JP5969753B2 - 多芯式熱変色性筆記具 - Google Patents
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Description
前記摩擦体8が摩擦部81と筒状取付部82とからなり、前記軸筒2の後端部に、後方に突出する凸状係合部26を設け、前記蓋部7に取付孔73を軸方向に貫設し、前記取付孔73の内面と摩擦体8の筒状取付部82の外面とを係合させるとともに前記摩擦部81を蓋部7の後面より後方に突出させ、前記蓋部7による前記開口部23の開閉に伴い、前記凸状係合部26の外面と前記筒状取付部82の内面とを係脱自在に係合させたことを要件とする特徴とする。
本実施の形態の多芯式熱変色性筆記具1は、軸筒2内に複数本(具体的には4本)の筆記体3が前後方向に移動可能に収容されている。前記各々の筆記体3は、弾発体6(具体的には圧縮コイルスプリング)により、後方に付勢されている。
前記軸筒2は、先細円筒状の前軸2aと、該前軸2aの後端に接続される円筒状の後軸2bとからなる。前記前軸2aの後端開口部に前記弾発体支持体5の前端部が固着され、前記後軸2bの前端開口部に前記弾発体支持体5の後端部が固着される。前記弾発体支持体5によって、前記前軸2aの後端と、前記後軸2bの前端とが接続される。
図6に示すように、前記各々の窓孔22の後端は、軸筒2後端より後方に切り欠き状に開口する開口部23が形成される。
前記窓孔22及び前記開口部23によって軸筒2の後端部側壁に前後方向に延びる複数本の脚部24が形成される。
前記脚部24の後端には、前記開口部23が開口された状態において前記各々の脚部24の後端が互いに連結される連結部25が一体に形成される。前記連結部25は、前記軸筒2の後端の軸心に位置する軸心部25aと、前記軸心部25aから径方向外方に放射状に延び且つ前記各々の脚部24の後端に接続される複数の枝部25bとからなる。前記軸筒2(後軸2b)の後端の連結部25の軸心部25aには、摩擦体8の筒状取付部82と係合可能な凸状係合部26が後方に突設される。凸状係合部26の外面には外向突起26aが形成される。
前記クリップ27を備えた脚部24の後端(具体的にはクリップ27の基部)には、前記開口部23を開閉自在にする蓋部7が、ヒンジ部74により回動自在に取り付けられる。前記蓋部7は、頂壁71と、該頂壁71より前方に延設する筒状の周壁72とからなる。前記蓋部7の前面(周壁72の前端)には、ペン先没入時、筆記体3の後端に取り付けられた各々の操作体4の後端が当接可能な当接壁部となる。
前記摩擦体8は、摩擦部81と筒状取付部82とからなる。前記摩擦体8は、弾性材料により一体に形成される。
軸筒2の内壁(即ち前軸2aの後端開口部内壁及び後軸2bの前端開口部内壁)には、円筒状の弾発体支持体5が固着される。前記弾発体支持体5は、筆記体3が挿通される複数(具体的には4個)の内孔が軸方向に貫設されている。前記弾発体支持体5の後面と、各々の操作体4の鍔部45の前面との間には、弾発体6が配置される。前記各々の弾発体6の内部に筆記体3が遊挿される。前記各々の弾発体6の前端は弾発体支持体5の後面により係止され、前記各々の弾発体6の後端は操作体4の鍔部45の前面に係止される。前記弾発体支持体5は、合成樹脂の射出成形から得られる。
前記各々の弾発体6は、各々の操作体4(即ち各々の筆記体3)を、常時、後方に付勢している。前記各々の弾発体6は、ペン先突出状態及びペン先没入状態のいずれにおいても圧縮状態(即ち筆記体3が後方に付勢された状態)にあり、それにより、各々の操作体4の前後のがたつきが防止される。
前記各々の筆記体3は、ボールペンレフィルであり、前端にボールが回転可能に抱持されたボールペンチップ(即ちペン先31)と、該ボールペンチップを前端に備え且つ後端が開口されたインキ収容管33とからなる。前記インキ収容管33の内部には、熱変色性インキが収容される。前記熱変色性インキが、剪断減粘性を有する水性ゲルインキ、低粘度の水性インキ、または低粘度の油性インキの場合、インキ収容管33内のインキの後端には、インキの消費に伴い前進する高粘度流体からなる追従体が充填される。
前記各々の筆記体3の後端(即ちインキ収容管33の後端開口部)には、操作体4が取り付けられる。前記各々の操作体4は、後端部に形成され且つ軸筒2の窓孔22から外部に突出する操作部41と、該操作部41の径方向反対側の後端に設けられる第1の解除突起42と、該操作部41の径方向反対側の第1の解除突起42の前方に設けられる第2の解除突起43と、前端部に形成され且つインキ収容管33の後端開口部に嵌入される嵌入部44と、該嵌入部44の後方に形成される鍔部45とを備える。また、前記鍔部45の前面には、弾発体6の後端が係止される。また、前記操作体4の両方の側面には係止突起が形成される。前記係止突起は窓孔22の両側壁に係合可能である。前記操作体4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等)の成形体により得られる。前記一つの操作体4を窓孔22に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体4が取り付けられた筆記体3のペン先31が軸筒2の前端孔21から前方に突出するとともに、先に突出状態にあった他の筆記体3のペン先31が軸筒2内に没入する。
本実施の形態の筆記体3のペン先31の出没作動について説明する。
一つの筆記体3のペン先31が前端孔21より突出状態にあるとき、前記ペン先突出状態にある筆記体3の後端に連結された操作体4が、前記係止壁部に係止されるとともに、前記ペン先突出状態の筆記体3の後端に連結された操作体4の第1の解除突起42または第2の解除突起43が、前記可動部28を径方向に押圧変位させている。前記ペン先突出状態において、ペン先没入状態にある他の筆記体3の後端に連結された操作体4を前方にスライド操作したとき、前記他の筆記体3の後端に連結された操作体4の第2の解除突起43が、前記可動部28の溝の後端開口縁に摺接することにより前記可動部28が径方向に押圧変位される。そして、前記可動部28が、先にペン先突出状態にある筆記体3の後端に連結された操作体4を径方向外方に押し上げ、前記ペン先突出状態にある筆記体3の後端に連結された操作体4と前記係止壁部との係止状態が解除される。
本実施の形態における筆記体3及び操作体4の交換について説明する。(図6参照)
筆記体3を交換する際、蓋部7が軸筒2の後端の開口部23を閉鎖した状態から、蓋部7のヒンジ部74と反対側の操作端部を後方に押圧し、筒状取付部82と凸状係合部26との係合を解除し、蓋部7を後方に回動させ、軸筒2の後端の開口部23を開口する。前記軸筒2の後端の開口部23が開口した状態で、操作体4を取り出すことにより、その操作体4と互いに連結状態にある筆記体3を前記開口部23を介して軸筒2内から取り出し、その後、互いに連結状態にある新たな筆記体3と新たな操作体4とを前記開口部23を介して軸筒2内に挿入する。そして、蓋部7の当接壁部に各々の操作体4を当接させ、各々の操作体4を前方に押圧しながら蓋部7を前方に回動させ、その後、筒状取付部82と凸状係合部26とを係合させ、開口部23を閉鎖する。これにより、筆記体3及び操作体4の交換作業が終了する。
2 軸筒
2a 前軸
2b 後軸
21 前端孔
22 窓孔
23 開口部
24 脚部
25 連結部
25a 軸心部
25b 枝部
26 凸状係合部
26a 外向突起
27 クリップ
28 可動部
29 軸部
3 筆記体
31 ペン先
32 ペン先ホルダー
33 インキ収容管
4 操作体
41 操作部
42 第1の解除突起
43 第2の解除突起
44 嵌入部
45 鍔部
5 弾発体支持体
6 弾発体
7 蓋部
71 頂壁
72 周壁
73 取付孔
74 ヒンジ部
8 摩擦体
81 摩擦部
82 筒状取付部
82a 環状溝
82b 内向突起
Claims (2)
- 軸筒内に複数の筆記体を前後方向に移動可能に収容し、前記各々の筆記体の内部に熱変色性インキを収容し且つ前記各々の筆記体の前端に前記熱変色性インキが吐出可能なペン先を備え、前記各々の筆記体の後端に操作体を取り付け、前記各々の操作体を弾発体により後方に付勢し、前記軸筒の側壁に軸方向に延びる複数の窓孔を径方向に貫設し、前記各々の窓孔から径方向外方に前記各々の操作体の操作部を突出させ、一つの操作部を窓孔に沿って前方にスライドさせることにより、その一つの操作体が取り付けられた筆記体のペン先を軸筒の前端孔から突出させるとともに、先に突出状態にあった他の筆記体のペン先を軸筒内に没入させ、前記軸筒の後端に、前記各々の窓孔を後方に開口させる開閉自在の開口部を設け、前記開口部を介して筆記体及び操作体を連結状態で軸筒内から取り外し可能且つ軸筒内に挿入可能に構成し、前記軸筒の後端部に、前記開口部を開閉自在とする蓋部を設け、前記蓋部の外面に、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な、弾性材料からなる摩擦体を設けた多芯式熱変色性筆記具であって、
前記摩擦体が摩擦部と筒状取付部とからなり、前記軸筒の後端部に、後方に突出する凸状係合部を設け、前記蓋部に取付孔を軸方向に貫設し、前記取付孔の内面と摩擦体の筒状取付部の外面とを係合させるとともに前記摩擦部を蓋部の後面より後方に突出させ、前記蓋部による前記開口部の開閉に伴い、前記凸状係合部の外面と前記筒状取付部の内面とを係脱自在に係合させたことを特徴とする多芯式熱変色性筆記具。 - 前記筒状取付部の内面に内向突起を形成し、前記凸状係合部の外面に外向突起を形成し、前記蓋部による前記開口部の開閉に伴い、前記内向突起と前記外向突起とを係脱自在に乗り越え係合させる請求項1記載の多芯式熱変色性筆記具。
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