JP5974407B2 - キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物 - Google Patents

キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5974407B2
JP5974407B2 JP2012534071A JP2012534071A JP5974407B2 JP 5974407 B2 JP5974407 B2 JP 5974407B2 JP 2012534071 A JP2012534071 A JP 2012534071A JP 2012534071 A JP2012534071 A JP 2012534071A JP 5974407 B2 JP5974407 B2 JP 5974407B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitin
nanofibers
nanofiber
chitosan
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012534071A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012036283A1 (ja
Inventor
南 三郎
三郎 南
智敬 今川
智敬 今川
岡本 芳晴
芳晴 岡本
武志 柄
武志 柄
博之 斎本
斎本  博之
伸介 伊福
伸介 伊福
裕司 工藤
裕司 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tottori University
Original Assignee
Tottori University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tottori University filed Critical Tottori University
Publication of JPWO2012036283A1 publication Critical patent/JPWO2012036283A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5974407B2 publication Critical patent/JP5974407B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
    • A61K31/716Glucans
    • A61K31/722Chitin, chitosan
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/0241Containing particulates characterized by their shape and/or structure
    • A61K8/027Fibers; Fibrils
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/72Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic macromolecular compounds
    • A61K8/73Polysaccharides
    • A61K8/736Chitin; Chitosan; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/04Antipruritics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/16Emollients or protectives, e.g. against radiation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/10Washing or bathing preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/41Particular ingredients further characterized by their size
    • A61K2800/413Nanosized, i.e. having sizes below 100 nm

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

本発明は、化粧料、入浴剤および医薬などに関するものである。詳細には、本発明は、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物、ならびにキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料用または入浴剤用素材を提供する。
皮膚や肌を健康に、しかも美しく保つことは、洋の東西、老若男女を問わず求められることである。そのために、様々な化粧料、医薬品、あるいは入浴剤が開発されてきた。最近では、人々の天然志向および安全志向から、天然素材を配合した化粧料、入浴剤および医薬品が注目されるようになっている。例えば、キチンやキトサン配合の化粧品は多く存在するが(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2参照)、効果が十分でない、効果が十分に発揮されるには適用対象が限定される、高価である等の問題があった。
特開平6−65304号公報
「キチン・キトサン開発技術」,平野茂博監修,シーエムシー出版 pp.247-257 (2009) 「キチン、キトサンハンドブック」, キチン,キトサン研究会編,技報堂出版 pp.355-382 (1995)
本発明は、優れた効果を有し、適用範囲が広く、比較的安価で、安全で副作用の心配のない化粧料、入浴剤および医薬品を提供することを課題とした。
本発明者は、上記課題を解決せんと鋭意研究を重ね、キチンナノファイバーあるいはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物を用いた場合に、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は下記のものを提供する。
(1)キチンナノファイバーを含む化粧料。
(2)キチンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(1)に記載の化粧料。
(3)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(1)または(2)に記載の化粧料。
(4)キチンナノファイバーがpH約3〜7未満の媒体に分散されている、(1)〜(3)のいずれかに記載の化粧料。
(5)キチンナノファイバーを含む入浴剤。
(6)キチンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(5)に記載の入浴剤。
(7)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(5)または(6)に記載の入浴剤。
(8)キチンナノファイバーを含む医薬組成物であって、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療のための医薬組成物。
(9)キチンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(8)に記載の医薬組成物。
(10)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(8)または(9)に記載の医薬組成物。
(11)キトサンナノファイバーを含む化粧料。
(12)キトサンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程および少なくとも1回の脱アセチル化工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(11)に記載の化粧料。
(13)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(11)または(12)に記載の化粧料。
(14)キトサンナノファイバーがpH約3〜7の媒体に分散されている、(11)〜(13)のいずれかに記載の化粧料。
(15)キトサンナノファイバーを含む入浴剤。
(16)キトサンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程および少なくとも1回の脱アセチル化工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(15)に記載の入浴剤。
(17)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(15)または(16)に記載の入浴剤。
(18)キトサンナノファイバーを含む医薬組成物であって、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療のための医薬組成物。
(19)キトサンナノファイバーが下記方法:
キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程および少なくとも1回の脱アセチル化工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法
によって製造されたものである、(18)に記載の医薬組成物。
(20)ファイバーの幅が約2nm〜約200nm、長さが約1μm以上である、(18)または(19)に記載の医薬組成物。
本発明によれば、優れた効果を有し、適用範囲が広く、比較的安価で、安全で副作用の心配のない化粧料、入浴剤および医薬品が提供される。これらを用いることにより、皮膚や肌の状態を良好に保つことができ、特に皮膚や肌に潤いがもたらされ、老化防止効果も得られる。
図1は、実施例1にて得られたエビ殻由来のキチンナノファイバーの走査電子顕微鏡(FE−SEM)による写真である。倍率は3万倍である。 図2の右パネルは、キチンナノファイバーの分散液(pH4)をヘアレスマウスの皮膚に塗布してから4時間後に採材した皮膚をヘマトキシリン・エオジン染色した切片の顕微鏡像(40倍)である。図2の左パネルは、なにも塗布していないコントロールの皮膚切片の顕微鏡像(40倍)である。 図3の右パネルは、キチンナノファイバーの分散液(pH4)をヘアレスマウスの皮膚に塗布してから8時間後に採材した皮膚をヘマトキシリン・エオジン染色した切片の顕微鏡像(40倍)である。図3の左パネルは、なにも塗布していないコントロールの皮膚切片の顕微鏡像(40倍)である。 図4の右パネルは、キチンナノファイバーの分散液(pH6)をヘアレスマウスの皮膚に塗布してから8時間後に採材した皮膚をヘマトキシリン・エオジン染色した切片の顕微鏡像(40倍)である。図4の左パネルは、なにも塗布していないコントロールの皮膚切片の顕微鏡像(40倍)である。 図5は、キチンナノファイバー(pH3および6)およびキトサンナノファイバー(pH3および6)をヘアレスマウスの皮膚に塗布してから4時間後および8時間後に採材した皮膚の上皮厚さを示す棒グラフである。 図6は、キチンナノファイバー(pH3および6)およびキトサンナノファイバー(pH3および6)をヘアレスマウスの皮膚に塗布してから4時間後および8時間後に採材した皮膚の膠原繊維面積率を示す棒グラフである。 図7は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の使用感を比較したグラフである。 図8は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の保湿感を比較したグラフである。 図9は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の肌のハリ感を比較したグラフである。 図10は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の化粧のり感を比較したグラフである。 図11は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の肌質の変化感を比較したグラフである。 図12は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の総合評価を比較したグラフである。 図13は、保湿成分を除去した化粧品(ブランク)と、これに6%キトサンナノファイバーを添加した化粧品(ナノファイバー)の塗布前と塗布後の皮膚の水分量を経時的に比較した折れ線グラフである。
本発明は、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料および入浴剤を提供する。さらに本発明は、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療のための医薬組成物を提供する。これらの化粧料、入浴剤および医薬組成物については、後で詳述する。
本発明の化粧料、入浴剤および医薬組成物に使用されるキチンナノファイバーは、ファイバーの長さが約1μm以上であり、平均脱アセチル化度が約5%以下、幅(または径)が比較的揃っており、通常は、幅(または径)が約2nm〜約200nm、好ましくは約2nm〜約100nm、より好ましくは約2nm〜約50nm、例えば、約2nm〜約20nm、約5nm〜約20nm等である。好ましくは、その繊維は伸びきり鎖微結晶である。本明細書において、例えば、「キチンナノファイバーの幅(または径)は約2nm〜約20nm」とは、電子顕微鏡観察にて観察した場合に、幅(または径)が約2nm〜約20nm以下であるファイバーが全体の約50%以上、好ましくは約60%以上、さらに好ましくは約70%以上を占める状態をいう。さらに、後述するキトサンナノファイバーの幅(または径)についていう場合も同様である。本発明に用いることのできるキチンナノファイバーの一例として、エビ殻由来のキチンナノファイバーの走査電子顕微鏡(FE−SEM)による写真を図1に示す。
本発明の化粧料、入浴剤および医薬組成物に使用されるキトサンナノファイバーは、ナノファイバーの長さが約1μm以上であり、ナノファイバー全体の平均脱アセチル化度は5%以上であり、幅(または径)が比較的揃っており、通常は、幅(または径)が約2nm〜約200nmであり、好ましくは約2nm〜約100nm、より好ましくは約2nm〜約50nm、例えば約2nm〜約40nm、約5nm〜約20nm等である。好ましくは、その繊維は伸びきり鎖微結晶である。このようなキトサンナノファイバーは、上記のキチンナノファイバーのN−アセチル基の表面のみを選択的に脱アセチル化しても良い。
本発明の化粧料、入浴剤および医薬組成物に使用されるキチンナノファイバーはいずれの方法・手段にて製造されたものであってもよいが、キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法によって製造されたものが好ましい。例えば脱蛋白工程を1回、2回または3回行ってもよく、例えば脱灰工程を1回、2回または3回行ってもよい。上記の好ましいキチンナノファイバーの製造方法および該製造方法により得られるキチンナノファイバーについて以下に説明する(国際公開WO2010/073758の明細書も参照のこと、参照により本明細書にその内容を一体化させる)。
本発明のキチンナノファイバーは天然界から、例えばキチン含有生物由来の材料から得ることができる。キチン含有生物としては、エビ、カニなどの甲殻類、昆虫類またはオキアミなどが例示されるが、これらに限定されない。好ましくは、キチン含量の多い生物、例えばエビ、カニなどの甲殻類の殻および外皮から本発明のキチンナノファイバーを得てもよい。ただし、生体中のキチンナノファイバーは、その周囲および間隙に存在する蛋白および炭酸カルシウムを含むマトリクスを有しているので、脱マトリクス処理を行わなければ得ることができない。上で説明した工程によりナノファイバー化されるキチンは、カニ殻やエビ殻由来のキチンなどのα型の結晶構造を有するキチンであってもよく、イカの甲由来のキチンなどのβ型の結晶構造を有するキチンであってもよい。
脱蛋白により、キチンナノファイバーを囲んでマトリックスを形成している蛋白が除去される。脱蛋白処理には、アルカリ処理法、プロテアーゼなどのタンパク質分解酵素法などがあるが、アルカリ処理法が好適である。アルカリ処理による脱蛋白において、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリの水溶液が好ましく用いられ、その濃度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約2〜約10%(w/v)、好ましくは約3〜約7%(w/v)、例えば約5%(w/v)である。アルカリ処理による脱蛋白の温度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約80℃以上、好ましくは約90℃以上、さらに好ましくはアルカリ水溶液を還流しながら行う。処理時間も、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は数時間〜約3日間、好ましくは数時間〜約2日間行ってもよい。
脱灰により、キチンナノファイバーを囲んでいる灰分、主に炭酸カルシウムが除去される。脱灰処理には、酸処理法、エチレンジアミン4酢酸処理法などがあるが、酸処理法が好適である。酸処理による脱灰において、塩酸の酸の水溶液が好ましく用いられ、その濃度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約4〜約12%(w/v)、好ましくは約5〜約10%(w/v)である。酸処理による脱蛋白の温度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約10〜約50℃、好ましくは約20〜約30℃、例えば室温であってもよい。酸処理による脱灰時間も、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は数時間〜数日間、好ましくは約1〜約3日、例えば2日間行ってもよい。
次いで、上記工程で得られた外皮(ほとんどがキチンナノファイバーとなっている)を解繊処理し、目的のキチンナノファイバーを得る。キチンナノファイバーは乾燥すると水素結合して強固に凝集するため、本発明のキチンナノファイバーの製造方法の各工程を、材料を常に乾燥させずに行うことが好ましい。酸の添加により解繊処理には、石臼式摩砕器、高圧ホモジナイザー、凍結粉砕装置などの装置を用いることができ、好ましくは石臼式磨砕機などによりグラインダー処理を行う。石臼式磨砕機などのような、より強い負荷をかけることができる装置を用いれば、カニやエビなどの殻由来のアルファキチンでも速やかに解繊することができる。
上記のキチンナノファイバーの製造方法において、必要ならば、あるいは所望により、脱色工程を行ってもよい。脱色工程は、上記方法のいずれの段階において行ってもよいが、好ましくは、脱蛋白および脱灰処理が終わった後に行う。脱色はいずれの方法で行ってもよいが、アルコール等の有機溶剤による抽出、塩素系漂白剤や酸素系漂白剤、還元系漂白剤の使用が好ましく、例えば、酢酸緩衝液などの緩衝液中約1〜約2%の次亜塩素酸ナトリウムを用いて、約70〜約90℃で数時間行ってもよい。
さらに、脱蛋白工程、脱灰処理工程、脱色工程、解繊工程および以下に説明する酸性試薬での処理を効率よく行うために、粉砕工程を行ってもよい。粉砕工程は、上記方法のいずれの段階において行ってもよいが、好ましくは、解繊工程の直前に行う。粉砕工程はいずれの方法で行ってもよいが、ホモジナイザー処理やミキサー処理などの方法が好ましく、例えば、家庭用フードプロセッサーにより行ってもよい。
上記の脱蛋白工程、脱灰処理工程、脱色工程、粉砕工程などの工程は、繰り返し、複数回、あるいは交互に行ってもよい。また、それぞれの行程は順序を問わない。
さらに、必要ならば、あるいは所望により、脱灰処理されたキチン含有材料を酸性試薬にて処理することにより、キチンナノファイバーの水分散性を向上させてもよい。酸性試薬にて処理を行うことによって、解繊工程で得られるキチンナノファイバー繊維が細く均一なものとなるので、キチンナノファイバーの水分散性が向上する。繊維が細くなり、水分散性が向上すると、皮膚に塗布した場合に形成される膜が均一なものとなり、保湿効果などの有利な効果が発揮される。酸性試薬はキチン繊維表面に正の電荷を生じさせるため、強固に凝集したキチン繊維を効率的にほぐすために都合がよい。よって、酸性試薬を用いることにより、上記の脱蛋白工程、脱灰処理工程、脱色工程を行った後、乾燥して得られるキチン凝集体も容易に解すことが可能である。酸性試薬での処理方法は特に限定されず、材料に酸性試薬を浸透させる方法であればよい。酸性試薬での処理は、典型的には酸の水溶液に脱灰処理されたキチン含有材料を浸漬することにより行うことができる。この工程では、水分散性の向上のみならず、キチンナノファイバーの繊維の幅(または径)のばらつきを抑えることもできる。この工程に使用できる酸はいずれの酸であってもよく特に限定されないが、弱酸が好ましい。弱酸としては、酢酸、蟻酸、クロロ酢酸、フルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、クエン酸、マロン酸、アスコルビン酸などが挙げられるがこれらに限らない。この工程に使用される好ましい弱酸は酢酸である。この工程において弱酸の水溶液のpHを通常は約2〜約5、好ましくは約2.5〜約4.5、例えば、約3〜約4に調節する。この工程の温度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約10〜約50℃、好ましくは約20〜約30℃、例えば、室温であってもよい。この工程の処理時間も、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は1時間〜約1日、好ましくは約3〜約12時間、例えば、一晩であってもよい。この酸による処理工程は、解繊工程の前であればいずれの段階で行ってもよいが、脱蛋白および脱灰の後、キチンナノファイバーの精製がある程度進んだ段階で行うことが好ましく、例えば、解繊工程の直前に行ってもよい。
上記方法により得ることのできるキチンナノファイバーは、細くて均質であり、しかも極めて長く、繊維が伸びきり鎖結晶である。さらに、上記方法により得ることのできるキチンナノファイバーは、水性媒体に対する分散性が極めて良好であるため分散液が均質となる。さらに、かかるキチンナノファイバーは皮膚や毛髪によく馴染む性質を有する。本発明により得られるキチンナノファイバーの幅(または径)は比較的揃っており、通常は、幅(または径)が約2nm〜約200nm、好ましくは約2nm〜約100nm、より好ましくは約2nm〜約50nm、例えば、約2nm〜約20nm、約5nm〜約20nm等である。
さらに本発明の化粧料および入浴剤において、上記キチンナノファイバーに代えて、あるいは上記キチンナノファイバーと混合して、キトサンナノファイバーを用いることもできる。キトサンナノファイバーはキチンナノファイバーの脱アセチル化物であり、部分的に脱アセチル化されていてもよく、完全に脱アセチル化されていてもよい。
本発明の化粧料、入浴剤および医薬組成物に使用されるキトサンナノファイバーはいずれの方法・手段にて製造されたものであってもよいが、キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程および少なくとも1回の脱アセチル化工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法によって製造されたものが好ましい。例えば脱蛋白工程を1回、2回または3回行ってもよく、例えば脱灰工程を1回、2回または3回行ってもよい。上記の好ましいキトサンナノファイバーの製造方法および該製造方法により得られるキトサンナノファイバーについて以下に説明する(国際公開WO2010/073758の明細書も参照のこと)。
キチン含有材料、脱蛋白工程、脱灰工程、解繊工程については、キチンナノファイバーの製造に関して上で説明したのと同様である。なお、本発明において、脱蛋白工程と脱アセチル化工程を同時に行うことも可能である。さらに、既に脱蛋白工程および脱灰工程を行った市販のキチン粉末を脱アセチル化工程に付すことによって、キトサンナノファイバーを製造することも可能である。
脱アセチル化方法はいくつかの方法が公知であるが、アルカリ処理法が好適である。アルカリ処理による脱アセチル化において、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリの水溶液が好ましく用いられ、その濃度は、通常は約20〜約50%(w/v)、好ましくは約30〜約40%(w/v)、例えば約40%(w/v)である。アルカリ処理による脱アセチル化の温度は、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は約80℃以上、好ましくは約90℃以上、さらに好ましくはアルカリ水溶液を還流しながら行う。処理時間も、キチン含有生物由来の材料の量、キチン含有生物の種類、部位などに応じて適宜選択されうるが、通常は30分〜約3日間、好ましくは30分〜一晩行ってもよい。なお、キトサンナノファイバーの凝集を避けるために、本発明のキトサンナノファイバーの製造方法の各工程を、材料を常に乾燥させずに行うことが非常に好ましい。
上記製造方法により製造されるキトサンナノファイバーの幅(または径)は比較的揃っており、通常は、幅(または径)が約2nm〜約200nmであり、好ましくは約2nm〜約100nm、より好ましくは約2nm〜約50nm、例えば約2nm〜約40nm、約5nm〜約20nmであり、線維状態が伸びきり鎖結晶である。さらに、上記製造方法により得ることのできるキトサンナノファイバーは、水性媒体に対する分散性が極めて良好であるため分散液が均質となる。さらに、かかるキトサンナノファイバーは皮膚や毛髪によく馴染む性質を有する。
本発明に用いるキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーは修飾または誘導体化されていてもよい。例えば、糖の3位の水酸基、6位の水酸基、または糖鎖の末端の水酸基の水素が、アルキル基などの他の基に置換されていてもよい。あるいはキチンの糖の2位のアセチル基中のメチル基が、エチル基などの他の基に置換されていてもよい。あるいはキトサンの糖の2位のアミノ基の水素はアルキル基などの他の基で置換されていてもよく、ハロゲン化物イオンなどの陰イオンとの間で塩を形成してもよい。これらの修飾体、誘導体および塩はあくまでも例示であり、限定的なものではない。本明細書では、これらの修飾体、誘導体および塩もキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーに包含されるものとする。このような誘導体および修飾体は当業者に知られており、それらの製造方法も公知である
キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを化粧料や入浴剤、あるいは医薬組成物などに用いた場合には、その好ましい性質、例えば、媒体への分散性が優れていること、皮膚や肌へよく浸透すること、保湿性が高いこと、抗菌性があること、生体適合性があることなどにより、様々な好ましい効果がもたらされる。これらの効果としては、皮膚や肌、頭皮あるいは毛髪が潤う、肌にハリが出る、弾力が増す、つややかになる、しなやかになる、清潔に保たれる、ダメージから保護される、老化が防止される等が挙げられるが、これらの効果に限定されない。
さらに、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーは、pH約3〜7未満、例えばpH約4〜約6、約5〜7未満、約4〜約5、約5〜約6、約6〜7未満などの弱酸性の媒体によく分散するという性質を有するので、弱酸性の媒体を用いることの多い化粧品や入浴剤への使用に適している。
加えて、本発明に用いられるキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーは、天然由来素材であるため、ヒトを含む動物に対して害がなく、本発明の化粧料や入浴剤、医薬組成物、あるいは素材は安全なものである。
したがって、本発明は1の態様において、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料を提供する。本発明のかかる化粧料は、様々な種類、形態のものを包含する。本発明の化粧料は、皮膚に有害でない水性担体(例えば、水、エタノール、グリセロール、これらの混合物などが挙げられるが、特に限定されない)またはエマルジョンなどの公知の担体にキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを配合し、分散させたものであってもよい。あるいは本発明の化粧料は、マイクロカプセル、リポソームなどに封入されたキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含むものであってもよい。本発明の化粧料は、例えば皮膚や頭皮のケア、例えば、皮膚の荒れ止め、保湿用、炎症の緩和、老化防止(みずみずしい肌を保つ)、毛髪のパサつき防止などに用いることができる。
本発明の化粧料に使用される好ましいキチンナノファイバーは、キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法によって製造されるものである。本発明の化粧料に使用される好ましいキトサンナノファイバーは、キチン含有生物由来の材料を、少なくとも1回の脱蛋白工程および少なくとも1回の脱灰工程および少なくとも1回の脱アセチル化工程に付し、次いで、解繊工程に付すことを特徴とする方法によって製造されるものである。
本発明の化粧料へのキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーの配合量は、化粧料の形状、適用部位、その他の使用態様に応じて適宜決定されうる。本発明の化粧料へのキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーの配合量は、一般的には0.2〜5%、例えば0.5%〜1%程度とするのが一般的であるが、これらの配合量に限定されない。
本発明の化粧料には、他の公知の化粧料成分、例えば、アルコール類、抗酸化剤、抗炎症剤、保湿剤、美白剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、皮膚活性化剤、防腐剤、香料、着色料、収れん剤、界面活性剤、増粘剤、抗菌剤、乳化剤、pH調整剤、洗浄剤、柔軟剤などの成分を適宜配合してもよい。
本発明の化粧料は、皮膚に適用するものであってもよく、頭皮や毛髪に適用するものであってもよい。したがって、本発明の化粧料の形態は、例えば、化粧水、乳液、クリーム、ゲル、シャンプー、リンス、粉末、スプレーなどであってもよく、特に制限はない。これらの形態の製造は、当該分野において公知の方法にて行うことができる。なお、本発明の化粧料はヒトのみならず、他の動物にも適用することができ、イヌ、ネコなどのペット用、あるいは獣医向けとすることもできる。
本発明はもう1つの態様において、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む入浴剤を提供する。本発明のかかる入浴剤は、様々な種類、形態のものを包含する。本発明の入浴剤は、皮膚や頭皮または毛髪に有害でない水性担体または固体担体、および他の成分(例えば、水、エタノール、グリセロール、油成分、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、セスキ炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウム、メタケイ酸ナトリウム、生薬類、酵素類、香料、着色料などが挙げられるが、特に限定されない)にキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを配合し、あるいは分散させたものであってもよい。あるいは本発明の入浴剤は、マイクロカプセル、リポソームなどに封入されたキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含むものであってもよい。
本発明の入浴剤へのキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーの配合量は、適宜決定できるものであり、一般的には0.01〜1%程度であり、0.1%程度とするのが好ましいが、これらの配合量に限定されない。
本発明の入浴剤には、他の公知の成分、例えば、香料、着色料、保湿剤、抗酸化剤、ビタミン類、皮膚活性化剤、防腐剤、硫酸塩、炭酸塩などの塩類、発泡剤、ミネラル、消毒剤などの成分を適宜配合してもよい。
本発明の入浴剤の形態は、液状、粉末、顆粒、タブレットなどであってもよく、特に制限はない。これらの形態の製造は、当該分野において公知の方法にて行うことができる。
本発明の入浴剤を用いれば、本発明のキチンナノファイバーおよびキトサンナノファイバーの優れた保湿作用および抗菌作用により、肌に潤いやしっとり感がもたらされる、肌を清潔に保つことができる等の効果を得ることができる。なお、本発明の化粧料はヒトのみならず、他の動物にも適用することができ、イヌ、ネコなどのペット用、あるいは獣医向けとすることもできる。
本発明はさらにもう1つの態様において、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む医薬組成物であって、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療などのための医薬組成物を提供する。本発明のかかる医薬組成物は、様々な種類、形態のものを包含する。本発明の医薬組成物は、皮膚や頭皮あるいは毛髪に有害でない水性担体(例えば、水、エタノール、グリセロール、これらの混合物などが挙げられるが、特に限定されない)またはエマルジョンなどの公知の担体にキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを配合し、分散させたものであってもよい。あるいは本発明の医薬組成物は、マイクロカプセル、リポソームなどにキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを封入したものであってもよい。
本発明の医薬組成物中のキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーの含有量は、医薬組成物の形状、適用部位、期待される効果、その他の要因に応じて適宜決定されうる。本発明の医薬組成物は、通常、1日1回〜数回、皮膚患部に適用される。例えば、0.01〜3%程度、好ましくは0.1〜1%程度のキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む本発明の医薬組成物を、患部(皮膚、頭皮あるいは毛髪)に適量適用する。
本発明の医薬組成物には、他の公知の成分、例えば、抗酸化剤、抗炎症剤、保湿剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、皮膚活性化剤、防腐剤、香料、着色料、ミネラル、抗生剤、消毒剤など、あるいはワセリン、抗真菌剤などの皮膚科分野で使用される薬剤などを適宜配合してもよい。
本発明の医薬組成物の剤形は、適用部位、適用回数、適用方法、所望の効果、含まれる他の成分などの要因に応じて形態を選択できる。例えば、化粧水、乳液、クリーム、ゲル、シャンプー、リンス、あるいは軟膏、パスタ、パッチ、膏薬、粉末、スプレーなどであってもよく、特に制限はない。これらの形態の製造は、当該分野において公知の方法にて行うことができる。なお、本発明の化粧料はヒトのみならず、他の動物にも適用することができ、イヌ、ネコなどのペット用、あるいは獣医向けとすることもできる。
本発明は、さらなる態様において、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料用または入浴剤用素材を提供する。かかる素材は上記方法により得られるキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーそのものであってもよく、あるいは他の成分と混合されたものであってもよい。これらの素材を配合することにより、上記のような優れた効果を有する化粧料および入浴剤を得ることができる。
本発明は、さらなる態様において、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療などのための医薬の製造のための、キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーの使用を提供する。本発明は、もう1つの態様において、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療などのための医薬の製造に用いられるキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを提供する。
本発明は、さらなる態様において、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療などを必要とする対象の皮膚、頭皮または毛髪にキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを適用することを特徴とする、皮膚の老化の治療または予防、乾皮症の治療または予防、アトピー性皮膚炎の治療または予防、褥瘡の治療または予防、火傷の治療、外傷の治療などの方法を提供する。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、実施例はあくまでも例示説明を目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
キチンナノファイバーの製造
新鮮なブラックタイガーの殻(10g)を5% KOH水溶液に加え、6時間還流し、エビ殻中のタンパク質を除去した。処理したエビ殻を濾過した後、中性になるまで水でよく洗浄した。エビ殻を7% HCl水溶液で室温下、2日間撹拌し、エビ殻中の灰分を除いた。再びエビ殻を濾過して中性になるまで水でよく洗浄した。95%エタノールに処理カニ殻を加え、6時間還流し、エビ殻に含まれる色素分および脂質分を除去した。再びエビ殻を濾過して中性になるまで水でよく洗浄した。エビ殻にアスコルビン酸を添加してpHを約5に調製した水に分散させ、分散液を家庭用ミキサーで砕いた後、エビ殻を石臼式摩砕機(スーパーマスコロイダー(MKCA 6−2))に供し、キチンナノファイバーに解繊させた。キチンナノファイバーの収率は16.7%であった。得られたキチンナノファイバーを走査電子顕微鏡(FE−SEM)(JSM−6700F、JEOL)にて観察した。繊維の大部分は幅約約2nm〜約20nmで、幅10nm程度の非常に細くて長い均質なナノファイバーが多く認められた(図1)。得られたキチンナノファイバーの平均脱アセチル化度は5%以下であった。
カニ殻を原料として上と同様の方法を適用したところ、エビ殻由来のキチンナノファイバーと類似のキチンナノファイバーを得ることができた。
マウス皮膚へのキチンナノファイバー製剤(pH4)の塗布効果
キチンナノファイバー製剤(pH4、3%含有)をヘアレスマウス背部皮膚に帯状に塗布した(製剤塗布量は皮膚50mmあたり1μmg)。塗布後、4時間、8時間に塗布部皮膚(サンプル)および非塗布部皮膚(コントロール)を採材し、4%フォルムアルデヒド溶液に浸漬して固定した。72時間以上固定した組織をアルコール系列にて脱水、キシロール透徹後、パラフィンに包埋した。4μmのパラフィン切片を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染色を施して、光学顕微鏡にて観察した。塗布後4時間ではキチンナノファイバー塗布部皮膚では、非塗布部に比べ、上皮の厚さが厚くなっていた(図2)。塗布後8時間では、上皮の厚さの差はさらに顕著になり、また角質層が厚く残っていた。さらに上皮下の結合組織のコラーゲン線維網が塗布部において高いことが観察された(図3)。このように、キチンナノファイバー製剤の塗布効果は4時間、8時間という早い時期に得られることがわかった。なお、キチンナノファイバーはカニ殻を原料として実施例1と同様の操作により調製した。
マウス皮膚へのキチンナノファイバー製剤(pH6)の塗布効果
キチンナノファイバー製剤(pH6、3%含有)をヘアレスマウス背部皮膚に帯状に塗布した(製剤塗布量は皮膚50mmあたり1μmg)。塗布後、4時間、8時間に塗布部皮膚(サンプル)および非塗布部皮膚(コントロール)を採材し、4%フォルムアルデヒド溶液に浸漬して固定した。72時間以上固定した組織をアルコール系列にて脱水、キシロール透徹後、パラフィンに包埋した。4μmのパラフィン切片を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染色を施して、光学顕微鏡にて観察した。塗布後4時間ではキチンナノファイバー塗布部皮膚では、非塗布部に比べ、上皮の厚さが厚くなっていた。塗布後8時間では、上皮の厚さの差はさらに顕著になり、また角質層が厚く残っていた(図4)。このように、キチンナノファイバー製剤の塗布効果は4時間、8時間という早い時期に得られることがわかった。なお、キチンナノファイバーはカニ殻を原料として実施例1と同様の操作により調製した。
キトサンナノファイバーの製造
市販されている精製済みの乾燥キチン粉末(カニ殻由来ナカライテスク社製)に20%水酸化ナトリウムを加え、窒素ガスを絶えず吹き込みながら、6時間還流し、脱アセチル化を行った後、濾過して中性になるまで水でよく洗浄した。生成物をアスコルビン酸水溶液(pH5)に分散させ、分散液を家庭用ミキサーで砕いた後、石臼式摩砕機(スーパーマスコロイダー(MKCA 6−2))に供し、キトサンナノファイバーに解繊させた。得られたキトサンナノファイバーを走査電子顕微鏡(FE−SEM)(JSM−6700F、JEOL)にて観察した。繊維の大部分は幅約2〜約40nmで、平均約20nm程度の均質なナノファイバーが多く認められた(図示せず)。また、元素分析の結果より得られたキトサンナノファイバーの脱アセチル化度はおよそ10%であった。得られたキトサンナノファイバーの結晶構造はキチンナノファイバーと同様であった。すなわち、得られたキトサンナノファイバーの内部はキチンの結晶構造が保持されており、ナノファイバーの表面のみが脱アセチル化されている。
エビ殻を原料として上と同様の方法を適用したところ、カニ殻由来のキトサンナノファイバーと類似のキトサンナノファイバーを得ることができた。
マウス皮膚へのキトサンナノファイバー製剤の塗布効果
キトサンナノファイバー製剤(pH3及び6、1%含有)、キチンナノファイバー製剤(pH3及び6、1%含有)、酢酸水溶液(pH3及び6)をヘアレスマウス背部皮膚に帯状に塗布した(製剤塗布量は皮膚50mmあたり1μmg)。塗布後、4時間、8時間に塗布部皮膚および非塗布部皮膚(コントロール)を採材した。なお、キトサンナノファイバーはカニ殻を原料として実施例4と同様の操作により調整した。キチンナノファイバーはカニ殻を原料として実施例1と同様の操作により調製した。
採材した皮膚の組織切片ヘマトキシリンエオジン(H.E.)染色標本をLumina Vision(Ver.2.5.2.1、三谷商事株式会社、東京)を用い、画像解析を実施した。上皮厚の算出は、各実験群のH.E.染色標本において、倍率100倍で連続しない2視野の画像を撮影し、それぞれ上皮(基底層から有棘層まで)の面積および表面長を測定した。測定した面積および表面長から、平均上皮厚を算出した。
各実験群のH.E.染色標本において、上と同様の2視野の倍率100倍画像を使用して測定した。基底層から深部に向かい200μmまでの範囲を測定部位として設定し、膠原繊維を色抽出し、測定範囲全体の面積および抽出領域の面積を計測した。さらに、測定範囲内の毛根部および脂腺部の面積を測定して測定範囲全体の面積から除外することで補正総面積とし、膠原繊維の面積率を算出した。
平均上皮厚に関する結果を図5に示す。pH3、6いずれにおいても、塗布後4時間において、キトサンナノファイバー(キトサンNF)製剤適用皮膚の上皮厚さが最も厚く、次いでキチンナノファイバー(キチンNF)適用皮膚の上皮厚さが厚かった。キチンナノファイバー製剤と同様に、キトサンナノファイバー製剤も4時間という短時間で効果を顕著に表した。塗布後8時間においてもキトサンナノファイバー製剤適用皮膚の上皮およびキチンナノファイバー製剤適用皮膚の上皮の厚さが酢酸適用系およびコントロールを上回った。このように、キトサンナノファイバーもまた皮膚上皮の厚さを増加させることが確認された。
膠原繊維面積率に関する結果を図6に示す。pH3では塗布後4時間においてキチンナノファイバー製剤適用皮膚およびキトサンナノファイバー適用皮膚の膠原繊維面積率は対照群および酢酸群よりも小さかったが、塗布後8時間では対照群および酢酸群を上回った。pH6では塗布後4時間でキチンナノファイバー製剤適用皮膚およびキトサンナノファイバー適用皮膚の膠原繊維面積率は対照群および酢酸群を上回り、塗布後8時間でもその傾向が維持された。このように、キチンナノファイバーおよびキトサンナノファイバーが皮膚の膠原繊維面積率を増大させることが確認された。
キトサンナノファイバー添加化粧水の使用感等のモニター結果
キトサンナノファイバー添加化粧水の使用時の肌に対する効果を明らかにするために、体感に関する調査を実施した。
実験材料及び方法
一般的な化粧水から明らかに保湿効果を有する成分を除去したブランク(Blank)剤と、このブランク剤に実施例4の手順に従って得られたカニ殻由来のキトサンナノファイバーを6%添加したナノファイバー(Nanofiber)剤を準備した。
ブランク剤の成分は以下のとおりである。
ブランク品:水(精製水)・カルボマー(増粘剤)・防腐剤
ナノファイバー配合品の成分は以下のとおりである。
ナノファイバー配合品:水(精製水)・カルボマー(増粘剤)・防腐剤・キトサンナノファイバー(6%)
モニターの対象は日ごろ乾燥肌を感じている30歳代から50歳代の女性10名に、サンプルとしてナノファイバー配合品またはブランク剤を無作為的に配付し、7日間使用してもらい、これを2回繰り返した。2回目のサンプルは1回目のサンプルと相違するものを使用したが、内容についての説明は一切しなかった。
使用方法は、就眠前に化粧を日常通り落とし、モニター剤(ブランク剤、ナノファイバー剤のいずれか)を顔に塗ったまま就眠し、翌朝の使用感について毎日、モニター用紙に記入してもらい回収した。調査項目は5項目で、それらは1.使用感、2.保湿感、3.肌のハリ感、4.化粧のり感、及び5.肌質の変化感(好ましい方向への)で、1〜4についてはとても良い、良い、普通、悪い、とても悪いの5段階、5についてはすごく感じた、多少感じた、変わらない、悪くなった、とても悪くなったの5段階で評価してもらった。7日間の平均をその人の体感とした。総合評価はアンケート結果から、「とても良い」と「すごく感じた」、「良い」と「多少感じた」、「普通」と「変わらない」、「悪い」と「悪くなった」、「とても悪い」と「とても悪くなった」を同じ評価として、5項目の人数を合計した。総合評価に対する統計処理は「良い」以上と「普通」以下にまとめカイ二乗検定を実施し、5%以下の危険率を有意とした。
成績を図7〜図12に示した。すべての項目で顕著な改善を示す体感効果が見られたが、特に、使用感、保湿感、化粧のり感、肌質の変化感が明瞭であった。総合評価においてもナノファイバー剤とブランク剤の差は明瞭であり、有意に改善を示す体感効果が明らかとなった。
キトサンナノファイバー添加化粧水の肌保湿度に関する調査結果
キトサンナノファイバー添加化粧水の使用時の肌に対する効果を明らかにするために、肌保湿度の調査を実施した。
20歳代から50歳代7名の女性をモニターとし、上腕内側部の肌水分量を肌水分計測器(スカラ製MI808S、写真2)で計測した。実施例6で調製したブランク剤とナノファイバー剤を、日中に左右の手に別々に一定量塗布し、塗布前、塗布後1時間、4時間、8時間後の水分量を同様に測定した。統計処理は塗布前と塗布後の時間毎と時間毎のブランク剤とナノファイバー剤の値についてt検定を実施し、5%以下の危険率を有意とした。
1)使用前後水分量の比較
成績を図13に示した。使用前の水分量はブランク群とナノファイバー群では有意差が認められなかった(pN−B=0.35)。使用後1時間では両群とも保湿率は上昇したが、使用前との有意差は認められなかった(pN0−1=0.5,pB0−1=0.8)。また、両群とも4時間、8時間で塗布前と比較して有意に低下したが、ナノファイバー群のほうが低下は軽度であった。薬剤を塗布したにもかかわらず水分量が有意に低下した原因はエアーコンディショニングの影響と考えられる。1時間後にはブランク剤との間に5%の危険率で有意に水分量が上昇し、4時間と8時間後では1%の危険率で有意に水分量が上昇した。また、1時間と4時間後を比較するとブランク剤では有為に水分量が減少するのに対し、ナノファイバー剤では減少幅が少なく、水分が保持されていた。
実施例7のモニター調査から明らかなように、使用感、化粧のり感、肌質の変化感は保湿感の改善によると考えられる。この成績は実施例7の水分量の検査結果から裏付けされた。ブランク剤では保湿効果を発揮する物質は除去されているので、この物質に代わってキトサンナノファイバーが優れた効果を発揮したことが明らかとなった。
これらの優れた効果は水分散性の高いキチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを用いたことにより得られたものである。従来のキチンやキトサンの粉末は水に溶けず、あるいは分散しないので、これらの優れた効果は得られない。
本発明のキチンナノファイバーおよびキトサンナノファイバーの応用例を以下に示す。
Figure 0005974407
Figure 0005974407
Figure 0005974407
本発明は、化粧品、入浴剤、医薬品などの分野において利用可能である。

Claims (7)

  1. 内部はキチンの結晶構造が保持されており、表面のみが脱アセチル化されているキトサンナノファイバーを含む化粧料。
  2. ファイバーの幅が2nm〜200nm、長さが1μm以上である請求項に記載の化粧料。
  3. キトサンナノファイバーがpH3〜7未満の媒体に分散されている、請求項1または2に記載の化粧料。
  4. 内部はキチンの結晶構造が保持されており、表面のみが脱アセチル化されているキトサンナノファイバーを含む入浴剤。
  5. ファイバーの幅が2nm〜200nm、長さが1μm以上である請求項に記載の入浴剤。
  6. 膚の老化の治療もしくは予防、または乾皮症の治療もしくは予防のための医薬組成物であって、内部はキチンの結晶構造が保持されており、表面のみが脱アセチル化されているキトサンナノファイバーを含む医薬組成物
  7. ファイバーの幅が2nm〜200nm、長さが1μm以上である請求項に記載の医薬組成物。
JP2012534071A 2010-09-16 2011-09-16 キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物 Active JP5974407B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010207802 2010-09-16
JP2010207802 2010-09-16
PCT/JP2011/071255 WO2012036283A1 (ja) 2010-09-16 2011-09-16 キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012036283A1 JPWO2012036283A1 (ja) 2014-02-03
JP5974407B2 true JP5974407B2 (ja) 2016-08-23

Family

ID=45831736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012534071A Active JP5974407B2 (ja) 2010-09-16 2011-09-16 キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5974407B2 (ja)
WO (1) WO2012036283A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012193139A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Daicel Corp 化粧料
JP6240848B2 (ja) * 2012-08-23 2017-12-06 国立大学法人鳥取大学 修飾キチンナノファイバー
JPWO2015064660A1 (ja) * 2013-10-31 2017-03-09 国立大学法人鳥取大学 キチンナノファイバーおよび/またはキトサンナノファイバーを用いる植物の病害抵抗性誘導
JP6333715B2 (ja) * 2014-12-19 2018-05-30 国立大学法人鳥取大学 創傷治癒促進剤
JP7010017B2 (ja) * 2018-01-19 2022-02-10 株式会社スギヨ キチンナノファイバーを含む魚肉練製品
JP7083131B2 (ja) * 2018-01-25 2022-06-10 国立大学法人鳥取大学 発毛および育毛促進剤
JP7234007B2 (ja) * 2019-03-29 2023-03-07 株式会社ナリス化粧品 皮膚外用剤
JP7453036B2 (ja) * 2020-03-30 2024-03-19 株式会社ナリス化粧品 皮膚外用剤
CN113827504A (zh) * 2021-11-12 2021-12-24 贝尔纳丝新材料(江苏)有限公司 几丁质纳米纤维在制备皮肤抗皱抗衰化妆品或护肤品中的应用
CN114272159B (zh) * 2022-01-12 2023-08-29 人福医药集团医疗用品有限公司 基于改性壳聚糖微纳米纤维粒子的洗液

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02101008A (ja) * 1988-10-04 1990-04-12 Kanebo Ltd 皮膚化粧料
JPH09291036A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 San Five Kk 粉末状キチン質創傷治療剤
JP2005509059A (ja) * 2001-11-09 2005-04-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ナノサイズの繊維の形態のキトサンを含む組成物
WO2006048829A2 (en) * 2004-11-02 2006-05-11 Mavi Sud S.R.L. Preparation of chitin and derivatives thereof for cosmetic and therapeutic use
WO2010073758A1 (ja) * 2008-12-26 2010-07-01 国立大学法人鳥取大学 キチンナノファイバーの製造方法、キチンナノファイバーを含む複合材料および塗料組成物、ならびにキトサンナノファイバーの製造方法、キトサンナノファイバーを含む複合材料および塗料組成物
JP2011167237A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Kanazawa Inst Of Technology 生体適用材料

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5131676B2 (ja) * 2005-11-15 2013-01-30 国立大学法人神戸大学 ジオトリカム属菌を用いたキチン・キトサンを含む多糖体含有物の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02101008A (ja) * 1988-10-04 1990-04-12 Kanebo Ltd 皮膚化粧料
JPH09291036A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 San Five Kk 粉末状キチン質創傷治療剤
JP2005509059A (ja) * 2001-11-09 2005-04-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ナノサイズの繊維の形態のキトサンを含む組成物
WO2006048829A2 (en) * 2004-11-02 2006-05-11 Mavi Sud S.R.L. Preparation of chitin and derivatives thereof for cosmetic and therapeutic use
WO2010073758A1 (ja) * 2008-12-26 2010-07-01 国立大学法人鳥取大学 キチンナノファイバーの製造方法、キチンナノファイバーを含む複合材料および塗料組成物、ならびにキトサンナノファイバーの製造方法、キトサンナノファイバーを含む複合材料および塗料組成物
JP2011167237A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Kanazawa Inst Of Technology 生体適用材料

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7015002049; 'Nanoscience Challenging Cosmetics, Healthy Food & Biotextiles' SOFW- JOURNAL vol.135, no.4, 2009, pages 32,34,36,38-41 *
JPN7015002050; 'Chitin Nanofibrils: A Natural Compound for Innovative Cosmeceuticals' COSMETICS & TOILETRIES vol.122, no.4, 2007, pages 81,82,84-88 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012036283A1 (ja) 2012-03-22
JPWO2012036283A1 (ja) 2014-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5974407B2 (ja) キチンナノファイバーまたはキトサンナノファイバーを含む化粧料、入浴剤および医薬組成物
KR101217382B1 (ko) α,α-트레할로오스의 당질 유도체를 함유하는 것을 특징으로 하는 피부 외용제
KR101186081B1 (ko) 기능성 분체
Ito et al. Evaluation of the effects of chitin nanofibrils on skin function using skin models
JP6646993B2 (ja) 発泡性皮膚外用剤
CN110101638A (zh) 一种消炎抗过敏牙膏
JP2023502305A (ja) 化粧品のための、天然機能性成分を有する天然ポリマーで作製されたナノファイバーマトリックス
JP5025254B2 (ja) 皮溝密度を改良する化粧品用配合剤及び化粧品
Morganti Chitin Nanofibrils in skin treatment
TW201138858A (en) Human dermal epithelial cell growth promoter, and skin composition for external use and cosmetic material including the same
JP5084831B2 (ja) 皮膚角質剥離用化粧料組成物
WO2019092060A1 (fr) Formulation cosmetique
CN106361595A (zh) 一种智妍导入溶媒精华液
CN104053425B (zh) 基于胶体银和脱氧核糖核酸的协同组合的医学护肤组合物
FR3034667A1 (fr) Composition cosmetique et/ou dermatologique contre l'acne
KR20150116504A (ko) 티트리 추출물 및 소금을 포함하는 화장료 조성물
JP4374362B2 (ja) パック用ソルト,及びそれを用いたパック剤
JP2008088105A (ja) 皮膚若しくは毛髪用化粧料
JP2003113097A (ja) アウレオバシジウム培養液を含有する外用剤
CN105687077A (zh) 一种抗干燥滋养型洗发液
JPH04295412A (ja) 頭髪用育毛養毛化粧剤
JP7234007B2 (ja) 皮膚外用剤
KR101296153B1 (ko) 제주 송이를 이용한 모공수축용 화장료 조성물
JP7083131B2 (ja) 発毛および育毛促進剤
FR2862871A1 (fr) Composition cosmetique anti-pollution

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20140814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140814

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5974407

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250