの特定箇所に、部分参照光Aおよび部分参照光Bを同時に照射して、ホログラムAの回折光と、ホログラムAの回折光に干渉しうるホログラムBの回折光とを同時に生成する。復調部は、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光を用いて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する。後述する実施例3に示されるように、ホログラム回折光生成部は、1つの光学系により実現されていてもよい。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
[実施例1]
実施例1では、本発明のホログラフィックメモリの記録方法および再生方法を用いて、16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)の記録および再生のシミュレーションを行った結果を示す。
信号点を円上に並べるだけでは8つ程度の位相状態より多くを配列しようとすると互いの信号波形が類似してしまい、位相変調だけで多くの信号状態を詰め込むのは好ましくない。そこで、位相変調に振幅変調も加えることでより多くの信号状態を持たせた変調方式が空間直交振幅変調(SQAM)である。
変調する信号の同相成分をIとし、直交成分をQとしたとき、これらの信号はそれぞれ以下のように表すことができる。
ここで、光波の角周波数をωとし、時間をtとし、波数をkとし、空間変数をrとすると、三角関数の加法定理より、
と表される。すなわち、信号の同相成分Iおよび直交成分Qを変調することは、光波の振幅Aと位相φを変調することと等価である。以上より、空間直交振幅変調信号の記録および再生が可能であるということは、多値位相変調信号、多値振幅変調信号およびこれらを組み合わせた様々な変調信号を記録再生することが可能であることを意味する。
本実施例で用いた16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)のダイアグラムを図19に示す。図の横軸は「実軸」または「I軸」と呼ばれ、縦軸は「虚軸」または「Q軸」と呼ばれる。これらは、式(3)の変数IおよびQに対応する。ダイアグラム上にプロットされている点は、「信号点」と呼ばれる。複数の信号点によって、1セットの変調符号が表される。また、このダイアグラムが表す複素平面は、両軸の「0」点を中心として信号の振幅および位相を示している。「0」点からの距離が振幅を表し、「0」点に対する角度が位相を表している。したがって、中心から等距離に位置するが、中心に対して異なる角度に位置する複数のシンボルは、信号波形の振幅は等しいが、位相は互いに異なっている。
本実施例では、本発明の記録方法および再生方法を用いて、16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)を記録および再生した場合のシミュレーションを行った。数値解析ツールは、FFT−BPM(高速フーリエ変換ビーム伝搬法)を用いた(Junya Tanaka, Atsushi Okamoto and Motoki Kitano, "Development of Image-Based Simulation for Holographic Data Storage System by Fast Fourier Transform Beam-Propagation Method", Japanese Journal of Applied Physics, Vol.48, No.3 (Issue 2), pp.03A028(1-5).)。数値解析に用いたパラメータを表1に示す。
記録に用いた信号ページデータ(空間直交振幅変調信号)を図20に示す。図20に示されるように、信号ページデータの大きさは32×32ピクセルである。信号ページデータの各ピクセルは、図20Aに示される位相情報φ(x,y)および図20Bに示される振幅情報A(x,y)の両方の値を有している。すなわち、図20Aに示される位相情報φ(x,y)および図20Bに示される振幅情報A(x,y)を合わせて1つの信号ページデータが表現される)。図20Aに示される位相情報は、可視化のためグレースケールで描かれている。
また、記録および再生に用いた参照光の強度パターンを図21に示す。図21Aは、部分参照光Aの強度パターンであり、外周部外側に位置している。図21Bは、部分参照光Bの強度パターンであり、外周部内側に位置している(図8参照)。
今回のシミュレーションでは、記録媒体として標準的なフォトポリマーを仮定し、信号ページデータ(信号光)および干渉光を多重記録した。記録されたホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)に、参照光(部分参照光Aおよび部分参照光B)を照射して、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光を発生させた。
(マルチショット・デュアルステージモードによる復調)
マルチショット・デュアルステージモード(図14参照)では、再生時に部分参照光Bの位相をSLMによって0,π/2,π,3π/2と順次変化させて、ホログラムBの回折光の位相を0,π/2,π,3π/2と順次変化させることで、4枚の2段目のホログラム(デジタルホログラム)が得られた。これら4枚のデジタルホログラムを光電変換して得られる信号強度分布を図22に示す。図22Aは、部分参照光Bの位相が0のときのデジタルホログラムであり、図22Bは、部分参照光Bの位相がπ/2のときのデジタルホログラムであり、図22Cは、部分参照光Bの位相がπのときのデジタルホログラムであり、図22Dは、部分参照光Bの位相が3π/2のときのデジタルホログラムである。
これらの4枚の信号強度分布から、上記式(1)および式(2)を用いて復調したページデータを図23に示す。図23Aは、復調したページデータの位相情報であり、図23Bは、復調したページデータの振幅情報である(図20と比較参照)。
図24は、復調したページデータの信号点分布を示すグラフである。このグラフから、16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)が明瞭に分離されていることがわかる。
今回のシミュレーションで生じたエラーの数は2個であった。ページデータのシンボル数は1024個(32×32)であることから、シンボルエラーレートは1.95×10−3である。これは、現状のホログラフィックメモリにおけるエラー訂正能力(1×10−2)を考慮すると、実用上十分な性能といえる。
(シングルショット・デュアルステージモードによる復調)
シングルショット・デュアルステージモード(図15参照)では、記録時に干渉光の位相をSLMによって変化させることで、1つの信号データピクセルの中に4つの異なる位相(0,π/2,π,3π/2)を持った1枚の2段目のホログラム(デジタルホログラム)が得られた。このデジタルホログラムを光電変換して得られる信号強度分布を図25に示す。図25に示される信号領域(中央の四角い部分)は、図22と比較すると縦横それぞれ2倍、すなわち4倍の細かさを有している。
この信号強度分布から、上記式(1)および式(2)を用いて復調したページデータを図26に示す。図26Aは、復調したページデータの位相情報であり、図26Bは、復調したページデータの振幅情報である(図20と比較参照)。
図27は、復調したページデータの信号点分布を示すグラフである。このグラフから、16値空間直交振幅変調信号(16−SQAM)が明瞭に分離されていることがわかる。
今回のシミュレーションで生じたエラーの数は3個であった。前述の通り、ページデータのシンボル数は1024個であることから、シンボルエラーレートは2.93×10−3である。これは、現状のホログラフィックメモリにおけるエラー訂正能力(1×10−2)を考慮すると、実用上十分な性能といえる。
[実施例2]
実施例2では、本発明のホログラフィックメモリの記録方法および再生方法において、1つの干渉光に対して複数の信号ページデータを多重記録する場合の動作検証を行った。
本実施例では、4値空間位相変調信号(4−SPM)を記録および再生した場合のシミュレーションを行った。数値解析ツールとしては、実施例1と同一のFFT−BPM(高速フーリエ変換ビーム伝搬法)を用いた。数値解析に用いたパラメータは、実施例1と同様である(表1参照)。
記録に用いた3枚の信号ページデータ(4値位相変調信号)を図28に示す。図28Aは、信号ページデータ#1の位相情報φ(x,y)を示し、図28Bは、信号ページデータ#2の位相情報φ(x,y)を示し、図28Cは、信号ページデータ#3の位相情報φ(x,y)を示している。各ピクセルの位相は、0,π/2,π,3π/2の4値のいずれかである。図28に示されるように、信号ページデータの大きさは32×32ピクセルである。図28に示される位相情報は、可視化のためグレースケールで描かれている。
今回のシミュレーションでは、記録媒体として標準的なフォトポリマーを仮定し、1つの干渉光に対して3枚の信号ページデータを多重記録した。記録されたホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)に、参照光(部分参照光Aおよび部分参照光B)を照射して、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光を発生させた。
(マルチショット・デュアルステージモードによる復調)
マルチショット・デュアルステージモード(図14参照)を用いて得られる4枚の2段目のホログラムから、上記式(1)および式(2)を用いて復調したページデータ(アナログデータ)を図29に示す。図29Aは、復調した信号ページデータ#1の位相情報を示し、図29Bは、復調した信号ページデータ#2の位相情報を示し、図29Cは、復調した信号ページデータ#3の位相情報を示している。
図29の信号ページデータは、演算直後のアナログ値であるため、閾値処理により位相4値のデジタルデータに変換した。変換されたページデータ(デジタルデータ)を図30に示す。図30Aは、復調した信号ページデータ#1の位相情報を示し、図30Bは、復調した信号ページデータ#2の位相情報を示し、図30Cは、復調した信号ページデータ#3の位相情報を示している(図28と比較参照)。
図31は、復調した各ページデータの信号点分布を示すグラフである。図31Aは、信号ページデータ#1の信号点分布を示し、図31Bは、信号ページデータ#2の信号点分布を示し、図31Cは、信号ページデータ#3の信号点分布を示している。これらのグラフから、4値空間位相変調信号(4−SPM)が明瞭に分離されていることがわかる。
今回のシミュレーションで生じたエラーの数は、3枚の信号ページデータの合計で1個であった。ページデータのシンボル数は3072個(32×32×3)であることから、シンボルエラーレートは3.26×10−4である。これは、現状のホログラフィックメモリにおけるエラー訂正能力(1×10−2)を考慮すると、実用上十分な性能といえる。
[実施例3]
実施例3では、本発明のホログラフィックメモリの記録方法および再生方法を用いて、2値空間位相変調信号(2−SPM)の記録および再生を実際に行った結果を示す。
図32は、実験に用いたホログラフィックメモリ記録再生装置の構成を示す模式図である。このホログラフィックメモリ記録再生装置は、コリニア・ホログラフィ法によりホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)の記録および再生を行う。2値空間位相変調信号の検出は、直接検出モードで行った(図13参照)。
図32に示されるように、ホログラフィックメモリ記録再生装置は、レーザ光源(Laser)、ビーム拡大光学系(BE)、半波長板(HWP)、偏光子(Pol.)、ランダム位相板(RPM)、強度変調空間光変調器(SLM(Intensity))、第1のレンズ(Lens 1)、ミラー(Mirror)、第2のレンズ(Lens 2)、ビームスプリッタ(BS)、位相変調空間光変調器(SLM(Phase))、第3のレンズ(Lens3)、第4のレンズ(Lens 4)、第5のレンズ(Lens 5)、第6のレンズ(Lens 6)、NDフィルタ(NDF)、第7のレンズ(Lens 7)およびCCDカメラ(CCD)を有する。このホログラフィックメモリ記録再生装置は、第5のレンズ(Lens 5)と第6のレンズ(Lens 6)との間に記録媒体(Media)を設置して、記録および再生を行う。記録媒体には、ホログラム記録に一般的に使用されているフォトポリマーを使用した。
図32に示されるように、レーザ光源から射出された光は、ビーム拡大光学系(BE)で適切な大きさに拡大され、半波長板(HWP)により偏光方向が調整される。ランダム位相板(RPM)には、光にランダムな位相を付与することで、ホログラムの中心部に光強度が集中することを防ぐ効果がある。
強度変調SLMは、SLM本体と、その両側に配置された2つの偏光子により構成される。強度変調SLMは、部分参照光Aと部分参照光Bとの切り替え、および信号光の照射切り替えに使用される。すなわち、ホログラムBを記録する時には、強度変調SLMは、部分参照光Bおよび干渉光(全領域において同一強度かつ同一位相の信号光)を透過させる。ホログラムAを記録する時には、強度変調SLMは、部分参照光Aおよび信号光を透過させる。一方、ホログラムAおよびホログラムBを再生する時には、強度変調SLMは、部分参照光Aおよび部分参照光Bを透過させるが、信号光は透過させない。強度変調SLMを透過した光は、位相変調SLMにおいて所定の位相変調が加えられる。
図33は、ホログラムBを記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。図33に示されるように、部分参照光Bは外周部に位置し、干渉光は中央部に位置する。部分参照光Bおよび干渉光は、いずれも全領域に亘って同一の位相である。
図34は、ホログラムAを記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。本実験では、2枚の信号ページデータ(16×16)を多重記録した。図34Aは、信号ページデータ#1を記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図であり、図34Bは、信号ページデータ#2を記録する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。図34に示されるように、部分参照光Aは外周部に位置し、信号光は中央部に位置する。部分参照光Aおよび部分参照光Bは、いずれも外周部に位置するが、互いに重なっていない(図33と図34を比較参照)。また、信号ページデータ#1を記録する時の部分参照光Aの位相パターンと、信号ページデータ#2を記録する時の部分参照光Aの位相パターンとは、互いに異なる(図34Aと図34Bを比較参照)。図34に示される位相情報は、可視化のためグレースケールで描かれている。2値の位相は、白色=0、黒色=πである。
位相変調SLMで生成された干渉光および部分参照光B(図33参照)をフォトポリマー(記録媒体)に照射してホログラムBを記録した。次いで、位相変調SLMで生成された信号ページデータ#1を含む信号光と信号ページデータ#1を記録するための部分参照光A(図34A参照)とをフォトポリマーに照射して、信号ページデータ#1のホログラムAを記録した。次いで、位相変調SLMで生成された信号ページデータ#2を含む信号光と信号ページデータ#2を記録するための部分参照光A(図34B参照)とをフォトポリマーに照射して、信号ページデータ#2のホログラムAを記録した。
図35は、ホログラムAおよびホログラムBを再生する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。図35Aは、信号ページデータ#1を再生する時の位相変調SLMのパターンを示す図であり、図35Bは、信号ページデータ#2を再生する時の位相変調SLMのパターンを示す図である。図35に示されるように、参照光は、部分参照光Aおよび部分参照光Bを含む。
位相変調SLMで生成された参照光(図35参照)をフォトポリマーに照射してホログラムAおよびホログラムBを再生し、CCDカメラで信号ページデータの強度分布を検出した(直接検出モード)。
図36は、CCDカメラで検出した信号強度分布を示す画像である。図36Aは、信号ページデータ#1の信号強度分布を示す画像であり、図36Bは、信号ページデータ#2の信号強度分布を示す画像である。
図37は、図36に示される画像に対して2値の閾値処理を行って、2値のデジタルデータに変換した画像(再生ページデータ)である。図37Aは、信号ページデータ#1の再生ページデータであり、図36Bは、信号ページデータ#2の再生ページデータである。
なお、図36および図37に示されるパターンは、図34に示されるパターンの左右反転像である。これは、図32に示されるように、位相変調空間光変調器(SLM(Phase))から出た信号パターンが、ビームスプリッタ(BS)によって反射された後に、CCDカメラ(CCD)で検出されるためである。
今回の実験で生じたエラーの数は、2枚の信号ページデータの合計で2個であった。信号ページデータのシンボル数は512個(16×16×2)であることから、シンボルエラーレートは4×10−3である。これは、現状のホログラフィックメモリにおけるエラー訂正能力(1×10−2)を考慮すると、実用上十分な性能といえる。
[実施例4]
実施例4では、本発明の記録方法および再生方法を用いて、2値空間位相変調信号(2−SPM)の記録および再生のシミュレーションを行った結果を示す。なお、本実施例では、コリニア・ホログラフィ法ではなく2光束干渉法により、2値空間位相変調信号(2−SPM)の記録および再生を行った。数値解析ツールとしては、実施例1と同一のFFT−BPM(高速フーリエ変換ビーム伝搬法)を用いた。数値解析に用いたパラメータは、実施例1と同様である(表1参照)。
記録に用いた信号ページデータ(2値空間位相変調信号)を図38Aに示し、干渉光の位相パターンを図38Bに示す。図38Aおよび図38Bに示される位相情報は、可視化のためグレースケールで描かれている。図38Aに示されるように、信号ページデータの大きさは32×32ピクセルである。信号ページデータの各ピクセルは、0(黒色で示す)またはπ(白色で示す)の2値の位相情報φ(x,y)を有している。信号ページデータの各ピクセルの強度は、一定である。また、図38Bに示されるように、干渉光は、32×32ピクセルの平面波(位相および強度が空間的に一定)である。
また、部分参照光Aの強度パターンを図38Cに示し、部分参照光Bの強度パターンを図38Dに示し、参照光(部分参照光Aおよび部分参照光B)の強度パターンを図38Eに示す。図38Eに示されるように、部分参照光Aおよび部分参照光Bは、互いに重なっていない。部分参照光Aおよび部分参照光Bの強度分布は、flat cosine-squared window function(Shun-Der Wu and Elias N. Glytsis, "Finite-number-of-periods holographic gratings with finite-width incident beams: analysis using the finite-difference frequency-domain method", J. Opt. Soc. Am. A, Vol.19, No.10, pp.2018-2029 (2002))により得られる。
今回のシミュレーションでは、記録媒体として標準的なフォトポリマーを仮定し、信号ページデータ(信号光)および干渉光を2光束干渉法で多重記録した(図11参照)。記録されたホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)に、参照光(部分参照光Aおよび部分参照光B)を照射して、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光を発生させ、これらの回折光により生成される干渉縞の強度分布を検出した(図12参照)。本実施例では、記録されているページデータが2値位相変調信号であるため、直接検出モードで位相変調信号を復調することができる。図38Fは、強度変調信号として再生されたページデータ(再生ページデータ)である。
これらの結果から、2光束干渉法を利用しても、本発明の記録方法および再生方法により、信号ページデータの記録および再生を行いうることがわかる。
[実施例5]
実施例5では、本発明の記録方法および再生方法を用いて、38値空間直交振幅変調信号(38−SQAM)の記録および再生のシミュレーションを行った結果を示す。なお、本実施例では、コリニア・ホログラフィ法により、38値空間直交振幅変調信号(38−SQAM)の記録および再生を行った。数値解析ツールとしては、実施例1と同一のFFT−BPM(高速フーリエ変換ビーム伝搬法)を用いた。数値解析に用いたパラメータは、実施例1と同様である(表1参照)。
記録に用いた5枚の信号ページデータ(38値空間直交振幅変調信号)を図39に示す。図39Aは、信号ページデータ#1の振幅情報A(x,y)を示し、図39Bは、信号ページデータ#2の振幅情報A(x,y)を示し、図39Cは、信号ページデータ#3の振幅情報A(x,y)を示し、図39Dは、信号ページデータ#4の振幅情報A(x,y)を示し、図39Eは、信号ページデータ#5の振幅情報A(x,y)を示している。また、図39Fは、信号ページデータ#1の位相情報φ(x,y)を示し、図39Gは、信号ページデータ#2の位相情報φ(x,y)を示し、図39Hは、信号ページデータ#3の位相情報φ(x,y)を示し、図39Iは、信号ページデータ#4の位相情報φ(x,y)を示し、図39Jは、信号ページデータ#5の位相情報φ(x,y)を示している。これらの図において、中央部の正方形の領域が信号ページデータ(信号光)のパターンであり、周辺部の円環状の領域が部分参照光Aのパターンである。信号ページデータの大きさは、32×32ピクセルである。図39F〜Jに示される位相情報は、可視化のためグレースケールで描かれている。
今回のシミュレーションでは、記録媒体として標準的なフォトポリマーを仮定し、1つの干渉光に対して5枚の信号ページデータを多重記録した。このとき、図17に示されるように、信号光および干渉光について1つのデータピクセルを4つのサブピクセルに分割するとともに、信号光と干渉光の両方に位相分布を加えた。記録されたホログラム(ホログラムAおよびホログラムB)に、参照光(部分参照光Aおよび部分参照光B)を照射して、ホログラムAの回折光およびホログラムBの回折光を発生させ、シングルショット・デュアルステージモードにより位相変調信号を復調した。
図17に示される例において、信号光の4つのサブピクセルに加える位相値をそれぞれα1,α2,α3,α4とする。また、干渉光の4つのサブピクセルの位相値をβ1,β2,β3,β4とする。このとき、
β1−α1=0 …(A1)
β2−α2=π/2(または−3π/2) …(A2)
β3−α3=π(または−π) …(A3)
β4−α4=3π/2(または−π/2) …(A4)
を満たすように、α1〜α4およびβ1〜β4の値を選択した。このとき、α1,α2,α3,α4は、互いに異なる位相値である。また、β1,β2,β3,β4も、互いに異なる位相値である。
図40Aは、信号ページデータ#1の位相情報(32×32ピクセル)である(図39Fと同じ)。図40Bは、信号光に加える位相分布(64×64ピクセル)である。図40Cは、図40Aに示される信号ページデータ#1の位相情報に、図40Bに示される位相分布を加えた後の、信号ページデータ#1の位相情報(64×64ピクセル)である。これらの図に示されるように、オリジナルの信号ページデータ(図40A参照)に、上記式(A1)〜(A4)を満たす位相分布(図40B参照)を加えることで得られる信号ページデータ(図40C参照)をSLMで生成して、記録媒体に記録した。
図41Aは、干渉光の位相情報(32×32ピクセル)である。図41Bは、干渉光に加える位相分布(64×64ピクセル)である。図41Aにおいて、周辺部の円環状の領域は、部分参照光Bの位相分布を示している。これらの図に示されるように、干渉光(図41A参照)に、上記式(A1)〜(A4)を満たす位相分布(図41B参照)を加えることで得られる干渉光をSLMで生成して、記録媒体に記録した。このように、干渉光の各サブピクセルの位相の組み合わせを、信号光のデータピクセルごとに異なる値とすることで、信号光および干渉光のスペクトルが記録媒体の特定位置に集中することを避けることができ、結果としてエラーの低減を期待することができる。
図42は、復調したページデータの信号点分布を示すグラフである。図42Aは、信号光に位相分布を加えずに干渉光のみに位相分布を加えて、シングルショット・デュアルステージモードにより位相変調信号を復調した結果である(上記式(A1)〜(A4)において、α1=α2=α3=α4=0、β1=0,β2=π/2,β3=π,β4=3π/2)。一方、図42Bは、信号光および干渉光の両方に位相分布を加え、かつ干渉光の各サブピクセルの位相の組み合わせをデータピクセルごとに変えて、シングルショット・デュアルステージモードにより位相変調信号を復調した結果である(図40および図41に示される方法)。これらのグラフから、いずれの復調方法においても、38値空間直交振幅変調信号(38−SQAM)が明瞭に分離されていることがわかる。
干渉光のみに位相分布を加えてシングルショット・デュアルステージモードで復調した場合(図42A参照)、シンボルエラーレートは0.8%であった。一方、信号光および干渉光の両方に位相分布を加え、かつ干渉光の各サブピクセルの位相の組み合わせをデータピクセルごとに変えて、シングルショット・デュアルステージモードで復調した場合(図42B参照)、シンボルエラーレートは0.5%であった。
これらの結果から、シングルショット・デュアルステージモードにより復調する際に、信号光および干渉光の両方に上記式(A1)〜(A4)を満たす位相分布を加え、かつ干渉光の各サブピクセルの取りうる位相の組み合わせをデータピクセルごとに変えることで、復調の精度を向上させうることがわかる。
本出願は、2011年7月11日出願の特願2011−152685に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明のホログラフィックメモリは、コンシューマ向けのAV用途のみならず、放送や医療分野におけるアーカイバル用途(データの長期保存が可能)や、データセンターなどの光ディスクシステム(消費電力がHDDの1/6程度)などの様々な用途において有用である。
100 参照光
110 部分参照光A
120 部分参照光B
130 位相変調信号(信号ページデータ)
140 信号光
150 干渉光
160 ホログラムAの回折光
170 ホログラムBの回折光
180 強度情報を含む回折光
200 ホログラフィックメモリ(記録媒体)
210 光強度検出器
220 2段目のホログラム(ホログラムC)
310 レーザ光
320 空間光変調器
330 ハーフミラー
340 対物レンズ
350 記録媒体
360 撮像素子

Claims (15)

  1. ホログラフィックメモリの特定箇所に、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を含む信号光と部分参照光Aとを照射して、前記信号光と前記部分参照光Aとにより生成されるホログラムAを記録するステップと、
    前記ホログラフィックメモリの前記特定箇所に、前記信号光と干渉しうる干渉光と部分参照光Bとを照射して、前記干渉光と前記部分参照光Bとにより生成されるホログラムBを記録するステップと、
    を有する、ホログラフィックメモリの記録方法。
  2. 前記部分参照光Aは、レーザ光源から出射されたレーザ光の一部であり、
    前記部分参照光Bは、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の残部の一部である、
    請求項1に記載のホログラフィックメモリの記録方法。
  3. 前記ホログラムAおよび前記ホログラムBは、コリニア・ホログラフィ法で前記ホログラフィックメモリに記録される、請求項1に記載のホログラフィックメモリの記録方法。
  4. 請求項1に記載のホログラフィックメモリの記録方法により空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号が記録されたホログラフィックメモリの再生方法であって、
    前記ホログラフィックメモリの特定箇所に、前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを同時に照射して、前記ホログラムAの回折光と、前記ホログラムAの回折光に干渉しうる前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するステップと、
    前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とを干渉させて、前記ホログラムAの回折光に含まれる前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップと、
    を有する、ホログラフィックメモリの再生方法。
  5. 前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号は、2値の位相情報を含み、
    前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップは、
    前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とから、干渉縞を生成するステップと、
    前記干渉縞の強度分布を検出するステップと、を含む、
    請求項4に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  6. 前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号は、多値の位相情報を含み、
    前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップは、
    前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とから、ホログラムCを生成するステップと、
    前記ホログラムCの強度分布を検出するステップと、
    前記強度分布に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップと、を含む、
    請求項4に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  7. 前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するステップでは、前記特定箇所に、前記部分参照光Aまたは前記部分参照光Bの位相をシフトしながら前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを複数回同時に照射することで、前記ホログラムAまたは前記ホログラムBの回折光の位相が互いに異なる前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光との複数の組み合わせを生成し、
    前記ホログラムCを生成するステップでは、前記複数の組み合わせから、互いに強度分布が異なる複数のホログラムCを生成し、
    前記ホログラムCの強度分布を検出するステップでは、前記複数のホログラムCのそれぞれの強度分布を検出し、
    前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記複数の強度分布に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、
    請求項6に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  8. 前記干渉光は、前記信号光の1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、
    前記ホログラムBの回折光は、前記ホログラムAの回折光の1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、
    前記ホログラムCは、互いに位相の異なる複数のホログラム情報を含み、
    前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記ホログラムCに含まれる複数のホログラム情報に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、
    請求項6に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  9. 前記信号光は、1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、
    前記ホログラムAの回折光は、1つのデータピクセルについて、互いに位相の異なる複数のサブピクセルを含み、
    前記ホログラムCは、互いに位相の異なる複数のホログラム情報を含み、
    前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調するステップでは、前記ホログラムCに含まれる複数のホログラム情報に基づいて、前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する、
    請求項6に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  10. 前記部分参照光Aは、レーザ光源から出射されたレーザ光の一部であり、
    前記部分参照光Bは、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光の残部の一部である、
    請求項4に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  11. 前記ホログラムAおよび前記ホログラムBは、コリニア・ホログラフィ法で前記ホログラフィックメモリから再生される、請求項4に記載のホログラフィックメモリの再生方法。
  12. ホログラフィックメモリの特定箇所に、空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号を含む信号光と部分参照光Aとを照射して、前記信号光と前記部分参照光Aとにより生成されるホログラムAを記録するホログラムA記録部と、
    前記ホログラフィックメモリの前記特定箇所に、前記信号光と干渉しうる干渉光と部分参照光Bとを照射して、前記干渉光と前記部分参照光Bとにより生成されるホログラムBを記録するホログラムB記録部と、
    を有する、ホログラフィックメモリ記録装置。
  13. 請求項12に記載のホログラフィックメモリ記録装置により空間位相変調信号または空間直交振幅変調信号が記録されたホログラフィックメモリの再生装置であって、
    前記ホログラフィックメモリの特定箇所に、前記部分参照光Aおよび前記部分参照光Bを同時に照射して、前記ホログラムAの回折光と、前記ホログラムAの回折光に干渉しうる前記ホログラムBの回折光とを同時に生成するホログラム回折光生成部と、
    前記ホログラムAの回折光と前記ホログラムBの回折光とを干渉させて、前記ホログラムAの回折光に含まれる前記空間位相変調信号または前記空間直交振幅変調信号を復調する復調部と、
    を有する、ホログラフィックメモリ再生装置。
  14. 前記干渉光は、記録情報を含んでおらず、かつ位相が既知の光である、請求項1に記載のホログラフィックメモリの記録方法。
  15. 前記干渉光は、記録情報を含んでおらず、かつ位相が既知の光である、請求項12に記載のホログラフィックメモリ記録装置。
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