JP5899686B2 - 帯状媒体巻出巻取装置及び記録装置 - Google Patents
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Description
さらに、上記の記録装置用巻き取り装置は、テンションローラーの揺動に応じて揺動するフラグの位置を検出する検出センサーと、検出センサーの信号に基づいて巻き取りモーターの駆動を制御するコントローラーと、を有している。
本実施形態では、本発明に係る記録装置として、インクジェット式プリンター(以下、単にプリンター1と称する)を例示する。
巻出部21、巻取部22、搬送ローラー対23は、小型のモーター(DCモーター)により駆動される。(巻取部22のモーター22mは、図3参照。巻出部21及び搬送ローラー対23の小型のモーターは不図示。)
これらのモーター(モーター22m)は、コントローラーCONTにより電流制御される。巻出部21、巻取部22は、減速機を用いないモーターダイレクトドライブ機構(モーター直結構造)が採用されており、同一仕様・同一サイズの小型のモーター(DCモーター)が用いられる。
なお、モーターダイレクトドライブ機構を採用する場合に限らず、低い減速比の歯車列等を採用する場合であってもよい。
テンション付与機構60のテンションローラー25は、アーム部材26R,26Lによって両端側から回転可能に支持されており、メディアMの裏面に幅方向(図2において紙面垂直方向)で接触する構成となっている。テンションローラー25は、メディアMの幅よりも幅方向において長く形成されている。テンションローラー25は、加熱部4のアフターヒーター部43よりも搬送方向下流側に設けられている。
なお、テンションローラー25は、本実施形態ではアルミパイプで構成されているが、アルミパイプに限定されるものではない。
プラテンヒーター部42は、支持部材(プラテン)の裏面に配置したヒーター42aにより、目標温度を維持した状態でインクの着弾をメディアMに受けさせて、インクの着弾時からの乾燥を速やかに促す構成となっている。
アフターヒーター部43は、支持部材の裏面に配置したヒーター43aにより、メディアMを目標温度よりも高い温度まで昇温させ、メディアMに着弾したインクのうち未だ乾燥していないものを速やかに乾燥させ、少なくとも巻取部22で巻き取る前に、着弾したインクをメディアMに完全に乾燥定着させる構成となっている。
テンション付与機構60は、アルミパイプで構成された棒状のテンションローラー25と、テンションローラー25を揺動させるための一対のアーム部材26L,26Rと、テンションローラー25の揺動位置を検出するため各種の部材を備えたセンサーボックス70と、を有している。
テンションローラー25(アーム部材26L,26R)は、通常状態では、一定の角度範囲内(下限角α1〜上限角α2)で揺動する。下限角α1は例えば40°、上限角α2は例えば50°に設定される。
こうして、テンションローラー25によるメディアMへの過大なテンション付与が防止される。
こうして、テンションローラー25によるメディアMへの過小なテンション付与が防止される。
したがって、テンション付与機構60(テンションローラー25)は、メディアMに対して一定のテンションを付与することができる。
センサーボックス70は、アーム部材26Lの内側面26Laに対して間隔を有して平行に配置されたセンサー支持板76と、アーム部材26Lに固定されてアーム部材26Lと共に揺動するフラグ部材81と、を有している。
センサー支持板76は、L字形に折り曲げた板片(板金)であって、一方の面(水平面76h)が本体フレーム5に固定され、他方の面(垂直面76v)が鉛直方向に立設して、アーム部材26Lの内側面26Laに平行配置される。
センサー支持板76の水平面76hには、アーム部材26Lの回転軸88を固定するための回転軸固定部72が設けられ、垂直面76vとの間で回転軸88を支持する。
センサー支持板76の垂直面76vには、下限センサー91を支持するための下限センサー支持部77と、上限センサー92を支持するための上限センサー支持部78とが設けられる。
また、センサー支持板76の垂直面76vには、回転軸88を中心とする円弧形のスリット79が形成される。
下限センサー支持部77は、センサー支持板76に固定され、下限センサー91がフラグ部材81の外周縁部の鉛直方向上側の端部を挟んだ状態になるように、下限センサー91を支持する。
上限センサー支持部78は、センサー支持板76に固定され、上限センサー92がフラグ部材81の外周縁部の鉛直方向下側の端部を挟んだ状態になるように、上限センサー92を支持する。
なお、フラグ板81aと固定部81bは一体に形成されているが、フラグ板81aと固定部81bをそれぞれ別個に形成して接着等してもよい。
下限センサー91及び上限センサー92は、フラグ板81aに接することなく、フラグ板81aの外周縁部を両面側から挟むように設けられている。
下限センサー91は、発光部91aから光を発して、受光部91bで検出される光に応じた信号を出力する。これにより、下限センサー91から出力される信号を判別することで、発光部91aと受光部91bとの間に、フラグ板81aが存在するか否かが分かる。
一方、テンションローラー25の位置が上がって角度αが上限角α2より大きくなると(α2<α)、フラグ板81aは上限センサー92では検出されなくなり、下限センサー91のみにより検出される。
そして、アーム部材26Lの倒れ角(角度α)が下限角α1よりを超えると、コントローラーCONTは、巻取部22を数秒後に停止させて、メディアMの巻き取りを終了する。
こうして、アーム部材26Lの倒れ角(角度α)が、一定の角度範囲内(α1≦α≦α2)になる。
そして、印刷時においては搬送ローラー対23がメディアMを送り出すことにより、非印刷においては巻取部22を手動で逆回転させてメディアMを巻き戻すことにより、アーム部材26L(アーム部材26R)を下方向に揺動させて、倒れ角(角度α)が上限角α2より小さくなる。
こうして、アーム部材26Lの倒れ角(角度α)が、一定の角度範囲内(α1≦α≦α2)になる。
これは、ユーザーが、巻取部22に巻き取られてロール状のメディアMを巻取部22から取り出す際に、テンションローラー25を作業の邪魔にならない位置に退避させるためである。テンションローラー25の退避動作は、ユーザーの手動で行われる。
このように、テンションローラー25を退避させた場合には、フラグ板81aが上限センサー92及び下限センサー91の両方に検出されなくなる。
一方、アーム部材26Lの倒れ角(角度α)の下限は、フラグ板81aが上限センサー92で必ず検出される位置に設定さえる。
プリンター1のコントローラーCONTは、メディアMへの印刷が終了すると、以下のモーター制御方法を実行する。この際、テンションローラー25(アーム部材26L)の位置は、適正な角度範囲内(α1≦α≦α2)にある。
なお、モーター制御方法は、印刷終了直後に限らず、印刷休止(停止)直後などのメディアMの巻き取りを終了した直後であればよい。
下限センサー91及び上限センサー92が共に通光している状態とは、下限センサー91及び上限センサー92がフラグ板81aを検出できない状態、すなわちアーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)が上限角α2よりも大きい状態である。このような状態は、テンションローラー25を手動により持ち上げて、テンションローラー25を待避位置に移動させたことを意味する。
これにより、巻取部22を手動により回転させることが可能となるので、テンションローラー25を手動で退避位置まで持ち上げた後に、ユーザーがロール状に巻かれたメディアMを巻取部22から取り出す(取り外す)などが可能となる。
そして、モーター制御方法を終了する(END)。
駆動タイマーとは、巻取部22を駆動させる時間を示すカウント値をいう。つまり、コントローラーCONTは、駆動タイマーをカウントしている間は、巻取部22を駆動させ、駆動タイマーが所定の終了値に達すると、巻取部22の回転駆動を停止させる。
ステップS4において“YES”と判定された場合は、後述するステップS14の処理を実行する。
外巻きとは、図2において巻取部22がメディアMを反時計回りに巻き取ることをいう。内巻きとは、図2において巻取部22がメディアMを時計回りに巻き取ることをいう。
巻取オン・オフスイッチは、ユーザーが手動で操作可能なスイッチである。巻取オン・オフスイッチにより、巻取部22の巻取状態が内巻き、外巻き、オフ(動作しない)のいずれであるかがユーザーにより設定され、この設定情報はセンサーを介してコントローラーCONTに出力される。
また、ステップS5において、コントローラーCONTは、巻取部22の巻取状態が内巻きと判定した場合は、巻取部22を内巻き方向へ所定の回転速度で駆動し始める(ステップS7)。
一方、ステップS5において、コントローラーCONTは、巻取部22の巻取状態がオフ、つまり巻取動作しないと判定した場合は、後述するステップS14の処理を実行する。
下限センサー91が遮光されていない状態とは、下限センサー91がフラグ板81aを検出できない状態、すなわちアーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)が下限角α1よりも小さい状態である。
具体的には、テンションローラー25の重量によってメディアMに大きなテンションがかかり、巻取部22のモーター22mがそのテンションによる負荷に負けて逆回転して、メディアMが巻取部22から巻き出され、テンションローラー25の位置が下がった状態である。このため、テンションローラー25の位置を上げて、アーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)を一定の適正な角度範囲内(α1≦α≦α2)にして、その状態にする必要がある。
これにより、巻取部22がモーター22mによってゆっくりメディアMを巻き取り、テンションローラー25の位置が上がり、アーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)が徐々に大きくなる。
そして、アーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)が一定の適正な角度範囲内(α1≦α≦α2)になり、テンションローラー25の位置が適正になる。
ホールド制御フラグがセットされると、コントローラーCONTは、巻取部22のモーター22mに停止トルクが発生するように、ホールド制御を行う(ステップS12)。
この状態では、巻取部22からメディアMが引出しできなくなる。具体的には、コントローラーCONTは、巻取部22のモーター22mに対して所定の電流(ホールド電流)を供給して、巻取部22からメディアMが引き出されない程度のトルクをモーター22mに発生させる。
これにより、アーム部材26L(アーム部材26R)の倒れ角(角度α)が適正な角度範囲内で維持されて、テンションローラー25が所定の位置で保持される。
そして、所定時間が経過すると、コントローラーCONTは、ホールド制御フラグをリセットするとともに、巻取部22のモーター22mへのホールド電流の供給を停止する(ステップS13)。
そして、モーター制御方法を終了する(END)。
この結果、巻取部22への電力供給が停止されるので、テンションローラー25の重みによってメディアMが巻取部22から巻き出されることとなる。
ステップS8において“YES”と判定された状態とは、下限センサー91がフラグ板81aを検出している状態である。すなわち、テンションローラー25が適正位置にあり、かつ、巻取部22のモーター22mが回転駆動している状態である。
そして、ステップS15においては、コントローラーCONTは、駆動タイマーが所定の設定値まで到達したかを判定する。
駆動タイマーが所定の設定値まで達する時間は例えば40秒であり、これは巻取部22によってメディアMを巻き取ってテンションローラー25を5°程度、上方に移動させるための時間である。テンションローラー25(アーム部材26L)を5°程度、上方に移動させたとしても、テンションローラー25は適正な位置にある。
そして、ステップS15において“NO”と判定される限り、コントローラーCONTは、ステップS4〜S8及びS15を繰り返し実行する。
ステップS15において“YES”と判定された場合とは、ステップS4〜S8及びS15が繰り返し実行されて40秒経過した状態である。すなわち、巻取部22が外巻き方向又は内巻き方向に回転駆動して十分な時間が経過しても、メディアMが巻取部22に巻き取られていないことを示す。これは、メディアMが巻取部22により正常に巻き取られていない、異常状態を示す。
そして、モーター制御方法を終了する(END)。
このため、プリンター1は、印刷開始が指示された場合には、テンションローラー25が適正位置にあるので、すぐに印刷を実行することができる。
21…巻出部、 22…巻取部(巻出巻取部)、 23…搬送ローラー対(搬送保持部)、 25…テンションローラー(張力付与部材)、 26R,26L…アーム部材、 60…テンション付与機構、 M…メディア(帯状媒体)
Claims (4)
- 巻回された帯状媒体を巻き出す又は帯状媒体を巻き取って巻回する巻出巻取部と、
前記帯状媒体の非巻回領域を搬送可能に保持する搬送保持部と、
前記巻出巻取部と前記搬送保持部の間に掛け渡された前記帯状媒体に対して幅方向に沿って接触する棒状の張力付与部材及び前記張力付与部材の両端を回転可能に支持しつつ、前記張力付与部材を前記張力付与部材の中心軸方向に直交する方向に揺動可能に支持する一対のアーム部材を有し、前記帯状媒体に対して張力を付与する張力付与機構と、
を備え、
前記巻出巻取部は、電流制御される駆動部を有し、
前記巻出巻取部は、前記帯状媒体の非巻出巻取時になると、前記駆動部をホールド制御し、
前記張力付与部材の位置が変更されると、前記駆動部への電流供給を停止することを特徴とする帯状媒体巻出巻取装置。 - ホールド制御をはじめてから所定時間経過後に、前記駆動部への電流供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の帯状媒体巻出巻取装置。
- 前記巻出巻取部は、巻回された前記帯状媒体を巻き出す巻出部と、前記帯状媒体を巻き取って巻回する巻取部と、を備え、
前記巻出部と前記巻取部は、同一構成の駆動部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の帯状媒体巻出巻取装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の帯状媒体巻出巻取装置と、
前記帯状媒体巻出巻取装置から巻き出された又は巻き取られる帯状媒体に対して記録処理を行う記録部と、
を備えることを特徴とする記録装置。
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