JP5887037B2 - ホイールリーク検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、二輪車や四輪車などの車両に装着されるタイヤのホイール(ホイール部)での空気漏れを確認するホイールリーク装置に関する。
二輪車や四輪車などの車両は、走行において当然ながらタイヤを必要とする。タイヤは、車両に取り付けられるために、ホイールを必要とする。このホイールの外周にゴム等で形成されたタイヤが取り付けられる。ホイールにタイヤが取り付けられると、このタイヤに空気が充填されて車両は走行可能となる。このとき、タイヤに損傷があると当然に空気が漏れてしまい、走行に支障を来たす。一方で、タイヤではなく、タイヤを装着するホイールが空気漏れを生じさせても、タイヤから空気が漏れるのと同様に、走行に支障を来たす。このように、車両のタイヤは、いわゆるゴム部分のタイヤとホイールとのいずれから空気漏れが生じても、安全な走行を行うことができない。また、近年はチューブレスタイヤも多く、ホイールから空気漏れが生じることは、タイヤの走行性に直接的な悪影響を生じさせる。
ここで、ゴム部分のタイヤの損傷などによる空気漏れの場合には、車両の使用者が気付くことができ、修理も可能である。このため、車両を使用するに際しての信頼性の問題は生じにくい。もちろん、タイヤの修理を行えば、車両は走行可能となる。このため、車両の仕組みや修理に詳しくない使用者であっても、パンクなどによるタイヤからの空気漏れについては、極めて大きな問題とはなりにくい。
これに対して、ホイール(通常は金属や合金で形成されている)の損傷などによる空気漏れについては、使用者は気付きにくい。ホイールからの空気漏れが原因であっても、使用者はタイヤのパンクが原因だと考えがちである。当然ながら、修理を行う者も、タイヤの空気が抜けていれば、タイヤそのものの損傷によるパンクが原因であると考えて、これに対応する修理を行う。しかし、ホイールの空気漏れが原因であれば、タイヤ修理が行われても、タイヤの空気が抜けてしまう現象は解消されない。このため、使用者も修理者も、原因の特定を行えないままに、車両の安全運転が阻害されたままとなってしまう。特に、タイヤそのものの損傷による空気漏れに比較して、ホイールの空気漏れは非常にゆっくりと進行する。このため、使用者がタイヤの空気漏れ(空気圧の減少)に気付かないままとなる問題を有している。
このように、ホイールに空気漏れが生じていると、車両の安全走行はもちろん、使用者への利便性を損なうこともある。このようなホイールの空気漏れによる走行上の不具合や使用者の利便性の低下は、車両を提供する車両メーカーの信頼性低下に繋がる可能性がある。
このため、ホイールを製造するメーカーや車両メーカーは、製造されたホイールの空気漏れの有無を検査する。この検査においては、種々のホイールリーク検査装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2000−74777号公報 特開2011−112477号公報
特許文献1は、ホイールの側面であるディスク側をシールで閉塞して側面側から空気を送り込んで、ホイールのタイヤ装着面からの空気漏れを検出する冶具を開示する。ホイールは、タイヤが装着される際にタイヤと対向するタイヤ装着面(いわゆる円形の外周表面)と、タイヤが装着される際の側面(円盤の開口部)とを有する。ホイールを形成する部材は、主にタイヤ装着面(タイヤ装着面の延長部分)と円盤開口部のフレームである。ホイールの空気漏れは、このタイヤ装着面で問題になる。すなわち、タイヤ装着面に微小な孔などがあると、対や装着面で空気漏れが生じ、タイヤが装着された後でのタイヤの空気圧の減少などが生じてしまう。
このため、特許文献1は、タイヤの側面全体をシールによって密封して、この密封状態に空気を送り込む。すなわち、外周のタイヤ装着面と側面のシールによって、ホイールの開口部が密封される状態となる(タイヤが装着される場合と逆の状態)。密封された開口部は、タイヤ装着面に孔などが無い限り、空気漏れを生じさせることが無い。特許文献1の技術は、このようにホイールの開口部を密封した状態でホイールを水に浸すなどで、タイヤ装着面からの空気漏れを、目視で確認する(例えば、泡が発生する)。すなわち、特許文献1の技術は、タイヤ装着面の外側(開口部側であって、実際にタイヤが装着される場合のタイヤ空気層ではない領域)から、タイヤ装着面の内側(実際にタイヤが装着されてタイヤ空気層となる領域)に漏れる空気を検出する。この結果、特許文献1の技術は、ホイールのタイヤ装着面の空気漏れを検査できる。
しかしながら、目視での検査であることで、検査精度のばらつきが大きい問題を有している。例えば、ホイールのタイヤ装着面からの空気漏れではなく、シールからの空気漏れを検出してしまい、本来は正常なホイールを異状として判断してしまう問題もある。特に、ホイール側面の開口部を確実に密封することは難しく、シールやシール装着部からの空気漏れによって、異状が誤認される問題がある。このように、目視での検査では、検査精度のばらつきが大きくなってしまう問題がある。
加えて、特許文献1の技術は、ホイールの側面である開口部に空気が充填された上でタイヤ装着面からの空気漏れを検出する。ホイールのタイヤ装着面に存在するかも知れない微小な孔による空気漏れの量は、密封されたホイールの開口部の空気量に比較して極めて少ない。このため、密封空間の空気圧変化に基づいて、タイヤ装着面からの空気漏れを検出することは非常に難しい。このように、目視のみならず、圧力変化を検出することでの検査も、検査精度のばらつきが大きくなってしまう問題がある。
特許文献2は、ホイールのタイヤ装着面の一部にシール冶具を押し当てて、タイヤ装着面の内側から空気を付与して、タイヤ装着面の外側(ホイールの側面である開口部)への空気漏れを検出するテスト装置を開示する。すなわち、特許文献1と逆に、ホイールにタイヤが装着される場合のタイヤ空気層から外部への空気漏れを、特許文献2のテスト装置は検出する。すなわち、特許文献2のテスト装置は、タイヤが装着される場合の、ホイールの空気漏れに対応した検査を行える。
しかしながら、特許文献2のテスト装置は、ホイールのタイヤ装着面の一部のみをシールして、当該一部の空気漏れの検査を行うことしかできない。このため、ホイール全体での空気漏れ検査を行うには、このテスト装置を、タイヤ装着面で少しずつずらしながら、全周を検査するしかない。このため、作業が煩雑となったり、作業時間が長くなったりする問題を有している。加えて、作業に不備があれば、検出精度を低下させる問題もある。例えば、テスト装置を、ホイールのタイヤ装着面において少しずつずらす際に、ずらし方を間違えて、全く検査されない部分が生じることもありえる。この場合には、本来は不良として判断されるべきホイールが良品として判断されてしまう可能性もある。
以上のように、従来技術のリーク検査装置には、次のような問題があった。
(1)目視に頼ることでの、検査精度のばらつき発生。
(2)供給する空気量と漏れ出る空気量との差が大きすぎることでの、空気漏れ検出の困難性。
(3)部分検出による、検出精度の低下。
本発明は、これらの課題に鑑み、検出精度のばらつきを防止しつつ、短時間で確実に空気漏れを検査する、ホイールリーク検査装置を、提供する。
上記課題に鑑み、本発明のホイールリーク装置は、ホイールのタイヤ装着面の外周の一部を覆う第1密封部材と、
前記タイヤ装着面の外周の残部を覆う第2密封部材と、
前記第1密封部材および前記第2密封部材を密封可能に結合する結合部材と、
前記第1密封部材および前記第2密封部材の結合によって形成される、前記タイヤ装着面の外周の密封空間に空気を注入する注入部と、を備え、
前記第1密封部材および前記第2密封部材のそれぞれは、金属および合金の少なくとも一方で形成され、
前記密封空間は、タイヤ装着面の全周において形成されて、前記タイヤ装着面と共に外部から密封されたタイヤ装着面全周に渡る空間を形成し、
前記密封空間の空気圧を測定する測定部を、更に備え
前記測定部は、注入される空気圧である注入空気圧と前記密封空間の実際の空気圧である実空気圧と、のそれぞれを測定し、前記注入空気圧および前記実空気圧との、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、前記ホイールが空気漏れを検出する。
本発明のホイールリーク検査装置は、ホイールのタイヤ装着面の内側(タイヤが装着されて生じるタイヤ空気層側)からタイヤ装着面の外側(ホイールの開口部側)への空気漏れを検出するので、より実際に近い空気漏れを高い精度で検出できる。加えて、空気圧の変化に基づいて、空気漏れを検出するので、目視確認に比較して、確実に空気漏れを検出できる。
また、本発明のホイールリーク検査装置は、タイヤ装着面の全周を一度に検査できるので、検査ミスを防止でき、検査時間や検査の手間も短縮できる。更に、本発明のホイールリーク検査装置は、タイヤ装着面の外周を覆う密封部材内部を、充填することで、密封空間の空気量を減少させることができる。この結果、密封空間の空気量とタイヤ装着面から漏れる空気量との差が従来技術よりも小さくなり、検出精度を高めることができる。
以上があいまって、本発明のホイールリーク検査装置は、高い精度でホイールの空気漏れを検出できる。
本発明の実施の形態1におけるホイールの斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置の正面図である。 本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置の正面図である。 本発明の実施の形態1における第1密封部材が取り付けられたホイールの側面図である。 本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における第1密封部材の断面図である。 本発明の実施の形態2におけるホイールリーク検査装置の正面図である。 本発明の実施の形態2における結合部材の正面図である。 本発明の実施の形態2における結合部材の斜視図である。 本発明の実施の形態3におけるホイールリークの検査冶具の模式図である。
本発明の第1の発明に係るホイールリーク検査装置は、ホイールのタイヤ装着面の外周の一部を覆う第1密封部材と、
前記タイヤ装着面の外周の残部を覆う第2密封部材と、
前記第1密封部材および前記第2密封部材を密封可能に結合する結合部材と、
前記第1密封部材および前記第2密封部材の結合によって形成される、前記タイヤ装着面の外周の密封空間に空気を注入する注入部と、を備え、
前記第1密封部材および前記第2密封部材のそれぞれは、金属および合金の少なくとも一方で形成され、
前記密封空間は、タイヤ装着面の全周において形成されて、前記タイヤ装着面と共に外部から密封されたタイヤ装着面全周に渡る空間を形成し、
前記密封空間の空気圧を測定する測定部を、更に備え
前記測定部は、注入される空気圧である注入空気圧と前記密封空間の実際の空気圧である実空気圧と、のそれぞれを測定し、前記注入空気圧および前記実空気圧との、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、前記ホイールが空気漏れを検出する。
この構成により、ホイールリーク検査装置は、ホイールのタイヤ装着面からホイールの内側に漏れ出る空気漏れを検出できる。この構成により、ホイールリーク検査装置は、実際にホイールにタイヤが装着されたと同じ状態による密封空間を形成できる。この密封空間によって、ホイールそのものに存在する空気漏れを検出できる。この構成により、ホイールリーク検査装置は、自動で空気漏れを検査できる。この構成により、密封空間の空気漏れを、空気圧の変化に基づいて、検出できる。
本発明の第3の発明に係るホイールリーク検査装置では、第1又は第2の発明に加えて、密封空間の大半を占有可能な占有部材を、更に備える。
この構成により、密封空間の空気量を減らすことができ、漏れ出る空気による空気圧変化が検出されやすくなる。
本発明の第4の発明に係るホイールリーク検査装置では、第3の発明に加えて、占有部材は、第1密封部材および第2密封部材のそれぞれに装着されている。
この構成により、占有部材の装着が容易である。
本発明の第5の発明に係るホイールリーク検査装置では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、注入部は、所定の空気圧に基づいて、密封空間に空気を注入する。
この構成により、密封空間の空気漏れを、空気圧の変化に基づいて、検出できる。
本発明の第8の発明に係るホイールリーク検査装置では、第7の発明に加えて、測定部は、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つが、所定値以上である場合に、ホイールが空気漏れを生じさせているとして、判断する。
この構成により、測定部は、高い精度で、空気漏れを検出できる。
本発明の第10の発明に係るホイールリーク検査装置では、第9の発明に加えて、結合部材は、結合部分において、タイヤ装着面の外周に沿って延伸する延伸部分を備える。
この構成により、密封度が更に高まる。
本発明の第11の発明に係るホイールリーク検査装置では、第10の発明に加えて、延伸部分は、タイヤ装着面が有する溝に挿入される。
この構成により、密封度が更に高まる。
本発明の第12の発明に係るホイールリーク検査装置では、第1から第11のいずれかの発明に加えて、第1密封部材および第2密封部材の間を接続する第3密封部材を更に備える。
この構成により、ホイールリーク検査装置は、様々なホイールにフレキシブルに対応できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
(全体概要)
まず、ホイールリーク検査装置の全体概要を説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるホイールの斜視図である。ホイール100は、二輪車や四輪車(もちろん、これ等以外の車両にも)などの車両に必要となるタイヤを装着する。ホイール100は、ゴムなどで形成されるいわゆるタイヤを装着するタイヤ装着面101と側面102を有する。また、タイヤ装着面101には、周囲よりも更に凹んでいる凹み103が備わる。凹み103は、タイヤが装着された後で、空気を収容する空間となったり(チューブレスタイヤの場合)、チューブを収容する空間となったり(チューブタイヤの場合)する。
このホイール100において、タイヤ装着面101に微細な孔や裂け目などが生じていると、タイヤを装着した後で空気漏れが生じてしまうことになる。タイヤ装着面101での空気漏れは、タイヤのパンクや空気漏れと異なり、車両に装着された後では困難である。このため、ホイール100のリーク検査が重要であり、特に、このタイヤ装着面101(もちろん、これに繋がる部分も含めて)のリーク検査が重要である。
図2は、本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置の正面図である。図3は、本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置の正面図である。図2は、ホイールリーク検査装置1がまだ分離している状態(ホイール100への装着前の状態)を示しており、図3は、ホイールリーク検査装置1が、ホイール100に装着された後の状態を示している。
ホイールリーク検査装置1は、第1密封部材2、第2密封部材3、結合部材4および注入部5を備える。第1密封部材2と第2密封部材3は、分離した状態であって、ホイール100の外周に装着されることで、ホイールリーク検査装置1が、使用状態となる。すなわち、図2は、第1密封部材2と第2密封部材3が分離してホイール100の外側に近接している状態を示し、図3は、第1密封部材2と第2密封部材3とがホイール100の外周に取り付けられた状態を示している。
第1密封部材2は、ホイール100のタイヤ装着面101の外周の一部を覆う。第2密封部材3は、ホイール100のタイヤ装着面101の外周の残部を覆う。ここで、第2密封部材3が残部を覆うとの意味は、第1密封部材2と第2密封部材3以外の部材を許容しないことではなく、ホイール100の形状や大きさ、ホイールリーク検査装置1の仕様に応じて、他の密封部材(第3密封部材)が用いられてタイヤ装着面101の外周が覆われてもよい。
結合部材4は、第1密封部材2と第2密封部材3とを密封可能に結合する。第1密封部材2と第2密封部材3とは、ホイール100のタイヤ装着面101の外周を覆うので、2箇所で結合される。このため、ホイールリーク検査装置1は、2つの結合部材4を備える。結合部材4は、第1密封部材2と第2密封部材3とを結合する。
第1密封部材2は、タイヤ装着面101の外周の一部を覆うことで、この覆っている部分でタイヤ装着面101の外周を密封する。第2密封部材3は、タイヤ装着面101の外周の残部を覆うことで、この覆っている部分でタイヤ装着面101の外周を密封する。結合部材4は、第1密封部材2と第2密封部材3の対向部分を接続するので、結合部材4は、第1密封部材2と第2密封部材3との大綱部分を密封する。これらの結果、結合部材4で結合された第1密封部材2と第2密封部材3とは、タイヤ装着面101の外周を完全に密封する。この密封によって、タイヤ装着面101の外周に外界から遮断された密封空間6(図2,3では、内部であるので明確に図示されない)が、形成される。この密封空間6は、タイヤが装着された後の、タイヤの中の空気層を模している。すなわち、第1密封部材2および第2密封部材3は、結合部材4による結合によって、タイヤ装着面101の全周において、タイヤ装着面101と共に外部から密封された密封空間6を形成する。
注入部5は、この密封空間6に空気を注入する。密封空間6は、密封された空間であるので、空気が注入されれば、注入された空気を収容して維持できる。タイヤ装着面101の外周は第1密封部材2と第2密封部材3とによって密封されて覆われている。このため、密封空間6に注入された空気は、タイヤ装着面101に微細な孔や亀裂などが生じていない限りは、密封区間6から漏れ出さない。仮に、タイヤ装着面101に微細な孔や亀裂が生じている場合には、密封区間6に注入された空気は、これらの孔や亀裂から漏れ出す(リークする)。この空気の漏れ出しによって、密封空間6の空気圧が変化する。ホイールリーク検査装置1は、この密封空間6の空気圧の変化に基づいて、ホイール100の空気漏れを検査する。注入部5は、所定の空気圧に基づいて空気を密封空間6に注入するので、注入後の密封空間6の空気圧がこの所定の空気圧よりも低くなっていれば、ホイールリーク検査装置1は、ホイール100が空気漏れを生じさせていると判断する。
このとき、密封空間6は、ホイール100のタイヤ装着面101の外側の全周において形成されているので、空気漏れは、タイヤ装着面101からしか生じ得ない。このため、密封空間6の空気圧の変化に基づく空気漏れの検出は、ホイール100の空気漏れである。加えて、タイヤ装着面101からホイール100の内側に向けた空気漏れが検出されることになるので、車両にタイヤが装着された場合に生じるホイール100からの空気漏れと同じ状態を検出できる。
以上のように、本発明のホイールリーク検査装置1は、タイヤが車両に装着され場合でのホイールからの空気漏れと同じ状態を再現しつつ、ホイール100の空気漏れを確実に検出できる。従来技術のように、ホイールの側面を密封して、側面(ホイールの内側)からタイヤ装着面101への空気漏れを検査するよりも、本発明のホイールリーク検査装置1は、より実際に即した空気漏れを検出できる。
特に、ホイール100のタイヤ装着面101に生じている孔や亀裂において、タイヤ装着面101からホイール100の内側(装着されるタイヤ側ではなく、ホイール側)へ空気を通しやすい孔や亀裂もあれば、ホイール100の内側からタイヤ装着面101へ空気を通しやすい孔や亀裂もある。従来技術のように、ホイール側面を密封してホイール100の内部からタイヤ装着面101に向けて漏れる空気を検出する装置では、前者のような孔や亀裂を検出しにくい可能性がある。しかしながら、実際に車両に装着されて使用される場合には、前者の孔や亀裂が、後者の孔や亀裂よりも問題である。従来技術では、このような実際の使用に対応した空気漏れの検出が難しいことでの問題もあった。本発明のホイールリーク検査装置1は、前者の孔や亀裂からの空気漏れを確実に検出できるので、従来技術のように、実際の使用になってから問題が露出されることもない。
(検査メカニズム)
ホイールリーク検査装置1によるホイールの空気漏れの検査メカニズムについて説明する。
まず、ホイール100の外周に、第1密封部材2と第2密封部材3とが取り付けられる。まずは、図2に示されるように、ホイール100のタイヤ装着面101の一部に第1密封部材2が近づけられる。次いで、まずホイール100に第1密封部材2が取り付けられる。図4は、本発明の実施の形態1における第1密封部材が取り付けられたホイールの側面図である。第1密封部材2は、ホイール100のタイヤ装着面101に合わせて取り付けられる。次いで、第1密封部材2によって覆われていないタイヤ装着面101に、第2密封部材3が取り付けられる。このとき、結合部材4が、第1密封部材2と第2密封部材3の接続部分に設置されて、第1密封部材2と第2密封部材3とを結合する。
第1密封部材2と第2密封部材3とが結合部材4で結合されると、図3に示されるように、ホイール100のタイヤ装着面101の外周の全てが覆われる。この結果、第1密封部材2、第2密封部材3およびタイヤ装着面101によって密封された密封空間6が形成される。この密封空間6は、タイヤ装着面101の外周に沿って形成される。
注入部5は、密封空間6に空気を注入する。このため、ホイールリーク検査装置1は、空気の注入に必要な部材や空気漏れを検出する部材を更に備える。図5は、本発明の実施の形態1におけるホイールリーク検査装置のブロック図である。図5は、これらの種々の部材を備えたホイールリーク検査装置1を示している。
制御部10は、ホイールリーク検査装置1のホイール側の主たる部材である第1密封部材2などと別に設けられ、密封空間6への空気の注入や空気圧の測定などを行なうコントローラーである。制御部10は、注入制御部11と測定部12とを備えている。また、注入制御部11は、注入部5と空気管路8で接続されている。
注入制御部11は、空気管路8に空気を送り込むことで、注入部5を介して密封空間6に空気を送り込む。このとき、注入部5は、注入制御部11より所定の空気圧の空気を受ける。これにより、注入部5は、所定の空気圧に基づいて、密封空間6に空気を注入する。この結果、密封空間6は、所定の空気圧を有するようになる。注入制御部11は、例えばポンプなどで構成されれば良い。
測定部12は、密封空間6の空気圧を測定する。測定部12も、空気管路8と接続されており、この空気管路8との接続によって密封区間6の空気圧を測定できる。このように、注入部5は、注入制御部11の制御により、所定の空気圧の空気を注入し、測定部12は、密封空間6の空気圧を測定する。
ここで、測定部12は、注入部5から注入される際の空気圧である注入空気圧と、密封空間6における実際の空気圧である実空気圧とのそれぞれを測定する。更に、測定部12は、注入空気圧と実空気圧との、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、ホイール100の空気漏れを検出する。
このため、測定部12は、密封空間6に空気が注入されて、所定時間経過後に実空気圧を測定する。測定部12は、注入空気圧と実空気圧との差分値を測定する。この差分値が所定値以上である場合には、ホイール100が空気漏れを生じさせているとして判断する。注入空気圧に比較して、実空気圧が所定値以上低い状態であれば、ホイール100から空気が漏れたためであると考えられるからである。
あるいは、測定部12は、注入空気圧と実空気圧との差分率を測定し、この差分率が所定値以上である場合には、ホイール100が空気漏れを生じさせているとして判断する。差分率が所定値以上である場合には、ホイール100(特に、タイヤ装着面101)から空気が漏れだして実空気圧が下がったと考えられるからである。
あるいは、測定部12は、注入空気圧と実空気圧の圧力比を測定し、この圧力比が所定値以上である場合には、ホイール100が空気漏れを生じさせているとして判断する。圧力比が所定値以上である場合は、実空気圧が注入空気圧と異なってきていることを示している。異なってきていることは、当然ながら、ホイール100(特に、タイヤ装着面101)から空気が漏れだして実空気圧が下がったと考えられる。
このように、測定部12は、密封空間6に所定の注入空気圧で空気が注入された後の実空気圧の測定によって、ホイール100の空気漏れを検出できる。特に、測定部12は、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づくことで、確実に空気漏れを検出できる。
なお、差分値、差分率および圧力比のいずれが採用されるかは、経験則やホイールリーク検査装置1の仕様に応じて定められればよい。例えば、注入空気圧と実空気圧の絶対値が非常に小さい場合には、差分値や差分率も非常に小さくなりがちであるので、この場合には、測定部12は、圧力比に基づいて、空気漏れを検出する。あるいは、注入空気圧と実空気圧の絶対値が大きい場合には、圧力比では十分な値が生じにくいこともある。この場合には、測定部12は、差分値および差分率の少なくとも一方に基づいて、空気漏れを検出する。もちろん、これらは一例であり、必ずしもこの通りの基準で検出する必要があるわけではない。
また、検査対象となるホイール100の種類、大きさ、特性に応じて、測定部12は、差分値、差分率および圧力比のいずれかを選択すればよい。もちろん、差分値、差分率および圧力比のそれぞれは例示であり、これらと結果的には同義である指標が用いられることでもよい。あるいは、空気漏れの証明となる他の指標が用いられることでもよい。
また、空気の注入から実空気圧の測定を行なうまでの時間(以下、「経過時間」という)は、経験則や仕様に応じて定められればよい。ホイール100に微細な孔や亀裂が存在する場合に、ホイール100からの空気漏れに時間が掛かると考えられる場合には、経過時間は、長く設定されることが好適である。
差分値、差分率および圧力比における所定値は、経験則や仕様に応じて定められれば良い。例えば、ホイール100のリーク検査の精度をより厳しくする必要がある場合には、差分値、差分率および圧力比における所定値を小さく設定する。わずかな差分値が生じても、測定部12は、ホイール100が空気漏れを生じさせていると判断できるので、より厳しく空気漏れを検出できる。
一方、差分値などにおける所定値を小さくしすぎると、ホイール100に空気漏れがないにも係らず、検査の誤差によって生じる圧力変化をホイール100の空気漏れとして判断してしまうこともありえる。このような判断は、大量の不良ホイール(本来は良品であるにも係らず)を発生させてしまうので、好ましくない。このような問題を防止するために、差分値などにおける所定値は、一定値以上となるように設定されることが好適である。
いずれにしても、ホイール100に要求される空気漏れの要求値に従って、差分値などにおける所定値が設定されれば良い。測定部12は、ホイール100の種類に応じて異なる所定値を記憶しておき、ホイール100の種類ごとに異なる基準で、空気漏れを判断してもよい。
なお、実施の形態1におけるホイールリーク検査装置1は、ホイール100のタイヤ装着面101の外周を確実に密封しているので、高い精度で、空気漏れを検出できる。
以上のように、実施の形態1におけるホイールリーク検査装置1は、注入空気圧と実空気圧とに基づいて、ホイール100の空気漏れを高い精度で検出できる。
(検出精度向上)
測定部12は、密封空間6の注入空気圧と実空気圧との差分値などに基づいて、ホイール100の空気漏れを検出する。このため、空気漏れがある場合に、注入空気圧と実空気圧との差分値などが大きいことが好ましい。差分値などが大きく生じることで、ホイール100の空気漏れを検出しやすくなるからである。このため、密封空間6に収容される空気量に対する空気漏れで漏れ出る空気量の割合が大きいことが必要である。
ここで、ホイール100のタイヤ装着面101に生じているかもしれない孔や亀裂は、非常に微細である(微細でない孔や亀裂が生じることは、ホイール100の製造工程や製造能力からは考えにくい)。このため、これらの微細な孔や亀裂から漏れる空気量は非常に少ない。このため、密封空間6の空気量が多いと、漏れ出る空気量の割合が非常に小さくなり、測定部12は、検出しにくいこともありえる。
このため、密封空間6は、収容する空気量を少なくすることが好適である。
ホイールリーク検査装置1は、密封空間6の大半を占有可能な占有部材を更に備えることが好適である。図6は、本発明の実施の形態1における第1密封部材の断面図である。図6は、第1密封部材2の断面を示しているが、第2密封部材3も同様の断面形状を有している。
ホイール100のタイヤ装着面101は、タイヤが装着される際の空気層(チューブを含む)となる凹み103を有している。第1密封部材2および第2密封部材3がタイヤ装着面101の外周に装着されると、この凹み103がそのままとなって、凹み103が密封空間6となる。この凹み103は、タイヤが装着される際の空気層に対応するので、相当量の空間となる。すなわち、密封空間6も相当量の空間となる。
図6に示されるように、第1密封部材2は、占有部材21を備える。占有部材21は、密封空間6の大半を占有可能である。図6では、第1密封部材2が、占有部材21を装着している。同様に、第2密封部材3も占有部材31を装着している。これらの結果、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれがタイヤ装着面101の外周に取り付けられることで、占有部材21、31は、凹み103に入り込む。この結果、占有部材21、31が、密封空間6の大半を占有できる。
占有部材21、31が密封空間6の大半を占有することで、密封空間6が収容する空気量を、相対的に減少させることができる。密封空間6が収容する空気量が減少すれば、ホイール100の空気漏れで漏れ出る空気量の密封区間6の空気量に対する相対的な割合が増加する。この結果、空気漏れがある場合の注入空気圧と実空気圧との差分値なども大きくなりやすくなる。この結果、測定部12は、差分値等を検出しやすくなる。差分値等が検出されやすければ、測定部12は、当然に空気漏れを、確実に判断できるようになる。
占有部材21、31は、密封空間6の大半を占有可能であることが好ましいので、占有部材21、31は、凹み103の断面形状に合わせた断面形状を有していることが好適である。例えば、凹み103の断面形状が、台形であれば、占有部材21、31の断面形状も台形であることが好適である。また、占有部材21、31は、凹み103の断面形状の外形に合わせた曲線や屈曲を有していることも好適である。
また、図6では、占有部材21は第1密封部材2に装着され、占有部材31は第2密封部材3に装着されているが、占有部材21、31のそれぞれは、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれと別体であってもよい。占有部材21,31は、その部材のみで構成される。この場合には、まずタイヤ装着面101に占有部材21、31が設置され、その上から第1密封部材2および第2密封部材3が装着される。この結果、密封空間6内部に、占有部材21、31が備わる構成となる。
あるいは、占有部材21、31のそれぞれは、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれと別体であって、占有部材21,31のそれぞれが、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれに貼り付けられる。貼り付けられた後で、第1密封部材2および第2密封部材3が、タイヤ装着面101の外周に取り付けられる。このようにして、密封空間6の大半が、占有部材21、31によって占有されるようになる。
もちろん、図6に示されるように、占有部材21、31のそれぞれは、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれと一体であることも好適である。一体であれば、第1密封部材2および第2密封部材3がタイヤ装着面101に取り付けられるだけで、密封空間6は、占有部材21、31によって占有される。
これらのようにして、占有部材21,31が密封空間6の大半を占有することで、密封空間6の空気量を相対的に減少させて、漏れ出る空気量の割合を高めることができる。結果として、注入空気圧と実空気圧との差分値なども測定しやすい値となり、測定部12は、空気漏れを確実に検出できる。
例えば、漏れ出る空気量が数ccの場合でも、占有部材21、31によって収容する空気量の減少している密封空間6の空気量も100cc程度であるので、数ccの空気漏れであっても、測定部12は、確実に測定できる。
以上のように、実施の形態1におけるホイールリーク検査装置1は、タイヤ装着面101からホイール100の内側に漏れ出る空気漏れを、確実に検出できる。結果として、製造されたホイール100の信頼性が高まり、車両製造や車両使用でのメリットが高まる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、個々の要素の特徴や工夫について説明する。
(第1密封部材および第2密封部材)
第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、金属および合金の少なくとも一方で形成される。第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、ホイール100のタイヤ装着面101の外周を覆う。覆った上で、タイヤ装着面101の外周に密封空間6を形成する。このため、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、高い気密性を実現する必要がある。また、密封空間6の形状と体積を一定に維持する必要もある。加えて、ホイールリークの検査をする作業者が取り扱いしやすいことも重要である。これらを満たすために、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれが、金属および合金の少なくとも一方で形成されることが好ましい。
第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれによって、タイヤ装着面101の外周が覆われる。このため、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、ホイール100の半径に相当する形状と大きさを有していることが好ましい。このため、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、ホイール100の種類ごとに用意される。一般的には、ホイールの直径は、規格で定まっているので、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、この規格で定まっているホイール100の種類ごとに用意されれば良い。
但し、第1密封部材2および第2密封部材3が、ホイール100の外周を全て覆えない場合もありえる。ホイール100の直径や外周の特性などによるからである。この場合には、第1密封部材2および第2密封部材3の間を接続する第3密封部材を、ホイールリーク検査装置1が備えることも好適である。
図7は、本発明の実施の形態2におけるホイールリーク検査装置の正面図である。ホイールリーク検査装置1は、第3密封部材9を更に備える。第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、ホイール100の外周に装着される。このとき、ホイール100との関係で、第1密封部材2および第2密封部材3だけでは、外周に不足することがある。この場合には、第3密封部材9が、第1密封部材2および第2密封部材3の間を接続することも好適である。
この場合には、第3密封部材9の両端(第1密封部材2と第2密封部材3との接続部分)に結合部材4が備わればよい。結合部材4は、第1密封部材2と第3密封部材9とを結合すると共に、第2密封部材3と第3密封部材9とを結合する。この結合によって、第1密封部材2、第2密封部材3および第3密封部材9が、タイヤ装着面101の外周に、密封空間6を形成できる。なお、図7では、2つの第3密封部材9が第1密封部材2と第2密封部材3との間を接続しているが、第1密封部材2および第3密封部材3の形状によっては、一つの第3密封部材9で接続されても良い。あるいは、3以上の第3密封部材9で接続されても良い。
また、図7に示されるとおり、第1密封部材2および第2密封部材3の少なくとも一方は、一部が平坦となっていることも好適である。一部が平坦となっていることで、転がりを防止できて、取扱が容易となるからである。
なお、第1密封部材2および第2密封部材3の第1、第2は、区別を容易とするための符号であり、特段の限定を意図するものではない。もちろん、第1密封部材2および第2密封部材3以外の密封部材を用いることを除外する意図でもない。加えて、第1密封部材2と第2密封部材3とが、同じ部材であることを除外する意図でもない。同じ部材が2つ使用されることで、一方を第1密封部材2、他方を第2密封部材3として区別する場合もある。
第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれは、タイヤ装着面101の外周を覆って密封空間6を形成するので、ホイール100の側面の一部まで到達して覆うことも好適である。この結果、ホイール100の空気漏れが生じる可能性のあるタイヤ装着面101を形成する素材部分の空気漏れが、確実に検出される。
(結合部材)
結合部材4は、第1密封部材2と第2密封部材3(場合によっては、第3密封部材9も)を、密封可能に結合する。第1密封部材2と第2密封部材3の端面(結合の際に対向する面)は、当然に金属や合金である。結合部材4は、この端面と共に、第1密封部材2と第2密封部材3とを結合させる。図8は、本発明の実施の形態2における結合部材の正面図である。図8は、第1密封部材2の端面に、結合部材4が装着されている状態を示している。
結合部材4は、弾力性のある素材で形成される。例えば、ゴム、シリコン、シリコーン、エラストマー、軟性樹脂などの弾力性のある素材が用いられる。結合部材4は、第1密封部材2および第2密封部材3の端面同士を密封させる必要があるからである。
また、結合部材4は、結合部分において第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれよりも、タイヤ装着面101に対して突出している。図8では、結合部材4が、タイヤ装着面101に対して突出している状態が示されている。第1密封部材2は、占有部材21を備えており、タイヤ装着面101に対して突出しているが、結合部材4は、更に突出している。このため、結合部材4は、凹み103の面に近接している。近接することによって、密封度が高まる。
また、結合部材4は、結合部分においてタイヤ装着面101の外周に沿って延伸する延伸部分を有することも好適である。
図9は、本発明の実施の形態2における結合部材の斜視図である。結合部材4は、延伸部分41を有している。延伸部分41は、結合部材4の両端から髭のように垂れ下がっている。延伸部分41は、タイヤ装着面101の両端の溝104に挿入される。ホイール100は、タイヤを装着する都合上、溝104を有している、タイヤの端面の膨らんだ部分を挿入させるためである。延伸部分41は、この溝104に挿入される。挿入されることで、延伸部材41は、この溝104を埋めることができるので、密封空間6の密封度が更に高まる。もちろん、占有部材21と同様に、密封空間6の容量を減少させることができる。
なお、延伸部分41は、結合部材4と一体で形成されるのが好ましいが、別体であって、組み合わされることでもよい。
また、結合部材4は、図9に示されるように、延伸部材41の両端に結合部分が備わることで、一つの部材で、第1密封部材2と第2密封部材3とが対向する2箇所に対応することも好適である。このようにすることで、延伸部材41は、第1密封部材2および第2密封部材3のいずれかと1セットで用いられる。1セットで用いられることで、作業の際の手間が削減され、作業ミスが防止される。
この場合には、図9に示される一つの結合部材4が第1密封部材2とセットで用いられ、もう一つの結合部材4が第2密封部材3とセットで用いられる。2つの結合部材4のそれぞれは、ねじ止めなどで第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれに取り付けられる。結合部材4を取り付けた第1密封部材2および第2密封部材3は、相互に対向する部分は、結合部材4の本体部分同士が接触する。また、延伸部分41は、第1密封部材2および第2密封部材3のそれぞれが、ホイール100のタイヤ装着面101に装着される際に、ホイール100の溝104に挿入される。これらの結合部材4の装着によって、第1密封部材2および第2密封部材3は、タイヤ装着面101の外周を確実に密封できる。結果として、密封空間6は、ホイール100そのものの空気漏れ以外での空気漏れを生じさせないようにできる。
以上のように、実施の形態2におけるホイールリーク検査装置1は、密封空間6の密封度を向上させて、高い精度で、ホイール100の空気漏れを検出できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、実施の形態1、2で説明したホイールリーク検査装置1を使用したホイールリーク検査方法について説明する。
図10は、本発明の実施の形態3におけるホイールリークの検査冶具の模式図である。冶具50は、実施の形態1、2で説明されたホイールリーク検査装置1を備え、作業者がホイール100を設置して、ホイールリーク検査を実施する。ホイールリーク検査装置1の構成や特性は、実施の形態1、2で説明したものと同様である。すなわち、第1密封部材2、第2密封部材3、結合部材4および注入口5を備え、測定部12も冶具50に備わっている。
作業者は、検査対象となるホイール100をこの冶具に設置する。検査対象となるホイール100の種類は様々であるので、冶具50は、ホイール100の種類に対応可能である。例えば、冶具50が備えるホイール100の設置部分は、その直径を可変である。
作業者は、冶具50にホイール100が設置された後で、ホイール100の外周に、第1密封部材2および第2密封部材3を装着する。次いで、結合部材4を用いて、第1密封部材2と第2密封部材3とを結合する。この結合によって、ホイール100のタイヤ装着面101の外周を密封し、密封空間6を形成する。
次いで、作業者は、密封空間6に注入部5を介して、所定の空気圧である注入空気圧により空気を注入する。空気が注入されてから所定時間経過後に、作業者は、密封空間の実際の圧力である実空気圧を測定する。測定においては、実施の形態1で説明した測定部12を用いる。測定部12は、注入空気圧と実空気圧の差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、ホイール100の空気漏れを検出する。例えば、測定部12は、空気漏れと判断できる差分値などを検出した場合には、作業者に通知する。通知は、音声、光、データ、振動などの種々の手段が用いられる。これらの測定部12での検出は、自動で行なわれるので、作業者の目視に頼ることが無く、精度の高い検査ができる。
作業者は、通知を受けて、空気漏れを生じさせているホイール100を、不良品として選別する。このとき、作業者が選別を行っても良いし、自動で選別されても良い。もちろん、ホイール100の冶具50への設置や、第1密封部材2などの装着工程も、自動で行われても良い。
このように、装着する工程、結合する工程、注入する工程、測定する工程、検出する工程によって、ホイールリーク検査方法が実行される。
なお、測定部12での注入空気圧と実空気圧との比較によって、空気漏れの懸念が検出された場合には、水中での空気漏れ確認などの別の検査が追加的に行われても良い。
なお、実施の形態1〜3で説明されたホイールリーク検査装置、ホイールリーク検査方法は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 ホイールリーク検査装置
2 第1密封部材
3 第2密封部材
4 結合部材
5 注入口
6 密封区間
8 空気管路
9 第3密封部材
50 冶具
100 ホイール
101 タイヤ装着面
102 側面
103 凹み
104 溝

Claims (10)

  1. ホイールのタイヤ装着面の外周の一部を覆う第1密封部材と、
    前記タイヤ装着面の外周の残部を覆う第2密封部材と、
    前記第1密封部材および前記第2密封部材を密封可能に結合する結合部材と、
    前記第1密封部材および前記第2密封部材の結合によって形成される、前記タイヤ装着面の外周の密封空間に空気を注入する注入部と、を備え、
    前記第1密封部材および前記第2密封部材のそれぞれは、金属および合金の少なくとも一方で形成され、
    前記密封空間は、タイヤ装着面の全周において形成されて、前記タイヤ装着面と共に外部から密封されたタイヤ装着面全周に渡る空間を形成し、
    前記密封空間の空気圧を測定する測定部を、更に備え
    前記測定部は、注入される空気圧である注入空気圧と前記密封空間の実際の空気圧である実空気圧と、のそれぞれを測定し、前記注入空気圧および前記実空気圧との、差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、前記ホイールが空気漏れを検出する、ホイールリーク検査装置。
  2. 前記密封空間の大半を占有可能な占有部材を、更に備え、
    前記占有部材は、前記タイヤ装着面の凹みの断面形状に合わせた断面形状を有する、請求項1記載のホイールリーク検査装置。
  3. 前記占有部材は、前記第1密封部材および前記第2密封部材とは別体であり、前記占有部材が前記タイヤ装着面に設置されてから、前記第1密封部材および前記第2密封部材が設置される、請求項2記載のホイールリーク検査装置。
  4. 前記注入部は、所定の空気圧に基づいて、前記密封空間に空気を注入する、請求項1からのいずれか記載のホイールリーク検査装置。
  5. 前記測定部は、前記差分値、前記差分率および前記圧力比の少なくとも一つが、所定値以上である場合に、前記ホイールが空気漏れを生じさせているとして、判断する、請求項1記載のホイールリーク検査装置。
  6. 前記結合部材は、結合部分において、前記タイヤ装着面の外周に沿って延伸する延伸部分を備える、請求項記載のホイールリーク検査装置。
  7. 前記延伸部分は、前記タイヤ装着面が有する溝に挿入される、請求項記載のホイールリーク検査装置。
  8. 前記第1密封部材および前記第2密封部材の間を接続する第3密封部材を更に備える、請求項1からのいずれか記載のホイールリーク検査装置。
  9. 請求項1からのいずれか記載のホイールリーク検査装置を使用するホイールリーク検査方法であって、
    ホイールの外周に、前記第1密封部材および前記第2密封部材を装着する工程と、
    前記第1密封部材および前記第2密封部材を結合する工程と、
    前記注入部より、前記密封空間に所定の空気圧である前記注入空気圧で空気を注入する工程と、
    前記密封空間の圧力である前記実空気圧を測定する工程と、
    前記注入空気圧および前記実空気圧との差分値、差分率および圧力比の少なくとも一つに基づいて、前記ホイールの空気漏れを検出する工程と、を備えるホイールリーク検査方法。
  10. 前記差分値、前記差分率および前記圧力比の少なくとも一つが、所定値以上である場合に、前記ホイールが空気漏れを生じさせていると判断する工程を、更に備える、請求項記載のホイールリーク検査方法。
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