JP5925453B2 - アウトセット引戸用戸当り - Google Patents

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Description

本発明は、アウトセット引戸に用いられる戸当りに関する。
アウトセット引戸用の戸当りは、多くの場合、床付けされて床面から突出した状態となるが、これは引戸周辺の美観を損ねると共に、床掃除に支障を来すという問題がある。
このような不都合を解消するため、特許文献1には、引戸の開閉時に、弾性戸当り部が戸枠の縦枠材に当たって引戸を停止するように、その引戸の片面に取り付ける戸当りが開示されている。
また、特許文献2には、引戸の木口面に固着するベース板部と、このベース板部に一体成形され、ベース板部から垂直に引戸の開口方向へ向けて突出するように鍔状に延びる戸当り部とを備えたアウトセット引戸用戸当りが開示されている。
特開2006−322247号公報 実用新案登録第3127545号公報
特許文献1及び2に記載された戸当りによれば、戸当り自体が床付けされていないので、床掃除に支障を来すこと及び引戸周辺の美観を損ねることがない。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の戸当りを用いると、引戸を開けた際にその開口部を完全に開口させることができない(引き残しが生じる)という問題が発生し、特に、特許文献1に記載の戸当りでは、引戸の戸先におけるかぶせ代(引戸を閉じた際の引戸と戸枠との重なり長さ)を充分に取った場合に、引戸を開けた際の引き残しが大きくなるという問題が発生する。また、特許文献1に記載の戸当りでは、引戸の戸先において、かぶせ代がほとんど得られないという問題が発生する。
従って本発明の目的は、アウトセット引戸の戸先に充分なかぶせ代を得ることができると共にアウトセット引戸を開けた際に引き残しの生じることのないアウトセット引戸用戸当りを提供することにある。
本発明によれば、アウトセット引戸用戸当りは、長手方向がアウトセット引戸の開閉方向と平行になるようにアウトセット引戸の裏面に固着される固定部材と、この固定部材の長手方向に設定範囲だけ摺動可能に固定部材に係合した摺動部材と、固定部材から離れる方向に摺動部材から突出してこの摺動部材と一体的に形成されており戸枠の互いに対向する内側表面に当接する当接部とを備えている。
摺動部材は長手方向に設定範囲だけ摺動可能に固定部材に係合しており、この摺動部材から突出した当接部が戸枠の互いに対向する内側表面に当接するように構成されている。従って、アウトセット引戸が閉じた際には、当接部が戸枠の戸先側内面に当接して摺動部材が戸尻方向に設定範囲だけ摺動するので、アウトセット引戸の戸先に充分なかぶせ代を得ることができる。一方、アウトセット引戸が開いた際には、当接部が戸枠の戸尻側内面に当接して摺動部材が戸先方向に設定範囲だけ摺動するので、アウトセット引戸に引き残しの生じることがなく、戸枠の開口部が全開することとなる。
固定部材が長手方向に伸長する案内溝を有しており、摺動部材がこの案内溝に係合して長手方向に摺動自在に案内される摺動片を有していることが好ましい。この場合、案内溝における摺動片の摺動可能距離が上述の設定範囲を規定していることがより好ましい。
さらに、案内溝における摺動片の摺動可能距離を変更可能な調整部材をさらに備えたことも好ましい。この場合、調整部材が、摺動部材に設けられた長穴と、長穴に挿通した固定ねじと、長手方向の突出長さを変更可能であり固定ねじによって固定される調整板部材とを有していることがより好ましい。
当接部が、固定部材がアウトセット引戸に固着された際に戸枠の内側表面に当接可能であり、長手方向と垂直の平面板部材からなるストッパを有していることも好ましい。
当接部が、戸枠の内側表面と当接する面の少なくとも一部に、弾性材料によるダンパ部材を有していることも好ましい。
本発明によれば、アウトセット引戸の戸先に充分なかぶせ代を得ることができると共にアウトセット引戸を開けた際に引き残しの生じることがなく、開口部が全開する。
本発明の一実施形態において、戸当りを装着したアウトセット引戸全体の構成を概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態において、摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の1つの戸当りの構成を概略的に示す斜視図である。 図1の実施形態において、摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の1つの戸当りの構成を概略的に示す斜視図である。 図2及び図3に示したアウトセット引戸及び戸当りの各構成部材を概略的に示す分解斜視図である。 摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す斜視図である。 摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す斜視図である。 摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す(A)平面図、(B)B−B線断面図、(C)側面図である。 摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す(A)平面図、(B)B−B線断面図、(C)側面図である。 アウトセット引戸を閉じる際の本実施形態における戸当りの動作を説明する図である。 アウトセット引戸が開く際の本実施形態における戸当りの動作を説明する図である。 本発明の他の実施形態において、摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当りのかぶせ代調整機構の構成を概略的に示す断面図である。 図11の実施形態において、摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当りの引き残し代調整機構の構成を概略的に示す断面図である。 図11の実施形態における戸当りのかぶせ代調整機構の構成を概略的に示す展開斜視図である。
図1は本発明の一実施形態において、戸当りを装着したアウトセット引戸全体の構成を概略的に示す斜視図である。
同図において、10は上吊り式のアウトセット引戸、11はアウトセット引戸10の取っ手、12は引戸用レールが内部に設けられるブラケット、13はブラケット12のサイドカバー、14は戸枠、15及び16はアウトセット引戸10の裏面10a(戸枠14側)の上部及び下部に堀込で固着された戸当り、17は戸枠14の戸尻側枠材の内側表面に設けられたストライク部材、19は戸枠14の戸先側枠材の内側表面に設けられたストライク部材をそれぞれ示している。なお、本実施形態は上吊り式のアウトセット引戸に戸当りを装着した場合であるが、本発明の戸当りは、下荷重式又はその他のアウトセット引戸にも同様に装着できることは明らかである。また、本実施形態では2つの戸当り15及び16をアウトセット引戸10の上部及び下部に設けているが、アウトセット引戸の寸法等の条件によっては、1つの戸当りを適切な箇所に設けても良いし、3つ以上の戸当りを設けても良い。
図2は本実施形態において、摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態(摺動部材41が戸尻方向に摺動している状態)の戸当り16の構成を概略的に示す斜視図であり、図3は本実施形態において、摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態(摺動部材41が戸先方向に摺動している状態)の戸当り16の構成を概略的に示す斜視図であり、図4は図2及び図3に示したアウトセット引戸10及び戸当り16の各構成部材を概略的に示す分解斜視図である。即ち、図2はアウトセット引戸が全閉された後に開く方向に移動された際の戸当りの動作状態を示しており、図3はアウトセット引戸が全開された後に閉じる方向に移動された際の戸当りの動作状態を示している。
これらの図に示すように、本実施形態の戸当り16は、固定部材40と、摺動部材41と、ストッパ42とから主として構成されている。
固定部材40は、アウトセット引戸10の裏面10aに堀込形成された水平方向(引戸の開閉方向)に伸長する非貫通の凹状穴46(図4)内に差し込まれ、木ねじ43a〜43e(図7及び図8参照)を用いてこの裏面10aに固着されている。即ち、固定部材40は、その長手方向(矢印LDの方向)が引戸の開閉方向(水平方向)と平行となるようにアウトセット引戸10の裏面10aに固着されている。
この固定部材40は、図4に示すように、長手方向断面がL字状に形成されたベース部材40aと、このベース部材40aに固着されて一体化された案内溝部材40bとを備えている。ベース部材40aは、長手方向LDに沿って水平に伸長する平坦部分40aと、この平坦部分40aの両端から略垂直に立ち上がる立ち上がり部分40a及び40aと、これら立ち上がり部分40a及び40aから水平にそれぞれ伸長する鍔部分40a及び40aとを備えた板部材で構成されている。さらに、ベース部材40aは、凹状穴46への固着用の木ねじが挿通する孔40a、40a、40a、40a及び40a10を備えている。
案内溝部材40bは、長手方向LDに伸長する溝40bを備えており、この溝40bは長手方向LDに伸長し互いに対向して突出する凸条40b及び40bをその開口部に有している。これら凸条40b及び40bは、摺動片41aのエラ部(横方向への突出部)41a及び41aとそれぞれ係合するように構成されている。案内溝部材40bの溝40bの底面には、凹状穴46への固着用の木ねじが挿通する孔40b、40b及び40bが設けられている。
固定部材40には、摺動部材41が、長手方向LDに設定範囲だけ摺動可能に係合されている。摺動部材41は、固定部材40の案内溝部材40bに係合してこの案内溝部材40bに沿って長手方向LDに摺動自在である摺動片41aと、摺動片41aに固定ねじ44a及び44bによって固着され一体化されている板部材41bとを備えている。
摺動片41aは、長手方向LDに伸長する上述したエラ部41a及び41aを備えており、さらに、板部材41bを固着するための固定ねじ用のねじ孔41a及び41a並びに木ねじが挿通する貫通孔41aを有している。
板部材41bには、この板部材41bを摺動片41aに固着するための固定ねじ用の皿孔41b及び41bが設けられている。
本実施形態において、摺動部材41の板部材41bには、固定部材40から離れる方向に垂直に突出したストッパ42が一体的に形成されている。このストッパ42は、長手方向LDに対して垂直な平面となっている平面板部材から主に構成されており、戸枠の内側表面と当接するその両表面の少なくとも一部には、例えば樹脂又はゴム等の弾性材料によって形成されたダンパ部材45が被着されている。図に示した例では、キャップ状のダンパ部材45がストッパ42の先端から被せられた構成となっている。なお、ダンパ部材45は、戸枠の内側表面とストッパ42との衝突による衝撃をやわらげ、衝撃音も低減できることができるものであれば、どのような材料及び構造であっても良い。
ストッパ42は、アウトセット引戸10が全閉された際に戸枠14の戸先側枠材の内側表面14bに設けられたストライク部材19(図9参照)とその一方の面が当接し、これによって摺動部材41が上述した設定範囲だけ摺動した後、アウトセット引戸10の移動が停止せしめられる。逆に、ストッパ42は、アウトセット引戸10が全開された際に戸枠14の戸尻側枠材の内側表面14aに設けられたストライク部材17(図10参照)とその他方の面が当接し、これによって摺動部材41が上述した設定範囲だけ摺動した後、アウトセット引戸10の移動が停止せしめられる。ストッパ42が、戸枠14の枠材の内側表面自体に直接当接するように構成しても良いが、ストライク部材17及び19に当接するように構成することが枠材の損傷等を軽減する点で望ましい。図1〜図3に示すように、本実施形態では、戸枠14の戸尻側枠材の内側表面14aに、ストライク部材17が木ねじ18a及び18bによって固着されている。また、図1に示すように、戸枠14の戸先側枠材の内側表面14b(図9参照)にも、同様に、ストライク部材19が木ねじによって固着されている。
なお、他方の戸当り15の構造、動作及び作用効果は、上述した戸当り16の場合と同様である。
次に本実施形態における戸当りの構造について、図5〜図8を用いてより詳細に説明する。
図5は摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す斜視図であり、図6は摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す斜視図であり、図7は摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す(A)平面図、(B)B−B線断面図、(C)側面図であり、図8は摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当り単体の構成を概略的に示す(A)平面図、(B)B−B線断面図、(C)側面図である。なお、図5〜図8においては、戸当りの向きが、図2〜図4の場合と逆方向となっている。
図5〜図8に示すように、戸当りは、アウトセット引戸の裏面に固着される固定部材40と、この固定部材40の長手方向LDに設定範囲だけ摺動可能に係合された摺動部材41と、この摺動部材41に一体化されており、固定部材40から離れる方向に垂直に突出したストッパ42とから主として構成されている。
固定部材40は、前述したように、ベース部材40aと、このベース部材40aに一体化された案内溝部材40bとを有しており、図7(B)及び図8(B)に示すように、そのベース部材40aがアウトセット引戸の裏面に木ねじ43a、43b、43c、43d及び43eによって固着される。案内溝部材40bは、長手方向LDに伸長しており、その両端がベース部材40aの立ち上がり部分40a及び40aによって閉止されている。案内溝部材40bのこの閉止された両端間の距離が摺動片41aの摺動可能距離を規定している。
次に本実施形態における戸当りの動作について説明する。
図9はアウトセット引戸を閉じる際の戸当りの動作を説明する図であり、図10はアウトセット引戸を開く際の戸当りの動作を説明する図である。ただし、これらの図は、アウトセット引戸及び戸枠について、上方から見た状態を示す水平断面図である。
アウトセット引戸10が開いている場合、戸当りは、通常、図3、図6及び図8に示すように、摺動部材41が引戸全開対応位置(即ち、摺動部材41が図3に示すように最右端に位置する状態、又は摺動部材41の摺動片41aが固定部材40の図6及び図8に示すように左側の立ち上がり部分40aに当接して停止している状態)にある。この状態で、アウトセット引戸10が閉じる方向に移動すると、ストッパ42の一方の面が戸枠14の戸先側枠材の内側表面14bに取り付けられたストライク部材)に当接する。この状態が、図9(A)に示されている。アウトセット引戸10がさらに閉じられると、ストッパ42が内側表面14bに押されることにより、摺動部材41は移動を停止するが、案内溝部材40bは摺動部材41の摺動片41aに対して摺動可能であるため、アウトセット引戸10の移動と共に、図9(A)にて左方向に移動する。摺動部材41の摺動片41aが案内溝部材40bの終端である固定部材40の右側の立ち上がり部分40aが摺動部材41の摺動片41aに当接すると、この摺動が停止し、これによりアウトセット引戸10も移動を停止して全閉状態となる。この状態が、図9(B)に示されている。
図9(A)及び(B)から分かるように、摺動片41aと案内溝部材40bとは距離dの範囲で相対的に摺動することができるため、アウトセット引戸10は図9(A)に示す位置で停止することなく、図9(B)に示す全閉位置まで移動でき、その結果、アウトセット引戸10として、戸枠14に対して充分なかぶせ代kを得ることができる。しかも、戸当りは、アウトセット引戸10の裏面側に取り付けられていることから表面側からは全く見えないので、アウトセット引戸の美観を損ねることがない。
アウトセット引戸10が閉じている場合、戸当りは、通常、図2、図5及び図7に示すように、摺動部材41が引戸全閉対応位置(即ち、摺動部材41が図2において最左端に位置する状態、又は摺動部材41の摺動片41aが固定部材40の図5及び図7にて右側の立ち上がり部分40aに当接して停止している状態)にある。この状態で、アウトセット引戸10が開く方向に移動すると、ストッパ42の他方の面が戸枠14の戸尻側枠材の内側表面14aに取り付けられたストライク部材17に当接する。この状態が、図10(A)に示されている。アウトセット引戸10がさらに閉じられると、ストッパ42が内側表面14aに押されることにより、摺動部材41は移動を停止するが、案内溝部材40bは摺動部材41の摺動片41aに対して摺動可能であるため、アウトセット引戸10の移動と共に、図10(A)にて右方向に移動する。案内溝部材40bの終端である固定部材40の左側の立ち上がり部分40aが摺動部材41の摺動片41aに当接すると、この摺動が停止し、これによりアウトセット引戸10も移動を停止して全開状態となる。この状態が、図10(B)に示されている。
図10(A)及び(B)から分かるように、摺動片41aと案内溝部材40bとは距離dの範囲で相対的に摺動することができるため、アウトセット引戸10は図10(A)に示す位置で停止することなく、図10(B)に示す全開位置まで移動でき、その結果、アウトセット引戸10として、戸枠14に対して引き残し代をゼロとすることができる。しかも、戸当りは、アウトセット引戸10の裏面側に取り付けられていることから表面側からはほとんど全く見えないので、アウトセット引戸の美観を損ねることがない。
以上説明したように、本実施形態によれば、戸当りの摺動部材41の摺動片41aが案内溝部材40b内を左右方向に摺動可能となっているため、アウトセット引戸10が閉じた際には、ストッパ42が戸枠の戸先側内面14bに当接して摺動片41aの移動が停止しても、案内溝部材40bはこの摺動片41aに対して摺動可能であり、アウトセット引戸10と共に戸先方向に移動するので、アウトセット引戸10の戸先に充分なかぶせ代を得ることができる。一方、アウトセット引戸10が開いた際には、ストッパ42が戸枠の戸尻側内面14aに当接して摺動片41aの移動が停止しても、案内溝部材40bはこの摺動片41aに対して摺動可能であり、アウトセット引戸10と共に戸尻方向に移動するので、アウトセット引戸10に引き残しの生じることがなく、戸枠の開口部が全開することとなる。
なお、本実施形態においては、固定部材を堀込形成して戸当りをアウトセット引戸10に取り付けているが、アウトセット引戸と戸枠との間隙に余裕がある場合、戸当りをより薄く構成できる場合は、堀込して固着することなく、アウトセット引戸の裏面10a上に戸当りを取り付けしても良いことはもちろんである。
図11は本発明の他の実施形態において、摺動部材が引戸全閉対応位置に摺動した状態の戸当りのかぶせ代調整機構の構成を概略的に示す図であり、図12は本実施形態において、摺動部材が引戸全開対応位置に摺動した状態の戸当りの引き残し代調整機構の構成を概略的に示す図であり、図13は本実施形態における戸当りのかぶせ代調整機構の構成を概略的に示す展開斜視図である。ただし、図11及び図12は、アウトセット引戸及び戸枠について、上方から見た状態を示す水平断面図である。
なお、本実施形態における、アウトセット引戸10及び戸枠14の構成は、図1に示した構成と同じであり、従って同様の構成要素については同じ参照番号を使用する。また、本発明の戸当りは、上吊り式のアウトセット引戸はもちろんのこと、下荷重式又はその他のアウトセット引戸にも同様に装着できることは明らかである。また、本実施形態では2つの戸当りをアウトセット引戸10の上部及び下部に設けているが、アウトセット引戸の寸法等の条件によっては、1つの戸当りを適切な箇所に設けても良いし、3つ以上の戸当りを設けても良い。
図11及び図12に示すように、本実施形態における戸当りの固定部材100は、固定部材100と、摺動部材101と、ストッパ102と、かぶせ代調整機構と、引き残し代調整機構とから主として構成されている。
固定部材100は、アウトセット引戸10の裏面に堀込形成された水平方向(引戸の開閉方向)に伸長する非貫通の凹状穴46(図4)内に差し込まれ、木ねじ103a〜103eを用いてこの裏面10aに固着されている。即ち、固定部材100は、その長手方向(矢印LDの方向)が引戸の開閉方向(水平方向)と平行となるようにアウトセット引戸10の裏面10aに固着されている。
この固定部材100は、図1〜図10の実施形態において図4に示した固定部材40と同様の構成を有している。即ち、長手方向断面がL字状に形成されたベース部材100aと、このベース部材100aに固着されて一体化された案内溝部材100bとを備えている。ベース部材100aは、長手方向LDに沿って水平に伸長する平坦部分100aと、この平坦部分100aの両端から略垂直に立ち上がる立ち上がり部分100a及び100aと、これら立ち上がり部分100a及び100aから水平にそれぞれ伸長する鍔部分100a及び100aとを備えた板部材で構成されている。さらに、ベース部材100aは、凹状穴46への固着用の木ねじが挿通する孔(図示なし)を備えている。
この固定部材100には、摺動部材101が長手方向に設定範囲だけ摺動可能に係合されている。この摺動部材101は、固定部材100の案内溝部材100bに係合してこの案内溝部材100bに沿って長手方向に摺動自在である摺動片101aと、摺動片101aに固定ねじ104a及び104bによって固着され一体化されている板部材101bとを備えている。案内溝部材100bは、長手方向に伸長しており、その両端がベース部材100aの立ち上がり部分100a及び100aによって閉止されている。
本実施形態において、摺動部材101の板部材101bには、固定部材100から離れる方向に垂直に突出したストッパ102が一体的に形成されている。このストッパ102は、長手方向に対して垂直な平面となっている平面板部材から主に構成されており、戸枠の内側表面と当接するその両表面の少なくとも一部には、例えば樹脂又はゴム等の弾性材料によって形成されたダンパ部材105が被着されている。図に示した例では、キャップ状のダンパ部材105がストッパ102の先端から被せられた構成となっている。なお、ダンパ部材105は、戸枠の内側表面とストッパ102との衝突による衝撃をやわらげ、衝撃音も低減できることができるものであれば、どのような材料及び構造であっても良い。
ストッパ102は、アウトセット引戸10が全閉された際に戸枠14の戸先側枠材の内側表面14bに設けられたストライク部材19(図11参照)とその一方の面が当接し、これによって摺動部材101が上述した設定範囲だけ摺動した後、アウトセット引戸10の移動が停止せしめられる。逆に、ストッパ102は、アウトセット引戸10が全開された際に戸枠14の戸尻側枠材の内側表面14aに設けられたストライク部材17(図12参照)とその他方の面が当接し、これによって摺動部材101が上述した設定範囲だけ摺動した後、アウトセット引戸10の移動が停止せしめられる。ストッパ102が、戸枠14の枠材の内側表面自体に直接当接するように構成しても良いが、ストライク部材17及び19に当接するように構成することが枠材の損傷等を軽減する点で望ましい。
本実施形態においては、後述するように、摺動部材100に戸当りのかぶせ代調整機構と引き残し代調整機構とが設けられており、従って、かぶせ代及び引き残し代を可変調整することができる。以下、かぶせ代調整機構及び引き残し代調整機構について、詳細に説明する。
固定部材100の案内溝部材100bの閉止された両端間の距離が摺動片101aの摺動可能距離を規定しているが、本実施形態では、摺動片101aの長手方向長さをかぶせ代調整機構及び/又は引き残し代調整機構で調整することによって、この摺動可能距離が可変となっている。
即ち、図11及び図13に示すように、かぶせ代調整機構は、板部材101bに形成された貫通穴101bと、摺動片101aに形成された固定ねじの長孔101aと、摺動片101aの長手方向の摺動孔101a内に摺動自在に挿入された調整板部材121と、摺動片101aの長孔101aを介して調整板部材121のねじ孔121aに螺合する固定ねじ122bとから主として構成される。調整板部材121は長手方向の突出長さを変更可能であり、固定ねじ122bによって摺動片101aに固定される。具体的な調整は、まず、固定ねじ122bをゆるめ、長穴101aに沿って固定ねじ122b及び調整板部材121を移動させ、位置が定まったら、固定ねじ122bを再度締めることで行われる。
図11(A)に示すように、調整板部材121の長手方向の突出長さを短く設定すれば、摺動片101aの長手方向の摺動距離が大きくなるため、アウトセット引戸10の戸枠14に対するかぶせ代kは大きくなる。これに対して、図11(B)に示すように、調整板部材121の長手方向の突出長さを長く設定すれば、摺動片101aの長手方向の摺動距離が小さくなるため、アウトセット引戸10の戸枠14に対するかぶせ代kは小さくなる。
図12に示すように、引き残し代調整機構は、板部材101bに形成された貫通穴101bと、摺動片101aに形成された固定ねじの長孔101aと、摺動片101aの長手方向の摺動孔(図示なし)内に摺動自在に挿入された調整板部材120と、摺動片101aの長孔101aを介して調整板部材120のねじ孔に螺合する固定ねじ122aとから主として構成される。調整板部材120は長手方向の突出長さを変更可能であり、固定ねじ122aによって摺動片101aに固定される。具体的な調整は、まず、固定ねじ122aをゆるめ、長穴101aに沿って固定ねじ122a及び調整板部材120を移動させ、位置が定まったら、固定ねじ122aを再度締めることで行われる。
図12(A)に示すように、調整板部材120の長手方向の突出長さを短く設定すれば、摺動片101aの長手方向の摺動距離が大きくなるため、アウトセット引戸10の戸枠14に対する引き残し代hはほとんどゼロとなり、アウトセット引戸10は全開状態となる。これに対して、図12(B)に示すように、調整板部材120の長手方向の突出長さを長く設定すれば、摺動片101aの長手方向の摺動距離が小さくなるため、アウトセット引戸10の戸枠14に対する引き残し代hが大きくなる。
アウトセット引戸を閉じる際及びアウトセット引戸を開く際の本実施形態における戸当りの動作及び作用効果は、図1〜図10の実施形態の場合と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、戸当りの摺動部材101の摺動片101aが案内溝部材100b内を左右方向に摺動可能となっているため、アウトセット引戸10が閉じた際には、ストッパ102が戸枠の戸先側内面14bに当接して摺動片101aの移動が停止しても、案内溝部材100bはこの摺動片101aに対して摺動可能であり、アウトセット引戸10と共に戸先方向に移動するので、アウトセット引戸10の戸先に充分なかぶせ代を得ることができる。一方、アウトセット引戸10が開いた際には、ストッパ102が戸枠の戸尻側内面14aに当接して摺動片101aの移動が停止しても、案内溝部材100bはこの摺動片101aに対して摺動可能であり、アウトセット引戸10と共に戸尻方向に移動するので、アウトセット引戸10に引き残しの生じることがなく、戸枠の開口部が全開することとなる。特に本実施形態では、かぶせ代調整機構及び引き残し代調整機構が設けられているため、これによって摺動片101aの長手方向長さを調整し、かぶせ代及び引き残し代を所望の値に簡単に調整することができる。
なお、本実施形態においては、固定部材を堀込形成して戸当りをアウトセット引戸10に取り付けているが、アウトセット引戸と戸枠との間隙に余裕がある場合、戸当りをより薄く構成できる場合は、堀込して固着することなく、アウトセット引戸の裏面10a上に戸当りを取り付けしても良いことはもちろんである。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10 アウトセット引戸
10a 裏面
11 取っ手
12 ブラケット
13 サイドカバー
14 戸枠
14a、14b 内側表面
15、16 戸当り
17、19 ストライク部材
18a、18b、43a、43b、43c、43d、43e、103a、103b、103c、103d、103e 木ねじ
40、100 固定部材
40a、100a ベース部材
40a、100a 平坦部分
40a、40a、100a、100a 立ち上がり部分
40a、40a、100a、100a 鍔部分
40a、40a、40a、40a、40a10、40b、40b、40b
40b、100b 案内溝部材
40b
40b、40b 凸条
41、101 摺動部材
41a、101a 摺動片
41a、41a エラ部
41a 貫通孔
41a、41a、121a ねじ孔
41b、101b 板部材
41b、41b 皿孔
42、102 ストッパ
44a、44b、104a、104b、122a、122b 固定ねじ
45、105 ダンパ部材
46 凹状穴
101b、101b 貫通孔
101a、101a 長穴
101a 摺動孔
120、121 調整板部材
LD 長手方向
d 距離
k かぶせ代
h 引き残し代

Claims (7)

  1. 長手方向がアウトセット引戸の開閉方向と平行になるように該アウトセット引戸の裏面に固着される固定部材と、該固定部材の前記長手方向に設定範囲だけ摺動可能に該固定部材に係合した摺動部材と、前記固定部材から離れる方向に前記摺動部材から突出して該摺動部材と一体的に形成されており戸枠の互いに対向する内側表面に当接する当接部とを備え
    アウトセット引戸が閉じた際には、前記当接部が前記戸枠の戸先側内面に当接し、前記摺動部材が前記固定部材の戸尻側へ摺動し戸先にかぶせ代を形成し、アウトセット引戸が開いた際には、前記当接部が前記戸枠の戸尻側内面に当接し、前記摺動部材が前記固定部材の戸先側へ摺動し引き残しが生じないように構成されていることを特徴とするアウトセット引戸用戸当り。
  2. 前記固定部材が前記長手方向に伸長する案内溝を有しており、前記摺動部材が該案内溝に係合して前記長手方向に摺動自在に案内される摺動片を有していることを特徴とする請求項1に記載のアウトセット引戸用戸当り。
  3. 前記案内溝における前記摺動片の摺動可能距離が前記設定範囲を規定していることを特徴とする請求項2に記載のアウトセット引戸用戸当り。
  4. 前記案内溝における前記摺動片の摺動可能距離を変更可能な調整部材をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載のアウトセット引戸用戸当り。
  5. 前記調整部材が、前記摺動部材に設けられた長穴と、該長穴に挿通した固定ねじと、前記長手方向の突出長さを変更可能であり前記固定ねじによって固定される調整板部材とを有していることを特徴とする請求項4に記載のアウトセット引戸用戸当り。
  6. 前記当接部が、前記固定部材がアウトセット引戸に固着された際に前記戸枠の内側表面に当接可能であり、前記長手方向と垂直の平面板部材からなるストッパを有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のアウトセット引戸用戸当り。
  7. 前記当接部が、前記戸枠の内側表面と当接する面の少なくとも一部に、弾性材料によるダンパ部材を有していることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のアウトセット引戸用戸当り。
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