JP5927685B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、立方晶窒化硼素(以下、cBNとも記す)を含有する硬質焼結体を備えた切削工具に関する。
微細なcBN粉末を種々の結合材を用いて焼結したcBN焼結体工具は、耐摩耗性および強度に優れるため、高硬度の鉄系金属や鋳鉄に対し、優れた切削性能を示す。
ここで、cBN焼結体は、TiN、TiC、W、Co、およびAlを主成分とする結合相によりcBN粒子を結合させたものである。cBN粒子は、ダイヤモンドに次ぐ硬度および熱伝導率を有し、かつセラミックス材料よりも破壊靱性に優れた材料である。このため、cBN粒子の含有率が高いcBN焼結体は、耐塑性変形性、靭性、強度、耐欠損性等の特性が優れる。
近年、工作機械の自動化および生産工程の無人化に伴い、工作機械の連続運転に必要不可欠な項目として、切り屑処理性が重要視されている。切り屑処理性を向上させるための手法としては、工具のすくい面にチップブレーカーを形成するのが一般的であり、種々の方法が検討されている。
たとえば特開平3−178736号公報(特許文献1)には、切削工具のすくい面にレーザ加工または放電加工を施すことにより、チップブレーカーを形成する手法が開示されている。特許文献1の手法では、チップブレーカーを形成した後に、チップブレーカーの加工時に生じた損傷を軽減するための処理を行なうことにより、切削性能を高めることができる。
また、特開2004−223648号公報(特許文献2)および特開2006−281386号公報(特許文献3)には、チップブレーカーを形成した後に、その表面を遊離砥粒で処理する方法が示されている。特許文献2および特許文献3に開示される方法によれば、チップブレーカーの表面に存在する表面荒れや変質組織による溶着の発生を低減するとともに、内在する亀裂などのような加工損傷を除去する。これにより切削工具に欠損が発生しにくくなる。
特開平3−178736号公報 特開2004−223648号公報 特開2006−281386号公報 特開2003−127007号公報 特開2007−216327号公報
しかしながら、近年、切削加工のさらなる高速化および高能率化が要求されており、被削材の難削化も進んでいる。このため、切り屑の擦過によって被削材がすくい面に溶着しやすくなっている。そして、現在一般に用いる切削工具は、すくい面に被削材が溶着することにより寸法精度が低下し、切削抵抗が増大して欠損が生じたり、表面性状が劣化したりするという不都合がある。
上記の不都合を解決するためには、すくい面に被削材を溶着させにくくすることが直接的であるが、有効な手段が登場していないのが現状である。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐欠損性および耐摩耗性の特性を維持しつつ、優れた切り屑処理性および耐溶着性を示す切削工具を提供することにある。
本発明の切削工具は、少なくとも刃先に硬質焼結体を含有するものであって、すくい面と逃げ面とを有し、該すくい面は、凸状もしくは凹凸形状のチップブレーカーを有し、硬質焼結体は、20体積%以上の立方晶窒化硼素を含有し、すくい面側の硬質焼結体の表面から深さ方向に20μm以内の領域には、立方晶窒化硼素からなるA構造と、六方晶窒化硼素、非晶質窒化硼素、および酸化硼素からなる群より選択された1種以上からなるB構造とを含み、かつA構造とB構造との合計に対するB構造の体積比率(B/(A+B))が、5体積%以上90体積%以下の割合であることを特徴とする。
すくい面と逃げ面とをつなぐ面として、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部からなる群より選択される1以上の面を有し、該面の表面から深さ方向に20μm以内の領域は、上記体積比率B/(A+B)が、0.1体積%以上5体積%以下の割合であることが好ましい。
すくい面と逃げ面とをつなぐ面として、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部からなる群より選択される1以上の面を有し、すくい面、逃げ面、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部のうちのいずれか2面が接する稜線から10μm以内の領域は、上記体積比率B/(A+B)が、0.1体積%以上5体積%以下の割合であることが好ましい。
硬質焼結体において、B構造を90体積%以上含む領域が、A構造に点在することが好ましい。
すくい面側の硬質焼結体に対し、X線回析を行なったときの立方晶窒化硼素の(111)面のX線回析の面積強度をIc(111)とし、六方晶窒化硼素の(0001)面のX線回折の面積強度をIh(0001)とすると、Ih(0001)/Ic(111)が0.1以上10以下であることが好ましい。
すくい面側の硬質焼結体の表面に対し、X線回折を行なったときの2θ=10〜30°における明瞭な回折ピーク分を除いたバックグラウンド成分の面積強度は、すくい面側の硬質焼結体の表面を0.4mm以上削りとった表面に対し、X線回折を行なった場合の2θ=10〜30°における明瞭な回折ピーク分を除いたバックグラウンド成分の面積強度の1.1倍以上10倍以下であることが好ましい。
すくい面側の硬質焼結体に対し、XPS分折を行なったときのB−N結合を示すBの信号の面積強度をIBNとし、B−O結合を示すBの信号の面積強度をIBOとすると、IBO/(IBO+IBN)が0.05以上0.9以下であることが好ましい。
本発明の切削工具は、上記の構成を有することにより、耐欠損性および耐摩耗性を維持しつつ、優れた切り屑処理性および耐溶着性を示すものである。
本発明の切削工具の模式的な断面図である。
以下、本発明の切削工具の各構成についてさらに説明する。
<切削工具>
図1は、本発明の切削工具の模式的な断面図である。本発明の切削工具1は、図1に示されるように、切削加工時において被削材の切り屑と接するすくい面2と、被削材自体に接触する逃げ面3とを有し、かつ少なくとも刃先に硬質焼結体4を含有するものである。
本発明の切削加工は、たとえばドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型切削チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップ、またはクランクシャフトのピンミーリング加工用チップ等として極めて有用に用いることができる。
このような切削工具は、ネガティブタイプの形状またはポジティブタイプの形状のいずれの形状であってもよい。ネガティブタイプは、両面使用できるためチップ1個あたりの使用可能な刃先が多いという利点かあり、より好ましい。
図1においては、すくい面2と逃げ面3とが接する稜線6に加工を施さずに、シャープエッジとしているが、稜線6を加工してすくい面2と逃げ面3とをつなぐ面に、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部からなる群より選択される1以上の部位を形成してもよい。ランド面、ネガランド面、およびホーニング部に関しては後述する。
なお、図1においては、工具母材の刃先のみに硬質焼結体4を接合した切削工具1を示しているが、このような位置に硬質焼結体4を備える形態のみに限られるものではなく、切削工具1の刃先以外の部位に硬質焼結体4を設けてもよい。また、図1においては、切削工具の1箇所の刃先のみに硬質焼結体を設けているが、切削工具の2箇所以上の刃先に硬質焼結体を設けてもよいことは言うまでもない。なお、本発明において、「刃先」とは、切削工具1の頂角であって切削に関与する部分を意味する。
<すくい面>
本発明の切削工具1を構成するすくい面2とは、切削加工時において被削材の切り屑と接する面を意味し、たとえば図1に示される切削工具の上面および底面がすくい面2である。かかるすくい面2は、凸状もしくは凹凸形状のチップブレーカー5を有することを特徴とする。チップブレーカー5を有することにより、切り屑がカールして適度な大きさに細かく分断されるため、切り屑が巻き付きにくくなり、円滑に切削加工することができる。
<逃げ面>
本発明の切削工具1を構成する逃げ面3とは、切削加工時において被削材自体に接触する面を意味し、たとえば図1に示される切削工具1の側面が逃げ面3である。
<硬質焼結体>
本発明の切削工具1は、その刃先のいずれか1以上に硬質焼結体4が設けられるものであり、かかる硬質焼結体4のすくい面側の少なくとも表面から深さ方向に20μm以内の領域には、立方晶窒化硼素からなるA構造と、六方晶窒化硼素、非晶質窒化硼素、および酸化硼素からなる群より選択された1種以上からなるB構造とを含み、かつA構造とB構造との合計に対するB構造の体積比率B/(A+B)が、5体積%以上90体積%以下の割合であることを特徴とする。
上記の割合でA構造およびB構造を含むことにより、耐摩耗性および強度に優れるというA構造の特性と、摺動性および耐溶着性に優れるというB構造の特性とを兼備し、耐摩耗性、強度、摺動性、および耐溶着性を兼ね備えた切削工具を得ることができる。
このような構成の硬質焼結体4を少なくとも刃先に含むことにより、切り屑がすくい面2に溶着しにくくなり、様々な被削材の切削加工に対応することができる。このように切削工具1の切り屑処理性が向上することにより、広範囲の切削条件に対応し得る。
たとえば、焼結合金や難削鋳鉄のように、切削加工時に細かな切り屑が排出される被削材を切削加工する場合、すくい面の切り屑擦過部の摩耗抵抗が小さくなる。これにより切り屑擦過部での摩耗抵抗による発熱が抑制され、高速加工におけるクレーター摩耗を抑制することができる。
また、焼き入れ鋼や鋼のように、切削加工時に長く伸びる切り屑が排出される被削材を切削加工する場合、すくい面の摺動性および耐溶着性を高めることができる。これにより切り屑をスムーズに排出できるため、切削抵抗が低減し、すくい面が摩耗しにくくなる。
従来の切削工具は、すくい面に付着した切り屑が蓄積し、蓄積した切り屑が脱落するときに、切り屑の脱落と同時に硬質焼結体を構成する成分も剥離し、クレータ摩耗が発生しやすかった。しかし、上記のように耐溶着性に優れるB構造を含むことにより、溶着した切り屑が剥離しやすくなり、クレータ摩耗を低減することができる。
すくい面側の硬質焼結体の表面から深さ方向に20μm以下の領域におけるB構造の体積比率が5体積%未満、すなわちA構造とB構造との合計に対するA構造の体積比率A/(A+B)が95%を超えると、擦過する切り屑の一部がすくい面やチップブレーカー表面に溶着し、切り屑の流れが悪くなり切削抵抗が増大するというデメリットがある。しかも、溶着した切り屑が、新たな切り屑と接触してすくい面から剥がれるときに、硬質焼結体の一部も併せて剥離されてしまい、すくい面2のクレータ摩耗が進行しやすくなる。
一方、B構造の体積比率B/(A+B)が90体積%を超えると、硬質焼結体4の耐摩耗性に劣るというデメリットがある。このため、切削加工初期の段階では優れた特性を示すものの、早期にB構造が摩滅し、耐溶着性の効果が長期間持続しない。耐摩耗性、強度、摺動性、および耐溶着性のバランスの観点から、上記のB構造の体積比率B/(A+B)は、10体積%以上70体積%以下であることが好ましく、より好ましくは25体積%以上50体積%以下である。ここで、本発明においては、A構造およびB構造の体積比率は、X線回析により測定された値を採用するものとする。
本発明では、A構造に対し、放電加工、電子ビーム加工、レーザー加工、またはプラズマ加工を行なって一定のエネルギーを与えることにより、A構造をB構造に変換することが好ましい。このようにしてB構造を形成することにより、硬質焼結体の緻密な組織を保ったまま、A構造とB構造とが混在した結晶構造とすることができる。
ここで、すくい面側の硬質焼結体4の表面から20μm以下の領域におけるA構造とB構造との混在形態は、原子レベルで混在してもよいし、A構造とB構造とがそれぞれ点在してもよいが、A構造を母相として略ネットワーク構造を組んでおり、かかるネットワーク構造中にB構造が点在していることがより好ましい。A構造のネットワーク構造中にB構造が点在することにより、単にA構造とB構造とが単独あるいは層状に、あるいは原子レベルで混在する場合よりも、耐摩耗性および耐溶着性を向上させることができる。このようにA構造のネットワーク構造中にB構造が点在するように含む場合、切削加工においてB構造が摩滅すると、それを囲むA構造によってそれ以上のB構造の摩滅の進行を妨げる。また、切削加工時にA構造が被削材に溶着したとしても、点在するB構造が被削材に溶着しないため、すくい面における被削材の溶着面積としては狭くなり、溶着物が剥離しやすくなって、溶着物とともにA構造が脱落しにくくなる。
ここで、「B構造が点在する」とは、すくい面側の硬質焼結体の結晶構造を透過電子顕微鏡やその他の方法で分析するか、または硬質焼結体を構成する硼素と窒素と酸素の分布状態を観察したときに、B構造を90体積%以上含む領域(以下において「B構造の領域」とも記す)が、他の領域から分離して存在することを意味する。
このようにB構造がA構造のネットワーク中に点在する場合、B構造の領域は、その領域の直径の平均が0.5μm以上50μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上10μm以下である。0.5μm未満であると、B構造の摺動性および耐溶着性を向上させる効果を十分に得ることができず、50μmを超えると、局所的にB構造が摩滅するため、工具寿命の向上を図ることができない。
なお、B構造の領域は、必ずしも円形になるというわけではないが、すくい面側の硬質焼結体におけるB構造が占める面積を規定するため、便宜的に領域の直径の平均を示している。
B構造の領域の直径の平均を算出する方法としては、まず、電子後方散乱パターン(EBSP:Electron Back Scattering Pattern)分析により硬質焼結体の表面を測定する。そして、同一構造を有する結晶粒の集まった領域の面積を算出し、その面積と同一の面積となる円の直径を算出する。この操作を10回以上行ない、それらの円の直径の平均をA構造およびB構造の領域の領域の直径の平均とする。
B構造は、すくい面の表面から深さ方向に0.5μm以上20μm以下の領域に存在することが好ましく、多様な用途に適用し得るという観点からは10μm以下の深さに存在することがより好ましい。さらに好ましくは5μm以下の深さにB構造が存在することである。0.5μm未満の深さの範囲にB構造が含まれていても、B構造の摩滅抑制効果を十分に得られず、しかもB構造が切削開始の初期の段階で早期に摩耗し、B構造の耐溶着性の効果が早期に失われてしまう。一方、20μmを超えた深さ領域にB構造を含むと、硬質焼結体の強度が著しく低下する。
ここで、上記の「すくい面の表面からの深さ」は、硬質焼結体のすくい面に垂直方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)または透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)により観察し、それに対し電子線回析(TED:Transmission Electron Diffraction)を行なったときにB構造が検出される最大深さによって算出される。なお、上記の「すくい面の表面からの深さ」は、すくい面の表面をスパッタリングしながら、深さ方向の酸素組成とB−O結合の量をXPS分析により測定し、これが検出されなくなるか、または表面のB−O結合の5%未満になるまでの深さの値を用いる。
B構造として六方晶窒化硼素を含む場合に、すくい面側の硬質焼結体に対し、X線回析を行なったときに、cBNの(111)面のX線回析の面積強度をIc(111)とし、六方晶窒化硼素の(0001)面のX線回折の面積強度をIh(0001)とすると、その比率Ih(0001)/Ic(111)は、0.1以上10以下であることが好ましく、0.2以上1.5以下であることがより好ましく、さらに好ましくは0.3以上1以下である。このような硬質焼結体の結晶構造の比率を示すときに、六方晶窒化硼素の混在比率が最適となり、工具寿命を延長することができる。
B構造として非晶質窒化硼素を含む場合に、すくい面側の硬質焼結体の表面に対し、X線回折を行なったときの2θ=10〜30°における明瞭な回折ピーク分を除いたバックグラウンド成分の面積強度は、すくい面側の硬質焼結体の表面を0.4mm以上削りとった表面に対し、X線回析を行なった場合の2θ=10〜30°以内の明瞭な回折ピーク分を除いたバックグラウンド成分の面積強度の1.1倍以上10倍以下であることが好ましく、より好ましくは1.1倍以上2倍以下である。このようなバックグラウンド成分の面積強度の比率を示すときに、非晶質成分の混在比率が最適となり、工具寿命を延長することができる。
また、B構造として酸化硼素を含む場合、すくい面側の硬質焼結体に対し、XPS分析を行なったときのB−N結合を示すBの信号の面積強度をIBNとし、B−O結合を示すBの信号の面積強度をIBOとすると、IBO/(IBO+IBN)は、0.05以上0.9以下であることが好ましく、0.1以上0.5以下であることがより好ましく、さらに好ましくは0.25以上0.4以下である。
<立方晶窒化硼素>
上記の硬質焼結体4は、20体積%以上の立方晶窒化硼素を含有することを特徴とする。20体積%未満であると、硬質焼結体を占めるB構造の体積比率が必然的に低くならざるを得ず、摺動性および耐溶着性を改善する効果を十分に得ることができない。
本発明において、硬質焼結体4が20体積%以上85体積%未満のcBNを含む場合、それ以外の成分として結合相を含むことが好ましい。このような結合相は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選択される少なくとも1種の元素と、窒素、炭素、硼素、および酸素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物、または該化合物の固溶体、ならびに、CoまたはNiのいずれか一方もしくは両方の金属、あるいは該金属と、窒素、炭素、硼素、および酸素からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素とからなる化合物、または該化合物の固溶体とを含むことが好ましい。このような構成からなる硬質焼結体は、様々な種類の被削材の加工に優れた切削性能を有する。
本発明において、硬質焼結体4がcBNを85体積%以上98体積%以下含む場合、結合相は、Coおよび/または該Coと窒素、炭素、硼素、および酸素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とからなる化合物または該化合物の固溶体を含むことが好ましい。cBNを85体積%以上98体積%以下含み、かつ上述の組成を含むことにより、摺動性および耐溶着性を顕著に向上させることができる。この場合、すくい面側の硬質焼結体の表面から20μm以下の領域におけるB構造の体積比率(B/(A+B))が5体積%以上50体積%以下であると、耐摩耗性および強度の低下を抑制することができる。なお、硬質焼結体は、99体積%以上のcBNを含んでいてもよい。
<工具母材>
本発明において、硬質焼結体4が接合される工具母材は、この種の工具母材として知られる従来公知のものであればいずれのものであっても採用することができ、特に限定されない。たとえば、超硬合金、鋼、セラミックス等の加工抵抗に耐え得る材料を工具母材として好適に用いることができる。このような工具母材としては、たとえば超硬合金などを用いることができる。中でも、工具母材の材料強度等を考慮すると、超硬合金がより好適に用いられる。
<ホーニング部>
本発明の切削工具1において、すくい面2と逃げ面3とが接する稜線部分にホーニング部を設けることが好ましい。ホーニング部とは、すくい面2と逃げ面3とが接する稜線部分を削り取り、丸みを帯びさせた部分をいう。ホーニング部の幅は、加工条件によって最適化されるもので、小さいほど工具の切れ味が増し、大きいほど刃先の強度が増す。このようなホーニング部の幅は、1μm以上50μm以下であることが好ましい。
<ランド面およびネガランド面>
本発明の切削工具1において、すくい面2と逃げ面3とが接する稜線部分にランド面またはネガランド面を設けてもよい。ランド面とは、すくい面における刃先稜線とチップブレーカーの間の部位であって、切削工具の底面(すくい面)に対し平行な面をいう。ネガランド面とは、すくい面と逃げ面、もしくはランド面と逃げ面、または他のネガランド面と逃げ面の面取り加工を施して形成された部位をいう。このようなランド面およびネガランド面は、必ずしも設ける必要はなく、ランド面およびネガランド面を有しないシャープエッジの切削工具であってもよい。
ランド面およびネガランド面は、刃先稜線から離れる方向に0.01mm以上0.3mm以下を占めるように形成されることが好ましく、より好ましくは0.01mm以上0.2mm以下である。
ランド面およびネガランド面の幅は、0.05mm以上3mm以下であることが好ましい。この幅が大きいほど、刃先強度が増して耐欠損性を向上させることができる。一方、幅が小さいほど切削抵抗を小さくすることができ、耐溶着性を向上させることができる。
また、ネガランド面の角度は、5°以上65°以下であることが好ましい。ネガランドの角度が大きいほど、刃先強度が増して耐欠損性を向上させることができる。一方、角度が小さいほど切削抵抗を小さくすることができ、耐溶着性を向上させることができる。
<刃先稜線近傍の結晶構造>
硬質焼結体におけるB構造の分布としては、稜線に近いほどB構造の混在量を少なくすることにより、すなわちA構造の混在量を多くすることにより、刃先の耐摩耗性および高強度を向上することができる。一方、稜線から離れるほどB構造の混在量を多くすることにより、切り屑が擦過する領域における摺動性および耐溶着性に優れ、切り屑をスムーズに排出することができる。
よって、稜線およびその近傍は、切り屑や被削材の擦過に対する摺動性も重要であるが、この部位には強い衝撃が加わるため、耐摩耗性および強度も必要とされる。
このため、稜線およびそこから10μm以内の領域におけるB構造の体積比率は、非常に少ないか、もしくは実質的に存在しないことが好ましく、たとえばXPSにおいて、実質的にB構造に相当する信号が確認できない程度であることがより好ましく、さらに好ましくはB構造の体積比率B/(A+B)が0.1体積%以上5体積%以下である。このような場合に、刃先の強度が高く、欠損が生じにくい切削工具を作製することができる。B構造の体積比率が0.1体積%未満であると、刃先における摺動性および耐溶着性が不足し、5体積%を超えると、強度および耐摩耗性が不足し、稜線の摩滅や欠損が生じ、ひいては刃先抵抗の増大や切り屑排出性の低下を招くことになる。
これは、稜線の近傍に、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部を形成する場合、これらの各部位あるいはこれらの各部位とすくい面または逃げ面とが形成する稜線およびすくい面の稜線に強い衝撃が加わるため、耐摩耗性および強度も必要とされる。したがって、上記の面におけるB構造の体積比率B/(A+B)も、上記と同様に、非常に少ないか、もしくは実質的に存在しないことが好ましく、より好ましくはB構造の体積比率B/(A+B)が0.1体積%以上5体積%以下である。
<切削工具の製造方法>
本発明の切削工具の製造方法としては、まず、cBN粒子と結合相を構成する原料粉末とを焼結させることによりA構造を含む硬質焼結体を作製する。かかる硬質焼結体を接合材料を介して工具母材に接合することにより切削工具を形成する。そして、この切削工具のすくい面に対し、表面処理加工を行なうことによりチップブレーカーを形成するとともに、A構造をB構造に変換する。このようにして本発明の切削工具を作製する。以下に、本発明の切削工具の製造方法を具体的に説明する。
本発明に用いられる硬質焼結体4の作製方法としては、まず、cBN粒子と結合相を構成する原料粉末とを超高圧装置に導入した上で、これらの粉末を超高圧焼結することにより、バルク焼結体を作製する。かかるバルク焼結体を放電加工機にセットした後に、真鍮ワイヤーを用いて所望の形状にカットし、カットした面の表面を研磨することにより硬質焼結体4を得る。
上記で作製した硬質焼結体4と工具母材とで接合材料を挟み込み、真空炉内に設置する。そして、真空炉内の圧力を2×10-2Pa以下に減圧するとともに、炉内の温度を750℃以上にすることにより、接合材料を溶解させ、硬質焼結体4と工具母材とを接合加工する。
次に、接合加工した硬質焼結体4と工具母材とを冷却することにより溶解した接合材料を固化させる。そして、硬質焼結体4と工具母材との接合面を研磨処理することにより、硬質焼結体4と工具母材4の接合面を滑らかにして、チップブレーカーの形成されていない切削工具を作製する。
そして、切削工具のすくい面に対し、高速度で焼結体を除去する表面処理加工を行なうことにより、チップブレーカーを形成する。このときにチップブレーカーとともにその近傍に形成される損傷層をブラシ処理あるいはブラスト処理により除去する。ここで、表面処理に用いる加工方法としては、放電加工、電子ビーム加工、レーザ加工、およびプラズマ加工を挙げることができる。これらの加工条件の詳細は後述する。
そして、すくい面側の硬質焼結体に対し、上記のいずれかの表面処理を、加工条件を弱めて行なうことにより、A構造をB構造に変換する。このようにチップブレーカーとB構造とを別々の表面処理の条件で形成することにより、B構造の領域の大きさ、深さ、および混在量をより緻密に制御することができる。なお、チップブレーカーを形成するときと同時にB構造を形成してもよい。この場合は、チップブレーカーを形成する表面処理の条件を適宜変更しながら行なうことが好ましい。
このようにA構造に対し表面処理を行なってB構造を形成することにより、摺動性および耐溶着性を向上させるB構造が、耐摩耗性および強度に優れるA構造のネットワーク状に細かく点在し、もって耐摩耗性、強度、摺動性、および耐溶着性に優れた表面構造の硬質焼結体を形成することができる。
ここで、B構造を形成するときの表面処理は、空間的に連続して行なってもよいし、部分的に表面処理を行なうというように断続的に行なってもよい。部分的に表面処理を行なう方法としてマスクなどを用いてもよい。これらのいずれかの方法を用いることにより、B構造の領域の大きさおよび混在量を調整することができ、より緻密な構造とすることができる。
<表面処理方法>
上記の表面処理方法の条件を以下において具体的に説明する。以下のいずれかの表面処理方法により硬質焼結体の表面にあるA構造をB構造に変えることが好ましい。
(1)放電加工
硬質焼結体を含む切削工具を放電加工機にセットし、加工表面の単位面積、単位時間あたりの放電電流を、ブレーカー作製の1/2〜1/100に調整して処理する。ワイヤーの形状は、加工面に合わせて、曲げた形状、あるいは、針状であることが好ましい。
(2)電子ビーム加工
電子ビーム加工は、まず、硬質焼結体を含む切削工具を真空容器内に設置した後に、真空容器内の圧力を0.03Paまで減圧する。そして、真空容器内にアルゴンガスおよび酸素ガスを導入し、その内圧を0.05Paとした上で、すくい面側の硬質焼結体の表面に対し、電子ビームを10000回程度照射することにより、硬質焼結体の表面のA構造の一部をB構造に変える。ここで、電子ビームのエネルギー量は、0.1J/cm2以上5J/cm2以下であることが好ましく、1回あたりの電子ビームの照射時間は、1秒以上100秒以下であることが好ましい。
(3)レーザ加工
レーザー加工は、まず、すくい面側の硬質焼結体の表面を上面にした上で、レーザー処理装置に切削工具を設置する。そして、レーザー処理装置の出力を1W以上100W以下とし(10W以上が好ましい)、すくい面側の硬質焼結体の表面に対し、スポット径が60μmのレーザー光を照射することにより、硬質焼結体の表面のA構造をB構造に変える。ここで、レーザー光の繰り返し周波数は、5Hz以上100kHz以下であることが好ましい。
(4)プラズマ加工
プラズマ加工は、まず、硬質焼結体を真空容器の電極上に設置して、真空容器の圧力を0.1Pa以下まで真空引きした後に、真空容器内にアルゴンおよび酸素を導入して、その内圧を0.1Pa以上10Pa以下まで加圧することにより行なうことが好ましい。そして、硬質焼結体に高周波電力を印加し、プラズマを発生させることにより、すくい面側の硬質焼結体の表面のA構造をB構造に変換する。ここで、高周波電力の発振周波数は、1MHz以上100MHz以下であることが好ましく、その出力は500W以5000W以下であることが好ましい。また、真空容器内のアルゴンおよび酸素の導入量の比を調整することにより、A構造からB構造への変換効率を高めることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
以下のようにして、切削工具を作製した。まず、平均粒子径20μmのTiN粉末と平均粒子径20μmのAl粉末とを質量比で、TiN:Al=4:1となるように混合した。そして、その混合物を真空中で1250℃、30分間熱処理した。熱処理して得られた混合物をφ4mmの超硬合金製ボールと、超硬合金製ポットとを用いて粉砕することにより、結合相を構成する原料粉末を得た。
そして、上記で得られた結合相を構成する原料粉末と平均粒子径4μmのcBN粒子とをcBN含有率が25体積%になるように配合した。配合して得られたものを、真空炉に入れて950℃に昇温した後に30分間保持することにより、これらの粉末の脱ガスを行なった。
次に、脱ガスが行なわれたこれらの粉末を超硬合金製支持板に積層してNb製カプセルに充填した。そして、そのカプセルごと超高圧装置に設置し、超高圧装置内の圧力を5GPaとし、温度1300℃で20分間焼結した。ついで、カプセルから焼結体を取り出し、その焼結体を研削し、さらに研磨を施すことにより形状を整え、板状のバルク焼結体を作製した。
上記で得られたバルク焼結体に対し、真鍮ワイヤーを用いて放電加工機により切断した。これにより二辺が2mmでその間の頂角が80°の二等辺三角形が底面で、その厚みが1.2mmの三角柱形状の硬質焼結体を得た。この硬質焼結体を純水に浸漬させて、100Wの超音波に10分間曝し、cBN焼結体の表面を純水で超音波洗浄した。
次に、超硬合金からなる工具母材を準備し、cBN焼結体と工具母材との界面に、TiとZrとCuとNiとからなる接合材料を配置した上で真空炉に設置した。そして、真空炉内の圧力を1×10-2Paとし、その内部の温度を850℃まで昇温させることにより、工具母材に硬質焼結体を接合した。
そして、工具母材に硬質焼結体が接合されたものを反応炉から取り出して放冷した。次に、硬質焼結体と工具母材と接合面を研磨することにより仕上げ加工を行なった。このようにしてISO型番がCNMA120408の形状であって、その刃先部分に硬質焼結体を備えた切削工具を作製した。
このようにして作製した切削工具のすくい面に対し、強度が10J/cm2の電子ビームを照射することによりチップブレーカーを形成した。このとき、チップブレーカー付近のcBNの一部が六方晶窒化硼素等のB構造に変わったが、かかるB構造を遊離砥粒を用いて除去した。次に、すくい面に対し、25J/cm2の強度の電子ビームを適切な走査速度で照射することにより、すくい面側の硬質焼結体の表面を構成するA構造を、六方晶窒化硼素からなるB構造に変えた。
次に、すくい面と逃げ面とが接する稜線に対し、ダイヤモンド砥石によって、角度が25°で幅が0.1mmのネガランド面を形成した。そして、SiC砥粒を保持するブラシを用いて処理することにより、稜線近傍のB構造を除去した。
<実施例2〜8、比較例1>
実施例1の切削工具に対し、硬質焼結体に含まれるcBNの体積比率が表1の「cBN含有率」の欄に示したように異なる他は、実施例1と同様の方法により、実施例2〜8および比較例1の切削工具を作製した。
<実施例9〜16、比較例2>
実施例1の切削工具に対し、硬質焼結体に含まれるcBNの体積比率が表1の「cBN含有率」のように異なること、電子ビームを照射する強度および走査速度を変えたこと、およびブラシ処理による除去量を変えたことが異なる他は、実施例1と同様の方法により、実施例9〜16および比較例2の切削工具を作製した。このようにして作製した切削工具は、表1の「B構造の体積比率」に示すようにB構造の体積比率が異なり、表1の「X線強度比Ih(0001)/Ic(100)」に示すようにすくい面のX線強度比が異なる。なお、実施例14の切削工具においては、稜線近傍のB構造を除去しなかった。
<比較例3>
B構造を形成するための電子ビーム加工を行なわなかったことを除いては、実施例9と同様の方法により比較例3の切削工具を作製した。
<比較例4>
すくい面側の硬質焼結体の全面に対し、電子ビーム加工を行なうことにより、すくい面側の硬質焼結体の全面をB構造にしたことを除いては、実施例9と同様の方法により比較例4の切削工具を作製した。
Figure 0005927685
<実施例17〜23>
実施例3の切削工具に対し、電子ビームを照射することに代えて大気中でレーザ光を照射したことが異なる他は実施例3と同様の方法により、実施例17〜23の切削工具を作製した。また、レーザ光は、100μmのピッチで位置を20μmずつずらして10回照射した。
実施例17〜23においては、レーザ光の径を変更することにより、B構造の大きさを調整し、レーザ光の照射時間を変更することにより、B構造の領域の直径の平均を調整した。このようにして作製した切削工具は、表2の「B構造の領域の直径の平均」に示すようにB構造の領域の直径の平均が異なる。
<実施例24〜30>
実施例1と同様の方法により、工具母材に硬質焼結体を接合し、切削工具を得た。かかる切削工具のすくい面に対し、大気中でレーザ光を照射することによりチップブレーカーを形成した。そして、チップブレーカー近傍のB構造を遊離砥粒を用いて除去した後に、減圧下でアルゴンおよび酸素を含む雰囲気でプラズマ加工を行なうことにより、すくい面側の硬質焼結体の表面にB構造を形成した。その後は実施例1と同様の方法により、実施例24〜30の切削工具を作製した。なお、A構造とB構造との体積比率は、プラズマ加工を行なうときのアルゴンおよび酸素の組成比により調整した。
このようにして作製した実施例24〜30の切削工具は、硬質焼結体中のB構造の体積比率が表1の「B構造の体積比率」の「表面」のように異なり、かつX線強度のIBO/(IBO+IBN)のように異なる他は、実施例3と同様の方法により、実施例24〜30の切削工具を作製した。
<比較例5>
B構造を形成するための電子ビーム加工を行なわなかったことを除いては、実施例24と同様の方法により比較例5の切削工具を作製した。
<比較例6>
すくい面側の硬質焼結体の全面に対し、電子ビーム加工を行なうことにより、すくい面側の硬質焼結体の全面をB構造にしたことを除いては、実施例24と同様の方法により比較例6の切削工具を作製した。
Figure 0005927685
(硬質焼結体の分析)
表1〜表2の「cBN含有率」は、以下のようにして算出した。まず、各実施例および各比較例で作製された硬質焼結体を鏡面研磨し(ただし研磨する厚みは50μm未満にとどめた)、任意の領域の硬質焼結体の結晶組織を電子顕微鏡にて2000倍で写真撮影したところ、黒色領域と灰色領域と白色領域が観察された。付属のエネルギー分散型X線分光装置(EDX:Energy Dispersive X-ray spectroscopy)により、黒色領域はcBN粒子、灰色領域と白色領域は結合相であることが確認された。
次に、上記で撮影された2000倍の写真に対し画像処理ソフトを用いて2値化処理を施し、同写真のcBN粒子が占める領域(黒色領域)の合計面積を算出し、その写真中のcBN焼結体に占める黒色領域の割合の百分率を、体積%として表1〜表2の「cBN含有率」とした。
表1〜表2の「B構造」、「混在形態」、および「B構造の体積比率」中の各欄はいずれも、TEM観察およびEBSP分析で測定することにより算出した。また、表1〜表2の「X線強度比」における「Ih(0001)/Ic(111)」、「バックグラウンド比」、および「IBO/(IBO+IBN)」の各数値は、X線回析およびXPS分析により算出した。また、表1〜表2の「B構造存在深さ」は、硬質焼結体のすくい面に垂直方向の断面をSEMおよびTEMにより観察し、それに対し電子線回析(EDS)を行なったときにB構造が検出される最大深さによって算出した。
表1〜表2の「B構造の領域の直径の平均」は、すくい面側の硬質焼結体をEBSPにより測定し、B構造を有する結晶粒の集まった領域の面積を算出し、その面積と同一の面積となる円の直径を算出するという操作を10回行ない、各測定の円の直径の平均値を示した。
以上の結果から、実施例1〜30の切削工具は、少なくとも刃先に硬質焼結体を含有する切削工具であって、該切削工具は、すくい面と逃げ面とを有し、該すくい面は、凸状もしくは凹凸形状のチップブレーカーを有し、硬質焼結体は、20体積%以上の立方晶窒化硼素を含有し、すくい面側の硬質焼結体の表面から20μm以下の領域は、立方晶窒化硼素からなるA構造と、六方晶窒化硼素、非晶質窒化硼素、および酸化硼素からなる群より選択された1種以上からなるB構造とを含み、かつA構造とB構造との合計に対するB構造の体積比率B/(A+B)が、5体積%以上90体積%以下の割合であることが明らかとなった。
このようにして得られた各実施例および各比較例の硬質焼結体を用いて、以下の工具形状を有する切削工具を作製し、切削試験1〜3を実施した。その結果を表3〜表5に示す。
<切削試験1>
実施例1〜23および比較例1〜4の切削工具に対し、以下の条件の連続旋削試験を行なった。
被削材 :SCM435浸炭材、直径50mmの丸棒
被削材硬度:HRC60
切削条件:切削速度 V=120m/min.
送り量 f=0.15mm/rev.
切り込み量 d=0.2mm
DRY/WET:DRY
Figure 0005927685
表3の「工具寿命に到達するまでの切削距離」には、丸棒の寸法精度φが49.6mm±10μmを外れるまでの切削距離(km)を示した。なお、切削距離の長さが長いものほど、工具寿命が長いことを示している。連続切削試験では、切り屑の流れが安定するほど、切削抵抗が低減、安定して長寿命となる。
表3から明らかなように、実施例1〜8の切削工具は、比較例1の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。同様に、表3から実施例9〜16の切削工具は、比較例2の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであり、実施例17〜23の切削工具は、比較例3および4の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。
<切削試験2>
実施例1〜23および比較例1〜4の切削工具に対し、以下の条件で断続旋削試験を行なった。
被削材 :SCM435浸炭材、直径50mmの丸棒
被削材硬度:HRC60
切削条件:切削速度 V=150m/min.
送り量 f=0.1mm/rev.
切り込み量 d=0.25mm
DRY/WET:DRY
Figure 0005927685
表4の「工具寿命に到達するまでの切削距離」には、丸棒の寸法精度φが49.5mm±10μmを外れるまでの切削距離(km)を示した。なお、切削距離の長さが長いものほど、工具寿命が長いことを示している。なお、断続旋削試験では、被削材が溶着するほど切削抵抗が増大して寸法精度が劣化するとともに、工具寿命が短くなる。
表4から明らかなように、実施例1〜8の切削工具は、比較例1の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。同様に、表4から実施例9〜16の切削工具は、比較例2の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであり、実施例17〜23の切削工具は、比較例3および4の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。
<切削試験3>
実施例1〜8および実施例24〜32、ならびに比較例1、5および6の切削工具に対し、以下の条件で連続旋削試験を行なった。
被削材 :SCM420調質材、直径50mmの丸棒
被削材硬度:HRC50
切削条件:切削速度 V=80m/min.
送り量 f=0.2mm/rev.
切り込み量 d=0.5mm
DRY/WET:DRY
Figure 0005927685
表5の「工具寿命に到達するまでの切削距離」には、丸棒の寸法精度φが49mm±10μmを外れるまでの切削距離(km)を示した。なお、切削距離の長さが長いものほど、工具寿命が長いことを示している。連続切削試験では、切り屑の流れが安定するほど、切削抵抗が低減して長寿命となる。
表5から明らかなように、実施例1〜8の切削工具は、比較例1の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。また、表5から明らかなように、実施例24〜30の切削工具は、比較例5および6の切削工具に比し、工具寿命を長寿命化したものであることが明らかである。
表3〜表5の結果より、実施例の切削工具は、比較例の切削工具と比較して切り屑の溶着を抑制するとともに、切削抵抗が低減することにより、工具寿命が著しく向上していることがわかった。すなわち、本発明の切削工具は、A構造の特性とB構造の特性とを兼備することにより、耐摩耗性、強度、摺動性、および耐溶着性を兼ね備えたものであることが確認された。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 切削工具、2 すくい面、3 逃げ面、4 硬質焼結体、5 チップブレーカー、6 刃先稜線。

Claims (2)

  1. 少なくとも刃先に硬質焼結体(4)を含有する切削工具(1)であって、
    前記切削工具(1)は、すくい面(2)と逃げ面(3)とを有し、
    前記すくい面(2)は、凸状もしくは凹凸形状のチップブレーカー(5)を有し、
    前記硬質焼結体(4)は、20体積%以上の立方晶窒化硼素を含有し、
    前記すくい面側の前記硬質焼結体(4)の表面から深さ方向に20μm以下の領域は、立方晶窒化硼素からなるA構造と、六方晶窒化硼素、非晶質窒化硼素、および酸化硼素からなる群より選択された1種以上からなるB構造とを含み、かつ前記A構造と前記B構造との合計に対する前記B構造の体積比率B/(A+B)が、5体積%以上90体積%以下の割合であり、
    前記すくい面側の前記硬質焼結体(4)に対し、X線回折を行なったときの前記立方晶窒化硼素の(111)面のX線回折の面積強度をIc(111)とし、前記六方晶窒化硼素の(0001)面のX線回折の面積強度をIh(0001)とすると、Ih(0001)/Ic(111)が0.1以上10以下であり、
    前記すくい面(2)と前記逃げ面(3)とをつなぐ面として、ランド面、ネガランド面、およびホーニング部からなる群より選択される1以上の面を有し、
    前記すくい面(2)、前記逃げ面(3)、前記ランド面、前記ネガランド面、および前記ホーニング部のうちのいずれか2面が接する刃先稜線(6)から10μm以内の領域は、前記体積比率B/(A+B)が、0.1体積%以上5体積%以下の割合である、切削工具(1)。
  2. 前記硬質焼結体(4)において、前記B構造を90体積%以上含む領域が、前記A構造に点在する、請求項1に記載の切削工具(1)。
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