JP5911158B1 - 赤外線放射樹脂組成物及び炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】美味しいご飯を炊くことができる新規素材を採用した内釜をもつ炊飯器を提供すること。【解決手段】プラチナを炭化ジルコニウムに担持させた複合体とカーボン粒子をホウ化ランタンを介して炭化ジルコニウムに担持させた複合体とをフッ素樹脂材料中に分散させた樹脂組成物を炊飯器の内側の内面にコーティングすることにより美味しいご飯を炊くことが可能になった。炭化ジルコニウム、カーボン粒子が存在することにより近赤外線領域から遠赤外線領域にわたって赤外線を放出することができること、それに加えてプラチナの触媒能により炊飯時の水分の性状が変化することで美味しいご飯を炊くことが可能になった。【選択図】なし
Description
本発明は、美味しいご飯が炊ける炊飯器に関する。また、炊飯器の内面コートに適した赤外線放射樹脂組成物が寝具にも適していることの発見に基づく赤外線放射樹脂組成物に関する。
従来の炊飯器の内釜や内蓋の内面には樹脂組成物にてコートされていることが多く、プラチナ粒子を露出するように分散させた樹脂にて内面をコートしたものを本発明者らは開発している(特許文献1)。内釜などの表面に露出したプラチナの作用により炊飯時の水の性状が変化して美味しいご飯が炊けることとなった。
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、従来開発したものよりも美味しいご飯が炊けるようにすることを目的として炊飯器を提供することを解決すべき課題とする。
更に、炊飯器用内釜などの内面コートに適したものとして開発した材料が寝具にも適していることを発見し、その知見に基づき完成した寝具にも好適な赤外線放射樹脂組成物に関する。
(1)上記課題を解決する赤外線放射樹脂組成物は、体積平均粒径が1〜300nmのプラチナからなる粒子材料と前記粒子材料が担持されている炭化ジルコニウムからなる無機材料と前記粒子材料と前記無機材料との間に介設されるコロイダルシリカからなるシリカ層とを有するプラチナ−炭化ジルコニウム複合体と、
体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子と前記カーボン粒子に表面が被覆され且つ前記カーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有し、前記カーボン粒子及び前記セラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有するカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体及び前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散する樹脂材料と、
を有する赤外線放射効果樹脂組成物である。
体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子と前記カーボン粒子に表面が被覆され且つ前記カーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有し、前記カーボン粒子及び前記セラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有するカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体及び前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散する樹脂材料と、
を有する赤外線放射効果樹脂組成物である。
この赤外線放射樹脂組成物は炊飯器の内面コートや寝具に適用することが効果的である。
本願発明者らはプラチナ−炭化ジルコニウム複合体とカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体とを共存させることにより美味しくご飯を炊き上げることができることを発見して本発明を完成したものである。
美味しいご飯が炊ける理由を以下のように推測している。
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は表面にプラチナの粒子を担持しており、プラチナの触媒効果と炭化ジルコニウムによる赤外線放射効果(特に遠赤外線領域での効果)が発揮されることとなる。そしてカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を共存させることにより炭化ジルコニウム単独のものと比べて短波長側(可視光に近い近赤外線領域側)での赤外線放射効果が付加されることになる。すなわち、近赤外線領域から遠赤外線領域までの広範囲での赤外線放射効果とプラチナによる水の改質効果とが相俟って米に含まれるデンプンのアルファ化を確実に進行させることができ、ご飯が美味しくなるものと考える。
波長0.8μmから1mm(1000μm)の電磁波を総称して赤外線と呼び、図1に示すように大きく3つ(近赤外線、中赤外線、遠赤外線)に分類される。これらの近赤外線、中赤外線、遠赤外線はそれぞれ大きな特徴をもつ。近赤外線は中心波長が1.2μm程度でエネルギー効率が85%程度と高く、家庭用の電源を用いた場合に電力密度を15W/cm2程度にまで集中できる特徴をもつ。そのため近赤外線は立ち上がりが早く、高温加熱が可能であると共に、装置を小型化することが可能である。
遠赤外線は中心波長が4.0μm程度でエネルギー効率が60〜65%程度、電力密度は2W/cm2程度である。そのかわりに遠赤外線は加熱対象物の色調などによる影響を受けにくく加熱対象物を均一に加熱することが可能である。中赤外線は中心波長が2.5μm程度で近赤外線と遠赤外線との中間の性質をもち、エネルギー効率が80〜85%程度、電力密度は5W/cm2程度である。
このような近赤外線から遠赤外線までの領域を満遍なく利用することにより近赤外線による速やかな加熱と遠赤外線による均一な加熱とが相俟って加熱対象物であるご飯などを速やか且つ均一に加熱することができる。
この知見に基づき、赤外線による効果が期待できる用途としての寝具に応用したところ、使用者に対するリラックス効果及び疲労回復効果の発現を認めたため、寝具として完成した。
上述の(1)に記載の赤外線放射樹脂組成物は以下の(2)〜(4)のうちの任意の1つ以上の構成要素を加えることができる。これら(2)〜(4)の構成は、より美味しいご飯が炊ける条件であると共に、寝具の効果にも利する構成である。
(2)前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と比較して質量基準で1倍から3倍含まれている。
(3)前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は前記樹脂組成物の質量を基準として3%〜8%含まれ、
前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体は前記樹脂組成物の質量を基準として2%〜4.5%含まれている。
前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体は前記樹脂組成物の質量を基準として2%〜4.5%含まれている。
(4)前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体に含まれるプラチナの質量は炭化ジルコニウムの質量100g当たり200μg以上である。
(5)上述の赤外線放射樹脂組成物を内面にもつ炊飯器を用いると美味しいご飯を炊き上げることができる。
本発明の赤外線放射樹脂組成物は炊飯器用内釜や内蓋などの内面コートに適用することにより、それを用いた炊飯器は美味しいご飯を炊き上げることができる。更に、本発明の赤外線放射樹脂組成物は寝具に適用することにより高いリラックス効果を使用者に及ぼすことができる。
本発明の赤外線放射樹脂組成物、それを用いた炊飯器、並びに寝具について実施形態に基づき以下詳細に説明を行う。
(赤外線放射樹脂組成物)
本実施形態の赤外線放射樹脂組成物は樹脂材料とその樹脂材料の内部に分散されたプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体とを有する。
本実施形態の赤外線放射樹脂組成物は樹脂材料とその樹脂材料の内部に分散されたプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体とを有する。
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体とカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体とを樹脂材料に分散させる方法は特に限定しない。溶融させた状態の樹脂材料中にプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を混合した後、混練することで分散させたり、粉末状の樹脂材料に対してプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を混合・分散させた後に樹脂材料を溶融することもできる。分散させる順序も特に限定しない。全量を一度に混合・分散させたり、少しずつ混合・分散させたりできる。
・プラチナ−炭化ジルコニウム複合体
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は体積平均粒径が1〜300nmのプラチナからなる粒子材料とその粒子材料が担持されている炭化ジルコニウムからなる無機材料とからなり、粒子材料と無機粒子材料との間にはコロイダルシリカからなるシリカ層が介設される。つまり、シリカ層により粒子材料が無機材料の表面に固定される。無機材料の形態は特に限定しないが粒子状であることが好ましい。粒子状である場合には体積平均粒径が10μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下である。また、0.1μm以上とすることが好ましく、0.5μm以上とすることがより好ましい。
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は体積平均粒径が1〜300nmのプラチナからなる粒子材料とその粒子材料が担持されている炭化ジルコニウムからなる無機材料とからなり、粒子材料と無機粒子材料との間にはコロイダルシリカからなるシリカ層が介設される。つまり、シリカ層により粒子材料が無機材料の表面に固定される。無機材料の形態は特に限定しないが粒子状であることが好ましい。粒子状である場合には体積平均粒径が10μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下である。また、0.1μm以上とすることが好ましく、0.5μm以上とすることがより好ましい。
コロイダルシリカからなるシリカ層はコロイダルシリカが互いに隣接した状態で固化しているものである。シリカ層内のコロイダルシリカは一部乃至全部が融解している場合を含み、粒子間が融解などにより一部、接着している場合を含む。コロイダルシリカの含有量は特に限定されないが、プラチナ−炭化ジルコニウム複合体全体の質量を基準として、20%〜50%程度とすることが望ましく、25%〜30%程度とすることが更に望ましい。
コロイダルシリカは適正な分散媒中に分散されたコロイダルシリカ分散液から分散媒を蒸発・除去しただけでもコロイダルシリカは融着できるし、300℃、400℃、500℃等と言った高温で加熱することでも融着させることができる。
粒子材料はプラチナから形成されており、その他の元素を含有することもできる。粒子材料の体積平均粒径は1nm〜300nm程度であり、好ましくは2nm〜50nm程度である。そして、特に質量基準で90%の粒子の粒径が2nm〜50nmに入るものであることが望ましい。粒子材料の含有量は特に限定されず、必要に応じて適正な量だけ混合される。粒子材料の製造方法は特に限定されないが、一例を後の製造方法の説明にて併せて行う。
・プラチナ−炭化ジルコニウム複合体の製造方法の例
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体の製造方法としては特に限定されない。以下、製造方法の1つを例示する。プラチナ−炭化ジルコニウム複合体の例示される製造方法は、付着工程と、加熱工程と、必要に応じて噴霧乾燥工程、その他の工程を有する。
プラチナ−炭化ジルコニウム複合体の製造方法としては特に限定されない。以下、製造方法の1つを例示する。プラチナ−炭化ジルコニウム複合体の例示される製造方法は、付着工程と、加熱工程と、必要に応じて噴霧乾燥工程、その他の工程を有する。
付着工程は、粒子材料コロイド含有分散液に無機材料を接触させて無機材料の表面に粒子材料コロイドを付着させる工程である。粒子材料コロイドは粒子材料とその粒子材料をコロイド化するコロイド化剤とコロイダルシリカとを有し、何らかの分散媒中に分散された分散液である。分散媒としては水、アルコール(エタノールなど)などが例示できる。コロイド化剤としては特に限定されないが、いわゆる増粘剤、界面活性剤、カルボキシ基を化学構造中に含むカルボキシ基含有化合物が例示できる。コロイド化剤としては、ポリアクリル酸(塩を含む、例えばNa塩、K塩)、ポリメタクリル酸(塩を含む、例えばNa塩、K塩)、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン(特に、ポリ−1−ビニル−2−ピロリドン)、ポリビニルアルコール、アミノペクチン、ペクチン、メチルセルロース、メチルスロース、グルタチオン、シクロデキストリン、ポリシクロデキストリン、ドデカンチオール、有機酸(クエン酸などのヒドロキシカルボン酸)、グリセリン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、カチオン性ミセル−臭化セチルトリメチルアンモニウム、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性)、アルキル硫酸エステルのアルカリ金属塩、それらの混合物が例示できる。コロイド化剤がカルボキシ基含有化合物である場合は粒子材料に対して、カルボキシ基のモル数が白金のモル数を基準として80〜180程度になるように含有させることが望ましい。コロイダルシリカの含有量としては固形分の質量が全体を基準として10質量%以上50質量%以下にすることが望ましく、10質量%以上30質量%以下にすることがより望ましい。コロイダルシリカは粒径が1nm〜1μm程度のものをいう。
粒子材料コロイド含有分散液は貴金属塩と保護剤(例えば有機酸)とを水及びアルコールの混合液に溶解させた溶液を還流することにより粒子材料を析出させることで粒子材料コロイド含有分散液が調製できる。その後、分散媒をアルコール(エタノールなど)に置換することもできる。置換方法としては置換前の分散媒の一部を蒸発させた後に、置換後の分散媒(アルコールなど)を添加する操作を繰り返す方法が例示できる。
粒子材料コロイド含有分散液を基材に接触させることにより、基材の表面に粒子材料コロイドを付着させた後、何らかの方法(例えば乾燥など)にて分散媒を除去することにより付着物が得られる。
その後、付着物に対して加熱工程を行う。加熱工程は酸化雰囲気下で、加熱することによりコロイド化剤を酸化除去する工程である。このときに特にコロイダルシリカが熔融乃至軟化して粒子材料と基剤との間を接着することが望ましい。加熱工程を行う場合の付着物の形態は特に限定されず、粉末状、塊状(例えば板状など)の状態にて行うことができる。最終的に必要な形状に成形した後に、本加熱工程を行うことにより、複合セラミックス材料を必要な形状にて成形可能である。また、得られた複合セラミックス材料を粉砕するなどの操作を加えることにより、粉末にすることもできる。加熱温度は800℃〜1100℃程度にすることが望ましく、900℃〜1000℃にすることが更に望ましい。加熱時間はコロイダルシリカにより結合状態やコロイド化剤が除去されるために必要な時間に応じて適正に設定可能であり、例えば、1時間〜3時間程度にすることができる。なお、コロイド化剤の除去は必ずしも完全に行うことは必須では無い。
付着物の形態を粉末状にするための望ましい方法としては噴霧乾燥工程を採用することが挙げられる。噴霧乾燥工程は基材として粉末状の形態を採用し、その基材を粒子材料コロイド含有分散液中に分散させた状態で噴霧乾燥を行う方法である。噴霧乾燥を行う条件は特に限定しないが、分散媒が速やかに除去できる温度にすることが望ましい。例えば、分散媒として水を採用する場合には噴霧乾燥を行う温度として、180℃〜250℃程度を採用すると速やかに分散媒を蒸発除去することができる。
・カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体
カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体は、体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子とカーボン粒子に表面が被覆され且つそのカーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有する。カーボン粒子及びセラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有する。
カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体は、体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子とカーボン粒子に表面が被覆され且つそのカーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有する。カーボン粒子及びセラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有する。
セラミックス粒子とカーボン粒子との存在比はセラミックス粒子の粒径や比表面積により適正値が存在する。すなわち、セラミックス粒子の表面を隙間なく覆うことができるようにカーボン粒子をもつことが望ましい。セラミックス粒子はカーボン粒子の粒径よりも大きい。
ホウ化物の量は特に限定しないが、好ましい量としてはセラミックス粒子の比表面積に依存し、セラミックス粒子の表面にカーボン粒子を充分に結合させることが可能な量にすることが望ましい。
セラミックス粒子としては炭化ジルコニウムの含有割合が質量基準で50%以上であれば炭化ジルコニウム以外のセラミックス(金属炭化物、金属酸化物、金属窒化物など)を含有しても良い。例えば、炭化タングステン、アルミナ、シリカや、それらの複合酸化物が混合可能なセラミックスとして挙げられる。
セラミックス粒子の粒径は5μm以下にすることが好ましく、3μm以下にすることが更に好ましい。
カーボン粒子は炭素からなる粒子で有り、カーボンブラック、ケチェンブラックなどの非晶質の炭素材料からなることが望ましいが、天然黒鉛、人造黒鉛などの結晶質の炭素材料の採用を阻害するものでは無い。詳しくは後述する製造方法にて説明するがセラミックス粒子などの存在下、カーボン粒子を製造することでセラミックス粒子との強固な結合が実現できる。カーボン粒子の大きさはセラミックス粒子より平均粒径が小さい。
ホウ化物としてはランタン(ホウ化ランタンの単体や、その他のホウ化物との混合物又は複合体)を含む以外は特に限定しない。ホウ化ランタンなどの金属ホウ化物は、融点、硬度、熱伝導性、電気伝導性が高く、化学的にも安定な化合物である。その中でもLaB6やCeB6などに代表される希土類系ホウ化物は、優れた熱・電気伝導性を有する。LaB6、CeB6は、熱電子放射性(放出特性)を示すことが知られ、半導体(EuB6、V6B6)、熱伝導(VB6)、強磁性(EuB6)など電気的、磁気的特性を示すものが知られており、LaB6は特に熱電子放出特性に優れた伝導性セラミックス結合体素材である。その他に、ホウ化物として、希土類ホウ化物(RB2、RB4、RB6、RB12(Rは希土類:Sc、Y、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLu):その中でも、ホウ化カルシウムなど)、ホウ砂などが好ましい例として挙げられる。
・カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体の製造方法の例
カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を製造する方法は特に限定しないが一例を挙げる。
カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を製造する方法は特に限定しないが一例を挙げる。
その製造方法ではセラミックス粒子を加熱処理する工程(加熱処理工程)を有する。加熱処理工程は、カーボン供給材料及びホウ化物の存在下、セラミックス粒子を加熱することで行う工程である。本工程は非酸化雰囲気下で行う。非酸化雰囲気としては特に限定しないが、アルゴン、クリプトン、キセノン、ヘリウムなどの希ガスや、その他、窒素、水素などの非酸化性の雰囲気が実現できるガスの存在下、又は真空状態が挙げられる。特に、希ガスなどの非活性ガスの存在下とすることが望ましい。希ガスの中でもアルゴン、クリプトン及びキセノンからなる群から選択される1以上のガス乃至混合ガスを選択することで製造される赤外線放射用複合セラミックス材料の赤外線の放射能力が向上する。
本工程は1000℃以上1200℃以下の温度範囲にて処理される工程である。この温度範囲にすることで、生成するカーボン粒子及びホウ化物の性状が優れたものになる。具体的には生成するカーボン粒子及びホウ化物が前述したような赤外線放射に優れた形態になる。
カーボン供給材料としては1000℃以上1200℃以下の加熱条件において炭化する材料であれば特に限定されないが、気体乃至液体状であることが望ましい。特に、前述の加熱条件において気体化する材料であることが望ましい。例えば、ブタン、プロパン、メタンなどの炭化水素ガスや、メタノール、エタノールなどのアルコールが挙げられる。
生成するカーボン粒子としては粒径が小さくなることが望ましい。例えば、粒径が300nm以下、特に200nm以下とすることが望ましい。粒径を小さくする方法としては例えば最高温度から800℃付近までの冷却速度を早くする(50〜100℃/分)方法が挙げられる。
ホウ化物は先述したものを採用できるため更なる説明は省略する。
・樹脂材料
樹脂材料は特に限定しない。炊飯器用内釜に適用する場合にはフッ素樹脂を採用することが好ましい。寝具に適用する場合にはウレタン樹脂に親和性をもつ樹脂を採用することが好ましい。
樹脂材料は特に限定しない。炊飯器用内釜に適用する場合にはフッ素樹脂を採用することが好ましい。寝具に適用する場合にはウレタン樹脂に親和性をもつ樹脂を採用することが好ましい。
フッ素樹脂材料はフッ素原子を分子構造中にもつ高分子化合物のみからなる場合を含むことは勿論、フッ素原子を分子構造中にもつ高分子化合物を主要な成分とし、それ以外の樹脂を含む場合であってもよい。フッ素原子を含まない樹脂を含む場合にはフッ素樹脂材料を含む高分子化合物と良く混合していること(ポリマーアロイを形成しているなど)が望ましい。
(炊飯器用内釜及び内蓋)
本実施形態の炊飯器用内釜及び内蓋は赤外線放射樹脂組成物にて内面が被覆されている。赤外線放射樹脂組成物は前述の赤外線放射樹脂組成物が採用でき、特に樹脂材料としてフッ素樹脂材料を有することが好ましい。赤外線放射樹脂組成物は何らかの方法により炊飯器用内釜及び内蓋の内側に配設される。内釜の本体が金属などにより形成されている場合には内釜の表面にプライマなどを塗布した後、赤外線放射樹脂組成物を付着・配設することができる。
本実施形態の炊飯器用内釜及び内蓋は赤外線放射樹脂組成物にて内面が被覆されている。赤外線放射樹脂組成物は前述の赤外線放射樹脂組成物が採用でき、特に樹脂材料としてフッ素樹脂材料を有することが好ましい。赤外線放射樹脂組成物は何らかの方法により炊飯器用内釜及び内蓋の内側に配設される。内釜の本体が金属などにより形成されている場合には内釜の表面にプライマなどを塗布した後、赤外線放射樹脂組成物を付着・配設することができる。
(炊飯器)
本実施形態の炊飯器は内面コートに上述の赤外線放射樹脂材料が配設される。炊飯器の内面コートとしては炊飯に利用される水分に接触する部分を被覆する材料である。
本実施形態の炊飯器は内面コートに上述の赤外線放射樹脂材料が配設される。炊飯器の内面コートとしては炊飯に利用される水分に接触する部分を被覆する材料である。
例えば、内面コートとしては上述の炊飯器用内釜や内蓋などの表面を被覆したり、炊飯により発生する水蒸気に接触し復水して内釜に戻す部分の表面を被覆したり、外部から補給する水分を保持する部分の内面を被覆したりする。なお、本実施形態の炊飯器はこれらの内面のうちの1つの部位でも赤外線放射樹脂材料にて被覆していれば良いし、これらの部位の全てを有しなくても良い。
内釜を加熱する熱源は特に限定されず、電気を用いるもの、火炎を用いるものなど任意の手法が採用できる。
(寝具)
寝具はベッド用マットレス、枕、ベッド・布団・枕などの寝具カバーが例示できる。これらの表面や表面からの極めて浅い部位(赤外線がある程度透過できる距離:例えば表面から5mm以内、3mm以内、10mm以内程度。より小さい距離の方が赤外線による効果は高くできる。)に上述の赤外線放射樹脂組成物を配設する。赤外線放射樹脂組成物の配設は表面に付着させたり、内部に配設したりできる。
寝具はベッド用マットレス、枕、ベッド・布団・枕などの寝具カバーが例示できる。これらの表面や表面からの極めて浅い部位(赤外線がある程度透過できる距離:例えば表面から5mm以内、3mm以内、10mm以内程度。より小さい距離の方が赤外線による効果は高くできる。)に上述の赤外線放射樹脂組成物を配設する。赤外線放射樹脂組成物の配設は表面に付着させたり、内部に配設したりできる。
・プラチナ−炭化ジルコニウム複合体(粉末状)の製造
シリカ(SiO2)が35.5%、H2Oが64.5%の組成に配合されたコロイダルシリカ10質量部と、体積平均粒子径5nm程度の白金ナノコロイド分散液(アプト社製、白金含有量20μg/0.1g:白金粒子の体積平均粒径5μm、コロイド化剤:クエン酸)12質量部とを純水100質量部と共に混合したものに、平均粒子径10μm程度の炭化ジルコニウムからなる基材を100質量部混合して基材の表面に白金ナノコロイド粒子が付着した付着物(分散液)を得た(付着工程)。
シリカ(SiO2)が35.5%、H2Oが64.5%の組成に配合されたコロイダルシリカ10質量部と、体積平均粒子径5nm程度の白金ナノコロイド分散液(アプト社製、白金含有量20μg/0.1g:白金粒子の体積平均粒径5μm、コロイド化剤:クエン酸)12質量部とを純水100質量部と共に混合したものに、平均粒子径10μm程度の炭化ジルコニウムからなる基材を100質量部混合して基材の表面に白金ナノコロイド粒子が付着した付着物(分散液)を得た(付着工程)。
付着物に対し噴霧乾燥機を使って噴霧乾燥工程を行った。噴霧乾燥の条件は180℃〜250℃程度の温度の槽内に付着物を噴霧することにより行った。得られた粉末を回収し、その後、セラミックス質の容器(鞘)に入れて、電気炉にて約900〜1000℃、1時間加熱した(加熱工程)。加熱工程を行った結果、コロイド化剤としてのクエン酸は酸化・揮散して、体積平均粒径5nm程度の白金ナノ粒子が10μm程度の炭化ジルコニウム表面に固着し、耐水性のある微粉末状の複合セラミックス材料(実施例1の試験試料)が得られた。
・カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体の製造
カーボン供給材料としてのブタンガスを供給しながら、セラミックス粒子としての炭化ジルコニウム(平均粒径1μm:100質量部)とホウ化ランタン(平均粒径1μm:15質量部以下)との混合物(予め、パワーミル(ダルトン)により混合した)をセラミックス板上に薄く付着させて加熱した。
カーボン供給材料としてのブタンガスを供給しながら、セラミックス粒子としての炭化ジルコニウム(平均粒径1μm:100質量部)とホウ化ランタン(平均粒径1μm:15質量部以下)との混合物(予め、パワーミル(ダルトン)により混合した)をセラミックス板上に薄く付着させて加熱した。
加熱条件としては1000℃以上1200℃以下とした。混合物を水素ガス雰囲気下で加熱した後、設定温度になった後に、ブタンガスを供給し45分間処理した。
ブタンガスの供給量としては、炭化ジルコニウムに対して2質量%以上(3質量%以上4質量以下が好ましい)供給した。実際には、これらを焼結させる雰囲気炉の空間によりブタンガス濃度が異なるので、炉の空間に滞留している水素ガスが完全にブタンガスに交換されるのに相当するガスを送り続けた。
ブタンガス注入後は、雰囲気炉を急冷した。十分なブタンガスを送った時点で、炉内への空気の流入は未燃カーボンの酸化(発火)現象を誘発させるため、速やかにガス流入を停止した。
炉内の冷却速度が遅いと、カーボンの結晶化が進み、いわゆるグラファイトと呼ばれる黒鉛粒子が生成させ、遠赤外線の吸収特性を低下させてしまうからである。
従って、カーボンが再燃しない安全温度である400℃以下になるまでの冷却速度を50℃/分以上とした。この強制冷却方法には、風冷方法を採用した。冷却方法は、安全温度に急冷することができる方法であれば、風冷方法以外でも良い。
上記製造方法としては、条件を変化させることで、生成するカーボン粒子の粒径を変化できる。カーボン粒子の粒径が小さくなる条件としては、1200℃〜800℃の冷却速度を早くする(例えば、50〜100℃/分)である。
・試験(炊飯器用内釜の製造)
内蓋表面のフッ素コート内にプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散させた炊飯器の評価(食味官能試験)
試験に供する炊飯器としては象印マホービン社製:NP−WA型を用いた。この炊飯器の内釜の表面を被覆するフッ素樹脂材料コート中に表1に示した種々の割合(フッ素樹脂材料コート全体の質量基準)でプラチナ−炭化ジルコニウム複合体、カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散させたものをそれぞれ試験炊飯器とした。
内蓋表面のフッ素コート内にプラチナ−炭化ジルコニウム複合体及びカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散させた炊飯器の評価(食味官能試験)
試験に供する炊飯器としては象印マホービン社製:NP−WA型を用いた。この炊飯器の内釜の表面を被覆するフッ素樹脂材料コート中に表1に示した種々の割合(フッ素樹脂材料コート全体の質量基準)でプラチナ−炭化ジルコニウム複合体、カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散させたものをそれぞれ試験炊飯器とした。
製造した炊飯器用内釜についてFT−IRを用いて4μm〜15μmの領域における赤外線スペクトルを温度110℃の条件下で測定した。4μm〜15μmの領域における全放射率及び最大放射率の結果を表1に示す。
更に試験例1及び2の炊飯器用内釜について2μm〜7μm(近赤外線領域)におけるIRスペクトルを測定した(図2:試験例2、図3:試験例1)。全放射率は試験例2が92.2%(最大値93.9%)、試験例1が66.7%(最大値91.9%)であった。試験例3〜5についても試験例と同程度(90%以上)の全放射率を示した。フッ素のみの対照の炊飯器用内釜では全放射率が69.5%(最大放射率91.5%)であり試験例1の炊飯器用内釜と同程度であった。近赤外線領域での放射率(特に4.5μm以下の領域)はカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体に由来するものと推測された。
それぞれの試験炊飯器の内釜に水を入れて炊飯動作を行った。炊飯動作の各工程(内釜に水を入れてから12時間経過後、予熱行程、沸騰直後)において内釜内の水をサンプリングして酸化還元電位(ORP)及びpHを測定した。酸化還元電位の測定はHORIBA製のpH/ION METER D−23を用いた。プローブとしてORPの測定は型式9300、pHの測定は型式承認第S8721 6366を用いた。DPPHのラジカルを消失させる能力をビタミンCの相当量に換算して測定した。結果を表1に示す。
・米を使った炊飯分析(その1)
米を3合量り取り、500mLのイオン交換水で3回洗浄した。それぞれ各試験炊飯器内に入れた後、所定の水量(加水量645mL)に調節した後、炊飯した(モードとして「ふつう」を選択)。炊き上がったご飯を被験者(11人)で評価した。評価は二重盲検法にて行った。評価項目は香り、外観、硬さ、粘り、甘み、総合である。評価は試験例1の炊飯器で炊いたご飯を基準として比較したときに、どちらかが優れている又は両者同程度との判断を行い、優れていると判断された方に+1した結果を算出したときに、その試験例の結果から試験炊飯器1の結果を引いた数値を求めた。結果を表1に示す。更に炊き上がったご飯中のアミノ酸やグルコースの量、甘み、アミロースの割合を測定した結果を表2に示す。
米を3合量り取り、500mLのイオン交換水で3回洗浄した。それぞれ各試験炊飯器内に入れた後、所定の水量(加水量645mL)に調節した後、炊飯した(モードとして「ふつう」を選択)。炊き上がったご飯を被験者(11人)で評価した。評価は二重盲検法にて行った。評価項目は香り、外観、硬さ、粘り、甘み、総合である。評価は試験例1の炊飯器で炊いたご飯を基準として比較したときに、どちらかが優れている又は両者同程度との判断を行い、優れていると判断された方に+1した結果を算出したときに、その試験例の結果から試験炊飯器1の結果を引いた数値を求めた。結果を表1に示す。更に炊き上がったご飯中のアミノ酸やグルコースの量、甘み、アミロースの割合を測定した結果を表2に示す。
表1の結果から試験例2〜5で用いた内釜は試験例1や対照で用いた内釜よりも粘り、甘みに優れており、やわらかさでは同等乃至硬めであることが分かった。総合的な食味評価では試験例2〜5が試験例1及び対照よりも優れており、特に試験例3が優れていることが判った。このことは全放射率及び最大放射率が、4μm〜15μm及び2μm〜7μmの双方とも高いという赤外線による分析結果からも裏付けられる。
表1の結果から明らかになった試験例2〜5の優位性が実際の成分の測定値からも裏付けられることが表2の甘みの値が高いことからも明らかになった。
これらの食味の変化はpH、ORP、抗酸価値、各成分の存在量などがそれぞれ異なることに起因して生じているものと推測される。
・米を使った炊飯分析(その2)
対照と試験例1及び3の炊飯器用内釜を用いて炊いたご飯について更に詳細な分析を行った(n=24)。分析は還元糖量とアミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)量とについて行った。結果を表3に示す。
対照と試験例1及び3の炊飯器用内釜を用いて炊いたご飯について更に詳細な分析を行った(n=24)。分析は還元糖量とアミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)量とについて行った。結果を表3に示す。
表3より明らかなように、表2と同様にプラチナ−炭化ジルコニウム複合体を単独で含有する試験例1の炊飯器用内釜と比較して、カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体も含有している試験例3の炊飯器用内釜の方が還元糖の量もアミノ酸の量も増加していることが分かった。
・寝具
寝具としてのベッド用マットレスの使用者に接する側の表面に上述の試験例3の炊飯器に採用した赤外線放射樹脂組成物におけるフッ素樹脂に代えてウレタン樹脂としたものを塗布・硬化したものを試験用マットレスとした。対照試験として上述のウレタン樹脂を塗布する前のマットレスを用いた。
寝具としてのベッド用マットレスの使用者に接する側の表面に上述の試験例3の炊飯器に採用した赤外線放射樹脂組成物におけるフッ素樹脂に代えてウレタン樹脂としたものを塗布・硬化したものを試験用マットレスとした。対照試験として上述のウレタン樹脂を塗布する前のマットレスを用いた。
試験例及び対照のマットレスについて二重盲検法にて使用感を比較した。その結果、試験例のマットレスの方が起床後に優れているとの結果が得られた。
Claims (4)
- 体積平均粒径が1〜300nmのプラチナからなる粒子材料と前記粒子材料が担持されている炭化ジルコニウムからなる無機材料と前記粒子材料と前記無機材料との間に介設されるコロイダルシリカからなるシリカ層とを有するプラチナ−炭化ジルコニウム複合体と、
体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子と前記カーボン粒子に表面が被覆され且つ前記カーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有し、前記カーボン粒子及び前記セラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有するカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体及び前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散する樹脂材料と、
を有する樹脂組成物であって、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と比較して質量基準で1倍から3倍含まれている、
炊飯器の内面コートに用いられるか、又は、寝具の表面に配設される赤外線放射樹脂組成物。 - 体積平均粒径が1〜300nmのプラチナからなる粒子材料と前記粒子材料が担持されている炭化ジルコニウムからなる無機材料と前記粒子材料と前記無機材料との間に介設されるコロイダルシリカからなるシリカ層とを有するプラチナ−炭化ジルコニウム複合体と、
体積平均粒径が100nm〜300nmのカーボン粒子と前記カーボン粒子に表面が被覆され且つ前記カーボン粒子より平均粒径が大きく炭化ジルコニウムからなるセラミックス粒子とを有し、前記カーボン粒子及び前記セラミックス粒子が接する部位近傍にホウ化物を含有するカーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体と、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体及び前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体を分散する樹脂材料と、
を有する樹脂組成物であって、
前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体は前記樹脂組成物の質量を基準として3%〜8%含まれ、
前記カーボンホウ化ランタン炭化ジルコニウム複合体は前記樹脂組成物の質量を基準として2%〜4.5%含まれている、
炊飯器の内面コートに用いられるか、又は、寝具の表面に配設される赤外線放射樹脂組成物。 - 前記プラチナ−炭化ジルコニウム複合体に含まれるプラチナの質量は炭化ジルコニウムの質量100g当たり200μg以上である請求項1又は2に記載の赤外線放射樹脂組成物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の赤外線放射樹脂組成物を有する炊飯器。
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Citations (4)
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JP2008162866A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Erubu:Kk | 赤外線放射用複合セラミックス材料、その製造方法及び調理器具用部材並びに炊飯器 |
JP2014129217A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-07-10 | Erubu:Kk | 複合セラミックス材料及びその製造方法、炊飯器用内釜、マットレス、及び繊維 |
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2015
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