JP5917102B2 - インバータ装置、電気駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ装置およびインバータ装置を有する電気駆動システムに関する。
電気エネルギーによって走行する自動車EV(電気自動車)およびHEV(ハイブリッド電気自動車)を主な対象とする、モータとインバータとが隣接あるいは一体化したパワートレーンにおいては、モータとインバータを結ぶ電力線が短くなり、機器から機器へ電力線を介して熱が移動することによる影響が大きくなる。
モータとインバータを比べると、両者を結ぶ三相交流の電力線のインバータ側にインバータ筐体内部で接続されているパワーモジュールの方が、モータ側より温度が低く、耐熱温度も低い。したがって、モータからインバータへの入熱について対策が必要となる。
また、バッテリからインバータへ直流電力を供給する電力線は、発熱を十分に抑えられるだけの太さが確保できない場合が多い。そのため、これもインバータへの入熱を引き起こす熱源となる。この直流電力の供給線は、一般に耐熱性の低いキャパシタにインバータ筐体内で接続されており、こちらの熱対策も重要である。
さらに、特にEVにおいては、モータと内燃機関とを併用するHEVとは異なり、動力の全てを電気でまかなうため、出力や連続運転についてのモータ、インバータの負荷条件が過酷であり、より一層の熱対策を要する。
本技術分野の関連技術として、下記特許文献1がある。同文献には、モータからインバータへの伝熱を抑制するため、絶縁材の一部に熱伝導体を埋め込むことによって、バスバーからの熱抵抗の小さい放熱経路を設ける構造が記載されている。
また、同様に関連する技術として、下記特許文献2がある。同文献には、キャパシタの温度上昇を抑制するための、ヒートシンクを備えた外部バスバーユニットと、その配置について記載されている。
特開2009−38914号公報 特開2011−4522号公報
インバータによってモータを駆動するパワートレーンでは、モータの発熱によって交流の電力線を介してインバータが加熱される。これは特にモータとインバータを一体化した構造とした場合に顕著である。また、バッテリからインバータへ直流電力を供給する電力線を含め、電気の導通経路自体もジュール熱によって発熱する。そのため、インバータを熱的に保護するためには、インバータ外部からの主要な伝熱経路であり、導通部材として用いられるバスバーを冷却する仕組みが必要となる。
上記特許文献1に記載されている技術は、放熱を促進するバスバー近辺の局所的な構造に焦点を当てたものである。また上記特許文献2に記載されている技術は、バスバーがユニットとしてヒートシンクに当接される構造および発熱する配線の分散と関連する機器の配置を含めた、全体的な装置構成に焦点を当てたものである。
上記特許文献1〜2に記載されている技術は、部品点数や電気的な接続点を削減すること、冷却機構が占める空間あたりの冷却効率を改善すること、保守性などの観点で改良の余地があった。また上記特許文献1〜2に記載されている技術を採用する場合、放熱経路を設けるための追加の空間を設ける必要が生じるか、または機器配置が限定されてしまう可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、インバータ回路を外部からの入熱による過熱から保護する、省スペースかつ保守性に優れた冷却構造を提供し、インバータの小型化を実現することにある。
本発明に係るインバータ装置は、インバータ回路と発熱体を接続する接続部材を備え、接続部材とインバータ回路の間を着脱自在に接続する着脱用端子は、熱抵抗が接続部材の熱抵抗よりも高く構成されている。接続部材は、発熱体よりも着脱用端子側に近い位置に、接続部材を冷却する冷却部を有する。
本発明に係るインバータ装置によれば、熱抵抗が大きい着脱用端子よりも熱経路上の上流側が高温になり易いため、着脱用端子よりも上流側に冷却部を設けることにより、放熱先と被冷却部との間の温度差を確保し、接続部材を効率良く冷却をすることができる。これによりインバータ装置への入熱が減少する分、インバータ装置内で冷却を要する熱量が減少するので、インバータ装置内の冷却構造を小型化し、結果としてインバータ装置全体を小型化することができる。さらには、発熱体とインバータ回路は着脱自在に接続されているので、保守性の観点でも優れている。
実施形態1に係るインバータ装置101の構成図である。 図1の外部ACバスバー1周辺を拡大した図である。 図1の外部DCバスバー2周辺を拡大した図である。 インバータ装置101装置とモータ102を一体化したパワートレーンの結合様態を示す図である。 実施形態1における熱の流れを模式的に示した概念図である。 AC端子台5の上面図である。 モータ102とインバータ装置101を分離したときのAC端子台5の態様を示す図である。 モータ102からAC端子台5を介してインバータ筐体100に熱が伝わる流れを模式的に示した概念図である。 外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11を締結する際の様子を示す図である。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係るインバータ装置101の構成図である。インバータ装置101は、後述するモータ102を駆動する装置であり、DCケーブル103を介して直流電力の供給を受けてこれを交流電力に変換し、後述する外部ACバスバー1を介してモータ102に供給する。インバータ装置101とモータ102は、例えば電動車両のモータ・インバータを一体化した一体化パワートレーンとして構成された電気駆動システムを形成する。
なお、本願における一体化とは、筐体同士を剛に締結することを指す。モータ102とインバータ装置101を一体化した場合、電気駆動システムを全体として小型化できる半面、モータ102とインバータ装置101を結ぶ電力線が短くなり、機器から機器への電力線を介した熱の移動の影響が大きい。本発明はこの課題に対応するため、効率の良い冷却構造を設け、インバータを小型化することを図る。
インバータ装置101は、外部ACバスバー1、外部DCバスバー2、内部ACバスバー3、内部DCバスバー4、パワーモジュール7、キャパシタ8、DCケーブル接続部13、端子18および19、インバータ筐体100を備える。
外部ACバスバー1は、インバータ装置101とモータ102を電気的に接続して三相交流電力をモータ102に供給する導通経路であり、モータ102内でコイルと結線されている。外部ACバスバー1は、大電力を導通させるため、電線ではなく柱状の部材として形成されている。DCケーブル103は、DCケーブル接続部13を介して外部DCバスバー2に接続されている。外部DCバスバー2は、DCケーブル103とインバータ装置101を電気的に接続する導通経路である。
パワーモジュール7は、インバータ装置101内部に配置され、モータ102に供給する交流電力を生成するインバータ回路である。パワーモジュール7は、端子18を介して内部ACバスバー3と結線されている。キャパシタ8は、インバータ装置101内部の構成部品であり、端子19を介して内部DCバスバー4と結線されている。
インバータ筐体100は、インバータ装置101の内部部品を収納する。インバータ筐体100の材質は、例えばアルミニウムである。各バスバー1、2、3、4の材質は、例えば銅やアルミニウムである。
モータ102は、三相交流同期型であり、インバータ装置101が生成する三相交流によって駆動される。DCケーブル103の一端には、例えば車両走行用バッテリ(図示せず)などの直流電力供給源が接続されている。
図2は、図1の外部ACバスバー1周辺を拡大した図である。AC端子台5は、外部ACバスバー1をインバータ筐体100に固定するための取り付け部材である。外部側AC接続端子9は、外部ACバスバー1の上端部分と内部ACバスバー3のインバータ側AC接続端子11を接続する端子である。
インバータ側AC接続端子11は、概ね水平方向にインバータ筐体100から外側へ向かって突出している。外部側AC接続端子9は、インバータ側AC接続端子11と面接触するように、外部ACバスバー1とAC端子台5が接触する面から略法線方向に向かって延設されている。インバータ側AC接続端子11と外部側AC接続端子9は、端子締結ボルト14によって締結される。
AC端子台5の底部(インバータ筐体100と接触する面)には、熱伝導部材15が配置されている。熱伝導部材15は、外部ACバスバー1が有する熱をインバータ筐体100に伝導させて外部ACバスバー1を冷却する役割を有する。熱伝導部材15と外部ACバスバー1の間には、熱伝導絶縁材16が挟まれている。これら部材の詳細については後述する。
絶縁カバー17は、外部ACバスバー1、熱伝導部材15、熱伝導絶縁材16、およびこれらの周辺部材をインバータ筐体100に安定的に取り付けるカバーである。絶縁カバー17の材質は例えば樹脂である。熱伝導部材15、熱伝導絶縁材16、および絶縁カバー17が一体となってAC端子台5を形成し、モータ102とインバータ装置101(および内部回路)を接続する接続部材として機能する。
図3は、図1の外部DCバスバー2周辺を拡大した図である。DC端子台6は、外部DCバスバー2をインバータ筐体100に固定するための取り付け部材である。外部側DC接続端子10は、外部DCバスバー2の上端部分と内部DCバスバー4のインバータ側DC接続端子12を接続する端子である。
インバータ側DC接続端子12は、概ね水平方向にインバータ筐体100から外側へ向かって突出している。外部側DC接続端子10は、インバータ側DC接続端子12と面接触するように、外部DCバスバー2とDC端子台6が接触する面から略法線方向に向かって延設されている。インバータ側DC接続端子12と外部側DC接続端子10は、端子締結ボルト14によって締結される。
DC端子台6の構造は、AC端子台5の構造と概ね同様である。外部ACバスバー1と外部DCバスバー2を冷却するそれぞれの必要性の程度によっては、いずれか一方のみに熱伝導部材15を設けて冷却するようにしてもよい。
図4は、インバータ装置101装置とモータ102を一体化したパワートレーンの結合様態を示す図である。インバータ装置101はモータ102の上部に配置され、インバータ筐体100は複数本の筐体締結ボルト22によってモータ102の筐体と分離可能に締結されている。インバータ装置101またはモータ102を保守する際には、必要に応じてインバータ装置101とモータ102を分離することができる。これにより、電気駆動システムの保守性を高めることができる。
インバータ装置101とモータ102の周囲には、これら機器を冷却するための冷媒を流す冷媒経路が配置されている。冷媒経路は、インバータ筐体100内とモータ102の筐体内を通過し、ポンプによって冷媒が冷媒経路を循環するように構成されている。冷媒が流れる方向は、インバータ装置101、外部ACバスバー1、外部DCバスバー2からモータ102へ向かう向きとした。冷媒は、例えば水、エチレングリコール水溶液、その他の熱媒体を用いることができる。
以上、本実施形態1に係るインバータ装置101の全体構成を説明した。次に、図1〜図4に示す構成の下で生じる熱の流れについて説明する。
外部ACバスバー1のモータ102側は、直接あるいは間接的にモータ102内のコイルに結線されている。コイルはモータ102の運転時に発熱し、その熱が、外部ACバスバー1、AC端子台5、内部ACバスバー3を順に介して伝わり、パワーモジュール7を加熱する。また、外部ACバスバー1、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11が接触している箇所、内部ACバスバー3、パワーモジュール7は、これら自体が通電によるジュール熱によって発熱する。全体的にはモータ102側の温度がインバータ装置101側の温度より高い状態となり、モータ102からパワーモジュール7へ入熱する方向の熱の移動が生じる。
DCケーブル接続部13は、DCケーブル103に結線されている。DCケーブル103は、設置上の制約から、電流値に見合った電気抵抗値に抑えられるだけの芯線の太さを有しないため、ジュール熱による発熱体として扱う必要がある。さらに、DCケーブル103の絶縁性を確保するための被覆により、ケーブル芯線からケーブル径方向への放熱が妨げられる構造となっているため、熱抵抗が小さいケーブル軸方向の接続先に熱が伝わり易い。外部DCバスバー2にもジュール熱による発熱は生じるが、DCケーブル103よりも温度が低いため、全体としてはDCケーブル103から外部DCバスバー2へ熱が伝わる。
図5は、本実施形態1における熱の流れを模式的に示した概念図である。以下図5を参照して、本実施形態1における電気的接続部材と熱伝達の関係について説明する。なお、熱伝導部材15は実際にはインバータ筐体100に接しているが、説明の便宜上、これらを分離して模式的に記載した。
モータ・インバータ一体化パワートレーンは、保守性を考慮し、モータ102とインバータ装置101部を分離できる構造となっている。両者を分離できる構造とする場合、モータ102とインバータ装置101とを結ぶ3本の導通経路上に、少なくとも各1か所以上、着脱用端子を設ける必要がある。一般に、部材の着脱を繰り返すと、接触面が次第に歪むなどの影響によって接触状態が悪化し、着脱部分の熱抵抗が増加する傾向がある。したがって、着脱用端子の熱抵抗は他の箇所の熱抵抗よりも高くなると考えられる。
インバータ筐体100内には、内部ACバスバー3とパワーモジュール7とを接続する端子18や、内部DCバスバー4とキャパシタ8とを接続する端子19があり、モータ102内には、コイル銅線と外部ACバスバー1との接続部20がある。これら端子は製品を生産する組立工程で接続した以降は着脱する必要はなく、モータ102とインバータ装置101部を分離する保守作業時に取り外されることはない。そのため、これら接続部の接触状態は生産工程で管理できるので、着脱を繰り返す端子に比して熱抵抗は小さいままで維持される。
一方、内部ACバスバー3と外部ACバスバー1とを接続する着脱用端子であるインバータ側AC接続端子11と外部側AC接続端子9は、再締結を繰り返した後の接触状態を良好に維持することが難しい。そのため、内部ACバスバー3とパワーモジュール7とを接続する端子18や、コイル銅線と外部ACバスバー1との接続部のように、製造工程で取り付けた以降は着脱しない端子よりも、熱抵抗が大きい。
熱経路の途中に熱抵抗が大きい箇所があると、熱の移動がその箇所でせき止められる効果が生じる。本実施形態1においては、モータ102側からインバータ装置101側へ熱が流れるため、熱抵抗が大きい着脱用端子に対して熱的に上流であるモータ102側の外部ACバスバー1の着脱用端子近傍の温度が、熱的に下流であるインバータ装置101側の内部ACバスバー3の着脱用端子近傍の温度よりも高くなる。
外部ACバスバー1の着脱用端子近傍には、AC端子台5によって構成された、熱抵抗を低減した冷却構造が設けられている。冷却構造を、相対的に温度が高い着脱用端子近傍のモータ102側に設けることにより、放熱先と冷却構造との間の温度差を利用して効率良く外部ACバスバー1を冷却し、インバータ装置101への入熱を抑制することができる。
なお、DCケーブル103が熱源となり、キャパシタ8を入熱から保護する場合においても、外部DCバスバー2を上述の外部ACバスバー1と同様に冷却することができる。具体的には、図5において、モータ102がDCケーブル103に、パワーモジュール7がキャパシタ8に、外部ACバスバー1が外部DCバスバー2に、内部ACバスバー3が内部DCバスバー4に、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11が外部側DC接続端子10とインバータ側DC接続端子12に、それぞれ置き換わる。以下同様にAC端子台5とDC端子台6は同様の構成および効果を発揮するので、下記では主にAC端子台5の構成および効果について説明する。
図6は、AC端子台5の上面図である。AC端子台5は、以下に説明する構造により、外部ACバスバー1を冷却する冷却部として機能する。以下、この冷却構造について説明する。
AC端子台5は、外部ACバスバー1が有する熱を、熱伝導絶縁材16を介して熱伝導部材15に伝え、さらにインバータ筐体100等の放熱先部材あるいは冷却水等の熱媒体へ放熱するように構成されている。
熱伝導絶縁材16は、電気絶縁性を備えた伝熱用の部材である。伝熱用ではあるが、絶縁性を確保するために、金属等の高熱伝導材よりも熱伝導率が劣る。熱抵抗を低減させるための伝熱面積の拡大、外部ACバスバー1自体のジュール熱による発熱を抑制するための導通方向に対する断面積の拡大、および設置に必要な空間寸法の抑制を実現するため、AC端子台5とインバータ筐体100が接触する面をU字型に屈曲した多面形状とした。U字型に代えて、L字型、V字型、W字型などのその他の屈曲形状を採用してもよい。あるいはU字型の角部分を丸く面取りした形状のような湾曲形状を採用してもよい。
熱伝導部材15は、熱伝導絶縁材16を挟んで外部ACバスバー1の断面形状の凹部と嵌合する凸部を有する。これにより、伝熱面積を確保するとともに、熱伝導部材15と絶縁カバー17とによって外部ACバスバー1を固定することができる。放熱経路が外部ACバスバー1を固定する固定具を兼ねているので、省スペースな冷却構造を提供することができる。
外部ACバスバー1の断面を屈曲形状とする場合、屈曲箇所を熱伝導絶縁材16と密着させて熱抵抗を低減するため、熱伝導絶縁材16の角部を丸く面取りすることが望ましい。熱伝導部材15の角部も同様に丸く面取りするとよい。さらには、密着性を高めるため、熱伝導絶縁材16の材料として柔軟性を有する材料を用いるか、あるいは部材同士の接触面に生じる微小なすき間を埋めるため、熱伝導グリス等の非固形物を塗布してもよい。
なお、図6では外部ACバスバー1を凹形状とし、熱伝導部材15を凸形状としたが、外部ACバスバー1を凸形状とし、熱伝導部材15を凹形状としてもよい。DC端子台6も図6と同様の構造を備えることができる。
ただし、外部ACバスバー1と熱伝導部材15との間の熱伝導絶縁材16を介した熱抵抗は、熱伝導部材15と放熱先部材(インバータ筐体100)あるいは冷却水との間の熱抵抗よりも大きい。
図7は、モータ102とインバータ装置101を分離したときのAC端子台5の態様を示す図である。外部ACバスバー1(または外部DCバスバー2)と熱伝導絶縁材16の間、および熱伝導絶縁材16と熱伝導部材15の間は、放熱経路上、接触面積が限られる箇所である。そのため、熱抵抗を低く維持するには、これら部材の間の接触面に対して、柔軟性、平滑性、もしくは清浄性が求められ、またはこれら部材の間の接触面に熱抵抗を低減する塗布物を塗布する必要がある。
上記接触面の分離と接触を繰り返すと、接触性が低下することにより熱抵抗が増大する恐れがある。そこで本実施形態1では、外部ACバスバー1、熱伝導部材15、熱伝導絶縁材16をAC端子台5として一体的に形成した。その上で、AC端子台5とインバータ筐体100が接触する接触面21の面積を、上記接触面の面積よりも大きく形成し、モータ102とインバータ装置101の分離と締結を繰り返しても熱伝導部材15とインバータ筐体100の間の熱抵抗が極端に増大しないように配慮している。
このように、モータ102とインバータ装置101を分離したとき、熱伝導部材15はモータ102側に固定され、放熱先部材であるインバータ筐体100はインバータ装置101側に固定され、放熱経路をモータ102側とインバータ装置101側にそれぞれ分離する構造とした。これにより、接触面積が限られる箇所の分離と接触の繰り返しを避け、熱抵抗を小さく保つことができる。上記と同様の構造は、DC端子台6についても設けることができる。
図8は、モータ102からAC端子台5を介してインバータ筐体100に熱が伝わる流れを模式的に示した概念図である。AC端子台5(またはDC端子台6)の一部を構成する熱伝導部材15により、インバータ筐体100へ熱が移動する。
インバータ筐体100とAC端子台5が熱的に接触する部分は、インバータ装置101内を通過する冷媒によって冷却される。インバータ筐体100内のパワーモジュール7は水冷式であり、パワーモジュール7を冷却することを主目的とする冷媒経路がインバータ筐体100内を通っている。AC端子台5とインバータ筐体100が熱的に接触する部分の熱的近傍に冷媒経路を配置することにより、外部ACバスバー1を冷媒によって間接的に冷却することができる。
本実施形態1に係る電気駆動システムにおいて、パワーモジュール7とキャパシタ8を有するインバータ装置101が最も熱に弱く、一般に外部ACバスバー1の温度よりモータ102の温度の方が高い。冷却性能を追求すると、冷媒が、インバータ装置101、外部ACバスバー1、モータ102の順に通過することが望ましい。本実施形態1ではこの観点に基づき、図4で説明したように冷媒経路を構成し、さらにインバータ装置101の冷媒経路と外部ACバスバー1の冷媒経路を共用することとした。これにより、外部ACバスバー1を冷却するための専用冷媒経路を別途設ける必要がなくなり、電気駆動システムを小型化することができる。
以上、本実施形態1における冷却構造について説明した。次に、モータ102とインバータ装置101を接続する作業について説明する。
モータ102の筐体の上部には、インバータ装置101と締結する作業時にインバータ筐体100を定位置に誘導する凹凸が設けられている。モータ102とインバータ装置101を締結する際には、モータ102の筐体上部に大まかに位置を合わせてインバータ筐体100を載せ、モータ102の筐体上部でインバータ筐体100を摺動させて定位置に嵌合させた上で、筐体同士を筐体締結ボルト22によって締結する。さらに、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11を端子締結ボルト14によって締結する。
図9は、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11を締結する際の様子を示す図である。以下図9にしたがって、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11を締結する手順を説明する。
外部ACバスバー1と内部ACバスバー3を接続する部分は、AC端子台5が雌ねじを有する構成になっているため、端子締結ボルト14を挿入する側から順に、内部ACバスバー3、外部ACバスバー1、の順に重ねて締結する。その上で、締結時の端子締結ボルト14の挿入方向が概ね鉛直下向きとなるように、内部ACバスバー3と外部ACバスバー1が接触する面を概ね水平方向とし、インバータ装置101の上方が端子締結ボルト14を着脱する際の作業空間となるようにする。
外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11が接触する面は、モータ102とインバータ装置101を摺動させて結合する際の相対的な移動方向に対して傾斜している。すなわち、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11が接触する面は、インバータ装置101とモータ102が接する面に対して傾斜している。これにより、モータ102とインバータ装置101部を締結するとき、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11を相互に突き合わせる際の引っ掛かりを防止し、締結作業を円滑に実施することができる。
さらには、外部側AC接続端子9とインバータ側AC接続端子11が接触する面に対して端子締結ボルト14を垂直に挿入するための構造として、端子締結ボルト14を同様に傾斜させてもよい。これにより、端子締結ボルト14を着脱するときの作業性を保ちつつ、筐体同士を摺動させて結合する方向の締結力を与えることができる。
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施形態1に係るインバータ装置101は、熱抵抗が大きい外部側AC接続端子9よりも熱的に上流側に、AC端子台5からなる冷却構造を設けているので、冷却構造と放熱先部材(インバータ筐体100)との間の温度差を確保し、効率良く外部ACバスバー1を冷却することができる。これにより、インバータ装置101への入熱が減少する分、インバータ装置101内で冷却を要する熱量が減少するので、インバータ装置101内の冷却構造を小型化し、これにともなってインバータ装置101自体を小型化することができる。
また、本実施形態1に係るインバータ装置101は、冷却構造がAC端子台5を兼ねているので、部品点数と電気的な接続点の増加を抑えることができる。また、AC端子台5をインバータ筐体100から着脱自在に構成しているので、モータ102とインバータ装置101を分離して保守性を確保することができる。
また、本実施形態1に係るインバータ装置101は、外部ACバスバー1の伝熱面積を拡大するため、外部ACバスバー1を屈曲または湾曲させた形状とした。これにより放熱経路の熱抵抗が低減され、冷却能力が向上する。また、外部ACバスバー1の形状を固定具として兼用することにより、部品点数を削減してAC端子台5を全体的に小型化することができる。
また、本実施形態1に係るインバータ装置101は、AC端子台5とインバータ筐体100が接触する接触面21の面積を、外部ACバスバー1が熱伝導部材15に対して面している部分の面積よりも大きく形成している。これにより、モータ102とインバータ装置101の分離と締結を繰り返しても、熱伝導部材15とインバータ筐体100の間の熱抵抗が極端に増大しないようにし、冷却性能を維持することができる。
<実施の形態2>
本発明の実施形態1では、モータ102とDCケーブル103が発熱体であることを説明したが、例えばDC/DCコンバータやバッテリが発熱体となってインバータ装置101に入熱する場合も考えられる。また、実施形態1ではモータ・インバータ一体化パワートレーンに冷却構造を設けた例を説明したが、インバータ装置101が発熱体から電気導通経路を介して熱の影響を受ける位置関係にあるその他の機器構成においても、実施形態1で説明した冷却構造を採用することができる。
また、実施形態1では整備性を考慮し、AC系統については1つの熱伝導部材15に3本のACバスバーを固定し、DC系統については1つの熱伝導部材15に2本のDCバスバーを固定して、各々をまとめてインバータ筐体100から着脱できるようにしたが、1つの熱伝導部材に4本以上のバスバーを固定してもよい。あるいは、1つの熱伝導部材15にAC系統のバスバーとDC系統のバスバーを混在させて固定してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前述の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることができる。
1:外部ACバスバー
2:外部DCバスバー
3:内部ACバスバー
4:内部DCバスバー
5:AC端子台
6:DC端子台
7:パワーモジュール
8:キャパシタ
9:外部側AC接続端子
10:外部側DC接続端子
11:インバータ側AC接続端子
12:インバータ側DC接続端子
13:DCケーブル接続部
14:端子締結ボルト
15:熱伝導部材
16:熱伝導絶縁材
17:絶縁カバー
18:内部ACバスバー3とパワーモジュール7とを接続する端子
19:内部DCバスバー4とキャパシタ8とを接続する端子
20:コイル銅線と外部ACバスバー1との接続部
21:端子台着脱用の伝熱接触面
22:筐体締結ボルト
100:インバータ筐体
101:インバータ装置
102:モータ
103:DCケーブル

Claims (10)

  1. 発熱体と電気的に接続する接続部材と、
    前記接続部材を介して前記発熱体と電気的に接続するインバータ回路と、
    前記インバータ回路を収納したインバータ筐体と、
    前記接続部材と前記インバータ回路を着脱自在に接続する着脱用端子と、
    を備えたインバータ装置であって
    前記接続部材は、前記発熱体と前記インバータ回路の間で熱を伝導させるように構成されており、
    前記着脱用端子の熱抵抗は、前記接続部材の熱抵抗よりも高く構成されており、
    前記インバータ装置は、前記発熱体よりも前記着脱用端子側に近い位置に、前記接続部材を冷却する冷却部を有し、
    前記接続部材は、前記インバータ筐体との間に、電気絶縁性と熱伝導性を有する熱伝導絶縁材、および熱伝導性を有する熱伝導部材を挟んで保持し、
    前記接続部材は、前記熱伝導絶縁材と接触する面に凹凸部が形成されており、
    前記熱伝導絶縁材は、前記接続部材が有する凹凸部と嵌合する第2凹凸部を有し、
    前記冷却部は、前記発熱体から前記インバータ回路に向かう方向へ順に、前記熱伝導絶縁材、前記熱伝導部材、および前記インバータ筐体を配置した放熱経路として構成されており、
    前記放熱経路のうち、前記熱伝導絶縁材と前記熱伝導部材は前記接続部材に固定され、放熱先部材である前記インバータ筐体は前記インバータ回路に固定され、前記接続部材を前記インバータ筐体から取り外したときに前記放熱経路が前記接続部材側と前記インバータ回路側に分離されるように構成されている
    ことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記冷却部は、前記インバータ回路を冷却する冷却装置を兼ねている
    ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記冷却部は、
    前記発熱体から前記インバータ回路に向かう熱経路を前記接続部材から分岐させ、前記冷却装置と前記接続部材を熱的に接続する、熱分岐路として構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載のインバータ装置。
  4. 前記接続部材は、前記熱伝導絶縁材と接触する面が屈曲または湾曲した形状を有する
    ことを特徴とする請求項記載のインバータ装置。
  5. 前記冷却部は、前記インバータ回路または前記インバータ筐体から前記発熱体に向かう方向に冷媒を流す冷媒経路を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  6. 前記冷媒経路は、前記接続部材を冷却するための冷媒を流す経路と、前記インバータ回路を冷却するための冷媒を流す経路とを共用化して形成されている
    ことを特徴とする請求項記載のインバータ装置。
  7. 前記接続部材は、前記発熱体と前記インバータ回路を電気的に接続する柱状の電気的バス部材として形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  8. 請求項1記載のインバータ装置と、
    前記接続部材と電気的に接続された発熱体と、
    を有することを特徴とする電気駆動システム。
  9. 前記着脱用端子が前記接続部材と接触する接触面は、前記インバータ装置と前記発熱体が接する面に対して傾斜している
    ことを特徴とする請求項記載の電気駆動システム。
  10. 前記発熱体は、前記インバータ装置が駆動するモータである
    ことを特徴とする請求項記載の電気駆動システム。
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