JP5868058B2 - 位置計測装置、光学部品の製造方法、および型の製造方法 - Google Patents

位置計測装置、光学部品の製造方法、および型の製造方法 Download PDF

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本発明は、ステージ等の可動する物体の位置を計測する位置計測装置に関する。
一般に、多軸加工機などの工作機械において、ワークを載置するステージは、複数の方向に移動可能に設けられている。このような複数の自由度を有するステージは、通常、1自由度ごとに光学式のリニアエンコーダが設けられ、その位置が計測されている。
しかしながら、上述したように1自由度ごとにリニアエンコーダを設けると、ステージの位置を計測するのに複数のリニアエンコーダを組み合わせる必要があり、装置の大型化や、軸間補正の複雑化による計測誤差の増大といった課題を有していた。
そこで、複数の自由度を有する計測対象について正確に位置を検出するため、目盛を2次元方向に製作したリニアエンコーダが検討されている。しかしながら、リニアエンコーダは、目盛とセンサの相対距離であるワークディスタンスが一定でなくてはならない。そのため、XY平面と、このXY平面に垂直なZ軸の直動3軸に自由度を持つ装置に、上記2次元方向に目盛を有するリニアエンコーダを取付けても、ワークディスタンスが変化することで計測可能領域を外れてしまうという問題がある。
一方、ワークディスタンスが変化しても多軸を計測することができる位置計測用のセンサ(位置計測装置)として、傾きが周期的に変化する形状を目盛とした計測基準面と、傾き変化を計測する角度センサを用いたものが案出されている(特許文献1参照)。
具体的には、この位置計測装置は、オートコリメーション法を用いて、計測基準面から反射された光の傾きを角度センサによって受光素子上の2次元位置に変換している。そして、この目盛の角度変化により、目盛の周期変化を読み取って物体の位置情報を計測している。従って、ワークディスタンスの変化に影響を受けずに2次元方向の位置をそれぞれ独立して計測することができる。
特許第2960013号公報
上記特許文献1記載の位置計測装置において、目盛の間隔を小さくすると分解能を高めることができる。しかしながら、この計測基準面の目盛間隔を小さくしていくと、光源から計測基準面に照射されるレーザ光が回折するようになり、反射光が傾き変化を生じなくなる。
そのため、上記特許文献1記載のような、オートコリメーション法によって、目盛を読み取る位置計測装置では、目盛り間隔を細かくすることで分解能を向上させようとすると計測が困難になるという問題があった。
そこで本発明は、ワークディスタンスが変化しても計測可能な位置計測装置を高分解能化して提供することを目的とする。
本発明に係る位置計測装置は、光源と前記光源から出射された光の一部を反射する第1反射面、該第1反射面を透過した光を反射する第2反射面、を有し、前記第1反射面によって反射される反射光と前記第2反射面によって反射される反射光とによって干渉光を形成すると共に、これら第1反射面及び第2反射面との相対距離を周期的に変化させる目盛部と、前記干渉光の光強度を検出する受光センサと、前記光源と前記目盛部とが平行に相対移動することにより変化する、前記干渉光の光強度の周期変化を、位置情報へと演算する演算部と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光学部品の製造方法は、被加工物と工具を相対的に移動させて前記被加工物を切削加工し、光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、前記位置計測装置によって計測された位置情報によって前記被加工物と前記工具を相対的に移動させて前記被加工物を加工することを特徴とする。
本発明に係る型の製造方法は、被加工物と工具を相対的に移動させて前記被加工物を切削加工し、型を製造する型の製造方法であって、前記位置計測装置によって計測された位置情報によって前記被加工物と前記工具を相対的に移動させて前記被加工物を加工することを特徴とする。
本発明によると、目盛部が光源からの光の一部を反射する第1反射面と、第1反射面を透過した光を反射する第2反射面とを有し、これら第1及び第2反射面に反射された光によって形成された干渉光の光強度を受光センサによって計測する。第1及び第2反射面の相対距離は周期的に変化するため、この光路差の変化が位置情報となり、干渉光の光強度の変化として計測される。そして、この干渉光の光強度の変化を演算部によって位置情報に演算することにより、ワークディスタンスの変化に係わらず計測対照の位置を計測することができる。干渉光を生成する第1反射面と第2反射面が単位距離あたりにおける相対距離変化を大きくすることで、位置計測装置の計測分解能を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る位置計測装置が搭載された多軸加工装置を示す模式図。 図1の多軸加工装置の側部断面図。 1次元の位置を計測する位置計測装置を示す模式図。 図3の位置計測装置が計測した電圧出力の変化を示す模式図。 2次元の位置を計測する位置計測装置を示す模式図。 図5の位置計測装置が計測した電圧出力の変化を示す模式図。 第2の実施の形態に係る位置計測装置を示す模式図。 第3の実施の形態に係る位置計測装置を示す模式図。 目盛部の他の実施の形態を示す模式図。
[第1の実施の形態]
[多軸加工装置の概略構造]
以下、本発明の実施の形態に係る位置計測装置1について図1〜図8に基づいて説明をする。まず、図1及び図2に基づいて、上記位置計測装置1が搭載された多軸加工装置100について説明をする。なお、以下の説明において、XYZ軸の方向は、位置計測装置1の目盛部30を基準として設定する。
多軸加工装置100は、工具111をXYZ軸の3軸方向に移動可能に設けられていると共に、Y軸回りに回転できるように構成された4軸加工装置であり、工具保持部110と、ワーク保持部120と、から構成されている。
上記ワークWを保持するワーク保持部120は、ワークWがその先端に取り付けられる回転軸124と、この回転軸124を回転自在に支持するワークフレーム121と、ワークフレーム121を支持する支持フレーム122,123と、を備えている。支持フレーム122,123は、ワークフレーム121の両端部を支持する一対の脚部122とこれら脚部の間をつなぐ壁部123とによって、平面視略コ字形状に形成されている。そして、これらワークフレーム121及び支持フレーム122,123によって形成される凹部に、上記工具保持部110が嵌り込むように配設され、回転軸124の先端のワークWと、工具111と、が対向するようになっている。
一方、工具111を保持する工具保持部110は、該工具111の位置をXYZθの4軸方向に制御するように構成されている。具体的には、XYZの3軸方向に駆動する工具ステージ113,114,115と、θ軸周りに回転割り出しを行う回転ステージ112と、を有している。
上記工具ステージ113,114,115は、Y軸方向に昇降するY軸ステージと115と、Y軸ステージ上でX軸方向に移動自在なX軸ステージ114と、X軸ステージ上でZ軸方向に移動自在なZ軸ステージ113と、から構成されている。また、回転ステージ112は、Z軸ステージ113上でY軸回りに回転自在に構成されており、工具111は、回転ステージ112上に設けられた工具ホルダ116に取付けられるようになっている。
また、多軸加工装置100は、ワークWと工具111との相対位置関係を検出するために、位置計測装置1を備えている。この位置計測装置1は、計測基準となる目盛部30と、移動体に取付けられるセンサ部10と、詳しくは後述する演算部20とを有して構成されている。目盛部30は地面に対して垂直な平面である壁部123に取付けられ、センサ部10は工具111に最も近い直動移動体であるZ軸ステージ113に取付けられており、工具111のXY軸方向位置を検出している。また、多軸加工装置100は、位置計測装置1の他に、工具111のZ軸方向位置を検出するZ軸センサ(不図示)及び工具111の回転角を検出する回転角度センサ(不図示)を有している。
そして、多軸加工装置100は、これら位置計測装置1、Z軸センサ及び回転角度センサによって、工具111とワークWとの相対位置関係を検出し、高速回転するワークWを工具111で軸対称非球面切削加工を行うように構成されている。なお、工具保持部110は、回転軸124が回転する際の振動が伝達されないように、ワーク保持部120に対して、除振台などによって振動が絶縁されている。
本発明の位置計測装置1は、工具111とワークWとの相対位置関係を高精度に計測することができる。よって、本発明の位置計測装置によって計測された位置情報によって前記被加工物と前記工具を相対的に移動させて、前記工具で前記被加工物(ワーク)を切削加工することにより、高精度な加工を行なうことができる。特に、このような製造方法は、高精度な形状を求められる光学部品の加工に好適に用いることができる。また、同様に高精度な形状を求められる、光学部品を成形するための型の加工や、ナノインプリントに用いられる型等の加工にも好適に用いることができる。このように加工された型を用いて成形される、光学部品や、回路基板等の成形品は、非常に高い精度を得ることができる。なお成形には、射出成形や型押加工等の公知の技術が適用できる。
[位置計測装置の構造]
ついで、上述した位置計測装置1について図3乃至図6に基づいて詳しく説明をする。図3は、上記位置計測装置1の原理を簡単に説明するために、1軸方向(X軸方向)の移動についてのみを考えた場合の位置計測装置1の模式図である。
上記図3に示すように、位置計測装置1は、センサ部10、目盛部30及び演算部20を有している。目盛部30計測対象の平行方向の相対移動を計測するセンサ部10は、所定波長のレーザ光を出射する光源11、偏光ビームスプリッタ12、1/4波長板13及び、受光センサ14を有して構成されている。
上記偏光ビームスプリッタ12及び1/4波長板13は、光源11と目盛部30との間に、光源側から目盛部側に向かって偏光ビームスプリッタ12、1/4波長板13の順で配置されている。
そのため、光源11から出射されたP偏光のレーザ光Lは、偏光ビームスプリッタ12を通過し、1/4波長板13によって偏光状態が円偏光に変化して目盛部30に入射する。そして、この目盛部30によって反射された光Lr1,Lr2は、再び1/4波長板13を通過して偏光状態がS偏光に変化され、偏光ビームスプリッタ12によって反射されて受光センサ14に入射するようになっている。なお、受光センサ14の受光素子はPD(Photodiode)、PSD(Position Sensitive Detector)、CCD(Charge Coupled Device)などであり、レーザ光の光強度変化を計測するようになっている。
ところで、上記目盛部30は、光源11から出射された光Lの一部を反射する第1反射膜が形成された第1反射面31と、この第1反射面31を透過した光を反射する第2反射膜が形成された第2反射面32と、を有して構成されている。これら第1及び第2反射面31,32は、所定距離離れて互いに平行となるように配設されている。そして、これら第1反射面31と第2反射面との間の相対距離dが光路差となって、第1反射面31によって反射される反射光Lr1と、第2反射面32によって反射される反射光Lr2とによって干渉光Lを形成するようになっている。
即ち、目盛部30から受光センサ14に向けて反射される反射光は、上記第1反射面31に反射された反射光Lr1と、第2反射面32に反射された反射光Lr2とによって形成された干渉光Lである。そして、上記受光センサ14は、この干渉光Lの光強度を検出するようになっている。
また、上記目盛部30は、第1反射面31及び第2反射面32との相対距離を周期的に変化させるように構成されている。具体的には、第2反射面32に、平面の組み合わせによって、一定の方向に所定の周期で高さ(振幅)変化するように形成された目盛パターンが形成されている。本実施の形態では、その表面を一方向(例えばX軸方向)に向けて切った際に、第2反射面32が三角波形状の断面を有するようになっている(図3参照)。
即ち、上記第2反射面32の表面は、数1に示すような形でX軸方向高さ(振幅)Aが周期的に変化している。そのため、センサ部10が目盛部30に対してX軸方向に相対移動すると、第1反射面31と第2反射面32とで反射されたレーザ光Lr1,Lr2の干渉光Lの光路差は、数1で示される第2反射面32の振幅Aの2倍変化するようになっている。
Figure 0005868058
f(x):位置Xにおける高さ、A:形状の振幅、λ:形状の周期(波長)
従って、形状の振幅Aがレーザ光Lの波長λの1/4の整数倍である時、干渉光Lは形状の周期λで明暗を連続して繰り返す変化を生じる。受光センサ14は、この干渉光Lの明暗を検出し、明暗と同じ周期の正弦波出力を生じる。(図4参照)。
上記受光センサ14が検出した出力電圧の周期変化は、演算部20によって演算し、位相情報を求め電気分割することによって、計測対象の位置情報に変換される。即ち、位置計測装置1は、レーザ光Lr1,Lr2間の光路差を計測対象の位置情報としており、計測対象(センサ部10,光源11)と目盛部30とが平行に相対移動することにより変化する光路差の変化を、干渉光Lの光強度の周期変化として計測する。そして、この計測された光強度の周期変化を、位置情報へと演算することによって、計測対象の位置を計測している。
[2次元方向を同時に測定する場合]
ところで、複数軸方向に移動する移動体が計測対象の場合、出来る限り位置センサの数が少ない方が、軸間補正が簡単でありかつ計測誤差が少なくなるため、位置計測装置1は、通常、2次元位置を検出可能に構成される。
計測対象の2次元位置を検出する場合、図5に示すように、上述した目盛部30は計測対象の2軸方向の位置を検出可能な構成を持つ。具体的には、目盛部30は、第2反射面32に同一平面上の異なる2方向に高さが周期的に増減するパターン形状が形成され、上記異なる2方向で第1及び第2反射面31,32の相対距離を変化させている。
本実施の形態では、第2反射面32の表面に、正四角錐をXY軸方向に整列させた数2で示す形状パターンを形成している。これにより、目盛部30の表面は、X軸方向とY軸方向とのそれぞれに、三角波形状の断面を有することとなり、これらXYの2軸方向に感度を有する目盛を構成することができる。
Figure 0005868058
f(x,y):ある位置(x,y)における高さ、A:X軸方向の振幅、λ:X軸方向の周期、A:Y軸方向の振幅、λ:Y軸方向の周期(波長)
また、1つの受光センサ14では、1軸方向の光強度の変化しか検出できない。そのため、位置計測装置1は、受光センサ14を複数有し、これら複数の受光センサ14・・・を、いずれかの受光センサ14が形状パターンの各方向の光強度の周期変化を常に検出可能な位置となるように配設している。
具体的には、上記第2反射面32の形状パターンは、X軸方向にのみ感度を有する面と、Y軸方向にのみ感度を有する面と、の組み合わせによって形成されている。そのため、これらXY軸のそれぞれに感度を有する面の変化を常にいずれかの受光センサ14が検出するため、複数のセンサ部10a,10bが、半波長λ/2の整数倍の間隔をあけて配設されている。また、第1センサ部10aと第2センサ部10bとのなす角を、感度を有する2方向の間のなす角の半分とし、第2センサ部10bを第1センサ部10aに対して半波長λ/2の整数倍だけ間隔をあけて配置するとより好ましい。
これにより、計測対象が、目盛部30が感度を有する2軸方向にどのように動いても、いずれかのセンサ部10の受光センサ14が各軸方向の移動量に基づく光強度の周期変化を連続的に検出することができる。
即ち、第2センサ部10bの受光センサ14が一方の軸方向に感度を有する面に反射された干渉光Lを検出できない場合には、第1センサ部10aの受光センサ14が感度を有する面に反射された干渉光Lを検出する。また、第1センサ部10aの受光センサ14が一方の軸方向に感度を有する面に反射された干渉光Lを検出できない場合には、第2センサ部10bの受光センサ14が感度を有する面に反射された干渉光Lを検出する。
そのため、図6に示すように、連続する第1センサ部10aの受光センサ14の出力電圧V1と、第2センサ部10bの受光センサ14が検出した出力電圧V2とによって、計測対象の移動を計測することができる。そして、出力電圧V1,V2の周期変化に基づいて、各軸方向の計測対象の位置を演算することができるため、以て、2次元における計測対象の位置を計測することができる。
上述したように、計測対象と目盛部30との相対移動量と受光素子の出力電圧はワークディスタンス(Z軸方向位置)の変化に係らず図4及び図6に示される関係となる。このため、位置計測装置1は、ワークディスタンスに係わらず計測対象位置を正確に計測できる。
また、第2反射面32の目盛形状の振幅A1,A2を大きくすることによって、位置計測装置1の分解能を向上することができるため、高分解能化が可能である。
更に、平面の組み合わせによって目盛の形状パターンを構成したため、レーザ光を平面波のまま干渉させることができる。これは特定の測定箇所において、受光センサ14の電気ノイズに対するS/N比低下を防止できる。これにより、センサから得られた電圧出力の電気分割数を増やし高い分解能を得ることが出来る。
また、各駆動軸に1つ以上の位置センサを用いて位置計測する装置に比して、2次元位置を計測する位置計測装置1はより加工点に近い位置で計測するので、アッベ誤差や姿勢変化、温度ドリフトの影響を低減させ高精度計測を可能にすることができる。
なお、干渉光Lが生じる条件として、本実施の形態では、第2反射面32の三角波形状のアスペクト比を十分に低くしている。また、第1反射面31と第2反射面32との間隔dと入射したレーザ光の直径2rとの関係が、数3満たすように設定している。この数2の関係を満たす時、2つの反射光Lr1,Lr2は重なり合い、干渉光Lを生じてセンサ部10に戻る。
Figure 0005868058
φ:三角波形状のアスペクト比で定まる傾き角
また、少しでも2つの反射光Lr1,Lr2が重なり合えば干渉光Lを生じるので、受光素子のサイズや感度を調整して測定する事ができるが、本実施の形態では干渉強度変化が鈍るのを防止するため、9割以上反射光Lr1,Lr2同士が重なる構成としている。
具体的には、X軸方向について考えた場合、A=1.58μm、λ=1000μmのアスペクト比0.95/250の時、d=1250μm、r=100μmとすれば、第1反射面31と第2反射面32の反射光が9割以上重なる構成を得ることが出来る。光源の波長を632.8nm、電気分割数を5000とすると、計測分解能は8.3nmを得ることができる。
更に、第1反射面31と第2反射面32の反射光の光強度が一致する時、干渉のコントラストが最大になるので、第1反射膜の反射率は通常50%程度とすることが望ましい。また、第2反射膜の反射率は、100%とすることが望ましい。更に、反射光Lr1,Lr2の重なり合いを向上させるために、第1反射面31と第2反射面32の間隔dを出来る限り狭める事が望ましい。
[第2の実施の形態]
ついで、第2の実施の形態に係る位置計測装置1について説明をする。なお、この第2の実施の形態は、第1の実施の形態とセンサ部10の構成のみが相異しており、その他の共通する構成については、説明を省略する。
図7に示すように、センサ部10は、光源11と目盛部30との間、より詳しくは光源11と偏光ビームスプリッタ12との間に、回折格子15、コリメートレンズ(光学レンズ)16とが配置されている。
上記回折格子15及びコリメートレンズ16は、光源側から目盛部側に向かって、この順番に配設されており、光源11から照射されたレーザ光Lは回折格子15に入射することで回折光LS1となる。そして、回折光LS1となった後、コリメートレンズ16に入射し、複数の平行光LS2になる。複数の光を用いる場合、第2反射面32の形状における同一の位相を計測する必要がある。平行光LS2の間隔が第2反射面32の形状間隔の整数倍であるためには、コリメートレンズ16の焦点距離fと第2反射面32の形状間隔λx,λyは数4に示される関係となる。数4において、θは回折格子15で生じる±1次光の回折格でレーザ光LS1の波長λと回折格子15の格子間隔Pに対して数5に示す関係を持つ。
Figure 0005868058
Figure 0005868058
コリメートレンズ16を通過後のレーザ光LS2のスポット半径rは数6に示される。数6においてmは回折格子15に入射するレーザ光中に含まれる格子の本数である。
Figure 0005868058
光源11より出射されるレーザ光Lが数mmのスポット径である場合、mは100〜1000程度の値をとることができるので、rは数〜数10μmと非常に微細なスポット径となる。
スポット径を微細化した場合、レーザ光Lのスポット内における光路差の分布を抑え、受光素子上における光強度変化の鈍りを低減させる。従って、第2反射面32を第1の実施形態より高いアスペクト比の形状にして位置計測分解能が向上させることができる。
第2反射面32の構造をA=316nm、λ=10μmのアスペクト比79/1250の第1の実施形態より微細にした時、r=5μmとし、d=3.5μmと薄型化すれば反射光Lr1,Lr2が9割以上重なる構成となる。光源の波長を632.8nm、電気分割数を5000とすると、計測分解能は0.5nmを得ることができる。また、複数の平行光を第2反射面32に入射することで、第2反射面32の形状のバラつきが平均化されるので、位置計測精度を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
ついで、第3の実施の形態に係る位置計測装置1について説明をする。なお、この第3の実施の形態は、第2の実施の形態のコリメートレンズ16の代わりに回折格子を使用したものである。そのため、第2の実施形態と相異する構成のみを説明し、同一の構成については、その説明を省略する。
図8に示すように、センサ部10は、光源11と目盛部30との間、より詳しくは光源11と偏光ビームスプリッタ12との間に、第1回折格子15、第2回折格子17とが配置されている。
上記第1及び第2回折格子15,17は、光源側から目盛部側に向かって、この順番に配設されており、第2の回折格子17は、コリメートレンズ16と同様に、第1回折格子15を通過した回折光LS1を平行光LS2にしている。
この構成では、回折格子15,17の格子間隔を数10〜100μm程度と広めにしてレーザ光の広がりを抑える必要が生じるが、コリメートレンズ16を用いる場合よりアライメント誤差の影響が低減される。従って、第1回折格子15を通過後の平行光LS2の間隔を第2反射面32の形状間隔と高精度に一致させることが可能となり、光を微小スポット化する際に、光学素子の位置決め誤差を低減させることができる。
なお、上述した第1〜第3の実施形態において、第2反射面32に目盛の形状パターンを作成したが、第1反射面31に上記形状パターンを形成しても良い。また、第1及び第2反射面31,32の両方に目盛の形状パターンを形成しても良い。
更に、上述した第1乃至第3の実施形態において、第1反射面31と第2反射面32を、平行平板の表面と裏面に作成しているが2つの素子に分離した構成でもよい。
また、目盛の形状パターンは、図9に示すような鋸波や、矩形波、正弦波形状も考えられるが、センサ部10を単独で用いる場合には、傾きが一定で形状が連続している三角波形状であることが望ましい。また、上述したように、正弦波形状のような曲線で目盛の形状パターンが形成されると、特定の場所(例えば90°や270°)で検出精度が低下するため、平面の組み合わせによって所定の周期パターンが形成されることが望ましい。
更に、周期形状の振幅は、信号処理を行う際には連続した正弦波となることが理想なので、光の波長の1/4の整数倍であることが望ましい。
また、極端にワークディスタンスが変化する際の計測誤差の影響を抑えるため、多軸加工装置100において計測基準面としての目盛部30をXY平面上に設置したが、加工形態に応じて最も駆動範囲の短い軸に対し垂直な平面に設置することが望ましい。ワークWと目盛部30は温度変化などによる相対位置変化を生じない様、温調を行うと同時にできる限り近くに配置することが望ましい。
更に、上記演算部20は、位置計測装置1が搭載される装置を制御する専用のコンピュータや、汎用コンピュータに組み込まれても良いと共に、センサ部(計測部)10に組み込まれても良い。また、コリメートレンズ16の代わりに、回折光を平行光に偏光する既知のどのような光学レンズを使用しても良い。
更に、センサ部10は、光源11から出射された光Lを分割するように構成し、1つの光源11に対して複数の受光センサ(光学センサ)14を設ける構成にしても良い。また、上述した第1乃至第3の実施の形態に記載された発明は、どのように組み合わされても良いことは、言うまでもない。
1:位置計測装置、11:光源、14:受光センサ、15:第1回折格子、16:コリメートレンズ(光学レンズ)、17:第2回折格子、20:演算部、30:目盛部、31:第1反射面、32:第2反射面

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源から出射された光の一部を反射する第1反射面、該第1反射面を透過した光を反射する第2反射面、を有し、前記第1反射面によって反射される反射光と前記第2反射面によって反射される反射光とによって干渉光を形成すると共に、これら第1反射面及び第2反射面との相対距離を周期的に変化させる目盛部と、
    前記干渉光の光強度を検出する受光センサと、
    前記光源と前記目盛部とが平行に相対移動することにより変化する、前記干渉光の光強度の周期変化を、位置情報へと演算する演算部と、を備えた、
    ことを特徴とする位置計測装置。
  2. 前記受光センサを、複数有すると共に、
    前記第1反射面もしくは、前記第2反射面の少なくとも一方は、同一平面上の異なる2方向に高さが周期的に増減する形状パターンが形成され、
    複数の前記受光センサを、いずれかの前記受光センサが前記形状パターンの各方向の高さの増減に基づく光強度の周期変化を常に検出可能な位置関係となるように配設した、
    請求項1記載の位置計測装置。
  3. 前記第1反射面もしくは、前記第2反射面の少なくとも一方は、一方向に向けて切った際に、三角波形状の断面を有する、
    請求項1記載の位置計測装置。
  4. 前記光源及び前記目盛部の間に配設された回折格子と、
    前記回折格子及び前記目盛部の間に配設され、該回折格子を通過した回折光を平行光にする光学レンズと、を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の位置計測装置。
  5. 前記光源及び前記目盛部の間に配設された第1回折格子と、
    前記第1回折格子及び前記目盛部の間に配設され、該第1回折格子を通過した回折光を平行光にする第2回折格子と、を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の位置計測装置。
  6. 被加工物と工具を相対的に移動させて前記被加工物を切削加工し、光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、
    請求項1乃至5のいずれか1項記載の位置計測装置によって計測された位置情報によって前記被加工物と前記工具を相対的に移動させて前記被加工物を加工する、
    ことを特徴とする光学部品の製造方法。
  7. 被加工物と工具を相対的に移動させて前記被加工物を切削加工し、型を製造する型の製造方法であって、
    請求項1乃至5のいずれか1項記載の位置計測装置によって計測された位置情報によって前記被加工物と前記工具を相対的に移動させて前記被加工物を加工する、
    ことを特徴とする型の製造方法。
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