JP5877871B2 - 金属管の端部防蝕構造及びそれに用いられる被覆カバー - Google Patents

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Description

本発明は、水道管やガス管或いはケーブル類を挿通する保護管などとして用いられる金属管の端部防蝕構造及びそれに用いられる被覆カバーの改良に関する。
従来の金属管の端部防蝕構造では、モルタルライニングや粉体塗装等によって内周面に防蝕被覆層が形成されている金属管の端部(切断端部)に、当該金属管の金属部(防蝕被覆層を除く金属管体)の端面を覆う端面カバー部と金属部の外周面における端面側部位を覆う外側筒状カバー部とを備えた被覆カバーが管軸芯方向から嵌合装着され、この被覆カバーの端面カバー部の内面と前記金属管の端面との対向面間には、金属管の金属部の端面(切断端面)を覆う状態でゴム系接着剤が設けられている(特許文献1参照)。
実開平7−22198号公報
従来の金属管の端部防蝕構造では、金属管とこれの端部に嵌合装着された被覆カバーとを接合(接着)するためのゴム系接着剤を利用して、金属管の金属部の端面を被覆することができるから、金属部の端面の腐食を防止することができるとともに、金属部の端面に切断による凹凸が発生していても、この凹凸をゴム系接着剤により吸収することができ、防蝕不良の発生を抑制することができる利点がある。
しかし、前記金属管の切断端部に外装された被覆カバーの端面カバー部の内周縁が、金属部と防蝕被覆層との境界相当位置で自由端に構成され、この端面カバー部の内周縁と金属部の端面との間に径方向内方に向かって開口する円環状開口が形成されているため、前記被覆カバーの端面カバー部と金属管の端面との対向面間に設けられたゴム系接着剤の一部が、被覆カバーの嵌合装着時における押圧操作に連れて前記円環状開口から径方向内方に向かって管路側に大きくはみ出し易い。
そして、前記ゴム系接着剤の一部が金属管の防蝕被覆層の内周面よりも径方向内方に大きくはみ出した場合、例えば、前記金属管が水道管の場合には、管路内にはみ出したゴム系接着剤のはみ出し部が水流で振動して被覆カバーの離脱を誘発する可能性があり、また、前記金属管がケーブル類を挿通する保護管の場合には、管路内にはみ出したゴム系接着剤のはみ出し部に挿通されるケーブル類の先端が引っ掛かる不都合がある。
そのため、金属管の端部に被覆カバーを嵌合装着したのち、この被覆カバーの端面カバー部の内周縁と金属部の端面との間に形成されている円環状開口から径方向内方にはみ出したゴム系接着剤のはみ出し部をカッター等で除去しなければならず、その除去作業に多くの手間を要していた。
また、前記被覆カバーの端面カバー部と金属管の端面との対向面間に設けられたゴム系接着剤の径方向寸法を、金属管の金属部の径方向の厚み寸法よりも短くして、径方向内方へのゴム系接着剤のはみ出しを抑制することが考えられるが、前記金属管の種類によって径方向の厚みが異なり、例えば、水道管の場合では、内面モルタルライニングの1種管と3種管、内面粉体塗装の1種管と3種管等の種類によって径方向の厚みが異なるため、ゴム系接着剤の径方向寸法を金属管の種類に応じて変える必要性があり、作業の煩雑化を招来する不都合がある。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、前記被覆カバーの端面カバー部と金属管の端面との対向面間に設けられたゴム系接着剤の一部が、被覆カバーの嵌合装着時における押圧操作によって管路内に大きくはみ出すことを抑制して、金属管の端部(切断端部)に対する防蝕処理を能率良く確実に行うことのできる金属管の端部防蝕構造及びそれに用いられる被覆カバーを提供する点にある。
本発明による被覆カバーの特徴構成は、内周面に防蝕被覆層が形成されている金属管の端面より管軸芯方向の外側で、当該端面の少なくとも金属部を覆う端面カバー部と、前記金属管の外径以上の内径で構成され、前記金属管の外周面における前記端面の側の部位を覆う外側筒状カバー部と、前記端面カバー部のうち前記端面に向く内面から突出形成され、前記端面より前記管軸芯方向の外側に配置される内側筒状カバー部と、前記端面カバー部から遠ざかる一端側ほど小径となるテーパー状の外面を有する挿入ガイド部と、を備え、前記外側筒状カバー部と前記端面カバー部と前記内側筒状カバー部とで形成される環状凹部内に接着剤が設けられている点にある。また、本発明による金属管の端部防蝕構造の徴構成は、内周面に防蝕被覆層が形成されている金属管の端部に、当該金属管の端面より管軸芯方向の外側で当該端面の少なくとも金属部覆う端面カバー部と、前記金属管の外径以上の内径で構成され、前記金属管の外周面における前記端面の側の部位を覆う外側筒状カバー部と、前記端面カバー部のうち前記端面に向く内面から突出形成され、前記端面より前記管軸芯方向の外側に配置される内側筒状カバー部と、前記端面カバー部から遠ざかる一端側ほど小径となるテーパー状の外面を有する挿入ガイド部とを備えた被覆カバーが前記管軸芯方向から着され、前記外側筒状カバー部と前記端面カバー部と前記内側筒状カバー部とで形成される環状凹部内に接着剤が設けられている点にある。
上記構成によれば、属管の端部に対して被覆カバーを管軸芯方向から押し込み操作して着したとき、この被覆カバーの端面カバー部の内面と金属管の端面との対向面間に設けられた着剤が挟圧されるが、この着剤の径方向内方への移動は、側筒状カバー部で阻止され
したがって、側筒状カバー部と端面カバー部及び内側筒状カバー部とで形成される環状凹部内に充満する着剤で金属管の金属部(防蝕被覆層を除く金属管体)の端面を確実に被覆しながらも、着剤の一部が管路側に大きくはみ出すことを抑制することができ、金属管の端部(切断端部)に対する防蝕処理を能率良く確実に行うことができる。さらに、被覆カバーが嵌合装着されている金属管を他の受口管部に挿入接続するとき、被覆カバーに一体形成された挿入ガイド部のテーパー状外面によって負荷の少ない状態でスムーズに挿入接続することができる。
また、属管の種類によって、被覆カバーの内側筒状カバー部の内径が金属管の防蝕被覆層の内径よりも大きく、防蝕被覆層の外径よりも小さくなっている場合は、内側筒状カバー部の先端が防蝕被覆層の端面より管軸芯方向の外側に配置され着剤の径方向内方へのはみ出し移動を効果的に抑制することができる。
また、属管の種類によって、被覆カバーの内側筒状カバー部の内径が金属管の防蝕被覆層の外径よりも大きくなっている場合では、金属管の防蝕被覆層の内周面と被覆カバーの内側筒状カバー部の内周面との間の環状開口が管軸芯方向に向かって開口し、且つ、着剤の一部を内側筒状カバー部の外周面(径方向外方側の周面)に沿って管軸芯方向側に移動案内するため、着剤の一部が防蝕被覆層の内周面に接着して径方向内方への移動に対する抵抗となり、従来に比して着剤の一部が内側筒状カバー部の内周面(径方向内方側の周面)よりも径方向内方側に大きくはみ出し移動することを効果的に抑制することができる。
他の特徴構成は、前記外側筒状カバー部の内周面と前記金属管の外周面との間の一部の領域に、前記接着剤を入り込ませてある点にある。本構成によれば、金属管の端部に対して被覆カバーを管軸芯方向から押し込み操作して嵌合装着したとき、接着剤の一部が、被覆カバーの外側筒状カバー部の内周面と金属管の外周面との間に入り込むから、金属管の外周面の端縁が切断時に損傷して地肌が露出していても接着剤で被覆することができ、金属管の切断端部に対する防蝕処理をより確実に行うことができる。
他の特徴構成は、前記端面カバー部の内面と前記外側筒状カバー部の内周面とで形成される環状の入隅部が傾斜面又は弧状面に形成されている点にある。本構成によれば、金属管の端部に対して被覆カバーを管軸芯方向から押し込み操作して嵌合装着したとき、被覆カバーの端面カバー部の内面と外側筒状カバー部の内周面との環状の入隅部を構成する傾斜面又は弧状面により、被覆カバーの端面カバー部と金属管の端面との対向面間に設けられた接着剤の一部が、被覆カバーの外側筒状カバー部の内周面と金属管の外周面との間に効率よく押し込まれるため、金属管の外周面の端縁に対する防蝕処理をより確実、良好に行うことができる。
本願発明の第1実施形態を示す管継手構造の縦断側面図 端部防蝕構造の拡大縦断側面図 (a)、(b)は被覆カバーの半断面図と正面図 (a)〜(d)は4種類のダクタイル鋳鉄管に被覆カバーを嵌合装着したときの要部の拡大縦断側面図
〔第1実施形態〕
図1は、金属管の一例である流体管同士を連通接続する、或いは、流体管と管継手とを連通接続する場合などに用いられる管接続構造の一例を示し、流体管の一例である鋳鉄製(ダクタイル鋳鉄製)の水道管P1の受口管部1に、所定寸法に切断された流体管(切管)の一例である鋳鉄製(ダクタイル鋳鉄製)の水道管P2の挿口管部2が管軸芯方向から伸縮自在に挿入され、前記受口管部1の内周面に形成した周溝1aには、前記挿口管部2の外周面との間を密封するシール材3が装着されている。
前記挿口管部2の外周面と受口管部1の外周面の端部とに亘る部位には、受口管部1の外周面の先端部に突出形成された環状突起1bに対して管軸芯方向から抜止め係合可能な離脱阻止状態で受口管部1の外周面に径方向から当接する係合突起4a及び前記挿口管部2の外周面に径方向から当接する突起4bを備えた分割構造の金属製の連結輪4が、ボルト等の締結具で脱着可能に締付け固定されている。
前記挿口管部2の外周面側における連結輪4に続く部位には、当該連結輪4に形成された環状係止凹部4cに対して径方向外方から係合する離脱阻止突起5aを備えた分割構造の金属製の離脱防止輪5が、ボルト等の締結具で脱着可能に締付け固定され、この離脱防止輪5の内周面に形成した凹部5bには、挿口管部2の外周面に食込み可能な金属製の抜止め部材6が装着されている。
前記受口管部1の内周面及び挿口管部2の内周面には、モルタルライニングや樹脂(エポキシ樹脂系やアクリル樹脂系等)の粉体塗装によって防蝕被覆層が形成されているとともに、前記受口管部1の外周面及び挿口管部2の外周面には、エポキシ樹脂系やアクリル樹脂系等の樹脂塗装による防蝕塗膜層が形成されている。
前記挿口管部2の切断端部に施される端部防蝕構造は、図2〜図4に示すように、当該挿口管部2の少なくとも金属部(防蝕被覆層2Bを除く金属管体の一例であるダクタイル鋳鉄の管体)2Aの端面2aを覆う円環状の端面カバー部7Aと前記挿口管部2の外周面における端面側部位を覆う円筒状の外側筒状カバー部7Bとを備えた合成樹脂製(例えば、高密度ポリエチレン製)の被覆カバー7が管軸芯方向から嵌合装着され、この被覆カバー7の端面カバー部7Aと挿口管部2の金属部2Aの端面2aとの対向面間には、金属部2Aの端面2aを覆う状態でゴム系接着剤8が設けられているとともに、前記被覆カバー7の端面カバー部7Aの内側縁(径方向内方の周縁)には、前記被覆カバー7の嵌合装着時の押し込み操作に連れてゴム系接着剤8の一部を挿口管部2の防蝕被覆層2Bの端面側に向かって管軸芯方向に移動案内する円筒状の内側筒状カバー部7Cが管軸芯方向に沿って一体的に突出形成されている。
前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bと端面カバー部7A及び内側筒状カバー部7Cとにより、挿口管部2の金属部2Aに向かって開口する環状凹部7Dが形成されているとともに、前記被覆カバー7の端面カバー部7Aには、外側筒状カバー部7B及び内側筒状カバー部7Cの存在側とは反対側に管軸芯方向に沿って突出し、且つ、端面カバー部7Aから遠ざかる一端側が挿口管部2の外径よりも小径となるテーパー状の外面7aを備えた裁頭円錐筒状の挿入ガイド部7Eが一体形成されている。
前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、当該被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bが、挿口管部2の金属部2Aの端面2aを通る管径方向に沿った平面上に配置されているとともに、前記環状凹部7D内に装着されたゴム系接着剤8の管軸芯方向長さL1が、前記端面カバー部7Aの内面からの内側筒状カバー部7Cの管軸芯方向長さL2よりも大に構成されている。
前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内径が、挿口管部2の外径よりも大径に構成され、被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内周面と挿口管部2の外周面との間に、前記被覆カバー7の嵌合装着時の押し込み操作に連れてゴム系接着剤8の一部が入り込み可能な環状空隙9が形成されているとともに、前記外側筒状カバー部7Bの内周面と内側筒状カバー部7Cの外周面(径方向外方側の周面)との間の径方向寸法が、装着対象管の種類の中で最大値を示す挿口管部2の金属部2Aの最大径方向厚みよりも少し大に構成されている。
前記被覆カバー7の端面カバー部7Aの内面と外側筒状カバー部7Bの内周面とで形成される環状の入隅部7dが、端面カバー部7Aの内面側に近づくほど小径となる傾斜面に形成され、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7を管軸芯方向から押し込み操作して嵌合装着したとき、前記入隅部7dを構成する前記傾斜面により、被覆カバー7の端面カバー部7Aと挿口管部2の金属部2Aの端面2aとの対向面間に設けられたゴム系接着剤8の一部を、被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内周面と挿口管部2の外周面との間に形成されている前記環状空隙9側に効率よく押し込むように構成してある。
そして、前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内周面と挿口管部2の外周面との間に形成された環状空隙9にゴム系接着剤8の一部を入り込ませることにより、挿口管部2の外周面に施された防蝕塗膜層の端縁が切断時に損傷して地肌が露出していても、この露出する地肌部分を環状空隙9に入り込んだゴム系接着剤8で被覆することができ、挿口管部2の切断端部に対する防蝕処理をより確実に行うことができる。
図4(a)は、水道管P2を構成する内面モルタルライニングのダクタイル鋳鉄管の1種管であり、この1種管の挿口管部2の金属部2Aの厚みt1と防蝕被覆層2Bの厚みt2との合計厚みが最も大きな寸法となるため、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、前記被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bが、金属部2Aの内周面近くの防蝕被覆層2Bの端面に当接する。
そして、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7を管軸芯方向から押し込み操作して嵌合装着したとき、この被覆カバー7の端面カバー部7Aと挿口管部2の切断端面との対向面間に設けられたゴム系接着剤8が挟圧されるが、このゴム系接着剤8の径方向内方への移動は、前記端面カバー部7Aの内側縁から管軸芯方向に沿って突出形成された内側筒状カバー部7Cの外周面(径方向外方側の周面)で阻止され、この内側筒状カバー部7Cの外周面に沿って管軸芯方向に移動案内される。
前記内側筒状カバー部7Cの先端面7b及びゴム系接着剤8の一部が防蝕被覆層2Bの端面に接触し、被覆カバー7の環状凹部7Dと挿口管部2の切断端面とで形成される接着剤充填空間内にゴム系接着剤8を確実に充満させて、挿口管部2の切断端部に対する防蝕処理の確実化を図りながらも、ゴム系接着剤8の一部が径方向内方の管路側に大きくはみ出すことを抑制することができ、挿口管部2の切断端部に対する防蝕処理を能率良く確実に行うことができる。
前記被覆カバー7の嵌合装着前においては、前記環状凹部7D内に装着されたゴム系接着剤8の管軸芯方向長さL1が、前記端面カバー部7Aの内面からの内側筒状カバー部7Cの管軸芯方向長さL2よりも大に構成されている、つまり、前記ゴム系接着剤8の一部が環状凹部7Dから突出する状態に構成されているが、被覆カバー7の押し込み操作に連れてゴム系接着剤8が管軸芯方向で圧縮され、且つ、防蝕被覆層2Bの端面が切断によって多少の凹凸が発生しているので、この凹凸にゴム系接着剤8が入り込み、ゴム系接着剤8の一部が内側筒状カバー部7Cの内周面(径方向内方側の周面)よりも径方向内方側にはみ出し移動することを効果的に抑制することができる。
図4(b)は、水道管P2を構成する内面モルタルライニングのダクタイル鋳鉄管の3種管であり、防蝕被覆層2Bの厚みt2は内面モルタルライニングの1種管と同じであるが、金属部2Aの厚みt1は内面モルタルライニングの1種管よりも薄くなる。
そのため、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、前記被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bが、防蝕被覆層2Bの端面の径方向中間部位に当接する。
図4(c)は、水道管P2を構成する内面エポキシ樹脂粉体塗装のダクタイル鋳鉄管の1種管であり、金属部2Aの厚みt1は内面モルタルライニングの1種管と同じであるが、防蝕被覆層2Bの厚みt2は、内面モルタルライニングの1種管よりもかなり薄くなる。
そのため、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、前記被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bの外周面(径方向外方側の周面)寄り部位が、防蝕被覆層2Bの端面の径方向内方寄りの部位に当接する。
図4(d)は、水道管P2を構成する内面エポキシ樹脂粉体塗装のダクタイル鋳鉄管の3種管であり、金属部2Aの厚みt1は内面モルタルライニングの3種管と同じであり、防蝕被覆層2Bの厚みt2は、内面エポキシ樹脂粉体塗装の1種管と同じである。
そのため、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、前記被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bが、防蝕被覆層2Bの端面よりも径方向内方に少し離間した状態で位置する。
この場合、前記防蝕被覆層2Bの端面と被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bとの間に形成される環状開口が管軸芯方向に向かって開口し、且つ、ゴム系接着剤8の一部を内側筒状カバー部7Cの外周面(径方向外方側の周面)に沿って管軸芯方向側に移動案内するため、ゴム系接着剤8の一部が防蝕被覆層2Bの内周面に接着して径方向内方への移動に対する抵抗となり、従来に比してゴム系接着剤8の一部が内側筒状カバー部7Cの内周面(径方向内方側の周面)よりも径方向内方側に大きくはみ出し移動することを効果的に抑制することができる。
尚、前記水道管P2を構成するダクタイル鋳鉄管の最大外径が、公差範囲内での変動によって前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内径よりも大きくなる可能があるが、この場合、前記被覆カバー7を構成する樹脂の弾性(柔軟性)を利用して少し拡径した状態で挿口管部2の切断端部に対して密着状態で嵌合装着する。
このとき、前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bの内周面と挿口管部2の外周面とが密着しているため、被覆カバー7の端面カバー部7Aと挿口管部2の金属部2Aの端面2aとの対向面間に設けられたゴム系接着剤8の入り込みがないものの、挿口管部2の外周面に施された防蝕塗膜層の端縁が切断時に損傷して地肌が露出している部位の腐食を抑制することができる。
前記ゴム系接着剤8に用いられるゴムの種類としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンポリマー、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴムなどが挙げられる。
また、前記ゴム系接着剤8には通常加硫剤や加硫促進剤が含有されており、この加硫剤や加硫促進剤は、使用するゴムの種類に応じて適宜選択して用いられる。
当該第1実施形態では、前記ゴム系接着剤8としてブチルゴム系接着剤を用い、前記被覆カバー7の環状凹部7Dの内面形状と同一の形状又はそれに近い形状に成形したものを使用した。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、内周面に防蝕被覆層2Bが形成されている金属管2として、鋳鉄製(ダクタイル鋳鉄製)の水道管を例にあげて説明したが、鋼管製の水道管であってもよく、さらに、水道以外の分野の金属管の端部防蝕構造、例えば、金属製のガス管やケーブル類を挿通する保護管などの端部防蝕構造に本発明の技術を適用してもよい。
(2)上述の第1実施形態では、前記被覆カバー7の外側筒状カバー部7Bと端面カバー部7Aと内側筒状カバー部7Cと挿入ガイド部7Eとを樹脂で一体成形したが、この被覆カバー7の材質としては、鋳鉄製(ダクタイル鋳鉄製)の水道管(金属管)よりも耐蝕性に優れた金属材料又は非金属材料で製作してもよい。
(3)上述の第1実施形態では、前記内側筒状カバー部7Cの外周面(径方向外方側の周面)を管軸芯と平行に形成したが、この内側筒状カバー部7Cの外周面を、それの先端面7b側ほど径方向外方側に位置する傾斜面又は径方向内方側に位置する傾斜面に形成してもよい。
(4)上述の第1実施形態では、前記被覆カバー7の端面カバー部7Aの内面と外側筒状カバー部7Bの内周面とで形成される環状の入隅部7dを、端面カバー部7Aの内面に近づくほど小径となる傾斜面に形成したが、この環状の入隅部を、端面カバー部7Aの内面に近づくほど小径となる弧状面又は多角面に形成してもよい。
(5)上述の第1実施形態では、前記被覆カバー7の端面カバー部7Aにテーパー状外面7aを備えた裁頭円錐筒状の挿入ガイド部7Eを一体形成したが、この挿入ガイド部7Eを、円周方向で外面が断続する横断面形状が十字等の放射形状に構成してもよい。
また、前記挿入ガイド部7Eが無く、前記外側筒状カバー部7Bと端面カバー部7A及び内側筒状カバー部7Cとの三要素で被覆カバー7を構成してもよい。
(6)上述の第1実施形態では、前記挿口管部2の切断端部に対して被覆カバー7が所定の嵌合装着状態にあるとき、当該被覆カバー7の内側筒状カバー部7Cの先端面7bを、挿口管部2の金属部2Aの端面2aを通る管径方向に沿った平面上に配置したが、この内側筒状カバー部7Cの先端面7bを、挿口管部2の金属部2Aの端面2aを通る管径方向に沿った平面に対して管軸芯方向に少し偏位した位置に配置してもよい。
(7)上述の第1実施形態では、前記外側筒状カバー部7Bの内周面と内側筒状カバー部7Cの外周面(径方向外方側の周面)との間の径方向寸法を、装着対象管の種類の中で最大値を示す挿口管部2の金属部2Aの最大径方向厚みよりも少し大に構成したが、この外側筒状カバー部7Bの内周面と内側筒状カバー部7Cの外周面との間の径方向寸法を、装着対象管の種類の中で最大値を示す挿口管部2の金属部2Aの最大径方向厚みと同一に構成してもよい。
2 金属管(水道管)
2A 金属部(防蝕被覆層を除く金属管体)
2B 防蝕被覆層
2a 端面
7 被覆カバー
7A 端面カバー部
7B 外側筒状カバー部
7C 内側筒状カバー部
7D 環状凹部
7E 挿入ガイド部
7a テーパー状外面
7b 先端面
7d 入隅部(傾斜面又は弧状面)
8 ゴム系接着剤
9 環状空隙

Claims (5)

  1. 内周面に防蝕被覆層が形成されている金属管の端面より管軸芯方向の外側で、当該端面の少なくとも金属部を覆う端面カバー部と、
    前記金属管の外径以上の内径で構成され、前記金属管の外周面における前記端面の側の部位を覆う外側筒状カバー部と、
    前記端面カバー部のうち前記端面に向く内面から突出形成され、前記端面より前記管軸芯方向の外側に配置される内側筒状カバー部と、
    前記端面カバー部から遠ざかる一端側ほど小径となるテーパー状の外面を有する挿入ガイド部と、を備え、
    前記外側筒状カバー部と前記端面カバー部と前記内側筒状カバー部とで形成される環状凹部内に接着剤が設けられている被覆カバー。
  2. 前記端面カバー部の内面と前記外側筒状カバー部の内周面とで形成される環状の入隅部が傾斜面又は弧状面に形成されている請求項1に記載の被覆カバー。
  3. 内周面に防蝕被覆層が形成されている金属管の端部に、当該金属管の端面より管軸芯方向の外側で当該端面の少なくとも金属部を覆う端面カバー部と、前記金属管の外径以上の内径で構成され、前記金属管の外周面における前記端面の側の部位を覆う外側筒状カバー部と、前記端面カバー部のうち前記端面に向く内面から突出形成され、前記端面より前記管軸芯方向の外側に配置される内側筒状カバー部と、前記端面カバー部から遠ざかる一端側ほど小径となるテーパー状の外面を有する挿入ガイド部とを備えた被覆カバーが前記管軸芯方向から装着され、
    前記外側筒状カバー部と前記端面カバー部と前記内側筒状カバー部とで形成される環状凹部内に接着剤が設けられている金属管の端部防蝕構造。
  4. 前記外側筒状カバー部の内周面と前記金属管の外周面との間の一部の領域に、前記接着剤を入り込ませてある請求項3に記載の金属管の端部防蝕構造。
  5. 前記端面カバー部の内面と前記外側筒状カバー部の内周面とで形成される環状の入隅部が傾斜面又は弧状面に形成されている請求項3又は4に記載の金属管の端部防蝕構造。
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