JP5932741B2 - 車両用扉の製造方法 - Google Patents

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本発明は、列車の如き軌道車両やバスの如き路面車両における乗降口、通路仕切部、個室出入口等に設けられる車両用扉の製造方法に関する。
一般に、車両用扉は、アルミニウムやその合金等の金属製の車外側及び車内側の面板と、両面板間に挟み込んだアルミニウムハニカム、ペーパーハニカム、金属製骨組み、金属製格子、合成樹脂発泡体等よりなる芯材とを、接着やスポット溶接等によって接合一体化したサンドイッチ構造を有している(特許文献1、非特許文献1)。
特開2006−62634号公報
日本鉄道車両工業会規格JRIS 鉄道車両−側引戸設計標準R1002:2005 側引戸設計事例 付図3,4
しかしながら、前記従来の一般的な車両用扉は、両側面板と芯材との接合による組立てに手間を要することから、製作効率が悪くコスト高になる上、部材点数も多いために寸法精度が出にくく、且つ接合部に経年による外れが発生し易く、耐久信頼性に劣り、またスポット溶接では接合部の外観上の見映えが悪くなって商品価値の低下に繋がり、芯材にペーパーハニカムや合成樹脂発泡体等の可燃性材料を用いたものでは耐火性低下による安全面での問題があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、車両用扉として、高効率で容易に組立製作できると共に、高い寸法精度及び耐久信頼性を確保でき、また軽量で外観体裁がよく、安全性及びリサイクル性にも優れ、且つ窓開口部に嵌装する窓縁を安定した強固な取付状態にできるものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明は、扉本体1に対する表裏の面板を廃し、扉本体戸先1aから戸尻1bまでの全体を、扉本体1の幅方向に沿って配列されると共に、相互に仕切壁13A〜13Eによって区割された複数の中空部10A〜10Gを有するアルミ押出型材S1〜S5によって構成することと、このように構成された扉本体1窓開口部15を形成することを含む車両用扉の製造方法において、前記複数の中空部10A〜10Gを有するアルミ押出型材S1〜S5によって構成することは、扉本体1の高さ方向に押出成形することを含み、前記扉本体に窓開口部15を形成することは、該窓開口部15に臨む中空部10A〜10C間の複数の前記仕切壁13A,13Bに、ねじ座用厚肉部14を形成することを含み、前記車両用扉の製造方法は、前記窓開口部15に嵌装される窓縁2A,2B、その左右両側において該窓開口部15の左右両側に露呈して上下に連続する仕切壁13Dにねじ止めすると共に、上下両側において前記ねじ座用厚肉部14にねじ止めすることを含んでなる車両用扉の製造方法に係る。
また、上記請求項1の車両用扉の製造方法の好適態様として、請求項2の発明では、請求項1に記載の車両用扉の製造方法において、前記複数の中空部10A〜10Gを有するアルミ押出型材S1〜S5によって構成することは、扉本体1の戸先1a側及び戸尻1b側における表板部p2の肉厚t2中央側における表板部p1の肉厚t1よりも厚く設定することを含む、請求項3の発明では、請求項1又は2に記載の車両用扉の製造方法において、前記複数の中空部10A〜10Gを有するアルミ押出型材S1〜S5によって構成することは、扉幅方向を分割する複数のアルミ押出型材相互に連結一体化することを含む、請求項4の発明では、請求項1又は2に記載の車両用扉の製造方法において、前記複数の中空部10A〜10Gを有するアルミ押出型材S1〜S5によって構成することは、全体単一のアルミ押出型材S1,S2によって構成することを含むこと、をそれぞれ規定している。
請求項1の発明に係る車両用扉の製造方法では、戸先1aから戸尻1bまでの扉本体1がアルミ 押出型材S1〜S5にて構成され、且つ表裏の面板を有さず、該面板を接合する手間が不要であるから、高効率で組立製作できると共に、工数削減による低コスト化が可能となり、また部材点数の低減によって寸法精度を高めることが容易になる。そして、扉本体1は、幅方向に沿って配列する複数の中空部10A〜10Gを有して軽量であって、且つ不燃性のアルミ押出型材からなることで、安全性に優れて外観体裁もよく、またアルミ材としてリサイクル性も向上する。しかも、この車両用扉にあっては、窓開口部15に臨む中空部10A〜10C間の複数の仕切壁13A,13Bのねじ座用厚肉部14を利用して、窓縁2Aを窓開口部15の上下部でねじ止めすることにより、扉本体1に対して該窓縁2Aを確実に強固に取り付けることができる上、これらねじ座用厚肉部14の存在によって扉本体1の剛性が増すから、高い耐久信頼性が得られる。
又本発明によれば、扉本体1の窓開口部15に対し、窓縁2A,2Bが左右両側と上下両側でねじ止めされているから、該窓縁2A,2Bが強固で安定した取付状態となる。
請求項2の発明によれば、扉本体1の戸先1a側及び戸尻1b側における表板部p2の肉厚t2が中央側における表板部p1の肉厚t2よりも厚いことにより、全体的に軽量であっても両側部の高剛性によって強度的に優れたものとなる。
請求項3の発明によれば、扉本体1が幅方向を分割する複数のアルミ押出型材より構成され、個々のアルミ押出型材が幅狭になって比較的小型のアルミ押出装置によって安価に製造できるから、広幅の扉でも少ない材料コストで製作できると共に、扉の仕様に応じた様々な分割構成を設定できる。例えば、戸先1a側や戸尻1b側の断面形態が異なる複数種の扉において、その戸先1a側や戸尻1b側を対応する断面形態を有する専用のアルミ押出型材S4,S5にて構成し、扉中央側には共通のアルミ押出型材S3を用いれば、部材の共通化によるコスト低減が可能となる。また,窓開口部15を有する扉において、扉幅方向の中央位置で左右に分割すれば、非分割のアルミ押出型材を用いる場合に比較して、窓開口部15のための切除加工が容易になる。更に、窓開口部15の左右両側縁に沿う位置での分割により、該窓開口部15に臨む中央部と左右両側部とに分割構成すれば、窓開口部15を形成するための型材を切除する手間と材料の無駄を少なくすることができる。
請求項4の発明によれば、扉本体1の全体が単一のアルミ押出型材S1,S2より構成されるから、扉の組立製作をより少ない工数で容易に行える。
本発明の一実施形態に係る車両用扉の車内側からの正面図である。 同車両用扉の横断面を示し、(a)は図1のX−X線における断面図、(b)は同Y−Y線における断面図である。 同車両用扉の窓縁の取付部分を示し、(a)は縦断側面図、(b)は一部破断正面図である。 同車両用扉の扉本体における窓開口部の平面図である。 同車両用扉の要部の断面を示し、(a)は図1のA−A線における中間部を省略した断面矢視図、(b)は同B−B線における断面図である。 本発明の他の実施形態に係る車両用扉の複層ガラスを装着した窓部を示し、(a)は縦断側面図、(b)は横断平面図である。 本発明の車両用扉の扉本体の分割構成例を示し、(a)〜(c)は断面形状が異なる扉本体の横断面図である。
以下に、本発明を鉄道車両の乗降口に設けられる側引戸に適用した実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、異なる実施形態において共通する構成部分には同一符号を付している。
図1〜図5に示す実施形態の車両用扉は、上部側に窓部Wを備えた縦長矩形の扉本体1の上端に、戸車3を軸支した左右一対のブラケット31が上向きに突設されており、その戸車3を介して車体側のガイドレールRに左右方向移動自在に懸架されるようになっている。この扉本体1の戸先1aには上下略全長にわたる戸先ゴム4が嵌着される一方、戸尻1bの上下部にはそれぞれ戸尻受ゴム5が固着されている。また、該扉本体1の戸先1a側には、車内側中間高さに手掛Hが設けられている。
扉本体1は、図2(a)に示すように、その戸先1aから戸尻1bまでの全体が、幅方向に複数(図では11)の中空部10A〜10Fを配置した両面の平坦な中空厚板状のアルミ押出型材S1にて構成されており、その車内側及び車外側に一般的に設けられる面板を廃した形態になっている。
このアルミ押出型材S1は、幅方向中央に位置する略矩形の中空部10Aの両側に順次、両端円弧状の中空部10B、内端円弧状の中空部10C、矩形中空部10D、外端側半部が狭い中空部10E、狭い中空部10Fが相互に仕切られて並列配置しており、戸先1a側の端部にはコ字枠部11を有すると共に、戸尻1b側の端部には係止溝部12を有している。そして、中空部10E,10Fに臨む戸先1a側及び戸尻1b側における表板部p2の肉厚t2は、中空部10A〜10Dに臨む中央側における表板部p1の肉厚t1よりも厚くなっている。また、中央の中空部10Aの両側の仕切壁13A、ならびに中空部10B,10C間の仕切壁13Bは、扉厚さ方向の両端側がねじ座用厚肉部14として厚肉化している。一方、中空部10C,10D間の仕切壁13Cと、中空部10D,10E間の仕切壁13Dは、全体的に薄肉で厚み変化のないものになっている。なお、中空部10E,10F間の仕切壁13Eは、両中空部10E,10Fの狭い端部形状により、車内外幅の狭いものとなっている。
扉本体1の戸先1a側には、戸先ゴム4が基部4aをアルミ押出型材S1のコ字枠部11内に挿入して、ネック部4bをコ字枠部11の対向突出する抜け止め条片11a,11a間に挟まれる形で嵌装されている。また、扉本体1の戸尻1b側には、上下方向に連続する帯板状の風止めゴム6が、その内面側に連設された係止突条部6aをアルミ押出型材S1の係止溝部12に挿嵌して、片側縁6bを車外側へ突出させた状態で止着されると共に、図5(b)に示すように、上下の各戸尻受ゴム5が風止めゴム6の上から硬質合成樹脂製ライナー51を介してねじ止めされている。一方、手掛Hは、図2(b)に示すように、アルミ押出型材S1の最も戸先1a側の中空部10Fに臨んで車内側肉部を部分的に切除し、その切除部位に横断面U字形の手掛枠材7を嵌合して接着固定している。
窓部Wは、図2(b)の横断面で示すように、アルミ押出型材S1の中空部10A〜10Dを含む中央側を所定の上下幅で切除加工することにより、車外側周縁に窓中央側へ張出する外れ止め用のフランジ部15aを有する窓開口部15を形成し、この窓開口部15に窓縁2Aを嵌合してねじ止めすると共に、該窓縁2Aにガラス単板G1を嵌装している。
この窓縁2Aは、窓開口部15の周縁に合わせて環状に曲成したアルミ押出型材からなり、断面が窓外側へ開くコ字形の基枠部2aと、該基枠部2aの車内側外縁から車内側へ延設された断面L字形の係止枠部2bとで構成されており、基枠部2aが窓開口部15のフランジ部15aの車内側に嵌合すると共に、係止枠部2bが窓開口部15の車内側縁角部に係合するように構成されている。そして、窓開口部15の左右両側では、図2(b)の如く、該窓開口部15に露呈して上下に連続する仕切壁13Dに対し、これに接合した該窓縁2Aの係止枠部2bをタッピングビス21にてねじ止めしている。
一方、窓開口部15の上下両側では、図4に示すように、該窓開口部15に現れた仕切壁13A,13Bの端面において、その各車内側のねじ座用厚肉部14にねじ孔14aが穿設されており、図3(a),(b)で示すように、その各ねじ孔14aに窓縁2Aの係止枠部2bを通してビス22を螺着することにより、該窓縁2Aをねじ止めしている。
ガラス単板G1は、窓縁2Aの係止枠部2bの内側位置に、該係止枠部2bに対してパッキン24を介して、且つ該窓縁2Aの基枠部2aとの間にスペーサー23及び接着剤25を介して嵌装されている。また、該窓縁2Aの基枠部2aの車外側内縁と、窓開口部15のフランジ部15aの先端縁との間にも、パッキン26が介挿されている。
図5(a)に示すように、扉本体1の上端部では、アルミ押出型材S1の頂部内側の切除部分に、縦断面下向き開放コ字形のアルミ押出型材からなる戸車取付枠30が内嵌してねじ止めされている。そして、戸車3を軸支した各ブラケット31は、その水平に曲折した基部31aを鋼製ライナー32を介して戸車取付枠30上に載せた状態で、上方から貫通させたボルト34を戸車取付枠30内に配置させたナット35に螺合緊締することにより、該扉本体1に固着されている。なお、ブラケット31には、戸車3と共に、車体側のガイドレールRに下側から接する押さえローラ33が軸支されている。一方、扉本体1の下端部では、アルミ押出型材S1の底部内側の切除部分に、水平方向に沿うアングル材8a及び下向き開放の溝金8bが内嵌してねじ止めされている。また、扉本体1の車内側下端部には、防汚板9が張設されている。
上記構成の車両用扉では、戸先1aから戸尻1bまでの扉本体1がアルミ押出型材S1にて構成され、且つ従来の一般的な車両用扉のような表裏の面板を有しないから、該面板を接合する手間が全く不要になり、それだけ効率よく短時間で組立製作できると共に、工数削減による低コスト化が可能となり、また従来のものに比較して部材点数が少なくなるために組立製作に際して寸法精度を高めることが容易である。そして、扉本体1は、幅方向に沿って配列した複数の中空部10A〜10Fを有して軽量であり、また不燃性のアルミ押出型材からなることで、安全性に優れて外観体裁もよく、且つ扉の略全体がアルミ材になるためにリサイクル性も向上している。
加えて、この車両用扉にあっては、窓開口部15に臨む中空部10A−10B間,10B−10C間の仕切壁13A,13Bにねじ座用厚肉部14を有するから、これらねじ座用厚肉部14を利用し、該窓開口部15に対して窓縁2Aを上下両側でも容易にねじ止めでき、窓縁2Aが安定した強固な取付状態になる上、これらねじ座用厚肉部14の存在によって扉本体1の幅方向中央側の剛性が増すことで耐久信頼性も向上する。これに対し、窓開口部15に臨む中空部間の仕切壁にねじ座用厚肉部14を有しない場合、窓縁2Aは、左右両側では上下方向に連続する左右の仕切壁13Dにねじ止めできても、上下両側では仕切壁に対するねじ止めが不能になる。従って、上記のねじ座用厚肉部14を有しない構成では、窓縁2Aを安定した強固な取付状態にする上で、左右両側でのねじ止め箇所を多くしたり、上下両側においてアルミ押出型材の車内側又は車外側の表板部にねじ止めしたりする必要があるが、それによって窓部Wの外観体裁が悪くなり、また扉本体1の幅方向中央側の剛性も低下する。
更に、上記実施形態の扉本体1を構成するアルミ押出型材S1は、戸先1a側及び戸尻1b側における表板部p2の肉厚t2が中央側における表板部p1の肉厚t1よりも厚いことから、中空厚板状で全体的に軽量であって且つ窓部Wのための大きな切除部分が存在しても、両側部が高剛性になって強度的に優れたものとなる。また、窓開口部15では、周縁から窓中央側へ張出するフランジ部15aを外れ止めとして、厚みの異なるガラス単板G1を確実に嵌装できるという利点もある。なお、車両用扉を適用する車両の種類及び取付部位や扉サイズ等の仕様によって異なるが、一般的に上記の肉厚t2/t1の比率は2〜5程度、t1は1〜4mm程度が好適である。
本発明の車両用扉における窓開口部15には、上記実施形態で例示したガラス単板G1を嵌装するための窓縁2Aに代えて、例えば図6(a),(b)に示す他の実施形態のように、複層ガラスG2を嵌装するための窓縁2Bをねじ止めしてもよい。この窓縁2Bは、窓開口部15の周縁に合わせて環状に曲成した断面L字形のアルミ押出型材からなり、L字形の折曲部分が窓開口部15の車内側の縁角部に被さるように、該窓開口部15に配置される。そして、窓開口部15の上下両側では、図6(a)の如く、該窓開口部15に現れた仕切壁13A,13Bの端面において、その各車内側のねじ座用厚肉部14に設けたねじ孔14aにビス22を介して該窓縁2Bをねじ止めしている。一方、窓開口部15の左右両側では、図6(b)の如く、該窓開口部15に露呈して上下に連続する仕切壁13Dに対し、これに接合した該窓縁2Bをタッピングビス21にてねじ止めしている。また、複層ガラスG2は、該窓縁2Bの内側にスペーサー23及び接着剤25を介して嵌装されている。この複層ガラスG2でも、その周縁が窓開口部15のフランジ部15aの車内側に位置するから、該フランジ部15aによる外れ止め機能が発揮される。
上記実施形態では扉本体1が単一のアルミ押出型材S1より構成されるものを例示したが、本発明においては該扉本体1が扉幅方向を分割する複数のアルミ押出型材より構成されていてもよい。すなわち、このような分割構成によれば、個々のアルミ押出型材が幅狭になって比較的小型のアルミ押出装置によって安価に製造できるから、広幅の車両用扉でも少ない材料コストで製作できるという利点がある。
その扉幅方向の分割位置については、特に制約はなく、扉の仕様や加工性等に応じて適宜設定すればよいが、図1の一点鎖線で示すように、扉幅方向の中央位置C1での分割と、同じく窓部Wの左右両側位置C2,C2による分割とが特に好適である。すなわち、中央位置C1によって左右に分割する構成では、前記実施形態のように扉本体1を単一のアルミ押出型材にて構成する場合に比較して、窓開口部15を形成するための切除加工が容易になるという利点がある。また、窓部Wの左右両側位置C2,C2によって中央部と左右両側部とに分割する構成では、中央部用のアルミ押出型材は窓開口部15側の端部のみを当該窓開口部15の上下端縁に合う形に切削加工するだけでよく、その加工が容易であることに加えて、該窓開口部15のために型材を大きく切除する必要がないから、材料の無駄が非常に少なくなり、それだけ材料コストを低減できるという利点がある。
図7に、本発明に係る車両用扉の扉本体1における扉幅方向の中央位置C1と左右両側位置C2,C2の一方又は両方による分割構成例を示す。同図(a)で示す扉本体1Aは、連結後に前記実施形態のアルミ押出型材S1と同じ横断面を形成するが、中央位置C1での左右2分割、左右両側位置C2,C2による中央部と左右部との3分割、中央位置C1及び左右両側位置C2,C2による4分割のいずれにも分割構成できる。また、同図(b)で示す扉本体1Bは、連結後の形態で両面が平坦であり、中央側に前記アルミ押出型材S1と同様の中空部10A〜10Dを有すると共に、戸先1a側及び戸尻1b側に2つの狭い中空部10Fを有し、且つ戸尻1b側の最も端に左右幅の狭い矩形中空部10Gを有し、戸先1aには前記アルミ押出型材S1と同様のコ字枠部11を備えるが、同様に中央位置C1と左右両側位置C2,C2の一方又は両方による2〜4分割に構成できる。
図7(c)に示す扉本体1Cは、中空厚板状のアルミ押出型材S3からなる両面が平坦な広幅中空板体16と、戸先1a側の横断面略U字形のアルミ押出型材S4からなる前縁17と、戸尻1b側の横断面略厚肉H字状のアルミ押出型材S5よりなる後縁18とを連結一体化することで、戸先1aから戸尻1bまでの幅全体をアルミ押出型材にて構成しており、その車内側及び車外側に一般的に設けられる面板を廃した形態になっている。そして、広幅中空板体16のアルミ押出型材S3は、前記実施形態のアルミ押出型材S1と同様の中空部10A〜10Fを有するが、戸先1a側及び戸尻1b側の両端が外側に開く溝部16aを形成すると共に、その車内側の表面全体に化粧シート19が貼着されている。また、前縁16及び後縁17は、広幅中空板体16の各溝部16aに内嵌した状態で、該広幅中空板体16にねじ止め固着されることで、アルミ押出型材S1と同様に戸先1a側のコ字枠部11と戸尻1b側の係止溝部12とを形成すると共に、車内側面に折り返し状に連設された押さえ条片部17a,18aにより、広幅中空板体16に貼着された化粧シート19の端縁部を押さえている。
この扉本体1Cの構成では、広幅中空板体16に貼着した化粧シート19により、車内側の扉表面に高級感のある木目調を始めとして種々の模様及び色調を付与して意匠効果を高め得ると共に、前縁17及び後縁18の押さえ条片部17a,18aにより、該化粧シート19の端縁部の捲れを防止できる。なお、広幅中空板体16のアルミ押出型材S3は、それ自体が広幅中空板体16と前縁17及び後縁18とで3分割の形態になっているが、更に広幅中空板体16を前記の中央位置C1と左右両側位置C2,C2の一方又は両方で2〜4分割にしてもよい。
また、このように扉本体1を中央側の広幅中空板体16と戸先1a側及び戸尻1b側の前縁17及び後縁18とに分割する構成では、前縁17及び後縁18として例示した化粧シート140の端縁部の捲れ防止機能を持つものに限らず、扉仕様に応じて必要となる種々の機能を備えた専用のアルミ押出型材を用いる一方、広幅中空板体16として共通のアルミ押出型材を用いることで、部材の共通化によるコスト低減を図り得る。
上記のように分割構成されたアルミ押出型材同士の連結手段としては,特に制約はなく、例えば溶融溶接、摩擦撹拌接合、圧嵌、ねじ止め、リベット止め、接着等の種々の手段を採用できる。また、アルミ押出型材同士の連結側の端部構造についても、採用する連結手段に応じて種々設定できる。
車両用扉の車内側及び車外側の表面は、その扉本体1を構成するアルミ押出型材自体の表面が露呈していてもよいが、意匠性、美観、耐食性、耐候性、防汚性等の種々の機能要素を付与するために、少なくとも片面側に適当な化粧加工を施すことが推奨される。このような化粧加工としては、特に制約はないが、例えば既述の化粧シートやフィルムのラッピング、着色塗装、透明樹脂塗装、アルマイト加工、ブラッシング等が挙げられる。
なお、例示した扉本体1,1A〜1Cでは仕切壁13A,13Bにおける扉厚さ方向(車内外方向)の両端側にねじ座用厚肉部14を設けているが、このようなねじ座用厚肉部14は仕切壁の扉厚さ方向の一端側のみに設けてもよく、また該ねじ座用厚肉部14の断面形状については例示以外に種々設定できる。そして、該ねじ座用厚肉部14は窓開口部15に臨む中空部間の全仕切壁の内の複数の仕切壁に設けるが、その仕切壁の数と位置については、十分なねじ孔止め強度が得られるように、窓開口部15の左右幅と仕切壁同士の間隔に応じて適宜設定すればよい。
本発明に係る車両用扉は、扉本体1に用いるアルミ押出型材の中空部の横断面形状及び数、該扉本体1の戸先1a及び戸尻1bの横断面形態、これら戸先1a及び戸尻1bに取り付ける戸先ゴムや戸尻受ゴム等の形状、扉上下縁の構造、扉吊持構造、引戸機構等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1,1A〜1C 扉本体
1a 戸先
1b 戸尻
10A〜10F 中空部
13A〜13E 仕切壁
14 ねじ座用厚肉部
14a ねじ孔
15 窓開口部
2A,2B 窓縁
21,22 ビス
p1,p2 表板部
t1,t2 肉厚
S1〜S5 アルミ押出型材
W 窓部

Claims (4)

  1. 扉本体に対する表裏の面板を廃し、扉本体の戸先から戸尻までの全体を、扉本体の幅方向に沿って配列されると共に、相互に仕切壁によって区割された複数の中空部を有するアルミ押出型材によって構成することと、このように構成された扉本体窓開口部を形成することを含む車両用扉の製造方法において、前記複数の中空部を有するアルミ押出型材によって構成することは、扉本体の高さ方向に押出成形することを含み、前記扉本体に窓開口部を形成することは、該窓開口部に臨む中空部間の複数の前記仕切壁に、ねじ座用厚肉部を形成することを含み、前記車両用扉の製造方法は、前記窓開口部に嵌装される窓縁、その左右両側において該窓開口部の左右両側に露呈して上下に連続する前記仕切壁にねじ止めすると共に、上下両側において前記ねじ座用厚肉部にねじ止めすることを含む車両用扉の製造方法。
  2. 前記複数の中空部を有するアルミ押出型材によって構成することは、扉本体の戸先側及び戸尻側における表板部の肉厚中央側における表板部の肉厚よりも厚く設定することを含む請求項1に記載の車両用窓の製造方法。
  3. 前記複数の中空部を有するアルミ押出型材によって構成することは、扉幅方向を分割する複数のアルミ押出型材相互に連結一体化することを含む請求項1又は2に記載の車両用扉の製造方法。
  4. 前記複数の中空部を有するアルミ押出型材によって構成することは、全体単一のアルミ押出型材によって構成することを含む請求項1又は2に記載の車両用扉の製造方法。
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