JP5862704B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置、特に、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、開閉可能弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有する空気調和装置に関する。
従来、特許文献1(特開平10−132393号公報)に示すように、レシーバの上流側及び下流側に膨張弁が設けられた冷媒回路を有する空気調和装置がある。具体的には、空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁(開閉可能弁)、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有している。
ここで、レシーバの上流側及び下流側に設けられた膨張弁として全閉型の膨張弁を使用すると、2つの膨張弁が全閉した状態になると、レシーバが液封になるおそれがある。ここで、「液封」とは、冷媒回路の所定空間が液冷媒で満たされて液冷媒が所定空間内に封じ込められた状態になって、温度上昇によって当該所定空間を構成する機器が破裂等することである。すなわち、ここでは、冷媒回路のうちレシーバを含む2つの膨張弁間の部分が液冷媒で満たされて液冷媒がこの部分に封じ込められた状態になって、温度上昇によってこの部分を構成するレシーバ等の機器が破裂等するおそれがある。また、特許文献1の構成では、レシーバの上部空間から冷媒を抜き出して圧縮機にインジェクションするインジェクション管が設けられており、このインジェクション管に設けられたガス抜き弁として全閉型の膨張弁を使用することも考えられるが、この場合においても、3つの膨張弁が全閉した状態になると、レシーバが液封になるおそれがある。また、レシーバの上流側及び下流側の一方に全閉型の膨張弁(例えば、第1膨張弁)を設け、レシーバの上流側及び下流側の他方に液側閉鎖弁を設けた構成においても、第1膨張弁及び液側閉鎖弁が全閉した状態になると、レシーバが液封になるおそれがある。
このようなレシーバの液封を防止するためには、レシーバの上部空間から冷媒をいつでも逃がすことを可能にする液封防止管を別途設ける必要があるが、このような液封防止管を設けると、コストアップや設置スペースの問題が発生することから、液封防止管を設けることなく、レシーバの液封を防止できるようにすることが好ましい。
本発明の課題は、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、開閉可能弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有する空気調和装置において、全閉型の膨張弁を使用し、かつ、液封防止管を設けることなく、レシーバの液封を防止できるようにすることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁、液側閉鎖弁、室内熱交換器が順に接続されることによって構成された冷媒回路を有する空気調和装置である。ここでは、第1膨張弁及び第2膨張弁として、ニードルが弁座に着座する際のニードルの移動方向をニードル進行方向とし、かつ、ニードルが弁座から離反する際のニードルの移動方向をニードル離反方向とすると、ニードルが弁座に対して着座することによって全閉される全閉型の膨張弁を使用するとともに、第1膨張弁を、レシーバからの冷媒が弁座のニードル進行方向側から流入しニードルと弁座との間の隙間を通じて弁座のニードル離反方向側に流出する第1配置状態で冷媒回路に設け、第2膨張弁を、レシーバからの冷媒が弁座の前記ニードル離反方向側から流入しニードルと弁座との間の隙間を通じて弁座の前記ニードル進行方向側から流出する第2配置状態で冷媒回路に設けている。そして、第1配置状態で冷媒回路に設けられた第1膨張弁及び第2配置状態で冷媒回路に設けられた第2膨張弁は、全閉時において、弁座に対して着座したニードルをニードル進行方向に付勢するバネを有しており、弁座のニードル離反方向側の空間における冷媒の圧力に対する弁座のニードル進行方向側の空間における冷媒の圧力の圧力差である逆圧開弁圧力差によって発生するニードルをニードル離反方向へ押す力が、バネのニードル進行方向への付勢力に打ち勝つと、ニードルが弁座に対して着座した状態から解除されるように構成されている。
第1膨張弁及び第2膨張弁として全閉型の膨張弁を使用した場合において、第1膨張弁及び第2膨張弁が全閉した状態になっても、液封防止管を設けることなくレシーバの液封を防止できるようにするためには、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒を冷媒回路の他の部分に逃がすことができるようにする必要がある。
そこで、ここでは、上記のように、第1膨張弁を、レシーバからの冷媒が弁座のニードル進行方向側から流入しニードルと弁座との間の隙間を通じて弁座のニードル離反方向側に流出する第1配置状態で冷媒回路に設けている。これにより、第1配置状態で冷媒回路に設けられた第1膨張弁では、全閉時において、弁座のニードル離反方向側の空間における冷媒の圧力に対する弁座のニードル進行方向側の空間における冷媒の圧力の圧力差である逆圧開弁圧力差が発生すると、ニードルをニードル離反方向へ押す力が作用することになる。そして、ここでは、このような逆圧開弁圧力差によってニードルをニードル離反方向へ押す力を利用して、第1配置状態で冷媒回路に設けられた第1膨張弁に、全閉時において、弁座に対して着座したニードルをニードル進行方向に付勢するバネを設けておき、逆圧開弁圧力差によってニードルをニードル離反方向へ押す力が、バネのニードル進行方向への付勢力に打ち勝つと、ニードルが弁座に対して着座した状態から解除される構成を設けるようにしている。これにより、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器側に逃がすことが可能な構成を得ることができる。
また、第2膨張弁として全閉型の膨張弁を使用した場合において、液側閉鎖弁や第2膨張弁の誤操作等によって液側閉鎖弁及び第2膨張弁の両方を全閉した状態になると、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分の液封が発生するおそれがある。すなわち、ここでは、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分が液冷媒で満たされて液冷媒がこの部分に封じ込められた状態になって、温度上昇によってこの部分を構成する液側閉鎖弁や第2膨張弁等の機器が破裂等するおそれがある。このような液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分の液封を防止できるようにするためには、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分における冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒を冷媒回路の他の部分に逃がすことができるようにする必要がある。
そこで、ここでは、上記のように、第2膨張弁を、レシーバからの冷媒が弁座のニードル離反方向側から流入しニードルと弁座との間の隙間を通じて弁座のニードル進行方向側に流出する第2配置状態で冷媒回路に設けている。これにより、第2膨張弁では、全閉時において、弁座のニードル離反方向側の空間における冷媒の圧力に対する弁座のニードル進行方向側の空間における冷媒の圧力の圧力差である逆圧開弁圧力差が発生すると、ニードルをニードル離反方向へ押す力が作用することになる。そして、ここでは、このような逆圧開弁圧力差によってニードルをニードル離反方向へ押す力を利用して、第2配置状態で冷媒回路に設けられた第2膨張弁に、全閉時において、弁座に対して着座したニードルをニードル進行方向に付勢するバネを設けておき、逆圧開弁圧力差によってニードルをニードル離反方向へ押す力が、バネのニードル進行方向への付勢力に打ち勝つと、ニードルが弁座に対して着座した状態から解除される構成を設けるようにしている。これにより、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分における冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒をレシーバ側に逃がすことが可能な構成を得ることができる。
このように、この空気調和装置では、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁、液側閉鎖弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路において、第1膨張弁及び第2膨張弁として全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバの液封を防止するとともに、液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の液封を防止することができる。
の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、レシーバ、第1膨張弁、第2膨張弁及び液側閉鎖弁が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と第1膨張弁の逆圧開弁圧力差との合計が、レシーバの耐圧圧力以下になるように、全閉時における第1膨張弁のバネの付勢力が設定されている。
ここでは、上記のように、全閉時における第1膨張弁のバネの付勢力を、第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と逆圧開弁圧力差との合計が、レシーバの耐圧圧力以下になるように設定している。これにより、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒が最高飽和圧力まで上昇するほどの高温の雰囲気温度の条件を想定した場合であっても、レシーバの耐圧圧力を超える前に、逆圧開弁圧力差によって発生するニードルをニードル離反方向へ押す力が、バネのニードル進行方向への付勢力に打ち勝つようになり、ニードルを弁座に対して着座した状態から解除することができる。このため、冷媒回路のうちレシーバを含む第1膨張弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒を、レシーバの耐圧圧力を超える前に、室外熱交換器側に逃がして、レシーバの液封を防止することができる。
このように、この空気調和装置では、レシーバの耐圧圧力を考慮して適切にレシーバの液封を防止することができる。
の観点にかかる空気調和装置は、第2の観点にかかる空気調和装置において、レシーバの耐圧圧力が、レシーバの設計圧力に安全率を乗じて得られる圧力値である。
ここでは、耐圧圧力をレシーバの設計圧力に基づいて得るようにしているため、第1配置状態で設けられた第1膨張弁の逆圧開弁圧力差、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力を適切に設定することができる。
の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、第2膨張弁及び液側閉鎖弁が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と第2膨張弁の逆圧開弁圧力差との合計が、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値以下になるように、全閉時における第2膨張弁のバネの付勢力が設定されている。
ここでは、上記のように、全閉時における第2膨張弁のバネの付勢力を、第2膨張弁及び液側閉鎖弁が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と逆圧開弁圧力差との合計が、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値以下になるように設定している。これにより、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒が最高飽和圧力まで上昇するほどの高温の雰囲気温度の条件を想定した場合であっても、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値を超える前に、逆圧開弁圧力差によって発生するニードルをニードル離反方向へ押す力が、バネのニードル進行方向への付勢力に打ち勝つようになり、ニードルを弁座に対して着座した状態から解除することができる。このため、冷媒回路のうち液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分に存在する冷媒を、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力を超える前に、レシーバ側に逃がして、液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の液封を防止することができる。ここで、レシーバ側に逃がされた冷媒は、レシーバの圧力上昇を発生させるおそれがあるが、第1膨張弁が第1配置状態で設けられているため、レシーバの耐圧圧力を超える前に、室外熱交換器側に逃がされることになる。
このように、この空気調和装置では、液封防止管を設けることなくレシーバの液封を防止するとともに、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力を考慮して適切に液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の液封を防止することができる。
の観点にかかる空気調和装置は、第4の観点にかかる空気調和装置において、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力が、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の設計圧力に安全率を乗じて得られる圧力値である。
ここでは、耐圧圧力を冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の設計圧力に基づいて得るようにしているため、第2配置状態で設けられた第2膨張弁の逆圧開弁圧力差、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力を適切に設定することができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、第1膨張弁及び第2膨張弁として全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバの液封を防止するとともに、液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の液封を防止することができる。
第2の観点にかかる空気調和装置では、レシーバの耐圧圧力を考慮して適切にレシーバの液封を防止することができる。
第3の観点にかかる空気調和装置では、第1配置状態で設けられた第1膨張弁の逆圧開弁圧力差、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力を適切に設定することができる。
第4の観点にかかる空気調和装置では、液封防止管を設けることなくレシーバの液封を防止するとともに、冷媒回路のうち第2膨張弁から液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力を考慮して適切に液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の液封を防止することができる。
第5の観点にかかる空気調和装置では、第2配置状態で設けられた第2膨張弁の逆圧開弁圧力差、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力を適切に設定することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 膨張弁の概略断面図である。 全閉時(逆圧開弁不作動)における膨張弁のニードル付近を示す概略断面図である。 全閉時(逆圧開弁作動)における膨張弁のニードル付近を示す概略断面図である。 変形例1にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例1にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例2にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例3にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例3にかかる第1膨張弁、レシーバ、第2膨張弁及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例5にかかる第1膨張弁、レシーバ及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例5にかかる第1膨張弁、レシーバ及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例5にかかる第1膨張弁、レシーバ及び液側閉鎖弁付近を示す図である。 変形例5にかかる第1膨張弁、レシーバ及び液側閉鎖弁付近を示す図である。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。また、この冷媒回路10に封入される冷媒としては、種々のものが使用可能であるが、ここでは、冷媒として、HFC系冷媒の一種であるR32が封入されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器41の液側は液冷媒連絡管5に接続されており、室内熱交換器41のガス側はガス冷媒連絡管6に接続されている。
室内ユニット4は、室内ユニット4内に室内空気を吸入して、室内熱交換器41において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン42を有している。室内ファン42は、室内ファン用モータ43によって駆動される。
室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部44を有している。そして、室内側制御部44は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、第1膨張弁24と、レシーバ25と、第2膨張弁26(開閉可能弁)と、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)と、ガス側閉鎖弁28とを有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)をインバータにより制御される圧縮機用モータ21aによって回転駆動する密閉式構造となっている。圧縮機21は、吸入側に吸入管31が接続されており、吐出側に吐出管32が接続されている。吸入管31は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第1ポート22aとを接続する冷媒管である。吸入管31には、アキュムレータ29が設けられている。吐出管32は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第2ポート22bとを接続する冷媒管である。吐出管32には、逆止弁32aが設けられている。
四路切換弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れの方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、冷房運転時には、第2ポート22bと第3ポート22cとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第4ポート22dとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室外熱交換器23を室内熱交換器41において放熱した冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させる暖房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、暖房運転時には、第2ポート22bと第4ポート22dとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第3ポート22cとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。第1ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第3ポート22cと室外熱交換器23のガス側とを接続する冷媒管である。第2ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第4ポート22dとガス冷媒連絡管6側とを接続する冷媒管である。
室外熱交換器23は、冷房運転時には室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、液側が液冷媒管35に接続されており、ガス側が第1ガス冷媒管33に接続されている。液冷媒管35は、室外熱交換器23の液側と液冷媒連絡管5側とを接続する冷媒管である。
第1膨張弁24は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁である。また、第1膨張弁24は、暖房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。第1膨張弁24は、液冷媒管35のうち室外熱交換器23とレシーバ25との間の部分に設けられている。ここで、液冷媒管35のうち室外熱交換器23と第1膨張弁24とを接続する部分が第1液冷媒管35aであり、液冷媒管35のうち第1膨張弁24とレシーバ25とを接続する部分が第2液冷媒管35bである。また、ここでは、第1膨張弁24として、電動膨張弁が使用されている。尚、第1膨張弁24の詳細構造については、後述する。
レシーバ25は、第1膨張弁24と第2膨張弁26との間に設けられている。レシーバ25は、冷房運転時及び暖房運転時には、冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を溜めることが可能な容器である。
第2膨張弁26(開閉可能弁)は、冷房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。また、第2膨張弁26は、暖房運転時には、室内熱交換器41において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁である。第2膨張弁26は、液冷媒管35のうちレシーバ25と液側閉鎖弁27との間の部分に設けられている。ここで、液冷媒管35のうちレシーバ25と第2膨張弁26とを接続する部分が第3液冷媒管35cであり、液冷媒管35のうち第2膨張弁26と液側閉鎖弁27とを接続する部分が第4液冷媒管35dである。また、ここでは、第2膨張弁26として、電動膨張弁が使用されている。尚、第2膨張弁26の詳細構造については、後述する。
液側閉鎖弁27(開閉可能弁)及びガス側閉鎖弁28は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁27は、液冷媒管35(より具体的には、第4液冷媒管35d)の端部に設けられている。ガス側閉鎖弁28は、第2ガス冷媒管34の端部に設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン36を有している。室外ファン36は、室外ファン用モータ37によって駆動される。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部38を有している。そして、室外側制御部38は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させる冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、液側閉鎖弁26(開閉可能弁)、第2膨張弁26(開閉可能弁)、レシーバ25、第1膨張弁24、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させる暖房運転を行うようになっている。尚、ここでは、冷房運転と暖房運転とを切り換えて運転することが可能な構成になっているが、四路切換弁を有しておらず、冷房運転だけ、又は、暖房運転だけが可能な構成であってもよい。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部44と室外側制御部38とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部44と室外側制御部38との間を接続する伝送線8aとによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の基本動作について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
<暖房運転>
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁28及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁27を通じて、第2膨張弁26に送られる。
第2膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、第2膨張弁26によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧されて、中間圧の気液二相状態の冷媒になる。
第2膨張弁26で減圧された中間圧の気液二相状態の冷媒は、レシーバ25に一時的に溜められた後に、第1膨張弁24に送られる。
第1膨張弁24に送られた中間圧の気液二相状態の冷媒は、第1膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。
第1膨張弁24で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
<冷房運転>
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、第1膨張弁24に送られる。
第1膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、第1膨張弁24によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧されて、中間圧の気液二相状態の冷媒になる。
第1膨張弁24で減圧された中間圧の気液二相状態の冷媒は、レシーバ25に一時的に溜められた後に、第2膨張弁26に送られる。
第2膨張弁26に送られた中間圧の気液二相状態の冷媒は、第2膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。
第2膨張弁26で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、液側閉鎖弁27及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁28及び四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)膨張弁の詳細構造及び動作
<膨張弁の基本構造>
空気調和装置1において、レシーバ25の上流側及び下流側に設けられた第1膨張弁24及び第2膨張弁26として、溝付きニードル型の膨張弁を使用すると、冷房運転や暖房運転の起動時に、液冷媒が圧縮機21に戻る液バックが発生するおそれがある。これに対して、第1膨張弁24及び第2膨張弁26として、ニードルに溝が形成されておらず、ニードルが弁座に対して着座することによって全閉される全閉型の膨張弁を使用することが考えられる。
ここで、まず、全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24及び第2膨張弁26の基本構造及び動作について説明する。
第1膨張弁24及び第2膨張弁26は、図3に示すように、主として、弁本体51と、ニードル61と、ケース71とを有している。尚、ここでは、ニードル61の移動方向が上下方向を向くように第1膨張弁24及び第2膨張弁26を配置した状態を例にして説明するが。但し、このことは、ニードル61の移動方向が横方向等の他の方向を向くように配置することを制限するものではない。そして、ここでは、ニードル61が弁座55に着座する際のニードル61の移動方向(ここでは、下方向)をニードル進行方向とし、ニードル61が弁座55から離反する際のニードル61の移動方向(ここでは、上方向)をニードル離反方向とする。
弁本体51は、ここでは、上下方向(すなわち、ニードル61の移動方向)に延びる略筒状の部材であり、弁室52が形成されている。弁室52は、大径の上部弁室52aと、上部弁室52aの下側に位置する小径の下部弁室52bとを有している。また、弁本体51には、弁室52(ここでは、上部弁室52a)の側方に向かって開口する第1冷媒口53と、弁室52(ここでは、下部弁室52b)の下方に向かって開口する第2冷媒口54とが形成されている。また、弁本体51には、弁座55が設けられている。具体的には、弁座55は、上部弁室52aと下部弁室52bとを仕切るように弁本体51に設けられている。これにより、上部弁室52aが弁座55のニードル離反方向側の空間(ここでは、上側の空間)を構成し、下部弁室52bが弁座55のニードル進行方向側の空間(ここでは、下側の空間)を構成していることになる。また、ここでは、2つの冷媒口53、54のうち第1冷媒口53が弁座55のニードル離反方向側に設けられており、第2冷媒口54が弁座55のニードル進行方向側に設けられていることになる。弁座55には、上部弁室52aと下部弁室52bとをニードル61の移動方向(ここでは、上下方向)に連通するように開口したオリフィス穴55aが形成されている。また、弁本体51の内周面には、略筒状の雌ネジ形成部材56が圧入等によって固定されている。雌ネジ形成部材56の上部は、弁本体51よりも上方に突出しており、内周面に雌ネジ56aが形成されている。雌ネジ形成部材56の下部には、略筒状のニードルガイド57が圧入等によって固定されている。
ニードル61は、ここでは、弁座55に対して上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に進退する部材であり、上下方向に移動可能な状態でニードルガイド57の内周側に挿入されている。ニードル61は、後述のバネ62及びバネ受け部材63を介して、ニードル61の上方に配置された弁軸64に連結されている。弁軸64は、弁本体51からケース71に渡って上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に延びる略棒状の部材ある。弁軸64の下端は、上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に移動可能で、かつ、回転可能な状態でニードルガイド57の内周側に挿入されている。弁軸64の上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)の中央部分の外周面には、雌ネジ形成部材56の雌ネジ56aに噛み合う雄ネジ64aが形成されている。弁軸64の雄ネジ64aの上側には、ブッシュ65を介して、永久磁石からなる略筒状のロータ81が固定されている。
ケース71は、ここでは、上端が閉じられた略筒状の部材である。ケース71は、図示しない固定金具等を介して、弁本体51の上端に固定されている。ケース71の上端の内面には、下方に向かって延びる略筒状のスリーブ72が設けられている。スリーブ72の内周側には、弁軸64の上端が上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に移動可能で、かつ、回転可能な状態で挿入されている。ロータ81の外周面は、ケース71の内周面との間に僅かな隙間を空けて対向している。ケース71の外周側には、ロータ81に対向する位置に、電磁石からなるステータ82が設けられている。
そして、このような構成において、ステータ82に通電を行うと、ステータ82及びロータ81がステッピングモータとして機能して、通電量(パルス値)に応じてロータ81が回転する。ロータ81が回転すると、ロータ81と一体回転する弁軸64も回転する。弁軸64が回転すると、弁軸64の雄ネジ64aが雌ネジ形成部材56の雌ネジ56aに噛み合っているため、弁軸64が弁本体51に対してネジ送りされることによって、弁軸64が上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に移動する。弁軸64が上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に移動すると、弁軸64に連結されたニードル61も上下方向(すなわち、ニードルの移動方向)に移動する。これにより、ニードル61と弁座55との間の隙間の大きさを調節して、冷媒を減圧しつつ第1膨張弁24や第2膨張弁26を通過する冷媒の流量を制御することができるようになっている。このため、弁軸64が弁本体51に対してネジ送りされることによって、ニードル61が弁座55に対して着座すると、ニードル61と弁座55との間の隙間がなくなり、第1膨張弁24や第2膨張弁26が全閉されることになる(図3参照)。
<レシーバの液封を防止するための構造>
しかし、第1膨張弁24及び第2膨張弁26(開閉可能弁)として全閉型の膨張弁を使用すると、2つの膨張弁24、26が全閉した状態になると、レシーバ25が液封になるおそれがある。このため、第1及び第2膨張弁24、26として全閉型の膨張弁を使用した場合において、2つの膨張弁24、26が全閉した状態になっても、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止できるようにするためには、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を冷媒回路10の他の部分に逃がすことができるようにする必要がある。
そこで、ここでは、まず、第1膨張弁24を、レシーバ25からの冷媒が弁座55のニードル進行方向側(ここでは、弁座55の下側)から流入しニードル61と弁座55との間の隙間を通じて弁座55のニードル離反方向側(ここでは、弁座55の上側)に流出する第1配置状態で冷媒回路10に設けている(図2及び図3参照)。具体的には、図2及び図3に示すように、第1膨張弁24の第1冷媒口53に室外熱交換器23との間を接続する第1液冷媒管35aを接続し、第1膨張弁24の第2冷媒口54にレシーバ25との間を接続する第2液冷媒管35bを接続している。これにより、第1配置状態で冷媒回路10に設けられた第1膨張弁24では、全閉時において、弁座55のニードル離反方向側の空間(ここでは、上部弁室52a)における冷媒の圧力P1に対する弁座55のニードル進行方向側の空間(ここでは、下部弁室52b)における冷媒の圧力P2の圧力差である逆圧開弁圧力差ΔP(=P2−P1)が発生すると、ニードル61をニードル離反方向へ押す力Fu(ここでは、上方へ押し上げる力)が作用することになる(図4参照)。そして、ここでは、このような逆圧開弁圧力差ΔPによってニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuを利用して、第1配置状態で冷媒回路10に設けられた第1膨張弁24に、全閉時において、弁座55に対して着座したニードル61をニードル進行方向(ここでは、下方)に付勢するバネ62を設けておき、逆圧開弁圧力差ΔPによってニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ62のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つと、ニードル61が弁座55に対して着座した状態から解除される構成を設けるようにしている(図4及び図5参照)。具体的には、図3〜図5に示すように、弁軸64の下端にバネ受け部材63をニードル61の移動方向(ここでは、上下方向)に一体移動するように連結し、バネ受け部材63とニードル61との上下方向間を、バネ62によって連結するようにしている。ここでは、バネ62として、ニードル61の移動方向に伸縮可能なコイルバネが使用されている。これにより、弁軸64の上下方向の移動によって、弁軸64とニードル61との上下方向間の距離が弾性的に伸縮可能な状態で、ニードル61が上下方向に移動する構成を得ている。そして、図4に示すように、全閉時において、弁軸64の下端が可動範囲の最下位置まで達すると、バネ62が自由長よりも収縮し、かつ、収縮代を有する状態で、ニードル61が弁座55に対して着座した状態になるようにしている(以下、この状態を「逆圧開弁不作動状態」とする)。これにより、バネ62は、弁座55に対して着座したニードル61をニードル進行方向に付勢する力Fdを発生し、ニードル61は、バネ62の付勢力Fdによって、弁座55に押し付けられている。そうすると、全閉時において、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ61のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つと、図5に示すように、弁軸64がニードル離反方向(ここでは、上方)に移動しない状態で、バネ62を逆圧開弁不作動状態よりもさらに収縮させながら、ニードル61が弁座55からニードル離反方向(ここでは、上方)に離れて、ニードル61が弁座55に対して着座した状態から解除される(以下、この状態を「逆圧開弁作動状態」とする)。このとき、バネ62の長さは、逆圧開弁不作動状態における長さL0から逆圧開弁作動状態における長さLまで収縮する。これにより、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒の圧力(圧力P2に相当)が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側に逃がすことができるようになる(図5の冷媒の流れを示す矢印参照)。
しかも、ここでは、全閉時におけるバネ62の付勢力Fdを、第1及び第2膨張弁24、26(ここでは、室外ユニット2)が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力Psmと逆圧開弁圧力差ΔPとの合計が、レシーバ25の耐圧圧力Prm以下になるように設定している。具体的には、最高飽和圧力Psmとして、第1及び第2膨張弁24、26(ここでは、室外ユニット2)が設置される場所において想定され得る最高の雰囲気温度(例えば、50℃程度)を冷媒の飽和圧力に換算した値を使用する。耐圧圧力Prvとして、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分を構成する部品である第1膨張弁24、レシーバ25及び第2膨張弁26のうち最も耐圧圧力が低いレシーバ25の耐圧圧力を使用する。また、ここでは、レシーバ25の耐圧圧力Prmを、レシーバ25の設計圧力に安全率(例えば、耐圧試験圧力に対応する1.5倍程度)を乗じることによって得るようにしている。そして、バネ62については、逆圧開弁不作動状態における付勢力Fdが、レシーバ25の耐圧圧力Prmから最高飽和圧力Psmを差し引いた圧力差がニードル61に作用したと想定した場合に発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fum以下になるように、バネ定数、及び、逆圧開弁不作動状態におけるバネ長さL0(すなわち、自由長からの収縮長さ)を設定し、この逆圧開弁不作動状態における付勢力Fdに対応する圧力差を逆圧開弁圧力差ΔPとする。尚、ここでは、上記のように、レシーバ25の耐圧圧力Prmをレシーバ25の設計圧力に基づいて得るようにしているため、逆圧開弁圧力差ΔP、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力Fdを適切に設定することができる。これにより、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒が最高飽和圧力Phmまで上昇するほどの高温の雰囲気温度の条件を想定した場合であっても、レシーバ25の耐圧圧力Prmを超える前に、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ62のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つようになり、第1膨張弁24が逆圧開弁作動状態になる。このため、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を、レシーバ25の耐圧圧力Prmを超える前に、室外熱交換器23側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。また、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側に逃がすことによって、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分における冷媒の圧力が低下すると、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが小さくなり、再び、第1膨張弁24が逆圧開弁不作動状態に復帰する。これにより、第1膨張弁24が逆圧開弁作動状態になることを必要最小限に止めることができる。
このように、空気調和装置1では、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、室内熱交換器41が接続されることによって構成された冷媒回路10において、第1膨張弁24及び第2膨張弁26として全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止することができる。しかも、空気調和装置1では、レシーバ25の耐圧圧力Prmを考慮して適切にレシーバ25の液封を防止することができる。
<液側閉鎖弁と第2膨張弁との間の部分の液封を防止するための構造>
また、第2膨張弁26(開閉可能弁)として全閉型の膨張弁を使用した場合において、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)や第2膨張弁26の誤操作等によって液側閉鎖弁27及び第2膨張弁26の両方を全閉した状態になると、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分の液封が発生するおそれがある。このような液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分の液封を防止できるようにするためには、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分における冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分に存在する冷媒を冷媒回路10の他の部分に逃がすことができるようにする必要がある。
そこで、ここでは、上記のように、第1膨張弁24を、第1配置状態で冷媒回路10に設けることでレシーバ25の液封を防止するとともに、まず、第2膨張弁26を、レシーバ25からの冷媒が弁座55のニードル離反方向側(ここでは、弁座55の上側)から流入しニードル61と弁座55との間の隙間を通じて弁座55のニードル進行方向側(ここでは、弁座55の下側)に流出する第2配置状態で冷媒回路10に設けている(図2及び図3参照)。具体的には、図2及び図3に示すように、第2膨張弁26の第1冷媒口53にレシーバ25との間を接続する第3液冷媒管35cを接続し、第2膨張弁26の第2冷媒口54に液側閉鎖弁27との間を接続する第4液冷媒管35dを接続している。これにより、第2配置状態で冷媒回路10に設けられた第2膨張弁26では、全閉時において、弁座55のニードル離反方向側の空間(ここでは、上部弁室52a)における冷媒の圧力P1に対する弁座55のニードル進行方向側の空間(ここでは、下部弁室52b)における冷媒の圧力P2の圧力差である逆圧開弁圧力差ΔP(=P2−P1)が発生すると、ニードル61をニードル離反方向へ押す力Fu(ここでは、上方へ押し上げる力)が作用することになる(図4参照)。そして、ここでは、このような逆圧開弁圧力差ΔPによってニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuを利用して、第2配置状態で冷媒回路10に設けられた第2膨張弁26に、全閉時において、弁座55に対して着座したニードル61をニードル進行方向(ここでは、下方)に付勢するバネ62を設けておき、逆圧開弁圧力差ΔPによってニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ62のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つと、ニードル61が弁座55に対して着座した状態から解除される構成を設けるようにしている(図4及び図5参照)。具体的には、図3〜図5に示すように、弁軸64の下端にバネ受け部材63をニードル61の移動方向(ここでは、上下方向)に一体移動するように連結し、バネ受け部材63とニードル61との上下方向間を、バネ62によって連結するようにしている。ここでは、バネ62として、ニードル61の移動方向に伸縮可能なコイルバネが使用されている。これにより、弁軸64の上下方向の移動によって、弁軸64とニードル61との上下方向間の距離が弾性的に伸縮可能な状態で、ニードル61が上下方向に移動する構成を得ている。そして、図4に示すように、全閉時において、弁軸64の下端が可動範囲の最下位置まで達すると、バネ62が自由長よりも収縮し、かつ、収縮代を有する状態で、ニードル61が弁座55に対して着座した状態になるようにしている(以下、この状態を「逆圧開弁不作動状態」とする)。これにより、バネ62は、弁座55に対して着座したニードル61をニードル進行方向に付勢する力Fdを発生し、ニードル61は、バネ62の付勢力Fdによって、弁座55に押し付けられている。そうすると、全閉時において、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ61のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つと、図5に示すように、弁軸64がニードル離反方向(ここでは、上方)に移動しない状態で、バネ62を逆圧開弁不作動状態よりもさらに収縮させながら、ニードル61が弁座55からニードル離反方向(ここでは、上方)に離れて、ニードル61が弁座55に対して着座した状態から解除される(以下、この状態を「逆圧開弁作動状態」とする)。このとき、バネ62の長さは、逆圧開弁不作動状態における長さL0から逆圧開弁作動状態における長さLまで収縮する。これにより、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分における冷媒の圧力(圧力P2に相当)が上昇した際に、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分に存在する冷媒をレシーバ25側に逃がすことができるようになる(図5の冷媒の流れを示す矢印参照)。
しかも、ここでは、全閉時におけるバネ62の付勢力Fdを、第2膨張弁26(ここでは、室外ユニット2)が設置される場所において雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力Psmと逆圧開弁圧力差ΔPとの合計が、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値Phm以下になるように設定している。具体的には、最高飽和圧力Psmとして、第2膨張弁26(ここでは、室外ユニット2)が設置される場所において想定され得る最高の雰囲気温度(例えば、50℃程度)を冷媒の飽和圧力に換算した値を使用する。耐圧圧力の最小値Phmとして、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品である液側閉鎖弁27、第4液冷媒管35d及び第2膨張弁26のうち最も耐圧圧力が低い部品の耐圧圧力を使用する。尚、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品として、ストレーナや管継手等が存在する場合には、これらの部品も含めた耐圧圧力の最小値Phmを使用する。また、ここでは、耐圧圧力を、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品の設計圧力に安全率(例えば、耐圧試験圧力に対応する1.5倍程度)を乗じることによって得るようにしている。そして、バネ62については、逆圧開弁不作動状態における付勢力Fdが、耐圧圧力の最小値Phmから最高飽和圧力Psmを差し引いた圧力差がニードル61に作用したと想定した場合に発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fum以下になるように、バネ定数、及び、逆圧開弁不作動状態におけるバネ長さL0(すなわち、自由長からの収縮長さ)を設定し、この逆圧開弁不作動状態における付勢力Fdに対応する圧力差を逆圧開弁圧力差ΔPとする。尚、ここでは、上記のように、耐圧圧力を冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品の設計圧力に基づいて得るようにしているため、逆圧開弁圧力差ΔP、すなわち、全閉時におけるバネの付勢力Fdを適切に設定することができる。これにより、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分に存在する冷媒が最高飽和圧力Psmまで上昇するほどの高温の雰囲気温度の条件を想定した場合であっても、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値Phmを超える前に、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが、バネ62のニードル進行方向への付勢力Fdに打ち勝つようになり、第2膨張弁26が逆圧開弁作動状態になる。このため、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分に存在する冷媒を、冷媒回路10のうち第2膨張弁26から液側閉鎖弁27までの部分を構成する部品の耐圧圧力を超える前に、レシーバ25側に逃がして、液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。ここで、レシーバ25側に逃がされた冷媒は、レシーバ25の圧力上昇を発生させるおそれがあるが、第1膨張弁24が第1配置状態で設けられているため、レシーバ25の耐圧圧力Prmを超える前に、室外熱交換器23側に逃がされることになる。また、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分に存在する冷媒をレシーバ25側に逃がすことによって、冷媒回路10のうち液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の部分における冷媒の圧力が低下すると、逆圧開弁圧力差ΔPによって発生するニードル61をニードル離反方向へ押す力Fuが小さくなり、再び、第2膨張弁26が逆圧開弁不作動状態に復帰する。これにより、第2膨張弁26が逆圧開弁作動状態になることを必要最小限に止めることができる。
このように、空気調和装置1では、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)、室内熱交換器41が接続されることによって構成された冷媒回路10において、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。
(4)変形例1
上記実施形態の空気調和装置1(図1及び図2参照)では、レシーバ25の上流側及び下流側に全閉型の第1膨張弁24及び第2膨張弁26(開閉可能弁)が設けられた構成において、レシーバ25の液封とともに、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)と第2膨張弁26との間の液封を防止するために、第1膨張弁24を第1配置状態で設けるとともに、第2膨張弁26を第2配置状態で設けている。
しかし、レシーバ25の液封だけに着目すれば、第1膨張弁24及び第2膨張弁26の少なくとも1つを第1配置状態で冷媒回路10に設ければよい。
例えば、図6に示すように、第1膨張弁24を第2配置状態で設けるとともに、第2膨張弁26を第1配置状態で設けることができる。そして、第2膨張弁26を第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を室内熱交換器41側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
また、図7に示すように、第1膨張弁24及び第2膨張弁26を第1配置状態で設けることができる。そして、第1及び第2膨張弁24、26を第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側及び室内熱交換器41側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
このように、本変形例においては、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、室内熱交換器41が接続されることによって構成された冷媒回路10において、第1膨張弁24及び第2膨張弁26として全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止することができる。
(5)変形例2
上記実施形態及び変形例1の空気調和装置1(図1参照)において、図8に示すように、レシーバ25の上部空間から冷媒を抜くためのガス抜き弁30aを設けることがある。
例えば、レシーバ25内に溜まった冷凍サイクルにおける中間圧のガス冷媒を圧縮機21の吸入管31に導くガス抜き管30を冷媒回路10に設ける。ガス抜き管30は、レシーバ25の上部と吸入管31の途中部分との間を接続するように設けられる。ガス抜き弁30aは、キャピラリーチューブ30b、及び、逆止弁30cとともに、ガス抜き管30に設けられる。ガス抜き弁30aは、ガス抜き管30の冷媒の流れをON/OFFする開閉制御可能な弁であり、ここでは、電磁弁が使用されている。キャピラリーチューブ30bは、レシーバ25内に溜まったガス冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する機構であり、ここでは、ガス抜き管30よりも細径のキャピラリーチューブが使用される。逆止弁30cは、レシーバ25側から吸入管31側への冷媒の流れのみを許容する弁機構であり、ここでは、逆止弁が使用される。
このような構成においても、第1膨張弁24及び第2膨張弁26(開閉可能弁)とともにガス抜き弁30aが全閉した状態になると、レシーバ25が液封になるおそれがある。
そこで、このようなガス抜き弁30aを有する構成においても、上記実施形態及び変形例1と同様に、第1膨張弁24及び第2膨張弁26の少なくとも1つを第1配置状態で冷媒回路10に設けるようにしている(図2、図6及び図7参照)。
このように、本変形例においては、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、室内熱交換器41、ガス抜き弁30aが接続されることによって構成された冷媒回路10において、第1膨張弁24及び第2膨張弁26として全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止することができる。また、ここでも、第1膨張弁24を第1配置状態で設け、第2膨張弁26を第2配置状態で設けることによって、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)と第2膨張弁26(開閉可能弁)との間の液封を防止することができる(図2参照)。
(6)変形例3
上記変形例2の空気調和装置1(図8参照)において、図9に示すように、ガス抜き弁30aとして、第1膨張弁24や第2膨張弁26(開閉可能弁)と同様に、全閉型の膨張弁を使用することが考えられる。ここで、ガス抜き弁30aについても、第1膨張弁24や第2膨張弁26と同じ構造を有する全閉型の膨張弁が使用される(図3〜図5参照)。
このような構成において、レシーバ25の液封だけに着目すれば、第1膨張弁24、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aの少なくとも1つを第1配置状態で冷媒回路10に設ければよい。
例えば、まず、図10に示すように、第1膨張弁24を第1配置状態で設けるとともに、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aを第2配置状態で設けることができる。ここで、バネ62の付勢力の設定に使用される最高飽和圧力は、レシーバ25、第1膨張弁24、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aが設置される場所(ここでは、室外ユニット2)における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である。そして、第1膨張弁24を第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。また、この場合には、第2膨張弁26が第2配置状態で設けられるため、レシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。
また、図11に示すように、第2膨張弁26を第1配置状態で設けるとともに、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aを第2配置状態で設けることができる。第2膨張弁26を第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を室内熱交換器41側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
また、図12に示すように、ガス抜き弁30aを第1配置状態で設けるとともに、第1膨張弁24及び第2膨張弁26を第2配置状態で設けることができる。ガス抜き弁30aを第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を圧縮機21側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。また、この場合には、第2膨張弁26が第2配置状態で設けられるため、レシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。
また、図13に示すように、第1膨張弁24及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設けるとともに、第2膨張弁26を第2配置状態で設けることができる。第1膨張弁24及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側及び圧縮機21側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。また、この場合には、第2膨張弁26が第2配置状態で設けられるため、レシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。
また、図14に示すように、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設けるとともに、第1膨張弁24を第2配置状態で設けることができる。第2膨張弁26及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を室内熱交換器41側及び圧縮機21側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
また、図15に示すように、第1膨張弁24及び第2膨張弁26を第1配置状態で設けるとともに、ガス抜き弁30aを第2配置状態で設けることができる。第1膨張弁24及び第2膨張弁26を第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26及びガス抜き弁30a間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側及び室内熱交換器41側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
また、図16に示すように、第1膨張弁24、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設けることができる。そして、第1、第2膨張弁24、26及びガス抜き弁30aを第1配置状態で設ける場合には、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒の圧力が上昇した際に、冷媒回路10のうちレシーバ25を含む2つの膨張弁24、26間の部分に存在する冷媒を室外熱交換器23側、室内熱交換器41側及び圧縮機21側に逃がして、レシーバ25の液封を防止することができる。
このように、本変形例においては、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、第2膨張弁26(開閉可能弁)、室内熱交換器41、ガス抜き弁30aが接続されることによって構成された冷媒回路10において、第1膨張弁24、第2膨張弁26及びガス抜き弁30aとして全閉型の膨張弁を使用するにもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止することができる。また、ここでも、第1膨張弁24及び/又はガス抜き弁30aを第1配置状態で設け、第2膨張弁26を第2配置状態で設けることによって、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止するとともに、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)と第2膨張弁26との間の液封を防止することができる。
(7)変形例4
上記実施形態及び変形例1〜3の空気調和装置1(図1〜図16参照)では、レシーバ25の上流側及び下流側に全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24及び第2膨張弁26(開閉可能弁)が設けられ(ガス抜き弁30aを有する構成も含む)、そして、第2膨張弁26と室内熱交換器41との間に液側閉鎖弁27(開閉可能弁)が設けられた構成を前提として、レシーバ25の液封を防止するための構造(第1膨張弁24、第2膨張弁26及び/又はガス抜き弁30aを第1配置状態で設置)を採用している。
しかし、レシーバ25の液封だけに着目すれば、第2膨張弁26が開いた状態であっても、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)の誤操作等によって、第1膨張弁24(ガス抜き弁30aを有する及び液側閉鎖弁27の両方を全閉した状態になると、レシーバ25が液封になる場合も想定される。具体的には、全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24を第2配置状態で設け(全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aも有する場合には、ガス抜き弁30aも第2配置状態で設け)、かつ、全閉型の膨張弁からなる第2膨張弁26を第1配置状態で設ける場合(図6及び図11参照)が考えられる。
このように、液側閉鎖弁27の誤操作等によってレシーバ25が液封になる場合も想定すると、全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24を第1配置状態で設けること(全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aも有する場合には、第1膨張弁24及び/又はガス抜き弁30aを第1配置状態で設けること)が好ましい(図2、図7、図10及び図12〜図16参照)。
(8)変形例5
上記変形例4のように、液側閉鎖弁27(開閉可能弁)の誤操作等によってレシーバ25が液封になる場合も考慮すると、図17及び図18に示すような、第2膨張弁26(開閉可能弁)を有しない構成を前提とする場合にも、レシーバ25の液封を想定して、全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24(全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aを有する場合には、ガス抜き弁30a)を配置する必要がある。
そこで、ここでは、全閉型の膨張弁からなる第1膨張弁24や全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aを第1配置状態で設けるようにしている。具体的には、全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aを有しない場合(図17参照)には、図19に示すように、第1膨張弁24を第1配置状態で設け、全閉型の膨張弁からなるガス抜き弁30aを有する場合(図18参照)には、図20〜図22に示すように、第1膨張弁24及び/又はガス抜き弁30aを第1配置状態で設けるようにしている。
このように、この空気調和装置1では、圧縮機21、室外熱交換器23、第1膨張弁24、レシーバ25、液側閉鎖弁27、室内熱交換器41が接続されることによって構成された冷媒回路10(ガス抜き弁30aを有する場合には、ガス抜き弁30aも含む)において、第1膨張弁24として全閉型の膨張弁を使用する(ガス抜き弁30aを有する場合には、ガス抜き弁30aとして全閉型の膨張弁を使用する)にもかかわらず、液封防止管を設けることなくレシーバ25の液封を防止することができる。
本発明は、圧縮機、室外熱交換器、第1膨張弁、レシーバ、開閉可能弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有する空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
41 室内熱交換器
24 第1膨張弁
26 第2膨張弁(開閉可能弁)
27 液側閉鎖弁(開閉可能弁)
30a ガス抜き弁
52a 上部弁室(弁座のニードル離反方向側の空間)
52b 下部弁室(弁座のニードル進行方向側の空間)
55 弁座
61 ニードル
62 バネ
特開平10−132393号公報

Claims (5)

  1. 圧縮機(21)、室外熱交換器(23)、第1膨張弁(24)、レシーバ(25)、第2膨張弁(26)、液側閉鎖弁(27)、室内熱交換器(41)が順に接続されることによって構成された冷媒回路(10)を有する空気調和装置において、
    前記第1膨張弁及び前記第2膨張弁として、ニードル(61)が弁座(55)に対して着座することによって全閉される全閉型の膨張弁を使用するとともに、前記ニードルが前記弁座に着座する際の前記ニードルの移動方向をニードル進行方向とし、かつ、前記ニードルが前記弁座から離反する際の前記ニードルの移動方向をニードル離反方向とすると、前記第1膨張弁を、前記レシーバからの冷媒が前記弁座の前記ニードル進行方向側から流入し前記ニードルと前記弁座との間の隙間を通じて前記弁座の前記ニードル離反方向側に流出する第1配置状態で前記冷媒回路に設け、前記第2膨張弁を、前記レシーバからの冷媒が前記弁座の前記ニードル離反方向側から流入し前記ニードルと前記弁座との間の隙間を通じて前記弁座の前記ニードル進行方向側から流出する第2配置状態で前記冷媒回路に設け、
    前記第1配置状態で前記冷媒回路に設けられた前記第1膨張弁及び前記第2配置状態で前記冷媒回路に設けられた前記第2膨張弁は、前記全閉時において、前記弁座に対して着座した前記ニードルを前記ニードル進行方向に付勢するバネ(62)を有しており、前記弁座の前記ニードル離反方向側の空間(52a)における冷媒の圧力に対する前記弁座の前記ニードル進行方向側の空間(52b)における冷媒の圧力の圧力差である逆圧開弁圧力差によって発生する前記ニードルを前記ニードル離反方向へ押す力が、前記バネの前記ニードル進行方向への付勢力に打ち勝つと、前記ニードルが前記弁座に対して着座した状態から解除されるように構成されている、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記レシーバ(25)、前記第1膨張弁(24)、前記第2膨張弁(26)及び前記液側閉鎖弁(27)が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と前記第1膨張弁の前記逆圧開弁圧力差との合計が、前記レシーバの耐圧圧力以下になるように、前記全閉時における前記第1膨張弁の前記バネの付勢力が設定されている、
    請求項に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記レシーバ(25)の前記耐圧圧力は、前記レシーバの設計圧力に安全率を乗じて得られる圧力値である、
    請求項に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記第2膨張弁(26)及び前記液側閉鎖弁(27)が設置される場所における雰囲気温度の最高値に対応する冷媒の飽和圧力である最高飽和圧力と前記第2膨張弁の前記逆圧開弁圧力差との合計が、前記冷媒回路(10)のうち前記第2膨張弁から前記液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の耐圧圧力の最小値以下になるように、前記全閉時における前記第2膨張弁の前記バネの付勢力が設定されている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記冷媒回路(10)のうち前記第2膨張弁(26)から前記液側閉鎖弁(27)までの部分を構成する部品の前記耐圧圧力は、前記冷媒回路のうち前記第2膨張弁から前記液側閉鎖弁までの部分を構成する部品の設計圧力に安全率を乗じて得られる圧力値である、
    請求項に記載の空気調和装置(1)。
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