JP5890686B2 - 敗血症の検出方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2009年2月2日に出願された米国仮特許出願第61/149,277号に対する優先権を主張し、これは、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
敗血症とは、病原性微生物またはその毒素が血液または他の組織中に存在し、同時に、その感染により引き起こされる全身性炎症反応症候群(「SIRS」)として知られる、宿主の炎症反応が起こることである。免疫反応は、微生物によって広く共有されているが、宿主分子とは区別できる構造的に保存された分子を認識するtoll様受容体(「TLR」)と呼ばれる一群のタンパク質によって仲介される。
ひとたび微生物が皮膚または腸管などのバリアを破壊すると、体内のTLRはこれらを認識し、免疫反応を刺激する。したがって、敗血症は、微生物感染それ自体によって生じる症状の他に、宿主の免疫反応によってもたらされる急性炎症の症状も特徴とする。これらの後者の症状には、発熱と白血球数の上昇、または白血球数の低下と低体温も含まれ得る。SIRSは、血行動態の悪化や結果として生じる代謝調節異常を特徴とし、高い心拍数、高い呼吸数および体温上昇などの症状を伴うことがある。免疫学的反応はまた、急性期タンパク質の活性化の拡大を引き起こして、補体系や凝固経路を侵し、これが次に、血管系や器官の損傷を引き起こす。その後、様々な神経内分泌対抗調節系(counter−regulatoy system)も活性化され、問題が悪化することが多い。
敗血症は、多くの場合、集中治療室において静脈内輸液や抗生物質および/または抗ウイルス化合物で治療される。しかしながら、敗血症は急速に進行するため、早急かつ積極的な治療を施した場合でさえも、重症敗血症によって臓器不全や死に至ることがある。重症敗血症によって、急性心筋梗塞、卒中または肺炎よりも多い、年間215,000件の死亡が米国で生じていると推定されており、これは、敗血症の診断の遅れまたは誤診による可能性が高い。
したがって、敗血症を検出する上での早期の分子マーカーが必要である。
対象における敗血症の存在を検出する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、(i)配列番号1〜86から選択される配列を有する核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能であるか、または(ii)配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含むか、または(iii)配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、方法は、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを少なくとも1種の標的RNAの正常レベルと比較することを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルは、対象における敗血症の存在を示す。
対象における敗血症の検出を容易にする方法も提供する。いくつかの実施形態では、本方法は、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、(i)配列番号1〜86から選択される配列を有する核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能であるか、または(ii)配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含むか、または(iii)配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、方法は、対象が敗血症を有するかどうかを決定する目的で検出結果を医療実施者に報告することを含む。
いくつかの実施形態では、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することは、試料の核酸を試料中の標的RNAに相補的な少なくとも1種のポリヌクレオチドまたはその相補体とハイブリダイズさせることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、標的RNA、標的RNAのDNAアンプリコン、および標的RNAの相補体から選択される少なくとも1つの核酸にハイブリダイズしたポリヌクレオチドを含む少なくとも1つの複合体の検出をさらに含む。
いくつかの実施形態では、対象における敗血症の存在を検出する方法は、対象から試料を得ることと、この試料を試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出する実験室に提供することとを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、(i)配列番号1〜86から選択される配列を有する核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能であるか、または(ii)配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含むか、または(iii)配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを示す報告を実験室から受け取ることを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも1種の標的RNAのレベルは、敗血症の存在を示す。
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、または少なくとも10種の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも1種の標的RNAのレベルの検出は、敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、少なくとも2種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも2種の標的RNAのレベルの検出は敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、少なくとも2種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも3種の標的RNAのレベルの検出は、敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、少なくとも2種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも5種の標的RNAのレベルの検出は、敗血症の存在を示す。
いくつかの実施形態では、方法は、(i)配列番号1〜86から選択される配列を有する核酸に特異的にはハイブリダイズせず、(ii)配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含まず、(iii)配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含まない、少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含む。
いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドは第1の領域を含み、この第1の領域は、配列番号1〜67215〜399、および950のうちの1つの少なくとも8個の連続するヌクレオチドの配列と同一または相補的な少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、または少なくとも18個の連続するヌクレオチドの配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の領域は、標的RNAの領域と同一または相補的である。いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドは、標的RNAの領域と同一または相補的でない第2の領域を含む。いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドは、検出可能な標識を含む。いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドは、FRET標識を含む。
いくつかの実施形態では、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は、複数の合成ポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、キットを提供する。いくつかの実施形態では、キットは、合成ポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、キットは、組成物を含む。いくつかの実施形態では、キットは、少なくとも1種のポリメラーゼおよび/またはdNTPを含む。
本発明のさらなる実施形態および詳細を以下に記載する。
アゴニストのPam3CSK4で8時間刺激した後のヒト単球細胞株THP−1から実施例1に記載したように精製されたトータルRNAの品質を評価するために、Agilent Bioanalyser 2100で得られたエレクトロフェログラムを示す。
4.1.敗血症の検出
4.1.1.一般的な方法
マイクロRNA種のレベルを測定することにより敗血症を検出する方法を提供する。いくつかの実施形態では、マイクロRNA種のレベル上昇は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、マイクロRNA種のレベル低下は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、本方法は、配列番号1〜86から選択される配列に特異的にハイブリダイズすることが可能な少なくとも1種の標的RNAの正常を上回るレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む少なくとも1種の標的RNAの正常を上回るレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む少なくとも1種の標的RNAの正常を上回るレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。標的RNAは、いくつかの実施形態では、マイクロRNAである。
本開示において、「から選択される配列」は、「から選択される1つの配列」と「から選択される1以上の配列」の両方を包含する。したがって、「から選択される配列」が用いられるとき、記載された配列のうちの1つか、または2つ以上が選ばれ得ることが理解されるべきである。
標的RNAの正常レベルよりも大きい標的RNAのレベルの検出は、試料が採取された患者における敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、検出は定量的に行なわれる。他の実施形態では、検出は定性的に行なわれる。いくつかの実施形態では、標的RNAの検出は、ポリヌクレオチドと、標的RNA、標的RNAのDNAアンプリコン、および標的RNAの相補体から選択される核酸とを含む複合体の形成を含む。いくつかの実施形態では、次に、この複合体のレベルを検出し、同じ複合体の正常レベルと比較する。この複合体のレベルは、いくつかの実施形態では、試料中の標的RNAのレベルと相関する。
「敗血症」は、内在性の炎症メディエーターの血流中への放出と関連する全身症状を示す急性炎症反応(全身性炎症反応症候群)を伴う感染症である。治療しないでおくと、敗血症は、重症敗血症になることがあり、これは、多くの場合、少なくとも1つの臓器の不全または敗血症性ショックを伴う。敗血症性ショックは、初期の急速輸液にあまり反応しない臓器血流の低下や低血圧症を伴う重症敗血症である。全身性炎症反応は、toll様受容体(「TLR」)によって仲介される。
「Toll様受容体」または「TLR」は、宿主分子と区別できる微生物表面の特定の構造的に保存された分子を認識し、かつ免疫細胞反応を仲介する、脊椎動物や無脊椎動物における一群のタンパク質である。TLRは、細胞表面上かまたは細胞コンパートメント内のいずれかにあり、表1に示すように、それらが認識し、それらを刺激する分子の種類によって分類される。
Figure 0005890686
様々なTLRの刺激により、表2に示すような、1種以上の標的RNAの過剰発現がもたらされる。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、細菌を認識するTLRのサブセット(例えば、TLR1、TLR2、TLR4またはTLR5)の刺激の結果として過剰発現される。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、ウイルスを認識するTLRのサブセット(例えば、TLR3またはTLR7)の刺激の結果として過剰発現される。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、細菌とウイルスの両方に共通の分子を認識するTLRのサブセット(TLR9)の刺激の結果として過剰発現される。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、グラム陰性細菌を認識するTLRのサブセット(例えば、TLR4aおよびTLR4b)の刺激の結果として過剰発現される。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、グラム陰性細菌とグラム陽性細菌の両方を認識するTLRのサブセット(例えば、TLR2a、TLR2bおよびTLR5)の刺激の結果として過剰発現される。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAは、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌およびマイコバクテリアを認識するTLRのサブセット(例えば、TLR2a)の刺激の結果として過剰発現される。
下の表2には、様々なtoll様受容体アゴニスト(リガンド)で刺激したヒト単球における標的RNAに相補的であり、かつこれらの標的RNAにハイブリダイズすることが見出された86個のハイブリダイゼーションプローブが記載されている。これらの標的RNAは、実施例1に示すような刺激されたTHP−1細胞において上昇したレベルで検出することができる。これらのプローブのうち67個は、ヒト細胞で発現している新規の標的RNA種に相補的であり、かつこれらの標的RNA種にハイブリダイズする。他の19個のプローブは、他者によってmiRBaseに提出されている公知のマイクロRNA、すなわち、hsa−miR−1227、hsa−miR−125b、hsa−miR−125b、hsa−miR−142−3p、hsa−miR−155、hsa−miR−16、hsa−miR−195、hsa−miR−214、hsa−miR−29b、hsa−miR−326、hsa−miR−371−3p、hsa−miR−371−5p、hsa−miR−374b、hsa−miR−520c−5p、hsa−miR−526a、hsa−miR−518d−5p、hsa−miR−524−5p、hsa−miR−525−3p、hsa−miR−525−5p、hsa−miR−579、hsa−miR−885−3pおよびhsa−miR−99bに相補的であり、かつこれらのマイクロRNAにハイブリダイズする(http://microrna.sanger.ac.uk/;Griffiths−Jones S.et al.(2007) Nucl.Acids Res.36:154−158を参照されたい)。しかしながら、本発明者らの知る限りでは、これらの既知のマイクロRNAが敗血症の検出に対する有用性を有することは開示されていない。これらのマイクロRNAの配列を表4に示す。表2に記載の特定のプローブにハイブリダイズし得る特定の候補マイクロRNAを表11に示す。
下の表12には、敗血症患者試料中に上昇したレベルで存在するマイクロRNAが記載されている。表12に記載のマイクロRNAのいくつかの対は同じ配列を有する。そのような場合、そのマイクロRNA配列の前駆遺伝子はゲノム中の多くの位置にあるので、この配列はこれらの遺伝子のいずれかに由来するものであり得る。特定のマイクロRNA配列の前駆遺伝子がゲノム中の多くの位置に存在する場合、(各々の前駆遺伝子に基づいて)同じ順位および同じ配列の多数の候補名が示されている。これらの候補のうちの1つまたは複数は、敗血症患者試料において上方調調節されている可能性がある。表12に記載のマイクロRNAのうちのいくつかは、互いにアイソmirである。多数のアイソmirが表12に記載されている場合、アイソmirのうちの1つかまたは2つ以上は、敗血症患者由来の試料において上昇したレベルで存在し得る。
表14には、敗血症患者試料において上昇したレベルで存在する、miRBaseから得られたマイクロRNAが記載されている。
表16には、敗血症患者試料において上昇したレベルで存在するマイクロRNAスターフォームが記載されている。記載されたスターフォームの成熟マイクロRNAが同定され、miRBaseに提出されているが、本発明者らの知る限りでは、表16のスターフォームの中に、これまでに同定されているかまたはmiRBaseに提出されているものはない。
いくつかの実施形態では、方法は、単一のプローブによる多数のアイソmirの検出を含む。1つまたは多数のアイソmirの上昇レベルの検出は、敗血症を示すものであると考えられる。多数のマイクロRNAが、同じ配列を有するけれども、異なる遺伝子から発現されるとき、これらの遺伝子のうちの1つ以上が敗血症患者において上方調節されている可能性がある。これらの遺伝子のうちのいずれか1つから発現されたマイクロRNAの検出は、敗血症を示すものであると考えられる。
限定目的のためではなく、本明細書における参照の便宜のために、いくつかの「標的RNA」種を本明細書および実施例1に示す表において「マイクロRNA」と命名する。いくつかの実施形態では、標的RNAは、表2に示すハイブリダイゼーションプローブに特異的にハイブリダイズすることが可能な単一の成熟マイクロRNAである。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む単一の成熟マイクロRNAである。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む単一の成熟マイクロRNAである。いくつかの実施形態では、標的RNAには、複数の標的RNAが含まれてもよく、その全てが、(例えば、2種以上の標的マイクロRNAがアイソmirである場合)単一の相補的プローブ配列に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、そのように命名された「マイクロRNA」は、それぞれのハイブリダイゼーションプローブに特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上のRNA種であり、そのため、1種以上の標的RNAは、成熟マイクロRNAの標準的な定義を満たさない。いくつかの実施形態では、標的RNAはmRNAである。いくつかの実施形態では、「標的RNA」は、piwi相互作用RNA(piRNA)、すなわち、大きさ(26〜31nt)の点でマイクロRNAと異なり、転写レベルでの遺伝子抑制に関与するPiwiタンパク質と異なる複合体を形成する、動物で発現される低分子RNAである。
成熟ヒトマイクロRNAは、典型的には、17〜27個の連続するリボヌクレオチドから構成され、多くの場合、21または22ヌクレオチド長である。本開示に従って検出可能ないくつかの標的マイクロRNAの配列を、表3、13、15、および17に示すプレ−マイクロRNA配列(配列番号87〜177、400〜564、708〜862、および898〜932)の中に見出すことができる。いくつかの公知のマイクロRNAの配列を表4および14に示す。さらに、いくつかの実施形態では、マイクロRNAは、表11、12、または16の配列(配列番号215〜399、950、および863〜897)の少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、少なくとも25個、または少なくとも26個の連続するヌクレオチドを含む。
理論に束縛されることを望むわけではないが、哺乳動物マイクロRNAは本明細書に記載されたように成熟する。マイクロRNAをコードする遺伝子が転写され、「プリ−マイクロRNA」または「プリ−miRNA」として知られるマイクロRNA前駆体が生成される。プリ−miRNAは、多数のプリ−miRNAを含むポリシストロン性RNAの一部であることもある。ある状況下では、プリ−miRNAは、ミスマッチ塩基を含み得るステムループを有するヘアピンを形成する。プリ−miRNAのヘアピン構造は、RNアーゼIIIエンドヌクレアーゼタンパク質であるDroshaによって認識される。Droshaは、プリ−miRNAの末端ループを認識し、約2巻きのらせん状回転を切断してステムにし、「プレ−マイクロRNA」または「プレ−miRNA」として知られる60〜70ヌクレオチドの前駆体を生成させることができる。Droshaは、RNアーゼIIIエンドヌクレアーゼに特徴的な互い違い切断によってプリ−miRNAを切断し、5’リン酸と約2ヌクレオチドの3’突出とを有するプレ−miRNAステムループを生じさせることができる。Drosha切断部位を超えて伸びたステムの約1巻きのらせん状回転(約10ヌクレオチド)は、効率的なプロセッシングに不可欠である可能性がある。その後、プレ−miRNAは、Ran−GTPおよび輸送受容体エクスポーチン−5によって核から細胞質へと能動的に輸送される。
プレ−miRNAは、Dicerという別のRNアーゼIIIエンドヌクレアーゼによって認識され得る。ある状況下では、Dicerがプレ−miRNAの二本鎖ステムを認識する。Dicerは、ステムループの塩基の5’リン酸と3’突出も認識し得る。Dicerは、末端ループの2巻きのらせん状回転をステムループの塩基から切り離して、5’リン酸と約2ヌクレオチドの3’突出とをさらに生じさせ得る。得られるsiRNA様二重鎖はミスマッチを含み得るが、この二重鎖は成熟マイクロRNAとマイクロRNAとして知られる同様の大きさの断片とを含む。マイクロRNAとマイクロRNAは、プリ−miRNAとプレ−miRNAの反対のアームに由来し得る。その後、成熟マイクロRNAは、リボヌクレオタンパク質複合体のRNA誘導サイレンシング複合体(「RISC」)に搭載される。場合により、マイクロRNAも遺伝子サイレンシング活性または他の活性を有する。
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表2において、同定された各々のTLRの刺激について測定された標的RNAの発現レベルは、健康ドナーのヒト単球由来のトータルRNAにおいて測定された発現レベルと比べた発現の変化倍数として表されている(実施例1参照)。
いくつかの実施形態では、患者における敗血症の状況または進行をモニタリングするために、1つまたは複数の時点で回収された試料において標的RNAを測定することができる。
いくつかの実施形態では、試験される臨床試料は、38℃を超えるまたは36℃未満の体温、90拍/分を上回る心拍数、20呼吸/分を上回る呼吸数(または32mmHg未満のPaco2)、および12,000細胞/μLを上回るもしくは4000細胞/μL未満の白血球数、または未成熟形態の含量が10%を超える白血球数をはじめとする、全身性炎症反応の1以上の症状を示す個人から得られる。いくつかの実施形態では、試験される臨床試料は、上記の症状の2つ以上を示す個人から得られる。いくつかの実施形態では、試験される臨床試料は、高齢者、免疫不全者、重病人、または現在入院中の患者、もしくは最近退院した人などの、敗血症にかかる危険性がある無症候者から得られる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、ヒト細胞(例えば、日常的な血液検査で得られるもの)の試料における敗血症の早期検出に用いられる。いくつかの実施形態では、ヒト細胞の試料は、ヒト白血球の試料である。いくつかの実施形態では、ヒト細胞の試料は、ヒト単球の試料である。単純化するために、以下の議論ではヒト単球の試料に言及するが、当業者であれば、開示された方法で使用可能なヒト細胞の試料には、TLRが発現されている任意のヒト細胞が含まれ得ることを理解するであろう。
したがって、いくつかの実施形態では、本開示の方法を、敗血症の危険性がある個人の日常的なスクリーニングに用いることができる。いくつかの実施形態では、本明細書中の方法は、(1)高齢者のスクリーニング、(2)免疫不全者のスクリーニング、(3)重病人のスクリーニング、または(4)現在入院中の患者、もしくは最近退院した人のスクリーニングに用いられる。いくつかの実施形態では、本明細書中の方法は、発熱した新生児(生後90日未満)のスクリーニングに用いられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を用いて、敗血症個体における潜在する感染の源を明らかにし、潜在する感染を標的治療することができる。いくつかの実施形態では、TLR2a、TLR2b、TLR4a、TLR4bまたはTLR5の刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、敗血症個体における細菌感染の存在を示す。いくつかの実施形態では、TLR4aまたはTLR4bの刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、敗血症個体におけるグラム陰性細菌感染の感染の存在を示す。いくつかの実施形態では、TLR4aまたはTLR4bのいずれかの同時刺激を伴わないTLR2a、TLR2bまたはTLR5の刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、敗血症個体におけるグラム陽性細菌感染の存在を示す。いくつかの実施形態では、TLR4aまたはTLR4bのいずれかの同時刺激を伴わないTLR2aの刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、グラム陽性細菌感染またはマイコバクテリア感染のいずれかの存在を示す。いくつかの実施形態では、TLR3またはTLR7の刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、ウイルス感染の存在を示す。いくつかの実施形態では、TLR9の刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、ウイルス感染および/または細菌感染の存在を示す。いくつかの実施形態では、(i)TLR2a、TLR2b、TLR4a、TLR4bまたはTLR5の刺激と関連する1種以上の標的RNA;および(ii)TLR3またはTLR7の刺激と関連する1種以上の標的RNAの発現レベルの増加は、ウイルス感染と細菌感染の両方の存在を示す。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を用いて、患者における敗血症の治療の有効性を評価することができる。いくつかの実施形態では、標的RNA発現レベルを、治療期間中、何度も測定し、敗血症の何らかの兆候が現われる前に、または治療が開始される前に、例えば、血液検査によって、患者から採取された記録保管用試料の標的RNA発現レベルと比較する。理想的には、正常血液試料中の標的RNA発現レベルは、標的RNA発現レベルの異常な変化を示さない。したがって、そのような実施形態では、敗血症個体の治療の進展は、健康であったときのまたは治療を開始する前の同じ個体由来の試料との比較によって評価することができる。
いくつかの実施形態では、試験される試料は、血液、痰、粘液、唾液、尿、精液などのような体液である。いくつかの実施形態では、試験される試料は血液試料である。いくつかの実施形態では、血液試料は、全血、血漿、血清、または血球である。いくつかの実施形態では、血液試料は、分離された単球および/またはリンパ球である。単球および/またはリンパ球は、任意の方法により全血から分離することができる。いくつかの実施形態では、単球は、例えば、単球上の細胞表面受容体(例えば、CD14)に対する抗体を用いて、全血または全血の分画部分もしくは分離部分から分離することができる。いくつかのそのような実施形態では、抗体は、磁気ビーズなどのビーズに結合している。
試験される臨床試料は、いくつかの実施形態では、新鮮に得られる。他の実施形態では、試料は、新鮮な凍結標本である。
本方法が2種以上の標的RNAの発現の検出を含む実施形態では、複数の標的RNAの発現レベルは、同じアッセイ反応において、一斉にまたは同時に検出されてもよい。いくつかの実施形態では、発現レベルは、別々のアッセイ反応において、一斉にまたは同時に検出される。いくつかの実施形態では、発現レベルは、例えば、連続的なアッセイ反応において、異なる時に検出される。
いくつかの実施形態では、方法は、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含み、その場合、少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい少なくとも1種の標的RNAのレベルの検出は、対象における敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、方法は、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することと、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを少なくとも1種の標的RNAの正常レベルと比較することとを含み、その場合、少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルは、対象における敗血症の存在を示す。
いくつかの実施形態では、対象における敗血症の診断を容易にする方法を提供する。このような方法は、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルに関する情報を医療実施者に報告する。本明細書で用いられる「医療実施者」は、患者を診断および/または治療する個人または団体、例えば、病院、クリニック、診療所、医師、看護師、または前述の団体もしくは個人のいずれかの代理人を指す。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することは、医療実施者または医療実施者の代理人から対象の試料を受け取った実験室で行なわれる。実験室は、本明細書に記載の方法を含む任意の方法によって検出を行ない、その後、結果を医療実施者に報告する。本明細書で用いられるとき、結果は、何らかの手段で医療実施者に提供された場合に、「報告される」。いくつかの実施形態では、そのような報告は、口頭もしくは書面で行なわれてもよいし、電話で、本人が直接話して、e−メールで、手紙もしくは他の配達便で行なわれてもよいし、または例えば、医療実施者がアクセス可能なデータベース(医療実施者が管理していないデータベースを含む)に情報を直接預けることにより行なわれてもよい。いくつかの実施形態では、情報は電子形態で維持される。いくつかの実施形態では、情報は、メモリまたは他のコンピュータ可読媒体(例えば、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、コンピュータチップ、デジタルビデオディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ハードディスクドライブ(HDD)、磁気テープなど)に保存することができる。
いくつかの実施形態では、敗血症の存在を検出する方法を提供する。いくつかの実施形態では、敗血症を診断する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法は、対象由来の試料を得ることと、試料中の少なくとも1種の標的RNAレベルを検出するためにこの試料を実験室に提供することとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、実験室から試料中の少なくとも1種の標的RNAレベルを示す報告を受け取ることをさらに含む。いくつかの実施形態では、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルが少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい場合、敗血症は存在する。本明細書で用いられる「実験室」は、本明細書に記載の方法を含む任意の方法により試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出し、そのレベルを医療実施者に報告する任意の施設である。いくつかの実施形態では、実験室は、医療実施者の管理下にある。いくつかの実施形態では、実験室は、医療実施者の管理下にない。
実験室が医療実施者に少なくとも1種の標的RNAのレベルを報告するとき、いくつかの実施形態では、実験室は、正常レベルの数値を提供してまたは提供しないで、試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを表す数値を報告する。いくつかの実施形態では、実験室は、「高い」、「上昇している」などのような、定性的な値を提供することにより、少なくとも1種の標的RNAのレベルを報告する。
本明細書で用いられるとき、方法が敗血症の検出、敗血症の存在の決定、および/または敗血症の診断に関する場合、本方法は、本方法の工程は実施されるが、敗血症の存在について結果が陰性である活動を含む。すなわち、敗血症の検出、決定および診断は、(例えば、標的RNAレベルが正常であろうと、正常よりも大きいものであろうと)陽性または陰性のいずれかの結果が得られる方法を実施する例を含む。
本明細書で用いられるとき、「対象」という用語は、ヒトを意味する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、非ヒト動物由来の試料に対して用いられてもよい。
ゲノム中で互いに物理的に近接している標的RNAの共通の、すなわち対等の発現によって、そのような染色体上で近接する標的RNAを本明細書中の方法において有益に使用することが可能になる。
表3では、表2の配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な86種の標的RNAの各々の染色体位置が特定されている。表13では、表12の配列番号226〜399および950から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な標的RNAの染色体位置が特定されている。表15では、表14の配列番号565〜707から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な標的RNAの染色体位置が特定されている。表17では、表16の配列番号863〜897から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な標的RNAの染色体位置が特定されている。したがって、いくつかの実施形態では、表2および表14の染色体位置の約1キロベース(kb)以内、約2kb以内、約5kb以内、約10kb以内、約20kb以内、約30kb以内、約40kb以内、および約50kb以内にすらある1種以上の標的RNAの発現のレベルを、本明細書に記載の方法におけるそれぞれの表に示した標的RNAの発現の測定の代わりに、またはその測定に加えて、検出する。Baskerville,S.and Bartel D.P.(2005) RNA 11:241−247を参照されたい。
いくつかの実施形態では、配列番号1〜67から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの検出および/または配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの検出および/または配列番号1〜67から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む1種以上の標的RNAの検出と組み合わせて、本明細書中の方法は、ヒトmiRNオーム由来の少なくとも1種のマイクロRNAの発現レベルを検出することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも一部に相補的な少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
いくつかの実施形態では、2種以上の標的RNAが1回の反応において同時に検出される。いくつかの実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、または少なくとも10種の標的RNAが1回の反応において同時に検出される。いくつかの実施形態では、全ての標的RNAが1回の反応において同時に検出される。
いくつかの実施形態では、試料中の表2の配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、血液または組織の試料が採取された個体における敗血症の存在を示すものである。いくつかの実施形態では、試料中の表2の配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも一部に相補的な少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、血液または組織の試料が採取された個体における敗血症の存在を示すものである。いくつかの実施形態では、試料中の配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、血液または組織の試料が採取された個体における敗血症の存在を示すものである。
いくつかの実施形態では、表2の配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、35、36、37、41、42、43、44、53、54、55、60、61、63、65、66、68、71、77、80、81、82、83または85から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、ウイルス感染によって引き起こされた敗血症の存在を示すものである。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、細菌感染によって引き起こされた敗血症の存在を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号6、11、13、15、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、56、58、69、71、73、76、84または86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陰性細菌の感染によって引き起こされた敗血症の存在を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号23、30、39、52、57、60
65、67または79から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陽性細菌の感染によって引き起こされた敗血症の存在を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号8、14、59、62、63、64、74または78から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陽性細菌またはマイコバクテリアの感染によって引き起こされた敗血症の存在を示すものである。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号9、50、51、70、72または75から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、細菌感染および/またはウイルス感染によって生じた非メチル化CpG核酸の存在を示すものである。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、35、36、37、41、42、43、44、53、54、55、60、61、63、65、66、68、71、77、80、81、82、83または85から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、ウイルス由来分子を認識するtoll様受容体の刺激を示すものである。いくつかの実施形態では、これらのtoll様受容体は、TLR3およびTLR7から選択される。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、細菌由来分子を認識するtoll様受容体の刺激を示すものである。いくつかの実施形態では、これらのtoll様受容体は、TLR2a、TLR2b、TLR4a、TLR4bおよびTLR5から選択される。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号6、11、13、15、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、56、58、69、71、73、76、84または86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陰性細菌に由来する分子を認識するtoll様受容体の刺激を示すものである。いくつかの実施形態では、これらのtoll様受容体は、TLR2a、TLR2b、TLR4a、TLR4bおよびTLR5から選択される。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号23、30、39、52、57、60 65、67または79から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陽性細菌に由来する分子を認識するtoll様受容体の刺激を示すものである。いくつかの実施形態では、これらのtoll様受容体は、TLR2a、TLR2bおよびTLR5から選択される。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号8、14、59、62、63、64、74または78から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、グラム陽性細菌またはマイコバクテリアに由来する分子を認識するtoll様受容体(例えば、TLR2a)の刺激を示すものである。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の表2の配列番号9、50、51、70、72または75から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの発現の増加は、細菌感染および/またはウイルス感染によって生じる非メチル化CpG核酸を認識するTLR9の刺激を示すものである。
いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の配列番号226〜289、565〜604、および863〜868から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、および632から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、および352から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、敗血症を示すものである。いくつかの実施形態では、ヒト単球の試料中の配列番号231、236、242、260、261、266、および287から選択される配列の少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの発現の増加は、敗血症を示すものである。
4.1.2.例示的な対照
いくつかの実施形態では、各標的RNAの正常レベル(対照)は、正常ヒト単球または他の参照物質の特徴を示す平均のレベルまたは範囲として測定することができ、この平均のレベルまたは範囲に対して、試料中で測定されたレベルを比較することができる。正常対象中の標的RNAの測定された平均または範囲は、敗血症を示す正常を上回るまたは正常を下回るレベルの標的RNAを検出するための基準として用いることができる。いくつかの実施形態では、標的RNAの正常レベルは、1人以上の個人、例えば、健常人または疾患の臨床的重症度は敗血症症候群と診断された患者と類似している(例えば、ICU臨床(APACHE II)スコアが一致している)が、敗血症症候群とは診断されていない集中治療患者の個々のまたはプールされたRNA含有試料を用いて測定することができる。
いくつかの実施形態では、標的RNAの正常な発現レベルの決定は、標的RNA、標的RNAのDNAアンプリコン、および標的RNAの相補体から選択される核酸にハイブリダイズしたプローブを含む複合体の検出を含む。すなわち、いくつかの実施形態では、正常な発現レベルは、標的RNAそれ自体ではなく、標的RNAのDNAアンプリコン、または標的RNAの相補体を検出することによって測定することができる。いくつかの実施形態では、そのような複合体の正常レベルを測定し、対照として用いる。複合体の正常レベルは、いくつかの実施形態では、標的RNAの正常レベルと相関する。したがって、標的の正常レベルを本明細書で論じるとき、そのレベルは、いくつかの実施形態では、そのような複合体を検出することによって測定することができる。
いくつかの実施形態では、対照は、1人の個人、例えば、健常人または疾患の臨床的重症度は敗血症の検査を受けている患者と類似している(例えば、ICU臨床(APACHE II)スコアが一致している)が、敗血症症候群とは診断されていない集中治療患者の細胞由来のRNAを含む。いくつかの実施形態では、対照は、多数の個人からの細胞のプール由来のRNAを含む。いくつかの実施形態では、対照は、例えば、CD14+細胞由来のトータルRNAなどの、市販のヒトRNAを含む。いくつかの実施形態では、正常レベルまたは正常範囲は、試料のレベル上昇を検査する前に既に予め決定されている。
いくつかの実施形態では、標的RNAの正常レベルは、1種以上の継代細胞株、通常、正常ヒト単球における発現レベルと近似する少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを有することがこれまでに示されている細胞株から決定することができる。
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルと比較することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを少なくとも1種の標的RNAの対照発現レベルと比較することをさらに含む。少なくとも1種の標的RNAの対照発現レベルは、いくつかの実施形態では、正常細胞における少なくとも1種の標的RNAの発現レベルである。いくつかのそのような実施形態では、対照レベルは、正常レベルと呼ばれてもよい。いくつかの実施形態では、正常細胞における少なくとも1種の標的RNAの発現レベルと比べた少なくとも1種の標的RNAのより大きな発現レベルは、敗血症を示す。 いくつかの実施形態では、正常細胞における少なくとも1種の標的RNAの発現レベルと比べた少なくとも1種の標的RNAの低下した発現レベルは、敗血症を示す。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを、例えば、確認された敗血症症候群症例の患者由来の参照発現レベルと比較する。いくつかのそのような実施形態では、参照試料と比べた少なくとも1種の標的RNAの同様の発現レベルは、敗血症を示す。
いくつかの実施形態では、それぞれの少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも少なくとも約2倍大きい少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、正常細胞から構成される対照試料中のそれぞれの少なくとも1種の標的RNAのレベルよりも少なくとも約2倍大きい少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。様々な実施形態では、正常細胞から構成される対照試料中のそれぞれの少なくとも1種の標的RNAの発現レベルよりも少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍大きい少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。様々な実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍大きい少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。
いくつかの実施形態では、それぞれの少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルと比べて少なくとも約2倍低下した少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。いくつかの実施形態では、正常細胞から構成される対照試料中のそれぞれの少なくとも1種の標的RNAのレベルと比べて少なくとも約2倍低下した少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。様々な実施形態では、正常細胞から構成される対照試料中のそれぞれの少なくとも1種の標的RNAの発現レベルと比べて少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍低下した少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。様々な実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルと比べて少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、または少なくとも約10倍低下した少なくとも1種の標的RNAの発現レベルは、敗血症の存在を示す。
いくつかの実施形態では、標的RNAの対照発現レベルは、例えば、同じアッセイまたは同じバッチのアッセイにおいて、試料中の標的RNAの発現レベルと同時に測定される。いくつかの実施形態では、標的RNAの対照発現レベルは、試料中の標的RNAの発現レベルと同時には測定されない。いくつかのそのような実施形態では、対照発現レベルは事前に測定されている。
いくつかの実施形態では、例えば、標的RNAが正常細胞で非常に低レベルで発現するか、または全く発現しないことが知られている場合、標的RNAの発現レベルは、対照発現レベルと比較されない。このような実施形態では、試料中の高レベルの標的RNAの検出は敗血症を示す。
4.1.3.例示的なRNA調製方法
標的RNAを任意の適切な方法により調製することができる。トータルRNAを、限定するものではないが、Wilkinson,M.(1988) Nucl.Acids Res.16(22):10,933;およびWilkinson,M.(1988) Nucl.Acids Res.16(22):10934に示されたプロトコルをはじめとする任意の方法によって、または市販のキットもしくは試薬、例えば、TRIzol(登録商標)試薬(Invitrogen(商標))、トータルRNA抽出キット(iNtRON Biotechnology)、トータルRNA精製キット(Norgen Biotek Corp.)、RNAqueous(商標)(Ambion)、MagMAX(商標)(Ambion)、RecoverAll(商標)(Ambion)、RNeasy(Qiagen)などを用いて、単離することができる。
いくつかの実施形態では、低分子RNAを単離または濃縮する。いくつかの実施形態では、「低分子RNA」は、長さが約200ヌクレオチド(nt)よりも小さいRNA分子を指す。いくつかの実施形態では、「低分子RNA」は、約100ntよりも小さい、約90ntよりも小さい、約80ntよりも小さい、約70ntよりも小さい、約60ntよりも小さい、約50ntよりも小さい、または約40ntよりも小さいRNA分子を指す。
低分子RNAの濃縮を方法により達成することができる。このような方法としては、限定するものではないが、有機抽出の後に、特殊な結合溶液と洗浄溶液を用いて核酸分子をガラス繊維フィルターに吸着させることを含む方法や、スピンカラム精製を用いる方法が挙げられる。低分子RNAの濃縮を、市販のキット、例えば、mirVana(商標)単離キット(Applied Biosystems)、mirPremier(商標)マイクロRNA単離キット(Sigma−Aldrich)、PureLink(商標)miRNA単離キット(Invitrogen)、miRCURY(商標)RNA単離キット(Exiqon)、マイクロRNA精製キット(Norgen Biotek Corp.)、miRNeasyキット(Qiagen)などを用いて達成してもよい。いくつかの実施形態では、クロロホルムを添加するフェノール/イソチオシアナート溶液を用いて、RNA含有水性相を分離するTRIzol(登録商標)(Invitrogen)法を用いて精製を達成することができる。その後、イソプロピルアルコールで沈殿させて、低分子RNAを水性相から回収する。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー法、例えば、Applied Biosystemsから入手可能なflashPAGE(商標)Fractionatorを用いたゲル電気泳動を用いて、低分子RNAを精製することができる。
いくつかの実施形態では、標的RNAを濃縮するために、(例えば、200ヌクレオチド長またはそれ未満、例えば、100ヌクレオチド長未満、例えば、50ヌクレオチド長未満、例えば、約10〜約40ヌクレオチド長のRNA分子を含む)低分子RNA画分が、より大きなRNA分子に対して、少なくとも約80%、85%、90%、95%またはそれよりも純粋であるが、決して100%純粋ではないことを意味する、実質的に純粋となる程度まで、低分子RNAを他のRNA分子から単離する。あるいは、低分子RNAの濃縮は、濃縮倍数の形で表すことができる。いくつかの実施形態では、低分子RNAは、試料中のRNA単離物またはトータルRNAにおけるより大きなRNAの濃度に対して、約、少なくとも約、または多くても約5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、110倍、120倍、130倍、140倍、150倍、160倍、170倍、180倍、190倍、200倍、210倍、220倍、230倍、240倍、250倍、260倍、270倍、280倍、290倍、300倍、310倍、320倍、330倍、340倍、350倍、360倍、370倍、380倍、390倍、400倍、410倍、420倍、430倍、440倍、450倍、460倍、470倍、480倍、490倍、500倍、600倍、700倍、800倍、900倍、1000倍、1100倍、1200倍、1300倍、1400倍、1500倍、1600倍、1700倍、1800倍、1900倍、2000倍、3000倍、4000倍、5000倍、6000倍、7000倍、8000倍、9000倍、10,000倍もしくはそれより大きく、またはその中で導出可能な任意の範囲だけ濃縮される。
また他の実施形態では、RNAが最初に細胞から精製されていない試料中で発現を測定する。
いくつかの実施形態では、標的RNAを検出する前にRNAを修飾する。いくつかの実施形態では、修飾されるRNAはトータルRNAである。他の実施形態では、修飾されるRNAは、トータルRNAまたは細胞ライセートから精製された低分子RNA、例えば、200ヌクレオチド長未満、例えば、100ヌクレオチド長未満、例えば、50ヌクレオチド長未満、例えば、約10〜約40ヌクレオチド長のRNAである。本明細書に記載の方法で利用可能なRNA修飾としては、限定するものではないが、化学的にもしくは酵素的に、および/または小分子(例えば、ビオチン)の付加によって達成可能なポリ−dAまたはポリ−dTテールの付加が挙げられる。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAを逆転写する。いくつかの実施形態では、存在する場合、逆転写するときに(例えば、ポリ−dAまたはポリ−dTテールを逆転写中にcDNAに付加するときに)、RNAを修飾する。他の実施形態では、逆転写する前にRNAを修飾する。いくつかの実施形態では、トータルRNAを逆転写する。他の実施形態では、RNAを逆転写する前に低分子RNAを単離または濃縮する。
標的RNAを逆転写するとき、標的RNAの相補体が形成される。いくつかの実施形態では、標的RNAそれ自体(またはそのDNAコピー)ではなく、標的RNAの相補体を検出する。したがって、本明細書で論じられる方法が、標的RNAを検出するか、または標的RNAのレベルを測定することを示すとき、そのような検出または測定は、標的RNAそれ自体の代わりに、または標的RNAそれ自体に加えて、標的RNAの相補体に対して実施されてもよい。いくつかの実施形態では、標的RNAではなく、標的RNAの相補体を検出するとき、標的RNAの相補体に相補的なプローブを用いる。このような実施形態では、プローブは、標的RNAと配列が同一である少なくとも部分を含むが、ウリジンの代わりにチミジンを含んでいてもよく、かつ/または他の修飾ヌクレオチドを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAの検出方法は、該標的RNAに相補的なcDNAの増幅を含む。このような増幅を任意の方法により達成することができる。例示的な方法としては、限定するものではないが、リアルタイムPCR、エンドポイントPCR、および例えば、Implen,Germanyから入手可能なSenseAmp Plus(商標)キットにより提供される、cDNAにアニールしたT7プロモーターからのT7ポリメラーゼを用いた増幅が挙げられる。
標的RNAまたは標的RNAに相補的なcDNAを増幅するとき、いくつかの実施形態では、標的RNAのDNAアンプリコンが形成される。DNAアンプリコンは、一本鎖または二本鎖であり得る。いくつかの実施形態では、DNAアンプリコンが一本鎖の場合、DNAアンプリコンの配列は、センスまたはアンチセンスのいずれかの向きの標的RNAに関する。いくつかの実施形態では、標的RNAそれ自体ではなく、標的RNAのDNAアンプリコンを検出する。したがって、本明細書で論じられる方法が、標的RNAを検出するか、または標的RNAのレベルを測定することを示すとき、そのような検出または測定は、標的RNAそれ自体の代わりに、または標的RNAそれ自体に加えて、標的RNAのDNAアンプリコンに対して実施されてもよい。いくつかの実施形態では、標的RNAではなく、標的RNAのDNAアンプリコンを検出するとき、標的RNAの相補体に相補的なプローブを用いる。いくつかの実施形態では、標的RNAではなく、標的RNAのDNAアンプリコンを検出するとき、標的RNAに相補的なプローブを用いる。さらに、いくつかの実施形態では、多数のプローブを用いてもよく、いくつかのプローブは、標的RNAに相補的であってもよく、いくつかのプローブは、標的RNAの相補体に相補的であってもよい。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAの検出方法は、下記のようなRT−PCRを含む。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAの検出は、任意の方法により達成可能なRT−PCR反応のリアルタイムモニタリングを含む。このような方法としては、限定するものではないが、TaqMan(登録商標)、分子ビーコン、またはスコーピオンプローブ(すなわち、FRETプローブ)の使用や、インターカレート色素(例えば、SYBRグリーン、EvaGreen、チアゾールオレンジ、YO−PRO、TO−PROなど)の使用が挙げられる。
4.1.4.例示的な解析方法
上記のように、患者由来の試料中で敗血症を検出する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法は、対照試料、例えば、敗血症症候群と診断されていない患者由来の試料、または正常ヒト単球の試料中の少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも大きい、表2に示す配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な試料中の少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、対照試料中の少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも大きい、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む試料中の1種以上の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、対照試料中の少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも大きい、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む試料中の1種以上の標的RNAのレベルを検出することを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
上記の実施形態などのいくつかの実施形態では、本方法は、対照試料中の少なくとも1種の標的RNAの正常な発現レベルよりも大きい、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にはハイブリダイズせず、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含まない試料中のヒトmiRNオームの少なくとも1種の標的RNAの発現レベルを検出することをさらに含む。本明細書で用いられるとき、「ヒトmiRNオーム」という用語は、ヒト細胞中の全てのマイクロRNA遺伝子およびそれから生成される成熟マイクロRNAを指す。
所望の少なくとも1種の標的RNAの特異的かつ定量化可能な(または半定量化可能な)検出を可能にする任意の解析手順を本明細書に提示される方法において使用し得る。このような解析手順としては、限定するものではないが、実施例1に示すマイクロアレイ法、実施例2に示すマイクロビーズ法、および当業者に公知の方法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、標的RNAの検出は、標的RNAまたはその相補体に相補的なポリヌクレオチドと、標的RNA、標的RNAのDNAアンプリコン、および標的RNAの相補体から選択される核酸とを含む複合体の形成を含む。したがって、いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、標的RNAと複合体を形成する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、標的RNAの相補体、例えば、標的RNAから逆転写されるcDNAと複合体を形成する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、標的RNAのDNAアンプリコンと複合体を形成する。二本鎖DNAアンプリコンが、本明細書で用いられるような複合体の一部であるとき、この複合体は、DNAアンプリコンの一方または両方の鎖を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、複合体は、DNAアンプリコンの一方の鎖のみを含む。いくつかの実施形態では、複合体は三重鎖であり、ポリヌクレオチドとDNAアンプリコンの両方の鎖とを含む。いくつかの実施形態では、複合体は、ポリヌクレオチドと、標的RNA、標的RNAの相補体、または標的RNAのDNAアンプリコンとのハイブリダイゼーションによって形成される。ポリヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、プライマーまたはプローブである。
いくつかの実施形態では、方法は、複合体の検出を含む。いくつかの実施形態では、複合体は、検出の時点で会合している必要はない。すなわち、いくつかの実施形態では、複合体を形成させ、その後、複合体を何らかの方法で解離させるかまたは破壊し、複合体由来の成分を検出する。そのような系の一例は、TaqMan(登録商標)アッセイである。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドがプライマーである場合、複合体の検出は、標的RNA、標的RNAの相補体、または標的RNAのDNAアンプリコンの増幅を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に示す方法における少なくとも1種の標的RNAの検出に用いられる解析方法には、リアルタイム定量的RT−PCRが含まれる。Chen,C.et al.(2005) Nucl.Acids Res.33:e179およびPCT国際公開第2007/117256号を参照されたく、これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの検出に用いられる解析方法には、米国特許公開第2009/0123912 A1号に記載の方法が含まれ、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。その刊行物に記載された例示的な方法では、第1の部分と第2の部分を含む伸長プライマーを用いてマイクロRNAを逆転写して、cDNAを作製し、ここで、第1の部分は、特定のマイクロRNAの3’末端に選択的にハイブリダイズし、第2の部分は、ユニバーサルプライマーの配列を含む。その後、マイクロRNAの5’末端に選択的にハイブリダイズするリバースプライマーとユニバーサルプライマーとを用いて、定量的PCR反応でcDNAを増幅させる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの検出に用いられる解析方法は、TaqMan(登録商標)プローブの使用を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAの検出に用いられる解析方法は、Applied Biosystems,Inc.により販売されているTaqMan(登録商標)マイクロRNAアッセイなどのTaqMan(登録商標)アッセイを含む。例示的なTaqMan(登録商標)アッセイでは、トータルRNAは試料から単離される。いくつかの実施形態では、アッセイを用いて、マイクロRNAを含む約10ngのトータルRNAインプット試料、例えば、約9ngのインプット試料、例えば、約8ngのインプット試料、例えば、約7ngのインプット試料、例えば、約6ngのインプット試料、例えば、約5ngのインプット試料、例えば、約4ngのインプット試料、例えば、約3ngのインプット試料、例えば、約2ngのインプット試料、およびわずか約1ngのインプット試料さえも解析することができる。
TaqMan(登録商標)アッセイでは、標的RNAの3’末端に特異的に相補的なステムループプライマーが利用される。例示的なTaqMan(登録商標)アッセイでは、ステムループプライマーを標的RNAにハイブリダイズさせた後に、標的RNA鋳型を逆転写し、プライマーの3’末端を伸長させる。逆転写の結果は、ステムループプライマー配列がアンプリコンの5’末端にあり、標的RNAのcDNAが3’末端にあるキメラ(DNA)アンプリコンである。標的RNAの定量は、全ステムループ標的RNAプライマーの5’末端の配列に相補的な配列を有するユニバーサルリバースプライマー、標的RNA特異的フォワードプライマー、および標的RNA配列特異的TaqMan(登録商標)プローブを用いたリアルタイムRT−PCRによって達成される。
アッセイでは、合成されたPCR産物を検出および定量するために、蛍光共鳴エネルギー移動(「FRET」)が用いられる。典型的には、TaqMan(登録商標)プローブは、色素とクエンチャーが接近して、クエンチャーがFRETによって色素の蛍光シグナルを抑制するように、5’末端に結合した蛍光色素分子と3’末端に結合したクエンチャー分子とを含む。ポリメラーゼが、TaqMan(登録商標)プローブが結合しているキメラアンプリコン鋳型を複製するとき、ポリメラーゼの5’−ヌクレアーゼはプローブを切断し、色素とクエンチャーを分断し、その結果、FRETが無効になって、蛍光シグナルが発生する。蛍光は、切断されるプローブの量に比例して、各RT−PCRサイクルとともに増加する。
さらなる例示的なRNA検出方法および/または定量方法は、例えば、米国特許公開第2007/0077570号(Lao et al.)、PCT国際公開第2007/025281号(Tan et al.)、米国特許公開第2007/0054287号(Bloch)、PCT国際公開第2006/0130761号(Bloch)、およびPCT国際公開第2007/011903号(Lao et al.)に記載されており、これらは、全ての目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、リアルタイムRT−PCRアッセイの結果の定量は、既知濃度の核酸から標準曲線を構築し、次に、未知濃度の標的RNAの量的情報を推定することによって行なわれる。いくつかの実施形態では、標準曲線の作成に用いられる核酸は、既知濃度のRNA(例えば、マイクロRNA)である。いくつかの実施形態では、標準曲線の作成に用いられる核酸は、精製された二本鎖プラスミドDNAまたはインビトロで生成された一本鎖DNAである。
いくつかの実施形態では、標的核酸と内在性参照の増幅効率がほぼ等しい場合、定量は、比較Ct(サイクル閾値、例えば、蛍光シグナルがバックグラウンドを超えるのに必要なPCRサイクル数)法により達成される。Ct値は、試料中の核酸標的の量に反比例する。いくつかの実施形態では、目的の標的RNAのCt値は、対照または校正物質、例えば、正常組織由来のRNA(例えば、マイクロRNA)と比較することができる。いくつかの実施形態では、校正物質と目的の標的RNA試料のCt値を、適当な内在性ハウスキーピング遺伝子に対して標準化する。
TaqMan(登録商標)アッセイの他に、本明細書で提示される方法におけるPCR産物の検出および定量に有用な他のリアルタイムRT−PCR化学物質としては、限定するものではないが、以下に論じるような、分子ビーコン、スコーピオンプローブおよびインターカレート色素(例えば、SYBRグリーン、EvaGreen、チアゾールオレンジ、YO−PRO、TO−PROなど)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、リアルタイムRT−PCR検出は、単一の標的RNAの発現を特異的に検出および定量するために行なわれる。標的RNAは、いくつかの実施形態では、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な標的RNAから選択される。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84および86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、 配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69および84から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、および78から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83および85から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号9、50、51、70、72および75から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
様々な実施形態では、リアルタイムRT−PCR検出は、1回の多重反応において、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の標的RNAを検出するために用いられる。少なくとも1種の標的RNAは、いくつかの実施形態では、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、または少なくとも40種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84および86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも12種、または少なくとも15種の標的RNAの1回の多重RT−PCR反応を用いて、正常よりも大きい発現を検出することを含み、ここで、各標的RNAは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも12種、または少なくとも15種の標的RNAの1回の多重RT−PCR反応を用いて、正常よりも大きい発現を検出することを含み、ここで、各標的RNAは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69および84から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、および78から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83および85から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、または少なくとも6種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号9、50、51、70、72および75から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、および632から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも70種の標的RNAの多重RT−PCR反応における発現の検出を含み、ここで、各標的RNAは、配列番号226〜289、565〜604、および863〜868から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。
いくつかの多重実施形態では、各々異なるRNA標的に特異的な複数のプローブ(例えば、TaqMan(登録商標)プローブ)が用いられる。いくつかの実施形態では、各標的RNA特異的プローブは、同じ多重反応において用いられる他のプローブとスペクトル的に区別可能である。
いくつかの実施形態では、リアルタイムRT−PCR産物の定量は、二本鎖DNA産物に結合する色素(例えば、SYBRグリーン、EvaGreen、チアゾールオレンジ、YO−PRO、TO−PROなど)を用いて達成される。いくつかの実施形態では、アッセイは、Qiagen製のQuantiTect SYBRグリーンPCRアッセイである。このアッセイでは、まず、試料からトータルRNAを単離する。次に、トータルRNAを3’末端でポリアデニル化し、5’末端にポリ−dTが付いたユニバーサルプライマーを用いて逆転写する。いくつかの実施形態では、多数の標的RNAをアッセイするのに1回の逆転写反応で十分である。次に、標的RNA特異的プライマーと5’末端にポリ−dT配列を含むmiScriptユニバーサルプライマーとを用いて、リアルタイムRT−PCRを達成する。SYBRグリーン色素は、二本鎖DNAに非特異的に結合し、励起すると光を放出する。いくつかの実施形態では、プライマーのPCR鋳型への特異性の高いアニーリングを促進する緩衝液条件(例えば、Qiagen製のQuantiTect SYBRグリーンPCRキットで利用可能なもの)を用いて、SYBRグリーンに結合して定量に悪影響を及ぼす非特異的DNA二重鎖およびプライマー二量体の形成を防ぐことができる。したがって、PCR産物が蓄積するにつれて、SYBRグリーンからのシグナルが増加し、特異的産物の定量が可能になる。
リアルタイムRT−PCRは、当該技術分野で利用可能な任意のRT−PCR機器を用いて行なわれる。通常、リアルタイムRT−PCRデータの収集と解析に用いられる機器は、サーマルサイクラーと、蛍光励起および放出回収のための光学と、場合によっては、コンピュータと、データ取得および解析ソフトウェアとを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法において用いられる解析方法は、DASL(登録商標)(cDNAを介するアニーリング、選択、伸長、およびライゲーション)アッセイ、例えば、Illumina,Inc.から入手可能なマイクロRNA発現プロファイリングアッセイである(http://www.illumina.com/downloads/MicroRNAAssayWorkflow.pdf参照)。いくつかの実施形態では、トータルRNAを解析すべき試料から任意の方法で単離する。さらに、いくつかの実施形態では、低分子RNAを解析すべき試料から任意の方法で単離する。その後、トータルRNAまたは単離された低分子RNAをポリアデニル化してもよい(反応混合物中のRNAの3’末端に19個以上のA残基を付加する)。5’末端から3’末端にかけて、PCRプライマー部位と、試料RNAのポリ−dAテールに結合するポリ−dT領域とを含む配列を含むビオチン標識DNAプライマーを用いて、RNAを逆転写する。次に、得られるビオチン化cDNA転写産物を、ビオチン−ストレプトアビジン相互作用を介して固体支持体にハイブリダイズさせ、1種以上の標的RNA特異的ポリヌクレオチドと接触させる。標的RNA特異的ポリヌクレオチドは、5’末端から3’末端にかけて、PCRプライマー部位を含む領域、アドレス配列を含む領域、および標的RNA特異的配列を含む。
いくつかのDASL(登録商標)実施形態では、標的RNA特異的配列は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNA特異的配列は、ヒトmiRNオームのマイクロRNAの少なくとも一部に相補的なプローブ配列を含む。
ハイブリダイゼーションの後、標的RNA特異的ポリヌクレオチドを伸長させ、次に、伸長産物を、固定化したcDNAアレイから溶出させる。蛍光標識したユニバーサルプライマーを用いる第2のPCR反応によって、標的RNA特異的配列を含む蛍光標識DNAが生成される。次に、検出および定量のために、標識PCR産物をマイクロビーズアレイにハイブリダイズさせる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法における少なくとも1種の標的RNAの発現の検出および定量に用いられる解析方法は、ビーズに基づくフローサイトメトリーアッセイである。Lu J.et al.(2005) Nature 435:834−838を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。ビーズに基づくフローサイトメトリーアッセイの例は、Luminex,Inc.のxMAP(登録商標)技術である(http://www.luminexcorp.com/technology/index.html参照)。いくつかの実施形態では、トータルRNAを試料から単離した後、ビオチンで標識する。次に、標識RNAを、マイクロビーズに共有結合した標的RNA特異的捕捉プローブ(例えば、http://www.luminexcorp.com/products/assays/index.htmlでLuminex,Inc.により販売されているFlexmiR(商標)製品)にハイブリダイズさせる。このマイクロビーズは各々、異なる蛍光強度を有する2種の色素で標識されている。ストレプトアビジン結合レポーター分子(例えば、ストレプトアビジン−フィコエリスリン、別名「SAPE」)を、捕捉された標的RNAに付着させ、フローサイトメトリーを用いて各ビーズの独特のシグナルを読み取る。いくつかの実施形態では、RNA試料(トータルRNAまたは濃縮された低分子RNA)をまずポリアデニル化し、その後、試料RNAのポリ−dAテールの3’末端と、ビオチン化デンドリマーに付着したポリヌクレオチドの5’末端とに相補的な架橋ポリヌクレオチドを用いて、ビオチン化3DNA(商標)デンドリマー(すなわち、多数のビオチン分子がそれに結合している多重アームDNA)(例えば、Marligen BiosciencesによりVantage(商標)マイクロRNA標識キットとして販売されているもの)で標識する。次に、ストレプトアビジン結合レポーター分子を、フローサイトメトリーによる解析の前にビオチン化デンドリマーに付着させる。http://www.marligen.com/vantage−microrna−labeling−kit.htmlを参照されたい。いくつかの実施形態では、ビオチン標識RNAをまずSAPEに暴露させ、その後、RNA/SAPE複合体を、900個ものビオチン分子に結合させることができるDNAデンドリマーに付着した抗フィコエリスリン抗体に暴露させる。これにより、多数のSAPE分子がビオチン−ストレプトアビジン相互作用を介してビオチン化デンドリマーに結合し、それにより、アッセイからのシグナルを増加させることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法における少なくとも1種の標的RNAの発現の検出および定量に用いられる解析方法は、ゲル電気泳動および標識プローブ(例えば、放射性標識または化学発光標識で標識されたプローブ)を用いる検出によるもの(例えば、ノーザンブロッティングによるもの)である。いくつかの実施形態では、トータルRNAを試料から単離した後、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、サイズで分離する。次に、分離されたRNAをメンブレンにブロットし、放射性標識された相補的プローブとハイブリダイズさせる。いくつかの実施形態では、例示的なプローブは、以下で論じるような1以上の親和性増強ヌクレオチド類似体、例えば、デオキシリボース糖またはリボース糖の代わりに二環式糖部分を含むロックされた核酸(「LNA」)類似体を含む。例えば、Varallyay,E.et al.(2008) Nature Protocols 3(2):190−196を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、トータルRNA試料をさらに精製して、低分子RNAを濃縮することができる。いくつかの実施形態では、標的RNAを、例えば、標的RNAの両方の末端に相補的な長いプローブ(「南京錠プローブ」)を用いるローリングサイクル増幅と、プローブを環状化するためのライゲーションと、それに次ぐ、環状化プローブにハイブリダイズした標的RNAをプライマーとして用いるローリングサイクル複製とによって増幅することができる。例えば、Jonstrup,S.P.et al.(2006) RNA 12:1−6を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。その後、例えば、ゲル電気泳動やノーザンブロッティングを用いて、増幅産物を検出および定量することができる。
代わりの実施形態では、標識プローブを、溶液中の単離されたトータルRNAとハイブリダイズさせ、その後、RNAを速やかに、一本鎖RNA(例えば、プローブのハイブリダイズしていない部分またはハイブリダイズしていない標的RNA)のリボヌクレアーゼ消化に供する。これらの実施形態では、次に、リボヌクレアーゼ処理した試料を、SDS−PAGEや、例えば、ノーザンブロッティングによる放射性標識プローブの検出によって解析する。http://www.ambion.com/catalog/CatNum.php?1552でApplied Biosystems,Inc.により販売されているmirVana(商標)miRNA検出キットの製品カタログを参照されたい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法における少なくとも1種の標的RNAの発現の検出および定量に用いられる解析方法は、マイクロアレイへのハイブリダイゼーションによるものである。例えば、Liu,C.G.et al.(2004) Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 101:9740−9744;Lim,L.P.et al.(2005) Nature 433:769−773(これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)および実施例1を参照されたい。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイを用いた標的RNAの検出および定量は、表面プラズモン共鳴により達成される。例えば、http://nano.cancer.gov/news_center/nanotech_news_2006−10−30b.asp.で入手可能なNanotech News(2006)を参照されたい。これらの実施形態では、トータルRNAを試験されている試料から単離する。場合により、RNA試料をさらに精製して、低分子RNAの集団を濃縮する。精製後、RNA試料を、マイクロアレイ上の規定の位置にプローブを含むアドレス指定可能なマイクロアレイに結合させる。非限定的で例示的なプローブとしては、配列番号1〜86に示す配列を含むプローブが挙げられる。例示的なプローブとしては、限定するものではないが、配列番号196〜399、950、565〜707、および868〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な領域を含むもプローブ挙げられる。例示的なプローブとしては、限定するものではないが、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含むプローブも挙げられる。いくつかの実施形態では、プローブは、以下で論じるような1以上の親和性増強ヌクレオチド類似体、例えば、ロックされた核酸(「LNA」)ヌクレオチド類似体を含む。マイクロアレイへのハイブリダイゼーションの後、アレイにハイブリダイズしたRNAをまずポリアデニル化し、次に、アレイを、それに結合したポリ−dTを有する金粒子に暴露させる。結合した標的RNAの量を表面プラズモン共鳴を用いて定量する。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、RNAをプライマーとしたアレイに基づくクレノー酵素(「RAKE」)アッセイで利用される。Nelson,P.T.et al.(2004) Nature Methods 1(2):1−7;Nelson,P.T.et al.(2006) RNA 12(2):1−5を参照されたく、これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、トータルRNAを試料から単離する。いくつかの実施形態では、低分子RNAを試料から単離する。次に、RNA試料を、アドレス指定可能なアレイ上の5’末端で固定化されたDNAプローブにハイブリダイズさせる。DNAプローブは、いくつかの実施形態では、5’末端から3’末端にかけて、全てのプローブについて同一の「スペーサー」配列を含む第1の領域、3つのチミジン含有ヌクレオシドを含む第2の領域、および目的の標的RNAに相補的な配列を含む第3の領域を含む。
例示的な目的の標的RNAとしては、限定するものではないが、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることができる標的RNA、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに同一な領域を含む標的RNA、および配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な領域を含む標的RNAが挙げられる。標的RNAとしては、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にはハイブリダイズしないmiRNオーム中の標的RNAも挙げられる。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
試料をアレイにハイブリダイズさせた後、それをエキソヌクレアーゼIに暴露させて、ハイブリダイズしていないプローブを消化する。次に、DNAポリメラーゼIのクレノー断片をビオチン化dATPととも適用し、ハイブリダイズした標的RNAが、DNAプローブを鋳型として用いるこの酵素のプライマーとして働くのを可能にする。次に、スライドを洗浄し、ストレプトアビジン結合フルオロフォアを適用して、ハイブリダイズしかつクレノーにより伸長した試料由来の標的RNAを含むアレイ上のスポットを検出および定量する。
いくつかの実施形態では、RNA試料を逆転写する。いくつかの実施形態では、RNA試料をビオチン/ポリ−dAランダムオクタマープライマーを用いて逆転写する。そのプライマーを用いる場合、RNA鋳型を消化し、ビオチン含有cDNAを、標的RNAの特異的検出を可能にするプローブを結合させたアドレス指定可能なマイクロアレイにハイブリダイズさせる。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列に全く同じように存在するか、またはこれらの配列の領域と相補的である少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む少なくとも1種のプローブを含む。cDNAのマイクロアレイへのハイブリダイゼーション後、マイクロアレイをストレプトアビジン結合検出可能マーカー(例えば、蛍光色素)に暴露させ、結合したcDNAを検出する。Liu C.G.et al.(2008) Methods 44:22−30を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、標的RNAを、マイクロタイタープレートのウェルに結合したプローブを用いるELISA様アッセイで検出および定量する。Mora J.R.and Getts R.C.(2006) BioTechniques 41:420−424およびBioTechniques 41(4):1−5の補助資料;Gettsらに対する米国特許公開第2006/0094025号を参照されたく、これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの実施形態では、低分子RNAが濃縮されているRNAの試料をポリアデニル化するか、または逆転写してcDNAをポリアデニル化するかのいずれかにする。RNAまたはcDNAを、マイクロタイタープレートのウェルに固定化されたプローブにハイブリダイズさせ、その場合、これらのプローブは各々、RNAをアレイにハイブリダイズさせるか、cDNAをアレイにハイブリダイズさせるかによって、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、もしくはこれらの領域と相補的である配列、またはヒトmiRNオームの1種以上の標的RNA配列(もしくはその逆相補体)などの配列を含む。いくつかの実施形態では、複数のビオチン分子または複数のセイヨウワサビペルオキシダーゼ分子で標識されたDNAデンドリマー(例えば、Genisphere,Inc.、http://www.genisphere.com/about_3dna.htmlから入手可能なもの)などの捕捉配列と、捕捉された核酸のポリ−dAテールに結合する5’末端のポリ−dT配列および捕捉配列の領域に相補的な3’末端の配列を含む架橋ポリヌクレオチドとを用いて、ハイブリダイズしたRNAを標識する。捕捉配列がビオチン化されている場合、マイクロアレイをストレプトアビジン結合セイヨウワサビペルオキシダーゼに暴露させる。テトラメチルベンジジン(TMB)などのセイヨウワサビペルオキシダーゼ基質を添加し、450nMで溶液の吸光度を測定することにより、標的RNAのハイブリダイゼーションを検出する。
さらに他の実施形態では、アドレス指定可能なマイクロアレイを用いて、量子ドットを用いて標的RNAを検出する。http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=548377で入手可能なLiang,R.Q.et al.(2005) Nucl.Acids Res.33(2):e17を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、トータルRNAを試料から単離する。いくつかの実施形態では、低分子RNAを試料から単離する。標的RNAの3’末端をビオチン−X−ヒドラジンを用いてビオチン化する。ビオチン化標的RNAを、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のうちの1つもしくは複数に全く同じように存在するか、もしくはこれらの領域と相補的である配列を含む固定化されたプローブおよび/またはヒトmiRNオームの1種以上のマイクロRNAに相補的な配列以外の配列を含むプローブを含むマイクロアレイ上で捕捉させる。次に、ハイブリダイズした標的RNAをビオチン−ストレプトアビジン結合を介して量子ドットで標識する。共焦点レーザーにより、量子ドットは蛍光を発し、シグナルを定量することができる。代わりの実施形態では、低分子RNAを比色アッセイを用いて検出することができる。これらの実施形態では、低分子RNAをストレプトアビジンが結合した金で標識し、次いで銀で増感させる。ハイブリダイズした標的RNAに結合した金ナノ粒子により、銀イオンの金属銀への還元が触媒され、次に、この金属銀をCCDカメラを用いて比色分析で検出することができる。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAの検出および定量は、マイクロ流体装置および単分子検出を用いて達成される。いくつかの実施形態では、単離されたトータルRNAの試料中の標的RNAを、一方は標的RNAの5’末端の核酸に相補的で、もう一方は標的RNAの3’末端に相補的な2種のプローブにハイブリダイズさせる。各プローブは、いくつかの実施形態では、1以上の親和性増強ヌクレオチド類似体、例えば、LNAヌクレオチド類似体を含み、各々は、異なる蛍光放出スペクトルを有する異なる蛍光色素で標識されている。次に、この試料をマイクロ流体キャピラリーに流す。このキャピラリー中では、独特の同時光子バーストによって特定の標的RNAが同定され、特定の独特の同時光子バーストの数を計数して、試料中の標的RNAの量を定量することができるように、多数のレーザーで蛍光プローブを励起する。Neelyらに対する米国特許公開第2006/0292616号を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの代わりの実施形態では、標的RNA特異的プローブを、例えば、フルオロフォア、電子スピン標識などから選択される3種以上の別個の標識で標識し、次に、RNA試料(例えば、トータルRNA)、または低分子RNAが濃縮されている試料にハイブリダイズさせることができる。非限定的で例示的な標的RNA特異的プローブとしては、配列番号1〜86から選択される配列を含むプローブが挙げられる。非限定的で例示的な標的RNA特異的プローブとしては、配列番号1〜86から選択される配列に相補的な配列を含むプローブが挙げられる。非限定的で例示的な標的RNA特異的プローブとしては、配列番号1〜86、196〜399、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチド、または配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドの相補体を含むプローブも挙げられる。
場合により、試料RNAをハイブリダイゼーション前に修飾する。次に、標的RNA/プローブ二重鎖を、3種の標識の独特のシグナルを記録する検出器を含む、マイクロ流体装置内のチャネルに通す。このようにして、個々の分子は、その独特のシグナルによって検出され、計数される。Fuchsら,U.S.Genomics,Inc.に対する米国特許第7,402,422号および第7,351,538号を参照されたく、これらは各々、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAの検出および定量は、溶液ベースのアッセイ(例えば、改変されたインベーダーアッセイ)によって達成される。Allawi H.T.et al.(2004) RNA 10:1153−1161を参照されたく、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、改変されたインベーダーアッセイは、細胞の未分画洗浄剤ライセートに対して行なうことができる。他の実施形態では、改変されたインベーダーアッセイは、細胞から単離されたトータルRNAまたは低分子RNAが濃縮されている試料に対して行なうことができる。試料中の標的RNAを、ヘアピン構造を形成する2種のプローブにアニールさせる。第1のプローブは、ヘアピン構造を5’末端に、また、標的RNAの5’末端の領域の配列に相補的な配列を有する領域を3’末端に有する。第1のプローブの3’末端は、「侵襲的ポリヌクレオチド」である。第2のプローブは、5’末端から3’末端にかけて、標的RNAに相補的でない第1の「フラップ」領域、標的RNAの3’末端に相補的な配列を有する第2の領域、およびヘアピン構造を形成する第3の領域を有する。この2種のプローブが標的RNA標的に結合すると、これらは、標的RNA鋳型上で重なり合うプローブ形状を生成する。これは、クリベース酵素によって認識され、それにより、第2のプローブのフラップが溶液中に放出される。その後、フラップ領域は、二次反応鋳型(「SRT」)の3’末端の相補領域に結合する。FRETポリヌクレオチド(5’末端に結合した蛍光色素と、3’末端により近いところで結合した色素をクエンチするクエンチャーとを有する)は、SRTの5’末端の相補領域に結合し、結果的に、フラップの3’末端とFRETポリヌクレオチドの5’末端の重なり合う形状が生成される。クリベースは、重なり合う形状を認識し、FRETポリヌクレオチドの5’末端を切断し、色素が溶液中に放出されたときに、蛍光シグナルを発生させる。
4.1.5.例示的なポリヌクレオチド
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態では、合成ポリヌクレオチドを提供する。本明細書で用いられる合成ポリヌクレオチドは、化学的にかまたは酵素的にかのいずれかでインビトロで合成されたポリヌクレオチドを指す。ポリヌクレオチドの化学合成としては、限定するものではないが、OligoPilot(GE Healthcare)、ABI 3900 DNA合成装置(Applied Biosystems)などのようなポリヌクレオチド合成装置を用いた合成が挙げられる。酵素合成としては、限定するものではないが、酵素的増幅(例えば、PCR)によるポリヌクレオチドの産生が挙げられる。
いくつかの実施形態では、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列ならびに配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897に相補的な配列の少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14、または少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のいずれにも見出されない、またはこれらに相補的でない配列を有する領域をさらに含む。いくつかの実施形態では、配列番号1〜67、215〜399、950、および863〜897から選択される配列、ならびに配列番号1〜67、215〜399、950、および863〜897に相補的な配列の少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、または少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、配列番号1〜67、215〜399、950、もしくは863〜897のいずれにも見出されない、またはこれらに相補的でない配列を有する領域をさらに含む。
「領域」は、特定の配列(例えば、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のいずれか)の全長配列、もしくは全長配列の相補体を含むことができるか、または「領域」は、特定の配列(例えば、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897のいずれか)のサブ配列、もしくはサブ配列の相補体を含むことができる。このようなサブ配列は、いくつかの実施形態では、特定の配列番号またはその相補体由来の8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、またはそれより多くの連続するヌクレオチドを含み得る。
様々な実施形態では、ポリヌクレオチドは、500個未満、300個未満、200個未満、150個未満、100個未満、75個未満、50個未満、40個未満、または30個未満のヌクレオチドを含む。様々な実施形態では、ポリヌクレオチドは、8〜200ヌクレオチド長、8〜150ヌクレオチド長、8〜100ヌクレオチド長、8〜75ヌクレオチド長、8〜50ヌクレオチド長、8〜40ヌクレオチド長、または8〜30ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはプライマーである。いくつかの実施形態では、プライマーは、検出可能な部分で標識されている。いくつかの実施形態では、プライマーは標識されていない。本明細書で用いられるプライマーは、標的RNAまたは標的RNAから逆転写されるcDNAまたは標的RNAもしくはcDNAから増幅されたアンプリコン(「鋳型」と総称される)に特異的にハイブリダイズすることが可能なポリヌクレオチドであり、鋳型、ポリメラーゼならびに好適な緩衝液および試薬の存在下で伸長して、プライマー伸長産物を形成することができる。
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはプローブである。いくつかの実施形態では、プローブは、検出可能な部分で標識されている。本明細書で用いられる検出可能な部分には、直接的に検出可能な部分(例えば、蛍光色素)と間接的に検出可能な部分(例えば、結合ペアのメンバー)の両方が含まれる。検出可能な部分が結合ペアのメンバーであるとき、いくつかの実施形態では、プローブは、プローブを結合ペアの第2のメンバーに結合した検出可能な標識とインキュベートすることにより検出可能となり得る。いくつかの実施形態では、例えば、プローブが、例えば、マイクロアレイまたはビーズ上の捕捉プローブである場合、プローブは標識されていない。いくつかの実施形態では、プローブは、例えば、ポリメラーゼによって伸長されない。他の実施形態では、プローブは伸長される。
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、5’末端では蛍光色素(ドナー)で標識され、3’末端ではクエンチャー(アクセプター)で標識されているFRETプローブである。クエンチャーは、これらの基が接近したときに(すなわち、同じプローブに付着したときに)色素からの蛍光放出を吸収する(すなわち、抑制する)化学基である。他の実施形態では、ドナーとアクセプターは、FRETプローブの末端にはない。したがって、いくつかの実施形態では、ドナー部分の放出スペクトルは、アクセプター部分の吸収スペクトルと相当に重なり合うはずである。
4.1.5.1.例示的なポリヌクレオチド修飾
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の少なくとも1種の標的RNAの検出方法は、修飾された1以上のポリヌクレオチド、例えば、1以上の親和性増強ヌクレオチド類似体を含むポリヌクレオチドを利用する。本明細書に記載の方法において有用な修飾ポリヌクレオチドとしては、逆転写用のプライマー、PCR増幅プライマー、およびプローブが挙げられる。いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチドの組込みは、デオキシリボヌクレオチドのみを含むポリヌクレオチドと比較した場合、その標的核酸に対するポリヌクレオチドの結合親和性と特異性を増大させ、より短いポリヌクレオチドを使用することまたはポリヌクレオチドと標的核酸の間の相補的な領域をより短くすることを可能にする。
いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチド類似体は、1以上の塩基修飾、糖修飾および/または骨格修飾を含むヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチド類似体において用いられる修飾塩基としては、5−メチルシトシン、イソシトシン、シュードイソシトシン、5−ブロモウラシル、5−プロピニルウラシル、6−アミノプリン、2−アミノプリン、イノシン、ジアミノプリン、2−クロロ−6−アミノプリン、キサンチンおよびヒポキサンチンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチド類似体は、2’−置換糖(例えば、2’−O−アルキル−リボース糖、2’−アミノ−デオキシリボース糖、2’−フルオロ−デオキシリボース糖、2’−フルオロ−アラビノース糖、および2’−O−メトキシエチル−リボース(2’MOE)糖)などの修飾糖を有するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、修飾糖は、アラビノース糖、またはd−アラビノ−ヘキシトール糖である。
いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチド類似体は、骨格修飾、例えば、ペプチド核酸(PNA;例えば、アミノ酸骨格で連結されているヌクレオ塩基を含むオリゴマー)の使用を含む。他の骨格修飾としては、ホスホロチオアート結合、ホスホジエステル修飾核酸、ホスホジエステルとホスホロチオアート核酸の組合せ、メチルホスホナート、アルキルホスホナート、リン酸エステル、アルキルホスホノチオアート、ホスホルアミダート、カルバマート、カルボナート、リン酸トリエステル、アセトアミダート、カルボキシメチルエステル、メチルホスホロチオアート、ホスホロジチオアート、p−エトキシ、およびそれらの組合せが挙げられる。
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾塩基を有する少なくとも1つの親和性増強ヌクレオチド類似体、修飾糖を有する(同じヌクレオチドであり得る)少なくともヌクレオチド、および/または天然には生じない少なくとも1つのヌクレオチド間結合を含む。
いくつかの実施形態では、親和性増強ヌクレオチド類似体は、二環式糖であるロックされた核酸(「LNA」)糖を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法において用いられるポリヌクレオチドは、LNA糖を有する1以上のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、LNA糖を有するヌクレオチドからなる1以上の領域を含む。他の実施形態では、ポリヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチドが入り交じったLNA糖を有するヌクレオチドを含む。例えば、Frieden,M.et al.(2008) Curr.Pharm.Des.14(11):1138−1142を参照されたい。
4.1.5.2.例示的なプライマー
いくつかの実施形態では、プライマーを提供する。いくつかの実施形態では、プライマーは、標的RNAの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドと同一または相補的である。いくつかの実施形態では、プライマーは、標的RNAと同一または相補的でない部分または領域も含み得る。いくつかの実施形態では、標的RNAと同一または相補的でないプライマーの任意の領域によって同一または相補的な領域が分断されないように、標的RNAと同一または相補的なプライマーの領域は連続している。
いくつかの実施形態では、プライマーは、標的RNAに全く同じように存在する部分を含む。いくつかのそのような実施形態では、標的RNAに全く同じように存在する領域を含むプライマーは、RNAから逆転写されたcDNA、または標的RNAもしくはcDNAの増幅によって生成されたアンプリコンに選択的にハイブリダイズすることができる。いくつかの実施形態では、プライマーは、使用される特定のアッセイの条件下でcDNAまたはアンプリコンに選択的にハイブリダイズするようにcDNAまたはアンプリコンの十分な部分に相補的である。
本明細書で用いられるとき、「選択的にハイブリダイズする」とは、ポリヌクレオチド(例えば、プライマーまたはプローブ)が、同じ試料中に存在し、ハイブリダイズする領域において異なるヌクレオチド配列を有する別の核酸にハイブリダイズするよりも少なくとも5倍大きい親和性で試料中の特定の核酸にハイブリダイズすることを意味する。例示的なハイブリダイゼーション条件は実施例1に論じられている。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、同じ試料中に存在し、ハイブリダイズする領域において異なるヌクレオチド配列を有する別の核酸にハイブリダイズするよりも少なくとも10倍大きい親和性で試料中の特定の核酸にハイブリダイズする。
非限定的で例示的なプライマーとしては、配列番号1〜86から選択される配列に全く同じように存在するか、またはこれらの領域に相補的である配列を含むプライマーが挙げられる。例示的なプライマーとしては、限定するものではないが、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドと同一または相補的な領域を含むプライマーも挙げられる。
いくつかの実施形態では、プライマーは、例えば、本明細書で論じられているような標的RNAを逆転写するために用いられる。いくつかの実施形態では、プライマーは、標的RNAまたはそれから逆転写されるcDNAを増幅するために用いられる。このような増幅は、いくつかの実施形態では、例えば、本明細書で論じられているような定量的PCRである。いくつかの実施形態では、プライマーは検出可能な部分を含む。
4.1.5.3.例示的なプローブ
様々な実施形態では、敗血症の存在を検出する方法は、ヒト試料の核酸をプローブとハイブリダイズさせることを含む。いくつかの実施形態では、プローブは、標的RNAに相補的な部分を含む。いくつかの実施形態では、プローブは、標的RNAに全く同じように存在する部分を含む。いくつかのそのような実施形態では、標的RNAに相補的なプローブは、使用される特定のアッセイの条件下で標的RNAに選択的にハイブリダイズするように標的RNAの十分な部分に相補的である。いくつかの実施形態では、標的RNAに相補的なプローブは、標的RNAの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドに相補的である。いくつかの実施形態では、標的RNAに相補的なプローブは、標的RNAの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドに相補的な領域を含む。すなわち、標的RNAに相補的なプローブは、標的RNAに相補的でない部分または領域も含み得る。いくつかの実施形態では、標的RNAに相補的でないプローブの任意の領域によって相補的な領域が分断されないように、標的RNAに相補的なプローブの領域は連続している。
いくつかの実施形態では、プローブは、標的RNAに全く同じように存在する部分を含む。いくつかのそのような実施形態では、標的RNAに全く同じように存在する領域を含むプローブは、RNAから逆転写されたcDNA、または標的RNAもしくはcDNAの増幅によって生成されたアンプリコンに選択的にハイブリダイズすることができる。いくつかの実施形態では、プローブは、使用される特定のアッセイの条件下でcDNAまたはアンプリコンに選択的にハイブリダイズするようにcDNAまたはアンプリコンの十分な部分に相補的である。いくつかの実施形態では、cDNAまたはアンプリコンに相補的なプローブは、cDNAまたはアンプリコンの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドに相補的である。いくつかの実施形態では、標的RNAに相補的なプローブは、cDNAまたはアンプリコンの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドに相補的な領域を含む。すなわち、cDNAまたはアンプリコンに相補的なプローブは、cDNAまたはアンプリコンに相補的でない部分または領域を含み得る。いくつかの実施形態では、cDNAまたはアンプリコンに相補的でないプローブの任意の領域によって相補的な領域が分断されないように、cDNAまたはアンプリコンに相補的なプローブの領域は連続している。
非限定的で例示的なプローブとしては、配列番号1〜86に示す配列を含むプローブが挙げられる。非限定的で例示的なプローブとしては、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列に全く同じように存在するか、またはこれらの領域に相補的である配列を含むプローブが挙げられる。例示的なプローブとしては、限定するものではないが、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドと同一または相補的な領域を含むプローブも挙げられる。
いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAを検出可能に定量する方法は、(a)トータルRNAを単離することと、(b)標的RNAを逆転写して、標的RNAに相補的なcDNAを生成させることと、(c)(b)からcDNAを増幅することと、(d)リアルタイムRT−PCRおよび検出プローブを用いて標的RNAの量を検出することとを含む。
上記のように、いくつかの実施形態では、リアルタイムRT−PCR検出は、限定するものではないが、TaqMan(登録商標)プローブ、分子ビーコンプローブおよびスコーピオンプローブをはじめとする、FRETプローブを用いて行なわれる。いくつかの実施形態では、リアルタイムRT−PCR検出と定量は、TaqMan(登録商標)プローブ、すなわち、通常、DNAの一方の末端で共有結合した蛍光色素とDNAのもう一方の末端で共有結合したクエンチャー分子とを有する線状プローブを用いて行なわれる。FRETプローブは、FRETプローブがcDNAにハイブリダイズしているときには、色素蛍光がクエンチされ、プローブがcDNAの増幅中に消化されたときには、色素がプローブから放出されて蛍光シグナルを生じるように、cDNAの領域に相補的な配列を含む。このような実施形態では、試料中の標的RNAの量は、cDNA増幅中に測定される蛍光の量に比例する。
TaqMan(登録商標)プローブは、プローブが、得られたPCRアンプリコンに特異的にハイブリダイズすることができるように、通常、標的RNAまたは標的RNA鋳型から逆転写されるその相補cDNAの領域に相補的な配列を有する連続するヌクレオチドの領域を含む(すなわち、プローブ領域の配列は、検出される標的RNAに相補的であるかまたは検出される標的RNAに全く同じように存在する)。いくつかの実施形態では、プローブは、標的RNA鋳型から逆転写されるcDNAの領域に完全に相補的であるかまたはこのcDNAの領域に全く同じように存在する配列を有する少なくとも6個の連続するヌクレオチドの領域を含み、例えば、検出される標的RNAから逆転写されるcDNAの領域に相補的であるかまたはこのcDNAの領域に全く同じように存在する配列を有する少なくとも8個の連続するヌクレオチド、少なくとも10個の連続するヌクレオチド、少なくとも12個の連続するヌクレオチド、少なくとも14個の連続するヌクレオチド、または少なくとも16個の連続するヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、TaqMan(登録商標)プローブ配列に相補的な配列を有するcDNAの領域は、cDNA分子の中央または中央付近にある。いくつかの実施形態では、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチドのcDNAが、相補的な領域の5’末端および3’末端に独立に存在する。
いくつかの実施形態では、分子ビーコンを用いて、PCR産物を検出および定量することができる。TaqMan(登録商標)プローブと同様に、分子ビーコンは、FRETを用いて、プローブの末端に付着した蛍光色素とクエンチャーを有するプローブを介してPCR産物を検出および定量する。TaqMan(登録商標)プローブとは異なり、分子ビーコンは、PCRサイクルの間、無傷であり続ける。分子ビーコンプローブは、溶液中で遊離しているときは、ステムループ構造を形成し、それにより、色素とクエンチャーが十分に接近して、蛍光クエンチングを生じさせる。分子ビーコンが標的にハイブリダイズすると、ステムループ構造が破壊され、その結果、色素とクエンチャーが空間的に離れるようになり、色素が蛍光を発する。分子ビーコンは、例えば、Gene Link(商標)(http://www.genelink.com/newsite/products/mbintro.asp参照)から入手可能である。
いくつかの実施形態では、スコーピオンプローブを、配列特異的プライマーとしてならびにPCR産物の検出および定量のために用いることができる。分子ビーコンと同じく、スコーピオンプローブは、標的核酸にハイブリダイズしていないときは、ステムループ構造を形成する。しかしながら、分子ビーコンとは異なり、スコーピオンプローブは、配列特異的プライミングとPCR産物検出の両方を達成する。蛍光色素分子はスコーピオンプローブの5’末端に付着し、クエンチャーは3’末端に付着している。プローブの3’部分は、PCRプライマーの伸長産物に相補的であり、この相補領域は、非増幅可能部分によってプローブの5’末端に連結される。スコーピオンプライマーが伸長した後、プローブの標的特異的配列は、伸長したアンプリコン内部のその相補体に結合して、ステムループ構造を開かせ、5’末端上の色素が蛍光を発して、シグナルを発生させるのを可能にする。スコーピオンプローブは、例えば、Premier Biosoft International(http://www.premierbiosoft.com/tech_notes/Scorpion.html参照)から入手可能である。
いくつかの実施形態では、FRETプローブに対して使用可能な標識としては、比色標識および蛍光標識、例えば、Alexa Fluor色素、BODIPY色素(例えば、BODIPY FL);カスケードブルー;カスケードイエロー;クマリンおよびその誘導体(例えば、7−アミノ−4−メチルクマリン、アミノクマリンおよびヒドロキシクマリン);シアニン色素(例えば、Cy3およびCy5);エオシンおよびエリトロシン;フルオレセインおよびその誘導体(例えば、フルオレセインイソチオシアナート);ランタニドイオンの大環状キレート(例えば、Quantum色素(商標);マリーナブルー;オレゴングリーン;ローダミン色素(例えば、ローダミンレッド、テトラメチルローダミンおよびローダミン6G);テキサスレッド;蛍光エネルギー移動色素(例えば、チアゾールオレンジ−エチジウムヘテロ二量体);ならびにTOTABが挙げられる。
色素の具体例としては、限定するものではないが、上で特定されたものおよび以下のもの:Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 405、Alexa Fluor 430、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 500、Alexa Fluor 514、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700、およびAlexa Fluor 750;アミン反応性BODIPY色素(例えば、BODIPY 493/503、BODIPY 530/550、BODIPY 558/568、BODIPY 564/570、BODIPY 576/589、BODIPY 581/591、BODIPY 630/650、BODIPY 650/655、BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、およびBODIPY−TR);Cy3、Cy5、6−FAM、フルオレセインイソチオシアネート、HEX、6−JOE、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー、REG、ローダミングリーン、ローダミンレッド、レノグラフィン、ROX、SYPRO、TAMRA、2’,4’,5’,7’−テトラブロモスルホンフルオレセイン、ならびにTETが挙げられる。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態において用いられるRT−PCRプローブの調製において有用な蛍光標識リボヌクレオチドの具体例は、Molecular Probes(Invitrogen)から入手可能であり、これらのものとして、Alexa Fluor 488−5−UTP、フルオレセイン−12−UTP、BODIPY FL−14−UTP、BODIPY TMR−14−UTP、テトラメチルローダミン−6−UTP、Alexa Fluor 546−14−UTP、テキサスレッド−5−UTP、およびBODIPY TR−14−UTPが挙げられる。他の蛍光リボヌクレオチドは、Amersham Biosciences(GE Healthcare)から入手可能であり、例えば、Cy3−UTPやCy5−UTPがある。
本明細書に記載の方法において用いられるRT−PCRプローブの調製において有用な蛍光標識デオキシリボヌクレオチドの例としては、ジニトロフェニル(DNP)−1’−dUTP、カスケードブルー−7−dUTP、Alexa Fluor 488−5−dUTP、フルオレセイン−12−dUTP、オレゴングリーン488−5−dUTP、BODIPY FL−14−dUTP、ローダミングリーン−5−dUTP、Alexa Fluor 532−5−dUTP、BODIPY TMR−14−dUTP、テトラメチルローダミン−6−dUTP、Alexa Fluor 546−14−dUTP、Alexa Fluor 568−5−dUTP、テキサスレッド−12−dUTP、テキサスレッド−5−dUTP、BODIPY TR−14−dUTP、Alexa Fluor 594−5−dUTP、BODIPY 630/650−14−dUTP、BODIPY 650/665−14−dUTP;Alexa Fluor 488−7−OBEA−dCTP、Alexa Fluor 546−16−OBEA−dCTP、Alexa Fluor 594−7−OBEA−dCTP、Alexa Fluor 647−12−OBEA−dCTPが挙げられる。蛍光標識ヌクレオチドは市販されており、例えば、Invitrogenから購入することができる。
いくつかの実施形態では、色素および他の部分(例えば、クエンチャー)を、修飾ヌクレオチドを介して、本明細書に記載の方法において用いられるポリヌクレオチド(例えば、FRETプローブ)に導入する。「修飾ヌクレオチド」は、化学的に修飾されているが、なおもヌクレオチドとして機能するヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、共有結合で付着した化学的部分(例えば、色素またはクエンチャー)を有し、例えば、ポリヌクレオチドの固相合成により、ポリヌクレオチドに導入することができる。他の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、修飾ヌクレオチドの核酸への組込みの前に、組込み中に、または組込み後に色素またはクエンチャーと反応可能な1以上の反応基を含む。特定の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、アミン修飾ヌクレオチド、すなわち、反応性アミン基を有するように修飾されたヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、ウリジン、アデノシン、グアノシン、および/またはシトシンなどの修飾塩基部分を含む。特定の実施形態では、アミン修飾ヌクレオチドは、5−(3−アミノアリル)−UTP;8−[(4−アミノ)ブチル]−アミノ−ATPおよび8−[(6−アミノ)ブチル]−アミノ−ATP;N6−(4−アミノ)ブチル−ATP、N6−(6−アミノ)ブチル−ATP、N4−[2,2−オキシ−ビス−(エチルアミン)]−CTP;N6−(6−アミノ)ヘキシル−ATP;8−[(6−アミノ)ヘキシル]−アミノ−ATP;5−プロパルギルアミノ−CTP、5−プロパルギルアミノ−UTPから選択される。いくつかの実施形態では、異なるヌクレオ塩基部分を有するヌクレオチドは、例えば、5−(3−アミノアリル)−UTPの代わりに、5−(3−アミノアリル)−GTPで同じように修飾されている。多くのアミン修飾ヌクレオチドは、例えば、Applied Biosystems、Sigma、Jena BioscienceおよびTriLinkから市販されている。
例示的な検出可能な部分としては、限定するものではないが、結合ペアのメンバーも挙げられる。いくつかのそのような実施形態では、結合ペアの第1のメンバーは、ポリヌクレオチドに連結されている。結合ペアの第2のメンバーは、検出可能な標識(例えば、蛍光標識)に連結されている。結合ペアの第1のメンバーに連結されたポリヌクレオチドを、検出可能な標識に連結された結合ペアの第2のメンバーとインキュベートすると、結合ペアの第1のメンバーと第2のメンバーが会合して、ポリヌクレオチドを検出することができる。例示的な結合ペアとしては、限定するものではないが、ビオチンとストレプトアビジン、抗体と抗原などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、多数の標的RNAが1回の多重反応において検出される。いくつかのそのような実施形態では、独特のcDNAにターゲッティングされる各プローブは、プローブから放出されると、スペクトル的に区別可能である。したがって、各標的RNAは独特の蛍光シグナルにより検出される。
当業者は、選択されるアッセイ(例えば、リアルタイムRT−PCRアッセイ)に好適な検出方法を選択することができる。選択される検出方法は、上記の方法である必要はなく、いかなる方法であってもよい。
4.2.例示的な組成物およびキット
別の態様では、組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法において用いられる組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1種のポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1種のプライマーを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも1種のプライマーと少なくとも1種のプローブとを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNA特異的プライマーを含む組成物を提供する。「標的RNA特異的プライマー」という用語は、(i)配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、または(ii)配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに見られる連続するヌクレオチドの領域の配列に相補的である配列を有する連続するヌクレオチドの領域を有するプライマーを包含する。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNA特異的プローブを含む組成物を提供する。「標的RNA特異的プローブ」という用語は、(i)配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、または(ii)配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに見られる連続するヌクレオチドの領域の配列に相補的である配列を有する連続するヌクレオチドの領域を有するプローブを包含する。
いくつかの実施形態では、標的RNA特異的プライマーおよびプローブは、デオキシリボヌクレオチドを含む。他の実施形態では、標的RNA特異的プライマーおよびプローブは、少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含む。非限定的で例示的なヌクレオチド類似体としては、限定するものではないが、LNA類似体やペプチド核酸(PNA)類似体をはじめとする、本明細書に記載の類似体が挙げられる。いくつかの実施形態では、標的RNA特異的プライマーおよびプローブは、ハイブリダイゼーション結合エネルギー(例えば、上で論じた親和性増強ヌクレオチド類似体)を増大させる少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物中の標的RNA特異的プライマーまたはプローブは、試料中の1種の標的RNAに結合する。いくつかの実施形態では、単一のプライマーまたはプローブは、多数の標的RNA(例えば、多数のアイソmir)に結合する。
いくつかの実施形態では、単一の標的RNAに特異的な2種以上のプライマーまたはプローブが組成物中に存在し、これらのプライマーまたはプローブは、標的RNAの重なり合う領域または空間的に離れている領域に結合することができる。
これ以降、明示的に記述されていない場合であっても、本明細書に記載の組成物が、標的RNAから逆転写されるcDNAにハイブリダイズするように設計されているいくつかの実施形態では、組成物が、標的RNA(またはその領域)に全く同じように存在する配列を有する少なくとも1種の標的RNA特異的プライマーまたはプローブ(またはその領域)を含むことが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84および86から選択される配列を含む少なくとも1種のプローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69および84から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、および78から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83および85から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号9、50、51、70、72および75から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列を含む少なくとも1種の核酸プローブに特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、および632から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号226〜289、565〜604、および863〜868から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の標的RNAの各々に対する複数の標的RNA特異的プライマーおよび/またはプローブを含み、これらの標的RNAは、配列番号87〜177、400〜564、708〜862、および898〜932のうちの1つに全く同じように存在する配列を有する連続するヌクレオチドの領域を含む。いくつかの実施形態では、複数には、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも11種、または少なくとも12種の標的RNAの各々に特異的な標的RNA特異的プライマーおよび/またはプローブが含まれ、これらの標的RNAは、配列番号87〜177、400〜564、708〜862、および898〜932のうちの1つに全く同じように存在する配列を有する連続するヌクレオチドの領域を含む。いくつかの実施形態では、複数には、配列番号87〜177、400〜564、708〜862、および898〜932のうちの1つに全く同じように存在する配列を有する連続するヌクレオチドの領域を含む少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも75種、または少なくとも100種の標的RNAの各々に特異的な標的RNA特異的プライマーおよび/またはプローブが含まれる。いくつかの実施形態では、表3、13、15、または17に示す配列中のチミン(T)塩基が、標的RNAにおいてウラシル(U)塩基に置き換えられていることを除いて、本明細書に記載の標的RNAは、表3、13、15、または17に示す配列に全く同じように存在する配列を含むことが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、組成物は水性組成物である。いくつかの実施形態では、水性組成物は、以下で論じられているような、緩衝剤成分(例えば、リン酸塩、tris、HEPESなど)および/または追加成分を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、乾燥して(例えば、凍結乾燥されて)おり、流体を添加して再構成するのに好適である。乾燥組成物は、緩衝剤成分および/または追加成分を含み得る。
いくつかの実施形態では、組成物は1以上の追加成分を含む。追加成分としては、限定するものではないが、NaCl、KCl、およびMgClなどの塩;熱安定性ポリメラーゼをはじめとするポリメラーゼ;dNTP;RNアーゼインヒビター;ウシ血清アルブミン(BSA)など;β−メルカプトエタノールなどの還元剤;EDTAなどが挙げられる。当業者であれば、組成物の意図された使用に応じて好適な組成物成分を選択することができる。
いくつかの実施形態では、基板に付着した標的RNA特異的プローブを含むアドレス指定可能なマイクロアレイ成分を提供する。
本明細書に記載の方法において用いられるマイクロアレイは、プローブが共有結合または非共有結合で付着している固体基板を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の標的RNAまたはcDNAにハイブリダイズ可能なプローブは、規定の位置で基板に付着している(「アドレス指定可能なアレイ」)。当業者に理解されるように、プローブを、多種多様な方法で基板に付着させることができる。いくつかの実施形態では、プローブをまず合成し、その後、基板に付着させる。他の実施形態では、プローブを基板上で合成する。いくつかの実施形態では、光重合やフォトリソグラフィーなどの技術を用いて、プローブを基板表面で合成する。
いくつかの実施形態では、固体基板は、プローブの付着または会合に適した個々別々の部位を含むように修飾され、かつ少なくとも1つの検出方法に適している材料である。基板の代表例としては、ガラスおよび修飾または機能性ガラス、プラスチック(アクリル樹脂、ポリスチレンおよびスチレンと他の材料のコポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン、テフロン(登録商標)Jなどを含む)、多糖類、ナイロンまたはニトロセルロース、樹脂、シリカまたはシリカ系材料(シリコンおよび修飾シリコンを含む)、炭素、金属、無機ガラス、ならびにプラスチックが挙げられる。いくつかの実施形態では、基板は、感知できるほどの蛍光がなくても光を検出することができる。
いくつかの実施形態では、基板は平坦である。他の実施形態では、試料容量を最小限に抑えるために、プローブを(例えば、フロースルー試料解析用の)チューブの内側表面に付ける。他の実施形態では、プローブを、マルチウェルプレートのウェルに入れることができる。さらに他の実施形態では、プローブを、アドレス指定可能なマイクロビーズアレイに付着させることができる。また他の実施形態では、プローブを、軟質基板、例えば、特定のプラスチックから作られた独立気泡フォーム(closed cell foams)をはじめとする軟質フォームに付着させることができる。
基板とプローブは各々、後からこの2つを付着させるための官能基で誘導体化することができる。例えば、いくつかの実施形態では、基板を、限定するものではないが、アミノ基、カルボキシル基、オキソ基およびチオール基をはじめとする、1以上の化学的官能基で誘導体化する。いくつかの実施形態では、プローブを、1以上の官能基を介して基板に直接付着させる。いくつかの実施形態では、プローブを、リンカー(すなわち、ハイブリダイゼーションと検出に関与するプローブ領域を基板表面から引き離す連続するヌクレオチドの領域)を介して基板に間接的に付着させる。いくつかの実施形態では、プローブを、5’末端を介して固体支持体に付着させる。他の実施形態では、プローブを、3’末端を介して固体支持体に付着させる。さらに他の実施形態では、プローブを、内部ヌクレオチドを介して基板に付着させる。いくつかの実施形態では、プローブを、非共有結合的に、例えば、ビオチン−ストレプトアビジン相互作用を介して固体支持体に付着させ、その場合、プローブはビオチン化され、基板表面はストレプトアビジンで共有結合的にコーティングされている。
いくつかの実施形態では、組成物は、基板に付着したプローブを有するマイクロアレイを含み、その場合、これらのプローブ(またはその領域)のうちの少なくとも1種は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、または少なくとも100種のプローブは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的プローブと、ヒトmiRNオームの標的RNAに全く同じように存在するか、またはこれらの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的プローブとを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、マイクロアレイ上のたった1つの位置に各々の標的RNA特異的プローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、マイクロアレイ上の多数の位置に少なくとも1種の標的RNA特異的プローブを含む。
本明細書で用いられるとき、標的RNA(またはその標的領域)に「相補的」または「部分的に相補的」という用語、および標的RNA配列の「相補性」のパーセンテージに対するプローブ配列の「相補性」のパーセンテージは、標的RNAの配列の逆相補体に対する「同一性」パーセンテージである。本明細書に記載の組成物において用いられるプローブ(またはその領域)と標的RNA(例えば、本明細書に開示されているもの)との間の「相補性」の程度を決定するとき、この「相補性」の程度は、プローブ(またはその領域)の配列とそれと最も良くアラインする標的RNAの配列の逆相補体の間の同一性パーセンテージとして表される。パーセンテージは、2つの配列間で同一のアラインされた塩基の数を数えて、プローブ中の連続するヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることにより求められる。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、標的RNAの標的領域に完全に相補的な配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。他の実施形態では、マイクロアレイは、標的RNAの最も良くアラインされた標的領域の配列と比較したときに、1以上の塩基ミスマッチを含む配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。
上述のように、本明細書で用いられる、プローブまたは標的RNAの「領域」は、特定の配列番号またはその相補体由来の8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個もしくはそれより多くの連続するヌクレオチドを含んでいてもよく、またはこれらのヌクレオチドからなっていてもよい。いくつかの実施形態では、領域は、プローブまたは標的RNAと同じ長さである。他の実施形態では、領域は、プローブまたは標的RNAの長さよりも短い。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1〜68、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、または少なくとも25個の連続するヌクレオチドの領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84および86のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、または少なくとも40種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、または少なくとも15種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、または少なくとも15種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、または少なくとも6種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、または少なくとも20種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する少なくとも1種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を各々含む少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも70種のプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有さない追加のプローブをさらに含む。
いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、ヒトmiRNオーム(すなわち、他者らによりmiRBase(本マイクロアレイが製造されている時点で、http://microrna.sanger.ac.uk/)に登録されている公知のマイクロRNA)の相当な部分、例えば、ヒトmiRNオームの少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%を含む標的RNAに相補的な配列を有する領域を有するプローブを含む。いくつかの実施形態では、マイクロアレイは、ヒトmiRNオームの相当な部分、例えば、ヒトmiRNオームの少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%を含む標的RNAに全く同じように存在する配列を有する領域を有するプローブを含む。
いくつかの実施形態では、その各々が、各ビーズの独特のシグナルを発生させるために内部で様々な強度の赤色フルオロフォアと赤外フルオロフォアで染色されているマイクロビーズ(例えば、Luminexにより販売されているもの)に付着したプローブを含む構成要素を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法を実施するのに有用な組成物は、各々独特のスペクトルシグナチャーを有する、複数のマイクロビーズを含む。各々の独特に標識されたマイクロビーズは、ビーズ中の色素由来の独特のスペクトルシグナチャーが特定のプローブ配列と関連するように、独特の標的RNA特異的プローブに付着している。非限定的で例示的なプローブ配列としては、配列番号1〜86が挙げられる。非限定的で例示的なプローブ配列としては、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列に全く同じように存在するか、またはこれらの配列に相補的である領域を含むプローブも挙げられる。いくつかの実施形態では、プローブ配列は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域と相補的である少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、または少なくとも24個の連続するヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、独特に標識されたマイクロビーズは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。他の実施形態では、独特に標識されたマイクロビーズは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897、ならびに配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、および863〜897に相補的な配列から選択される最もよく似た配列と比較したときに、1以上の塩基ミスマッチを含む配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。
いくつかの実施形態では、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含む組成物を提供し、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、または少なくとも25個の連続するヌクレオチドの領域を有するプローブをそれに付着させている。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、そのうちの少なくとも1種は、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、または少なくとも40種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、または少なくとも35種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、または少なくとも6種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号9、50、51、70、72または75のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、または少なくとも20種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、少なくとも1種のマイクロビーズは、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている。いくつかの実施形態では、組成物は、各々が、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有する独特の標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも70種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含み、その場合、複数には、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている少なくとも1種のマイクロビーズが含まれる。いくつかの実施形態では、複数には、その各々が、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、少なくとも75種、または少なくとも100種のマイクロビーズが含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちのいずれかに全く同じようには存在しないか、またはこれらの領域に相補的でない配列を有する領域を有する標的RNA特異的プローブをそれに付着させている少なくとも1種の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、そのうちの少なくとも1種が、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域と相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている複数の独特に標識されたマイクロビーズと、ヒトmiRNオーム由来の標的RNAに全く同じように存在するか、またはこれらの領域に相補的である配列を有する領域を有するプローブをそれに付着させている少なくとも第2のビーズとを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、ヒトmiRNオームの相当な部分、例えば、ヒトmiRNオームの少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%を含む標的RNAに相補的な領域を有する独特のプローブをそれに付着させている、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、ヒトmiRNオームの相当な部分、例えば、ヒトmiRNオームの少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%を含む標的RNAに全く同じように存在する配列を有する領域を有する独特のプローブをそれに付着させている、複数の独特に標識されたマイクロビーズを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の標的RNAを検出するための少なくとも1種のポリヌクレオチドを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、逆転写酵素反応用のプライマーとして用いられる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、増幅用のプライマーとして用いられる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、RT−PCR用のプライマーとして用いられる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、少なくとも1種の標的RNAを検出するためのプローブとして用いられる。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、検出可能に標識されている。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドはFRETプローブである。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、TaqMan(登録商標)プローブ、分子ビーコン、またはスコーピオンプローブである。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する少なくとも1種のFRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を有する、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、少なくとも75種、または少なくとも100種のFRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、プローブがPCR反応中に消化されたときに、特異的標的RNAと関連する独特の蛍光放出をもたらすように、FRETプローブはドナー/アクセプター対で標識されている。いくつかの実施形態では、組成物が多数のFRETプローブを含む場合、プローブがPCR反応中に消化されたときに、プローブ1つ1つが特異的なプローブ配列および/または標的RNAと関連する独特の蛍光放出をもたらすように、各々のプローブは異なるドナー/アクセプター対で標識されている。いくつかの実施形態では、FRETプローブの配列は、標的RNAの標的領域に相補的である。他の実施形態では、FRETプローブは、標的RNAの最も良くアラインされた標的領域の配列と比較したとき、1以上の塩基ミスマッチを含む配列を有する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、または少なくとも25個のヌクレオチドからなるFRETプローブを含み、ここで、この配列の少なくとも一部は、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域と相補的である。いくつかの実施形態では、FRETプローブの少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、または少なくとも25個のヌクレオチドは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域と相補的である。いくつかの実施形態では、FRETプローブは、配列番号1〜86、196〜399、950、565〜707、または863〜897のうちの1つの配列または相補体と比較したときに、1個、2個または3個の塩基ミスマッチを有する配列を有する。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、各々6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84または86のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、または少なくとも40種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78または79のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69または84のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号8、14、59、62、63、64、74、または78のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83または85のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも5種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、または少なくとも35種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号9、50、51、70、72または75のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、または少なくとも6種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、または648のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、または少なくとも30種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、または632のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、または少なくとも20種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む少なくとも1種の標的RNA特異的FRETプローブを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、その各々が、配列番号226〜289、565〜604、または863〜868のうちの別の1つに全く同じように存在するか、またはこれらのうちの1つの領域に相補的である配列を含む、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも70種の独特に標識された標的RNA特異的FRETプローブを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、上で論じたポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、キットは、上で論じた少なくとも1種のプライマーおよび/またはプローブを含む。いくつかの実施形態では、キットは、熱安定性ポリメラーゼなどの少なくとも1種のポリメラーゼを含む。いくつかの実施形態では、キットはdNTPを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のリアルタイムRT−PCR法において用いられるキットは、1種以上の標的RNA特異的FRETプローブおよび/または標的RNAの逆転写用の1種以上のプライマーおよび/または標的RNAもしくはそれから逆転写されるcDNAの増幅用の1種以上のプライマーを含む。
いくつかの実施形態では、1種以上のプライマーおよび/またはプローブは「線状」である。「線状」プライマーは、一本鎖分子で、通常、プライマーが内部二重鎖を形成するくらい同じポリヌクレオチド内の別の領域に相補的な、例えば、少なくとも3個、4個または5個の連続するヌクレオチドの短い領域を含まない、ポリヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、逆転写において用いられるプライマーは、標的RNAの5’末端の少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個またはそれより多くの連続するヌクレオチドの領域に相補的な配列を有する3’末端の少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個またはそれより多くの連続するヌクレオチドの領域を含む。
いくつかの実施形態では、キットは、標的RNAから逆転写されたcDNAを増幅するための1種以上の線状プライマー対(「フォワードプライマー」と「リバースプライマー」)を含む。したがって、いくつかの実施形態では、第1のプライマーは、標的RNAの5’末端の少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個の連続するヌクレオチドの領域の配列と同一の配列を有する少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個の連続するヌクレオチドの領域を含む。さらに、いくつかの実施形態では、第2のプライマーは、標的RNAの3’末端の少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個の連続するヌクレオチドの領域の配列に相補的な配列を有する少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、または少なくとも10個の連続するヌクレオチドの領域を含む。いくつかの実施形態では、キットは、配列番号1〜86のうちの1つに全く同じように存在する配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な標的RNAから逆転写されるcDNAおよび/または配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む標的RNAから逆転写されるcDNAを増幅するための少なくとも第1のプライマーセットを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、その各々が、配列番号1〜86から選択される配列に特異的にハイブリダイズすることが可能な異なる標的RNAから逆転写されるcDNAおよび/または配列番号196〜399、950、565〜707および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む標的RNAから逆転写されるcDNAを増幅するためのものである、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、少なくとも75種、または少なくとも100種のプライマーセットを含む。いくつかの実施形態では、キットは、試料中の標的RNAから逆転写される2種以上のcDNAを増幅することが可能な少なくとも1種のプライマーセットを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物において用いられるプローブおよび/またはプライマーは、デオキシリボヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物において用いられるプローブおよび/またはプライマーは、デオキシリボヌクレオチドおよび1以上のヌクレオチド類似体(例えば、上記のLNA類似体または他の二重鎖安定化ヌクレオチド類似体)を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物において用いられるプローブおよび/またはプライマーは、全てのヌクレオチド類似体を含む。いくつかの実施形態では、プローブおよび/またはプライマーは、相補的な領域に1以上の二重鎖安定化ヌクレオチド類似体(例えば、LNA類似体)を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物はまた、プローブ、およびRT−PCRの場合、標的RNAの量を標準化するのに用いられる1種以上のハウスキーピング遺伝子に特異的なプライマーを含む。このようなプローブ(およびプライマー)としては、U6 snRNA、RNU44、RNU48、U47、7SL scRNA、U1 snRNA、5.8S rRNA、およびU87 scaRNAから選択されるハウスキーピング遺伝子の1以上の産物に特異的なプローブが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のリアルタイムRT−PCR法で用いられるキットは、逆転写反応および増幅反応で用いられる試薬をさらに含む。いくつかの実施形態では、キットは、酵素(例えば、逆転写酵素)と、熱安定DNAポリメラーゼ(例えば、Taqポリメラーゼ)とを含む。いくつかの実施形態では、キットは、逆転写および増幅で用いられるデオキシリボヌクレオチド三リン酸(dNTP)をさらに含む。さらなる実施形態では、キットは、プローブおよびプライマーの特異的ハイブリダイゼーションに最適化された緩衝液を含む。
4.2.1.例示的なRNAレベルの標準化
いくつかの実施形態では、標的RNA発現レベルの定量では、細胞当たりのトータルRNAと試料調製時の試料損失の程度とについて推定を行なう必要がある。異なる試料間または異なる条件の下で調製された試料間の違いを補正するために、いくつかの実施形態における標的RNAの量は、少なくとも1種の内在性ハウスキーピング遺伝子の発現に対して標準化される。
本明細書に記載の方法における参照遺伝子として用いるのに適当な遺伝子としては、それに関して、産物の量が、正常試料と敗血症患者由来の試料の間、または異なる細胞株間または異なる増殖条件および試料調製条件の下で変化しないものが挙げられる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法における標準化対照として有用な内在性ハウスキーピング遺伝子としては、限定するものではないが、U6 snRNA、RNU44、RNU48、U47、7SL scRNA、U1 snRNA、5.8S rRNA、およびU87 scaRNAが挙げられる。典型的な実施形態では、測定されたマイクロRNAの量を標準化するのに用いられる少なくとも1種の内在性ハウスキーピング遺伝子は、U6 snRNA、RNU44、RNU48、U47、7SL scRNA、U1 snRNA、5.8S rRNA、およびU87 scaRNAから選択される。いくつかの実施形態では、1種のハウスキーピング遺伝子が標準化に用いられる。いくつかの実施形態では、2種以上のハウスキーピング遺伝子が標準化に用いられる。
4.2.2.例示的な定量方法
いくつかの実施形態では、方法は、正常な標的RNAプロファイル(いくつかの例示的な実施形態では、対照試料の標的RNAプロファイル)と比較したときの、ヒト試料から作成された標的RNAプロファイルの量的変化を検出することを含む。発現プロファイルのいくつかの量的変化は、対象由来の試料における敗血症の存在を示すものである。「標的RNAプロファイル」という用語は、同じ試料中の複数の標的RNAの同時発現に関するデータセットを指す。
いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、または少なくとも40種の標的RNAは、配列番号6、8、11、13、14、15、17、19、20、21、23、27、29、30、33、34、35、38、39、45、46、47、48、49、52、56、57、58、59、60、62、63、64、65、67、69、71、73、74、76、78、79、84および86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも11種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の標的RNAは、配列番号8、14、23、30、39、52、57、59、60、62、63、64、65、67、74、76、78および79から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも11種、少なくとも12種、少なくとも15種、または少なくとも18種の標的RNAは、配列番号6、17、19、20、21、27、29、33、34、35、38、45、46、47、48、49、69および84から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種の標的RNAは、配列番号8、14、59、62、63、64、74、および78から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも12種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、または少なくとも35種の標的RNAは、配列番号1、2、3、4、5、7、10、12、16、18、22、24、25、26、28、30、31、32、37、41、42、43、44、53、54、55、61、66、68、77、80、81、82、83および85から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、複数の標的RNAのうちの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、または少なくとも6種の標的RNAは、配列番号9、50、51、70、72および75から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。
いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも75種の複数の標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能である。いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、または少なくとも75種、または少なくとも100種の複数の標的RNAは、配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、または少なくとも25種の複数の標的RNAは、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、352、566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、または少なくとも25種の複数の標的RNAは、配列番号231、236、242、260、261、266、287、566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、および632から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも70種の複数の標的RNAは、配列番号226〜289、565〜604、および863〜868から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも5種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも40種、少なくとも50種、少なくとも60種、または少なくとも75種の複数の標的RNAは、配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む。いくつかの実施形態では、標的RNAは、その成熟形態で、30個未満のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、標的RNAはマイクロRNAである。
標的RNA発現プロファイルの調製に用いられる定量的発現データは、本明細書に提示された解析方法を含む、任意の好適な解析方法を用いて得られる。
いくつかの実施形態では、例えば、同時発現データは、例えば、上記のようなマイクロアレイを用いて得られる。したがって、上記のような特異的標的RNAの定量的発現レベルアッセイに用いるのに加えて、miRNオームの相当な部分に相補的な配列を有するプローブを含むマイクロアレイは、標的RNA発現パターンの解析のための、標的RNA遺伝子発現プロファイリングを実施するために利用され得る。
いくつかの実施形態では、個別の標的RNAシグナチャーを敗血症の確立されたマーカーと関連付ける。いくつかの実施形態では、個別の標的RNAシグナチャーを、細菌感染によって引き起こされる敗血症(例えば、グラム陽性細菌感染によって引き起こされる敗血症、グラム陰性細菌感染によって引き起こされる敗血症またはマイコバクテリア感染によって引き起こされる敗血症)の確立されたマーカーと関連付ける。いくつかの実施形態では、個別の標的RNAシグナチャーを、ウイルス感染によって引き起こされる敗血症の確立されたマーカーと関連付ける。いくつかの実施形態では、個別の標的RNAシグナチャーを、多重感染によって(例えば、細菌とウイルスの共感染によって、または2種以上のウイルスもしくは2種以上の細菌株による共感染によって)引き起こされる敗血症の確立されたマーカーと関連付ける。いくつかの実施形態では、個別の標的RNAシグナチャーを敗血症の重症度のレベルと直接関連付ける。
本発現プロファイリング法により、いくつかの実施形態では、敗血症を有することが疑われる対象由来の試料からのトータルRNAを定量的に逆転写して、試料中のRNAに相補的な標識オリゴヌクレオチドのセットを提供する。次に、オリゴヌクレオチドを標的RNA特異的プローブを含むマイクロアレイにハイブリダイズさせて、試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供する。結果は、試料中の標的RNAの発現パターンを表す試料のハイブリダイゼーションプロファイルである。ハイブリダイゼーションプロファイルは、試料から逆転写されたオリゴヌクレオチドのマイクロアレイ中の標的RNA特異的プローブへの結合に由来するシグナルを含む。いくつかの実施形態では、プロファイルは結合の有無(シグナルとゼロシグナル)として記録される。いくつかの実施形態では、記録されるプロファイルは、各ハイブリダイゼーションに由来するシグナルの強度を含む。プロファイルは、正常、すなわち、敗血症でない試料、またはいくつかの実施形態では、対照試料から作成されるハイブリダイゼーションプロファイルと比較される。シグナルの変化は、対象における敗血症の存在を示すものである。
4.3.例示的な追加の標的RNA
いくつかの実施形態では、配列番号1〜86から選択される配列を含む核酸に特異的にハイブリダイズすることが可能な1種以上の標的RNAの検出および/または配列番号196〜399、950、565〜707、および863〜897から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む1種以上の標的RNAの検出および/または配列番号1〜86から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドに相補的な配列を含む1種以上の標的RNAの検出と組み合わせて、本明細書中の方法は、敗血症と関連する少なくとも1種の他のマーカーの発現レベルを検出することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、標準的でないヘアピンを有する敗血症関連低分子RNAの発現変化の検出をさらに含む。
代わりの実施形態では、本明細書に記載の方法は、染色体共依存物(chromosomal codependent)、すなわち、一緒に調節される傾向にあるヒトゲノム中で互いに近くに密集している標的RNAの検出をさらに含む。したがって、さらなる実施形態では、本方法は、表2のプレ−マイクロRNA配列の染色体位置からわずか50,000bpしか離れていない染色体に各々存在する1種以上の標的マイクロRNAの発現の検出を含む。
以下の実施例は説明目的のためであるに過ぎず、決して限定することを意図するものではない。
5.実施例
5.1 実施例1:単球由来のマイクロRNA
個別のマイクロRNAが、病原体模倣物(アゴニスト)による刺激に応答して、単球で過剰発現することを示すために、マイクロアレイ解析を用いた。
細胞株
ヒト末梢血起源の急性単球性白血病細胞株である単球細胞株THP−1(ATCC番号TIB−202)からトータルRNAを調製した。
単球の刺激
THP−1細胞とプールした健康ドナー由来ヒト単球の両方を、下記の表5に示す様々なToll様受容体(TLR)アゴニストで刺激した。
Figure 0005890686
THP−1細胞は、American Type Culture Collection(Manassas,VA)から得た。THP−1細胞を、5%COを含む37℃の加湿インキュベーターにて、10%FBS、1×非必須アミノ酸、100ユニット/mlペニシリン、100ユニット/mlストレプトマイシン、および2mMグルタミンを補充したRPMI培地1640中で、2.5×10/mLの濃度まで増殖させた。CD14陽性磁気マイクロビーズ陽性選択(製造元のプロトコルによる、Miltenyi Biotec)を用いて、ヒト単球を健康ドナー(St Guy’s hospital,UK)の全血から単離した。次に、単離した単球をRPMI 1640培地を用いて、6ウェルプレート中で2.5×10/mLの濃度まで培養し、5%COを含む37℃の加湿インキュベーターにて培養した。
miRNA発現を解析するために、細胞を上記の表5に示す刺激で8時間または24時間処理した。濃度は、製造元の奨めおよび刊行物:Taganov,K.et al.PNAS,103(33),p.12481−6に従って選択した。
標準的なTRIzol(登録商標)プロトコル(Invitrogen)を用いてトータルRNAを単離した。2つのコンフルエントな75cmフラスコからの細胞を回収した(=約10細胞)。製造元のプロトコルに従ってTRIzol(登録商標)試薬、Invitrogen(Carlsbad,CA)を用いて、トータルRNAを調製した。RNA試料は全て、RNアーゼ不含水に希釈し、−80℃(−112°F)で保存した。
OD260/280比を計算してRNAの品質を評価した。アゴニストPam3CSK4で8時間刺激した後のヒト単球細胞株THP−1由来のトータルRNAについて得られた図1に示すエレクトロフェログラムにより例示されるように、全RNA試料の品質は、Agilent Bioanalyser 2100を用いて評価したとき、高かった。同様のエレクトロフェログラムは、他の細胞試料由来のトータルRNAについても同様に得られた
マイクロRNA精製
Flash PAGE Fractionator(Ambion)を用いて、マイクロRNA精製を行なった。Ambionゲル精製プロトコルによって、マイクロRNAを含む40ヌクレオチド(nt)長未満の低分子RNAが濃縮される。簡潔に述べると、Flash PAGE Fractionatorを用いてトータルRNA試料をプレキャストゲルに充填した。ゲル移動後に、40ntより小さいトータルRNA画分(「マイクロRNA画分」)を回収し、ヌクレアーゼ不含水に再懸濁した。
マイクロアレイ解析
プローブ設計およびスポッティング
マイクロアレイ調製に用いられたオリゴヌクレオチドプローブは、5’−NH−(C)−(スペーサー)−(オリゴマープローブ配列)−3’という構成であった。5’−アミノ基は、アレイ支持体への化学的化合を可能にした。各々は、オリゴヌクレオチドプローブとアレイ支持体との非特異的な相互作用を防ぐために、下に示すような、15ntの同一のスペーサー配列を含んでいた。
Figure 0005890686
表2に示すプローブ配列はリンカーを含まない。
Eurofins MWG Operon(Ebersberg,Germany)による標準的なプロトコルに従ってプローブを合成した。Nexterion(Schott)マイクロアレイガラススライドをマイクロアレイ用の固体支持体として用いた。
スポッティングに用いられたオリゴヌクレオチドプローブ濃度は25μmolであった。より大きいスポットサイズ(例えば、SDSを含まない70〜100ミクロンと比較して100〜150ミクロン)を可能にするために1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)が添加されている、Schott製のアレイガラス支持体に備わっているNexterionスポッティング緩衝液を用いて、プローブを2つ1組でスポッティングした。使用されたスポッターは、Stealth SMP3ピン(Telechem)を備えたQArray mini(Genetix)であった。1つのシリーズのスポットを沈着させた後、スポッティング針を60mMのNaOHで5回洗浄し、その後、次のシリーズのプローブをスポッティングした。32ブロックのスポッティングされたプローブを含み、各ブロックが20×20の正方形のスポッティングされたプローブとなるよう、各スライドを設計した。各プローブを2つ1組でスポッティングした。スポッティングされたガラススライドを、使用するまで4℃で保存した。
マイクロRNA標識
マイクロRNA画分の標識は、European Molecular Biology GroupによりEMBL(Heidelburg,Germany)で開発された公開プロトコル(Castoldi et al., “A sensitive array for microRNA expression profiling(miChip) based on locked nucleic acids(LNA)”, RNA 2006 May;12(5):913−20.Epub 2006 Mar 15、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)をもとにした。簡潔に述べると、マイクロRNA画分を、RNアーゼ不含水、8%ポリエチレングリコール(PEG)、2mMのアデノシン三リン酸(ATP)と、T4 RNAリガーゼ(0.7U/μl)とを含む1倍に希釈したAmbion緩衝液中で、10μMの色素標識テトラヌクレオチド(5’−rUrUrUrU−Cy5−3’)(またはあるいは、5’−rUrUrUrU−Cy3−3’)(Biospring,Germany)を含む混合物とともに4℃で6時間インキュベートした。65℃で15分間混合物を加熱して標識反応を行なった。この手順により、ポリ−U色素標識テールが全てのマイクロRNAの3’末端に連結された。標識された試料をハイブリダイゼーションするまで4℃で保存した。
アレイハイブリダイゼーション
ディスカバリーハイブリダイゼーションステーション(Ventana,Tucson,AZ)を用いて、標識マイクロRNA画分をスポッティングしたアレイにハイブリダイズさせた。簡潔に述べると、1%BSA、2×SSC、および0.2%SDSの2mLの混合物をチップとともに42℃で30分間インキュベートした。次に、チップをEZ Prep緩衝液(Ventana)を用いて1回洗浄した後、Ribowash(Ventana)でさらに3回洗浄した。次に、20μlの標識マイクロRNA混合物と180μlのChipHybe試薬(Ventana)をアレイに添加した。アレイを37℃で6分間加熱した後、42℃で8時間インキュベートし、その後、加熱を停止した。チップをRibowash(Ventana)で1回洗浄した後、37℃で2分間加熱した。チップをCheapClean(Ventana)を1滴添加したRibowash(Ventana)で再び洗浄し、37℃で2分間インキュベートした。チップをRibowash(Ventana)を用いてさらに2回洗浄した。チップを乾燥させて一晩保存した。翌日、ディスカバリーハイブリダイゼーションステーションについてのVentanaの取扱説明書に従って最後の洗浄を行なった。スライドを2×SSC+0.2×SDS緩衝液で2回洗浄した後、0.1×SSCでもう1回洗浄した。全てのスライドを室温でArrayit(TeleChem International,Sunnyvale,CA)製の高速遠心分離器を用いて乾燥させ、スキャンするまで暗所で保存した。
ChipHybe試薬溶液(溶液1)に代わるものとして、以下の溶液をアレイハイブリダイゼーションに用いて(溶液2)、最終的な成分濃度が3M TMAC、0.10%サルコシル、50mM Tris、および4mM EDTAとなるように、試料1部(v:v)に対して2部の1.5×TMACハイブリダイゼーション溶液を混合し、アレイ上にて42℃で8時間インキュベートすることにより、プローブ:標的RNAハイブリッドを形成させてもよい。
Figure 0005890686
TMACは、テトラメチルアンモニウムクロリドである。
アレイ画像取得
Axon(商標)スキャナー(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)とそのGenepix(商標)ソフトウェアを用いて、アレイをスキャンした。16ビット/ピクセル(16001600)の画像色深度で規定されるtifフォーマットで画像をフォーマット化した。このような設定では、ピクセルは、0〜65,535の強度値を取ることができる。最大強度値を示すピクセルは「飽和して」おり 、これには65,535の値が割り当てられた。アッセイスキャンの解像度は、10μm/ピクセルに設定された。異なる蛍光色素(例えば、Cy5とCy3)を用いるハイブリダイゼーション実験の場合、強度がより高いスポットに光電子倍増管(PMT)を合わせた(Cy3は、Cy5よりも低いPMT設定でスキャンされる)。
アレイ画像解析
レーザースキャナーのPMTによって、スライドの各々の所与の「ポイント」について、捕捉された蛍光強度をデジタル化し、数値をそのポイントに対応するピクセルとして保存した。その後、このようなピクセルから構成される写真を解析した。
画像解析の最初の作業は、セグメンテーションと呼ばれるプロセスを用いて、スポット位置を検出することであった。調整可能なまたは固定された半径の円でスポットをセグメント化した。正確にセグメント化および定量するために、スポット直径は、5〜6ピクセルよりも大きいものである必要があった。セグメンテーションの前に、インデックスグリッドを準備して、適切なスポット位置を提供した。セグメンテーション自体により、グリッド円付近のスポットの境界が検出された。簡潔に述べると、Genepixソフトウェアによって、アレイ上の各スポットに円が割り当てられる(セグメンテーション)。スポットが完全に長方形のグリッド上にあることはほとんどないので、スポッティングの不完全性および/または支持体の歪みのために、セグメンテーションは、いくぶん柔軟に行なわれる必要があった。
ソフトウェアによるセグメンテーションの後、アレイ上の全てのスポットが明確に同定されるまで、円は手作業で修正され、スポット上に合わせられた。この段階で、アレイが、本当のスポットとバックグラウンドとの区別を妨げる高バックグラウンドノイズを示す場合、アレイをさらに解析することは認めなかった。
画像解析の第二の作業は、スポットを定量化し、データを結果ファイルにエクスポートすることであった。ひとたびスポットを画像上に位置付ければ、これは比較的簡単でかつ明確な作業であった。スポット強度を定量化するのに最もよく用いられる統計的手法は、スポットに属するピクセルの平均値と中央値であった。中央値の手法は、外れ値のピクセルが存在する場合は、平均値よりも頑健であった。しかしながら、実際には、平均値または中央値を用いて得られる結果にほとんど差はなかった。
アレイデータ解析
アレイデータは全て、Rバイオコンダクターパッケージ(“Bioconductor:open software development for computational biology and bioinformatics”, Genome Biol.2004;5(10):R80.Epub 2004 Sep 15、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)を用いて解析した。
アレイデータについては、内部対照のスポット強度と比較することにより、まず品質を試験した(表7および8)。1つの内部対照(配列番号178)を標識対照として用い(この合成RNAは標識前に精製マイクロRNA画分に添加される)、7つの他の内部対照(配列番号179〜185)をデータの標準化に用いた(これらの合成RNA対照は、ハイブリダイゼーション前に、各々520fmol/アレイでトータルRNA画分に添加された)。
Figure 0005890686
Figure 0005890686
スポットの強度が平均局所バックグラウンド強度+その標準偏差の1.5倍よりも大きい全ての配列を発現マイクロRNAとして分類した。アレイ強度データをさらなる解析に妥当であるとみなすためには、以下の基準を満たす必要があった。
1.ハイブリダイゼーション対照の特異性は、許容基準の範囲内でなければならなかった(例えば、CTL26とその対応する1塩基突然変異体のCTL26_MUT、またはCTL13とその対応する1塩基突然変異体のCTL13_MUT)。
2.陽性対照の複製物のシグナル強度の近似等価性
3.各ブロックの陽性対照に基づくブロックシグナル強度中央値間の近似等価性
4.検出された全ての配列に基づくアレイシグナル中央値間の近似等価性
5.精製および標識対照(CTL30)のシグナル強度
Log2比が、2つ1組のスポットの平均強度シグナル/ブロックの全陽性対照の中央強度と等しい場合、Log2比を計算してデータの統計的標準化を行なった。アレイの全ブロックの不均一な標識を避けるために、ブロック毎に標準化を行なった。このブロック毎の標準化は、スライドの全体的な標準化を用いるよりも効果的であることが示されている。得られた値はLog2値である。
各オリゴヌクレオチドプローブのスポットの強度を、THP−1細胞株由来の試料中で正常ヒト単球と比較し、各マイクロRNAの相対発現を評価した。
発現変化倍数は、2(Log2比)に対応する。Log2比は、比較された2つの条件の比、すなわち、log2(X細胞株/X正常)であり、これは、(log2X細胞株−log2X正常)と同じであり、ここで、Xは測定された強度値である。「正常」条件からのシグナルがない場合、実験において最も低く測定された強度値をベースラインとして用い、それから変化倍数発現値を求めた。ゼロ未満の変化倍数値は、(1/変化倍数)倍の下方調節に相当する。
データを表2に示す。このデータには、1以上のTLRアゴニストによる刺激に応答して単球で過剰発現した全てのマイクロRNAが含まれる。
5.2 実施例2:Luminexプラットフォームでの刺激された単球由来のマイクロRNAの解析
Luminex技術(Luminex Corp.,Austin,TX)は、プローブ標識ビーズの液相ハイブリダイゼーションと、それに続く様々な比の蛍光色素を含むビーズのフローサイトメトリー検出に基づくものである。最大100の異なる色素比を含むビーズが利用可能であり、これにより、単一の試料を最大100個の分析物について同時に調べることができる。
単球試料
CD14陽性磁気マイクロビーズ陽性選択(製造元のプロトコルによる、Miltenyi Biotec)を用いて、ヒト単球を健康ドナーの全血から単離した。次に、単離した単球をRPMI 1640培地を用いて、5%COを含む37℃の加湿インキュベーターにて6ウェルプレート中で2.5×10/mLの濃度まで培養した。
単球の刺激
miRNA発現を解析するために、細胞を上記の表5(実施例1)に示す刺激で8時間または24時間処理した。
単球試料からのトータルRNAの単離
単球の刺激に使用された各々のアゴニストについて、2つのコンフルエントな75cmフラスコからの細胞を回収した(=約10細胞)。製造元のプロトコルに従ってTRIzol(登録商標)試薬、Invitrogen(Carlsbad,CA)を用いて、トータルRNAを調製した。RNA試料は全て、RNアーゼ不含水に希釈し、−80℃(−112°F)で保存した。
Luminexビーズへのプローブの結合
各々の5’−アミノ−修飾プローブ(5’アミノC6−プローブ配列、すなわち、実施例1の構造に似ているが、リンカー配列を含まない構造を有する)のアリコートを、分子生物学的等級の水に0.1nmol/μLの濃度で調製する。製造元のプロトコル(Luminexビーズ結合プロトコル)に従ってカルボジイミド化学反応を用いて、プローブをビーズに結合させる。プローブ結合ビーズを4℃で保存する。
Luminex解析用のトータルRNA調製
8fmoleの各々7種の内部対照(アレイ対照に用いられるのと同じ合成RNA)を患者試料から単離されたトータルRNA画分に添加する。各試料について、3つの複製物を並行してアッセイする。各複製物について、250ngのトータルRNAを用いる。単一のRNA分子の環状化をもたらすデンドリマーの形成、または別のRNA分子への連結を防ぐために、Luminexビーズとのハイブリダイゼーションの前に、トータルRNA調製物をウシ腸ホスファターゼ(CIP;Invitrogen)で処理する。CIPによる前処理は製造元のプロトコルに従い、これによって、5’−リン酸基が除去される。
ビーズ標識およびハイブリダイゼーション
CIP処理の後、VantageマイクロRNA標識キット(Marligen)を用いて、トータルRNA画分をビオチンで標識する。Marligenプロトコルを用いて、標識画分をLuminexビーズにハイブリダイズさせる。簡潔に述べると、ポリヌクレオチドビーズをMarligen ハイブリダイゼーション溶液(1.5×TMAC)および標識トータルRNAと混合する。ハイブリダイゼーションは、暗所にて60℃で1時間行なわれる。ハイブリダイゼーション後、Luminex標準6×SSPET洗浄緩衝液(リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、EDTA、Triton X−100、pH7.4)を用いて、ビーズを洗浄する。
ビーズハイブリダイゼーションの検出
Luminexビーズの検出は、ストレプトアビジンフィコエリスリン(SAPE)(Europa Bioproducts,Cambridge,UK)を用いて行なわれる。Luminexプロトコルに従って、SAPEを洗浄したビーズに添加する。良好な解像度を得るためにゲインの高い設定でLuminex IS−200機器を用いて、ビーズを読み取る。
データ取得および解析
Luminex IS−200によって、反応混合物中の各色素比の少なくとも25種のビーズが読み取られる。各色素比のビーズは、特定のプローブ配列に対応し、強度値は、読み取られた全てのビーズの平均値として戻される。合成RNA対照を用いてまたはあるいは発現オリゴヌクレオチドの平均を用いて平均蛍光強度(MFI)データを標準化し、Bioplexソフトウェア(Bio−Rad,Hercules,CA)およびRバイオコンダクターパッケージ(Bioconductor:open software development for computational biology and bioinformatics,Genome Biol.2004;5(10):R80.Epub 2004 Sep 15)を用いて、正常試料と刺激された試料または罹患試料の間の変化倍数を計算する。
表9には、ビーズとのハイブリダイゼーションの前にトータルRNAに添加することができる例示的な内部対照RNAが記載されている。表10には、対照ビーズに結合している対応するプローブ配列が示されている。
Figure 0005890686
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解析
結合したビーズの強度が50MFIよりも高い全ての配列を発現マイクロRNAと分類する。結合したビーズの強度をさらなる解析に妥当であるとみなすためには、以下の基準を満たす必要がある。
1.陽性対照の複製物のシグナル強度の近似等価性
2.各ウェルの陽性対照に基づくウェルシグナル強度中央値間の近似等価性
3.検出された全配列に基づくウェルシグナル中央値間の近似等価性
Log2比が、同じビーズ(各々同じオリゴ配列に結合したもの)の50個の複製物の平均強度シグナルを1ウェル中の全陽性対照の中央強度で割ったものと等しい場合、Log2比を計算してデータの統計的標準化を行なった。プレートの全ウェルの不均一な標識を避けるために、ウェル毎に標準化を行なった。このウェル毎の標準化は、プレートの全体的な標準化を用いるよりも効果的であることが示されている。得られた値はLog2値である。
各結合したビーズのビーズの強度を、細胞を活性化しないPMI培地で増殖させた健康ドナー由来の単球から得た試料中で、インビトロで刺激した単球(TLRアゴニストで刺激したかまたは細胞を活性化するPMA培地で増殖させたもの)と比較し、各マイクロRNAの相対発現を評価した。
発現変化倍数は、2(Log2比)に対応する。Log2比は、比較された2つの条件の比、すなわち、log2(X細胞株/X正常)であり、これは、(log2X細胞株−log2X正常)と同じであり、ここで、Xは測定された強度値である。「正常」条件からのシグナルがない場合、実験において最も低く測定された強度値をベースラインとして用い、それから発現変化倍数値を求めた。ゼロ未満の変化倍数値は、(1/変化倍数)倍の下方調節に相当する。上方調節または下方調節のいずれかの2つの変化倍数を有意とみなす。
5.3 実施例3:マイクロRNAを同定するためのバイオインフォマティック解析
例えば、表2に示したプローブを用いて検出されるマイクロRNAを同定するために、プローブ配列を用いて低分子RNAシークエンシング(smRNASeq)データセットを解析し、これらの配列により検出される発現マイクロRNAを同定した。この解析により、11個の群に対応する正確な末端を有する11個の配列が同定された。これら11個の候補マイクロRNA配列を表11に示す。
Figure 0005890686
5.4 実施例5:敗血症と関連するマイクロRNAを同定するためのシークエンシング解析
敗血症患者由来のトータルRNAをsmRNASeqデータセットの調製に用いた。簡潔に述べると、5μgのトータルRNAを、製造元により提供された標準的なライブラリー/シークエンシングプロトコルを用いたSolexa GA II(Illumina)での低分子RNAシークエンシングに用いた。
次に、マイクロRNAが敗血症smRNASeqデータセットに現われる回数を、同じマイクロRNAが77個の非敗血症患者smRNASeqデータセットに現われる回数と比較した。敗血症smRNASeqデータセットが、特定のマイクロRNAについて1番多いカウント数を含むとき、1位という順位を割り当てた。敗血症smRNASeqデータセットが、特定のマイクロRNAについて2番目に多いカウント数を含むとき、2位という順位を割り当てた。以下、このように順位を割り当てた。1位から5位までの順位の候補を全て保持した。165個の異なる群に相当する合計175個の候補マイクロRNA配列を、各配列に割り当てられた順位とともに、表12に示す。マイクロRNAが多数のアイソmirを有する場合、全てのアイソmirの全てのカウントの合計を比較に用いた。さらに、特定のマイクロRNA配列の前駆体遺伝子がゲノム中の多数の位置で存在するとき、同じ順位および同じ配列で、両方の候補名を示す。これらの候補のどちらかまたは両方は、敗血症患者試料中で増加したレベルで存在し得る。
Figure 0005890686
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表12に記載されたマイクロRNAの予測されるマイクロRNA前駆体配列を表13に示す。
Figure 0005890686
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77個の非敗血症患者smRNASeqデータセットと比較したときに敗血症患者試料においてレベルが増加しているmiRBase(ヒトバージョン14.0)中のマイクロRNAを同定するために、同様の解析を行なった。この場合もやはり、敗血症患者smRNASeqデータセットが、特定のマイクロRNAについて1番多いカウント数を含むかどうか、2番目に多いカウント数を含むかどうか、などよって、マイクロRNAに1位〜5位の順位を付けた。結果を表14に示す。
Figure 0005890686
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表14に記載のマイクロRNAについてのマイクロRNA前駆体配列を表15に示す。
Figure 0005890686
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最後に、同様の解析により、敗血症smRNASeqデータセットにおいて増加したレベルで存在するmiRBase(ヒトバージョン14.0)中の新規のスターフォームのマイクロRNAが同定された。前駆体と成熟マイクロRNAはmiRBaseにあるが、この解析で同定された新規のスターフォームはmiRBaseにない。この場合もやはり、敗血症患者smRNASeqデータセットが、1番カウント数の多い特定のマイクロRNAを含むかどうか、2番目にカウント数の多い特定のマイクロRNAを含むかどうか、などによって、マイクロRNAに1位〜5位の順位を付けた。結果を表16に示す。
Figure 0005890686
表16に記載のマイクロRNAについてのマイクロRNA前駆体配列を表17に示す。
Figure 0005890686
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5.6 実施例6:smRNASeqデータセットからのマイクロRNAカウント比の解析
表18は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウント数と各々の新規マイクロRNAについての全ての他のsmRNASeqデータセットの平均カウント数の比であって、その比が2以上のものを示す。
Figure 0005890686
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マイクロRNA 13446−R、13642−R、13661−R、13677−L、13694−L、13719−L、13729−L、14086−L、14093−L、14111−L、14113−L、14177−L、14371−R、14482−R、6415−R、13640−L、14085−L、および14556−R(それぞれ、配列番号231、236、237、242、245、253、260、261、262、263、266、269、275、287、303、342、および352)は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウントが他のデータセットにおける平均カウントよりも少なくとも5倍大きかった。これらのうち、マイクロRNA 13446−R、13642−R、13677−L、14086−L、14093−L、14177−L、および6415−R(それぞれ、配列番号231、236、242、260、261、266、および287)は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウントが他のデータセットにおける平均カウントよりも少なくとも10倍大きかった。
表19は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウント数とmiRBase由来の各マイクロRNAについての全ての他のsmRNASeqデータセットから得られる平均カウント数の比であって、その比が2以上のものを示す。
Figure 0005890686
マイクロRNA miR−140−5p、miR−142−3p、miR−142−5p、miR−144、miR−144、miR−1537、miR−15a、miR−16−1、miR−185、miR−2115、miR−223、miR−223、miR−451、miR−548f、miR−618、miR−627、miR−148a、miR−450b−5p、miR−503、miR−140−3p、miR−146a、miR−146b−5p、miR−17、miR−199b−5p、miR−29b−2、miR−425、miR−454、miR−542−3p、および miR−598(それぞれ、配列番号566、567、568、571、570、573、574、575、577、579、580、581、588、591、598、601、608、612、613、624、626、629、632、635、637、641、642、644、および648)は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウントが他のデータセットにおける平均カウントよりも少なくとも5倍大きかった。これらのうち、マイクロRNA miR−140−5p、miR−142−3p、miR−142−5p、miR−144、miR−144、miR−15a、miR−223、miR−223、miR−451、miR−618、miR−627、miR−148a、miR−140−3p、miR−146b−5p、およびmiR−17(それぞれ、配列番号566、567、568、571、570、574、580、581、588、598、601、608、624、626、629、および632)は、敗血症smRNASeqデータセットにおけるカウントが他のデータセットにおける平均カウントよりも少なくとも10倍大きかった。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許、特許出願および他の文書は、各々の個々の刊行物、特許、特許出願または他の文書が、あたかも全ての目的のために参照により組み込まれることが個々に示されるのと同じ程度まで、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
様々な具体的実施形態が説明され、記載されているが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、変更を行なうことができることが理解されよう。

Claims (17)

  1. 対象における敗血症の検出を補助する方法であって、前記対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することを含み、ここで、前記少なくとも1種の標的RNAはマイクロRNAであり、前記少なくとも1種の標的RNAは、配列番号235、253、302から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含み、ここで、前記少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい前記試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルは前記対象における敗血症の存在を示す、方法。
  2. 前記方法が、前記試料中の前記少なくとも1種の標的RNAのレベルを前記少なくとも1種の標的RNAの正常レベルと比較することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 対象における敗血症の検出を補助する方法であって、
    (a)前記対象由来の試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することであって、ここで、前記少なくとも1種の標的RNAはマイクロRNAであり、前記少なくとも1種の標的RNAは、配列番号235、253、302から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含むことと、
    (b)前記対象が敗血症を有するかどうかを決定する目的で検出結果を医療実施者に報告することと、を含む方法。
  4. 試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出することがRT−PCRを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 対象における敗血症の検出を補助する方法であって
    )前記対象由来の試料を前記試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを検出するために実験室に提供することであって、ここで、前記少なくとも1種の標的RNAはマイクロRNAであり、前記少なくとも1種の標的RNAは、配列番号235、253、302から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含むことと、
    )前記試料中の少なくとも1種の標的RNAのレベルを示す報告を前記実験室から受け取ることと、を含み、
    ここで、前記少なくとも1種の標的RNAの正常レベルよりも大きい前記少なくとも1種の標的RNAのレベルは敗血症の存在を示す、方法。
  6. 前記方法が前記試料から核酸を単離することをさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記核酸がDNAから分離されたRNAを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 少なくとも1種の成熟形態の標的RNAが30個未満のヌクレオチドを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 少なくとも2種の標的RNAのレベルが検出され、ここで、前記少なくとも2種の標的RNAは、配列番号235、253、302、631、および662から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 少なくとも1種の標的RNAのレベルがその正常レベルよりも大きいことを検出することが敗血症の存在を示す、請求項9に記載の方法。
  11. 少なくとも2種の標的RNAのレベルがその正常レベルよりも大きいことを検出することが敗血症の存在を示す、請求項9に記載の方法。
  12. 少なくとも3種の標的RNAのレベルが検出され、ここで、前記少なくとも3種の標的RNAは、配列番号235、302、253、631、および662から選択される配列の少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む、請求項9に記載の方法。
  13. 少なくとも1種の標的RNAのレベルがその正常レベルよりも大きいことを検出することが敗血症の存在を示す、請求項12に記載の方法。
  14. 少なくとも2種の標的RNAのレベルがその正常レベルよりも大きいことを検出することが敗血症の存在を示す、請求項12に記載の方法。
  15. 少なくとも3種の標的RNAのレベルがその正常レベルよりも大きいことを検出することが敗血症の存在を示す、請求項12に記載の方法。
  16. 前記対象由来の試料が血液試料である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記試料が単球である、請求項16に記載の方法。

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