JP5968758B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発電デバイス(例えば、熱電発電デバイス)を備えた電力変換装置、特に、発電デバイスからの発電電力を最大発電電力に追従させる最大電力追従制御構成に関する。
発電デバイス(例えば、太陽電池素子、風力発電機、熱電発電素子など)により発電を行う発電システムにおいては、発電デバイスの発電効率を向上させるために、最大電力追従(MPPT:Maximum Power Point Trucking)制御を行うことが従来から知られている。
この最大電力追従制御としては、各種のものが提案されているが、一般的には山登り法(Hill Climbing Method)と呼ばれる手法による最大電力追従制御が多用されている(例えば、特許文献1の段落[0006]〜[0009]及び特許文献2の段落[0005]〜[0010]参照)。
図12は、従来の「山登り法」による最大電力追従制御を説明するためのP−V特性を示すグラフである。
「山登り法」による最大電力追従制御では、図12に示すように、発電デバイスから出力された発電電力Pと電圧Vとの相関関係を示すP−V特性αにおいて、環境変化(例えば、日射条件や風量等の天候の変化、熱電発電素子の高温側の温度変化など)で変動したP−V特性α2,α3の作動点Q1(変動前のP−V特性α1における最大発電電力Pmax1が得られていた作動点)において電圧Vを微小に移動させて変動後の発電電力として最大発電電力Pmax2,Pmax3が得られる最適な動作点(最大電力動作点)Q2,Q3に常に追従しながら最大発電電力Pmaxを引き出す制御を行う。
特開平09−056180号公報 特開2004−272803号公報
しかしながら、このような「山登り法」による最大電力追従制御では、P−V特性において微小に移動させる各動作点において発電電力を演算する必要があり、演算アルゴリズムが複雑となり、ひいては制御構成が複雑化する。
また、「山登り法」による最大電力追従制御では、P−V特性の動作点において電圧Vを微小に移動させながら最適な動作点(最大電力動作点)が得られるまでに何度も発電電力を計測する必要があるため、最大発電電力が得られるまでに時間を要する。
そこで、本発明は、発電デバイスを備えた電力変換装置であって、簡単な制御構成とすることができ、しかも最大電力動作点を得るまでに要する時間の短縮化を実現させることができる電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために、直流電圧源(或いは直流電流源)と内部抵抗(或いは内部コンダクタンス)とで等価的に構成することが可能な発電デバイスに着目し、この発電デバイスの出力端に負荷抵抗(或いは負荷コンダクタンス)が接続されたと仮定して、「最大電力伝送の定理」(所謂インピーダンス整合)を利用すれば、最大電力動作点を簡単に且つ迅速に得ることができることを見出し、本発明を完成した。ここで、「最大電力伝送の定理」とは、発電デバイスの内部抵抗の抵抗値(或いは内部コンダクタンスのコンダクタンス値)が負荷抵抗の抵抗値(或いは負荷コンダクタンスのコンダクタンス値)と等しいときに最大の発電電力が伝送される定理をいう。
さらに説明すると、発電デバイスから得られる発電電力を最大とするべく、前記発電デバイスの出力端に接続される電力変換装置によって前記発電デバイスの動作点を制御する場合において、前記発電デバイスを等価的に構成する内部抵抗の抵抗値を用いて、前記発電デバイスを等価的に構成する直流電圧源の電圧値を算出する式を導き出し、この式により算出した電圧値の1/2の値を前記電力変換装置の電圧目標値とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うことができる。
同様に、発電デバイスから得られる発電電力を最大とするべく、前記発電デバイスの出力端に接続される電力変換装置によって前記発電デバイスの動作点を制御する場合において、前記発電デバイスを等価的に構成する内部コンダクタンスのコンダクタンス値を用いて、前記発電デバイスを等価的に構成する直流電流源の電流値を算出する式を導き出し、この式により算出した電流値の1/2の値を前記電力変換装置の電流目標値とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うことができる。
なお、直流電圧源(或いは直流電流源)と内部抵抗(或いは内部コンダクタンス)とで等価的に構成することが可能な発電デバイスとしては、それには限定されないが、代表的には、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子を挙げることができる。
本発明は、かかる知見に基づくものであり、次の第1態様及び第2態様の電力変換装置を提供する。
[1]第1態様の電力変換装置
発電デバイスを備えた電力変換装置であって、一の時刻である第1時刻における前記発電デバイスの出力端における第1電圧値V1及び前記発電デバイスからの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻における前記発電デバイスの出力端における第2電圧値V2及び前記発電デバイスからの第2電流値I2をそれぞれ計測し、次の式(1)で求めた値を電圧目標値VX*にして前記発電デバイスの出力端における電圧Vが前記電圧目標値VX*になるように当該電力変換装置を動作させ、前記発電デバイスの出力端における前記電圧目標値VX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔVを与え、前記変動分ΔVが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔVが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることを特徴とする電力変換装置
VX*=(V1−(V1−V2)/(I1−I2)×I1)/2 …式(1)
なお、前記式(1)が導き出される過程については、後ほど図1を参照しながら詳しく説明する。
前記第1態様によれば、前記発電デバイスを等価的に構成する内部抵抗の抵抗値と等しい負荷抵抗の抵抗値となる電圧値として前記式(1)で求めた値を前記電圧目標値VX*とすることができる。そして、前記発電デバイスの出力端における電圧Vを制御するにあたり、前記式(1)で求めた値を前記電圧目標値VX*にして当該電力変換装置を動作させることにより、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、P−V特性の各動作点における発電電力の演算を行うことがなく、単純な演算式を用いることから、演算アルゴリズムを簡素化でき、これにより簡単な制御構成とすることが可能となる。しかも、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、最適な動作点(最大電力動作点)が得られるまでに何度も発電電力を計測する必要がなく、前回の計測値と今回の計測値とで最適な動作点(最大電力動作点)が得られることから、最大電力動作点を得るまでに要する時間の短縮化を実現させることが可能となる。
しかも、前記発電デバイスの出力端における前記電圧目標値VX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔVを与え、前記変動分ΔVが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔVが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とするので、前記第1電圧値V1と前記第2電圧値V2との差の絶対値や前記第1電流値I1と前記第2電流値I2との差の絶対値を大きくすることができ、従って、当該電力変換装置が動作することによって生じ得るノイズなどの影響を抑制した状態で計測精度を向上させることができ、これにより、安定的にかつ精度よく最大電力動作点を求めることが可能となる。
前記第1態様において、当該電力変換装置の一制御周期内で、当該電力変換装置に含まれるスイッチをオフさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオンさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とする態様を例示できる。
この特定事項では、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチのオン、オフのスイッチング動作を用いて当該電力変換装置の制御周期以下といった比較的短い時間で前記第1電圧値及び前記第1電流値と前記第2電圧値及び前記第2電流値とを計測することができる。従って、当該電力変換装置の制御周期以下といった非常に短い時間で最大電力動作点を求めることが可能となり、前記発電デバイスの発電電力の変動に対する応答性に優れる。しかも、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオフさせる直前の時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオンさせる直前の時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることで、それだけ、前記第1電圧値及び前記第1電流値と前記第2電圧値及び前記第2電流値とを計測する計測精度を向上させることができる。
前記第1態様において、当該電力変換装置としては、例えば、降圧形(的)DC−DCコンバータを挙げることができる。
[2]第2態様の電力変換装置
発電デバイスを備えた電力変換装置であって、一の時刻である第1時刻における前記発電デバイスの出力端における第1電圧値V1及び前記発電デバイスからの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻における前記発電デバイスの出力端における第2電圧値V2及び前記発電デバイスからの第2電流値I2をそれぞれ計測し、次の式(2)で求めた値を電流目標値IX*にして前記発電デバイスからの電流Iが前記電流目標値IX*になるように当該電力変換装置を動作させ、前記発電デバイスからの前記電流目標値IX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔIを与え、前記変動分ΔIが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔIが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることを特徴とする電力変換装置
IX*=(I1−(I1−I2)/(V1−V2)×V1)/2 …式(2)
なお、前記式(2)が導き出される過程については、後ほど図2を参照しながら詳しく説明する。
前記第2態様によれば、前記発電デバイスを等価的に構成する内部コンダクタンスのコンダクタンス値と等しい負荷コンダクタンスのコンダクタンス値となる電流値として前記式(2)で求めた値を前記電流目標値IX*とすることができる。そして、前記発電デバイスからの電流Iを制御するにあたり、前記式(2)で求めた値を前記電流目標値IX*にして当該電力変換装置を動作させることにより、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、P−V特性の各動作点における発電電力の演算を行うことがなく、単純な演算式を用いることから、演算アルゴリズムを簡素化でき、これにより簡単な制御構成とすることが可能となる。しかも、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、最適な動作点(最大電力動作点)が得られるまでに何度も発電電力を計測する必要がなく、前回の計測値と今回の計測値とで最適な動作点(最大電力動作点)が得られることから、最大電力動作点を得るまでに要する時間の短縮化を実現させることが可能となる。
しかも、前記発電デバイスからの前記電流目標値IX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔIを与え、前記変動分ΔIが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔIが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とするので、前記第1電圧値V1と前記第2電圧値V2との差の絶対値や前記第1電流値I1と前記第2電流値I2との差の絶対値を大きくすることができ、従って、当該電力変換装置が動作することによって生じ得るノイズなどの影響を抑制した状態で計測精度を向上させることができ、これにより、安定的にかつ精度よく最大電力動作点を求めることが可能となる。
前記第2態様において、当該電力変換装置の一制御周期内で、当該電力変換装置に含まれるスイッチをオフさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオンさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とする態様を例示できる。
この特定事項では、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチのオン、オフのスイッチング動作を用いて当該電力変換装置の制御周期以下といった比較的短い時間で前記第1電圧値及び前記第1電流値と前記第2電圧値及び前記第2電流値とを計測することができる。従って、当該電力変換装置の制御周期以下といった非常に短い時間で最大電力動作点を求めることが可能となり、前記発電デバイスの発電電力の変動に対する応答性に優れる。しかも、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオフさせる直前の時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオンさせる直前の時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることで、それだけ、前記第1電圧値及び前記第1電流値と前記第2電圧値及び前記第2電流値を計測する計測精度とを向上させることができる。
前記第2態様において、当該電力変換装置としては、例えば、昇圧形(的)DC−DCコンバータを挙げることができる。
本発明によると、簡単な制御構成とすることができ、しかも最大電力動作点を得るまでに必要な時間の短縮化を実現させることが可能となる。
発電デバイスを直流電圧源と内部抵抗とで等価的に構成した等価回路において、発電デバイスの出力端に負荷抵抗が接続された状態を示す回路図であって、(a)は、発電デバイスに第1負荷抵抗が接続されている状態を示す図であり、(b)は、発電デバイスに第2負荷抵抗が接続されている状態を示す図である。 発電デバイスを直流電流源と内部コンダクタンスとで等価的に構成した等価回路において、発電デバイスの出力端に負荷コンダクタンスが接続された状態を示す回路図であって、(a)は、発電デバイスに第1負荷コンダクタンスが接続されている状態を示す図であり、(b)は、発電デバイスに第2負荷コンダクタンスが接続されている状態を示す図である。 本実施の形態に係る最大電力追従制御構成を備えた制御装置により発電電力を制御する発電システムの概略構成を示すシステムブロック図であって、制御装置からの電圧目標値により電力変換装置を動作させる回路構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係る最大電力追従制御構成を備えた制御装置により発電電力を制御する発電システムの概略構成を示すシステムブロック図であって、制御装置からの電流目標値により電力変換装置を動作させる回路構成の一例を示す図である。 記憶部において第1電圧値及び第1電流値並びに第2電圧値及び第2電流値が格納される格納テーブルのデータ構造を示す模式図である。 第1電圧値及び第1電流値並びに第2電圧値及び第2電流値を計測するタイミングを説明するためのグラフであって、(a)は、電力変換装置に含まれるスイッチのスイッチドライブ信号及びサンプリング信号の時間的変化を示すグラフであり、(b)は、発電デバイスの出力端における電圧の時間的変化を示すグラフであり、(c)は、発電デバイスからの電流の時間的変化を示すグラフである。 図3及び図4に示す制御装置による最大電力追従制御の一制御例を示すフローチャートである。 第1電圧値及び第1電流値並びに第2電圧値及び第2電流値の計測精度の向上に寄与する制御構成を説明するためのグラフであって、(a)は、電圧目標値及び発電デバイスの出力端における電圧の時間的変化を示すグラフであり、(b)は、電流目標値及び発電デバイスからの電流の時間的変化を示すグラフである。 発電デバイスからの電流を制御する最大電力追従制御構成に対するシミュレーションに用いた回路図である。 発電デバイスからの電流を制御する最大電力追従制御構成に対するシミュレーション結果を示すグラフであって、(a)は、直流電流源の出力端における直流電圧の電圧値の時間的変化を示すグラフであり、(b)は、式(2)を用いて算出された電流目標値及び発電デバイスからの電流の時間的変化を示すグラフであり、(c)は、発電デバイスの出力端における電圧Vの時間的変化を示すグラフであり、(d)は、発電デバイスからの電流と発電デバイスの出力端における電圧とを掛け合わせた発電電力の時間的変化を示すグラフであり、(e)は、発電電力から理想電力を差し引いて理想電力で割った追従誤差率を示すグラフである。 内部コンダクタンスのコンダクタンス値を変化させたシミュレーション結果を示すグラフであって、(a)は、内部コンダクタンスのコンダクタンス値の時間的変化を示すグラフであり、(b)は、式(2)を用いて算出された電流目標値及び発電デバイスからの電流の時間的変化を示すグラフであり、(c)は、発電電力から理想電力を差し引いて理想電力で割った追従誤差率を示すグラフである。 従来の「山登り法」による最大電力追従制御を説明するためのP−V特性を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
−発電デバイスの等価回路1−
図1は、発電デバイス10を直流電圧源11aと内部抵抗12aとで等価的に構成した等価回路において、発電デバイス10の出力端10a,10bに負荷抵抗21,22が接続された状態を示す回路図である。図1(a)は、発電デバイス10に第1負荷抵抗21が接続されている状態を示しており、図1(b)は、発電デバイス10に第2負荷抵抗22が接続されている状態を示している。
図1に示す回路構成においては、発電デバイス10の出力端10a,10bに負荷抵抗21,22が接続されたと仮定して、「最大電力伝送の定理」(すなわち発電デバイス10(ここでは熱電発電素子)の内部抵抗12aの抵抗値rGが負荷抵抗21,22の抵抗値R1,R2と等しいときに発電デバイス10の発電電力が最大発電電力となること)を利用すれば、最大電力動作点を簡単に且つ迅速に得ることができる。
つまり、発電デバイス10から得られる発電電力を最大とするべく、発電デバイス10の出力端10a,10bに接続される電力変換装置(例えば、後述する図3に示す降圧形DC−DCコンバータ等の電力変換装置40a(電力変換器))によって発電デバイス10の動作点を制御する場合において、発電デバイス10を等価的に構成する内部抵抗12aの抵抗値rGを用いて、発電デバイス10を等価的に構成する直流電圧源11aの直流電圧の電圧値VGを算出する式を導き出す。
すなわち、発電デバイス10の等価回路において第1負荷抵抗21が接続されている状態(図1(a)参照)での発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧(直流電圧)をV1とし、発電デバイス10からの電流(直流電流)をI1とし、発電デバイス10の等価回路において第2負荷抵抗22が接続されている状態(図1(b)参照)での発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧(直流電圧)をV2とし、発電デバイス10からの電流(直流電流)をI2とすると、
直流電圧源11aの電圧値VGは、次の式(3)及び式(4)となる。
VG=I1×rG+V1 …式(3)
VG=I2×rG+V2 …式(4)
式(3)と式(4)とは等しいことから、
I1×rG+V1=I2×rG+V2
となり、
右辺のI2×rGを左辺に移行させ、左辺のV1を右辺に移行させて整理すると、
rG×(I1−I2)=V2−V1
となり、
両辺を(I1−I2)で割ると、
rG=(V2−V1)/(I1−I2) …式(5)
となる。
次に、式(5)を式(3)に代入すると、
VG=I1×(V2−V1)/(I1−I2)+V1 …式(6)
となり、
また、式(5)を式(4)に代入すると、
VG=I2×(V2−V1)/(I1−I2)+V2 …式(7)
となる。
ここで、式(6)と式(7)とのうち何れを採用しても、同じ結果が得られることから、式(6)と式(7)とのうち何れを採用してもよい。よって、式(6)を採用して変形すると、
VG=V1−(V1−V2)/(I1−I2)×I1 …式(8)
となる。
そして、内部抵抗12aの抵抗値rGが負荷抵抗21,22の抵抗値R1,R2と等しいときに発電デバイス10の発電電力が最大発電電力となることから、最大発電電力となる発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vは、式(8)により算出した直流電圧源11aの電圧値VGの1/2(=R1/(rG+R1)又はR2/(rG+R2)、但しrG=R1=R2)の値のときである。
よって、式(8)により算出した直流電圧源11aの電圧値VGの1/2の値を電力変換装置の電圧目標値VX*(式(1)参照)とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うことができる。
VX*=(V1−(V1−V2)/(I1−I2)×I1)/2 …式(1)
なお、式(6)と式(7)とは同じ結果が得られることから、式(6)及び式(7)の平均を取った値も同じ結果になる。よって、式(6)及び式(7)の平均を取った値を直流電圧源11aの電圧値VGとし、
VG={(I1+I2)×(V2−V1)/(I1−I2)+(V1+V2)}/2
これを変形すると、
VG={(V1+V2)−(V1−V2)/(I1−I2)×(I1+I2)}/2 …式(9)
こうして得られた式(9)により算出した直流電圧源11aの電圧値VGの1/2の値を電力変換装置の電圧目標値VX*(式(10)参照)とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うようにしてもよい。
VX*={(V1+V2)−(V1−V2)/(I1−I2)×(I1+I2)}/4 …式(10)
つまり、式(10)の演算式と式(1)の演算式とは概念的に等価であり、式(10)の演算式は、式(1)の演算式の均等範囲に属する。
−発電デバイスの等価回路2−
図2は、発電デバイス10を直流電流源11bと内部コンダクタンス12bとで等価的に構成した等価回路において、発電デバイス10の出力端10a,10bに負荷コンダクタンス31,32が接続された状態を示す回路図である。図2(a)は、発電デバイス10に第1負荷コンダクタンス31が接続されている状態を示しており、図2(b)は、発電デバイス10に第2負荷コンダクタンス32が接続されている状態を示している。
図2に示す回路構成においては、発電デバイス10の出力端10a,10bに負荷コンダクタンス31,32が接続されたと仮定して、「最大電力伝送の定理」(すなわち発電デバイス10(ここでは熱電発電素子)の内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが負荷コンダクタンス31,32のコンダクタンス値G1,G2と等しいときに発電デバイス10の発電電力が最大発電電力となること)を利用すれば、最大電力動作点を簡単に且つ迅速に得ることができる。
つまり、発電デバイス10から得られる発電電力を最大とするべく、発電デバイス10の出力端10a,10bに接続される電力変換装置(例えば、後述する図4に示す昇圧形DC−DCコンバータ等の電力変換装置40b(電力変換器))によって発電デバイス10の動作点を制御する場合において、発電デバイス10を等価的に構成する内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGを用いて、発電デバイス10を等価的に構成する直流電流源11bの直流電流の電流値IGを算出する式を導き出す。
すなわち、発電デバイス10の等価回路において第1負荷コンダクタンス31が接続されている状態(図2(a)参照)での発電デバイス10からの電流(直流電流)をI1とし、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧(直流電圧)をV1とし、発電デバイス10の等価回路において第2負荷コンダクタンス32が接続されている状態(図2(b)参照)での発電デバイス10からの電流(直流電流)をI2とし、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧(直流電圧)をV2とすると、
直流電流源11bの電流値IGは、次の式(11)及び式(12)となる。
IG=V1×gG+I1 …式(11)
IG=V2×gG+I2 …式(12)
式(11)と式(12)とは等しいことから、
V1×gG+I1=V2×gG+I2
となり、
右辺のV2×gGを左辺に移行させ、左辺のI1を右辺に移行させて整理すると、
gG×(V1−V2)=I2−I1
となり、
両辺を(V1−V2)で割ると、
gG=(I2−I1)/(V1−V2) …式(13)
となる。
次に、式(13)を式(11)に代入すると、
IG=V1×(I2−I1)/(V1−V2)+I1 …式(14)
となり、
また、式(13)を式(12)に代入すると、
IG=V2×(I2−I1)/(V1−V2)+I2 …式(15)
となる。
ここで、式(14)と式(15)とのうち何れを採用しても、同じ結果が得られることから、式(14)と式(15)とのうち何れを採用してもよい。よって、式(14)を採用して変形すると、
IG=I1−(I1−I2)/(V1−V2)×V1 …式(16)
となる。
そして、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが負荷コンダクタンス31,32のコンダクタンス値G1,G2と等しいときに発電デバイス10の発電電力が最大発電電力となることから、最大発電電力となる発電デバイス10からの電流Iは、式(16)により算出した直流電流源11bの電流値IGの1/2(=G1/(gG+G1)又はG2/(gG+G2)、但しgG=G1=G2)の値のときである。
よって、式(16)により算出した直流電流源11bの電流値IGの1/2の値を電力変換装置の電流目標値IX*(式(2)参照)とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うことができる。
IX*=(I1−(I1−I2)/(V1−V2)×V1)/2 …式(2)
なお、式(14)と式(15)とは同じ結果が得られることから、式(14)及び式(15)の平均を取った値も同じ結果になる。よって、式(14)及び式(15)の平均を取った値を直流電流源11bの電流値IGとし、
IG={(V1+V2)×(I2−I1)/(V1−V2)+(I1+I2)}/2
これを変形すると、
IG={(I1+I2)−(I1−I2)/(V1−V2)×(V1+V2)}/2 …式(17)
こうして得られた式(17)により算出した直流電流源11bの電流値IGの1/2の値を電力変換装置の電流目標値IX*(式(18)参照)とすることにより、簡単に且つ迅速に最大電力追従制御を行うようにしてもよい。
IX*={(I1+I2)−(I1−I2)/(V1−V2)×(V1+V2)}/4 …式(18)
つまり、式(18)の演算式と式(2)との演算式は概念的に等価であり、式(18)の演算式は、式(2)の演算式の均等範囲に属する。
−最大電力追従制御構成を備えた制御装置について−
次に、本実施の形態に係る最大電力追従制御構成を備えた制御装置100a,100bについて以下に説明する。
図3及び図4は、本実施の形態に係る最大電力追従制御構成を備えた制御装置100a,100bにより発電電力を制御する発電システム200a,200bの概略構成を示すシステムブロック図である。図3は、制御装置100aからの電圧目標値VX*により電力変換装置40aを動作させる回路構成の一例を示しており、図4は、制御装置100bからの電流目標値IX*により電力変換装置40bを動作させる回路構成の一例を示している。なお、図3及び図4において、実質的に同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
図3及び図4に示す発電システム200a,200bは、発電デバイス10,10と、電力変換装置40a,40bと、電圧計測装置50,50と、電流計測装置60,60と、制御装置100a,100bとを備えている。
発電システム200a,200bにおいて、発電デバイス10は、出力端10a,10bが電力変換装置40a,40bの入力端41,42に接続されている。電圧計測装置50は、入力端51,52が発電デバイス10の出力端10a,10bに接続され、かつ、出力端53が制御装置100a,100bの入力系に接続されている。これにより、電圧計測装置50は、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vの電圧値V1,V2を制御装置100a,100bに送ることができる。電流計測装置60は、一方の入力端61が発電デバイス10の一方の出力端10aに、他方の入力端62が電力変換装置40a,40bの一方の入力端41に接続され、かつ、信号出力端63が制御装置100a,100bの入力系に接続されている。これにより、電流計測装置60は、発電デバイス10からの電流Iの電流値I1,I2を制御装置100a,100bに送ることができる。また、制御装置100a,100bは、出力系が電力変換装置40a,40bの信号入力端45に接続されている。これにより、制御装置100a,100bは、発電デバイス10の出力端10a,10bの電圧Vを電圧目標値VX*にする制御信号(PWM信号)、及び、発電デバイス10からの電流Iを電流目標値IX*にする制御信号(PWM信号)をそれぞれ電力変換装置40a,40bに送ることができる。そして、電力変換装置40a,40bは、出力端43,44が負荷70に接続される。ここでは、負荷70は、バッテリー等の蓄電手段とすることができる。
電力変換装置40a,40bは、スイッチング素子であるスイッチSWと、インダクタLと、ダイオードDと、キャパシタCとを備えている。
図3に示す電力変換装置40aは、ここでは、降圧形のDC−DCコンバータとされており、スイッチSWの一方の端子が一方の入力端41に接続され、スイッチSWの他方の端子がインダクタLの一端に接続され、インダクタLの他端が一方の出力端43に接続されている。さらに、電力変換装置40aは、ダイオードDのカソード側がスイッチSWとインダクタLとを接続する接続ラインに接続され、ダイオードDのアノード側が他方の入力端42と他方の出力端44とを接続する接続ラインに接続され、キャパシタCが入力端41と入力端42の間に接続されている。また、電力変換装置40aは、スイッチSWの信号入力側が信号入力端45に接続されている。
また、図4に示す電力変換装置40bは、ここでは、昇圧形のDC−DCコンバータとされており、インダクタLの一端が一方の入力端41に接続され、インダクタLの他端がダイオードDのアノード側に接続され、ダイオードDのカソード側が一方の出力端43に接続されている。さらに、電力変換装置40bは、スイッチSWの一方の端子がインダクタLとダイオードDとを接続する接続ラインに接続され、スイッチSWの他方の端子が他方の入力端42と他方の出力端44とを接続する接続ラインに接続され、キャパシタCが出力端43と出力端44の間に接続されている。なお、負荷70にキャパシタ要素が含まれる場合には前記キャパシタを省略してもよい。また、電力変換装置40bは、スイッチSWの信号入力側が信号入力端45に接続されている。
制御装置100a,100bは、CPU(Central Processing Unit)等の処理部101,101と、記憶部102,102とを備えている。記憶部102は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶装置を含み、各種制御プログラムや後述する演算式及び格納テーブルを記憶するようになっている。
図3に示す制御装置100aは、発電デバイス10から得られる発電電力を最大とするべく、処理部101によって、制御プログラムを記憶部102から読み出し、読み出した制御プログラムを実行することで、電圧目標値VX*を演算し、発電デバイス10の出力端10a,10bの電圧Vが電圧目標値VX*になるように、発電デバイス10の出力端10a,10bに接続される電力変換装置40aをパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)によって作動制御し、出力電圧Vdと出力電流Idとの積である出力電力を負荷70に供給する構成とされている。
詳しくは、制御装置100aは、一の時刻である第1時刻T1における発電デバイス10の出力端10a,10bにおける第1電圧値V1及び発電デバイス10からの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻T2における発電デバイス10の出力端10a,10bにおける第2電圧値V2及び発電デバイス10からの第2電流値I2をそれぞれ計測する計測手段M1aと、計測手段M1aにて計測した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を次の式(1)又は式(10)に代入して電圧目標値VX*を演算する演算手段M2aと、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vを制御するにあたり、電圧Vが演算手段M2aにて演算した電圧目標値VX*になるように電力変換装置40aを動作させる動作手段M3aとを備えている。ここで、式(1)又は式(10)の演算式は、記憶部102に予め記憶されている。
VX*=(V1−(V1−V2)/(I1−I2)×I1)/2 …式(1)
VX*={(V1+V2)−(V1−V2)/(I1−I2)×(I1+I2)}/4 …式(10)
かかる構成を備えた制御装置100aでは、発電デバイス10から出力された発電電力Pと電圧Vとの相関関係を示すP−V特性の動作点を最適な動作点(最大電力動作点)にすることができる。なお、上記では電力変換装置(電力変換器)として降圧形DC−DCコンバータを適用しているが、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vを目標値に制御できる電力変換装置(電力変換器)であれば特に構成は限定されるものではない。
また、図4に示す制御装置100bは、発電デバイス10から得られる発電電力を最大とするべく、処理部101によって、制御プログラムを記憶部102から読み出し、読み出した制御プログラムを実行することで、電流目標値IX*を演算し、発電デバイス10からの電流Iが電流目標値IX*になるように、発電デバイス10の出力端10a,10bに接続される電力変換装置40bをパルス幅変調(PWM)によって作動制御し、出力電流Idと出力電圧Vdとの積である出力電力を負荷70に供給する構成とされている。
詳しくは、制御装置100bは、一の時刻である第1時刻T1における発電デバイス10の出力端10a,10bにおける第1電圧値V1及び発電デバイス10からの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻T2における発電デバイス10の出力端10a,10bにおける第2電圧値V2及び発電デバイス10からの第2電流値I2をそれぞれ計測する計測手段M1bと、計測手段M1bにて計測した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を次の式(2)又は式(18)に代入して電流目標値IX*を演算する演算手段M2bと、発電デバイス10からの電流Iを制御するにあたり、電流Iが演算手段M2bにて演算した電流目標値IX*になるように電力変換装置40bを動作させる動作手段M3bとを備えている。ここで、式(2)又は式(18)の演算式は、記憶部102に予め記憶されている。
IX*=(I1−(I1−I2)/(V1−V2)×V1)/2 …式(2)
IX*={(I1+I2)−(I1−I2)/(V1−V2)×(V1+V2)}/4 …式(18)
かかる構成を備えた制御装置100bでは、発電デバイス10から出力された発電電力Pと電圧Vとの相関関係を示すP−V特性の動作点を最適な動作点(最大電力動作点)にすることができる。なお、上記では電力変換装置(電力変換器)として昇圧形DC−DCコンバータを適用しているが、発電デバイス10からの電流Iを目標値に制御できる電力変換装置(電力変換器)であれば特に構成は限定されるものではない。
本実施の形態では、制御装置100a,100bにおける計測手段M1a,M1bは、第1時刻T1及び第2時刻T2において発電デバイス10の出力端10a,10bにおける第1電圧値V1及び第2電圧値V2を電圧計測装置50にて計測し、電圧計測装置50にて計測した第1電圧値V1及び第2電圧値V2を記憶部102に格納する。また、制御装置100a,100bにおける計測手段M1a,M1bは、第1時刻T1及び第2時刻T2において発電デバイス10からの第1電流値I1及び第2電流値I2を電流計測装置60にて計測し、電流計測装置60にて計測した第1電流値I1及び第2電流値I2を記憶部102に格納する。
詳しくは、制御装置100a,100bは、第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を予め定めた所定のタイミング毎に連続的に記憶部102に格納し、第1時刻T1(前回)の計測値及び第2時刻T2(今回)の計測値を所定のタイミング毎に常に更新する。
図5は、記憶部102において第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2が格納される格納テーブルTLのデータ構造を示す模式図である。
図5に示すように、記憶部102には、格納テーブルTLが設けられている。格納テーブルTLには、第1時刻T1での第1電圧値V1及び第1電流値I1を格納する第1格納テーブルTL1と、第2時刻T2での第2電圧値V2及び第2電流値I2を格納する第2格納テーブルTL2とが設けられている。
具体的には、制御装置100a,100bは、第1時刻T1に第1電圧値V1及び第1電流値I1を計測して第1時刻T1の第1電圧値V1及び第1電流値I1を第1格納テーブルTL1に格納する。次に、制御装置100a,100bは、第2時刻T2に第2電圧値V2及び第2電流値I2を計測して第2時刻T2の第2電圧値V2及び第2電流値I2を第2格納テーブルTL2に格納して演算手段M2a,M2b及び動作手段M3a,M3bの実行後に、第2格納テーブルTL2における第2時刻T2の第2電圧値V2及び第2電流値I2を第1時刻T1の第1電圧値V1及び第1電流値I1として第1格納テーブルTL1に格納し、これらの動作を繰り返す。
そして、図3に示す制御装置100aでは、演算手段M2aは、第1格納テーブルTL1に格納した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2格納テーブルTL2に格納した第2電圧値V2及び第2電流値I2を読み出して式(1)又は式(10)に代入することで電圧目標値VX*を算出する構成とされている。動作手段M3aは、発電デバイス10の出力端10a,10bの電圧Vが演算手段M2aにて算出した電圧目標値VX*になるように電力変換装置40aにおけるスイッチSWのスイッチング制御を行うように構成されている。
また、図4に示す制御装置100bでは、演算手段M2bは、第1格納テーブルTL1に格納した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2格納テーブルTL2に格納した第2電圧値V2及び第2電流値I2を読み出して式(2)又は式(18)に代入することで電流目標値IX*を算出する構成とされている。動作手段M3bは、発電デバイス10からの電流Iが演算手段M2bにて算出した電流目標値IX*になるように電力変換装置40bにおけるスイッチSWのスイッチング制御を行うように構成されている。
ところで、発電デバイス10の発電電力の変動に即応するためには、第1電圧値V1及び第1電流値I1の計測タイミングと、第2電圧値V2及び第2電流値I2の計測タイミングとの間の時間をできるだけ小さくする必要がある。かかる観点から、第1電圧値V1及び第1電流値I1の計測と第2電圧値V2及び第2電流値I2の計測とを電力変換装置40a,40bの一制御周期τa内で行うことが好ましい。この点に関し、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWを電圧V及び電流Iが最小又は最大となるように作動させるタイミングで第1電圧値V1及び第1電流値I1の計測並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を計測すれば、式(1)又は式(10)或いは式(2)又は式(18)に含まれる第1電圧値V1と第2電圧値V2との差の絶対値(|V1−V2|)や第1電流値I1と第2電流値I2との差の絶対値(|I1−I2|)が最も大きくなり、計測精度が向上する。一方、電力変換装置40a,40bは、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWが作動(オン、オフ)するタイミングでは、スイッチSWが作動する際にノイズが発生しやすいため、このタイミング又はその直後で第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を計測すると、計測精度が悪化する。
そこで、本実施の形態において、計測手段M1aは、電力変換装置40aの一制御周期τa内で、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオフさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオンさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする。詳しくは、計測手段M1aは、一制御周期τa内で、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオフさせて発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vが最小となる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオンさせて発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vが最大となる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする。
また、計測手段M1bは、電力変換装置40bの一制御周期τa内で、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオフさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオンさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする。詳しくは、計測手段M1bは、一制御周期τa内で、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオフさせて発電デバイス10からの電流Iが最大となる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオンさせて発電デバイス10からの電流Iが最小となる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする。
図6は、第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を計測するタイミングを説明するためのグラフである。図6(a)は、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Sa及びサンプリング信号Sbの時間的変化を示しており、図6(b)は、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vの時間的変化を示しており、図6(c)は、発電デバイス10からの電流Iの時間的変化を示している。
図6に示すように、計測手段M1a,M1bは、サンプリング信号Sbの立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングとで発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図6(b)参照)の電圧値V1,V2と発電デバイス10からの電流I(図6(c)参照)の電流値I1,I2とを計測する。
そして、図6に示す例では、計測手段M1a,M1bは、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Saがオフするタイミングtoffの直前であって、タイミングtoffよりも予め定めた所定時間δtoff(図6(a)参照)だけ早いタイミングの発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図6(b)参照)の第1電圧値V1(又は第2電圧値V2)と発電デバイス10からの電流I(図6(c)参照)の第1電流値I1(又は第2電流値I2)とをサンプリング信号Sbの立ち上がりタイミング(図6(a)参照)で計測する構成とされている。
すなわち、サンプリング信号Sbの立ち上がりタイミングは、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Saがオフするタイミングtoffの直前の時刻とされている。これにより、第1電圧値V1(又は第2電圧値V2)(図6(b)参照)を計測する第1時刻T1(又は第2時刻T2)を発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vが下降から上昇へと切り替わる頂点の直前とし、第1電流値I1(又は第2電流値I2)(図6(c)参照)を計測する第1時刻T1(又は第2時刻T2)を発電デバイス10からの電流Iが上昇から下降へと切り替わる頂点の直前とすることができる。
また、図6に示す例では、計測手段M1a,M1bは、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Saがオンするタイミングtonの直前であって、タイミングtonよりも予め定めた所定時間δton(図6(a)参照)だけ早いタイミングの発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図6(b)参照)の第2電圧値V2(又は第1電圧値V1)と発電デバイス10からの電流I(図6(c)参照)の第2電流値I2(又は第1電流値I1)とをサンプリング信号Sbの立ち下がりタイミング(図6(a)参照)で計測する構成とされている。
すなわち、サンプリング信号Sbの立ち下がりタイミングは、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Saがオンするタイミングtonの直前とされている。これにより、第2電圧値V2(又は第1電圧値V1)(図6(b)参照)を計測する第2時刻T2(又は第1時刻T1)を第1時刻T1(又は第2時刻T2)以降の次に発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vが上昇からへ下降と切り替わる頂点の直前とし、第2電流値I2(又は第1電流値I1)(図6(c)参照)を計測する第2時刻T2(又は第1時刻T1)を第1時刻T1(又は第2時刻T2)以降の次に発電デバイス10からの電流Iが下降から上昇へと切り替わる頂点の直前とすることができる。
なお、図6に示す例では、所定時間δtoffと所定時間δtonとは、同じ時間とされており、具体的には、2μsecとされている。但し、それに限定されるものではなく、所定時間δtoffと所定時間δtonとは異なる時間とされていてもよい。また、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのスイッチドライブ信号Saの制御周期τaは、パルス幅変調(PWM)のスイッチング周期とされており、例えば、100μsecとすることができる。
図7は、図3及び図4に示す制御装置100a,100bによる最大電力追従制御の一制御例を示すフローチャートである。
図7に示す最大電力追従制御では、図6に示す計測タイミングで第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を計測している。すなわち、先ず、制御装置100a,100bは、サンプリング信号Sbが立ち上がりタイミング又は立ち下がりタイミングになるまで待機し(ステップS1:No)、サンプリング信号Sbが立ち上がりタイミング又は立ち下がりタイミングになると(ステップS1:Yes)、第1時刻T1の電圧値及び電流値として電圧計測装置50及び電流計測装置60にて第1電圧値V1及び第1電流値I1をそれぞれ計測し(ステップS2)、得られた第1電圧値V1及び第1電流値I1を格納テーブルTLにおける第1格納テーブルTL1(図5参照)に格納する(ステップS3)。
次に、制御装置100a,100bは、サンプリング信号Sbが立ち下がりタイミング又は立ち上がりタイミングになるまで待機し(ステップS4:No)、サンプリング信号Sbが立ち下がりタイミング又は立ち上がりタイミングになると(ステップS4:Yes)、第2時刻T2の電圧値及び電流値として電圧計測装置50及び電流計測装置60にて第2電圧値V2及び第2電流値I2をそれぞれ計測し(ステップS5)、得られた第2電圧値V2及び第2電流値I2を格納テーブルTLにおける第2格納テーブルTL2(図5参照)に格納する(ステップS6)。
次に、図3に示す発電システム200aの場合には、制御装置100aは、記憶部102に予め記憶されている式(1)又は式(10)の演算式を読み出すと共に格納テーブルTLに格納されている第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を読み出し、読み出した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を式(1)又は式(10)の演算式に代入して電圧目標値VX*を算出し(ステップS7)、電圧目標値VX*により電力変換装置40aにおけるスイッチSWを動作させる(ステップS8)。
一方、図4に示す発電システム200bの場合には、制御装置100bは、記憶部102に予め記憶されている式(2)又は式(18)の演算式を読み出すと共に格納テーブルTLに格納されている第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を読み出し、読み出した第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を式(2)又は式(18)の演算式に代入して電流目標値IX*を算出し(ステップS7)、電流目標値IX*により電力変換装置40bにおけるスイッチSWを動作させる(ステップS8)。
次に、制御装置100a,100bは、格納テーブルTLにおける第2格納テーブルTL2に格納されている第2時刻T2の第2電圧値V2及び第2電流値I2を第1時刻T1の第1電圧値V1及び第1電流値I1として格納テーブルTLにおける第1格納テーブルTL1に格納し(ステップS9)、ステップS4〜ステップS9の処理を繰り返す。
なお、図7に示す制御例では、第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2を周期的に計測するようにしたが、任意の時刻で計測するようにしてもよい。
以上説明したように、図3に示す制御装置100aでは、発電デバイス10を等価的に構成する内部抵抗12a(図1参照)の抵抗値rGと等しい第1負荷抵抗21(図1(a)参照)の抵抗値R1及び第2負荷抵抗22(図1(b)参照)の抵抗値R2となる直流電圧源11aの電圧値VGとして式(1)又は式(10)で求めた値を電圧目標値VX*とすることができる。そして、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vを制御するにあたり、式(1)又は式(10)で求めた値を電圧目標値VX*にして電力変換装置40aを動作させる。また、図4に示す制御装置100aでは、発電デバイス10を等価的に構成する内部コンダクタンス12b(図2参照)のコンダクタンス値gGと等しい第1負荷コンダクタンス31(図2(a)参照)のコンダクタンス値G1及び第2負荷コンダクタンス31(図2(b)参照)のコンダクタンス値G2となる直流電流源11bの電流値IGとして式(2)又は式(18)で求めた値を電流目標値IX*とすることができる。そして、発電デバイス10からの電流Iを制御するにあたり、式(2)又は式(18)で求めた値を電流目標値IX*にして電力変換装置40bを動作させる。
従って、図3及び図4に示す制御装置100a,100bによると、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、P−V特性α(図12参照)の各動作点における発電電力の演算を行うことがなく、単純な演算式を用いることから、演算アルゴリズムを簡素化でき、これにより簡単な制御構成とすることが可能となる。しかも、従来の「山登り法」による最大電力追従制御の如く、最適な動作点(最大電力動作点)が得られるまでに何度も発電電力を計測する必要がなく、前回の計測と今回の計測とで最適な動作点(最大電力動作点)が得られることから、最大電力動作点を得るまでに要する時間の短縮化を実現させることが可能となる。
また、電力変換装置40a,40bに含まれるスイッチSWのオン、オフのスイッチング動作を用いてスイッチSWの制御周期τa(スイッチング周期)以下(具体的には制御周期τa×デューティー比及び制御周期τa×(1−デューティー比))といった比較的短い時間で第1電圧値V1及び第1電流値I1と第2電圧値V2及び第2電流値I2とを計測することができる。従って、スイッチSWの制御周期τa(スイッチング周期)以下(具体的には制御周期τa×デューティー比及び制御周期τa×(1−デューティー比))といった非常に短い時間で最大電力動作点を求めることが可能となり、発電デバイス10の発電電力の変動に対する応答性に優れる。しかも、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオフさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40aに含まれるスイッチSWをオンさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とすることで、また、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオフさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、電力変換装置40bに含まれるスイッチSWをオンさせる直前の時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とすることで、それだけ、第1電圧値V1及び第1電流値I1と第2電圧値V2及び第2電流値I2とを計測する計測精度を向上させることができる。
−その他の実施形態−
ところで、電力変換装置40a,40bは、動作することによって、通常は、ノイズが発生するため、式(1)又は式(10)或いは式(2)又は式(18)に含まれる第1電圧値V1と第2電圧値V2との差の絶対値(|V1−V2|)や第1電流値I1と第2電流値I2との差の絶対値(|I1−I2|)が小さいと、計測精度が悪化する。
そこで、図3に示す制御装置100aにおいて、計測手段M1aは、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧目標値VX*に電力変換装置40aの制御周期τa(スイッチング周期)よりも長い予め定めた所定周期τbで周期的な変動分ΔV(−Vx〜+Vx)を与える構成とされている。また、計測手段M1aは、変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最大(+Vx)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最小(−Vx)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする構成とされている。ここで、所定周期τbは、それには限定されないが、制御周期τa(スイッチング周期)の10倍以上を例示できる。
また、図4に示す制御装置100bにおいて、計測手段M1bは、発電デバイス10からの電流目標値IX*に電力変換装置40bの制御周期τa(スイッチング周期)よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔI(−Ix〜+Ix)を与える構成とされている。また、計測手段M1bは、変動分ΔI(−Ix〜+Ix)が最大(+Ix)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、変動分ΔI(−Ix〜+Ix)が最小(−Ix)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とする構成とされている。ここで、所定周期τbは、それには限定されないが、制御周期τa(スイッチング周期)の10倍以上を例示できる。
図8は、第1電圧値V1及び第1電流値I1並びに第2電圧値V2及び第2電流値I2の計測精度の向上に寄与する制御構成を説明するためのグラフである。図8(a)は、電圧目標値VX*及び発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vの時間的変化を示しており、図8(b)は、電流目標値IX*及び発電デバイス10からの電流Iの時間的変化を示している。
図8(a)に示すグラフでは、電圧目標値VX*を所定振幅Vaかつ所定周期τbで強制的に変動させた状態を示している。このため、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vは、電圧目標値VX*の変動に伴って変動している。このような状態において、図8(a)に示す例では、第1時刻T1(又は第2時刻T2)は、変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最大(+Vx)となる時刻(すなわち電圧目標値VX*が最も大きくなる時刻)とされており、第2時刻T2(又は第1時刻T1)は、第1時刻T1(又は第2時刻T2)を含む一所定周期τb内又は連続する複数の所定周期τb,…内で変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最小(−Vx)となる時刻(すなわち電圧目標値VX*が最も小さくなる時刻)とされている。
図8(b)に示すグラフでは、電流目標値IX*を所定振幅Iaかつ所定周期τbで強制的に変動させた状態を示している。このため、発電デバイス10からの電流Iは、電流目標値IX*の変動に伴って変動している。このような状態において、図8(b)に示す例では、第1時刻T1(又は第2時刻T2)は、変動分ΔI(−Ix〜+Ix)が最大(+Ix)となる時刻(すなわち電流目標値IX*が最も大きくなる時刻)とされており、第2時刻T2(又は第1時刻T1)は、第1時刻T1(又は第2時刻T2)を含む一所定周期τb内又は連続する複数の所定周期τb,…内で変動分ΔI(−Ix〜+Ix)が最小(−Ix)となる時刻(すなわち電流目標値IX*が最も小さくなる時刻)とされている。
このように、図3に示す制御装置100aでは、電圧目標値VX*に所定周期τbで周期的な変動分ΔV(−Vx〜+Vx)を与え(図8(a)参照)、変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最大(+Vx)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、変動分ΔV(−Vx〜+Vx)が最小(−Vx)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とすることで、また、図4に示す制御装置100bでは、電流目標値IX*に所定周期τbで周期的な変動分ΔI(−Ix〜+Ix)を与え(図8(b)参照)、変動分ΔI(−Ix〜+Ix)が最大(+Ix)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか一方の時刻とし、変動分ΔV(−Ix〜+Ix)が最小(−Ix)となる時刻を第1時刻T1及び第2時刻T2のうちの何れか他方の時刻とすることで、第1電圧値V1と第2電圧値V2との差の絶対値(|V1−V2|)や第1電流値I1と第2電流値I2との差の絶対値(|I1−I2|)を大きくすることができ、従って、電力変換装置40a,40bが動作することによって生じ得るノイズなどの影響を抑制した状態で計測精度を向上させることができ、これにより、安定的にかつ精度よく最大電力動作点を求めることが可能となる。
なお、かかる制御構成を備えた制御装置100a,100bによる最大電力追従制御の制御例としては、例えば、図7に示すフローチャートにおいて、ステップS1及びステップS4の「サンプリング信号Sbの立ち上がり又は立ち下がりタイミングか否かを判断する処理」に代えて、「電圧目標値VX*又は電流目標値IX*の変動分ΔV,ΔIの最大(+Vx,+Ix)又は最小(−Vx,−Ix)となるタイミングか否かを判断する処理」とすることができる。また、図8では正弦波的な変動分ΔV,ΔIを与えたが、矩形波的な変動分ΔV,ΔIとしても良い。
−シミュレーションについて−
次に、発電デバイス10からの電流Iを制御する最大電力追従制御構成に対してシミュレーションを行ったので、これについて以下に説明する。
図9は、発電デバイス10からの電流Iを制御する最大電力追従制御構成に対するシミュレーションに用いた回路図である。
図9に示す回路図は、図4に示す回路図において制御装置100bを除いた回路構成と実質的に同じ回路構成とし、シミュレーション条件として、電力変換装置40bの制御周期τa(スイッチング周期)を100μsecとし、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値を1/10[G](内部抵抗の抵抗値を10[Ω])とし、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(起電力)を200Vと300Vとの間で2.5msec毎に変化させた。なお、直流電流源11bの出力端における直流電圧の電圧値VG及び内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGは、実際に動作している発電デバイスでは容易には計測することはできないが、シミュレーション側では分かっている値である。
かかるシミュレーション条件において、図7に示すフローチャートにより電圧計測装置50にて計測した発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V、及び、電流計測装置60にて計測した電流Iを式(2)に代入して電流目標値IX*を算出し、算出した電流目標値IX*に基づいて電流Iを制御することで、発電デバイス10の発電電力Pの変動に対する応答性、及び、発電電力Pから理想電力Pi(最大電力)を差し引いて得られた値を理想電力Piで割った追従誤差率ε(=|P−Pi|/Pi×100)[%]を調べた。
図10は、発電デバイス10からの電流Iを制御する最大電力追従制御構成に対するシミュレーション結果を示すグラフである。図10(a)は、直流電流源11bの出力端における直流電圧の電圧値VGの時間的変化を示している。図10(b)は、式(2)を用いて算出された電流目標値IX*及び発電デバイス10からの電流Iの時間的変化を示している。図10(c)は、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vの時間的変化を示している。図10(d)は、発電デバイス10からの電流Iと発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vとを掛け合わせた発電電力Pの時間的変化を示している。図10(e)は、発電電力Pから理想電力Piを差し引いて理想電力Piで割った追従誤差率ε[%]を示している。
図10に示すシミュレーションでは、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図10(c)参照)が200Vから300Vに変わる部分(図10(b)のγ1参照)において、発電デバイス10からの電流Iが500μsec以下で追従させることができ、従って、発電デバイス10の発電電力Pの変動に対する応答性に優れることが分かった。
また、図10(e)に示すように、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図10(c)参照)が200Vのときには、理想電力Piが1kWに対して発電電力Pが平均0.98kWとなり、追従誤差率εが平均約2.0[%](=|0.98kW−1kW|/1kW×100[%])に抑えることができた(図10(e)のγ2部分参照)。また、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(図10(c)参照)が300Vのときには、理想電力Piが2.25kWに対して発電電力Pが平均2.238kWとなり、追従誤差率εが平均約0.5[%](=|2.238kW−2.25kW|/2.25kW×100[%])に抑えることができた(図10(e)のγ3部分参照)。
次に、電力変換装置40bの制御周期τa(スイッチング周期)を100μsecとし、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧V(起電力)を200Vの一定とし、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが急激に変化したと仮定して、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGを1/10[G](内部抵抗の抵抗値を10[Ω])と1/5[G](内部抵抗の抵抗値を5[Ω])との間で2.5msec毎に変化させた場合での応答性及び追従誤差率ε[%]を調べた。
図11は、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGを変化させたシミュレーション結果を示すグラフである。図11(a)は、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGの時間的変化を示している。図11(b)は、式(2)を用いて算出された電流目標値IX*及び発電デバイス10からの電流Iの時間的変化を示している。図11(c)は、発電電力Pから理想電力Piを差し引いて理想電力Piで割った追従誤差率ε[%]を示している。
図11に示すシミュレーション結果においても、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが1/10[G]から1/5[G]に変わる部分(図11(b)のγ4参照)において、発電デバイス10からの電流Iが500μsec以下で追従させることができ、従って、発電デバイス10の発電電力Pの変動に対する応答性に優れることが分かった。
また、図11(c)に示すように、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが1/10[G]のときには、理想電力Piが1kWに対して発電電力Pが平均0.98kWとなり、追従誤差率εが平均約2.0[%](=|0.98kW−1kW|/1kW×100[%])に抑えることができた(図11(c)のγ5部分参照)。また、内部コンダクタンス12bのコンダクタンス値gGが1/5[G]のときには、理想電力Piが2kWに対して発電電力Pが平均1.99kWとなり、追従誤差率εが平均約0.5[%](=|1.99kW−2kW|/2kW×100[%])に抑えることができた(図11(c)のγ6部分参照)。
なお、ここでは説明を省略したが、発電デバイス10の出力端10a,10bにおける電圧Vを制御する最大電力追従制御構成の場合についても同様の結果を得ることができた。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
10 発電デバイス
10a 出力端
10b 出力端
11a 直流電圧源
11b 直流電流源
12a 内部抵抗
12b 内部コンダクタンス
21 第1負荷抵抗
22 第2負荷抵抗
31 第1負荷コンダクタンス
32 第2負荷コンダクタンス
40a 電力変換装置
40b 電力変換装置
41 入力端
42 入力端
43 出力端
44 出力端
45 信号入力端
50 電圧計測装置
51 入力端
52 入力端
53 出力端
60 電流計測装置
61 入力端
62 入力端
63 信号出力端
70 負荷
100a 制御装置
100b 制御装置
101 処理部
102 記憶部
200a 発電システム
200b 発電システム
C キャパシタ
D ダイオード
G1 コンダクタンス値
G2 コンダクタンス値
I 電流
I1 第1電流値
I2 第2電流値
IG 直流電流源の電流値
Ia 所定振幅
IX* 目標電流値
L インダクタンス
M1a 計測手段
M1b 計測手段
M2a 演算手段
M2b 演算手段
M3a 動作手段
M3b 動作手段
P 発電電力
Pi 理想電力
R1 抵抗値
R2 抵抗値
SW スイッチ
Sa スイッチドライブ信号
Sb サンプリング信号
TL 格納テーブル
TL1 第1格納テーブル
TL2 第2格納テーブル
V 電圧
V1 第1電圧値
V2 第2電圧値
VG 直流電圧源の電圧値
Va 所定振幅
VX* 目標電圧値
gG コンダクタンス値
rG 抵抗値
toff タイミング
ton タイミング
ΔI 変動分
ΔV 変動分
α P−V特性
α1 P−V特性
α2 P−V特性
δtoff 所定時間
δton 所定時間
ε 追従誤差率
τa 制御周期
τb 所定周期

Claims (3)

  1. 発電デバイスを備えた電力変換装置であって、
    一の時刻である第1時刻における前記発電デバイスの出力端における第1電圧値V1及び前記発電デバイスからの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻における前記発電デバイスの出力端における第2電圧値V2及び前記発電デバイスからの第2電流値I2をそれぞれ計測し、
    次の式(1)で求めた値を電圧目標値VX*にして前記発電デバイスの出力端における電圧Vが前記電圧目標値VX*になるように当該電力変換装置を動作させ
    前記発電デバイスの出力端における前記電圧目標値VX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔVを与え、
    前記変動分ΔVが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔVが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることを特徴とする電力変換装置
    VX*=(V1−(V1−V2)/(I1−I2)×I1)/2 …式(1)
  2. 発電デバイスを備えた電力変換装置であって、
    一の時刻である第1時刻における前記発電デバイスの出力端における第1電圧値V1及び前記発電デバイスからの第1電流値I1をそれぞれ計測し、かつ、他の時刻である第2時刻における前記発電デバイスの出力端における第2電圧値V2及び前記発電デバイスからの第2電流値I2をそれぞれ計測し、
    次の式(2)で求めた値を電流目標値IX*にして前記発電デバイスからの電流Iが前記電流目標値IX*になるように当該電力変換装置を動作させ
    前記発電デバイスからの前記電流目標値IX * に当該電力変換装置の制御周期よりも長い予め定めた所定周期で周期的な変動分ΔIを与え、
    前記変動分ΔIが最大となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、前記変動分ΔIが最小となる時刻を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることを特徴とする電力変換装置
    IX*=(I1−(I1−I2)/(V1−V2)×V1)/2 …式(2)
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置であって、
    当該電力変換装置の一制御周期内で、当該電力変換装置に含まれるスイッチをオフさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか一方の時刻とし、当該電力変換装置に含まれる前記スイッチをオンさせる直前を前記第1時刻及び前記第2時刻のうちの何れか他方の時刻とすることを特徴とする電力変換装置
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