本発明に係る遊技機の実施の形態について、図面を用いて具体的に説明する。なお、本明細書では、本発明に係る遊技機の例としてパチンコ遊技機を用いて説明するが、本発明はパチンコ遊技機以外の遊技機にも適用することが可能である。また、本明細書においては、パチンコ遊技機(以下、単に「遊技機」と言う。)及び遊技機を構成する各部材の「前側」、「後側」は、遊技機を正面から見た場合における正面側(前面側)、裏面側(後面側)を示すものとし、遊技機及び遊技機を構成する各部材に関して「上側」、「下側」、「左側」及び「右側」は、図1に示すように、遊技機を正面から見た場合における上側、下側、左側及び右側を示すものとする。また、本明細書においては、遊技球が各種入賞口に流入することを「入賞」と言い、遊技球が入賞することによって遊技者に払い出される遊技球のことを「賞球」と言う。
[遊技機の外観構成]
図1に示すように、遊技機1は、基体の外郭を構成する縦長方形の外枠2を備えている。この外枠2の開口前面側には、縦長方形の中枠3が着脱自在に組み付けられている。中枠3は、全体的に合成樹脂材料を用いて成形されており、内部に遊技盤11等を取付固定することができるように構成されている。前枠4は、中枠3の前面側に、該前枠4の左側に設けられたヒンジを中心に中枠3に対して横開きをすることができるように開閉自在に組み付けられている。前枠4は、ガラス板5を備えており、遊技者が遊技盤11を視認することができ、かつ遊技盤11を保護することができるように構成されている。また、前枠4は、遊技に使用する遊技球を一時的に貯留する上受け皿6と、上受け皿6から溢れ出た遊技球を貯留する下受け皿7とをガラス板5の下方に備えている。遊技機1は、内部に遊技球を遊技盤11に向けて弾発するための発射装置(図示せず)を備えている。発射装置は、操作ハンドル8の回動量に応じた強さで遊技球を弾発することができるように構成されている。また、上受け皿6には、遊技球を貯留する貯留スペースの前側に、遊技者が遊技中に押圧操作する各種ボタン9a,9b,9cが配置されている。なお、遊技機1には、遊技中等に音声を出力するためのスピーカ10a,10bが設けられている。
遊技盤11は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材料にて形成された略正方形の平板状の部材であり、遊技機1を構成する裏ユニット(図示せず)の前側に組み付けられている。遊技盤11の前面には、外レール12と内レール13とが半円弧状に配設されている。外レール12は、遊技盤11の左右方向中央よりも左側の下部から遊技盤11の上部を経て該遊技盤11の左右方向中央よりも右側の上部まで、円弧を描くように形成されている。内レール13は、遊技盤11の左右方向中央よりも左側の下部から左側の上部まで、円弧を描くように形成されている。また、内レール13は、遊技盤11の盤面上においては、外レール12と対向するように配置されている。
外レール12と内レール13とは、これら外レール12と内レール13との間を遊技球が通過可能な間隔を有するように配置されている。発射装置で弾発された遊技球がこれら外レール12と内レール13との間を通過した後に流下する遊技領域14は、遊技盤11において、外レール12の内側(外レール12と内レール13とが対向配置されている箇所においては、内レール13の内側)に形成されている。
遊技領域14には、通常入賞装置15、始動入賞装置16、センター役物17、大入賞装置18、アウト口19等が設けられている。また、遊技領域14には、多数の誘導釘Nが打たれている。遊技領域14を流下する遊技球は、誘導釘Nに当たって流下方向を変化させながら、遊技領域14の上部から下部に向かって流下する。遊技領域14を流下する一部の遊技球は、各種入賞装置等に設けられた各種入賞口に入賞し、それ以外の遊技球は、遊技領域14の最下部に設けられたアウト口19に流入するように構成されている。
通常入賞装置15は、通常入賞口を有している。通常入賞口は、上方に向けて、遊技領域14を流下する遊技球が入賞可能な大きさに開口形成されている。通常入賞装置15には、通常入賞口検知センサ29(図2参照)が設けられており、通常入賞口に遊技球が入賞したことを該遊技球の通過によって通常入賞検知センサが検知すると、所定数(例えば15個)の賞球を払い出すように構成されている。
始動入賞装置16は、センター役物17の下方に配置されている。この始動入賞装置16は、始動入賞口と、始動入賞口検知センサ30(図2参照)が設けられており、始動入賞口に遊技球が入賞したことを該遊技球の通過によって始動入賞口検知センサ30が検知すると、遊技者に有利な大当り状態で遊技を行うか否かを決定する大当り抽選の契機が付与される。
センター役物17は、遊技領域14の略中央に設けられている。このセンター役物17には、図柄表示装置視認領域が略中央に形成されており、該図柄表示装置視認領域を介して、裏ユニット(図示せず)に取り付けられてセンター役物17の奥側に位置する図柄表示装置32の表示面を視認することができるように構成されている。図柄表示装置視認領域は、センター役物17内において、該センター役物17の奥側に位置する図柄表示装置32の表示面を視認することができるように開口形成されている領域である。なお、図1においては、説明の便宜上図柄表示装置32の記載は省略している。
図柄表示装置32は裏ユニットに取付固定されており、裏ユニットが遊技盤11の裏面に組み付けられた時に、図柄表示装置32の表示面の位置が遊技盤11に取り付けられているセンター役物17の図柄表示装置視認領域の位置と一致する位置に取付固定されている。
図柄表示装置32は、遊技機1における視覚的な演出を行うためのもので、これには、例えば液晶表示パネル等の従来から公知の表示装置を任意に選択して使用することができる。この図柄表示装置32は、遊技機1の状況に応じて種々の画像や動画、アニメーション等を表示することができるように構成されている。例えば、図柄表示装置32では、通常は、縦に3つ並んだ数字の列を3列停止表示し、そのほかに画像やアニメーション等を表示させておいて、始動入賞口に遊技球が入賞すると、遊技機1の内部で行わせる大当り抽選の結果に合わせて各列の数字を変動表示させ、所定時間経過後に再び各列の数字を停止表示させる、というような表示が行われる。遊技機1では、この変動表示から停止表示に移行した際の数字の並び方によって、上記した大当り抽選に当選したか否かを遊技者に知らせるようになっている。
また、図柄表示装置32には、保留球数を任意の方法で表示することができるようにも構成されている。保留球数とは、図柄変動ゲームが行われている場合に、遊技球が始動入賞口へ入賞した時に、その入賞した遊技球の数を所定の上限値の範囲で記憶した値である。本実施の形態に係る遊技機1の場合における上限値は4であるが、この上限値の値はこれに限定されるものではない。図柄表示装置32における変動表示は、保留球数が0(ゼロ)の場合には、始動入賞口への遊技球の入賞により行われ、保留球数が0(ゼロ)でない場合には、保留球数の記憶値に基づいて行われる。なお、「図柄変動ゲーム」とは、図柄表示装置32において図柄の変動表示が開始された後、該図柄の変動表示が停止されて図柄が停止表示されるまでの間に行われる遊技を意味する。
大入賞装置18は、遊技機1が遊技者にとって有利な大当り状態の時に、遊技領域14を流下する遊技球の入賞を受け入れ、この入賞した遊技球の数に対応した数の賞球を払い出すためのものである。この大入賞装置18は、遊技盤11においてセンター役物17の右下側に設けられている。なお、大入賞装置が設けられる場所は、これ以外であってもよい。大入賞装置18は、大入賞口と、大入賞口に入賞した遊技球を検知するための大入賞口検知センサ31(図2参照)を有している。大入賞口は、通常は遊技球が流入しないように閉じられており、遊技者に有利な大当り状態に遊技が移行した時にのみ、遊技球が流入しやすくなるように開かれる。大入賞口の開き方としては、所定時間(例えば、1秒間隔)で大入賞口を開いたり閉じたりする動作を繰り返してもよいし、所定時間(例えば30秒)だけ大入賞口を開けてもよい。
[遊技機の電気的構成]
遊技機1には、裏側に主制御基板21と演出制御基板22とが配設されている。主制御基板21は、遊技機1の遊技動作を遊技の進行状況に応じて制御するためのものであり、遊技機1の全体を制御するための各種処理を実行するとともに、この処理結果に応じた各種の制御コマンドを出力する。演出制御基板22は、主制御基板21が出力した制御コマンドに基づいて、図柄表示装置32の表示態様(図柄、各種背景画像、文字キャラクタ等の各種表示画像)や、各種発光部材33等の点灯等、及び保留球数の表示等を制御するためのものである。
主制御基板21は、制御動作を所定の手順で実行する遊技制御手段としての主制御用CPU23と、主制御用CPU23において実行される主制御プログラムを格納する主制御用ROM24と、遊技機1の制御において必要なデータの書き込み及び読み出しをする主制御用RAM25を備えている。また、演出制御基板22は、表示制御動作を所定の手順で実行する演出制御手段としての演出制御用CPU26と、演出制御用CPU26の演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM27と、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM28を備えている。
主制御基板21には、通常入賞装置15に設けられている通常入賞口検知センサ29、始動入賞装置16に設けられている始動入賞口検知センサ30、大入賞装置18に設けられている大入賞口検知センサ31が接続されている。これら通常入賞口検知センサ29、始動入賞口検知センサ30、及び大入賞口検知センサ31は、主制御用CPU23と電気的に接続されている。すなわち、通常入賞口検知センサ29は、通常入賞口へ遊技球が入賞したことを検知すると、電気的に接続されている主制御用CPU23に通常入賞検知信号を出力するように構成されている。また、始動入賞口検知センサ30は、始動入賞口へ遊技球が入賞したことを検知すると、電気的に接続されている主制御用CPU23に始動入賞検知信号を出力する。さらに、大入賞口検知センサ31は、大入賞口へ遊技球が入賞したことを検知すると、電気的に接続されている主制御用CPU23に大入賞検知信号を出力するように構成されている。
主制御用CPU23は、遊技機1の全体を制御するための各種処理を実行するためのものである。この主制御用CPU23は、主制御用ROM24及び主制御用RAM25と電気的に接続されている。また、主制御用CPU23は、通常入賞口検知センサ29、始動入賞口検知センサ30、大入賞口検知センサ31とも電気的に接続されている。さらに、主制御用CPU23は、演出制御基板22の演出制御用CPU26とも電気的に接続されており、制御コマンドとしての各種コマンドを送受信することができるように構成されている。
主制御用CPU23は、当り判定用乱数を所定の周期毎に更新する乱数更新処理を実行する。ここで、当り判定用乱数とは、大当り抽選を行う際に用いる乱数である。即ち、主制御用CPU23は、始動入賞口検知センサ30から始動入賞検知信号を受信すると、該始動入賞検知信号を受信した時点における当り判定用乱数を抽出し、その抽出した乱数の値が当選したものであるか又は当選しなかったものであるかを判定し、該乱数の値が当選したものである場合には、遊技機1の遊技状態を遊技者に不利な状態である通常遊技状態から遊技者に有利な状態である特別遊技状態へ移行させる大当り抽選を行う。この時、主制御用CPU23は、図柄表示装置32において変動表示させる図柄の変動パターンを決定し、演出制御用CPU26に対して、大当り抽選の抽選結果に関するコマンドとしての図柄指定コマンドと、図柄表示装置32における図柄の変動パターンに関するコマンドとしての変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU26に送信して、図柄表示装置32に、図柄の変動表示を開始させるとともに、該乱数の値に相当する図柄を表示させるように制御している。
また、主制御用CPU23は、図柄変動ゲームを終了し、図柄表示装置32において変動表示されている図柄を停止表示させる場合には、停止コマンドを演出制御用CPU26に送信して、図柄表示装置32における図柄の変動表示を停止させ、図柄を停止表示させるように制御する。また、主制御用CPU23は、待機状態移行条件が成立した場合には、遊技機1の状態を待機状態にする。なお、本明細書における「待機状態」とは、待機状態移行条件が成立した後から、主制御用CPU23が始動入賞口検知センサ30から始動入賞検知信号を受信するまでの間における遊技機1の状態、すなわち、図柄変動ゲームが行われていない状態をいう。主制御用CPU23は、この待機状態中は、図柄表示装置32に対して、停止表示されている停止図柄をそのまま表示させたり、タイトルデモ画像を表示させるように制御する。ここで、「待機状態移行条件」とは、1.図柄変動ゲームが終了して図柄表示装置32において変動表示されていた図柄が停止表示されたこと、2.図柄変動ゲームが終了した時点で、保留球数がないことの2つの条件を意味する。なお、以下においては、図柄表示装置において停止表示されている停止図柄をそのまま表示することを「図柄停止表示」と言い、タイトルデモ画像を表示することを「タイトルデモ表示」と言う。
待機状態移行条件が成立すると、主制御用CPU23は、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。そして、演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から送信されたデモコマンドを受信すると、図柄変動ゲームの終了時に停止表示した図柄による図柄停止表示を所定時間の間だけ実行する。そして、所定時間が経過すると、演出制御用CPU26は、図柄停止表示を表示した状態したから、タイトルデモ表示をした状態に移行させるように図柄表示装置32を制御する。なお、タイトルデモ表示には、例えば遊技機メーカーの社名を図案化した文字等により構成されるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、本実施の形態に係る遊技機1では、所定時間は任意に設定してよい。
また、主制御用CPU23は、保留球数を計数することもできるように構成されている。ここで、保留球数とは、図柄変動ゲームが行われている時、及び図柄変動ゲームと次の図柄変動ゲームとの間の待ち状態である時に、始動入賞検知信号の入力を受け、始動入賞口に入賞した遊技球に対応する図柄変動ゲームが行われなかった時に、以降において図柄変動ゲームを行うように、始動入賞口へ遊技球が入賞したことを記憶しておくためのものである。保留球数は、図柄変動ゲームが行われている時、及び図柄変動ゲームと次の図柄変動ゲームとの間の待ち状態の時に始動入賞検知信号の入力を受けると1加算される。主制御用CPU23は、保留球数を加算すると、その加算した保留球数を主制御用RAM25に記憶させ、その加算した保留球数に対応する保留表示コマンドを演出制御用CPU26に送信する。保留球数は、図柄変動ゲームが開始されると1減算される。主制御用CPU23は、保留球数を減算すると、その減算した保留球数に関する保留表示コマンドを演出制御用CPU26に送信する。
主制御用ROM24は、主制御用CPU23と電気的に接続されている。この主制御用ROM24には、遊技機1を制御するための主制御プログラム、大当り抽選に用いられる当り判定テーブル等の各種テーブル、各種判定値、及び複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲーム中の演出(表示演出、発光演出、音声演出等)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームにおける各図柄の変動内容及び変動時間を特定することができるように構成されている。主制御用ROM24は、主制御用CPU23が各種処理を行う際に主制御用ROM24に格納されている各種プログラム等を読み込むために送信された信号を受信すると、この信号に対応した各種制御プログラム等を呼び出す。主制御用CPU23は、この主制御用ROM24が各種制御プログラム等を呼び出すと、これを読み込んで、遊技機1における各種の処理を行うようになっている。
主制御用RAM25は、主制御用CPU23と電気的に接続されており、必要なデータの書き込み及び読み出しができるように構成されている。この主制御用RAM25は、遊技機1の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶されるようになっている。各種情報としては、例えば、始動入賞口検知センサ30から始動入賞検知信号が主制御用CPU23に出力された時や図柄変動ゲームが開始されたときに順次計数される保留球数に関する情報、大当り抽選により抽出された当り判定用乱数の値等が挙げられる。なお、主制御用RAM25において書き込み等される情報は、これらに限定されるものではない。
演出制御用CPU26は、遊技機1の各種演出を制御するための各種処理を実行するためのものである。この演出制御用CPU26は、演出制御用ROM27及び演出制御用RAM28と電気的に接続されている。また、演出制御用CPU26は、図柄表示装置32及び発光部材33とも電気的に接続されている。さらに、演出制御用CPU26は、主制御基板21の主制御用CPU23とも電気的に接続されており、制御コマンドとしての各種コマンドを送受信することができるように構成されている。
演出制御用CPU26は、図柄表示装置32及び発光部材33を制御して、これら図柄表示装置32及び発光部材33で待機演出を行う。まず、演出制御用CPU26は、図柄変動ゲーム中に主制御用CPU23から送信された停止コマンドを受信すると、図柄変動ゲームを終了させるべく図柄表示装置32に図柄の変動表示を停止させる。この時、主制御用CPU23は、保留球数が0である場合には、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から送信されたデモコマンドを受信すると、待機演出のうち、図柄表示装置32に図柄が停止している停止図柄をそのまま表示させた通常の待機演出である第1の待機演出(図柄停止表示)を行う。さらに、演出制御用CPU26は、第1の待機演出(図柄停止表示)の開始から所定時間経過すると、待機演出のうち、図柄表示装置32に、例えば遊技機メーカーの社名等を図案化して表示するようなタイトルデモ画像を表示させた通常の待機演出である第1の待機演出(タイトルデモ表示)を行う。
また、演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から送信されたデモコマンドを受信すると、該デモコマンドを受信した時点からの経過時間をカウントする。そして、演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信してから所定時間(例えば60秒)経過した場合には、図柄表示装置32及び発光部材33を制御して、第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行し、さらに所定時間(例えば60秒)が経過した場合には、所定の図柄が停止表示した停止表示画像を表示させた、第1の待機演出に比べて消費電力の低い演出である第2の待機演出(図柄停止表示)を実行する。そして、演出制御用CPU26は、停止表示画面を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)を実行した時点からの経過時間をカウントし、この時点から所定時間(例えば60秒)経過した場合には、図柄表示装置32及び発光部材33を制御して、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)を実行する。さらに演出制御用CPU26は、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出を実行した時点からの経過時間をカウントし、この時点から所定時間(例えば60秒)経過した場合には、図柄表示部材及び発光部材33を制御して、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)を実行する。このように、演出制御用CPU26は、第2の待機演出を実行すると、所定時間経過する毎に、停止表示画像を表示させる第2の待機演出(図柄停止表示)とタイトルデモ画像を表示させる第2の待機演出(タイトルデモ表示)とを交互に表示させる。
演出制御用ROM27は、演出制御用CPU26と電気的に接続されている。この演出制御用ROM27は、各種の画像表示用データ、各種の判定値が記憶されるようにして構成されている。この演出制御用ROM27は、演出制御用CPU26の処理内容に応じて、各種画像データ等を適宜呼び出すことができるように構成されている。ここで、各種の画像表示用データとは、図柄表示装置32において表示される各種画像、背景、文字やキャラクタなどの画像データが例示されるが、これらに限定されるものではない。また、演出制御用ROM27には、発光部材33の発光態様を制御するためのデータ等も記憶されており、演出制御用CPU26がこの発光態様を制御するためのデータを読み込むことによって。遊技機1に設けられた発光部材33の発光態様を遊技の進行に応じて変化させることができるように構成されている。
演出制御用RAM28は、演出制御用CPU26と電気的に接続されており、必要なデータの書き込み及び呼び出しができるように構成されている。この演出制御用RAM28は、遊技機1の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶されるようになっている。各種情報としては、例えば保留球数に関する情報、大当り抽選により抽出された乱数の値等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
図柄表示装置32は、演出制御用CPU26と電気的に接続されている。図柄表示装置32は、遊技の進行に応じて演出制御用CPU26が演出制御用ROM27から読み出した各種画像表示用データに基づき、各種画像を表示するように構成されている。発光部材33は、演出制御用CPU26と電気的に接続されている。発光部材33は、遊技の進行に応じて演出制御用CPU26が演出制御用ROM27から読みだしたデータに基づき、種々の態様に発光するように構成されている。
[遊技機における処理の流れ]
本実施の形態に係る遊技機の処理の流れを図3に基づいて説明する。図3は、本実施の形態に係る遊技機の処理の流れを示すフローチャートである。
遊技機1は、遊技者が操作ハンドル8を回動させて発射装置を駆動させ、遊技球を該発射装置により弾発させることにより、遊技が開始される。発射装置で弾発された遊技球は、遊技領域14を流下し、各種入賞口に入賞するか又はアウト口19に流入する。図3に示すように、主制御用CPU23は、遊技者に不利な通常遊技状態で遊技が行われている時は、始動入賞口へ遊技球が入賞したか否か、即ち、始動入賞口検知センサ30から始動入賞検知信号を受信したか否かを一定の周期で判定している。この判定により、主制御用CPU23が始動入賞検知信号を受信していない場合には、所定時間経過後に再度始動入賞検知信号を受信したか否かを判定する。
主制御用CPU23は、始動入賞検知信号を受信すると、始動入賞口に遊技球が入賞したと判定する。主制御用CPU23は、このように判定すると、保留球数を1加算してその加算した結果を主制御用RAM25に記憶し、この加算した数値に対応する保留表示コマンドを演出制御用CPU26に送信する。保留表示コマンドを受信した演出制御用CPU26は、この保留表示コマンドに対応する保留球数を演出制御用RAM28に記憶する(この時、既に保留球数が演出制御用RAM25に記憶されている場合は、保留表示コマンドによって新たに得た保留球数に更新して、記憶する。)。このように、主制御用CPU23は、始動入賞検知信号を受信すると、受信する毎に、その加算した数値に対応する保留表示コマンドを演出制御用CPU26に送信する。
一方、主制御用CPU23は、図柄の変動表示が開始されて図柄変動ゲームが開始されると、保留球数を1減算する。この時、主制御用CPU23は、保留球数の計算結果を主制御用RAM25に記憶し、演出制御用CPU26に保留表示コマンドを送信する。保留表示コマンドを受信した演出制御用CPU26は、保留表示コマンドにより得た保留球数を演出制御用RAM28に再度記憶し、図柄表示装置32に表示する。なお、保留球数を図柄表示装置32にて表示する場合の表示態様は、適宜選択してよい。
主制御用CPU23は、大当り抽選では、始動入賞口へ遊技球が入賞した時点、即ち、始動入賞口検知センサ30から主制御用CPU23に始動入賞検知信号が入力された時点における当り判定乱数を抽出する。そして、主制御用CPU23は、抽出した当り判定乱数を主制御用RAM25に記憶させると共に、主制御用ROM24から当り判定テーブルを読み込み、この抽出した当り判定乱数が、当り判定において当選したものであるか、当選しなかったものであるかを判定して、大当り抽選を行う。
次に、主制御用CPU23は、図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU26に送信する。主制御用CPU23から送信された図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて、どのような変動パターンにて図柄を変動表示させるか、停止図柄はどのようなパターンにするかを制御するとともに、これら図柄表示装置32が図柄の変動表示を行うようにして制御して、図柄変動ゲームが開始される。
主制御用CPU23は、図柄変動ゲームが開始してから所定時間経過後に、停止コマンドを演出制御用CPU26に送信する。停止コマンドを受信した演出制御用CPU26は、各図柄を変動表示させている図柄表示装置32を制御し、図柄表示装置32における図柄の変動表示を停止させ、図柄を停止表示させる。この時、演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から受信した図柄指定コマンドにより指定された図柄を停止表示させる。遊技者は停止表示された図柄を見て、大当り抽選に当選したか否かを判断することができる。
主制御用CPU23は、停止コマンドを送信して図柄変動ゲームを終了させると同時に、待機状態移行条件を満たしているか否かを判定する。すなわち、主制御用CPU23は、図柄変動ゲームが終了した時点において、1.図柄変動ゲームが終了して図柄表示装置32において変動表示されていた図柄が停止表示されていること、2.図柄変動ゲームが終了した時点で、保留球数がないこと、の二つの条件を満たしたか否かを判定する。主制御用CPU23は、この待機状態移行条件を満たしていないと判定した場合には、演出制御用CPU26に図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU26に送信し、図柄表示装置32に表示されている図柄を変動表示させて、次に設定されている図柄変動ゲームの開始を実行する。
一方、主制御用CPU23が待機状態移行条件を満たしていると判定した場合には、停止コマンドを受信した演出制御用CPU26は、図柄表示装置32において変動表示させていた図柄を停止表示させて停止表示画像を図柄表示装置32に表示させる。そして、主制御用CPU23は、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から送信されたデモコマンドを受信すると、通常の待機演出である第1の待機演出(図柄停止表示)を実行する。また、この時、演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信した時点からの経過時間をカウントし、所定時間(例えば60秒)が経過すると、図柄表示装置32において表示させる画像を、既に表示させている停止表示画像からタイトルデモ画像に切り替える。即ち、演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信してから所定時間経過した時にタイトルデモ画像を図柄表示装置32に表示させ、通常の待機演出である第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行するように制御する。
演出制御用CPU26は、図柄表示装置32にタイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行させるように制御した時点からの経過時間をカウントする。そして、演出制御用CPU26は、この時点から所定時間(例えば60秒)経過すると、図柄表示装置32及び発光部材33を制御して、所定の図柄が停止表示した停止表示画像を図柄表示装置32に表示させ、第1の待機演出に比べて消費電力の低い演出である第2の待機演出(図柄停止表示)を実行するように制御する。また、演出制御用CPU26は、第2の待機演出(図柄停止表示)を実行する際に、発光部材33も制御して、消費電力の低い演出を実行する。なお、第2の待機演出における「消費電力の低い演出」とは、例えば、図柄表示装置32や発光部材33の発光態様を通常のものと変更させたり、光量を落とすことによって消費電力を低くした演出を意味するが、消費電力を低くするための演出としては、上記の演出に限定されるものではない。
演出制御用CPU26は、図柄表示装置32に停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)を実行させるように制御した時点からの経過時間をカウントする。そして、演出制御用CPU26は、この時点から所定時間(例えば60秒)経過すると、図柄表示装置32を制御して、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)から、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させる。そして、演出制御用CPU26は、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させるように制御した時点からの経過時間をカウントし、この時点から所定時間(例えば60秒)経過すると、図柄表示装置32を制御して、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)へ移行させる。
演出制御用CPU26は、これ以降は、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)へ移行させた時点から所定時間(例えば60秒)を経過した場合にはタイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させ、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させた時点から所定時間(例えば60秒)を経過した場合には停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)へ移行させるように制御を行う。即ち、演出制御用CPU26は、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)と、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)とを、所定時間(例えば60秒)が経過する毎に、交互に切り替えるように制御を行っている。
上記した処理の流れの一例を図4に基づいて説明する。図4は、遊技機1における処理の流れを示すタイムチャートである。なお、図4では、図柄変動ゲームが行われている時点以降のものを示す。
主制御用CPU23は、図柄変動ゲームが開始されてから所定時間経過すると、演出制御用CPU26に停止コマンドを送信する。停止コマンドを受信した演出制御用CPU26は、図柄表示装置32における図柄の変動表示を停止して、図柄変動ゲームを終了させる。そして、主制御用CPU23が待機状態移行条件を満たしていると判定すると、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信すると、図柄表示装置32及び発光部材33を制御して、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)を実行する。演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信した時点からの経過時間をカウントしており、この経過時間が所定時間tになると、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)から、タイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出(タイトルデモ表示)に待機演出を移行させるように制御する。
演出制御用CPU26は、第1の待機演出(タイトルデモ表示)に待機演出を移行させるように制御した時点からの経過時間をカウントしており、この経過時間が所定時間tになると、タイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出(タイトルデモ表示)から、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)に待機演出を移行させるように制御する。そして、演出制御用CPU26は、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)に移行した時点からの経過時間をカウントし、この経過時間が所定時間tになると、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)から、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)へと待機演出を移行させるように制御する。これ以降は、始動入賞口に遊技球が入賞するまで、すなわち、主制御用CPU23が始動入賞口検知センサ30からの始動入賞検知信号を受信し、主制御用CPU23から送信された図柄指定コマンド及び変動パターン指定コマンドを受信するまでの間、停止表示画像を表示させた第2の待機演出(図柄停止表示)と、タイトルデモ画像を表示させた第2の待機演出(タイトルデモ表示)とを交互に実行する。
[遊技機の作用効果]
本実施の形態に係る遊技機1は、図柄変動ゲームが終了して待機状態移行条件が成立した後、再度図柄変動ゲームが開始されるまでの間は、待機状態へ移行する。また、本実施の形態に係る遊技機1は、待機状態移行条件が成立すると、待機状態時に行われる演出である待機演出のうち、通常の待機演出である第1の待機演出を行い、第1の待機演出が行われた後から図柄変動ゲームが再度開始されるまでの間は、第1の待機演出に比べて消費電力の低い演出である第2の待機演出を繰り返し実行する。したがって、待機状態移行条件が成立した時に行われる第1の待機演出を行う時は、遊技者の興趣を向上させるような演出や、これから遊技を行おうとする者の興趣を向上させるような演出を行い、遊技機1の稼働率を向上させることが可能になる。また、第1の待機演出が行われた後にされる第2の待機演出を行う時は、消費電力を低く抑えて節電を行うことが可能になる。したがって、本実施の形態に係る遊技機1によれば、遊技機1の稼働率が低下しないようにしつつ、かつ消費電力を低く抑えて節電を行うことが可能な遊技機1を提供することが可能になる。
[本発明に係る遊技機の実施の形態の変更例]
次に、本発明の実施の形態に係る遊技機の変更例を説明する。なお、この変更例に係る遊技機の外観構成及び以下で説明する以外の電気的な構成は先に説明したものと同様であるから、ここでの説明は省略する。
本変更例に係る遊技機1は、タイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出が行われた後の待機演出に関し、第1の待機演出と第2の待機演出のいずれを実行するかを演出抽選により決定するように構成されている。なお、本変更例では、演出抽選に当選した場合に第2の待機演出へ移行し、演出抽選に当選しなかった場合に第1の待機演出を実行する例を用いて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、演出抽選に当選した場合に第1の待機演出を実行し、演出抽選に当選しなかった場合に第2の待機演出へ移行するように構成してもよい。
演出制御用CPU26は、演出抽選用乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理を実行する。ここで、演出抽選用乱数とは、遊技機1において図柄変動ゲームが終了し待機状態移行条件を満たして待機状態へ移行し、通常の待機状態である第1の待機状態へ移行した後、さらに第1の待機演出の状態を維持するか、又は第1の待機演出に比べて消費電力の低い第2の待機演出に移行するかを抽選する演出抽選を行う際に用いられる乱数である。即ち、演出制御用CPU26は、主制御用CPU23から送信されたデモコマンドを受信してから第1の待機演出(図柄停止表示)及び第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行すると、演出抽選用乱数を抽出し、その抽出した乱数の値が当選したものであるか、または当選しなかったものであるかを判定し、演出抽選用乱数の値が当選したものである場合には遊技機1における以降の待機演出を第2の待機演出に移行させ、演出抽選用乱数の値が当選したものでない場合には、遊技機1における以降の待機演出を第1の待機演出とする。そして、演出制御用CPU26は、演出抽選によって第1の待機演出又は第2の待機演出のいずれで以降の待機演出を行うかを決定した後は、図柄表示装置32及び発光部材33を、第1の待機演出又は第2の待機演出のうち、演出抽選により決定された方の待機演出を行うように制御する。
演出制御用ROM27は、演出抽選に用いられる演出判定用テーブル等の各種テーブル等が記憶されるように構成されている。この演出制御用ROM27は、演出制御用CPU26の処理の内容に応じて、演出判定用テーブル等を適宜呼び出すことができるように構成されている。演出制御用RAM28は、演出制御用CPU26と電気的に接続されており、必要なデータの書き込み及び読み出しができるように構成されている。この演出制御用RAM28は、遊技機1の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶されるようになっている。各種情報としては、上記したもののほかに、演出抽選により抽出された乱数の値等も挙げられる。
次に、本変更例に係る遊技機の処理の流れを図5及び図6に基づいて説明する。図5は本変更例に係る遊技機の処理の流れを示すタイムチャートであり、演出抽選に当選しなかった例を示し、図6は、本変更例に係る遊技機の処理の流れを示すタイム多チャートであり、演出抽選に当選した例を示す。ここで、本変更例の遊技機は、図柄変動ゲームが開始されるまでの処理は先に説明したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
図5に示すように、主制御用CPU23は、図柄変動ゲームを終了する時には、演出制御用CPU26に停止コマンドを送信する。この停止コマンドを受信した演出制御用CPU26は、図柄表示装置32における各種図柄の変動表示を停止させて、図柄変動ゲームを終了する。主制御用CPU23は、停止コマンドを送信すると同時に、待機状態移行条件を満たしているか否かを判定し、この待機状態移行条件を満たしていると判定した場合には、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。デモコマンドを受信した演出制御用CPU26は、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)を実行する。演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信した時点からの経過時間をカウントしており、この時点から所定時間tが経過すると、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)から、タイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させる。
演出制御用CPU26は、第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行させるように制御した時点からの経過時間をカウントし、この経過時間が所定時間tを経過すると、所定時間tが経過した時点における演出抽選用乱数を抽出し、その抽出した演出抽選用乱数を演出制御用RAM28に記憶させる。また、演出制御用CPU26は、演出制御用ROM27から演出判定用テーブルを読み込み、この抽出した演出抽選用乱数が、演出抽選において当選したものであるか、又は当選しなかったものであるかのいずれに該当するかを判定して、演出抽選を行う。図5に示す場合は、演出抽選に当選しなかったため、演出制御用CPU26は、以降の待機演出は、第1の待機演出(図柄停止表示)で実行するように制御する。即ち、演出制御用CPU26は、演出抽選後の待機演出も第1の待機演出で実行するように制御し、所定時間tが経過する毎に、停止表示画像とタイトルデモ画像とを交互に繰り返し表示するように制御する。
図6に示すように、主制御用CPU23は、図柄変動ゲームを終了する時には、演出制御用CPU26に停止コマンドを送信する。この停止コマンドを受信した演出制御用CPU26は、図柄表示装置32における各種図柄の変動表示を停止させて、図柄変動ゲームを終了する。主制御用CPU23は、停止コマンドを送信すると同時に、待機状態移行条件を満たしているか否かを判定し、この待機状態移行条件を満たしていると判定した場合には、演出制御用CPU26に対してデモコマンドを送信する。デモコマンドを受信した演出制御用CPU26は、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)を実行する。演出制御用CPU26は、デモコマンドを受信した時点からの経過時間をカウントしており、この時点から所定時間tが経過すると、演出制御用CPU26は、停止表示画像を表示させた第1の待機演出(図柄停止表示)から、タイトルデモ画像を表示させた第1の待機演出(タイトルデモ表示)へ移行させる。
演出制御用CPU26は、第1の待機演出(タイトルデモ表示)を実行させるように制御した時点からの経過時間をカウントし、この経過時間が所定時間tを経過すると、所定時間tが経過した時点における演出抽選用乱数を抽出し、その抽出した演出抽選用乱数を演出制御用RAM28に記憶させる。また、演出制御用CPU26は、演出制御用ROM27から演出判定用テーブルを読み込み、この抽出した演出抽選用乱数が、演出抽選において当選したものであるか、又は当選しなかったものであるかのいずれに該当するかを判定して、演出抽選を行う。図6に示す場合は、演出抽選に当選したものであるため、演出制御用CPU26は、以降の待機演出は第2の待機演出(図柄停止表示)へ移行させ、実行するように制御する。即ち、演出制御用CPU26は、演出抽選後の待機演出を第2の待機演出(図柄停止表示)で実行するように制御し、所定時間tが経過する毎に、停止表示画像を表示する第2の待機演出(図柄停止表示)とタイトルデモ画像を表示する第2の待機演出(タイトルデモ表示)とを交互に繰り返し表示するように制御する。
このように、本変更例に係る遊技機では、図柄変動ゲーム終了直後に行われる第1の待機演出後の待機演出を、演出抽選により、第1の待機演出にするか、又は第2の待機演出にするかを決定することができる。したがって、本変更例に係る遊技機では、先に説明した遊技機の作用効果に加えて、待機演出時における遊技機の演出の態様に関してさらにバリエーションを持たせることができる。特に、本変更例に係る遊技機は、島設備に複数の遊技機を設置した場合に、個々の遊技機毎にその待機演出を行う態様を異ならせることができるので、待機演出に移行した後も、遊技を行おうとする者に対するアピール等をより効果的に行うことが可能になる。
以上、本発明に係る遊技機の実施の形態について具体的に説明してきたが、これらは本発明に係る遊技機に関する例示であり、これらの内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更してもよいのは勿論である。本実施の形態では、主制御用CPUが待機状態移行条件を満たしていると判定した場合には、演出制御用CPUに対してデモコマンドを送信するように構成しているが、デモコマンドを送信しない構成にしてもよい。即ち、演出制御用CPUは、主制御用CPUからの保留球数を指示するコマンドを入賞時や図柄変動ゲームの開始時に受信しているので、主制御用CPUからの停止コマンドを受信して図柄変動ゲームを終了させる制御を実行さっせた場合に、演出制御用CPUが待機状態移行条件を満たしているか否かを判定し、待機状態移行条件を満たしていると判定した場合には第1の待機演出(図柄停止表示)を実行させるように構成してもよい。