JP5943303B2 - 吐水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吐水装置に関する。
人体を洗浄するための吐水装置は、洗浄感を高めることが求められている。洗浄感は、吐水装置から吐出された水が人体に当たった場合の刺激感と量感とによって左右される感覚である。刺激感と量感とを吐出される水の性状に当てはめると、刺激感とは水の流速に代表される物理量であり、量感とは人体に当たった水の面積(人体に当たる直前の水の断面積にも相当する)に代表される物理量である。換言すれば、刺激感は水の流速に応じて使用者が感じる水の刺激の強さであって、水の流速が速くなれば刺激感が強くなり、水の流速が遅くなれば刺激感が弱くなるものである。また、量感は人体に当たった水の面積に応じて使用者が感じる水の量の多少であって、水の面積が広くなれば量感が強くなり、水の面積が狭くなれば量感が弱くなるものである。
一方で吐水装置には、より節水性能を高めることも求められている。節水性能を高めるには、吐水装置から吐出される水の量を減らすことが必要であるものの、単純に吐出される水の量を減らせば量感が低減されることになり、洗浄感に不満を抱く使用者が増えるおそれがある。
そこで、連続的な線状の吐水を間欠的な水塊による吐水に変換することで、低水量でありながら、人体に当たる水の面積を確保し、量感を損ねない技術が提案されている。この技術の一例としては、下記特許文献1に記載のものが提案されている。下記特許文献1に記載の技術では、吐水に噴射速度が速い第一部分と噴射速度が遅い第二部分とを交互に形成し、人体への着水前に第一部分が第二部分に追いつくことで、大きな水塊を形成している。下記特許文献1に記載の技術では、このような速度差を形成するために、吐水装置への給水圧よりも高い圧力を間欠的に加えて、吐水圧を大きく変動させることが利用されている。このように吐水圧を大きく変動させることで、吐水に間欠的な流速変動が起きることから、上述したような間欠的な水塊による吐水が実現される。
下記特許文献1に記載の技術は、間欠的な水塊による吐水を確実に実現するためには優れた技術であるけれども、給水圧よりも高い圧力を加えるために比較的大型のポンプが必要となる。このような比較的大型のポンプが必須のものとされれば、吐水装置全体が高価なものとなり、装置の大型化にも繋がるおそれがある。
ポンプを用いずに吐水の流速を周期的に変動させる技術としては、下記特許文献2に記載のものが提案されている。下記特許文献2では、吐水に気泡を混入させることで吐水の流速変動を起こさせている。同文献の記載によれば、洗浄水の中に気泡として混入された空気の量がより多い部分では、その部分の洗浄水の速度は、より高速になる。一方で、洗浄水の中に気泡として混入された空気の量がより少ない部分では、その部分の洗浄水の速度は、より低速になる。これにより、吐水には、高速な部分と低速な部分との繰り返しが生ずる。
特開2001−90151号公報 特許第4572999号公報
上記特許文献2の技術思想は、洗浄水中への空気の混入量を変化させることで吐水に流速変動を与えるものである。しかしながら、本発明者らによる検討によって、上記特許文献2の技術思想では、吐水に大きな流速変動を与えることが困難であることが判明した。上記特許文献2の段落0047では、洗浄水に効率的に空気を混入させるため、細かい気泡を洗浄水に供給することが望ましいものと記載されている。しかしながら、このように細かい気泡を洗浄水に混入させ、更にその混入量を変化させたとしても、吐水に大きな流速変動を付与することは難しいことを本発明者らは見出した。このように吐水の流速変動が小さいと、比較的速度の速い吐水部分が比較的速度の遅い吐水部分に追いつくまでの時間が長く必要となり、対象となる人体に着水するまでに水塊が充分に成長しない場合がある。
本発明者らはこのような課題に対処し、大型のポンプを用いることなく、吐水に充分大きな流速変動を与えることができ、吐水から着水までの距離が短い場合であっても充分に大きな水塊を形成することが可能な吐水装置を提供するべく、検討を行った。その結果、通水経路部とこれに隣接する水溜部とを有する水溜室を構成し、通水経路部に加速噴流を通すと共に、通水経路部に対して十分に成長した大気泡を間欠的に供給することで、通水経路部を水で満たした水リッチ状態と、通水経路部を空気で満たした空気リッチ状態とを交互に形成する吐水装置の提案に至った。
このような吐水装置では、水溜部に導入した空気を成長させるため、水溜部内に旋回流を発生させることが好ましいことを本発明者らは見出した。さらに、旋回流の流速は加速噴流の流速に比較して低く抑制することが大気泡の成長の観点からは好ましく、加速噴流を噴射する噴射口とは別に副水流導入口を設け、この副水流導入口から副水流を水溜部に導入することで旋回流を形成することが好ましいことも見出した。
ところで、この種の吐水装置では衛生上の観点から、不使用時には水溜室から水を抜いておくことが好ましいため、始動時には水溜室内に水が溜められていない状態となっている。このような無水状態において、噴射口から加速噴流を噴射すると共に副水流導入口から副水流を導入すると、加速噴流の吸引負圧の影響を受けて副水流が噴射口近傍には供給され難い状況が生じる。始動時において副水流が噴射口近傍に供給されないと、水溜室の下流側壁面に衝突する副水流の流量及び流速が十分でなく、旋回流を形成するための駆動力が十分に発生しないという解決すべき課題が生じる。換言すると、始動時において副水流が噴射口近傍に供給されると、水溜室の下流側壁面に至るまでに拡散し、下流側壁面に十分な流量及び流速で衝突することになり、加速噴流に引きずられて放出される水量が減少し、旋回流を形成するための十分な流量及び流速が水溜室内に確保される。
上述した始動時における副水流の流量及び流速の不足は、始動時に一旦発生してしまうとその後定常化する傾向にあり、旋回流が水溜室内に十分に形成されない状態が継続する。この状態の継続は、大気泡の生成及び供給に影響を与え、水リッチ状態と空気リッチ状態とを交互に形成することができなくなってしまう恐れがある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型のポンプや電磁弁を用いることなく、吐水に充分大きな流速変動を与えることができ、吐水から着水までの距離が短い場合であっても充分に大きな水塊を形成することが可能な吐水装置を提供するものであって、始動時においても所望の旋回流を確実に形成し、大気泡を加速噴流に対して間欠的に供給することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る吐水装置は、人体に向けて水を吐出する吐水装置であって、(1)水を供給する給水路と、(2)前記給水路から供給された水を下流側に向けて加速させ、加速噴流として噴射する噴射口と、(3)前記噴射口の下流側に設けられ、前記加速噴流を外部に吐出する吐出口が設けられた吐出流路と、(4)前記噴射口と前記吐出流路との間に設けられ、前記噴射口から前記吐出流路に至る前記加速噴流が通過する経路である通水経路部及び前記通水経路部に隣接させて溜水を形成するための水溜部を有する水溜室と、(5)前記水溜部で少なくとも一つの大気泡を生成するとともに、この生成した大気泡を前記通水経路部に間欠的に供給する気泡供給手段と、を備える。
本発明における前記気泡供給手段は、(5a)前記水溜部に空気を導入する空気導入口と、(5b)前記噴射口とは別に設けられ、前記噴射口から噴射される前記加速噴流の流速よりも低い流速の副水流を前記水溜部に導入する副水流導入口と、(5c)吐水開始時において、前記副水流導入口から前記水溜室への給水を開始した後に、前記噴射口から前記加速噴流の噴射を開始するように制御する給水制御手段と、を有する。
本発明によれば、細かい気泡を洗浄水に混入するのではなく、加速噴流に大気泡を間欠的に供給し、その大気泡の中を加速噴流が貫通する空気リッチ通水状態と、大気泡ではなく溜水の中を加速噴流が通過する水リッチ通水状態とを交互に繰り返す状態を作り出すことができる。これによって、空気リッチ通水状態では、加速噴流が空気中を通過するため通水抵抗が低く、加速噴流の減速量を小さくすることができる。一方、水リッチ通水状態では、加速噴流が水中を通過するため通水抵抗が大きく、加速噴流の減速量を大きくすることができる。このような大気泡の生成及び大気泡の間欠的な供給という全く新しい技術に基づいて、加速噴流に対する通水抵抗に変動を与え、吐水に大きな流速変動を与えることができる。
空気導入口から導入した空気を水溜部に気泡として取り込むためには、水溜部が所定量の水で満たされ続けていることが必要となるが、加速噴流を水溜部に流れ込ませることでこの水を供給しようとすると、水溜部に流速の高い旋回流が発生し、この旋回流が気泡に強く衝突し、その勢いで気泡が大気泡に成長する前に空気導入口から切り離されてしまう。そこで本発明では、噴射口から噴射される加速噴流よりも流速の低い副水流を水溜部に導入する副水流導入口を設けている。これによって、加速噴流に大きく依存することなく水溜部を所定量の水で満たし続けることが可能になるため、水溜部に流速の高い旋回流が発生することを防止でき、導入した気泡状の空気に対して強い衝撃を与えず、導入した気泡状の空気を空気導入口と連通した状態を維持しながら時間経過とともに大きく成長させることができる。
更に本発明では、水溜室内に水が溜まっていない状態から水溜室内に水を供給し始める始動時においても水溜室内を確実に水で満たすために、吐水開始時において、副水流導入口から水溜室への給水を開始した後に、噴射口から加速噴流の噴射を開始するように制御する給水制御手段を設けている。給水制御手段を設けることで、加速噴流の噴射前に副水流を通水経路部における噴射口寄りの位置に供給することができる。噴射口寄りに副水流を供給した後に加速噴流を噴射するので、水溜室の下流側壁面に至るまでに副水流が拡散し、下流側壁面に十分な流量及び流速で衝突することになり、旋回流を形成するための十分な流量及び流速が水溜室内に確保される。旋回流を形成するための十分な流量及び流速が確保されることで、旋回流を形成するための駆動力を確保することができ、結果として水溜室内に所望の旋回流を形成することが可能となり、より確実に加速噴流に対して大気泡を間欠供給することができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記水溜室は、前記副水流導入口から導入される前記副水流が前記噴射口の近傍に優先的に留まるように、前記噴射口側を重力下方側に配置されていることも好ましい。
この好ましい態様によれば、噴射口側を重力下方側に配置するという簡単な構成で、副水流を優先的に噴射口近傍に留めることができ、迅速に副水流を噴射口寄りの位置に供給することができる。従って、副水流の供給から加速噴流の供給までの時間を短くすることができ、吐水要求に対する時間差を極力短くして吐水することができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記給水制御手段は、給水開始時において前記副水流導入口から導入される前記副水流の流量は、前記噴射口から前記加速噴流を噴射させている状態において前記副水流導入口から導入される前記副水流の流量よりも多くなるように制御していることも好ましい。
この好ましい態様によれば、吐水開始時に副水流の流量を増やすことで、迅速に副水流を噴射口寄りの位置に供給することができる。従って、副水流の供給から加速噴流の供給までの時間を短くすることができ、吐水要求に対する時間差を極力短くして吐水することができる。
また本発明に係る吐水装置では、前記給水制御手段は、前記水溜室を前記副水流で満水にした後に前記噴射口から前記加速噴流の噴射を行うように制御していることも好ましい。
この好ましい態様では、水溜室内を満水状態にした後に加速噴流の噴射を行うので、より確実に噴射口寄りの位置に水を供給することができ、より確実に所望の旋回流を発生させることができる。
本発明によれば、大型のポンプや電磁弁を用いることなく、吐水に充分大きな流速変動を与えることができ、吐水から着水までの距離が短い場合であっても充分に大きな水塊を形成することが可能な吐水装置を提供するものであって、始動時においても所望の旋回流を確実に形成し、大気泡を加速噴流に対して間欠的に供給することができる。
本発明の実施形態に係る吐水装置を示す概略斜視図である。 図1に示す吐水装置における吐水初速の変動を示す図である。 図1に示す吐水装置の吐水状態を模式的に示す図である。 図1に示す吐水装置が有する水溜室の概略構成を模式的に示す図である。 図4のA―A断面を示す図である。 図4のB―B断面を示す図である。 図4に示す水溜室で噴流に気泡を供給する態様を説明するための図である。 図7のC―C断面を示す図である。 図7のD領域を拡大して示す図である。 図4に示す水溜室において、始動時の給水制御を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態である吐水装置について説明する。本発明に係る吐水装置は、人体に向けて水を吐出するものであって、大型のポンプを用いることなく、吐水に充分大きな流速変動を与えることができ、吐水から着水までの距離が短い場合であっても充分に大きな水塊を形成することが可能なものである。従って、本発明に係る吐水装置の応用範囲は多岐に渡るものであって、水塊となった吐水を人体に着水することが可能であって、節水効果と洗浄感向上とを両立できるあらゆるものに応用可能なものである。本実施形態の説明では、人体の局部洗浄を行う装置として本発明の吐水装置を応用した一例を説明する。本発明の趣旨に鑑みれば、本発明に係る吐水装置としてはこれに限られるものではない。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る吐水装置としての局部洗浄装置WAは、大便器CBに載せて使用されるものである。局部洗浄装置WAは、本体部WAaと、便座WAbと、便蓋WAcと、リモコンWAdとを備えている。本体部WAaは、ノズルNZを有しており、ノズルNZを進退自在に保持している。本体部WAaは、便座WAb及び便蓋WAcを回動自在に保持している。
使用者は使用時に、便蓋WAcを図1に示すように便蓋WAcを上方に回動させ、便座WAbを露出させる。使用者は便座WAbに着座して用便をした後、リモコンWAdを操作してノズルNZに形成された吐出口NZaから吐水させ、自身の局部を洗浄する。使用者は局部洗浄後、リモコンWAdを操作して吐出口NZaからの吐水を停止する。その後使用者は、リモコンWAdを操作して大便器CBに洗浄水を流す。
本実施形態では、図1に示すように、吐水JWの進行方向に沿ったJ軸と、鉛直方向に沿ったV軸とを設定し、このJ軸及びV軸を用いながら局部洗浄装置WAの吐水態様について説明する。
本実施形態における吐水初速の変動態様の一例を図2に示す。図2に示すように、吐水初速を周期的に変動させることで、吐水初速が低い状態(図2のFW)から高い状態(図2のAW)に至るまでは、後続の吐水を先行する吐水に追い付かせる追い付き期間を形成している。周期的に発生する追い付き期間の間は、水塊の形成に寄与せず吐水する期間なので、本実施形態では便宜的に無駄水期間と呼称する。
図3に、図1に示す局部洗浄装置WAの吐水状態を模式的に示す。本実施形態では、大型のポンプを使用することなく、吐水される水の流速を周期的に変動させて、大きな水塊を吐水対象部位に衝突させるように構成されている。
このように吐水される水の流速の変動が起こると、図3の(A)に示すように、吐水JWは、部位Wp1,部位Wp2,部位Wp3,部位Wp4,部位Wp5を含むものとなる。この各部位のそれぞれの流速を、V1,V2,V3,V4,V5とすると、V1(≒V5)<V2(≒V4)<V3となる。
よって、吐水直後から図3の(A)〜(C)へと移行するにつれて、部位Wp3は部位Wp2より速度が大きいから、部位Wp3は部位Wp2と合体し、さらに部位Wp1と合体して大きな水塊となる。
このように最大流速の部位Wp3がその前の部位Wp2,部位Wp1と順次合体することにより、大きな塊となって、人体局部に着水することになる。この洗浄水は、人体局部に当たるときには、衝突エネルギ(洗浄強度)が大きい水塊状態となっている。この部位Wp3の流速V3は、最大流速であることから、脈動流で吐水された洗浄水は、合体した水塊の状態が脈動周期ごとに現れるような吐水形態で、吐出口NZaから吐水されていることになる。しかも、脈動周期でこのような現象が起きることから、上記のように最大流速の部位Wp3の合体を経た水塊は繰り返し現れ、ある吐水タイミングでの水塊とその次の吐水タイミングでの部位Wp3の合体を経た水塊とはほぼ同じ速度で吐水されることになる。しかも、このそれぞれの水塊は、最大流速での部位Wp3に遅れて吐水された部位Wp4、部位Wp5で繋がれたような状態となる。
本実施形態に係る局部洗浄装置WAは、大型のポンプを用いずに吐水の流速変化をつけ、上述したような繰り返し周期的に現れる水塊による吐水を行うものである。局部洗浄装置WAは、図1に示したノズルNZの吐出口NZaの上流側に、水溜室10を有している。本実施形態に係る局部洗浄装置WAは、水溜室10によって気泡を供給することで吐水の流速変化をつけている。この水溜室10の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、水溜室10の概略構成を模式的に示す図である。
図4に示すように水溜室10は、空気管路101と、第一給水管路102(給水路)と、吐出管路103と、第二給水管路104とを備えている。空気管路101、第一給水管路102、吐出管路103、及び第二給水管路104は、水溜室10の内部に連通するように設けられた管路である。
水溜室10は、全体としては略直方体状の箱形状を成している。水溜室10は、一側端側に設けられた壁10eと、壁10fと、壁10gと、他側端側に設けられた壁10hと、壁10iと、壁10jとを有している。図4には、壁10e,壁10f,壁10g,壁10hのみが矩形を成すように描かれている。壁10iと壁10jとは互いに対向する位置に配置される壁であって、壁10eと、壁10fと、壁10gと、壁10hとを繋ぐように配置される壁である。
空気管路101は、水溜室10に形成された空気導入口10aを介して、水溜室10内部と連通している。空気導入口101は、壁10gと壁10hとが突き合わされる角部近傍であって、壁10gの上流側端に形成されている。第一給水管路102は、噴射口10bを介して、水溜室10内部と連通している。噴射口10bは、壁10hと壁10eとが突き合わされる角部近傍であって、壁10hに形成されている。吐出管路103は、水溜室側開口10cを介して、水溜室10内部と連通している。水溜室側開口10cは、壁10fと壁10eとが突き合わされる角部近傍であって、壁10fに形成されている。第二給水管路104は、副水流導入口10dを介して、水溜室10内部と連通している。副水流導入口10dは、壁10fと壁10gとが突き合わされる角部近傍であって、壁10fに形成されている。
空気管路101は、空気導入口10aと大気開放された開口とを繋ぐ管路である。空気管路101から導入される空気は、空気導入口10aから水溜室10の内部に引き込まれる。水溜室10の内部に引きこまれた空気は、気泡BAを形成している。
第一給水管路102は、噴射口10bと給水源とを繋ぐ管路である。第一給水管路102は、その管路の途上若しくは噴射口10bにおいて縮径されている。従って、第一給水管路102から供給される水は、その速度が高められ噴流WSmとして水溜室10内に噴射される。
吐出管路103は、水溜室側開口10cとノズルNZ(図1参照)に形成された吐出口NZaとを繋ぐ管路である。本実施形態の場合、噴射口10bと水溜室側開口10cとは対向配置されている。従って、噴射口10bから水溜室10内に噴射される噴流WSmは、水溜室10内をJ軸に沿って進行し、水溜室側開口10cから吐出管路103に入る。吐出管路103に入った水は、J軸に沿って吐出管路103内を進行し、吐出口NZaから外部へと吐出される。
第二給水管路104は、副水流導入口10dと給水源とを繋ぐ管路である。第二給水管路104は、副水流導入口10dを介して、水溜室10内部と連通している。第二給水管路104から供給される水の少なくとも一部は、水溜室10内において旋回流である副水流WSsを形成する。
上述したように、噴射口10bから水溜室10内に噴射される噴流WSmは、水溜室10内をJ軸に沿って進行し、水溜室側開口10cから吐出管路103に入る。従って、噴射口10bから吐出口NZaに至る噴流WSmが通過する経路である通水経路部105が形成される。本実施形態の場合、通水経路部105は、噴射口10bと水溜室側開口10cとを繋ぐ経路である。
水溜室10内の通水経路部105を除いた残余の領域は、水溜部106となっている。水溜部106は、通水経路部105に隣接させて溜水PWを形成するための部分である。本実施形態の場合、水溜部106は、通水経路部105を囲むように形成されている。
本実施形態の場合、噴射口10b及び水溜室側開口10cは、矩形となっている水溜室10の一辺側に近接させて配置されている。一方、空気導入口10a及び副水流導入口10dは、矩形となっている水溜室10の他辺側に近接配置されている。従って、噴射口10b及び水溜室側開口10cと、空気導入口10a及び副水流導入口10dとは、離隔配置されている。
図4のA―A断面を図5に示し、図4のB―B断面を図6に示す。図4に示す状態では、噴流WSmは、溜水PWの中を進行しており、図5に示すように溜水PWからの抵抗を受けながら水溜室側開口10cに向かっている。水溜室側開口10cに至った噴流WSmは、吐出管路103内に入り、図6に示すように吐出管路103の内壁面と接触した状態で進行している。
図4に示す状態では、気泡BAは小さい。図4に示す状態から更に時間が進行すると、図7に示すように細長形状に気泡BAが成長する。気泡BAは、噴流WSmにその下端が近づくまで成長している。従って、副水流WSsが旋回可能な領域は、図4に示す状態よりは狭まっている。副水流WSsは、旋回流速が速くなり、且つ噴流WSmの流れを阻害しない方向に旋回している。図7のC―C断面を図8に、図7のD領域を図9にそれぞれ示す。
図8に示すように、細長形状の気泡BAは、水溜室10の空気導入口10aから噴射口10bに向かって伸びる4つの壁10h,10i,10j,10fの内の3つの壁10h,10i,10jに接触して成長している。従って、副水流WSsに接触する面は、副水流導入口10dに向かう面のみとなっている。
図9に示すように、細長形状に成長した気泡BAは、鉛直方向であるV軸方向に浮力が作用する。副水流WSsは、この浮力に抗するように気泡BAに作用している。従って、気泡BAは、水溜室10の空気導入口10aから噴射口10bに向かって伸びる4つの壁10h,10i,10j,10fの内の3つの壁10h,10i,10jに接触した状態を保つことができる。
細長形状の気泡BAの成長という観点からは、壁10h,10i,10jは、気泡BAを空気導入口10aから通水経路部105に導くガイド面として機能している。副水流WSsは、気泡BAがガイド面である壁10h,10i,10jから離隔しないように、壁10h,10i,10jに向けて気泡BAを押し付ける力を発生させ、細長形状に気泡を成長させる押圧力付与手段として機能している。本実施形態では、空気導入口10a側から通水経路部105側に至るガイド面の長さは、噴射口10bから吐出口10cに至る通水経路部105の長さよりも長くなるように構成されていることも好ましい。
上述した説明では、水溜室10が水で既に満たされた状態について説明している。ところで、吐水装置である局部洗浄装置WAは、衛生保持のため、非使用時には水溜室10から水を抜くことで雑菌の繁殖を抑制している。このように水溜室10に水が無い状態から単純に噴流WSmを噴射すると副水流WSsが旋回流とならない場合がある。そこで本実施形態では、始動時の給水制御を工夫することで、副水流WSsが旋回流となるように調整している。この始動時の給水制御について、図10を参照しながら説明する。
図10は、図4に示す水溜室において、始動時の給水制御を説明するための図であって、(A)は始動の最初の段階を示し、(B)(C)(D)と順に時系列に進行する状況を示している。尚、図10においては、水の供給態様を明確にするため、図1〜9までとは反対に水を示す部分に模様を付している。
図10の(A)に示すように、始動の最初の段階では、第二給水管路104からのみ給水し、副水流導入口10dから水溜室10内へと副水流WSsを供給する。この時の副水流WSsの流量は、噴射口10bから噴流WSmを噴射している状態における副水流WSsの流量よりも大きな流量となるように設定している。図には明示していないが、第一給水管路102及び第二給水管路104の途上には遮断弁及び流量調整弁の役割を果たす電磁弁が設けられており、制御部からの指示信号に応じてその電磁弁が操作され、所望のタイミングで所望の流量の水が供給されるように構成されている(給水制御手段)。
図10の(B)に示すように、副水流導入口10dから水溜室10内へと導入された副水流WSsは、噴射口10bの近傍に到達する。その後、図10の(C)に示すように、噴射口10bから噴流WSmを噴射する。この段階では、副水流WSsの流量を絞り、図10の(A)(B)の状態における副水流WSsの流量よりも小さな流量となるように設定している。
図10の(C)における噴流WSmの噴射によって、噴射口10b近傍の副水流WSsは水溜室側開口10c方向に引っ張られ、壁10fにぶつかる。その後、図10の(D)に示すように、副水流WSsは水溜部106内を旋回する旋回流となり、図4に示す状態となる。
上述したように本実施形態では、水溜室内に水が溜まっていない状態から水溜室内に水を供給し始める始動時においても水溜室内を確実に水で満たすために、吐水開始時において、副水流導入口104から水溜室10への給水を開始した後に、噴射口10bから加速噴流である噴流WSmの噴射を開始するように制御する給水制御手段を設けている。給水制御手段を設けることで、噴流WSmの噴射前に副水流WSsを通水経路部105における噴射口10b寄りの位置に供給することができる。噴射口10b寄りに副水流WSsを供給した後に噴流WSmを噴射するので、水溜室10の下流側壁面である壁10fに至るまでに副水流WSsが拡散し、下流側壁面である壁10fに十分な流量及び流速で衝突することになり、旋回流を形成するための十分な流量及び流速が水溜室10内に確保される。旋回流を形成するための十分な流量及び流速が確保されることで、旋回流を形成するための駆動力を確保することができ、結果として水溜室10内に所望の旋回流となる副水流WSsを形成することが可能となり、より確実に噴流WSmに対して大気泡BAを間欠供給することができる。
また、水溜室10は、副水流導入口10dから導入される副水流WSsが噴射口10bの近傍に優先的に留まるように、噴射口10b側を重力下方側に配置されている。
このように、噴射口10b側を重力下方側に配置するという簡単な構成で、副水流WSsを優先的に噴射口10b近傍に留めることができ、迅速に副水流WSsを噴射口10b寄りの位置に供給することができる。従って、副水流WSsの供給から噴流WSmの供給までの時間を短くすることができ、吐水要求に対する時間差を極力短くして吐水することができる。
また、給水制御手段は、給水開始時において副水流導入口10dから導入される副水流WSsの流量(図10の(A)(B))は、噴射口10bから噴流WSmを噴射させている状態において副水流導入口10dから導入される副水流WSsの流量(図10の(C)(D))よりも多くなるように制御している。
このように、吐水開始時に副水流WSsの流量を増やすことで、迅速に副水流WSsを噴射口10b寄りの位置に供給することができる。従って、副水流WSsの供給から噴流WSmの供給までの時間を短くすることができ、吐水要求に対する時間差を極力短くして吐水することができる。
また、給水制御手段は、水溜室10を副水流WSsで満水にした後に噴射口10bから噴流WSmの噴射を行うように制御することも好ましい。
このように、水溜室10内を満水状態にした後に加速噴流の噴射を行うことで、より確実に噴射口10b寄りの位置に水を供給することができ、より確実に所望の旋回流を発生させることができる。
WA:局部洗浄装置(吐水装置)
WAa:本体部
WAb:便座
WAc:便蓋
WAd:リモコン
NZ:ノズル
NAa:吐出口
CB:大便器
JW:吐水
10:水溜室
10a:空気導入口
10b:噴射口
10c:水溜室側開口
10d:副水流導入口
101:空気管路
102:第一給水管路
103:吐出管路
104:第二給水管路
105:通水経路部
106:水溜部
PW:溜水
BA:気泡
WSm:噴流
WSs:副水流

Claims (4)

  1. 人体に向けて水を吐出する吐水装置であって、
    水を供給する給水路と、
    前記給水路から供給された水を下流側に向けて加速させ、加速噴流として噴射する噴射口と、
    前記噴射口の下流側に設けられ、前記加速噴流を外部に吐出する吐出口が設けられた吐出流路と、
    前記噴射口と前記吐出流路との間に設けられ、前記噴射口から前記吐出流路に至る前記加速噴流が通過する経路である通水経路部及び前記通水経路部に隣接させて溜水を形成するための水溜部を有する水溜室と、
    前記水溜部で少なくとも一つの大気泡を生成するとともに、この生成した大気泡を前記通水経路部に間欠的に供給する気泡供給手段と、を備え、
    前記気泡供給手段は、
    前記水溜部に空気を導入する空気導入口と、
    前記噴射口とは別に設けられ、前記噴射口から噴射される前記加速噴流の流速よりも低い流速の副水流を前記水溜部に導入する副水流導入口と、
    吐水開始時において、前記副水流導入口から前記水溜室への給水を開始した後に、前記噴射口から前記加速噴流の噴射を開始するように制御する給水制御手段と、を有することを特徴とする吐水装置。
  2. 前記水溜室は、前記副水流導入口から導入される前記副水流が前記噴射口の近傍に優先的に留まるように、前記噴射口側を重力下方側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
  3. 前記給水制御手段は、給水開始時において前記副水流導入口から導入される前記副水流の流量は、前記噴射口から前記加速噴流を噴射させている状態において前記副水流導入口から導入される前記副水流の流量よりも多くなるように制御していることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
  4. 前記給水制御手段は、前記水溜室を前記副水流で満水にした後に前記噴射口から前記加速噴流の噴射を行うように制御していることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
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